JP2015041069A - 画像形成装置 - Google Patents

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尚志 菊地
藤城 宇貢
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宇貢 藤城
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Kazuhiko Watanabe
一彦 渡辺
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Takaaki Tawada
高明 多和田
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Abstract

【課題】簡単な構成、制御で帯電ローラ上の異物を除去することができ、これにより経時でも安定した帯電性を保つことができ、異常画像の発生を抑制することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成時に帯電ローラ41に直流電圧を印加することで感光体10の表面を所定の極性で且つ所定の画像形成電位に帯電させる画像形成装置において、画像形成時とは逆方向の電界を帯電ローラ41と感光体との間に形成するように、帯電ローラ41へ印加する直流電圧を制御することにより、帯電ローラ41上の異物を静電的に除去するクリーニングモードを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に関する。
電子写真プロセスを用いる画像形成装置は、像担持体として感光体を備え、帯電装置により感光体の表面に電荷を与えて帯電させる。
帯電した感光体表面を露光して静電潜像を形成し、その静電潜像にトナーを供給して可視像化し、該可視像を転写紙等の記録媒体表面に転写させた後、定着して排出する。
可視像を転写した後の感光体表面には未転写のトナー等が残留するため、これらが次の画像形成に悪影響を与えないように、感光体表面はクリーニング装置によりクリーニングされて次の画像形成プロセスに備えられる。
帯電装置としては芯金上に導電性ゴム弾性層が設けられた帯電ローラが知られている。
感光体に帯電ローラを当接して、回転する帯電ローラの芯金にバイアスを印加することで感光体表面を所定の電位に帯電させる接触帯電方式が一般的である。
帯電ローラは感光体上の残トナー、感光体や帯電ローラ自身の摩耗粉などの異物が付着すると感光体の帯電電位にムラができ、画像上で濃度ムラなどの異常画像として現れる場合がある。
帯電ローラ表面に凹凸を形成し、感光体に対する接触面積を小さくすることで、感光体上のトナーなどによる帯電ローラの汚れが発生しにくくなる構成が特許文献1に提案されている。
また、帯電ローラの凹凸形状によって接触部とギャップ部が軸方向に適度に分布するため、帯電が安定するという利点もある。
しかし、この凹凸のために帯電ローラに一度異物が付着してしまうと逆に汚れが取れにくくなるという問題がある。
このため帯電ローラに当接し、帯電ローラの表面をクリーニングするクリーニング部材が設けられていることが多い。
クリーニング部材としてはスポンジローラやブラシローラを帯電ローラに当接させ帯電ローラと連れ回りすることで帯電ローラ上の汚れをクリーニングする構成が一般的に広く用いられている。
しかしながら、凹部に異物が蓄積するとスポンジローラやブラシローラの機械的な作用では異物を掻き出すことができずに、画像に濃度ムラが発生してしまう場合がある。
この問題に対処すべく、特許文献2には、帯電ローラに付着した異物に対し、静電力により除去する構成が提案されている。
具体的には感光体及び帯電ローラにそれぞれ異なる電圧を印加して、感光体と帯電ローラ間に画像形成時とは逆方向の電界を発生させ、帯電ローラ上の異物を静電力により除去するものである。
しかしながら、特許文献2に記載の方式では、感光体にも電圧を印加するための電源が必要であり、部品数の増加、コストアップを避けられない。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、簡単な構成、制御で帯電ローラ上の異物を除去することができ、これにより経時でも安定した帯電性を保つことができ、異常画像の発生を抑制することができる画像形成装置の提供を、その主な目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、像担持体と、該像担持体の表面を帯電する帯電部材と、該帯電部材に電圧を印加する電圧印加手段と、画像情報に基づいて前記像担持体に形成された静電潜像をトナーにより可視像化する現像装置と、前記可視像を転写体に転写した後の前記像担持体の表面をクリーニングするクリーニング装置とを有し、画像形成時に前記帯電部材に直流電圧を印加することで前記像担持体の表面を所定の極性で且つ所定の画像形成電位に帯電させる画像形成装置において、画像形成時とは逆方向の電界を前記帯電部材と前記像担持体との間に形成するように、前記帯電部材へ印加する直流電圧を制御することにより、前記帯電部材上の異物を静電的に除去する前記帯電部材のクリーニングモードを有することを特徴とする。
本発明によれば、簡単な構成、制御で帯電部材上の異物を除去することができ、これにより経時でも安定した帯電性を保つことができ、異常画像の発生を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概要構成図である。 プロセスカートリッジの拡大構成図である。 帯電ローラの斜視図である。 帯電ローラの表面に凹凸を形成する別の例を示す斜視図である。 クリーニングブレードを示す側面図である。 クリーニングブレードと感光体との当接部の拡大図である。 従来のクリーニングブレードを示す側面図である。 従来のクリーニングブレード感光体との当接部の拡大図である。 帯電ローラへの印加電圧と感光体の帯電電位との関係を示す特性図である。 クリーニングモードの第1実施例のタイミングチャートである。 クリーニングモードの第2実施例のタイミングチャートである。 感光体の構造を示す要部断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図を参照して説明する。
図1は、本実施形態における画像形成装置としてのプリンタを示す概略構成図である。
プリンタ100は、フルカラー画像を形成するものであって、画像形成部120、中間転写装置160及び給紙部130から主として構成されている。
なお、以下の説明において、添え字Y、C、M、Kは、それぞれ、イエロー用、シアン用、マゼンタ用、ブラック用の部材であることを示している。
画像形成部120には、図中左側から順に、イエロートナー用のプロセスカートリッジ121Y、シアントナー用のプロセスカートリッジ121C、マゼンタトナー用のプロセスカートリッジ121M、ブラックトナー用のプロセスカートリッジ121Kが設けられている。
これらのプロセスカートリッジ121(Y、C、M、K)は、略水平方向に並べて配置されている。
プロセスカートリッジ121はプリンタ本体(画像形成装置本体)に対して着脱自在に設けられている。
中間転写装置160は、複数の支持ローラに掛け渡された中間転写体としての無端状の中間転写ベルト162と、一次転写ローラ161(Y、C、M、K)と、二次転写ローラ165とから主に構成されている。
中間転写ベルト162は、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、K)の上方で、各プロセスカートリッジに設けられた像担持体としてのドラム状の感光体10(Y、C、M、K)の表面移動方向に沿って配置されている。
中間転写ベルト162は、感光体10(Y、C、M、K)の表面移動に同期して表面移動する。
各一次転写ローラ161(Y、C、M、K)は、中間転写ベルト162の内周面側に配置されている。
これらの一次転写ローラ161により中間転写ベルト162の下側に位置する外周面(表面)が各感光体10の外周面に弱い圧接状態で当接している。
各感光体10上にトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写ベルト162に転写する構成及び動作は、各プロセスカートリッジ121について実質的に同一である。
ただし、カラー用の3つのプロセスカートリッジ121(Y、C、M)に対応した一次転写ローラ161(Y、C、M)についてはこれらを上下に揺動させる図示しない揺動機構が設けられている。
揺動機構は、カラー画像が形成されないときには感光体10(Y、C、M)に中間転写ベルト162を接触させないように動作する。
中間転写ユニットである中間転写装置160は、プリンタ100の本体に対して着脱自在に構成されている。
具体的には、プリンタ100の画像形成部120を覆っている図1中の紙面手前側の前カバー(不図示)を開く。
そして、中間転写装置160を図1中の紙面奥側から手前側へスライドさせることで、プリンタ100の本体から中間転写装置160を取り外すことができる。
中間転写装置160をプリンタ100の本体に装着する場合には、取り外し作業とは逆の作業をすればよい。
中間転写ベルト162における二次転写ローラ165よりも表面移動方向下流側であってプロセスカートリッジ121Yの上流側には、中間転写ベルトクリーニング装置167が設けられている。
中間転写ベルトクリーニング装置167は、二次転写後の残留トナー等の中間転写ベルト162上に付着した付着物を除去するためのものである。
中間転写ベルトクリーニング装置167は、中間転写ベルト162と一体に支持された状態で中間転写装置160として、プリンタ100の本体に対して着脱自在に構成されている。
中間転写装置160の上方には、各プロセスカートリッジ121に対応したトナーカートリッジ159(Y、C、M、K)が略水平方向に並べて配置されている。
各プロセスカートリッジ121の下方には、帯電された各感光体10の表面に画像情報に基づいてレーザー光を照射して静電潜像を形成する露光装置140が配置されている。
露光装置140の下方には、給紙部130が配置されている。給紙部130には、記録媒体としての転写紙を収容する給紙カセット131及び給紙ローラ132が設けられている。
レジストローラ対133を経て中間転写ベルト162と二次転写ローラ165との間の二次転写ニップ部に向けて所定のタイミングで転写紙が給送される。
二次転写ニップ部の転写紙搬送方向下流側には定着装置90が配置されている。
定着装置90の転写紙搬送方向下流側には、排紙ローラ対及び排紙された転写紙を収納する排紙収納部が配置されている。
図2は、プリンタ100が備えるプロセスカートリッジ121を示す概略構成図である。
ここで、各プロセスカートリッジ121の構成はほぼ同様であるので、以下の説明では色分け用の添え字Y、C、M、Kを省略して構成及び動作について説明する。
プロセスカートリッジ121は、感光体10と、感光体10の周りに配置されたクリーニング装置30、帯電装置40及び現像装置50とを備えている。
作像ユニットが、感光体を含み、現像装置、帯電装置、クリーニング装置の少なくとも一つを含むプロセスカートリッジであることによって、作像手段が一体化されて、セット性・メインテナンス性が良くなる。
更に、一体化することにより、現像部材、帯電部材、クリーニング部材等の対感光体位置精度が良くなる。
感光体10は、導電性支持体上に少なくとも感光層を有し、樹脂中に無機微粒子を分散した表面層を有している。
表面層に微粒子を含有させることにより、表面層に凹凸を設け、帯電ローラとの接触面積を減らすことにより、帯電ローラの異物付着を抑制することができる。
また、表面層に凹凸を設けることにより、後述するクリーニングブレードとの接触面積が小さくなり、クリーニングブレードとの摩擦力が小さくなる。
このため、感光体に対するクリーニングブレードの当接部である先端稜線部の引き込まれ度合いを小さくすることができるので、クリーニングブレードの異物除去性能を高めることができる。
そのため、帯電ローラのクリーニングモードで除去され、感光体上に戻された異物を確実にクリーニングブレードで回収し、帯電ローラへの再付着を防止することができる。
感光体10の構造については後述する。
帯電装置40は、感光体10に当接し、感光体に対し連れ回りするように配置された帯電部材としての帯電ローラ41と、帯電ローラ41に直流電圧を印加する電圧印加手段とから主として構成されている。
帯電ローラは芯金上に導電性ゴム層を設けたもので、表面粗さRzは15μm程度に制御している。
帯電ローラの表面凹凸は表面粗さRzの範囲として10μm以上が好ましい。10μm以下で凹凸が小さくなると異常画像の横スジが発生しやすくなる。
凹凸が小さくなると帯電ローラ表面に沿って電荷が流れやすくなるため、その電荷の流れ、リークによって横スジが発生するのではないかと考えられている。
表面粗さRzが大きすぎると凹凸もムラがハーフトーンでそのまま画像に濃度ムラとして現れるので上限としては20μm程度が好ましい。
帯電ローラは、図3に示すように、芯金45と、導電性ゴム層46とから構成され、導電性ゴム層46は基層46aと表面層46bの2層構成になっている。
表面層46bには粒径15μm程度の粒子pが分散されており、この粒子によって凹凸形状が形成されている。
また粒子を使用せず帯電ローラを回転させた状態で研磨ペーパなどを当接させることで、図4に示すように、表面層46bに周方向に沿って延びる凹凸をランダムに形成することもできる。
帯電ローラの表面に凹凸を形成することで像担持体に対する接触面積が小さく、トナーを感光体に対して強く押し付けることが無い。
このため、帯電ローラによる像担持体の汚染やフィルミング、逆に像担持体上のトナーなどによる帯電ローラの汚れも発生しにくくなる。
また帯電ローラの凹凸形状によって接触部とギャップ部が軸方向に適度に分布するため、放電の機会が増え、帯電が安定する。特に線速が速い場合には帯電安定性の効果が大きい。
帯電ローラに付着した異物は、凹部の機械的にはクリーニングしにくい部分にある物も静電的な力で除去できる。
また帯電ローラに印加するバイアスを直流にしているので感光体に対する負荷を低減でき、感光体の摩耗量が小さくなり、長寿命化を図ることができる。
