JP2015039958A - シートベルト装置 - Google Patents

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大樹 小原
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大樹 小原
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Abstract

【課題】シートの状態を検出可能なベルトリーチャを備えるシートベルト装置が提供される。
【解決手段】シートベルト装置は、ウエビングを移動可能なベルトリーチャ17と、ベルトリーチャの動作を制御する制御部と、ベルトリーチャ及び/又はシートに設けられ、ベルトリーチャの動作に応じてシートの状態を検出するシート状態検出部33r,33S1,33S2,33S3と、を備える。制御部は、シート状態検出部によって検出されるシートの状態に基づいて、ベルトリーチャの所定の状態を決定し、制御部は、ベルトリーチャが所定の状態を有するように、ベルトリーチャを制御する。ここで、ベルトリーチャの所定の状態は、例えば、ベルトリーチャの回転角度である。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば車両のドアが閉じる時に乗員がウエビングを保持し易いように、ウエビングを引き出し可能なベルトリーチャを備えるシートベルト装置等に関する。
例えば特許文献1の図1(a)は、乗員がウエビング110の一部と一緒に前方向に倒れるように回転可能なベルトリーチャ170を備えるシートベルト装置100を開示している。また、特許文献1の段落[0049],[0057]の記載及び図11の内容によれば、車両のドアが開く時にリトラクタ120は正転駆動し、ウエビング110が巻き取られてベルトリーチャ170は格納位置で直立する。一方、特許文献1の段落[0054],[0055]の記載及び図5(b),図6(b),図11の内容によれば、車両のドアが閉じる時にリトラクタ120は反転駆動し、リターンスプリング182がベルトリーチャ170を前方向に付勢して、ベルトリーチャ170はシート150の位置に応じて第1ストッパ200又は第2ストッパ210によって前傾姿勢で留まる。
このように、特許文献1のベルトリーチャ170は、車両のドアが開く時に格納位置に移動するので、例えば運転者が車両に乗り込む時にベルトリーチャ170が邪魔にならない。一方、ベルトリーチャ170は、車両のドアが閉じる時に前方向に倒れるので、運転者は、ウエビング110又はタングプレート140を保持し易く、従って、タングプレート140をバックル160に挿入又は固定し易い。
しかしながら、前方向に倒れるベルトリーチャ170は、シート150の位置に応じて第1ストッパ200又は第2ストッパ210の何れか一方によって静止しているに過ぎない。言い換えれば、シート150の位置によっては、特許文献1のベルトリーチャ170が留まる位置は、必ずしも適切な位置ではない。同様に、シート150の角度によっては、特許文献1のベルトリーチャ170が留まる位置は、必ずしも適切な位置ではない。
特開2011−84081号公報
本発明の1つの目的は、シートの状態を検出可能なベルトリーチャを備えるシートベルト装置を提供することである。本発明の他の目的は、以下に例示する態様及び最良の実施形態、並びに添付の図面を参照することによって、当業者に明らかになるであろう。
以下に、本発明の概要を容易に理解するために、本発明に従う態様を例示する。
本発明に従う第1の態様において、シートベルト装置は、
ウエビングを移動可能なベルトリーチャと、
前記ベルトリーチャの動作を制御する制御部と、
前記ベルトリーチャ及び/又はシートに設けられ、前記ベルトリーチャの前記動作に応じて前記シートの状態を検出するシート状態検出部と、
を備える。
第1の態様では、ベルトリーチャの動作に応じてシートの状態が検出される。言い換えれば、シートの状態が例えば乗員によって手動的に設定される時に、シートベルト装置は、ベルトリーチャの動作からシートの状態を把握することができる。同様に、シートベルト装置以外の装置、例えばSRS(supplemental restraint system)の制御部も、ベルトリーチャの動作からシートの状態を把握することができる。
シートベルト装置、SRS等は、ベルトリーチャの動作に応じて検出されるシートの状態を利用して、より適切な制御(例えば車両が衝突する時の制御)を実行してもよい。
第1の態様に従属する第2の態様において、前記制御部は、前記シート状態検出部によって検出される前記シートの前記状態に基づいて、前記ベルトリーチャの所定の状態を決定してもよく、
前記制御部は、前記ベルトリーチャが前記所定の状態を有するように、前記ベルトリーチャを制御してもよい。
第2の態様では、シートベルト装置は、ベルトリーチャの動作に応じて検出されるシートの状態を利用して、ベルトリーチャの制御を実行することができる。具体的には、シートベルト装置の制御部は、シートの状態に基づいて、ベルトリーチャの所定の状態を決定することができる。
第2の態様に従属する第3の態様において、
前記ベルトリーチャは、格納位置から前記車両の前方に所定位置まで回転可能であってもよく、
前記所定の状態は、前記ベルトリーチャが前記所定位置に配置される時の前記ベルトリーチャの回転角度であってもよい。
第3の態様では、シートベルト装置は、ベルトリーチャの動作に応じて検出されるシートの状態を利用して、ベルトリーチャの回転角度を決定することができる。
第1乃至第3の態様の何れか1の態様に従属する第4の態様において、前記シート状態検出部は、前記ベルトリーチャの所定の部分及び/又は前記シートの所定の部分が存在するか否かを判定してもよい。
第4の態様では、シート状態検出部は、例えばベルトリーチャの所定の部分が存在するか否かを判定することができる。或いは、シート状態検出部は、例えばシートの所定の部分が存在するか否かを判定することができる。シートの状態に応じて、ベルトリーチャの所定の部分及び/又はシートの所定の部分は移動するので、シート状態検出部は、これらの移動を判定することで、シートの状態を検出することができる。
