JP2015049454A - 液晶表示装置およびアレイ基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】視野角を大きくしかつカラーシフト現象を抑制しつつ、表示に筋状の異常が発生することを抑制する。
【解決手段】画素領域80の各々は、第1の方向Yに向かって順に配置された第1および第2のドメイン部分DP1,DP2を有する。第2の方向Xにおいて第1の画素領域80bcの第1のドメイン部分DP1と第2の画素領域80ccの第2のドメイン部分DP2とが少なくとも部分的に対向している。電界発生素子EEは、画素領域80の各々の上に設けられている。電界発生素子EEには、第1および第2のドメイン部分DP1,DP2のそれぞれの上に配置され、第2の方向Xに対して傾いて延びる第1および第2のスリットSL1,SL2が設けられている。第1および第2のスリットSL1,SL2は第2の方向Xを基準にして互いに逆側に傾いている。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置およびアレイ基板に関し、特に、スリットが設けられた電極層を有する電界発生素子を含む、液晶表示装置およびアレイ基板に関するものである。
液晶表示装置の広視野角化を図る手段の一つとして、同一基板上の電極間に横方向の電界を発生させ、この電界により液晶分子を基板に平行な面内で回転させることで光スイッチング機能を持たせる方式が開発されている。この技術の例としては、インプレインスイッチング(In Plane Switching)方式や、この方式を改良したフリンジフィールドスイッチング(FFS:Fringe Field Switching)方式が知られている。FFS方式においては、液晶を駆動するための電極にスリットが設けられる。このスリットにより、液晶を駆動するためのフリンジ電界が発生する。
これらの方式は、視野角を広くするのに有利である一方で、他の方式に比して、視角の変化による色変化(カラーシフト現象)が大きいことが知られている。このカラーシフト現象に対処するために、FFS方式において、いわゆるデュアルドメインを設けることが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。この方法によれば、各画素において、延在方向が異なる2種類のスリットが形成される。
特開2010−217635号公報
上記公報に記載のデュアルドメインを用いると、液晶表示に筋状の異常が発生することがあった。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、視野角を大きくしつつ、かつカラーシフト現象を抑制しつつ、液晶表示に筋状の異常が発生することを抑制することができる、液晶表示装置およびアレイ基板を提供することである。
本発明の液晶表示装置は、基板と、複数のソース配線層と、複数のゲート配線層と、スイッチング素子と、電界発生素子と、配向膜と、液晶層とを有する。基板は主面を有する。複数のソース配線層は、基板の主面上に設けられており、第1の方向に沿って延びており、第1の方向に交差する第2の方向に互いに間隔を空けて配置されている。複数のゲート配線層は、基板の主面上に設けられており、第2の方向に向かって千鳥状に延びており、第1の方向に互いに間隔を空けて配置されており、各々が複数のソース配線層と交差している。主面は、複数のソース配線層と複数のゲート配線層とが交差する複数の位置のそれぞれに対応して配置された複数のスイッチング領域と、複数のスイッチング領域のそれぞれに対応して配置された複数の画素領域とを有する。複数の画素領域の各々は、第1の方向に向かって順に配置された第1および第2のドメイン部分を有する。複数の画素領域は第1および第2の画素領域を含む。第2の方向において第1の画素領域の第1のドメイン部分と第2の画素領域の第2のドメイン部分とが少なくとも部分的に対向している。スイッチング素子は、複数のスイッチング領域の各々の上に設けられており、複数のゲート配線層のうち対応するものによってスイッチングされるものである。電界発生素子は、複数の画素領域の各々の上に設けられており、スイッチング素子に接続されている。電界発生素子は、基板の主面上に設けられた第1の電極層と、第1の電極層上に配置された第2の電極層とを有する。第2の電極層には、第1および第2のドメイン部分のそれぞれの上に配置され、第2の方向に対して傾いて延びる第1および第2のスリットが設けられている。第1および第2のスリットは第2の方向を基準にして互いに逆側に傾いている。配向膜は、電界発生素子上に設けられており、第2の方向に沿ったラビング方向を有する。液晶層は配向膜上に設けられている。
