JP2015044912A - 導電性接合組成物、導電性接合シート、電子部品およびその製造方法 - Google Patents

導電性接合組成物、導電性接合シート、電子部品およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】導電性を確保しつつ、接合強度に優れる導電性接合組成物、導電性接合シート、電子部品およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】導電性接合組成物は、はんだ粒子と、熱硬化性樹脂および硬化剤を含有する樹脂成分とを含有し、はんだ粒子の融点における樹脂成分の粘度が、8000Pa・s以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性接合組成物、導電性接合シート、電子部品およびその製造方法、詳しくは、導電性接合組成物、それから形成される導電性接合シート、その導電性接合シートを用いる電子部品の製造方法、および、その製造方法により得られる電子部品に関する。
従来、配線回路基板の端子間の接合などの電子部品の製造・実装において、鉛フリーのため環境汚染がなく、かつ、低溶融可能なため電子部品や基板に熱負荷を与えないなどの観点から、錫−ビスマス系などのはんだからなるはんだ粒子を含有するはんだ部材を用いることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、熱硬化性樹脂、半田粉および硬化剤を含む樹脂層を含み、樹脂層の溶融粘度が50Pa・s以上5000Pa・s以下である接着テープが記載されている。
WO2008/023452
特許文献1では、樹脂層を低粘度にすることにより、部材間の接合時において、はんだ粒子が電極端子に移動する自己凝集を促進させ、その結果、2つの電極端子を接合し、導電性を向上させている。
しかし、特許文献1の接着テープでは、部材間の接合時に、熱硬化性樹脂の流動性が高くなり過ぎるため、熱硬化性樹脂が部材外部へ流出する不具合が生じる。また、はんだ粒子が、部材の接合界面に過度に濡れ広がるため、接合強度を発現する熱硬化性樹脂の部材への接着面積が不足する不具合が生じる。その結果、2つの部材間の接合強度が低下する。
本発明の目的は、導電性を確保しつつ、接合強度に優れる導電性接合組成物、導電性接合シート、電子部品およびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の導電性接合組成物は、はんだ粒子と、熱硬化性樹脂および硬化剤を含有する樹脂成分とを含有し、前記はんだ粒子の融点における前記樹脂成分の粘度が、8000Pa・s以上であることを特徴としている。
また、本発明の導電性接合組成物では、前記樹脂成分が熱可塑性樹脂をさらに含有することが好適である。
また、本発明の導電性接合組成物では、熱可塑性樹脂がアクリルゴムであることが好適である。
また、本発明の導電性接合組成物では、前記熱可塑性樹脂の体積含有割合が、前記樹脂成分に対して、60体積%以上であることが好適である。
また、本発明の導電性接合組成物では、前記はんだ粒子の平均粒子径が、1μm以上100μm以下であることが好適である。
また、本発明の導電性接合組成物では、前記はんだ粒子が、錫−ビスマス合金からなることが好適である。
また、本発明の導電性接合組成物では、前記はんだ粒子の表面が有機酸で被覆されていることが好適である。
また、本発明の導電性接合シートは、上述の導電性接合組成物がシート状に形成されていることを特徴とする。
また、本発明の導電性接合シートでは、導電性接合シートの厚み方向において、前記はんだ粒子が1個存在していることが好適である。
また、本発明の電子部品の製造方法は、対応する端子が互いに間隔を隔てて対向配置されるように配置された2つの配線回路基板の間に、上述の導電性接合シートが配置された積層体を用意する工程と、はんだ粒子の融点未満かつ熱硬化性樹脂の硬化温度未満で前記積層体を加熱しながら、積層体を圧着する工程、および、はんだ粒子の融点以上かつ熱硬化性樹脂の硬化温度以上で前記積層体を加熱しながら、積層体を圧着する工程を備えることを特徴としている。
本発明の電子部品は、上述の電子部品の製造方法により得られることを特徴としている。
本発明の導電性接合組成物は、はんだ粒子と、熱硬化性樹脂および硬化剤を含有する樹脂成分とを含有し、はんだ粒子の融点における前記樹脂成分の粘度が、8000Pa・s以上である。そのため、導電性接合組成物またはそれから形成されるシートによって接合される電子部品の導電性を確保しつつ、電子部品の接合部における接合強度が優れる。
