JP2017070488A - 被検体情報取得装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、被検体から発生して伝搬する音響波を受信して電気信号に変換する変換素子を備える探触子と、前記被検体と前記探触子を音響的にマッチングさせる音響整合材を保持する保持容器と、前記探触子と前記被検体の相対的な位置関係を変化させる駆動機構と、前記音響整合材の複数の箇所の温度を計測する温度計測部と、前記複数の箇所の温度に基づいて前記音響整合材の音速を取得し、前記音速と前記電気信号に基づいて前記被検体の特性情報を取得する再構成処理部と、前記再構成処理部、前記駆動機構および前記探触子を制御する情報処理制御部と、を有し、前記情報処理制御部は、前記複数の箇所において計測された温度の情報に基づいて前記探触子による前記音響波の受信を制御することを特徴とする被検体情報取得装置である。
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、被検体から発生して伝搬する音響波を受信して電気信号に変換する変換素子を備える探触子と、前記被検体と前記探触子を音響的にマッチングさせる音響整合材を保持する保持容器と、前記探触子と前記被検体の相対的な位置関係を変化させる駆動機構と、前記音響整合材の複数の箇所の温度を計測する温度計測部と、前記複数の箇所の温度に基づいて前記音響整合材の音速を取得し、前記音速と前記電気信号に基づいて前記被検体の特性情報を取得する再構成処理部と、前記再構成処理部、前記駆動機構および前記探触子を制御する情報処理制御部と、を有し、前記情報処理制御部は、前記複数の箇所において計測された温度の情報に基づいて前記再構成処理部による前記音速の取得を制御することを特徴とする被検体情報取得装置である。
本発明の被検体情報取得装置の一例として、被検体へ光を照射し、被検体から発生した光音響波を受信し再構成する事で被検体の画像を作成する光音響システムについて説明する。
図1において、被検体001は特性情報を取得されて画像を生成される測定対象である。
お椀型の探触子002は、被検体001内からの音響波を検出する。この探触子002は多数の変
換素子003を備えて構成される。探触子002と被検体001の間には、音響波を伝搬させる音
響整合材004が存在する。温度計測システム005は、音響整合材004内の複数個所の温度を
計測する。
、撮像システム006により駆動されている。保持部材009は被検体001を保持する。保持容
器010は、音響整合材004を保持する。駆動機構011は、探触子002と被検体001の相対的な
位置関係を変化させる。
る。撮像システム006に相当する範囲は破線の枠で示す。光源ユニット012は、光源と光源の照射量、波長、照射タイミング等を制御する機構が組み合わさった装置である。データ取得システム013は、変換素子003群が取得した信号に増幅処理やデジタル変換を施し、データ群として纏める。再構成処理部014は、データ取得システム013から出力されるデータ群から画像を再構成する。駆動機構制御部015は、駆動機構の動作を制御する。再構成制
御部016は、光源ユニット012と再構成処部014と駆動機構制御部015の制御をつかさどる。
し実際に装置を構成するにあたっては、この区分に限定されない。以下の実施例で説明する処理を行うユニットが装置に存在すれば良い。
撮像システム006は被検体001に光を照射し、被検体001で発生した光音響波に由来する
電気信号に基づいて画像再構成を行う。まず、探触子002と光照射部008は、駆動機構制御部により制御された駆動機構011によって、被検体001に対向する2次元平面を移動する。駆動機構011としては、例えばパルスモータとボールねじの組み合わせや、リニアモータ
などが利用できる。また、駆動機構011は探触子002を3次元方向に駆動させるような機構でもよい。その他、位置制御が可能であればどんな装置を用いても良い。また、被検体001と探触子002のどちらを移動させても良いし、両方を移動させても良い。
。本実施例の光源は固体レーザーの一種であるチタンサファイアレーザーであり、被検体001にパルス光を照射する。パルス間隔は10Hzとした。レーザー光源としては固体レ