本発明のアレイ基板は、基板と、複数のソース配線層と、複数のゲート配線層と、スイッチング素子と、電界発生素子とを有する。基板は主面を有する。複数のソース配線層は、基板の主面上に設けられており、第1の方向に沿って延びており、第1の方向に交差する第2の方向に互いに間隔を空けて配置されている。複数のゲート配線層は、基板の主面上に設けられており、第2の方向に向かって千鳥状に延びており、第1の方向に互いに間隔を空けて配置されており、各々が複数のソース配線層と交差している。主面は、複数のソース配線層と複数のゲート配線層とが交差する複数の位置のそれぞれに対応して配置された複数のスイッチング領域と、複数のスイッチング領域のそれぞれに対応して配置された複数の画素領域とを有する。複数の画素領域の各々は、第1の方向に向かって順に配置された第1および第2のドメイン部分を有する。複数の画素領域は第1および第2の画素領域を含む。第2の方向において第1の画素領域の第1のドメイン部分と第2の画素領域の第2のドメイン部分とが少なくとも部分的に対向している。スイッチング素子は、複数のスイッチング領域の各々の上に設けられており、複数のゲート配線層のうち対応するものによってスイッチングされるものである。電界発生素子は、複数の画素領域の各々の上に設けられており、スイッチング素子に接続されている。電界発生素子は、基板の主面上に設けられた第1の電極層と、第1の電極層上に配置された第2の電極層とを有する。第2の電極層には、第1および第2のドメイン部分のそれぞれの上に配置され、第2の方向に対して傾いて延びる第1および第2のスリットが設けられている。第1および第2のスリットは第2の方向を基準にして互いに逆側に傾いている。
本発明によれば、第1の画素領域の第1のドメイン部分と第2の画素領域の第2のドメイン部分とが、第2の方向において少なくとも部分的に対向している。これにより、視野角を大きくしつつ、かつカラーシフト現象を抑制しつつ、液晶表示に筋状の異常が発生することを抑制することができる。
本発明の一実施の形態におけるアレイ基板の構成を模式的に示す部分平面図である。 本発明の一実施の形態におけるアレイ基板の製造におけるラビング処理を説明する部分平面図である。 本発明の一実施の形態における液晶表示装置の構成を示す断面図である。 本発明の一実施の形態におけるアレイ基板の構成を示す平面図である。 本発明の一実施の形態におけるアレイ基板の構成を示す部分平面図である。 図5の線VI−VIに沿う部分断面図である。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を説明する。以下の説明は、本発明の実施の形態を説明するものであり、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。また、説明の明確化のため、以下の記載および図面は、適宜、省略および簡略化がなされている。図面は模式的なものであり、示された構成要素の正確な大きさなどを反映するものではない。なお、各図において同一の符号を付されたものは同様の要素を示しており、適宜、重複説明は省略されている。
(概要)
図1を参照して、本実施の形態のアレイ基板100は、液晶表示パネル(液晶表示装置)に用いられるものであり、基板1と、ソース配線層44a〜44d(総称してソース配線層44ともいう)と、ゲート配線層43a〜43c(総称してゲート配線層43ともいう)と、スイッチング素子SEと、電界発生素子EEとを有する。
