JP2015043906A - 血管内径用サイザー - Google Patents

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Abstract

【課題】測定精度を向上させることが可能な血管内径用サイザーを提供する。
【解決手段】血管内径用サイザー1は、シャフト10と、このシャフト10の先端側に設けられ、少なくともその先端側に第1球状構造を有する第1計測部(計測部11)と、この第1計測部内を貫通すると共にシャフト10の先端から基端側へ向けて延伸する内孔H0とを備えている。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば動脈解離等の治療において、特に循環停止中にステントグラフトを血管内に挿入する際に、その血管の内径の測定に用いられる血管内径用サイザーに関する。
患者の治療の際に血管の径や心臓弁等のサイズを測定する器具として、各種のサイザーが使用されている。例えば特許文献1には、心臓弁置換手術の際に用いられる心臓弁サイザーが開示されている。また、動脈解離等の治療として、例えばステントグラフトを血管(動脈)内に設置する際には、この血管の内径を事前に測定するために、血管内径用サイザーが使用される。
特開平11−206739号公報
ところで、このような血管内径用サイザーを用いた測定の際に、測定対象の血管が例えば動脈解離状態である場合、その血管内に真腔および偽腔の双方が存在することになる。したがって、この血管内径用サイザーが、誤って偽腔内に挿入されてしまうおそれがある。そこで、そのような血管内径用サイザーの誤挿入のおそれを回避し、測定精度を向上させる手法の提案が望まれる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、測定精度を向上させることが可能な血管内径用サイザーを提供することにある。
本発明の血管内径用サイザーは、シャフトと、このシャフトの先端側に設けられ、少なくともその先端側に第1球状構造を有する第1計測部と、この第1計測部内を貫通すると共にシャフトの先端から基端側へ向けて延伸する内孔とを備えたものである。なお、ここで言う「球状構造」とは、完全な真球状のものには限られず、例えば半球状等の部分的な球状のものも含む意味である。換言すると、上記第1計測部(後述する第2計測部も同様)は、その少なくとも先端側が球面を有する構造となっている。なお、これらの点は、以降についても同様である。
本発明の血管内径用サイザーでは、第1計測部内を貫通すると共にシャフトの先端から基端側へ向けて延伸する内孔が設けられている。これにより、血管内に第1計測部側から挿入させてこの血管の内径を測定する際に、例えば、血管の末梢側から動脈解離病変部の真腔内に挿入されたガイドワイヤをこの内孔へ挿入させたうえで(ガイドワイヤに沿わせたうえで)、測定を行うことができるようになる。つまり、ガイドワイヤを併用した測定が実現される。したがって、例えば、血管内に真腔および偽腔の双方が存在する場合(動脈解離状態の場合等)であっても、第1計測部が偽腔内に挿入されてしまうおそれが回避される。
本発明の血管内径用サイザーでは、上記内孔がシャフトの先端から基端まで貫通しているようにしてもよい。そのようにした場合、測定の際にガイドワイヤがシャフト内部を貫通することができるため、測定精度がより向上する。また、シャフトの基端側に把持部を設けるようにしてもよい。そのようにした場合、操作者が把持部を握ったうえで測定が行われるため、測定の際の操作性が向上する。この場合において、上記内孔がこの把持部内を貫通しているようにしてもよい。そのようにした場合、測定の際に、ガイドワイヤがこの血管内径用サイザー全体を貫通することができるようになり、測定精度の更なる向上が図られる。また、シャフトの基端側に、少なくともその先端側に第2球状構造を有する第2計測部を設け、第1球状構造の径と第2球状構造の径とを互いに異ならせると共に、上記内孔が更にこの第2計測部内を貫通しているようにしてもよい。そのようにした場合、1つ(単一)の血管内径用サイザー内に、径の異なる2種類の計測部(第1計測部,第2計測部)が設けられるため、測定の際に必要となる(用意すべき)血管内径用サイザーの個数が、全体として少なくて済むようになる。
本発明の血管内径用サイザーでは、上記内孔がシャフトの先端から基端への途中まで延伸していると共に、そのシャフトの基端への途中部分に、上記内孔とシャフト外部とを連通させる開口部を設けるようにしてもよい。そのようにした場合、測定の際に、ガイドワイヤをシャフトの途中まで通過させればよい(その基端への途中部分の開口部から外部へ出る)ので、血管内径用サイザーを別のもの(第1計測部の径が異なるもの)に交換する際の交換作業が容易になると共に、測定の際の操作性が向上する。また、この場合においても、シャフトの基端側に把持部を設けるようにしてもよい。その場合、上記した理由により、操作性の更なる向上が図られる。また、シャフトの基端側に、少なくともその先端側に第2球状構造を有する第2計測部を設け、第1球状構造の径と第2球状構造の径とを互いに異ならせると共に、この第2計測部内を貫通すると共にシャフトの基端から先端への途中まで延伸する他の内孔と、そのシャフトの先端への途中部分に形成され、上記他の内孔とシャフト外部とを連通させる他の開口部とを設けるようにしてもよい。そのようにした場合、更に上記した理由により、測定の際に必要となる血管内径用サイザーの個数が、全体として少なくて済むようになる。また、この場合も上記した理由により、血管内径用サイザーを別のもの(第2計測部の径が異なるもの)に交換する際の交換作業が容易になると共に、測定の際の操作性が向上する。