第1乃至第4の態様の何れか1つの態様に依存する第5の態様において、前記シートの前記所定の部分は、前記シートの複数の点で構成されてもよい。
第5の態様では、シートの所定の部分が複数の点で構成されるのでシート状態検出部は、これらの複数の点の存在及び/又は移動を判定することで、シートの状態をより精度良く検出することができる。
第1乃至第5の態様の何れか1つの態様に依存する第6の態様において、前記シート状態検出部は、電波又は音波を送信する送信器及び/又は前記電波又は前記音波を受信可能な受信機であってもよい。
第6の態様では、シート状態検出部は、電波又は音波を利用することで、非接触型の検出部で構成することができる。これにより、ベルトリーチャが移動する時に、シート状態検出部が邪魔にならない。
当業者は、例示した本発明に従う態様が、本発明の精神を逸脱することなく、さらに変更され得ることを容易に理解できるであろう。
本発明に従うシートベルト装置の構成例を示す。 図1のベルトリーチャの格納位置の説明図を示す。 図3(A)、図3(B)及び図3(C)の各々は、図1のシートの状態の説明図を示す。 図1の巻取装置の分解斜視図を示す。 図4のモータ駆動機構の説明図を示す。 図4のクラッチ機構の接状態の説明図を示す。 図4のクラッチ機構の断状態の説明図を示す。 図1の制御装置の動作例を表すフローチャートを示す。 図9(A)及び図9(B)の各々は、本発明に従うシートベルト装置の他の構成例を示す。
以下に説明する最良の実施形態は、本発明を容易に理解するために用いられている。従って、当業者は、本発明が、以下に説明される実施形態によって不当に限定されないことを留意すべきである。
図1は、本発明に従うシートベルト装置の構成例を示す。図1の例(斜視図及びブロック図)において、車両のシートベルト装置10は、例えば車体11に設けられる巻取装置14(リトラクタ)と、巻取装置14に巻回されるウエビング16と、ウエビング16に挿通されたタングプレート23と、タングプレート23に係合するバックル24と、ウエビング16の巻き取りを制御する制御装置20とを備えることができる。但し、シートベルト装置10は、巻取装置14、ウエビング16、タングプレート23、バックル24、制御装置20等の構成要素をすべて備えなくてもよく、或いは、これらの構成要素の各々の一部を備えてもよく、加えて、以下に説明する他の構成要素も備えることができる。言い換えれば、図1の例は、例示的な実施形態を示しているに過ぎず、本発明の少なくとも1つの目的に応じて、シートベルト装置10の少なくとも1つの構成要素を選択又は決定することができる。
図1の例において、巻取装置14は、車体11の例えばBピラー等のピラー12の下部12aに設けられている。この巻取装置14は、ウエビング16を巻き取る(引き込む)機構として、例えばモータ駆動機構35を備えることができる。ウエビング16の一端部側16aは、巻取装置14のウエビングリール15に巻回される一方、巻取装置14から引き出されたウエビング16の他端部側16bは、ベルトリーチャ17に固定され、且つベルトリーチャ17を介して例えば車体11の床面に設けられる。なお、ウエビング16は、ピラー12の上部に設けられるスルーアンカ13によって折り曲げられている。
図1の例において、タングプレート23は、ウエビング16に移動自在に挿通され、バックル24に着脱自在に係合する部材である。バックル24も、例えば車体11の床面に設けられる。このバックル24は、例えばタングプレート23を係合する係合部(図示せず)を内蔵することができ、この係合部とタングプレート23との間のロックを解除するロック解除ボタン(図示せず)を備えることができる。バックル24のロック解除ボタンを運転者等の乗員が押圧することにより、係合部とタングプレート23との間のロックが解除される。
図1の例において、シートベルト装着検出部27は、例えばバックルスイッチで構成され、バックルスイッチは、例えばバックル24又は係合部に設けられる。バックルスイッチ等のシートベルト装着検出部27は、バックル24(係合部)とタングプレート23との間のロックの有無、即ち、乗員がウエビング16又はシートベルトを装着しているか否かを検出する。乗員がシートベルトを装着してタングプレート23がバックル24に固定される時にバックルスイッチが例えばONされ、シートベルト装着検出部27での検出結果を表す信号は、制御装置20に入力又は伝達される。
図1の例において、制御装置20は、シートベルト装着検出部27からの信号及びドア開閉検出部29からの信号を入力するモータ制御部28を有する。モータ制御部28は、これらの信号に基づいて制御信号をモータ駆動部32に出力することができる一方、モータ駆動部32は、この制御信号に基づいて巻取装置14の電動モータ31を駆動する駆動信号を生成することができる。なお、例えばドアスイッチで構成されるドア開閉検出部29は、車両のドア(図示せず)の開閉を検出し、例えば運転者が車両側のドアを閉める時にドアスイッチが例えばONされ、ドア開閉検出部29での検出結果を表す信号は、制御装置20又はモータ制御部28に入力される。
図1の例において、制御装置20は、例えば張力検出部26を更に有することができ、張力検出部26は、ウエビング16の張力を求めることができる。張力検出部26での検出結果を表す信号は、モータ制御部28に入力され、モータ制御部28は、張力検出部26からの信号も考慮して、制御信号を生成することができる。ここで、張力検出部26は、例えば電流センサで構成され、電流センサは、電動モータ31を駆動してウエビング16が巻き取られている時の駆動電流を検出することができる。
図1の例において、ウエビング16の他端を収納するベルトリーチャ17は、シート19と例えばピラー12、ドア(図示せず)等の車体11側との間に配置され、シート19を介してバックル24の反対側に位置し、ブラケット18を介して例えば車体11の床面に設けられる。ベルトリーチャ17は、付勢部材17sを有し、例えばバネで構成される付勢部材17sの付勢力によって、ブラケット18に対して回転軸17cで回転可能であるベルトリーチャ17は、車両の前方又は前進方向に倒れ得る。ベルトリーチャ17は、ストッパ21と接触することができ、ベルトリーチャ17がストッパ21と接触する時に、例えばシート19に設けられるストッパ21によって前傾姿勢(前傾位置)で留まる。