本実施形態では帯電ローラ上の異物を静電的に除去する構成となっているが、同時に帯電ローラにクリーニングローラを当接させ、機械的に帯電ローラをクリーニングする構成を併用しても良い。
クリーニングローラとしては芯金上にポリウレタンやメラミン樹脂のスポンジ層を設けたものや、導電性または絶縁性のナイロン、アクリル、ポリエステルなどの繊維のブラシローラが使用可能である。
クリーニングローラは帯電ローラに対して連れ回り、または回転駆動させることで帯電ローラ表面の異物を機械的な作用で除去する。
図2に示すように、除電装置60は感光体10上の画像が転写された後の感光体に光を照射することで表面の電荷を除電する除電ランプである。
その後感光体の表面をクリーニングして次の画像形成に備える。
クリーニング装置30は、感光体10の回転軸方向に長尺な弾性部材であるブレード部材としてのクリーニングブレード5を有している。
クリーニングブレード5におけるその長尺方向に延びる一辺(当接辺)をエッジ部として感光体10の表面に押しつけて、感光体10の表面上の転写残トナー等の不要な付着物を引き離し除去する。
クリーニングブレード5は、クリーニング装置30の筐体(ケース)に固定されるホルダー5aと、ホルダー5aに基端部を固定されて支持される弾性ブレード5bとから構成されている。
クリーニングブレード5で除去された付着物は、回収スクリュ43により回収される。
図5乃至図8に基づいてクリーニングブレード5について詳細に説明する。
図5は、クリーニングブレード5の概略構成を示す側面図である。クリーニングブレード5は、金属や硬質プラスチックなどの剛性材料からなるホルダー5aと、該ホルダー5aに支持された弾性ブレード5bとで構成されている。
弾性ブレード5bは、ホルダー5aの一端側に接着剤などにより固定されており、ホルダー5aの他端側は、クリーニング装置30のケースに片持ち状態に支持されている。
弾性ブレード5bは、感光体に当接する側のエッジ層5b−1と、反対側のバックアップ層5b−2の二層から構成される積層ブレードとなっている。
エッジ層5b−1は、感光体10と直接接触する先端稜線部5b−1aを形成する層である。
エッジ層5b−1は、バックアップ層5b−2に比べて強度が高いウレタンゴム材料を使用している。
エッジ層5b−1の100%モジュラス値がバックアップ層5b−2に比べて大きい組合せとなっている。
エッジ層5b−1とバックアップ層5b−2の組合せの一例としては、エッジ層5b−1として、100%モジュラス(23℃)が6〜7Mpaのウレタンゴム材料を用い、バックアップ層5b−2として、4〜5Mpaのウレタンゴム材料を用いた。
ただし、感光体に当接する部分であるエッジ層5b−1としては、100%モジュラス(23℃)が6Mpa以上12Mpa以下の範囲内であれば、好適に利用することができる。
また、ゴム硬度では、エッジ層5b−1に80度(JISA)のウレタンゴムを用い、バックアップ層5b−2にゴム硬度75度(JISA)のウレタンゴムを用いた。
エッジ層5b−1の厚さは0.5mm、バックアップ層5b−2の厚さは1.3mmとしている。
図7は、従来から用いられてきた単層の弾性ブレード200を用いたクリーニングブレード201を示す図である、
図8は、図7のクリーニングブレード201と感光体10との当接部の拡大図である。クリーニングブレード201は、100%モジュラス(23℃)が4.6MPa、硬度72度程度のウレタンゴム材料を使用している。
このような、従来の単層のクリーニングブレードでは、長期に亘って感光体10に当接させ続けてもヘタリが生じ難く、初期の当接状態を維持することができる。
しかし、硬度が低いため、感光体10と当接するエッジ部における変形が大きく、当接面積が広くなるため当接圧力が低くなる。
このため、トナーや感光体表面の付着物Sの除去能力が低く、また、堰き止められたトナーの一部が感光体10に当接して変形したエッジ部を楔効果により少しずつすり抜けてしまう。
図6は、本実施形態におけるクリーニングブレード5と感光体との当接部の拡大図である。
本実施形態のクリーニングブレード5においては、高強度材料からなるエッジ層5b−1の効果により、先端稜線部5b−3の強度が高くなっている。
このため、図7に示す低硬度の弾性ゴムからなるクリーニングブレード201に比べて、エッジ部における変形を小さくして当接面積が広がることを抑制することができる。
これにより、当接圧力を大きくすることができる。そのため、トナーや感光体表面の付着物Sに対する除去能力が高く、堰き止めたトナーの一部がエッジ部をすり抜けることを十分に抑制できる。
上述のように弾性ブレード5bでは、感光体10と当接するエッジ層5b−1を高硬度としてクリーニング性能を高める一方で、バックアップ層5b−2にはエッジ層5b−1よりも100%モジュラス値の小さな材料を用いた積層構造としている。
これは、高硬度の高強度材料を従来のクリーニングブレードのように単層のままで使用した場合、ニップの広がりは押さえられるが、長期使用によってヘタリが生じ、当接圧の低下などを引き起こし、クリーニング性能の低下が発生する場合がある。
そこで、弾性ブレード5bを二層の積層構造とし、バックアップ層5b−2をエッジ層5b−1に比べて低強度で、100%モジュラス値が小さい材料を用いることにより、長期使用によるヘタリや、当接圧低下を防止するようにする。
これにより、さらに長期に亘って良好なクリーニング性能を維持することができ、高信頼性、高寿命化を図ることができる。
トナーの除去性能を高めるには、先端稜線部5b−3のスティックスリップを抑制することが有効であり、感光体10と当接するエッジ層5b−1の反発弾性を小さくすることが有効である。
しかしながら、反発弾性を小さくすることにより、低温環境下でのクリーニング性能が低下してしまう。
このため、本実施形態の弾性ブレード5bでは、エッジ層5b−1の反発弾性と、バックアップ層5b−2の反発弾性の大小関係が、少なくとも10℃において、
エッジ層の反発弾性<バックアップ層の反発弾性
の関係を満たすものが好ましい。
バックアップ層5b−2の反発弾性を、エッジ層5b−1の反発弾性より大きくすることにより、積層構造の弾性ブレード5b全体での反発弾性を適正化する。これにより、低温環境下でのクリーニング性能も確保することができる。
さらに、クリーニング性能をより良くするためには、感光体10と当接するエッジ層5b−1のtanδピーク温度を大きくすることが有効である。
これにより、低温環境下のゴム性を低下させ、ブレードのスティップスリップ運動を減らすことができる。
しかしながら、tanδピーク温度を大きくすることにより、低温環境下でのクリーニング性能が低下してしまう。
このため、本実施形態の弾性ブレード5bでは、エッジ層5b−1のtanδピーク温度と、バックアップ層5b−2のtanδピーク温度の大小関係が、
エッジ層のtanδピーク温度>バックアップ層のtanδピーク温度
の関係を満たすものが好ましい。
バックアップ層5b−2のtanδピーク温度を小さくすることにより、バックアップ層5b−2のゴム性を大きくし、積層構造の弾性ブレード5b全体でのtanδピーク温度を適正化する。
これにより、低温環境下でのクリーニング性能を確保することができる。
本プリンタ100に採用するクリーニングブレード5の実施例1〜3を表1に挙げてより具体的に説明する。
Figure 2015041069
実施例1〜3では、エッジ層5b−1の100%モジュラス(23℃)が6Mpaのゴム材料を用い、エッジ部における変形を小さくして、フィルミングを防止している。
また、バックアップ層5b−2として、エッジ層5b−1より低硬度のゴム材料を用いることにより、長期使用によるヘタリや、当接圧低下を防止することができる。
これにより、さらに長期にわたって良好なクリーニング性能を維持している。
実施例2では、実施例1よりもエッジ層5b−1の反発弾性を低下させて、エッジ部のスティックスリップ現象を抑えてエッジの挙動を安定させ、さらなるクリーニング性能の向上を図っている。
実施例3では、実施例1よりもバックアップ層5b−2の100%モジュラスをさらに低下させて、弾性ブレード5bの感光体への接触圧力を低下させ、ブレード磨耗を抑制して、長期にわたりクリーニング性能が維持できるようにしている。
さらに、実施例1、2では、10℃におけるバックアップ層5b−2の反発弾性を、エッジ層5b−1の反発弾性より大きくすることにより、積層構造の弾性ブレード5b全体での反発弾性を適正化している。
また、バックアップ層5b−2のtanδピーク温度を、エッジ層5b−1のtanδピーク温度よりも小さくすることにより、積層構造の弾性ブレード5b全体でのtanδピーク温度を適正化する。
これにより、低温環境下でのクリーニング性能を確保している。
先端稜線部が23℃における100%モジュラス値が6MPa以上の弾性ゴムからなるクリーニングブレードを用いることにより、感光体表面上の異物に対する除去性能を高めることができ、帯電ローラの異物付着を抑制することができる。
また、帯電ローラのクリーニングモードで除去され、感光体上に戻された異物を確実にクリーニングブレードで回収し、帯電ローラへの再付着を防止することができる。
現像装置50は、感光体10の表面にトナーを供給して静電潜像を可視像化するものであり、現像剤を表面に担持する現像剤担持体としての現像ローラ51を備える。
現像装置50は、現像ローラ51と、現像剤収容部に収容された現像剤を攪拌しながら搬送する攪拌スクリュ52と、攪拌された現像剤を現像ローラ51に供給しながら搬送する供給スクリュ53とから主として構成されている。
本実施形態におけるトナーは、ガラス転移温度Tgが40〜60℃のトナーである。
その詳細については後述する。
画像形成装置の高信頼性、高寿命化に加えて、環境意識への高まりから、画像形成装置における省エネルギーがますます重要になってきている。
上記の低温定着トナーを用いることで、画像形成装置で最もエネルギーを消費する定着プロセスでの省エネルギー化が達成できる。
一方、より低い温度でゴム化あるいは軟化する低温定着トナーを用いた場合、現像装置内をはじめとして、各モジュールで圧力、熱などの各種ストレスを受ける結果、トナー成分や添加剤成分が剥離し、帯電ローラを汚しやすいという課題がある。
本発明の帯電ローラのクリーニングモードを用いることにより、省エネが可能な低温定着トナーを用いつつ、帯電ローラ上の異物を効果的に除去し、長期にわたって良好な帯電性を維持することができる。
以上のような構成を有する4つのプロセスカートリッジ121は、それぞれ単独でサービス担当者やユーザにより着脱・交換が可能となっている。
プリンタ100から取り外した状態のプロセスカートリッジ121については、感光体10、帯電装置40、現像装置50、クリーニング装置30が、それぞれ単独で新しい装置との交換が可能に構成されている。
プロセスカートリッジ121は、クリーニング装置30で回収した転写残トナーを回収する廃トナータンクを備えていてもよい。
この場合、更に、プロセスカートリッジ121において廃トナータンクが単独で着脱・交換が可能な構成とすれば利便性が向上する。
次に、プリンタ100の動作について説明する。
プリンタ100では、不図示のオペレーションパネルやパーソナルコンピュータ等の外部機器からプリント命令を受け付ける。
すると、まず、感光体10を図中矢印A(図2参照)の方向に回転させ、帯電装置40の帯電ローラ41によって感光体10の表面を所定の極性で且つ所定の画像形成電位に一様に帯電させる。
例として帯電ローラに直流−1350Vを印加すると感光体表面は約−700Vに帯電する。
帯電ローラへの印加電圧と感光体の帯電電位の関係を図9に示す。帯電電位は画像濃度が適正になるように調整される。帯電電位−700Vは標準となる設定である。
印加電圧を下げていくと、帯電ローラと感光体の電位差が小さく放電が起こらず、感光体は帯電しなくなる。
その時の電圧を放電開始電圧とする。本構成においては約−650Vとなる。
帯電後の感光体10に対し、露光装置140は、入力されたカラー画像データに対応して光変調された例えばレーザービーム光を色ごとに照射する。
露光された部分は感光体の電位が−700Vから−100V程度下がり、これによって各感光体10の表面にそれぞれ各色の静電潜像が形成される。
各静電潜像に対し、各色の現像装置50の現像ローラ51から各色の現像剤を供給し、現像バイアスとして−550Vを印加する。
露光した部分は感光体と現像ローラの電位差(−550V〜−100V)によりマイナスに帯電したトナーが移動し、現像される。
各色の静電潜像を各色の現像剤で現像し、各色に対応したトナー像を形成して可視像化する。
次いで、一次転写ローラ161にトナー像と逆極性の転写電圧を印加することによって、中間転写ベルト162を挟んで感光体10と一次転写ローラ161との間に一次転写電界を形成する。
一次転写ローラ161で中間転写ベルト162を弱く圧接することで一次転写ニップを形成する。
これらの作用により、各感光体10上のトナー像は中間転写ベルト162上に効率よく一次転写される。
中間転写ベルト162上には、各感光体10で形成された各色のトナー像が互いに重なり合うように転写され、積層トナー像が形成される。
中間転写ベルト162上に一次転写された積層トナー像は、給紙カセット131内に収容されている転写紙が給紙ローラ132やレジストローラ対133等を経て所定のタイミングで給送される。
二次転写ローラ165にトナー像と逆極性の転写電圧を印加することにより、転写紙を挟んで中間転写ベルト162と二次転写ローラ165との間に二次転写電界を形成する。
これにより、転写紙上に積層トナー像が転写される。積層トナー像が転写された転写紙は定着装置90に送られ、熱及び圧力で定着される。
トナー像が定着された転写紙は、排紙ローラ対によって排紙収納部に排出、載置される。
一次転写後は除電装置60により感光体表面が除電され、感光体10上に残留する転写残トナーは、各クリーニング装置30のクリーニングブレード5によって掻き取られ、除去される。
画像形成時には帯電ローラにマイナスの直流電圧が印加され、画像形成時とは逆方向の電界が形成されるので、転写残トナーや帯電ローラ、感光体の摩耗粉などのうちプラスに帯電したものは帯電ローラに引き付けられる。
