JP2015045592A - 原子炉のコアキャッチャ - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却性能向上、冷却水量減少、注水必要時間短縮。
【解決手段】原子炉炉心の下部に、原子炉格納容器の床面とドライウェル壁により形成された円筒状の空間の底部に設置され、炉心溶融物を原子炉格納容器の床面で受け止める犠牲層を漏斗状に配置し、漏斗状犠牲層の底部に設けた冷却水の第1の貯留部と、第1の貯留部から分岐して漏斗状犠牲層に沿って高さ方向に配置され上端部が開口した複数の冷却水配管と、漏斗状犠牲層の上部に設けた冷却水の第2の貯留部と、原子炉炉心溶融時に冷却水の第1の貯留部に冷却水を供給する手段を備え、漏斗状犠牲層の立ち上がり部分において複数の冷却水配管は漏斗状犠牲層とドライウェル壁の間に位置づけられ、複数の冷却水配管の上部位置は漏斗状犠牲層の上部位置よりも低い位置とされ漏斗状犠牲層の立ち上がり部分の上部周囲に冷却水の第2の貯留部を形成している。
【選択図】図1

Description

本発明は、原子炉格納容器内に設置する原子炉のコアキャッチャに関する。
原子力発電プラントが備えている原子炉格納容器の機能は、炉心が万一溶融するような重大な事故(シビアアクシデント)が発生し、放射性物質が原子炉圧力容器外に放出されても、放射性物質を原子炉格納容器内に閉じ込めることで発電所敷地周辺への漏出を防ぐことである。
図2に改良沸騰水型原子炉(ABWR)の原子炉建屋概略構造の縦断面図を示す。原子炉圧力容器1は原子炉格納容器2内に配置され、原子炉格納容器2の外周には原子炉建屋3が設けられている。改良沸騰水型原子炉ABWRの原子炉格納容器2は鋼製ライナを内張りした鉄筋コンクリート製で、放射性物質の漏出を防ぐため気密性を有する。改良沸騰水型原子炉の原子炉格納容器2の形状はほぼ円筒形である。原子炉格納容器2の内部は原子炉圧力容器1などを取り囲むドライウェル4、サプレッションチャンバ5などから構成される。
ドライウェル4とサプレッションチャンバ5は鉄筋コンクリート製のダイヤフラム・フロア6により区画され、ベント管7によって相互に連通されている。原子炉圧力容器1や配管類の一部が損傷し、格納容器2内に蒸気が放出された場合、ドライウェル4内に放出された蒸気は、ベント管7を通ってサプレッションチャンバ5内の水中に導かれる。サプレッションチャンバ5内の水で蒸気を凝縮することで原子炉格納容器2内の圧力上昇を抑制する。なおこの図において8はドライウェル・ヘッド、9は原子炉格納容器貫通部、10はトップスラブである。
原子炉圧力容器1に繋がる配管が破断した場合には、非常用炉心冷却装置(図示せず)等の起動により炉心に冷却水が供給され炉心は冷却される。しかし極めて少ない確率であるが、非常用炉心冷却装置の起動失敗等に起因して炉心冷却が不十分となり、崩壊熱により炉心が溶融し、高温の炉心溶融物がコンクリートでできた原子炉格納容器2の下部床面11に落下する可能性がある。
炉心溶融物が落下した場合でも、その後上部より適切に注水が行われれば、注水された冷却水により炉心溶融物は上面側より適切に冷却され事故は収束する。しかし注水が不十分な場合、もしくは注水が遅れた場合、床面11のコンクリートが侵食される可能性がある。
そこで炉心溶融物が原子炉格納容器2の下部床面11に落下した場合に備える装置の一つにコアキャッチャがある。コアキャッチャは、原子炉格納容器下部床面11上に設置され、炉心溶融物を受け止めて下面側から冷却するための安全設備である。
上記コアキャッチャの構造に関する先行技術として、特許文献1から特許文献4がある。これら特許文献では苛酷事故発生時(シビアアクシデント)に炉心より落下する炉心溶融物が堆積する床面の下方に傾斜した冷却水配管を設け、ここに冷却水を導くことによって炉心溶融物を下面側より除熱する手段が記載されている。いずれも冷却水配管下側に受け皿状構造物を持ち、その上に冷却水配管を設置し、更にその冷却水配管を埋設する構造となっている。
特許文献1、特許文献2、特許文献3に記載のコアキャッチャでは、上面から見た冷却水配管は放射状に配置されており、特許文献4記載のコアキャッチャでは、上面から見た冷却水配管はくし型状に配置されている。いずれの冷却水配管も出口付近の配管は鉛直方向に曲げられ、原子炉格納容器2内のドライウェル4下部に開口し、冷却水と蒸気が排出される。排出された冷却水は原子炉格納容器下部床面11上に貯まり、蒸気は原子炉格納容器2内に留まる。この蒸気は格納容器スプレーや格納容器冷却系などにより凝縮し、最終的には原子炉格納容器下部床面11上に貯まる。
また特許文献1から特許文献3に記載のコアキャッチャでは、原子炉格納容器下部床面11に貯まった冷却水をコアキャッチャに戻す専用の戻り配管が備えられている。
特開2011−174790号公報 特開2010−38571号公報 特開2007−225356号公報 特開2011−128142号公報
コアキャッチャは、その内部の冷却水配管に冷却水が流れることで、コアキャッチャ自体が冷却されることにより炉心溶融物を下面側より冷却する。この場合に、冷却水がコアキャッチャに供給されるのは、原子炉格納容器へ炉心溶融物が落下し原子炉格納容器内の雰囲気温度が上昇したことを検知したこと、もしくは原子炉格納容器への炉心溶融物の落下が避けられないことを検知したことをもって行われる。またコアキャッチャへの冷却水は、原子炉格納容器外部から注水する、サプレッションチャンバや原子炉格納容器内部に配置したタンクなどから供給する、もしくは原子炉格納容器内の蒸気を熱交換器で凝縮させた水を供給するなどにより行われる。