図1において、ベルトリーチャ17は、ストッパ21と接触しないで、所定位置で留まっている。図1の巻取装置14は、電動モータ31を有し、モータ制御部28が電動モータ31を制御することによって、ベルトリーチャ17は、所定位置で留まることができる。このように、モータ制御部28は、ベルトリーチャ17の移動又は動作を制御することができる。なお、巻取装置14は、電動モータ31以外の動力源を有してもよく、モータ制御部28は、ベルトリーチャ17の動作を制御する制御部と呼ぶことができる。
図1のシートベルト装置10又は制御装置20は、ウエビング16を移動可能なベルトリーチャ17の動作に応じてシートの状態を検出するシート状態検出部を備えることができる。図1に示されるように、シート状態検出部は、ベルトリーチャ17に設けられる第1のシート状態検出部33rとシート19に設けられる第2のシート状態検出部33sとを有する。但し、シート状態検出部は、第1のシート状態検出部33rだけで構成されてもよく、或いは、第2のシート状態検出部33sだけで構成されてもよい。
シートベルト装置10又は制御装置20は、少なとも1つのシート状態検出部を備え、ベルトリーチャ17の動作に応じてシート19の状態が検出される。言い換えれば、シート19の状態が例えば乗員によって手動的に設定される時に、シートベルト装置10又は制御装置20は、ベルトリーチャ17の動作からシート19の状態を把握することができる。
シートベルト装置10又は制御装置20は、例えばSRS(supplemental restraint system)等の装置に接続されてもよく、シートベルト装置10又は制御装置20は、ベルトリーチャ17の動作に応じて検出されたシート19の状態を例えばSRSのエアバックを制御する制御部(図示せず)に出力してもよい。このように、シートベルト装置10以外の装置も、ベルトリーチャ19の動作からシート19の状態を把握することができる。
シートベルト装置10、SRS等は、ベルトリーチャ17の動作に応じて検出されるシート19の状態(例えばシート19の位置)を利用して、より適切な制御(例えば車両が衝突する時の制御)を実行してもよい。
図1において、第1のシート状態検出部33が第2のシート状態検出部33sに面する時に、ベルトリーチャ17は、所定位置で留まることができる。所定位置に配置されるベルトリーチャ17は、車両の前方に傾くので、乗員は、ウエビング16又はタングプレート24を保持し易い。
図2は、図1のベルトリーチャ17の格納位置の説明図を示す。図1の例において、ベルトリーチャ17は、例えば所定位置で留まっているが、ウエビング16の巻き取りによって、ベルトリーチャ17は、車両の後方又は後進方向に格納位置まで回転軸17cで回転可能である。図2の例において、ベルトリーチャ17は、格納位置でほぼ直立する。この時、付勢部材17sに蓄えられる付勢力は、最大である。しかしながら、後述するように、クラッチ部材65は、ウエビング16の巻き取りによって、電動モータ51及びウエビングリール15を接状態に保つ接位置に移動して、クラッチ部材65が伝達機構44に係止するので、ベルトリーチャ17は、車両の前方に倒れないで、ほぼ直立する(図2参照)。言い換えれば、クラッチ部材65は、ウエビング16の引き出しによって、伝達機構44への係止が解除され、図1で示されるように、ベルトリーチャ17が車両の前方に、例えば所定位置まで倒れる。以下に、シート19の状態に応じて設定される所定位置の例について説明する。
図3(A)、図3(B)及び図3(C)の各々は、図1のシート19の状態の説明図を示す。図3(A)〜図3(C)は、シート19の例えば3つの状態を示し、具体的には、例えば3つのシート19の位置を示す。言い換えれば、図3(A)、図3(B)及び図3(C)の各々において、シート19の角度は、例えば一定である。
図3(A)は、シート19を例えば乗員が手で車両の前方又は前進方向に最大限の移動をさせた時のシート19の位置を示す。なお、本明細書において、図3(A)のシート19の位置は、フロントモーストであるシートスライド位置と呼ぶことができる。図3(C)は、シート19を例えば乗員が手で車両の後方又は後進方向に最大限の移動をさせた時のシート19の位置を示す。なお、本明細書において、図3(C)のシート19の位置は、リアモーストであるシートスライド位置と呼ぶことができる。図3(C)は、図3(A)のシート19の位置と図3(C)のシート19の位置との間に配置されるシート19の位置を示す。図3(B)のシート19の位置は、ニュートラルであるシートスライド位置と呼ぶことができる。
図1又は図2において、ベルトリーチャ17に設けられる第1のシート状態検出部33rは、概念的に点で構成されているが、例えば図3(A)の第1のシート状態検出部33rは、概念的に面(面積)で構成され、ベルトリーチャ17(ブーツ部)の所定の部分に設けられ、所定の部分の形状は、例えば矩形又は長方形である。第1のシート状態検出部33rは、電波又は音波を受信可能な受信器である。第1のシート状態検出部33rが概念的に面で構成される時に、第1のシート状態検出部33rは、広範囲にわたる電波又は音波を受信可能である。
例えば図3(A)において、シート19に設けられる第2のシート状態検出部33sは、概念的に複数の点で構成され、複数の点(33S1,33S2,33S3)は、シート19の所定の部分に設けられている。第2のシート状態検出部33sは、例えば3つの送信器33S1,33S2,33S3であり、3つの送信器33S1,33S2,33S3の各々は、電波又は音波を送信することができる。これにより、受信器は、3つの送信器33S1,33S2,33S3の各々の位置をより精度良く検出することができる。
第1のシート状態検出部33r及び第2のシート状態検出部33sの各々は、電波又は音波を利用し、従って、例えば非接触型の検出部で構成することができる。これにより、ベルトリーチャ17が移動する時に、第1のシート状態検出部33r及び第2のシート状態検出部33sが邪魔にならない。
例えば図2のシートベルト装置10又はモータ制御部28(ベルトリーチャ17の動作を制御する制御部)は、ベルトリーチャ17の動作に応じて検出されるシート19の状態を利用して、ベルトリーチャ19の制御を実行することができる。具体的には、シートベルト装置10のモータ制御部28は、シート19の状態に基づいて、ベルトリーチャ17の所定の状態を決定することができる。ベルトリーチャ17は、図2で示される格納位置から車両の前方に所定位置まで回転可能であり、所定の状態は、ベルトリーチャ17が所定位置に配置される時のベルトリーチャの回転角度である。
