JP2015046637A - 接合装置および接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】2つの被接合物をさらに精度良く接合することが可能な接合技術を提供する。【解決手段】両被接合物91,92がZ方向において相対的に移動され被接合物91と被接合物92とが接触する(ステップS13)。そして、両被接合物91,92の接触状態において、両被接合物91,92の水平方向における位置ずれΔDが測定される(ステップS14)。その後、両被接合物91,92が水平方向に相対的に移動され両被接合物91,92の位置合わせが再度実行され、当該位置ずれΔDが補正される(ステップS17)。【選択図】図8

Description

本発明は、2つの被接合物を接合する接合装置および接合方法に関する。
2つの被接合物を接合する技術が存在する。たとえば、特許文献1においては、ヘッドに保持された部品とステージに保持された基板とを接合し、当該部品を当該基板に実装する実装装置(接合装置)が記載されている。
このような装置においては、まず非接触状態で2つの被接合物の位置(詳細には水平位置)が検出される。そして、両被接合物の水平位置の検出結果に基づいて、当該両被接合物の水平方向における相対的な位置ずれを解消するように位置合わせ(アライメント)が行われ、その後に両被接合物が接近しさらには接触して当該両被接合物が接合される。
特開2008−85322号公報
しかしながら、上記のような技術においては、非接触状態の両被接合物が接触する際において、種々の要因によって位置ずれが発生するなどの問題がある。たとえば、両被接合物が互いに接触する際に、物理的な衝撃力が作用するために、両被接合物の水平位置が僅かながらずれてしまうことがある。
近年、加工技術の微細化が進展していることもあり、このような位置ずれが許容されない状況も出現しつつある。
そこで、この発明の課題は、2つの被接合物をさらに精度良く接合することが可能な接合技術を提供することにある。
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、第1の被接合物と第2の被接合物との両被接合物を接合する接合装置であって、前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とを所定方向において相対的に移動する相対移動手段と、前記相対移動手段による相対移動動作により前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とが接触した状態において、前記両被接合物の位置ずれであって前記所定方向に垂直な平面内における位置ずれを測定する測定手段と、前記位置ずれを補正して前記両被接合物の位置合わせを行うアライメント手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明に係る接合装置において、前記測定手段は、前記第1の被接合物に付された第1のアライメントマークと前記第2の被接合物に付された第2のアライメントマークとの両アライメントマークを含む撮影画像を取得し、当該撮影画像に基づいて前記両被接合物の前記位置ずれを測定することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2の発明に係る接合装置において、前記測定手段は、前記両アライメントマークを前記所定方向に離間させた状態で前記撮影画像を取得し、前記撮影画像内の前記両アライメントマークに対応する部分のエッジをベクトル相関法により検出することによって、前記両被接合物の前記位置ずれを測定することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3の発明に係る接合装置において、前記測定手段の撮像光学系は、物体からの光の結像位置を調節する焦点位置調節手段を有し、前記撮影画像は、前記所定方向における前記第1のアライメントマークの位置と前記第2のアライメントマークの位置との間の位置の仮想物体からの光が撮像部の撮像面に結像する状態で、取得されることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明に係る接合装置において、前記測定手段による前記位置ずれの測定動作と前記アライメント手段による前記位置ずれの補正動作とが繰り返し実行されることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明に係る接合装置において、前記アライメント手段は、前記両被接合物の接触状態を維持したまま前記位置ずれを補正して前記両被接合物の位置合わせを行うことを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6の発明に係る接合装置において、前記アライメント手段は、表面活性化処理が施された前記両被接合物に対して、前記両被接合物の加圧接触状態を維持したまま前記位置ずれを補正して前記両被接合物の位置合わせを行うことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明に係る接合装置において、前記相対移動手段は、前記測定手段による前記位置ずれの測定動作の後に、前記両被接合物を前記所定方向において相対的に移動して前記両被接合物の接触状態を一旦解除し、前記アライメント手段は、前記両被接合物の接触解除状態において、前記位置ずれを補正して前記両被接合物の位置合わせを行い、前記相対移動手段は、前記アライメント手段による前記位置合わせ後において、前記両被接合物を再び接触させる再接触動作を行うことを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項8の発明に係る接合装置において、前記相対移動手段は、表面活性化処理が施された前記両被接合物に対して、前記再接触動作を行うことを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明に係る接合装置において、前記第1の被接合物に設けられた金属バンプと前記第2の被接合物にて前記金属バンプに対向する対向部分とが接触する状態において、前記金属バンプを加熱または冷却する加熱冷却手段、をさらに備え、前記加熱冷却手段は、前記金属バンプと前記対向部分との接触状態において、前記金属バンプを加熱して溶融させ、前記測定手段は、前記金属バンプと前記対向部分との接触状態であり且つ前記金属バンプの加熱溶融状態でもある第1の状態において前記位置ずれを測定し、前記アライメント手段は、前記第1の状態において前記位置ずれを補正して前記両被接合物の位置合わせを行い、前記加熱冷却手段は、前記位置合わせ後において前記金属バンプを冷却して固化させることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項10の発明に係る接合装置において、前記測定手段は、前記加熱冷却手段による前記金属バンプの加熱開始から所定時間経過後に前記位置ずれを測定することを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項1ないし請求項11のいずれかの発明に係る接合装置において、前記両被接合物は、接触前において固相状態を有することを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかの発明に係る接合装置において、前記両被接合物の少なくとも一方は、その接合表面に樹脂層を有しており、前記測定手段は、前記樹脂層部分において前記両被接合物が接触した状態において、前記両被接合物の前記位置ずれを測定することを特徴とする。
請求項14の発明は、請求項1ないし請求項13のいずれかの発明に係る接合装置において、前記両被接合物の平行度を調節する調節機構、をさらに備え、前記調節機構は、非接触状態における前記両被接合物の位置ずれと接触状態における前記両被接合物の位置ずれとに基づいて、前記両被接合物の接触直前における前記平行度を推定し、その推定結果に基づき、前記両被接合物の平行度を調節することを特徴とする。
請求項15の発明は、請求項1ないし請求項14のいずれかの発明に係る接合装置において、前記アライメント手段は、前記測定手段による前記位置ずれに関する測定結果が所定の許容誤差範囲内に収まる場合には、前記所定方向に平行な軸周りの回転方向の移動を伴うことなく、前記平面に平行な2つの並進方向に移動して前記位置合わせを行うことを特徴とする。
請求項16の発明は、第1の被接合物と第2の被接合物との両被接合物を接合する接合方法であって、a)前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とを所定方向において相対的に移動し前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とを接触させるステップと、b)前記第1の被接合物と前記第2の被接合物との接触状態において、前記両被接合物の位置ずれであって前記所定方向に垂直な平面内における位置ずれを測定するステップと、c)前記位置ずれを補正して前記両被接合物の位置合わせを行うステップと、を備えることを特徴とする。
請求項1ないし請求項16に記載の発明によれば、第1の被接合物と第2の被接合物とが接触した状態において、両被接合物の位置ずれであって所定方向に垂直な平面内における位置ずれが測定され、当該位置ずれが補正されて両被接合物の位置合わせが行われるので、接触に起因する位置ずれを補正することができる。
特に、請求項2に記載の発明によれば、第1の被接合物に付された第1のアライメントマークと第2の被接合物に付された第2のアライメントマークとの両アライメントマークを含む撮影画像に基づいて両被接合物の位置ずれが測定されるので、測定誤差が少ない。
また特に、請求項3に記載の発明によれば、ベクトル相関法を用いることによって、アライメントマークを精度良く検出することができる。
また特に、請求項4に記載の発明によれば、両被接合物の間に焦点を合わせることによって、非常に高精度に位置ずれを検出することが可能である。
また特に、請求項5に記載の発明によれば、位置ずれの測定動作と位置ずれの補正動作とが繰り返し実行されるので、高精度にアライメントすることができる。
また特に、請求項7に記載の発明によれば、表面活性化処理が施された両被接合物に対して、当該両被接合物の加圧状態を維持したまま位置ずれを補正して両被接合物の位置合わせが行われるので、良好な接合状態を実現することができる。
また特に、請求項11に記載の発明によれば、金属バンプの加熱開始から所定時間経過後に位置ずれが測定されるので、昇温中のずれを良好に補正することが可能である。
また特に、請求項15に記載の発明によれば、位置合わせの最終段階において並進方向の移動のみを行うことによって、回転方向の駆動動作に伴う新たな位置ずれの発生を防止し、良好な位置合わせを実現することが可能である。
