JP2015045691A - マルチ画面表示装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】隣接する表示パネルの画面間に境界があっても、画像や文字などの表示物が境界で分断されないようにする。【解決手段】対象物検出手段S100が、表示パネル1,2の画面間の境界3を跨いで表示されないことを望む対象物Oの少なくとも位置を検出し、境界対象物判別手段S110が、上記検出した位置に基づいて、上記対象物Oが境界3上に位置するか否かを判別し、位置特定手段S120が対象物Oの境界3から外れる位置を特定し、表示物シフト手段S130が、特定された位置に基づいて対象物Oが境界3から外れるように、複数の画面上の表示物の位置をシフトする。【選択図】図6

Description

この発明は、マルチ画面表示装置およびそれを備えた電子機器に関する。
従来、マルチ画面表示装置としては、特開2012−128186号公報(特許文献1)に記載のものがある。
この従来のマルチ画面表示装置では、2つの表示パネルの隣接する画面の境界に跨がって、一部が欠けた文字列が表示される場合、その文字列を複製して、境界の次の行に、完全な文字列を再表示して、読みづらさが生じ無いようにしている。
しかしながら、上記従来のマルチ画面表示装置では、隣接する画面の境界で一部が欠ける文字列を複製した完全な文字列を次の行に表示しているが、一部が境界で欠けた文字列が残って表示されるため、不自然で、やはり見にくいという問題がある。
特開2012−128186号公報
そこで、この発明の課題は、複数の隣接する表示パネルの画面間に境界があっても、画像や文字などの表示物の表示に、不自然さを無くし、かつ、表示物が見えないとか、あるいは見にくいという状況を解消したマルチ画面表示装置およびそれを備えた電子機器を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明のマルチ画面表示装置は、
隣接して配置される複数の表示パネルを有する表示部と、
上記複数の表示パネルの画面間の境界を跨いで表示されないことを望む対象物の少なくとも位置を検出する対象物検出手段と、
上記検出された位置に基づいて、上記対象物が上記境界上に位置するか否かを判別する境界対象物判別手段と、
上記境界対象物判別手段が、上記対象物が上記境界に位置すると判別したときに、上記対象物が上記境界から外れる上記対象物の位置を特定する位置特定手段と、
上記特定された位置に基づいて、上記対象物が上記境界から外れるように、上記複数の画面上の表示物の位置をシフトする表示物シフト手段と
を備えることを特徴としている。
この明細書では、表示物とは、画像、動画、文字などの表示パネルの画面に表示されるものを言う。
また、この発明の電子機器は、
上述のマルチ画面表示装置を備えることを特徴としている。
この電子機器とは、例えば、モニタ、PDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末)、携帯電話、ゲーム機などの互いに隣接した複数の表示パネルを有する上述の画面表示部を備える電子機器である。
この発明によれば、複数の表示パネルの画面間の境界があっても、画像や文字などの表示物の表示に、不自然さを無くすることができ、かつ、表示物が見えないとか、あるいは見にくいという状況を解消することができる。
この発明の概要を説明するための図である。 この発明の概要を説明するための図である。 この発明の概要を説明するための図である。 表示部の例を示す図である。 表示部の例を示す図である。 表示部の例を示す図である。 この発明の第1実施形態のマルチ画面表示装置のブロック図である。 上記第1実施形態のフローチャートである。 上記第1実施形態の表示部の画面の正面図である。 上記第1実施形態の表示部の画面の正面図である。 上記第1実施形態の境界位置を特定するための処理を示すフローチャートである。 図9の処理を説明するための表示部の画面の図である。 文字が表示された表示部の画面を示す図である。 図11の一部の拡大図である。 文字が境界で分断されないようにした状態の表示部の画面を示す図である。 この発明の第2実施形態のマルチ画面表示装置の処理を示すフローチャートである。 上記第2実施形態の表示部の画面の正面図である。 上記第2実施形態の表示部の画面の正面図である。 上記第2実施形態の表示部の画面の正面図である。 この発明の第3実施形態のマルチ画面表示装置の表示部の画面を示す図である。
