JP2015053388A - 薄膜素子、表示装置、容量素子、並びに、薄膜素子及び容量素子の製造方法 - Google Patents

薄膜素子、表示装置、容量素子、並びに、薄膜素子及び容量素子の製造方法 Download PDF

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謙一 笹井
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有子 奥本
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Abstract

【課題】高容量、高絶縁性のMIMキャパシタを有する薄膜素子を提供する。【解決手段】薄膜素子は、基板100の上方に位置するゲート電極102と、ゲート電極102を被覆するゲート絶縁層103と、ゲート絶縁層103の上方に位置する上方電極(ソース電極105S)と、ゲート絶縁層103と上方電極との間に位置し、上方電極を構成する粒子のゲート絶縁層103への拡散を抑制する拡散抑制層104と、を備え、拡散抑制層104は、ゲート電極102の上方の領域の外部から、ゲート電極102の上方の領域に渡って、ゲート電極102の上方の領域の少なくとも一部を除いて、連続的に形成され、上方電極は、拡散抑制層104の上方の領域から、拡散抑制層104の上方の領域の外部であって前記ゲート電極の上方の領域に渡って、連続的に形成される。【選択図】図15

Description

本発明は、薄膜素子、表示装置、容量素子、及び、それらの製造方法に関し、特にMIM(Metal Insulator Metal)キャパシタ及びトランジスタを有する薄膜素子及びその製造方法に関する。
液晶表示装置や有機EL(Organic Electro Luminescence)表示装置などのアクティブマトリクス型の表示装置では、画素を選択するスイッチング素子又は表示素子を駆動する駆動素子が備えられている。これらの素子として、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)と画素電圧を保持するためのMIMキャパシタが用いられている。
特開2008−147300号公報
近年、表示画素の高精細化に伴い、MIMキャパシタの高容量化が求められている。ここで、MIMキャパシタの容量は、キャパシタ電極の面積と絶縁層の厚さ及び層質とによって決定される。そのため、高容量化のためには、キャパシタ電極の面積の拡張、絶縁層の薄層化、又は、層質の改善が必要になる。しかしながら、表示画素の高精細化に伴い、キャパシタ電極の面積の拡張は制限される。一方で、絶縁層を薄層化すると、薄層化による絶縁不良が絶縁層の下部電極のカバレッジ部分で発生しやすくなる。
高容量化を図った場合においても、絶縁性不良が発生しにくい、高絶縁性のMIMキャパシタを有する薄膜素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る薄膜素子の製造方法は、基板上に、ゲート電極を形成する第1工程と、前記ゲート電極上に絶縁層を形成する第2工程と、前記絶縁層上に、拡散抑制層を形成する第3工程と、前記絶縁層上及び前記拡散抑制層上に、ソース電極又はドレイン電極を構成する上方電極を形成する第4工程と、を含み、前記拡散抑制層は、前記上方電極を構成する粒子の前記絶縁層への拡散を抑制する層であり、前記第3工程において、前記拡散抑制層は、前記ゲート電極の上方の領域の外部から、前記ゲート電極の上方の領域に渡って、前記ゲート電極の上方の領域の少なくとも一部を除いて、連続的に形成され、前記第4工程において、前記上方電極は、前記拡散抑制層の上方の領域から、前記拡散抑制層の上方の領域の外部であって前記ゲート電極の上方の領域に渡って、連続的に形成され、前記第3工程及び前記第4工程において、前記絶縁層には、前記上方電極又は前記拡散抑制層を構成する材料の粒子が拡散している拡散層が形成され、前記拡散抑制層の下方の領域における前記拡散層の厚さは、前記上方電極の下方であって前記拡散抑制層の下方でない領域における前記拡散層の厚さよりも薄い薄膜素子の製造方法である。
高容量、高絶縁性のMIMキャパシタを有する薄膜素子を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る表示装置1の一部切り欠き斜視図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る表示装置1における画素回路の構成を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態1に係る表示装置1における画素の積層構造の一例を示す断面図である。 図4は、本発明の実施の形態1に係る薄膜素子31の製造方法の各工程における構成例を示す工程断面図である。 図5は、本発明の実施の形態1に係る薄膜素子31の製造方法の各工程における構成例を示す工程断面図である。 図6は、本発明の実施の形態1に係る薄膜素子31の製造方法の各工程における構成例を示す工程断面図である。 図7は、本発明の実施の形態1に係る薄膜素子31の製造方法の各工程における構成例を示す工程断面図である。 図8は、本発明の実施の形態1に係る薄膜素子31の製造方法の各工程における構成例を示す工程断面図である。 図9は、本発明の実施の形態1に係る薄膜素子31の製造方法の各工程における構成例を示す工程断面図である。 図10は、本発明の実施の形態1に係る薄膜素子31の製造方法の各工程における構成例を示す工程断面図である。 図11は、本発明の実施の形態1に係る薄膜素子31の製造方法の各工程における構成例を示す工程断面図である。 図12は、本発明の実施の形態1に係る薄膜素子31の製造方法の各工程における構成例を示す工程断面図である。 図13は、本発明の実施の形態1に係る薄膜素子31の製造方法の各工程における構成例を示す工程断面図である。 図14は、本発明の実施の形態1に係る薄膜素子31の製造方法の各工程における構成例を示す工程断面図である。 図15は、本発明の実施の形態1に係る薄膜素子31の製造方法の各工程における構成例を示す工程断面図である。 図16は、従来のMIMキャパシタの層構造の概要を示す断面図である。
(本発明の基礎となる知見)
図16は、特許文献1に開示されたMIMキャパシタの層構造の概要を示す断面図である。
図16に示されるように、MIMキャパシタ300は、基板301、第1電極302、絶縁層303、拡散抑制層304及び第2電極305から構成される。
MIMキャパシタ300においては、第2電極305の金属粒子が絶縁層303に拡散することを抑制するための拡散抑制層304が形成されている。この拡散抑制層304により、絶縁層303への金属粒子の拡散が抑制され、絶縁層303の絶縁性能を向上させることができるため、絶縁層303の薄層化、すなわち、MIMキャパシタの高容量化が可能となる。
しかしながら、薄膜素子内に形成されるMIMキャパシタにおいては、さらなる高容量化が求められている。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、高容量、高絶縁性のMIMキャパシタを有する薄膜素子を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明の一態様に係る薄膜素子の製造方法は、基板上に、ゲート電極を形成する第1工程と、前記ゲート電極上に絶縁層を形成する第2工程と、前記絶縁層上に、拡散抑制層を形成する第3工程と、前記絶縁層上及び前記拡散抑制層上に、ソース電極又はドレイン電極を構成する上方電極を形成する第4工程と、を含み、前記拡散抑制層は、前記上方電極を構成する粒子の前記絶縁層への拡散を抑制する層であり、前記第3工程において、前記拡散抑制層は、前記ゲート電極の上方の領域の外部から、前記ゲート電極の上方の領域に渡って、前記ゲート電極の上方の領域の少なくとも一部を除いて、連続的に形成され、前記第4工程において、前記上方電極は、前記拡散抑制層の上方の領域から、前記拡散抑制層の上方の領域の外部であって前記ゲート電極の上方の領域に渡って、連続的に形成され、前記第3工程及び前記第4工程において、前記絶縁層には、前記上方電極又は前記拡散抑制層を構成する材料の粒子が拡散している拡散層が形成され、前記拡散抑制層の下方の領域における前記拡散層の厚さは、前記上方電極の下方であって前記拡散抑制層の下方でない領域における前記拡散層の厚さよりも薄い薄膜素子の製造方法である。
