JP2015044965A - 電子写真機器等の帯電ロール、転写ロール、現像ロール、転写ベルト等に使用される半導電性ゴム組成物 - Google Patents

電子写真機器等の帯電ロール、転写ロール、現像ロール、転写ベルト等に使用される半導電性ゴム組成物 Download PDF

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Koji Onuki
孝司 大貫
真一 宇渡
Shinichi Uto
真一 宇渡
和樹 宇野
Kazuki Uno
和樹 宇野
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Abstract


【課題】体積抵抗率の環境依存性が小さいイオン導電性を特徴とする半導電性ゴム組成物、及び半導電性ゴム組成物を架橋してなる半導電性ゴム架橋体を得る。
【解決手段】エピクロルヒドリン系ゴム及びクロロプレンゴムを含有するブレンドゴム、カーボンブラックを含有する半導電性ゴム組成物及び半導電性ゴム組成物を架橋してなる半導電性ゴム架橋体である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真機器用途等に使用される体積抵抗率の環境変動が小さく、且つ体積抵抗率の低いイオン導電性を示す半導電性組成物及び同組成物を架橋してなるゴム架橋体に関するものである。
エピクロルヒドリン系ゴム材料はその特異的なイオン導電特性を生かしてOA機器の部品として幅広く使用されている。OA機器の部品としてはより体積抵抗率の低下させること、体積抵抗率の環境変動を抑制することが求められてきた。
電子写真機器等の画像形成装置において、感光体や誘電体等の被帯電体面を帯電処理する手段として、近年では直接接触帯電方式が採用されている。直接接触帯電方式においては、電圧を印加した帯電部材を被帯電体面に直接接触させて被帯電体面を帯電処理する。帯電部材としては、一般的には金属製等の心棒の軸上に半導電性の弾性体層が形成されたローラー等が使用される。
半導電性の弾性体層には従来、カーボンブラック等の導電粒子が配合され、半導電化された電子導電系の半導電性組成物、ゴム架橋体を使用する方法、エピクロルヒドリンゴムやニトリルブタジエンゴム等のそれ自身が半導電特性を有する極性ゴムを使用する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
一方で、半導電特性を有する極性ゴムを用いた半導電性組成物、ゴム架橋体を使用する方法においては、体積抵抗率の環境変動が電子導電系に比較して大きく、体積抵抗率の環境依存性が問題視されるケースがあり、様々な重合体及び配合が検討されてきた。
特開2000−063656
体積抵抗率の環境依存性が低いイオン導電性のゴムを用いたゴム架橋体を得ることを課題とする。
本発明はイオン導電性のエピクロルヒドリン系ゴムとクロロプレンゴムとのブレンドゴムに、カーボンブラックを配合する事により、体積抵抗率の環境変動の抑制を行うことである。
即ち、本発明は
項1
(a1)エピクロルヒドリン系ゴム及び(a2)クロロプレンゴムを含有する(A)ブレンドゴム、(B)カーボンブラックを含有する半導電性ゴム組成物。
項2
(a1)エピクロルヒドリン系ゴムがエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体であることを特徴とする項1に記載の半導電性ゴム組成物。
項3
(A)ブレンドゴムにおける比率が(a1)エピクロルヒドリン系重合体ゴム60〜90重量%、(a2)クロロプレンゴム40〜10重量%であることを特徴とする項1又は2に記載の半導電性ゴム組成物。
項4
(A)ブレンドゴム100重量部に対して、(B)カーボンブラックを20〜40重量部含有することを特徴とする項1〜3いずれかに記載の半導電性ゴム組成物。
項5
項1〜4いずれかに記載の半導電性ゴム組成物を架橋してなる半導電性ゴム架橋体。
項6
10℃/15%RH及び35℃/85%RHの両環境下での体積抵抗率の対数の差で表される体積抵抗率の環境変動が1.5以下であることを特徴とする項5記載の半導電性ゴム架橋体。
項7
JIS K6253のタイプAに準拠するゴム硬度が60〜70であり、23℃/50%RH環境下の体積抵抗率の対数が7.7以下であることを特徴とする項5又は6に記載の半導電性ゴム架橋体。
項8
項5〜7いずれかに記載の半導電性ゴム架橋体を用いた半導電性ゴム部品。
項9
項8に記載の半導電性ゴム部品からなる帯電ロール、転写ロール、現像ロール、転写ベルト。
本発明の半導電性ゴム組成物を架橋してなる半導電性ゴム架橋体は抵抗の環境変動が小さく、且つ体積抵抗率の低いイオン導電性を示すゴム架橋体であり、半導電性部材として幅広く用いることができ、特に電子写真機器用途に好ましく用いられる。
本発明は (a1)エピクロルヒドリン系ゴム及び(a2)クロロプレンゴムを含有する(A)ブレンドゴム、(B)カーボンブラックを含有する半導電性ゴム組成物である。
ブレンドゴム
