JP2015043715A - 植物育成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】植物の育成環境条件、及び、育成状態を植物に対して非接触に観測しながら、栽培環境設定条件と形状を含めた育成状態との相関分析を可能とする植物育成装置を提供する。【解決手段】複数個の植物2を育成する植物育成部11と、栽培環境設定条件情報を取得する栽培環境設定条件情報取得部59と、栽培環境状態情報を取得する栽培環境状態情報取得部12と、育成情報を取得する育成情報取得部13と、所定時間毎の育成情報に基づき植物の育成状態の良否を判定する育成状態良否判定部81と、植物の育成状態が良いと判定したときの育成状態情報に対応する3種類の情報に基づいて栽培環境設定条件情報用標準データを植物の品種別に作成する標準データ作成部82と、標準データの中から植物の品種に基づいて抽出した標準データの栽培環境設定条件情報に基づき栽培環境設定条件設定装置を制御する栽培環境設定条件制御装置69とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、植物の栽培環境状態、及び、育成状態を観測しながら、栽培環境状態の情報と形状を含めた育成状態の情報との相関分析を可能とする植物育成装置に関する。
従来、植物の育成状態を測定する場合、根を切断するなど、収穫してから植物の質量測定、又は、葉の枚数をカウントするといった、接触若しくは破壊検査を行って、植物の育成状態を測定している。また、植物を撮像して、撮像画像により、葉の色若しくは表面形状のみから植物の育成状態を診断することが行われている。
より具体的には、特許文献1には、植物育成解析システム及び解析方法として、画像内の観察する対象の植物体が常に一定の位置・アングルで撮影するために、植物体の搬送機構の動作検出手段と、取得した画像内の位置検出用マークと、検出したデータを評価し、搬送量の制御を行うための演算部と搬送制御部を備え、長期間にわたって、多数の植物個体の成育過程を画像情報に記憶し、記憶した画像を用いて、高精度な計測を実現することを特徴とするものが開示されている。
特許3885058号公報
しかしながら、前記構造のものでは、葉物野菜を育成しながら育成中の状態を、形状を定量化して測定することは出来ない。
また、葉物野菜の収穫後の質量を測定することも考えられるが、収穫後の質量だけでは、葉菜で課題となる徒長等、品質面での定量的分析ができないといった問題があった。
従って、本発明の目的は、前記問題を解決することにあって、植物の育成環境状態及び育成状態を植物に対して非接触に観測しながら、栽培環境状態の情報と形状を含めた育成状態の情報との相関分析を可能とする植物育成装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の1つの態様によれば、複数個の植物を育成する植物育成部と、
前記植物育成部で前記植物の育成を開始するとき及び前記植物が育成されている間、前記植物育成部に対して予め設定された温度条件と光条件と養液条件とを少なくとも含む前記植物の栽培環境設定条件情報を取得する栽培環境設定条件情報取得部と、
前記植物育成部で前記植物の育成を開始するとき及び前記植物が育成されている間、前記植物育成部での少なくとも温度状態と養液状態とを含む前記植物の栽培環境状態情報を取得する栽培環境状態情報取得部と、
少なくとも前記植物の体積と質量とを含む前記植物の育成情報を取得する育成情報取得部と、
前記植物の品種別に、前記栽培環境設定条件情報取得部と前記栽培環境状態情報取得部と前記育成情報取得部とから、前記植物が育成されている間の所定時間毎に前記栽培環境設定条件情報と前記栽培環境状態情報と前記育成情報とを取得して、これらの情報を記憶する情報記憶部と、
前記育成情報取得部から所定時間毎に取得した前記育成情報に基づき各植物の育成状態の良否を判定する育成状態良否判定部と、
前記育成状態良否判定部で前記植物の育成状態が良いと判定されたときに、当該判定にかかる育成状態情報に対応して前記情報記憶部に記憶された前記栽培環境設定条件情報と前記栽培環境状態情報と、当該判定にかかる育成状態情報とに基づいて、
栽培環境設定条件情報用標準データを前記植物の前記品種別に作成するか、又は、
統計解析機能を実行させて、複数の前記栽培環境設定条件情報と前記栽培環境状態情報とから数理統計処理により、より育成状態が良となる標準データ作成用栽培環境設定条件情報を算出し、算出した標準データ作成用栽培環境設定条件情報を栽培環境設定条件情報用標準データとして前記植物の前記品種別に作成する標準データ作成部と、
前記標準データ作成部で作成された前記標準データを前記植物の前記品種別に記憶する標準データ記憶部と、
前記標準データ記憶部に記憶された前記標準データの中から前記植物育成部で育成すべき植物の品種に基づいて抽出された前記標準データの栽培環境設定条件情報に基づき、前記植物育成部の栽培環境設定条件を設定する栽培環境設定条件設定装置を制御する栽培環境設定条件制御装置と、
を備える植物育成装置を提供する。
本発明の前記態様によれば、植物を育成しながら、例えば連続的及び定量的に、栽培環境状態情報取得部で栽培環境状態(少なくとも温度状態と養液状態)の情報を取得するとともに、育成情報取得部で植物育成情報(質量及び体積)を取得し、育成状態良否判定部で植物の育成状態が良いと判定されたときに、当該判定にかかる育成状態情報に対応する栽培環境設定条件情報と栽培環境状態情報と当該判定にかかる育成状態情報とに基づいて、標準データ作成部で例えば数値統計処理を行うことにより、標準データ作成用栽培環境設定条件情報を栽培環境設定条件情報用標準データとして植物の品種別に作成して、標準データ記憶部記憶することができる。よって、植物の育成環境状態及び育成状態を植物に対して非接触に観測しながら、栽培環境状態の情報と、形状を含めた育成状態の情報との相関分析が可能となる。
本発明の一実施形態にかかる植物育成装置のブロック図。 前記実施形態にかかる植物育成装置の質量センサの説明図。 図2Aの一部拡大図。 前記実施形態にかかる植物育成装置の撮像装置の例の説明図。 レタスなどの葉物野菜のモデリング例の説明図。 図4Aの葉物野菜の体積算出用立体モデルの一例の楕円体の説明図。 別の葉物野菜の例の説明図。 図4Cの葉物野菜の体積算出用立体モデルの一例の逆円錐体の説明図。 植物の育成状態に応じて体積算出用立体モデルを変える例の説明図。 前記実施形態にかかる植物育成装置において、取得した栽培環境設定条件と育成情報との関係を示す図。 低カリウム野菜栽培の例についての説明図。 多数の箱体が並列配置されており、各箱体に、質量センサ及び撮像装置が配置されて、サンプリング的に育成情報を取得する場合の図。 変動させた設定条件情報が良い場合に、標準データ記憶部に記憶されている対応する設定条件情報を、変動させた設定条件情報に置換する例を示すグラフ。 前記実施形態にかかる植物育成装置における栽培環境設定条件情報用標準データ作成処理のフローチャート。 前記実施形態にかかる植物育成装置における栽培環境設定条件情報用標準データ作成及び更新処理のフローチャート。 前記実施形態の変形例にかかる植物育成装置における栽培環境設定条件情報用標準データ作成及び更新処理のフローチャート。
以下、図面を参照して本発明における第1実施形態を詳細に説明する。
本発明の第1の実施形態にかかる植物育成装置1は、図1に示すように、植物育成部11と、栽培環境設定条件情報取得部59と、栽培環境状態情報取得部12と、育成情報取得部13と、情報記憶部68と、育成状態良否判定部81と、標準データ作成部82と、標準データ記憶部の一例である栽培環境設定条件情報用標準データベース71と、栽培環境設定条件制御装置69とを少なくとも備えて構成している。
植物育成部11は、一例として、水耕栽培において複数個の葉物野菜などの植物2を育成する閉鎖空間の部屋を形成する箱体21で構成されている。すなわち、箱体21は、内部に植物育成用閉空間を設ける構造体である。箱体21は、植物育成用の開口21aが複数個設けられた板状の栽培パネル21bが内部に固定されている。各開口21a内に植物2を定植させている。栽培パネル21bより下方の箱体21内には、一例として、水耕栽培用の養液22が満たされている。
箱体21内には、栽培環境設定条件設定装置、すなわち、下記の各種装置が備えられている。
