JP2015039113A - 部品モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】非可逆回路素子の周囲に配置される複数の部品が永久磁石の磁気による吸引力により移動して位置ずれするのを抑制することができる技術を提供する。
【解決手段】非可逆回路素子100の周囲に配置される各部品3のうち、非可逆回路素子100が有する永久磁石102による磁界の磁力線が密な部分に配置される部品3が、磁力線が疎な部分に配置される部品3よりも非可逆回路素子100から離れて位置している。したがって、非可逆回路素子100に向う吸引力の大きさが大きい磁力線が密な部分における部品3が非可逆回路素子100から離れて配置されることにより、非可逆回路素子100の周囲に配置される複数の部品3が永久磁石102の磁気による吸引力により移動して位置ずれするのを抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、永久磁石を有する非可逆回路素子が実装される基板を備える部品モジュールに関する。
従来より、予め定められた特定方向にのみ信号を伝送する特性を利用して、アイソレータやサーキュレータなどの非可逆回路素子が、携帯電話や無線LAN機器などの通信端末の送信回路部に設けられている。すなわち、送信回路部が備える電力増幅モジュールなどの高周波モジュール(部品モジュール)に非可逆回路素子100が搭載されている(例えば、特許文献1参照)。図20および図21に示すように、高周波モジュールに搭載される非可逆回路素子100は、例えば、中心電極103,104が設けられた直方体状のフェライト101と、一対の永久磁石102とを備えている。また、フェライト101に直流磁界Bが印加されるように、一対の直方体状の永久磁石102の間にフェライト101が挟み込まれて非可逆回路素子100が形成されている。
フェライト101は、一対の対向する主面を有する直方体状を有し、両主面に、第1の中心電極103および第2の中心電極104が互いに絶縁された状態で設けられている。また、フェライト101の下端面には、入力端子105、出力端子106および接地端子107が直線状に配置されて設けられている。ところで、近年、通信端末の小型化および薄型化に伴い、通信端末に搭載される高周波モジュールの小型化および低背化が要求されている。したがって、高周波モジュールの小型化および低背化を図るために、非可逆回路素子100は、永久磁石102の直流磁界Bが外部に漏れることを防止するヨークが省かれた状態で基板2に実装される。
具体的には、高周波モジュールが備える基板2に直線状に配置して設けられた実装用のランド電極2a〜2cと、フェライト101の下端面に設けられた入力端子105、出力端子106および接地端子107とがはんだにより接続される。また、高周波モジュールの基板2には、非可逆回路素子100の特性を調整するためのインダクタやキャパシタ、抵抗などのチップ部品3(部品)が実装される。具体的には、チップ部品3の両端それぞれに設けられた外部電極3aと、基板2の非可逆回路素子100の実装位置の周囲に設けられた実装用のランド電極2d〜2hとがはんだにより接続される。
また、基板2に設けられた配線電極(図示省略)により、基板2に実装された非可逆回路素子100およびチップ部品3等の各種部品が電気的に接続されている。以上のように、ヨークが省かれた状態で非可逆回路素子100が基板2に実装されることにより、ヨークを実装するスペースを基板2上に確保する必要がない。したがって、例えば、中心電極として銅線が巻回されたフェライトが一対の永久磁石の間に配置された非可逆回路素子が搭載された高周波モジュールの構成と比較すると、高周波モジュールの小型化および低背化を図ることができる。なお、図20は非可逆回路素子の一例を示す図、図21は図20の非可逆回路素子の分解斜視図である。
特開2011−199602号公報(段落0025〜0045、図1,2,4〜8など)
ところで、電磁シールドとして機能するヨークが基板2に設けられていなければ、部品モジュールが形成される際に、次のような問題が生じるおそれがある。すなわち、非可逆回路素子100および外部電極3aを有する部品3が基板2上の各ランド電極2a〜2hにはんだにより実装されるときに、非可逆回路素子100の周囲のランド電極2d〜2hに実装されるチップ部品3が、例えばリフロー等によりはんだが溶融した際などに永久磁石102の磁気による吸引力により移動して所望の位置からずれるおそれがある。
