JP2015054375A - ロボットの手首装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係るロボットの手首装置は、第1フレーム10と、第2フレーム30と、貫通孔57を有する力覚センサ52と、第3固定部53とを備え、第1フレーム10は、側壁部の内面18、19と駆動源40との間に配線群Hが上下方向に延在し、第3固定部53は、配線群Hが駆動源40と側壁部の内面18、19との間に向かって真っ直ぐ延在するように配線群Hを上下方向に対し傾斜して固定し、配線群Hには曲げ部Rが形成され、第2フレーム30の回動により第3固定部53が配線群Hを押し上げて、配線群Hの曲げ部Rが第1フレーム10の内面18、19に当接する方向に膨出することを特徴とする。
【選択図】図4
Description
例えば、人間の手首を模倣したロボットの手首装置は、駆動源を収容するとともに下腕部側に設けられた第1フレームと、第1フレームに回動自在に支持されて手部側に設けられた第2フレームと、を備えている。そして、駆動源の駆動力により第2フレームが回動することで、第2フレームの先端側に設けられた手部が下腕部に対して折れ曲がる動作を実行できるように構成されている。
また、従来技術のロボットの手首装置では、第2フレームに力覚センサが設けられ、手部に作用した荷重を計測できるように構成されている。
一方で、第1フレーム側では、駆動源と第1フレームの側壁部の内面との間に配線群が配索され、配線群が手首装置の外部に露出しないように構成されている。
また、曲げ部が外側へ膨出することで第1フレームの側壁部の内面に当接するが、固定部の回動により次第に傾斜部分の傾斜角度が小さくなり、曲げ部を押す力の向きが上方となる。このため、第1フレームの内面に当接した曲げ部は、上方に向かって第1フレームの内面に沿って上方に摺動するため、曲げ部に余長が発生しないようになっている。
さらに、上下部分は、曲げ部に持ち上げられて上方に移動するため、上下部分に余長が発生しないようになっている。
このため、力覚センサの近傍に配索された傾斜部分、曲げ部、上下部分に余長が発生することが抑制されており、不要な干渉値の発生を防止することができる。
よって、第2フレームの回動により、固定部が配線群を上方へ押し上げた場合、湾曲している部分が外側に膨出し難くなっており、余長が発生することを抑制できる。
また、ゴム部材が介在しているため、配線群の固定する固定力が向上するとともに、力を結束部材による締め付けが強すぎて配線群を破損するおそれを回避できる。
図1に示すように、下腕部2は、人間の下腕を模倣したものであり、上腕部(不図示)に連結する円環状の円環部3と、円環部3の下側に固定された略円筒状のケース部4と、を主に備えている。また、ケース部4には、ケース部4の下端縁から下方に延出する一対の延出部5(図1では1つのみ図示。図4を参照。)が設けられている。
ケース部4内に進入している配管H1と配線H2とは、図2に示すように、手部まで延在している。以下、配管H1と配線H2を総称して配線群Hと称する場合がある。なお、配管H1と配線H2の本数に関し、図面中で1、2本としているが、本発明は特に配管H1と配線H2との本数について制限されない。
ロボットの手首装置1は、下腕部2の延出部5に回動自在に支持された有底円筒状の第1フレーム10と、下腕部2のケース部4内に収容された第1モータ20と、第1フレーム10の下側に配置された第2フレーム30と、第1フレーム10内に収容された第2モータ40と、第2フレーム30の下側に固定されて手部が連結される手部連結部50と、を備える。
なお、上下方向からロボットの手首装置1を見た場合、第1モータ20の回動軸L1と第2モータ40の回動軸L2とが直交しており、第1モータ20の回動軸L1が延びる方向を前後方向と称し、第2モータ40の回動軸L2が延びる方向を左右方向と称する。
この第2固定部17によれば、第2固定部17が固定している箇所を基準として、上方側に延在する配線H2の長さと、下方側(手部側)に延在する配線H2の長さとが固定される。このため、第1固定部4b(図2参照)と第2固定部17との間に配索された配線H2の余長が、第2固定部17よりも下方側である第2フレーム30の近傍に移動することが防止される。