本発明の血管内径用サイザーでは、上記内孔が、第1計測部および第2計測部のうちの少なくとも一方の先端から内部側へ向けてその径が徐々に小さくなっているテーパ状部分を有するようにしてもよい。そのようにした場合、測定の際に、ガイドワイヤが第1計測部内または第2計測部内へ挿入され易くなるため、測定の際の操作性が向上する。
本発明の血管内径用サイザーでは、第1計測部および第2計測部のうちの少なくとも一方における内孔を除いた部分を、中空構造としてもよい。そのようにした場合、第1計測部または第2計測部の軽量化が図られることから、測定の際の操作者の負担が軽減されると共に、計測部が重いために生じる手元の狂いなどの誤操作等が防止され、操作性が向上する。
本発明の血管内径用サイザーでは、シャフト、第1計測部、第2計測部および把持部のうちの少なくとも1つを、金属材料、樹脂材料またはそれらの複合体により構成することが可能である。
本発明の血管内径用サイザーでは、第1計測部の全体および第2計測部の全体のうちの少なくとも一方を、上記第1球状構造または上記第2球状構造としてもよい。そのようにした場合、第1計測部または第2計測部を血管内に挿入する際に、挿入角度によらずにそれらの計測部の径が一定となるため、使用時に挿入角度を考慮する必要がなくなる結果、利便性が高くなると共に測定精度がより向上する。また、第1計測部または第2計測部の全体形状が簡易なものとなるため、これらの部分の製造が容易になる。
本発明の血管内径用サイザーによれば、第1計測部内を貫通すると共にシャフトの先端から基端側へ向けて延伸する内孔を設けるようにしたので、血管の内径を測定する際に、第1計測部が偽腔内に挿入されてしまうおそれ等を回避することができる。よって、測定精度を向上させることが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る血管内径用サイザーの概略構成例を表す模式図である。 正常状態における動脈の断面構成例を表す模式図である。 動脈解離状態における動脈の断面構成例を表す模式図である。 比較例に係る血管内径用サイザーを用いた動脈の内径の測定手法について説明するための模式図である。 実施の形態に係る血管内径用サイザーを用いた動脈の内径の測定手法について説明するための模式図である。 図4に続く動脈の内径の測定手法について説明するための模式図である。 変形例1に係る血管内径用サイザーの概略構成例を表す模式図である。 変形例2に係る血管内径用サイザーの概略構成例を表す模式図である。 変形例3に係る血管内径用サイザーの概略構成例を表す模式図である。 変形例4に係る血管内径用サイザーの概略構成例を表す模式図である。 変形例5に係る血管内径用サイザーの概略構成例を表す模式図である。 変形例6に係る血管内径用サイザーの概略構成例を表す模式図である。 変形例7に係る血管内径用サイザーの概略構成例を表す模式図である。 変形例8に係る血管内径用サイザーの概略構成例を表す模式図である。 変形例9に係る血管内径用サイザーの概略構成例を表す模式図である。 変形例10に係る血管内径用サイザーの概略構成例を表す模式図である。 変形例11に係る計測部の概略構成例を表す模式図である。 変形例12に係る計測部の概略構成例を表す模式図である。 変形例13に係る計測部の概略構成例を表す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(計測部先端から把持部基端まで内孔が貫通している例)
2.変形例
変形例1(計測部先端からシャフト途中まで内孔が延伸して外部に露出する例)
変形例2(計測部先端から把持部途中まで内孔が延伸して外部に露出する例)
変形例3,4(シャフトの基端側に何も設けられていない例)
変形例5〜7(シャフトの基端側に径の異なる他の計測部が設けられている例)
変形例8〜10(シャフト自身は計測部および把持部の内部を貫通していない例)
変形例11(計測部において内孔がテーパ状部分を有する場合の例)
変形例12(計測部における内孔を除いた部分が中空構造である場合の例)
変形例13(計測部が球状構造と円錐状構造とを有する場合の例)
3.その他の変形例
<実施の形態>
[構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る血管内径用サイザー(血管内径用サイザー1)の概略構成例を模式的に表したものである。血管内径用サイザー1は、患者における動脈解離等の治療の際に、その動脈等の血管(治療対象の部位)の内径を事前に測定するのに用いられる器具である。この血管内径用サイザー1は、シャフト10、計測部11(第1計測部)および把持部13(ハンドル)を備えている。
(シャフト10)
