JP2015051570A - インクジェットヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

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実 古谷田
Minoru Koyada
実 古谷田
星野 友紀
Tomonori Hoshino
友紀 星野
晃正 外山
Akimasa Toyama
晃正 外山
直樹 大石
Naoki Oishi
直樹 大石
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
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Abstract

【課題】ノズルプレートを確実に取着する。【解決手段】互いの分極方向を逆向きにして貼り合わせた長尺の積層圧電部材と、前記積層圧電部材の長手方向に直交して形成しインク流路となる複数の圧力室と、前記積層圧電部材上に取着し、前記インクを吐出するノズルを形成されたノズルプレートと、前記圧力室内の前記積層圧電部材上に形成され且つ前記ノズルプレートと対向している前記積層圧電部材の一端面の位置まで延伸していない電極と、前記電極上に形成された感光性ポジレジストと、前記圧力室内、前記ノズルプレートが取着される前記積層圧電部材面を覆うとともに前記感光性ポジレジスト上に形成される保護膜と、を備える。【選択図】図7

Description

この発明の実施形態は、インクジェットヘッドおよびその製造方法に関する。
従来の圧電駆動式インクジェットヘッドは、インク流路を形成する溝の内面に形成された電極およびこの電極への電圧印加にて駆動されるヘッド駆動部を備えたPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)基板と、溝に対応する位置にノズルが設けられたノズルプレートとを備えている。PZT基板のインク流路内に形成された電極を、電着膜と、有機保護膜とにより被覆し、水性インク中の腐食性成分から電極を確実に保護している。
しかし、電着膜は、一部がノズルプレート取着面にも形成されてしまう。ノズルプレート取着面は、均一被覆性に優れた有機保護膜が被覆されている。この有機保護膜の一部は、圧力室周辺からノズルプレート取着面に突出した電着膜にも被覆される。このため、ノズルプレート取着面は不均一となり、取着されたノズルプレートに傾きや歪みが生じ、確実なインクの吐出が得られない、という課題があった。
特開2004−122684号公報
この発明が解決しようとする課題は、ノズルプレートを確実に取着することのできるインクジェットヘッドおよびその製造方法を提供することである。
実施形態のインクジェットヘッドは、互いの分極方向を逆向きにして貼り合わせた長尺の積層圧電部材と、前記積層圧電部材の長手方向に直交して形成しインク流路となる複数の圧力室と、前記積層圧電部材上に取着し、前記インクを吐出するノズルを形成されたノズルプレートと、前記圧力室内の前記積層圧電部材上に形成され且つ前記ノズルプレートと対向している前記積層圧電部材の一端面の位置まで延伸していない電極と、前記電極上に形成された感光性ポジレジストと、前記圧力室内、前記ノズルプレートが取着される前記積層圧電部材面を覆うとともに前記感光性ポジレジスト上に形成される保護膜と、を備える。
第1の実施形態にかかるインクジェットヘッドを示す斜視図である。 インクジェットヘッドの要部を分解して示す斜視図である。 図1要部の正面図である。 図3要部を拡大して示す一部切欠斜視図である。 図4のIa−Ib線断面図である。 図5要部を拡大して示す断面図である。 図6のIIa−IIb線断面図である。 第1の実施形態にかかるインクジェットヘッド製造方法について説明するための説明図である。 第1の実施形態にかかるインクジェットヘッド製造方法について説明するための説明図である。 図9に連続するインクジェットヘッド製造方法について説明するための説明図である。 第2の実施形態にかかるインクジェットヘッドを示す斜視図である。 図11の断面図である。
以下、実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るインクジェットヘッドを示す斜視図である。図2は、インクジェットヘッド100の要部を分解して示す斜視図であり、図3は、図1要部の正面図である。
図1に示す100は、いわゆるサイドシュータ型のインク循環式インクジェットヘッドである。インクジェットヘッド100は、インク吐出部11と、一対の回路モジュール13と、カバー12とを備えている。一対の回路モジュール13は、それぞれインク吐出部11に取着されている。
インク吐出部11は、マニホールド21と、基板22と、枠部材23と、ノズルプレート24とを有している。さらに、インク吐出部11は、内部にインク室25を有している。枠部材23とノズルプレート24は、基板22の上に重ねられている。インク室25は、基板22と、枠部材23と、ノズルプレート24とに囲まれており、印字用のインクが供給されている。
