JP2015050015A - 照明装置、放熱器 - Google Patents

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Keisuke Tajima
啓佑 田嶋
恒太 吉沢
Kota Yoshizawa
恒太 吉沢
俊彦 栗山
Toshihiko Kuriyama
俊彦 栗山
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Abstract

【課題】発光素子の発光効率を向上させ得る照明装置を提供する。
【解決手段】発光素子を基板に搭載してなる発光モジュールを設置する底部、及び底部から立設するとともに、前端側が開口端として設けられた側面壁部26を有する有底筒状または椀状の放熱器2と、側面壁部の前端側から後端側に貫通するように設けられ、対流空気を流通させる複数の通気孔23と、を備え、側面壁部には、対流空気の流路断面積が互いに略等しい複数の通気孔が、発光素子が発する光の光軸を中心として環状に配置されることで通気孔群を形成し、通気孔群は、光軸を中心として径方向に多重配置されている、照明装置1で構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、照明装置、放熱器に関する。
ハロゲン電球等の一般的な灯具に代わり、高効率でかつ長寿命であるLight−emitting Diode(LED)を用いた照明装置が種々開発されている。このような照明装置として、例えばLEDのパッケージを基板に実装したLEDモジュールを金属製のヒートシンクに取り付け、このヒートシンクにケース(筐体)を介して口金が取り付けられたものが広く実用化されている。
LEDから発生する熱によってLEDが高温となると、LEDの発光効率が低下し、その結果、照明装置の光出力が低下するという問題やLEDの寿命が短くなるといった問題がある。また、照明装置を構成するレンズは樹脂製である場合が多く、レンズがLEDの発熱によって損傷を受ける虞もある。そのため、この種の照明装置では、LEDからの発熱を効率よく放熱させることが要求される。
そのため、LEDを冷却させるヒートシンクが検討されている。例えば、多数のフィンを設ける事で冷却効率を高めるヒートシンクが提案されている(例えば、特許文献1、2)。また、漏れ光を積極的に活用するため、外部に光を漏らす窓部を設けたヒートシンクも提案されている(例えば、特許文献3)。
特開2012−146937号公報 特開2012−169274号公報 特開2011−228264号公報
ハロゲン電球等といった一般的な灯具は、その最大外径寸法や全長寸法等を規定した標準規格(例えば、C7527−JIS−6320−2)が制定されている。従って、ハロゲン電球をLEDの照明装置によって置き換える場合、照明装置の最大外径寸法や全長寸法等を既存の標準規格に適合させる必要があり、大きな放熱器を設けることが難しいのが実情である。
そこで、効率的にLEDから発生する熱を放熱するため、例えば、フィンを設けた放熱器が提案されている。フィンを設ける事で、放熱器の表面積が増大する。放熱器の表面積が増大することにより、放熱器と空気との接触面積が増大する。その結果、放熱器から空気への放熱効率が高まる。
空気の熱伝達係数は、空気が静止している状態では低く、空気が流動すると高くなる。また、空気には粘性があるため、広い場所を通過するときと比較して狭い場所を通過するときは、空気の流速が遅くなる。
ここで、放熱器の中心部分に発光素子を設置し、その発光素子を中心として放射状にフィンを設けた放熱器を検討する。放射状に設けたフィンの場合、径方向の内側部分の方が径方向の外側部分よりもフィン同士の間隔が狭くなる。そのため、内径部では、外径部に
比べて対流空気の流速が落ちる。したがって、外径部に比べ、内径部ではフィンから対流空気への放熱効率が落ちる。そのため、LEDの発光効率が落ちる事が考えられる。
さらに、一般的にフィンは薄い形状であるため、製造時または使用時にフィンの折れ曲がり等が発生しやすい。したがって、フィンを設けた放熱器の取り扱いは、注意を要する。
本発明は、上記課題を解決するものであり、LEDの発光効率を向上させ得るコンパクトな照明装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る照明装置は、発光素子を基板に搭載してなる発光モジュールを設置する底部、及び底部から立設するとともに、前端側が開口端として設けられた側面壁部を有する有底筒状または椀状の放熱器と、側面壁部の前端側から後端側に貫通するように設けられ、対流空気を流通させる複数の通気孔と、を備え、側面壁部には、対流空気の流路断面積が互いに略等しい複数の通気孔が、発光素子が発する光の光軸を中心として環状に配置されることで通気孔群を形成し、通気孔群は、光軸を中心として径方向に多重配置されている。通気孔は、様々な形状や大きさの中から選択することができる。