図3(A)において、二点鎖線で示されるベルトリーチャ17は、格納位置に配置されている。その後、例えばウエビング16の引き出しによって、図3(A)で示されるように、ベルトリーチャ17が車両の前方に、例えば所定位置まで倒れる。図3(A)の所定位置は、例えばベルトリーチャ17(ブーツ部)の長手方向に第2のシート状態検出部33sの送信器33S2が位置するように、決定されている。
但し、図3(A)の所定位置は、例えばベルトリーチャ17(ブーツ部)の第1のシート状態検出部33r(受信器)が第2のシート状態検出部33sの送信器33S1に面するように、決定されてもよい。或いは、図3(A)の所定位置は、例えばベルトリーチャ17(ブーツ部)の長手方向に第2のシート状態検出部33sの送信器33S3が位置するように、決定されてもよい。もちろん、図3(A)の所定位置は、ベルトリーチャ17の他の位置に決定されてもよい。
ところで、図2の格納位置から図3(A)の所定位置まで車両の前方に回転するベルトリーチャ17の第1のシート状態検出部33r(受信器)は、第2のシート状態検出部33sの送信器33S1だけを通過する。即ち、図3(A)に示されるように、シート19の位置が、フロントモーストであるシートスライド位置である時に、第1のシート状態検出部33r(受信器)は、第2のシート状態検出部33sの送信器33S1からの電波だけを受信又は検出可能である。
なお、図3(A)において、第2のシート状態検出部33sの送信器33S2からの電波は、ベルトリーチャ17(ブーツ部)の第1のシート状態検出部33r(受信器)に到達しない。送信器33S2からの電波は、ベルトリーチャ17と一緒に前方向に倒れるウエビング16に到達しているに過ぎない。仮に、ベルトリーチャ17(ブーツ部)の長手方向に第2のシート状態検出部33sの送信器33S3が位置するように、ベルトリーチャ17が配置されたとしても、第2のシート状態検出部33sの送信器33S3からの電波は、ベルトリーチャ17(ブーツ部)の第1のシート状態検出部33r(受信器)に到達しない。
このように、シート19の位置が、フロントモーストであるシートスライド位置である時に、第1のシート状態検出部33r(受信器)は、第2のシート状態検出部33sの例えば3つの送信器33S1,33S2,33S3のうちの送信器33S1からの電波だけを受信又は検出することができる。本明細書において、送信器33S1は、フロントモーストセンサと呼ぶことができる。また、本明細書において、送信器33S2は、ニュートラルセンサと呼ぶことができる。さらに、本明細書において、送信器33S3は、リアモーストセンサと呼ぶことができる。
図3(B)において、二点鎖線で示されるベルトリーチャ17は、格納位置に配置されている。その後、例えばウエビング16の引き出しによって、図3(B)で示されるように、ベルトリーチャ17が車両の前方に、例えば所定位置まで倒れる。図3(B)の所定位置は、例えばベルトリーチャ17(ブーツ部)の第1のシート状態検出部33r(受信器)が第2のシート状態検出部33sの送信器33S3に面するように、決定されている。
但し、図3(B)の所定位置は、例えばベルトリーチャ17(ブーツ部)の第1のシート状態検出部33r(受信器)が第2のシート状態検出部33sの送信器33S1に面するように、決定されてもよい。或いは、図3(B)の所定位置は、例えばベルトリーチャ17(ブーツ部)の第1のシート状態検出部33r(受信器)が第2のシート状態検出部33sの送信器33S2に面するように、決定されてもよい。もちろん、図3(B)の所定位置は、ベルトリーチャ17の他の位置に決定されてもよい。言い換えれば、シート19の位置がニュートラルであるシートスライド位置である時の所定位置(図3(B))は、シート19の位置がフロントモーストであるシートスライド位置である時の所定位置(図3(A))と異なるように、両者の所定位置(図3(B),(図3(A))が設定される。
なお、図3(B)において、第2のシート状態検出部33sの送信器33S3からの電波は、ベルトリーチャ17(ブーツ部)の第1のシート状態検出部33r(受信器)に到達する。同様に、ベルトリーチャ17(ブーツ部)の第1のシート状態検出部33r(受信器)が送信器33S1又は送信器33S2に面するように、ベルトリーチャ17が配置される時に、第2のシート状態検出部33sの送信器33S1又は送信器33S2からの電波は、ベルトリーチャ17(ブーツ部)の第1のシート状態検出部33r(受信器)に到達する。
このように、シート19の位置が、ニュートラルであるシートスライド位置である時に、第1のシート状態検出部33r(受信器)は、第2のシート状態検出部33sの例えば3つの送信器33S1,33S2,33S3のすべてからの電波を受信又は検出可能である。
図3(C)において、二点鎖線で示されるベルトリーチャ17は、格納位置に配置されている。その後、例えばウエビング16の引き出しによって、図3(C)で示されるように、ベルトリーチャ17が車両の前方に、例えば所定位置まで倒れる。図3(C)の所定位置は、例えばベルトリーチャ17(ブーツ部)がストッパ21と接触するように、前傾姿勢(前傾位置)に決定されている。
但し、図3(C)の所定位置は、例えばベルトリーチャ17(ブーツ部)の第1のシート状態検出部33r(受信器)が第2のシート状態検出部33sの送信器33S3に面するように、決定されてもよい。或いは、図3(C)の所定位置は、例えばベルトリーチャ17(ブーツ部)の第1のシート状態検出部33r(受信器)が第2のシート状態検出部33sの送信器33S2に面するように、決定されてもよい。或いは、図3(C)の所定位置は、例えばベルトリーチャ17(ブーツ部)の第1のシート状態検出部33r(受信器)が第2のシート状態検出部33sの送信器33S1に面するように、決定されてもよい。もちろん、図3(C)の所定位置は、ベルトリーチャ17の他の位置に決定されてもよい。言い換えれば、シート19の位置がリアモーストであるシートスライド位置である時の所定位置(図3(C))は、シート19の位置がフロントモースト又はニュートラルであるシートスライド位置である時の所定位置(図3(A),図3(B))と異なるように、これらの所定位置(図3(C),(図3(A),図3(B))が設定される。
