JP2015047612A - レーザ照射装置 - Google Patents

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光由 渡辺
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Abstract

【課題】対象物に照射されるレーザ光の強度を最適化することが可能なレーザ照射装置を提供する
【解決手段】レーザ照射装置は、レーザ光を出射可能な光源と、光源から出射されたレーザ光を屈折させる為のレンズであって、焦点位置を変化させることが可能な可変焦点レンズとを備える。レーザ照射装置のCPUは、光源から第1レーザ光を出射させる(S13)。CPUは、対象物のうち、第1レーザ光が照射される照射部位を撮影する(S15)。CPUは、撮影された照射部位の直径を特定する(S17)。CPUは、特定された直径を補正した補正直径と、目標直径とを比較する(S21)。CPUは、比較結果に基づいて、補正直径を目標直径に近づける為に焦点位置を変化させる制御を行う(S27、S31)。CPUは、焦点位置を変化させた状態で、光源から第2レーザ光を出射させる(S35)。
【選択図】図4

Description

本発明は、対象物にレーザ光を出射することによって、対象物のうちレーザ光が照射された部位に変化を生じさせる為のレーザ照射装置に関する。
対象物にレーザ光を出射することによって、対象物のうちレーザ光が照射された部位に変化を生じさせることが可能なレーザ照射装置が知られている。レーザ照射装置の利用分野として、工業分野や医療分野等が挙げられる。装置の一例として、特許文献1は樹脂溶接装置を開示する。樹脂溶接装置は、押圧治具及びレーザヘッドを備える。押圧治具は、2つの樹脂材を外側から押圧して密着させる。レーザヘッドは、2つの樹脂材の接合部に対して中空部内からレーザ光を照射する。樹脂溶接装置は、レーザ光によって樹脂材を加熱溶融し、2つの樹脂材を密着部分で溶接する。
特開2005−246633号公報
レーザ照射装置が対象物に照射するレーザ光の強度が適正な範囲外の場合、対象物の変化が適切に進行しない場合があるという問題点がある。特に、特許文献1に記載された樹脂溶接装置のように、2つの樹脂材の内側にレーザ光を照射する場合、照射部分をユーザが直接視認できない。この場合、ユーザはレーザの照射部分の様子や範囲(大きさ)を確認することができないので、レーザ光の強度を適正な範囲内に維持することが難しいという問題点がある。また、ユーザがレーザの照射部分の範囲を確認できたとしても、その照射範囲を適正に補正しつつレーザの強度を適正な範囲内に維持することが困難であった。
本発明の目的は、対象物に照射されるレーザ光を適正な範囲に維持し、その強度を最適化することが可能なレーザ照射装置を提供することである。
本発明に係るレーザ照射装置は、レーザ光を出射可能な光源と、前記光源から出射された前記レーザ光を屈折させ、焦点位置を変化させることが可能な焦点位置可変手段と、前記焦点位置可変手段の焦点位置を、特定の第1焦点位置とした状態で、前記光源から前記レーザ光を出射させる第1出射手段と、対象物のうち、前記第1出射手段によって出射され前記焦点位置可変手段を通過した前記レーザ光が照射される部位である照射部位を撮影する撮影手段と、前記撮影手段によって撮影された前記照射部位の大きさを示すサイズパラメータを特定する第1特定手段と、前記第1特定手段によって特定された前記サイズパラメータと、所定のパラメータである目標パラメータとを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に基づいて、前記サイズパラメータを前記目標パラメータと一致させる為に、前記焦点位置を前記第1焦点位置から、前記第1焦点位置と異なる第2焦点位置に変化させる制御を行う制御手段と、前記制御手段によって前記焦点位置を前記第2焦点位置に変化させた状態で、前記光源から前記レーザ光を出射させる第2出射手段とを備えている。
本発明によれば、レーザ照射装置は、焦点位置可変手段の焦点位置を調節することによって、レーザ光が照射される照射部位を特定するサイズパラメータ(照射面積、照射部位の直径など)を最適化できる。従ってレーザ照射装置は、焦点位置可変手段の焦点位置が調節された状態でレーザ光を対象物に出射することによって、レーザ光を適切なエネルギー密度で照射部位に照射できる。
本発明において、前記光源は、周波数及び強度の少なくとも一方が異なる第1レーザ光及び第2レーザ光を出射可能であり、前記第1出射手段は、前記光源から前記第1レーザ光を出射させ、前記第2出射手段は、前記光源から前記第2レーザ光を出射させてもよい。又、前記光源は、第1光源及び第2光源を有し、前記第1光源は前記第1レーザ光を出射可能であり、前記第2光源は前記第2レーザ光を出射可能であってもよい。又、前記サイズパラメータを補正する補正手段を備え、前記比較手段は、前記補正手段によって前記サイズパラメータが補正された場合、補正された前記サイズパラメータである補正パラメータと前記目標パラメータとを比較してもよい。又、前記サイズパラメータと前記補正パラメータとを関連付けたテーブルを記憶する記憶手段を備え、前記補正手段は、前記テーブルに基づき、前記第1特定手段によって特定された前記サイズパラメータを、前記第1特定手段によって特定された前記サイズパラメータに関連付けられた前記補正パラメータに補正してもよい。又、前記第2出射手段は、前記第1特定手段によって特定された前記サイズパラメータが所定の閾値以上の場合、前記第2レーザ光を出射させ、前記所定の閾値よりも小さい場合、前記第2レーザ光を出射させないようにしてもよい。