接合装置の内部構造を示す側面図である。 接合装置の内部構造を示す側面図である。 ステージおよびヘッド付近を示す概略斜視図である。 一方の被接合物に付される2つのアライメントマークを示す図である。 他方の被接合物に付される2つのアライメントマークを示す図である。 両被接合物に関する撮影画像を示す図である。 1組のマークが互いにずれている状態を示す図である。 第1実施形態に係る動作を示すフローチャートである。 両被接合物が正しく配置されている様子(非接触状態)を示す図である。 両被接合物が正しく配置されている様子(接触状態)を示す図である。 両被接合物が傾斜配置される様子を示す図である。 両被接合物がその一端側で接触を開始する様子を示す図である。 両被接合物が、水平方向における位置ずれを伴った状態で接触する様子を示す図である。 両被接合物の接触状態が一旦解除されてアライメント動作が実行される様子を示す図である。 ぼけの無い状態で取得されたマークの撮影画像を示す図である。 ぼけを伴って取得されたマークの撮影画像を示す図である。 アライメントマーク撮影時の合焦状態を説明する図である。 第2実施形態に係る動作を示すフローチャートである。 平行度のずれを伴う状態での接触動作を示す概略図である。 平行度のずれを伴う状態での接触動作を示す概略図である。 平行度のずれを伴う状態での接触動作を示す概略図である。 水平位置ずれ量ΔDとZ位置補正量ΔZとの関係を示す図である。 第3実施形態における動作を示すフローチャートである。 接触状態を維持したまま、両被接合物の相互間の位置ずれが補正される様子を示す図である。 第4実施形態に係る動作を示すフローチャートである。 ヘッドの温度変化を示す図である。 位置ずれが存在する状態を示す図である。 金属バンプの溶融状態において、両被接合物の水平方向における位置合わせが実行される様子を示す図である。 金属バンプの溶融状態において、両被接合物の水平方向における位置合わせが実行される様子を示す図である。 変形例に係る両被接合物を示す図である。 別の変形例に係る両被接合物を示す図である。 さらに別の変形例に係る動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1.装置構成>
図1および図2は、本発明の第1実施形態に係る接合装置1(1Aとも称する)の内部構造を示す側面図である。なお、以下、各図においては、便宜上、XYZ直交座標系を用いて方向等を示している。
接合装置1は、減圧下のチャンバ(真空チャンバ)2内で、被接合物91と被接合物92とを対向させて加圧および加熱し、両被接合物91,92を接合する装置である。ここでは、図9および図10にも示すように、基板91とチップ(部品)92とを接合する状況、より詳細には、基板91のパッド(電極)93とチップ92の金属バンプ(電極)94とを接合する状況、を想定する。金属バンプ94としては、適宜のハンダ材料で形成される所謂ハンダバンプを用いることが可能である。また、金属バンプ94は、これに限定されず、Au(金)、Cu(銅)、Al(アルミニウム)等の各種の金属材料を用いて形成されるものであってもよい。なお、図9等においては、図示の都合上、パッド93および金属バンプ94が誇張して示されている。
また、両被接合物91,92(パッド93および金属バンプ94)の接合表面には、表面活性化処理が予め施されている。ここでは、接合装置1の外部の装置において、両被接合物91,92に対する表面活性化処理が予め施され、その後、当該両被接合物91,92が接合装置1に搬入されるものとする。
表面活性化処理は、両被接合物91,92の接合表面を活性化する処理であり、ビーム照射部を用いて特定物質(例えばアルゴン)を放出することにより実行される。当該ビーム照射部は、イオン化された特定物質(アルゴン等)を電界で加速し両被接合物91,92の接合表面に向けて当該特定物質を放出することにより、両被接合物91,92の接合表面を活性化する。換言すれば、ビーム照射部は、両被接合物91,92の接合表面に向けてエネルギー波を照射することによって、両被接合物91,92の接合表面を活性化する。ビーム照射部としては、原子ビーム照射装置およびイオンビーム照射装置等が用いられる。
また、この接合装置1は、ヘッド22に保持された部品92とステージ12に保持された基板91とを接合し、当該部品92を当該基板91に実装する実装装置であるとも表現される。
この接合装置1は、両被接合物91,92の処理空間である真空チャンバ2を備える。真空チャンバ2は、排気管6と排気弁7とを介して真空ポンプ5に接続されている。真空ポンプ5の吸引動作に応じて真空チャンバ2内の圧力が低減(減圧)されることによって、真空チャンバ2は真空状態にされる。また、排気弁7は、その開閉動作と排気流量の調整動作とによって、真空チャンバ2内の真空度を調整することができる。
また、両被接合物91,92は、ヘッド22(加圧部材とも称する)の加圧面22f(図3参照)とステージ12(加圧部材とも称する)の加圧面12fとの間に介装される。具体的には、上側の被接合物92は、ヘッド22(より詳細にはその先端部に設けられた静電チャックあるいは機械式チャック等)によって保持される。同様に、下側の被接合物91は、当該ステージ12(より詳細にはその先端部に設けられた静電チャックあるいは機械式チャック等)によって保持される。
ヘッド22は、当該ヘッド22に内蔵されたヒータ22hによって加熱され、ヘッド22に保持された被接合物92の温度を調整することができる。同様に、ステージ12は、当該ステージ12に内蔵されたヒータ12hによって加熱され、ステージ12上の被接合物91の温度を調整することができる。また、ヘッド22は、当該ヘッド22に内蔵された空冷式の冷却装置等によって当該ヘッド22自身を室温TH1付近にまで急速に冷却することもできる。ステージ12も同様である。ヒータ12h,22h(特に22h)は、金属バンプ94を溶融させる加熱手段(溶融手段)等として機能するとともに、金属バンプ94を冷却して再び固化させる冷却手段(固化手段)等としても機能する。すなわち、ヒータ12h,22h(特に22h)は、金属バンプ94を加熱または冷却する加熱冷却手段として機能する。
これらのヘッド22およびステージ12は、いずれも、真空チャンバ2内において、移動可能に設置されている。
ステージ12は、スライド移動機構14(図2参照)によってX方向に移動(並進移動)可能である。ステージ12は、図2における比較的左側の待機位置(位置PG1付近)と比較的右側の接合位置(ヘッド22直下の位置PG2付近)との間でX方向において移動する。スライド移動機構14は高精度の位置検出器(リニアスケール)を有しており、ステージ12は高精度に位置決めされる。
ヘッド22は、アライメントテーブル23によってX方向およびY方向(水平平面に平行な2つの並進方向)に移動(並進移動)されるとともに、回転駆動機構25によってθ方向(Z軸に平行な軸周りの回転方向)に回転される。ヘッド22は、後述する位置認識部28による位置検出結果等に基づいてアライメントテーブル23および回転駆動機構25によって駆動され、X方向、Y方向、θ方向におけるアライメント動作が実行される。このように、鉛直方向(Z方向)に垂直な平面に沿った各方向(X方向、Y方向、θ方向)(端的に言えば水平方向)において、ステージ12とヘッド22とが相対的に移動することによって、ステージ12に保持された被接合物91とヘッド22に保持された被接合物92とが水平方向においてアライメントされる。
また、ヘッド22は、Z軸昇降駆動機構26によってZ方向に移動(昇降)される。ステージ12とヘッド22とがZ方向に相対的に移動することによって、ステージ12に保持された被接合物91とヘッド22に保持された被接合物92とが接触し加圧されて接合される。なお、Z軸昇降駆動機構26は、複数の圧力検出センサ(ロードセル等)29,32(32a,32b,32c)により検出された信号に基づいて、接合時の加圧力を制御することも可能である。
図3は、ステージ12およびヘッド22付近を示す概略斜視図である。なお、図3においては、図示の簡略化のため、ステージ12およびヘッド22等は概略形状(略円柱形状)で示されている。
図3にも示すように、接合装置1は、3つのピエゾアクチュエータ31(31a,31b,31c)と3つの圧力検出センサ32(32a,32b,32c)とをさらに備えている。
3つのピエゾアクチュエータ31a,31b,31cと3つの圧力検出センサ32a,32b,32cとは、ヘッド22とアライメントテーブル23との間に設けられている。詳細には、3つのピエゾアクチュエータ31a,31b,31cは、ヘッド22の上面において互いに異なる位置(非同一直線上の3つの位置)において固定されている。より詳細には、3つのピエゾアクチュエータ31a,31b,31cは、略円柱状のヘッド22の略円形上面内の外周部付近において略等間隔で配置されている。また、3つの圧力検出センサ32a,32b,32cは、対応する各ピエゾアクチュエータ31a,31b,31cの上端面とアライメントテーブル23の下面とを接続している。換言すれば、3つの圧力検出センサ32a,32b,32cは、ヘッド22の加圧面に平行な平面内における3つの独立した位置(非同一直線上の位置)に配置されている。
3つのピエゾアクチュエータ31a,31b,31cは、互いに独立して、Z方向に伸縮可能であり、ヘッド22の姿勢(詳細には2軸周り(例えばX軸周りおよびY軸周り)の姿勢角度)および位置(詳細にはZ方向の位置)を微調整することが可能である。また、3つの圧力検出センサ32a,32b,32cは、ヘッド22の下面(加圧面)22fに平行な平面内における3つの位置(非同一直線上の位置)での加圧力を測定することができる。各位置での加圧力を均等化するように3つのピエゾアクチュエータ31a,31b,31cを駆動することにより、ヘッド22の下面22f(図2参照)とステージ12の上面(加圧面)12fとを平行に維持して、両被接合物91,92を接合することが可能である。
<1−2.位置認識部>
また、接合装置1は、被接合物91,92の水平位置(詳細にはX,Y,θ)を認識する位置認識部28を備えている。
図1および図2に示すように、位置認識部28は、被接合物等に関する光像を画像データとして取得する撮像部(カメラ)28L,28M,28Nを有する。撮像部28L,28M,28Nは、それぞれ、同軸照明系を有している。なお、撮像部28M,28Nの各同軸照明系の光源としては、両被接合物91,92およびステージ12等を透過する光(例えば赤外光)が用いられる。
ここにおいて、図4および図5に示すように、両被接合物91,92には、それぞれ、位置合わせ用のマーク(以下、アライメントマークなどとも称する)MKが付されている。例えば、一方の被接合物91に2つのアライメントマークMK1a,MK1b(図4参照)が設けられ、他方の被接合物92にも2つのアライメントマークMK2a,MK2b(図5参照)が設けられる。
両被接合物91,92の位置合わせ動作(アライメント動作)は、位置認識部(カメラ等)28により、両被接合物91,92に付された各アライメントマークMKの位置を認識することによって実行される。