以下、この発明を図示の実施形態により詳細に説明する。
まず、第1〜第3実施形態の説明に先立って、この発明および各実施形態を分かり易くするために、それらの概念について、具体的に説明し、各実施形態に適用できる表示部などの構成について説明する。
図1は、表示部10の互いに隣接する表示パネル1および2の画面にオリジナル画像を表示した状態を示す図であり、図2は、そのオリジナル画像を自然な見やすい画像に処理した後の状態を示す図である。図1,2において、3は隣接する画面間の境界である。図1のオリジナル画像は、次の手順で、図2の処理後の画像になる。
(i) 図1の画面において、例えば、顔認識ソフトを使って、表示パネル1,2の画面間の境界3を跨いで表示されないことを望む対象物の一例としての顔Cを認識し、その顔Cがどこに位置しているか検出する。
(ii) 表示パネル1,2の画面全体の境界3に対応する画面横幅中央(1024ドット÷2=512ドット)512ドット付近に人物の顔Cが存在するか検出する(例えば、公知の顔認識ソフトで検出できる。)。
(iii) 上記顔Cが境界3で分断されないシフト幅を検出する。
(iv) 上記境界3を境目に、人物を左右2つのグループに分ける。
(v) シフトした片方のグループの人物が画面からはみ出した場合、そのグループを縮小して、画面からはみ出さないようにする。
(vi) 片方のグループの縮尺率が決まれば、他方のグループも同じ比率で縮小する。
(vii) 最後に、図2に示すように、画面中央揃え行う。
図3は、他の具体例を示すもので、この第3図では、表示パネル1,2の画面の境界3に、対象物の一例としての中央の人物の顔Cが跨がり、また、対象物の一例としての文字「仲」の偏である「イ」に重なる例である。この場合も、上述と同様に、シフトして、境界3による不自然さ、見にくさを解消する。
図4−1,図4−2,図4−3は、マルチ画面を有する表示部の具体例を示している。
図4−1に示す表示部10では、表示パネル1,2の画面を、境界3を境に左右に隣接して配置し、表示部10の画面の左上の点を原点として、X軸、Y軸を定めている。図4−2に示す表示部20では、表示パネル21,22の画面を、境界3−1を境に上下に隣接して配置し、表示部20の画面の左上の点を原点として、X軸、Y軸を定めている。図4−3に示す表示部30では、表示パネル31,32,33,34の画面を、境界3−2,3−3を境に左右、上下に隣接して配置し、表示部30の画面の左上の点を原点として、X軸、Y軸を定めている。
(第1実施形態)
図5は、この第1実施形態のマルチ画面表示装置の構成を示すブロック図である。
このマルチ画面表示装置は、図5に示すように、表示部10,30、CPU(中央処理装置)50、表示制御IC(集積回路)51、ROM(リードオンリメモリ)52およびRAM(ランダムアクセスメモリ)53を備える。上記表示部10,30は、既に図4−1,4−3で説明した表示部10,30と同じ構成を有するので、同じ参照番号を付して、その説明は省略する。上記CPU50は、ROM52またはRAM53に予め記憶したプログラムによって、図6および9のフローチャートに示された処理を実行して、表示制御IC51を介して、表示部10,30を制御する。
以下においては、上記表示部10の表示パネル1,2の隣接する画面間の境界3を跨いで表示されないことを望む対象物の例としての「顔」と「文字」との場合について、説明する。
対象物が「顔」の場合
今、図7に示すように、上記表示部10の表示パネル1,2にオリジナル画像が表示されているとして、対象物の一例としての人物の顔A,B,C,D,Eのうち、顔Cが境界3に跨がって表示される状態にあるとする。この状態に対して、図6に示すステップS100〜S130の処理が実行されて、図8に示すように、顔Cが境界3に跨がらないようにされる。以下、図6の各ステップS100〜S130(以下、ステップの文字を省略し、単に、S100〜S130と記載する。)の各々について、図7,8を参照しながら、説明する。
S100:
予めROM52またはRAM53に記憶されている公知の顔認識ソフトによって、図7に示す対象物としての人物の顔A,B,C,D,Eを自動的に認識し、そして、その顔A,B,C,D,Eの位置とサイズを検出する。このS100は、対象物検出手段および識別手段の一例を構成する。
例えば、
顔Aは、位置(X,Y)=(100,50)、 サイズ(横,縦)=(120,150)、
顔Cは、位置(X,Y)=(500,20) サイズ(横,縦)=(140,150)
として検出する。顔B,D,Eについては、省略する。
S110:
対象物としての顔A,B,C,D,Eが表示パネル1,2の境界3の上に位置しているか否か、つまり、境界3を跨がっているか否かを確認する。このS110は、境界対象物判別手段の一例を構成する。
例えば、表示パネル1,2の境界3は、図7に示すように、Y軸に平行でX=512である。S100で検出した対象物としての顔A,B,C,D,Eの位置、サイズから、X=512と重なる境界3上にある顔を判別する。その結果、顔A〜Eのうち、顔Cのみが境界3上に有ると判別する。
S120:
顔Cの位置とサイズから、顔Cを分断しない境界3の位置を特定する。このS120は、位置特定手段の一例を構成する。例えば、顔Cを分断しない境界の位置として、図7に示す境界3をX軸の方向に、−30dotシフトした図8の境界3を特定する。
S120の詳細については、後に、別途、図9,図10を参照しながら説明する。
S130:
S120で求めた境界3(図8参照)の位置に基づいて、図7の原点(0,0)を、図8の原点(0,0)へ−30dotずらす。これにより、図8に示すように、顔Cが境界3に重ならず、顔Cの表示に不自然さが無くなり、見やすくなる。このS120およびS130は、表示物シフト手段の一例を構成する。
図8では、X軸方向の座標は、図7のX軸方向の座標に対して、30dot加算したものとなる。
次に、S120の詳細について、図9および図10参照しながら、説明する。
ここで、図10において、表示部10の表示パネル1,2の画面間の境界つまり境界線3上に表示されないことを望む対象物、あるいは、境界線3を跨いで表示されないことを望む対象物を、一般に「O」で表す。具体的には、対象物Oは、顔A,B,C,D,Eであり、具体例を特定するときは、「O」の代わりに、「A」,「B」,「C」,「D」,「E」などを用いる。
上記対象物Oに対して、境界線3が対象物O上に位置しないための相対的な移動量、つまりシフト量を以下の通り定義する。
ある軸に対する一方つまり正の移動量をMp(O)、
ある軸に対する他方つまり負の移動量をMm(O)、
境界線3の最終的な相対的な移動量をMとする。
Y軸と平行な境界線(X軸に垂直な境界)3を例に図10を用いて具体的に説明すると、次のようになる。(X軸と平行な境界についても考え方は同様である。)
Mp(O): X軸の正の方向の移動量(図10において右方向)
Mm(O): X軸の負の方向の移動量(図10において左方向)
また、図10において、
Cr、Cl: 対象物(顔)Cに対するX軸の正方向と負方向の境界、
Bl: 対象物(顔)Bに対するX軸の負方向の境界、
Al: 対象物(顔)Aに対するX軸の負方向の境界、
画面間の境界線3のX座標: X=180
である。
また、図6のS100およびS110で、
対象物A: 位置(X,Y)=(20,20)、 サイズ(横,縦)=(100,150)、
対象物B: 位置(X,Y)=(80,80)、 サイズ(横,縦)=(100,150)、
対象物C: 位置(X,Y)=(150,5)、 サイズ(横,縦)=(100,150)、
対象物D: 位置(X,Y)=(260,60)、 サイズ(横,縦)=(100,150)、および、
対象物E: 位置(X,Y)=(330,25)、 サイズ(横,縦)=(100,150)
が特定されているとする。
この状態で、S120の詳細である図9のS121〜S126について説明する。
S121:
画面間の境界線3の位置と対象物Oの位置、サイズから境界線3をどちらの方向にどれだけ相対的にずらせば、境界線3と対象物Oと重ならないかを求める。つまり、シフト量を求める。
例えば、既に、S110の処理で、対象物Cについて、
X軸の負方向の境界線Clは150、
X軸の正方向の境界線Crは250(150+100)、
境界線3のX=180は、 Cl<X=180<Cr