又、前記第2出射手段は、前記第1特定手段によって特定された前記サイズパラメータが所定の閾値以上の場合、前記第2レーザ光を第1強度で出射させ、前記所定の閾値よりも小さい場合、前記第1強度よりも弱い第2強度で前記第2レーザ光を出射させてもよい。又、前記焦点位置可変手段は、焦点距離を変化させることが可能であり、前記第1出射手段は、前記焦点位置可変手段の焦点距離を、特定の第1焦点距離とした状態で、前記光源から前記レーザ光を出射させ、前記第1特定手段によって特定された前記サイズパラメータに基づき、目標とする焦点距離である目標焦点距離を特定する第3特定手段を備え、前記制御手段は、前記焦点位置可変手段の焦点距離を、前記第1焦点距離から、前記第3特定手段によって特定された前記目標焦点距離に変化させるための制御を行ってもよい。
レーザ照射装置1の構成を示す図である。 対象物71と先端部2との間の距離と、レーザ光の照射部位の大きさとの関係を示す図である。 対象物71と先端部2との間の距離と、レーザ光の照射部位の大きさとの関係を示す図である。 メイン処理のフローチャートである。 第1レーザ光及び第2レーザ光の光強度を示すグラフである。 テーブル541を示す図である。 変形例におけるメイン処理のフローチャートである。
図1を参照し、レーザ照射装置1の構成を説明する。レーザ照射装置1は、対象物にレーザ光を照射することによって、レーザ光の照射部位を加熱する加工装置である。なお、本発明は、レーザ光によって対象物の照射部位を加熱する場合に限定されず、例えば、レーザ光によって対象物の物理的又は化学的な変化を促す場合も含まれる。本実施形態では、説明を容易とする為、レーザ照射装置1によるレーザ照射によって対象物が加熱される場合について説明する。
レーザ照射装置1は、先端部2、本体部3、及び制御部5を備える。先端部2と本体部3とは、ケーブル6によって接続される。ケーブル6は、光ファイバ61、62、及び、信号線を含む。本体部3と制御部5とは、ケーブル7(例えば、USB(登録商標)ケーブル等)によって接続される。
本体部3について説明する。本体部3は、フィルタ31、CCDイメージセンサ(以下、CCDという)32、CCDコントローラ33、第1光源34、第1コントローラ35、第2光源36、第2コントローラ37、ダイクロイックミラー42、ミラー43、レンズドライバ38、及び、D/Aコンバータ(以下、DACという)39、40、41を備える。CCD34とCCDコントローラ33との間、第1光源34と第1ドライバ35との間、第1ドライバ35とDAC39との間、第2光源36と第1ドライバ37との間、第2ドライバ37とDAC40との間、及び、レンズドライバ38とDAC41との間は、夫々、電気的に接続される。
フィルタ31は、光ファイバ61を介して入力される光のうち、所定の帯域成分を通過させ、CCD34に出力する。フィルタ31が取り出すことのできる帯域は、後述する第1レーザ光の周波数(650nm)を含む所定の帯域である。一方、フィルタ31は、CCD34の各画素の特性を補完する為の所定のカットオフ周波数特性を有している。又、フィルタ31は、赤外域をカットする。又、後述する第2レーザ光の周波数(915nm)をカットする。CCD32は、CCDコントローラ33によって制御され、フィルタ31を介して入力された光を電気信号に変換し、CCDコントローラ33に出力する。CCDコントローラ33は、CCD34から出力された電気信号を、撮影像を示す像信号に変換し、後述する制御部5に出力する。
DAC39〜41は、夫々、制御部5から出力されたデジタル信号をアナログ信号に変換する。DAC39、40、41は、夫々、第1ドライバ35、第2ドライバ37、及びレンズドライバ38にアナログ信号を出力する。第1光源34は、波長650nmのレーザ光(以下、第1レーザ光という。)を出射させることが可能な光源である。詳細は後述するが、第1レーザ光は、第2レンズ22の焦点距離を調整する過程で対象物に照射される。第1光源34は、ミラー43に向けて第1レーザ光を出射する。第1ドライバ35は、DAC39から出力されたアナログ信号に基づいて第1光源34を駆動し、第1光源34から第1レーザ光を照射させる。ミラー43は、第1光源34から出射された第1レーザ光を、ダイクロイックミラー42に向けて反射させる。
第2光源36は、波長915nmのレーザ光(以下、第2レーザ光という。)を出射させることが可能な光源である。第2光源36は、ダイクロイックミラー42に向けて第2レーザを出射する。詳細は後述するが、第2レーザ光は、対象物を加熱する過程で対象物に照射される。第2ドライバ37は、DAC40から出力されたアナログ信号に基づいて第2光源36を駆動し、第2光源36から第2レーザ光を照射させる。ダイクロイックミラー42は、波長選択性ミラーである。ダイクロイックミラー42は、第1光源34から出射された第1レーザ光を反射させ、光ファイバ62に第1レーザ光を導く。又、ダイクロイックミラー42は、第2光源36から出射された第2レーザ光を透過させ、光ファイバ62に第2レーザ光を導く。
なお、本実施形態において、レーザ照射装置1が加工対象とする対象物は、波長915nmの第2レーザ光の吸収率は高く、波長650nmの第1レーザ光の吸収率は低いことを想定する。このため、同一の光強度で第1レーザ光及び第2レーザ光が対象物に照射された場合、第2レーザ光を照射した場合の方が、第1レーザ光を照射した場合よりも、対象物の加熱温度は高くなる。
レンズドライバ38は、DAC41から出力されたアナログ信号に基づいて、後述する駆動部23を駆動する為の駆動信号を駆動部23に出力する。
