JP2015044462A - ハイブリッド車の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】負圧式のブレーキブースタを備えたハイブリッド車において、車両の減速時に負圧不足になった場合でも、運転者の要求する減速度を速やかに確保できるようにする。【解決手段】車両の減速時に、負圧センサ32で検出した負圧(ブレーキブースタ27内の負圧)と負圧の減少量とに基づいて負圧不足であるか否かを判定し、負圧不足と判定された場合には、スロットルバルブ21を閉じ方向に制御するスロットル閉じ制御を実行して、吸気管20内の負圧を大きくする。この後、負圧センサ32で検出した負圧が所定の目標負圧まで回復したか否かを判定し、負圧不足と判定されてから所定時間が経過しても負圧が目標負圧まで回復しない場合には、自動ブレーキ装置34によりブレーキ31の制動力を補う制動力補正制御を実行して、負圧不足によるブレーキ31の制動力の不足分を、自動ブレーキ装置34によるブレーキ31の制動力の補正分で補う。【選択図】図2

Description

本発明は、負圧式のブレーキブースタを備えたハイブリッド車の制御装置に関する発明である。
近年、低燃費、低排気エミッションの社会的要請から車両の動力源としてエンジン(内燃機関)とMG(モータジェネレータ)とを搭載したハイブリッド車が注目されている。このようなハイブリッド車においては、エンジンの動力を変速機を介して車輪の駆動軸に伝達する動力伝達経路のうちのエンジンと変速機との間にMGを配置するようにしたものがある。
このようなハイブリッド車では、車両の減速時(例えばアクセルオフ時)に、車輪の動力でMGを回転駆動して車両の運動エネルギをMGで電力に変換してバッテリに回収(充電)する減速回生(回生ブレーキ)を行うようにしたものがある。その際、MGと一緒にエンジンが回転駆動(連れ回り)されると、エンジンのポンプ損失や摩擦損失によるエネルギ損失によって減速回生によるエネルギ回収量が減少してしまう。
車両の減速時のエネルギ損失を低減する技術として、例えば、エンジンの排出ガスの一部をEGRガスとして吸気管に還流させるEGR装置を備えたシステムにおいて、車両の減速時に、EGR弁を開弁して吸気管内の負圧を小さくする(大気圧方向に変化させる)ことで、エンジンのポンプ損失を低減してエネルギ損失を低減するようにしたものがある。
ところで、エンジンを搭載した車両では、負圧式のブレーキブースタを搭載したものが多い。この負圧式のブレーキブースタは、エンジンの吸気管内の負圧をブレーキブースタ内に導入し、その負圧と大気圧との圧力差を利用してブレーキペダルの踏み込み力を増幅してブレーキの制動力を増大させるようになっている。
そこで、特許文献1(特開平10−73039号公報)に記載されているように、負圧不足の状態になったときに、EGR弁を閉じ方向に制御してEGRガス流量を低減又は停止することで、負圧を確保するようにしたものがある。
特開平10−73039号公報
しかし、上記特許文献1の技術のように、負圧不足の状態になったときに、単にEGR弁を閉じ方向に制御するだけでは、エンジン回転速度等によって負圧を目標負圧まで回復させるのに要する時間にばらつきが生じて、負圧を安定的に確保することができない場合がある。例えば、車両の減速時にポンピングブレーキ等によってブレーキブースタ内の負圧が急低下して負圧不足になったような場合には、負圧を速やかに目標負圧まで回復させることができないと、運転者の要求する減速度(ブレーキペダルの踏み込み力に応じた制動力)を速やかに確保することができない可能性がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、負圧式のブレーキブースタを備えたハイブリッド車において、車両の減速時に負圧不足になった場合でも、運転者の要求する減速度を速やかに確保することができるハイブリッド車の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車両の動力源としてエンジン(11)とモータジェネレータ(12)とを搭載し、エンジン(11)の動力を車輪(16)に伝達する動力伝達経路にモータジェネレータ(12)を配置したハイブリッド車に適用され、エンジン(11)の吸気通路(20)内の負圧を利用してブレーキペダル(29)の踏み込み力を増幅してブレーキ(31)の制動力を増大させる負圧式のブレーキブースタ(27)と、ブレーキ(31)の制動力を電子制御する自動ブレーキ装置(34)とを備え、車両の減速時にエンジン(11)のスロットルバルブ(21)を開弁するスロットル開弁制御とエンジン(11)の一部の気筒の吸気バルブ(38)及び排気バルブ(39)を閉弁状態に維持する気筒休止制御のうちの少なくとも一方を実行するハイブリッド車の制御装置において、車両の減速時に負圧と該負圧の減少量とに基づいて負圧不足であるか否かを判定する負圧不足判定手段(33)と、この負圧不足判定手段(33)により負圧不足と判定されたときにスロットルバルブ(21)を閉じ方向に制御するスロットル閉じ制御と気筒休止制御を停止する気筒復帰制御のうちの少なくとも一方を実行する負圧回復制御手段(33)と、負圧不足判定手段(33)により負圧不足と判定されてから所定期間内に負圧が所定の目標負圧まで回復しない場合に自動ブレーキ装置(34)によりブレーキ(31)の制動力を補う制動力補正制御を実行する制動力補正制御手段(33)とを備えた構成としたものである。
この構成では、車両の減速時にエンジンのスロットルバルブを開弁するスロットル開弁制御やエンジンの一部の気筒の吸気バルブ及び排気バルブを閉弁状態に維持する気筒休止制御を実行することで、エンジンのポンプ損失を低減してエネルギ損失を低減する。
そして、車両の減速時に負圧不足と判定されたときには、スロットルバルブを閉じ方向に制御するスロットル閉じ制御や気筒休止制御を停止する気筒復帰制御を実行して吸気通路内の負圧を大きくする。
