JP2015054131A - 被検体情報取得装置、被検体情報取得装置の制御方法 - Google Patents

被検体情報取得装置、被検体情報取得装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被検体の温度分布にかかわらず、安定した測定結果が得られる被検体情報取得装置を提供する。
【解決手段】被検体110に光を照射する光照射部102と、前記光に起因して前記被検体内で発生した音響波を受信する音響波取得部105と、前記光が前記被検体内を伝搬する経路上における該被検体の温度である第一の温度と、前記被検体内で発生した音響波が伝搬する経路上における該被検体の温度である第二の温度をそれぞれ取得する温度計測部108と、前記音響波取得部を介して取得した音響波に基づいて、前記被検体内における光学特性に関連した情報を取得する再構成部109と、前記取得した温度に基づいて、被検体情報の取得に用いるパラメータを補正する補正部101と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検体内の情報を取得する被検体情報取得装置に関する。
光を用いて、生体内部の情報を非侵襲で取得する光音響イメージング技術の研究が進められている。パルスレーザ光などの計測光を被検体に照射すると、計測光が被検体内の生体組織で吸収され、膨張する際に音響波が発生する。この発生した音響波(光音響波とも呼ばれ、典型的には超音波である)を受信し、解析することにより、被検体内部の光学特性に関連した情報を可視化することができる。このような技術は、光音響トモグラフィ(PAT:Photoacoustic Tomography)と呼ばれている。
光音響イメージングでは、被検体の内部で発生する音響波が微弱であるため、ノイズに起因した測定誤差が発生しやすい。従って、音響波を効率よく発生させ、検出することが重要となる。
一方で、外部からエネルギーを受けた物質が膨張する際に発生する音響波の速度は、透過する物質の温度によって変化する。よって、正確な測定結果を得るためには、被検体の温度を取得し、音響波の解析時に補正を行う必要がある。
例えば、特許文献1には、被検体の温度を測定して音速を推定することで、音波を受信する際の遅延時間を補正する超音波探傷装置が記載されている。このような技術を光音響イメージング装置に適用することで、被検体内で発生した音響波の解析を正確に行うことができるようになる。
特開2008−122209号公報
特許文献1に記載の装置では、プローブに内蔵されたセンサによって、探触子と被検体との接触面の温度を測定することで、音響波の音速を算出し、遅延時間を求めている。
一方、光音響装置においては、光によって発生する音響波の音圧自体が被検体の温度に依存するという特徴があり、また、伝搬する音響波の減衰率も被検体の温度に依存するという特徴がある。温度に依存して変動するこれらの値を補正するためには、被検体の温度を取得する必要があるが、光の伝搬経路上の温度と、音響波の伝搬経路上の温度は異なる可能性がある。そのため、従来技術のように、被検体表面の一部の温度を取得するだけでは、十分な補正を行うことができない。
本発明はこのような従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、被検体の温度分布にかかわらず、安定した測定結果が得られる被検体情報取得装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る被検体情報取得装置は、
被検体に光を照射する光照射部と、前記光に起因して前記被検体内で発生した音響波を受信する音響波取得部と、前記光が前記被検体内を伝搬する経路上における該被検体の温度である第一の温度と、前記被検体内で発生した音響波が伝搬する経路上における該被検
体の温度である第二の温度をそれぞれ取得する温度計測部と、前記音響波取得部を介して取得した音響波に基づいて、前記被検体内における光学特性に関連した情報を取得する再構成部と、前記取得した温度に基づいて、被検体情報の取得に用いるパラメータを補正する補正部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る被検体情報取得装置の制御方法は、
被検体に光を照射する光照射部と、前記光に起因して前記被検体内で発生した音響波を受信する音響波取得部と、を有する被検体情報取得装置の制御方法であって、前記光が前記被検体内を伝搬する経路上における該被検体の温度である第一の温度と、前記被検体内で発生した音響波が伝搬する経路上における該被検体の温度である第二の温度をそれぞれ取得する温度計測ステップと、前記光照射部から光を照射する光照射ステップと、前記音響波取得部を用いて音響波を取得する受信ステップと、前記取得した音響波に基づいて、前記被検体内における光学特性に関連した情報を取得する再構成ステップと、前記取得した温度に基づいて、被検体情報の取得に用いるパラメータを補正する補正ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、被検体の温度分布にかかわらず、安定した測定結果が得られる被検体情報取得装置を提供することができる。