先端部2について説明する。先端部2は、第1レンズ21、第2レンズ22、及び駆動部23を備える。第1レンズ21とフィルタ31との間に、光ファイバ61が介在する。第2レンズ22とダイクロイックミラー42との間に、光ファイバ62が介在する。第2レンズと駆動部23との間、及び、駆動部23とレンズドライバ38との間は電気的に接続される。
第1レンズ21は、外界の光を光ファイバ61に導く。第1レンズ21は、CCD32に外界の光を結像させるために用いられる周知のレンズである。第1レンズ21の光軸は、後述する第2レンズ22から出射された第1レーザ光又は第2レーザ光が対象物に照射された場合の照射部位の方向を向く。このためCCD32は、対象物のうち第1レーザ光又は第2レーザ光の照射部位を撮影できる。
第2レンズ22は、屈折率を変化させることによって焦点距離を変えることが可能な可変焦点レンズである。第2レンズ22は、光ファイバ62を介して入力された第1レーザ光又は第2レーザ光を屈折させて発散又は収束させ、先端部2から外部に出射させる。可変焦点レンズは、駆動部23によって印加される電圧に応じて焦点距離を変化させることによって、発散又は収束の程度を調整する。駆動部23は、レンズドライバ38から出力される駆動信号に基づき、第2レンズ22に電圧を印加する。
なお、本実施例では、焦点距離を変えられる可変焦点レンズを例に挙げて説明するが、本発明は可変焦点レンズに限定されない。例えば、焦点距離を変えられるミラー(可変焦点ミラー)であってもよい。又、後述するように、レンズ等を光軸方向に移動させることによって焦点位置を変化させるものであってもよい。なお、第2レンズ22(可変焦点レンズ)は、本発明の「焦点位置可変手段」に相当する。
制御部5について説明する。制御部5は、レーザ照射装置1の処理を司るCPU51を備える。CPU51は、ROM52、RAM53、ハードディスクドライブ(HDD)54、出力インタフェース(I/F)55、及び、入力I/F56と電気的に接続する。ROM52には、ブートプログラム、BIOS(Basic Input/Output System)等が記憶される。RAM52には、タイマやカウンタ、フラグ情報、一時的なデータ等が記憶される。HDD54には、CPU51に処理を実行させる為のプログラム、及びOS(Operating System)が記憶される。また、HDD54にはテーブル541(図6参照)が記憶される。出力I/F55は、本体部3にデジタル信号を出力する為のインタフェース素子である。入力I/F56は、本体部3から出力されたデジタル信号を入力する為のインタフェース素子である。出力I/F55及び入力I/F56の例としてUSBドライバICが挙げられる。なお、制御部5は汎用PCであってもよい。
以下、CPU51からDAC39〜41の夫々に出力されるデジタル信号であって、第1ドライバ35、第2ドライバ37、及びレンズドライバ38の夫々を制御する為の制御信号を、夫々、第1制御信号、第2制御信号、及び、第3制御信号という。第1制御信号のうち、第1光源34から第1レーザ光を出射させる為の信号を、第1制御信号(出射)といい、第1光源34から第1レーザ光が出射されないようにする為の信号を、第1制御信号(停止)という。第2制御信号のうち、第2光源36から第2レーザ光を出射させる為の信号を、第2制御信号(出射)といい、第2光源36から第1レーザ光が出射されないようにする為の信号を、第2制御信号(停止)という。
又、CPU51がDAC39に第1制御信号を出力した場合に、DAC39が第1制御信号をアナログ信号に変換して第1ドライバ35に出力し、出力されたアナログ信号に基づいて第1ドライバ35が第1光源34を駆動することを、以下では、CPU51が第1制御信号を出力することによって、第1光源34を駆動するという。CPU51がDAC40に第2制御信号を出力した場合に、DAC40が第2制御信号をアナログ信号に変換して第2ドライバ37に出力し、出力されたアナログ信号に基づいて第2ドライバ37が第2光源36を駆動することを、以下では、CPU51が第2制御信号を出力することによって、第2光源36を駆動するという。CPU51がDAC41に第3制御信号を出力した場合に、DAC41が第3制御信号をアナログ信号に変換してレンズドライバ38に出力し、出力されたアナログ信号に基づいてレンズドライバ38が駆動部23に駆動信号を出力し、出力された駆動信号に基づいて駆動部23が第2レンズ22に電圧を印加して焦点距離を変化させることを、以下では、CPU51が第3制御信号を出力することよって、第2レンズ22の焦点距離を変化させるという。
レーザ照射装置1は、先端部2を対象物71(図2、図3参照)に近接させた状態で、第2レンズ22からレーザ光を出射する。先端部2はケーブル6によって本体部3に接続されているので、ユーザは先端部2を対象物の中空内に挿入できる。従ってレーザ照射装置1は、中空状の対象物の内部にレーザ光を照射することで、対象物の内部を加熱することができる。
図2に示すように、対象物71のうちレーザ光が照射された円形状の照射部位72(図2、図3参照)の面積(以下、照射面積という。)は、第2レンズ22の焦点距離Fが同一である場合、対象物71と先端部2との間の距離L(L1〜L3)に応じて変化する。対象物71と先端部2との間の距離Lと、レーザ光の照射部位72の直径Dとの関係について説明する。対象物71と先端部2との間の距離L、第2レンズ22の焦点距離F、光源から第2レンズ22を介して対象物にレーザ光が照射された場合の、第2レンズ22の表面上におけるレーザ光の径を1mm、光ファイバ62のうち第2レンズ22側の端部と第2レンズ22との間の距離を3mmとした場合、照射部位72の直径Dは、次式(1)の関係を満たす。