更に、車両の減速時に負圧不足と判定されたときに、スロットル閉じ制御や気筒復帰制御を実行しても、負圧不足と判定されてから所定期間内に負圧が目標負圧まで回復しない場合には、自動ブレーキ装置によりブレーキの制動力を補う制動力補正制御を実行する。これにより、負圧不足によるブレーキの制動力の不足分(減少分)を、自動ブレーキ装置によるブレーキの制動力の補正分で補うことができ、車両の減速時に負圧不足になった場合でも、運転者の要求する減速度(ブレーキペダルの踏み込み力に応じた制動力)を速やかに確保することができる。
また、請求項2のように、車両の動力源としてエンジン(11)とモータジェネレータ(12)とを搭載し、エンジン(11)の動力を車輪(16)に伝達する動力伝達経路にモータジェネレータ(12)と変速機(13)を配置したハイブリッド車に適用され、エンジン(11)の吸気通路(20)内の負圧を利用してブレーキペダル(29)の踏み込み力を増幅してブレーキ(31)の制動力を増大させる負圧式のブレーキブースタ(27)を備え、車両の減速時にエンジン(11)のスロットルバルブ(21)を開弁するスロットル開弁制御とエンジン(11)の一部の気筒の吸気バルブ(38)及び排気バルブ(39)を閉弁状態に維持する気筒休止制御のうちの少なくとも一方を実行するハイブリッド車の制御装置において、車両の減速時に負圧と該負圧の減少量とに基づいて負圧不足であるか否かを判定する負圧不足判定手段(33)と、この負圧不足判定手段(33)により負圧不足と判定されたときにスロットルバルブ(21)を閉じ方向に制御するスロットル閉じ制御と気筒休止制御を停止する気筒復帰制御のうちの少なくとも一方を実行する負圧回復制御手段(33)と、負圧不足判定手段(33)により負圧不足と判定されたときにモータジェネレータ(12)と変速機(13)のうちの少なくとも一方を用いてエンジン(11)の回転速度を引き上げる回転引き上げ制御を実行する回転引き上げ制御手段(33)とを備えた構成としても良い。
この構成では、車両の減速時に負圧不足と判定されたときに、スロットル閉じ制御や気筒復帰制御を実行すると共に、モータジェネレータや変速機を用いてエンジンの回転速度を引き上げる回転引き上げ制御を実行する。これにより、スロットル閉じ制御や気筒復帰制御と回転引き上げ制御の両方により負圧を速やかに目標負圧まで回復させて、負圧不足によるブレーキの制動力不足を速やかに解消することができ、車両の減速時に負圧不足になった場合でも、運転者の要求する減速度を速やかに確保することができる。
図1は本発明の実施例1におけるハイブリッド車の動力伝達系の概略構成を示す図である。 図2はハイブリッド車の制御システムの概略構成を示す図である。 図3はブレーキの作動特性を説明する図である。 図4はブレーキ踏み込み力とブレーキ駆動油圧との関係を示す特性図である。 図5は実施例1の減速時制御の実行例を説明するタイムチャートである。 図6は実施例1の減速時制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図7は負圧不足判定マップの一例を概念的に示す図である。 図8は実施例2の減速時制御の実行例を説明するタイムチャートである。 図9は実施例2の減速時制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図10は目標エンジン回転速度のマップの一例を概念的に示す図である。 図11は実施例3の減速時制御の実行例を説明するタイムチャートである。 図12は実施例3の減速時制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図13は実施例4の減速時制御の実行例を説明するタイムチャートである。 図14は実施例4の減速時制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図15は実施例5の減速時制御の実行例を説明するタイムチャートである。 図16は実施例5の減速時制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図17は実施例6の減速時制御の実行例を説明するタイムチャートである。 図18は実施例6の減速時制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図19は他の実施例におけるハイブリッド車の動力伝達系の概略構成を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を具体化した幾つかの実施例を説明する。
本発明の実施例1を図1乃至図7に基づいて説明する。
まず、図1及び図2に基づいてハイブリッド車の動力伝達系及び制御システムの概略構成を説明する。
図1に示すように、車両の動力源として内燃機関であるエンジン11とモータジェネレータ(以下「MG」と表記する)12とが搭載されている。エンジン11の出力軸(クランク軸)の動力がMG12を介して変速機13に伝達され、この変速機13の出力軸の動力がデファレンシャルギヤ機構14や車軸15等を介して車輪16に伝達される。変速機13は、複数段の変速段の中から変速段を段階的に切り換える有段変速機であっても良いし、無段階に変速するCVT(無段変速機)であっても良い。
また、エンジン11の動力を車輪16に伝達する動力伝達経路のうちのエンジン11と変速機13との間に、MG12の回転軸が動力伝達可能に連結され、更に、MG12と変速機13との間に、動力伝達を断続するためのクラッチ17が設けられている。このクラッチ17は、油圧駆動式の油圧クラッチであっても良いし、電磁駆動式の電磁クラッチであっても良い。また、MG12を駆動するインバータ18がバッテリ19に接続され、MG12がインバータ18を介してバッテリ19と電力を授受するようになっている。