なので、対象物Cの位置に境界線3が位置していると判別し、対象物A,B,D,Eについては、境界線3が位置していないと判別している。
Mp=Mp(C)=250(Cの正方向の境界Cr)−180(境界線3の初期位置)=70、
Mm=Mm(C)=150(Cの負方向の境界Cl)−180(境界線3の初期位置)=−30
を算出する。
S122:
境界線3を初期位置からMp移動させた場合、境界線3と重なる対象物O’が存在するか否かを確認し、否(No)なら、S124に進み、是(Yes)なら、S123に進む。
例えば、境界線3の初期位置X=180であり、そこから、Mp=70だけ移動させると、X=250(180+70)となる。
ここで、S110と同様に他の対象物O’との重なりを確認すると、図10では、境界線3と重なる対象物O’は存在しないから、S124に進むことになる。
S123:
新たに重なる対象物O’に対する移動量Mp(O’)を算出する。算出方法はS121と同様である。図10ではS122にて、否(No)となるため、S123の処理はしない。
S124:
S122と同様に境界線を初期位置からMp移動させた場合、境界線3と重なる対象物O’が存在するか否かを確認して、是ならS125に進み、否ならS126に進む。
例えば、図10では、境界線3の初期位置はX=180であり、そこから、Mm=−30移動させると、
X=150となる。
ここで、S110と同様に他の対象物との重なりを確認すると、O’=Bとなり、S125に進むことになる。
S125:
S123と同様に新たに重なる対象物O’に対する移動量Mm(O’)を算出する。
例えば、
Mm=Mm(B)=80(Bの負方向の境界Bl)−180(境界線3の初期位置)=−100
となり、S124に戻ってさらに対象物O’を確認すると、境界線3が対象物Aと重なる。
S125にて、Mm=Mm(A)=20−180=−160
となる。
S126:
Mp、Mmの移動量のうち、絶対値の小さい方をMとする。そして、このMを境界線3が対象物Oと重ならないための、境界線3の初期位置からの移動量とする。
例えば、
Mp=70、
Mm=−160
より、|Mp|<|Mm|となる。よって、シフト量M=Mp=70と確定する。
こうすることによって、多数の対象物Oがあっても、最小のシフト量で、対象物Oが境界線3で分断されなくなって、違和感や不自然さが無くなって、見やすくなる。
対象物が「文字」の場合
図6および図11,12,13を参照しながら、説明する。
S100:
図6のS100で、図11における対象物の一例としての「文字」の位置とサイズを検出する。具体的には、図11の番号(1)〜(13)で示す文字の位置とサイズを検出する。
S110:
表示部10の表示パネル1,2の境界3は、Y軸に平行でX=512である。
文字(1)〜(13)のうち、(7)で示す文字「仲」のみが境界3と重なる。つまり、
対象物O=(7)(「仲」という文字」)
となる。
S120:
対象物Oの位置とサイズから、対象物Oを分断しない境界3の位置のX軸の方向のシフト量は、−3dotとなる。図12は、図11の文字「仲」の部分を拡大したものである。
S130:
S120で求めた境界3の位置に基づいて、原点を−3dotだけ移動する(ずらす)。このように、原点を移動することにより、表示部10の表示パネル1,2の画面に表示される内容が、図13に示すように、変更されて、対象物Oとしての「仲」という文字は、境界3により分断されなくなる。
このように、文字が境界3で分断されることがないので、違和感や不自然さが無くなって、見やすくなる。
このように、第1実施形態によれば、表示物のうちの文字や画像や動画などの対象物を、境界3で分断されないように、シフトする幅や移動する方向を制御するので、文字や画像や動画は自然で見やすいものとなる。
(第2実施形態)
前述の第1実施形態では、境界3に対象物Oが位置するときには、原点の位置をずらして、隣接する画面の表示内容をシフトしているため、当初想定していた表示内容が表示できないという問題が生じる場合がある。この第2実施形態は、この問題を解決するもので、当初想定していた表示内容を画面に表示するものである。
この第2実施形態は、第1実施形態とはハードウエアは同じで、ソフトウエアのみが異なるので、ハードウエアについては、第1実施形態の図5を援用し、以下においては、ソフトウェアについて、図14に示すフローチャートに基づいて説明する。
