本実施形態は、パチンコホールの島構造体に設置される所謂カード式弾球遊技機と呼ばれる第1種パチンコ機に本発明を適用した場合の一例であり、パチンコホールに設けられた島構造体には、その長さ方向に複数のカード式球貸し機1と複数のパチンコ機2Cとが交互に配設され、カード式球貸し機1はパチンコ機2Cに電気的に接続されている。
図1〜図4に示すように、カード式弾球遊技機であるパチンコ機2Cは、矩形枠状の外枠3と、この外枠3に開閉自在に枢着された前枠4とを有し、カード式球貸し機1をサンドイッチ状に挟持する状態で、外枠3が島構造体(図示略)に取り外し可能に固定されている。
前枠4には、遊技盤5が裏側から着脱自在に装着され、遊技盤5の前側に対応させて、窓部6aを有するガラス扉6と発射用の遊技球を貯留する球受け皿8の前面板(図示略)とが夫々開閉自在にヒンジを介して枢着されている。
前枠4の下部には、球受け皿8から溢流し又は抜き取った遊技球を貯留する下皿9と、発射手段10の発射ハンドル11とが設けられている。この発射手段10は、回動操作可能な発射ハンドル11と、この発射ハンドル11を回動操作した回動角度に応じた打撃力で打撃槌12により遊技球を発射させる発射モータ13(図3、図4参照)などを備えている。球受け皿8の右部には、カード式球貸し機1に対する球貸し操作用の操作パネル14が設けられている。
この操作パネル14には、カード残額を3桁の数字で表示するカード残額表示部14aと、所定金額分の遊技球の球貸しを指示する球貸しスイッチ14bと、遊技終了時にカードの返却を指令する返却スイッチ14cとが設けられている。図2に示すように、遊技盤5には、金属製の外レールと内レールとからなり、遊技球を案内するガイドレール15がほぼ環状に設けられている。
このガイドレール15の内側の遊技領域5aには、その中央部に位置するセンターケース25と、そのセンターケース25内に設けられたカラーの液晶ディスプレイ16と、左右の普通図柄始動手段18(ゲート手段又は通過手段)と、複数の普通入賞手段19(この場合、例えば7つ)と、特別図柄始動手段(図柄始動兼入賞手段)20と、大入賞口手段(開閉式入賞手段)21等が夫々所定の位置に配設されるとともに、センターケース25の上側に、多数の微小なドット表示素子をマトリックス状に配置したドット式表示器26が設けられている。
各普通図柄始動手段18には遊技球の通過を検出する球検出手段(図示略)が設けられている。また、複数の普通入賞手段19の各々にも、遊技球の入賞を検出する球検出手段(図示略)が設けられている。尚、遊技領域5aには複数の遊技釘や風車等が設けられているが、図示を省略する。液晶ディスプレイ16は、3つの特別図柄を変動表示する特別図柄表示手段23として機能するとともに、2つの普通図柄を変動表示する普通図柄表示手段24として機能する表示手段22である。
また、表示手段22には、各種のキャラクタの動画、吹き出し等の動作を、特別図柄表示手段23を含む液晶ディスプレイ16の表示画面に図柄背景を伴って演出表示する機能も有する。特別図柄表示手段23は、左図柄を変動表示(縦方向のスクロール表示)する左表示部23aと、中図柄を変動表示する中表示部23bと、右図柄を変動表示する右表示部23cを有し、特別図柄始動手段20に遊技球が入賞することを条件に、これら表示部23a〜23cに特別図柄が所定時間だけ変動表示される。
即ち、特別図柄始動手段20に遊技球が入賞した場合、その入賞タイミングで1つの制御乱数が抽出され、その抽出された制御乱数について、特別図柄の変動前に大当たりに関して判定され、各表示部23a〜23cにおいては、所定時間の変動の後、判定結果に基づいて決定された大当たり図柄態様、リーチ図柄態様、外れ図柄態様の何れかの図柄態様で停止する。
普通図柄表示手段24は、表示手段22の右下部に、左図柄を変動表示する小型の左表示部24aと、右図柄を変動表示する小型の右表示部24bを有し、左右の普通図柄始動手段18の何れかを通過した遊技球が検出されたとき、各表示部24a,24bに普通図柄を所定時間だけ変動表示する。遊技球が左右何れかの普通図柄始動手段18を通過した場合、その通過タイミングで1つの制御乱数が抽出され、普通図柄の変動前に当たりに関して判定され、各表示部24a,24bにおいては、所定時間の変動表示の後、判定結果に基づいて決定された図柄態様で停止する。
普通図柄表示手段24の変動後に停止した表示部24a,24bにおける普通図柄が当たり態様(これが特定態様に相当する)となった当たり発生時には、特別図柄始動手段20の普通電動手段(所謂、電動式チューリップ)20aが所定時間だけ開放されて入賞し易くなる。これも遊技者に有利な利益状態である。特別図柄始動手段20は、開閉自在な左右1対の開閉爪を図示外のソレノイドアクチュエータで駆動する普通電動手段20aと一体的に構成されたものである。この特別図柄始動手段20にも遊技球の通過を検出する球検出手段(図示略)が設けられている。
大入賞口手段21は前方に開放可能な開閉板21aを備え、通常、開閉板21aは閉じ状態である。しかし、特別図柄表示手段23の変動後に停止した確定図柄が「777」、「444」等の特定態様のとき、所謂「大当たり」と称する特別遊技が開始され、開閉板21aが前方に開放されて遊技者に有利な状態が発生する。この大入賞口手段21の内部に特定入賞領域21b(所謂、Vゾーン)と普通入賞領域(図示略)が設けられ、特定入賞領域21bを遊技球が通過したとき、特別遊技が継続される。
大入賞口手段21の開閉板21aが前方に開放された後、所定時間(例えば、約30秒間)が経過した場合、又は所定数(例えば10個)の遊技球が入賞した場合に特別遊技が終了する。しかし、開閉板21aが閉じるに際して遊技球が特定入賞領域21bを通過していれば、最大所定ラウンド(例えば、16ラウンド)まで特別遊技を継続でき、遊技者に有利な利益状態が付与される。
