JP2015042556A - 袋状容器への粉粒体の充填方法 - Google Patents

袋状容器への粉粒体の充填方法 Download PDF

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Abstract

【課題】空気輸送装置を用いて袋状容器に粉粒体を充填するにあたり、粉粒体を均等に充填するための方途を提案すること。
【解決手段】粉粒体を袋状容器に充填する方法であって、(I)前記袋状容器を型枠に係止して袋状容器を立体に展開する工程、(II)空気輸送装置を用いて粉粒体を、当該空気輸送装置の粉粒体排出部から前記袋状容器の底部の1以上の点に向けて供給する工程、(III)前記底部の2以上の点または全体における粉粒体の供給量の分布を把握する工程、(IV)前記(III)工程で得られた粉粒体の供給量の少ない点に、前記粉粒体排出部を移動させ、粉粒体を供給する工程、を含むことを特徴とする、粉粒体を袋状容器に充填する方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、袋状容器への粉粒体の充填方法に関する。
従来、硫酸アンモニウム(硫安)などの多量の粉粒体をコンテナ、トラックの荷台などの非可撓性の(剛性が高い)大型容器に充填する場合、粉粒体を連続的に輸送できることからベルトコンベヤを用いていた(例えば、特許文献1)。
近年、輸送効率(物流効率)の向上のために、コンテナやトラックの荷台などに粉粒体を直接積み込まず(ばら積みせず)、袋状容器(フレキシブルコンテナバッグ、ソフトタンクともいう)などの可撓性容器に粉粒体を充填し、その粉粒体を充填した袋状容器をコンテナやトラックの荷台などに積み込んで輸送する技術が注目されている。
袋状容器を用いることで、コンテナやトラックの荷台などに粉粒体を直接積み込む場合に比べて、単一のコンテナに種類の異なる粉粒体同士、または粉粒体と液体とを同時に積み込むことが可能となる、およびコンテナやトラック荷台に粉粒体が付着せず、往路輸送後にコンテナやトラック荷台を洗浄する必要がないため、往路で使用したコンテナやトラック荷台を用いて往路と復路で異なる貨物を輸送することが可能となる、など輸送効率が高まる。
袋状容器にベルトコンベヤで粉粒体を充填する場合、ベルトコンベヤは、装置が大掛かりで重量物であるため、コンテナなどに適用する場合に比べて、袋状容器への設置や固定が困難で適用が難しいという問題があった。
加えて、ベルトコンベヤでは、コンベヤ上を輸送される粉粒体が飛散し輸送量が低下してしまう問題、飛散した粉粒体によって周囲が汚染される問題、および雨天時に輸送する粉粒体が濡れてしまうため、積み込み作業ができない問題または濡れた粉粒体の性質が劣化ないし変化してしまう問題なども生ずる。
この点、例えば、特許文献2に開示のサイクロンなど、空気(気体)を輸送管の中を通して粉粒体を輸送する空気輸送装置は、ベルトコンベヤに比べて、装置が小型で、粉粒体が排出される排出口もコンパクトなため、袋状容器への適用も容易であり、また、輸送管内を粉粒体が輸送されるため、粉粒体の飛散の問題や雨による濡れの問題がなく、適している。
特開昭59−102728号公報 実公昭53−18359号公報
しかし、空気輸送装置は、空気(気体)を用いた輸送を行う特性から、排出口はその振動を抑制するために通常1箇所に固定され、また排出口がコンパクトなため、容量が十m〜数十m程度の大容量の袋状容器に粉粒体を充填する際に、空気輸送装置の排出口の直下に偏って充填されてしまい、袋状容器に粉粒体が均等に充填されない問題があった。
袋状容器に粉粒体が偏って不均等に充填されると、粉粒体が充填されない空間が生じて容器の容量を有効利用できず、輸送効率が低下する問題が生ずる。また、容量が十m〜数十m程度の袋状容器において不均等に粉粒体が充填されると、袋状容器を型枠から外す際または外した後に荷崩れが生じたり、再度充填し直したりなど、工程上の問題を生ずるおそれもある。