基板1は主面MSを有する。ソース配線層44は、基板1の主面MS上に設けられており、方向Y(第1の方向)に沿って延びており、方向Yに直交する方向X(第1の方向に交差する第2の方向)に互いに間隔を空けて配置されている。ゲート配線層43は、基板1の主面MS上に設けられており、方向Xに向かって千鳥状に延びており、方向Yに互いに間隔を空けて配置されており、各々がソース配線層44と交差している。
基板1の主面MSは、ソース配線層44とゲート配線層43とが交差する位置のそれぞれに対応して配置されたスイッチング領域70aa〜70ac,70ba〜70bc,70ca〜70ccおよび70da〜70dc(総称してスイッチング領域70ともいう)と、スイッチング領域のそれぞれに対応して配置された画素領域80aa〜80ac,80ba〜80bc,80ca〜80ccおよび80da〜80dc(総称して画素領域80ともいう)とを有する。画素領域80の各々は、方向Y(図中、上方向)に向かって順に配置されたドメイン部分DP1(第1のドメイン部分)およびDP2(第2のドメイン部分)を有する。ドメイン部分DP1およびDP2は、おおよそ同じ面積を有することが好ましい。
画素領域80bc(第1の画素領域)のドメイン部分DP1と、画素領域80cc(第2の画素領域)のドメイン部分DP2とは、方向Xにおいて少なくとも部分的に対向している。好ましくは、図示されているように、両者は部分的に対向している。
スイッチング素子SEはスイッチング領域70の各々の上に設けられている。スイッチング素子SEは、ゲート配線層43のうち対応するものによってスイッチングされる素子である。スイッチング素子は典型的にはTFT(Thin Film Transistor)素子である。
電界発生素子EEは、画素領域80の各々の上に設けられており、スイッチング素子SEに接続されている。電界発生素子EEは、図1においては図示しないが、基板1の主面MS上に設けられた第1の電極層と、第1の電極層上に配置された第2の電極層とを有する。この第2の電極層には、フリンジ電界を発生させるためのスリットSL1およびSL2(第1および第2のスリット)が設けられている。
スリットSL1およびSL2のそれぞれは、ドメイン部分DP1およびDP2上に配置されており、方向X(図中、右方向)に対して傾いて延びている。スリットSL1およびSL2は方向Xを基準にして互いに逆側に傾いている。言い換えれば、スリットSL1およびSL2のそれぞれの延在方向が方向Xを基準にして時計回りに角度T1およびT2傾いているとすると、角度T1およびT2の符号は、一方が正であり他方が負である。また角度T1およびT2の各々の絶対値は45°未満であることが好ましい。言い換えれば、スリットSL1およびSL2の延在方向は、方向Yに比して方向Xに近い。角度T1およびT2は、同程度の絶対値を有することが好ましい。図中では、角度T1が−10°程度であり角度T2が+10°程度である場合が例示されている。またスリットSL1およびSL2は延在方向に沿って同程度の長さを有することが好ましい。
なお図中では各電界発生素子EEが分離されて描かれているが、たとえば、上述した第1および第2の電極層の一方が複数の画素領域80に跨っていてもよい。言い換えれば、複数の画素領域80のための、いわゆる共通電極が設けられていてもよい。
画素領域80cb(第3の画素領域)は画素領域80cc(第2の画素領域)に対して方向Yにおいて隣り合っている。スイッチング領域70のうち画素領域80cbに対応するものは、方向Xにおいて画素領域80bc(第1の画素領域)のドメイン部分DP1およびDP2の少なくともいずれかと対向している。図中においては、スイッチング領域70のうち画素領域80cbに対応するものは、方向Xにおいて画素領域80bcのドメイン部分DP1およびDP2の各々と対向している。画素領域80の各々の電界発生素子EEはスイッチング素子SEにドメイン部分DP1上において接続されている。
アレイ基板100を有する液晶表示パネルにおいては、電界発生素子EE上に、方向Xに沿ったラビング方向を有する配向膜が設けられる。この配向膜上に液晶層が設けられる。配向膜にはラビング処理が行われている。この処理は、配向膜を塗布した基板1に対して、ナイロンなどの布(ラビング布)を巻いたローラーを一定圧力で押し込みながら回転させることによって、配向膜の表面を一定方向に擦る(ラビングする)ものである。この処理によって、配向膜の表面の高分子鎖が一定方向に潰れることで異方性が生じ、この異方性が液晶分子の配向方向を規定すると考えられている。