上記構成に係る照明装置によれば、側面壁部に設けられた通気孔によって放熱器の表面積が増大する。さらに、各通気孔における対流空気の流路断面積が略一定であるため、通気孔を通る空気の流速に偏りが生じにくい。したがって、LEDから放熱器に伝えられた熱は、放熱器の表面から通気孔を通過する空気に効率的に伝えられる。その結果、発光素子を効果的に冷却することができる。
本発明に係る照明装置では、通気孔の横断面の最大内径が、5mm以上、20mm以下であってもよい。通気孔の最大内径が小さすぎる場合、空気の粘性により、通気孔を対流する空気の流速が遅くなる虞がある。通気孔を対流する空気の流速が遅くなると、放熱器と空気との熱交換の効率が低下する虞がある。放熱器と空気との熱交換の効率が低下すると、放熱器の放熱効率が低下する虞がある。その結果、発光素子の熱を効果的に放熱できなくなり、発光素子の発光効率が低下する虞がある。また、通気孔の最大内径が大きすぎる場合、却って放熱器の表面積が減少し、放熱器と空気との熱交換の効率が低下する虞がある。したがって、通気孔の最大内径には、望ましい範囲があると考えられる。後述するシミュレーション結果により、放熱を効果的に行うには、通気孔の横断面の最大内径が、5mm以上、20mm以下の範囲である事が望ましい。
発光素子の発する光軸と直交する平面に対する照明装置の正射影のうち、側面壁部に相当する面積に対する通気孔の開口部分に相当する面積の合計の比である開口率が、0.40以上であってもよい。開口率が低い場合、通気孔による表面積の増大があまり望めない。したがって、放熱器の空気に接触する部分が減少する。放熱器が空気に接触する部分が減少すると、放熱器と空気との熱交換の効率が低下する。後述するシミュレーション結果により、開口率は、0.40以上である事が望ましい。
通気孔の横断面が、六角形であってもよい。特に通気孔の横断面が正六角形の場合、通気孔の横断面形状が他の形状である場合と比べて、通気孔を側面壁部に高密度で配置する事ができる。そのため、放熱器の表面積を効率よく増大することができる。その結果、放熱器の放熱効率が高まる。
通気孔の貫通方向が、発光素子から放出される光の光軸方向に平行であってもよい。こ
のような構成とする事で、各通気孔がお互いに干渉しない。したがって、通気孔を高密度で設ける事ができる。その結果、放熱器の表面積を増大させ、放熱器の放熱効率を高める事ができる。
側面壁部の後端位置に対する開口端位置における直径の比率が、1.5以上、4.0以下であってもよい。このようにする事で、例えば、側面壁部に通気孔を設けるスペースを確保することができる。
本件発明に係る照明装置において、放熱器の表面の少なくとも一部に放射率向上処理を施してもよい。放射率向上処理を施すことで、放熱器の放射率が向上する。その結果、放熱器の放熱効率が向上する。
本件発明に係る照明装置において、発光素子が発する光を反射するリフレクターを側面壁部の内壁面に形成してもよい。このように照明装置を構成することにより、配光角等の光学特性を制御することができる。また、発光素子が発する光の取り出し効率を高める事もできる。
本件発明に係る照明装置において、放熱器内の底部の発光素子の設置面とは反対側に回路ハウジングが設けられており、回路ハウジングに、発光素子と電気的に接続される電源回路が収容されていてもよい。
本件発明に係る照明装置において、発光素子を覆うように設けられたレンズを備えていてもよい。レンズを備える事により、配光角等の光学特性を制御することができる。
本件発明に係る照明装置において、発光素子が、ワンコア型LEDであってもよい。ワンコア型LEDを採用することにより、照明装置の配光を制御しやすくなる。また、ワンコア型LEDを採用することにより、いわゆるマルチシャドウの発生が低減される。
本件発明に係る照明装置において、放熱器の材質が、熱伝導性の高い材質であってもよい。熱伝導性の高い材質とは、例えば、アルミニウムのような金属材料、窒化アルミニウムのようなセラミックス材料、または樹脂材料を例示できる。このような材質を選択することにより、発光素子の熱が放熱器に効果的に伝熱する。その結果、より効果的に発光素子を冷却することができる。
なお、本発明における課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて使用することができる。
本発明によれば、コンパクトで放熱効率の高い放熱器を備えた、照明装置を提供できる。