例えば、図2に示すように、位置認識部28の撮像部28Lは、位置PG1に存在する被接合物91の光像を画像データとして取得する。具体的には、真空チャンバ2の外部上方に配置された光源から出射された光は、真空チャンバ2の窓部2aを透過して被接合物91(位置PG1)に到達して反射される。そして、被接合物91で反射された光は、再び真空チャンバ2の窓部2aを透過して進行し、撮像部28Lに到達する。このようにして、撮像部28Lは、被接合物91に関する光像を画像データとして取得する。そして、撮像部28Lは、当該画像データに基づいてアライメントマークMK1(MK1a等)を抽出するとともに、当該アライメントマークMK1の位置を認識し、ひいては被接合物91の位置を認識する。
同様に、位置認識部28の撮像部28Mは、位置PG2に存在する被接合物92の光像を画像データとして取得する。具体的には、真空チャンバ2の外部下方に配置された光源から出射された光は、真空チャンバ2の窓部2bを透過して被接合物92(位置PG2)に到達して反射される。そして、被接合物92(詳細にはその一部)で反射された光は、再び真空チャンバ2の窓部2bを透過して進行し、撮像部28Mに到達する。このようにして、撮像部28Mは、被接合物92に関する光像を画像データとして取得する。また、撮像部28Mは、当該画像データに基づいてアライメントマークMK2(MK2a等)を抽出するとともに、当該アライメントマークMK2の位置を認識し、ひいては被接合物92の位置を認識する。
このように、被接合物91が位置PG1付近に存在する状態において撮像部28Lによる撮影画像GLが取得され、被接合物92が位置PG2付近に存在する状態において撮像部28Mによる撮影画像GMが取得される。その後、ステージ12がスライド移動機構14によってX方向に移動されることに伴って、被接合物91が位置PG2付近へとX方向に移動される。
このとき、接合装置1は、各画像GL,GMに基づいて、各被接合物91,92の基準位置からのずれ量をそれぞれ求めておく。そして、接合装置1は、当該ずれ量に基づいて、被接合物91のX方向の移動量を調整するとともに、被接合物92のY方向位置等をも調整する。これにより、被接合物91が位置PG2に移動して、両被接合物91,92が離間して対向する状態において、両被接合物91,92の水平方向における相対位置関係はほぼ正しい状態になる。このような大まかな位置合わせ動作をラフアライメントとも称する。あるいは、当該位置合わせ動作は、後述するような更に精緻なアライメント動作(ファインアライメント動作とも称する)の前に行われるアライメント動作であることから、プリアライメント動作とも称される。
また、後述するように、位置認識部28は、ファインアライメント動作のための位置測定動作を実行することが可能である。具体的には、位置認識部28は、両被接合物91,92が対向する状態において、撮像部28M,28Nの各同軸照明系から出射された照明光の透過光および反射光に関する撮影画像(画像データ)GAを用いて、両被接合物91,92の位置を認識することもできる。換言すれば、両被接合物91,92の位置合わせ動作(ファインアライメント動作)は、当該位置認識部(カメラ等)28により、両被接合物91,92に付された2組のアライメントマーク(MK1a,MK2a),(MK1b,MK2b)の位置を同時に認識することによって実行される。
より詳細には、図1に示すように、撮像部28Mにおける同軸照明系の光源(不図示)から出射された光は、ミラー28eで反射されてその進行方向が変更され上方に進行する。当該光は、さらに、窓部2b(図1)および両被接合物91,92の一部(あるいは全部)を透過した後に両被接合物91,92の各マークMK1a,MK2aで反射されると、今度は逆向き(下向き)に進行する。そして、再び、窓部2bを透過してミラー28eで反射されて、その進行方向が左向きに変更され、撮像部28M内の撮像素子に到達する。位置認識部28は、このようにして両被接合物91,92に関する光像(マークMK1a,MK2aを含む画像)を撮影画像GAa(図6参照)として取得し、当該画像GAaに基づいて両被接合物91,92に付された或る1組のマーク(MK1a,MK2a)の位置を認識するとともに、当該1組のマーク(MK1a,MK2a)相互間の位置ずれ量(Δxa,Δya)を求める(図7参照)。図7は、1組のマークMK1a,MK2aが互いにずれている状態を示す図である。
同様に、撮像部28Nにおける同軸照明系の光源(不図示)から出射された光は、ミラー28fで反射されてその進行方向が変更され上方に進行する。当該光は、さらに、窓部2b(図1)および両被接合物91,92の一部あるいは全部を透過した後に両被接合物91,92の各マークMK1b,MK2bで反射されると、今度は逆向き(下向き)に進行する。そして、再び、窓部2bを透過してミラー28fで反射されて、その進行方向が右向きに変更され、撮像部28N内の撮像素子に到達する。位置認識部28は、このようにして両被接合物91,92に関する光像(マークMK1b,MK2bを含む画像)を撮影画像GAb(図6参照)として取得し、当該画像GAbに基づいて両被接合物91,92に付された他の1組のマーク(MK1b,MK2b)の位置を認識するとともに、当該1組のマーク(MK1b,MK2b)相互間の位置ずれ量(Δxb,Δyb)を求める。なお、ここでは、撮像部28M,28Nによる撮影画像GAa,GAbの撮影動作は、ほぼ同時に実行される。
その後、位置認識部28は、これら2組のマークの位置ずれ量(Δxa,Δya),(Δxb,Δyb)と2組のマークの幾何学的関係とに基づいて、X方向、Y方向およびθ方向における両被接合物91,92の相対的ずれ量ΔD(詳細にはΔx,Δy,Δθ)を算出する。そして、位置認識部28により認識された当該相対的ずれ量ΔDが低減されるように、ヘッド22が2つの並進方向(X方向およびY方向)と回転方向(θ方向)とに駆動される。これにより、両被接合物91,92が相対的に移動され、上記の位置ずれ量ΔDが補正される。
このようにして、鉛直方向(Z方向)に垂直な平面(水平平面)内における位置ずれ量ΔD(詳細にはΔx,Δy,Δθ)が測定され、当該位置ずれ量ΔDを補正するアライメント動作(ファインアライメント動作)が実行される。後述するように、位置ずれ量ΔDの測定動作は、両被接合物91,92の非接触状態において実行されるとともに、両被接合物91,92の接触状態においても実行される。
なお、ここでは、2つのカメラ28M,28Nを用いて、2つの撮影画像GAa,GAbを並列的に(ほぼ同時に)撮影して取得する場合を例示するが、これに限定されない。たとえば、1つのカメラ28MをX方向および/またはY方向に移動することによって、各撮影画像GAa,GAbを逐次的に撮影して取得するようにしてもよい。
<1−3.接合動作>
つぎに、図8を参照しながら、第1実施形態に係る動作について説明する。図8は、第1実施形態に係る動作を示すフローチャートである。
図8においては、上述のプリアライメント動作(ラフアライメント動作)は既に実行されているものとする。プリアライメント動作後においては、両被接合物91,92は、非接触状態で対向配置されている。
その後、ステップS11,S12において、非接触状態におけるファインアライメント動作(上述)がさらに実行される。
具体的には、ステップS11において、まず、非接触状態における両被接合物91,92(図9参照)の撮影画像GAa,GAb(図6参照)が取得される。そして、当該2つの撮影画像GAa,GAbに基づいて両被接合物91,92のX方向、Y方向およびθ方向の位置ずれ量(Δx,Δy,Δθ)がそれぞれ求められる。
詳細には、Z方向に離間した両マークMK1a,MK2aを同時に読み取った画像GAaに基づきベクトル相関法を用いてずれ量(Δxa,Δya)が算出される。同様に、Z方向に離間した両マークMK1b,MK2bを同時に読み取った画像GAbに基づきベクトル相関法を用いてずれ量(Δxb,Δyb)が算出される。そして、当該ずれ量(Δxa,Δya),(Δxb,Δyb)に基づいて、両被接合物91,92の水平方向における位置ずれ量(Δx,Δy,Δθ)が測定される。なお、後述するように、Z方向に離間した両マークMK1a,MK2aを含む画像GAaをベクトル相関法を用いて解析することによれば、より高精度に位置を求めることが可能である。画像GAbについても同様である。
その後、ステップS12において、当該位置ずれ量(Δx,Δy,Δθ)を補正すべく、両被接合物91,92が相対的に移動する。具体的には、ステージ12が固定された状態において、ヘッド22が位置ずれ量(Δx,Δy,Δθ)を解消するように、X方向、Y方向およびθ方向に移動する。これにより、両被接合物91,92は、水平方向において、非常に高い精度(たとえば許容誤差が0.2マイクロメートル以内)でアライメントされる。図9は、このような状態を示す概念図である。すなわち、図9は、両被接合物91,92が水平方向において正しい位置関係を有している状態を示している。なお、図9においては、両被接合物91,92は、鉛直方向に離間して配置されており、両被接合物91,92は未だ接触していない。
その後、ステップS13において、Z軸昇降駆動機構26を駆動することによって、ヘッド22を下降させて、両被接合物91,92を接触させる(図10参照)。図10は、両被接合物91,92が、水平方向において正しい位置関係を有する状態で、接触している様子を示している。なお、このとき、圧力検出センサ29等の検出結果に基づいて、両被接合物91,92の相互間の接触圧が所定値(たとえば0.1N/mm)になるように調整される。
しかしながら、このような接触動作後においては、実際には、図13に示すように両被接合物91,92は正しい位置関係(図10)からずれていることが多い。このような接触に伴う位置ずれは、仮に両被接合物91,92が接触前に正しい位置関係を有していたとしても、両被接合物91,92が接触する際に物理的な衝撃力が作用することなどに起因して生じ得る。
また、特に、このような位置ずれは、次のような要因によって招来されることがある。
具体的には、接触前の時点において、図9のような理想状態(平行配置状態)とは異なる状態(傾斜状態)で両被接合物91,92が配置されることがある。より詳細には、図11に示すように、ステージ12とヘッド22との両者の平行度が十分ではなく、当該両者12,22(ひいては両被接合物91,92)が若干傾いて配置されることがある。
そして、このような場合には、図12に示すように、被接合物92の下降に伴って、まず、所定方向における一端側(たとえば図の右側)において被接合物92が被接合物91に接触する。その後、当該接触部分での摺動動作を伴いながら被接合物92が被接合物91に対して水平方向(たとえば図の右側)に移動するとともに、被接合物92が他端側(たとえば図の左側)においても下降する。このようにして、両被接合物91,92が徐々に平行状態に近づくように相対的な姿勢が変更されて、当該両被接合物91,92の接触面積が徐々に増大していく。なお、両被接合物91,92の接触動作および摺動動作は、より詳細には、被接合物92の金属バンプ94が、当該金属バンプ94に対向する(被接合物91の)パッド93に接触しつつ移動することによって行われる。そして、このような動作の結果、図13に示すように、両被接合物91,92が、水平方向における位置ずれを伴った状態で接触する。