上記の冷却水供給体系として、複数の冷却水配管が、共通するヘッダ配管(冷却水分配管)もしくは共通する冷却水入口貯留部に接続されている体系とされているものがある。係る体系では、各配管で熱負荷に偏りがあった場合、冷却水配管出口が冠水していれば、原子炉格納容器下部床面に貯まった冷却水を、熱負荷が低い配管が上部に貯まった水を吸い込み、冷却水分配管もしくは冷却水入口貯留部を通して熱負荷が高い配管に冷却水を供給するループが形成される場合がある。このようなループが形成されるとコアキャッチャに供給される冷却水の流量が増加し、コアキャッチャの冷却性能が向上する。
また原子炉格納容器下部床面に貯まった冷却水をコアキャッチャのヘッダ配管(冷却水分配管)もしくは冷却水入口貯留部に戻す、専用の冷却水戻り配管が備えられているコアキャッチャにおいても、その開口部が冠水することで自然循環力により貯まった冷却水を冷却水分配管もしくは冷却水入口貯留部に戻す流れが生じる。このことでコアキャッチャに供給される冷却水の流量を増加させ、コアキャッチャの冷却性能を向上させることができる。
いずれの場合も貯まった冷却水を吸い込み、コアキャッチャに供給する駆動力は、炉心溶融物の熱により冷却水配管内に発生する蒸気により生じる自然循環力である。冷却水配管出口が高所にある方がこの自然循環力は大きくなり、冷却水の供給量が増えることでコアキャッチャの冷却性能が向上する。冷却水戻り配管入口も同様に高所にある方が、自然循環力が大きくなり、冷却水の供給量が増える。
一方で、冷却水配管出口や冷却水戻り配管入口を高所に配置すると、その入口もしくは出口より上部に水位ができて冠水するまでに、注水する必要がある冷却水量、注水に掛かる時間が増加する。
そこで本発明は、コアキャッチャの冷却性能を向上させると共に、その冷却性能の向上に必要な冷却水量を減らし、注水に必要な時間を短縮することができる原子炉のコアキャッチャを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は原子炉炉心を原子炉格納容器のドライウェル壁で支持する原子炉に適用され、原子炉炉心が溶融した際に発生する炉心溶融物を原子炉格納容器の床面で受け止めるために原子炉格納容器の床面上に設置される原子炉のコアキャッチャであって、コアキャッチャは原子炉炉心の下部に、原子炉格納容器の床面とドライウェル壁により形成された円筒状の空間の底部に設置され、炉心溶融物を原子炉格納容器の床面で受け止めるための犠牲層を漏斗状に配置しており、漏斗状犠牲層の底部に設けた冷却水の第1の貯留部と、第1の貯留部から分岐して漏斗状犠牲層に沿って高さ方向に配置され上端部が開口した複数の冷却水配管と、漏斗状犠牲層の上部に設けた冷却水の第2の貯留部と、原子炉炉心溶融時に冷却水の第1の貯留部に冷却水を供給する手段を備えており、漏斗状犠牲層の立ち上がり部分において複数の冷却水配管は漏斗状犠牲層とドライウェル壁の間に位置づけられ、複数の冷却水配管の上部位置は漏斗状犠牲層の上部位置よりも低い位置とすることで、漏斗状犠牲層の立ち上がり部分の上部周囲に冷却水の第2の貯留部を形成していることを特徴とする。
本発明ではコアキャッチャの冷却水配管出口上部、かつ冷却水戻り配管がある場合は冷却水戻り配管入口上部に冷却水が貯まる構造とすることで、その上部に貯まる冷却水をコアキャッチャに供給することができる。供給される冷却水の流量が増えることにより、コアキャッチャはより安定的に冷却される。
図3の周辺部Bを拡大して示す概念図。 改良型沸騰水型原子炉の原子炉建屋概略構造の縦断面を示す図。 実施例1のコアキャッチャを設置した原子炉格納容器下部の縦断面を示す図。 図3のコアキャッチャのB部の詳細を示す図。 図3のコアキャッチャのA部の詳細を示す図。 実施例1のコアキャッチャの冷却水配管群のくし形配置例を示した図。 冷却水配管群、冷却水分配管を水管壁で製作した水管壁パネルを示した斜視図。 図6中の一点鎖線で囲った部分の斜視図。 水管壁の他の分割例を示す図。 実施例2のコアキャッチャを設置した原子炉格納容器下部の縦断面を示す図。 実施例3のコアキャッチャの冷却水配管群の放射形配置例を示した図。 実施例3のコアキャッチャを設置した原子炉格納容器を上部から見た拡大図。 実施例4のコアキャッチャの冷却水配管群の分岐放射形配置例を示した図。 実施例5のコアキャッチャの冷却水配管出口付近の縦断面図。 実施例5のコアキャッチャを設置した原子炉格納容器を上部から見た拡大図。 実施例6のコアキャッチャの冷却水配管出口付近の縦断面図。 図16の実施例6の変形例を示す図。 実施例7のコアキャッチャを設置した原子炉格納容器を上部から見た拡大図。 実施例8のコアキャッチャの冷却水配管出口付近の縦断面図。
本発明に係るコアキャッチャの実施形態の詳細を以下に説明する。実施例ではサプレッションチャンバを備える圧力抑制型の原子炉格納容器を持つ沸騰水型原子炉に設置することを例として説明するが、本発明のコアキャッチャは他の形式の原子炉においても適用可能である。
前記目的を達成するために好適な実施例の一つである実施例1のコアキャッチャについて図1および図3から図9を用いて説明する。
図3はコアキャッチャ21を設置した原子炉格納容器2の下部の縦断面図である。原子炉圧力容器1直下の原子炉格納容器下部床面11上に、コアキャッチャ21が設置されている。原子炉格納容器下部床面11上の下部空間19に架台25を設置し、その上に配置されたコアキャッチャ21は、中央下部に冷却水分配管13、冷却水タンク(図示せず)と冷却水分配管13とを接続するコアキャッチャ給水配管14、冷却水分配管13と接続する冷却水配管12群、炉心溶融物22を受け止める犠牲層15から構成される。