箱体21の天井には、育成植物2の種類又は育成方式に合わせて、LED(パルス)又は蛍光灯、レーザー光、又は、冷陰極蛍光管(CCFL)などの人工光を照射する植物育成用照明装置23が設けられている。植物育成用照明装置23に接続されて、照明装置23の光の波長及び光量子束密度(PPFD)及び光照射時間(言い換えれば、明期/暗期時間)などの光条件(光強度の条件)を制御して設定した光強度の条件に設定するための照明装置用制御部24も設けられている。
栽培パネル21bより上の箱体21内の育成空間25には、育成空間25の温度調整を行って設定温度条件に設定する空調機のような温度調整装置26と、育成空間25の湿度調整を行って設定湿度条件に設定する湿度調整装置27と、育成空間25の二酸化炭素の濃度調整を行って二酸化炭素濃度条件に設定する二酸化炭素濃度調整装置28と、育成空間25の風速及び風量の調整を行う風速風量調整装置29とを備えている。
また、栽培パネル21bより下には、養液22の液温調整を行って設定液温条件に設定する液温調整装置30と、自動給水或いは施肥を行うことにより養液22の成分調整(言い換えれば、養液22の成分濃度及びpH調整)を行って設定成分濃度及びpH条件に設定する養液濃度及びpH調整装置32とを備えている。
養液22の電気伝導度(EC)は、後述する電気伝導度測定センサ51で測定し、測定結果から、目標設定値(たとえば、1.5)に対して、電気伝導度の測定値が低ければ、標準養液(非常に濃度が濃い肥料)を足す一方、逆に、電気伝導度の測定値が設定値より高ければ(通常は低くなる傾向であるが)、水を足して薄めるという「自動追肥装置」が、養液濃度及びpH調整装置32の一例として、箱体21の養液タンクに連結されている。
pHについても同様で、養液22のpHは、後述するpH測定センサ53で測定し、測定結果から、目標設定値に対して、pHの測定値が高ければ(アルカリ性方向ならば)、pHダウン剤(りん酸)という液を投入する一方、逆に、pHの測定値が設定値より低すぎれば、pHアップ剤(苛性カリ)という液を投入するという「自動pH調整装置」が、養液濃度及びpH調整装置32の別の例として、箱体21の養液タンクに連結されている。
また、照明装置用制御部24で設定された光条件となるように、育成空間25の光条件(光の波長及び光量子束密度(PPFD)及び光照射時間(照明をONしている時間帯)などの光強度の状態)を測定する光条件測定センサ45を育成空間25に備えて、光条件測定センサ45で測定された光条件を基に、照明装置用制御部24で照明装置23を駆動制御している。
また、箱体21内には、栽培環境設定条件設定装置で設定される栽培環境設定条件の状態を検出するための栽培環境状態測定センサ、すなわち、下記の各種センサも備えられている。
育成空間25内には、育成空間25の温度を測定する温度センサ46と、育成空間25の湿度を測定する湿度センサ47と、育成空間25の二酸化炭素の濃度を測定する二酸化炭素濃度センサ48と、育成空間25の生菌数を測定する生菌数測定センサ49とを備えている。
生菌数測定センサ49で測定される生菌数は、環境状態項目であり、生菌数が多すぎると、植物の成長に影響を与える可能性があるので、育成時の状態情報として取得して、情報記憶部68に記憶させる。
また、栽培パネル21bより下には、養液22の液温を測定する液温センサ50と、養液22の電気伝導度(EC)を測定する電気伝導度測定センサ51と、養液22の成分の濃度を測定する成分濃度測定センサ52と、養液22のpHを測定するpH測定センサ53とを備えている。
栽培環境設定条件情報取得部59は、育成空間25に対して予め設定された温度条件と光強度条件と養液条件(養液の電気伝導率(EC)及びpH及び液温)とを少なくとも含む植物の栽培環境設定条件情報を、植物の品目又は品種(以下、単に品種と言う。)に応じて標準データ記憶部の一例としての栽培環境設定条件情報用標準データベース71から取得して情報記憶部68に記憶する。ここで、栽培環境設定条件情報の一例としての栽培環境設定条件値とは、例えば、予め設定された箱体21内の植物栽培に必要となる条件のことであり、少なくとも温度条件の設定値と光条件(光強度条件、所定の場所の光量子密度と波長と照明をONしている時間帯)の設定値と養液条件(養液のEC及びpH及び液温)の設定値である。これら以外には、栽培環境設定条件値には、湿度、風速、CO濃度、成分濃度等の設定値を含んでいてもよい。なお、栽培環境設定条件情報取得部59は、栽培環境設定条件情報を栽培環境設定条件情報用標準データベース71から取得するものに限らず、通信などを利用して、植物育成装置1の標準データベース71以外の他の装置の標準データベースから取得することもできる。また、育成すべき植物2に対応する標準データが無くても、類似する植物2に対応する標準データが栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶されている場合には、当該類似する植物2に対応する標準データを栽培環境設定条件情報取得部59で取得して使用し、育成すべき植物2に対応した標準データを標準データ作成部82で作成するようにしてもよい。
栽培環境状態情報取得部12は、栽培環境状態測定センサで検出された栽培環境状態の情報を取得する。栽培環境状態情報取得部12は、栽培環境状態測定センサの例としての、光条件測定センサ45と、温度センサ46と、湿度センサ47と、二酸化炭素濃度センサ48と、生菌数測定センサ49と、液温センサ50と、電気伝導度測定センサ51と、成分濃度測定センサ52と、pH測定センサ53とから、それぞれのセンサで検出された栽培環境状態の情報が入力される。栽培環境状態情報取得部12は、各センサからの栽培環境状態の情報を所定時間毎に情報記憶部68に記憶させる。よって、栽培環境状態情報取得部12は、植物育成部11での少なくとも温度状態と養液状態(養液のEC及びpH及び液温)とを含む植物2の栽培環境状態の情報を所定時間毎に取得して情報記憶部68に記憶する。栽培環境状態の情報としては、これら以外に、湿度、CO濃度などの情報が例示される。ここで、栽培環境状態の情報とは、栽培環境設定条件情報(一例としての栽培環境設定条件値)ではなく、植物を育成した結果として箱体21の育成空間25内で変化する温度、養液の電気伝導率(EC)及びpH及び液温などの状態の情報を意味する。
育成情報取得部13は、育成状態測定装置から、少なくとも植物2の体積と質量とを含む植物2の育成状態の情報(育成情報)を所定時間毎に取得して情報記憶部68に記憶させる。植物2の育成情報(画像及び質量等)を取得する育成状態測定装置としては、例えば、質量センサ60と、カメラなどの撮像装置61とで構成され、これらの装置からそれぞれ育成状態の情報を取得する。質量センサ60及びカメラなどの撮像装置61は、箱体21の育成空間25内に配置してもよいし、箱体21とは別に備えるようにしてもよい。ここで、育成状態情報(育成情報)とは、質量及び体積情報などの育成状態の情報を意味する。
まず、質量センサ60の具体的な例について図2A及び図2Bを基に説明する。図2A及び図2Bにおいて、植物2は育苗用ウレタンスポンジ62に植えられ、育苗用ウレタンスポンジ62が鍔付カップ63内に収納されている。カップ63の鍔63aが栽培パネル21bの各開口21aの周縁に支持されている。鍔付カップ63は、メッシュ又は多数のスリットを有する部材で、養液22がカップ63内の育苗用ウレタンスポンジ62に入り込むように構成している。カップ63は、上方から糸状の吊り部材64で吊り支持され、吊り部材64の先端が秤などの質量センサ60に連結されている。これにより、カップ63が吊り部材64で吊り支持されて栽培パネル21bから浮かすことにより、質量センサ60でカップ63を含む植物2の質量を測定することができる。植物2を植える前に、栽培パネル21bにカップ63及びウレタンスポンジ62を配置して、ウレタンスポンジ62に養液22を十分に吸わせた後、カップ63自体及びウレタンスポンジ62自体の質量を予め計測しておけば、以後は、植物2の質量を質量センサ60で測定したのち、測定値から、カップ63自体及びウレタンスポンジ62自体の質量を引き算すれば、植物自体の質量を求めることができる。質量センサ60で測定した植物自体の質量は、育成情報取得部13に入力する。