第一の実施形態に係る光音響測定装置の構成を示す図。 第一の実施形態における被検体の温度測定結果を表す図。 第一の実施形態に係る光音響測定装置の処理フローチャート図。 第二の実施形態に係る光音響測定装置の構成を示す図。 第二の実施形態における被検体の温度変化を表す図。 第三の実施形態に係る光音響測定装置の構成を示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、同一の構成要素には原則として同一の参照符号を付して、説明を省略する。
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態に係る光音響測定装置は、パルス光を被検体に照射し、当該パルス光に起因して被検体内で発生した音響波を解析することで、被検体である生体内部の光学特性に関連した情報を画像化する装置である。光学特性に関連した情報とは、光に起因して発生する音響波の発生源分布、被検体内の初期音圧分布、光の吸収係数分布、組織を構成する物質の濃度分布などである。本実施形態では、吸収係数分布であるものとする。
<システム構成>
まず、図1を参照しながら、第一の実施形態に係る光音響測定装置の構成を説明する。本実施形態に係る光音響測定装置は、光源101、光照射部102、保持板103および104、音響波探触子105、温度計測部108、再構成部109を有している。
また、保持板103および保持板104は、第一の温度計測器106および第二の温度計測器107をそれぞれ内部に有している。
なお、装置を構成するものではないが、図1中、符号110は被検体である生体を表し、符号111は光吸収体を表す。また、被検体内に示した点線は光吸収体111から発生した音響波を表す。
以下、本実施形態に係る光音響測定装置を構成する各手段について説明する。
<<光源101>>
光源101は、被検体に照射するパルス光を発生させる装置である。光源は、大出力を得るためレーザー光源であることが望ましいが、レーザーの代わりに発光ダイオードやフラッシュランプ等を用いることもできる。光源としてレーザーを用いる場合、固体レーザー、ガスレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなど様々なものが使用できる。照射のタイミング、波形、強度等は不図示の光源制御部によって制御される。この光源制御部は、光源と一体化されていても良い。
また、光音響波を効果的に発生させるためには、被検体の熱特性に応じて十分短い時間に光を照射させなければならない。被検体が生体である場合、光源から発生するパルス光のパルス幅は10〜50ナノ秒程度が好適である。また、パルス光の波長は、被検体内部まで光が伝搬する波長であることが望ましい。具体的には、被検体が生体の場合、700nm以上1100nm以下であることが望ましい。
光源101から発生するパルス光を以下、計測光と称する。
<<光照射部102>>
光照射部102は、被検体に対して計測光を照射する手段である。光照射部102は、光源と一体となっていても良いし、レンズやミラー、拡散板、光ファイバ等の光学部材を介して光源と接続されていても良い。本実施形態では、光源101と光照射部102が光ファイバなどの光伝送路を介して互いに接続されている。
光照射部102から出射した光は、後述する保持板を介して被検体の表面に照射される。
<<保持板103および104>>
保持板103および104は、被検体110を保持する手段である。具体的には、二枚の平板状の保持部材のうち、いずれか片方、または両方が、図中の縦方向に移動することで被検体を圧迫保持する。
光照射部102から出射した計測光は、保持板103を介して被検体表面に照射されるため、保持板103は、計測光に対する透過率が高い素材であることが好ましい。典型的には石英ガラス、アクリル、ポリカーボネイトなどが好適である。
また、被検体内で発生した音響波は、保持板104を介して音響波探触子105に入射する。そのため、保持板104は、音響波を伝達しやすい素材であることが望ましい。典型的にはガラス材、ポリメチルペンテン、エポキシ樹脂などが好適である。
また、保持板103および104は、熱伝導率を高めるため、より薄いことが好ましいが、保持圧によってプレートが変形しないような強度が最低限確保できる厚さであることが好ましい。また、保持板103および104は必ずしも単一の部品で構成される必要はなく、複数の部品から構成されてもよい。例えば、光が照射される部分、音響波が伝搬する部分とその保持部分を分け、保持部分を熱伝導率の良い部材にしてもよい。
<<音響波探触子105>>
被検体110に入射した計測光は、1mm以上進むと、その大半が拡散しながら被検体内を伝搬する。そして、光吸収体111によって吸収されると、当該光吸収体から音響波が発生する。発生した音響波は、保持板104を介して、音響波探触子105に到達する。
音響波探触子105は、この音響波を受信し、アナログの電気信号に変換する手段である。なお、本発明における音響波とは、典型的には超音波であり、音波、超音波、光音響波、光超音波と呼ばれる弾性波を含む。音響波探触子105は、単一の音響波探触子からなってもよいし、複数の音響波探触子からなってもよい。
また、音響波探触子105は、複数の受信素子が一次元、或いは二次元に配置されたものであってもよい。多次元配列素子を用いると、同時に複数の場所で音響波を受信するこ