この犠牲層15は耐熱材で構成することで、炉心溶融物22による侵食を最小限にできる。ただし、この犠牲層15は冷却水配管12と接しているため、冷却水による冷却が期待できることから、耐熱材ではなく金属材料もしくはコンクリートで構成してもよい。冷却水分配管13に接続されたコアキャッチャ給水配管14の反対側の端部にはコアキャッチャ冷却水入口部27があり、コアキャッチャ冷却水入口部27にはコアキャッチャ注水弁16が接続されている。コアキャッチャの冷却水配管12群には冷却水配管出口32が設けられている。図中の矢印はコアキャッチャ内の冷却水流路における冷却水の流れを示している。
図3の構成のコアキャッチャによれば、苛酷事故発生時(シビアアクシデント)に炉心より落下する炉心溶融物22を犠牲層15で受け止める。またこのとき苛酷事故発生を検知して、コアキャッチャ冷却水入口部27に設置されているコアキャッチャ注水弁16を開放し図示せぬ上方の冷却水タンク内の冷却水を、コアキャッチャ給水下降配管14A、 コアキャッチャ給水配管14を介して原子炉格納容器中央下部の冷却水分配管13に導く。冷却水タンクから冷却水分配管13に至る配管経路は複数系統とされてもよいが、大量の冷却水を早急に導入する必要があることから、冷却水配管12に比して太い配管で形成されている。また冷却水分配管13は、ヘッダとしての機能を果たしている。
原子炉格納容器中央下部の冷却水分配管13から延伸する冷却水配管12は、犠牲層15の下面に隙間なく配置された複数配管で構成されており、中央部の冷却水分配管13から周辺部に向かって緩やかに立ち上がり、原子炉格納容器周辺部において鉛直方向への立ち上がり部を形成している。これにより複数の冷却水配管12は、いわば漏斗形状に配置されたものであるということができる。
これに対し炉心より落下する炉心溶融物22を受け止める犠牲層15は、複数の冷却水配管12が形成する漏斗形状の内部に設置された上部開口の構造物であり、底面と側面で構成されている。このため、その底面及び側面を冷却水配管12内の冷却水により冷却されることになる。尚以下の説明においては、犠牲層15の側面を冷却水配管防護壁31と称する。
図3において、原子炉格納容器周辺部において鉛直方向の立ち上がり部を形成している冷却水配管12の上端位置が冷却水配管出口32である。これに対し、漏斗形状の冷却水配管12の内部に設置された犠牲層15の側面である冷却水配管防護壁31の高さは冷却水配管出口32の上端位置よりも高い位置に設定されている。
このように漏斗形状の冷却水配管12の立ち上がり部分は、外側をドライウェル壁面30に接し、内側を冷却水配管防護壁31に接している。また冷却水配管出口32が冷却水配管防護壁31よりも低い位置に置かれることにより、冷却水配管防護壁31とドライウェル壁面30との間の冷却水配管12上部空間に円周状の樋部を形成することになる。
図1は、図3の周辺部Bを拡大して示す概念図である。図1上の平面図において、配管などの高さ関係は、冷却水配管出口32が冷却水配管防護壁31よりも低い位置に置かれている。図1下の上面図において、ドライウェル壁面30と冷却水配管防護壁31に囲まれた冷却水配管12の上部空間に樋部100を構成していることが理解できる。これにより、中央下部の冷却水分配管13から分岐して犠牲層15の下面と側面を冷却しながら上昇した冷却水は冷却水配管出口32に達して、樋部100で集合し、樋部100から溢れた冷却水が犠牲層15内の炉心溶融物22に注がれることになる。
図4は本発明のコアキャッチャ21を設置した原子炉格納容器2のB部の詳細を示す図、図5はコアキャッチャ21のA部の詳細を示す図である。これらの図に示すように、冷却水配管12群の鉛直部の内側に冷却水配管防護壁31を設け、この冷却水配管防護壁31の上端を冷却水配管出口32よりも上部に配置する。この冷却水配管出口32上部かつ冷却水配管防護壁31とドライウェル壁面30の間の冷却水出口貯留部34(樋部100)に冷却水29が貯まる構造となっている。この冷却水配管防護壁31は耐熱材を用いて製作することで、横方向に広がった炉心溶融物22が冷却水配管防護壁31と接触した際の溶融浸食を防止できる。ただし、この冷却水防護壁31は冷却水配管12と接しているため、冷却水29による冷却を期待できることから耐熱材ではなくコンクリート製でもよい。同様にこの壁面をステンレスなどの金属材料で作成してもよい。
図6は本発明による実施例1のコアキャッチャの冷却水配管群のくし形配置例を示した図である。冷却水配管12の配置に際しては、上部から見たときに円形のコアキャッチャ21の全面に効率よく設置され、冷却漏れ部分を生じないようにレイアウトされる必要がある。図6の例では、中央部縦方向に円管の太い冷却水分配管13が設置され、細い冷却水配管12群は全てその冷却水分配管13と接続されて、横方向に配置されている。実施例1では冷却水配管12をくし形に並べている。横方向に延伸した冷却水配管12は周縁部に達して立ち上がり、冷却水配管出口32で開口している。
これにより冷却水分配配管13から冷却水配管12群に流れ込んだ冷却水は、コアキャッチャ外周部に設けられた冷却水配管出口32より流出する。本実施例では冷却水配管12群を円管で構成しているが、矩形管、もしくはその他断面形状の管で構成してもよい。
本発明では、冷却水配管12群および冷却水分配管13を例えば水管壁で製作する。水管壁パネル26の斜視図を図7に示す。図7に示すように水管壁パネル26はパネル状になっている。水管壁パネル26は冷却水が通る管部17とそれをつなぐ壁部18が一体となっている。この水管壁パネル26同士を溶接することで冷却水配管12および冷却水分配管13を持った任意の大きさの構造物を作成することができる。
この水管壁パネル26は任意形状に成形することができ、また曲面状にも成形することができることにより、任意の構造物形状を水管壁パネル26で形成することができる。また水管壁パネル26内の冷却水配管12も任意に配置することができ、一枚の水管壁パネル26内で冷却水配管12が途中で枝分かれするような構造を取ることも可能であり、冷却に必要な配管流路を自由に形成することが可能である。