ーザー以外にも、ガスレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなどを利用できる。またフラッシュランプや発光ダイオードなども利用できる。照射光としては近赤外線が好ましい。波長に関しては、650〜1100nm程度が好適であり、本実施例では750nmとした。なお、被検体001の構成成分濃度や酸素飽和度を求めるためには、複数波長の光
を照射可能な波長可変レーザーを用いることが好ましい。光源ユニット012から光照射部008へは、バンドルファイバ、レンズ、ミラー、プリズム等の光学部材により光を導いた。
より音響波が発生する。近赤外光に吸収特性を持つ光吸収体としては、ヘモグロビンを多く含む生体内の血液や、メラニンなどがある。したがって血液を多く含む血管や、新生血管を多く含む腫瘍組織なども音源となりやすく、画像化対象として好適である。
移動するようにした。これにより、撮像部分に効率よく光が照射される。しかし設置場所はこの位置に限定されない。また、光音響波の強度は光の到達量によって変化するため、同じ形態の血管であっても被検体001内での深さによって光音響波の強度が異なる。そこ
で本実施例の撮像システム006は、被検体001内での光分布量を測定や演算によって取得し、信号強度の補正に用いる。また、被検体001への照射光量を、光強度や光照射部008の位置の調整によって制御することが好ましい。
各変換素子003群に受信される。音響整合材004は、被検体001(または保持部材009)と探触子002を音響的にマッチングさせる。したがって音響整合材004としては、音響波を伝搬し、かつ探触子002の走査を妨げないものが好ましい。例えば、水、DIDS(セバシン
酸ジイソデシルエステル)、PEG(ポリエチレングリコール)、シリコーンオイル、ひ
まし油などの液体が挙げられる。本実施例では界面活性剤入りの水を使用している。
報処理装置、またはそれらの組み合わせにより構成できる。
の各変換素子003の位置の座標情報を元に受信信号の遅延時間を決定し、各受信信号に対
して遅延処理を施した後、画像を再構成する。この画像再構成処理や遅延時間決定においては、各変換素子003とターゲット位置(ピクセルやボクセルなど)との距離と、音響波
の伝搬物質の音速とに基づいて、メモリに保存されたデジタル信号を取得する処理が行われる。そのため音響波経路上の音速を求めることは正確な画像再構成に必要である。また音速は温度に応じて変化し、通常は高温ほど音が早く伝わるので、音響波経路上の温度を求めることも重要である。
例えばバックプロジェクション法、整相加算法、フーリエ変換法などが利用できる。なお、再構成の際には、探触子002の各走査位置で取得した信号毎にそれぞれ画像を再構成し
ても良いが、各走査位置で取得した信号を一旦メモリに確保した後、これらの信号群を纏めて再構成に用いるのが好ましい。これにより、SN比の向上や、視野角の広がりに伴う高画質化が期待できる。
、画像再構成の精度向上のために、音響整合材004の音速を、温度計測システム005が取得した音響整合材004の温度に基づいて取得する。温度から音速を取得する方法として例え
ば、情報処理装置のメモリに、音響整合材の種類ごとに温度と音速の対照関係を示すテーブルを予め保存しておき、それを参照する方法がある。また、温度から音速を換算する式に計測した温度を反映させて音速を算出する事も可能である。
オフライン上で再構成を実施する事も可能である。本実施例ではオンライン、オフラインどちらでも再構成が実施できるように、データ取得システム013出力信号を別途外部に出
力できるようになっている。
部016によって統括される。再構成制御部016は再構成の開始や停止、また、撮像のパターンや画像の再構成条件等を決定している。再構成処理部014、駆動機構制御部015、再構成制御部016などは、例えば、CPUを備えプログラムによって動作する情報処理装置によ
って構成できる。
保持部材009を用いることで、被検体001が保持され形状が安定する。これにより画像再構成時における減衰量の演算や遅延時間の算出などの演算精度が向上する。保持部材009
には、音響波透過性があるものを用いる。また、被検体001および音響整合材004との音響インピーダンスの差が小さい材料が望ましい。また、被検体001を保持できるように、剛