本発明の電子部品の製造方法では、導電性接合シートを用いる。そのため、2つの配線回路基板を簡便に接合できるとともに、各端子を電気的に接続するはんだ接合部を確実に接合することができる。
また、本発明の電子部品は、導電性が良好であり、接合強度に優れている。
図1は、本発明の電子部品の製造方法の一実施形態を説明する工程図であり、図1Aは、導電性接合シートおよび配線回路基板を用意する工程、図1Bは、導電性接合シートと配線回路基板とを積層する工程、図1Cは、導電性接合シートと配線回路基板とを仮圧着する工程、および、図1Dは、導電性接合シートと配線回路基板を本圧着する工程を示す。 図2は、本発明の実施例1の導電性接合シートを用いて接続評価試験にて得られた積層体の断面図のSEM写真を示す。 図3は、比較例1の導電性接合シートを用いて接続評価試験にて得られた積層体の断面図のSEM写真を示す。 図4は、比較例3の導電性接合シートを用いて接続評価試験にて得られた積層体の断面図のSEM写真を示す。
本発明の導電性接合組成物は、はんだ粒子と、樹脂成分とを含有する。
はんだ粒子は、例えば、環境適正の観点から、鉛を含有しないはんだ材料(鉛フリーはんだ材料)が挙げられる。具体的には、錫−ビスマス合金(Sn−Bi)、錫−銀−銅合金(Sn−Ag−Cu)などの錫合金が挙げられる。低温接合の観点から、好ましくは、錫−ビスマス合金が挙げられる。
はんだ粒子は、単独使用または2種以上を併用することができる。
錫−ビスマス合金における錫の含有割合は、例えば、10質量%以上、好ましくは、25質量%以上であり、また、例えば、50質量%以下、好ましくは、45質量%以下である。ビスマスの含有割合は、例えば、50質量%以上、好ましくは、55質量%以上であり、また、例えば、90質量%以下、好ましくは、75質量%以下である。
はんだ材料の融点(はんだ粒子の融点)は、例えば、240℃以下であり、好ましくは、200℃以下、より好ましくは、180℃以下であり、また、例えば、100℃以上であり、好ましくは、120℃以上、より好ましくは、130℃以上である。はんだ材料の融点は、示差走査熱量測定(DSC)により求めることができる。
はんだ粒子の形状としては、特に限定されず、例えば、球形状、板形状、針形状などが挙げられ、好ましくは、球形状が挙げられる。
はんだ粒子の平均粒子径は、例えば、1μm以上、好ましくは、5μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下である。はんだ粒子の平均粒子径が上記下限以上であると、はんだ接合部において、十分な導電性を得ることができる。一方、はんだ粒子の平均粒子径が上記上限以下であると、微細な配線回路基板において、隣接する端子同士がはんだ粒子を介して短絡することを防止することができる。
はんだ粒子の平均粒子径は、レーザー回折散乱式粒度分布計を用いて測定することにより求められる。
はんだ粒子は、好ましくは、その表面が有機酸で被覆されている。
有機酸としては、例えば、プロピオン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、オレイン酸、アビエチン酸、アスコルビン酸、クエン酸などの脂肪族カルボン酸、例えば、安息香酸、2−フェノキシ安息香酸、フタル酸、ジフェニル酢酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの芳香族カルボン酸などが挙げられる。
有機酸は、単独使用または2種以上を併用することができる。
はんだ粒子の表面が有機酸で被覆されることにより、はんだ粒子表面の酸化膜およびはんだ粒子と接合する電極表面の酸化膜を除去し、はんだ材料の融点にてはんだ粒子をより確実に溶融させて、電極と合金化させることができる。
導電性接合組成物におけるはんだ粒子の体積含有割合は、例えば、1体積%以上、好ましくは、2体積%以上、より好ましくは、3体積%以上であり、また、例えば、80体積%以下、好ましくは、50体積%以下、より好ましくは、30体積%以下である。
はんだ粒子の体積含有割合を上記下限以上とすると、はんだ接合部において、十分な導電性を得ることができる。一方、はんだ粒子の体積含有割合を上記上限以下とすると、導電性接合組成物をシート化することが容易となる。
