JP2015053793A - 盤間接続装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】一方の盤と他方の盤の盤間接続において、寸法誤差を吸収し、組立作業性を向上させる。【解決手段】一方の中心導体6aと、その端部に設けられた一方の突出部20aと、他方の中心導体6bと、その端部に設けられた他方の突出部20bと、一方の中心導体6aと他方の中心導体6b間に設けられた接続導体21と、接続導体21の両端に設けられた第1の突出部22aと第2の突出部22bと、一方の突出部20aと第1の突出部22aとに内周面が接触するように設けられた一方のカップリング23aと、他方の突出部20bと第2の突出部22bとに内周面が接触するように設けられた他方のカップリング23bとを備え、突出部20a、22a、突出部20b、22bは、少なくともどちらかが設けられていることを特徴とする。【選択図】 図1
Description
本発明の実施形態は、一方と他方のガス絶縁盤(C−GIS)の主回路を接続する盤間接続装置に関する。
従来、一方と他方のガス絶縁盤(C−GIS)の盤間接続には、可撓性を有する絶縁母線が用いられ、互いの盤の寸法誤差を吸収するようになっている(例えば、特許文献1参照。)。また、互いの導体をL字状に曲折し、曲折部分で寸法誤差を吸収するものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
この種の盤間接続を図5に示すが、一方のガス絶縁盤1aと他方のガス絶縁盤1bの天井には、それぞれ一方の母線室2aと他方の母線室2bが設けられている。一方の母線室2aと他方の母線室2b間には、盤間接続室3が設けられ、一方と他方の仕切板4a、4bでガス区分されている。
一方の仕切板4aには、一方の絶縁スペーサ5aが貫通固定され、一方の中心導体6aにL字状に曲折された一方の接続導体7aがボルト8aで固定されている。ボルト8aが貫通する一方の接続導体7aには、上下方向が長円のレーストラック状の貫通孔9aが設けられている。他方の仕切板4bにも、他方の絶縁スペーサ5bが貫通固定され、他方の中心導体6bにL字状に曲折された他方の接続導体7bがボルト8bで固定されている。ボルト8bが貫通する他方の接続導体7bには、上下方向が長円のレーストラック状の貫通孔9bが設けられている。
一方と他方の接続導体7a、7bは、盤間接続室3内の中間位置で重なり合い、ボルト10とナット11で締付け固定される。一方と他方の接続導体7a、7bには、左右方向に長円のレーストラック状の貫通孔12a、12bが設けられている。
これにより、一方のガス絶縁盤1aと他方のガス絶縁盤1bの位置に多少の寸法誤差があっても、一方と他方の接続導体7a、7bに設けたレーストラック状の貫通孔9a、9b、12a、12bによって、これを吸収することができる。しかしながら、盤間には、上下方向、左右方向、前後方向の三方向からの寸法誤差が生じるので、この調整には多大の時間を要していた。このため、三方向からの寸法誤差を容易に吸収することができるものが望まれていた。
本発明が解決しようとする課題は、一方のガス絶縁盤1aと他方のガス絶縁盤1bの寸法誤差を容易に吸収し、組立作業性を向上させることのできる盤間接続装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、実施形態の盤間接続装置は、一方の絶縁スペーサから導出された一方の中心導体と、前記一方の中心導体端に設けられるとともに、外径方向に突出した一方の突出部と、他方の絶縁スペーサから導出された他方の中心導体と、前記他方の中心導体端に設けられるとともに、外径方向に突出した他方の突出部と、前記一方の中心導体と前記他方の中心導体間に設けられた接続導体と、前記接続導体の一方端に設けられるとともに、外径方向に突出した第1の突出部と、前記接続導体の他方端に設けられるとともに、外径方向に突出した第2の突出部と、前記一方の突出部と前記第1の突出部とに内周面が接触するように設けられるとともに、円周方向が二分割された一方のカップリングと、前記他方の突出部と前記第2の突出部とに内周面が接触するように設けられるとともに、円周方向が二分割された他方のカップリングとを備え、前記一方の突出部と前記第1の突出部、前記他方の突出部と前記第2の突出部は、少なくともどちらかに設けられていることを特徴とする。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
先ず、本発明の実施例1に係る盤間接続装置を図1、図2を参照して説明する。図1は、本発明の実施例1に係る盤間接続装置の構成を一部断面して示す側面図、図2は、本発明の実施例1に係る盤間接続装置のカップリングを示す正面図である。なお、従来と同様の構成部分は、同一符号を付した。
図1に示すように、一方のガス絶縁盤1aと他方のガス絶縁盤1bの天井には、それぞれ一方の母線室2aと他方の母線室2bが設けられている。一方の母線室2aと他方の母線室2b間には、盤間接続室3が設けられ、一方と他方の仕切板4a、4bでガス区分されている。一方の仕切板4aには、一方の絶縁スペーサ5aが貫通固定され、一方の中心導体6a端が導出されている。他方の仕切板4bには、他方の絶縁スペーサ5bが貫通固定され、他方の中心導体6b端が導出されており、従来技術と同様となっている。