本発明は(a1)エピクロルヒドリン系ゴム及び(a2)クロロプレンゴムを含有する(A)ブレンドゴムを用いる。ブレンドゴムの比率は、(a1)エピクロルヒドリン系ゴム60〜90重量%、(a2)クロロプレンゴム40〜10重量%を含有することが好ましく、(a1)エピクロルヒドリン系ゴム65〜90重量%、(a2)クロロプレンゴム35〜10重量%を含有することがより好ましく、(a1)エピクロルヒドリン系ゴム70〜90重量%、(a2)クロロプレンゴム30〜10重量%を含有することが特に好ましい。
本発明の(A)ブレンドゴムは(a1)エピクロルヒドリン系ゴム及び(a2)クロロプレンゴムを含有し、(a1)エピクロルヒドリン系ゴム及び(a2)クロロプレンゴムからなるものが好ましいが、本発明の効果を損なわない限り、天然ゴム、イソプレンゴム(IR)、1,2−ポリブタジエン(VBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CPE)、アクリルゴム(ACM)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素化アクリロニトリルブタジエンゴム(H−NBR)を他のゴム種として含有してもよい。
エピクロルヒドリン系ゴム
エピクロルヒドリン系ゴムは、エピクロルヒドリンゴムはエピクロルヒドリン単体重合体、エピクロルヒドリンーエチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリンープロピレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリンーエチレンオキサイドーアリルグリシジルエーテル三元共重合体、エピクロルヒドリンーエチレンオキサイドープロピレンオキサイドーアリルグリシジルエーテル四元共重合体を挙げることができる。特にエピクロルヒドリンーエチレンオキサイドーアリルグリシジルエーテル三元共重合体であることが好ましく、要求特性に応じて架橋物性に大きな影響を与えない範囲で、更にエピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン、エチレンオキサイド二元共重合体をブレンドしても構わない。またエピクロルヒドリン系ゴムの分子量は特に制限されないが、通常ムーニー粘度表示でML1+4(100℃)=20〜150程度である。
エピクロルヒドリンーエチレンオキサイドーアリルグリシジルエーテル三元共重合体においては、エピクロルヒドリンに基づく構成単位を全重合単位に対して10〜45モル%であることが好ましく、15〜40モル%であることがより好ましい。エチレンオキサイドに基づく構成単位を全重合単位に対して、50〜85モル%であることが好ましく、56〜80モル%であることがより好ましい。アリルグリシジルエーテルに基づく構成単位を全重合単位に対して、1〜15モル%であることが好ましく、2〜12モル%であることがより好ましい。
クロロプレンゴム
クロロプレンゴムはクロロプレンモノマーを構成単位に有する重合体である。クロロプレンモノマーの合成法はアセチレン法、ブタジエン法に分けられるが、どちらの合成法を用いたクロロプレンモノマーを用いていても良い。クロロプレンゴムはクロロプレンモノマーとクロロプレンと共重合可能な単量体との共重合体であってもよく、共重合可能な単量体としては、例えば、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、アクリロニトリル、アクリル酸又はそのエステル類、メタクリル酸又はそのエステル類等が挙げられる。クロロプレンゴムの分子量は特に制限されないが、通常ムーニー粘度表示でML1+4(100℃)=40〜60程度である。
クロロプレンゴムは、キサントゲン変性、硫黄変性、メルカプタン変性されていてもよく、メルカプタン変性されていることが好ましい。
クロロプレンゴムは、0℃×3か月の保管条件で最終結晶化度が15%以下のものが好ましい。
カーボンブラック
本発明の半導電性ゴム組成物で用いられる(B)カーボンブラックとしては、特に限定されない。算術平均粒子径の大きなカーボンブラックが好適に使用され、算術平均粒子径が61nm以上であることが好ましい。算術平均粒子径の上限は特に限定されないが125nm以下であることが好ましく、95nm以下であることがより好ましい。算術平均粒子径は電子顕微鏡観察により計測して算術平均して得られる。
本発明の半導電性ゴム組成物において、(B)カーボンブラックの配合量は上記(A)ブレンドゴム100重量部に対して20〜40重量部であることが好ましく、25〜35重量部であることがより好ましい。
架橋剤
本発明の半導電性ゴム組成物において、架橋剤としては特に限定されないが、ポリアミン類、チオウレア類、チアジアゾール類、トリアジン類、キノキサリン類、ビスフェノール類、有機過酸化物、硫黄等を例示することができ、硫黄であることが好ましい。架橋剤は一種を単独で用いても、二種以上を組み合わせて用いても良い。