図14において、S100,S110,S120は、図6に示す第1実施形態のS100,S110,S120と同じなので、同じ参照番号を付して、説明は省略する。
S230:
S120で求めた境界の位置に基づいて原点を移動する(ずらす)。このように、原点を移動することにより、表示部10の表示パネル1,2に表示される内容が変更される。このS120は、表示物シフト手段の一例を構成する。
例えば、図15において、左上の角のX軸の原点を−30dotずらしたとすると、表示パネル2ではE氏の左腕を全て表示できなくなるが、この第2実施形態では、下記のように、表示内容全体を縮小して表示することによって、E氏の左腕を全て表示できるようにするものである。
図16において、X軸の原点を−30dotずらすと、
表示パネル1では左側に余白が生じる(イ群)、
表示パネル2ではE氏の左腕を全ては表示できない(ロ群)。
以下、余白部分が生じる表示パネル1を(イ群)、はみ出し領域が生じる表示パネル2を(ロ群)と言う。
S240:
図16において、(ロ群)で表示すべき画像が、表示パネル2、つまり(ロ群)の表示領域内におさまる倍率を特定する。
例えば、図15において、表示パネル2に表示すべき領域のサイズは、512*768であり、
図16において、表示パネル2に表示すべき領域のサイズは(512+30)*768である。
このように、表示パネル2に納めるべき画像の横のサイズが大きくなっているため、この画像の内容を表示パネル2におさめるためには、
図15の横(512)/図16の横(512+30)=α
の倍率で画像を縮小する必要がある。
この例では、α=0.94464944・・・である。
S250:
表示すべき画像をS240で求めた倍率αを掛けて縮小し、対象物Oが境界に位置しないように調整する。このS240,S250は、縮小手段を構成する。
倍率αを掛けた後に、対象物Oを境界3に位置させない方法は、下記のように、いくつかの方法が考えられが、特に1つの方法に限定するものではない。
例えば、図16の(イ群)、(ロ群)の画像をそれぞれα倍にして、図17に示すように、境界線3上ではりあわせを行う方法がある。
また、図16において、表示すべき画像を、一点鎖線で囲まれた矩形領域の左上の点を中心に倍率αで縮小して、その後、30(X軸の原点のずらし量)*α分、画像をX軸の正の方向にずらす方法がある。
なお、図17ではY軸方向の大きい側(下側)に大きな余白をあけているがこれに限らない。例えば、上側と下側の余白部分が均等になるように画像を表示してもよい。
このように、第2実施形態では、境界線3に顔などの対象物が分断されないように、表示内容をシフトしても、S240,S250で、画像などの表示物の縮小処理を行うので、表示内容のシフトをしても、当初想定していた表示内容を表示することができる。
このように、第2実施形態によれば、画像や動画は自然に見え、顔が半分で切れたり、文字(字幕)が欠けることがなくなるだけでなく、かつ、当初想定していた表示内容を表示することができ、集合写真などの全体バランスの最適化も実現できる。
(第3実施形態)
第1実施形態、第2実施形態では、2枚の表示パネル1,2が隣接していたが、この第3実施形態では、図18に示すように、4枚の表示パネル31,32,33,34が上下左右に隣接している。
この場合、Y軸と平行な境界3−2、X軸と平行な境界3−3のそれぞれに対して、第1実施形態、第2実施形態の図6、図9、図14のフローチャートに示すシフトおよび縮小処理を実行することによって、顔などの対象物が境界3−2,3−3に分断されないようにすることができ、また、当初想定していた表示内容を全て表示することができる。
(第4実施形態)
この第4実施形態は、上記第1〜第3実施形態のマルチ画面表示装置を備える電子機器である。
ここで、電子機器の一例として、例えば、図4−1、4−2、4−3に示すような隣接する複数の画面を有するモニタ10,20,30がある。
また、電子機器の他の例として、PDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末)、携帯電話、ゲーム機などがある。