この方法により、上方電極の金属材料を絶縁層に拡散させることができ、上方電極の表面積が拡張されるため、高容量のMIMキャパシタを有する薄膜素子を製造することができる。また、ゲート電極端部(角部)付近の、電界集中が比較的発生しやすい領域においては、絶縁層上に拡散抑制層が形成されることにより、上方電極を構成する金属材料の粒子の絶縁層への拡散が抑制され、絶縁破壊が抑制される。
また、本発明の一態様に係る薄膜素子の製造方法において、前記第3工程において、前記拡散抑制層は抵抗加熱蒸着法により形成され、前記第4工程において、前記上方電極はスパッタにより形成される構成としてもよい。
この方法においては、抵抗加熱蒸着法により緻密な拡散抑制層が形成される。したがって、拡散抑制層の下方の絶縁層においては、上方電極の金属材料の拡散は抑制され、上方電極の下方の絶縁層であって拡散抑制層の下方でない領域においては、上方電極の金属材料が拡散される。また、この方法により、上方電極の金属材料が拡散される深さを、スパッタ電圧によって調整することができる。
また、本発明の一態様に係る薄膜素子の製造方法において、前記拡散抑制層と前記上方電極とは、同一の材料からなり、前記拡散抑制層の成膜レートは、前記上方電極の成膜レートより低い構成としてもよい。
この方法により、拡散抑制層が上方電極より緻密に形成され、上方電極の金属材料の絶縁層への拡散をより確実に抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る薄膜素子の製造方法において、前記第2工程において、前記絶縁層は、前記ゲート電極の角部と前記絶縁層の表面との距離が、前記ゲート電極の上面と前記絶縁層の表面との距離よりも小さくなるように形成される構成としてもよい。
この方法によると、電界集中が発生する絶縁層のゲート電極角部を覆う部分において電界集中が発生するが、当該部分における絶縁性が高い薄膜素子を製造することができる。
また、本発明の一態様に係る薄膜素子の製造方法において、前記第2工程において、前記絶縁層は、塗布により形成される構成としてもよい。
この方法においては、ゲート電極角部と絶縁層の表面との距離が、ゲート電極の上面と絶縁層の表面との距離よりも小さくなるように形成されやすいが、このように形成される場合においても絶縁性が高い薄膜素子を製造することができる。
また、本発明の一態様に係る薄膜素子の製造方法において、前記絶縁層は、有機材料からなる構成としてもよい。
この方法においては、上方電極の金属材料が、絶縁層に拡散されやすいため、上方電極の表面積をより拡張することができる。
また、本発明の一態様に係る薄膜素子の製造方法において、前記拡散抑制層は、前記上方電極を構成する材料より、低い融点を有する材料からなる構成としてもよい。
この方法により、上方電極におけるヒロックの発生を抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る薄膜素子の製造方法において、前記第3工程において、前記拡散抑制層は、前記ゲート電極の上方の領域の外部から前記ゲート電極の上方の領域に渡って形成された後、前記ゲート電極の上方の領域の少なくとも一部を除くことにより形成される構成としてもよい。
この方法により、絶縁層の拡散抑制層が除かれた領域において、拡散抑制層形成時と、上部電極形成時の両工程において表面粗さが増加する。そのため、効率的にMIMキャパシタを高容量化することができる。
また、本発明の一態様に係る薄膜素子の製造方法において、前記第3工程において、前記拡散抑制層は、前記ゲート電極の上方の領域の少なくとも一部の領域にマスクを配置し、前記拡散抑制層の材料が前記領域に接しないように形成される構成としてもよい。
また、本発明の一態様に係る薄膜素子の製造方法において、前記上方電極は、Mo、Al、Al合金、Cu、W、Ti、Cr及びMoWの少なくとも一つの材料からなる構成としてもよい。
また、本発明の一態様に係る薄膜素子の製造方法において、前記拡散抑制層は、Al、Au、Mo及びAgの少なくとも一つの材料からなる構成としてもよい。
また、上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る薄膜素子は、基板の上方に位置するゲート電極と、前記ゲート電極を被覆する絶縁層と、前記絶縁層の上方に位置し、ソース電極又はドレイン電極を構成する上方電極と、前記絶縁層と前記上方電極との間に位置し、前記上方電極を構成する粒子の前記絶縁層への拡散を抑制する拡散抑制層と、を備え、前記拡散抑制層は、前記ゲート電極の上方の領域の外部から、前記ゲート電極の上方の領域に渡って、前記ゲート電極の上方の領域の少なくとも一部を除いて、連続的に形成され、前記上方電極は、前記拡散抑制層の上方の領域から、前記拡散抑制層の上方の領域の外部であって前記ゲート電極の上方の領域に渡って、連続的に形成され、前記絶縁層には、前記上方電極又は前記拡散抑制層を構成する材料の粒子が拡散している拡散層が形成され、前記拡散抑制層の下方の領域における前記拡散層の厚さは、前記上方電極の下方であって前記拡散抑制層の下方でない領域における前記拡散層の厚さよりも薄い薄膜素子である。
この構成においては、上方電極の下方に拡散層が形成されることに伴う上方電極の表面積の拡張により、上方電極とゲート電極とが形成するMIMキャパシタの容量が増大される。また、ゲート電極端部(角部)付近の、電界集中が比較的発生しやすい領域においては、絶縁層上に拡散抑制層が配置され、拡散抑制層の下方における上方電極を構成する金属材料の粒子の絶縁層への拡散が抑制されているため、絶縁破壊が抑制される。
また、本発明の一態様に係る薄膜素子において、前記絶縁層は、前記ゲート電極の角部と前記絶縁層の表面との距離が、前記ゲート電極の上面と前記絶縁層の表面との距離よりも小さい構成としてもよい。
この構成によると、絶縁層のゲート電極角部を覆う部分において電界集中が発生するが、当該部分における絶縁性を高くすることができる。
また、本発明の一態様に係る薄膜素子において、前記絶縁層は、有機材料からなる構成としてもよい。
この構成においては、上方電極の金属材料が、絶縁層に拡散されやすいため、上方電極の表面積をより拡張することができる。
また、本発明の一態様に係る薄膜素子において、前記拡散抑制層を構成する材料は、前記上方電極を構成する材料より低い融点を有する構成としてもよい。
この構成により、上方電極におけるヒロックの発生を抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る薄膜素子において、前記拡散抑制層と前記上方電極とは、同一の材料からなり、前記拡散抑制層は、前記上方電極より、大きい膜密度を有する構成としてもよい。
この構成により、拡散抑制層が緻密な膜構造を有するため、上方電極の金属材料の絶縁層への拡散をより確実に抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る薄膜素子において、前記拡散抑制層の層厚は、10nm以上である構成としてもよい。
この構成により、上方電極の金属材料の絶縁層への拡散を確実に抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る薄膜素子において、前記拡散層に拡散された粒子の密度は、前記絶縁層の上方の領域において、下方の領域よりも高い構成としてもよい。