実施形態1に係る照明装置の外観図である。 実施形態1に係る照明装置の分解斜視図である。 実施形態1に係る照明装置の縦断面図である。 実施形態1に係る放熱器の後方斜視図である。 実施形態1に係る放熱器の通気孔の最大内径と、発光素子を設置した底部の温度との関係を例示する図である。 実施形態1に係る放熱器の通気孔の最大内径を変更したバリエーションを例示する図である。 実施形態1に係る放熱器の通気孔の最大内径を変更したバリエーションを例示する図である。 実施形態1に係る放熱器の通気孔の最大内径を変更したバリエーションを例示する図である。 実施形態1に係る放熱器の通気孔の最大内径を変更したバリエーションを例示する図である。 開口率と、発光素子を設置した底部の温度との関係を例示する図である。 実施形態1に係る放熱器の隔壁の厚みを変更したバリエーションを例示する図である。 実施形態1に係る放熱器の隔壁の厚みを変更したバリエーションを例示する図である。 実施形態1に係る放熱器の隔壁の厚みを変更したバリエーションを例示する図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る照明装置の各実施形態について説明する。以下の各実施形態の構成は例示であり、本発明は以下で開示する実施形態の構成に限定されない。
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係る照明装置1の外観図である。図2は、実施形態1に係る照明装置1の分解斜視図である。図3は、実施形態1に係る照明装置1の縦断面図である。図3は、図1のA−A矢視断面図である。図4は、実施形態1に係る照明装置1を後端部から見た斜視図である。実施形態1に係る照明装置1は、発光モジュール3、レンズ4、レンズホルダ5、放熱器2を有する。なお、本明細書において、発光モジュール3が発した光を外部に出射するレンズ4が設けられている側を照明装置1の「前端側」と定義し、その反対側を「後端側」と定義する。また、発光モジュール3が発する光の光軸と平行な方向を照明装置1の「縦」方向、発光モジュール3が発する光の光軸に直交する方向を照明装置1の「横」方向と定義する。実施形態1では、照明装置1を、例えば、AR111型ハロゲン電球に代替可能な、AR111型LED照明装置とする場合を例に説明する。
発光モジュール3は、発光素子3aと発光素子基板3bとを有する。発光素子3aは、電圧をかけることで発光する素子である。発光モジュール3は、放熱器2の底部21に設置される。なお、発光素子3aを設置する発光素子基板3bは、放熱器2の底部21と一体となったものでもよい。発光モジュール3への駆動電力は、回路ハウジング27に格納された電源回路(図示を省略)によって供給される。発光素子3aは、例えば、LEDを例示できる。本実施形態で用いる発光モジュール3は、複数の光源をひとつにまとめた、いわゆるワンコア型のLEDモジュールとなっている。これまで、LEDパッケージを照明器具内に複数配置するものが多かったが、光源が複数あることにより、光にムラができた入り、影が何重にも発生するなどの課題があった。一方、ワンコア型のLEDモジュールでは、多重影(マルチシャドウ)を抑えた自然な光で、白熱灯などの従来光源のような均一なムラのない、美しい光を実現できる。そのようなワンコア型LEDモジュールとしては、例えば、パッケージ型LEDやチップ・オン・ボード型LEDを例示できる。
レンズ4は、発光素子3aが発した光を外部に出射する。レンズ4はレンズホルダ5によって放熱器2の収容凹部28に固定される。レンズ4は、例えば、ポリカーボネードなどによって形成されている。レンズ4には、凹部4aが形成されている。凹部4aによって、レンズ4は発光モジュール3と干渉しないようになっている。
放熱器2は、発光モジュール3と熱的に接触することで、発光素子3aが発した熱を放
熱する。放熱器2の形状は、有底筒形状又は椀形状を有している。放熱器2は、発光モジュール3を設置する底部21、底部21から立設する側面壁部26、底部21と側面壁部26の内壁面26aとからなり、前端側に開口端22を有する収容凹部28、側面壁部26を前端側から後端側に貫く通気孔23、各通気孔23を区分けする隔壁24、側面壁部26の外周枠部となるリム25、発光モジュール3と電気的に接続される電源回路を収納する回路ハウジング27、とを有する。放熱器2は、高熱伝導性材料によって形成されていてもよい。高熱伝導性材料とは、例えば、アルミニウムのような金属材料、窒化アルミニウムのようなセラミックス材料、または樹脂材料等が例示される。
放熱器2の表面には、放射率向上処理を施してもよい。放射率向上処理としては、放熱器2の表面に対して、例えば、アルマイト処理等の表面処理を施して放射率を向上させたり、放射率向上膜を塗布形成したり、放射率向上液に浸漬して放射率向上膜を形成する等、種々の方法が考えられる。上記の放射率向上膜には、例えば、炭化ケイ素や所定の特殊セラミックを含有した塗料を用いることが好ましい。具体的には、放射率向上膜には、オキツモ株式会社のクールテック(登録商標)CT200や合同インキ株式会社のユニクール(