シャフト10は、可撓性を有する部材からなり、自身の軸方向(Z軸方向)に沿って延伸する形状となっている。このシャフト10は、その先端付近が計測部11内を貫通していると共に、その基端付近が把持部13内を貫通している。シャフト10はまた、その先端から基端側へ延伸する内孔(細孔)H0を、自身の軸上の少なくとも一部分に有している。具体的には、本実施の形態では、この内孔H0がシャフト10の先端から基端まで貫通している。つまり、シャフト10が中空構造(管状構造)となっている。このような構成により血管内径用サイザー1全体として見ると、内孔H0が、計測部11内を貫通すると共にシャフト10の先端から基端側へ向けて延伸している。詳細には、本実施の形態では、この内孔H0がシャフト10の基端まで貫通することで、把持部13内を貫通するようになっている。なお、シャフト10はバネ性を示さないものであることが好ましい。後述する測定の際に、使用し易いようにシャフト10の形状を変形(癖付け)させることが容易となり、操作性が向上するからである。また、このシャフト10の表面に、1または複数の目盛(図示せず)を設けておくようにしてもよい。この血管内径用サイザー1の使用時に、後述する測定部位までの距離(深さ)の目安となるからである。
このようなシャフト10は、例えば、各種の金属材料、樹脂材料またはそれらの複合体等により構成されている。具体的には、例えば、ステンレス鋼(SUS)等の合金鋼や、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエーテルポリアミド、ポリウレタン等の合成樹脂、あるいはそれらの複合体等により構成されている。本実施の形態では、シャフト10は金属材料により構成されている。シャフト10が金属材料により構成されている場合には、この血管内径用サイザー1の使用時に、病変部位の血管形状に合わせた曲げなどの形状付与が容易となる。また、ガイドワイヤによってシャフト10の内側表面に傷が付くことを防止でき、ガイドワイヤの通過性を維持することができる。更に、シャフト10が樹脂材料により構成されている場合と比較して、乾熱滅菌や湿熱滅菌などによる変形、破損および劣化などが生じにくいため、洗浄および滅菌したうえで繰り返し使用する場合に、使用回数に優れるという効果がある。特に、SUSなどのさびにくい合金は、耐食性、耐久性、安全性に優れるため望ましい。ここで、シャフト10(および内孔H0)の軸方向の全体の長さは、約115〜550mm程度(例えば318mm)であり、そのうちの外部に露出している部分の長さは、約100〜300mm程度(例えば200mm)である。また、シャフト10の外径は、約1.0〜10.0mm程度(例えば2.0mm)であり、内孔H0の径は、約0.2〜5.0mm程度(例えば1.0mm)である。
(計測部11)
計測部11は、シャフト10の先端側に設けられている。この計測部11は、少なくともその先端側に球状構造(第1球状構造)を有しており、本実施の形態では特に、計測部11全体が球状構造(略真球形状)となっている。この計測部11内では、上記したようにシャフト10自体が貫通することで、内孔H0が計測部11内をその先端まで貫通するようになっている。本実施の形態では、この内孔H0は、略真球形状の計測部11の中心を通り、その直径に沿うように通っている。
このような計測部11もまた、例えば、前述した各種の金属材料、樹脂材料またはそれらの複合体等により構成されている。あるいは、前述した樹脂材料の代わりに、例えばフッ素系樹脂により構成されていてもよい。本実施の形態では、計測部11は金属材料により構成されている。これにより、上述したシャフト10を金属材料で構成した場合と同様の効果がある。計測部11における球状構造の径R1(貫通している内孔H0の長さ)は、約10〜50mm程度(例えば18mm)である。
(把持部13)
把持部13は、シャフト10の基端側に装着されており、血管内径用サイザー1の使用時に操作者(医師)が掴む(握る)部分である。この把持部13内でもまた、上記したようにシャフト10自体が貫通することで、内孔H0が把持部13内をその基端まで貫通するようになっている。
このような把持部13もまた、例えば、前述した各種の金属材料、樹脂材料またはそれらの複合体等により構成されている。把持部13の軸方向の長さ(貫通している内孔H0の長さ)は、約5〜200mm程度(例えば100mm)であり、把持部13の外径は、約3〜50mm程度(例えば18mm)である。
[作用・効果]
この血管内径用サイザー1は、患者における動脈解離等の治療として、例えばステントグラフトを血管(動脈)内に設置する際に、その血管(治療対象の部位)の内径を事前に測定するのに使用される。具体的には、まず、計測部11の径R1が異なる複数種類の血管内径用サイザー1を用意し、それらを順番に血管内部へ挿入していくことで、治療対象の血管の内径を測定する。そして、その後にこの内径に対応した適切なサイズのステントグラフトを選択し、治療対象の血管部分に設置することで、動脈解離等の治療が行われる。なお、その後は、洗浄および滅菌を施すことで、この血管内径用サイザー1を再利用するようにしてもよい。
ここで、図2Aは、正常状態における動脈(動脈9A)の断面構成例を模式的に表したものであり、図2Bは、動脈解離状態における動脈(動脈9B)の断面構成例を模式的に表したものである。
図2Aおよび図2Bに示したように、動脈9A,9Bはいずれも、内膜fin、中膜fmおよび外膜foutからなる3層構造の壁部を有している。そして、図2Aに示した正常状態の動脈9Aでは、この3層構造が腔90の周囲に隙間なく形成されている。一方、図2Bに示した動脈解離状態の動脈9Bでは、この3層構造のうちの中膜fmが、部分的に裂けてしまっている(図2B中の破線の矢印参照)。その結果、この動脈9Bには、二重の腔(真腔90Tおよび偽腔90F)が形成されてしまっている。