なお、図3(C)において、第2のシート状態検出部33sの送信器33S3からの電波は、ベルトリーチャ17(ブーツ部)の第1のシート状態検出部33r(受信器)に到達する。同様に、ベルトリーチャ17(ブーツ部)の第1のシート状態検出部33r(受信器)が送信器33S2に面するように、ベルトリーチャ17が配置される時に、第2のシート状態検出部33sの送信器33S2からの電波は、ベルトリーチャ17(ブーツ部)の第1のシート状態検出部33r(受信器)に到達する。
このように、シート19の位置が、リアモーストであるシートスライド位置である時に、第1のシート状態検出部33r(受信器)は、第2のシート状態検出部33sの例えば3つの送信器33S1,33S2,33S3のすべてからの電波を受信又は検出可能である。特に、ベルトリーチャ17が格納位置に配置されている時に、第1のシート状態検出部33r(受信器)は、送信器33S1からの電波だけを受信又は検出可能である。
図1のシートベルト装置10又はモータ制御部28は、ベルトリーチャ17の動作に応じて検出されるシート19の状態(リアモーストであるシートスライド位置、リアモーストであるシートスライド位置、リアモーストであるシートスライド位置等)を利用して、ベルトリーチャ19の回転角度(図3(A)〜図3(C)の所定位置)を決定することができる。
以下にクラッチ部材65の動作について説明し、その後、ベルトリーチャ17の動作を制御する制御部、即ちモータ制御部28の動作について説明する。
図4は、図1の巻取装置14の分解斜視図を示す。図4の例において、巻取装置14は、ピラー12に取り付けるフレーム41を備え、例えばフレーム41内にウエビングリール15が回転自在に設けられている。フレーム41の外部にモータ駆動機構35が設けられている。ウエビングリール15にウエビング16の一端が取り付けられ、ウエビング16の一端部側16aは、フレーム41の引出開口41aからフレーム41の外部に引き出されている。
図4の例において、モータ駆動機構35は、例えば内側ケース42及び外側ケース43で構成されるギヤハウジング39を有し、ギヤハウジング39の内側ケース42に電動モータ31が取り付けられ、ギヤハウジング39内に電動モータ31に連結する減速/クラッチ機構38が収容されている。減速/クラッチ機構38は、電動モータ31の駆動軸31aをウエビングリール15に連結する伝達機構44と、伝達機構44に係止して電動モータ31及びウエビングリール15を接状態に保ち、伝達機構44への係止を解除して電動モータ31及びウエビングリール15を断状態に保つクラッチ機構45と、を備える。
図4に示される伝達機構44の例において、駆動軸31aに例えば駆動ギヤ47が設けられ、駆動ギヤ47に例えば第1中間ギヤ48が噛み合い、第1中間ギヤ48に例えば第2中間ギヤ49が噛み合い、第2中間ギヤ49に例えば第3中間ギヤ51が噛み合い、第3中間ギヤ51と一体に例えば第4中間ギヤ52が形成されている。第4中間ギヤ52は例えばファイナルギヤ53に噛み合うように配置されている。さらに、例えば外側ケース43にファイナルギヤ53が回転自在に取り付けられ、ファイナルギヤ53と同軸上に例えばリダクションプレート54が配置され、リダクションプレート54が例えばピン56,56,56を介して例えばキャリア57に取り付けられることで、ピン56,56,56の各々にプラネタリギヤ58,58,58のうちの対応する1つが回転自在に支持され、プラネタリギヤ58,58,58が例えばインターナルギヤ61の内歯61aに噛み合うとともにファイナルギヤ53の例えばサンギヤ62に噛み合い、キャリア57がウエビングリール15の連結軸15aに連結されている。ここで、軸受63,64は、キャリア57を支持するものである。
図4の例において、クラッチ機構45は、内側ケース42に例えばパウルピン68を介して回転自在に取り付けられたクラッチ部材65(クラッチパウル)と、パウルピン68に設けられた復帰バネ69と、第3中間ギヤ51の支持軸71(図5参照)に取り付けられたレバーバネ72と、電動モータ31及びウエビングリール15を断状態に保つ位置にクラッチ部材65を位置決めするストッパ部材74(図5参照)と、を備える。ここで、クラッチ部材65は、係止爪67を備え、係止爪67は、インターナルギヤ61の外周に形成されるラチェット61bに係止可能な爪である。ラチェット61bは、インターナルギヤ61。レバーバネ72の先端部72aは、クラッチ部材65の嵌合孔66に嵌合されている。
図5は、図4のモータ駆動機構35の説明図を示す。モータ駆動機構35は、電動モータ31の駆動軸31aを矢印Aの如く一方に(例えば反時計回り方向に)回転することにより、駆動ギヤ47及び第1〜第4の中間ギヤ48,49,51,52が実線の矢印の如く回転して、ファイナルギヤ53が矢印Bの如く回転するとともに、サンギヤ62が矢印Cの如く回転する。
一方、モータ駆動機構35は、電動モータ31の駆動軸31aを点線の矢印Dの如く他方に(例えば時計回り方向に)回転することにより、駆動ギヤ47及び第1〜第4の中間ギヤ48,49,51,52が実線の矢印に対して反対方向に回転して、ファイナルギヤ53が点線の矢印Eの如く回転するとともに、サンギヤ62が点線の矢印Fの如く回転する。
図6は、図4のクラッチ機構45の接状態の説明図を示す。図6の例において、例えば図4で示すように電動モータ31を一方に(例えば反時計回り方向に)回転することで、第3中間ギヤ51が矢印Gの如く回転する。この時、第3中間ギヤ51と一体に支持軸71が矢印Gの如く回転することで、レバーバネ72が矢印Hの如くスイング移動する。レバーバネ72の先端部72aが、復帰バネ69のバネ力に抗してクラッチ部材65の係止爪67をラチェット61bに向けて付勢するので、クラッチ部材65は、パウルピン68を軸にして矢印Iの如く接位置までスイング移動して、係止爪67がラチェット61bに係止する。
このように、電動モータ31を一方に(例えば反時計回り方向に)回転することにより、クラッチ部材65を接位置に移動させて伝達機構44に係止させることができる。係止爪67がラチェット61bに係止することで、インターナルギヤ61が例えば時計回り方向に回転することを阻止する。