充填の不均等を改善するために充填中または充填後に袋状容器を振動させる方法も考えられるが、袋状容器の容量や充填後の重量が大きい場合、袋状容器の振動のみによって充填の不均等を改善する効果は低い。
そこで、本発明は、空気輸送装置を用いて袋状容器に粉粒体を充填するにあたり、粉粒体を均等に充填するための方途について提供することを目的とする。
本発明者が鋭意検討した結果、空気輸送装置の粉粒体排出部を可動式とし、かつ、袋状容器の底部に粉粒体を供給し、当該底部における供給量の分布を把握して、その充填量の少ない点に粉粒体排出部を移動させ、供給を行うことにより、袋状容器に粉粒体を均等に充填できることを見出した。
本発明は、上記の知見に由来するものであり、その要旨構成は、次のとおりである。
(I)袋状容器を型枠に係止して袋状容器を立体に展開する工程、
(II)空気輸送装置を用いて粉粒体を、当該空気輸送装置の粉粒体排出部から前記袋状容器の底部の1以上の点に向けて供給する工程、
(III)前記底部の2以上の点または全体における粉粒体の供給量の分布を把握する工程、
(IV)前記(III)工程で得られた粉粒体の供給量の少ない点に、前記粉粒体排出部を移動させ、粉粒体を供給する工程、を含むことを特徴とする、粉粒体を袋状容器に充填する方法。
本発明に係る袋状容器は、本発明の方法により充填された粉粒体を有することを特徴とする。
本発明によれば、空気輸送装置を用いて袋状容器に粉粒体を均等に充填することができる。また、それにより、輸送効率が向上し、袋状容器を型枠などから外す際または外した後の荷崩れが生じにくく、歩留まりも向上する。
図1は、本発明に係る粉粒体を袋状容器に充填する方法のフローを示した模式図である。 図2は、空気輸送装置の一例を示す模式図である。 図3は、吊り下げ式の粉粒体排出部の一例を示す模式図である。 図4は、車輪を備える粉粒体排出部の一例を示す模式図である。 図5は、車輪を備える粉粒体排出部の別の一例を示す模式図である。 図6は、袋状容器上方となる面に設けられたレールの一例を示す模式図である。 図7は、型枠の一例を示す模式断面図である。 図8は、粉粒体の充填の実施形態の一例を示す模式図である。 図9は、粉粒体の充填の実施形態の別の一例を示す模式図である。
以下に、図面を参照しながら本発明の一実施形態に係る充填方法について、詳細に例示説明する。なお、以下の記載および図面は、本発明に係る充填方法を説明するための一例であり、本発明は記載および図示された形態に何ら限定されない。
本発明において、「充填」および「供給」は、共に、袋状容器に粉粒体を入れることを意味し、「充填」は、袋状容器の容量との関係で最終的な必要量の粉粒体を入れることを意味する場合もある一方、「供給」は、上記最終的な必要量とは無関係に、単に袋状容器に粉粒体を入れることを意味する。
本発明において、「把握」は、粉粒体の供給量の分布をセンサーなどの装置によって、または人が直接的にもしくはモニターなどを介して間接的に目視することによって、検知ないし判別することを意味する。装置を用いて把握する場合は、人とコンピューターの少なくとも一方が供給量の分布を把握する。
(粉粒体の充填方法)
本発明に係る充填方法のフローを説明する。本発明は、図1に示すように、以下の(I)〜(IV)工程を少なくとも含む。
(I)工程として、図1の(I)に例示するように、袋状容器1を型枠2に係止して袋状容器1を立体に展開する。
(II)工程として、図1の(II)に例示するように、空気輸送装置3を用いて粉粒体4を、空気輸送装置3の粉粒体排出部5から袋状容器1の底部の1以上の点に向けて供給する。なお、図1ならびに後述する図3〜5および8〜9では、簡略化のため、空気輸送装置3の粉粒体排出部5のみを示し、輸送管、ブロアーなどの空気輸送装置3のその他の部材を省略している。
(III)工程として、図1の(III)に例示するように、底部の2以上の点または全体における粉粒体4の供給量の分布を把握する。
(IV)工程として、図1の(IV)に例示するように、(III)工程で得られた粉粒体4の供給量の少ない点に、粉粒体排出部5を移動させ、粉粒体4を供給する。