とができるため、測定時間を短縮することができる。なお、探触子が被検体よりも小さい場合は、音響波探触子を走査させて複数の位置で音響波を受信するようにしても良い。本実施形態では、音響波探触子105を走査可能な構成とする。また、音響波探触子105には、信号強度を増幅するための増幅器が内蔵されていてもよい。
第一の実施形態では、音響波探触子105が、本発明における音響波取得部である。
また、音響波探触子105は、感度が高く、周波数帯域が広いものが望ましい。具体的にはPZT(圧電セラミックス)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン樹脂)、CMUT(容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ)、ファブリペロー干渉計を用いたものなどが挙げられる。ただし、ここに挙げたものだけに限定されず、探触子としての機能を満たすものであれば、どのようなものであってもよい。
なお、音響波探触子105と被検体110との間には、音響波の反射を抑えるための音響マッチング剤(不図示)を挿入することが好ましい。
<<温度計測器106,107>>
次に、保持板103および104に内蔵されている、温度計測器106および107について説明する。本例では、保持板103に、温度計測器106aおよび106bが内蔵されており、保持板104に、温度計測器107aおよび107bが内蔵されている。なお、配置場所を区別する必要がないときは、末尾のaおよびbは省略し、あるいは、単に温度計測器と称する。
温度計測器106および107は、複数で一組の温度センサ素子であり、典型的には熱電対や抵抗温度計などである。図中ではそれぞれ二個で一組として配置しているが、円周上に複数個(例えば8個ずつ)を配置するようにしてもよい。また、非接触で温度を測定できる放射温度計などを用いてもよい。温度計測器106および107は、保持板に接している被検体の温度を間接的に測定することができる。
また、温度計測器106および107は、各保持板において被検体との接触面の温度分布を得られるように、複数個配置することが好ましい。また、温度計測器106および107は、保持板内の、被検体により近い位置に配置されることが好ましいが、配置場所に制約がある場合、被検体から遠い位置に配置してもよい。
<<温度計測部108>>
温度計測部108は、温度計測器106および107から計測値を取得することで、被検体の表面温度の分布を取得する手段である。温度計測部108が、本発明における温度計測部である。
なお、温度計測器106および107は、保持板に内蔵されているため、実際の被検体表面の温度との間には、多少の差が発生する可能性がある。そこで、当該温度差を補正するためのデータを保持し、温度計測器から取得した計測値に基づいて被検体表面の温度を推定するようにするようにしてもよい。また、当該データは、ファントム等を用いてキャリブレーションを行うことによって事前に取得するようにしてもよい。
また、温度差の補正を行わず、温度計測器106および107から取得した計測値を、そのまま被検体表面の温度として用いてもよい。この他にも、放射温度計を用いて、保持板の表面温度を取得できる場合は、保持板の表面温度を被検体の表面温度として用いてもよいし、キャリブレーション結果を用いて温度を補正してもよい。
<<再構成部109>>
再構成部109は、音響波探触子105で得られた電気信号を増幅してデジタル信号に変換し、当該デジタル信号を処理して画像を生成する手段である。再構成部109によって、被検体内の吸収係数の分布を表す画像が生成される。生成された画像は、不図示の表示手段によって利用者に提示される。
なお、温度計測部108および再構成部109は、CPUと主記憶装置、および補助記憶装置を有するコンピュータであってもよいし、専用に設計されたハードウェアであってもよい。
<被検体の温度と光音響波との関係>
次に、光音響測定における、温度の影響について説明する。
被検体内を拡散した光が、被検体内の深さZの位置にある局所領域で吸収され、音響波が発生したとする。この場合、得られる音響波の音圧P[N/m]は、数式1で表わされる。ここで、βは体積膨張係数[1/K]、vは音速[m/s]、Cは比熱[J/(g・K)]、μは光の吸収係数[1/m]、μは光の減衰係数[1/m]、Fは局所領域における光量[J/m]である。
Figure 2015054131
また、効率よく音響波を発生させるためには、熱と歪の閉じ込め条件を満たしている必要がある。具体的には、照射する光のパルス幅が、熱と歪の拡散時間以下である必要がある。熱の拡散時間τthは、熱の拡散係数D[m/s]および光吸収体の大きさL[m]に対して、数式2のような近似関係がある。
一方、歪の拡散時間(応力緩和時間)τは、音速vを用いて数式3のように表わされる。
Figure 2015054131
Figure 2015054131
例えば、光吸収体の大きさ(装置の画像分解能) Lを2×10−4 [m]、熱拡散係数Dを1.4×10−7 [m/s]、音速vを1500[m/s]とすると、τth=70ms、τs=130nsとなる。
従って、パルス幅がこれ以下である光を照射すれば、効率よく光音響波を発生させることができる。例えば、計測光のパルス幅を50nsに設定する。