本発明者は、デュアルドメインが用いられた際に液晶表示に生じる筋状の異常が、配向膜61a(図3)に対するラビング処理の異常に起因して生じ得ることを見出した。具体的には、ラビング布の特定の箇所が、同一の延在方向を有するスリット上を通過し続けると、ラビング状態の不均一性が誘発されやすくなることを見出した。そしてこれを解決する目的で、図1で示したような構成に想到するに至った。この構成によれば、液晶表示の筋状の異常の発生が防止されるので、アレイ基板100およびそれを用いた液晶表示パネル(液晶表示装置)の製造歩留が向上する。この作用効果について、以下に説明する。
(作用効果)
図2を参照して、本実施の形態によれば、方向Xにおいて画素領域80bcのドメイン部分DP1と画素領域80ccのドメイン部分DP2とが少なくとも部分的に対向している。これにより、液晶表示パネルの製造において配向膜が方向Xに沿ってラビング処理される際に、ラビング布が、図中矢印R12で示すように、ドメイン部分DP1およびDP2、すなわち異なる種類のドメイン部分、の上を通過する。よって特定のドメイン部分の上を通過し続けることで生じるラビング布の異常の発生が抑制される。よって、ラビング処理の不良に起因した筋状の異常が液晶表示に発生することが抑制される。よって、視野角を大きくしつつ、かつカラーシフト現象を抑制しつつ、液晶表示に筋状の異常が発生することを抑制することができる。
また画素領域80bcのドメイン部分DP2と、画素領域80cbのドメイン部分DP1とが、方向Xにおいて少なくとも部分的に対向している。これにより、液晶表示パネルの製造において配向膜が方向Xに沿ってラビング処理される際に、ラビング布が、図中矢印R21で示すように、ドメイン部分DP1およびDP2、すなわち異なる種類のドメイン部分、の上を通過する。よって特定のドメイン部分の上を通過し続けることで生じるラビング布の異常の発生が抑制される。よって、ラビング処理の不良に起因した筋状の異常が液晶表示に発生することが抑制される。よって、視野角を大きくしつつ、かつカラーシフト現象を抑制しつつ、液晶表示に筋状の異常が発生することを抑制することができる。
またスイッチング領域70cbは、方向Xにおいて画素領域80bcのドメイン部分DP1およびDP2の少なくともいずれかと対向している。これにより、液晶表示パネルの製造において配向膜が方向Xに沿ってラビング処理される際に、ラビング布が、図中矢印R10またはR20で示すように、ドメイン部分DP1またはDP2を通過した後に、スイッチング領域70cbを通過する。よってドメイン部分DP1またはDP2の上を通過し続けることで生じるラビング布の異常の発生が抑制される。よって、ラビング処理の不良に起因した筋状の異常が液晶表示に発生することが抑制される。よって、視野角を大きくしつつ、かつカラーシフト現象を抑制しつつ、液晶表示に筋状の異常が発生することを抑制することができる。
図中においては、スイッチング領域70cbは、画素領域80bcのドメイン部分DP1およびDP2の各々と方向Xにおいて対向している。すなわち、スイッチング領域70cbは、画素領域80bcのドメイン部分DP1およびDP2の境界(図中、画素領域80bcの破線部)と方向Xにおいて対向している。これにより、液晶表示パネルの製造において配向膜が方向Xに沿ってラビング処理される際に、ラビング布が、ドメイン部分DP1およびDP2の境界を通過した後に、スイッチング領域70cbを通過する。よってドメイン部分DP1またはDP2の境界上を通過し続けることで生じるラビング布の異常の発生が抑制される。よって、ラビング処理の不良に起因した筋状の異常が液晶表示に発生することが抑制される。よって、視野角を大きくしつつ、かつカラーシフト現象を抑制しつつ、液晶表示に筋状の異常が発生することを抑制することができる。
また画素領域80の各々の電界発生素子EEがスイッチング素子SEに接続されている場所は、図1に示すように、ドメイン部分DP1上に統一されている。よって電界発生素子EEの構造も統一することができる。