一方の中心導体6a端には、外径方向に突出した断面半円状の環状の一方の突出部20aが設けられている。他方の中心導体6b端にも、外径方向に突出した断面半円状の環状の他方の突出部20bが設けられている。
一方の突出部20aと他方の突出部20b間には、棒状の接続導体21が設けられている。接続導体21の一方端には、一方の突出部20aと同様形状の外径方向に突出した断面半円状の第1の突出部22aが設けられ、他方端にも、他方の突出部20bと同様形状の外径方向に突出した断面半円状の第2の突出部22bが設けられている。なお、接続導体21は、軽量化するため、パイプ状としてもよい。
一方の突出部20aと第1の突出部22aの外周には、筒状の円周方向を二分割した断面円弧状の一方のカップリング23aが設けられ、締付け固定されている。他方の突出部20bと第2の突出部22bの外周にも、筒状の円周方向を二分割した断面円弧状の他方のカップリング23bが設けられ、締付け固定されている。即ち、カップリング23a、23bの内周面を、突出部20a−22a、20b−22bの頂部に線接触させている。
一方と他方のカップリング23a、23bを図2に示すが、二分割された一方の部材23a1、23b1と他方の部材23a2、23b2には、それぞれざぐり穴24a、24bを設け、分割部分をボルト25、ナット26で締付け固定している。なお、分割部分の部材23a1、23a2、23b1、23b2間は所定の隙間が形成できるように、また、締付力が効率よく加わるように、突出部20a、20b、22a、22bの外径よりも、カップリング23a、23bの内径を僅かに大きくしている。
これにより、一方の突出部20aと第1の突出部22aの外周は、一方のカップリング23aの断面円弧状の内周面に線接触し、互いが接続される。一方の突出部20aと第1の突出部22aの外径は、いずれも一方の中心導体6a、接続導体21の外径よりも大きいので、一方のカップリング23aを三次元的に動かすことができ、接触位置を調整することができる。他方のカップリング23bにおいても同様である。即ち、従来の面接触から線接触となるので、一方のガス絶縁盤1aと他方のガス絶縁盤1bに上下方向、左右方向、前後方向の三方向からの寸法誤差が生じても、一方と他方のカップリング23a、23bで寸法吸収をすることができる。
なお、一方の突出部20aと第1の突出部22a、他方の突出部20bと第2の突出部22bは、少なくともどちらかに設ければ、寸法吸収をすることができる。設けない場合は、中心導体6a、6bと接続導体21をカップリング23a、23bで、直接、締付け固定する。
上記実施例1の盤間接続装置によれば、絶縁スペーサ5a、5bの中心導体6a、6b端に、これよりも外径の大きい突出部20a、20bを設け、接続導体21両端にも、外径の大きい突出部22a、22bを設け、これらの突出部20a、20b、22a、22bを二分割したカップリング23a、23bでそれぞれ締付け固定するようにしているので、中心導体6a、6bと接続導体21間に三次元的な寸法誤差があっても、突出部20a、20b、22a、22bに接触するカップリング23a、23bの位置の調整によって吸収することができ、組立作業を容易とすることができる。
上記実施例1では、突出部20a、20b、22a、22bを断面半円状で説明したが、角部に曲率を持った断面多角形状などの形状を用いても、カップリング23a、23bの内周面と線接触させることができる。
次に、本発明の実施例2に係る盤間接続装置を図3を参照して説明する。図3は、本発明の実施例2に係る盤間接続装置の構成を一部断面して示す側面図である。なお、この実施例2が実施例1と異なる点は、カップリング側に突出部を設けたことである。図3において、実施例1と同様の構成部分においては、同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図3に示すように、一方のカップリング23aには、内周面の軸方向の二個所に内径方向に突出した断面半円状で環状の一対の一方の突出部27a、28aを設けている。一方の突出部27a、28aは、それぞれ一方の中心導体6aと接続導体21の一方端に接触するようになっている。他方のカップリング23bにも、内周面の軸方向の二個所に内径方向に突出した断面半円状で環状の一対の他方の突出部27b、28bを設けている。他方の突出部27b、28bは、それぞれ他方の中心導体6bと接続導体21の他方端に接触するようになっている。
一方の突出部27a、28aと他方の突出部27b、28bは、少なくともどちらかに設けるものとする。設けない場合は、中心導体6a、6bと接続導体21をカップリング23a、23bで、直接、締付け固定する。なお、一方と他方の中心導体6a、6b、接続導体21の両端には、実施例1のような突出部は設けていない。
上記実施例2の盤間接続装置によれば、カップリング23a、23bの内面側に突出部27a、27b、28a、28bを設けても、実施例1と同様に、カップリング23a、23bを三次元的に動かすことができ、寸法誤差を吸収することができる。