この発明は、上記した課題に鑑みてなされたものであり、非可逆回路素子の周囲に配置される複数の部品が永久磁石の磁気による吸引力により移動して位置ずれするのを抑制することができる技術を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明の部品モジュールは、永久磁石を有する非可逆回路素子と、前記非可逆回路素子の周囲に配置される複数の部品と、前記非可逆回路素子および前記各部品が実装される基板とを備え、前記各部品それぞれは外部電極を有し、前記各部品のうち、前記非可逆回路素子が有する前記永久磁石による磁界の磁力線が密な部分に配置される前記部品が、前記磁力線が疎な部分に配置される前記部品よりも前記非可逆回路素子から離れて位置することを特徴としている。
このように構成された発明では、非可逆回路素子の周囲に、非可逆回路素子が有する永久磁石による磁界の磁力線が疎な部分と密な部分とが形成される。また、非可逆回路素子の周囲に配置される複数の部品それぞれが有する外部電極が、永久磁石による磁界の磁力線が疎な部分から密な部分に向う方向への吸引力により永久磁石(非可逆回路素子)に向って吸引される。また、各部品(外部電極)を吸引する吸引力の大きさは、部品が配置された位置における磁力線が密であるほど大きくなる。
しかしながら、各部品のうち、非可逆回路素子が有する永久磁石による磁界の磁力線が密な部分に配置される部品が、磁力線が疎な部分に配置される部品よりも非可逆回路素子から離れて位置している。永久磁石による磁界の磁力線は非可逆回路素子から離れるのに従い疎になるので、永久磁石の磁気による吸引力の大きさは、永久磁石から離れるのに従い小さくなる。したがって、永久磁石による磁力線が密な部分における部品が非可逆回路素子から離れて配置されることにより、例えば金属製のヨークを省略しても、非可逆回路素子の周囲に配置される複数の部品が永久磁石の磁気による吸引力により移動して位置ずれするのを抑制することができる。また、各部品の位置ずれが抑制されるので、部品の位置ずれ不良の発生率を低減することができる。
また、前記各部品それぞれは直方体状の部品本体を有し、前記部品本体の長手方向における両端それぞれに前記外部電極が設けられており、前記各部品のうち、隣接配置される複数の前記部品について、前記永久磁石の磁気による吸引力の方向に前記部品本体の長手方向がほぼ直交して配置された前記部品が、前記吸引力の方向に前記部品本体の長手方向がほぼ平行に配置された前記部品よりも前記非可逆回路素子から離れて位置するようにするとよい。
隣接配置されることにより磁力線密度がほぼ同様の位置に配置された複数の部品について、直方体状の部品本体の長手方向が永久磁石の磁気による吸引力の方向にほぼ直交して配置された一方の部品は、部品本体の長手方向における両端それぞれに設けられた外部電極が、永久磁石(非可逆回路素子)からの距離がほぼ同一の距離に配置される。したがって、部品本体両端それぞれに設けられた外部電極は、両方ともにほぼ同じ大きさの吸引力により非可逆回路素子に向って吸引される。
その一方で、永久磁石の磁気による吸引力の方向に部品本体の長手方向がほぼ平行に配置された他方の部品では、部品本体の長手方向における両端それぞれに設けられた外部電極のうち、永久磁石からの距離が遠い位置に配置された外部電極を吸引する吸引力の大きさは、永久磁石からの距離が近い位置に配置された外部電極を吸引する吸引力の大きさよりも小さい。
また、一方の部品と他方の部品とが非可逆回路素子からの距離がほぼ同じ位置に配置された場合に、非可逆回路素子により近い位置に配置される外部電極の数は、一方の部品の方が他方の部品に比べて多い。したがって、一方の部品は、他方の部品よりも大きい吸引力で非可逆回路素子(永久磁石)に向って吸引される。しかしながら、より大きな吸引力で吸引される一方の部品が、他方の部品よりも非可逆回路素子から離れて位置することにより、一方の部品に作用する吸引力の大きさの低減が図られている。したがって、各部品が永久磁石の磁気による吸引力により位置ずれするのをより効果的に抑制することができる。
また、前記基板に設けられ前記部品の前記外部電極とはんだにより接続されるランド電極を備え、前記ランド電極は端縁部分に該端縁部分から延出した延出部を有するとよい。