ところで、第3中間ギヤ51と一体に第4中間ギヤ52が矢印Gの如く回転することで、ファイナルギヤ53が矢印Bの如く回転する。よって、ファイナルギヤ53と一体にサンギヤ62が矢印Cの如く回転して、プラネタリギヤ58,58,58が実線の矢印の如く自転する。インターナルギヤ61は時計回り方向への回転が抑えられているので、プラネタリギヤ58,58,58が実線の矢印の如く自転しながら矢印Jの如く公転する。プラネタリギヤ58,58,58が矢印Jの如く公転することで図4のキャリア57が例えば反時計回り方向に回転する。キャリア57と一体に図4のウエビングリール15が例えば反時計回り方向に回転してウエビングリール15にウエビング16が巻き取られる。なお、乗員がウエビング16又はシートベルトを装着していない時にウエビング16が完全に巻き取られることで、図2のベルトリーチャ17は、ほぼ直立する。
図7は、図4のクラッチ機構45の断状態の説明図を示す。図7の例において、例えば図5で示すように電動モータ31を他方に(例えば時計回り方向に)回転することで、第3中間ギヤ51が矢印Kの如く回転する。この時、第3中間ギヤ51と一体に支持軸71が矢印Kの如く回転することで、レバーバネ72が矢印Lの如くスイング移動する。また、レバーバネ72の先端部72aがクラッチ部材65にかける押付力と、復帰バネ69のバネ力とで、クラッチ部材65をラチェット61bから離れる方向に移動する。クラッチ部材65がパウルピン68を軸にして矢印Mの如く断位置までスイング移動するので、係止爪67がラチェット61bから離れる。
このように、電動モータ31を他方に(例えば時計回り方向に)回転することにより、クラッチ部材65を断位置に移動させることができ、この時、クラッチ部材65はストッパ部材74に当接して断位置に位置決めされる。クラッチ部材65の係止爪67がラチェット61bから離れることで、インターナルギヤ61が回転可能な状態になる。加えて、電動モータ31の時計回り方向の回転を継続することで、ウエビングリール15からウエビング16が引き出し可能になる。なお、乗員がウエビング16を装着していない時にウエビング16が引き出されることで、図1の付勢部材17sの付勢力によって、ベルトリーチャ17は、車両の前方又は前進方向に倒れる。
図8は、図1の制御装置20の動作例を表すフローチャートを示す。図8の例において、まず、図1の制御装置20のモータ制御部28(ベルトリーチャ17の動作を制御する制御部)は、車両のドアの開閉を検出するドア開閉検出部29での検出結果を表す信号を入力し、ドアの閉状態から開状態への変化の有無を判定する(ステップS1)。ドア開閉検出部29が例えばドアスイッチで構成される場合、ドアスイッチはドアが閉められることを検出する時に例えば「Low」又は「0」を示す信号を出力する一方、ドアスイッチはドアが開けられることを検出する時に例えば「High」又は「1」を示す信号を出力する。
例えばドアスイッチが例えば「Low」からへ「High」の変化を示す信号を出力する時に、即ち、ドアの閉状態から開状態への変化がドア開閉検出部29によって検出される時に、モータ制御部28は、ステップS2を実行する。
図8で示すステップS2の例において、図2のウエビングリール15にウエビング16が巻き取られるように、図1のモータ制御部28は、電動モータ31を制御する。具体的には、モータ制御部28は、ウエビングリール15に伝達機構44を介して連結される電動モータ31を正転駆動し、電動モータ31が例えば反時計回り方向に回転することで、ウエビング16が巻取装置14に収納される。この時、図1のモータ制御部28は、電動モータ31を正転駆動する時の例えば正の駆動電流が例えば2[A]以上であるか否かを判定する(ステップS3)。
なお、図1の張力検出部26は、例えば電流センサで構成され、ウエビング16がウエビングリール15に完全に巻き取られる場合、言い換えれば、ウエビング16の巻き取りによりベルトリーチャ17が車両の後方に格納位置まで回転して図2で示されるようにベルトリーチャ17が格納位置でほぼ直立する場合、ウエビング16の張力は大きくなり、従って、例えば電流センサで検出される電動モータ31の駆動電流が例えば2[A]を超える。この時、図8で示すステップS4の例において、ウエビング16の巻取装置14への収納作動を停止するように、図1のモータ制御部28は、ステップS2での電動モータ31の制御を停止する。ここで、電動モータ31が一旦正転駆動して例えば反時計回り方向に回転した場合、電動モータ31の正転駆動が停止されても、クラッチ部材65は、電動モータ31及びウエビングリール15を接状態に保つ接位置に留まり、クラッチ機構45のクラッチ(接状態)は保持される(図6参照)。ステップS2〜ステップS4が実行される間、ドアスイッチが例えば「High」を示す信号を出力し続ける。言い換えれば、ステップS2でドアスイッチからの信号に変化がない場合、その信号の次の変化があるまでモータ制御部28は、ステップS2を実行する。
その後、ドアの開状態から閉状態への変化がドアスイッチ等で構成されるドア開閉検出部29によって検出される時に、モータ制御部28は、ステップS5を実行する。図8で示すステップS5の例において、モータ制御部28は、第2のシート状態検出部33sの少なくとも送信器33S1から電波又は音波が送信されるように、送信器33S1を制御するとともに、送信器33S1(フロントモーストセンサ)からの電波又は音波を第1のシート状態検出部33r(受信器)が受信しているか否かを判定する。即ち、ステップS5において、モータ制御部28は、ベルトリーチャ17が格納位置に配置される時に、受信器33rが送信器33S1(フロントモーストセンサ)を検出しているか否かを判定する。
例えば図3(A)に示すように、シート19の位置が、フロントモーストであるシートスライド位置であり、且つ二点鎖線で示されるベルトリーチャ17が、格納位置に配置されている時に、受信器33rは、送信器33S1(フロントモーストセンサ)を検出しない。従って、モータ制御部28は、ステップS9を実行する。