ポリアミン類としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンテトラミン、p -フェニレンジアミン、クメンジアミン、N,N'−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン、エチレンジアミンカーバメート、ヘキサメチレンジアミンカーバメート等が挙げられる。
チオウレア類としては、2−メルカプトイミダゾリン、1,3−ジエチルチオウレア、1,3−ジブチルチオウレア、トリメチルチオウレア等が挙げられる。
チアジアゾール類としては、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−5−チオベンゾエート等が挙げられる。
トリアジン類としては、2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン、2−ヘキシルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−ジエチルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−シクロヘキシルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−アニリノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−フェニルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン等が挙げられる。
キノキサリン類としては、2,3−ジメルカプトキノキサリン、キノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、5,8−ジメチルキノキサリン−2,3−ジチカーボネート等が挙げられる。
ビスフェノール類としてはビスフェノールAF、ビスフェノールS等が挙げられる。
有機過酸化物としては、tert− ブチルヒドロパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキサイド、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート等が挙げられる。
硫黄としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄、非危険物硫黄等が挙げられる。
本発明の半導電性ゴム組成物において、架橋剤の配合量は、(A)ブレンドゴム100重量部に対して、0.1〜10重量部であり、0.5〜1.5重量部であることが好ましい。(A)ブレンドゴム100重量部に対して、0.1重量部未満の配合量では架橋が不十分となり、一方、(A)ブレンドゴム100重量部に対して10重量部を超えると、架橋体が剛直になりすぎてゴム架橋体として通常期待される物性が得られなくなる。
架橋促進剤
本発明で用いられる架橋促進剤は上記架橋剤と共に用いられる公知の架橋促進剤であれば特に限定されないが、チウラム系架橋促進剤、チアゾール系架橋促進剤、モルホリンスルフィド系架橋促進剤、スルフェンアミド系架橋促進剤等を挙げることができる。
チウラム系架橋促進剤としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等が挙げられる。
チアゾール系架橋促進剤としてはメルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジル・ジスルフィド、2-メルカプトベンゾチアゾールの各種金属塩、2-メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2−(N,N−ジエチルチオ・カルバモイルチオ)ベンゾチアゾール、2−(4’−モノホリノ・ジチオ)ベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド等が挙げられる。
モルホリンスルフィド系架橋促進剤としてはモルホリンジスルフィドが挙げられる。
スルフェンアミド系架橋促進剤としてはN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N−第三ブチル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N−第三ブチル−ジ(2−ベンゾチアゾール)スルフェンイミド等が挙げられる。
本発明の半導電性ゴム組成物において、架橋促進剤の配合量は、(A)ブレンドゴム100重量部に対して、0.1〜5重量部であり、0.3〜3重量部であることが好ましい。
本発明の半導電性ゴム組成物に対しては、本発明の効果を損なわない限り、上記の他に当該技術分野で行われる各種の受酸剤、充填剤、可塑剤、加工助剤、難燃剤、顔料、老化防止剤等を任意で配合することができる。
本発明の半導電性ゴム組成物において、受酸剤としては、架橋剤に応じて公知の受酸剤を使用でき、金属化合物及び/又は無機マイクロポーラス・クリスタルが用いられる。