性が高い部材や、伸縮性が有る部材が好ましい。剛性が高い部材としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリメチルペンテン、アクリルなどの樹脂材料が挙げられる。伸縮性のある部材としては、ラテックスやシリコーンなどのゴムシートやウレタンのよ
うな材料が挙げられる。また、複数の材料を組み合わせた保持機構を用いてもよい。本実施例では厚みが1mm以下のPET材で作成されたカップ形状の保持部材009を採用している。
内に挿入する場合、開口部周辺に、金具や引掛けにより、保持部材009を簡易に固定でき
る装着部を設けると良い。これにより被検者や測定内容に応じた付け替えが容易になる。本実施例のように探触子側から光を照射する場合、保持部材009としては光の透過性が高
い材質を用いる。
探触子002の変換素子003は音響波と電気信号を変換する。変換素子003として、PZT
(チタン酸ジルコン酸鉛)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)やcMUT(Capacitive
Micro-machined Ultrasonic Transducers)等が利用できる。また、ファブリ・ペロー型探触子なども利用できる。複数の変換素子003を1次元、2次元、曲面、または球面上に
配列した探触子002を用いることで、SN比の向上や測定時間の短縮が期待できる。本実
施例では、探触子002に、中心周波数2MHzで直径2mmの円形PZTを500個程度配列している。また探触子002には、直径300mm程度の半球のお椀形状である。その半球の内側面に沿って変換素子003が配置される。
って同時に走査される。しかし、光照射部008と探触子002を個別に走査しても構わない。探触子002としてお椀型、カップ型、半球型などを採用すれば、各変換素子003の受信感度の高い方向(指向軸)があつまる高感度領域が形成されて、画像を高精細にできる。ただし探触子の構造はこれに限られない。例えば単素子、1次元リニア配列、2次元平面配列などでも良い。
程度の密封性とを持つ部材を用いる。また、保持容器010と探触子002とは、様々な位置関係を取り得る。例えば保持容器010内の低い位置に探触子002を沈めておいても良い。この場合駆動機構011は、探触子002を、保持部材009に衝突させないように、保持容器010内の底面付近で移動させる。かかる構成は、後述するように探触子002と保持容器010を含めた循環系を設ける場合に特に好適である。また、保持容器の底面に音響波および光を透過する部材を配置し、探触子002を当該底面と密着させつつ移動させる方法もある。この場合
、探触子002内の液体が維持されるように、シール機構や液体供給機構を設けることが好
ましい。
温度計測システム005は、複数の温度計を有している、音響整合材004の温度の位置的なムラや相違(温度分布)を求めるための装置である。この温度情報は、温度分布の均一化や、温度分布の実情を反映した画像再構成に利用される。特に被検体001が乳房のような
生体の場合、熱源になる事が多い。そのため被検体001の付近と探触子002の付近との間で、音響整合材004に温度差が生じる可能性が高い。そこで本発明では、音響整合材004内部の複数個所の温度を計測して温度分布を得る。そして温度分布から音速分布状況を算出して再構成の条件に反映させたり、温度均一化に用いたりすることが可能になる。温度計測システムは、本発明の温度計測部に相当する。
となる。すなわち、後述する音波の伝搬経路をカバーできるように計測箇所を設定する。
。なお、本実施例は光音響システムについて記載しているが、超音波エコーを用いた画像システムにおいても、超音波を照射する変換素子003と、撮像対象である被検体001の間にある音響整合材004の温度を把握できるのが好ましい。
材004自体の温度を計測しない場合は、その計測温度と音響整合材004の温度との関係を事前に把握しておく必要がある。この把握する手法としては、実験やシミュレーションの結果が使用できる。
ミスタをそれぞれ数か所(例えば3〜4箇所)設置する。
度計を配置する手法がある。また、変換素子003内に温度計を配置する手法もある。これ
らの手法によれば、各変換素子003位置の温度が把握できる。また、保持部材009に複数の温度センサを配置する事でも、受信信号の音路上の温度分布が精度よく把握できる。