それが異物となって蓄積すると帯電に影響を与え、異常画象となる。
このため、これらの異物を除去するクリーニングモードを設けている。
異物の蓄積は画像形成装置の使用環境、出力する画像によっても異なるため、クリーニングモードを実施するタイミングは自由に設定できる。
例えば、装置の立ち上げ時、設定した通紙枚数間隔や使用日数ごとに実施すればよい。
クリーニングモードの第1実施例のタイミングチャートを図10に示す。
帯電ローラには画像形成時とは逆極性であるプラスの放電開始電圧(+600V)が印加される。放電開始電圧以下なので感光体は帯電せず0Vとなる。
この時帯電ローラと感光体の電位差(+600V〜0V)によって帯電ローラ上のプラスに帯電した異物は静電力により帯電ローラから感光体に移動する。
感光体に移動した異物は現像、転写を通過し感光体クリーニング装置に回収させる。
クリーニングモードでは現像バイアスは0Vにすることで感光体との電位差はなく現像はされない。
このようにすれば、複雑な機構や制御なしで帯電ローラのクリーニングに必要な電界を形成することができる。
転写部は感光体の電位に影響を与えるためにクリーニングモードでは転写電圧を0Vにしている。
この条件において感光体は帯電せず帯電電位は0Vであるはずだが、確実にするため除電装置はONにしている。
クリーニングモードは少なくとも帯電ローラ1回転以上に対応する時間は実施する必要がある。
第2の実施例のタイミングチャートを図11に示す。
帯電ローラには画像形成時と同じ極性の第1の直流クリーニング電圧(−1350V)が印加され、感光体は−700Vに帯電する。
第1の直流クリーニング電圧(−1350V)は、クリーニング時の所定の電位である。
感光体を帯電させた後で、帯電ローラへの印加電圧を第2の直流クリーニング電圧(0V)に切り替える。
感光体の−700Vに帯電した領域が1周して帯電ローラ部に戻ってくると帯電ローラと感光体の電位差(0V〜−700V)によって帯電ローラ上のプラスに帯電した異物は静電力により帯電ローラから感光体に移動する。
第1実施例と同様に、感光体に移動した異物は現像、転写を通過し感光体クリーニング装置に回収させる。
現像装置は0Vとすることで電位差(−700V〜0V)となるのでマイナストナーは感光体に現像されない。
一方電位差が大きすぎるとキャリアが感光体に移動してしまうことがあるので現像は感光体の帯電電位〜0V間の適正な電圧(この場合−550V程度)にすることで現像されず、キャリア付着も発生しない。
転写部は感光体の電位に影響を与えるためにクリーニングモードでは転写電圧を0Vにしている。
除電装置は−700Vに帯電した状態で感光体が帯電ローラ部に戻る必要があるためオフにする。
クリーニングモード終了後は除電装置をオンにして感光体の除電を行う。第2実施例については帯電ローラに同極性のマイナス〜0Vを印加しているのでマイナス電源だけでよい。
上記の構成とすれば、複雑な機構や制御なしで、帯電ローラのクリーニングに必要な電界を形成することができる。帯電ローラに印加する電圧は同極性なので、電源一つで対応できる。
以上の実施例で示した数値は一例であり、この電圧に限定するものではない。
例えば、第1の直流クリーニング電圧を−1550Vとすると、感光体の帯電電位は約−900Vとなり、電位差は−900V〜0Vと大きくなる。
これにより、異物により強い静電力を作用させることができる。
また第2の直流クリーニング電圧についても感光体の帯電電位〜0Vの間であればプラス帯電した異物を移動させる向きの電界は形成できるので、その間で適正に設定することができる。
すなわち、感光体の帯電電位と同極性で絶対値が小さい値に設定できる。
以上のように、クリーニングモードで帯電ローラの表面を異物の無い状態に維持することができる。
これにより、長期間に亘り安定した帯電性を保つことができ、異常画像が発生せず且つ耐久性の高い長寿命の画像形成装置を実現することが可能となる。
次に、像担持体(感光体)の構造を図12に基づいて詳細に説明する。
図12(a)は、導電性支持体91上に表面近傍に無機微粒子を含有した感光層92を設けた一例である。
図12(b)は導電性支持体91上に感光層92及び無機微粒子を含有した表面層93を設けた一例である。
図12(c)は導電性支持体91上に電荷発生層921、電荷輸送層922を積層した感光層92及び無機微粒子を含有した表面層93を設けた一例である。
図12(d)は導電性支持体91上に下引き層94を設け、電荷発生層921、電荷輸送層922を積層した感光層92及び無機微粒子を含有した表面層93を設けた一例である。
本発明の像担持体は、導電性支持体91上に少なくとも、感光層92と表面層93を有する構成のものであればよく、その他の層等が任意に組み合わされていても構わない。
導電性支持体91としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したものを使用することができる。
あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。
また、エンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体91として用いることができる。
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性支持体91として用いることができる。
この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などがあげられる。
また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂があげられる。
このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体91として良好に用いることができる。
次に感光層92について説明する。
感光層92は単層でも積層でもよいが、説明の都合上、先ず電荷発生層921と電荷輸送層とで構成される場合から述べる。
電荷発生層921は、電荷発生物質を主成分とする層である。
電荷発生層921には、公知の電荷発生物質を用いることが可能であり、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられ用いられる。
これら電荷発生物質は単独でも、2種以上混合してもかまわない。
本発明では、特に、アゾ顔料および/またはフタロシアニン顔料が有効に用いられる。
特に下記構造式(1)で表されるアゾ顔料、およびチタニルフタロシアニン(特にCuKαの特性X線(波長1.514Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニン)が有効に使用できる。
電荷発生層921は、必要に応じて結着樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体91上に塗布し、乾燥することにより形成される。
必要に応じて電荷発生層921に用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。
ここで用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられるが、特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。
塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。
電荷発生層921の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
電荷輸送層922は、電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層921上に塗布、乾燥することにより形成できる。
また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電荷輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げられる。
これらの電荷輸送物質は単独、または2種以上混合して用いられる。
結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
電荷輸送物質の量は、結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。
また、電荷輸送層922の膜厚は解像度・応答性の点から、25μm以下とすることが好ましい。
下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)に異なるが、5μm以上が好ましい。
ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
本発明の像担持体の場合、その電荷輸送層922中に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。
可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、結着樹脂に対して0〜30重量%程度が適当である。
レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいは、オリゴマーが使用され、その使用量は結着樹脂に対して、0〜1重量%が適当である。
電荷輸送層922が最表層となる場合は、電荷輸送層922に無機微粒子が含有されている。
無機微粒子としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、酸化珪素、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの無機材料が挙げられる。
特に金属酸化物が良好であり、さらには、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等が有効に使用できる。
無機微粒子の平均一次粒径は、0.01〜0.5μmであることが表面層93の光透過率や耐摩耗性の点から好ましい。
無機微粒子の平均一次粒径が0.01μm以下の場合は、耐摩耗性の低下、分散性の低下等を引き起こし、0.5μm以上の場合には、分散液中において無機微粒子の沈降性が促進されたり、トナーのフィルミングが発生したりする可能性がある。
無機微粒子の添加量は、高いほど耐摩耗性が高いので良好であるが、高すぎる場合には残留電位の上昇、保護層の書き込み光透過率が低下し、副作用を生じる場合がある。
従って、概ね全固形分に対して、30重量%以下、好ましくは20重量%以下である。その下限値は、通常、3重量%である。
また、これらの無機微粒子は少なくとも一種の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そうすることが無機微粒子の分散性の面から好ましい。
無機微粒子の分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。
次に、感光層92が単層構成の場合について述べる。
上述した電荷発生物質を結着樹脂中に分散した像担持体が使用できる。
単層感光層92は、電荷発生物質および電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。
また単層の感光層92が表面層93になる場合も、前期無機微粒子が含有されている。
さらに、この感光層92には上述した電荷輸送材料を添加した機能分離タイプとしても良く、良好に使用できる。
また、必要により、可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
結着樹脂としては、先に電荷輸送層922で挙げた結着樹脂をそのまま用いるほかに、電荷発生層で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。
結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましくさらに好ましくは50〜150重量部である。
単層感光層92は、電荷発生物質、結着樹脂を必要ならば電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコートなどで塗工して形成できる。
単層感光層92の膜厚は、5〜25μm程度が適当である。
本発明の像担持体においては、導電性支持体91と感光層92との間に下引き層94を設けることができる。
下引き層94は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層92を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。
このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。
また、下引き層94にはモアレ防止、残留電位の低減等のために、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
この下引き層94は前述の感光層92の如く適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。
更に本発明では、下引き層94として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。
この他、下引き層94には、Alを陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO、SnO、TiO、ITO、CeO等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。
このほかにも公知のものを用いることができる。下引き層94の膜厚は0〜5μmが適当である。
本発明の像担持体においては、感光層92の最表面に無機微粒子を含有させた表面層93を設けることができる。
表面層93は、少なくとも無機微粒子とバインダー樹脂で構成される。バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂などの架橋樹脂が用いられる。