なお、植物2を吊り部材64で吊り支持して質量センサ60で植物自体の質量の測定を行うものに限らず、例えば、横方向からアームをカップ63に接近させ、アームでカップ63を把持又は係合して、カップを持ち上げて植物自体の質量を測定する方法なども採用することができる。
なお、目的によっては、植物2の根の部分を含めて植物自体の質量を測定するか、又は、含めずに植物自体の質量を測定する場合もある。すなわち、スポンジ62までを水に浸した状態で測り、スポンジ62の部分の(水を含んだ)質量を引くと、根の部分は、ほぼ水に浸かっているので、浮力で無視できると考え、植物2の根の部分を含めずに質量を測定することができる。また、植物を1株ずつ、もしくは、複数の植物2が育成されている栽培パネル全体を計ることも可能である。この場合は、栽培パネル21bにロードセル等を介して箱体21に配置し、ロードセルからの検出情報から植物2の質量を求めればよい。
一方、図3に示すように、カメラなどの撮像装置61を、植物2を正面方向と横方向との例えば直交する2方向に配置して、それぞれ撮像し、それぞれ画像データを取得する。例えば、植物2の上部及び正面にそれぞれ取り付けられたカメラなどの撮像装置61で植物2を撮影し、撮像した画像情報は育成情報取得部13に入力される。
ここで、育成情報取得部13は、体積算出部65と、密植度合い定量化部66とで構成されている。
体積算出部65は、撮像装置61からの画像情報を基に、体積算出用立体モデルへモデリングして植物2の体積を算出して、密植度合い定量化部66に出力する。
密植度合い定量化部66は、体積算出部65から入力される体積と、質量センサ61から入力される質量とに基づいて、植物2の葉又は茎の密植度合いを定量化して、定量化した結果の情報を育成情報の一部として取り扱い、情報記憶部68に記憶する。
以下、育成情報取得部13の構成について詳細に説明する。
体積算出部65は、まず、撮像装置61からの画像情報を画像処理して画素数を算出して、植物2の形状を求める。次いで、育成させる植物2の形状のモデリングを行う。例えば、植物2が葉野菜である場合の形状のモデリングについて、図4A及び図4Bを基に、以下に説明する。植物2に対して、撮像装置61で植物2の正面と側面とから画像をそれぞれ撮像し、撮像された画像の情報から、植物2の縦方向の高さ寸法と横方向の幅寸法とを体積算出部65で算出して、体積算出用立体モデルを利用して体積を算出する。図4A及び図4Bでは、体積算出用立体モデルの一例としての楕円体に近似させる例を示している。体積算出部65は、植物2の縦方向寸法と横方向寸法と高さ寸法とを基に、体積算出用立体モデルの一例としての楕円体に近似する。具体的には、楕円体の長辺a及び短辺b及び厚さ方向の短辺cを算出し、楕円体形状にモデリング変換して、体積Vを算出する。すなわち、V=4/3(π×a×b×c)の式で体積Vを体積算出部65で求める。次いで、質量センサ61から入力される質量Sを利用して、密植度合い(葉の詰まり係数)Kを、K=V÷Sの式より体積算出部65で求める。また、徒長係数Tは、T=b÷aの式より体積算出部65で求める。
ここでは、体積算出用立体モデルの一例としての楕円体に近似させる例を示しているがこれに限られるものではなく、楕円球、円錐台、角柱、角錐、円柱、円錐体、逆円錐体、球等、他の立体系へのモデリングも行うことができる。例えば、図4Cのような植物2の場合には、図4Dのような逆円錐体を体積算出用立体モデルとして体積算出部65で使用することができる。育成する植物2又は植物2の品種毎に体積算出用立体モデルとしてどのような形状を使用するかを予め決めておき、体積算出用立体モデル記憶部67に対応関係を含めて体積算出用立体モデルを記憶させておく。そして、体積算出部65が、育成する植物2又はその品種を基に、体積算出用立体モデル記憶部67から体積算出用立体モデルを読み出して使用すればよい。
なお、体積算出部65において、画像の周長から面積及び体積を推定する方法もある。
要するに、育成情報取得部13では、画像を撮像した結果から何らかの方法で体積算出部65で体積化し、それと質量の情報から、葉又は茎の詰まり度合い(密植度合い)を密植度合い定量化部66で定量化すればよい。
また、育成途中で形状が大きく変わる場合は、図4Eに示すように、育成ステージ毎にモデリングする立体を登録することも可能とする。図4Eでは、最初の育成ステージでは植物2が小さいため、小さな直径及び高さの円柱体を体積算出用立体モデルとして体積算出部65で使用する一方、育成が進んだ後の育成ステージでは植物2が大きくなっているため、大きな直径及び高さの円柱体を体積算出用立体モデルとして体積算出部65で使用すればよい。例えば、体積算出用立体モデルは、楕円体、逆円錐体、円錐体、三角錐体、円柱体のモデルのうちから、植物2の種類(品種)又は植物2の育成状態に応じて、体積算出部65において予め決定して選択されるようにしてもよい。
情報記憶部68は、栽培環境設定条件情報取得部59から栽培環境設定条件情報が所定時間毎に植物の品種別に記憶され、栽培環境状態情報取得部12から栽培環境状態の情報が所定時間毎に植物の品種別に記憶され、育成情報取得部13から育成状態情報が所定時間毎に植物の品種別に記憶される。ここで所定時間毎とは、例えば、日毎又は時間毎等などの一定の時間間隔毎を意味する。各情報での所定時間は、同じ間隔でもよいし、情報毎に異なる間隔でもよい。
育成状態良否判定部81は、育成情報取得部13から所定時間毎に取得した育成情報に基づき各植物2の育成状態の良否を判定する。
ここで、植物2の育成状態が良いと判定する場合とは、育成情報取得部13から所定時間毎に取得した育成情報と、予め育成した植物2の育成情報との差に有意差があると育成状態良否判定部81で判定できる場合を意味する。具体的には、育成時期毎に、両者の差に有意差判定用閾値を予め設定しておき、両者の差が有意差判定用閾値を越える場合に、有意差があると育成状態良否判定部81で判定すればよい。
標準データ作成部82は、育成状態良否判定部81で植物2の育成状態が良いと判定されたときに、当該判定にかかる育成状態情報に対応して情報記憶部68に記憶された栽培環境設定条件情報と栽培環境状態情報と、当該判定にかかる育成状態情報とに基づいて、
(1)栽培環境設定条件情報用標準データを植物2の品種別に作成するか、又は、
(2)統計解析機能を実行させて、複数の栽培環境設定条件情報と栽培環境状態情報とから数理統計処理(例えば、統計的手法の例としての多変量解析処理)により、より育成状態が良となる標準データ作成用栽培環境設定条件情報(例えば、複数の栽培環境設定条件を組み合わせた情報)を算出し、算出した標準データ作成用栽培環境設定条件情報を栽培環境設定条件情報用標準データとして植物2の品種別に作成し、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶する。
なお、情報記憶部68に記憶された栽培環境設定条件情報と栽培環境状態情報とを取得する代わりに、栽培環境設定条件情報取得部59と栽培環境状態情報取得部12とから情報をそれぞれ取得するようにしてもよい。
ここで、多変量解析処理とは、栽培環境設定条件情報及び栽培環境状態情報である、温度と光強度と養液の電気伝導率及びpH及び液温とを少なくとも含み、必要に応じて、湿度、風速、CO濃度、液温、明期/暗期時間を含む数種の入力変数データと、育成状態の情報である体積及び質量をすくなくとも含み、必要に応じて密度を含む出力変数データとの相関分析を行い、出力が最大となるときの入力変数データの組合せ(栽培環境設定条件の組み合わせ)を抽出する処理である。多変量解析処理の例としては、田口メソッド又はニュートラルネット等の統計解析処理を使用することができる。