が可能な、温度計走査システム017を設置することも好ましい。これにより、音響整合材004内の温度を自由に計測できる。この温度計走査システム017は予めプログラムされた動
作をしても良いし、操作者が手動で移動させても良い。また図4では温度計を一つ示した。しかし複数の温度計を設けても良い。
本実施例における情報処理制御部007の動作について図5を用いて説明する。図5(A
)において、システムが開始されると、駆動機構011によって探触子002と保持容器010が
走査を開始する(ステップS500)。そして温度計測システム005にて計測された各温度情
報は情報処理制御部007に伝えられる(ステップS510)。続いて、再構成において用いる
ための、被検体001が保持部材009に設置された状況での温度分布を表す情報が取得される。本実施例では温度分布を表す情報として、各温度計で計測された音響整合材004の温度
の差分情報を求める。温度計が3つ以上ある場合は、最大値と最小値を比較して差分情報を求める。
る。そして規定値以下の時に、再構成制御部016に対して撮像の指令を出す(ステップS520)。これは、温度差が少ない場合は音響整合材004における音響波伝搬経路上の温度ムラが少ないと想定できるためである。本実施例では、所定の規定値を0.5℃に設定している
。ただし規定値は装置の構成や求められる画質によって適宜変更できる。例えば探触子002と被検体001との間の音響整合材004の距離が小さい場合や、求められる解像度が低い場
合は、規定値を高く設定できる。
一定だと仮定できる。ユーザーが規定値を直接入力したり、求める画質を入力したりするための、キーボード、マウス、タッチパネルなどのユーザインタフェースで構成された入力部を設けても良い。
。探触子002の走査によって音響整合材004は撹拌されるので、温度ムラは軽減されていく。そして、温度計測システム005にて算出された差分情報が規定値以下になると、撮像が
開始される。
(ステップS560)。最後に、取得した撮像データより再構成が実施される(ステップS570)。本実施例では、信号受信位置ごとに温度が計測される(S550)、そして再構成処理部014は、差分情報が規定値より大きい位置での受信データを再構成に採用しない。これに
より精度の高い特性情報が取得される。なお、各信号受信位置において、ステップS550での温度計測結果に基づく差分情報が規定値以下に収まるまで温度ムラ軽減処理を行う場合は、再構成に好適なデータが全領域にわたって得られるので、さらに特性情報の精度が向上する。
続いて、図5(B)を参照して説明する。これは、撮像開始時のみ、または、撮像開始時および終了時のみ温度を計測し、それ以外の計測時間中は温度差分情報を予測して、再構成時に参照する場合である。この方式は特に、音響整合材004の熱容量や、探触子002表面および保持部材009および保持容器010等の材料特性等により、計測時の温度変化が少なくなる場合に有効である。この方式はまた、変換素子003と被検体001間の音響整合材004
距離が短い場合も有効である。
用いて、撮像開始前と終了後は音路上に温度計を設定し、撮像時は温度計を音路上から退避させる事もできる。
また、温度差が規定値以上の場合の受信信号と、規定値以下の場合の受信信号の再構成手法を変化させるように、再構成制御部016を動作させる事もできる。例えば、図5(A
)のフローで実施した時、規定値以下で受信した信号では音響整合材004の音速を一定と
みなした均一化音速を用いて画像再構成する。一方、規定値以上で受信した信号では、音響整合材004内の音速を複数設定して、音速ごとに画像を再構成する。この再構成画像を
比較、評価する事で最適音速を算出できる。これにより、再構成に使用する全信号において音速の条件を設定する場合に比べて処理量を少なくできる。
れない。
事で再構成時の変換素子003毎の温度を計測する。この場合、再構成位置毎に、受信信号
の音路上の温度差を、変換素子003毎に把握できる。そこで、受信信号の内、音速が一定
と仮定できる受信信号のみを再構成に用いることもできる。
また、1ショットのみデータを取得する場合、図5(C)のフローも採用できる。この場合、スタート後、探触子002を計測個所に移動させた後に温度差を算出し、規定値と比
較する。温度差が規定値より大きい時、探触子002を走査させて音響整合材004を撹拌する(ステップS515)。そして、再び計測個所に探触子002を移動させ温度差分を算出する。