微粒子としては、有機系微粒子及び無機微粒子が用いられる。有機系微粒子としては、フッ素含有樹脂微粒子、炭素系微粒子などが上げられる。
銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、酸化珪素、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの無機材料が挙げられる。
特に金属酸化物が良好であり、さらには、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等が有効に使用できる。
無機微粒子の平均一次粒径は、0.01〜0.5μmであることが表面層93の光透過率や耐摩耗性の点から好ましい。
無機微粒子の平均一次粒径が0.01μm以下の場合は、耐摩耗性の低下、分散性の低下等を引き起こし、0.5μm以上の場合には、分散液中において無機微粒子の沈降性が促進されたり、トナーのフィルミングが発生したりする可能性がある。
表面層93中の無機微粒子濃度は、高いほど耐摩耗性が高いので良好であるが、高すぎる場合には残留電位の上昇、保護層の書き込み光透過率が低下し、副作用を生じる場合がある。
従って、概ね全固形分に対して、50重量%以下、好ましくは30重量%以下である。
その下限値は、通常、5重量%である。
また、これらの無機微粒子は少なくとも一種の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そうすることが無機微粒子の分散性の面から好ましい。
無機微粒子の分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。
表面処理剤としては、従来用いられている表面処理剤を使用することができるが、無機微粒子の絶縁性を維持できる表面処理剤が好ましい。
例えば、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸等、あるいはこれらとシランカップリング剤との混合処理や、Al、TiO、ZrO、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム等、あるいはそれらの混合処理が無機微粒子の分散性及び画像ボケの点からより好ましい。
シランカップリング剤による処理は、画像ボケの影響が強くなるが、上記の表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すことによりその影響を抑制できる場合がある。
表面処理量については、用いる無機微粒子の平均一次粒径によって異なるが、3〜30wt%が適しており、5〜20wt%がより好ましい。
表面処理量がこれよりも少ないと無機微粒子の分散効果が得られず、また多すぎると残留電位の著しい上昇を引き起こす。
これら無機微粒子−材料は単独もしくは2種類以上混合して用いられる。
表面層93膜厚は、1.0〜8.0μmの範囲であることが好ましい。
長期的に繰り返し使用される像担持体は、機械的に耐久性が高く、摩耗しにくいものとする。
しかし実機内における帯電部材などから、オゾン及びNOxガスなどが発生し、像担持体の表面に付着する。これらの付着物が存在すると、画像流れが発生する。
この画像流れを防止するためには、感光層92をある一定速度以上に摩耗する必要がある。
そのためには、長期的な繰り返し使用を考慮した場合、表面層93は少なくとも1.0μm以上の膜厚であることが好ましい。
また表面層93膜厚が8.0μmよりも大きい場合は、残留電位上昇や微細ドット再現性の低下が考えられる。
これら無機微粒子−材料は、適当な分散機を用いることにより分散できる。
また、分散液中での無機微粒子−の平均粒径は、1μm以下、好ましくは0.5μm以下にあること表面層93の透過率の点から好ましい。
感光層92上に表面層93を設ける方法としては、浸漬塗工方法、リングコート法、スプレー塗工方法など用いられる。
このうち一般的な表面層93の製膜方法としては、微小開口部を有するノズルより塗料を吐出し、霧化することにより生成した微小液滴を感光層92上に付着させて塗膜を形成するスプレー塗工方法が用いられる。
ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
表面層93は、残留電位低減、応答性改良のため、電荷輸送物質を含有しても良い。
電荷輸送物質は、電荷輸送層の説明のところに記載した材料を用いることができる。 電荷輸送物質として、低分子電荷輸送物質を用いる場合には、表面層93中における濃度傾斜を有しても構わない。
また、表面層93には電荷輸送物質としての機能とバインダー樹脂の機能を持った高分子電荷輸送物質も良好に使用される。
これら高分子電荷輸送物質から構成される表面層93は耐摩耗性に優れたものである。
高分子電荷輸送物質としては、公知の材料が使用できるが、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルの中から選ばれる少なくとも一つの重合体であることが好ましい。
特に、トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に含むポリカーボネートが好ましい。
像担持体の表面層93の硬度は、マルテンス硬さ190N/mm以上であり、且つ弾性仕事率(We/Wt値)が37.0%以上であることが好ましい。ここで上げているマルテンス硬さ、弾性仕事率は以下の条件で測定される。
評価装置:Fisherscope H−100
試験方法:負荷除荷繰り返し(1回)試験
圧子:マイクロビッカース圧子
最大荷重:9.8mN
負荷(除荷)時間:30秒
保持時間:5sec
マルテンス硬さ190N/mm未満の場合は、トナーが感光体表面に固着する不具合が生じる。また弾性仕事率(We/Wt値)が37.0%未満の場合は、感光体軸方向で、画像面積率が変化した場合など、感光体摩耗スピードが変化し、摩耗ムラが発生する不具合が生じる。
このため、無機微粒子の添加量や樹脂種により、硬度及び弾性仕事率を制御する。ポリカーボネート、ポリアリレートなどの樹脂は、樹脂骨格中に剛直な構造を取り込むことにより、硬度及び弾性仕事率が向上する。
また、前記高分子電荷輸送物質を採用することにより、硬度及び弾性仕事率が向上する。
感光体の表面は無機微粒子の添加により微小な凹凸が形成される。このため感光体への付着力が低減され、トナー母体、外添剤の感光体へのフィルミングが発生しにくくなる。
感光体の表面粗さはRz=0.3〜1.0μm程度が好ましい。表面粗さの測定にはサーフコム1400D(東京精密製)で測定する。
次に低温定着対応の低Tgトナーについて説明する。
定着工程で用いられる定着方式としては、そのエネルギー効率の良さから、トナー像が転写された記録紙を、加熱ローラを含む一対のローラで挟持搬送しながら定着する加熱ローラ方式が広く採用されている。
近年は、トナーの低温定着化による省エネルギーを図るため、定着時にトナーに与えられる熱エネルギーは小さくなる傾向にある。
特に、省エネルギーのために、画像形成装置を使用可能な状態にしてから画像形成が可能となるまでの待機時間(装置のウオームアップタイム、あるいはリカバリータイム)に要する電力量を可能な限り小さくするために、待機時間の短縮が強く要望されている。
1999年度の国際エネルギー機関(IEA)のDSM(Demand−side−Management)プログラム中には、次世代複写機の技術調達プロジェクトが存在し、その要求仕様が公表されている。
30cpm以上の複写機については、待機時間が10秒以内、待機時の消費電力が10〜30ワット以下(複写速度で異なる)とするよう、従来の複写機に比べて飛躍的な省エネ化の達成が要求されている。
この要求を達成するためのやり方の一つとして、加熱ローラ等の定着部材を低熱容量化させて、トナーの温度応答性を向上させる方法が考えられるが、十分満足できるものではない。
前記要求を達成し待機時間を極小にするためには、トナー自体の定着温度を下げ、使用可能時のトナー定着温度を低下させることが必須の技術的達成事項であると考えられる。
しかしながら、このようにトナーの低温定着化を図ると、それに起因して定着温度範囲の確保(耐ホットオフセット性)と耐熱保存性の維持が難しくなってくるという問題がある。
トナーの低温定着性と耐ホットオフセット性を両立させるための検討としては、トナーの結着樹脂にポリエステル樹脂を使用したものが挙げられる(例えば、特許文献3〜6参照)。
より優れた低温定着性を維持するためには、さらに結着樹脂を低分子量化させ、シャープメルト性を強調した樹脂設計が必要であるが、ガラス転移点の低下による耐熱保存性の悪化という問題が発生する。
また、低温定着性、耐ホットオフセット性、耐熱保存性のいずれにも優れたトナーとして、イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーを有機溶媒及び水系媒体中でアミンと重付加反応させる高分子量化工程を含む製造方法によって得るものが開示されている(例えば、特許文献7、8参照)。
しかしながら、上記製造方法においても、トナーの低温定着性を満足するには、基体樹脂であるポリエステル樹脂のシャープメルト性が不十分である。
上記問題点に鑑み、従来にないレベルの低温定着性、耐ホットオフセット性を有しつつ、耐熱保存性を維持し、従来にないレベルの省エネルギー化を達成できる低温定着対応の低Tgトナーについて、以下に説明する。
低温定着対応の低Tgトナーは、以下の特徴を有する。
1.少なくとも結着樹脂、着色剤からなる静電荷像現像用トナーであって、該結着樹脂は、変性ポリエステル樹脂と、以下の(1)〜(4)の条件を満たすポリエステル樹脂とを含み、トナーのガラス転移点が40〜60℃である静電荷像現像用トナーである。
(1)ガラス転移点(Tg)が39〜65℃である。
(2)THF可溶分の重量平均分子量(Mw)をガラス転移点(Tg/℃)で除した値(Mw/Tg)が40〜120である。
(3)ベンゼン環骨格と1,4−シクロヘキシレン骨格のモル比(ベンゼン環骨格/1,4−シクロヘキシレン骨格)が2.0〜15.0であり、ベンゼン骨格と両末端エステル結合を有するアルキレン骨格のモル比(ベンゼン骨格/両末端エステル結合アルキレン骨格)が3.0以上である。
(4)THF可溶分の重量平均分子量が2,000〜7,800である。
2.前記ポリエステル樹脂は、酸価が1.0〜50.0KOHmg/gであることを特徴とする。
3.前記静電荷像現像用トナーは、酸価が0.5〜40.0KOHmg/gであることを特徴とする。
4.前記静電荷像現像用トナーは、体積平均粒径(Dv)が3〜8μmであることを特徴とする。
5.前記静電荷像現像用トナーは、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.25の範囲にあることを特徴とする。
6.前記静電荷像現像用トナーは、平均円形度が0.92〜1.00であることを特徴とする。
7.前記静電荷像現像用トナーは、BET比表面積が1.0〜6.0m/gであることを特徴とする。
8.前記静電荷像現像用トナーは、前記ポリエステル樹脂、活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、活性水素基を有する化合物、着色剤、ワックスを混合し、混練、粉砕して得られることを特徴とする。
9.前記静電荷像現像用トナーは、前記ポリエステル樹脂、活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、着色剤、ワックスを有機溶媒中に溶解または分散させ、該溶液または分散液を水系媒体中に分散させ、活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体と活性水素基を有する化合物とを反応させて得られることを特徴とする。
以下に低温定着対応の低Tgトナーの実施形態について、更に説明する。
静電荷像現像用トナーは、低温定着性、耐ホットオフセット性、耐熱保存性いずれも優れたトナーとするために、結着樹脂として、
(1)ガラス転移点(Tg)が39〜65℃
(2)THF可溶分の重量平均分子量(Mw)をガラス転移点(Tg/℃)で除した値(Mw/Tg)が40〜120の条件を満たすポリエステル樹脂を使用する。
従来用いられてきたポリエステル樹脂は、Tgを65℃よりも低下させるに従い、急激にMwが低下する傾向にあり、低温定着性、耐ホットオフセット性、耐熱保存性をいずれも満たすことは困難であった。
ポリエステル樹脂のTgが39℃未満では、Mwをいくら調節しても耐熱保存性を改善することはできない。
従って、トナーの物性のバランスを取れる範囲としてTgを39〜65℃とし、かつMw/Tgの値を40〜120とするものである。
Mw/Tgの値が上記範囲にあることにより、ポリエステル樹脂は耐熱保存性を維持できるTgを有し、かつ低分子量化も図られ、トナーの低温定着性の一層の向上、及び耐熱保存性の維持が可能となる。
なお、Mw及びTgは以下の測定方法によって得られるものであり、Mw/Tgの値におけるTgの単位は℃である。
ガラス転移点(Tg)の測定は、理学電機社製のRigaku THRMOFLEX TG8110により、昇温速度10℃/minの条件にて測定される。
また、分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により次のように測定される。
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、試料濃度として0.05〜0.6重量%に調製した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測定する。
試料の分子量測定に当たっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により、作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。