以上の計算に用いた音速v、体積膨張率β、比熱Cなどは、被検体の温度によって変化する。ここでは、人体の約6〜7割を構成する水を例に、温度ごとの特性を示す。表1は、水の物性値を示した表である。表1からもわかるように、水の物性値は温度によって異なる。
Figure 2015054131
被検体の温度が変わった場合の、測定に対する影響について説明する。
まず、光の吸収および拡散について考える。光吸収体における光吸収率は、分子振動などと関係しており、材料によって熱の影響が大きく異なる。これは、造影剤を使う場合に特に重要な要素となる。一方、分子振動が大きくなれば、被検体内において光がより拡散しやすくなる。
このように、被検体内における光の吸収および散乱の度合は、被検体の温度によって変化する。
次に、熱膨張による音響波の発生について考える。数式1において物質の特性に関係するのは、体積膨張率βと比熱Cpである。固体の体積膨張率βは、0度における体積V
、温度T度における体積Vを用いると、数式4のように表わされる。
Figure 2015054131
表1からわかるように、水の体積膨張率は、20度と40度では2倍近く異なる。また、数式1からわかるように、音響波の音圧は、体積膨張率βおよび音速の2乗にそれぞれ比例する。すなわち、発生する音響波の音圧は、被検体の温度によって変化する。
さらに、音響波の伝搬速度について考える。水中の音速v[m/s]は、水温をT[度]とすると、数式5のように表わされる。
Figure 2015054131
すなわち、30度の水と40度の水とでは、音速が1%程度異なる。音響波の周波数を5MHzとすると、波長はそれぞれ0.301mm、0.305mmとなる。大まかに言うと、往復30mm程度の距離を進むと、それらの音波の差が1波長分となる。
また、温度の変化は、音響波の透過率にも影響する。音響波が透過する物質における音響インピーダンスZは、数式6で表わされる。ここで、ρは密度であり、vは音速である。
Figure 2015054131
密度ρおよび音速vは、温度に依存する為、音響波が透過する物体の温度が変化すると、物体の界面における音響波の反射率および透過率が変化する。
一方、被検体から音響波探触子までの間には、保持板104や、音響マッチング材などが介在しており、その界面において音響波の反射が少なからず発生する。
以上説明したように、被検体内を拡散する光の強さ、発生する音響波の強さ、音響波の遅延、減衰率等は被検体の温度によって変動するため、光音響測定による測定結果も、被検体の温度に依存して変動する。換言すれば、被検体の温度がわかれば、当該変動量を推定することができるため、測定時のパラメータを補正することで、被検体の温度に依存しない測定結果を得ることができる。その結果、吸収係数などの被検体内の情報を精度よく取得することができる。
<温度測定処理>
次に、被検体の温度を測定する処理について説明する。
図2は、本実施形態に係る光音響測定装置が、被検体に対する温度測定を行った際の、当該被検体表面の温度分布を表す図である。符号201が保持板104を表し、符号202が、保持板104と被検体が接する面の温度分布を等値線で表したものである。
被検体が乳房や手足である場合、先端部分であるほど血液の循環量が少なくなるため、温度が低くなる。図2では、保持板の中心部分が最も体温に近くなっており、周辺に行くほど室温に近くなっていることがわかる。
また、図3は、光音響測定装置が行う測定処理のフローチャート図である。図3を参照しながら、光音響測定の方法について説明する。
処理が開始されると、まず、ステップS1で、被検体を保持板によって保持する。図2に示した通り、被検体を装置に固定した直後は、被検体表面の温度は、体温及び外気温によって異なる温度となっている。
次に、ステップS2で、温度計測部108が、温度計測器106を用い、被検体の保持板103と接触する面の温度分布(第一の温度分布)を取得する。また、温度計測器107を用い、保持板104と接触する面の温度分布(第二の温度分布)を取得する。
なお、ここで得られる温度は被検体表面の温度であるが、被検体の深部温度を推定するようにしてもよい。例えば、体積と周辺温度環境を用いてシミュレーションを行うことで、被検体深部の温度を取得することができる。当該体積は、カメラ等で取得してもよいし、CTやMRI等、任意のモダリティーであらかじめ測定してもよい。また、値を直接入力するようにしてもよい。また、図2に示した温度分布は二次元のデータであるが、深度方向のデータが取得可能な場合は、三次元のデータとして扱ってもよい。
ステップS3では、所定の領域(例えば20×20mm2の領域)に計測光を照射しな
がら、測定を行う対象領域内において光照射部102と音響波探触子105を走査し、音響波を取得していく。
ここで、ステップS3で行う独自の処理について説明する。
前述したように、音響波探触子によって取得される音響波の強度は、被検体の温度や、音響波の伝搬経路の温度によって変化する。そこで、第一の実施形態では、ステップS2で取得した温度分布を用いて、当該変化を補正する。