登録商標)(水系タイプII)等を用いることができる。このように、放熱器2の表面に放射率を向上させる処理を施すことにより、放熱器2の熱放射による放熱を一段と向上させることができる。従って、発光素子3aから発する熱を充分に放熱させることができ、発光素子3aが高温となることを有効に防止することができる。なお、放熱器2の放射率を向上させる処理においては、放熱器2の表面全体に放射率を向上させる処理が施された場合のみならず、放熱器2の一部の表面のみに放射率を向上させる処理が施されていてもよい。
側面壁部26を貫通する複数の通気孔23は、それぞれ隔壁24で区分けされる。対流空気の流路断面積が互いに略等しい複数の通気孔23が、発光素子3aが発する光の光軸を中心として環状に配置されることで通気孔群を形成している。さらに、通気孔群は、発光素子3aの発する光の光軸を中心として径方向に多重配置されている。図1において、通気孔23の断面の形状は、正六角形となっている。通気孔23の横断面の形状が正六角形であれば、側面壁部26に通気孔23を六方充填配置とすることができる。したがって、通気孔23の横断面の形状を他の形状とする場合よりも、通気孔23を密に配置することが可能となる。その結果、放熱器2の表面積を効率よく増大させる事ができる。ただし、通気孔23の断面の形状は正六角形に限られず、六角形以外の多角形や円形、ハート形等様々な形状を採用してもよい。通気孔23の貫通方向は、発光素子3aが発する光の光軸方向と平行であってもよい。
照明装置1の設計は、側面壁部26に通気孔23を設ける事や照明機器の標準規格に適合させる関係から、ある程度の制約をうける。したがって、側面壁部26の後端位置の直径に対する開口端22位置における直径の比は、およそ1.5〜4.0程度になる。この比率があまり大きくなると、収容凹部28が狭くなり、発光モジュール3を底部21に設置するスペースが十分取れなくなる虞がある。また、この比率があまり小さくなると、通気孔23を設けるスペースが十分取れなくなる虞がある。この比率を上述の範囲とする事で、通気孔23を設けるスペースを十分に確保することができる。その結果、放熱器2は通気孔23から効率的に放熱する事ができる。
回路ハウジング27は、発光モジュール3に駆動電力を供給する電源回路を収容する。電源回路は、放熱性の絶縁材料を介して回路ハウジング27に設置してもよい。
また、収容凹部28の内壁面26aは、発光素子3aが発した光を反射するリフレクターとして形成されていてもよい。このように、照明装置1を構成することにより、配光角等の光学特性を制御することができる。また、発光素子3aが発する光の取り出し効率を
向上させることもできる。
以上で説明した照明装置1では、放熱器2の側面壁部26において、通気孔23が設けられている。フィンではなく通気孔という形状を採用した事で、各隔壁24の間隔を一定に保つ事が可能となる。したがって、通気孔23を通過する対流空気の流速が、場所によって異なる事を抑える事ができる。その結果、放熱器2は、通気孔23を構成する隔壁24から対流空気へ効率的に放熱することができる。
さらに、照明装置1では、対流空気の流路断面積が互いに略等しい複数の通気孔23を、発光素子3aが発する光の光軸を中心として環状に配置して、通気孔群を構成している。したがって、同一の通気孔群に属する各通気孔23において、対流空気の流速に偏りがでない。その結果、放熱器2は、通気孔群に属する各通気孔23から、満遍なく放熱することができる。
通気孔群は、発光素子3aが発する光の光軸を中心として、径方向に多重配置されている。その結果、大きいサイズの放熱器2を設計する場合でも、通気孔23を放熱効率の高い径を維持しながら、側面壁部26に設ける事ができる。さらに、放熱器2に通気孔23をより多く設ける事ができ、放熱器2の表面積を増大する効果も期待できる。
発光素子3aが発した熱は、底部21に伝えられる。底部21に伝えられた熱は、隔壁24及びリム25に伝えられる。隔壁24及びリム25に伝えられた熱は、通気孔23を通る空気や放熱器2の周囲の空気と熱交換をする事で、発光素子3aから伝えられた熱を放熱する。放熱器2は、多数の通気孔23を有することで、空気との熱交換を効率的に行う事ができる。その結果、放熱器2は、発光素子3aを冷却することができる。
放熱器2は、発光モジュール3を保持する保持部材としての機能と、発光素子3aからの熱を放熱する放熱部材としての機能と、照明装置1のケースとしての機能とを有する。放熱器2は、フィンを有しない簡便な構造である。そのため、放熱器2を金型を用いて安価に製造することができる。また、放熱器2をフィンが無い構造とする事により、フィンが折れる事もない。そのため、実施形態1の照明装置1は、フィンを有する放熱器を使用した照明装置と比較して、容易に取り扱う事ができる。