水管壁は、ボイラーなどの壁面の冷却が必要な構造物の壁材としても用いられており、水管壁のみで十分に構造材としての強度を有する。また管部内の腐食を防止するために、水管壁12は一般的にステンレス鋼で製作する。
さらにこの水管壁パネル26は任意の大きさで製作することができる。水管壁で作成する冷却水流路を運搬に適した大きさに分割して事前に工場で製作し、設置現場では水管壁パネル26間を溶接することで、現地での設置作業の工数を最小限にすることができ、現地での施工性を向上させることができる。
水管壁パネル26の分割の一例を図6および図8で説明する。図6中の点線は水管壁パネル26の分割部を表している。図6の実施例では、例えば点線の箇所でパネル構成する。図示の横方向に、冷却水配管12のみで構成された左右部分と、中央の冷却水分配配管13を含む部分に3分割し、さらに図示の縦方向にそれぞれを6分割して各部を水管壁パネル26で構成して製作し、現場にて溶接接合した18分割されたパネルで構成されたコアキャッチャ21とする。
図8は図6中の一点鎖線で囲った部分の斜視図である。水管壁で冷却流路を作成することで、このように壁面構造物と冷却水配管が一体となった構造とすることができる。水管壁パネル26を工場で製作し、現地で据付時に水管壁間を溶接する。
図9に他の水管壁の分割例を示す。図9はコアキャッチャ冷却水流路を点線部分で12分割した場合を示す図である。中央の冷却水分配配管13を含む部分から左右に2分割し、さらに図示の縦方向にそれぞれを6分割して各部を水管壁パネル26で構成して接合している。このようにパネル数やパネル形状は任意に設計可能であり、現地での工数も含めて総合的に施工性が向上する分割数と大きさとなるように分割すれば良い。
現地でコアキャッチャ21を施工する際は、原子炉格納容器下部床面11上に設置された架台25上に工場で製作された複数の水管壁パネル26を配置し、水管壁パネル26間を溶接し、その上に犠牲層15を配置する。
なお本実施例では施工性の観点からコアキャッチャ冷却水流路を水管壁で作成したが、従来の配管をつなぐ工法で作成した場合でも本発明の壁構造の効果は期待できる。
本発明によるコアキャッチャの動作について、再び図1および図3で説明する。図3において原子炉圧力容器1内で炉心が溶融した場合、原子炉圧力容器1下部を溶融貫通し、コアキャッチャ21上に炉心溶融物22が落下する。炉心溶融物22は冷却水分配管13の真上を中心に、冷却水配管12の上に形成した犠牲層15の上に堆積する。
冷却水分配管13への注水は、コアキャッチャ21よりも上部にある図示せぬ冷却水タンクから、コアキャッチャ給水配管14を通して重力落下させることにより行われる。コアキャッチャ給水配管14にはコアキャッチャ注水弁16として溶融弁が設けられており、原子炉格納容器下部床面12に炉心溶融物22が落下し、原子炉格納容器2内の雰囲気温度の上昇及び炉心溶融物22からの輻射熱により、コアキャッチャ注水弁16部が高温になった際に溶融弁である注水弁16の仕切りが溶融し、注水が開始される。本実施例ではこのコアキャッチャ注水弁16を溶融弁としたが、例えば爆破弁など他形式の弁でもよい。
注水開始後、コアキャッチャ冷却水配管12群に流入した冷却水は、流路の中で沸騰することでコアキャッチャ21を冷却し、水と蒸気の二相流となり冷却水配管出口32より排出される。排出された冷却水は冷却水配管出口32上部かつ冷却水配管防護壁31とドライウェル壁面30の間にできた冷却水出口貯留部34(樋部100)に貯まり、そこから溢れた水は原子炉格納容器下部床面12上の炉心溶融物22上に流入し、炉心溶融物22の崩壊熱により沸騰し、その潜熱により炉心溶融物22を上面より冷却する。
また冷却水配管防護壁31とドライウェル壁面30の間の冷却水出口貯留部34に貯まった冷却水は、炉心溶融物22による冷却水配管12への熱負荷の条件により、熱負荷の低い冷却水配管12から吸い込まれ、冷却水分配管13を通って、熱負荷の高い冷却水配管12に供給されることでコアキャッチャの冷却水流量を増加させることができる。
この冷却水が熱負荷の低い配管から高い配管へ供給される現象は、冷却水配管出口32が冠水していないと発生しない。またこの現象は冷却水配管出口32の位置が高い位置にあるほど自然循環力が強まり、冷却水の流量が増大する。
従来の構造のコアキャッチャでは冷却水配管出口32が冠水するためには、ドライウェル4下部空間全体が冷却水で満たされ、冷却水配管出口32より上部に水面が形成される必要がある。また冷却能力の強化を目指し、冷却水配管出口32を高所に配置した場合、冠水に必要な冷却水の注水量、注水に必要な時間が増加することになる。
しかし、本発明のコアキャッチャでは冷却水配管防護壁31を設け、その壁面の上端を冷却水配管出口よりも上部とすることで、冷却水配管防護壁31とドライウェル壁面30の間に冷却水出口貯留部34(樋部100)を設けることができ、その空間に冷却水が貯まる構造とすることで、冷却水配管出口32の上部に貯まった水の吸い込み開始までに、ドライウェル4下部空間全体を冷却水で満たす必要が無く、この冷却水出口貯留部34に水が存在すればよい。またこの冷却水出口貯留部34はドライウェル4空間よりも大幅に小さいため、その部分に水位を形成するために必要な冷却水量は少なく、それに掛かる時間も大幅に少ない。そのため、より少ない冷却水注水量、注水時間でコアキャッチャの冷却能力を向上することができる。
この冷却水配管12群より排出された蒸気、及び上面を冷却する過程で発生した蒸気は、原子炉格納容器2上部の静的格納容器冷却設備(図示せず)などの格納容器冷却系で冷却、凝縮され冷却水タンクに戻される。冷却水タンクに戻った冷却水は再び重力によりコアキャッチャ21に供給される。