補正の方法は二つある。一つは、光照射部から照射されるパルス光の強度を変更する方法である。前述したように、熱膨張係数は温度に比例するため、光吸収体から発生する音響波の音圧は、被検体の温度が高いほど大きくなる(数式1参照)。また、被検体内の光の散乱の度合いも温度によって異なる。よって、計測光が照射される対象領域の温度分布に基づいて、光の強度を変化させることで、発生する音響波の音圧を均一化することができる。すなわち、同じ組織であれば同じ音圧の音響波が発生するようになる。
もう一つは、取得した音響波のレベルを補正する方法である。前述したように、音響波の減衰率は温度によって変化する(数式6参照)。よって、再構成部109が、音響波の伝搬経路の温度分布に基づいて、演算に用いる音響波のレベルを補正することで、音響波の音圧を均一化することができる。これにより、同じ組織であれば同じコントラストの画像が得られるようになる。
なお、パルス光の強度は必ずしも変更しなくてもよい。この場合、発生する音響波の音圧が温度によってばらつくため、音響波を取得した後に、更にこれを補正するようにしてもよい。
パルス光の強度を変更する場合、光源101が本発明における補正部となり、音響波のレベルを補正する場合、再構成部109が本発明における補正部となる。
また、前述したように、音響波の伝搬経路の温度によって、音速が変化するため(数式
5参照)、これを補正する必要がある。すなわち、同じ深さから発生した音が、異なる時間に音響波探触子に入射するため、温度に応じた音速を用い、整相加算などによってこれを補正する。
ステップS4では、対象領域から信号を全て取得したかを確認し、未完了であればステップS3へ遷移して測定を継続する。取得が完了した場合はステップS5へ遷移する。
ステップS5では、取得した信号に基づいて、再構成部109が、3次元の光音響画像を生成する。画像の生成には、整相加算や、微分処理した信号を重ね合わせるユニバーサルバックプロジェクション法のような既知の方法を用いることができる。
以上に説明したように、第一の実施形態に係る光音響測定装置では、保持板によって保持された被検体のうち、計測光が伝搬する部分の温度と、音響波が伝搬する部分の温度を個別に測定することができる。その結果、温度変化によって発生する測定誤差を補正することができ、被検体内の情報をより精度よく取得することができる。
(第二の実施形態)
第二の実施形態に係る光音響測定装置は、乳腺診断用の光音響測定装置であり、第一の実施形態に加えて、乳房の診断を行うための構成と、保持板の温度を調節する構成を追加した実施形態である。
図4は、第二の実施形態に係る光音響測定装置の構成図である。なお、第一の実施形態と同一の構成要素には、原則として同一の参照番号を付して、説明を省略する。
第二の実施形態に係る光音響測定装置は、光源301、光照射部102、走査機構302および303、保持板103および104、音響波探触子105、体温測定器304、ハウジング305、温度制御部307、再構成部308を有している。
光源301は、光源101と同じくパルス光を発生させる手段であるが、複数波長の光を発生させることができるという点において第一の実施形態と相違する。具体的には、第一の波長λである700nmと、第二の波長λである850nmの二種類の光を発生させることができる。酸化ヘモグロビンの光吸収率と、還元ヘモグロビンの光吸収率は800nm付近の波長において入れ替わるため、この前後の二種類の波長の光を被検体に照射可能にすることで、血液中の酸素飽和度を測定することができる。光源301には、異なる波長を発生する半導体レーザー、波長可変レーザーなどを使用することができる。
また、走査機構302は、光照射部102の位置をX−Y平面上で二次元方向に移動させる機構である。これにより、被検体表面の所望の位置に光を照射することができる。同様に、走査機構303は、音響波探触子105の位置をX−Y平面上で二次元方向に移動させる機構である。これにより、被検体表面の所望の位置から音響波を取得することができる。
走査機構302および303は、X−Y平面上における光照射部102と音響波探触子105の位置が互いに一致するように連動して動作する。
第二の実施形態では、音響波探触子105が、ハウジング305に収納されている。また、ハウジング305の中には、音響インピーダンスをマッチングさせるための液体(マッチングオイル)が封入されている。当該液体は、走査機構303が移動する際の潤滑剤としても機能する。
第二の実施形態では、ハウジング305および音響波探触子105が、本発明における音響波取得部となる。
また、第二の実施形態では、被検体110(本実施形態では乳房)と保持板104との
間に、音響マッチング材306を挟んだ状態で測定を行う。音響マッチング材とは、被検体と音響波探触子を音響的に結合させるための部材であり、水やゲルシート、オイルなどである。
次に、本実施形態における温度計測器について説明する。第二の実施形態では、第一の実施形態と同様に保持板103および104内に温度計測器が内蔵されているほか、ハウジング305内にも同様の温度計測器が内蔵されている。ハウジング305は、所望の温度のマッチングオイルを循環させる構造であってもよい。また、各温度計測器には、温度調整器(本発明における温度調節素子)が併設されている。
温度調整器とは、電気的に吸熱または発熱ができる素子であり、例えばペルチェ素子などである。温度調整器は、吸熱または発熱の少なくともいずれかの機能を含んでいればよい。例えば、発熱のみをさせる場合は、抵抗加熱ヒータなどであってもよい。