マニホールド21は、一対の第1の面211と、一対の第2の面212と、嵌合部213とを有している。一対の第1の面211と第2の面212とは、それぞれ平坦に形成されている。第2の面212は、対応する第1の面211の反対側にそれぞれ設けられている。平坦な嵌合部213は、一対の第1の面211の間に設けられており、第1の面211から基板22の厚み分凹んでいる。嵌合部213には、基板22が嵌め込まれる。このとき第2の面212と嵌合部213は、密着した状態で接着されている。
基板22には、長手方向の中央インクを供給する複数のインク供給口221と、このインク供給口221の左右の位置にインク排出口222,223とがそれぞれ形成されている。
ノズルプレート24は、例えばポリイミド製の矩形状のフィルムによって形成されている。ノズルプレート24には、長手方向にほぼ平行になるように配置された複数のノズル241が形成されている。ノズルプレート24は、例えば接着によって、枠部材23、および積層圧電部材32に隙間なく取着されている。ノズルプレート24は、基板22と対向配置されている。
図2に示すように、マニホールド21の嵌合部213には、長手方向に一対のインク供給孔26、一対のインク排出孔27および一対のインク排出孔28が形成されている。一対のインク供給孔26との間には、インク供給溝29が形成されている。一対のインク排出孔27との間にはインク排出溝30が、一対のインク排出孔28との間にはインク排出溝31がそれぞれ形成されている。インク供給孔26は、図示しないインク供給路と結合されている。インク排出溝30,31は、図示しないインク排出路と結合されている。
インク供給口221とインク供給溝29は対向する位置に形成されている。また、インク排出口222とインク排出溝30は対向する位置に、インク排出口223とインク排出溝31は対向する位置にそれぞれ形成されている。つまり、基板22が嵌合部213に接合されたときに、インク供給口221とインク供給溝29は連通状態となる。また、インク排出口222と排出溝30は連通状態となり、インク排出口223とインク排出溝31は連通状態となる。
なお、インク供給路とインク排出路はインクタンクと結合することで、循環型のインクジェットヘッドを構成している。
基板22は、例えばアルミナ等の板状のセラミックスによって矩形に形成されている。基板22は、平坦な表面224を有している。基板22がマニホールド21の嵌合部213に嵌め込まれると、表面224はマニホールド21の一対の第1の面211と同一平面の状態に形成される。
図4は、図3要部を拡大して示す一部切欠斜視図である。図5は、図4のIa−Ib線断面図である。
図4に示すように、基板22の表面224には、駆動部となる長尺の一対の積層圧電部材32と複数の配線パターン33とが取着されている。各積層圧電部材32は、それぞれ例えばPZT製の2枚の圧電板321,322を互いの分極方向が逆向きになるように、貼り合わせて形成されている。
積層圧電部材32は、断面が台形状で基板22の表面224にそれぞれ取着され、基板22の長手方向に互いに平行に延びている。図5に示すように、一方の積層圧電部材32は、インク供給口221とインク排出口222との間に配置されている。他方の積層圧電部材32は、インク供給口221とインク排出口223との間に配置されている。
図5要部を拡大して示す図6のように、積層圧電部材32は、断面を台形状とすることによって、圧電素子斜辺部61が形成される。
積層圧電部材32には、基板22に取着された反対面側から、その長手方向(主走査方向)と交差する方向(副走査方向)延びた複数本の微細な溝が切削形成され、主走査方向に等間隔で並んだ複数の細長い圧力室34が形成されている。圧力室34の幅は80μm程度で、深さは300μm程度である。
図6IIa−IIb線断面を示す図7のように、積層圧電部材32には、複数の圧力室34が形成されることで、主走査方向に隣接する圧力室34を区画するとともに、駆動素子となる側壁35が形成される。圧力室34および側壁35は、ノズル241に対応して形成されている。つまり、圧力室34および側壁35は、ノズル241と同じピッチで形成されている。
さらに、積層圧電部材32の各側壁35の表面および圧力室34の底部には、図7に示すように電極36が設けられている。電極36は、圧力室34内で積層圧電部材32に密に取着されている。電極36は、基板22が接着される積層圧電部材32の上面のインク吐出面323から間隔S1を置いた下方側に形成されている。すなわち電極36は、ノズルプレート24と対向している積層圧電部材32の一端面である上面323の位置まで延伸していない。電極36は、圧力室34内で積層圧電部材32に密着するように設けられている。電極36は、例えばニッケル薄膜によって形成されているが、これに限らず、例えば金や銅で形成されていてもよい。電極36の厚さは、例えば0.5〜5μmである。