また、本発明の一態様に係る表示装置は、前記薄膜素子を備える。
この構成により、表示装置の高精細化が可能となる。
また、上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る容量素子の製造方法は、基板上に、第1電極を形成する第1工程と、前記第1電極上に絶縁層を形成する第2工程と、前記絶縁層上に、拡散抑制層を形成する第3工程と、前記絶縁層上及び前記拡散抑制層上に、第2電極を形成する第4工程と、を含み、前記拡散抑制層は、前記第2電極を構成する粒子の前記絶縁層への拡散を抑制する層であり、前記第3工程において、前記拡散抑制層は、前記第1電極の上方の領域の外部から、前記第1電極の上方の領域に渡って、前記第1電極の上方の領域の少なくとも一部を除いて、連続的に形成され、前記第4工程において、前記第2電極は、前記拡散抑制層の上方の領域から、前記拡散抑制層の上方の領域の外部であって前記第1電極の上方の領域に渡って、連続的に形成され、前記第3工程及び前記第4工程において、前記絶縁層には、前記第2電極又は前記拡散抑制層を構成する材料の粒子が拡散している拡散層が形成される容量素子の製造方法である。
この方法により、第2電極の金属材料を絶縁層に拡散させることができ、第2電極の表面積が拡張されるため、高容量のMIMキャパシタを製造することができる。また、第1電極端部(角部)付近の、電界集中が比較的発生しやすい領域においては、絶縁層上に拡散抑制層が形成されることにより、第2電極を構成する金属材料の粒子の絶縁層への拡散が抑制され、キャパシタの絶縁破壊が抑制される。
また、上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る容量素子は、基板の上方に位置する第1電極と、前記第1電極を被覆する絶縁層と、前記絶縁層の上方に位置する第2電極と、前記絶縁層と前記第2電極との間に位置し、前記第2電極を構成する粒子の前記絶縁層への拡散を抑制する拡散抑制層と、を備え、前記拡散抑制層は、前記第1電極の上方の領域の外部から、前記第1電極の上方の領域に渡って、前記第1電極の上方の領域の少なくとも一部を除いて、連続的に形成され、前記第2電極は、前記拡散抑制層の上方の領域から、前記拡散抑制層の上方の領域の外部であって前記第1電極の上方の領域に渡って、連続的に形成され、前記絶縁層には、前記第2電極又は前記拡散抑制層を構成する材料の粒子が拡散している拡散層が形成され、前記拡散抑制層の下方の領域における前記拡散層の厚さは、前記第2電極の下方であって前記拡散抑制層の下方でない領域における前記拡散層の厚さよりも薄い容量素子である。
この構成においては、第2電極の下方に拡散層が形成されることに伴う第2電極の表面積の拡張により、第1電極と第2電極とが形成するMIMキャパシタの容量が増大される。また、第1電極端部(角部)付近の、電界集中が比較的発生しやすい領域においては、絶縁層上に拡散抑制層が配置され、拡散抑制層の下方における第2電極を構成する金属材料の粒子の絶縁層への拡散が抑制されているため、キャパシタの絶縁破壊が抑制される。
以下、本発明に係る薄膜素子、表示装置、容量素子及びそれらの製造方法の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図は、説明のための模式図であり、厚さ及び各部の大きさの比などは、必ずしも厳密に表したものではない。また、各図において、実質的に同一の構成部材については同一の符号を付す。また、本明細書において、「上方」及び「下方」という用語は、絶対的な空間認識における上方向(鉛直上方)及び下方向(鉛直下方)を指すものではなく、積層構成における積層順を基に相対的な位置関係により規定される用語として用いる。また、「上方」及び「下方」という用語は、2つの構成要素が互いに間隔をあけて配置されて2つの構成要素の間に別の構成要素が存在する場合のみならず、2つの構成要素が互いに密着して配置されて2つの構成要素が接する場合にも適用される。
さらに、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の望ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、処理、処理の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より望ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1に係る表示装置(表示パネル)1について、図1及び図2を用いて説明する。なお、本実施の形態に係る表示装置は、アクティブマトリクス型の有機EL表示装置(有機EL表示パネル)であり、複数の画素が行方向及び列方向にマトリクス状に配置された表示領域(画素部)を備えている。
[1.表示パネルの構成]
本実施の形態における表示装置1の構成について、図1を用いて説明する。図1は、本実施の形態に係る表示装置1の概略構成例を示す一部切り欠き斜視図である。
図1に示されるように、表示装置1は、自発光型表示素子である有機EL素子(有機発光素子)10と、薄膜トランジスタ及び各種配線などを含む画素回路30が形成されたアクティブマトリクス基板(表示装置用薄膜半導体アレイ装置)20とを備える。
有機EL素子10は、アノードを含む下部電極層110と、発光層を含む有機EL層112と、カソードを含む上部電極層113とを備えている。下部電極層110、有機EL層112及び上部電極層113は、アクティブマトリクス基板20上にこの順に積層されている。
アクティブマトリクス基板20は、画素の行方向に延伸する複数のゲート配線GLと、画素の列方向に延伸する複数のソース配線SLと、画素の列方向に延伸する複数の電源配線PL(不図示)とを備えている。複数のソース配線SLと複数のゲート配線GLとは直交するように構成されている。
各画素Pは、サブ画素であって、直交するゲート配線GLとソース配線SLとによって区画されている。各画素Pは、複数の薄膜トランジスタなどからなる画素回路30と、画素回路30に対応する有機EL素子10とを含んで構成されている。本実施の形態において、各画素Pは、RGBの3原色のいずれかに対応しており、青色表示画素、赤色表示画素及び緑色表示画素の3つの画素で、一画素PGが構成されている。なお、同じ色の画素Pは、行方向に隣接して配置される。
複数のゲート配線GLの各々は、同一行の複数の画素Pで構成される画素行毎に形成されている。各ゲート配線GLに対応する画素行に属する全ての画素Pは、ゲート配線GLによって制御回路(走査線駆動回路)に接続される。
複数のソース配線SLの各々は、同一列の複数の画素Pで構成される画素列毎に形成されている。各ソース配線SLに対応する画素列に属する全ての画素は、ソース配線SLによって制御回路(信号線駆動回路)に接続される。
このように、本実施の形態に係る表示装置1は、画素P毎に表示制御を行うアクティブマトリクス方式が採用されている。なお、図1では図示しないが、本実施の形態に係る表示装置1は、画素の列方向に延伸する複数の補助配線ALを備える。
[2.画素の回路構成]
次に、各画素Pの画素回路30の構成について、図2を用いて説明する。図2は、図1に示される本実施の形態に係る表示装置1の画素Pにおける画素回路の構成を示す図である。
図2に示されるように、表示装置1における画素Pは、pチャネル型のTFTからなる第1トランジスタ32、pチャネル型のTFTからなる第2トランジスタ33、及び、コンデンサ34を含む画素回路30と、有機EL素子10とを備える。