(構成の細部)
図3を参照して、本実施の形態の液晶表示パネル200(液晶表示装置)は、前述したアレイ基板100と、配向膜61a,61bと、液晶層62と、対向基板60と、シール69と、偏光板65a,65bと、光学フィルム66と、バックライトユニット67とを有する。配向膜61aは、アレイ基板100の電界発生素子EE(図1)上に設けられており、方向X(図1)に沿ったラビング方向を有する。液晶層62は配向膜61a上に設けられている。液晶層62の上には配向膜61bが設けられている。
配向膜61bは、対向基板60上に設けられている。配向膜61bが設けられた対向基板60は、間隔を空けてアレイ基板100に対向している。対向基板60は視認側に配置されている。対向基板60には、カラーフィルタ64、ブラックマトリクス(Black Matrix:BM)63が設けられている。
この構成によりアレイ基板100と対向基板60との間に液晶層62が狭持されている。すなわち、アレイ基板100と対向基板60との間には液晶が導入されている。
さらに、アレイ基板100と対向基板60との外側の面には、偏光板65a,65bが設けられている。また、液晶表示パネルの反視認側となるアレイ基板100の裏面側に、位相差板などの光学フィルム66を介してバックライトユニット67が配置されている。液晶表示パネルおよびこれら周辺部材は、樹脂や金属などよりなるフレーム(図示せず)内に収納されていてもよい。
アレイ基板100によって液晶層62の配向方向を調整することにより、液晶層62を通過する光の偏光状態が制御される。具体的には、バックライトユニット67からの光は、アレイ基板100側の偏光板65aによって直線偏光になる。この直線偏光が液晶層62を通過することによって、偏光状態が変化する。この偏光状態に応じて、対向基板60側の偏光板65bを通過する光の強度が変化する。液晶層62の配向方向は、アレイ基板100に印加される表示電圧によって変化する。従って、表示電圧を制御することによって、偏光板65bを通過する光の強度を変化させることができる。これにより液晶表示がなされる。
図4を参照して、アレイ基板100には、1組の画素領域80およびスイッチング領域70を各々有する画素50が配列されている。スイッチング領域70にはスイッチング素子SEとしてのTFTが配置されている。よって画素50ごとにスイッチング素子SEがアレイ状(マトリクス状)に配列されている。すなわち、アレイ基板100は、いわゆるTFTアレイ基板である。アレイ基板100が有する基板1は、たとえば、ガラス基板や半導体基板より構成されている。アレイ基板100には、画素50がアレイ状に配列して形成される領域である表示領域41と、表示領域41を囲むように設けられた額縁領域42とが設けられている。表示領域41には、走査信号線としてのゲート配線層43と、表示信号線としてのソース配線層44とが設けられている。ゲート配線層43とソース配線層44との各交点に対応して、画素50がマトリクス状に配列されている。額縁領域42には、走査信号駆動回路46a、表示信号駆動回路46b、配線変換部45、引出配線47a1,47a2,47b1,47b2、および外部接続端子48a1,48a2,48b1,48b2が設けられている。
ゲート配線層43は表示領域41から額縁領域42まで延びている。ゲート配線層43は、額縁領域42において、ゲート配線層43と同一材料により形成された引出配線47a1に接続されている。引出配線47a1は外部接続端子48a1を介して走査信号駆動回路46aと接続されている。
ソース配線層44は、表示領域41から額縁領域42まで延びている。ソース配線層44は、額縁領域42に設けられた配線変換部45によって、ゲート配線層43と同一材料により同層に形成された引出配線47b1に接続されている。引出配線47b1は外部接続端子48b1を介して表示信号駆動回路46bと接続されている。
走査信号駆動回路46aの近傍には、外部配線49aが引出配線47a2および外部接続端子48a2を介して接続されている。また表示信号駆動回路46bの近傍には、外部配線49bが引出配線47b2および外部接続端子48b2を介して接続されている。外部配線49a,49bは、たとえばFPC(Flexible Printed Circuit)などの配線基板である。