このように、測定対象の血管が動脈9Bのような動脈解離状態である場合(真腔90Tおよび偽腔90Fの双方が存在する場合)、以下の比較例では、次のような問題が生じ得る。
(比較例)
図3は、比較例に係る血管内径用サイザー(血管内径用サイザー100)を用いた、動脈9(9B)の内径Rinの測定手法について、模式的に表したものである。なお、ここでは、測定対象の血管である動脈9(9B)が下行大動脈である場合を例に挙げて説明する。
この比較例の血管内径用サイザー100は、基本的には血管内径用サイザー1と同様の構成からなる、シャフト102、計測部101および把持部103を備えている。ただし、これらのシャフト102、計測部101および把持部103ではそれぞれ、血管内径用サイザー1におけるシャフト10、計測部11および把持部13とは異なり、それらの内部に内孔H0が設けられていない。
したがってこの比較例では、例えば図3に示したように、動脈9(9B)の内径Rinと測定部位までの距離(深さ)Dとを測定する際に、以下の問題が生じ得る。つまり、この動脈9(9B)の一部を切開してなる開口hを入口として、計測部101側から血管内径用サイザー100を動脈9(9B)内に挿入する際に(図3中の矢印P101参照)、この血管内径用サイザー100の誤挿入が生じるおそれがある。具体的には、この動脈9Bには真腔90Tおよび偽腔90Fの双方が存在することから、血管内径用サイザー100が、誤って偽腔90F内に挿入されてしまうおそれがある。このような誤挿入が生じると、誤った部位の寸法を測定してしまうことになると共に、安全性も低下してしまうことになる。特に、循環停止中に測定作業を行う場合には、血管中に血流がなく、血管が虚脱しているため、誤挿入が生じるおそれが高くなる。
(本実施の形態)
これに対して、本実施の形態の血管内径用サイザー1では、図1に示したように、先端側に位置する計測部11内を貫通すると共にシャフト10の先端から基端側へ向けて延伸する内孔H0が設けられている。これにより以下詳述するように、上記比較例とは異なり、血管内径用サイザー1が誤って偽腔90F内に挿入されてしまうおそれが回避される。
ここで、図4および図5はそれぞれ、この血管内径用サイザー1を用いた、動脈9(9B)の内径Rinの測定手法について、模式的に表したものである。なお、ここでも、測定対象の血管である動脈9(9B)が下行大動脈である場合を例に挙げて説明する。
まず、例えば図4に示したように、動脈9(9B)の末梢側(例えば、患者の太股付近)からこの動脈9(9B)内へガイドワイヤ8を挿入させ、動脈9(9B)の一部を切開してなる開口hから外部へと引き出すようにする(図4中の矢印P1参照)。ここで、このガイドワイヤ8は末梢側から動脈9(9B)内へ挿入されることから、このガイドワイヤ8は誤って偽腔90F内に挿入されることなく、確実に真腔90T内へと挿入される。なお、このようなガイドワイヤ8の長さは、例えば約50〜450cm程度であり、その外径は、例えば約0.2〜1.0mm程度である。
続いて、例えば図5に示したように、開口hを入口としてガイドワイヤ8に沿わせるように、計測部11側から血管内径用サイザー1を動脈9(9B)内に挿入させる(図5中の矢印P2参照)。具体的には、血管内径用サイザー1における内孔H0にガイドワイヤ8を挿入させつつ、計測部11を測定部位まで挿入させることで、動脈9(9B)の内径Rinと測定部位までの距離(深さ)Dとを測定する。
ここで、上記したように、ガイドワイヤ8は確実に真腔90T内へ挿入されていることから、このガイドワイヤ8に沿わせるようにして血管内径用サイザー1を動脈9(9B)内へ挿入させることで、以下のようになる。すなわち、この血管内径用サイザー1(計測部11)もまた、確実に真腔90T内へ挿入されることになる。このようにしてガイドワイヤ8を併用した測定が実現されることで、動脈9内に真腔90Tおよび偽腔90Fの双方が存在する場合(動脈解離状態の場合等)であっても、上記比較例とは異なり、計測部11が偽腔90F内に挿入されてしまうおそれが回避される。
以上のように本実施の形態では、計測部11内を貫通すると共にシャフト10の先端から基端側へ向けて延伸する内孔H0を設けるようにしたので、血管の内径を測定する際に、計測部11が偽腔90F内に挿入されてしまうおそれを回避することができる。よって、測定精度を向上させることが可能となると共に、安全性をより向上させることも可能となる。
また、シャフト10の基端側に把持部13を設けるようにしたので、操作者がこの把持部13を握ったうえで測定を行うことができ、測定の際の操作性を向上させることが可能となる。
更に、内孔H0がシャフト10の先端から基端まで貫通しているようにしたので、測定の際にガイドワイヤ8がシャフト10内部を貫通することができるようになり、測定精度をより向上させることが可能となる。
加えて、内孔H0が把持部13内をも貫通しているようにしたので、測定の際に、ガイドワイヤ8が血管内径用サイザー1全体(計測部11、シャフト10および把持部13の各々)を貫通することができるようになり、測定精度の更なる向上を図ることが可能となる。