図2に示すように、エンジン11の吸気管20(吸気通路)には、モータ等によって開度調節されるスロットルバルブ21が設けられ、このスロットルバルブ21の下流側にサージタンク22が設けられている。このエンジン11には、排気管23から排出ガスの一部をEGRガスとして吸気管20へ還流させるEGR装置24が搭載されている。このEGR装置24は、排気管23のうちの触媒(図示せず)の上流側又は下流側と吸気管20のうちのスロットルバルブ21の下流側(例えばサージタンク22)との間にEGR配管25が接続され、このEGR配管25に、EGRガス流量を調節するEGR弁26が設けられている。
また、吸気管20のうちのスロットルバルブ21の下流側(例えばサージタンク22)には、吸気管20内の負圧をブレーキブースタ27内に導入する負圧導入路28が接続されている。この負圧式のブレーキブースタ27は、導入した負圧と大気圧との圧力差を利用してブレーキペダル29の踏み込み力を増幅してマスターシリンダ30のピストン(図示せず)に伝達する。これにより、マスターシリンダ30内の油圧を増大させて各車輪のブレーキ31(前輪及び後輪に設けられたブレーキ)の駆動油圧を増大させることで、各車輪のブレーキ31の制動力を増大させる。ブレーキブースタ27には、ブレーキブースタ27内に導入した負圧を検出する負圧センサ32が設けられている。
PT−ECU33は、ハイブリッド車の動力伝達系を総合的に制御するコンピュータであり、車両の運転状態に応じてエンジン11とMG12と変速機13等を制御する。例えば、車両の減速時には、車輪16の動力でMG12を回転駆動して車両の運動エネルギをMG12で電力に変換してバッテリ19に回収(充電)する減速回生(回生ブレーキ)を行う。
この際、MG12と一緒にエンジン11が回転駆動(連れ回り)されるため、エンジン11のポンプ損失や摩擦損失によるエネルギ損失によって減速回生によるエネルギ回収量が減少してしまう。
そこで、PT−ECU33は、車両の減速時のエネルギ損失を低減するために、車両の減速時にエンジン11のスロットルバルブ21を開弁状態に維持するスロットル開弁制御を実行して吸気管20内の負圧を小さくする(大気圧方向に変化させる)ことで、エンジン11のポンプ損失を低減してエネルギ損失を低減する。
また、PT−ECU33は、車両の運転状態等に応じて自動ブレーキ装置34を制御する。この自動ブレーキ装置34は、BRK−ECU35によって油圧制御装置36(油圧ポンプや油圧制御弁等)を制御して各車輪のブレーキ31の駆動油圧を制御することで、各車輪のブレーキ31の制動力を制御する。
図3及び図4に示すように、ブレーキ踏み込み力F(ブレーキペダル29の踏み込み力)が所定値a以下の領域Aでは、ブレーキペダル29の操作による油圧がほとんど発生しない(マスターシリンダ30内の油圧がほとんど上昇しない)。このため、PT−ECU33は、MG12による回生ブレーキと自動ブレーキ装置34を協調させてブレーキ踏み込み力Fに応じた制動力を実現するように、MG12のトルクを制御すると共に、自動ブレーキ装置34の油圧制御装置36でブレーキ駆動油圧(ブレーキ31の駆動油圧)を制御してブレーキ31の制動力を制御する。
一方、ブレーキ踏み込み力Fが所定値aよりも大きい領域Bでは、ブレーキ踏み込み力Fに応じてマスターシリンダ30内の油圧が増大し、それに応じてブレーキ駆動油圧が増大してブレーキ31の制動力が増大する。また、PT−ECU33は、車両の運転状態等に応じて自動ブレーキ装置34の油圧制御装置36でブレーキ駆動油圧を調整してブレーキ31の制動力を調整する。
ところで、例えば、車両の減速時(例えばアクセルオフ時)にポンピングブレーキ等によってブレーキブースタ27内の負圧が急低下して負圧不足になったような場合には、負圧を速やかに目標負圧まで回復させることができないと、運転者の要求する減速度(ブレーキペダル29の踏み込み力に応じた制動力)を速やかに確保することができない可能性がある。
そこで、本実施例1では、PT−ECU33により後述する図6の減速時制御ルーチンを実行することで、車両の減速時に次のような制御を行う。
図5のタイムチャートに示すように、車両の減速時(例えばアクセルオフ時)に、負圧センサ32で検出した負圧(ブレーキブースタ27内の負圧)と、この負圧の減少量(例えば負圧の所定時間当りの減少量)とに基づいて負圧不足であるか否かを判定する。
例えばポンピングブレーキ等によってブレーキブースタ27内の負圧が急低下して、負圧不足と判定された場合には、その時点t1 で、スロットルバルブ21を閉じ方向に制御するスロットル閉じ制御を実行する。このスロットル閉じ制御では、スロットル開度(スロットルバルブ21の開度)を予め設定した目標開度(固定値)又は負圧に応じて設定した目標開度に制御する。或は、スロットル開度を全閉位置に制御してスロットルバルブ21を全閉にしても良い。これにより、吸気管20内の負圧を大きくする(真空方向に変化させる)。
この後、負圧センサ32で検出した負圧が所定の目標負圧まで回復したか否かを判定し、負圧不足と判定された時点t1 から所定時間Δtが経過しても負圧が目標負圧まで回復しない場合には、その時点t2 で、自動ブレーキ装置34によりブレーキ31の制動力を補う制動力補正制御を実行する。この制動力補正制御では、自動ブレーキ装置34によるブレーキ31の制動力を、負圧不足によるブレーキ31の制動力の不足分(減少分)だけ増加補正する。これにより、負圧不足によるブレーキ31の制動力の不足分を、自動ブレーキ装置34によるブレーキ31の制動力の補正分で補う。
この後、負圧センサ32で検出した負圧が目標負圧まで回復したと判定された場合には、その時点t3 で、スロットル閉じ制御と制動力補正制御を終了する。
以上説明した本実施例1の減速時制御は、PT−ECU33によって図6の減速時制御ルーチンに従って実行される。以下、このルーチンの処理内容を説明する。