第1トランジスタ32は、駆動(発光)させる有機EL素子10を選択的に切り替えるスイッチングトランジスタであり、複数の画素Pの中から発光させる画素Pを選択する。第1トランジスタ32のドレイン電極は、コンデンサ34の一端及び第2トランジスタ33のゲート電極に接続されている。第1トランジスタ32のソース電極は、ソース配線SLに接続されている。また、第1トランジスタ32のゲート電極は、ゲート配線GLに接続されている。
第2トランジスタ33は、有機EL素子10を電流駆動するための駆動トランジスタである。第2トランジスタ33のドレイン電極は、有機EL素子10のアノード(陽極)に接続されている。第2トランジスタ33のソース電極は、コンデンサ34の他端及び電源配線PLに接続されている。また、第2トランジスタ33のゲート電極は、第1トランジスタ32のドレイン電極及びコンデンサ34の一端に接続されている。
コンデンサ34は、容量素子であって、ソース配線SLから供給された映像信号電圧を保持する。コンデンサ34の一端は、第1トランジスタ32のドレイン電極及び第2トランジスタ33のゲート電極に接続されており、コンデンサ34の他端は、第2トランジスタ33のソース電極及び電源配線PLに接続されている。
有機EL素子10は、発光層を含む発光素子であって、第2トランジスタ33を介して映像信号電圧に応じた駆動電流が流れることにより発光する。有機EL素子10のアノードは、第2トランジスタ33のドレイン電極に接続されており、有機EL素子10のカソード(陰極)は補助配線ALに接続されている。
ゲート配線GLは、画素行に含まれる各画素Pの画素回路30に、映像信号電圧(データ電圧)を書き込むタイミング信号(ゲート電圧)を供給する。
ソース配線SLは、画素列に含まれる各画素Pの画素回路30に、画素Pにおける有機EL素子10の発光強度を決定する映像信号電圧(データ電圧)を供給する。
電源配線PLは、画素行に含まれる各画素Pの画素回路30に電源電圧を供給する。例えば、電源配線PLは、各画素Pの駆動トランジスタに電源電圧を供給する。
補助配線(補助電極)ALは、共通電極(カソード)よりも低抵抗の金属で形成されており、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)などの高抵抗材料を用いて形成される共通電極に起因する表示パネル面内の中央部分での電圧降下を低減する。
このように構成される画素Pにおいて、ゲート配線GLにゲート信号が入力され、第1トランジスタ32をオン状態にすると、ソース配線SLを介して供給された映像信号電圧がコンデンサ34に書き込まれる。そして、コンデンサ34に書き込まれた映像信号電圧は、1フレーム期間を通じて保持される。この保持された映像信号電圧により、第2トランジスタ33のコンダクタンスがアナログ的に変化し、発光階調に対応した駆動電流が有機EL素子10のアノードからカソードへと流れて有機EL素子10が発光する。これにより、所定の画像を表示することができる。
ここで、本実施の形態においては、図2に示された第2トランジスタ33とコンデンサ34とは、薄膜素子31として一体的に形成される。詳細に説明すると、コンデンサ34は、薄膜素子31のゲート電極とソース電極とによって形成されるMIMキャパシタによって構成される。
[3.薄膜素子を含む表示装置の構成]
次に、本実施の形態に係る薄膜素子を含む表示装置の構成について、図3を用いて説明する。図3は、図2に示される本実施の形態の薄膜素子31を含む画素Pの積層構造の一例を示す断面図である。
図3には、図2に示された画素Pのうち、薄膜素子31を形成する層、及び、有機EL素子10を形成する層が示されている。
薄膜素子31は、図3に示されるゲート電極102、ゲート絶縁層103、拡散抑制層104、ソース電極105S、ドレイン電極105D、第1隔壁層106及び半導体層107から構成される。
なお、薄膜素子31のゲート電極102、ゲート絶縁層103、拡散抑制層104及びソース電極105Sが、MIMキャパシタからなるコンデンサ34を形成する。
また、有機EL素子10は、図3に示される下部電極層110と、有機EL層112と、上部電極層113から構成される。さらに、有機EL素子10は、第2隔壁層111、封止樹脂層114及びバリア層115を備える。
さらに、画素Pは、上記各層以外に、基板100、アンダーコート層101、保護層108、平坦化層109及び対向基板116を備えている。
まず、基板100及びアンダーコート層101について説明する。
基板100は、本実施の形態では、無アルカリガラス、石英ガラス、シリコンなどで構成されるリジット基板である。なお、リジット基板ではなく、樹脂フィルム基板や、フレキシブルガラス基板などの可撓性を有するフレキシブル基板を用いることも可能である。
アンダーコート層101は、基板100上に配置され、膜厚が100nm〜2000nm程度のSiN膜で構成されている。なお、アンダーコート層101を構成する材料は、SiNに限られるものではなく、シリコン酸化膜(SiO)、シリコン酸窒化膜(SiON)などを用いてもよい。
次に薄膜素子31を形成する各層について説明する。
ゲート電極102は、図2に示された第2トランジスタ33のゲートを構成する電極であり、基板100及びアンダーコート層101上に配置されている。ゲート電極102は、導電性材料又はその合金などの単層構造又は多層構造からなる。例えば、ゲート電極102は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、タングステン(W)、チタン(Ti)、クロム(Cr)又はモリブデンタングステン(MoW)などを用いて形成される。なお、本実施の形態では、ゲート電極102は、層厚50nmのMoで構成されている場合を例に説明する。
ゲート絶縁層103は、ゲート電極102及びアンダーコート層101を被覆するように配置される。ゲート絶縁層103は、本実施の形態では、ポリスチレン、ポリイミド、ポリビニルフェノール、ポリプロピレンなどの有機絶縁材料を用いて形成することができる。また、ゲート絶縁層103は、有機絶縁材料に限らず無機絶縁材料である酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウムなどによっても形成することができる。なお、本実施の形態では、ゲート絶縁層103は、層厚300nmのポリスチレン系材料で構成されている場合を例に説明する。
拡散抑制層104は、その上方に形成されるソース電極105S及びドレイン電極105Dを構成する材料の粒子が、ゲート絶縁層103へ拡散することを抑制するための層である。図3に示されるように、拡散抑制層104は、ゲート電極102の上方の領域の外部から、ゲート電極102の上方の領域に渡って、ゲート電極102の上方の領域の少なくとも一部を除いて、連続的に形成される。拡散抑制層104は、低融点導電性材料又はその合金などの単層構造又は多層構造からなり、例えば、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)などの抵抗加熱蒸着できる材料などを用いて形成される。なお、形成方法としては、塗布を用いることも可能である。また、拡散抑制層104は、有機絶縁膜材料を用いることも可能である。なお、本実施の形態では、拡散抑制層104として層厚25nmのAgで構成される場合を例に説明する。
ソース電極105Sは、図2に示された第2トランジスタ33のソースを構成する電極であり、拡散抑制層104の上方の領域から、拡散抑制層104の上方の領域の外部であってゲート電極102の上方の領域に渡って、連続的に形成される。また、ドレイン電極105Dは、図2に示された第2トランジスタ33のドレインを構成する電極であり、拡散抑制層104の上方に形成される。ソース電極105S及びドレイン電極105Dは、導電性材料又はその合金などの単層構造又は多層構造からなり、例えば、Mo、W、Cu、Al、ニッケル(Ni)、Au、Ag、MoW又は窒化モリブデン(MoN)などを用いて形成される。なお、本実施の形態では、ソース電極105S及びドレイン電極105Dとして層厚75nmのMoで構成される場合を例に説明する。