図3、図4に示すように、前枠4の裏側には、遊技盤5を裏側から押さえる裏機構板30が着脱自在に装着され、この裏機構板30の上側に、基板カバー31で保護された外部出力基板32と、球タンク33と、これから延びるタンクレール34とが設けられ、このタンクレール34に接続された払出し/球貸し手段35が裏機構板30の側部に設けられ、裏機構板30の下側には払出し/球貸し手段35に接続された払出し球誘導路36が設けられている。払出し/球貸し手段35から払出された遊技球は払出し球誘導路36を経由して球受け皿8に払出される。
裏機構板30の略中央部に形成された矩形状開口部30aには、遊技盤5の裏側に装着された裏カバー37が嵌合している。裏カバー37の後面に装着された基板ケース38の内部には、主制御基板39が配設され、その前側には図柄制御基板40が配設されている。そして、液晶ディスプレイ16はこの図柄制御基板40に液晶ドライバ97(図18参照)を介して電気的に接続されている。主制御基板39の下側で、裏カバー37に装着された基板ケース41の内部に音声ランプ制御基板42が設けられている。
この基板ケース41の下側で裏機構板30に装着された基板ケース43の内部には、電源基板44と払出し制御基板45が夫々設けられている。更に、発射手段10の後側に装着された基板ケース46の内部には、発射制御基板47が設けられている。これら制御基板39〜40,42,44〜45,47は夫々独立のプリント基板で構成され、電源基板44と発射制御基板47を除くその他の制御基板39,40,42,45には、CPUとROM及びRAM等を有する1チップ集積回路からなるマイクロコンピュータ(以下、簡単にマイコンと呼ぶ)が夫々設けられている。
主制御基板39とその他の制御基板40,42,45とは、複数本の信号線でコネクタを介して電気的に接続され、主制御基板39から各制御基板42(40),45に、所定の遊技動作を実行させる種々の制御コマンドを基本的に一方向通信にて送信可能になっている。制御コマンドの一方向通信を採用することで、普通図柄や特別図柄の図柄停止に関する不正を確実に防止できるようになっている。但し、主制御基板39は払出し制御基板45からは、払出し完了信号やエラー信号等を受信可能になっている。
次に、パチンコ機2Cの制御装置に予め格納した複数の制御プログラムを介して達成される種々の機能について、図5,図18の機能ブロック図により説明する。但し、これら種々の機能は、前述した各種制御用のマイコン及びそのROMに格納した種々の制御プログラム等により、これらの制御手段50C,80,90,100,106で達成される。
主制御基板39上に構成された主制御手段50C(これが遊技制御手段に相当する)は、遊技態様や遊技球の挙動に応じた遊技動作の制御、つまり遊技盤5に設けられた種々の遊技部品20,21や各種の遊技球入賞手段18〜21等に設けられた球検出スイッチ等に対する信号の入出力に関わる遊技盤5の遊技制御を主として司るとともに、後述する音声ランプ制御手段80、図柄制御手段90、払出し制御手段100等に必要に応じて制御コマンドを送信出力する。
図柄制御基板40上に構成された図柄制御手段90(これが演出制御手段に相当する)は、主制御手段50から音声ランプ制御手段80を介して送信されてくる普通図柄用の変動パターン指定コマンド等に基づいて、各表示部24a,24bの普通図柄を変動制御し、指示された普通図柄態様を表示するように変動停止を制御する。図柄制御手段90は、更に、受信した特別図柄用の変動パターン指定コマンド等に基づいて、各表示部23a〜23cの特別図柄を変動制御し、指示された特別図柄態様を表示するように変動停止を制御したり、普通図柄表示手段24を除く表示手段22の略全画面に背景等を演出表示させる演出表示制御を実行する。
音声ランプ制御基板42上に構成された音声ランプ制御手段80は、主制御手段50Cから変動パターン指定コマンドを受信し、遊技盤5や前枠4等に設けられた多数の装飾用ランプや演出用ランプ等を含むランプ群87の点灯制御を司るとともに、球受け皿8の裏側に設けられたスピーカ88を駆動制御してサウンド出力制御を司る。音声ランプ制御手段80は、更に、主制御手段50Cから保留球数情報(保留記憶数情報)コマンドを受信し、センターケース25に設けた特別図柄用の4つの保留球ランプ87a〜87d(保留表示手段)を点灯制御する。
払出し制御基板45上に構成された払出し制御手段100は、主制御手段50Cから払出し制御コマンドを受信し、払出し/球貸し手段35による遊技球の払出し制御を司る。基板ケース43の内部には、更に、外部インターフェース基板48が収容されており、この外部インターフェース基板48上には外部インターフェース手段105が構成されている。発射制御基板47上に構成された発射制御手段106は、発射モータ13を駆動して遊技球の発射制御を司る。ここで、外部出力基板32からは、特別図柄に関する変動回数や停止図柄の情報等が、パチンコホールに設けられた図示しない島コンピュータに送信出力される。
主制御手段50Cは、特別図柄用及び普通図柄用の両方を兼ね備えた乱数発生手段51と、抽出手段52と、保留手段53と、判定手段54と、図柄変動決定手段55Cと、確率変動手段56と、普通利益状態発生手段57と、特別利益状態発生手段58と、コマンド送受信手段59と、入賞計数手段60と、連続予告判定手段64と、連続フラグ作成手段65と、保留球数コマンド作成手段66等を備えている。ここで、乱数発生手段51と抽出手段52と判定手段54等により、普通図柄用と特別図柄用の抽選手段が夫々構成されている。