なお、ここでは、位置ずれの要因の一つとして、両被接合物91,92の傾斜配置を例示した。ただし、実際には、両被接合物91,92が傾斜していない場合にも種々の要因によって、上記のような位置ずれが生じ得る。
上記のような接触後の位置ずれを解消することを企図して、この実施形態に係る接合装置1は、被接合物91と被接合物92とが接触した状態において、両被接合物91,92の水平方向における位置ずれを測定する。そして、当該接合装置1は、当該位置ずれを補正して両被接合物の位置合わせを行う。このような動作によれば、両被接合物91,92を水平方向において更に正確に位置決めした状態で、当該両被接合物91,92を接合することが可能である。
具体的には、まず、ステップS14(図8)において、「接触状態」(図13)における両被接合物91,92の撮影画像GAa,GAb(図6参照)が取得される。そして、当該2つの撮影画像GAa,GAbに基づいて両被接合物91,92のX方向、Y方向およびθ方向の位置ずれ量(Δx,Δy,Δθ)がそれぞれ測定される。
ここにおいて、両被接合物91,92の接触状態(ステップS14)においては、被接合物91の表面上の凸部であるパッド93と被接合物92の表面上の凸部である金属バンプ94とが接触している。一方、被接合物91の表面上の非凸部に設けられたマークMK1と被接合物92の表面上の非凸部に設けられたマークMK2とは、図9(あるいは図11)等に示すように、Z方向において離間して配置されている。
そして、このステップS14においても、ステップS11と同様に、Z方向に離間した両マークMK1a,MK2aを同時に読み取った画像GAaに基づきベクトル相関法を用いてずれ量(Δxa,Δya)が算出される。同様に、Z方向に離間した両マークMK1b,MK2bを同時に読み取った画像GAbに基づきベクトル相関法を用いてずれ量(Δxb,Δyb)が算出される。そして、ずれ量(Δxa,Δya),(Δxb,Δyb)に基づいて、両被接合物91,92の水平方向における位置ずれ量(Δx,Δy,Δθ)が測定される。
その後、ステップS15において、当該位置ずれ量が許容誤差範囲内に収まっていないと判定されると、ステップS16に進む。なお、位置ずれ量が所定の許容誤差範囲内に収まっているか否かは、たとえば、3つの位置ずれ量(Δx,Δy,Δθ)の全てがそれぞれの許容誤差範囲に収まっている旨の条件を充足するか否かに基づいて判定されればよい。
ステップS16においては、両被接合物91,92がZ方向において相対的に離れる向きに移動され、両被接合物91,92の接触状態が一旦解除される(図14参照)。詳細には、ヘッド22が上昇されることによって、両被接合物91,92の接触状態が解除される。
そして、ステップS17において、両被接合物91,92の非接触状態、すなわち両被接合物91,92が水平方向において自由に移動可能な状態にて、両被接合物91,92が当該位置ずれ量(Δx,Δy,Δθ)を補正すべく相対的に移動され、位置合わせ動作(アライメント動作)が実行される(図14参照)。具体的には、ステージ12が固定された状態において、ヘッド22が、位置ずれ量(Δx,Δy,Δθ)を解消するように、X方向、Y方向およびθ方向に移動する(図14の左向き矢印参照)。
その後、ステップS13に戻り、接合装置1は、Z軸昇降駆動機構26を駆動して、ヘッド22を下降させ、両被接合物91,92を再度接触させる。
そして、ステップS14の動作、すなわち接触状態における両被接合物91,92の位置ずれ測定動作が再度実行され、ステップS15に進む。
上記のような動作(特に、接触状態における位置ずれ測定動作、および位置ずれを補正する補正動作)が、1回、あるいは所定周期(たとえば1秒)間隔等で複数回繰り返し実行されることによれば、両被接合物91,92相互間における接触動作自体に起因する位置ずれが低減される。したがって、両被接合物91,92は、接触後の最終状態においても、水平方向において非常に高い精度(たとえば許容誤差が0.2マイクロメートル以内)でアライメントされる(図10参照)。
そして、ステップS15において、両被接合物91,92の位置ずれが許容誤差範囲内に収まっていると判定されると、ステップS19に進む。
ステップS19においては、両被接合物91,92が加圧されるとともに加熱され、両被接合物91,92が接合される。具体的には、被接合物92の金属バンプ94が被接合物91のパッド93に接触した状態で、金属バンプ94が加熱溶融されパッド93に対して接合される。その後、適宜の冷却期間を経て金属バンプ94が固化した後に加圧状態が解除される。このようにして、両被接合物91,92が良好にアライメントされて接合される。
以上のように、この実施形態に係る動作によれば、接触状態における実際の位置ずれが測定され、当該位置ずれを補正するアライメント動作が実行されるので、両被接合物91,92を非常に高精度にアライメントすることが可能である。この結果、両被接合物91,92等で構成されるデバイス(半導体デバイス)等が非常に精密に製造される。
また、上記のステップS11,S14においては、上述したように、被接合物91に付されたアライメントマークMK1aと被接合物92に付されたアライメントマークMK2aとの双方を含む撮影画像GAaが取得される(図4〜図6参照)。同様に、被接合物91に付されたアライメントマークMK1bと被接合物92に付されたアライメントマークMK2bとの双方を含む撮影画像GAbが取得される。そして、撮影画像GAa,GAbに基づいて両被接合物91,92の位置ずれが測定される。
ここにおいて、位置測定用の撮影画像GAaは、被接合物91に付されたアライメントマークMK1aと被接合物92に付されたアライメントマークMK2aとが同時に読み取られて取得された画像である。同様に、位置測定用の撮影画像GAbは、被接合物91に付されたアライメントマークMK1bと被接合物92に付されたアライメントマークMK2bとが同時に読み取られて取得された画像である。
仮に2つのアライメントマークを2つの異なる画像でそれぞれ別個に読み取る場合には、当該2つの画像の座標系相互間のマッチング誤差等に起因する相対的な位置誤差が、2つのアライメントマークの位置ずれ検出時に生じ得る。たとえば、被接合物91に付されたアライメントマークMK1aを画像GCで取得し、被接合物92に付されたアライメントマークMK2aを別の画像GDで読み取る場合には、画像GCにおける座標系と画像GDにおける座標系とのマッチング誤差等に起因して、2つのアライメントマークのMK1a,MK2aの相互間のずれ量に誤差が生じ得る。特に、2つの画像GC,GDが別個の時点で取得されるために、種々の振動等によって2つのアライメントマークのMK1a,MK2aの相対位置関係が正しく把握されず、誤差が生じることもある。
一方、上記実施形態の態様によれば、撮影画像GAaは、両被接合物91,92に付されたアライメントマークMK1a,MK2aを同時に読み取って取得された画像である。したがって、当該画像GAaを用いることによれば、上記のような誤差の発生を防止できる。画像GAbに関しても同様である。
また、上記実施形態では、ステップS11,S14において、両アライメントマークMK1a,MK2aをZ方向に離間させた状態で撮影画像GAaが取得され、撮影画像GAa内の両アライメントマークMK1a,MK2aに対応する部分のエッジがベクトル相関法により検出される。
図15は、ぼけの無い状態で取得されたマークMK1aの撮影画像(円形形状)を示す概念図であり、図16は、ぼけを伴って取得されたマークMK1aの撮影画像(円形形状)を示す概念図である。本実施形態に係るベクトル相関法においては、エッジ図形の特徴量(たとえばエッジ部分での濃淡情報(濃淡の傾斜方向))がベクトル化された状態で取得される。そして、両マークMK1a,MK2aの画像に関するエッジ部分でのベクトルの「向き」の情報が主に用いられて比較動作が実行される。そのため、両マークMK1a,MK2aの画像を画素単位で比較する場合に比べて、画像のぼけ具合による影響が低減される。
このように、ベクトル相関法を用いることによれば、画像のぼけ具合による影響を低減することが可能であり、アライメントマークの位置を精度良く検出することができる。なお、撮影画像GAbにおいても同様である。
また、上記実施形態の撮像部28M,28Nは、それぞれ、物体からの光の結像位置を調節する焦点位置調節機構を有している。焦点位置調節機構は、撮影レンズのレンズ位置を移動させ、所定の被写体距離に存在する物体からの光を撮像面に結像させることによって、当該物体の像を合焦状態で撮影させることができる。そして、撮影画像GAa,GAbは、それぞれ、たとえば次のような合焦状態態で取得される。
具体的には、撮影画像GAaは、アライメントマークMK1aのZ方向位置PZ1(PZ1a)とアライメントマークMK2aのZ方向位置PZ2(PZ2a)との間のZ方向位置MP(図17参照)の仮想物体からの光が撮像部28Mの撮像面に結像する状態で、取得される。同様に、撮影画像GAbは、アライメントマークMK1bのZ方向位置PZ1(PZ1b)とアライメントマークMK2bのZ方向位置PZ2(PZ2b)との間のZ方向位置MPの仮想物体からの光が撮像部28Mの撮像面に結像する状態で、取得される。
このように、両アライメントマークMK1a,MK2aの間(好ましくは中間(中央))に焦点を合わせることによれば、両アライメントマークMK1a,MK2aのぼけ具合のバランスを図り(一方のぼけ具合が非常に大きくなることを防止し)、高精度に位置ずれを検出することが可能である。
また、上記実施形態においては、表面活性化処理が施された両被接合物91,92(具体的には、パッド93および金属バンプ94)に対して、ステップS13の接触動作が(多くの場合)複数回繰り返し実行される。この接触動作(加圧接触動作)によれば、接合界面における不要な再吸着物層が押し破られて除去され、接合界面におけるボイドが低減された良好な活性化接合が達成され得る。より詳細には、再吸着物層がこの接触動作に伴って押し破られて除去され、当該再吸着物層の下の新生面が露出することによって、良好な接合が実現される。
一般的に、2つの接合表面はそれぞれ微視的には比較的大きな凹凸を有しており、比較的少数の点で接触している。仮に、1回の接触動作のみで再吸着物層を押し破ろうとするとすると、比較的少数の点(たとえば1点)で再吸着物層を潰すことになるため、比較的大きな圧力を要する。
一方、上記実施形態において、ステップS13の接触動作が複数回繰り返し実行される場合には、両被接合物91,92の再接触動作(ステップS13)に伴って多数の箇所で再吸着物層が押し破られて除去され、両者の接合表面相互間での接触点が増大し、両被接合物91,92が多数の点で接触する。たとえば、1回目の接触動作直後よりも2回目の接触動作直後の方が、両被接合物91,92は比較的多数の点で接触する。そのため、多数の点において新生面が露出して良好な接合が実現される。また、1回のみの接触動作が行われる場合に比べて、比較的小さな圧力(接触圧)でも良好な接合が可能になる。