このようにすると、ランド電極の端縁部分に該端縁部分から延出した延出部が設けられているので、延出部にはんだ溜まりが生じて部品の側面にはんだフィレットが形成される。したがって、はんだフィレットにより、永久磁石の磁気による吸引力により部品が位置ずれするのを抑制することができる。また、リフロー等によりフィレットのはんだが溶融した場合は、溶融したはんだにより生じる表面張力により、永久磁石に向う吸引力により部品が位置ずれするのを抑制することができる。また、部品の側面に形成されるはんだフィレットにより部品の位置ずれを抑制することができるので、各部品および非可逆回路素子を互いに近接配置することができる。したがって、各部品および非可逆回路素子の狭ギャップ化を図り、基板に実装される部品の高密度化を図ることができる。また、延出部に形成されるはんだフィレットが溶融したときに生じる表面張力により、部品のセルフアライメント効果の向上を図ることができる。
また、前記延出部は、前記非可逆回路素子から遠い側の端縁部分に形成されているとよい。
このようにすれば、非可逆回路素子から遠い側の端縁部分に形成された延出部の位置において部品の側面にはんだフィレットが形成されるので、リフロー等によりはんだが溶融した際に、非可逆回路素子(永久磁石)に向って部品(外部電極)を吸引する吸引力の方向と逆の方向への表面張力が生じる。したがって、溶融したはんだによる表面張力により永久磁石の磁気による吸引力に対抗することができるので、より確実に部品が永久磁石の吸引力により位置ずれするのを抑制することができる。
前記延出部は、前記永久磁石の磁気による吸引力の方向に交差する方向に延伸して形成されているとよい。
非可逆回路素子の周囲に配置される各部品は、永久磁石の磁気による吸引力の方向に移動し易い。しかしながら、ランド電極の延出部が吸引力の方向に交差する方向に延伸して形成されているので、ランド電極の位置ずれを抑制するはんだフィレットが溶融したときに、溶融したはんだによる表面張力が永久磁石に向う吸引力と異なる方向に生じる。したがって、溶融したはんだの表面張力と永久磁石に向う吸引力とが確実に互いに相殺されるので、より確実に部品が永久磁石の磁気による吸引力により位置ずれするのを抑制することができる。
また、2個の前記ランド電極が所定距離隔てて前記永久磁石の磁気による吸引力の方向に直交する方向に並べて配置され、前記両ランド電極のそれぞれに前記延出部が互いに異なる方向に延伸して形成されているとよい。
このようにすると、所定距離隔てて永久磁石の磁気による吸引力の方向に直交する方向に並べて配置された2個のランド電極に、一の部品が実装された場合に、両ランド電極のそれぞれに延出部が形成されているので、当該部品の側面の各延出部の位置にはんだフィレットが形成される。したがって、2個のランド電極に実装された一の部品が永久磁石の磁気による吸引力により位置ずれするのを抑制することができる。また、2個のランド電極のそれぞれに延出部が互いに異なる方向に延伸して形成されているので、リフロー等により各フィレットのはんだが溶融した際に、溶融した各フィレットのはんだによる表面張力が互いに異なる方向に生じて互いに相殺される。したがって、2個のランド電極に実装された一の部品が、各フィレットのはんだが溶融したときに生じる表面張力により位置ずれするのを抑制することができる。
また、前記ランド電極の端縁部分に複数の前記延出部が互いに異なる方向に延伸して形成されていてもよい。
このように構成すると、ランド電極に実装された部品の側面の各延出部の位置にはんだフィレットが形成される。したがって、ランド電極に実装された部品が永久磁石の磁気による吸引力により位置ずれするのを複数のはんだフィレットにより確実に抑制することができる。また、ランド電極の端縁部分に複数の延出部が互いに異なる方向に延伸して形成されているので、リフロー等により各フィレットのはんだが溶融した際に、溶融した各フィレットのはんだによる表面張力が互いに異なる方向に生じて互いに相殺される。したがって、ランド電極に実装された部品が、各フィレットのはんだが溶融したときに生じる表面張力により位置ずれするのを抑制することができる。
また、前記各延出部のうち、少なくとも2個の前記延出部が前記永久磁石の磁気による吸引力の方向に平行な直線について線対称の位置に配置されていてもよい。
このようにすれば、2個の延出部が線対称の位置に互いに異なる方向に延伸して配置されているので、ランド電極に実装された部品の側面の線対称の位置にバランスよくはんだフィレットを形成することができる。また、リフロー等により各フィレットのはんだが溶融した際に、溶融した各フィレットのはんだによる表面張力の方向が線対称となるので、各表面張力がバランスよく相殺または合成される。したがって、ランド電極に実装された部品が、各フィレットのはんだが溶融したときに生じる表面張力により位置ずれするのを抑制することができる。