温度差が規定値以下になるまでこの動作を継続させ撮像を実施する。
数個所の温度を計測しその差分を求めて再構成に反映させる。この結果、再構成時の受信信号の処理における遅延時間算出において、音響整合材004内の音速が一定と仮定できる
か否かの判定でき、再構成の簡素化と再構成画像の高画質化を実現できる。したがって、光音響波や超音波エコーを用いた被検体情報取得装置において、音響整合材の温度情報に基づいて情報取得の精度を向上させることができる。
本実施例の被検体情報取得装置のシステム概略図を図6に示す。上記実施例と同じ構成要素には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。本実施例では音響整合材004の温度を
調整する温調器018を付加している。
検体情報取得装置が置かれている室温付近で安定し易い。そこで本実施例では、水温を20℃〜30℃付近に設定する。また、装置に被検体001が設置されると被検体001付近の水の温度は被検体001の温度の影響を受ける。本実施例では被検体001として乳房が想定され、周囲の水温も体温の影響を受けて上昇しやすい。また、被検者の快適性の為、乳房周辺にお湯を入れることもある。その場合、被検体001付近の水温は35℃〜40℃になる。温調
器018は、音響整合材004である水を温めて体温相当に調整するために設置される。
ップS700)。続く撮影開始時に温度計測システム005にて計測した各温度情報を比較し、
差分情報を取得して規定値と比較する(ステップS710、S720)。規定値以下の場合に撮像を開始する。その後、図5(A)のステップS530〜S570と同様の処理により画像データが得られる(ステップS730〜S770)。
合もある。すなわち、先に撮影開始時の差分情報を規定値と比較する(ステップS720)。差分が規定値以下の時に自動的に温調器018を作動させる(ステップS725)。そして差分
が規定値以下になり次第、撮像を開始する。
の駆動をON/OFFすることで消費電力を下げることも効果的である。本フローでは、ある位置で温度差が規定値以下であれば温調機018をOFFにする(ステップS727)。そ
して走査により移動した別の位置で再度温度計測を行う(ステップS705)。
使用する事により音響整合材004の温度分布を少なくする方向に制御できるようになった
。その結果、スムーズに撮像が開始できるようになった。また、乳房付近の温度を体温付近に保持できるようになり、被検者の負担を軽減できた。
本実施例の被検体情報取得装置のシステム概略図を図8に示す。上記実施例と同じ構成要素には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。本実施例の装置は、音響整合材004を
保持容器010内とお椀型の探触子002内で循環させる、循環器019を付加している。循環器019が音響整合材004を循環させることで、音響整合材004の温度ムラを低減できる。
開始時の温度を計測し、差分比較を行う(ステップS905,S920)。そして差分が規定値以
下の時に自動的に循環器019を作動させる(ステップS925)。そして、温度差分が規定値
以下になり次第撮像を開始する(ステップS930〜S970)。
精密かつ容易に実施できる。図8における排出口と吸込口は逆にしても良い。また、排出口と吸込口を切り替え可能とすることも好ましい。また、保持容器010と探触子002が分離している構成においては、保持容器010内の循環器、探触子002内の循環器、またはその両方を設けても良い。
材004の温度分布を少なくする方向に制御できるようになり、スムーズに撮像が開始でき
るようになり、解像度の良い画像が得られた。
本実施例の被検体情報取得装置のシステム概略図を図10に示す。上記実施例と同じ構成要素には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。本実施例の装置は、音響整合材004
を保持容器010内と探触子002内で撹拌させる、撹拌器020を有する。上記各実施例で述べ
たように、音響整合材004内では体温や装置の動作熱等の影響で温度のムラが生じやすい
。そこで本実施では、撹拌器020を用いて水などの音響整合材004かき回すことで、温度分布のムラ(不均一)を低減する。