また、計測部11全体が球状構造(略真球形状)となっているようにしたので、この計測部11を血管内に挿入する際に、挿入角度によらずに計測部11の径R1を一定とすることができ、使用時に挿入角度を考慮する必要をなくすことができる。その結果、利便性を高くすることが可能となると共に、測定精度をより向上させることが可能となる。ここで、血管内径用サイザーを使用して、大動脈などの内径を測定する場合には、開胸創の大きさや、心臓などの臓器が操作を制限するため、血管内径用サイザーを最適な角度で動脈に挿入することが難しい場合がある。特に、下行大動脈の内径を測定する場合には、測定部位が心臓の裏側に存在するため、最適な角度で動脈に挿入するのが困難である。したがって、使用時に挿入角度を考慮する必要がないことは、臨床上の効果が大きいと言える。また、計測部11全体が球状構造であることにより、この計測部11の全体形状が簡易なものとなるため、製造(形状の成形)を容易にすることができる。
<変形例>
続いて、上記実施の形態の変形例(変形例1〜13)について説明する。なお、実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
[変形例1,2]
(構成)
図6Aは、変形例1に係る血管内径用サイザー(血管内径用サイザー1A)の概略構成例を模式的に表したものである。また、図6Bは、変形例2に係る血管内径用サイザー(血管内径用サイザー1B)の概略構成例を模式的に表したものである。
図6Aに示した血管内径用サイザー1Aは、図1に示した血管内径用サイザー1において、シャフト10および把持部13の代わりに、シャフト10Aおよび把持部13Aをそれぞれ設けたものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。
このシャフト10Aでは、内孔H0が、シャフト10Aの先端から基端への途中まで延伸し、その途中部分において外部に露出している。具体的には、その途中部分に、この内孔H0とシャフト10A外部とを連通させる開口部h0aが設けられている。つまり、シャフト10Aではシャフト10とは異なり、内孔H0がシャフト10Aの基端までは貫通していない。なお、この場合の内孔H0の軸方向の長さは、例えば約5〜275mm程度である(例えば、シャフト10Aの軸上の約5〜95%程度まで延伸している)。また、このことから、把持部13Aでは把持部13とは異なり、その内部に内孔H0が設けられていない。
一方、図6Bに示した血管内径用サイザー1Bは、図1に示した血管内径用サイザー1において、把持部13の代わりに把持部13Bを設けたものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。
この把持部13Bでは、内孔H0が、把持部13Bの先端から基端への途中まで延伸し、その途中部分において外部に露出している。具体的には、その途中部分に、この内孔H0と把持部13B外部とを連通させる開口部h0bが設けられている。すなわち、把持部13Bでは把持部13とは異なり、内孔H0が把持部13Bの基端までは貫通していない。なお、この場合における、把持部13B内の内孔H0の軸方向の長さは、例えば約1〜190mm程度である(例えば、把持部13Bの軸上の約5〜95%程度まで延伸している)。
(作用・効果)
これらの変形例1,2においても、基本的には上記実施の形態と同様の作用により、同様の効果を得ることが可能である。
特に、変形例1,2では、内孔H0が、シャフト10Aまたは把持部13Bの先端から基端への途中まで延伸していると共に、その途中部分に内孔H0と外部とを連通させる開口部h0a,h0bを設けるようにしたので、以下の効果を得ることも可能となる。すなわち、測定の際に、ガイドワイヤ8をシャフト10Aまたは把持部13Bの途中まで通過させればよい(その途中部分の開口部h0a,h0bから外部へ出る)ので、血管内径用サイザー1A,1Bを別のもの(計測部11の径R1が異なるもの)に交換する際の交換作業が容易になる。また、測定の際の操作性を向上させることも可能となる。
[変形例3,4]
(構成)
図7Aは、変形例3に係る血管内径用サイザー(血管内径用サイザー1C)の概略構成例を模式的に表したものである。また、図7Bは、変形例4に係る血管内径用サイザー(血管内径用サイザー1D)の概略構成例を模式的に表したものである。
図7Aに示した血管内径用サイザー1Cは、図1に示した血管内径用サイザー1において、把持部13を省いた(設けないようにした)ものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。
一方、図7Bに示した血管内径用サイザー1Dは、図6Aに示した血管内径用サイザー1Aにおいて把持部13Aを省いたものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。
(作用・効果)
これらの変形例3,4においても、基本的には上記実施の形態または変形例1と同様の作用により、同様の効果を得ることが可能である。
特に、変形例3,4では、シャフト10,10Aの基端側に何も設けない(把持部13または把持部13Aを省く)ようにしたので、血管内径用サイザー1C,1Dの全体構成を簡素化させることができ、部材コストを低減することが可能となる。
[変形例5〜7]
(構成)
図8Aは、変形例5に係る血管内径用サイザー(血管内径用サイザー1E)の概略構成例を模式的に表したものである。また、図8Bは、変形例6に係る血管内径用サイザー(血管内径用サイザー1F)の概略構成例を模式的に表したものである。図8Cは、変形例7に係る血管内径用サイザー(血管内径用サイザー1G)の概略構成例を模式的に表したものである。