拡散層103aは、ゲート絶縁層103に、拡散抑制層104、ソース電極105S及びドレイン電極105Dを構成する材料の粒子が拡散することによって形成される層である。拡散層103aは、主に、拡散抑制層104、ソース電極105S及びドレイン電極105Dの下方に形成される。ここで、拡散抑制層104の下方の領域における拡散層103aの厚さは、ソース電極105Sの下方であって拡散抑制層104の下方でない領域における拡散層103aの厚さよりも薄い。
第1隔壁層106は、後述する半導体層107を囲むように形成されている。第1隔壁層106には、半導体層107が形成される領域に、矩形状の開口部が形成されている。第1隔壁層106は、半導体層107の周囲を規制する隔壁であって、開口部内に塗布された半導体層107を形成するための有機半導体溶液の流れをせき止める機能を有する。第1隔壁層106は、ポリスチレン、ポリイミド、ポリビニルフェノール、ポリプロピレンなどの材料を用いて形成することができる。
半導体層107は、ゲート絶縁層103上において、第1隔壁層106の開口部内に配置されており、半導体層107の外周は、第1隔壁層106の開口部における内壁面によって規制されている。半導体層107は、例えば、ペンタセン、フタロシアニン系、又は、ポルフィリン系の可溶性の有機材料を用いて形成することができる。
上述した構成により、薄膜素子31が、基板100上に形成される。
なお、本実施の形態においては、薄膜素子31上に保護層108及び平坦化層109が形成される。
保護層108は、半導体層107を保護するために、半導体層107の上部全体を覆うように形成される。保護層108は、光で架橋する材料を用いて形成することができる。光で架橋する材料は、光照射されることによって分子中に分子結合が形成され、分子構造が緻密になってポリマーの結合が強固になる。光で架橋する材料としては、アクリルポリマーなどの高分子材料、又は、アクリルモノマーなどの低分子材料がある。さらに、保護層108としては、光で架橋する材料に加えて、熱で架橋する材料を含むことが好ましい。なお、保護層108を構成する材料としては、有機材料のみからなる材料に限られず、上記の有機材料にシリコンなどの無機材料を添加した材料も用いられる。このような有機材料にシリコンなどの無機材料を添加した材料を用いることにより、有機材料のみからなる保護層108よりも、水分や酸素などが半導体層107へ浸入することを、一層抑制することができる。
平坦化層109は、保護層108を覆って半導体層107上部の陥没部を埋めるように、第1隔壁層106上に形成される。平坦化層109は、層間のリーク電流の発生を抑制するとともに、薄膜素子31の表面を平坦化するものである。平坦化層109は、例えば、レジストなどの有機材料やSOG(Spin On Glass)などの無機材料を用いて形成することができる。
次に、有機EL素子10を形成する各層について説明する。
有機EL素子10は、下部電極層110(アノード)、有機EL層112(EL層)および上部電極層113(カソード)を備えて構成されている。さらに、本実施の形態の有機EL素子10は、第2隔壁層111、封止樹脂層114、バリア層115を備えている。
下部電極層110は、平坦化層109上に配置されている。下部電極層110は、Al合金、インジウム/酸化ジルコニウム(IZO:Indium/Zirconium Oxide)、Ag合金、Mo、MoWなどを用いて形成できる。また、形成方法としては、塗布などを用いることができる。
第2隔壁層111は、下部電極層110上に、有機EL層112を規制するために形成される。第2隔壁層111は、例えば、感光性の樹脂から形成される。
有機EL層112は、下部電極層110上において、第2隔壁層111の開口部内に配置されており、有機EL層112の外周は、第2隔壁層111の開口部における内壁面によって規制される。有機EL層112は、第2隔壁層111により、画素毎に分離して形成される。また、図示されていないが、有機EL層112は、下部電極層110側から、正孔注入層(HIL:Hole Injection Layer)、正孔輸送層(HTL:Hole Transport Layer)、発光層(EML:EMitting Layer)、および、電子輸送層(ETL:Electron Transport Layer)をこの順に積層して形成される。
上部電極層113は、有機EL層112全体を覆うように配置され、フッ化リチウム(LiF)、銀・マグネシウム合金(MgAg)、ITOなどの透明な金属薄膜の積層構造で構成される。
封止樹脂層114は、上部電極層113全体を被覆するように配置される。
バリア層115は、封止樹脂層114と対向基板116との間に配置される。バリア層115は、有機EL素子10への水分、酸素などの浸入を抑制するための層であり、シリコン窒化膜(SiN)で構成される。
[4.薄膜素子の製造方法]
次に、本実施の形態に係る薄膜素子31の製造方法について、図4〜図15を用いて説明する。図4〜図15は、本実施の形態に係る薄膜素子31の製造方法を示す工程断面図である。
まず、図4に示されるように、基板100を準備する。本実施の形態では、基板100として無アルカリガラスを用いる場合を例に説明する。
次に、図5に示されるように、基板100上にアンダーコート層101を形成する。アンダーコート層101は、SiNを100nm〜2000nmの厚さに堆積させることによって形成される。
次に、図6に示されるように、アンダーコート層101上に、ゲート電極102の材料であるMoを50nm堆積させて、ゲート材料膜102Mを形成する。ゲート材料膜102Mは、スパッタ又は蒸着によって成膜することができる。
その後、図7に示されるように、フォトリソグラフィ及びエッチングによって、ゲート材料膜102Mがパターニングされ、アンダーコート層101上に所定形状のゲート電極102が形成される。なお、ゲート材料膜102Mのエッチングにおいて、ウエットエッチング又はドライエッチングを用いることができる。
次に、図8に示されるように、ゲート電極102及びアンダーコート層101上に、ゲート絶縁層103を形成する。
詳細には、図8に示されるように、ゲート電極102上に、ゲート絶縁層103を形成するための有機材料を、塗布によって300nm程度の厚さに堆積させて、ゲート絶縁層103を形成する。本実施の形態において、ゲート絶縁層103は、ゲート電極102を被覆するように形成される。
なお、ゲート絶縁層103の形成方法は、塗布に限られないが、塗布を用いた場合には、図8に示されるように、ゲート絶縁層103のゲート電極102を覆う領域において、それ以外の領域より、上方に突出する形状となる傾向がある。そして、ゲート絶縁層103が上方に突出する形状を有する場合に、特に、本発明が効果的であることについては、後述する。
また、本実施の形態のように、ゲート絶縁層103を有機材料によって形成することで、無機材料によって形成する場合より、ゲート絶縁層103の上方に形成される電極層などの金属材料の拡散を大きくすることができる。
次に、図9に示されるように、ゲート絶縁層103上の全面に、拡散抑制層104を形成するための材料であるAgを25nmの厚さに堆積させて、拡散抑制材料膜104Mを形成する。本実施の形態では、Agを抵抗加熱蒸着によって、1Å/秒の低い成膜レートで、膜密度が大きくなるように形成される。ここで、膜密度とは、薄膜の密度を意味し、膜構造の緻密さを評価するための指標とされる。
さらに、図10に示されるように、フォトリソグラフィ及びエッチングを用いて、拡散抑制材料膜104Mをパターニングすることにより、ゲート絶縁層103上に所定形状の拡散抑制層104を形成する。図10に示されるように、拡散抑制層104は、ゲート電極102の上方の領域の外部から、ゲート電極102の上方の領域に渡って、前記ゲート電極の上方の領域の少なくとも一部を除いて、連続的に形成される。