D=1+L×(1/3−1/F)・・・(1)
なお、照射部位72におけるレーザ光のエネルギー密度は、光源におけるレーザ光の強度が同一である場合、照射部位72の面積に応じて変化する。具体的には、照射部位72におけるレーザ光のエネルギー密度は、光源におけるレーザ光の強度が同一である場合、照射部位72の照射面積が大きくなる程、小さくなる。
例えば、対象物71と先端部2との間の距離がL1である時に第2レンズ22(焦点距離F1)からレーザ光が出射された場合、対象物71の照射部位72Aは、直径D1(=1+L1×(1/3−1/F1))で示される円形状の照射面積の大きさに応じた温度に加熱されることになる。ここで、対象物71と先端部2との間の距離は、レーザ照射装置1の使用環境や使用方法に応じて変化する。先端部2が対象物71に近接し、対象物71と先端部2との間の距離LがL1からL2(L1>L2)に変化した場合を例に挙げる。距離L1がL2に減少したことに伴い、照射部位72Bの直径は、D2(D1>D2)に変化する。この場合、対象物71の照射部位72Bに照射されるレーザ光のエネルギー密度は大きくなるので、照射部位72Bでの加熱温度は、対象物71と先端部2との間の距離がL1の場合と比較して高くなる。一方、先端部2が対象物71から離隔し、対象物71と先端部2との間の距離がL1からL3(L1<L3)に変化した場合を例に挙げる。距離L1がL3に増加したことに伴い、照射部位72Cの直径は、D3(D1<D3)に変化する。この場合、対象物71の照射部位72Cに照射されるレーザ光のエネルギー密度は小さくなるので、照射部位72Cでの加熱温度は、対象物71と先端部2との間の距離がL1の場合と比較して低くなる。
レーザ照射装置1は、対象物71と先端部2との間の距離Lが変化した場合でも、対象物71を所望の温度に加熱する必要がある。本実施例において、レーザ照射装置1は、対象物71と先端部2との間の距離Lに応じて、第2レンズ22の焦点距離Fを変化させる。これによってレーザ照射装置1は、対象物71と先端部2との間の距離Lが変化した場合でも、照射部位72を所望する温度に加熱できるように、照射部位72の直径Dを調整する。詳細には以下の通りである。
図3を参照して説明する。対象物71と先端部2との間の距離がL1の状態から、先端部2が対象物71に近接し、対象物71と先端部2との間の距離がL2(L1>L2)に変化した場合を例に挙げる。この場合、レーザ照射装置1は、距離LがL1からL2に減少したことに応じて、焦点距離FをF1からF2(F1>F2)に減少させる。これによってレーザ照射装置1は、照射部位72Eの直径を、対象物71と先端部2との間の距離がL1である場合の照射部位の直径と同一のD1とする。一方、先端部2が対象物71から離隔し、対象物71と先端部2との間の距離がL1からL3(L1<L3)に変化した場合を例に挙げる。この場合、レーザ照射装置1は、距離がL1からL3に増加したことに応じて、焦点距離FをF1からF3(F1<F3)に増加させる。これによってレーザ照射装置1は、照射部位72Fの直径を、対象物71と先端部2との間の距離がL1である場合の照射部位の直径と同一のD1とする。
レーザ照射装置1は、以上の動作を実行することによって、対象物71と先端部2との間の距離Lが変化した場合でも、照射部位72に照射されるレーザ光のエネルギー密度を一定に維持できる。従ってレーザ照射装置1は、対象物71と先端部2との間の距離Lが変化した場合でも、対象物71の照射部位72を所望する温度に加熱できる。
図4を参照し、CPU51によって実行されるメイン処理について説明する。メイン処理は、レーザ照射装置1の電源が投入された場合、HDD54に記憶されたプログラムをCPU51が実行することによって開始される。メイン処理の概要について説明する。CPU51は、初めに第1レーザ光を対象物に照射し、円形状の照射部位の直径を特定する。次にCPU51は、特定した直径に基づいて、照射部位が第2レーザ光の照射によって所望する温度に加熱されるように、第2レンズ22の焦点距離を調整する。次にCPU51は、第2レーザ光を対象物に照射し、対象物を加熱する。以下、詳説する。
はじめに、CPU51は初期化処理を行う(S11)。初期化処理の具体的な内容は次の通りである。CPU51は、第1制御信号(停止)を出力することによって、第1光源34から第1レーザ光が出力されないようにする。CPU51は、第2制御信号(停止)を出力することによって、第2光源36から第2レーザ光が出力されないようにする。CPU51は、焦点距離の初期値(以下、初期焦点距離という。)を、HDD54から取得する。CPU51は、第3制御信号を出力することによって、第2レンズ22の焦点距離を初期焦点距離に変化させる。
CPU51は、光強度、目標直径、及び照射時間の設定値を、HDD54から読み出す。光強度は、第1レーザ光及び第2レーザ光の夫々の光強度を示す。以下、第1レーザ光の光強度を第1強度といい、第2レーザ光の光強度を第2強度という。第1強度は第2強度よりも小さい。その理由は、対象物は第2レーザ光の照射によって加熱されることが前提であるので、第1レーザ光が対象物に照射された場合に、照射部位の温度の上昇を抑制する為である。目標直径は、対象物を加熱する過程で第2レーザ光が対象物に照射された場合の照射部位の直径の目標値である。照射時間は、対象物を加熱する過程で第2レーザ光が対象物に照射される場合の時間である。