原子炉格納容器2内の蒸気は格納容器スプレー系(図示せず)で凝縮される場合もあり、その場合の凝縮水は炉心溶融物22上に流れこむことで冷却に寄与する。
このように冷却水が循環することにより、炉心溶融物22の冷却が継続される仕組みとなっている。熱抵抗材でもある犠牲層15が炉心溶融物22による侵食で薄くなるにつれて、コアキャッチャ21の除熱量が増大するため、除熱能力が炉心溶融物22の発熱量以上となった時点で犠牲層25の侵食は抑制される。
このコアキャッチャ21により炉心溶融物22は保持され、下面側より冷却されるため、原子炉格納容器2の加圧破損や、原子炉格納容器下部床面11の溶融貫通を防止することができ、原子炉格納容器2外に放出される放射性物質は最小限に抑えられる。
コアキャッチャ21の冷却水の水源は、実施例1ではコアキャッチャよりも上部に配置した冷却水タンクとしているが、冷却水の水源としてサプレッションチャンバ5の水を利用してもよい。冷却水配管出口32をサプレッションチャンバ5水面よりも下部に配置することで、上部配置の冷却水タンクと同様に動的機器を用いること無くコアキャッチャ21内への冷却水注水が可能となる。
またコアキャッチャ21内の冷却水配管12内への注水方法であるが、本実施例での重力による静的な注水以外に、電力やタービン駆動で動くポンプなどの動的な注水設備(図示せず)により注水しても良い。また格納容器2外部に接続口(図示せず)を設け、その接続口に非常設のポンプを接続することにより注水できる設備を設けても良い。
また水管壁を用いることで配管を隙間なく並べる必要がないため、必要な除熱量が多い中心部を通る配管のみを太くし、除熱量が少なくても良い端の方に配置する配管は細くする、もしくは中心部を通る配管は稠密に配置し、端の方に配置する配管は粗に配置するなどといったことも容易であり、冷却性能を最適にすることができる。また図6では、冷却水配管12は直管であるが、圧力損失を低減するために中心部分を細く、端では太くなるテーパ状の流路として形成することも可能である。このように水管壁を用いることでコアキャッチャ冷却水配管12の配置を最適化でき、冷却性能の向上を実現すると共に、コアキャッチャ21の小型化も可能となる。
既存のコアキャッチャでは、冷却水配管12の他に受け皿状の構造物が必要となるため、本発明のコアキャッチャ21に比べてコアキャッチャ21上部構造物の重量が大きくなる。そのため冷却水配管12群下部に、冷却水配管12群を支えるために大掛かりな架台25の設置する、もしくはコンクリートを敷き詰める必要がある。
しかし水管壁は充分な構造強度を有し、それのみで構造材として機能することから本発明のコアキャッチャでは、冷却水配管12群下面側は水管壁で作成した水管壁パネル26を固定する最小限の構造物のみで良く、設置が容易である。また下部をコンクリートで埋める作業が必要ないため、図3に示すようにコアキャッチャ下部空間19があることから、このコアキャッチャ下部空間19に注水、もしくは下部にオーバーフローした冷却水が流れ込む構造とすることで冷却水流路をさらに下面側から冷却することができ、冷却性能を向上することができる。
本発明に関わる実施例2のコアキャッチャ21について図10で説明する。図10は本発明による実施例2の格納容器下部の断面図である。本実施例では、水管壁は工場内において任意形状への成形が容易であることから、冷却水流路に曲率を持たせて配置している。
コアキャッチャ冷却水流路を直管で製作した場合、図3のA部のように配管接続部分に角部など流路に大きな曲がりができる。流路内にこのような大きな曲がりがあると、局所圧力損失が増えて流量配分が偏る場合や、除熱性能が場所によって不均一になる可能性がある。特に冷却水配管12内の冷却水は蒸気と水の二相流となるため、局所圧力損失が大きいと流動が不安定になり、除熱性能が変動する可能性がある。
実施例2のように水管壁を用いて冷却水流路を形成することで、図10のように圧力損失の小さい滑らかな曲率を持った冷却水流路とすることができ、コアキャッチャ21の流動不安定を抑えることができる。
実施例2の構造のコアキャッチャ21の場合も、本発明による冷却水配管出口32上部かつ冷却水配管防護壁31とドライウェル壁面30の間の冷却水出口貯留部34に冷却水が貯まる構造を設ける。そしてこの構造により、冷却水配管出口32の上部に貯まった水の吸い込み開始までに、ドライウェル4下部空間全体を冷却水で満たす必要が無く、この冷却水出口貯留部34に水が存在するだけで水の吸い込みが開始される。
この冷却水出口貯留部34はドライウェル4下部空間よりも大幅に小さいため、その部分に水位を形成するために必要な冷却水量は少なく、それに掛かる時間も大幅に少ないため、より少ない冷却水注水量、注水時間でコアキャッチャの冷却能力を向上することができる。また冷却水配管出口32をより高所に配置して冷却水流量を増加させた場合も注水量、注水時間の増加を招かないことから、冷却水配管出口32をより高所に配置することで冷却性能の向上を図ることができる。
本発明に関わる実施例3のコアキャッチャ21について、図11、図12で説明する。図11は本発明による実施例3のコアキャッチャ21の冷却水配管12群の上面図である。また図12は本発明の実施例3に関わるコアキャッチャ21を設置した原子炉格納容器2を上部から見た拡大図である。
実施例3では中央部に冷却水入口貯留部20を設置し、そこから冷却水配管12群を放射状に引き出して冷却水流路を構成する。放射状にすることで上部に落下する炉心溶融物22が多い中心部に冷却水配管12を密に配置できる。