なお、本実施形態の説明では、温度を測定および調節する箇所を、被照射部311、音響波伝達部312、音響波検出部313とそれぞれ称し、詳細な構造の説明は省略する。
温度調整器によって温度が調節(すなわち加温または冷却)されると、被照射部311、音響波伝達部312、音響波検出部313の温度が変化する。すなわち、保持板に接している被検体表面の温度と、音響波探触子105を含むハウジング305の温度が変化する。
温度制御部307は、温度計測に加え、温度制御を行うことができる。目標温度は、体温測定器304から取得した被検者の体温に基づいて決定する。
第二の実施形態では、立位または座位の被検者が、保持板103および104の間に被検体である乳房を挿入し、挟んだ状態で測定を行う。ここで、図3を参照しながら、第二の実施形態に係る光音響測定装置が行う測定処理について説明する。
ステップS1では、被検者の乳房を保持板で圧迫保持するとともに、体温測定器304を被験者の体表に装着する。体温測定器は、被検者の体温を正確に測ることができれば、どこに装着してもよい。例えば、脇の下に挟んでもよいし、口の中や、耳などに装着してもよい。また、必要に応じて、本ステップで、光音響測定用の造影剤を被検者の体内に注入してもよい。光音響測定に用いられる造影剤として、インドシアニングリーンや金属酸化物ナノ粒子などが知られている。さらに、特定の疾患部位に選択的に結合するマーカーと組み合わせるようにしてもよい。
また、不図示の圧力計を用いて、被検体が所定の圧力で保持されていることを確認するようにしてもよい。また、不図示のカメラを用いて、光照射部102や音響波探触子105が所望の位置にあることを確認するようにしてもよい。光照射部102や音響波探触子105を配置する位置は、あらかじめMRI、X線マンモグラフィー、超音波装置などで確認しておき、その結果に基づいて位置合わせを行うようにしてもよい。
ステップS2では、まず、温度制御部307が、体温測定器304を用いて被検者の体温を測定し、被照射部311、音響波伝達部312、音響波検出部313に対して温度制御を行う。
図5は、各部位における温度変化を表す図である。符号501は、被検体の体温を表す。また、符号502は、被照射部311と接する被検体の表面温度を表し、符号503は、音響波伝達部312と接する被検体の表面温度を表す。また、符号504は音響波検出部313自体の温度を表す。処理開始時のそれぞれの温度は、室温、装置の温度、体温など、周辺環境によって異なる。
本例では、被照射部311と接する被検体の表面温度が、体温測定器304が測定した温度(すなわち被検者の体温)よりも若干高い温度(例えば+2度)になるように制御している。音響波伝達部312についても同様である。
一方、音響波計測部313については、音響波探触子とマッチングオイルの温度が、例
えば30度になるように制御される。当該温度は、被検体に対する音響インピーダンスの整合を考慮して、音響波探触子がより強い音圧の音響波を取得できるような値としてもよいし、被照射部311や音響波伝達部312と同じ温度としてもよい。
温度制御が完了すると、温度制御部307が、温度計測器を用いて、被照射部311、音響波伝達部312の温度分布と、音響波検出部313の温度を取得する。
なお、目標温度は、例示した温度以外であってもよい。例えば、造影剤を用いる場合は、その効果がより発揮できるような温度としてもよい。また、被検体の表面温度は、被検者が温度差による不快感を覚えないような温度としてもよい。
ステップS3では、走査機構302および303によって、光照射部102および音響波探触子105を連動して二次元方向に動かし、被検体表面に対する走査を行う。
なお、測定は単一波長のパルス光を用いて行ってもよいし、複数波長のパルス光を順次照射して行ってもよい。複数波長のパルス光を照射することで、酸素飽和度の測定が可能になる。また、照射される光のパルス幅は、第一の実施形態と同じであってもよいし、異なる値であってもよい。また、複数の波長を用いる場合、それぞれを異なるパルス幅としてもよい。
これ以外の、音響波を取得する処理については、第一の実施形態と同様である。すなわち、温度計測器によって取得した各所の温度または温度分布に基づいて、再構成部308が、計測光の強度、音響波のレベル、音速などの補正を行う。なお、三次元の温度分布を用いてもよい。この場合、三次元の温度分布は、複数のセンサと被検体の体積を基に計算する。そして、この温度分布と温度補正をしていない再構成画像を重ね合わせる。最後に、場所ごとに音響波のレベル、音速の補正を行い、所望の画像を得る。
ステップS4の処理は、第一の実施形態と同様である。
音響波信号を取得すると、ステップS5で、再構成部308が、補正後の音響波信号を再構成し、画像を生成する。生成される画像は、吸収係数の分布を表す画像であってもよいし、複数波長による測定結果から演算された、酸素飽和度の分布を表す画像であってもよい。生成した画像は、不図示の表示装置によって利用者に提示される。