なお、CPU51は、第2強度のみをHDD54から読み出してもよい。CPU51は、読み出した第2強度から所定強度を減算することによって、第1強度を算出してもよい。これによって、第1強度を、第2強度よりも常に小さくすることができる。
なお、レーザ照射装置1のユーザは、制御部5に設けられた図示外の入力部を介して、光強度、目標直径、及び照射時間をレーザ照射装置1に設定する為の入力操作を行うことができる。CPU51は、入力された光強度、目標直径、及び照射時間を、入力部を介して検出する。CPU51は、検出した光強度、目標直径、及び照射時間を、HDD54に記憶する。従ってユーザは、複数の異なる対象物の夫々に適した光強度、目標直径、及び照射時間を、レーザ照射装置1に設定できる。
CPU51は、第1制御信号(出射)を出力することによって、第1光源34から第1レーザ光を第1強度で出射させる(S13)。第1レーザ光は、ミラー43、ダイクロイックミラー42、光ファイバ62、及び第2レンズ22(焦点距離:初期焦点距離)を介して、先端部2から外部に出射され、対象物に照射される。CPU51は、CCD32による撮影を開始する(S15)。具体的には、CPU51は、CCDコントローラ33から出力される像信号の受信を開始する。第1レンズ21の光軸は第1レーザ光の照射部位を向いている。又、フィルタ31は、第1レーザ光の周波数を含む所定の帯域を通過させる。従って、CCDコントローラ33から出力される像信号によって示される像情報には、第1レーザ光の照射部位が含まれている。
CPU51は、受信した像信号に基づき、第1レーザ光の照射部位の直径を特定する(S17)。具体的には、CPU51は、照射部位と非照射部位との境界点をエッジ検出法によって検出する。CPU51は、検出された複数の境界点に基づき、ハフ変換によって境界線を特定する。CPU51は、特定した境界線に基づいて、第1レーザ光の照射部位の形状を特定し、その直径を特定する。なお、CPU51は、別の方法で第1レーザ光の照射部位の直径を特定してもよい。以下、第1レーザ光の照射部位の直径を、第1直径という。
CPU51は、S17で特定した第1直径を、所定閾値と比較する(S18)。CPU51は、特定した第1直径が所定閾値よりも小さい場合(S18:YES)、第2レンズ22の焦点距離を最大限調整しても、第2レーザ光を照射した場合における照射部位のエネルギー密度を所定値よりも小さくすることができないと判断する。CPU51は、第1制御信号(停止)を出力することによって、第1光源34からの第1レーザ光の出射を停止させる(S22)。CPU51はメイン処理を終了させる。
CPU51は、S17で特定した第1直径が所定閾値以上の場合(S18:NO)、第1直径を補正する(S19)。以下、補正の理由及び補正の具体的な方法について、図5を参照して説明する。図5の横軸は、対象物の照射部位を含む平面に平行な方向の位置を示す。横軸の原点は、第1レーザ光又は第2レーザ光の光軸と照射部位とが交わる点である。縦軸は、第1レーザ光又は第2レーザ光の光強度を示す。曲線P1は、S13(図4参照)で第1光源34から出射された第1レーザ光(光強度:第1強度)が、第2レンズ22(焦点距離:初期焦点距離)を介して対象物に照射された場合における、対象物表面での光強度の分布を示す。曲線P2は、第2光源36から出射された第2レーザ光(光強度:第2強度)が、第2レンズ22(焦点距離:初期焦点距離)を介して対象物に照射された場合における、対象物表面での光強度の分布を示す。閾値Thは、CPU51がエッジ検出によって検出する照射部位と非照射部位との境界点での光強度を示す。
上述したように、第1強度は第2強度よりも小さい。このため、第1直径Dpは、第2レーザ光(光強度:第1強度)が第2レンズ22(焦点距離:初期焦点距離)を介して対象物に照射された場合における円形状の照射部位の直径(以下、第2直径という。)Dmよりも小さくなる。このため、第1直径Dpが目標直径と一致するように第2レンズ22の焦点距離を変更した場合、この条件で第2レンズ22を介して第2レーザ光が対象物に照射されても、第2レーザ光の照射部位の直径は目標直径とならない場合がある。そこでCPU51は、S17(図4参照)で特定した第1直径Dpを第2直径Dmに補正し、補正後の第2直径Dmが目標直径となるように第2レンズ22の焦点距離を変更する。
図6は、HDD54に記憶されたテーブル541を示す。テーブル541は、第1直径Dpと第2直径Dmとを関連付けて記憶する。図4に示すように、CPU51は、S17で第1直径Dpを特定した場合、テーブル541を参照し、特定した第1直径Dpに対応する第2直径Dmを、補正後の第1直径Dp(以下、補正直径という。)として特定する(S19)。
CPU51は、特定した補正直径と、S11でHDD54から読み出した目標直径とを比較する(S21)。CPU51は、補正直径と目標直径とが相違すると判断した場合(S21:NO)、補正直径の方が目標直径よりも大きいか判断する(S23)。CPU51は、補正直径の方が目標直径よりも大きいと判断した場合(S23:YES)、第2レンズ22の焦点距離を所定距離(ΔF)分短くする為の第3制御信号を出力する(S27)。第2レンズ22の焦点距離は、ΔF分短くなる。CPU51は処理をS17に戻し、処理を繰り返す。これによって第2レンズ22の焦点距離は、補正直径が目標直径と一致するまで、ΔFずつ徐々に小さくなる。
一方、CPU51は、目標直径の方が補正直径よりも大きいと判断した場合(S23:NO)、第2レンズ22の焦点距離を所定距離(ΔF)分長くする為の第3制御信号を出力する(S31)。第2レンズ22の焦点距離は、ΔF分長くなる。CPU51は処理をS17に戻し、処理を繰り返す。これによって第2レンズ22の焦点距離は、補正直径が目標直径と一致するまで、ΔFずつ徐々に長くなる。