また、電極36は、圧電素子斜辺部61、基板22上に形成された配線パターン33を経て、駆動用IC40が搭載された回路モジュール13(図1参照)との電気的な接続を行うための接続部37に接続されている。
さらに、電極36上には、電着法により電着膜もしくは感光性ポジレジストを塗布、加熱の工程を経て電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38が形成されている。電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38は、電極36との密着性や絶縁特性に優れている。電極36は積層圧電部材32のインク吐出面323から間隔S1だけ圧力室34底部側に形成されている。このため、電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38は、積層圧電部材32のインク吐出面323から間隔S2(S1>S2)を置いた状態の電極36上に形成される。つまり、電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38は、積層圧電部材32のインク吐出面323から突出しない状態で形成される。また、電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38は、枠部材23の外側で、切断されている(図6参照)。
枠部材23の内側領域では、圧力室34、積層圧電部材32、枠部材23、電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38、基板22に、有機保護膜39が成膜されている。有機保護膜39は、枠部材23の外側で、切断されている(図6参照)。
有機保護膜39は絶縁性で、例えばCVD(化学気相成長)法で成膜され、その厚さは、例えば3〜10μmである。有機保護膜39によって、電極36は圧力室34に供給されたインクから保護される。有機保護膜39は、例えばパラキシレン系ポリマーによって形成される。パラキシレン系ポリマーは、均一被覆性に優れている。有機保護膜39は、水性インク中の腐食性成分から電極36を保護する。
パラキシレン系ポリマーの具体例としては、パリレンC(ポリクロロパラキシリレン)、パリレンN(ポリパラキシリレン)、およびパリレンD(ポリジクロロパラキシリレン)等が考えられる。有機保護膜39はこれに限らず、例えばポリイミドのような他の絶縁性の物質によって形成してもよい。
接続部37とインクジェットヘッド100を駆動するための駆動用IC40等が搭載された回路モジュール13は、フレキシブル回路基板41を介して電気的に接続されている。図6に示すように、接続部37とフレキシブル回路基板41は、ACF(異方導電性フィルム)63により、熱圧着接続されている。接続部37とフレキシブル回路基板41は、ACF63に限らず、ACP(異方導電ペースト)、NCF(非導電性フィルム)、およびNCP(非導電性ペースト)のような他の手段によって接続されても良い。
駆動用IC40は、インクジェットプリンタ100の図示しない制御部から入力される信号に基づいて、配線パターン33を介して電極36に電圧を印加する。電極36を介して電圧が印加されると積層圧電部材32が変形し、圧力室34の容積が膨張または縮小する、いわゆるシェアモード変形する。縮小により加圧されたインクは、圧力室34と対応するノズル241から吐出される。
このように、電極36が積層圧電部材32のインク吐出面323から近傍の間隔S1を置いた下方側に形成されている。電極36上に形成される電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38は、インク吐出面323から間隔S1より近傍の間隔S2を置いた下方側に形成されている。これにより、有機保護膜39は、電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38がインク吐出面323から突出した状態にないことから、有機保護膜39をインク吐出面323上に平坦に成膜することができる。従って、ノズルプレート24は、基板22に対し、傾いたり、歪んだりすることなく取着でき、良好な印字を実現することができる。
この実施形態では、サイドシュータ型のインクジェットヘッドにあって、電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜をノズルプレートの取着に支障がないように形成した。これにより、ノズルプレートは、取着時の歪みをなくして、良好なインク吐出による取着が可能となる。
図8は、この実施形態にかかるインクジェットヘッド製造方法の手順を示す説明図である。図9および図10の(a)〜(g)は、図8の手順に沿った製造について説明するための説明図である。なお、ここでの製造方法は、圧力室34の形成および電極パターニングから有機保護膜39の形成までの工程について説明する。