検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、Pressure Chemical Co.あるいは東洋ソーダ工業社製の分子量が6×102、2.1×103、4×103、1.75×104、5.1×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106、4.48×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。
また、検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
上記条件を満たすポリエステル樹脂としては、その化学構造が以下の特徴を有するものがよい。
ポリエステル樹脂が有するベンゼン環骨格と1,4−シクロヘキシレン骨格のモル比(ベンゼン環骨格/1,4−シクロヘキシレン骨格)が2.0〜15.0であり、ベンゼン骨格と両末端エステル結合を有するアルキレン骨格のモル比(ベンゼン骨格/両末端エステル結合アルキレン骨格)が3.0以上である。
ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)は、主にその化学構造に支配されており、ベンゼン環骨格が連続すればするほど、また、含有量が多ければ多いほどTgは高くなる傾向にある。
また、アルキレン骨格が長ければ長いほど、また、含有量が多ければ多いほどTgは低くなる傾向にある。
従って、ベンゼン環骨格の含有量が多いと耐ホットオフセット性、耐熱保存性は向上するが、低温定着性に不利になり、アルキレン骨格の含有量が多いと低温定着性には有利になるが、耐ホットオフセット性、耐熱保存性には悪影響を及ぼす。
一方、1,4−シクロヘキシレン骨格を適度に含有することにより、Tgを維持しながら、樹脂の重量平均分子量の調節を図り、低温定着性の一層の向上が可能となる。
そこで、モル比(ベンゼン環骨格/1,4−シクロヘキシレン骨格)及びモル比(ベンゼン骨格/両末端エステル結合アルキレン骨格)の範囲を上記のように規定する。
モル比(ベンゼン環骨格/1,4−シクロヘキシレン骨格)が2.0より小さいと、ポリエステル樹脂が脆くなり、トナー自体の耐久性がなくなる。
モル比(ベンゼン環骨格/1,4−シクロヘキシレン骨格)が15.0より大きいと、ガラス転移点を維持しながら低分子量化を図ることが困難になり、低温定着性が発現されない。
また、モル比(ベンゼン骨格/両末端エステル結合アルキレン骨格)が3.0より小さいと、耐熱保存性の維持が困難である。
なお、モル比(ベンゼン環骨格/1,4−シクロヘキシレン骨格)及びモル比(ベンゼン骨格/両末端エステル結合アルキレン骨格)は、樹脂の原料となる多価カルボン酸及び多価アルコールの仕込み組成比より算出できる。
また、生成した樹脂の1H−NMR(核磁気共鳴)測定によっても算出することができる。
低温定着性、耐ホットオフセット性を有しつつ、耐熱保存性を維持するためには、ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)を調節することが重要であり、本発明におけるポリエステル樹脂のTHF可溶分のMwは2,000〜7,800に設計することが好ましい。
Mwが2,000未満ではオリゴマー成分が増加するため、上記に示すように化学構造の制御を行っても耐熱保存性が悪化し、7,800を超えると溶融温度が高くなり低温定着性が悪化するためである。
また、ポリエステル樹脂の酸価を1.0〜50.0KOHmg/gにすることにより、低温定着性、耐ホットオフセット性、耐熱保存性、帯電安定性などのトナー特性をより高品位にすることが可能である。
本発明における低温定着対応の低Tgトナーは、結着樹脂として上記のポリエステル樹脂を用いる他、後に詳述する活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体(以下、「プレポリマー」と称する)を混合して製造することができる。
このプレポリマーを活性水素基を有する化合物と共に混合することにより、トナー製造過程で伸長または架橋反応等を行わせることができ、上記トナー特性の向上を図ることができる。
ここで、ポリエステル樹脂の酸価が50.0KOHmg/gを超えると、プレポリマーの伸長または架橋反応が不十分となり、耐ホットオフセット性に影響が見られ、また、1.0KOHmg/g未満では、プレポリマーの伸長または架橋反応が進みやすく、製造安定性に問題が生じる。
なお、ポリエステル樹脂の酸価の測定方法は、JIS K0070に準拠した方法による。
但しサンプルが溶解しない場合は、溶媒にジオキサン又はTHF等の溶媒を用いる。
本発明のさらなる検討によれば、上記ポリエステル樹脂の酸価と共に、トナーの酸価が低温定着性、耐ホットオフセット性に対して重要である。
トナーの酸価は、0.5〜40.0KOHmg/gにすることが好ましい。
トナーの酸価が40.0KOHmg/gを超えると、プレポリマーの伸長または架橋反応が不十分となり、耐ホットオフセット性に影響が見られ、また、0.5KOHmg/g未満では、プレポリマーの伸長または架橋反応が進みやすく、製造安定性に問題が生じるためである。
なお、トナーの酸価の測定は、ポリエステル樹脂の酸価と同様にして行うことができる。
トナーのガラス転移点は、低温定着性、耐熱保存性、高耐久性を得るために40〜60℃が好ましい。
ガラス転移点が40℃未満では現像機内でのトナーのブロッキングや、感光体へのフィルミングが発生し易くなり、また、60℃を超えた場合には低温定着性が悪化しやすくなる。
なお、トナーのガラス転移点の測定は、ポリエステル樹脂のガラス転移点と同様にして行うことができる。
本発明における低温定着対応の低Tgトナーは、トナーの体積平均粒径(Dv)は3〜8μmであることが好ましく、また、その個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は1.00〜1.25の範囲にあることが、さらに好ましい。
Dv/Dnをこのように規定することにより、高解像度、高画質のトナーを得ることが可能となる。
また、より高品質の画像を得るには、Dvを3〜7μmにし、Dv/Dnを1.00〜1.20にし、且つ3μm以下の粒子を個数%で1〜10個数%にするのがよい。
より好ましくは、Dvを3〜6μmにし、Dv/Dnを1.00〜1.15にするのがよい。
このようなトナーは、耐熱保存性、低温定着性、耐ホットオフセット性のいずれにも優れ、とりわけフルカラー複写機などに用いた場合に画像の光沢性に優れる。
更に二成分現像剤においては、長期に亘るトナーの収支が行われても、現像剤中でのトナーの粒子径変動が少なくなり、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
なお、トナーの平均粒径及び粒度分布は、コールターカウンターTA−II型を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科技研社製)と、PC9801パーソナルコンピューター(NEC製)とを接続し測定した。
本発明における低温定着対応の低Tgトナーは、平均円形度が0.92〜1.00であることが好ましい。
これにより、適正な画像濃度で高精細な画像を再現性よく形成することができる。
平均円形度が0.92未満では、満足した転写性やチリのない高画質画像が得られ難い。
なお、トナーの平均円形度はフロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製)により計測できる。
具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。
試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
また、本発明における低温定着対応の低Tgトナーは、BET比表面積が1.0〜6.0(m/g)であることが好ましい。
BET比表面積が1.0(m/g)未満では、粗大粒子の存在や添加剤の内包により、画質が低下する。
また、6.0(m/g)を超えた場合は、微細粒子の存在、添加剤の浮出し、表面の凹凸により、画質が低下する。
なお、トナーのBET比表面積の測定は、ユアサアイオニクス社製NOVAシリーズなどJIS規格(Z8830及びR1626)に対応可能な機器を用いて行う。
次に、本発明における低温定着対応の低Tgトナーに用いられる材料について詳細に説明する。
ポリエステル樹脂は、多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)との重縮合により得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。
2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。
このうち、炭素数2〜12のアルキレングリコール、脂環式ジオール、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物を併用することが特に好ましい。
3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。
2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。
なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
本発明で用いられるプレポリマーは、イソシアネート基を含有するポリエステル系プレポリマー(A)が好ましく、多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルをさらに多価イソシアネート(PIC)と反応させることによって得ることができる。
この場合、ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
多価アルコール(PO)としては、前記ポリエステル樹脂の製造に用いるのと同様の化合物を例示でき、これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物である。
特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
多価カルボン酸(PC)としては、前記ポリエステル樹脂の製造に用いるのと同様の化合物を例示でき、これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価イソシアネート(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアヌレート類;前記多価イソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
イソシアネート基を有するポリエステル系プレポリマー(A)を得る場合、多価イソシアネート(PIC)と活性水素を有するポリエステル系樹脂(PE)との比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]との当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。
末端にイソシアネート基を有するプレポリマー(A)中の多価イソシアネート(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは2〜20重量%である。
次に、プレポリマー(A)と反応させる、活性水素基を有する化合物であるアミン類(B)としては、多価アミン及び/又は活性水素基を有するアミン類が用いられる。
この場合の活性水素基には、水酸基やメルカプト基が包含される。
このようなアミン類(B)には、ジアミン(B1)、3価以上の多価アミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
ジアミン(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上の多価アミン(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。
これらアミン類(B)のうち好ましいものは、(B1)および(B1)と少量の(B2)の混合物である。
さらに、プレポリマー(A)とアミン類(B)とを反応させる場合、必要により伸長停止剤を用いて生成するイソシアネート変性ポリエステルの分子量を調整することができる。
伸長停止剤としては、活性水素基を有しないモノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
その添加量は、生成するウレア変性ポリエステルに所望する分子量との関係で適宜選定される。
アミン類(B)とイソシアネート基を有するプレポリマー(A)との比率は、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx](xは1〜2の数を示す)の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。
本発明においては、ガラス転移点(Tg)、及びTHF可溶分の重量平均分子量(Mw)をガラス転移点(Tg/℃)で除した値(Mw/Tg)が前記規定した範囲内であるポリエステル樹脂を結着樹脂として含有するものであれば、ポリエステル樹脂以外の樹脂も、ブレンド使用において結着樹脂として使用できる。
ポリエステル樹脂以外の使用可能な樹脂としては、次のようなものを挙げることができる。
ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、スチレン/クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/塩化ビニル共重合体、スチレン/酢酸ビニル共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/アクリル酸エステル共重合体(スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン/メタクリル酸エステル共重合体(スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン/α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル/アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単独重合体又は共重合体)、塩化ビニル樹脂、スチレン/酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン/エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等、石油系樹脂、水素添加された石油系樹脂等である。