図6に示す減速時制御ルーチンは、PT−ECU33の電源オン期間中に所定周期で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、車両の減速時(例えばアクセルオフ時)であるか否かを判定し、減速時ではないと判定された場合には、ステップ102以降の処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ101で、車両の減速時であると判定された場合には、ステップ102に進み、負圧センサ32で検出した負圧(ブレーキブースタ27内の負圧)と、負圧減少量(例えば負圧の所定時間当りの減少量)とに基づいて負圧不足であるか否かを判定する。具体的には、図7の負圧不足判定マップを参照して、負圧と負圧減少量が所定の負圧不足領域内であるか否かによって、負圧不足であるか否かを判定する。この負圧不足判定マップは、予め試験データや設計データ等に基づいて作成され、PT−ECU33のROMに記憶されている。このステップ102の処理が特許請求の範囲でいう負圧不足判定手段としての役割を果たす。
このステップ102で、負圧不足ではないと判定された場合には、ステップ103以降の処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ102で、負圧不足であると判定された場合には、ステップ103に進み、スロットルバルブ21を閉じ方向に制御するスロットル閉じ制御を実行する。このスロットル閉じ制御では、スロットル開度(スロットルバルブ21の開度)を予め設定した目標開度(固定値)又は負圧に応じて設定した目標開度に制御する。或は、スロットル開度を全閉位置に制御してスロットルバルブ21を全閉にしても良い。これにより、吸気管20内の負圧を大きくする(真空方向に変化させる)。このステップ103の処理が特許請求の範囲でいう負圧回復制御手段としての役割を果たす。
この後、ステップ104に進み、負圧センサ32で検出した負圧が所定の目標負圧まで回復したか否かを判定する。この目標負圧は、例えば、ブレーキブースタ27が正常動作するのに必要な負圧に設定されている。
このステップ104で、負圧が目標負圧まで回復していないと判定された場合には、ステップ105に進み、負圧不足と判定されてから所定時間Δtが経過したか否かを判定し、所定時間Δtが経過していないと判定されれば、上記ステップ103に戻り、スロットル閉じ制御を継続する。
その後、上記ステップ104で負圧が目標負圧まで回復していないと判定され、且つ、上記ステップ105で負圧不足と判定されてから所定時間Δtが経過したと判定された場合、つまり、負圧不足と判定されてから所定時間Δt内に負圧が目標負圧まで回復しない場合には、ステップ106に進み、自動ブレーキ装置34の目標制動力を算出する。この場合、例えば、負圧センサ32で検出した負圧と目標負圧とに基づいて、負圧不足によるブレーキ31の制動力の不足分だけブレーキ31の制動力を増加させるように目標制動力を算出する。
この後、ステップ107に進み、自動ブレーキ装置34によりブレーキ31の制動力を補う制動力補正制御を実行する。この制動力補正制御では、ブレーキ31の制動力が目標制動力となるように油圧制御装置36でブレーキ駆動油圧を制御して、自動ブレーキ装置34によるブレーキ31の制動力を、負圧不足によるブレーキ31の制動力の不足分だけ増加補正する。これにより、負圧不足によるブレーキ31の制動力の不足分を、自動ブレーキ装置34によるブレーキ31の制動力の補正分で補う。このステップ107の処理が特許請求の範囲でいう制動力補正制御手段としての役割を果たす。
その後、上記ステップ104で、負圧が目標負圧まで回復したと判定された場合には、ステップ108に進み、スロットル閉じ制御と制動力補正制御を終了して、本ルーチンを終了する。その後、車両の減速中に再び上記ステップ102で負圧不足と判定された場合には、上記ステップ103〜108の処理を再度実行する。
以上説明した本実施例1では、車両の減速時に負圧不足と判定されたときに、スロットル閉じ制御を実行しても、負圧不足と判定されてから所定時間Δt内に負圧が目標負圧まで回復しない場合に、自動ブレーキ装置34によりブレーキ31の制動力を補う制動力補正制御を実行する。これにより、負圧不足によるブレーキ31の制動力の不足分を、自動ブレーキ装置34によるブレーキ31の制動力の補正分で補うことができ、車両の減速時に負圧不足になった場合でも、運転者の要求する減速度(ブレーキペダル29の踏み込み力に応じた制動力)を速やかに確保することができる。
次に、図8乃至図10を用いて本発明の実施例2を説明する。但し、前記実施例1と実質的に同一部分については説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1と異なる部分について説明する。
本実施例2では、PT−ECU33により後述する図9の減速時制御ルーチンを実行することで、車両の減速時に次のような制御を行う。
図8のタイムチャートに示すように、車両の減速時に、負圧センサ32で検出した負圧と、この負圧の減少量とに基づいて負圧不足であるか否かを判定し、負圧不足と判定された場合には、その時点t4 で、スロットルバルブ21を閉じ方向に制御するスロットル閉じ制御を実行すると共に、エンジン回転速度を引き上げる回転引き上げ制御を実行する。この回転引き上げ制御では、変速機13の変速比(減速比)を大きくしてエンジン回転速度を引き上げるか又はMG12の動力でエンジン11を回転駆動してエンジン回転速度を引き上げる。或は、変速機13の変速比(減速比)を大きくすると共にMG12の動力でエンジン11を回転駆動してエンジン回転速度を引き上げるようにしても良い。これにより、スロットル閉じ制御と回転引き上げ制御の両方により負圧を速やかに目標負圧まで回復させて、負圧不足によるブレーキ31の制動力不足を速やかに解消する。
この後、負圧センサ32で検出した負圧が目標負圧まで回復したか否かを判定し、負圧が目標負圧まで回復したと判定された場合には、その時点t5 で、スロットル閉じ制御と回転引き上げ制御を終了する。
以上説明した本実施例2の減速時制御は、PT−ECU33によって図9の減速時制御ルーチンに従って実行される。