また、2個の前記ランド電極が所定距離隔てて配置され、一方の前記ランド電極の他方の前記ランド電極に対向する端縁部分に、2個の前記延出部が所定間隔を開けて配置されると共に互いに外側に広がるように延伸して形成され、前記他方のランド電極の前記一方のランド電極に対向する端縁部分に、2個の前記延出部が所定間隔を開けて配置されると共に互いに外側に広がるように延伸して形成されているとよい。
このように構成すると、2個のランド電極に、一の部品が実装された場合に、各ランド電極の内側に向って延出部が形成されているので、当該部品の側面に形成されるはんだフィレットの部品の外側方向への広がりを抑制することができる。したがって、隣接する部品どうしがはんだにより短絡するのを防止することができるので、各部品の狭ギャップ化を図ることができる。
また、2個の前記ランド電極が所定距離隔てて配置され、一方の前記ランド電極の他方の前記ランド電極と反対側の端縁部分に、2個の前記延出部が所定間隔を開けて配置されると共に互いに外側に広がるように延伸して形成され、前記他方のランド電極の前記一方のランド電極と反対側の端縁部分に、2個の前記延出部が所定間隔を開けて配置されると共に互いに外側に広がるように延伸して形成されていてもよい。
このように構成すると、2個のランド電極に、一の部品が実装された場合に、各ランド電極の外側に向って延出部が形成されているので、当該部品の側面に形成されるはんだフィレットが部品の外側方向に広がって形成される。したがって、一の部品が実装される2個のランド電極がはんだにより短絡するのを防止することができる。また、当該部品の外周の四方にはんだフィレットが形成されるので、リフロー等により各フィレットのはんだが溶融した場合に、溶融した各フィレットのはんだの表面張力は互いに四方に広がる方向に生じる。したがって、各表面張力が互いにバランスよく相殺されるので、溶融した各フィレットのはんだの表面張力により部品が位置ずれするのを防止することができる。また、溶融したはんだの表面張力によるセルフアライメント効果をさらに向上させることができる。
また、直方体状の前記部品が、その長手方向が前記永久磁石の磁気による吸引力の方向にほぼ直交するように配置されて前記ランド電極に実装され、前記部品の長手方向における両端それぞれに前記外部電極が設けられているとよい。
直方体状の部品が、その長手方向が永久磁石の磁気による吸引力の方向にほぼ直交するように配置されると、部品の長手方向における両端それぞれに設けられた外部電極の両方が同じ大きさの吸引力により永久磁石に向って吸引される。そのため、このように配置された部品は永久磁石に向う吸引力により位置ずれし易い。しかしながら、このように配置される部品が実装されるランド電極に延出部が形成されているので、上記したように、当該部品が磁気による吸引力により位置ずれするのを抑制することができる。
また、前記非可逆回路素子は、一対の前記永久磁石を有し、一方の前記永久磁石の一の磁極と他方の前記永久磁石の反対の磁極との間にフェライトが配置されて形成されているとよい。
このようにすると、非常に実用的な構成の非可逆回路素子を備える部品モジュールを提供することができる。
非可逆回路素子の周囲に配置される各部品のうち、非可逆回路素子が有する永久磁石による磁界の磁力線が密な部分に配置される部品が、磁力線が疎な部分に配置される部品よりも非可逆回路素子から離れて位置している。したがって、非可逆回路素子に向う吸引力の大きさが大きい磁力線が密な部分における部品が非可逆回路素子から離れて配置されることにより、非可逆回路素子の周囲に配置される複数の部品が永久磁石の磁気による吸引力により移動して位置ずれするのを抑制することができる。