図8Aに示した血管内径用サイザー1Eは、図1に示した血管内径用サイザー1において、把持部13の代わりに計測部12(第2計測部)を設けたものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。
この計測部12は、シャフト10の基端側に設けられている。計測部12は、少なくともその先端側(血管内径用サイザー1E全体での基端側)に、球状構造(第2球状構造)を有している。ここでは特に、計測部12全体が球状構造(略真球形状)となっている。また、このような計測部12における球状構造の径R2と、計測部11における球状構造の径R1とは、互いに異なっており(径R1≠径R2)、この例では特に径R1<径R2となっている。更に、この計測部12内でも、シャフト10自体が貫通することで、内孔H0が計測部12内をその先端まで貫通するようになっている。
このような計測部12は、例えば、前述した計測部11と同様の材料により構成されている。また、計測部12における球状構造の径R2(貫通している内孔H0の長さ)は、約10〜50mm程度(例えば18mm)である。
一方、図8Bに示した血管内径用サイザー1Fは、図8Aに示した血管内径用サイザー1Eにおいて、シャフト10の代わりにシャフト10Fを設けたものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。
このシャフト10Fでは、上記変形例1,4に係るシャフト10Aと同様に、内孔H0が、シャフト10Fの先端から基端への途中まで延伸し、その途中部分(開口部h0a)において外部に露出している。つまり、シャフト10Fではシャフト10とは異なり、内孔H0がシャフト10Fの基端までは貫通していない。このシャフト10Fにはまた、計測部12内を貫通すると共にシャフト10Fの基端から先端側へ向けて延伸する内孔H4(他の内孔)が設けられている。具体的には、この内孔H4は、シャフト10Fの基端から先端への途中まで延伸し、その途中部分において外部に露出している。詳細には、その途中部分に、この内孔H4とシャフト10F外部とを連通させる開口部h0f(他の開口部)が設けられている。つまり、内孔H4もまた、シャフト10Fの先端までは貫通していない。換言すると、本変形例のシャフト10Fでは、内孔H0,H4同士は互いに連通していない(この例では、シャフト10Fにおける軸上の中央部付近で、内孔H0,H4同士が所定の間隔をおいて互いに離隔されている)。
他方、図8Cに示した血管内径用サイザー1Gは、図8Aに示した血管内径用サイザー1Eにおいて、シャフト10の一部分(この例では、軸上の中央部付近)に把持部13Gを更に設けたものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。なお、この把持部13Gは、基本的には把持部13と同様の材料により構成されている。
(作用・効果)
これらの変形例5〜7においても、基本的には上記実施の形態または変形例1,4と同様の作用により、同様の効果を得ることが可能である。
特に、変形例5〜7では、シャフト10またはシャフト10Fの基端側に、計測部11とは異なる径R2を有すると共に内径H0または内孔H4がその内部を貫通している計測部12を設けるようにしたので、以下の効果を得ることも可能となる。すなわち、1つ(単一)の血管内径用サイザー1E,1F,1G内に、径の異なる2種類の計測部11,計測部12を設けることができるため、測定の際に必要となる(用意すべき)血管内径用サイザーの個数が、全体として少なくて済むようになる。
また、変形例7では、シャフト10の一部分に把持部13Gを更に設けるようにしたので、上記のように2種類の計測部11,12を設けつつ、操作性の向上を図ることも可能となる。
更に、これらの変形例5〜7では、計測部12全体が球状構造(略真球形状)となっているようにしたので、この計測部12を血管内に挿入する際に、挿入角度によらずに計測部12の径R2を一定とすることができ、使用時に挿入角度を考慮する必要をなくすことができる。その結果、利便性を高くすることが可能となると共に、測定精度をより向上させることが可能となる。ここで、血管内径用サイザーを使用して、大動脈などの内径を測定する場合には、開胸創の大きさや、心臓などの臓器が操作を制限するため、血管内径用サイザーを最適な角度で動脈に挿入することが難しい場合がある。特に、下行大動脈の内径を測定する場合には、測定部位が心臓の裏側に存在するため、最適な角度で動脈に挿入するのが困難である。したがって、使用時に挿入角度を考慮する必要がないことは、臨床上の効果が大きいと言える。また、計測部12全体が球状構造であることにより、この計測部12の全体形状が簡易なものとなるため、製造(形状の成形)を容易にすることができる。
なお、変形例6に係る血管内径用サイザー1F(図8B)において、変形例7の場合と同様に、把持部13Gを更に設けるようにしてもよい。また、変形例5〜7では、径R1<径R2となっている場合について説明したが、逆に、径R1>径R2となっているようにしてもよい。
[変形例8〜10]
(構成)
図9Aは、変形例8に係る血管内径用サイザー(血管内径用サイザー1H)の概略構成例を模式的に表したものである。また、図9Bは、変形例9に係る血管内径用サイザー(血管内径用サイザー1I)の概略構成例を模式的に表したものである。図9Cは、変形例10に係る血管内径用サイザー(血管内径用サイザー1J)の概略構成例を模式的に表したものである。