図9の減速時制御ルーチンでは、まず、ステップ201で、車両の減速時であるか否かを判定し、車両の減速時であると判定された場合には、ステップ202に進み、図7の負圧不足判定マップを参照して、負圧と負圧減少量が負圧不足領域内であるか否かによって、負圧不足であるか否かを判定する。
このステップ202で、負圧不足であると判定された場合には、ステップ203に進み、スロットルバルブ21を閉じ方向に制御するスロットル閉じ制御を実行する。
この後、ステップ204に進み、負圧を速やかに目標負圧まで回復させるのに必要な目標エンジン回転速度を算出する。具体的には、図10の目標エンジン回転速度のマップを参照して、負圧に応じた目標エンジン回転速度を算出する。この目標エンジン回転速度のマップは、予め試験データや設計データ等に基づいて作成され、PT−ECU33のROMに記憶されている。
この後、ステップ205に進み、エンジン回転速度を目標エンジン回転速度まで引き上げる回転引き上げ制御を実行する。この回転引き上げ制御では、変速機13の変速比(減速比)を大きくしてエンジン回転速度を引き上げるか又はMG12の動力でエンジン11を回転駆動してエンジン回転速度を引き上げる。或は、変速機13の変速比(減速比)を大きくすると共にMG12の動力でエンジン11を回転駆動してエンジン回転速度を引き上げるようにしても良い。これにより、スロットル閉じ制御と回転引き上げ制御の両方により負圧を速やかに目標負圧まで回復させて、負圧不足によるブレーキ31の制動力不足を速やかに解消する。このステップ205の処理が特許請求の範囲でいう回転引き上げ制御手段としての役割を果たす。
この後、ステップ206に進み、負圧センサ32で検出した負圧が目標負圧まで回復したか否かを判定し、負圧が目標負圧まで回復していないと判定された場合には、上記ステップ203に戻り、スロットル閉じ制御と回転引き上げ制御を継続する。
その後、上記ステップ206で、負圧が目標負圧まで回復したと判定された場合には、ステップ207に進み、スロットル閉じ制御と回転引き上げ制御を終了して、本ルーチンを終了する。その後、車両の減速中に再び上記ステップ202で負圧不足と判定された場合には、上記ステップ203〜207の処理を再度実行する。
以上説明した本実施例2では、車両の減速時に負圧不足と判定されたときに、スロットル閉じ制御を実行すると共に、MG12や変速機13を用いてエンジン回転速度を引き上げる回転引き上げ制御を実行する。これにより、スロットル閉じ制御と回転引き上げ制御の両方により負圧を速やかに目標負圧まで回復させて、負圧不足によるブレーキ31の制動力不足を速やかに解消することができ、車両の減速時に負圧不足になった場合でも、運転者の要求する減速度(ブレーキペダル29の踏み込み力に応じた制動力)を速やかに確保することができる。
次に、図11及び図12を用いて本発明の実施例3を説明する。但し、前記実施例1,2と実質的に同一部分については説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1,2と異なる部分について説明する。
本実施例3では、PT−ECU33により後述する図12の減速時制御ルーチンを実行することで、車両の減速時に次のような制御を行う。
図11のタイムチャートに示すように、車両の減速時に、負圧センサ32で検出した負圧と、この負圧の減少量とに基づいて負圧不足であるか否かを判定し、負圧不足と判定された場合には、その時点t6 で、スロットルバルブ21を閉じ方向に制御するスロットル閉じ制御を実行すると共に、エンジン回転速度を引き上げる回転引き上げ制御を実行する。
この後、負圧センサ32で検出した負圧が目標負圧まで回復したか否かを判定し、負圧不足と判定された時点t6 から所定時間Δtが経過しても負圧が目標負圧まで回復しない場合には、その時点t7 で、自動ブレーキ装置34によりブレーキ31の制動力を補う制動力補正制御を実行する。
この後、負圧センサ32で検出した負圧が目標負圧まで回復したと判定された場合には、その時点t8 で、スロットル閉じ制御と回転引き上げ制御と制動力補正制御を終了する。
以上説明した本実施例3の減速時制御は、PT−ECU33によって図12の減速時制御ルーチンに従って実行される。
図12の減速時制御ルーチンでは、まず、ステップ301で、車両の減速時であるか否かを判定し、車両の減速時であると判定された場合には、ステップ302に進み、図7の負圧不足判定マップを参照して、負圧と負圧減少量が負圧不足領域内であるか否かによって、負圧不足であるか否かを判定する。
このステップ302で、負圧不足であると判定された場合には、ステップ303に進み、スロットルバルブ21を閉じ方向に制御するスロットル閉じ制御を実行する。
この後、ステップ304に進み、図10の目標エンジン回転速度のマップを参照して、負圧を速やかに目標負圧まで回復させるのに必要な目標エンジン回転速度を算出した後、ステップ305に進み、エンジン回転速度を目標エンジン回転速度まで引き上げる回転引き上げ制御を実行する。
この後、ステップ306に進み、負圧センサ32で検出した負圧が目標負圧まで回復したか否かを判定し、負圧が目標負圧まで回復していないと判定された場合には、ステップ307に進み、負圧不足と判定されてから所定時間Δtが経過したか否かを判定し、所定時間Δtが経過していないと判定されれば、上記ステップ303に戻り、スロットル閉じ制御と回転引き上げ制御を継続する。
その後、上記ステップ306で負圧が目標負圧まで回復していないと判定され、且つ、上記ステップ307で負圧不足と判定されてから所定時間Δtが経過したと判定された場合、つまり、負圧不足と判定されてから所定時間Δt内に負圧が目標負圧まで回復しない場合には、ステップ308に進み、自動ブレーキ装置34の目標制動力を算出した後、ステップ309に進み、自動ブレーキ装置34によりブレーキ31の制動力を補う制動力補正制御を実行する。