CPU51は、補正直径と目標直径とが一致したと判断した場合(S21:YES)、第1制御信号(停止)を出力することによって、第1光源34からの第1レーザ光の出射を停止させる(S33)。以下、補正直径と目標直径とが一致した状態での第2レンズ22の焦点距離を、補正焦点距離という。CPU51は、第2制御信号(出射)を出力することによって、第2光源36から第2レーザ光を第2強度で出射させる(S35)。第1レーザ光は、ミラー43、ダイクロイックミラー42、光ファイバ62、及び第2レンズ22(焦点距離:補正焦点距離)を介して、先端部2から外部に出射され、対象物に照射される。対象物のうち第2レーザ光が照射される照射部位の直径は、目標直径と一致する。
なお上述のS21において、CPU51は、目標直径を含む所定範囲内に補正直径が収まるか否かを判断してもよい。CPU51は、補正直径が所定範囲よりも大きい場合(S21:YES)、第2レンズ22の焦点距離をΔF分短くし(S27)、補正直径が所定範囲よりも小さい場合(S21:NO)、第2レンズ22の焦点距離をΔF分長くしてもよい(S31)。
CPU51は、S35で第2光源36からの第2レーザ光の出射を開始させてからの経過時間が、S11でHDD54から読み出した照射時間と一致するか判断する(S37)。CPU51は、経過時間の方が照射時間よりも小さいと判断した場合(S37:NO)、処理をS37に戻す。CPU51は継続して第2レーザ光を出射させ、対象物に第2レーザ光を照射する。CPU51は、経過時間が照射時間と一致した場合(S37:YES)、第2制御信号(停止)を出力することによって、第2光源36からの第2レーザ光の出射を停止させる(S39)。CPU51はメイン処理を終了させる。
以上説明したように、レーザ照射装置1は、第2レンズ22の焦点距離を調節することによって、第2レーザ光が照射される照射部位の直径を最適化できる。通常、先端部2と対象物との間の距離は、レーザ照射装置1の使用環境に応じて変化する。これによって、第2レーザ光が照射される照射部位の直径も変化し、同時に、照射部位に照射される第2レーザ光のエネルギー密度も変化する。しかしながらレーザ照射装置1は、先端部2と対象物との間の距離が変化した場合でも、第2レーザ光が照射される照射部位の直径が目標の値となるように、第2レンズ22の焦点位置を調節できる。従ってレーザ照射装置1は、第2レンズ22の焦点位置が調節された状態で第2レーザ光を対象物に出射することによって、第2レーザ光を適切なエネルギー密度で照射部位に照射できる。
なお、通常、照射部位に照射される第2レーザ光のエネルギー密度が大きくなると、照射部位に悪い影響を及ぼす場合が多い。しかしながらレーザ照射装置1は、照射部位のエネルギー密度が大きくなり過ぎないように、第2レンズ22の焦点位置を調節できる。従ってレーザ照射装置1は、照射部位を適切に加工できる。
レーザ照射装置1は、第1レーザ光の周波数を、対象物における吸収率が低い周波数とし、第2レーザ光の周波数を、対象物における吸収率が高い周波数とする。又、レーザ照射装置1は、第1レーザ光の光強度(第1強度)を、第2レーザ光の光強度(第2強度)よりも小さくする。これによってレーザ照射装置1は、第1レーザ光が対象物に照射された場合に、照射部位の温度の上昇を抑制できる。従ってレーザ照射装置1は、第2レーザ光の照射によって対象物を適切に加熱できる。
レーザ照射装置1は、第1光源34から第1レーザ光を出射させ、第2光源36から第2レーザ光を出射させるので、先端部2から出射されるレーザ光を、第1レーザ光と第2レーザ光とに容易に切り替えることができる。
レーザ照射装置1は、第1レーザ光を照射した場合の照射部位の第1直径を、テーブル541に基づいて補正し、補正後の補正直径を目標直径と比較する。これによってレーザ照射装置1は、第2レーザ光が対象物に照射された場合のエネルギー密度をより適切に最適化できる。又、レーザ照射装置1は、テーブル541に基づいて第1直径を補正することによって、補正直径を容易に特定できる。
レーザ照射装置1は、S17で特定した第1直径が所定閾値よりも大きい場合、第2レンズ22の焦点距離を調整して第2レーザ光を出射させる。一方、レーザ照射装置1は、S17で特定した第1直径が所定閾値よりも小さい場合、第2レーザ光を出射しない。これによってレーザ照射装置1は、第2レーザ光が対象物に照射された時の照射部位のエネルギー密度が強くなり過ぎて対象物が破損等することを防止できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。図7を参照し、本発明の変形例におけるメイン処理を説明する。図4のメイン処理と異なる点は、CPU51が第2レンズ22の変更後の焦点距離を直接算出し、第2レンズ22の焦点距離を、算出した焦点距離に変更する点である。以下、図4のメイン処理と同一の処理については、同一符号を付し、説明を省略する。
CPU51は、S19で補正した補正直径と、S11でHDD54から読み出した目標直径とを比較する(S21)。CPU51は、補正直径と目標直径とが相違すると判断した場合(S21:NO)、補正直径Ds、及び、初期焦点距離Fiの夫々を、(1)式のD及びFの夫々に代入することによって、対象物と先端部2との間の距離Laを次式(2)のように算出する。
La=(Ds−1)/(1/3−1/Fi)・・・(2)
次に、CPU51は、補正直径Dsを目標直径Dcとする為の焦点距離Fcを、次式(3)によって算出する(S43)。