プS1100)。そして、撮影開始時に温度計測システム005にて温度を測定して比較処理を行い、差分情報を検証する(ステップS1110〜S1120)。比較結果が規定値以下の場合に、撮像を開始して特性情報を取得する(ステップS1130〜S1170)。フローの途中の温度計測(ステップS1150)において温度ムラなどがあった場合、撹拌処理などを行っても良い。
開始時の温度差分が規定値以下の時に自動的に撹拌器020を作動させる(ステップS1105,S1120,S1125)。これにより、温度差分が規定値以下になった状態で撮像を開始できる。
駆動をON/OFFする(ステップS1127,S1125)。これにより、消費電力を下げる効果
がある。
とき、水流を保持部材009の方に流すことが好ましい。その結果、検体の温度に影響され
た保持部材009付近の水が入れ替えられるので、温度ムラが効率よく低減する。
材004の温度分布を少なくする方向に制御できるようになり、スムーズに撮像が開始でき
るようになり、解像度の良い画像が得られた。
本実施例の被検体情報取得装置のシステム概略図は図1、図6、図8、図10に示された内容をすべて含むものとする。上記実施例と同じ構成要素には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。本実施例の装置は、温度差情報によって音速分布の推定処理をして再構成に反映させる。具体的には、温度計測時に差分が規定値以下の時は均一音速を採用し、規定値以上の場合は音響整合材内の音速分布を推定し、再構成に反映させる構成を取る。
撹拌器020を用いた撹拌、温調器018を用いた温度調整などの手法を意味する。複数の手法を組み合わせても良い。その後は他の実施例と同様に、撮影開始時に温度計測システム005にて温度差分情報を検証し、規定値以下の場合に撮像を開始する(ステップS1210〜S1230)。全体領域の撮像が終了すると、温度均一化作業も終了する(ステップS1240,S1260)。ここで、フローの途中の温度計測(ステップS1250)で所望の温度分布が得られていな
いことが分かった場合、温度均一化作業の効果が出てくるのを待っても良い。ここでステップS1210,S1250では計測された温度を情報処理装置が備えるメモリ等の記録装置に記録
しておく。そして、画像再構成において温度情報が利用される(ステップS1270)。
予測できるようにしている。
本実施例では、ステップS1220における撮像開始を決める規定値は、1.0℃に設定する。これにより、温度ムラを所定以下に抑制しつつ、温度均一化のための待機時間が長期化することを防止できる。そして、ステップS1270における音速の推定を実施するか否かの規定
値は0.5℃に設定する。これにより、音速を精度よく反映した高精細な画像が得られる。
再構成処理部014は、差分情報が規定値(0.5℃)以下であれば均一化音速を利用し、規定値より大きければ推定音速を利用する。この処理によれば、情報処理資源の使用量を抑制しつつ、特性情報を精度よく取得できる。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
ステム,007:情報処理制御部,010:保持容器,011:駆動機構,014:再構成処理部
Claims (14)
- 被検体から発生して伝搬する音響波を受信して電気信号に変換する変換素子を備える探触子と、
前記被検体と前記探触子を音響的にマッチングさせる音響整合材を保持する保持容器と、
前記探触子と前記被検体の相対的な位置関係を変化させる駆動機構と、
前記音響整合材の複数の箇所の温度を計測する温度計測部と、
前記複数の箇所の温度に基づいて前記音響整合材の音速を取得し、前記音速と前記電気信号に基づいて前記被検体の特性情報を取得する再構成処理部と、
前記再構成処理部、前記駆動機構および前記探触子を制御する情報処理制御部と、
を有し、
前記情報処理制御部は、前記複数の箇所において計測された温度の情報に基づいて前記再構成処理部による前記特性情報の取得を制御する
ことを特徴とする被検体情報取得装置。 - 前記情報処理制御部は、前記複数の箇所において計測された温度の差分情報に基づいて、前記制御を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。 - 前記情報処理制御部は、前記差分情報が所定の規定値より大きい場合、前記音響整合材の温度均一化を行う