また、酸素飽和度の分布を表す画像を生成する際には、温度による補正を行う。温度が上昇すると、ヘモグロビンの酸素乖離曲線が右方変移を起こす。このため、被検体に温度分布がある場合は、当該温度分布に基づいて酸素飽和度の補正を行うことで、均一な温度条件下で測定した場合と等価な画像を生成することができる。すなわち、三次元の温度分布を用いる場合、温度補正をしていない酸素飽和度の分布と温度分布を重ね合わせる。そして、場所ごとに酸素飽和度の補正を行い、所望の酸素飽和度の分布を得る。
第二の実施形態によると、乳房を診断する光音響測定装置において、被検体表面の温度および音響波探触子の温度を制御することができる。第一の実施形態では、測定した温度が想定と大きく異なる場合、十分な補正を行うことが難しくなるが、本実施形態では、被検体や音響波取得部の温度を制御することで、補正量を小さくすることができる。また、酸素飽和度の算出において、温度による補正を行うため、より精度の高い測定を行うことができる。
(第三の実施形態)
第三の実施形態は、二枚の保持板で被検体を保持するかわりに、半球状の保持部材で被検体を保持する実施形態である。
図6は、第三の実施形態に係る光音響測定装置のうち、被検体を保持する部分の構成のみを示した図である。なお、図6では図示を省略しているが、第三の実施形態に係る光音響測定装置は、第一の実施形態と同様に、光源101、温度計測部108、再構成部10
9を有している。
第三の実施形態では、保持板103および104のかわりに、半球状の保持部材601と、液体で満たされた液体袋602が設置されている。被検者は、被検体である乳房110を液体袋602に密着するように載せることで測定を行う。
保持部材601には、計測光が通過する空間が設けられており、光照射部102から出射したパルス光が被検体に入射する構成となっている。また、保持部材601には、複数の音響波センサ603が配置されており、被検体から発生した音響波を受信することができる。なお、音響波センサ603は、保持部材上の一部に配置されており、保持部材601が回転することで、被検体と音響波センサとの相対位置を変更し、全方位から到来する音響波を受信する構成となっている。
また、液体袋602には、複数の温度センサ604が配置されており、被検体表面の温度分布を取得することができる。これにより、被検体のうち、計測光が入射および伝搬する部分の温度(主に乳頭に近い部分の温度)と、音響波が伝搬する部分の温度(主に音響波センサに近い部分の温度)を取得することができる。
第三の実施形態では、取得したこれらの温度に基づいて、第一の実施形態と同様に、計測光の強度、音響波の音速および音圧を補正する。
第三の実施形態によると、音響波が透過する部分に液体を利用するため、固体である保持板を利用する場合と比較して、音響インピーダンスがより被検体に近くなり、音響波の伝達効率を向上させることができる。
なお、温度センサ604によって、保持部材601表面の温度分布を取得し、当該温度分布を用いて音響波の音速や音圧をさらに補正するようにしてもよい。
(変形例)
なお、各実施形態の説明は本発明を説明する上での例示であり、本発明は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更または組み合わせて実施することができる。
例えば本発明は、上記処理の少なくとも一部を含む被検体情報取得装置として実施することもできる。また、上記処理の少なくとも一部を含む被検体情報取得装置の制御方法として実施することもできる。上記処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
また、温度の測定対象は例示した部分以外であってもよい。具体的には、照射された計測光が光吸収体に到達するまでの経路上の部分と、発生した音響波が音響波探触子に到達するまでの経路上の部分の温度を個別に測定できればよい。また、取得する各部の温度は、必ずしも分布である必要はなく、単一の温度であってもよい。
また、実施形態の説明では、補正を行うパラメータとして、計測光の強度、音響波の補正を行うための補正値、音響波の音速、酸素飽和度の補正を行うための補正値を挙げたが、温度変化に起因する測定誤差を減らすことができれば、これ以外の値を補正してもよい。
また、記憶装置に記録されたプログラムを読み込み実行することで前述した実施形態の機能を実現するシステムや装置のコンピュータ(又はCPU、MPU等のデバイス)によっても、本発明を実施することができる。また、例えば、記憶装置に記録されたプログラムを読み込み実行することで前述した実施形態の機能を実現するシステムや装置のコンピュータによって実行されるステップからなる方法によっても、本発明を実施することができる。
この目的のために、上記プログラムは、例えば、ネットワークを通じて、又は、上記記憶装置となり得る様々なタイプの記録媒体(つまり、非一時的にデータを保持するコンピ
ュータ読取可能な記録媒体)から、上記コンピュータに提供される。したがって、上記コンピュータ(CPU、MPU等のデバイスを含む)、上記方法、上記プログラム(プログラムコード、プログラムプロダクトを含む)、上記プログラムを非一時的に保持するコンピュータ読取可能な記録媒体は、いずれも本発明の範疇に含まれる。
101・・・光源、102・・・光照射部、108・・・温度計測部、109・・・再構成部

Claims (13)

  1. 被検体に光を照射する光照射部と、
    前記光に起因して前記被検体内で発生した音響波を受信する音響波取得部と、