実施形態1に係る照明装置1は、発光素子3aの発する光の光軸を中心として通気孔23を環状に配置して通気孔群とし、通気孔群を径方向に多重配置している。したがって、実施形態1に係る照明装置1は、放熱器2の各通気孔23から効果的に放熱することができ、ファンが無くとも十分な冷却性能を有する。その結果、照明装置1をコンパクトに設計することができ、照明装置1の設計の自由度も増す。ただし、実施形態1の照明装置1に、さらにファンを備える事を排除するものではない。
<発光素子3aとしてLEDを採用した照明装置1の検討>
ここで、発光素子3aとして、LEDを使用する場合を考える。LEDが安定して稼働する上限の温度は、およそ80℃である。そこで、実施形態1では、余裕をみて底部21で測定される温度を59℃以下に維持できる照明装置1を実現し得る構成を検討する。
(通気孔23の径の大きさについての検討)
前述した通り、狭い場所を通過するときは、空気の流速が遅くなる。したがって、通気孔23の径を小さくし過ぎると、通気孔23を通過する対流空気の流速が遅くなる。その結果、放熱器2の放熱効率が悪化する虞がある。また、通気孔23の径が大き過ぎると、通気孔23の中心部分を通過する空気との熱交換の効率が低下する虞がある。したがって、通気孔23には、望ましい径の大きさがあると考えられる。そこで、以下、通気孔23
の望ましい径の大きさについて、シミュレーションに基づいて検討する。
図5は、通気孔23の最大内径と、底部21で測定された温度との関係を例示する図である。図5の縦軸は、発光モジュール3を載せる、底部21で測定された温度を示している。図5の横軸は、通気孔23の最大内径を示している。
図6A〜図6Dは、隔壁24の厚みを変えず、通気孔23の最大内径を変化させた放熱器2を例示する。つまり、図6A<図6B<図6C<図6Dの順で、通気孔23の最大内径が大きくなっている。図5で例示するシミュレーションでは、図6A〜図6Dに例示されるように、通気孔23の最大内径を変更して、放熱器2の放熱効果をシミュレーションした。なお、図5で例示するシミュレーションは、環境温度を摂氏25℃、発光モジュール3の発熱量を12Wと設定して実施された。
図5を参照すると、通気孔23の最大内径が約5mm〜約20mm以下の範囲であれば、底部21の温度は59℃以下を保てている。したがって、通気孔23の最大内径は、5mm〜20mmの範囲が望ましい。
(開口率についての検討)
通気孔23の数が少ないと、放熱器2の表面積の増大があまり期待できない。そのため、放熱器2から空気に効率良く放熱するには、ある程度の量の通気孔23を設ける必要があると考えられる。通気孔23の量は、発光素子3aが発する光の光軸に直交する平面に対する照明装置1の正射影のうち、側面壁部26に相当する部分の面積と、通気孔23の開口部分に相当する部分の面積の和との比である開口率で考える事ができる。そこで、以下、望ましい開口率について、シミュレーションに基づいて検討する。
図7は、放熱器2の開口率と底部21で測定された温度との関係を例示する図である。ここで、放熱器2に形成された通気孔23の最大内径は一定(8.8mm)としている。図7の縦軸は、発光モジュール3を載せる、底部21で測定された温度を示している。図7の横軸は、開口率を示している。
開口率とは、前述の通り、発光素子3aが発する光の光軸に直交する平面に対する照明装置1の正射影のうち、側面壁部26に相当する部分の面積と、通気孔23の開口部分に相当する部分の面積の和との比である。開口率は、例えば、以下の式(1)により算出される。
Figure 2015050015
式(1)では、発光素子3aが発する光の光軸に直交する平面に対する正射影において、通気孔23の開口部分に相当する面積の和を側面壁部26に相当する面積で割って開口率が算出されている。
図8A〜図8Cは、通気孔23の中心間の距離を一定とし、隔壁24の厚みを変えた放熱器2を例示している。つまり、図8A<図8B<図8Cの順で、隔壁24が厚くなって
いる。そのため、通気孔23の開口率は、図8C<図8B<図8Aの順で大きくなっている。図8で例示するシミュレーションでは、図8A〜図8Cに例示されるように、放熱器2の開口率を変更して、放熱器2の放熱効果をシミュレーションした。なお、図8で例示するシミュレーションは、環境温度を摂氏25℃、発光モジュール3の発熱量を12Wと設定して実施された。