本実施例では冷却水配管12は直管であるが、圧力損失を低減するために中心部分を細く、端では太くなるテーパ状の流路として形成することも可能である。この場合、冷却性能の最適化が可能である。また図11のように放射状の冷却水配管配置の場合、くし形配置に比べて冷却水配管12の鉛直部を密に配置することが容易なため、この部分での冷却力を高めることが可能となる。図4、図6のくし形配置の場合には図6高さ方向の上部と下部において冷却水配管12の間隔が疎になってしまうのに対し、図4と図12を比較して明らかなように、実施例3の放射状配置では全ての間隔を均一にできる。なお実施例3では冷却水配管12群を円管で構成しているが、矩形管、もしくはその他断面形状の管で構成してもよい。
図11中の点線は水管壁パネル26の分割部を表している。本実施例ではコアキャッチャ21は、中心を通る線分で分割しており、例えば12分割したパネルで構成されている。本実施例では12分割にしているが、これらは現地での工数も含めて総合的に施工性が向上する分割数と大きさとなるように設定することができる。実施例3のコアキャッチャ21では、実施例1もしくは実施例2に示したような構成の冷却水流路を持つことができる。
実施例3のような構造のコアキャッチャ21の場合も、本発明による冷却水配管出口32上部かつ冷却水配管防護壁31とドライウェル壁面30の間の冷却水出口貯留部34に冷却水が貯まる構造を設ける。そしてこの構造により、冷却水配管出口32の上部に貯まった水の吸い込み開始までに、ドライウェル4下部空間全体を冷却水で満たす必要が無く、この冷却水出口貯留部34に水が存在するだけで水の吸い込みが開始される。この冷却水出口貯留部34はドライウェル4下部空間よりも大幅に小さいため、その部分に水位を形成するために必要な冷却水量は少なく、それに掛かる時間も大幅に少ないため、より少ない冷却水注水量、注水時間でコアキャッチャの冷却能力を向上することができる。また冷却水配管出口32をより高所に配置して冷却水流量を増加させた場合も注水量、注水時間の増加を招かないことから、冷却水配管出口32をより高所に配置することで冷却性能の向上を図ることができる。
本発明に関わる実施例4のコアキャッチャについて図13で説明する。図13は本発明による実施例4のコアキャッチャ21の冷却水配管12群の上面図である。この実施例の冷却水流路は、中央部に冷却水入口貯留部20を設置し、そこから冷却水配管12群を放射状に引き出し、途中でその冷却水流路を二股に分かれさせた形状にしている。
冷却水配管12を途中で分岐させることで冷却水配管12を密に配置することができ、コアキャッチャ21の冷却性能が向上している。このような分岐を持った冷却水流路の水管壁パネル26も製作が容易である。実施例4では1箇所の分岐から2本に分岐させているが、1箇所の分岐から3本以上に分岐させることも可能である。また流路上で複数回分岐させてもよい。この場合さらに冷却水配管12を密に配置できる。
実施例4では冷却水配管12群を円管で構成しているが、矩形管、もしくはその他断面形状の管で構成してもよい。また実施例4のコアキャッチャ21では、実施例1もしくは実施例2に示したような構成の冷却水流路を持つことができる。
既存技術ではこのように複数に冷却水配管12を分岐させた場合、分岐部分の複雑な溶接作業が現地で必要となる。水管壁を用いて事前に分岐した冷却水配管12を持つ水管壁パネル26を製造することで、据付工事時には単純な溶接のみで設置することが可能となり、施工性が向上する。
図13中の点線は水管壁パネル26の分割部を表している。本実施例ではコアキャッチャ21は中心部と、周方向に6分割された、合計7分割した水管壁パネル26で構成されている。これらは現地での工数も含めて総合的に施工性が向上する分割数と大きさとなるように設定することができる。
実施例4のような構造のコアキャッチャ21の場合も、本発明による冷却水配管出口32上部かつ冷却水配管防護壁31とドライウェル壁面30の間の冷却水出口貯留部34に冷却水が貯まる構造を設ける。そしてこの構造により、冷却水配管出口32の上部に貯まった水の吸い込み開始までに、ドライウェル4下部空間全体を冷却水で満たす必要が無く、この冷却水出口貯留部34に水が存在するだけで水の吸い込みが開始される。この冷却水出口貯留部34はドライウェル4下部空間よりも大幅に小さいため、その部分に水位を形成するために必要な冷却水量は少なく、それに掛かる時間も大幅に少ないため、より少ない冷却水注水量、注水時間でコアキャッチャの冷却能力を向上することができる。また冷却水配管出口32をより高所に配置して冷却水流量を増加させた場合も注水量、注水時間の増加を招かないことから、冷却水配管出口32をより高所に配置することで冷却性能の向上を図ることができる。
本発明に関わる実施例6のコアキャッチャについて図14、図15で説明する。図14は本発明の実施例5のコアキャッチャ21の冷却水配管出口32付近の縦断面図、図15は本発明の実施例5コアキャッチャ21を設置した原子炉格納容器2を上部から見た拡大図である。
本実施例のコアキャッチャ21では、実施例1もしくは実施例2に示したような構成の冷却水流路を持つことができる。ここでは実施例1もしくは実施例2に示した構成に追加した実施例5特有の流路について説明する。この実施例5のコアキャッチャ21は、冷却水戻り配管35を設置することで、冷却水配管出口32上部かつ冷却水配管防護壁31とドライウェル壁面30の間の冷却水出口貯留部34に貯まった冷却水29を吸い込み、コアキャッチャの冷却水分配管13、もしく冷却水入口貯留部20に戻す構造を、実施例1から実施例4記載のコアキャッチャ21の冷却水流路に追加したものである。
冷却水戻り配管35は冷却水戻り配管入口36よりも上部に貯まった冷却水29を吸い込み、コアキャッチャ21の冷却水分配管13、もしく冷却水入口貯留部20に戻すことでコアキャッチャ21の冷却水配管12群に流れる冷却水29の流量を増加させ、コアキャッチャ21の冷却性能を向上することができる。またこの冷却水配管出口32および冷却水戻り配管入口36は高所に配置した方が自然循環力の増加により、より多くの冷却水29を吸い込み、冷却水分配管13、もしく冷却水入口貯留部20に供給することができる。