<2.第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
この第2実施形態においては、接触後の位置ずれ測定に応じて平行度の調整動作をも実行する場合について例示する。
上述したように、図10のようにステージ12とヘッド22との両者の平行度が十分ではなく、当該両者12,22が傾いて配置され、ひいては両被接合物91,92が傾斜して(非平行状態で)配置されることがある。そして、このような傾斜に起因して、接触状態におけるずれ等が大きくなることがある。
そこで、この第2実施形態においては、接触後の位置ずれ測定に応じて平行度の調整動作をも実行する。具体的には、図18に示すように、接触後の位置ずれ測定(ステップS14)に応じて、平行度の調整動作(ステップS22)が1回のみ実行される。なお、図18は、この第2実施形態に係る動作を示すフローチャートである。
詳細には、ステップS14の次のステップS21において、平行度調整動作(ステップS22)が既に実行されたか否かの判定動作が実行される。そして、平行度調整動作が実施済みである場合にはステップS21からステップS15に進み、平行度調整動作が未実施である場合にはステップS21からステップS22に進む。ここでは、まず、平行度調整動作が未実施でありステップS22に進むものとする。
図19〜図21は、平行度のずれを伴う状態での接触動作(ステップS13)を示す概略図である。これらの図を参照しながら、ステップS22の動作等について説明する。
図19(図12も参照)に示すような右肩下がりの傾斜状態を有する被接合物92が被接合物91に対して図の右側において接触した後、その接触部分において摺動動作を伴いながら、両被接合物91,92の相互間の傾斜角度が低減されていき、当該両被接合物91,92が徐々に接触していく(図20参照)。そして、最終的に、両被接合物91,92が互いに平行に配置されて接触する状態においては、図21(図13も参照)に示すように、両被接合物91,92の水平向における位置ずれは、値ΔDに到達する。
ここにおいて、非接触状態での位置ずれ測定動作(ステップS11)においては誤差ΔD(ΔD0とも表記する)が全く存在しない(ΔD0=0)と仮定すると、接触状態での位置ずれ測定動作(ステップS14)における測定結果ΔD(ΔD1とも表記する)は、対向面の摺動動作に伴う位置ずれ量であると考えられる。このように、「非接触状態」における両被接合物91,92の位置ずれΔD0と「接触状態」における両被接合物91,92の位置ずれΔD1との差(ΔD1−ΔD0)は、両被接合物91,92の接触時における摺動動作に伴う位置ずれ量DDであるとして求められる。
また、このような水平方向の位置ずれ量DDは、被接合物92の傾斜角度、換言すれば、被接合物92の端位置でのZ方向ずれ量ΔZとの間に所定の関係を有している。図22は、位置ずれ量DDとZ方向変位量ΔZとの関係を示す図である。なお、図22の関係は、予め実験等によって求められればよい。
具体的には、接触前における被接合物92の所定位置(図の右端位置)でのZ方向変位量(平行状態との比較変位)ΔZが大きくなるにつれて、接触に伴う位置ずれ量DDは大きくなる。換言すれば、被接合物92の被接合物91に対する傾斜角度が大きくなるにつれて、位置ずれ量DDは大きくなる。すなわち、両被接合物91,92の接触前の傾斜角度が大きい程、両被接合物91,92は接触時に大きくずれる。
この実施形態においては、ステップS22において、位置ずれ量DDと変位ΔZとの関係(図22)に基づいて、両被接合物91,92の平行度を調節する。具体的には、3つのピエゾアクチュエータ31(31a,31b,31c)の伸縮量を適宜に調整することによって、X方向の一端側位置でのヘッド22のZ方向変位ΔZが変更される。たとえばX方向において被接合物92の右端位置をその左端位置に比べて値ΔZ上昇させることによって、被接合物92の両被接合物91,92に対する姿勢を変更する。Y方向においても同様の姿勢調整動作を行えばよい。このように、位置ずれ量DDに対応する変位ΔZを解消するようにヘッド22の姿勢を変更する。
このようにして、ピエゾアクチュエータ31を用いてヘッド22の傾斜角度を変更することによって、ヘッド22のステージ12に対する平行度を調整する。この結果、両被接合物91,92の非接触状態における平行度が調整される。
なお、位置ずれ量DDと変位ΔZとの関係を用いて両被接合物91,92の平行度を調整することは、非接触状態における両被接合物の位置ずれと接触状態における両被接合物の位置ずれとに基づいて両被接合物の接触直前における平行度を計測(推定)し、その計測結果(推定結果)に基づいて両被接合物の平行度を調節(調整)することである、とも表現される。
このような平行度調整動作が、図18のステップS22において実行される。そして、両被接合物91,92の平行度が理想状態に近づいた後に、ステップS11,S12における非接触状態でのアライメント動作が再度実行される。その後、ステップS13での接触動作が再度実行される。
平行度調整動作(ステップS22)の後に両被接合物91,92が再び接触する際(ステップS13)には、両被接合物91,92が非平行であることに起因する誤差が低減される。そのため、次のステップS14で測定される位置ずれ量も低減される。そして、平行度調整動作が実施済みである旨がステップS21で判定されると、ステップS21からステップS15に進む。ステップS15以降においては、第1実施形態と同様の動作が実行される。
以上のような動作によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。また、特にこの第2実施形態では、ステップS22にて、非接触状態における両被接合物の位置ずれと接触状態における両被接合物の位置ずれとに基づいて、両被接合物の接触直前における平行度が推定され、その推定結果に基づき、両被接合物の平行度が調節される。そして、その後に、再度、両被接合物91,92が接触する。そのため、非平行状態に起因する無用な力が接触時(再接触時)に作用することを防止できるので、接触後(再接触後)の位置ずれ量を特に低減することができる。
なお、この第2実施形態においては、ステップS22の平行度調整動作は、(ステップS21での判定動作によって)1回のみ実行される場合を例示しているが、これに限定されない。たとえば、数回繰り返して実行するようにしてもよい。これによれば、平行度に関する誤差を徐々に低減することが可能である。
<3.第3実施形態>
第1実施形態においては、接触後の位置ずれを解消するために、被接合物92を一旦上昇させて両被接合物91,92を一旦非接触状態にする場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、両被接合物91,92の接触状態を維持したまま当該両被接合物91,92の位置ずれを補正して当該両被接合物91,92の位置合わせを行うようにしてもよい。第3実施形態においては、このような変形例について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図23は、第3実施形態における動作を示すフローチャートである。図23に示すように、この実施形態においては、所定量以上の位置ずれが存在すると判定される(ステップS15)場合には、ステップS16(図8)の接触解除動作を伴うことなくそのままステップS27に進む。
そして、ステップS27においては、図24に示すように、両被接合物91,92の接触状態(加圧接触状態)が維持されたまま当該両被接合物91,92の水平方向における位置合わせが実行される。具体的には、ステップS14で検出された位置ずれ量(Δx,Δy,Δθ)を補正すべく、ヘッド22が水平方向(詳細にはX方向、Y方向およびθ方向)に移動され、位置合わせ動作(アライメント動作)が実行される。これにより、位置ずれ量(Δx,Δy,Δθ)が補正される。
このような態様によっても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。また、当該位置ずれを補正するアライメント動作が両被接合物91,92の接触状態を維持したまま実行されるので、接触状態解除のための動作に要する時間を短縮することができる。なお、第3実施形態の態様は、両被接合物91,92の相互間の接触面積が小さい場合(および/または接触抵抗が小さい場合)など、両被接合物91,92が接触状態のまま動き易い場合等に特に有用である。
また、第3実施形態においては、表面活性化処理が施された両被接合物91,92(具体的には、パッド93および金属バンプ94)が接触状態を維持したまま摺動する。そして、このような摺動動作を1回以上(特に複数回繰り返して)実行することによれば、接合界面における不要な再吸着物層がこの摺動動作に伴って押し破られて除去され、接合界面におけるボイドが低減された良好な活性化接合が達成され得る。より詳細には、再吸着物層がこの摺動動作に伴って押し破られて除去され、当該再吸着物層の下の新生面が露出することによって、良好な接合が実現される。
上述したように、一般的には、2つの接合表面はそれぞれ微視的には比較的大きな凹凸を有しており、比較的少数の点で接触している。仮に、摺動動作を伴わずに鉛直方向の圧力のみによって再吸着物層を押し破って除去しようとすると、比較的少数の点(たとえば1点)で再吸着物層を潰すことになるため比較的大きな圧力を要する。
一方、上記第3実施形態において、ステップS27の水平移動動作(加圧摺動動作)が繰り返し実行される場合には、両被接合物91,92の摺動動作に伴って多数の箇所で再吸着物層が押し破られて除去され、両者の接合表面相互間での接触点が増大し、両被接合物91,92が多数の点で接触する。このような動作によれば、多数の点において新生面が露出して良好な接合が実現される。また、水平移動動作(加圧摺動動作)を伴わない場合に比べて、比較的小さな圧力(接触圧)でも良好な接合が可能になる。
<4.第4実施形態>
上記第1実施形態等においては、パッド93と金属バンプ94とが固相のまま位置合わせされた後に、当該パッド93と金属バンプ94とが加熱され接合される場合について例示した。
この第4実施形態では、パッド93と金属バンプ94とが接触し且つ金属バンプ94が加熱され溶融した加熱溶融状態において、両被接合物91,92の位置ずれを測定し当該位置ずれを補正して両被接合物91,92の位置合わせを行い、当該位置合わせ後において金属バンプ94を冷却して固化させる場合について例示する。すなわち、金属バンプ94の加熱溶融状態において、アライメント動作を実行する場合について説明する。
図25は、第4実施形態の動作を示すフローチャートである。以下では、図25を参照しながら、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
ステップS31,S32,S33は、それぞれ、ステップS11,S12,S13(図8)と同様の動作である。ステップS33において両被接合物91,92が接触状態にされ加圧処理が開始される(時刻T1)とともに、ステップS34において加熱処理が開始される。