そして、これらの工程により、あるいは、必要に応じて(III)工程および(IV)工程、または(IV)工程を複数回行うことにより、図1の(V)に例示するように、粉粒体が均等に充填される。
以下、本発明の充填方法の各工程を詳細に説明する。
(I)工程
(I)工程では、粉粒体を充填する空間を確保するため、袋状容器を型枠に係止して袋状容器を立体に展開する。
本発明において、袋状容器は、可撓性の容器であり、フレキシブルコンテナバッグ、ソフトタンクを含む概念である。袋状容器の材質は、特に限定されず、従来公知のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、アクリル系、塩化ビニリデン系、ポリビニルアルコール系、アラミド系、ポリイミド系、ポリスルホン系、フッ素系などの化学繊維、麻などの天然繊維、これらを組み合わせたものなどいずれでもよい。また、帯電防止のために、カーボン・スチール、銀などの導電性を有する繊維を用いてもよい。さらに、容器内面に、はく離性などを高めるために、フッ素系樹脂、ウレタン樹脂などでライニング(裏張り)、コーティング(被覆)などの処理を施したものでもよい。
袋状容器の形状は、特に限定されず、粉粒体の形状、性質、充填量、用途などに応じて従来公知の形状から適宜選択すればよく、例えば、円筒型(丸型)、角型、ボトル型などが挙げられる。袋状容器は、粉粒体を充填し、充填した粉粒体を保持および必要に応じて排出するための少なくとも1つの開閉可能な部分(第1の開閉部分)を有し、さらに袋状容器を吊り下げたときに充填された粉粒体を下部から排出可能なように下部(すなわち、第1の開閉部分と異なる部分)に開閉可能な部分(第2の開閉部分)を有してもよい。
袋状容器の容量は、特に限定されず、適宜選択すればよい。本発明に係る充填方法によれば、十m〜数十m程度の大容量の袋状容器にも粉粒体を均等に充填することができる。本発明の好適な実施形態では、容量が約2〜10mの袋状容器にも、粉粒体を均等に充填することができる。
本発明において、型枠は、粉粒体の充填を行う際に袋状容器の一部を開口させて袋状容器の充填する空間を確保することができればよく、従来公知の型枠を利用することができ、例えば、金属製、プラスチック製のパイプもしくはフレーム、または少なくとも上部に開口部を有する直方体状の型枠でもよい。これらの型枠は、組立式または折畳み式でもよい。
袋状容器または型枠のいずれか一方または両方に設けられたクランプ、フック、アーム、鎖、ロープ、ベルト、ひもなど従来公知の係止部材を用いて袋状容器を適宜係止すればよい。また、例えば、上記型枠の上部4隅または4辺に袋状容器を被せて、型枠の下部で上記係止部材を用いて袋状容器を係止してもよい。
(II)工程
(II)工程では、空気輸送装置を用いて粉粒体を、空気輸送装置の粉粒体排出部から袋状容器の底部の1以上の点に向けて供給する。
空気輸送装置は、従来公知の空気輸送装置を用いることができ、例えば、浮遊輸送装置およびプラグ輸送装置を用いることができる。空気輸送は、吸引(負圧)方式と吐出(正圧)方式のいずれで行ってもよい。空気輸送装置は、必要に応じて、空気と粉粒体を分離ないし分級するために、サイクロン(粉体分離器)を用いてもよい。
粉粒体は、粉状の物質、粒状の物質、またはこれらの混合物を指す。粉粒体の粒径は、特に限定されないが、例えば、0.01mm〜10mm程度である。粉流体の種類は、特に限定されず、用途などに応じて適宜選択すればよい。粉粒体の例としては、これらに限定されないが、硫酸アンモニウム(硫安)、塩化アンモニウム(塩安)などの肥料、米、小麦、小麦粉、トウモロコシ、大豆、塩、粗糖などの食品、鉄鉱石、石炭、ボーキサイトなどの工業原料、砂、粘土、セメント、砕石などの土木建築材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどの樹脂ペレット、カーボンブラック、シリカなどの工業製品材料、植物の種子、家畜飼料などが挙げられる。