図15に示すように、冷却水配管出口32および冷却水戻り配管入口36は冷却水配管防護壁31の外側かつドライウェル壁面30の内側に開口する。また図14に示すように冷却水配管防護壁31の上端を、冷却水配管出口32および冷却水戻り配管入口36の上部に配置することで、本発明による冷却水配管出口32と冷却水戻り配管入口36の上部かつ冷却水配管防護壁31とドライウェル壁面30の間の冷却水出口貯留部34に冷却水が貯まる構造とする。
この構造により、冷却水配管出口32および冷却水戻り配管入口36の上部に貯まった水の吸い込み開始までに、ドライウェル4下部空間全体を冷却水で満たす必要が無く、この冷却水出口貯留部34に水が存在すれば冷却水の吸い込みが開始される。
またこの冷却水出口貯留部34はドライウェル4下部空間よりも大幅に小さいため、その部分に水位を形成するために必要な冷却水量は少なく、それに掛かる時間も大幅に少ないため、より少ない冷却水注水量、注水時間でコアキャッチャの冷却能力を向上することができる。また冷却水配管出口32と冷却水戻り配管入口36をより高所に配置して冷却水流量を増加させた場合も注水量、注水時間の増加を招かないことから、冷却水配管出口32と冷却水戻り配管入口36をより高所に配置することで冷却性能の向上を図ることができる。
この冷却水戻り配管36を持つ構造は、実施例1から実施例4およびそれらを組み合わせた冷却水流路を持つコアキャッチャに適用可能である。
本発明に関わる実施例6のコアキャッチャについて図16、図17で説明する。図16は本発明の実施例6のコアキャッチャ21の冷却水配管出口32付近の縦断面図、図17は本発明の実施例6の1変形例である。
実施例6のコアキャッチャ21では、実施例1もしくは実施例2もしくは実施例5に示したような構成の冷却水流路を持つことができる。ここでは実施例1もしくは実施例2もしくは実施例5の構成に追加した実施例6特有の流路について説明する。
この実施例6のコアキャッチャ21は、冷却水配管出口32の上部かつ冷却水配管防護壁31とドライウェル壁面30の間の冷却水出口貯留部34に冷却水が貯まる構造とし、その冷却水出口貯留部34に直接注水が可能な冷却水出口貯留部注水配管33を接続したものである。図16、図17では、冷却水戻り配管35を図示していないが、冷却水戻り配管35を備えた体系でもよい。
また冷却水配管12群は実施例1のようなくし形配置でも実施例3もしくは実施例4のような放射状配置でもよい。
この冷却水出口貯留部注水配管33から冷却水配管貯留部34に注水することで、冷却水配管出口32、もしくは冷却水戻り配管入口36、もしくはその両方の迅速な冠水を可能とする。冷却水出口貯留部注水配管33からの注水に用いる注水源は、冷却水出口貯留部34よりも上部に配置した冷却水タンクの他に、サプレッションチャンバ5の水を利用してもよい。この場合、冷却水出口貯留部34よりもサプレッションチャンバ5水面の方が高い必要がある。また重力による静的な注水以外に、電力やタービン駆動で動くポンプなどの動的な注水設備(図示せず)により注水しても良い。また格納容器2外部に接続口(図示せず)を設け、その接続口に非常設のポンプを接続することにより注水できる設備を設けても良い。また図15のように冷却水出口貯留部注水配管33と冷却水出口貯留部34を直接接続せず、冷却水出口貯留部注水配管33からの冷却水が冷却水出口貯留部34に流れ込む構造としてもよい。
本発明に関わる実施例7のコアキャッチャについて図18で説明する。図18は本発明の実施例7のコアキャッチャ21を設置した原子炉格納容器2を上部から見た拡大図である。
本実施例のコアキャッチャ21では、冷却水配管防護壁31とドライウェル壁面30の間かつ冷却水配管出口32より下部の冷却水配管12の間にも空間を設けることで、この領域に冷却水が流入する構造とする。この構造とすることで冷却水配管出口32が冠水するまでの時間は少し増加するが、冷却水配管防護壁31を背面から冷却することができるため、炉心溶融物22による横方向の侵食をより防止することができる。この構造は実施例1から実施例6のコアキャッチャ21においても用いることができる。
本発明に関わる実施例8のコアキャッチャについて図19で説明する。図19は本発明の実施例8のコアキャッチャの冷却水配管出口付近の縦断面図である。
本実施例のコアキャッチャ21では、冷却水配管防護壁31を高さ方向で分割し、冷却水配管出口32近傍と、炉心溶融物22と接触する可能性のある範囲のみに冷却水配管防護壁31を配置する。コアキャッチャ21を設置すると、ドライウェル4の空間体積が減少する。本実施例のコアキャッチャ21はこのドライウェル4の空間体積の減少を抑えることができる。この構造は実施例1から実施例7のコアキャッチャ21においても用いることができる。
以上説明した実施例を通じて、本発明ではコアキャッチャの冷却水配管出口上部、かつ冷却水戻り配管がある場合は冷却水戻り配管入口上部に冷却水が貯まる構造とすることで、その上部に貯まる冷却水をコアキャッチャに供給することができる。供給される冷却水の流量が増えることにより、コアキャッチャはより安定的に冷却される。
この冷却水配管出口もしくは冷却水戻り配管入口、もしくはその両方をより高所に配置すると、自然循環力が増えることにより上部に貯まった水を吸い込む流量が増加する。よって冷却水配管出口もしくは冷却水戻り配管入口、もしくはその両方をより高所に配置すると、コアキャッチャに供給される冷却水の流量が増えることにより、コアキャッチャはより安定的に冷却される。