よって、標準データ作成部82は、温度と光強度(光の波長及び光量子束密度(PPFD)及び光照射時間(照明をONしている時間帯)など)と養液の電気伝導率及びpH及び液温とを少なくとも栽培環境設定条件情報として含むとともに、温度と養液の電気伝導率及びpH及び液温とを少なくとも栽培環境状態情報として含み、さらに、必要に応じて、湿度、風速、CO濃度などを含む数種の入力変数データと、体積及び質量を少なくとも含む育成状態の情報の出力変数データとの相関分析を行い、出力が最大となる(より育成状態が良となる)ときの入力変数データの組合せを抽出して標準データ作成用栽培環境設定条件情報として算出し、算出した標準データ作成用栽培環境設定条件情報を、栽培環境設定条件情報用標準データとして植物2の品種別に作成する。ここで、出力が最大となるときの入力変数データの組合せを抽出するとは、過去に栽培された栽培環境設定条件に基づく植物の栽培が複数ケース若しくは複数回行われたとき、その中から最も良い出力データ(最も良い育成状態情報)となったときの入力変数データの組み合わせを抽出するか、もしくは、良い出力データとなる傾向から、より良い入力変数データの組み合わせを新たに算出する、といった多目的最適化の手法を用いることを意味する。このような多目的最適化の手法に基づき、抽出又は算出された栽培環境設定条件情報用標準データは、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶される。
栽培環境設定条件情報用標準データベース71は、標準データ作成部82で作成された栽培環境設定条件情報用標準データを植物2の品種別に記憶する。栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶された栽培環境設定条件情報用標準データは、入力装置73から入力された植物2の品種に基づき栽培環境設定条件制御装置69により抽出して取得可能となっている。
よって、植物育成部11で育成すべき植物2の品種の情報を入力装置73で栽培環境設定条件制御装置69に入力すると、栽培環境設定条件制御装置69により、入力された品種の情報を基に、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶された栽培環境設定条件情報用標準データの中から最適な栽培環境設定条件情報用標準データを抽出し、栽培環境設定条件制御装置69により、栽培環境設定条件設定装置を制御して、植物育成部11を栽培環境設定条件情報用標準データの栽培環境設定条件に設定する。
具体的には、栽培環境設定条件制御装置69では、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶された栽培環境設定条件情報用標準データの中から、入力装置73から入力されかつ植物育成部11で育成すべき植物2の品種に対応した栽培環境設定条件情報用標準データを抽出する。そして、栽培環境設定条件制御装置69は、抽出した栽培環境設定条件情報用標準データに基づき、栽培環境設定条件設定装置、すなわち、植物育成用照明装置23の照明装置用制御部24と、温度調整装置26と、湿度調整装置27と、二酸化炭素濃度調整装置28と、風速風量調整装置29と、液温調整装置30と、養液濃度及びpH調整装置32とを、それぞれ、制御することにより、植物育成部11を栽培環境設定条件情報用標準データの栽培環境設定条件に設定する。
このように、基本的には、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に予め記憶された栽培環境設定条件情報用標準データから抽出された栽培環境設定条件情報用標準データに基づき栽培環境設定条件制御装置69により栽培環境設定条件設定装置が制御されるものとし、植物の成長とともに変化する可能性のある栽培環境状態情報(例えば、育成空間25の温度、養液の電気伝導率(EC)及びpH及び液温等の値)を常に栽培環境状態測定センサ、例えば、温度センサ46と電気伝導度測定センサ51と成分濃度測定センサ52とpH測定センサ53等でセンシングする。このようにセンシングして取得された栽培環境状態情報が、予め設定された栽培環境設定条件情報になるように栽培環境設定条件制御装置69で栽培環境設定条件設定装置(温度調整装置26、液温調整装置30、又は、養液濃度及びpH調整装置32等)の制御を行う。
このとき、同時に、植物の育成情報も質量センサ60と撮像装置61とにより育成情報取得部13で取得する。
より具体的には、密植度合い定量化部66から入力された植物2の葉又は茎の密植度合いを定量化した結果の情報も育成情報取得部13で取得する。このとき、育成情報取得部13で取得した育成情報が、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶された標準データにかかる育成情報よりも良い場合があり、標準データにかかる栽培環境設定条件情報を更新したほうが良い場合がある。
このような場合の他、標準データを置換又は更新する場合には、以下のようにして行う。なお、ここでの標準データを置換又は更新するとは、数値を置換又は更新する場合を意味する他、設定値の許容範囲を広げることも意味するものとする。
ここで、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶されている標準データより、より最適な条件を見出したい場合には、設定条件情報の一部を変動幅内で変動させることができる。例えば、植物の中には、数百又は数千と品種の数が多岐にわたる、レタスのような品目がある。このようなレタスのうち、ある品種Bの最適栽培条件を見出す場合に、品種Bの特性と比較的近いと思われる特性を有する、別の品種Aの標準データを使用し、標準データの一部の設定条件情報に対して、ある変動幅を持って最適探索を行うようにすればよい。
より具体的には、設定条件情報の一例として温度について最適探索を行う場合、一例として、変動幅(範囲)を16度〜30度とし、変動ピッチを2度ずつに設定する。このような変動幅及び変動ピッチの設定状態で、温度を標準データである「20度」に設定してレタスを栽培し、その後、2度上げて、22度に変更して、レタスの育成を続けたときに、成果物の植物の成長がどのように変化するかを観測する。すなわち、観測時の育成情報(質量及び体積)を、標準データとして予め登録されている育成情報(質量及び体積)と育成状態良否判定部81で比較し、観測時の育成情報が標準データにかかる育成情報よりも良い結果となったか否かを育成状態良否判定部81で判定する。もし、観測時の育成情報が標準データにかかる育成情報よりも良い結果となったと育成状態良否判定部81で判定された場合には、さらに、22度から2度上げて、24度に温度を変更して、その成長状態を観測する。逆に、温度を上げて、観測時の育成情報が標準データにかかる育成情報よりも悪くなったと育成状態良否判定部81で判定した場合には、温度を22度から2度下げて、20度に温度を変更して、その成長状態を観測する。このような設定条件探索の作業は、入力装置73により変動情報を栽培環境設定条件制御装置69に入力することにより、栽培環境設定条件の手動調整も可能である。又、変動幅と変動ピッチとを入力装置73で栽培環境設定条件制御装置69内の設定条件変動制御部69aに予め設定することで、栽培環境設定条件制御装置69内の設定条件変動制御部69aで自動的に栽培環境設定条件を変動させながら、最適条件にたどり着くこともできる。一般的には、一度、成長が悪化し始めると、成長が良くなるように復帰させるのは困難である。このため、設定値20度(標準データ)で、変動幅が20〜30度で、かつ変動ピッチが2度といった片側方向(この場合、上昇方向)にのみ条件を振りながら、成長度合いを観測し、標準データより育成状態が悪くなったら元の設定条件に戻す、といった方法を採用することができる。変動幅の設定は、項目によっても異なるが、一例として、常識の範囲内で作業者が設定すればよい。例えば、温度であれば、通常、10〜40度が一般的な植物での育成対象範囲ではあるので、この範囲で最適な温度探索が行われる。ただし、植物によっては、この範囲を上側又は下側に超えるものもあるので、調整範囲として限界を設ける必要はない。また、光の強度についても、0〜1000PPFD程度であるが、そもそも、植物育成用照明装置23として配置する人工光灯(蛍光灯、LED、レーザー光、又は、CCFL等)の最大値が限界となる。
植物育成部11において、栽培環境設定条件情報用標準データベース71の植物2の品種別の標準データにかかる栽培環境設定条件情報に基づき、植物を育成していて、まず、育成情報取得部13が、栽培環境設定条件情報中で変動可能に指定された設定条件情報と変動幅とに基づき、指定された設定条件情報を変動幅内で変動させたときの、少なくとも植物2の体積と質量とを含む植物2の育成情報を所定時間毎に取得する。次いで、育成状態良否判定部81は、設定条件情報変動時の植物2の育成情報に基づき各植物2の育成状態の良否を判定する。