特別図柄用及び普通図柄用の両方を兼ね備えた乱数発生手段51と抽出手段52と保留手段53と判定手段54と図柄変動決定手段55Cに加えて、確率変動手段56と、普通利益状態発生手段57と、特別利益状態発生手段58と、コマンド送受信手段59と、入賞計数手段60等を備えている。ここで、乱数発生手段51と抽出手段52と判定手段54等により、普通図柄用と特別図柄用の抽選手段が夫々構成されている。ここで、保留手段53が記憶手段に相当し、普通利益状態発生手段57と特別利益状態発生手段58等が特別遊技発生手段に相当する。
乱数発生手段51は、所定の微小な更新周期(例えば、約2msec)で、普通図柄用に、例えば「0〜9」までの制御乱数を繰り返し発生し、特別図柄用に、例えば「0〜358」までの制御乱数を繰り返し発生する。
抽出手段52は、乱数発生手段51でサイクリックに発生する複数の制御乱数のうち、普通図柄に関しては、左右何れかの普通図柄始動手段18に遊技球が通過したときの1つの制御乱数を抽出し、特別図柄に関しては、特別図柄始動手段20に遊技球が入賞したときの1つの制御乱数を抽出する。
保留手段53は、普通図柄の変動中か否かに拘らず、普通図柄始動手段18を通過した遊技球の球数を一旦記憶し、普通図柄の変動中に限って保留球として記憶するとともに、保留球の各々に関して、普通図柄用に抽出された制御乱数を当たり判定乱数値として、最高で夫々4個まで記憶して保留可能である。
また、保留手段53は、特別図柄の変動中か否かに拘らず、特別図柄始動手段20に入賞した遊技球の球数を一旦記憶し、特別図柄の変動中に限って保留球として記憶するとともに、保留球の各々に関して、特別図柄用に抽出された制御乱数を大当たり判定乱数値として、最高で夫々4個まで記憶して保留可能である。そして、保留手段53は、普通図柄の図柄変動が完了する毎に、保留中の当たり判定乱数を、先入れ先出し(First In First Out) により判定手段54に1つずつ供給し、特別図柄の図柄変動が完了する毎に、保留中の大当たり判定乱数値を、先入れ先出しにより判定手段54に1つずつ供給する。
判定手段54は、保留手段53から供給される普通図柄用の当たり判定乱数について、普通図柄の変動前の時点で、特定乱数(当たり判定値)と一致した「当たり」又は「外れ」の何れであるかを判定する。判定手段54は、更に、保留手段53から供給される特別図柄用の大当たり判定乱数値について、特別図柄の変動前の時点で、特定乱数(大当たり判定値)と一致した「大当たり」又は「外れ(外れリーチを含む)」の何れであるかを判定する。
判定手段54は、更に、確率変動型の大当たりに関しても判定を行い、確率変動型であると判定した場合には、当該利益状態である特別遊技が終了した後、次回或いは次々回の大当たり迄、或いは所定回数(例えば、100回)だけ特別図柄が変動する迄、特別利益状態発生手段58を介して確率変動手段56に対して、大当たりとする特定乱数(大当たり判定値)の数を通常のときよりも多くして、大当たり確率を通常よりも高めるように指令する。判定手段54は乱数発生手段51で発生する「0〜358」までの複数の制御乱数のうち、低確率状態では1つの大当り判定値「211」を有し、高確率状態では低確率状態における1つの大当り判定値を含む6個の大当り判定値を有している。
確率変動手段56は、確率変動モードを設定した場合、後述する普通利益状態発生手段57に所定の利益を与えるように夫々指示する。これも遊技者に有利な利益状態である。普通利益状態発生手段57は、確率変動手段56から前述した確率変動指示を受けると、普通図柄が「当たり」になることを条件として、特別図柄始動手段20の普通電動手段20aを通常時の開時間(例えば、約0.5 秒)よりも長い時間(例えば、約3秒)、開状態にする等して、遊技球が入り易くなるといった利益状態を遊技者に与える。
特別利益状態発生手段58は、更に、判定手段54から大当たりの判定結果を受ける、若しくは、特別図柄表示手段23の変動後の停止図柄が大当たり図柄となることを条件に、遊技制御に含まれる所定の利益状態発生ルーチンにより大入賞口手段21の開閉板21aを前述したように開閉作動させる。図柄変動決定手段55Cは、判定手段54からの判定結果に応じて、所定の抽選プログラムにより、普通図柄に関して、「当たり」のときには当たりに関する普通図柄用の変動パターン指定コマンドと、左図柄及び右図柄の為の図柄指定コマンドを抽選により決定する。
連続予告判定手段64は、入賞直撃コマンド作成手段64aと、図6に示す連続判定テーブルTB15を有し、図7に示すように、遊技球が特別図柄始動手段20に入賞する毎に、後述する連続予告判定制御プログラム(図19〜図21)により、入賞直撃音を発生させる入賞直撃コマンドを出力するか否かを判定するとともに、特別図柄用の4つの保留球ランプ87a〜87dをカラフルな発光色で発光させることで予告演出を連続的に実行するか否かを判定する。
連続フラグ作成手段65は、図22に示す連続フラグ作成制御プログラムにより、連続予告途中の各図柄変動において外れの図柄態様で変動停止させる一方、連続予告の最後の図柄変動においてリーチを発生させるような連続予告演出制御を実行する。保留球数コマンド作成手段66は、後述する保留球数コマンド作成制御プログラム(図27〜図28参照)により、保留球数に応じて1又は複数個の保留球ランプ87a〜87dを発光させるに際して、通常の「緑」に代えて、「赤」や「青」等のカラフルな発光色で発光させることで、連続的な予告演出を行う。
即ち、図8に示すように、保留球ランプ87a〜87dを、連続予告演出を行わない通常時には、保留球表示コマンド0により「緑」の発光色で発光させる一方、保留球表示コマンド2〜6の何れかに切換えることで、「青」、「黄」、「水」、「紫」、「白」等の複数の発光色の何れかで発光させる。