拡散抑制層104は、ソース電極105S及びドレイン電極105Dを構成する材料の粒子が、ゲート絶縁層103へ拡散することを抑制して、ゲート絶縁層103の絶縁破壊を抑制するための層である。ゲート絶縁層103の絶縁破壊は、ゲート電極102端部の電界強度が高くなる部分において、発生しやすい。ゲート電極102の端部(角部)とゲート絶縁層103表面の距離が、ゲート電極102の上面とゲート絶縁層103表面との距離以上の大きさであれば、ゲート電極102の端部への電界集中が発生しにくい。一方で、ゲート絶縁層103がゲート電極102を覆う部分において上方に突出する形状を有する場合、例えば、ゲート電極102の端部(角部)とゲート絶縁層103の表面との距離が、ゲート電極102の上面とゲート絶縁層103の表面との距離よりも小さくなっている場合、ゲート電極端部において、より電界強度が高くなる。したがって、拡散抑制層104は、ゲート電極102端部における絶縁破壊を防ぐために、ソース電極105S及びドレイン電極105Dの下方であって、ゲート電極102端部を覆う位置に形成される。ゲート電極102端部における絶縁破壊を抑制するために、拡散抑制層104は、ゲート電極102端部より、ゲート電極102の内側方向の位置まで形成されることが望ましい。例えば、拡散抑制層104は、ゲート電極102端部から3μm程度ゲート電極の内側の位置まで形成されることが望ましい。次に、図11に示されるように、ゲート絶縁層103及び拡散抑制層104上にソース/ドレイン材料膜105Mを形成する。
詳細には、ゲート絶縁層103及び拡散抑制層104上に、ソース電極及びドレイン電極を形成するための材料であるMoを75nmの厚さに堆積させて、ソース/ドレイン材料膜105Mを形成する。ソース/ドレイン材料膜105Mは、スパッタによって成膜される。スパッタを用いる場合、ソース電極及びドレイン電極の金属材料が、ゲート絶縁層103に拡散されやすい。また、スパッタでは、ソース電極及びドレイン電極の金属材料が拡散される深さを、スパッタ電圧によって調整することができる。
その後、図12に示されるように、フォトリソグラフィ及びエッチングによって、ソース/ドレイン材料膜105M及び拡散抑制層104をパターニングする。これにより、ゲート絶縁層103と拡散抑制層104上に、対向するソース電極105S及びドレイン電極105Dを形成する。ここで、ソース電極105Sは、拡散抑制層104の上方の領域から、拡散抑制層104の上方の領域の外部であってゲート電極102の上方の領域に渡って、連続する形状にパターニングされる。また、ドレイン電極105Dは、拡散抑制層104の上方に位置するようにパターニングされる。なお、パターニングの際、ゲート絶縁層103の表面が露出する。また、ソース/ドレイン材料膜105M及び拡散抑制層104のエッチングにおいては、ウエットエッチング又はドライエッチングを用いることができる。
次に、拡散抑制層104及びソース電極105S及びドレイン電極105Dを形成する際に、ゲート絶縁層103に形成される拡散層103aについて説明する。
拡散層103aは、ゲート絶縁層103に、拡散抑制層104、ソース電極105S及びドレイン電極105Dを構成する材料の粒子が拡散することによって形成される層である。拡散層103aの厚さは、拡散抑制層104と接する領域と、ソース電極105S又はドレイン電極105Dと接する領域とでは、拡散抑制層104と接する領域の方が薄い。拡散層103aは、ソース電極105S又はドレイン電極105Dに近い領域において、ソース電極105S又はドレイン電極105Dから遠い領域よりも、その拡散濃度が高い。
拡散層103aは、ゲート絶縁層103の表面ラフネスを増加させ、拡散抑制層104、ソース電極105S及びドレイン電極105Dとゲート絶縁層103とが接する表面積を増大させる機能を有する。本実施の形態においては、ソース電極105Sの下方に拡散層103aが形成される。したがって、ソース電極105Sとゲート電極102とが対向する領域において形成されるコンデンサ34aは、拡散層103aによる表面積の増大によって高容量化され得る。
なお、後述するように、ソース電極105S又はドレイン電極105Dの下方において拡散層103aの深さが深く、すなわち、大きな運動エネルギーを有する粒子がゲート絶縁層103に衝突している。そのため、ソース電極105S又はドレイン電極105Dの下方においてゲート絶縁層103の表面ラフネスが大きく、より高容量化を図ることができる。
なお、図12においては、ゲート絶縁層103と、ソース電極105Sとが接する領域における拡散層103aだけが示されているが、実際には、拡散抑制層104とゲート絶縁層103とが接する領域にも薄い拡散層103aが形成されている。
拡散層103aに拡散する材料は、拡散抑制層104、ソース電極105S又はドレイン電極105Dに用いられる材料であり、拡散層103aは、拡散抑制材料膜104M及びソース/ドレイン材料膜105Mがそれぞれ成膜される際に同時に形成される。ゲート絶縁層103のうち、拡散抑制層104、ソース電極105S又はドレイン電極105Dを構成する材料Ag又はMoが拡散している領域は、拡散がない部分と比較して、絶縁性が低い。そこで、拡散抑制層104の下方に位置する拡散層103aの層厚をソース電極105S又はドレイン電極105Dの下方に位置する拡散層103aよりも薄くすることによって、ソース電極105S又はドレイン電極105Dの下方に位置する拡散層103aと同じ厚みの拡散層が一律形成されている場合と比較して、ゲート絶縁層103の絶縁性を改善することができる。なお、本実施の形態のように、拡散抑制層104として、ソース電極105S及びドレイン電極105Dより融点の低い材料を用いることにより、ヒロックの発生を抑制することもできる。なお、拡散抑制層104を構成する粒子がゲート絶縁層103に打ち込まれる際の運動エネルギーを、上部電極を構成する粒子がゲート絶縁層103に打ち込まれる際の運動エネルギーよりも小さくすることで、拡散層103aを、拡散抑制層104と接する領域において、ソース電極105S又はドレイン電極105Dと接する領域よりも薄くすることができる。
本実施形態においては、拡散抑制層104は抵抗加熱蒸着法により形成し、上方電極105Mはスパッタにより形成した。これにより、拡散層103aを、拡散抑制層104と接する領域において、ソース電極105S又はドレイン電極105Dと接する領域よりも薄くすることができる。
なお、拡散抑制層104は、図9に示されるように、ゲート絶縁層103上の全面に、拡散抑制材料膜104Mを形成した後、ゲート絶縁層103の一部を露出させている。この製造方法においては、拡散抑制層104が存在しない領域において、ゲート絶縁層103は拡散抑制材料膜104Mの形成時と、ソース/ドレイン材料膜105Mの形成時の両工程においてゲート絶縁層103の表面粗さが増加する。そのため、効率的にMIMキャパシタを高容量化することができる。
一方、拡散抑制層104の製造方法はこの実施形態に限られず、拡散抑制材料膜104Mの形成時に、ゲート絶縁層103の一部にマスクを配置することでゲート絶縁層103の一部が露出した拡散抑制材料膜104Mを形成し、これを拡散抑制層104としてもよい。
次に、図13〜図15に示されるように、ソース電極105S、ドレイン電極105D及びゲート絶縁層103上に、第1隔壁層106及び半導体層107を形成する。
詳細には、図13に示されるように、先ず、基板100の上方の全面に、第1隔壁層106を形成するための材料を塗布することによって第1隔壁材料膜106Mを形成する。これにより、ソース電極105S、ドレイン電極105D及び露出させたゲート絶縁層103などを覆うように、第1隔壁材料膜106Mが形成される。なお、本実施の形態において、第1隔壁材料膜106Mは、感光性樹脂を用いて、1μmの膜厚で形成される。