標準データ作成部82は、設定条件情報変動時の植物2の育成状態が良いと育成状態良否判定部81で判定するとき、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶されている対応する設定条件情報を、変動させた設定条件情報に置換(更新)する。もし、植物2の育成状態が良くない場合には、栽培環境設定条件情報用標準データベース71のデータに対しては置換(更新)はしない。
ここで、変動させた設定条件情報が良い場合とは、変動させた設定条件情報に基づき育成したときの植物2の育成情報と、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶された対応する植物2の育成情報との差に有意差があると育成状態良否判定部81で判定できる場合を意味する。具体的には、設定条件毎に、両者の差に有意差判定用閾値を予め設定しておき、両者の差が有意差判定用閾値を越える場合に、有意差があると育成状態良否判定部81で判定すればよい。
ここで、図5は、一日毎に、栽培環境設定条件情報の一例として、温度と光量とECとCOとが取得されるとともに、育成情報の一例として、体積と質量とが取得されるときの結果を示すグラフである。栽培環境設定条件情報(予め設定された箱体21内の温度又は湿度、光強度、CO濃度、養液の設定値等)の設定の下、植物の成長とともに変化する栽培環境状態情報(温度、湿度、CO濃度、養液の電気伝導率(EC)及びpH及び液温)をセンシングし、設定値になるように、制御する。図5のグラフは、設定値に従い、制御された結果を示している。例えば、後述する図8の例に関連して、栽培環境条件情報(たとえば温度)を20℃から22℃へ変動させることで、育成情報の一例としての体積と質量とが大きくなって、成長が促進される(例えば、葉物野菜の体積と質量とが増加した)結果が得られる例を示している。
次に、植物育成装置1における栽培環境設定条件情報用標準データ作成及び更新処理フローについて、図9A及び図9Bに基づいて説明する。
まず、ステップS1において、植物育成部11で育成すべき植物2の品種の情報を入力装置73で栽培環境設定条件制御装置69に入力して、栽培環境設定条件制御装置69により、入力された品種の情報を基に、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶された栽培環境設定条件情報用標準データの中から最適な栽培環境設定条件情報用標準データを抽出する。
次いで、ステップS2において、栽培環境設定条件制御装置69により、栽培環境設定条件設定装置を制御して、植物育成部11を栽培環境設定条件情報用標準データの栽培環境設定条件に設定して、植物2の育成を開始する。
次いで、ステップS3において、植物2の育成中に、所定の時間間隔で各種の情報を取得して、情報記憶部68に記憶して蓄積する。
まず、所定の時間間隔で栽培環境設定条件情報取得部59により、栽培環境設定条件情報用標準データベース71から栽培環境設定条件情報を取得して、情報記憶部68に記憶して蓄積する。なお、栽培環境設定条件情報取得部59により、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に代えて、栽培環境設定条件制御装置69から栽培環境設定条件情報を取得することも可能である。
また、所定の時間間隔で栽培環境状態情報取得部12により各種センサから栽培環境状態の情報を取得して、情報記憶部68に記憶して蓄積する。具体的には、栽培環境状態情報取得部12で取得する栽培環境状態は、温度センサ46からの温度、湿度センサ47からの湿度、二酸化炭素濃度センサ48からのCO濃度、生菌数測定センサ49からの生菌数、液温センサ50からの養液温度、電気伝導度測定センサ51からの電気伝導度(EC)、成分濃度測定センサ52からの成分ごとの濃度、及び、pH測定センサ53からのpHを取得する。ただし、少なくとも、栽培環境状態としては、温度状態(温度)と養液状態(養液の電気伝導率(EC)及びpH及び液温)とを取得して、情報記憶部68に記憶して蓄積する。
さらに、所定の時間間隔で育成情報取得部13により育成情報を取得して、情報記憶部68に記憶して蓄積する。具体的には、育成情報取得部13においては、体積算出部65で体積(楕円体モデリング後の体積)を算出し、質量センサ60から質量を取得して、体積と質量とから密植度合い(葉又は茎の詰まり具合)を密植度合い定量化部66で取得して、これらの情報(体積と質量と密植度合い)を情報記憶部68に記憶して蓄積する。また、体積算出部65で縦横比(徒長の具合)も取得して、情報記憶部68に記憶して蓄積する。
ここで、栽培環境設定条件情報取得部59で栽培環境設定条件情報を取得する所定の時間間隔と、栽培環境状態情報取得部12で栽培環境状態の情報を取得する所定の時間間隔と、育成情報取得部13で育成情報を取得する所定の時間間隔とは、同じでもよいし、異なっていてもよい。取得する時間間隔は、例えば、15分間隔、又は、30分間隔といった一定のタイミングである。時間間隔は、植物の幼少時又は成長期など、成長スピードに応じて、その時間間隔を細かく、もしくは、広くして、取得するようにしてもよい。
このように、所定の時間間隔で、栽培環境状態情報取得部12で栽培環境設定条件の情報を取得するとともに、育成情報取得部13で育成情報を取得して、情報記憶部68に記憶して蓄積する。
次いで、ステップS4において、育成情報取得部13から所定時間毎に取得した育成情報に基づき各植物2の育成状態の良否を育成状態良否判定部81で判定する。育成状態良否判定部81で植物2の育成状態が良いと判定されたときは、ステップS5に進む。育成状態良否判定部81で植物2の育成状態が良くないと判定されたときは、ステップS12に進む。
ステップS12においては、栽培環境設定条件の一部を変動させたのち、ステップS3に戻る。すなわち、ステップS12においては、植物育成部11において、栽培環境設定条件情報用標準データベース71の植物2の品種別の標準データにかかる栽培環境設定条件情報の一部であって、植物2を育成する中で、育成情報取得部13は、栽培環境設定条件情報中で変動可能に指定された設定条件情報と変動幅と変動ピッチとに基づき、指定された設定条件情報を、変動幅内で変動ピッチだけ変動させる。その後、ステップS3に戻る。
ステップS5においては、育成状態良否判定部81で植物2の育成状態が良いと判定されているので、当該判定にかかる育成状態情報に対応して情報記憶部68に記憶された栽培環境設定条件情報と栽培環境状態情報と、当該判定にかかる育成状態情報とに基づいて、標準データ作成部82により、栽培環境設定条件情報用標準データを植物2の品種別に作成する。又は、当該判定にかかる育成状態情報に対応して情報記憶部68に記憶された栽培環境設定条件情報と栽培環境状態情報と、当該判定にかかる育成状態情報とに基づいて、標準データ作成部82により、統計解析機能を実行させて、複数の前記栽培環境設定条件情報と前記栽培環境状態情報とから数理統計処理により、より育成状態が良となる標準データ作成用栽培環境設定条件情報を算出し、算出した標準データ作成用栽培環境設定条件情報を栽培環境設定条件情報用標準データとして植物2の品種別に作成する。その後、ステップS6に進む。
ステップS6においては、標準データ作成部82で作成された標準データを、植物2の品種別に栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶する。
次いで、ステップS7においては、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶された標準データの中から植物育成部11で育成すべき植物2の品種基づいて栽培環境設定条件制御装置69で抽出された標準データの栽培環境設定条件情報に基づき、栽培環境設定条件制御装置69が、植物育成部11の栽培環境設定条件を設定する栽培環境設定条件設定装置、例えば、照明装置用制御部24と、温度調整装置26と、湿度調整装置27と、二酸化炭素濃度調整装置28と、風速風量調整装置29と、液温調整装置30と、養液濃度及びpH調整装置32とをそれぞれ独立して制御する。その後、一連の処理フローを終了する。
なお、ステップS7の後に、データ更新処理を行う場合には、図9Bのように、以下の更新処理フローに続く。