これらの変形例8〜10に係る血管内径用サイザー1H,1I,1Jではそれぞれ、これまでに説明した血管内径用サイザー1,1A〜1Gとは異なり、シャフト10自身は計測部および把持部の内部を貫通していない。つまり、シャフト10の先端に計測部11Hが設けられていると共に、シャフト10の基端には必要に応じて、把持部13Hまたは計測部12Jが設けられている。なお、シャフト10の先端または基端と、計測部11H,12Jまたは把持部13Hの側面との間は、例えば溶着によって互いに接続されている。そして、これらの計測部11H,12Jおよび把持部13Hにはそれぞれ、シャフト10における内孔H0と連通する内孔H1,H3,H2が設けられている。これらの内孔H1〜H3の径は、内孔H0の孔と同様のサイズとなっている。なお、計測部11H,12Jおよび把持部13Hにおけるその他の部分の構成については、基本的には、計測部11,12および把持部13とそれぞれ同様となっている。
具体的には、図9Aに示した血管内径用サイザー1Hは、図1に示した血管内径用サイザー1において、計測部11および把持部13の代わりに、上記した計測部11Hおよび把持部13Hをそれぞれ設けたものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。
一方、図9Bに示した血管内径用サイザー1Iは、図7Aに示した血管内径用サイザー1Cにおいて、計測部11の代わりに上記した計測部11Hを設けたものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。
他方、図9Cに示した血管内径用サイザー1Jは、図8Aに示した血管内径用サイザー1Eにおいて、計測部11,12の代わりに上記した計測部11H,12Jをそれぞれ設けたものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。
(作用・効果)
これらの変形例8〜10においても、基本的には、上記実施の形態または変形例3,5と同様の作用により、同様の効果を得ることが可能である。ただし、変形例8〜10の構成と比べ、実施の形態および変形例1〜7の構成のほうが、血管内径用サイザー全体としての製造が容易になると言える。なお、これらの変形例8〜10の構成と、実施の形態および変形例1〜7の構成とを、任意で組み合わせるようにしてもよい。
[変形例11]
図10Aは、変形例11に係る計測部(計測部11K,12K)の概略構成例を模式的に表したものである。これらの計測部11K,12Kはそれぞれ、上記変形例8〜10において説明した計測部11H,12Jにおいて、その内部における内孔H0の形状を一部変更させたものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。
具体的には、計測部11K,12K内ではそれぞれ、内孔H0が、それらの先端から内部側(シャフト10側)へ向けてその径が徐々に小さくなっているテーパ状部分T(テーパ面)を有している。このテーパ状部分Tにおけるテーパ角(傾斜角)θは、例えば約1°〜45°程度である。また、例えば図10A中の符号P3で示したように、この内孔H0における先端付近は、曲面状となって計測部11K,12Kの外面と繋がっている(内孔H0の先端付近の内側に、鋭角部が設けられていない)。
このような構成により本変形例では、上記変形例8〜10における効果に加え、更に以下の効果を得ることも可能となる。すなわち、上記したテーパ状部分Tを設けるようにしたので、測定の際に、ガイドワイヤ8が計測部11K,12K内(内孔H0)へ挿入され易くなり、測定の際の操作性を向上させることが可能となる。また、内孔H0の先端付近の内側に鋭角部を設けないようにしたので、ガイドワイヤ8をよりスムーズに計測部11K,12K内(内孔H0)へ挿入させることができ、操作性の更なる向上を図ることが可能となる。なお、本変形例で説明したような、内孔H0の端部付近におけるテーパ状部分Tは、他の変形例等(実施の形態および変形例1〜10,12,13)においても適用することが可能である。
[変形例12]
図10Bは、変形例12に係る計測部(計測部11L,12L)の概略構成例を模式的に表したものである。これらの計測部11L,12Lはそれぞれ、これまでに説明した計測部11,12において、中空部H5を更に設けたものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。
具体的には、計測部11L,12L内ではそれぞれ、内孔H0を除いた部分が中空部H5(中空構造)となっている。なお、この中空部H5の形状については、図10Bに示したものには限られず、他の形状としてもよい。
このような構成により本変形例では、上記実施の形態における効果に加え、更に以下の効果を得ることも可能となる。すなわち、上記した中空部H5を設けるようにしたので、計測部11L,12Lの軽量化を図ることができる。よって、測定の際の操作者の負担を軽減すると共に、計測部が重いために生じる手元の狂いなどの誤操作等を防止することができ、操作性を向上させることが可能となる。
[変形例13]
図10Cは、変形例13に係る計測部(計測部11M,12M)の概略構成例を模式的に表したものである。これらの計測部11M,12Mはそれぞれ、これまでに説明した計測部11,12において、それらの形状を一部変更させたものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。