外部配線49aおよび引出配線47a2を介して走査信号駆動回路46aに、また外部配線49bおよび引出配線47b2を介して表示信号駆動回路46bに、外部からの各種信号が供給される。走査信号駆動回路46aは外部からの制御信号に基づいてゲート信号(走査信号)をゲート配線層43に供給する。このゲート信号によってゲート配線層43が順次選択されていく。表示信号駆動回路46bは、外部からの制御信号や表示データに基づいて表示信号をソース配線層44に供給する。これにより、表示データに応じた表示電圧を各画素50に供給することができる。
各画素50には、少なくとも1つのスイッチング素子SEが形成されている。スイッチング素子SEは、ソース配線層44およびゲート配線層43の交点近傍に配置されており、画素電極に表示電圧を供給する。具体的には、ゲート配線層43からのゲート信号によってスイッチング素子SEのオン/オフがなされる。オン状態において、ソース配線層44から、スイッチング素子SEのドレイン電極に接続された画素電極に、表示電位が印加される。画素50ごとに表示電圧を変えることによって、所望の画像を表示することができる。
図5は、図1で模式的に示した構造をより具体的に示している。また図6は、線VI−VI(図5)に沿う部分断面図である。なお図を見やすくするために、ゲート絶縁膜8、層間絶縁膜9および半導体膜3(図6)の図示を図5においては省略している。
スイッチング素子SEは、ゲート電極層43の一部によって構成されるゲート電極と、ゲート絶縁膜8と、半導体膜3と、オーミックコンタクト膜4と、ソース電極53と、ドレイン電極54とを有する。
ゲート配線層43は、基板1上において方向Xにジグザグ形状で延在している。ゲート配線層43は、たとえば、高融点金属、低抵抗金属もしくはこれらの合金から作られた膜、またはこれらの積層膜から作られていることが好ましい。用い得る金属は、たとえば、Cr,Al,Ta,Ti,Mo,W,Ni,Cu,AuまたはAgである。ゲート絶縁膜8はゲート電極層43を覆っている。
ゲート絶縁膜8上には半導体膜3が形成されている。半導体膜3は、たとえば、非結晶シリコンまたは多結晶シリコンにより作られている。半導体膜3の上には、導電型不純物がドーピングされたオーミックコンタクト膜4が形成されている。導電型不純物は、n型不純物であることが好ましく、たとえばリン(P)を用い得る。オーミックコンタクト膜4は、スイッチング素子SEのチャネル領域を除き、半導体膜3上のほぼ全面に設けられている。半導体膜3のうちオーミックコンタクト膜4が設けられた部分は、チャネル領域を挟むソース/ドレイン領域として機能する。具体的には、オーミックコンタクト膜4が設けられた半導体膜3のうち、図6における左側がソース領域となり右側がドレイン領域となる。そして半導体膜3のうちオーミックコンタクト膜4が除かれた部分がチャネル領域となる。言い換えれば、いわゆるチャネルエッチ型のスイッチング素子SEが構成されている。
オーミックコンタクト膜4の上には、ソース電極53およびドレイン電極54が形成されている。具体的には、半導体膜3のソース領域側のオーミックコンタクト膜4上にソース電極53が形成されている。またドレイン領域のオーミックコンタクト膜4上にドレイン電極54が形成されている。ソース電極53は、図5に示すように、ソース配線層44と繋がっている。またドレイン電極54は画素電極55と繋がっている。ソース電極53は、ソース配線層44とゲート配線層43との交差部においてソース配線層44から分岐してゲート配線層43に沿って延在している。ソース配線層44は、ソース電極53およびドレイン電極54と同一材料により同層に形成される金属パターンであってよい。
ソース電極53およびドレイン電極54は積層膜であることが好ましい。たとえば、図6において、上層がAlを主成分とした金属膜、下層がCr,Ta,Ti,Mo,W,Ni,Cu,Au,Agなどの高融点金属または低抵抗金属やこれらを主成分とする合金膜である。