図8で示すステップS9の例において、モータ制御部28は、ウエビングリール15からウエビング16が所定速度で引き出されるように電動モータ31を制御する。具体的には、モータ制御部28は、電動モータ31を逆転駆動し、電動モータ31が例えば時計回り方向に回転することで、ウエビング16が巻取装置14から引き出される。この時、ウエビング16の引き出しに伴って、ベルトリーチャ17は、付勢部材17sにより車両の前方に回転可能になる。言い換えれば、付勢部材17sの付勢力だけではウエビング16を引き出すことができず、ウエビング16が電動モータ31によって引き出される時にウエビング16の引き出し分だけベルトリーチャ17は車両の前方に倒れ、電動モータ31の逆転速度に応じて、ベルトリーチャ17が車両の前方に回転する。
モータ制御部28がステップS9を実行した後に、モータ制御部28は、受信器33rが送信器33S1(フロントモーストセンサ)を検出しているか否かを判定する(ステップS10)。具体的には、電動モータ31の逆転速度に応じて、ベルトリーチャ17が車両の前方に回転し、受信器33rが送信器33S1(フロントモーストセンサ)に面する時に、送信器33S1(フロントモーストセンサ)からの電波又は音波が検出される。言い換えれば、受信器33rは、受信器33rに対向するシート19の所定の部分に、例えば送信器33S1(フロントモーストセンサ)が存在することを検出することができる。
なお、例えば図3(A)において、受信器33rは、点線で示され、受信器33rは、車両のドア(図示せず)側ではなく、ベルトリーチャ17のシート19側であるベルトリーチャ17の側面に、配置される。送信器33S1(フロントモーストセンサ)は、バックル24側ではなく、シート19のベルトリーチャ17側であるシート19の側面に、配置される。従って、ベルトリーチャ17が格納位置から例えば図3(A)の所定位置まで移動する途中で、受信器33rは、送信器33S1(フロントモーストセンサ)に面することができる。
受信器33rが送信器33S1(フロントモーストセンサ)を検出した後に、モータ制御部28は、所定時間(第1の所定時間)が経過しているか否かを判定することができる(ステップS11)。所定時間(第1の所定時間)が経過した後に、モータ制御部28は、受信器33rが送信器33S2(ニュートラルセンサ)を検出しているか否かを判定する(ステップS12)。
例えば図3(A)に示すように、シート19の位置が、フロントモーストであるシートスライド位置であり、且つベルトリーチャ17の長手方向に送信器33S2(ニュートラルセンサ)が位置している時に、受信器33rは、送信器33S2(ニュートラルセンサ)を検出しない。但し、シート19の位置が、フロントモーストであるシートスライド位置である時に、受信器33rが送信器33S1(フロントモーストセンサ)を検出した後に所定時間(第1の所定時間)が経過した時点で、ベルトリーチャ17の長手方向に、送信器33S2(ニュートラルセンサ)が位置しないように、第1の所定時間が設定されている。
従って、ベルトリーチャ17の長手方向に例えば送信器33S2(ニュートラルセンサ)が位置するように、モータ制御部28は、ステップS14を実行する。受信器33rが送信器33S2(ニュートラルセンサ)を検出しない後に、モータ制御部28は、所定時間(第2の所定時間)が経過しているか否かを判定することができる(ステップS14)。第2の所定時間が経過する時に、モータ制御部28は、電動モータ31の逆転駆動を停止する(ステップS8)。これにより、ベルトリーチャ17は、例えば図3(A)の所定位置で留まることができる。例えば図3(A)の所定位置に配置されるベルトリーチャ17は、車両の前方に傾くので、乗員は、ウエビング16又はタングプレート24を保持し易い。
例えば図3(B)に示すように、シート19の位置が、ニュートラルであるシートスライド位置であり、且つベルトリーチャ17の受信器33rが送信器33S3(リアモーストセンサ)に面している時に、受信器33rは、送信器33S3(リアモーストセンサ)検出することができる(ステップS13)。受信器33rが送信器33S3(リアモーストセンサ)からの電波又は音波を検出する時に、モータ制御部28は、電動モータ31の逆転駆動を停止する(ステップS8)。これにより、ベルトリーチャ17は、例えば図3(B)の所定位置で留まることができる。
ここで、図3(B)の所定位置(ベルトリーチャ17の回転角度)は、図3(A)の所定位置(ベルトリーチャ17の回転角度)と異なる。言い換えれば、シート19の位置に応じて、モータ制御部28は、ベルトリーチャ17の回転角度を決定し、その回転角度を有するように、ベルトリーチャ17を例えば32及び電動モータ31を介して制御することができる。
例えば図3(C)に示すように、シート19の位置が、リアモーストであるシートスライド位置であり、且つベルトリーチャ17がストッパ21に接している時に、言い換えれば、ベルトリーチャ17が格納位置に配置される状態で受信器33rが送信器33S1(フロントモーストセンサ)を検出した後に、電動モータ31の逆転駆動を開始し(スッテプS6)、その後、所定時間(第3の所定時間)が経過する時に(スッテプS7)、モータ制御部28は、電動モータ31の逆転駆動を停止する(ステップS8)。
なお、図8のフローチャートは、モータ制御部28の動作例であり、この動作例を変更してもよい。具体的には、例えばシート19の位置が、フロントモーストであるシートスライド位置である時に、モータ制御部28は、受信器33rが送信器33S1(フロントモーストセンサ)を検出した瞬間に、電動モータ31の逆転駆動を停止させてもよい。また、例えばシート19の位置が、ニュートラルであるシートスライド位置である時に、モータ制御部28は、受信器33rが送信器33S2(ニュートラルセンサ)を検出した瞬間に、電動モータ31の逆転駆動を停止させてもよい。さらに、例えばシート19の位置が、リアモーストであるシートスライド位置である時に、モータ制御部28は、受信器33rが送信器33S3(リアモーストセンサ)を検出した瞬間に、電動モータ31の逆転駆動を停止させてもよい。
加えて、シートベルト装置10は、ストッパ21を備えなくてもよい。ベルトリーチャ17がストッパ21に接触する時に、接触音が発生し得るので、ストッパ21を備えないシートベルト装置10は、このような接触音を抑制することができる。