ことを特徴とする請求項2に記載の被検体情報取得装置。 - 前記情報処理制御部は、前記駆動機構により前記音響整合材を撹拌することで前記温度均一化を行う
ことを特徴とする請求項3に記載の被検体情報取得装置。 - 前記音響整合材の温度を変化させる温調器をさらに有し、
前記情報処理制御部は、前記温調器を用いて前記温度均一化を行う
ことを特徴とする請求項3または4に記載の被検体情報取得装置。 - 前記探触子は内部に前記音響整合材を保持できるお椀型の探触子であり、
前記保持容器および前記探触子が保持する前記音響整合材を循環させる循環器をさらに有し、
前記情報処理制御部は、前記循環器を用いて前記温度均一化を行う
ことを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記音響整合材を撹拌する撹拌器をさらに有し、
前記情報処理制御部は、前記撹拌器を用いて前記温度均一化を行う
ことを特徴とする請求項3ないし6のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記温度計測部は、前記駆動機構により変化したそれぞれの前記位置関係において前記温度を計測し、
前記情報処理制御部は、それぞれの前記位置関係における前記差分情報に基づいて前記再構成処理部を制御する
ことを特徴とする請求項3ないし7のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記温度計測部は、前記音響波の受信の開始時および終了時に前記音響整合材の温度を計測し、
前記情報処理制御部は、前記音響波の受信の開始時と終了時の間における前記音響整合材の温度および音速の推定処理を行う
ことを特徴とする請求項3ないし7のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記情報処理制御部は、前記差分情報が所定の第2の規定値以下の場合、前記再構成処理部が前記音速を一定とみなして前記特性情報を取得するような制御を行う
ことを特徴とする請求項3ないし9のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記情報処理制御部は、前記差分情報が前記第2の規定値より大きい場合、前記音響整合材の音速分布を推定して前記再構成処理部による前記特性情報の取得に利用する
ことを特徴とする請求項10に記載の被検体情報取得装置。 - 前記第2の規定値は、前記所定の規定値よりも小さい
ことを特徴とする請求項10または11に記載の被検体情報取得装置。 - 被検体から発生して伝搬する音響波を受信して電気信号に変換する変換素子を備える探触子と、
前記被検体と前記探触子を音響的にマッチングさせる音響整合材を保持する保持容器と、
前記探触子と前記被検体の相対的な位置関係を変化させる駆動機構と、
前記音響整合材の複数の箇所の温度を計測する温度計測部と、
前記複数の箇所の温度に基づいて前記音響整合材の音速を取得し、前記音速と前記電気信号に基づいて前記被検体の特性情報を取得する再構成処理部と、
前記再構成処理部、前記駆動機構および前記探触子を制御する情報処理制御部と、
を有し、
前記情報処理制御部は、前記複数の箇所において計測された温度の情報に基づいて前記探触子による前記音響波の受信を制御する
ことを特徴とする被検体情報取得装置。 - 被検体から発生して伝搬する音響波を受信して電気信号に変換する変換素子を備える探触子と、
前記被検体と前記探触子を音響的にマッチングさせる音響整合材を保持する保持容器と、
前記探触子と前記被検体の相対的な位置関係を変化させる駆動機構と、
前記音響整合材の複数の箇所の温度を計測する温度計測部と、
前記複数の箇所の温度に基づいて前記音響整合材の音速を取得し、前記音速と前記電気信号に基づいて前記被検体の特性情報を取得する再構成処理部と、
前記再構成処理部、前記駆動機構および前記探触子を制御する情報処理制御部と、
を有し、
前記情報処理制御部は、前記複数の箇所において計測された温度の情報に基づいて前記再構成処理部による前記音速の取得を制御する
ことを特徴とする被検体情報取得装置。
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