樹脂成分は、熱硬化性樹脂および硬化剤を含有する。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、熱硬化性(メタ)アクリル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、熱硬化性ポリエステル、マレイミド樹脂などが挙げられる。好ましくは、エポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂(例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ダイマー酸変性ビスフェノール型エポキシ樹脂など)、ノボラック型エポキシ樹脂(例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂など)、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂(例えば、ビスアリールフルオレン型エポキシ樹脂など)、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂(例えば、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂など)などの芳香族系エポキシ樹脂、例えば、トリエポキシプロピルイソシアヌレート(トリグリシジルイソシアヌレート)、ヒダントインエポキシ樹脂などの含窒素環エポキシ樹脂、例えば、脂肪族系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂(例えば、ジシクロ環型エポキシ樹脂など)、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂などが挙げられる。
これらの熱硬化性樹脂は、単独使用または2種類以上併用することができる。
エポキシ樹脂として、好ましくは、芳香族系エポキシ樹脂、より好ましくは、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック樹脂、とりわけ好ましくは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂が挙げられる。
また、好ましくは、ビスフェノールエポキシ樹脂とノボラック樹脂との組み合わせであり、さらに好ましくは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とクレゾールノボラック型エポキシ樹脂との組み合わせが挙げられる。エポキシ樹脂として、この組み合わせを選択することにより、成形性、可撓性、耐熱性などに優れる。
エポキシ樹脂のエポキシ当量は、例えば、80g/eq以上、好ましくは、100g/eq以上であり、また、例えば、500g/eq以下、好ましくは、400g/eq以下である。
熱硬化性樹脂の硬化する温度は、熱硬化性樹脂、熱硬化触媒の種類などに応じて決定されるが、例えば、140℃以上、好ましくは、145℃以上であり、また、例えば、250℃以下、好ましくは、230℃以下である。
樹脂成分における熱硬化性樹脂の体積含有割合は、例えば、1体積%以上、好ましくは、3体積%以上、より好ましくは、5体積%以上であり、また、例えば、45体積%以下、好ましくは、35体積%以下、より好ましくは、25体積%以下である。この範囲とすることにより、接合強度をより一層良好にすることができる。
特に、熱硬化性樹脂が、ビスフェノールエポキシ樹脂とノボラック樹脂とを併用する場合、その体積含有割合は、ノボラック樹脂100体積部に対して、ビスフェノールエポキシ樹脂は、例えば、150体積%以上、好ましくは、200体積%以上であり、また、例えば、500体積%以下、好ましくは、300体積%以下である。
硬化剤は、熱硬化性樹脂の種類などに応じて適宜決定されるが、例えば、フェノール樹脂、アミン類、チオール類などが挙げられ、好ましくは、フェノール樹脂が挙げられる。
フェノール樹脂は、例えば、フェノールとホルムアルデヒドとを酸性触媒下で縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂、例えば、フェノールとジメトキシパラキシレンまたはビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノール・アラルキル樹脂などが挙げられる。
これらの硬化剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
フェノール樹脂の水酸基当量は、例えば、10g/eq以上、好ましくは、50g/eq以上であり、また、例えば、500g/eq以下、好ましくは、400g/eq以下である。
樹脂成分における硬化剤の体積含有割合は、例えば、1体積%以上、好ましくは、3体積%以上、より好ましくは、5体積%以上であり、また、例えば、50体積%以下、好ましくは、40体積%以下、より好ましくは、30体積%以下である。
樹脂成分は、好ましくは、熱可塑性樹脂を含有する。
熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリルゴム、ポリブタジエンなどのゴム、例えば、スチレン−ブチジエン−スチレン共重合体、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体など)、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性ポリイミド、熱可塑性ポリアミド(ナイロン(登録商標))、ポリアセタール樹脂などが挙げられる。
これら共重合性モノマーは、単独または2種以上併用することができる。
好ましくは、ゴムが挙げられ、より好ましくは、アクリルゴムが挙げられる。ゴムを含有することにより、樹脂成分の粘度を容易に調整することができる。
アクリルゴムは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含むモノマーの重合により得られる合成ゴムである。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、メタクリル酸アルキルエステルおよび/またはアクリル酸アルキルエステルであって、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニルなどの、アルキル部分が炭素数1〜10の直鎖状または分岐状の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられ、好ましくは、アルキル部分が炭素数2〜8の直鎖状の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルの配合割合は、モノマーに対して、例えば、50質量%以上、好ましくは、75質量%以上であり、例えば、99質量%以下でもある。
モノマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと重合可能な共重合性モノマーを含むこともできる。
共重合性モノマーは、ビニル基を含有し、例えば、(メタ)アクリロニトリルなどのシアノ基含有ビニルモノマー、例えば、スチレンなどの芳香族ビニルモノマーなどが挙げられる。
共重合性モノマーの配合割合は、モノマーに対して、例えば、50質量%以下、好ましくは、25質量%以下であり、例えば、1質量%以上でもある。
アクリルゴムは、接着力を増大させるために、主鎖の末端または途中に結合する官能基を含んでいてもよい。官能基としては、例えば、カルボキシル基、ヒドロキシル基などが挙げられる。
アクリルゴムの重量平均分子量Mwは、例えば、5万以上、好ましくは、10万以上であり、また、例えば、200万以下であり、好ましくは、150万以下である。アクリルゴムの重量平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は、GPCによって算出される。
アクリルゴムのガラス転移温度Tgは、例えば、−100℃以上、好ましくは、−50℃以上であり、また、例えば、100℃以下、好ましくは、50℃以下でもある。アクリルゴムのガラス転移温度は、例えば、JIS K7121−1987に基づいて測定される熱処理後の中間点ガラス転移温度または理論上の計算値によって算出される。JIS K7121−1987に基づいて測定される場合には、ガラス転移温度は、具体的には、示差走査熱量測定(熱流速DSC)において昇温速度10℃/分にて算出される。
樹脂成分における熱可塑性樹脂の体積含有割合は、例えば、60体積%以上、好ましくは、65体積%以上、より好ましくは、70体積%以上、さらに好ましくは、75体積%以上であり、また、例えば、95体積%以下、好ましくは、90体積%以下である。この範囲とすることにより、樹脂成分の粘度を容易に調整することができる。
樹脂成分は、好ましくは、熱硬化触媒を含有する。
熱硬化触媒としては、加熱により熱硬化性樹脂の硬化を促進する触媒であり、例えば、トリフェニルボラン構造を有する塩、トリフェニルフォスフィン構造を有する塩、イミダゾール骨格を有する塩、アミノ基含有化合物などが挙げられる。好ましくは、トリフェニルボラン構造を有する塩が挙げられる。
トリフェニルボラン構造を有する塩としては、例えば、トリ(pメチルフェニル)フォスフィンなどが挙げられる。また、トリフェニルボラン構造を有する塩としては、更にトリフェニルフォスフィン構造を有するものも含まれる。トリフェニルフォスフィン構造及びトリフェニルボラン構造を有する塩としては、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート(商品名;TPP−K)、テトラフェニルホスホニウムテトラ−p−トリボレート(商品名;TPP−MK)、ベンジルトリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート(商品名;TPP−ZK)、トリフェニルホスフィントリフェニルボラン(商品名;TPP−S)などが挙げられる(上記商品名は、いずれも北興化学社製)。