図柄変動決定手段55Cは、図9に示すように、停止図柄決定手段55aと、変動パターン切換え手段55b等からなり、特に特別図柄の停止図柄や変動パターンを決定する。停止図柄決定手段55aは、遊技球の特別図柄始動手段20への入賞に対応する図柄変動の変動直前に、保留球情報のうちの大当たり図柄乱数値に基づいて、大当たりの場合には大当たり用停止図柄を決定し、外れの場合には外れ用停止図柄(外れリーチ用停止図柄を含む)を決定する。
それ故、この停止図柄決定手段55aは、図10に示す大当たり図柄テーブルTB16と、図11に示す大当たりオフセットテーブルTB17と、図12に示す外れ左特別停止図柄作成アドレステーブルTB18と、図13(a)〜(d)に示す外れ左特別停止図柄作成テーブル(1〜4)TB19と、図14に示す外れ右特別停止図柄作成アドレステーブルTB20と、図15(a)〜(e)に示す外れ右特別停止図柄作成テーブル(1〜5)TB21と、図16に示す外れ中特別停止図柄作成アドレステーブルTB22と、図17(a)〜(f)に示す外れ中特別停止図柄作成テーブル(1〜6)TB23と、図23〜図26に示す特別停止図柄作成制御プログラム等を有している。
ここで、大当たり図柄テーブルTB16において、図示していない左特別停止図柄番号と、中特別停止図柄番号と、右特別停止図柄番号とが、特別停止図柄番号と同様の図柄番号として夫々設定されているものである。
入賞計数手段60は、普通入賞手段19と、特別図柄始動手段20と、大入賞口手段21に有する特定入賞領域21b及び普通入賞領域21cに入賞する遊技球を計数する。そこで、コマンド送受信手段59は、その入賞計数手段60で集計した遊技球の入賞個数に基づく遊技球の払出しを指令する払出し指令コマンドを払出し制御手段100に対して送信するとともに、払出し制御手段100からは、コマンドを受信した確認コマンドや払出し完了コマンド、更にはエラー発生コマンド等を受信する。
コマンド送受信手段59は、更に、遊技球の保留数に関する保留数情報コマンド、確率変動状態を示す確率変動情報コマンド等、種々の制御コマンドを送信すべき制御手段80,90,100に送信出力する。
次に、弾球遊技機2Cの図柄制御手段90について説明する。
この図柄制御手段90は、図18に示すように、コマンド送受信手段91と、変動パターン記憶手段92と、変動パターン決定手段93と、乱数発生手段94と、演出制御手段95と、表示装置制御手段96と、液晶ドライバ97等を備えている。
コマンド送受信手段91は、音声ランプ制御手段80のコマンド送受信手段81から変動パターン指定コマンドや図柄指定コマンドを受信するとともに、このコマンド送受信手段81に対して、種々の制御コマンドを送信可能になっている。変動パターン記憶手段92には、普通図柄や特別図柄に関して、複数の変動パターン指定コマンドの各々に変動内容(変動時間を含む)を対応づけた図柄変動に関する変動パターン情報が記憶されている。
変動パターン決定手段93は、変動パターン指定コマンドに対応する変動パターン情報を選択するとともに、この変動パターン情報に、複数の選択肢が設けられている場合には、乱数発生手段94で発生した所定数の制御乱数のうちの1つを抽出し、この抽出した制御乱数に基づいて1つの選択肢を決定する。演出制御手段95は、前述した変動パターンで指示される特別演出や、本願特有の特定演出を実行可能である。
表示装置制御手段96は、変動パターン決定手段93から受けた図柄変動に関する種々の図柄表示信号を液晶ドライバ97に送信出力するとともに、演出制御手段95から受けた演出制御信号を液晶ドライバ97に送信出力する。それ故、特別図柄表示手段23の表示部23a〜23cにおいて特別図柄が変動表示され、普通図柄表示手段24の表示部24a,24bにおいて普通図柄が変動表示されるのに加えて、普通図柄表示手段24を除く液晶ディスプレイ16の表示画面の略全体に、各種の演出表示が行われる。
次に、連続予告判定制御について、図19に示すフローチャートに基づいて説明する。この連続予告判定制御は、遊技球が特別図柄始動手段20に入賞して、入賞に関する保留球情報が作成されたときにコールされて実行される。
この制御が開始されると、先ず、図6に示す連続判定テーブルTB15に基づいて、判定回数Nが読込まれる(S251)。ここで、連続判定テーブルTB15には、判定回数「3」と、1つの大当たり判定値と同様の連続判定値「211」と、2つの連続判定値「149」,「227」からなる3つの連続判定値が予め設定されてある。
そこで、今回の入賞により作成された保留球情報の大当たり判定乱数値と、先頭の連続判定値「211」とが比較され(S252)、一致しない場合には(S253:No) 、判定回数Nが1つデクリメントされ(S254)、判定回数Nが「0」の場合には(S255:Yes)、S257 に移行する。しかし、判定回数Nが「0」でない場合には(S255 :No)、大当たり判定乱数値と次の連続判定値とが比較され(S256)、一致しない場合には(S253:No) 、S253 〜S256 が繰り返して実行される。
ところで、これら大当たり判定乱数値と連続判定値の何れかとが一致した場合に(S253:Yes)、直撃無効カウンタ値が「0」でない場合には(S257:No) 、直撃無効カウンタの値が1つデクリメントされる(S258)。ここで、直撃無効カウンタ(予告演出無効カウンタに相当する)は、カウンタの値に相当する変動回数だけ、連続予告判定を行わないようにするためのカウンタである。但し、直撃無効カウンタの値は、弾球遊技開始時には「0」である。