また、第2固定部17は、左右方向に延在するように配線H2を固定しており、第2固定部17から右側に延出する配線H2が、右側に大きく膨出してから第1フレーム10に進入している。このため、第1フレーム10よりも上方の配線H2で余長が発生し、第1フレーム10内から下方側(手部側)に延在する配線H2に対して余長が発生しないようになっている。
さらに、第1フレーム10の下壁部には下部開口14が形成されており、第2モータ40の前側と後側とに分かれて配索された配線群Hが下方に向かって延在している。
底部31は、手部連結部50を固定するための部位であり、手部連結部50を固定するボルトが貫通する複数の孔(不図示)が設けられている。また、底部31の中央部には、上下方向に貫通する孔31aが形成されており、第1フレーム10の下方に延在する配線群Hが底部31の孔31aを介して下方側に延在している。
リング部32は、第1フレーム10の外周面に形成された図示しない溝に外嵌され、第2フレーム30が第1フレーム10に回動自在に支持されている。
図2に示すように、第2モータ40の回動軸L2は、第1フレーム10を貫通して第1フレーム10よりも右側に延出し、第2フレーム30の円盤部33に連結している。そのため、第2モータ40が回動すると、第2フレーム30が回動軸L2(図2参照)周りに回動するようになっている。
センサ支持部51は、略円盤状の部材であり、図示しないボルトにより第2フレーム30に固定されて第2フレーム30とともに回動する。
内環部54は、図示しないボルトにより、センサ支持部51の下側に固定されている。また、外環部55は、外周側に設けられたフランジ55aを介して図示しない手部が連結されている。そして、手部に作用した荷重により外環部55が移動することでひずみ部56がひずみ、その歪量を検出することで手部に作用した荷重の大きさ、向きを検出するようになっている。
なお、一対の固定部60、60と、一対の延出部61、61と、第2跨ぎ部62とは、一体に形成されている。また、第2跨ぎ部62は円柱状の部材であり、一対の延出部61に設けられた切り欠き63に嵌合している。
なお、第1跨ぎ部64の前側又は後側で配線群Hを折り曲げる場合、配線群Hの負荷を低減させるために、内側に剛性が低い低剛性配線H22を配索し、外側に剛性が高い高剛性配線H21することが望ましい。
なお、図4において、図示している配管H1と配線H2の本数が少ないため、第1跨ぎ部64と第2跨ぎ部62との間を通過する配線群Hと、第1跨ぎ部64又は第2跨ぎ部62との間に隙間があるように見えるが、実際は多数の配線群Hが第1跨ぎ部64と第2跨ぎ部62との間の挿通し、挿通する配線群Hと第1跨ぎ部64又は第2跨ぎ部62との間に隙間がないようになっている。
なお、第1跨ぎ部64と第2跨ぎ部62とを設ける位置を上下方向に移動させること、または、第1跨ぎ部64と第2跨ぎ部62とにより上下方向から締め付ける間隔を変更することで、配線群Hの傾斜部分Iを、第1フレーム10の内周面18、19と第2モータ40との間に向かって延出するように設定することができる。
また、第1跨ぎ部64と第2跨ぎ部62との間に挟持される配線群Hは、前方側と後方側との両側から挿通し、第1跨ぎ部64と第2跨ぎ部62との間で交差するようになっている。このことから、第1跨ぎ部64から力覚センサ52の貫通孔57内に向かう配線群Hが前側と後側とに分かれており、たとえば、第1跨ぎ部64の前側に配線群Hの全部を配索した場合に比べ、配線群Hを貫通孔57の中心軸よりに配索することができ、力覚センサ52の貫通孔57の小径化を図れる。
また、配管H1は、ガイド(不図示)に案内されて回動リンクアーム11に当接(摺動)するように構成されている。
また、回動リンクアーム11の表面にはテフロン(登録商標)コーティングが施されており、配管H1が係止することなく摺動するようになっている。
そして、配管H1に関し、上腕部(不図示)に延在している部分よりも下腕部2側に延在している部分の方が高い剛性を有するように構成されている。そのため、上腕部側に延在する配管H1に余長が生じるようになっており、下腕部2側に延在している配管H1には、余長が発生しないようになっている。
なお、下腕部2側に延在している配管H1を、ガイド(不図示)により束ねることで剛性を向上させることができる。