図26はこの実施形態における温度プロファイルを示す図である。図26に示されるように、時刻T1から時刻T2までの期間TM51(例えば2秒程度)は昇温段階であり、当該期間TM51において、ヘッド22の温度は温度TH1まで上昇する。温度TH1は、金属バンプ94の融点(溶融温度)MTよりも高い温度である。時刻T2から時刻T3までの期間TM52(例えば5秒程度)は温度維持段階(定温段階)であり、当該期間TM52においては、ヘッド22の温度は温度TH1に維持される。時刻T3から時刻T4までの期間TM53(例えば15秒程度)は冷却段階であり、当該期間TM53においては、ヘッド22に内蔵された空冷式の冷却装置(冷却部)等によってヘッド22が室温RT付近にまで冷却される。
この第4実施形態においては、原則として定温期間TM52において、位置ずれ測定動作および再アライメント処理が実行される。そして、当該定温期間TM52内において位置ずれ量ΔDが第1の許容誤差範囲RG1(後述)内に収まるときには、図26に示すように、期間TM52経過後において直ちに冷却処理が実行される(図26の太実線参照)。一方、当該定温期間TM52経過後においても位置ずれ量が第1の許容誤差範囲RG1内に収まらないときには、所定期間(たとえば3秒)を上限値とする延長期間TM55にわたって、位置ずれ測定動作および再アライメント処理を継続する(図26の太破線参照)。そして、当該延長期間TM55内において位置ずれ量ΔDが第1の許容誤差範囲RG1(後述)内に収まる場合には、冷却処理が直ちに実行される。また、延長期間TM55の経過後において位置ずれ量ΔDが第2の許容誤差範囲RG2内に収まる場合にも、冷却処理が直ちに開始される。一方、延長期間TM55の経過後においても位置ずれ量ΔDが第2の許容誤差範囲RG2内に収まらない場合には、エラー処理(例外処理)を実行する。なお、第2の許容誤差範囲RG2は、第1の許容誤差範囲RG1よりも広い範囲として設定される。たとえば、X方向位置に関して、−0.2マイクロメートル以上且つ+0.2マイクロメートル以下の範囲が第1の許容誤差範囲RG1として定められ、−0.3マイクロメートル以上且つ+0.3マイクロメートル以下の範囲が第2の許容誤差範囲RG2として定められる。同様に、Y方向位置およびθ方向位置についても、それぞれ、第1の許容誤差範囲RG1および第2の許容誤差範囲RG2が定められる。
ステップS35においては、昇温段階が終了するまで(換言すれば期間TM51が経過するまで)待機する処理が実行される。このステップS35の待機処理期間においては、図26の昇温段階の処理、すなわち金属バンプ94の加熱溶融処理が実行される。詳細には、金属バンプ94と当該金属バンプ94に対向するパッド93(対向部分)との接触状態において、金属バンプ94が加熱溶融される。
その後、ステップS36においては、両被接合物91,92の接触状態且つ金属バンプ94の加熱溶融状態において、位置ずれ測定が実行される。図27に示すように、定温段階の継続中において、第1の許容誤差範囲RG1内に収まらない位置ずれ量ΔDが存在するときには、ステップS37,S38を経由してステップS39に進む。
ステップS39においては、両被接合物91,92の接触状態且つ金属バンプ94の加熱溶融状態が維持されたまま、当該両被接合物91,92の水平方向における位置合わせが実行される(図28参照)。具体的には、ステップS36で検出された位置ずれ量ΔD(Δx,Δy,Δθ)を補正すべく、ヘッド22が水平方向(詳細にはX方向、Y方向およびθ方向)に移動され、位置合わせ動作(アライメント動作)が実行される。図28においては、ヘッド22が例えば白矢印の向きに移動される様子が示されている。これにより、位置ずれ量(Δx,Δy,Δθ)が補正され、両被接合物91,92が正しい位置関係を有する状態へと遷移する(図29参照)。特に、この第4実施形態のステップS39においては、金属バンプ94が溶融状態であるため、金属バンプ94と当該金属バンプ94に対向するパッド93とが互いに接触したまま、両被接合物91,92は水平方向において容易に移動することが可能である。
その後、再びステップS36に戻り、ステップS36〜ステップS39の動作が繰り返される。このように、期間TM52においては、接触状態における位置ずれ測定動作と、接触状態を維持したままでの位置ずれ補正動作とが繰り返し実行される。より詳細には、たとえば数百ms(ミリ秒)ごとにこれらの動作が繰り返し実行される。なお、定温段階TM52中において、位置ずれ量が第1の許容誤差範囲RG1内に収まっている場合には、ステップS39の処理を実行することなく、ステップS37からステップS41を経由して再びステップS36に戻る。
そして、定温段階TM52が終了したことがステップS41において判定されると、ステップS43に進む。換言すれば、定温段階TM52の終了後において、位置ずれ誤差が第1の許容誤差範囲RG1内であることが判定されると、ステップS43に進む。
ステップS43では、ヘッド22に内蔵された冷却部により冷却処理が実行され、金属バンプ94が冷却され固化する。そして、図26の冷却期間TM53の経過後において、両被接合物91,92の加圧状態が解除される。このような動作により、両被接合物91,92が良好にアライメントされて接合される。
一方、位置ずれ量ΔDが未だ第1の許容誤差範囲RG1内に収まらず、且つ、定温段階終了後の延長期間TM55が未終了(詳細には延長期間TM55の上限値が未経過)である場合には、ステップS37,S38を経由してステップS39の処理が再度実行される。ステップS39では、両被接合物91,92の接触状態且つ金属バンプ94の加熱溶融状態が維持されたまま、当該両被接合物91,92の水平方向における位置合わせが実行される(図28参照)。
また、定温段階終了後の延長期間TM55が終了した後においても、位置ずれ量ΔDが未だ第1の許容誤差範囲RG1内に収まらない場合には、ステップS37,S38を経由してステップS42に進む。ステップS42では、位置ずれ量ΔDが第2の許容誤差範囲RG2内に収まるか否かが判定される。
位置ずれ量ΔDが第2の許容誤差範囲RG2内に収まる場合には、そのままステップS43に進み、冷却処理が実行される。
一方、位置ずれ量ΔDが第2の許容誤差範囲RG2内にも収まらない場合には、ステップS42からステップS44に進み、エラー処理(不良品排除処理)が実行される。
以上のような動作によれば、第1実施形態等と同様に、接触状態における実際の位置ずれが測定され、当該位置ずれを補正するアライメント動作が実行されるので、両被接合物91,92を非常に高精度にアライメントすることが可能である。
また、当該位置ずれを補正するアライメント動作が両被接合物91,92の接触状態維持したまま実行されるので、接触解除のための動作に要する時間を短縮することができる。
また特に、金属バンプ94と対向パッド93との接触を伴うアライメント動作においては、一般的には、金属バンプ94と対向パッド93との接触時の衝撃力等に起因する位置ずれが生じ得る。また、金属バンプ94が加熱され溶融される際(特に昇温段階)にも、金属バンプ94が固相から液相に変化することに伴う位置ずれが生じ得る。
これに対して、この第4実施形態においては、金属バンプ94と対向パッド93との接触後において、実際の位置ずれが測定され、当該位置ずれを補正するアライメント動作が実行されるので、金属バンプ94と対向パッド93との接触時の衝撃力等に起因する位置ずれが良好に補正される。
また、金属バンプ94が加熱溶融された後に、実際の位置ずれが測定されるとともに当該位置ずれを補正するアライメント動作が実行されるので、金属バンプ94が固相から液相に変化することに伴う位置ずれをも良好に補正することができる。また、特に、上記実施形態においては、金属バンプ94の加熱開始から所定時間経過後(詳細には昇温段階終了後)に位置ずれが測定されているので、溶融開始直後からの初期段階(昇温段階)において顕著に現れる位置ずれを、良好に補正することが可能である。
なお、この第4実施形態では、ステップS41で定温段階TM52の終了を待ってからステップS43に進む場合を例示しているが、これに限定されず、位置ずれ量ΔDが第1の許容誤差範囲RG1内に収まっている場合には、定温段階TM52に関する所定期間(たとえば5秒)の経過を待たずにステップS43(冷却処理)に直ちに進むようにしてもよい。
また、ここでは、2つの許容誤差範囲RG1,RG2を設けているが、これに限定されない。たとえば、定温期間TM52経過後においても位置ずれ量ΔDが所定の許容誤差範囲RG1内に収まらないときには、直ちにエラー処理等を実行するようにしてもよい。
また、ここでは、延長期間TM55を設ける場合を例示しているが、これに限定されない。たとえば、延長期間TM55を設けることなく(換言すれば、延長期間TM55をゼロ(秒)に設定し)、ステップS38(図25)で定温段階が終了したことが判定されるとステップS42に進むようにしてもよい。
<5.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
たとえば、上記各実施形態においては、ファインアライメント用の撮影部として2台のカメラ28M,28Nが固定配置される場合を例示したがこれに限定されず、1台のカメラが移動して2箇所のアライメントマーク付近の画像をそれぞれ撮影するようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、ステージ12がX方向に移動される場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、ステージ12は固定されるようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、ヘッド22がX方向、Y方向、Z方向、θ方向に移動されることによって、ヘッド22とステージ12とがこれらの方向に相対的に移動される場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、逆に、ヘッド22が固定され、且つ、ステージ12がX方向、Y方向、Z方向、θ方向に移動されることによって、ヘッド22とステージ12とがこれらの方向に相対的に移動されるようにしてもよい。
上記各実施形態においては、2つの被接合物91,92としてチップと基板との組み合わせを例示したが、これに限定されない。たとえば、半導体ウエハ(シリコン(Si)基板)の接合にも上記の思想を適用することが可能である。詳細には、図30に示すように、各半導体ウエハ91,92の接合面側に金(Au)の薄膜95,96がそれぞれ形成された半導体ウエハ91,92を相互に接合する場合に適用することも可能である。あるいは、図31に示すように、半導体ウエハ91(詳細にはその接合表面)上において部分的に(一部に)樹脂層97を設けておき、半導体ウエハ92と半導体ウエハ91上の樹脂層97とを接合する場合にも上記の思想を適用することが可能である。樹脂層97としては、たとえば熱硬化性樹脂あるいは光硬化性樹脂を用いることができる。より詳細には、樹脂層97部分において両半導体ウエハ91,92が接触した状態において、水平方向における位置ずれを測定する。そして、水平方向における位置ずれを補正して両半導体ウエハ91,92を相互に接合した後に、樹脂層97を硬化させるようにすればよい。これによれば、樹脂層97を水平方向において精密に位置決めし、樹脂封止等を行うことができる。なお、水平方向における位置ずれの補正動作は、半導体ウエハ92と流動性を有する樹脂層97との接触状態を維持しつつ行われることが好ましい。また、樹脂層は、両半導体ウエハ91,92の接合表面の双方に設けられるようにしてもよい。さらに、このような樹脂層は、両被接合物91,92のうちの少なくとも一方の全面にわたって設けられるようにしてもよい。