Fc=1/(1/3−(1/3−1/Fi)×(Dc−1)/(Ds−1))・・・(3)
CPU51は、第2レンズ22の焦点距離を、S43で算出した焦点距離Fc(以下、目標焦点距離という。)とすることが可能か判断する(S45)。CPU51は、算出した目標焦点距離が、第2レンズ22において変更可能な焦点距離の範囲外である場合、第2レンズ22の焦点距離を目標焦点距離とすることができないと判断する(S45:NO)。CPU51は、第1制御信号(停止)を出力することによって、第1光源34からの第1レーザ光の出射を停止させる(S22)。CPU51はメイン処理を終了させる。
CPU51は、S43で算出した目標焦点距離が、第2レンズ22において変更可能な焦点距離の範囲内である場合、第2レンズ22の焦点距離を目標焦点距離とすることが可能と判断する(S45:YES)。CPU51は、第2レンズ22の焦点距離を目標焦点距離とする為の第3制御信号を出力する(S47)。第2レンズ22の焦点距離は、目標焦点距離に変更される。CPU51は処理をS33に進める。
CPU51は、第1制御信号(停止)を出力することによって、第1光源34からの第1レーザ光の出射を停止させる(S33)。CPU51は、第2制御信号(出射)を出力することによって、第2光源36から第2レーザ光を第2強度で出射させる(S35)。第2レーザ光は、ミラー43、ダイクロイックミラー42、光ファイバ62、及び第2レンズ22(焦点距離:目標焦点距離)を介して、先端部2から外部に出射され、対象物に照射される。対象物のうち第2レーザ光が照射される照射部位の直径は、目標直径と一致する。
以上説明したように、レーザ照射装置1は、第2レーザ光を照射した場合の照射部位の直径が目標直径となるような第2レンズ22の焦点距離(目標焦点距離)を、直接算出する。レーザ照射装置1は、第2レンズ22の焦点距離を、算出した目標焦点距離に変更する。これによってレーザ照射装置1は、第2レーザ光が照射される照射部位の直径を、短時間で最適化できる。従ってレーザ照射装置1は、上記実施形態と同様、第2レンズ22の焦点位置が調節された状態で第2レーザ光を対象物に出射することによって、第2レーザ光を適切なエネルギー密度で照射部位に照射できる。またレーザ照射装置1は、上記実施形態の場合と比べて、第2レーザ光を対象物に出射するまでに要する時間を短縮できる。
CPU51は、S18で、第1直径が所定閾値よりも小さいと判断した場合(S18:YES)、第2光源36から第2レーザ光を出射させなかった。これに対し、CPU51は、第1直径が所定閾値よりも小さいと判断した場合、第2レーザ光の光強度を、第2強度よりも小さい第3強度とし、第2光源36から出射させてもよい。この場合、レーザ照射装置1は、第2レーザ光が対象物に照射された時の照射部位のエネルギー密度を弱めることができるので、対象物を第2レーザ光によって加熱しつつ、対象物が第2レーザ光が破損することを防止できる。
CPU51は、S17で第1直径を特定する代わりに、第1レーザ光の照射部位の面積(以下、第1面積という。)を特定してもよい。CPU51は、S19で、目標とする面積(以下、目標面積という。)と、第1面積とを比較してもよい。CPU51は、比較結果に基づいて、第2レンズ22の焦点距離を変化させてもよい。
上述では、第1レーザ光と第2レーザ光とで周波数が異なり、且つ、第1強度と第2強度とが異なっていた。これに対し、第1レーザ光と第2レーザ光とは同一の周波数であってもよい。第1強度と第2強度とは同一であってもよい。第1レーザ光と第2レーザ光とは、周波数及び光強度が同一であってもよい(即ち、同一のレーザ光であってもよい。)。第1光源34と第2光源36を、共通の光源によって実現してもよい。
図2及び図3では、第2レンズ22から出射されるレーザ光は発散する例を挙げて説明した。これに対し、第2レンズ22から出射されるレーザ光は、平行光であってもよいし、収束してもよい。
第2レンズ22は、焦点距離を変化させることが可能であった。第2レンズ22は、例えば、光学機器のフォーカス機構などに利用されるレンズ等を光軸方向に移動させ焦点位置を変化させられるものであってもよい。第2レンズ22は、光軸に沿って移動し、光ファイバ62のうち第2レンズ22側の端部と第2レンズ22との間の距離を変化させることで、焦点位置を変化させてもよい。
フィルタ31は、第1レーザ光の周波数を含む所定の帯域を通過させ、第2レーザ光の周波数をカットした。フィルタ31は、第2レーザ光の周波数を通過させてもよい。なお、第1レーザ光と第2レーザ光が周波数同一の場合で且つ赤外レーザの場合、フィルタ31は、赤外レーザを通過させてもよい。又、第1レーザ光及び第2レーザ光は、CCD32などで照射部位近傍を色合いも含めて観察できるように、第1レーザ光及び第2レーザ光とは別に、白色光を照射できる構成であってもよい。
フィルタ31及びCCD32、第1光源34、第2光源36の少なくとも何れかは、先端部2に設けられていてもよい。
例えばレーザ照射装置1は、表示部(例えばLCD)を備えていてもよい。CCD31によって撮影された撮影画像を、表示部に表示してもよい。これによってレーザ照射装置1のユーザは、レーザ光の照射部位を視認することができる。又、レーザ照射装置1が撮影画像を表示部に表示することによって、ユーザは、表示部を介して対象物の様子を確認できる。
上記実施形態のレーザ照射装置1は、対象物にレーザ光を照射することによって、レーザ光の照射部位を加熱する加工装置であることを想定したが、レーザ照射装置1は他の分野に応用されてもよい。例えばレーザ照射装置1は、内視鏡に組込まれた光ファイバを使用して患部にレーザ光を照射し治療を行うような医療分野の装置であってもよい。特に、医療分野に応用された場合、レーザ光の照射部位のエネルギー密度が大きくなり過ぎないように第2レンズ22の焦点距離を調節できるので、好ましい。