電界発生素子EEは、画素電極55(第1の電極層)と、層間絶縁膜9と、対向電極56(第2の電極層)とを有する。対向電極56は、いわゆる共通電極であり、図5に示すように、複数の画素領域80に跨っている。本実施の形態では、対向電極56は、ソース配線層44およびスイッチング素子SEと重複しない領域のゲート配線層43を跨ぐ連結部を有する。この連結部によって、対向電極56のうち異なる画素領域80内に位置する部分が互いに連結されている。画素電極55は、基板1の主面MS上に、ゲート絶縁膜8を介して設けられている。層間絶縁膜9は画素電極55上に設けられている。対向電極56は層間絶縁膜9上に設けられている。これにより対向電極56は画素電極55上に、層間絶縁膜9によって間隔を空けて配置されている。画素電極55および対向電極56は、透明電極であり、たとえばITOから作られている。
画素電極55には画素領域80毎に表示電位が印加され、共通電極としての対向電極56には共通電位が印加される。これにより各画素領域80において電界発生素子EEは、表示電圧(表示電位−共通電位間の電位差)に応じたフリンジ電界を発生する。このフリンジ電界によって液晶が駆動される。
本実施の形態では、画素電極55は、ドレイン電極54の一部の上に直接重ねて形成されている。すなわち、画素電極55の下面(下側の表面)がドレイン電極54の上面(上側の表面)と直接接触するように形成されている。画素電極55は、図5に示す様に、ソース配線層44とゲート配線層43とに囲まれた画素のほぼ全面に形成されている。この様に、画素電極55は、絶縁膜を介さずに、ドレイン電極54の上層に直接重ねて形成されている。この構成により、画素電極55をドレイン電極54と電気的に接続するためのコンタクトホールが不要となる。従って、ドレイン電極54と画素電極55の接続のためにコンタクトホールを配置するエリアを設ける必要がないので、アレイ基板100の開口率を高くすることができる。
また上述した層間絶縁膜9の一部は、保護膜としてスイッチング素子SEを覆っている。層間絶縁膜9は、窒化シリコン、酸化シリコンなどの絶縁膜、塗布型の(塗布により形成される)絶縁膜、またはそれらの積層膜により形成され得る。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
DP1 ドメイン部分(第1のドメイン部分)、DP2 ドメイン部分(第2のドメイン部分)、EE 電界発生素子、MS 主面、SE スイッチング素子、SL1 スリット(第1のスリット)、SL2 スリット(第2のスリット)、1 基板、3 半導体膜、4 オーミックコンタクト膜、8 ゲート絶縁膜、9 層間絶縁膜、41 表示領域、42 額縁領域、43,43a〜43c ゲート配線層、44,44a〜44d ソース配線層、45 配線変換部、46a 走査信号駆動回路、46b 表示信号駆動回路、47a1,47a2,47b1,47b2 引出配線、48a1,48a2,48b1,48b2 外部接続端子、49a,49b 外部配線、50 画素、53 ソース電極、54 ドレイン電極、55 画素電極、56 対向電極、60 対向基板、61a,61b 配向膜、62 液晶層、64 カラーフィルタ、65a,65b 偏光板、66 光学フィルム、67 バックライトユニット、70,70aa〜70ac,70ba〜70bc,70ca〜70cc スイッチング領域、80,80aa〜80ac,80ba〜80bc,80ca〜80cc 画素領域、100 アレイ基板、200 液晶表示パネル(液晶表示装置)。

Claims (5)

  1. 主面を有する基板と、
    前記基板の前記主面上に設けられ、第1の方向に沿って延び、前記第1の方向に交差する第2の方向に互いに間隔を空けて配置された複数のソース配線層と、
    前記基板の前記主面上に設けられ、前記第2の方向に向かって千鳥状に延び、前記第1の方向に互いに間隔を空けて配置され、各々が前記複数のソース配線層と交差する複数のゲート配線層とを備え、前記主面は、前記複数のソース配線層と前記複数のゲート配線層とが交差する複数の位置のそれぞれに対応して配置された複数のスイッチング領域と、前記複数のスイッチング領域のそれぞれに対応して配置された複数の画素領域とを有し、前記複数の画素領域の各々は、前記第1の方向に向かって順に配置された第1および第2のドメイン部分を有し、前記複数の画素領域は第1および第2の画素領域を含み、前記第2の方向において前記第1の画素領域の前記第1のドメイン部分と前記第2の画素領域の前記第2のドメイン部分とが少なくとも部分的に対向しており、さらに