熱硬化触媒は、単独で使用または2種類以上併用することができる。
樹脂成分における熱硬化触媒の体積含有割合は、例えば、0.1体積%以上、好ましくは、0.2体積%以上であり、また、例えば、10体積%以下、好ましくは、5体積%以下である。
樹脂成分は、必要に応じて、充填剤、硬化促進剤、カップリング剤などのその他の添加剤を含有することもできる。
導電性接合組成物における樹脂成分の体積含有割合は、例えば、20体積%以上、好ましくは、50体積%以上、より好ましくは、70体積%以上であり、また、例えば、99体積%以下、好ましくは、98体積%以下、より好ましくは、97体積%以下である。
樹脂成分の粘度は、はんだ粒子の融点において、8000Pa・s以上である。好ましくは、10000Pa・s以上、より好ましくは、12000Pa・s以上である。また、例えば、90000Pa・s以下、好ましくは、60000Pa・s以下である。
樹脂成分の粘度を上記下限未満であると、はんだ接合時において、導電性接合組成物がシート状を維持することが困難となるため、2つの接合部材(例えば、2つの配線回路基板)間の外部へはんだ粒子および樹脂成分が流出する。また、はんだ粒子が接合部材界面に過度に濡れ広がるため、樹脂成分による接合部材との接触面積が減少する。そのため、樹脂成分による接合部材間の接合強度が低下する。一方、樹脂成分の粘度が上記上限を超過すると、接合時にはんだ粒子と接合部材との界面に樹脂成分が残存し易くなり、はんだと接合部材との金属接合を阻害する。そのため、2つの接合部材間の導電性を得ることができないおそれが生じる。
樹脂成分の粘度は、動的粘弾性測定装置を用い、剪断モード、周波数0.1Hz、昇温速度10℃/分の条件で動的粘度を測定することにより測定される。
導電性接合組成物は、樹脂成分を構成する各成分およびはんだ粒子を混合することにより得られる。また、必要に応じて、樹脂成分およびはんだ粒子に溶媒を適宜の順で配合して、導電性接合組成物含有溶媒(ワニス)を調製した後に、乾燥させることによって得ることもできる。
溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)などのケトン、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素、例えば、酢酸エチルなどのエステル、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミドなどの有機溶媒などが挙げられる。これら溶媒は、単独使用または2種類以上併用することができる。
乾燥温度は、例えば、40℃以上、好ましくは、50℃以上であり、また、例えば、135℃以下、好ましくは、130℃以下である。
この導電性接合組成物は、例えば、シート状に形成された導電性接合シートとして用いることができる。
導電性接合シートは、例えば、樹脂成分と、はんだ粒子と、溶媒とを含有する導電性組成物含有溶媒を調製し、基材に塗布および乾燥することにより、製造することができる。
具体的には、まず、例えば、樹脂成分と溶媒(上述)とを含有する樹脂成分含有溶媒を調製する。
樹脂成分溶液は、例えば、樹脂成分に溶媒を混合してもよく、また、予め、熱硬化性樹脂などが溶媒に配合された樹脂溶媒を原材料として用いてもよい。
本発明では、樹脂成分に熱可塑性樹脂を含有する場合、好ましくは、熱可塑性樹脂含有溶液を用いて導電性接合シートを製造する。
熱可塑性樹脂含有溶液を用いる場合、熱可塑性樹脂の含有割合(固形分量)は、熱可塑性樹脂溶液に対して、例えば、1体積%以上、好ましくは、5体積%以上であり、また、例えば、50体積%以下、好ましくは、30体積%以下でもある。
樹脂成分含有溶媒における樹脂成分の固形分量(溶媒を除いた割合)は、例えば、5体積%以上、好ましくは、10体積%以上であり、また、例えば、35体積%以下、好ましくは、30体積%以下でもある。
次いで、樹脂成分含有溶媒に、はんだ粒子を配合し、導電性接合組成物含有溶媒を調製する。
その後、導電性接合組成物含有溶媒を基材にアプリケータなどにより塗布し、乾燥する。
乾燥温度は、例えば、40℃以上、好ましくは、50℃以上であり、また、例えば、135℃以下、好ましくは、130℃以下である。
これにより、導電性接合シートが得られる。