金属化合物としては、周期表第II族(2族および12族 金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩、亜リン酸塩、周期表第IV族(4族および14族)の非鉛系金属の酸化物、塩基性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜リン酸塩、塩基性亜硫酸塩、三塩基性硫酸塩等の金属化合物が挙げられる。
前記、金属化合物の具体例としては、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸ナトリウム、生石灰、消石灰、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フタル酸カルシウム、亜リン酸カルシウム、亜鉛華、酸化錫、ステアリン酸錫、塩基性亜リン酸錫、等を挙げることができる。特に好ましい受酸剤としては亜鉛華、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、消石灰、生石灰が挙げられる。
無機マイクロポーラス・クリスタルとは、結晶性の多孔体を意味し、無定型の多孔体、例えばシリカゲル、アルミナ等とは明瞭に区別できるものである。このような無機マイクロポーラス・クリスタルの例としては、ゼオライト類、アルミナホスフェート型モレキュラーシーブ、層状ケイ酸塩、ハイドロタロサイト類、チタン酸アルカリ金属塩等が挙げられる。特に好ましい受酸剤としては、ハイドロタルサイト類が挙げられる。
ゼオライト類は、天然ゼオライトの外、A型、X型、Y型の合成ゼオライト、ソーダライト類、天然ないしは合成モルデナイト、ZSM−5などの各種ゼオライト及びこれらの金属置換体であり、これらは単独で用いても2種以上の組み合わせで用いても良い。また金属置換体の金属はナトリウムであることが多い。ゼオライト類としては酸受容能が大きいものが好ましく、A型ゼオライトが好ましい。
前記ハイドロタルサイト類は下記一般式(1)
MgZnAl(OH)(2(X+Y)+3Z−2)CO・wHO・・・(1)
[式中、xとy はそれぞれx+y=1〜10の関係を有する0〜10の実数、zは1〜5の実数、wは0〜10の実数をそれぞれ示す]で表わされる。
ハイドロタルサイト類の具体例として、Mg4.5Al(OH)13CO・3.5HO、Mg4.5Al(OH)13CO、MgAl(OH)12CO・3.5HO、MgAl(OH)14CO・4HO、MgAl(OH)10CO・1.7HO、MgZnAl(OH)12CO・3.5HO、MgZnAl(OH)12CO、Mg4.3Al(OH)12.6CO・3.5HO等を挙げることができる。
本発明の半導電性ゴム組成物において、受酸剤の配合量は(A)ブレンドゴム100重量部に対して、0.2〜50重量部であることが好ましく、1〜20重量部であることが特に好ましい。受酸剤の含有量が0.2重量部未満では架橋が不十分となり、50重量部を超えると架橋体が剛直になりすぎて、通常期待される物性が得られなくなる恐れがある。
加工方法
本発明の半導電性ゴム組成物の配合方法としては、従来ポリマー加工の分野において利用されている任意の手段を用いることができ、例えばミキシングロール、バンバリーミキサー、各種ニーダー類等を用いることができる。
本発明の半導電性ゴム架橋体の製造方法としては、本発明の半導電性ゴム組成物を通常100〜200℃に加熱することで得られる。架橋時間は温度により異なるが、通常0.5〜300分の間である。成型方法としては特に限定されるものではないが、例えば金型による圧縮成型、射出成型、スチーム缶やエアーオーブン等による加熱方法などが好適に用いられる。
半導電性ゴム架橋体
本発明の半導電性ゴム組成物を架橋して得られる半導電性ゴム架橋体は、以下であることが好ましい。
環境変動
本発明においては、環境変動とは10℃×15%RH及び35℃×85%RHの両環境下での体積抵抗率の対数の差で定義する。
即ち、環境変動は、以下の式(2)で得られる値である。
式:log10 (10℃ × 15% RHの体積抵抗率)−log10 (35℃×85%RHの体積抵抗率)・・・(2)
本発明の半導電性ゴム架橋体は環境変動が1.5以下であることが好ましく、1.3以下であることが好ましい。
体積抵抗率の対数
本発明の半導電性ゴム架橋体は、23℃/50%RH環境下の体積抵抗率の対数(log1023℃ × 50% RHの体積抵抗率)が7.7以下であることが好ましい。
ゴム硬度
ゴム硬度についてはJIS K6253のタイプAに準拠して測定を行い、60〜70であることが好ましい。
以下、本発明を実施例、比較例により具体的に説明する。但し、本発明はその要旨を逸脱しない限り以下の実施例に限定されるものではない。
下記表1の配合(I)に記載された各材料を130℃にて密閉式混合器で混練し、得られた組成物を、更に表面温度を70℃に調整したオープンロールにて表1の配合(II)に記載された架橋剤、架橋促進剤を添加して混練し、未架橋ゴムシートを作製した。得られた未架橋ゴムシートを用い、170℃で15分プレス架橋し、架橋シートを得た。尚、表1に記載されている配合(I)、配合(II)に記載された材料の配合単位は重量部である。
体積抵抗率