    前記複数のスイッチング領域の各々の上に設けられ、前記複数のゲート配線層のうち対応するものによってスイッチングされるスイッチング素子と、
    前記複数の画素領域の各々の上に設けられ、前記スイッチング素子に接続された電界発生素子とを備え、前記電界発生素子は、前記基板の前記主面上に設けられた第1の電極層と、前記第1の電極層上に間隔を空けて配置された第2の電極層とを有し、前記第2の電極層には、前記第1および第2のドメイン部分のそれぞれの上に配置され、前記第2の方向に対して傾いて延びる第1および第2のスリットが設けられており、前記第1および第2のスリットは前記第2の方向を基準にして互いに逆側に傾いており、さらに
    前記電界発生素子上に設けられ、前記第2の方向に沿ったラビング方向を有する配向膜と、
    前記配向膜上に設けられた液晶層と
    を備える、液晶表示装置。
  2. 前記複数の画素領域の各々の前記電界発生素子は前記スイッチング素子に前記第1のドメイン部分上において接続されている、請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記複数の画素領域は、前記第2の画素領域に対して前記第1の方向において隣り合う第3の画素領域を有し、前記複数のスイッチング領域のうち前記第3の画素領域に対応するものは、前記第2の方向において前記第1の画素領域の前記第1および第2のドメイン部分の少なくともいずれかと対向している、請求項1または2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記複数のスイッチング領域のうち前記第3の画素領域に対応するものは、前記第2の方向において前記第1の画素領域の前記第1および第2のドメイン部分の各々と対向している、請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 主面を有する基板と、
    前記基板の前記主面上に設けられ、第1の方向に沿って延び、前記第1の方向に交差する第2の方向に互いに間隔を空けて配置された複数のソース配線層と、
    前記基板の前記主面上に設けられ、前記第2の方向に向かって千鳥状に延び、前記第1の方向に互いに間隔を空けて配置され、各々が前記複数のソース配線層と交差する複数のゲート配線層とを備え、前記主面は、前記複数のソース配線層と前記複数のゲート配線層とが交差する複数の位置のそれぞれに対応して配置された複数のスイッチング領域と、前記複数のスイッチング領域のそれぞれに対応して配置された複数の画素領域とを有し、前記複数の画素領域の各々は、前記第1の方向に向かって順に配置された第1および第2のドメイン部分を有し、前記複数の画素領域は第1および第2の画素領域を含み、前記第2の方向において前記第1の画素領域の前記第1のドメイン部分と前記第2の画素領域の前記第2のドメイン部分とが少なくとも部分的に対向しており、さらに
    前記複数のスイッチング領域の各々の上に設けられ、前記複数のゲート配線層のうち対応するものによってスイッチングされるスイッチング素子と、
    前記複数の画素領域の各々の上に設けられ、前記スイッチング素子に接続された電界発生素子とを備え、前記電界発生素子は、前記基板の前記主面上に設けられた第1の電極層と、前記第1の電極層上に間隔を空けて配置された第2の電極層とを有し、前記第2の電極層には、前記第1および第2のドメイン部分のそれぞれの上に配置され、前記第2の方向に対して傾いて延びる第1および第2のスリットが設けられており、前記第1および第2のスリットは前記第2の方向を基準にして互いに逆側に傾いている、
    アレイ基板。
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