その後、上記ステップ306で、負圧が目標負圧まで回復したと判定された場合には、ステップ310に進み、スロットル閉じ制御と回転引き上げ制御と制動力補正制御を終了して、本ルーチンを終了する。その後、車両の減速中に再び上記ステップ302で負圧不足と判定された場合には、上記ステップ303〜310の処理を再度実行する。
以上説明した本実施例3では、車両の減速時に負圧不足と判定されたときに、スロットル閉じ制御及び回転引き上げ制御を実行しても、負圧不足と判定されてから所定時間Δt内に負圧が目標負圧まで回復しない場合に、自動ブレーキ装置34によりブレーキ31の制動力を補う制動力補正制御を実行する。これにより、負圧不足によるブレーキ31の制動力の不足分を、自動ブレーキ装置34によるブレーキ31の制動力の補正分で補うことができ、より確実に運転者の要求する減速度を確保することができる。
次に、図13及び図14を用いて本発明の実施例4を説明する。但し、前記実施例1〜3と実質的に同一部分については説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1〜3と異なる部分について説明する。
本実施例4では、PT−ECU33は、車両の減速時のエネルギ損失を低減するために、車両の減速時にエンジン11の一部の気筒(例えば4気筒のうちの2気筒)の吸気バルブ38及び排気バルブ39を閉弁状態に維持する気筒休止制御を実行することで、エンジン11のポンプ損失を低減してエネルギ損失を低減する。
そして、PT−ECU33により後述する図14の減速時制御ルーチンを実行することで、車両の減速時に次のような制御を行う。
図13のタイムチャートに示すように、車両の減速時、負圧センサ32で検出した負圧と、この負圧の減少量とに基づいて負圧不足であるか否かを判定し、負圧不足と判定された場合には、その時点t9 で、気筒休止制御を停止する気筒復帰制御を実行する。この気筒復帰制御では、エンジン11の各気筒の吸気バルブ38及び排気バルブ39を開閉動作させる。これにより、吸気管20内の負圧を大きくする(真空方向に変化させる)。
この後、負圧センサ32で検出した負圧が目標負圧まで回復したか否かを判定し、負圧不足と判定された時点t9 から所定時間Δtが経過しても負圧が目標負圧まで回復しない場合には、その時点t10で、自動ブレーキ装置34によりブレーキ31の制動力を補う制動力補正制御を実行する。
この後、負圧センサ32で検出した負圧が目標負圧まで回復したと判定された場合には、その時点t11で、気筒復帰制御と制動力補正制御を終了する。
以上説明した本実施例4の減速時制御は、PT−ECU33によって図14の減速時制御ルーチンに従って実行される。図14のルーチンは、前記実施例1で説明した図6のルーチンのステップ103,108の処理をステップ103a,108aの処理に変更したものであり、それ以外の各ステップの処理は図6と同じである。
図14の減速時制御ルーチンでは、まず、ステップ101で、車両の減速時であるか否かを判定し、車両の減速時であると判定された場合には、ステップ102に進み、図7の負圧不足判定マップを参照して、負圧と負圧減少量が負圧不足領域内であるか否かによって、負圧不足であるか否かを判定する。
このステップ102で、負圧不足であると判定された場合には、ステップ103aに進み、気筒休止制御を停止する気筒復帰制御を実行する。この気筒復帰制御では、エンジン11の各気筒の吸気バルブ38及び排気バルブ39を開閉動作させる。これにより、吸気管20内の負圧を大きくする(真空方向に変化させる)。
この後、ステップ104に進み、負圧センサ32で検出した負圧が目標負圧まで回復したか否かを判定し、負圧が目標負圧まで回復していないと判定された場合には、ステップ105に進み、負圧不足と判定されてから所定時間Δtが経過したか否かを判定し、所定時間Δtが経過していないと判定されれば、上記ステップ103aに戻り、気筒復帰制御を継続する。
その後、上記ステップ104で負圧が目標負圧まで回復していないと判定され、且つ、上記ステップ105で負圧不足と判定されてから所定時間Δtが経過したと判定された場合、つまり、負圧不足と判定されてから所定時間Δt内に負圧が目標負圧まで回復しない場合には、ステップ106に進み、自動ブレーキ装置34の目標制動力を算出した後、ステップ107に進み、自動ブレーキ装置34によりブレーキ31の制動力を補う制動力補正制御を実行する。
その後、上記ステップ104で、負圧が目標負圧まで回復したと判定された場合には、ステップ108aに進み、気筒復帰制御と制動力補正制御を終了して、本ルーチンを終了する。その後、車両の減速中に再び上記ステップ102で負圧不足と判定された場合には、上記ステップ103a〜108aの処理を再度実行する。
以上説明した本実施例4では、車両の減速時に負圧不足と判定されたときに、気筒復帰制御を実行しても、負圧不足と判定されてから所定時間Δt内に負圧が目標負圧まで回復しない場合に、自動ブレーキ装置34によりブレーキ31の制動力を補う制動力補正制御を実行する。これにより、負圧不足によるブレーキ31の制動力の不足分を、自動ブレーキ装置34によるブレーキ31の制動力の補正分で補うことができ、車両の減速時に負圧不足になった場合でも、運転者の要求する減速度を速やかに確保することができる。
尚、上記実施例1と上記実施例4を組み合わせて、車両の減速時に負圧不足と判定されたときにスロットル閉じ制御と気筒復帰制御を両方とも実行し、負圧不足と判定されてから所定期間内に負圧が目標負圧まで回復しない場合に制動力補正制御を実行するようにしても良い。
次に、図15及び図16を用いて本発明の実施例5を説明する。但し、前記実施例1〜4と実質的に同一部分については説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1〜4と異なる部分について説明する。
本実施例5では、PT−ECU33により後述する図16の減速時制御ルーチンを実行することで、車両の減速時に次のような制御を行う。