図6に示すように、第1モータ20の回動軸L1が回動した場合(図6に示す回動方向は左回り。)、第2固定部17が配線H2を下方に引っ張り(図6の矢印A参照)、配線H2における左側へ膨出している部分が減る。
なお、配線H2は第2固定部17により固定されているため、下方へ引っ張り出された配線H2の余長部分が第3固定部53の方に移動することがない。そのため、第3固定部53近傍の配線H2に余長が発生するおそれがない。
また、配管H1は、回動リンクアーム21に摺動するようになっているため、配管H1が回動リンクアーム21よりも下方側に移動することが抑制されている。このため、第3固定部53の近傍で配管H1が外側に膨出しないようになっている。
一方で、第3固定部53が前回りに回動することで、配管H1に対して上方へ向かって押し上げるようとする力が作用する。
ここで、力覚センサ52近傍に配索された配線群Hに対して押し上げるようとする力が作用した場合、傾斜部分Iは、第3固定部53が押し上げる方向に対して略直線状に延在しているため、押し上げるようとする力が作用しても膨出や屈曲し難くなっている。そのため、傾斜部分Iは、膨出や屈曲することなく前側上方へ移動する。
そして、傾斜部分Iの押し上げ力と配管H1の剛性とにより、曲げ部Rが前側に膨出するように移動し、第1フレーム10の内周面18に当接する。
さらに第2フレーム30が回動すると、傾斜部分Iの傾斜角度が減り、曲げ部Rを上方に向かって押し上げるようになる。そのため、曲げ部Rが内周面18を摺動しながら上方へ移動し、併せて上下部分Jも内周面18に沿って上方へ移動することとなる。
また、配線群Hの曲げ部Rは、内周面18に沿って上方に摺動し、外側に向かって大きく膨出しないようになっており、曲げ部Rに余長が発生しないようになっている。
さらに、配線群Hの上下部分Jは、曲げ部Rに持ち上げられて上方に移動するため、上下部分Jに余長が発生しないようになっている。
このため、力覚センサ52の近傍に配索された傾斜部分I,曲げ部R、上下部分Jに余長が発生することが抑制され、不要な干渉値の発生を防止でき、力覚センサ52が手部に作用した荷重をより正確に計測することができるようになっている。
また、実施形態に係るロボットの手首装置1では、配線群Hが第1跨ぎ部64と第2跨ぎ部62とに挟持されるため、結束部材を用いる必要が無い。このため、結束部材による締め付けが強すぎて配線群Hを破損するおそれや、結束部材による締め付けが弱すぎて配線群Hが固定されないというおそれがない。
図8、図9に示すように、第2実施形態に係る第3固定部70は、力覚センサ52の貫通孔57に嵌めこまれた円柱状の円筒部72と、円筒部72の上端から上方に突出した一対の突出部71、71と、一対の突出部71、71を貫通する貫通部材73と、貫通部材73の両端部を貫通して配線群Hを貫通部材73に括り付ける結束部材74と、結束部材74と配線群Hとの間に介在する板状のゴム部材75とを備えている。
貫通部材73は、貫通孔57の中央を跨いでおり、配線群Hを一方側と他方側とに分けている。また、貫通部材73は貫通孔57の中央に配索されているため、貫通部材73が無い場合よりも、配線群Hが配索される位置が貫通孔57の中心軸よりも前側と後側とに移動する。このため、配線群Hにおいて、第3固定部70から上方に延出し、第2モータ40と第2フレーム30の内周面18,19(図4参照)との間までに延在している部分に発生する湾曲部を小さくすることができる。
さらに、貫通部材73の両端には、結束部材74を貫通させるための孔73aが形成されており、結束部材74が脱落しないようになっている。
たとえば、図4に示すように、実施形態では、2つの上部開口13のうち前側の上部開口13には配管H1のみが進入し、後側の上部開口13には配線H2のみが進入しているが、本発明はこれに限定されるものでなく、1つの上部開口13に対し、配管H1と配線H2と両方が進入するようにしてよい。
2 下腕部
4b 第1固定部
10 第1フレーム
13 上部開口
14 下部開口
17 第2固定部
18、19 内周面
20 第1モータ
30 第2フレーム
40 第2モータ(駆動源)
52 力覚センサ
53、70 第3固定部(固定部)
57 貫通部材
57 貫通孔
62 第2跨ぎ部
64 第1跨ぎ部
71 突出部
72 円筒部
73 貫通部材
74 結束部材