次に、本発明の実施例3に係る盤間接続装置を図4を参照して説明する。図4は、本発明の実施例3に係る盤間接続装置の構成を一部断面して示す側面図である。なお、この実施例3が実施例2と異なる点は、接続導体により線を用いたことである。図4において、実施例3と同様の構成部分においては、同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図4に示すように、接続導体21の中間部には、より線導体29を設けている。より線導体29の外周には、必要に応じ、電界緩和のための筒状のシールド管30をろう付けなどで固定している。なお、実施例1のような中心導体側、接続導体側に突出部を設けたものにおいても、より線導体29、シールド管30を用いることができる。
上記実施例3の盤間接続装置によれば、実施例2による効果のほかに、更に寸法誤差を吸収することができる。
以上述べたような実施形態によれば、一方の盤と他方の盤を接続する盤間接続において、盤側の中心導体と、盤間を接続する接続導体とを、環状の突出部を介して外周に設けたカップリングで締付け固定するようにしているので、中心導体と接続導体との寸法誤差をカップリングで吸収することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1a 一方のガス絶縁盤
1b 他方のガス絶縁盤
3 盤間接続室
5a 一方の絶縁スペーサ
5b 他方の絶縁スペーサ
6a 一方の中心導体
6b 他方の中心導体
20a、27a、28a 一方の突出部
20b、27b、28b 他方の突出部
21 接続導体
22a 第1の突出部
22b 第2の突出部
23a 一方のカップリング
23b 他方のカップリング
29 より線導体
30 シールド管
1b 他方のガス絶縁盤
3 盤間接続室
5a 一方の絶縁スペーサ
5b 他方の絶縁スペーサ
6a 一方の中心導体
6b 他方の中心導体
20a、27a、28a 一方の突出部
20b、27b、28b 他方の突出部
21 接続導体
22a 第1の突出部
22b 第2の突出部
23a 一方のカップリング
23b 他方のカップリング
29 より線導体
30 シールド管
Claims (6)
- 一方の絶縁スペーサから導出された一方の中心導体と、
前記一方の中心導体端に設けられるとともに、外径方向に突出した一方の突出部と、
他方の絶縁スペーサから導出された他方の中心導体と、
前記他方の中心導体端に設けられるとともに、外径方向に突出した他方の突出部と、
前記一方の中心導体と前記他方の中心導体間に設けられた接続導体と、
前記接続導体の一方端に設けられるとともに、外径方向に突出した第1の突出部と、
前記接続導体の他方端に設けられるとともに、外径方向に突出した第2の突出部と、
前記一方の突出部と前記第1の突出部とに内周面が接触するように設けられるとともに、円周方向が二分割された一方のカップリングと、
前記他方の突出部と前記第2の突出部とに内周面が接触するように設けられるとともに、円周方向が二分割された他方のカップリングとを備え、
前記一方の突出部と前記第1の突出部、前記他方の突出部と前記第2の突出部は、少なくともどちらかに設けられていることを特徴とする盤間接続装置。 - 一方の絶縁スペーサから導出された一方の中心導体と、
他方の絶縁スペーサから導出された他方の中心導体と、
前記一方の中心導体と前記他方の中心導体間に設けられた接続導体と、
前記一方の中心導体と前記接続導体の一方端とにそれぞれ接触するように設けられるとともに、内径方向に突出した一対の一方の突出部と、
前記一方の突出部を内周面に設けるとともに、円周方向が二分割された一方のカップリングと、
前記他方の中心導体と前記接続導体の他方端とにそれぞれ接触するように設けられるとともに、内径方向に突出した一対の他方の突出部と、
前記他方の突出部を内周面に設けるとともに、円周方向が二分割された他方のカップリングとを備え、
前記一方の突出部、前記他方の突出部は、少なくともどちらかに設けられていることを特徴とする盤間接続装置。 - 前記接続導体の中間部をより線導体としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の盤間接続装置。
- 前記より線導体の外周にシールド管を設けたことを特徴とする請求項3に記載の盤間接続装置。
- 前記接続導体をパイプ状としたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の盤間接続装置。
- 前記一方の突出部、前記他方の突出部を、断面半円状としたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の盤間接続装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108599062A (zh) * | 2018-05-14 | 2018-09-28 | 国家电网公司 | 一种gis柔性对接小车 |
JP6591130B1 (ja) * | 2018-12-06 | 2019-10-16 | 三菱電機株式会社 | 母線接続装置、スイッチギヤ及び母線接続装置の接続方法 |
-
2013
- 2013-09-06 JP JP2013184959A patent/JP2015053793A/ja active Pending
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