これらの樹脂の製造法は、特に限定されるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合のいずれも利用できる。
着色剤としては公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。
着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
本発明で用いる着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。
マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、前述したポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
本マスターバッチはマスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練してマスターバッチを得ることができる。
この際着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いることができる。
またいわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も着色剤のウェットケーキをそのまま用いることができるため乾燥する必要がなく、好ましく用いられる。
混合混練するには3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。
また、結着樹脂、着色剤とともにワックスを含有させることもできる。
本発明のワックスとしては公知のものが使用でき、例えばポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。
カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1, 18−オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。
これらカルボニル基含有ワックスのうち好ましいものは、ポリアルカン酸エステルである。
本発明のワックスの融点は、通常40〜160℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。
融点が40℃未満のワックスは耐熱保存性に悪影響を与え、160℃を超えるワックスは低温での定着時にコールドオフセットを起こしやすい。
また、ワックスの溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsが好ましく、さらに好ましくは10〜100cpsである。
1000cpsを超えるワックスは、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果に乏しい。
トナー中のワックスの含有量は通常0〜40重量%であり、好ましくは3〜30重量%である。
本発明における低温定着対応の低Tgトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。
帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。
具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
本発明において帯電制御剤の使用量は、結着樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。
好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。
10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
本発明で得られた着色粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。
この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。
また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。
この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
この他、高分子系微粒子例えばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
このような流動化剤は表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。
例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。
特に、シリカ、酸化チタンに上記の表面処理を施して得られる疎水性シリカ、疎水性酸化チタンを用いることが好ましい。
以下に、本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法を例示するが、勿論これらに限定されることはない。
(ポリエステル樹脂の作製)
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧しながら生成する水を溜去して、ポリエステル樹脂を得る。
(プレポリマーの作製)
上記ポリエステル樹脂と同様の方法で得られた水酸基を有するポリエステルに、40〜140℃にて、多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。
多価イソシアネート(PIC)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。
使用可能な溶剤としては、イソシアネート化合物に対して不活性である、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などが挙げられる。
(変性ポリエステル樹脂の作製)
ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応は、他のトナー構成材料と混合させて行わせるものであっても良いし、予め作製しておくものでもよい。
予め作製する場合は、ポリエステルプレポリマー(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステル樹脂を得る。
ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)を反応させる場合にも、プレポリマー(A)の場合と同様に、必要に応じて溶剤を用いることができる。
使用可能な溶剤は、先に挙げた通りである。
(トナーの製造:溶融混練粉砕法)
ポリエステル樹脂、プレポリマー(A)、アミン類(B)と、着色剤、ワックス、帯電制御剤などのトナー構成材料を機械的に混合する。
プレポリマー(A)とアミン類(B)の代わりに、変性ポリエステル樹脂を混合してもよい。
この混合工程は、回転させる羽による通常の混合機などを用いて通常の条件で行えばよく、特に制限はない。
以上の混合工程が終了したら、次いで混合物を混練機に仕込んで溶融混練する。
溶融混練機としては、一軸、二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。
この溶融混練は、トナー結着樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行うことが重要である。
具体的には、溶融混練温度は、トナー結着樹脂の軟化点を参考に行うべきであり、軟化点より低温過ぎると切断が激しく、高温過ぎると分散が進まない。
以上の溶融混練工程が終了したら、次いで混練物を粉砕する。
この粉砕工程においては、まず粗粉砕し、次いで微粉砕することが好ましい。
この際ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕したり、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方式が好ましく用いられる。
この粉砕工程が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中で分級し、もって所定の粒径のトナーを製造する。
また、トナーの流動性や保存性、現像性、転写性を高めるために、以上のようにして製造されたトナーにさらに先に挙げた疎水性シリカ微粉末等の無機微粒子を添加混合する。
外添加剤の混合は一般の粉体の混合機が用いられるが、ジャケット等を装備した内部の温度を調節できるものが好ましい。
外添加剤に与える負荷の履歴を変えるには、途中または漸次外添加剤を加えていけばよい。
もちろん混合機の回転数、転動速度、時間、温度などを変化させてもよい。
はじめに強い負荷を、次に比較的弱い負荷を与えても良いし、その逆でも良い。
使用できる混合設備の例としては、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサーなどが挙げられる。
得られたトナーを球形化するにはトナー結着樹脂、着色剤からなるトナー構成材料を溶融混練後、微粉砕したものをハイブリタイザー、メカノフュージョンなどを用いて機械的に球形化する方法や、いわゆるスプレードライ法と呼ばれる、トナー構成材料をトナー結着樹脂が可溶な溶剤に溶解分散後、スプレードライ装置を用いて脱溶剤して球形トナーを得る方法などが挙げられる。
また、水系媒体中で加熱することにより球形化する方法などが挙げられるがこれに限定されるものではない。
(水系媒体中でのトナー製造法)
本発明に用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。
混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
トナー粒子は、水系媒体中でイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)からなる分散体を、アミン類(B)と反応させて形成しても良いし、予め作製した変性ポリエステル樹脂を用いても良い。
水系媒体中でポリエステル樹脂やポリエステルプレポリマー(A)からなる分散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中にポリエステル樹脂やポリエステルプレポリマー(A)からなるトナー構成材料を加えて、せん断力により分散させる方法などが挙げられる。
他のトナー構成材料である着色剤、ワックス、帯電制御剤などは、水系媒体中で分散体を形成させる際に混合してもよいが、予めこれらトナー構成材料を混合した後、水系媒体中にその混合物を加えて分散させたほうがより好ましい。
また、本発明においては、着色剤、ワックス、帯電制御剤などのトナー構成材料は、必ずしも、水系媒体中で粒子を形成させる時に混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。
たとえば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知の染着の方法で着色剤を添加することもできる。
(固体微粒子分散剤)
また、水系媒体中に予め固体の微粒子分散剤を添加しておくことで、水相中での油滴の分散が均一化する。
これは、分散時に油滴の表面に固体微粒子分散剤が配置するようになり、油滴の分散が均一化するものであり、それと共に油滴同士の合一が防止され、粒度分布のシャープなトナーが得られるようになる。
固体微粒子分散剤は、水系媒体中で水に難溶の固体状で存在するものであり、平均粒径が0.01〜1μmの無機微粒子が好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
更に好ましくはリン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、コロイド状酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイトなども用いることが出来る。
特に水中でリン酸ナトリウムと塩化カルシウムを塩基性条件下で反応させて合成したヒドロキシアパタイトが好ましい。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。
分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。
高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。
分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。
分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
高温なほうが、ポリエステル樹脂やプレポリマー(A)からなる分散体の粘度が低く、分散が容易な点で好ましい。
ポリエステル樹脂やプレポリマー(A)を含むトナー組成物100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。
50重量部未満ではトナー組成物の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。
20000重量部を超えると経済的でない。
また、必要に応じて、分散剤を用いることもできる。
分散剤を用いたほうが、粒度分布がシャープになるとともに分散が安定である点で好ましい。