図15のタイムチャートに示すように、車両の減速時に、負圧センサ32で検出した負圧と、この負圧の減少量とに基づいて負圧不足であるか否かを判定し、負圧不足と判定された場合には、その時点t12で、気筒休止制御を停止する気筒復帰制御を実行すると共に、エンジン回転速度を引き上げる回転引き上げ制御を実行する。
この後、負圧センサ32で検出した負圧が目標負圧まで回復したか否かを判定し、負圧が目標負圧まで回復したと判定された場合には、その時点t13で、気筒復帰制御と回転引き上げ制御を終了する。
以上説明した本実施例5の減速時制御は、PT−ECU33によって図16の減速時制御ルーチンに従って実行される。図16のルーチンは、前記実施例2で説明した図9のルーチンのステップ203,207の処理をステップ203a,207aの処理に変更したものであり、それ以外の各ステップの処理は図9と同じである。
図16の減速時制御ルーチンでは、まず、ステップ201で、車両の減速時であるか否かを判定し、車両の減速時であると判定された場合には、ステップ202に進み、図7の負圧不足判定マップを参照して、負圧と負圧減少量が負圧不足領域内であるか否かによって、負圧不足であるか否かを判定する。
このステップ202で、負圧不足であると判定された場合には、ステップ203aに進み、気筒休止制御を停止する気筒復帰制御を実行する。
この後、ステップ204に進み、図10の目標エンジン回転速度のマップを参照して、負圧を速やかに目標負圧まで回復させるのに必要な目標エンジン回転速度を算出した後、ステップ205に進み、エンジン回転速度を目標エンジン回転速度まで引き上げる回転引き上げ制御を実行する。
この後、ステップ206に進み、負圧センサ32で検出した負圧が目標負圧まで回復したか否かを判定し、負圧が目標負圧まで回復していないと判定された場合には、上記ステップ203aに戻り、気筒復帰制御と回転引き上げ制御を継続する。
その後、上記ステップ206で、負圧が目標負圧まで回復したと判定された場合には、ステップ207に進み、気筒復帰制御と回転引き上げ制御を終了して、本ルーチンを終了する。その後、車両の減速中に再び上記ステップ202で負圧不足と判定された場合には、上記ステップ203a〜207aの処理を再度実行する。
以上説明した本実施例5では、車両の減速時に負圧不足と判定されたときに、気筒復帰制御を実行すると共に回転引き上げ制御を実行する。これにより、気筒復帰制御と回転引き上げ制御の両方により負圧を速やかに目標負圧まで回復させて、負圧不足によるブレーキ31の制動力不足を速やかに解消することができ、車両の減速時に負圧不足になった場合でも、運転者の要求する減速度を速やかに確保することができる。
尚、上記実施例2と上記実施例5を組み合わせて、車両の減速時に負圧不足と判定されたときにスロットル閉じ制御と気筒復帰制御を両方とも実行すると共に回転引き上げ制御を実行するようにしても良い。
次に、図17及び図18を用いて本発明の実施例6を説明する。但し、前記実施例1〜5と実質的に同一部分については説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1〜5と異なる部分について説明する。
本実施例6では、PT−ECU33により後述する図18の減速時制御ルーチンを実行することで、車両の減速時に次のような制御を行う。
図17のタイムチャートに示すように、車両の減速時に、負圧センサ32で検出した負圧と、この負圧の減少量とに基づいて負圧不足であるか否かを判定し、負圧不足と判定された場合には、その時点t14で、気筒休止制御を停止する気筒復帰制御を実行すると共に、エンジン回転速度を引き上げる回転引き上げ制御を実行する。
この後、負圧センサ32で検出した負圧が目標負圧まで回復したか否かを判定し、負圧不足と判定された時点t14から所定時間Δtが経過しても負圧が目標負圧まで回復しない場合には、その時点t15で、自動ブレーキ装置34によりブレーキ31の制動力を補う制動力補正制御を実行する。
この後、負圧センサ32で検出した負圧が目標負圧まで回復したと判定された場合には、その時点t16で、気筒復帰制御と回転引き上げ制御と制動力補正制御を終了する。
以上説明した本実施例6の減速時制御は、PT−ECU33によって図18の減速時制御ルーチンに従って実行される。図18のルーチンは、前記実施例3で説明した図12のルーチンのステップ303,310の処理をステップ303a,310aの処理に変更したものであり、それ以外の各ステップの処理は図12と同じである。
図18の減速時制御ルーチンでは、まず、ステップ301で、車両の減速時であるか否かを判定し、車両の減速時であると判定された場合には、ステップ302に進み、図7の負圧不足判定マップを参照して、負圧と負圧減少量が負圧不足領域内であるか否かによって、負圧不足であるか否かを判定する。
このステップ302で、負圧不足であると判定された場合には、ステップ303aに進み、気筒休止制御を停止する気筒復帰制御を実行する。
この後、ステップ304に進み、図10の目標エンジン回転速度のマップを参照して、負圧を速やかに目標負圧まで回復させるのに必要な目標エンジン回転速度を算出した後、ステップ305に進み、エンジン回転速度を目標エンジン回転速度まで引き上げる回転引き上げ制御を実行する。
この後、ステップ306に進み、負圧センサ32で検出した負圧が目標負圧まで回復したか否かを判定し、負圧が目標負圧まで回復していないと判定された場合には、ステップ307に進み、負圧不足と判定されてから所定時間Δtが経過したか否かを判定し、所定時間Δtが経過していないと判定されれば、上記ステップ303aに戻り、気筒復帰制御と回転引き上げ制御を継続する。
その後、上記ステップ306で負圧が目標負圧まで回復していないと判定され、且つ、上記ステップ307で負圧不足と判定されてから所定時間Δtが経過したと判定された場合、つまり、負圧不足と判定されてから所定時間Δt内に負圧が目標負圧まで回復しない場合には、ステップ308に進み、自動ブレーキ装置34の目標制動力を算出した後、ステップ309に進み、自動ブレーキ装置34によりブレーキ31の制動力を補う制動力補正制御を実行する。