次に、状態フラグの値として、「0」:低確率状態、「1」:普通図柄の変動時間短縮状態、「2」:高確率状態に設定されている場合に、状態フラグが「1」以外、つまり普通図柄の変動時間短縮状態以外のときで(S259:No) 、直撃カウンタの値が「0」であり(S260:Yes)、しかも判定回数Nが「0」以外のときで(S261 :No)、連続カウンタ用乱数値(0〜100)のうちから抽出された数値Aが、23>A≧20の場合に限って(S262)、S274〜S280 の条件が満たされた場合に、入賞直撃コマンドが出力される。
即ち、大当たり状態を示す大当たり中フラグの値が「1」以外であって大当たり中でなく(S274:No) 、連続カウンタの値が「0」であり(S275:Yes)、直撃無効カウンタの値が「0」であり(S276:Yes)、状態フラグの値が「0」であり(S277:Yes)、判定回数Nが「3」の場合に限って(S278:Yes)、直撃カウンタに特別図柄の保留球数が設定され(S279)、直撃コマンドバッファに入賞直撃コマンド「D701〔H〕」が設定される(S280)。
その後、大当たり判定用乱数値が連続判定テーブルの先頭の連続判定値と一致した場合、判定回数Nが「3」であるため(S281:Yes)、直撃無効カウンタの値として「4」が設定され(S282)、この制御を終了して、メインルーチンにリターンする。このように、入賞した際に抽選された大当たり判定乱数値が遊技者に有利な場合には、コマンド送受信手段59から音声ランプ制御手段80に、直撃コマンドバッファに設定された入賞直撃コマンド「D701〔H〕」が送信出力される。
ここで、S252,S253等が判定手段に相当し、S262〜S280が予告演出決定手段に相当し、S280が演出コマンド作成手段に相当する。それ故、音声ランプ制御手段80においては、今回の遊技球が特別図柄始動手段20に入賞した際に、スピーカ88から「ドォーン」という入賞直撃音が発生される。このとき、このような「ドォーン」という入賞直撃音を聞いた遊技者は、大当たりするかもしれない、という期待を持ちながら弾球遊技を大いに楽しむことができる。
更に、次回に、遊技球が特別図柄始動手段20に入賞した場合、S251〜S258 が同様に実行された後、状態フラグが「1」以外であって普通図柄の変動時間短縮状態以外のときに(S259:No) 、直撃カウンタの値が「0」でないときには(S260:No)、図21のS280に移行し、入賞直撃コマンド「D701〔H〕」が同様に送信出力されるため、今回の入賞に際しても、スピーカ88から「ドォーン」という入賞直撃音が発生する。このように、入賞する毎にサウンドによる予告演出が実行されるため、遊技者の大当たりに対する期待度を増大させることができる。ここで、この入賞直撃コマンド「D701〔H〕」の送信終了の詳細については、後述する連続フラグ作成制御(図22参照)で説明する。
次に、連続予告演出を行うための連続カウンタに連続予告演出回数を設定する設定制御について説明する。先ず、第1条件として、少なくとも、前述したように状態フラグが「1」以外であって(S259:No) 、直撃カウンタの値が「0」であり(S260:Yes) 、連続カウンタ用乱数値(0〜100)のうちから抽出された数値Aが、A<20の場合であって(S262 )、しかも判定回数Nが「3」のときに(S261:No、S266:Yes) 、連続カウンタに保留球数が設定される(S267 )。
或いは第2条件として、直撃カウンタの値が「0」で、且つ連続カウンタ用乱数値(0〜100)のうちから抽出された数値Aが、A<20で、且つ大当たり中フラグが「1」でなく(S263:No)、且つ直撃無効カウンタの値が「0」であり(S264:Yes)、且つ状態フラグの値が「0」のときには(S265:Yes)、判定回数Nが「3」以外であっても、連続カウンタに保留球数が設定される(S269)。即ち、第1条件で連続カウンタに保留球数が設定されて連続予告されるのは、大当たり判定乱数値が遊技者に有利な状態であり、第2条件で連続カウンタに保留球数が設定されるのは、遊技者に有利でない状態も含む場合である。
次に、保留球ランプ87a〜87dを複数の発光色で発光させる連続ランプ表示フラグ設定制御について、S268〜S273 により説明する。ここで、これら4つの保留球ランプ87a〜87dの各々は、多色発光用のLEDからなり、少なくとも「緑」、「赤」、「青」、「黄」、「紫」、「白」等6色に発光可能である。先ず、設定データとして「1」が設定される(S268)。次に、連続カウンタ用乱数値(0〜46)のうちから抽出された数値Bが、B≧30の場合には(S269)、リターンする。抽出された数値Bが、B<25の場合には(S269)、設定データが「1」の状態でS273に移行する。
また、抽出された数値Bが、30>B≧25の場合には(S269)、設定データとして、抽出した連続カウンタ用乱数値Bが設定され(S270)、この設定データの値は、設定データから「23」を減算した減算結果の値が再設定される(S271)。それ故、この時点において、設定データとしては、「2〜6」の何れかの数値が設定される。次に、判定回数Nが「3」のときに限って(S272:Yes)、連続ランプ表示フラグの値として、設定データが設定され(S273)、リターンする。
このように、前述した第1条件又は第2条件を満たした場合に、保留球情報の大当たり判定乱数値が遊技者に有利な場合であり、しかも連続カウンタ用乱数値Bが所定範囲(30>B)の場合に限って、保留球ランプ87aの点灯に際して、通常時の「緑」に代えて、「赤」や「黄」等の発光色で発光させることにより、複数回の図柄変動前から予告演出を連続的に行うことができる。