75 ゴム部材
I 傾斜部分
R 曲げ部
J 上下部分
Claims (4)
- 下腕部の一側に支持され、駆動源が設けられる筐体の第1フレームと、
前記第1フレームに回動自在に支持され、前記駆動源の駆動力により前記第1フレーム周りに回動する第2フレームと、
前記下腕部と手部とを結ぶ上下方向に貫通する貫通孔を有し、前記第2フレームとともに回動する力覚センサと、
前記第2フレームに設けられ前記第2フレームとともに回動し、前記力覚センサの貫通孔内を挿通する配線群を固定する固定部と、
を備え、前記下腕部から手部に亘って延在する前記配線群が前記第1フレームと前記第2フレームと前記力覚センサとを挿通するロボットの手首装置であって、
前記第1フレームは、上壁部に形成された上部開口と下壁部に形成された下部開口を介して上下方向に前記配線群を挿通させるとともに、離間している側壁部の内面と前記駆動源の外面との間に前記配線群を上下方向に延在させ、
前記第2フレームは、前記第1フレームの下部開口に対向する開口を介して前記配線群を上下方向に挿通させ、
前記固定部は、前記貫通孔と前記駆動源との間で前記配線群を固定しているとともに、前記配線群が前記駆動源の外面と前記側壁部の内面との間に向かって真っ直ぐ延在するように、前記配線群を上下方向に対し傾斜させて固定し、
前記配線群は、前記側壁部の内面と前記駆動源の外面との間で上下方向に延在する上下部分と前記固定部に固定されて傾斜して延在する傾斜部分との間に曲げ部が形成され、
前記第2フレームの回動により、前記曲げ部が前記第1フレームの側壁部の内面に向かって膨出することを特徴とするロボットの手首装置。 - 前記固定部は、
前記貫通孔よりも上方で前記上下方向に直交する横方向に延在して前記貫通孔を跨ぐ第1跨ぎ部と、
前記第1跨ぎ部の上方に間隔を空けながら前記第1跨ぎ部に平行に配置された第2跨ぎ部と、を備え、
前記配線群は、前記第1跨ぎ部と前記第2跨ぎ部との間に挿通されて前記第1跨ぎ部と前記第2跨ぎ部とに挟持されていることを特徴とする請求項1に記載のロボットの手首装置。 - 前記配線群の一部は、前記第1跨ぎ部と前記第2跨ぎ部との一方の間から挿通され、
前記配線群の他部は、前記第1跨ぎ部と前記第2跨ぎ部との他方の間から挿通され、
前記配線群の一部と前記配線群の他部とが固定部で交差して固定されていることを特徴とする請求項2に記載のロボットの手首装置。 - 下腕部の一側に支持され、駆動源が設けられる筐体の第1フレームと、
前記第1フレームに回動自在に支持され、前記駆動源の駆動力により前記第1フレーム周りに回動する第2フレームと、
前記下腕部と手部とを結ぶ上下方向に貫通する貫通孔を有し、前記第2フレームとともに回動する力覚センサと、
前記第2フレームに設けられ前記第2フレームとともに回動し、前記力覚センサの貫通孔内を挿通する配線群を固定する固定部と、
を備え、前記下腕部から手部に亘って延在する前記配線群が前記第1フレームと前記第2フレームと前記力覚センサとを挿通するロボットの手首装置であって、
前記第1フレームは、上壁部に形成された上部開口と下壁部に形成された下部開口を介して上下方向に前記配線群を挿通させるとともに、離間している側壁部の内面と前記駆動源の外面との間に前記配線群を上下方向に延在させ、
前記第2フレームは、前記第1フレームの下部開口に対向する開口を介して前記配線群を上下方向に挿通させ、
前記固定部は、
前記貫通孔内に嵌められた円筒部と、
前記円筒部の下腕部側端面から下腕部が延出し、前記力覚センサよりも下腕部側に突出した一対の突出部と、
両端が一対の突出部を貫通して前記貫通孔の中央を跨ぎ、前記配線群を一方側と他方側とに分ける貫通部材と、
前記貫通部材の一方側と他方側とに分けられた前記配線群を前記貫通部材とともに締め付ける結束部材と、
前記結束部材と前記配線群との間に介在するゴム部材と、を有することを特徴とするロボットの手首装置。
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WO2020144751A1 (ja) * | 2019-01-09 | 2020-07-16 | 株式会社Fuji | 旋回ケーブルガイド |
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