また、図32に示すように、上記第2実施形態と上記第3実施形態とを組み合わせた動作を実行するようにしてもよい。図32においては、図18におけるステップS16,S17の代わりにステップS27(図23)が実行される。
同様に、上記第2実施形態と上記第4実施形態とを組み合わせた動作を実行するようにしてもよい。具体的には、図25の加熱処理開始(ステップS34)よりも前において(換言すれば金属バンプ94の溶融前において)、平行度調整動作等(図18のステップS14,S22参照)を実行するようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、ステップS17(,S27)において、位置ずれ量ΔD(Δx,Δy,Δθ)を解消するように、X方向、Y方向およびθ方向に移動する場合が例示されているが、これに限定されない。
たとえば、ステップS17(,S27)において、位置ずれに関する測定結果が所定の許容誤差範囲内に収まっている場合には、θ方向(Z軸に平行な軸周りの回転方向)の移動を伴うことなく、X方向およびY方向(水平平面に平行な2つの並進方向)のみに移動して位置合わせを行うようにしてもよい。
一般的には、θ方向の移動を伴う場合には、当該θ方向の移動に起因して、並進方向の位置ずれが新たに発生することがある。
これに対して、このような変形例によれば、位置合わせの最終段階において並進方向の移動のみを行うことにより、そのような新たな位置ずれの発生を防止し、効率的に位置合わせを行うことが可能である。
なお、位置ずれに関する測定結果が所定の許容誤差範囲内に収まっているか否かは、たとえば、3つのずれ量(Δx,Δy,Δθ)の全てがそれぞれの許容誤差範囲に収まっている旨の条件を充足するか否かに基づいて判定されればよい。ただし、これに限定されず、3つのずれ量(Δx,Δy,Δθ)の一部(たとえばΔθのみ)がその許容誤差範囲に収まっている旨の条件、を充足するか否かに基づいて、位置ずれに関する測定結果が所定の許容誤差範囲内に収まっているか否かが判定されるようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、水平方向における3つの位置ずれ(Δx,Δy,Δθ)を測定する場合を例示しているが、これに限定されない。たとえば、水平方向における2つの位置ずれ(Δx,Δy)のみを測定するようにしてもよい。この場合には、1つの撮像部(たとえば28M)のみを用いて画像GAaを取得し、X方向およびY方向の位置ずれのみを測定するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、上記接合装置1の外部において、両被接合物91,92の接合表面に対する表面活性化処理が予め施される場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、接合装置1の内部において、表面活性化処理を予め施すようにしてもよい。
1 接合装置
2 真空チャンバ
12 ステージ
22 ヘッド
22h ヒータ
23 アライメントテーブル
28L,28M,28N 撮像部(カメラ)
31a,31b,31c ピエゾアクチュエータ
91,92 被接合物
93 パッド
94 金属バンプ
95,96 薄膜
97 樹脂層
GAa,GAb 撮影画像
MK1a,MK1b,MK2a,MK2b アライメントマーク
ΔD,Δx,Δy,Δθ 位置ずれ量
ΔZ Z方向変位量
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、第1の被接合物と第2の被接合物との両被接合物を接合する接合装置であって、前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とを所定方向において相対的に移動する相対移動手段と、前記相対移動手段による相対移動動作により前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とが接触した状態において、前記両被接合物の位置ずれであって前記所定方向に垂直な平面内における位置ずれを測定する測定手段と、前記位置ずれを補正して前記両被接合物の位置合わせを行うアライメント手段と、を備え、前記測定手段は、前記第1の被接合物に付された第1のアライメントマークと前記第2の被接合物に付された第2のアライメントマークとの両アライメントマークを含む撮影画像を、前記両アライメントマークを前記所定方向に離間させた状態で取得し、前記測定手段の撮像光学系は、物体からの光の結像位置を調節する焦点位置調節手段を有し、前記撮影画像は、前記所定方向における前記第1のアライメントマークの位置と前記第2のアライメントマークの位置との間の位置の仮想物体からの光が撮像部の撮像面に結像する状態で、取得され、前記測定手段は、前記撮影画像内の前記両アライメントマークに対応する部分のエッジをベクトル相関法により検出することによって当該撮影画像に基づき前記両被接合物の前記位置ずれを測定することを特徴とする。
請求項2の発明は、第1の被接合物と第2の被接合物との両被接合物を接合する接合方法であって、a)前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とを所定方向において相対的に移動し前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とを接触させるステップと、b)前記第1の被接合物と前記第2の被接合物との接触状態において、前記両被接合物の位置ずれであって前記所定方向に垂直な平面内における位置ずれを測定するステップと、c)前記位置ずれを補正して前記両被接合物の位置合わせを行うステップと、を備え、前記ステップb)は、b−1)前記第1の被接合物に付された第1のアライメントマークと前記第2の被接合物に付された第2のアライメントマークとの両アライメントマークを含む撮影画像を取得するステップと、b−2)前記撮影画像に基づいて前記両被接合物の前記位置ずれを測定するステップと、を有し、前記ステップb−1)においては、前記両アライメントマークが前記所定方向に離間された状態、且つ、焦点位置調節手段によって物体からの光の結像位置が調節され前記所定方向における前記第1のアライメントマークの位置と前記第2のアライメントマークの位置との間の位置の仮想物体からの光が撮像部の撮像面に結像する状態で、前記撮影画像が取得され、前記ステップb−2)においては、前記撮影画像内の前記両アライメントマークに対応する部分のエッジをベクトル相関法により検出することによって、前記両被接合物の前記位置ずれが測定されることを特徴とする。
請求項3の発明は、第1の被接合物と第2の被接合物との両被接合物を接合する接合装置であって、前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とが非接触で対向した状態において、前記両被接合物の位置ずれであって所定方向に垂直な平面内における位置ずれである第1の位置ずれを測定する測定手段と、前記第1の位置ずれを補正して前記両被接合物の位置合わせを行うアライメント手段と、前記第1の位置ずれの補正後において、前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とを前記所定方向において相対的に移動して、前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とを接触させる相対移動手段と、を備え、前記測定手段は、前記相対移動手段による相対移動動作により前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とが接触した状態において、前記両被接合物の位置ずれであって前記所定方向に垂直な平面内における位置ずれである第2の位置ずれを測定し、前記相対移動手段は、前記第2の位置ずれの測定動作の後に、前記両被接合物を前記所定方向において相対的に移動して前記両被接合物の接触状態を一旦解除し、前記アライメント手段は、前記両被接合物の接触解除状態において、前記第2の位置ずれを解消するように前記両被接合物を前記所定方向に垂直な平面内において相対的に移動し、前記相対移動手段は、前記両被接合物の前記接触状態が一旦解除され且つ前記両被接合物が相対的に移動された後において、前記両被接合物を再び接触させる再接触動作を行うことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3の発明に係る接合装置において、前記測定手段による前記第2の位置ずれの測定動作と前記アライメント手段による前記第2の位置ずれの補正動作とが繰り返し実行されることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項3または請求項4の発明に係る接合装置において、前記両被接合物の平行度を調節する調節機構、をさらに備え、前記調節機構は、非接触状態における前記両被接合物の位置ずれと接触状態における前記両被接合物の位置ずれとに基づいて、前記両被接合物の接触直前における前記平行度を推定し、その推定結果に基づき、前記両被接合物の平行度を調節することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項3ないし請求項5のいずれかの発明に係る接合装置において、前記アライメント手段は、前記測定手段による前記第2の位置ずれに関する測定結果が所定の許容誤差範囲内に収まる場合には、前記両被接合物の接触解除状態において、前記所定方向に平行な軸周りの回転方向の移動を伴うことなく、前記平面に平行な2つの並進方向において前記両被接合物を相対的に移動することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項3ないし請求項6のいずれかの発明に係る接合装置において、前記両被接合物は、接触前において固相状態を有することを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項3ないし請求項7のいずれかの発明に係る接合装置において、前記相対移動手段は、表面活性化処理が施された前記両被接合物に対して、前記再接触動作を行うことを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項3ないし請求項8のいずれかの発明に係る接合装置において、前記測定手段は、前記第1の被接合物に付された第1のアライメントマークと前記第2の被接合物に付された第2のアライメントマークとの両アライメントマークを含む撮影画像を、前記両アライメントマークを前記所定方向に離間させた状態で取得し、前記測定手段の撮像光学系は、物体からの光の結像位置を調節する焦点位置調節手段を有し、前記撮影画像は、前記所定方向における前記第1のアライメントマークの位置と前記第2のアライメントマークの位置との間の位置の仮想物体からの光が撮像部の撮像面に結像する状態で、取得され、前記測定手段は、前記撮影画像内の前記両アライメントマークに対応する部分のエッジをベクトル相関法により検出することによって当該撮影画像に基づき前記両被接合物の前記第2の位置ずれを測定することを特徴とする。