ステップS8においては、植物育成部11において、栽培環境設定条件情報用標準データベース71の植物2の品種別の標準データにかかる栽培環境設定条件情報に基づき、植物2を育成する中で、育成情報取得部13は、栽培環境設定条件情報中で変動可能に指定された設定条件情報と変動幅と変動ピッチとに基づき、指定された設定条件情報を、変動幅内で変動ピッチだけ変動させる。その後、ステップS9に進む。
次いで、ステップS9においては、ステップS8において変動させたときの、少なくとも植物2の体積と質量とを含む植物2の育成情報を所定時間毎に取得する。その後、ステップS10に進む。
次いで、ステップS10においては、育成状態良否判定部81は、設定条件情報変動時の植物2の育成情報に基づき各植物2の育成状態の良否を判定する。標準データ作成部81は、設定条件情報変動時の植物2の育成状態が良いと育成状態良否判定部で判定するときは、ステップS11に進む。設定条件情報変動時の植物2の育成状態が良くないと育成状態良否判定部81で判定するときは、何も処理を行わずに、置換処理フローを終了する。すなわち、標準データ作成部81は、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶されている対応する設定条件情報の置換は行わない。
ステップS11において、標準データ作成部81は、設定条件情報変動時の前記植物の育成情報が前記植物の育成状態が良いと前記育成状態良否判定部で判定するとき、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶されている対応する設定条件情報を、変動させた設定条件情報に置換(更新)する。その後、置換処理フローを終了する。
また、この更新処理の変形例として、図9Cに示すように、ステップS10において設定条件情報変動時の植物2の育成状態が、標準データの植物2の育成状態と同じか、標準データの植物2の育成状態よりも良いと育成状態良否判定部で判定された後、ステップS11の代わりにステップS14に進む。
ステップS14においては、指定された設定条件情報を、変動ピッチだけさらに設定条件変動制御部69aで変動させる。その後、ステップS15に進む。
ステップS15においては、ステップS14で変動された設定条件情報が変動幅内か否かを設定条件変動制御部69aで判定する。もし、ステップS14で変動された設定条件情報が変動幅内であれば、ステップS9に戻る。もし、ステップS14で変動された設定条件情報が変動幅外であれば、ステップS16に進む。
ステップS16においては、設定条件情報を、ステップS14で前記変動された設定条件情報には変動させずに、ステップS14以前の設定条件情報のままとし、かつ、育成期間が終了したか否かを設定条件変動制御部69aで判定する。育成期間が終了していないときは、ステップ9に戻る。育成期間が終了しているときは、ステップS17に進む。
ステップS17においては、標準データ作成部81は、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶されている対応する設定条件情報を、ステップS14以前の設定条件情報に置換(更新)する。その後、置換処理フローを終了する。
より具体的な例として、植物2が葉物野菜である場合に、葉物野菜を育成中の栽培環境設定条件情報用標準データ作成及び更新処理について、以下に詳細に説明する。
ステップS4において、育成情報取得部13から所定時間毎に取得した育成情報に基づき各植物2の育成状態の良否を育成状態良否判定部81で判定するとき、以下のような処理を行う。なお、ステップS1〜ステップS3は先の説明と同様である。
まず、ステップS4Aにおいて、植物2の葉物野菜の品種を基に栽培環境設定条件情報用標準データベース71を参照して、例えば最適な栽培環境設定条件と育成情報とを含む葉物野菜用標準データを育成状態良否判定部81で取得する。
次いで、ステップS4Bにおいて、取得した葉物野菜用標準データのうちの育成情報(以下、第1育成情報と称する。)の体積と質量と、所定時間毎に取得した育成情報(以下、第2育成情報と称する。)のうちの体積と質量とのそれぞれについて、育成状態良否判定部81でそれぞれ比較して、両者の差を育成状態良否判定部81で算出する。
次いで、ステップS4Cにおいて、体積と質量とでそれぞれ算出した差のうちのいずれかが育成状態良否判定用閾値(第1閾値)を超えていると育成状態良否判定部81で判定するとき、標準データ作成部82は、育成情報と栽培環境設定条件情報とを基に、変動させるべき栽培環境設定条件を入力装置73で指定して変動幅内で変動させて、以下の動作を行う。
(1)体積の差が育成状態良否判定用閾値(第1閾値)を超えておりかつ葉物野菜用標準データの第1育成情報の体積が第2育成情報のうちの体積より大きいと育成状態良否判定部81で判定するときは、育成状態が良すぎると判定し、標準データ作成部82は、温度条件と光条件と養液条件とのうちの少なくとも1つの条件について育成状態を低くする方向に変動させる栽培環境設定条件を、入力装置73で栽培環境設定条件制御装置69に対して指定して変動幅内で変動させる。
(2)一方、体積の差が閾値を超えておりかつ葉物野菜用標準データの第1育成情報の体積が第2育成情報のうちの体積以下であると育成状態良否判定部81で判定するときは、育成状態が良くないと判定し、標準データ作成部82は、温度条件と光条件と養液条件とのうちの少なくとも1つの条件について育成状態を高くする方向に変動させる栽培環境設定条件を、入力装置73で栽培環境設定条件制御装置69に対して指定して変動幅内で変動させる。
(3)質量の差が閾値を超えておりかつ葉物野菜用標準データの第1育成情報の質量が第2育成情報のうちの質量より大きいと育成状態良否判定部81で判定するときは、育成状態が良くないと判定し、標準データ作成部82は、温度条件と光条件と養液条件とのうちの少なくとも1つの条件について育成状態を高める方向に変動させる栽培環境設定条件を、入力装置73で栽培環境設定条件制御装置69に対して指定して変動幅内で変動させる。
(4)一方、質量の差が閾値を超えておりかつ葉物野菜用標準データの第1育成情報の質量が第2育成情報のうちの質量以下であると育成状態良否判定部81で判定するときは、育成状態が良すぎると判定し、標準データ作成部82は、温度条件と光条件と養液条件とのうちの少なくとも1つの条件について育成状態を低める方向に変動させる栽培環境設定条件を、入力装置73で栽培環境設定条件制御装置69に対して指定して変動幅内で変動させる。
なお、前記(1)〜(4)において、変動させる栽培環境設定条件を、入力装置73で栽培環境設定条件制御装置69に対して指定して変動幅内で変動させる代わりに、又は、変動させる栽培環境設定条件を、入力装置73で栽培環境設定条件制御装置69に対して指定して変動幅内で変動させると同時に、標準データ作成部82は、温度条件と光条件と養液条件とのうちの少なくとも1つの条件について育成状態を高める方向に栽培環境設定条件を作成して、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に標準データとして置換(更新)するようにしてもよい。
その後、ステップS5及びステップS6は先の説明と同様である。
ステップS7においては、標準データ作成部82から出力され置換された標準データに基づき、栽培環境設定条件制御装置69が栽培環境設定条件設定装置を制御して、置換された標準データの栽培環境設定条件を設定する。
その後、ステップS8及びステップS9を行う。ステップS9で、標準データ作成部81は、設定条件情報変動時の植物2の育成状態が良いと育成状態良否判定部で判定するときは、ステップS10に進み、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶されている対応する設定条件情報を、変動させた設定条件情報に置換(更新)する。
ステップS9で、標準データ作成部81は、設定条件情報変動時の植物2の育成状態が良くないいと育成状態良否判定部で判定するときは、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶されている対応する設定条件情報を、変動させた設定条件情報に置換(更新)しない。この場合は、必要に応じて、再度、設定条件情報を変動するようにしてもよい。
ここで、葉物野菜のさらに具体的な一例として、レタスの場合の栽培環境設定条件の例を示す。