本発明の部品モジュールの第1実施形態を示し、(a)は配置状態を示す平面図、(b)は回路ブロック図である。 非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態を示す平面図である。 磁気による吸引力の方向とランド電極の配置状態との関係の一例を示す図であって、(a)はランド電極を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。 磁気による吸引力の方向とランド電極の配置状態との関係の他の例を示す図であって、(a)はランド電極を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。 非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態の変形例を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。 非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の変形例を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。 磁気による吸引力の方向とランド電極の形状および配置状態との関係の変形例を示す図であって、(a)はランド電極を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。 本発明の第2実施形態にかかる非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。 図8のランド電極の配置状態と磁気による吸引力の方向との関係を示す図であって、(a)はランド電極を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。 磁気による吸引力の方向とランド電極の配置状態との関係の変形例を示す図であって、(a)はランド電極を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。 本発明の第3実施形態にかかる非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。 図11のランド電極の配置状態と磁気による吸引力の方向との関係を示す図であって、(a)はランド電極を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。 磁気による吸引力の方向とランド電極の配置状態との関係の変形例を示す図であって、(a)はランド電極を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。 本発明の第4実施形態にかかる非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。 本発明の第5実施形態にかかる非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。 本発明の第6実施形態にかかる非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。 本発明の第7実施形態にかかる非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。 非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態の参考例を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。 非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態の参考例を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。 非可逆回路素子の一例を示す図である。 図19の非可逆回路素子の分解斜視図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。図1は本発明の部品モジュールの第1実施形態を示し、(a)は配置状態を示す平面図、(b)は回路ブロック図、図2は非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態を示す平面図である。図3は磁気による吸引力の方向とランド電極の配置状態との関係の一例を示す図であって、(a)はランド電極を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。図4は吸引力の方向とランド電極の配置状態との関係の他の例を示す図であって、(a)はランド電極を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。
(部品モジュールの構成)