しかし高所配置により、注水によってこの冷却水配管出口もしくは冷却水戻り配管入口、もしくはその両方が冠水するまでに必要な注水量が増加し、注水に必要な時間も増加する。そこで本発明では、冷却水配管出口より内側に壁面を設け、その壁面の端部を冷却水配管出口よりも上部に、かつ冷却水戻り配管がある場合は冷却水戻り配管入口より上部設けることで、その内側壁面と外側のドライウェル壁面との間の限られた領域に冷却水が貯まる構造とする。
そして炉心溶融物が落下する事態となった場合、ドライウェル下部空間よりも先にその領域に冷却水が貯まる構造とすることで冷却水配管出口、かつ冷却水戻り配管がある場合は冷却水戻り配管入口が従来の構造に比べて早く、少ない注水量で冠水することができる。このことで、注水量、注水に必要な時間を犠牲にすることなく、冷却水配管出口、かつ冷却水戻り配管がある場合は冷却水戻り配管入口を高所配置することができる。
このように本発明によれば、コアキャッチャの冷却性能の向上と共に、コアキャッチャへの注水に必要な水量および注水に掛かる時間を削減することができ、苛酷事故発生時の原子炉格納容器の健全性を保つことで原子力発電プラントの安全性を向上することができる。
1:原子炉圧力容器、2:原子炉格納容器、3:原子炉建屋、4:ドライウェル、5:サプレッションチャンバ、6:ダイヤフラム・フロア、7:ベント管、8:ドライウェル・ヘッド、9:原子炉格納容器貫通部、10:トップスラブ、11:原子炉格納容器下部床面、12:冷却水配管、13:冷却水分配管、14:コアキャッチャ給水配管、15:犠牲層、16:コアキャッチャ注水弁、17:管部、18:壁部、19:下部空間、20:冷却水入口貯留部、21:コアキャッチャ、22:炉心溶融物、25:架台、26:水管壁パネル、27:コアキャッチャ冷却水入口部、29:冷却水、30:ドライウェル壁面、31:冷却水配管防護壁、32:冷却水配管出口、33:冷却水出口貯留部注水配管、34:冷却水出口貯留部、35:冷却水戻り配管、36:冷却水戻り配管入口

Claims (9)

  1. 原子炉炉心を原子炉格納容器のドライウェル壁で支持する原子炉に適用され、前記原子炉炉心が溶融した際に発生する炉心溶融物を前記原子炉格納容器の床面で受け止めるために前記原子炉格納容器の床面上に設置される原子炉のコアキャッチャであって、
    コアキャッチャは前記原子炉炉心の下部に、前記原子炉格納容器の床面とドライウェル壁により形成された円筒状の空間の底部に設置され、炉心溶融物を前記原子炉格納容器の床面で受け止めるための犠牲層を漏斗状に配置しており、
    前記漏斗状犠牲層の底部に設けた冷却水の第1の貯留部と、該第1の貯留部から分岐して前記漏斗状犠牲層に沿って高さ方向に配置され上端部が開口した複数の冷却水配管と、前記漏斗状犠牲層の上部に設けた冷却水の第2の貯留部と、原子炉炉心溶融時に前記冷却水の第1の貯留部に冷却水を供給する手段を備えており、
    前記漏斗状犠牲層の立ち上がり部分において前記複数の冷却水配管は前記漏斗状犠牲層と前記ドライウェル壁の間に位置づけられ、前記複数の冷却水配管の上部位置は前記漏斗状犠牲層の上部位置よりも低い位置とすることで、前記漏斗状犠牲層の立ち上がり部分の上部周囲に前記冷却水の第2の貯留部を形成していることを特徴とする原子炉のコアキャッチャ。
  2. 請求項1記載の原子炉のコアキャッチャであって、
    前記冷却水配管は、菅部と壁部が交互に配置された水菅壁パネルで構成されていることを特徴とする原子炉のコアキャッチャ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の原子炉のコアキャッチャであって、
    前記冷却水の第1の貯留部は直線状に配置され、その左右に複数の冷却水配管が接続されたくし形形状に配置されていることを特徴とする原子炉のコアキャッチャ。
  4. 請求項1または請求項2に記載の原子炉のコアキャッチャであって、
    前記冷却水の第1の貯留部は中央部に配置され、中央部から放射状に複数の冷却水配管が接続された放射形状に配置されていることを特徴とする原子炉のコアキャッチャ。
  5. 請求項4に記載の原子炉のコアキャッチャであって、
    前記放射形状に配置された前記複数の冷却水配管は、開口部分に至る途中で複数配管に分岐されていることを特徴とする原子炉のコアキャッチャ。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の原子炉のコアキャッチャであって、
    前記冷却水の第1の貯留部と前記冷却水の第2の貯留部との間に戻り配管を設置していることを特徴とする原子炉のコアキャッチャ。
  7. 請求項6に記載の原子炉のコアキャッチャであって、
    前記戻り配管は前記漏斗状犠牲層から離れた経路に配置されていることを特徴とする原子炉のコアキャッチャ。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の原子炉のコアキャッチャであって、
    前記ドライウェル壁を介して、前記原子炉炉心の下部に冷却水を投入する手段を備えていることを特徴とする原子炉のコアキャッチャ。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の原子炉のコアキャッチャであって、
    前記漏斗状犠牲層の立ち上がり部分において前記複数の冷却水配管は前記漏斗状犠牲層と前記ドライウェル壁の間に位置づけられ、前記複数の冷却水配管の上部位置は前記漏斗状犠牲層の上部位置よりも低い位置とすることで、前記漏斗状犠牲層の立ち上がり部分の上部周囲に前記冷却水の第2の貯留部を形成しているとともに、
    前記漏斗状犠牲層の立ち上がり部分の一部において、前記冷却水配管の一部が前記漏斗状犠牲層に覆われずに前記原子炉炉心の下部空間に接していることを特徴とする原子炉のコアキャッチャ。
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