次に、連続フラグ作成手段65により実行される連続フラグ作成制御について、図22に基づいて説明する。但し、この連続フラグ作成制御は、特別図柄の変動開始に際して、次に説明する停止図柄の作成処理(図23〜図26参照)の前段階において実行されるものである。
この制御が開始されると、先ず連続カウンタの値が判定される(S291)。その判定の結果、連続カウンタの値が「0」の場合には、連続フラグの値として「0」が設定され(S292)、直撃カウンタの値が「0」以外のときには(S296:No) 、直撃カウンタの値が1つデクリメントされ(S297)、この制御を終了して、メインルーチンにリターンする。このように、入賞した際に抽選された大当たり判定乱数値が利益状態が発生するような遊技者に有利な場合には、今回の入賞時に「ドォーン」という入賞直撃音が発生するだけでなく、このときの保留球数に対応する図柄変動中に、遊技球が特別図柄始動手段20に入賞する毎に、同様に入賞直撃音がその都度発生するため、遊技者の大当たりに対する期待度を増大させることができる。
但し、入賞した際の大当たり判定乱数値が遊技者に有利でないような場合にも、1回だけ入賞直撃音を発生させるようにしてもよい。また、最初に作成された1回の入賞直撃コマンド「D701〔H〕」を音声ランプ制御手段80に出力するだけで、音声ランプ制御手段80により、特別図柄の図柄変動が開始される毎に、その都度「ドォーン」という入賞直撃音を発生させるようにしてもよい。
しかし、連続カウンタの値が「1」よりも大きい場合には、連続予告が途中であるため、連続フラグの値として「1」が設定され(S294)、連続カウンタの値が1つデクリメントされ(S295)、S296 〜S297 を経てリターンする。一方、連続カウンタの値が「1」の場合には、連続予告が最終回であるため、連続フラグの値として「2」が設定され(S293)、S295〜S297 を経てリターンする。その結果、後述する特別停止図柄の作成処理において、連続予告中においては連続フラグの値が「1」であるため、外れ態様の停止図柄が選択される一方、連続予告の最後においては連続フラグの値が「2」であるため、必ずリーチ態様の停止図柄が選択されるようになっている。
次に、図柄変動決定手段55Cの停止図柄決定手段55aにより実行される特別停止図柄作成制御について、図23〜図26に基づいて説明する。この特別停止図柄作成制御は、遊技球の特別図柄始動手段20への入賞に対応する図柄変動が実行される直前であって、判定手段54により大当たりか否かの判定が行われた直後に実行される。
この制御が開始されると、先ず、図柄変動に供する保留球に関する保留球情報に有する大当たり図柄乱数値(0〜99)がオフセット値として設定される(S301)。次に、大当たり判定の結果、大当たりであって、大当たりフラグがセットされている場合(大当たりフラグデータ=1)には(S302:Yes)、前述したように、図10に示す大当たり図柄テーブルTB16には、特別停止図柄番号と同様の左特別停止図柄番号と中特別停止図柄番号と右特別停止図柄番号とが夫々設定されているため、先ず大当たり図柄テーブルTB16とS301 で設定されたオフセット値とに基づいて、左特別停止図柄番号が設定(決定)され(S303)、中特別停止図柄番号が設定(決定)され(S304)、右特別停止図柄番号が設定(決定)され(S305)、更に、オフセット値として、特別停止図柄番号が設定される(S306)。
次に、大当たりオフセットテーブルTB17とS306 で設定したオフセット値とに基づいて、格納データが設定される(S307)。次に、状態フラグが「1」であって、普通図柄の変動時間短縮状態のときには(S308:Yes)、格納データは「15」だけインクリメントされる(S312)。しかし、状態フラグが「1」以外の場合で(S308:No) 、しかも連続フラグが「0」以外の場合には(S309:No) 、格納データは「2」だけインクリメントされる(S310)。但し、連続フラグが「0」の場合には(S309:Yes)、格納データはそのままである。
そして、最終的に、オフセット値として格納データが設定され(S311)、更に、特別図柄停止オフセット値として格納データが設定される(S345)。このように、最終的には特別図柄停止オフセット値により変動パターンを選択する選択テーブルを振り分ける場合に、格納データはその振り分け用のデータであり、確率変動型の大当たり変動パターンや非確率変動型の大当たり変動パターンが、格納データに基づいて切換えて選択される。
一方、大当たりでない場合には(S302:No) 、図24に示すように、状態フラグが「1」でなく、普通図柄の変動時間短縮状態以外のときには(S313:No) 、オフセット値として連続フラグの値が設定されるが(S314)、状態フラグが「1」の場合には(S313:Yes)、オフセット値が3つインクリメントされる(S315)。次に、外れ左特別停止図柄作成アドレステーブルTB18から、オフセット値に基づいて、外れ左特別停止図柄作成テーブル(1〜4)TB19が選択される(S316)。
次に、乱数値として、外れ特別図柄作成用乱数(1〜100)のうちから抽出された1つの数値が設定され(S317)、乱数値が、乱数値からその選択された何れかの外れ右特別停止図柄作成テーブルに有する先頭の減算値を減算した減算結果の数値に更新され(S318)、演算の結果、乱数値が負数でない場合には(S319:No) 、乱数値が、乱数値から次の減算値を減算した減算結果の数値に更新され(S320)、乱数値が負数でない場合には(S319:No) 、S319〜S320 が繰り返して実行される。