上記第1〜第3実施形態では、識別手段としての顔認識ソフトで対象物の一例としての顔を自動的に認識するようにしていたが、オペレ−タの指定によって、対象物を指定するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、表示物の例として、画像の一例しての顔と、文字について述べたが、表示物は動画であってもよい。また、対象物は、顔や文字に限らず、境界で分断されるのが望ましくないものであれば、どのような表示物であってもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、対象物検出手段は、対象物の位置とサイズを検出するようにしているが、決まった大きさの文字、図形などの場合は、サイズを検出しないで、位置のみを検出するようにしてもよい。
第1〜第4実施形態および変形例で述べた構成要素は、適宜、組み合わせてもよく、また、適宜、選択、置換、あるいは、削除してもよいのは、勿論である。
この発明および実施形態を纏めると、次のようになる。
この発明のマルチ画面表示装置は、
隣接して配置される複数の表示パネル1,2,21,22,31,32,33,34を有する表示部10,20,30と、
上記複数の表示パネル1,2,21,22,31,32,33,34の画面間の境界3,3−1,3−2,3−3を跨いで表示されないことを望む対象物Oの少なくとも位置を検出する対象物検出手段S100と、
上記検出された位置に基づいて、上記対象物Oが上記境界3,3−1,3−2,3−3上に位置するか否かを判別する境界対象物判別手段S110と、
上記境界対象物判別手段S110が、上記対象物Oが上記境界3,3−1,3−2,3−3に位置すると判別したときに、上記対象物Oが上記境界3,3−1,3−2,3−3から外れる上記対象物Oの位置を特定する位置特定手段S120と、
上記特定された位置に基づいて、上記対象物Oが上記境界3,3−1,3−2,3−3から外れるように、上記複数の画面上の表示物の位置をシフトする表示物シフト手段S130,S230と
を備えることを特徴としている。
上記構成のマルチ画面表示装置によれば、上記対象物検出手段S100が、上記表示パネル1,2,21,22,31,32,33,34の画面間の境界3,3−1,3−2,3−3を跨いで表示されないことを望む対象物Oの少なくとも位置を検出し、上記境界対象物判別手段S110が、上記対象物Oが上記境界3,3−1,3−2,3−3上に位置するか否かを判別し、上記位置特定手段S120が、上記対象物Oが上記境界3,3−1,3−2,3−3から外れる上記対象物Oの位置を特定し、上記表示物シフト手段S130,S230が、上記特定された位置に基づいて、上記対象物Oが境界3,3−1,3−2,3−3から外れるように、上記複数の画面上の表示物の位置をシフトする。
したがって、この発明のマルチ画面表示装置によれば、境界で分断することを望まない対象物Oが境界3,3−1,3−2,3−3で分断されなくなって、違和感や不自然さが無くなって、見やすくなる。
この発明のマルチ画面表示装置では、上記対象物は、自動的に識別する他、予め特定されていてもよく、あるいは、ユーザが任意に指定できるようにしてもよい。
1実施形態のマルチ画面表示装置では、
上記位置特定手段S120は、上記対象物Oの上記表示パネル1,2,21,22,31,32,33,34の画面上の位置とサイズに基づいて、上記対象物Oが上記境界3,3−1,3−2,3−3から外れる一方と他方の移動量を求め、その一方と他方の移動量のうちで絶対値が最小になる移動量に基づいて、上記位置を特定する。
この実施形態によれば、上記位置特定手段S120は、上記対象物Oの上記表示パネル1,2,21,22,31,32,33,34の画面上の位置とサイズに基づいて、上記対象物Oが上記境界3,3−1,3−2,3−3から外れる一方と他方の移動量を求め、その一方と他方の移動量のうちで絶対値が最小になる移動量に基づいて、上記位置を特定するので、移動量が最小となる位置を特定することができる。したがって、上記表示物シフト手段S130,S230は、上記特定された位置に基づいて、最小のシフト量で確実に、対象物が境界3,3−1,3−2,3−3から外れるようにすることができる。
1実施形態のマルチ画面表示装置では、
上記対象物検出手段S100は、上記対象物Oの上記表示パネル1,2,21,22,31,32,33,34の画面上の位置に加えて、上記対象物Oのサイズを検出し、