図8において、まず、図9(a)に示すように、例えばICウェハー切断用ダイシングソーのダイヤモンドホイールで形成済みの圧力室34内の側壁35を含む全体に、メッキ等で電極36を形成する(ステップS1)。
次に、フォトリソグラフィ法、レーザパターニング法等の方法にて配線パターン33を形成する。(ステップS2)
次に、図9(b)に示すように、電極36上に感光性ポジレジスト電着膜38を、例えば感光性ポジレジストにより塗布した後、加熱する(ステップS3)。
次に、図9(c)に示すように、圧力室34と対向する位置にマスク92を配置してマスキングする(ステップS4)。
次に、図9(d)に示すように、プラズマ発生器93により発生させたプラズマで、マスク92上から照射し、感光性ポジレジスト電着膜38の一部を除去処理する(ステップS5)。なお、マスク92は、感光性ポジレジスト電着膜38をプラズマ照射によりインク吐出面323およびインク吐出面323から間隔S1だけ圧力室34の内側まで除去し、他は残すようにマスキングを行う。
次に、図10(e)に示すように、フォトリソグラフィによるウェットエッチングを行い、感光性ポジレジスト電着膜38に覆われていない部分の電極36を除去する(ステップS6)。
次に、感光性ポジレジスト電着膜38を剥離液にて除去する(ステップS7)。
次に、インク吐出面323を研磨し、平滑にする(ステップS8)。
次に、図10(f)に示すように、残った電極36に電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38を塗布する(ステップS9)。このとき、インク吐出面323から間隔S1除去された電極36上に塗布される電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38は、インク吐出面323から間隔S2の位置までとなる。これにより、塗布される電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38は、インク吐出面323からはみ出すことを防止できる。
最後に、図10(g)に示すように、圧力室34内、インク吐出面323等に有機保護膜39を成膜する(ステップS10)。
以上のステップS1〜S10の各工程を経て、インクジェットヘッドの圧力室34の形成および電極パターニングから有機保護膜39の形成までの製造を行うことができる。
この方法で製造されたインクジェットヘッドは、ノズルプレート24が取着される積層圧電部材32のインク吐出面323に電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38が形成されることを防ぐことができる。これにより、枠部材23上に取着されるノズルプレート24を歪みや傾き等のない取着が可能となり、良好なインク吐出を実現することができる。
(第2の実施形態)
図11は、第2の実施形態に係るインクジェットヘッドを示す斜視図である。図12は、図11の断面図である。
図11に示す200は、いわゆるエンドシュータ型のインク非循環式のインクジェットヘッドを示している。第1の実施形態のサイドシュータ型のインクジェット100と同一機能の部分には、同一の符号を付し、ここでは異なる部分を中心に説明する。
インクジェットヘッド200は、積層圧電部材32と、蓋部材101と、天板枠102と、ノズルプレート24とを備えている。
積層圧電部材32は、例えばPZT製の2枚の圧電板321,322を互いの分極方向が逆向きになるように、上下に貼り合わせて形成されている。積層圧電部材32の圧電板321には、天板枠102が、さらに天板枠102には蓋部材101が取着されている。積層圧電部材32の圧電板321、322、天板枠102には、ノズルプレート24が取着されている。積層圧電部材32には、複数の圧力室34が形成されている。
圧力室34は、積層圧電部材32の圧電板321とインクが吐出される吐出面324とにそれぞれ開口され、インク流路となる溝で構成される。圧力室34は、蓋部材101と、天板枠102、ノズルプレート24とによって塞がれている。複数の圧力室34は、ノズルプレート24の複数のノズル241とそれぞれ対応し、積層圧電部材32の長手方向に並んで設けられている。
複数の圧力室34の全体には、電極36がそれぞれ形成されている。電極36に電圧が印加されると積層圧電部材32が変形し、圧力室34の容積がシェアモード変形する。積層圧電部材32の圧電板321には、複数の配線パターン33が設けられている。電極36は、配線パターン33を経て、圧電板321の後端部325上面に形成された接続部37と電気的に接続されている。接続部37は、積層圧電部材32を駆動するIC等が搭載された図示しない回路モジュールと電気的に接続されている。