図7を参照すると、開口率が高い方が底部21で測定される温度が低くなる事がわかる。つまり、開口率が高い方が、放熱器2の放熱効果が高いといえる。図7を参照すると、底部21の温度を59℃以下で保てるのは、開口率が約40%以上の場合である。以上から、放熱器2の開口率は、40%以上である事が望ましい。なお、放熱器2の側面壁部26に通気孔23を設ける設計上の都合により、開口率の上限は95%程度となる。
以上で開示した実施形態1に係る照明装置1は、様々に変形することができる。実施形態1では、放熱器2の形状は椀状であったが、有底筒状であってもよい。また、側面壁部26に通気孔23を設ける事が可能な形状であれば、放熱器2の形状として、他の形状を採用することもできる。
1・・・照明装置
2・・・放熱器
3・・・発光モジュール
3a・・・発光素子
3b・・・発光素子基板
4・・・レンズ
4a・・・凹部
5・・・レンズホルダ
21・・・底部
22・・・開口端
23・・・通気孔
24・・・隔壁
25・・・リム
26・・・側面壁部
26a・・・内壁面
27・・・回路ハウジング
28・・・収容凹部

Claims (13)

  1. 発光素子を基板に搭載してなる発光モジュールを設置する底部、及び前記底部から立設するとともに、前端側が開口端として設けられた側面壁部を有する有底筒状または椀状の放熱器と、
    前記側面壁部の前端側から後端側に貫通するように設けられ、対流空気を流通させる複数の通気孔と、を備え、
    前記側面壁部には、対流空気の流路断面積が互いに略等しい複数の通気孔が、前記発光素子が発する光の光軸を中心として環状に配置されることで通気孔群を形成し、
    前記通気孔群は、前記光軸を中心として径方向に多重配置されている、
    照明装置。
  2. 前記通気孔の横断面の最大内径が、5mm以上、20mm以下である、
    請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記光軸に垂直な平面に対する前記照明装置の正射影のうち、前記側面壁部に相当する面積に対する前記通気孔の開口部分に相当する面積の合計の比である開口率が、0.40以上である、
    請求項1または請求項2に記載の照明装置。
  4. 前記通気孔の横断面の形状が六角形である、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照明装置。
  5. 前記通気孔の貫通方向が、前記光軸の方向と平行である、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の照明装置。
  6. 前記側面壁部の後端位置の直径に対する開口端位置における直径の比が、1.5以上、4.0以下である、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の照明装置。
  7. 前記放熱器に放射率向上処理が施されている、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の照明装置。
  8. 前記側面壁部の内壁面は、前記発光素子が発する光を反射するリフレクターとして形成されている、
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載の照明装置。
  9. 前記底部の発光素子を設置する面とは反対側に回路ハウジングが設けられており、
    前記回路ハウジングに、前記発光素子と電気的に接続される電源回路が収容されている、
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載の照明装置。
  10. 前記発光素子を覆うように設けられたレンズを備える、
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載の照明装置。
  11. 前記発光素子が、ワンコア型LEDである、
    請求項1乃至10のいずれか一項に記載の照明装置。
  12. 前記放熱器の材質は、高熱伝導性材料である、
    請求項1乃至11のいずれか一項に記載の照明装置。
  13. 発光素子を基板に搭載してなる発光モジュールを設置する底部と、
    前記底部から立設するとともに、前端側が開口端として設けられた側面壁部と、
    前記側面壁部の前端側から後端側に貫通するように設けられ、対流空気を流通させる複数の通気孔と、を備え、
    前記側面壁部には、対流空気の流路断面積が互いに略等しい複数の通気孔が、前記発光素子が発する光の光軸を中心として環状に配置されることで通気孔群を形成し、
    前記通気孔群は、前記光軸を中心として径方向に多重配置されている、
    有底筒状または椀状の放熱器。
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