導電性接合シートの厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、5μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、150μm以下である。厚みが上記範囲を下回ると、接合強度が不十分となる場合がある。一方、厚みが上記範囲を上回ると、はんだ接合部に樹脂成分が侵食し、導電性が低下する場合がある。
導電性接合シートは、厚み方向において、はんだ粒子が1〜5個、好ましくは、1〜3個、より好ましくは、1個存在している。これにより、より確実に接合部材を導通することができる。
次に、図1を参照して、この導電性接合シートを用いて電子部品を製造する方法を説明する。
この方法では、まず、図1Aに示すように、導電性接合シート1、および、接合部材として2つの配線回路基板2を用意する。
導電性接合シート1は、樹脂成分3と、樹脂成分3の中に分散されるはんだ粒子4とを備えている。はんだ粒子4は、樹脂成分3中に導電性接合シート1の厚み方向に対して1個存在している。
各配線回路基板2は、基板5と、その表面に設けられ、端子6を有する配線回路とを備える。基板5は、平板状をなし、絶縁基板などから形成されている。端子6は、金属からなり、互いに間隔を隔てて複数配置されている。端子6の最大長さは、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上である。端子6間の間隔は、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上である。
そして、図1Aに示すように、2つの配線回路基板2を、厚み方向(図1の上下方向)に、間隔を隔てて配置する。具体的には、上側の配線回路基板2の端子6と下側の配線回路基板2の端子6とが厚み方向に対向配置されるように、2つの配線回路基板2を対向配置する。続いて、導電性接合シート1を2つの配線回路基板2の間に挿入する。
次いで、図1Bに示すように、導電性接合シート1と配線回路基板2とを積層する。すなわち、2つの配線回路基板2を互いに近接させて、各配線回路基板2を導電性接合シート1に接触させる。具体的には、上側の配線回路基板2の端子6の表面と、導電性接合シート1の上側表面とを接触させるとともに、下側の配線回路基板2の端子1の表面と、導電性接合シート1の下側表面とを接触させる。これにより、積層体7を得る。
次いで、図1Cに示すように、積層体7を、はんだ粒子4の融点未満かつ熱硬化性樹脂の硬化温度未満の温度で加熱しながら、導電性接合シート1と配線回路基板2とを圧着する(仮圧着工程)。すなわち、積層体7を低温度で加熱しながら、2つの配線回路基板2を導電性接合シート1に向けて押圧する。
仮圧着の加熱温度は、例えば、130℃以下、好ましくは、125℃以下であり、また、例えば、30℃以上、好ましくは、50℃以上である。
仮圧着の圧力は、例えば、0.5MPa以上、好ましくは、1MPa以上であり、また、例えば、15MPa以下、好ましくは、10MPa以下である。
これにより、導電性接合シート1の樹脂成分3が軟化し、端子6が樹脂成分3(ひいては、導電性接合シート1)中に埋設される。その際、端子6間に存在するはんだ粒子4は、上下方向に圧縮されると同時に、はんだ粒子4と端子6との間に存在していた樹脂成分3がはんだ粒子4によって押し出され、はんだ粒子4と端子6とが直接接触する。
次いで、図1Dに示すように、積層体7を、はんだ粒子4の融点以上かつ熱硬化性樹脂の硬化温度以上の温度にて加熱しながら、加熱しながら圧着する(本圧着工程)。すなわち、積層体7を高温度で加熱しながら、2つの配線回路基板2を導電性接合シート1に向けて押圧する。
本圧着の加熱温度は、例えば、140℃以上、好ましくは、145℃以上であり、また、例えば、250℃以下、好ましくは、230℃以下である。
本圧着の圧力は、例えば、0MPa以上、好ましくは、0.1MPa以上であり、また、例えば、10MPa以下、好ましくは、5MPa以下である。
これによって、2つの配線回路基板2が、導電性接合シート1により接合されるとともに、各配線回路基板2に対応する各端子6が、互いに電気的に接続される。
つまり、端子6が厚み方向にはんだ接合される。具体的には、端子6間で圧縮されたはんだ粒子4が、熱により溶融し、はんだ接合部8(はんだ材料からなる部分)を形成する。一方、熱硬化性樹脂は、はんだ接合部8の周辺にて、熱硬化することにより、はんだ接合部8を補強する硬化層3Aを形成する。硬化層3Aは、好ましくは、Cステージ状態(完全硬化状態)である。