請求項10の発明は、第1の被接合物と第2の被接合物との両被接合物を接合する接合方法であって、a)前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とが非接触で対向する状態において、前記両被接合物の位置ずれであって所定方向に垂直な平面内における位置ずれである第1の位置ずれを測定するステップと、b)前記第1の位置ずれを補正して前記両被接合物の位置合わせを行うステップと、c)前記ステップb)の後に、前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とを前記所定方向において相対的に移動し前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とを接触させるステップと、d)前記第1の被接合物と前記第2の被接合物との接触状態において、前記両被接合物の位置ずれであって前記所定方向に垂直な平面内における位置ずれである第2の位置ずれを測定するステップと、e)前記第2の位置ずれの測定動作の後に、前記両被接合物を前記所定方向において相対的に移動して前記両被接合物の接触状態を一旦解除するステップと、f)前記両被接合物の接触解除状態において、前記第2の位置ずれを解消するように、前記所定方向に垂直な平面内において前記両被接合物を相対的に移動するステップと、g)前記ステップf)の後に、前記両被接合物を再び接触させる再接触動作を行うステップと、を備えることを特徴とする。
請求項1および請求項2に記載の発明によれば、第1の被接合物と第2の被接合物とが接触した状態において、両被接合物の位置ずれであって所定方向に垂直な平面内における位置ずれが測定され、当該位置ずれが補正されて両被接合物の位置合わせが行われるので、接触に起因する位置ずれを補正することができる。
た、第1の被接合物に付された第1のアライメントマークと第2の被接合物に付された第2のアライメントマークとの両アライメントマークを含む撮影画像に基づいて両被接合物の位置ずれが測定されるので、測定誤差が少ない。
さらに、ベクトル相関法を用いることによって、アライメントマークを精度良く検出することができる。
請求項3ないし請求項10に記載の発明によれば、非接触対向状態における第1の位置ずれが補正された後に第1の被接合物と第2の被接合物とが接触した状態において、両被接合物の位置ずれであって所定方向に垂直な平面内における位置ずれである第2の位置ずれが測定され、両被接合物の接触解除状態において、第2の位置ずれを解消するように両被接合物が相対的に移動され、その後に両被接合物が接触するので、接触に起因する位置ずれを良好に補正することができる。
また特に、請求項4に記載の発明によれば、第2の位置ずれの測定動作と第2の位置ずれの補正動作とが繰り返し実行されるので、高精度にアライメントすることができる。
また特に、請求項6に記載の発明によれば、位置合わせの最終段階において並進方向の移動のみを行うことによって、回転方向の駆動動作に伴う新たな位置ずれの発生を防止し、良好な位置合わせを実現することが可能である。

Claims (16)

  1. 第1の被接合物と第2の被接合物との両被接合物を接合する接合装置であって、
    前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とを所定方向において相対的に移動する相対移動手段と、
    前記相対移動手段による相対移動動作により前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とが接触した状態において、前記両被接合物の位置ずれであって前記所定方向に垂直な平面内における位置ずれを測定する測定手段と、
    前記位置ずれを補正して前記両被接合物の位置合わせを行うアライメント手段と、
    を備えることを特徴とする接合装置。
  2. 請求項1に記載の接合装置において、
    前記測定手段は、前記第1の被接合物に付された第1のアライメントマークと前記第2の被接合物に付された第2のアライメントマークとの両アライメントマークを含む撮影画像を取得し、当該撮影画像に基づいて前記両被接合物の前記位置ずれを測定することを特徴とする接合装置。
  3. 請求項2に記載の接合装置において、
    前記測定手段は、前記両アライメントマークを前記所定方向に離間させた状態で前記撮影画像を取得し、前記撮影画像内の前記両アライメントマークに対応する部分のエッジをベクトル相関法により検出することによって、前記両被接合物の前記位置ずれを測定することを特徴とする接合装置。
  4. 請求項3に記載の接合装置において、
    前記測定手段の撮像光学系は、物体からの光の結像位置を調節する焦点位置調節手段を有し、
    前記撮影画像は、前記所定方向における前記第1のアライメントマークの位置と前記第2のアライメントマークの位置との間の位置の仮想物体からの光が撮像部の撮像面に結像する状態で、取得されることを特徴とする接合装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の接合装置において、
    前記測定手段による前記位置ずれの測定動作と前記アライメント手段による前記位置ずれの補正動作とが繰り返し実行されることを特徴とする接合装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の接合装置において、
    前記アライメント手段は、前記両被接合物の接触状態を維持したまま前記位置ずれを補正して前記両被接合物の位置合わせを行うことを特徴とする接合装置。
  7. 請求項6に記載の接合装置において、
    前記アライメント手段は、表面活性化処理が施された前記両被接合物に対して、前記両被接合物の加圧接触状態を維持したまま前記位置ずれを補正して前記両被接合物の位置合わせを行うことを特徴とする接合装置。
  8. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の接合装置において、
    前記相対移動手段は、前記測定手段による前記位置ずれの測定動作の後に、前記両被接合物を前記所定方向において相対的に移動して前記両被接合物の接触状態を一旦解除し、
    前記アライメント手段は、前記両被接合物の接触解除状態において、前記位置ずれを補正して前記両被接合物の位置合わせを行い、
    前記相対移動手段は、前記アライメント手段による前記位置合わせ後において、前記両被接合物を再び接触させる再接触動作を行うことを特徴とする接合装置。
  9. 請求項8に記載の接合装置において、
    前記相対移動手段は、表面活性化処理が施された前記両被接合物に対して、前記再接触動作を行うことを特徴とする接合装置。
  10. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の接合装置において、
    前記第1の被接合物に設けられた金属バンプと前記第2の被接合物にて前記金属バンプに対向する対向部分とが接触する状態において、前記金属バンプを加熱または冷却する加熱冷却手段、
    をさらに備え、
    前記加熱冷却手段は、前記金属バンプと前記対向部分との接触状態において、前記金属バンプを加熱して溶融させ、
    前記測定手段は、前記金属バンプと前記対向部分との接触状態であり且つ前記金属バンプの加熱溶融状態でもある第1の状態において前記位置ずれを測定し、
    前記アライメント手段は、前記第1の状態において前記位置ずれを補正して前記両被接合物の位置合わせを行い、
    前記加熱冷却手段は、前記位置合わせ後において前記金属バンプを冷却して固化させることを特徴とする接合装置。
  11. 請求項10に記載の接合装置において、
    前記測定手段は、前記加熱冷却手段による前記金属バンプの加熱開始から所定時間経過後に前記位置ずれを測定することを特徴とする接合装置。
  12. 請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の接合装置において、
    前記両被接合物は、接触前において固相状態を有することを特徴とする接合装置。
  13. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の接合装置において、
    前記両被接合物の少なくとも一方は、その接合表面に樹脂層を有しており、
    前記測定手段は、前記樹脂層部分において前記両被接合物が接触した状態において、前記両被接合物の前記位置ずれを測定することを特徴とする接合装置。
  14. 請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の接合装置において、
    前記両被接合物の平行度を調節する調節機構、
    をさらに備え、
    前記調節機構は、非接触状態における前記両被接合物の位置ずれと接触状態における前記両被接合物の位置ずれとに基づいて、前記両被接合物の接触直前における前記平行度を推定し、その推定結果に基づき、前記両被接合物の平行度を調節することを特徴とする接合装置。
  15. 請求項1ないし請求項14のいずれかに記載の接合装置において、
    前記アライメント手段は、前記測定手段による前記位置ずれに関する測定結果が所定の許容誤差範囲内に収まる場合には、前記所定方向に平行な軸周りの回転方向の移動を伴うことなく、前記平面に平行な2つの並進方向に移動して前記位置合わせを行うことを特徴とする接合装置。
  16. 第1の被接合物と第2の被接合物との両被接合物を接合する接合方法であって、
    a)前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とを所定方向において相対的に移動し前記第1の被接合物と前記第2の被接合物とを接触させるステップと、
    b)前記第1の被接合物と前記第2の被接合物との接触状態において、前記両被接合物の位置ずれであって前記所定方向に垂直な平面内における位置ずれを測定するステップと、
    c)前記位置ずれを補正して前記両被接合物の位置合わせを行うステップと、
    を備えることを特徴とする接合方法。
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