栽培環境設定条件情報用標準データベース71に予め記憶された栽培環境設定条件としては、温度は22℃とし、湿度は70%とし、CO濃度は1000ppmとする。また、光強度(PPFD)は250μmolとし、EC(電気伝導率)は1.6A・V−1・m−1とする。ここで、光強度としては、光量子束密度(PPFD)を測定する。光量子束密度は、1秒あたり及び1平方メーターあたりの光子の数で、単位はμmol・m−2・s−1である。照明装置の劣化が無い限り、各測定位置での値は変化しないため、光強度としては、200〜250μmol・m−2・s−1くらいの範囲で設定する。
一方、レタスの育成状態が良いと育成状態良否判定部81で判定されるときの栽培環境状態の情報(植物の成長に応じて、植物の廻りの環境変化がある栽培環境状態の情報)としては、以下の状態である。温度は21〜23℃程度の範囲でばらつく。また、湿度は68〜71%程度の範囲でばらつく。また、CO濃度は950〜1050ppm程度の範囲でばらつく。また、ECは1.55〜1.65A・V−1・m−1の範囲でばらつく。
よって、このレタスの例では、これらの栽培環境状態の情報が、栽培環境設定条件情報に対する変動幅となる。例えば、ECは1.55A・V−1・m−1であるといった栽培環境設定条件情報に対して、育成状態が良いレタスの栽培環境状態の情報がECは1.65A・V−1・m−1であるとき、標準データ作成部82により、栽培環境設定条件情報のECは1.55〜1.65A・V−1・m−1として、許容範囲を広げることができる。
また、別の具体的な例として、図8では、条件A(たとえば温度)を20℃から22℃へ変えることで、標準データの成長カーブより、成長がさらに促進された(葉物野菜の質量が増加した)結果が得られた場合、標準データの温度の設定値を20℃から22℃に置き換えることを意味している。
前記実施形態によれば、植物2を育成しながら、設定条件情報変動時の植物2の育成状態が良いと育成状態良否判定部81で判定するとき、標準データ作成部82は、そのときの栽培環境設定条件情報を標準情報として栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶させて、標準データを作成することができる。よって、植物2の栽培環境状態及び育成状態を植物2に対して非接触に観測しながら、栽培環境状態の情報と、形状を含めた育成状態の情報との相関分析を可能とし、最適な栽培環境設定条件情報を得ることができる。また、栽培環境設定条件情報用標準データベース71に記憶されている対応する設定条件情報を、変動させた設定条件情報に置換(更新)することもできる。
したがって、育成する植物2において、最も良い成果物を育成したときの育成ステージ毎の栽培環境設定条件と育成情報とが分かり、育成する植物2の育成情報を基に、栽培環境設定条件を、最も良い成果物を育成したときの栽培環境設定条件に合わすように制御することができる。
また、標準データ作成部82で多変量解析を行うことにより、期待する植物育成が得られた際の栽培環境設定条件と育成情報との組み合わせが標準データとして抽出できる。
また、理想の植物形状(標準モデル)を時間又は日毎に情報記憶部68に記憶しておくことで、時間軸での最適育成条件との比較が可能となる。
これに対して、従来では、栽培中の植物2の育成状態の確認のため、例えば、箱体の扉の開閉等を行うと、箱体内の育成環境条件を厳密に維持できなかった。また、従来は、箱体内にWebカメラ等で栽培状態を監視することも可能ではあるが、植物個体の質量は一定期間後(収穫後)に測定することが一般的で、栽培試験中にその育成度合いを定量的に確認することが困難であった。これに対して、本発明の前記実施形態によれば、箱体21を密閉したまま植物2の栽培環境設定条件を維持及び制御し、例えば野菜の地上部の質量を質量センサ60で吊り下げ方式等を利用して測定することが可能となる。また、植物2の上面及び正面の状態を撮像装置61で撮影し、それらの面積から体積を体積算出部65で算出するなどして育成情報をリアルタイムに測定する。それらの育成情報と、栽培環境設定条件値(温度、湿度、光条件、風速、CO濃度、養液濃度など)と紐付けた数理統計処理が標準データ作成部82で可能となる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。
例えば、栽培環境状態情報取得部12で栽培環境設定条件の情報を取得する所定の時間間隔と、育成情報取得部13で育成情報を取得する所定の時間間隔とは、育成ステージ若しくは取得データの増加カーブに応じて、長くしたり、又は、短くしたりすることが、手動若しくは自動で可能とすることができるようにしてもよい。
また、育成情報取得部13で取得する育成情報としては、非破壊方式の糖度計で測定した糖度を追加的に含めるようにしてもよい。さらに、育成情報としては、植物2を育成状態のまま取得するため、非破壊情報を中心に説明しているが、追加的に、サンプリング的に一部の植物2のみを破壊して、前記非破壊の育成情報とは別の育成情報を取得してもよい。例えば、一部の植物2のみを破壊して、K,Na,Ca等の濃度を測定して、育成情報として利用することもできる。例えば、K又はNaなどの成分情報については、葉の一部を採種し、別途測定装置を用いて成分含有量を測定して、育成状態のデータ(育成情報)を取得する場合もある。
一例として、一部の植物2のみを破壊して、Kの濃度を測定して、育成情報として利用しつつ、低カリウム野菜栽培を行う事例について、図6を基に説明する。ここでは、野菜を定植した後、5週間栽培した場合の事例である。
野菜栽培は、2つの箱体21を用意し、1つの箱体21は対照区であり、もう1つの箱体21は実験区である。この実験区では、低カリウム野菜を栽培する。栽培開始から3週目の終わりまでは、対照区と実験区とでは、通常養液を使用して同じ条件で栽培を行う。実験区では、4週目の開始から、従来使用している、窒素、リン、及び、カリウムを十分に含んだ養液Aから、カリウム成分のみ除いて他の肥料成分でコントロールした養液Bで栽培を続ける。4週目の開始から所定日毎に、実験区内の一部の植物2のみを破壊して、Kの濃度を測定して、Kの濃度が低下していくことを確認する。このように植物の育成に応じて、所定のタイミングで養液の濃度を変えることで、植物の成分を変化させることが可能であることが知られている。例えば、カリウム成分を含む養液を、あるタイミングから、別の成分の養液に変えて栽培することで、植物中のカリウム成分が低下することが確認できる。よって、この実施形態にかかる植物育成装置において、所定時間毎に育成情報取得部13で育成情報を収集し、情報記憶部68に記憶して蓄積する。そして、前記したようにあるタイミングから養液成分を変化させ、その後も、変化前と同様に、所定時間毎に育成情報取得部13で育成情報を収集し、情報記憶部68に記憶して蓄積する。このようにすれば、植物の体内の成分がどのように変化するか、もしくは、質量等の成長にどのような影響があるのかをデータとして記録することが可能となる。この結果、植物2を育成しながら、連続的及び定量的に、栽培環境状態情報取得部12で栽培環境設定条件(温度、湿度、照明、CO濃度、養液濃度/pH)を取得するとともに、育成情報取得部13で植物育成情報(少なくとも質量及び体積)を取得し、標準データ作成部82(コンピュータ)で数値統計処理を行うことにより、栽培環境設定条件と形状を含めた育成状態との相関分析を行い、植物の成分を変化させる場合でも、植物育成の最適な栽培環境設定条件を標準データとして標準データ作成部82で作成することができる。
また、多数の植物育成部11すなわち箱体21を備えて栽培を行う場合、基本的には、各箱体21は、図1のように、栽培環境設定条件設定装置と栽培環境状態測定センサとを備えており、栽培環境設定条件情報取得部59と、栽培環境状態情報取得部12と、育成情報取得部13と、情報記憶部68と、育成状態良否判定部81と、標準データ作成部82と、栽培環境設定条件情報用標準データベース71とは全体として1つずつ備えて兼用することができる。
また、各箱体21にすべて質量センサ60及び撮像装置61が配置されて育成情報を取得する代わりに、図7に示すように、多数の箱体21が並列配置されている中で、各箱体21に質量センサ60及び撮像装置61が配置されて、サンプリング的に育成情報を取得するようにしてもよい。ただし、質量センサ60及び撮像装置61に駆動機能が付いていて、1つの質量センサ60又は1つの撮像装置61が他の箱体21に移動することにより、1つの質量センサ60又は1つの撮像装置61で各箱体21から情報を取得するようにしてもよい。