図2に、空気輸送装置の一例を示す。この空気輸送装置3では、吸引部6から空気と粉粒体を吸引し、輸送管7を通じて、粉粒体排出部(サイクロン)5まで粉粒体を輸送し、サイクロンで、粉粒体と空気を分離して、粉粒体を下方に落下させて粉粒体排出部5の粉粒体排出口8から粉粒体を排出し、分離された空気を吸引ブロアー9およびバグフィルター10を経て、排出する。
(II)工程では、袋状容器の1以上の点に粉粒体を供給すればよく、袋状容器の容量、粉粒体の性状、充填所要時間などに応じて供給する点を適宜選択してもよい。袋状容器が角型の場合は、袋状容器底部の対称的な4点(例えば、4隅近傍または4辺の中間点)に供給することが均等に充填しやすいことから好ましい。
(II)工程では、袋状容器の材質、寸法、袋状容器底部からの粉粒体排出部の高さ、粉粒体の重量などに応じて、粉粒体の供給速度(すなわち、単位時間当たりの供給量)を一定としてもよいし、増減させてもよい。例えば、袋状容器の損耗および粉粒体の飛散を抑制するために、粉粒体の供給速度を供給開始時に低くし、一定時間経過後に供給速度を増大させてもよい。
(III)工程
(III)工程では、底部の2以上の点または全体における粉粒体の供給量の分布を把握する。
供給量の分布の把握は、(II)工程の供給と同時または1回目の供給後(II工程を2回以上行う場合は、1回目以降の供給後)に行ってもよい。
把握対象の底部の2以上の点は、袋状容器の容量、粉粒体の性状、充填所要時間などに応じて適宜選択すればよい。把握対象に、(II)工程で粉粒体を供給した点を含めてもよいし、含めなくてもよい。
把握対象の底部の大きさ、形状は、特に限定されず、粉流体排出部(排出口)の大きさ、袋状容器の容量、粉粒体の性状、充填所要時間、後述するセンサーを用いる場合はセンサーの性能、個数などに応じて適宜選択すればよい。
底部の2以上の点または全体における供給量を把握して供給量の分布を示す等高線を作成し、その等高線に基づいて(IV)工程を行ってもよい。
本発明に係る充填方法の好適な一実施形態では、前記(III)工程において、センサーを用いて粉粒体の供給量の分布を把握することにより、供給量の分布を定量的かつ容易に把握することができる。
センサーの種類および方式は、供給量を計測することができるものであれば特に限定されず、袋状容器の容量、粉粒体の性状等に応じて、光学式(電磁波式)、音波式など従来公知のセンサーを適宜用いることができる。センサーによる供給量の計測方法も、供給量を把握することができるものであれば特に限定されず、従来公知の方法を用いることができ、例えば、センサーと計測対象間の距離に基づいて供給量を計測する方法でもよいし、粉流体排出部(排出口)からの粉粒体の排出量と排出時間に基づいて供給量を計測する方法でもよい。
本発明に係る充填方法の好適な一実施形態では、前記センサーを、2以上備えることにより、複数箇所の供給量の把握を容易に行うことができ、供給量の分布の把握に要する時間を短縮することができる。
本発明に係る充填方法の好適な一実施形態では、前記センサーを、前記粉粒体排出部に備えることにより、粉粒体が排出された粉粒体排出部直下の供給量を容易に把握することができる。
他の実施形態では、前記センサーを、充填作業を行う建屋の天井、袋状容器上方に設けられた板またはフレームなど、前記粉粒体排出部以外の位置に備えてもよい。
本発明に係る充填方法の好適な一実施形態では、(III)工程において、目視で粉粒体の供給量の分布を把握することにより、供給量の分布を簡便かつ迅速に把握することができる。
(III)工程において、粉粒体の供給量の分布を把握する際に、粉粒体の供給を停止してもよいし、継続してもよい。また、粉粒体の供給を継続する場合は、粉粒体の供給速度を一定としてもよいし、減少させてもよい。例えば、粉粒体の性状によって、粉粒体の供給を停止すると粉粒体が空気輸送装置の輸送管内部などで詰まりを生ずるおそれがある場合などは、供給を停止せずに、供給速度を減少させて供給を継続することで、供給量の分布の把握と、(IV)工程での粉粒体の供給とを円滑に進めることができる。また、例えば、上述した目視で粉粒体の供給量の分布を把握する場合および複数個のセンサーを用いる場合など、迅速に供給量の分布を把握することができる場合には、供給速度を一定に保ってもよい。