トナー組成物が分散された油相を水系媒体中に乳化、分散するための分散剤としてアルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどの陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムベタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。
好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及びその金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−l29(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−l02、(タイキン工業社製)、メガファックF−ll0、F−l20、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、l03、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは3級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−l21(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M 社製)、ユニダインDS−202 (ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−l32(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
また、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。
例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの窒素原子、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
なお、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物質を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩等を溶解した後、水洗するなどの方法によって、微粒子からリン酸カルシウム塩等を除去する。
その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
分散剤を使用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面に残存したままとすることもできるが、伸長および/または架橋反応後、洗浄除去するほうがトナーの帯電面から好ましい。
さらに、トナー組成物の粘度を低くするために、ポリエステル樹脂やポリエステルプレポリマー(A)が可溶の溶剤を使用することもできる。
溶剤を用いたほうが粒度分布がシャープになる点で好ましい。
該溶剤は沸点が100℃未満の揮発性であることが除去が容易である点から好ましい。
該溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。
特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。
ポリエステルプレポリマー(A)100重量部に対する溶剤の使用量は、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
溶剤を使用した場合は、伸長および/または架橋反応後、常圧または減圧下にて加温し除去する。
伸長および/または架橋反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)の組み合わせによる反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。
反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。
また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。
具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
トナーの所望の形状を得るためには、得られた伸長及び/又は架橋反応後の分散液から脱溶剤に先立ち、この分散液にホモミキサー、エバラマイルダー、攪拌機を備えた攪拌槽などのせん断力を与える装置を使用して、実質球形状を有する粒子を紡錘形状に変形させ、その後該分散液から溶媒を結着樹脂のTg以下で除去する工程を設けることにより粒子を固定化させて、所望の形状トナーの作製が可能となる。
せん断力を調整する方法は、装置の処理時間や処理回数、分散液の温度、粘度、粒子中の有機溶媒の濃度等が挙げられる。
また、粒子自身も、粒子表面の樹脂微粒子の被覆率、活性水素基を有する化合物との反応度等の違いにより、せん断力による変形の度合いも異なり得られる形状に差が出る。
得られた乳化分散体から有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒を完全に蒸発除去する方法を採用することができる。
あるいはまた、乳化分散体を乾燥雰囲気中に噴霧して、液滴中の非水溶性有機溶媒を完全に除去してトナー微粒子を形成し、合せて水系分散剤を蒸発除去することも可能である。
乳化分散体が噴霧される乾燥雰囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。
スプレイドライアー、ベルトドライアー、ロータリーキルンなどにより短時間の処理で十分目的とする品質が得られる。
得られた乾燥後のトナーの粉体と帯電制御剤、流動化剤、着色剤などの異種粒子とともに混合したり、混合粉体に機械的衝撃力を与えることによって表面で固定化、融合化させ、得られる複合体粒子の表面からの異種粒子の脱離を防止することができる。
具体的手段としては、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させ、粒子同士または複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などがある。
装置としては、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して、粉砕エアー圧カを下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢などがあげられる。
更に、本発明のトナーは磁性体を含有した磁性トナーとして用いることができ、トナー中に含まれる磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄、鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれら金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金およびその混合物などが挙げられる。
特にマグネタイトが磁気特性の点で好ましい。
これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜2μm程度のものが望ましく、トナー中に含有させる量としては樹脂成分100重量部に対し約15〜200重量部、特に好ましくは樹脂成分100重量部に対し20〜100重量部である。
本発明における低温定着対応の低Tgトナーの実施例について説明する。
[実施例]
<製造例1>
(ポリエステル樹脂の製造例)
冷却管、攪拌機及び窒導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物517部、テレフタル酸317部、エチレングリコール101部、水素添加ビスフェノールA65部を投入し、常圧窒素気流下のもと、170℃で10時間縮合反応した後に、反応温度210℃で5時間縮合反応を継続した。
更に0〜15mmHgの減圧下で脱水しながら5時間反応を継続した後に冷却し、ポリエステル樹脂(PE1)を得た。
得られたポリエステル樹脂(PE1)は、THF可溶分の重量平均分子量(Mw)2,900、酸価5KOHmg/g、ガラス転移点(Tg)43℃であり、重量平均分子量とガラス転移点の比(Mw/Tg)は67であった。
また、ベンゼン環骨格と1,4−シクロヘキシレン骨格のモル比は9.5、ベンゼン環骨格と両末端エステル結合アルキレン骨格のモル比は3.2であった。
(プレポリマーの製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物795部、イソフタル酸200部、テレフタル酸65部、及びジブチルチンオキサイドを2部投入し、常圧窒素気流下のもと、210℃で8時間縮合反応した。
次いで10〜15mmHgの減圧下で脱水しながら5時間反応を継続した後に80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170部と2時間反応し、プレポリマー(a1)を得た。
得られたプレポリマー(a1)は、THF可溶分の重量平均分子量(Mw)は5,000、平均官能基数は2.25であった。
(ケチミン化合物の製造例)
攪拌棒及び温度計の付いた反応槽中に、イソホロジアミン30部とメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃で5時間反応し、ケチミン化合物(b1)を得た。
(トナーの製造例)
ポリエステル(PE1)85部、プレポリマー(a1)15部、ケチミン化合物(b1)2部、脱遊離脂肪酸型カルナバワックス5部、カーボンブラック(#44:三菱化学社製)10部、含金属アゾ化合物1部、水5部をヘンシェルミキサーで攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミル、風力分級機を用いて粉砕分級し、トナー母体を得た。
得られたトナー母体に疎水性シリカ0.5部を添加混合し、最終的なトナー(I)とした。
<製造例2>
(ポリエステル樹脂の製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物613部、テレフタル酸322部、エチレングリコール13部、水素添加ビスフェノールA52部を投入し、製造例1と同様にしてポリエステル樹脂(PE2)を得た。
得られたポリエステル樹脂(PE2)は、THF可溶分の重量平均分子量(Mw)5,800、酸価38KOHmg/g、ガラス転移点(Tg)59℃であり、重量平均分子量とガラス転移点の比(Mw/Tg)は98であった。
また、ベンゼン環骨格と1,4−シクロヘキシレン骨格のモル比は13.5、ベンゼン環骨格と両末端エステル結合アルキレン骨格のモル比は27.0であった。
(トナーの製造例)
ポリエステル樹脂(PE2)85部、プレポリマー(a1)15部、ケチミン化合物(b1)2部、脱遊離脂肪酸型カルナバワックス5部、カーボンブラック(#44:三菱化学社製)10部、含金属アゾ化合物1部、水5部をヘンシェルミキサーで攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミル、風力分級機を用いて粉砕分級し、トナー母体を得た。
得られたトナー母体に疎水性シリカ0.5部を添加混合し、最終的なトナー(II)とした。
<製造例3>
(ポリエステル樹脂の製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物548部、テレフタル酸296部、エチレングリコール44部、水素添加ビスフェノールA113部を投入し、製造例1と同様にしてポリエステル樹脂(PE3)を得た。
得られたポリエステル樹脂(PE3)は、THF可溶分の重量平均分子量(Mw)3,300、酸価7KOHmg/g、ガラス転移点(Tg)43℃であり、重量平均分子量とガラス転移点の比(Mw/Tg)は77であった。
また、ベンゼン環骨格と1,4−シクロヘキシレン骨格のモル比は5.6、ベンゼン環骨格と両末端エステル結合アルキレン骨格のモル比は7.5であった。
(トナーの製造例)
ポリエステル樹脂(PE3)83部、プレポリマー(a1)17部、ケチミン化合物(b1)2部、脱遊離脂肪酸型カルナバワックス5部、カーボンブラック(#44:三菱化学社製)10部、含金属アゾ化合物1部、水5部をヘンシェルミキサーで攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミル、風力分級機を用いて粉砕分級し、トナー母体を得た。
得られたトナー母体に疎水性シリカ0.5部を添加混合し、最終的なトナー(III)とした。
<製造例4>
(ポリエステル樹脂の製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物426部、テレフタル酸350部、エチレングリコール8部、水素添加ビスフェノールA216部を投入し、製造例1と同様にしてポリエステル樹脂(PE4)を得た。
得られたポリエステル樹脂(PE4)は、THF可溶分の重量平均分子量(Mw)6,500、酸価28KOHmg/g、ガラス転移点(Tg)62℃であり、重量平均分子量とガラス転移点の比(Mw/Tg)は105であった。
また、ベンゼン環骨格と1,4−シクロヘキシレン骨格のモル比は2.7、ベンゼン環骨格と両末端エステル結合アルキレン骨格のモル比は35.7であった。
(プレポリマーの製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物795部、イソフタル酸200部、テレフタル酸65部、及びジブチルチンオキサイド2部を投入し、常圧窒素気流下のもと、210℃で8時間縮合反応した。
次いで10〜15mmHgの減圧下で脱水しながら5時間反応を継続した後に80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート150部と2時間反応を行い、プレポリマー(a2)を得た。
得られたプレポリマー(a2)は、重量平均分子量(Mw)が5,000、平均官能基数が2.00であった。
(トナーの製造例)