そして、乱数値が負数になった場合(S319:Yes)、このときの左特別停止図柄番号が設定される(S321)。この場合、設定された左特別停止図柄番号は0〜9のうちの何れかである。それ故、この時点で右特別停止図柄が決定される。次に、外れ左特別停止図柄作成テーブルから、乱数値が負数となったときの左特別停止図柄番号に対応するオフセットの値が設定され(S322)、外れ右特別停止図柄作成アドレステーブルTB20から、オフセット値に基づいて、外れ右特別停止図柄260作成テーブル(1〜5)TB21が選択される(S323)。
次に、乱数値として、外れ特別図柄作成用乱数(1〜22)のうちから抽出された1つの数値が設定され(S324)、乱数値が、乱数値からその選択された何れかの外れ右特別停止図柄作成テーブルに有する先頭の減算値を減算した減算結果の数値に更新され(S325)、演算の結果、乱数値が負数でない場合には(S326:No) 、乱数値が、乱数値から次の減算値を減算した減算結果の数値に更新され(S327)、乱数値が負数でない場合には(S326:No) 、S326〜S327 が繰り返して実行される。
そして、乱数値が負数になった場合(S326 :Yes) 、このときの図柄値が設定される(S328)。次に、その図柄値として、図柄値に左特別停止図柄番号を加算した数値が設定され(S329)、加算結果の図柄値が「10」以上の場合には(S330:Yes)、図柄値から「10」を減算した数値が新たに設定され(S331)、この図柄値が右特別停止図柄番号として設定される(S332)。それ故、この時点で右特別停止図柄が決定される。
次に、外れ右特別停止図柄作成テーブルから、乱数値が負数となったときの図柄値に対応するオフセット値が設定され(S333)、外れ中特別停止図柄作成アドレステーブルTB22から、オフセット値に基づいて、外れ中特別停止図柄作成テーブル(1〜6)TB23が選択される(S334)。次に、乱数値として、外れ特別図柄作成用乱数(0〜89)のうちから抽出された1つの数値が設定される(S335)。
次に、乱数値が、乱数値からその選択された何れかの外れ中特別停止図柄作成テーブルに有する先頭の減算値を減算した減算結果の数値に更新され(S336)、演算の結果、乱数値が負数でない場合には(S337:No) 、乱数値が、乱数値から次の減算値を減算した減算結果の数値に更新され(S338)、乱数値が負数でない場合には(S337:No) 、S337〜S338 が繰り返して実行される。そして、乱数値が負数になった場合(S337 :Yes) 、このときの図柄値が設定される(S339)。
次に、その図柄値として、図柄値に左特別停止図柄番号を加算した数値が設定され(S340)、加算結果の図柄値が「10」以上の場合には(S341:Yes)、図柄値として、図柄値から「10」を減算した数値が新たに設定され(S342)、この図柄値が中特別停止図柄番号として設定される(S343)。それ故、この時点で中特別停止図柄が決定される。その後、外れ中特別停止図柄作成テーブルから、図柄値が負数となったときの図柄値に対応する格納データが設定され(S344)、特別図柄停止オフセット値として格納データが設定され(S345)、この制御を終了してリターンする。
このように、連続フラグの値が「0」で通常の場合、外れ左特別停止図柄作成テーブル1が選択され、このときのオフセット値が「0」又は「1」であるため、外れ右特別停止図柄作成テーブル1又は2が選択されるため、図柄値が「0〜9」まで設定されることから、リーチになったりならなかったりする。しかし、連続フラグの値が「1」で連続予告の途中の場合、外れ左特別停止図柄作成テーブル2だけが選択され、この場合のオフセット値は「2」であるため、外れ右特別停止図柄作成テーブル3だけが選択され、この場合の図柄値は「1」又は「9」であり、必ず外れることになる。
一方、連続フラグの値が「2」で連続予告の最後の場合、外れ左特別停止図柄作成テーブル3だけが選択され、この場合のオフセット値は「3」であるため、外れ右特別停止図柄作成テーブル4だけが選択され、この場合の図柄値は「0」であり、必ずリーチになる。
次に、保留球数コマンド作成手段66により実行される保留球数コマンド作成制御について、図27〜図28のフローチャートに基づいて説明する。但し、この保留球数コマンド作成制御は、微小時間(例えば、4msec) 毎の定期的な割り込みにより実行されるものである。
この制御が開始されると、先ず比較値として、S273 で設定された連続ランプ表示フラグの値が設定され(S351)、連続ランプ表示フラグの値がクリアされる(S352)。
ここで、特別図柄記憶LEDコマンド判定エリアには、前回の保留球数が記憶されており、図8に示すように、特別図柄保留球コマンドバッファ1は、保留球ランプ87aを保留球数(1〜4)に応じて通常の「緑」で点灯させる点灯コマンド「D0XX〔H〕」を設定する。特別図柄保留球コマンドバッファ2は、保留球ランプ87aを保留球数(1〜4)に応じて「赤」で点灯させる点灯コマンド「D1XX〔H〕」を設定する。特別図柄保留球コマンドバッファ3は、保留球ランプ87aを保留球数(1〜4)に応じて「青」で点灯させる点灯コマンド「D2XX〔H〕」を設定する。
但し、点灯コマンドの「XX〔H〕」は、保留球数(1〜4)に対応する16進数である。特別図柄保留球コマンドバッファ4は、保留球ランプ87aを保留球数(1〜4)に応じて「黄」で点灯させる点灯コマンド「D3XX〔H〕」を設定する。特別図柄保留球コマンドバッファ5は、保留球ランプ87aを保留球数(1〜4)に応じて「水」で点灯させる点灯コマンド「D4XX〔H〕」を設定する。特別図柄保留球コマンドバッファ6は、保留球ランプ87aを保留球数(1〜4)に応じて「紫」又は「白」で点灯させる点灯コマンド「D5XX〔H〕」又は「D6XX〔H〕」を設定する。