(IV)工程
(IV)工程では、前記(III)工程で得られた粉粒体の供給量の少ない点に、前記粉粒体排出部を移動させ、粉粒体を供給する。
供給量の少ない点は、(III)工程で把握した供給量の分布のうち、最も供給量の高い点以外の点であればよく、粉流体排出部の移動経路、充填作業の効率などを考慮して、適宜選択すればよい。例えば、供給量の少ない点は、供給量の最も少ない点であってもよいし、供給量の最も少ない点よりも供給量の多い点であってもよい。
粉流体排出部を移動させる方法は、特に限定されず、自動でもよいし、手動でもよい。
本発明に係る充填方法の好適な一実施形態では、前記粉粒体排出部を吊り下げ式(懸垂式ともいう)としてもよい。前記粉粒体排出部を吊り下げ式とすることにより、後述する車輪による移動の場合と比べて、袋状容器上方の空間を確保して粉粒体の供給を行いやすいという利点がある。
図3に、吊り下げ式の粉粒体排出部の一例を示す。図3に示すように、建屋天井11に吊り下げレール12が設置され、吊り下げレール12から吊り下げアーム13を介して粉粒体排出部5が吊り下げられている。吊り下げアーム13は、吊り下げレール12に設けられた移動可能なランナー14に接続されている。
図示しないが、吊り下げレールは、袋状容器上方に位置すればよく、袋状容器上方に設けられた板など建屋天井以外のものに設置されてもよい。
この他、図示しないが、建屋天井などから伸縮式または引き出し式ホースによって粉粒体排出部が吊り下げられた形態であってもよい。
本発明に係る充填方法の好適な一実施形態では、前記粉粒体排出部が、車輪を備え、前記型枠の前記袋状容器上方となる面に、前記車輪が当該面内を走行可能なレールを1以上備えることにより、前記粉粒体排出部を容易に移動することができるという利点がある。
図4に、車輪を備える粉粒体排出部の一例を示す。図4の(a)は、当該粉粒体排出部の正面図であり、図4の(b)は、当該粉粒体排出部の側面図である。図4に示すように、粉粒体排出部5の側面に、先端に車輪15を有する脚部16が設けられている。また、図4の(b)に示すように、粉粒体排出口8は、脚部16および車輪15と同軸上に位置しない。
図5に、車輪を備える粉粒体排出部の別の一例を示す。図5の(a)は、当該粉粒体排出部の正面図であり、図5の(b)は、当該粉粒体排出部の側面図である。図5の(b)に示すように、図5の粉粒体排出部5は、図4の粉粒体排出部5と異なり、粉粒体排出口8が脚部16および車輪15と同軸上に位置している。
図6に、袋状容器上方となる面に設けられたレールの一例の平面図を示す。上述した車輪が走行可能なレール17が型枠2から懸架されている。この実施形態では、図4に示した粉粒体排出部を用いることができる。
この他、図示しないが、レール自体が、型枠の一方の側壁から対向する側壁へ可動する形態であってもよい。この実施形態では、図4および図5のいずれの粉粒体排出部も用いることができる。
(IV)工程では、粉粒体排出部の移動時に粉粒体の供給を停止してもよいし、継続してもよい。また、粉粒体の供給を継続する場合は、粉粒体の供給速度を一定としてもよいし、増減させてもよい。
また、図6のようにレール上を車輪を備えた粉粒体排出部が移動する実施形態、あるいは吊り下げ式であって吊り下げレールに沿って粉粒体排出部が移動する実施形態など、粉粒体排出部の可動範囲が特定範囲となる場合、その可動範囲を補うように、粉粒体の安息角などの性状に応じて、底面に凹凸を有する型枠を用いて袋状容器の底面に凹凸を付与してもよい。
例えば、図7は、型枠の一例を示した断面図であって、図6のA−Aにおける断面図を示したものであるが、安息角の小さい粉粒体の場合、粉粒体排出口の直下部分に相当する型枠2の底面部分(1)に凸部を形成し、それ以外の型枠2の底面部分(2)に凹部を形成することにより、袋状容器1にも対応する凹凸が付与される。そして、袋状容器1の(1)部分に落下した安息角の小さい粉粒体が崩れて(2)部分に移動するため、粉粒体排出部の可動範囲が特定範囲となる場合でも粉粒体を均等に充填しやすくなる。