ビーカー内にプレポリマー(a2)14.3部、ポリエステル樹脂(PE4)55部、酢酸エチル78.6部を入れ、攪拌溶解した。
次いで別途、離型剤であるライスワックス10部、銅フタロシアニンブルー顔料4部、酢酸エチルを100部ビーズミルに入れ30分間、分散した。
2つの液を混合し、TK式ホモミキサーを用いて12,000rpmの回転数で5分攪拌した後、ビーズミルで10分間分散処理した。
これをトナー材料油性分散液(1)とする。
ビーカー内にイオン交換水306部、リン酸三カルシウム10%懸濁液265部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ、TK式ホモミキサーで12,000rpmに攪拌しながら、この水分散液に上記トナー材料油性分散液(1)及びケチミン化合物(b1)2.7部を加え、30分攪拌を続けながら反応させた。
反応後の分散液(粘度:5,500mPa・s)を減圧下1.0時間以内に50℃以下の温度で有機溶剤を除去した後、濾別、洗浄、乾燥し、次いで風力分級し、球形状のトナー母体を得た。
得られた母体粒子100部、帯電制御剤(オリエント化学社製ボントロン E−84)0.25部をQ型ミキサー(三井鉱山社製)に仕込み、タービン型羽根の周速を50m/secに設定して混合処理した。
この場合、その混合操作は、2分間運転、1分間休止を5サイクル行い、合計の処理時間を10分間とした。
さらに、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)を0.5部添加し、混合処理した。
この場合、その混合操作は、周速を15m/secとして30秒混合1分間休止を5サイクル行い、最終的なトナー(IV)を得た。
上述した、トナー(I)〜(IV)で用いたポリエステル樹脂(PE1)〜(PE4)に関する物性を表2に示す。
Figure 2015041069
<製造例5>
(ポリエステル樹脂の製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物585部、テレフタル酸307部、エチレングリコール71部、水素添加ビスフェノールA36部を投入し、製造例1と同様にしてポリエステル樹脂(PE5)を得た。
得られたポリエステル樹脂(PE5)は、THF可溶分の重量平均分子量(Mw)2,500、酸価9KOHmg/g、ガラス転移点(Tg)35℃であり、重量平均分子量とガラス転移点の比(Mw/Tg)は71であった。
また、ベンゼン環骨格と1,4−シクロヘキシレン骨格のモル比は18.5、ベンゼン環骨格と両末端エステル結合アルキレン骨格のモル比は4.8であった。
(トナーの製造例)
ポリエステル樹脂(PE5)85部、プレポリマー(a1)15部、ケチミン化合物(b1)2部、脱遊離脂肪酸型カルナバワックス5部、カーボンブラック(#44:三菱化学社製)10部、含金属アゾ化合物1部、水5部をヘンシェルミキサーで攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミル、風力分級機を用いて粉砕分級し、トナー母体を得た。
得られたトナー母体に疎水性シリカ0.5部を添加混合し、最終的なトナー(V)とした。
<製造例6>
(ポリエステル樹脂の製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物244部、テレフタル酸443部、エチレングリコール99部、水素添加ビスフェノールA214部を投入し、製造例1と同様にしてポリエステル樹脂(PE6)を得た。
得られたポリエステル樹脂(PE6)は、THF可溶分の重量平均分子量(Mw)5,700、酸価18KOHmg/g、ガラス転移点(Tg)45℃であり、重量平均分子量とガラス転移点の比(Mw/Tg)は127であった。
また、ベンゼン環骨格と1,4−シクロヘキシレン骨格のモル比は2.4、ベンゼン環骨格と両末端エステル結合アルキレン骨格のモル比は2.6であった。
(トナーの製造例)
ビーカー内にプレポリマー(a1)14.3部、ポリエステル樹脂(PE6)55部、酢酸エチル78.6部を入れ、攪拌溶解した。
次いで別途、離型剤であるライスワックス10部、銅フタロシアニンブルー顔料4部、酢酸エチルを100部ビーズミルに入れ30分間、分散した。
2つの液を混合し、TK式ホモミキサーを用いて12,000rpmの回転数で5分攪拌した後、ビーズミルで10分間分散処理した。
これをトナー材料油性分散液(2)とする。
ビーカー内にイオン交換水306部、リン酸三カルシウム10%懸濁液265部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ、TK式ホモミキサーで12,000rpmに攪拌しながら、この水分散液に上記トナー材料油性分散液(2)及びケチミン化合物(b1)2.7部を加え、30分攪拌を続けながら反応させた。
反応後の分散液(粘度:3,800mPa・s)を減圧下1.0時間以内に50℃以下の温度で有機溶剤を除去した後、濾別、洗浄、乾燥し、次いで風力分級し、球形状のトナー母体を得た。
得られた母体粒子100部、帯電制御剤(オリエント化学社製ボントロン E−84)0.25部をQ型ミキサー(三井鉱山社製)に仕込み、タービン型羽根の周速を50m/secに設定して混合処理した。
この場合、その混合操作は、2分間運転、1分間休止を5サイクル行い、合計の処理時間を10分間とした。
さらに、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)を0.5部添加し、混合処理した。
この場合、その混合操作は、周速を15m/secとして30秒混合1分間休止を5サイクル行い、最終的なトナー(VI)を得た。
<製造例7>
(ポリエステル樹脂の製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物393部、テレフタル酸430部、エチレングリコール121部、水素添加ビスフェノールA57部を投入し、製造例1と同様にしてポリエステル樹脂(PE7)を得た。
得られたポリエステル樹脂(PE7)は、THF可溶分の重量平均分子量(Mw)5,000、酸価11KOHmg/g、ガラス転移点(Tg)41℃であり、重量平均分子量とガラス転移点の比(Mw/Tg)は122であった。
また、ベンゼン環骨格と1,4−シクロヘキシレン骨格のモル比は10.8、ベンゼン環骨格と両末端エステル結合アルキレン骨格のモル比は2.6であった。
(トナーの製造例)
ビーカー内にプレポリマー(a2)14.3部、ポリエステル樹脂(PE7)55部、酢酸エチル78.6部を入れ、攪拌溶解した。
次いで別途、離型剤であるライスワックス10部、銅フタロシアニンブルー顔料4部、酢酸エチルを100部ビーズミルに入れ30分間、分散した。
2つの液を混合し、TK式ホモミキサーを用いて12,000rpmの回転数で5分攪拌した後、ビーズミルで10分間分散処理した。
これをトナー材料油性分散液(3)とする。
ビーカー内にイオン交換水306部、リン酸三カルシウム10%懸濁液265部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ、TK式ホモミキサーで12,000rpmに攪拌しながら、この水分散液に上記トナー材料油性分散液(3)及びケチミン化合物(b1)2.7部を加え、30分攪拌を続けながら反応させた。
反応後の分散液(粘度:7,800mPa・s)を減圧下1.0時間以内に50℃以下の温度で有機溶剤を除去した後、濾別、洗浄、乾燥し、次いで風力分級し、球形状のトナー母体を得た。
得られた母体粒子100部、帯電制御剤(オリエント化学社製ボントロン E−84)0.25部をQ型ミキサー(三井鉱山社製)に仕込み、タービン型羽根の周速を50m/secに設定して混合処理した。
この場合、その混合操作は、2分間運転、1分間休止を5サイクル行い、合計の処理時間を10分間とした。
さらに、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)を0.5部添加し、混合処理した。
この場合、その混合操作は、周速を15m/secとして30秒混合1分間休止を5サイクル行い、最終的なトナー(VII)を得た。
上述した、トナー(V)〜(VII)で用いたポリエステル樹脂(PE5)〜(PE7)に関する物性を表3に示す。
Figure 2015041069
上記のトナー(I)〜(IV)を用いて、低温定着性、耐高温オフセット性、耐熱保存性について評価した。
また、比較のために上記のトナー(V)〜(VII)を用いて、同様にして、評価を行った。
トナーの評価項目及び評価方法は以下の通りである。
<定着性評価>
定着ローラとしてテフロン(登録商標)製ローラを使用した(株)リコー製複写機 MF2200定着部を改造した装置を用いて、これにリコー製のタイプ6200紙をセットし、複写テストを行った。
定着温度を変化させてコールドオフセット温度(定着下限温度)とホットオフセット温度(耐ホットオフセット温度)を求めた。
従来の低温定着トナーの定着下限温度は140〜150℃程度である。
なお、低温定着性の評価条件は、紙送りの線速度を120〜150mm/sec、面圧1.2kgf/cm2、ニップ幅3mm、ホットオフセットの評価条件は、紙送りの線速度を50mm/sec、面圧2.0kgf/cm2、ニップ幅4.5mmと設定した。
各特性評価の基準は以下の通りである。
(1)低温定着性(5段階評価)◎:130℃未満、○:130〜140℃、□:140〜150℃、△:150〜160℃、×:160℃以上
(2)耐ホットオフセット性(5段階評価)◎:201℃以上、○:200〜191℃、□:190〜181℃、△:180〜171℃、×:170℃以下
<耐熱保存性評価>
トナー試料20gを20mlのガラス瓶に入れ、50回程度ガラス瓶をタッピングし試料を密に固めた後、50℃の高温槽に24時間放置し、その後針入度試験器を用いて針入度を以下のように求めた。
(3)耐熱保存性(5段階評価)◎:貫通、○:〜25mm、□25〜20mm、△:20〜15mm、×:15mm以下
表4に、トナーの評価結果を示す。
表4を見て分かる通り、本発明に係るトナー(I)〜(IV)を用いた実施例1〜4では、低温定着性、耐ホットオフセット性、耐熱保存性いずれにも優れた結果が得られた。
一方、トナー(V)〜(VII)を用いた比較例1〜3では、低温定着性、耐ホットオフセット性には優れるものの、耐熱保存性に劣る結果が得られた。
Figure 2015041069
5 ブレード部材としてのクリーニングブレード
10 像担持体としての感光体
30 クリーニング装置
41 帯電部材としての帯電ローラ
50 現像装置
93 表面層
121 プロセスカートリッジ
特開2011−95725号公報 特開平06−308807号公報 特開2000−89514号公報 特開2001−356527号公報 特開2002−82484号公報 特開2002−162773号公報 特開2002−287400号公報 特開2002−351143号公報

Claims (9)

  1. 像担持体と、該像担持体の表面を帯電する帯電部材と、該帯電部材に電圧を印加する電圧印加手段と、画像情報に基づいて前記像担持体に形成された静電潜像をトナーにより可視像化する現像装置と、前記可視像を転写体に転写した後の前記像担持体の表面をクリーニングするクリーニング装置とを有し、
    画像形成時に前記帯電部材に直流電圧を印加することで前記像担持体の表面を所定の極性で且つ所定の画像形成電位に帯電させる画像形成装置において、
    画像形成時とは逆方向の電界を前記帯電部材と前記像担持体との間に形成するように、前記帯電部材へ印加する直流電圧を制御することにより、前記帯電部材上の異物を静電的に除去する前記帯電部材のクリーニングモードを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    画像形成時とは逆極性で、且つ前記像担持体に対し放電開始電圧以下となる直流クリーニング電圧を前記帯電部材に印加することで、画像形成時とは逆方向の電界を形成することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    画像形成時と同極性の第1の直流クリーニング電圧を前記帯電部材に印加することで、前記像担持体をクリーニング時の所定の電位に帯電させ、その後、前記像担持体の帯電電位と同極性で絶対値の小さい、または0Vの第2の直流クリーニング電圧を前記帯電部材に印加することで、画像形成時とは逆方向の電界を形成することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
    前記帯電部材の表面は周方向に沿って延びる凹凸が形成されていることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
    前記帯電部材の表面層に粒子が分散されていることで凹凸が形成されていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
    前記クリーニング装置は、ブレード部材の先端稜線部を前記像坦持体の表面に当接させて該像坦持体の表面から付着物を除去する構成を有し、前記ブレード部材の先端稜線部が23℃における100%モジュラス値が6MPa以上の弾性ゴムからなることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
    前記像担持体は、微粒子を含有した表面層を有すること特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
    前記トナーは、ガラス転移温度Tgが40〜60℃であることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
    画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジを有し、前記プロセスカートリッジは、前記像担持体と、前記帯電装置、現像装置及びクリーニング装置のうち少なくとも一つとを含むことを特徴とする画像形成装置。
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