さらに、図14に示されるように、第1隔壁材料膜106Mをパターニングすることにより、ソース電極105Sとドレイン電極105Dとの間のゲート絶縁層103の表面を露出させて、ゲート電極102の上方を開口させる。これにより、開口部と隔壁部(バンク)とを有する所定形状の第1隔壁層106を形成することができる。第1隔壁層106の開口部106aは、半導体層107を形成する部分に対応して形成され、平面視する場合にソース電極105S及びドレイン電極105Dの各端部が開口部106a内に露出するように形成される。第1隔壁材料膜106Mのパターニングは、第1隔壁材料膜106Mを露光及び現像することによって行うことができる。なお、第1隔壁材料膜106Mに開口を形成した後(すなわち、第1隔壁層106を形成した後)、第1隔壁層106の表面に撥水性あるいは撥油性あるいはその両方を持たせるために、フッ素などを用いて第1隔壁層106に対して所定の表面処理を行ってもよい。
さらに、図15に示されるように、第1隔壁層106の開口部106a内に、有機半導体材料を含む溶液(有機半導体溶液)をインクジェット法にて塗布する。開口内に塗布された有機半導体材料を含む溶液は、第1隔壁層106の隔壁部分(開口部106aの内壁面)にガードされて、有機半導体材料を含む溶液の塗布領域が規制される。これにより、有機半導体材料を含む溶液が第1隔壁層106の開口部106aの外側に流れ出してしまうことを防止することができる。なお、上記のインクジェット法による有機半導体材料溶液の塗布は、第1隔壁層106の開口部106aの中央付近に滴下して行うことが好ましい。
その後、所定の熱処理を行うことによって、有機半導体材料を含む溶液を乾燥させて固化し、有機半導体材料の結晶化を行う。なお、上記の所定の熱処理は、溶液に含まれる有機半導体材料が熱分解せずかつ結晶化する温度であって、溶液の溶媒を蒸発させることができる温度であることが好ましい。本実施の形態では、200℃前後の温度によって熱処理を行われる。これにより、図15に示されるように、第1隔壁層106の開口部106a内において、外周が規制された半導体層107を形成することができる。
本実施の形態において、半導体層107は、露出するゲート絶縁層103の上面を覆うように、ソース電極105Sの端部の上面からドレイン電極105Dの端部の上面にわたって形成される。
以上のようにして、本実施の形態に係る薄膜素子31を形成することができる。
なお、図3に示されるように、薄膜素子31の上方に、さらに、保護層108及び、平坦化層109を形成してもよい。詳細には、第1隔壁層106および半導体層107の上方から、保護層108を形成するための材料であるオーバーコート材を含む溶液が塗布され、所定の熱処理(乾燥および硬化処理)が施されることにより、保護層108が形成される。このとき、溶液に含まれるオーバーコート材が熱で架橋する材料を含んでいる場合は、熱処理によって保護層108の保護機能を向上させることができる。また、オーバーコート材が光で架橋する材料を含んでいる場合は、別途UV光などの光照射処理を施すことにより、オーバーコート材の分子中に分子結合が形成され、分子構造が緻密になってポリマーの結合が強固になる。これにより、酸素、水分、又は不純物に対する保護層108の遮蔽効果を高めることができる。なお、オーバーコート材は、塗布に限らず、スピンコートによる全面塗布を行っても、有機半導体上に必要膜厚が確保できていれば保護層108として同様の効果が得られる。
さらに、保護層108を含む基板100上の全面に、平坦化層109が形成される。平坦化層109は、表面が平坦化するように所望の厚さで形成される。なお、平坦化層109は、SOGなどの所定の材料を塗布することによって形成される。
以上、本発明に係る薄膜素子及び表示装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されない。
例えば、上記実施の形態1の薄膜素子においては、ソース電極側にMIMキャパシタを形成する構成が採用されているが、薄膜素子のドレイン電極側にMIMキャパシタを形成することも可能である。
また、上記実施の形態1においては、拡散抑制層とソース電極及びドレイン電極とが、異なる材料を用いて形成されるが、本発明においては、拡散抑制層とソース電極及びドレイン電極とを、同一の材料を用いて形成することもできる。この場合、ソース電極及びドレイン電極は、拡散抑制層より、大きい膜密度を有する構成とすることにより、拡散抑制層の下方の領域における拡散層を、ソース電極又はドレイン電極下方であって拡散抑制層の形成されない領域の拡散層より、薄くすることができる。また、膜密度は、成膜レートを調整することによって調整できる。例えば、成膜レートを低くすると、膜密度の大きい膜を形成することができる。
また、上記実施の形態1においては、トランジスタの電極間に形成されるMIMキャパシタを高絶縁性、高容量とする例が示されているが、本発明は、MIMキャパシタを形成する薄膜素子であれば、任意の素子に適用され得る。例えば、図11に示されるような薄膜素子は、MIMキャパシタを形成する高絶縁性、高容量の容量素子として使用され得る。
容量素子の構成としては、例えば、基板上に第1電極、絶縁層を順に積層し、第1電極上方の少なくとも一部に開口を有する拡散抑制層を形成し、拡散抑制層上及び開口内に第2電極を積層する構成などが採用され得る。本構成においては、拡散抑制層の開口端部が、第1電極の端部より内側になるように、拡散抑制層を形成することで、第1電極端部における絶縁破壊を抑制することができる。
また、上記実施の形態1においては、各層の層厚の一例を示したが、本発明の薄膜素子の各層の層厚は上記実施の形態の例に限られない。例えば、拡散抑制層の層厚を25nmとしたが、これは、好ましい層厚の一例にすぎない。拡散抑制層の層厚が10nm以上であれば、拡散を抑制でき、25nm以上であれば、より確実に拡散を抑制できる。
また、上記実施の形態1においては、薄膜素子を有機EL表示装置に適用する例を示したが、液晶表示装置や無機EL表示装置等の他の表示装置にも適用することができる。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態及び変形例における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
本発明に係る薄膜素子、表示装置、容量素子、及び、それらの製造方法は、テレビジョンセット、パーソナルコンピュータ、携帯電話などの電子機器などで用いられる薄膜素子に適用することができる。
1 表示装置
10 有機EL素子
20 アクティブマトリクス基板
30 画素回路
31 薄膜素子
32 第1トランジスタ
33 第2トランジスタ
34、34a コンデンサ
100 基板
101 アンダーコート層
102 ゲート電極
102M ゲート材料膜
103 ゲート絶縁層
103a 拡散層
104 拡散抑制層
104M 拡散抑制材料膜
105S ソース電極
105D ドレイン電極
105M ソース/ドレイン材料膜
106 第1隔壁層
106a 開口部
106M 第1隔壁材料膜
107 半導体層
108 保護層
109 平坦化層
110 下部電極層
111 第2隔壁層
112 有機EL層
113 上部電極層
114 封止樹脂層
115 バリア層
116 対向基板
300 MIMキャパシタ
301 基板
302 第1電極
303 絶縁層
304 拡散抑制層
305 第2電極
AL 補助配線
GL ゲート配線
PL 電源配線
SL ソース配線
P 画素
PG 一画素

Claims (21)

  1. 基板上に、ゲート電極を形成する第1工程と、
    前記ゲート電極上に絶縁層を形成する第2工程と、
    前記絶縁層上に、拡散抑制層を形成する第3工程と、