図1(a),(b)に示す部品モジュール1は、この実施形態では、樹脂やセラミックなどにより形成された基板2の実装面2aに、予め定められた特定方向にのみ信号を伝送する特性を有するアイソレータにより形成される非可逆回路素子100、各種の部品3、送信信号を増幅するパワーアンプ4などが実装されて電力増幅モジュールとして形成される。また、部品モジュール1は、無線LAN規格やBluetooth(登録商標)規格等の通信規格により通信を行う無線通信機器、携帯電話などの通信端末の送信回路部において使用される。
なお、図2に示すように、基板2の実装面2aの非可逆回路素子100の実装位置の周囲に複数のランド電極10が形成されている。そして、各部品3の外部電極3aが、それぞれ、各ランド電極10にはんだにより接続されることにより、複数の部品3が非可逆回路素子100の周囲に配置される。
基板2は、面内導体やビア導体等の所定の配線電極が形成された複数枚のセラミックグリーンシートの積層体が焼成された積層基板や積層樹脂基板などが、部品モジュール1の使用目的に応じて適宜選択されて使用される。また、部品モジュール1の使用目的に応じて、キャパシタやインダクタなどの部品が内蔵された基板2が採用されてもよい。
なお、基板2の実装面2aに設けられた各ランド電極10の形状および配置状態については後で詳細に説明する。
各部品3それぞれは、直方体状の部品本体を有し、部品本体の長手方向における両端それぞれに外部電極3aが設けられたチップキャパシタやチップインダクタ、チップ抵抗などのチップ部品により形成される。また、チップキャパシタやチップインダクタ、チップ抵抗などが適宜選択されて基板2の実装面2aのランド電極10にはんだを用いて実装された部品3により、非可逆回路素子100の特性が適宜調整される。また、基板2の実装面2aに実装されたチップキャパシタやチップインダクタ、チップ抵抗などの各種の部品3により、部品モジュール1を形成するのに必要な整合回路等の種々の回路が形成される。
なお、部品3の外部電極3にはFe、Co、Niなどの磁性体が含まれている。また、非可逆回路素子100の周囲に配置された各部品の配置状態については後で詳細に説明する。
パワーアンプ4は、送信信号を増幅する機能を有し、部品モジュール1の使用目的に応じて、高周波帯域の送信信号を増幅する機能を有するものなど、適宜、種々の回路構成でパワーアンプ4を形成すればよい。
非可逆回路素子100は、図20および図21に示す非可逆回路素子100とほぼ同様の構成を備えており、一対の対向する主面を有するフェライト101と、一対の永久磁石102とを備え、一方の永久磁石102の一の磁極と他方の永久磁石102の反対の磁極との間にフェライト101が配置されて形成されている。具体的には、フェライト101および永久磁石102は直方体状に形成されており、図2(および図20、図21)に示すように、永久磁石102の直流磁界Bが、フェライト101の主面に対してほぼ垂直方向に印加されるように、フェライト101および永久磁石102が、例えばエポキシ系の接着剤108を介して接合される。
また、フェライト101の両主面に直交する側面のうちの一つには、入力端子105、出力端子106および接地端子107が設けられている。また、フェライト101には、一端が入力端子105に接続され、他端が出力端子106に接続された第1の中心電極103と、両主面上では中心電極103と絶縁された状態で、一端が出力端子106に接続され、他端が接地端子107に接続された第2の中心電極104とが設けられている。
中心電極103は、フェライト101に導体膜により形成されており、フェライト101の一方の主面の右下の入力端子105から立ち上がり、2本に分岐した状態で左上方に比較的小さな角度で傾斜して延伸されている。そして、中心電極103は、左上方に立ち上がり、上端面に設けられた中継用電極を介して他方の主面に回り込んでいる。さらに、中心電極103は、他方の主面において、一方の主面から見て、当該主面に形成された中心電極103とほぼ重なるように左上方から右下方に向かって形成されて出力端子106と接続される。
また、中心電極104は、フェライトの両主面上で中心電極103と絶縁された状態で導体膜によりフェライト101に形成されており、フェライト101の一方の主面の右下の出力端子106から、フェライト101の長辺に対して比較的大きな角度で傾斜した状態で中心電極103と交差しつつフェライト101を巻回するように形成されて接地端子107と接続される。なお、中心電極103,104の交差角など、中心電極103,104のフェライト101に対する巻回状態が適宜調整されることで、非可逆回路素子100の入力インピーダンスや挿入損失などの電気的特性が調整される。