その後、上記ステップ306で、負圧が目標負圧まで回復したと判定された場合には、ステップ310aに進み、気筒復帰制御と回転引き上げ制御と制動力補正制御を終了して、本ルーチンを終了する。その後、車両の減速中に再び上記ステップ302で負圧不足と判定された場合には、上記ステップ303a〜310aの処理を再度実行する。
以上説明した本実施例6では、車両の減速時に負圧不足と判定されたときに、気筒復帰制御及び回転引き上げ制御を実行しても、負圧不足と判定されてから所定時間Δt内に負圧が目標負圧まで回復しない場合に、自動ブレーキ装置34によりブレーキ31の制動力を補う制動力補正制御を実行する。これにより、負圧不足によるブレーキ31の制動力の不足分を、自動ブレーキ装置34によるブレーキ31の制動力の補正分で補うことができ、より確実に運転者の要求する減速度を確保することができる。
尚、上記実施例3と上記実施例6を組み合わせて、車両の減速時に負圧不足と判定されたときにスロットル閉じ制御と気筒復帰制御と回転引き上げ制御を全て実行し、負圧不足と判定されてから所定期間内に負圧が目標負圧まで回復しない場合に制動力補正制御を実行するようにしても良い。
尚、本発明は、図1に示す構成のハイブリッド車に限定されず、例えば、図19に示すように、MG12と変速機13との間に第1のクラッチ17を設けると共に、エンジン11とMG12との間に第2のクラッチ37を設けた構成のハイブリッド車に適用しても良い等、エンジンの動力を車輪に伝達する動力伝達経路にMGを配置した構成のハイブリッド車に広く適用することができる。
11…エンジン、12…MG、13…変速機、16…車輪、20…吸気管(吸気通路)、21…スロットルバルブ、27…ブレーキブースタ、29…ブレーキペダル、31…ブレーキ、32…負圧センサ、33…PT−ECU(負圧不足判定手段,負圧回復制御手段,制動力補正制御手段,回転引き上げ制御手段)、34…自動ブレーキ装置、38…吸気バルブ、39…排気バルブ

Claims (3)

  1. 車両の動力源としてエンジン(11)とモータジェネレータ(12)とを搭載し、前記エンジン(11)の動力を車輪(16)に伝達する動力伝達経路に前記モータジェネレータ(12)を配置したハイブリッド車に適用され、前記エンジン(11)の吸気通路(20)内の負圧を利用してブレーキペダル(29)の踏み込み力を増幅してブレーキ(31)の制動力を増大させる負圧式のブレーキブースタ(27)と、前記ブレーキ(31)の制動力を電子制御する自動ブレーキ装置(34)とを備え、前記車両の減速時に前記エンジン(11)のスロットルバルブ(21)を開弁するスロットル開弁制御と前記エンジン(11)の一部の気筒の吸気バルブ(38)及び排気バルブ(39)を閉弁状態に維持する気筒休止制御のうちの少なくとも一方を実行するハイブリッド車の制御装置において、
    前記車両の減速時に前記負圧と該負圧の減少量とに基づいて負圧不足であるか否かを判定する負圧不足判定手段(33)と、
    前記負圧不足判定手段(33)により負圧不足と判定されたときに前記スロットルバルブ(21)を閉じ方向に制御するスロットル閉じ制御と前記気筒休止制御を停止する気筒復帰制御のうちの少なくとも一方を実行する負圧回復制御手段(33)と、
    前記負圧不足判定手段(33)により負圧不足と判定されてから所定期間内に前記負圧が所定の目標負圧まで回復しない場合に前記自動ブレーキ装置(34)により前記ブレーキ(31)の制動力を補う制動力補正制御を実行する制動力補正制御手段(33)と
    を備えていることを特徴とするハイブリッド車の制御装置。
  2. 車両の動力源としてエンジン(11)とモータジェネレータ(12)とを搭載し、前記エンジン(11)の動力を車輪(16)に伝達する動力伝達経路に前記モータジェネレータ(12)と変速機(13)を配置したハイブリッド車に適用され、前記エンジン(11)の吸気通路(20)内の負圧を利用してブレーキペダル(29)の踏み込み力を増幅してブレーキ(31)の制動力を増大させる負圧式のブレーキブースタ(27)を備え、前記車両の減速時に前記エンジン(11)のスロットルバルブ(21)を開弁するスロットル開弁制御と前記エンジン(11)の一部の気筒の吸気バルブ(38)及び排気バルブ(39)を閉弁状態に維持する気筒休止制御のうちの少なくとも一方を実行するハイブリッド車の制御装置において、
    前記車両の減速時に前記負圧と該負圧の減少量とに基づいて負圧不足であるか否かを判定する負圧不足判定手段(33)と、
    前記負圧不足判定手段(33)により負圧不足と判定されたときに前記スロットルバルブ(21)を閉じ方向に制御するスロットル閉じ制御と前記気筒休止制御を停止する気筒復帰制御のうちの少なくとも一方を実行する負圧回復制御手段(33)と、
    前記負圧不足判定手段(33)により負圧不足と判定されたときに前記モータジェネレータ(12)と前記変速機(13)のうちの少なくとも一方を用いて前記エンジン(11)の回転速度を引き上げる回転引き上げ制御を実行する回転引き上げ制御手段(33)と
    を備えていることを特徴とするハイブリッド車の制御装置。
  3. 前記ブレーキ(31)の制動力を電子制御する自動ブレーキ装置(34)と、
    前記負圧不足判定手段(33)により負圧不足と判定されてから所定期間内に前記負圧が所定の目標負圧まで回復しない場合に前記自動ブレーキ装置(34)により前記ブレーキ(31)の制動力を補う制動力補正制御を実行する制動力補正制御手段(33)と
    を備えていることを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車の制御装置。
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