この他、粉粒体排出部を適宜移動することができるものであれば、図3〜6に示した形態以外の、吊り下げ、車輪およびレールの形態を採用してもよい。また、吊り下げ式、車輪およびレールの形態を組み合わせてもよい。吊り下げ式と組み合わせることにより、レールにかかる粉粒体排出部の荷重を低減してレールおよびレールを懸架する型枠の構造を簡略化しながら、粉粒体排出部の安定性を高めることや、空気輸送による粉粒体の供給速度を増大することができる。
本発明に係る充填方法の好適な一実施形態では、前記粉粒体排出部と袋状容器とを連結し、当該袋状容器の口を閉じて粉粒体を供給することにより、粉粒体の飛散をより抑えることができるという利点がある。
図8に、本発明に係る充填方法の実施形態の一例を示す。図8では、型枠2に係止された袋状容器1と、粉粒体排出部5とを連結し、袋状容器1の口を閉じて粉粒体4を供給している。
粉粒体の重量が大きく飛散しにくい場合など、特定の実施形態では、袋状容器と、粉粒体排出部とを連結することなく、袋状容器を大きく開口したまま粉粒体の充填を行ってもよい。
図9に、本発明に係る充填方法の実施形態の別の一例を示す。図9では、型枠2に係止された袋状容器1と、粉粒体排出部5とを連結することなく、粉粒体4を供給している。
本発明に係る充填方法の好適な一実施形態では、前記粉粒体排出部を、2以上備えることにより、充填作業に要する時間を短縮することができる。
本発明に係る充填方法では、必要に応じて、前記(III)工程および(IV)工程、または前記(IV)工程を2回以上行ってもよい。
例えば、(III)工程および(IV)工程をそれぞれ2回行う場合は、1回目の(IV)工程後に、2回目の(III)工程によって底部の2以上の点または全体における粉粒体の供給量の分布を把握し、その2回目の(III)工程で得られた粉粒体の供給量の少ない点に、2回目の(IV)工程によって粉粒体を供給する。
さらに、例えば、2回目の(IV)工程後に、袋状容器中の粉粒体の充填状況を確認するために3回目の(III)工程を行ってもよい。
また、例えば、(IV)工程のみを2回行う場合は、1回目の(III)工程で得られた2以上の粉粒体の供給量の少ない点のうち、1回目の(IV)工程で粉粒体を供給した点とは異なる粉粒体の供給量の少ない点に、2回目の(IV)工程によって粉粒体を供給する。
本発明に係る充填方法では、上記(I)〜(IV)以外の工程を含んでいてもよい。例えば、(V)工程として、型枠を振動または傾斜させる工程を(II)工程以降の任意のタイミングで行ってもよい。型枠を振動または傾斜させることにより、粉粒体をより均等に充填しやすくなる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
図2に示した吸引式浮遊輸送装置ならびに図3,4および6に示した吊り下げ式、粉粒体排出部、車輪およびレールを用いて、光学式センサーを1個、粉粒体排出部(サイクロン)の側面下方に設けた。
袋状容器は、容量3mの角型の袋状容器を金属製のパイプフレームに係止して立体に展開した。
供給する粉粒体として、硫安(平均粒径2mm)を用いた。
袋状容器の底部中央の1点から硫安の供給を開始して、光学式センサーにより底部の供給開始中央点と4辺の中間点の合計5点の供給量を計測し、供給量の分布を把握した。
次いで、粉粒体排出部を供給量の低い点に移動させながら供給を行った。
充填量の計算は、充填前後の袋状容器を計量することにより行った。充填量は、約1.5tであった。
均等に充填することができたかの評価は、目視および光学式センサーにより行い、略同等な高さで充填されていたことを確認した。
型枠の外側への硫安の飛散はなかった。
(比較例1)
空気輸送装置の代わりに、ベルトコンベヤを用いて、袋状容器の底部中央のみに実施例1と同様に硫安を充填した。