このとき、樹脂成分3は、はんだ粒子4の融点において適度な粘度を備えているため、はんだ粒子4および熱硬化性樹脂が、2つの配線回路基板2の外部(すなわち、電子部品9外部)への流出が抑制される。また、適度な粘性を備える樹脂成分3が、はんだ粒子4への接合界面への過度な濡れ広がりを抑制する。そのため、熱硬化性樹脂は、配線回路基板2の端子6のはんだ接合部8以外の表面や側面、および、基板5の界面に確実に接触し、硬化層3Aの配線回路基板2に対する接触面積を十分に確保することができる。その結果、2つの配線回路基板2間の接合強度に優れる。
これにより、電子部品9を得る。
はんだ接合部8は、断面視略矩形状をなし、導電性接合シート1の厚み方向中央において、若干のくびれが形成されている。
また、はんだ接合部8の厚み方向一方面(表面)は、上側の端子6の表面と合金接合している。はんだ接合部8の厚み方向他方面(裏面)は、下側の端子6の表面と合金接合している。
はんだ接合部8の厚み方向長さは、例えば、1μm以上、好ましくは、2μm以上であり、例えば、80μm以下、好ましくは、50μm以下である。
硬化層3Aは、端子6の側面、および、端子6から露出する基板5の表面と接着しながら、はんだ接合部8の周辺部に存在している。
そして、この導電性接合組成物から形成される導電性接合シート1は、はんだ粒子4と、熱硬化性樹脂および硬化剤を含有する樹脂成分3とを含有し、はんだ粒子4の融点における樹脂成分3の粘度が、8000Pa・s以上である。したがって、電子部品9のはんだ接合時において、はんだ粒子4および樹脂成分3が電子部品9から流出しにくくなる。また、樹脂成分3が、適度な粘度を有しているため、はんだ粒子4の基板5界面への過度の濡れ広がりを抑制することができる。その結果、電子部品9の接合強度を向上させることができる。
そのため、この導電性接合シート1によって製造される電子部品9は、導電性が良好であり、接合強度に優れている。
また、電子部品9を製造する方法では、仮圧着工程および本圧着工程を備える。そのため、はんだ粒子4と端子6との間に樹脂成分3が残存することによるはんだ合金接合の阻害を抑制することができる。また、本圧着工程において熱溶融した樹脂成分3が電子部品9の外部への流出を抑制することができる。
なお、図1の実施形態では、配線回路基板2と導電性接合シート1との積層において、導電性接合シート1を2つの配線回路基板2の間に挿入しているが、例えば、図示しないが、一方の配線回路基板2の上に導電性接合シート1を、導電性接合シート1の下面と配線回路基板2の端子6とが接触するように積層し、その後、その導電性接合シート1の上面に、他方の配線回路基板2を積層することもできる。つまり、一方の配線回路基板2の上に、導電性接合シート1と他方の配線回路基板2とを順次積層することもできる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何らそれらに限定されない。以下に示す実施例の数値は、上記の実施形態において記載される数値(すなわち、上限または下限値)に代替することができる。
実施例1
表1に記載のように、エポキシ樹脂7.1体積部(すなわち、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂1.9体積部およびビスフェノールA型エポキシ樹脂5.2体積部)、フェノール樹脂7.9体積部、アクリルゴム85.0体積部(固形分)および熱硬化触媒0.5体積部となるように各成分を混合し、樹脂成分含有溶媒を調製した。
次いで、調製した樹脂成分含有溶媒に対して、有機酸コーティングはんだ粒子(42Sn58Bi、融点138℃)を、固形分換算で、樹脂成分:はんだ粒子=95.0:5.0の体積割合となるように混合することにより、導電性接合組成物含有溶媒を調製した。
調製した導電性接合組成物含有溶媒を基材に塗布し、120℃、2分にて乾燥させることにより、導電性接合組成物がシート状に形成された導電性接合シート(厚み40μm)を製造した。
実施例2
各成分の配合割合を表1に記載の配合割合に変更して、樹脂成分含有溶媒を調製した以外は、実施例1と同様にして導電性接合シートを製造した。
比較例1〜3
各成分の配合割合を表1に記載の配合割合に変更して、樹脂成分含有溶媒を調製した以外は、実施例1と同様にして導電性接合シートを製造した。
(粘度測定)
各実施例および各比較例で調製した樹脂成分含有溶媒を乾燥させて、樹脂成分を得、この樹脂成分を動的粘弾性測定装置を用い、剪断モード、周波数0.1Hz、昇温速度10℃/分の条件で動的粘度を測定し、はんだ粒子の融点(138℃)における動的粘度を樹脂成分の粘度とした。この結果を表1に示す。
(接続強度)
銅電極が基板の一方面に形成された銅電極基板を2枚用意した。各実施例および各比較例の導電性接合シートを、2枚の銅電極基板の間に、銅電極がともに内側となるように対向配置し、導電性接合シートの両面を2枚の銅電極基板の銅電極表面に接触させて、積層体を得た。