得られた架橋シートを10℃/15%RH環境下、23℃/50%RH環境下、35℃/85%RH環境下、にてそれぞれ状態調整を行った後、JIS K6271に準拠し、二重リング電極を用いた三菱油化株式会社製ハイレスタを用いて、10V印加、1分後の体積抵抗率を測定した。結果を表1に示す。
環境変動
体積抵抗率の測定で得られた10℃/15%RH環境下、35℃/85%RH環境下、それぞれの体積抵抗率をもとに、体積抵抗率の環境変動を求めた。尚、体積抵抗率の環境変動の数値が小さいほど体積抵抗率の環境依存性が小さいことになる。本願の体積抵抗率の環境変動は低温低湿環境下(10℃/15%RH環境下)での体積抵抗率の対数と高温高湿環境下(35℃/85%RH環境下)での体積抵抗率の対数の差より算出した。結果を表1に示す。
ゴム硬度
ゴム硬度についてはJIS K6253に準拠し、高分子計器株式会社製アスカーゴム硬度計タイプAデュロメーターを用いて測定した。結果を表1に示す。
Figure 2015044965
*1:ダイソー株式会社製 「エピクロマーCG102」
*2:JSR株式会社製 「N230S」
*3:昭和電工株式会社製 「ショウプレンWRT(メルカプタン変性タイプクロロプレンゴム)」
*4:東海カーボン株式会社製 「シーストS(算術平均粒子径66nm)」
*5:大内新興化学株式会社製 「ノクラックMB」
*6:大内新興化学株式会社製 「ノクセラーTS」
*7:大内新興化学株式会社製 「ノクセラーDM」
表1の実施例1は、エピクロルヒドリン系ゴムとクロロプレンゴムとのブレンドゴム、カーボンブラックを配合した組成物を架橋して得られた架橋体であるが、環境変動が小さく、環境依存性に優れていた。
表1の比較例1はエピクロルヒドリン系ゴム、カーボンブラックを配合した組成物を架橋して得られた架橋体であり、表1の比較例2はエピクロルヒドリン系ゴムとニトリルブタジエンゴムとのブレンドゴム、カーボンブラックを配合した組成物を架橋して得られた架橋体であるが、いずれも実施例1の架橋体と比較して、環境変動が大きく、環境依存性の点で劣っていた。
本発明のゴム架橋体は、通常半導電性ゴム部品が使用される分野に広く応用することができる。例えば、電子写真機器用の帯電ロール、転写ロール、現像ロール、転写ベルト、ゴムブレード等に有用である。

Claims (9)

  1. (a1)エピクロルヒドリン系ゴム及び(a2)クロロプレンゴムを含有する(A)ブレンドゴム、(B)カーボンブラックを含有する半導電性ゴム組成物。
  2. (a1)エピクロルヒドリン系ゴムがエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の半導電性ゴム組成物。
  3. (A)ブレンドゴムにおける比率が(a1)エピクロルヒドリン系重合体ゴム60〜90重量%、(a2)クロロプレンゴム40〜10重量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導電性ゴム組成物。
  4. (A)ブレンドゴム100重量部に対して、(B)カーボンブラックを20〜40重量部含有することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の半導電性ゴム組成物。
  5. 請求項1〜4いずれかに記載の半導電性ゴム組成物を架橋してなる半導電性ゴム架橋体。
  6. 10℃/15%RH及び35℃/85%RHの両環境下での体積抵抗率の対数の差で表される体積抵抗率の環境変動が1.5以下であることを特徴とする請求項5記載の半導電性ゴム架橋体。
  7. JIS K6253のタイプAに準拠するゴム硬度が60〜70であり、23℃/50%RH環境下の体積抵抗率の対数が7.7以下であることを特徴とする請求項5又は6に記載の半導電性ゴム架橋体。
  8. 請求項5〜7いずれかに記載の半導電性ゴム架橋体を用いた半導電性ゴム部品。
  9. 請求項8に記載の半導電性ゴム部品からなる帯電ロール、転写ロール、現像ロール、転写ベルト。
JP2013178380A 2013-08-29 2013-08-29 電子写真機器等の帯電ロール、転写ロール、現像ロール、転写ベルト等に使用される半導電性ゴム組成物 Pending JP2015044965A (ja)

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WO2021205753A1 (ja) * 2020-04-07 2021-10-14 デンカ株式会社 ゴム組成物、加硫物及び成形品
WO2023210519A1 (ja) * 2022-04-28 2023-11-02 デンカ株式会社 ゴム組成物、加硫成形体及び加硫物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021205753A1 (ja) * 2020-04-07 2021-10-14 デンカ株式会社 ゴム組成物、加硫物及び成形品
WO2023210519A1 (ja) * 2022-04-28 2023-11-02 デンカ株式会社 ゴム組成物、加硫成形体及び加硫物

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