また、ベルトリーチャ17に設けられる第1のシート状態検出部33rは、例えば受信器であるか、送信器であってもよい。同様に、シート19に設けられる第2のシート状態検出部33sは、例えば送信器であるか、受信器であってもよい。
或いは、ベルトリーチャ17に第1のシート状態検出部33r(例えば受信器)だけでなく、第2のシート状態検出部33s(例えば送信器)を設けてもよい。言い換えれば、ベルトリーチャ17に設けられる送信器及び受信器は、シート19からの跳ね返りの電波又は音波を利用してもよい。同様に、シート19に第2のシート状態検出部33s(例えば送信器)だけでなく、第1のシート状態検出部33r(例えば受信器)を設けてもよく、シート19に設けられる送信器及び受信器は、ベルトリーチャ17からの跳ね返りの電波又は音波を利用してもよい。
なお、シート19に設けられる例えば送信器は、シート19のシートバックの側面に設けられてもよく、ベルトリーチャ17に設けられる例えば受信器は、シート19の位置だけでなく、シート19又はシートバックの角度(リクライニング角度)を検出してもよい。
図9(A)及び図9(B)の各々は、本発明に従うシートベルト装置の他の構成例を示す。図9(A)に示されるように、車両のシートベルト装置10は、ウエビングリール15からのウエビング16の引き出し量を検出する引き出し量検出部34をさらに備えてもよい。引き出し量検出部34は、例えば図4のウエビングリール15の回転数を検出することができ、例えば回転角センサで構成される。回転角センサは、例えば磁気ディスク(図示せず)及び2個のホールIC(図示せず)を有する。磁気ディスクは、例えばウエビングリール15の軸に設けられ、引き出し量検出部34又は2個のホールICは、例えばN極領域とS極領域との交互の配置が繰り返される磁気ディスクの円周縁部の動き(即ち、磁気ディスクの回転数=ウエビングリール15の回転数)を表す2つのパルス信号P1,P2を出力可能である。モータ制御部28は、引き出し量検出部33での検出結果(例えば2つのパルス信号P1,P2)を入力し、ウエビングリール15の回転数に基づくウエビング16の引き出し量を把握することができる。
言い換えれば、モータ制御部28は、シート19の状態を検出した後、そのシート19の状態に応じて、格納位置からのウエビング16の引き出し量、即ち(ベルトリーチャ17の回転角度)を決定し、ベルトリーチャ17の所定位置を制御してもよい。
図9(A)に示されるように、車両のシートベルト装置10は、付勢部材17sの代わりに、アクチュエータ17s'を備えてもよく、モータ制御部28は、アクチュエータ17s'を制御して、ベルトリーチャ17を回転させてもよい。
本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されず、また、当業者は、上述の例示的な実施形態を特許請求の範囲に含まれる範囲まで、容易に変更することができるであろう。
10・・・シートベルト装置、11・・・車体、12・・・ピラー、12a・・・下部、13・・・スルーアンカ、14・・・巻取装置、15・・・ウエビングリール、15a・・・連結軸、16・・・ウエビング、16a・・・一端部側、16b・・・他端部側、17・・・ベルトリーチャ、17c・・・回転軸、17s・・・付勢部材、17s'・・・アクチュエータ、18・・・ブラケット、19・・・シート、20・・・制御装置、23・・・タングプレート、24・・・バックル、26・・・張力検出部、27・・・シートベルト装着検出部、28・・・モータ制御部(制御部)、29・・・ドア開閉検出部、31・・・電動モータ、31a・・・駆動軸、32・・・モータ駆動部、33r,33s・・・シート状態検出部、34・・・引き出し量検出部、35・・・モータ駆動機構、38・・・減速/クラッチ機構、39・・・ギヤハウジング、41・・・フレーム、41a・・・引出開口、42・・・内側ケース、43・・・外側ケース、44・・・伝達機構、45・・・クラッチ機構、47・・・駆動ギヤ、48,49,51,52・・・中間ギア、53・・・ファイナルギア、54・・・リダクションプレート、56・・・ピン、57・・・キャリア、58・・・プラネタリギヤ、61・・・インターナルギヤ、61a・・・内歯、61b・・・ラチェット、62・・・サンギア、63,64・・・軸受、65・・・クラッチ部材、66・・・嵌合孔、67・・・係止爪、68・・・パウルピン、69・・・復帰バネ、71・・・支持軸、72・・・レバーバネ、72a・・・先端部、74・・・ストッパ部材。

Claims (6)

  1. ウエビングを移動可能なベルトリーチャと、
    前記ベルトリーチャの動作を制御する制御部と、
    前記ベルトリーチャ及び/又はシートに設けられ、前記ベルトリーチャの前記動作に応じて前記シートの状態を検出するシート状態検出部と、
    を備えることを特徴とするシートベルト装置。
  2. 前記制御部は、前記シート状態検出部によって検出される前記シートの前記状態に基づいて、前記ベルトリーチャの所定の状態を決定し、
    前記制御部は、前記ベルトリーチャが前記所定の状態を有するように、前記ベルトリーチャを制御することを特徴とする請求項1に記載のシートベルト装置。
  3. 前記ベルトリーチャは、格納位置から前記車両の前方に所定位置まで回転可能であり、
    前記所定の状態は、前記ベルトリーチャが前記所定位置に配置される時の前記ベルトリーチャの回転角度であることを特徴とする請求項2に記載のシートベルト装置。
  4. 前記シート状態検出部は、前記ベルトリーチャの所定の部分及び/又は前記シートの所定の部分が存在するか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のシートベルト装置。
  5. 前記シートの前記所定の部分は、前記シートの複数の点で構成されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のシートベルト装置。
  6. 前記シート状態検出部は、電波又は音波を送信する送信器及び/又は前記電波又は前記音波を受信可能な受信機であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のシートベルト装置。
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