なお、前記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明にかかる植物育成装置は、植物の栽培環境設定条件、及び、育成状態を観測しながら、栽培環境設定条件と形状を含めた育成状態との相関分析を可能とし、植物工場などに有用である。
1 植物育成装置
2 植物
11 植物育成部
12 栽培環境状態情報取得部
13 育成情報取得部
21 箱体
21a 植物育成用の開口
21b 栽培パネル
22 養液
23 照明装置
24 照明装置用制御部
25 育成空間
26 温度調整装置
27 湿度調整装置
28 二酸化炭素濃度調整装置
29 風速風量調整装置
30 液温調整装置
32 養液濃度及びpH調整装置
45 光条件測定センサ
46 温度センサ
47 湿度センサ
48 二酸化炭素濃度センサ
49 生菌数測定センサ
50 液温センサ
51 電気伝導度測定センサ
52 成分濃度測定センサ
53 pH測定センサ
59 栽培環境設定条件情報取得部
60 質量センサ
61 撮像装置
62 育苗用ウレタンスポンジ
63 カップ
63a 鍔
64 吊り部材
65 体積算出部
66 密植度合い定量化部
67 体積算出用立体モデル記憶部
68 情報記憶部
69 栽培環境設定条件制御装置
69a 設定条件変動制御部
71 栽培環境設定条件情報用標準データベース
73 入力装置
81 育成状態良否判定部
82 標準データ作成部

Claims (6)

  1. 複数個の植物を育成する植物育成部と、
    前記植物育成部で前記植物の育成を開始するとき及び前記植物が育成されている間、前記植物育成部に対して予め設定された温度条件と光条件と養液条件とを少なくとも含む前記植物の栽培環境設定条件情報を取得する栽培環境設定条件情報取得部と、
    前記植物育成部で前記植物の育成を開始するとき及び前記植物が育成されている間、前記植物育成部での少なくとも温度状態と養液状態とを含む前記植物の栽培環境状態情報を取得する栽培環境状態情報取得部と、
    前記植物育成部で前記植物の育成を開始するとき及び前記植物が育成されている間、少なくとも前記植物の体積と質量とを含む前記植物の育成情報を取得する育成情報取得部と、
    前記植物の品種別に、前記栽培環境設定条件情報取得部と前記栽培環境状態情報取得部と前記育成情報取得部とから、前記植物が育成されている間の所定時間毎に前記栽培環境設定条件情報と前記栽培環境状態情報と前記育成情報とを取得して、これらの情報を記憶する情報記憶部と、
    前記育成情報取得部から所定時間毎に取得した前記育成情報に基づき各植物の育成状態の良否を判定する育成状態良否判定部と、
    前記育成状態良否判定部で前記植物の育成状態が良いと判定されたときに、当該判定にかかる育成状態情報に対応して前記情報記憶部に記憶された前記栽培環境設定条件情報と前記栽培環境状態情報と、当該判定にかかる育成状態情報とに基づいて、
    栽培環境設定条件情報用標準データを前記植物の前記品種別に作成するか、又は、
    統計解析機能を実行させて、複数の前記栽培環境設定条件情報と前記栽培環境状態情報とから数理統計処理により、より育成状態が良となる標準データ作成用栽培環境設定条件情報を算出し、算出した標準データ作成用栽培環境設定条件情報を栽培環境設定条件情報用標準データとして前記植物の前記品種別に作成する標準データ作成部と、
    前記標準データ作成部で作成された前記標準データを前記植物の前記品種別に記憶する標準データ記憶部と、
    前記標準データ記憶部に記憶された前記標準データの中から前記植物育成部で育成すべき植物の品種に基づいて抽出された前記標準データの栽培環境設定条件情報に基づき、前記植物育成部の栽培環境設定条件を設定する栽培環境設定条件設定装置を制御する栽培環境設定条件制御装置と、
    を備える植物育成装置。
  2. 前記植物育成部において、前記標準データ記憶部の前記植物の前記品種別の標準データにかかる前記栽培環境設定条件情報に基づき、前記植物を育成し、前記栽培環境設定条件情報中で変動可能に指定された設定条件情報と変動幅と変動ピッチとに基づき前記指定された設定条件情報を前記変動幅内で前記変動ピッチ分だけ前記栽培環境設定条件制御装置により変動させたとき、
    前記育成情報取得部は、少なくとも前記植物の体積と質量とを含む前記植物の育成情報を所定時間毎に取得し、
    前記育成状態良否判定部は、設定条件情報変動時の前記植物の育成情報に基づき各植物の育成状態の良否を判定し、
    前記標準データ作成部は、設定条件情報変動時の前記植物の育成状態が良いと前記育成状態良否判定部で判定するとき、前記標準データ記憶部に記憶されている対応する設定条件情報を前記変動させた設定条件情報に置換する、請求項1に記載の植物育成装置。
  3. 前記植物が葉物野菜であり、
    前記育成状態良否判定部は、
    前記植物育成部で前記葉物野菜を育成中に前記葉物野菜の品種を基に、前記栽培環境設定条件情報用標準データベースを参照して、栽培環境設定条件と育成情報とを含む葉物野菜用標準データを取得し、
    取得した葉物野菜用標準データのうちの育成情報の体積と質量と、前記所定時間毎に取得した前記育成情報のうちの体積と質量とのそれぞれについて、それぞれ比較して両者の差を算出し、
    前記体積の差が第1閾値を超えておりかつ前記葉物野菜用標準データのうちの前記育成情報の前記体積が前記所定時間毎に取得した前記育成情報のうちの体積より大きいときは、前記標準データ作成部は、前記温度条件と前記光条件と前記養液条件とのうちの少なくとも1つの条件について育成状態を高める方向に前記栽培環境設定条件を作成し、
    前記体積の差が前記第1閾値を超えておりかつ前記葉物野菜用標準データのうちの前記育成情報の前記体積が前記所定時間毎に取得した前記育成情報のうちの体積以下であるときは、前記標準データ作成部は、前記温度条件と前記光条件と前記養液条件とのうちの少なくとも1つの条件について育成状態を低める方向に前記栽培環境設定条件を作成し、
    前記質量の差が閾値を超えておりかつ前記葉物野菜用標準データのうちの前記育成情報の前記質量が前記所定時間毎に取得した前記育成情報のうちの質量より大きいときは、前記標準データ作成部は、前記温度条件と前記光条件と前記養液条件とのうちの少なくとも1つの条件について育成状態を高める方向に前記栽培環境設定条件を作成し、
    前記質量の差が閾値を超えておりかつ前記葉物野菜用標準データのうちの前記育成情報の前記質量が前記所定時間毎に取得した前記育成情報のうちの質量以下であるときは、前記標準データ作成部は、前記温度条件と前記光条件と前記養液条件とのうちの少なくとも1つの条件について育成状態を低める方向に前記栽培環境設定条件を作成する、請求項1又は2に記載の植物育成装置。
  4. 前記標準データ作成部は、前記栽培環境状態情報取得部と前記育成情報取得部とから所定時間毎に前記栽培環境状態情報と前記育成情報とを取得して、これらの条件及び情報に基づいて、多変量解析処理を行って栽培環境設定条件の組み合わせを作成する、請求項1〜3のいずれか1つに記載の植物育成装置。
  5. 前記植物の画像情報を基に体積算出用立体モデルへモデリングして前記植物の前記体積を算出して、前記育成情報取得部へ出力する体積算出部と、
    前記育成情報取得部で取得した前記体積と前記質量とを基に、前記植物の葉又は茎の密植度合いを定量化して、定量化した結果の情報を前記育成状態良否判定部に出力する密植度合い定量化部をさらに備えて、
    前記育成状態良否判定部は、前記条件及び情報に加えて、前記密植度合い定量化部から取得した密植度合い定量化情報を参照して、前記育成状態の良否判定を行う、請求項1〜4のいずれか1つに記載の植物育成装置。
  6. 前記体積算出用立体モデルは、楕円球、円錐台、角柱、角錐、円柱、円錐、球のモデルのうちから、前記植物の品種又は前記植物の育成状態に応じて、前記体積算出部において予め選択される、請求項5に記載の植物育成装置。
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