具体的には、計測部11M,12Mはそれぞれ、これまでに説明した計測部11,11H,11K,11L,12,12J,12K,12Lとは異なり、それらの先端側にのみ球状構造を有している。具体的には、計測部11M(12M)は、径R1(径R2)を有する先端側の球状構造R(半球状部分)と、この球状構造Rの基端側(シャフト10側)に連続的に設けられた円錐状構造C(円錐状部分)とを有している。
このように、計測部11,11H,11K,11L,11M,12,12J,12K,12L,12Mはそれぞれ、少なくともその先端側に球状構造を有するようにすればよい。
このような構成の本変形例においても、基本的には上記実施の形態等と同様の作用により、同様の効果を得ることが可能である。
<その他の変形例>
以上、実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態等において説明した各部材の形状や配置位置、材料等は限定されるものではなく、他の形状や配置位置、材料等としてもよい。また、上記実施の形態等では、血管内径用サイザーの構成を具体的に挙げて説明したが、必ずしも全ての部材を備える必要はなく、また、他の部材を更に備えていてもよい。
また、上記実施の形態等では、主に、下行大動脈の内径を測定する場合を例に挙げて説明したが、これには限られない。すなわち、本発明の血管内径用サイザーは、下行大動脈以外の他の動脈(例えば、上行大動脈や弓部大動脈など)等の血管における内径の測定にも適用することが可能である。
1,1A〜1J…血管内径用サイザー、10,10A,10F…シャフト、11,11H,11K,11L,11M,12,12J,12K,12L,12M…計測部、13,13A,13B,13H…把持部、8…ガイドワイヤ、9,9A,9B…動脈、90…腔、90T…真腔、90F…偽腔、H0〜H4…内孔、H5…中空部、h…開口、h0a,h0b,h0f…開口部、R1,R2…径、Rin…内径、fin…内膜、fm…中膜、fout…外膜、D…距離(深さ)、T…テーパ状部分、θ…テーパ角、R…球状構造、C…円錐状構造。

Claims (12)

  1. シャフトと、
    前記シャフトの先端側に設けられ、少なくともその先端側に第1球状構造を有する第1計測部と、
    前記第1計測部内を貫通すると共に前記シャフトの先端から基端側へ向けて延伸する内孔と
    を備えた血管内径用サイザー。
  2. 前記内孔が、前記シャフトの先端から基端まで貫通している
    請求項1に記載の血管内径用サイザー。
  3. 前記シャフトの基端側に、把持部が設けられている
    請求項1または請求項2に記載の血管内径用サイザー。
  4. 前記内孔が、前記把持部内を貫通している
    請求項3に記載の血管内径用サイザー。
  5. 前記シャフトの基端側に、少なくともその先端側に第2球状構造を有する第2計測部が設けられ、
    前記第1球状構造の径と前記第2球状構造の径とが、互いに異なっており、
    前記内孔が、更に前記第2計測部内を貫通している
    請求項2に記載の血管内径用サイザー。
  6. 前記内孔が、前記シャフトの先端から基端への途中まで延伸していると共に、
    前記シャフトの前記基端への途中部分に、前記内孔と前記シャフト外部とを連通させる開口部が設けられている
    請求項1に記載の血管内径用サイザー。
  7. 前記シャフトの基端側に、把持部が設けられている
    請求項6に記載の血管内径用サイザー。
  8. 前記シャフトの基端側に、少なくともその先端側に第2球状構造を有する第2計測部が設けられ、
    前記第1球状構造の径と前記第2球状構造の径とが、互いに異なっており、
    前記第2計測部内を貫通すると共に前記シャフトの基端から先端への途中まで延伸する他の内孔と、
    前記シャフトの前記先端への途中部分に形成され、前記他の内孔と前記シャフト外部とを連通させる他の開口部と
    が設けられている
    請求項6に記載の血管内径用サイザー。
  9. 前記内孔は、前記第1計測部または前記第2計測部の先端から内部側へ向けてその径が徐々に小さくなっているテーパ状部分を有する
    請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の血管内径用サイザー。
  10. 前記第1計測部または前記第2計測部における前記内孔を除いた部分が、中空構造である
    請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の血管内径用サイザー。
  11. 前記シャフト、前記第1計測部、前記第2計測部または前記把持部が、金属材料、樹脂材料またはそれらの複合体からなる
    請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の血管内径用サイザー。
  12. 前記第1計測部の全体または前記第2計測部の全体がそれぞれ、前記第1球状構造または前記第2球状構造である
    請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の血管内径用サイザー。
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