第1光源34及び第2光源36が本発明の「光源」に相当する。第2レンズ22が本発明の「焦点位置可変手段」に相当する。S13の処理を行うCPU51が本発明の「第1出射手段」に相当する。CCD32が本発明の「撮影手段」に相当する。S17の処理を行うCPU51が本発明の「第1特定手段」に相当する。S21の処理を行うCPU51が本発明の「比較手段」に相当する。S27、S31の処理を行うCPU51が本発明の「制御手段」に相当する。S35の処理を行うCPU51が本発明の「第2出射手段」に相当する。S19の処理を行うCPU51が本発明の「補正手段」に相当する。テーブル541を記憶するHDD54が本発明の「記憶手段」に相当する。第1直径が本発明の「サイズパラメータ」に相当する。「目標直径」が本発明の「目標パラメータ」に相当する。「補正直径」が本発明の「補正パラメータ」に相当する。S43の処理を行うCPU51が本発明の「第3特定手段」に相当する。
1 レーザ照射装置
2 先端部
3 本体部
5 制御部
21 第1レンズ
22 第2レンズ
34 第1光源
36 第2光源
71 対象物
72 照射部位
541 テーブル

Claims (8)

  1. レーザ光を出射可能な光源と、
    前記光源から出射された前記レーザ光を屈折させ、焦点位置を変化させることが可能な焦点位置可変手段と、
    前記焦点位置可変手段の焦点位置を、特定の第1焦点位置とした状態で、前記光源から前記レーザ光を出射させる第1出射手段と、
    対象物のうち、前記第1出射手段によって出射され前記焦点位置可変手段を通過した前記レーザ光が照射される部位である照射部位を撮影する撮影手段と、
    前記撮影手段によって撮影された前記照射部位の大きさを示すサイズパラメータを特定する第1特定手段と、
    前記第1特定手段によって特定された前記サイズパラメータと、所定のパラメータである目標パラメータとを比較する比較手段と、
    前記比較手段による比較結果に基づいて、前記サイズパラメータを前記目標パラメータと一致させる為に、前記焦点位置を前記第1焦点位置から、前記第1焦点位置と異なる第2焦点位置に変化させる制御を行う制御手段と、
    前記制御手段によって前記焦点位置を前記第2焦点位置に変化させた状態で、前記光源から前記レーザ光を出射させる第2出射手段と
    を備えたことを特徴とするレーザ照射装置。
  2. 前記光源は、周波数及び強度の少なくとも一方が異なる第1レーザ光及び第2レーザ光を出射可能であり、
    前記第1出射手段は、前記光源から前記第1レーザ光を出射させ、
    前記第2出射手段は、前記光源から前記第2レーザ光を出射させることを特徴とする請求項1に記載のレーザ照射装置。
  3. 前記光源は、第1光源及び第2光源を有し、
    前記第1光源は前記第1レーザ光を出射可能であり、
    前記第2光源は前記第2レーザ光を出射可能であることを特徴とする請求項2に記載のレーザ照射装置。
  4. 前記サイズパラメータを補正する補正手段を備え、
    前記比較手段は、前記補正手段によって前記サイズパラメータが補正された場合、補正された前記サイズパラメータである補正パラメータと前記目標パラメータとを比較し、
    前記制御手段は、前記比較手段による比較結果に基づいて、前記補正パラメータを前記目標パラメータと一致させる為に前記焦点位置を変化させる制御を行うことを特徴とする請求項2又は3に記載のレーザ照射装置。
  5. 前記サイズパラメータと前記補正パラメータとを関連付けたテーブルを記憶する記憶手段を備え、
    前記補正手段は、前記テーブルに基づき、前記第1特定手段によって特定された前記サイズパラメータを、前記第1特定手段によって特定された前記サイズパラメータに関連付けられた前記補正パラメータに補正することを特徴とする請求項4に記載のレーザ照射装置。
  6. 前記第1特定手段は、前記サイズパラメータとして前記照射部位の径を特定し、
    前記第2出射手段は、前記第1特定手段によって特定された前記径が所定の閾値以上の場合、前記第2レーザ光を出射させ、前記所定の閾値よりも小さい場合、前記第2レーザ光を出射させないことを特徴とする請求項2から5の何れかに記載のレーザ照射装置。
  7. 前記第1特定手段は、前記サイズパラメータとして前記照射部位の径を特定し、
    前記第2出射手段は、前記第1特定手段によって特定された前記径が所定の閾値以上の場合、前記第2レーザ光を第1強度で出射させ、前記所定の閾値よりも小さい場合、前記第1強度よりも弱い第2強度で前記第2レーザ光を出射させることを特徴とする請求項2から5の何れかに記載のレーザ照射装置。
  8. 前記焦点位置可変手段は、焦点距離を変化させることが可能であり、
    前記第1出射手段は、前記焦点位置可変手段の焦点距離を、特定の第1焦点距離とした状態で、前記光源から前記レーザ光を出射させ、
    前記第1特定手段によって特定された前記サイズパラメータに基づき、目標とする焦点距離である目標焦点距離を特定する第3特定手段を備え、
    前記制御手段は、前記焦点位置可変手段の焦点距離を、前記第1焦点距離から、前記第3特定手段によって特定された前記目標焦点距離に変化させるための制御を行うことを特徴とする請求項1から7の何れかに記載のレーザ照射装置。
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