蓋部材101は、図示しないインク供給路から供給されるインクを供給するインク供給孔26が形成されている。インク供給孔26は、複数の圧力室34にそれぞれ開口するとともに、図示しないインクタンクに連結されている。インクタンクのインクは、インク供給孔26を介して圧力室34に供給される。
電極36は、電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38により覆われている。電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38上は、有機保護膜39が成膜されている。有機保護膜39は、蓋部材101の外側で、切断されている(図12参照)。電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38は、密着性や絶縁特性に優れる。有機保護膜39は、水性インク中の腐食性成分から電極36を保護する。
有機保護膜39は絶縁性で、その厚さは、例えば3〜10μmである。有機保護膜39は、例えばパラキシレン系ポリマーによって形成される。パラキシレン系ポリマーは、均一被覆性に優れている。
ここで、電極36は、積層圧電部材32のインク吐出面324から間隔S1離れて形成されている。すなわち電極36は、ノズルプレート24と対向している積層圧電部材32の一端面であるインク吐出面324の位置まで延伸していない。電極36は、圧力室34内で積層圧電部材32上に0.5〜5μm程度の厚みで密着するように設けられている。また、電極36上には、電着法により電着膜もしくは感光性ポジレジスト塗布し、加熱する工程を経て電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38が形成されている。
電極36は、積層圧電部材32のインク吐出面324から間隔S1だけ離した状態の圧力室34内全面に形成されている(図12参照)。このため電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38は、積層圧電部材32のインク吐出面324から間隔S2(S1>S2)を置いた状態の電極36上に形成される。つまり、電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38は、積層圧電部材32のインク吐出面324から突出しない状態で形成される。
従って、電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38が積層圧電部材32のインク吐出面324から突出しない状態で、有機保護膜39が積層圧電部材32のインク吐出面324上に均一に成膜される。この有機保護膜39に取着されるノズルプレート24は、インク吐出面324に対して傾きや歪なく取着でき、ノズル241から良好なインクの吐出を図ることができる。
この製造方法は、エンドシュータ型のインクジェットヘッドにあって、感光性ポジレジストがノズルプレートの取着面に形成されないようにすることができる。この方法により製造されたインクジェットヘッドは、歪みや傾き等のないノズルプレートの取着が可能となり、良好なインク吐出を実現することができる。
なお、電極36の非形成は、インク吐出面324から間隔S1とした。電極36の非形成は、天板枠102が取着される位置の電極36についても、積層圧電部材32の天板枠102の取着面から所定間隔開けて形成してもよい。この場合も電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38は、天板枠102の取着面に形成されないことになる。従って、天板枠102は、均一被覆性に優れた有機保護膜39上に取着されることから、確実な密着状態での取着を実現することができる。
以下に、図11、図12を参照し、インクジェットヘッド200の製造方法について説明する。ここでの製造方法は、圧力室34周辺における、電極パターニングから有機保護膜39の形成までの工程について説明する。
まず、例えば、ダイシングソーのダイヤモンドホイールによって積層圧電部材32に形成済みの複数の圧力室34内の側壁35を含む全体にメッキ等で電極36を形成する。
次に、フォトリソグラフィ法、レーザパターニング法等の方法にて配線パターン33を形成する。
次に、電極36上に、感光性ポジレジスト電着膜38を塗布した後、加熱する。
次に、インク吐出面324からの圧力室34と対向する位置にマスクを配置してマスキングを行う。
次に、プラズマ発生器により発生させたプラズマで、マスク上から照射し、感光性ポジレジスト電着膜38の一部を除去処理する。なお、マスクは、感光性ポジレジスト電着膜38をプラズマ照射によりインク吐出面323およびインク吐出面323から間隔S1だけ圧力室34の内側まで除去し、他は残すようにマスキングを行う。
次に、フォトリソグラフィによるウェットエッチングを行い、感光性ポジレジスト電着膜38に覆われていない部分の電極36を除去する。