供給の途中で、袋状容器の中央部において硫安が山盛の状態になった。このため、ベルトコンベヤによる供給を止めて、スコップで水平にならした後、供給を続けた。
再度、供給を続けるとまた袋状容器の中央部において硫安が山盛の状態になったので、スコップで水平にならし、この作業を数回繰り返した。最終的な充填量は実施例1と同量とした。
型枠の外側のベルトコンベヤの周囲に硫安が飛散した。
(比較例2)
実施例1において、袋状容器の中央に固定した粉粒体排出部を用いたこと以外は、実施例1と同様に空気輸送装置を用いて充填を行った。
供給の途中で、袋状容器の中央部において硫安が山盛の状態になった。このため、空気輸送による供給を止めて、スコップで水平にならした後、供給を続けた。
再度、供給を続けるとまた袋状容器の中央部において硫安が山盛の状態になったので、スコップで水平にならし、この作業を数回繰り返した。最終的な充填量は実施例1と同量とした。
型枠の外側への硫安の飛散はなかった。
上記実施例および比較例の結果から明らかなように、本発明に係る充填方法では、容易に袋状容器に粉粒体を均等に充填することができた。
1 袋状容器
2 型枠
3 空気輸送装置
4 粉粒体
5 粉粒体排出部
6 吸引部
7 輸送管
8 粉粒体排出口
9 吸引ブロアー
10 バグフィルター
11 建屋天井
12 吊り下げレール
13 吊り下げアーム
14 ランナー
15 車輪
16 脚部
17 レール

Claims (11)

  1. 粉粒体を袋状容器に充填する方法であって、
    (I)前記袋状容器を型枠に係止して袋状容器を立体に展開する工程、
    (II)空気輸送装置を用いて粉粒体を、当該空気輸送装置の粉粒体排出部から前記袋状容器の底部の1以上の点に向けて供給する工程、
    (III)前記底部の2以上の点または全体における粉粒体の供給量の分布を把握する工程、
    (IV)前記(III)工程で得られた粉粒体の供給量の少ない点に、前記粉粒体排出部を移動させ、粉粒体を供給する工程、
    を含むことを特徴とする、粉粒体を袋状容器に充填する方法。
  2. 前記粉粒体排出部が吊り下げ式であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記粉粒体排出部が、車輪を備え、
    前記型枠の前記袋状容器上方となる面に、前記車輪が当該面内を走行可能なレールを1以上備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記(III)工程において、センサーを用いて粉粒体の供給量の分布を把握することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記センサーを、2以上備えることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 前記センサーを、前記粉粒体排出部に備えることを特徴とする、請求項4または5に記載の方法。
  7. 前記(III)工程において、目視で粉粒体の供給量の分布を把握することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記(III)工程および(IV)工程、または前記(IV)工程を2回以上行うことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記粉粒体排出部と袋状容器とを連結し、当該袋状容器の口を閉じて粉粒体を供給することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記粉粒体排出部を、2以上備えることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法により充填された粉粒体を有することを特徴とする、袋状容器。
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