    前記絶縁層上及び前記拡散抑制層上に、ソース電極又はドレイン電極を構成する上方電極を形成する第4工程と、を含み、
    前記拡散抑制層は、前記上方電極を構成する粒子の前記絶縁層への拡散を抑制する層であり、
    前記第3工程において、前記拡散抑制層は、前記ゲート電極の上方の領域の外部から、前記ゲート電極の上方の領域に渡って、前記ゲート電極の上方の領域の少なくとも一部を除いて、連続的に形成され、
    前記第4工程において、前記上方電極は、前記拡散抑制層の上方の領域から、前記拡散抑制層の上方の領域の外部であって前記ゲート電極の上方の領域に渡って、連続的に形成され、
    前記第3工程及び前記第4工程において、前記絶縁層には、前記上方電極又は前記拡散抑制層を構成する材料の粒子が拡散している拡散層が形成され、前記拡散抑制層の下方の領域における前記拡散層の厚さは、前記上方電極の下方であって前記拡散抑制層の下方でない領域における前記拡散層の厚さよりも薄い、
    薄膜素子の製造方法。
  2. 前記第3工程において、前記拡散抑制層は抵抗加熱蒸着法により形成され、
    前記第4工程において、前記上方電極はスパッタにより形成される、
    請求項1に記載の薄膜素子の製造方法。
  3. 前記拡散抑制層と前記上方電極とは、同一の材料からなり、前記拡散抑制層の成膜レートは、前記上方電極の成膜レートより低い、
    請求項1又は2に記載の薄膜素子の製造方法。
  4. 前記第2工程において、前記絶縁層は、前記ゲート電極の角部と前記絶縁層の表面との距離が、前記ゲート電極の上面と前記絶縁層の表面との距離よりも小さくなるように形成される、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄膜素子の製造方法。
  5. 前記第2工程において、前記絶縁層は、塗布により形成される、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄膜素子の製造方法。
  6. 前記絶縁層は、有機材料からなる、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄膜素子の製造方法。
  7. 前記拡散抑制層は、前記上方電極を構成する材料より、低い融点を有する材料からなる、
    請求項1、2、4〜6のいずれか1項に記載の薄膜素子の製造方法。
  8. 前記第3工程において、前記拡散抑制層は、前記ゲート電極の上方の領域の外部から前記ゲート電極の上方の領域に渡って形成された後、前記ゲート電極の上方の領域の少なくとも一部を除くことにより形成される、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の薄膜素子の製造方法。
  9. 前記第3工程において、前記拡散抑制層は、前記ゲート電極の上方の領域の少なくとも一部の領域にマスクを配置し、前記拡散抑制層の材料が前記領域に接しないように形成される、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の薄膜素子の製造方法。
  10. 前記上方電極は、Mo、Al、Al合金、Cu、W、Ti、Cr及びMoWの少なくとも一つの材料からなる、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の薄膜素子の製造方法。
  11. 前記拡散抑制層は、Al、Au、Mo及びAgの少なくとも一つの材料からなる、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の薄膜素子の製造方法。
  12. 基板の上方に位置するゲート電極と、
    前記ゲート電極を被覆する絶縁層と、
    前記絶縁層の上方に位置し、ソース電極又はドレイン電極を構成する上方電極と、
    前記絶縁層と前記上方電極との間に位置し、前記上方電極を構成する粒子の前記絶縁層への拡散を抑制する拡散抑制層と、を備え、
    前記拡散抑制層は、前記ゲート電極の上方の領域の外部から、前記ゲート電極の上方の領域に渡って、前記ゲート電極の上方の領域の少なくとも一部を除いて、連続的に形成され、
    前記上方電極は、前記拡散抑制層の上方の領域から、前記拡散抑制層の上方の領域の外部であって前記ゲート電極の上方の領域に渡って、連続的に形成され、
    前記絶縁層には、前記上方電極又は前記拡散抑制層を構成する材料の粒子が拡散している拡散層が形成され、前記拡散抑制層の下方の領域における前記拡散層の厚さは、前記上方電極の下方であって前記拡散抑制層の下方でない領域における前記拡散層の厚さよりも薄い、
    薄膜素子。
  13. 前記絶縁層は、前記ゲート電極の角部と前記絶縁層の表面との距離が、前記ゲート電極の上面と前記絶縁層の表面との距離よりも小さい、
    請求項12に記載の薄膜素子。
  14. 前記絶縁層は、有機材料からなる、
    請求項12又は13に記載の薄膜素子。
  15. 前記拡散抑制層を構成する材料は、前記上方電極を構成する材料より低い融点を有する、
    請求項12〜14のいずれか1項に記載の薄膜素子。
  16. 前記拡散抑制層と前記上方電極とは、同一の材料からなり、前記拡散抑制層は、前記上方電極より、大きい膜密度を有する、
    請求項12〜14のいずれか1項に記載の薄膜素子。
  17. 前記拡散抑制層の層厚は、10nm以上である、
    請求項12〜16のいずれか1項に記載の薄膜素子。
  18. 前記拡散層に拡散された粒子の密度は、前記絶縁層の上方の領域において、下方の領域よりも高い、
    請求項12〜17のいずれか1項に記載の薄膜素子。
  19. 請求項12〜18のいずれか1項に記載の薄膜素子を備える、
    表示装置。
  20. 基板上に、第1電極を形成する第1工程と、
    前記第1電極上に絶縁層を形成する第2工程と、
    前記絶縁層上に、拡散抑制層を形成する第3工程と、
    前記絶縁層上及び前記拡散抑制層上に、第2電極を形成する第4工程と、を含み、
    前記拡散抑制層は、前記第2電極を構成する粒子の前記絶縁層への拡散を抑制する層であり、
    前記第3工程において、前記拡散抑制層は、前記第1電極の上方の領域の外部から、前記第1電極の上方の領域に渡って、前記第1電極の上方の領域の少なくとも一部を除いて、連続的に形成され、
    前記第4工程において、前記第2電極は、前記拡散抑制層の上方の領域から、前記拡散抑制層の上方の領域の外部であって前記第1電極の上方の領域に渡って、連続的に形成され、
    前記第3工程及び前記第4工程において、前記絶縁層には、前記第2電極又は前記拡散抑制層を構成する材料の粒子が拡散している拡散層が形成される、
    容量素子の製造方法。
  21. 基板の上方に位置する第1電極と、
    前記第1電極を被覆する絶縁層と、
    前記絶縁層の上方に位置する第2電極と、
    前記絶縁層と前記第2電極との間に位置し、前記第2電極を構成する粒子の前記絶縁層への拡散を抑制する拡散抑制層と、を備え、
    前記拡散抑制層は、前記第1電極の上方の領域の外部から、前記第1電極の上方の領域に渡って、前記第1電極の上方の領域の少なくとも一部を除いて、連続的に形成され、
    前記第2電極は、前記拡散抑制層の上方の領域から、前記拡散抑制層の上方の領域の外部であって前記第1電極の上方の領域に渡って、連続的に形成され、
    前記絶縁層には、前記第2電極又は前記拡散抑制層を構成する材料の粒子が拡散している拡散層が形成され、前記拡散抑制層の下方の領域における前記拡散層の厚さは、前記第2電極の下方であって前記拡散抑制層の下方でない領域における前記拡散層の厚さよりも薄い、
    容量素子。
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