次に、残った電極36に再び電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜38を塗布する。これにより電極36は、インク吐出面323およびここから間隔S1内から除去され、電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜がインク吐出面323からはみ出すことを防止できる。
最後に、圧力室34内、インク吐出面323、それに接続部37の一部を覆うように有機保護膜39を成膜する。
以上の各工程を経て、インクジェットヘッドの圧力室34の形成および電極パターニングから有機保護膜39の形成までの製造を行うことができる。
以上の各工程を経て、サイドシュータ型のインクジェットヘッドと同じようにサイドシュータ型のインクジェットヘッドにおける圧力室34の形成および電極パターニングから有機保護膜39の形成が可能となる。
この第2の実施形態のインクジェットヘッド200を製造方法にあっても、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。この製造方法により作成された積層圧電部材32のインク吐出面324上に取着されるノズルプレート24は、歪みや傾き等のない取着が可能となり、良好なインク吐出を実現することができる。
上記した各実施形態に限定されるものではない。例えば、インクジェットの方式は、気泡を用いてインクを吐出するような他の方式のインクジェットヘッドであってもよい。
また、第1の実施形態のインクジェットヘッドは、循環式のサイドシュータ型としたが、非循環式のエンドシュータ型であってもよい。第2の実施形態のインクジェットヘッドは、非循環式のエンドシュータ型としたが、循環式のサイドシュータ型であってもよい。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100,200 インクジェットヘッド
11 インク吐出部
22,222 基板
221 インク供給口
222,223 インク排出口
32 積層圧電部材
23 枠部材
24 ノズルプレート
241 ノズル
25 インク室
26 インク供給孔
27,28 インク排出孔
29 インク供給溝
30,31 インク排出溝
32 積層圧電部材
321,322 圧電板
323,324 インク吐出面
33 配線パターン
34 圧力室
35 側壁
36 電極
37 接続部
38 電着膜もしくは感光性ポジレジスト電着膜
39 有機保護膜
101 蓋部材
102 天板枠
92 マスク
93 プラズマ発生器

Claims (5)

  1. 互いの分極方向を逆向きにして貼り合わせた長尺の積層圧電部材と、
    前記積層圧電部材の長手方向に直交して形成しインク流路となる複数の圧力室と、
    前記積層圧電部材上に取着し、前記インクを吐出するノズルを形成されたノズルプレートと、
    前記圧力室内の前記積層圧電部材上に形成され且つ前記ノズルプレートと対向している前記積層圧電部材の一端面の位置まで延伸していない電極と、
    前記電極上に形成された感光性ポジレジストと、
    前記圧力室内、前記ノズルプレートが取着される前記積層圧電部材面を覆うとともに前記感光性ポジレジスト上に形成される保護膜と、を備えた、インクジェットヘッド。
  2. 前記電極および前記電着膜は、前記ノズルプレートが取着される前記積層圧電部材面から突出しないように形成した、請求項1記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記電極上に形成された膜が、感光性ポジレジスト電着膜である、請求項1または2記載のインクジェットヘッド。
  4. 互いの分極方向を逆向きにして貼り合わせた長尺の積層圧電部材と、該積層圧電部材を加工し、インク流路となる複数の溝により形成された圧力室と、該圧力室内に形成された電極と、インク流路のインク排出側の対応位置に取着され、ノズルが形成されたノズルプレートと、を備えたインクジェットヘッド製造方法であって、
    前記積層圧電部材のインク吐出面上に形成された前記電極を研磨し、インク吐出面上の電極を除去する工程と、
    前記圧力室の前記ノズルプレートが取着される近傍の前記圧力室内の前記電極を、プラズマ加工により除去する工程と、
    前記電極上に、電着法を用いて電着膜を塗布し、加熱する工程と、
    少なくとも前記圧力室内、および前記積層圧電部材のインク吐出面を含む枠部材の内側領域の一部を覆うように有機保護膜を成膜する工程と、からなるインクジェットヘッド製造方法。
  5. 前記プラズマは、残したい前記電極上にのみ前記電着膜が残るようにマスク掛けして照射し、前記電着膜が塗布されない部分の前記電極を除去し、残った前記電極上に形成される前記電着膜が前記ノズルプレートの取着面に突出しないようにした、請求項4記載のインクジェットヘッド製造方法。
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