上記境界対象物判別手段S110は、上記対象物Oの上記表示パネル1,2,21,22,31,32,33,34の画面上の位置とサイズに基づいて、上記対象物Oが上記境界3,3−1,3−2,3−3上に位置するか否かを判別する。
上記実施形態によれば、上記対象物Oの表示パネル1,2,21,22,31,32,33,34の画面上の位置とサイズに基づいて、上記境界対象物判別手段S110が上記対象物Oが上記境界3,3−1,3−2,3−3上に位置するか否かを判別するので、確実かつ簡単に、上記対象物Oが上記境界3,3−1,3−2,3−3上に位置するか否かを判別することができる。
1実施形態のマルチ画面表示装置は、
上記表示物シフト手段S120,S130,S230によって表示物をシフトすると、その表示物をシフトする前の画面の内容が、上記表示パネル1,2,21,22,31,32,33,34の画面からはみ出す場合に、上記表示物を縮小して表示する縮小手段S240,S250を
備える。
上記実施形態によれば、上記表示物シフト手段S120,S130,S230によって表示物をシフトすると、その表示物をシフトする前の画面の内容が、上記表示パネルの画面からはみ出す場合に、上記縮小手段S240,S250によって、上記表示物を縮小して表示するので、シフトしても、当初の表示内容を表示することができる。
この発明の電子機器は、
上述のマルチ画面表示装置
を備える。
この発明の電子機器では、隣接する複数の表示パネルの画面間の境界によって、対象物が分断されることがないから、画面に、違和感や不自然さが無くなって、見やすいという利点を有する。
1,2,21,22,31,32,33,34 表示パネル
10,20,30 表示部
3,3−1,3−2,3−3 境界
O 対象物
S100 対象物検出手段
S110 境界対象物判別手段
S120,S130,S230 表示物シフト手段
S240,S250 縮小手段

Claims (5)

  1. 隣接して配置される複数の表示パネルを有する表示部と、
    上記複数の表示パネルの画面間の境界を跨いで表示されないことを望む対象物の少なくとも位置を検出する対象物検出手段と、
    上記検出された位置に基づいて、上記対象物が上記境界上に位置するか否かを判別する境界対象物判別手段と、
    上記境界対象物判別手段が、上記対象物が上記境界に位置すると判別したときに、上記対象物が上記境界から外れる上記対象物の位置を特定する位置特定手段と、
    上記特定された位置に基づいて、上記対象物が上記境界から外れるように、上記複数の画面上の表示物の位置をシフトする表示物シフト手段と
    を備えることを特徴とするマルチ画面表示装置。
  2. 請求項1に記載のマルチ画面表示装置において、
    上記位置特定手段は、上記対象物の上記表示パネルの画面上の位置とサイズに基づいて、上記対象物が上記境界から外れる一方と他方の移動量を求め、その一方と他方の移動量のうちで絶対値が最小になる移動量に基づいて、上記位置を特定する
    ことを特徴とするマルチ画面表示装置。
  3. 請求項1または2に記載のマルチ画面表示装置において、
    上記対象物検出手段は、上記対象物の上記表示パネルの画面上の位置に加えて、上記対象物のサイズを検出し、
    上記境界対象物判別手段は、上記対象物の上記表示パネルの画面上の位置とサイズに基づいて、上記対象物が上記境界上に位置するか否かを判別する
    ことを特徴とするマルチ画面表示装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載のマルチ画面表示装置において、
    上記表示物シフト手段によって表示物をシフトすると、その表示物をシフトする前の画面の内容が、上記表示パネルの画面からはみ出す場合に、上記表示物を縮小して表示する縮小手段を
    備えることを特徴とするマルチ画面表示装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載のマルチ画面表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
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