    前記光が前記被検体内を伝搬する経路上における該被検体の温度である第一の温度と、前記被検体内で発生した音響波が伝搬する経路上における該被検体の温度である第二の温度をそれぞれ取得する温度計測部と、
    前記音響波取得部を介して取得した音響波に基づいて、前記被検体内における光学特性に関連した情報を取得する再構成部と、
    前記取得した温度に基づいて、被検体情報の取得に用いるパラメータを補正する補正部と、
    を有することを特徴とする、被検体情報取得装置。
  2. 前記パラメータは、前記光照射部から照射される光の強度である
    ことを特徴とする、請求項1に記載の被検体情報取得装置。
  3. 前記パラメータは、前記再構成部が情報を取得する際に用いる音響波の音速、または、取得した音響波の音圧のうち、少なくともいずれかを補正するための補正値である
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。
  4. 前記光照射部は、異なる波長の光を照射可能であり、
    前記再構成部は、異なる波長の光を被検体に照射することによって得られた音響波に基づいて酸素飽和度を取得し、
    前記パラメータは、前記取得した酸素飽和度を補正するための補正値である
    ことを特徴とする、請求項1から3に記載の被検体情報取得装置。
  5. 温度センサを内蔵し、前記被検体を保持する保持部材をさらに有し、
    前記温度計測部は、前記保持部材に内蔵された温度センサを用いて前記第一の温度および第二の温度を取得する
    ことを特徴とする、請求項1から4に記載の被検体情報取得装置。
  6. 前記保持部材は、平板状の複数の部材からなり、
    前記音響波取得部は、前記複数の部材のうちの少なくとも一つの、被検体と接触しない面に配置され、
    前記光照射部は、前記音響波取得部が配置されていない保持部材の、被検体と接触しない面に配置される
    ことを特徴とする、請求項5に記載の被検体情報取得装置。
  7. 前記保持部材は、温度調節素子を内蔵しており、
    前記温度調節素子を用いて被検体の表面の温度を調節する温度制御部をさらに有する
    ことを特徴とする、請求項5または6に記載の被検体情報取得装置。
  8. 被検体に光を照射する光照射部と、
    前記光に起因して前記被検体内で発生した音響波を受信する音響波取得部と、
    を有する被検体情報取得装置の制御方法であって、
    前記光が前記被検体内を伝搬する経路上における該被検体の温度である第一の温度と、前記被検体内で発生した音響波が伝搬する経路上における該被検体の温度である第二の温度をそれぞれ取得する温度計測ステップと、
    前記光照射部から光を照射する光照射ステップと、
    前記音響波取得部を用いて音響波を取得する受信ステップと、
    前記取得した音響波に基づいて、前記被検体内における光学特性に関連した情報を取得する再構成ステップと、
    前記取得した温度に基づいて、被検体情報の取得に用いるパラメータを補正する補正ステップと、
    を含むことを特徴とする、被検体情報取得装置の制御方法。
  9. 前記パラメータは、前記光照射部から照射される光の強度である
    ことを特徴とする、請求項8に記載の被検体情報取得装置の制御方法。
  10. 前記パラメータは、前記再構成ステップにて情報を取得する際に用いる音響波の音速、または、取得した音響波の音圧のうち、少なくともいずれかを補正するための補正値である
    ことを特徴とする、請求項8または9に記載の被検体情報取得装置の制御方法。
  11. 前記光照射部が、異なる波長の光を照射可能である被検体情報取得装置の制御方法であって、
    前記再構成ステップでは、異なる波長の光を被検体に照射することによって得られた音響波に基づいて酸素飽和度を取得し、
    前記パラメータは、前記取得した酸素飽和度を補正するための補正値である
    ことを特徴とする、請求項8から10のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置の制御方法。
  12. 前記被検体を保持する保持部材であって、温度センサを内蔵した保持部材をさらに有する被検体情報取得装置の制御方法であって、
    前記温度計測ステップでは、前記保持部材に内蔵された温度センサを用いて前記第一の温度および第二の温度を取得する
    ことを特徴とする、請求項8から11のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置の制御方法。
  13. 前記保持部材が、温度調節素子を内蔵している被検体情報取得装置の制御方法であって、
    前記温度調節素子を用いて被検体の表面の温度を調節する温度調節ステップをさらに含む
    ことを特徴とする、請求項12に記載の被検体情報取得装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017070488A (ja) * 2015-10-07 2017-04-13 キヤノン株式会社 被検体情報取得装置

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