次に、その比較値の値が「0」の場合、つまり連続予告を行わない場合には(S353:Yes)、比較値として保留球数が設定され(S354)、その比較値と特別図柄記憶LEDコマンド判定エリアに記憶している前回分の保留球数と一致する場合には(S355:Yes)、直ぐにリターンする。しかし、比較値と特別図柄記憶LEDコマンド判定エリアに記憶している前回分の保留球数とが一致しない場合、つまり保留球数が異なる場合には(S355:No)、特別図柄記憶LEDコマンド判定エリアに比較値が設定され(S356)、比較値が1つインクリメントされ(S357)、特別図柄保留球コマンドバッファ1にその比較値が設定され(S358)、この制御を終了してリターンする。
その結果、例えば、連続予告しない場合で、保留球数が1個の場合、特別図柄保留球コマンドバッファ1に設定された点灯コマンド「D002〔H〕」が音声ランプ制御手段80に送信されるため、1個目を指示する1つの保留球ランプ87aが「緑」で点灯する。また、保留球数が2個に増加した場合、S357 で比較値が1つインクリメントされるため、点灯コマンド「D003〔H〕」が送信され、1個目と2個目を指示する2つの保留球ランプ87a,87bが「緑」で同時に点灯する。
一方、比較値の値が「0」以外であって、連続予告を行っている場合には(S353:No)、特別図柄記憶LEDコマンド判定エリアに保留球数が設定され(S359)、特別図柄保留球コマンドバッファ1に記憶している点灯コマンド「D0XX〔H〕」がデータ「00〔H〕」によりクリアされる(S360 )。次に、比較値(連続ランプ表示フラグの値)が「1」の場合には(S361)、点灯コマンド「D1XX〔H〕」のイベント部「XX〔H〕」に保留球数が設定され、その点灯コマンド「D1XX〔H〕」が特別図柄保留球コマンドバッファ2に設定される(S362)。
比較値が「2」の場合には(S361)、点灯コマンド「D2XX〔H〕」のイベント部「XX〔H〕」に保留球数が設定され、その点灯コマンド「D2XX〔〔H〕〕」が特別図柄保留球コマンドバッファ3に設定される(S363)。比較値が「3」の場合には(S361)、点灯コマンド「D3XX〔H〕」のイベント部「XX〔H〕」に保留球数が設定され、その点灯コマンド「D3XX〔H〕」が特別図柄保留球コマンドバッファ4に設定される(S364)。比較値が「4」の場合には(S361)、点灯コマンド「D4XX〔H〕」のイベント部「XX〔〔H〕〕」に保留球数が設定され、その点灯コマンド「D4XX〔H〕」が特別図柄保留球コマンドバッファ5に設定される(S365)。
比較値が「5」の場合には(S361)、点灯コマンド「D5XX〔H〕」のイベント部「XX〔H〕」に保留球数が設定され、その点灯コマンド「D5XX〔〔H〕〕」が特別図柄保留球コマンドバッファ6に設定される(S366)。比較値が「6」の場合には(S361)、点灯コマンド「D6XX〔H〕」のイベント部「XX〔H〕」に保留球数が設定され、その点灯コマンド「D6XX〔H〕」が特別図柄保留球コマンドバッファ6に設定される(S367)。
例えば、図29(a)に示すように、遊技球が特別図柄始動手段20に入賞して保留球数が2個になったときに、連続予告演出しない場合には、点灯コマンド「D003〔H〕」により、1個目と2個目の2つの保留球ランプ87a,87bが「緑」で同時に点灯している。この点灯状態のときに、保留球数が3個に増加した場合に、連続ランプ表示フラグのデータが「3」の場合には、点灯コマンド「D303〔H〕」が音声ランプ制御手段80に送信されるため、図29(b)に示すように、1個目と2個目の保留球ランプ87a,87bが「緑」に点灯し、3個目の保留球ランプ87cだけが「黄」で点灯する。
しかし、遊技球が特別図柄始動手段20に入賞することなく、次の図柄変動が開始された場合には、点灯コマンド「D003〔H〕」が音声ランプ制御手段80に新たに送信されるため、1個目と2個目の2つの保留球ランプ87a,87bが一旦、「緑」で同時に点灯する点灯状態になる一方、図柄変動の開始に際して送信される図柄変動コマンドにより、「緑」に点灯する点灯ランプが3個目から2個目に変更されるため、図29(c)に示すように、1個目の保留球ランプ87aが「緑」に点灯し、2個目の保留球ランプ87bが「緑」に代えて「黄」で点灯する。即ち、「黄」の表示状態が保留球数の少ない方(左方)に1つシフトして表示される。
ここで、特別図柄の変動開始に際して点灯させる保留球ランプ87a〜87dの数を1つ減らす場合、その減った保留球数に対応する点灯コマンドの送信処理を省略し、送信される変動パターンコマンドに基づいて、点灯する保留球ランプ87a〜87dの個数を1つ減らして表示するようにし、しかも「黄」等の色表示を保留球数の少ない方に1つシフトして表示させるようにしてもよい。
ところで、連続予告判定制御の演出コマンド作成手段であるS280 において、予告直撃メッセージコマンド、或いは予告直撃発光コマンドを作成するようにし、予告直撃メッセージコマンドにより液晶表示手段22の一部に予告直撃メッセージを表示するように構成したり、予告直撃発光コマンドによりランプ群87の何れかを点灯又は点滅させる等して予告演出するように構成してもよい。
更に、入賞直撃コマンドや予告直撃発光コマンドを受信する音声ランプ制御手段80において、入賞直撃コマンドを受信する毎に直撃音をだんだんと大きくさせたり、予告直撃発光コマンドを受信する毎に、点灯するランプの発光色を変更するようにしてもよい。また、予告直撃メッセージコマンドを受信する図柄制御手段90において、予告直撃メッセージコマンドを受信する毎に、登場するキャラクタの数をだんだんと増やすようにしてもよい。