次いで、120℃、5MPa、20秒間の条件で、2枚の銅電極基板を導電性接合シートに向かって押圧し(仮圧着工程)、その後、165〜180℃、0.25MPa、120秒間の条件で、2枚の銅電極基板を導電性接合シートに向かって押圧し(本圧着工程)、2枚の銅電極基板をはんだ接合により接合した。
得られた接合体の側断面積を、SEMにて観察した。実施例1のSEM写真を図2に、比較例1のSEM写真を図3に示し、比較例3のSEM写真を図4に示す。
図2に示すように、はんだ接合部8が銅電極10に対してフィレットを形成した状態で合金接合しており、かつ、はんだ接合部8周囲が樹脂成分3(硬化層3A)で確実に被覆されている場合を○と評価した。なお、図2では、はんだ接合部8が、所定の幅(図2では左右方向に)をもって、2枚の銅電極10の間に形成されているため、導通性にも優れる。
図3に示すように、樹脂成分3の流出が生じ、はんだ接合部8の周辺に空隙11が生じる場合、または、図4に示すように、はんだ粒子が銅電極10表面に過度に広がって形成された濡れ部12が存在する場合を×と評価した。すなわち、これらの場合、銅電極10界面に対して硬化層3Aが直接接触する面積が不十分であるため、接着強度が不十分となっている。よって、接合信頼性に劣る。
なお、表1の各成分中の数値は、特段の記載がない場合には、体積部数を示す。表1の各成分の詳細を下記に示す。
・HP−7200H:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量280g/eq、DIC社製
・YL−980:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量180〜190g/eq、JER社製
・ミレックスXLC−4L:フェノールアラルキル樹脂、水酸基当量170g/eq、三井化学社製
・パラクロン−W116.3:アクリルゴム(アクリル酸エチルを主成分とするアクリル酸エステル系ポリマー)、根上工業社製、Mw90万、Tg−22℃、固形分12.7体積%、溶媒:トルエンおよびMEK
・TPP−MK:テトラフェニルホスホニウムテトラ−p−トリボレート、北興化学工業社製
・はんだ粒子:42Sn58Bi、表面が有機酸にて被覆、平均粒子径35μm、三井金属鉱業社製
1 導電性接合シート
2 配線回路基板
3 樹脂成分
4 はんだ粒子
7 積層体
9 電子部品

Claims (10)

  1. はんだ粒子と、熱硬化性樹脂および硬化剤を含有する樹脂成分とを含有し、
    前記はんだ粒子の融点における前記樹脂成分の粘度が、8000Pa・s以上であることを特徴とする、導電性接合組成物。
  2. 前記樹脂成分が、熱可塑性樹脂をさらに含有する、請求項1に記載の導電性接合組成物。
  3. 熱可塑性樹脂が、アクリルゴムであることを特徴とする、請求項2に記載の導電性接合組成物。
  4. 前記熱可塑性樹脂の体積含有割合が、前記樹脂成分に対して、60体積%以上であることを特徴とする請求項2または3に記載の導電性接合組成物。
  5. 前記はんだ粒子の平均粒子径が、1μm以上100μm以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の導電性接合組成物。
  6. 前記はんだ粒子が、錫−ビスマス合金からなることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の導電性接合組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の導電性接合組成物が、シート状に形成されていることを特徴とする、導電性接合シート。
  8. 導電性接合シートの厚み方向において、前記はんだ粒子が1個存在していることを特徴とする、請求項7に記載の導電性接合シート。
  9. 対応する端子が互いに間隔を隔てて対向配置されるように配置された2つの配線回路基板の間に、請求項8のいずれか一項に記載の導電性接合シートが配置された積層体を用意する工程と、
    はんだ粒子の融点未満かつ熱硬化性樹脂の硬化温度未満で前記積層体を加熱しながら、積層体を圧着する工程、および、
    はんだ粒子の融点以上かつ熱硬化性樹脂の硬化温度以上で前記積層体を加熱しながら、積層体を圧着する工程、
    を備えることを特徴とする、電子部品の製造方法。
  10. 請求項9に記載の電子部品の製造方法により得られることを特徴とする、電子部品。
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