また、フェライト101、例えばYIGフェライトにより形成することができ、中心電極103,104および各端子105〜107は、銀や銀合金の厚膜または薄膜として印刷、転写、フォトリソグラフィなどの工法によりで形成することができる。また、中心電極103,104を絶縁する絶縁膜は、ガラスやアルミナなどの誘電体厚膜、ポリイミドなどの樹脂膜などを用いて、印刷、転写、フォトリソグラフィなどの工法で形成することができる。
なお、フェライト101は、絶縁膜および各種電極を含めて磁性体材料にて一体的に焼成することができ、この場合、各種電極を高温焼成に耐えるPd、AgまたはPd/Agにより形成するとよい。
また、永久磁石102の材質としては、残留磁束密度、保磁力といった磁気特性に優れ、高周波帯における絶縁性(低損失性)にも優れているストロンチウム系フェライトマグネットや、残留磁束密度、保磁力といった磁気特性に優れており、小型化に適し、高周波帯における絶縁性を考慮しても使用可能なランタン・コバルト系フェライトマグネットなど、どのような材質のものを採用してもよい。
以上のように構成された部品モジュール1では、図1(b)に示すように、入力ポートPinを介して入力された送信信号がパワーアンプ4により増幅され、増幅された送信信号が非可逆回路素子100を介して出力ポートPoutから出力される。なお、図1(b)では、部品モジュール1の主要な構成のみが図示されており、整合回路などのその他の構成は図示省略されている。
(ランド電極の構成)
ランド電極の構成について説明する。なお、図1および図2に示すように、この実施形態では、基板2の実装面2aに所定距離隔てて並べて配置された短冊形状の2個のランド電極10の組のそれぞれに、一の部品3の両端に設けられた外部電極3aがそれぞれはんだを用いて接続されることにより、一の部品3が2個のランド電極10に対して実装される。また、この実施形態では、部品3が実装される2個のランド電極10の配置状態として、以下で説明する2通りの配置状態が採用されている。
(1)ランド電極の配置状態の一例
部品3が実装される2個のランド電極10の組のうちの一部は、例えば図3(a)に示すように、永久磁石102の磁気による吸引力の方向である矢印αの方向に2個のランド電極10が所定距離隔てて並べて配置されている。また、2個のランド電極10のうち、非可逆回路素子100からの距離が遠い方のランド電極10は、その端縁部分に該端縁部分から延出した舌状の延出部11を有している。なお、組を成す2個のランド電極10の間隔は、部品3の長手方向における両端に設けられた外部電極3a間の距離とほぼ同一に設定されている。
また、延出部11は、ランド電極10の非可逆回路素子100から遠い側の端縁部分に形成されている。すなわち、ランド電極10の非可逆回路素子100から遠い側の端縁部分には、2個の延出部11が、互いに外側に広がるように異なる方向に延伸して形成されている。したがって、2個の延出部11は、吸引力の方向である矢印αの方向に交差する方向に延伸して形成される。また、2個の延出部11は、矢印αの方向に平行な直線Lについて線対称の位置に配置されている。
このように配置された2個のランド電極10の組には、図3(b)に示すように、直方体状の部品本体の長手方向が矢印αにほぼ平行に配置された部品3がはんだを用いて実装される。また、基板2の実装面2aに実装された状態の部品3からはみ出したランド電極10の延出部11の位置において、部品3の外部電極3aの側面にはんだフィレットが形成される。また、リフロー等により、各フィレットを形成するはんだが溶融した際には、各延出部11の延伸方向である矢印βの方向に表面張力が生じる。
(2)ランド電極の配置状態の他の例
部品3が実装される2個のランド電極10の組のうちの残りは、例えば図4(a)に示すように、永久磁石102の磁気による吸引力の方向である矢印αの方向に直交する方向に2個のランド電極10が所定距離隔てて並べて配置されている。また、2個のランド電極10それぞれは、その端縁部分に舌状の延出部11を有している。なお、組を成す2個のランド電極10の間隔は、部品3の長手方向における両端に設けられた外部電極3a間の距離とほぼ同一に設定されている。
また、延出部11は、2個のランド電極10それぞれの非可逆回路素子100から遠い側の端縁部分に形成されている。すなわち、2個のランド電極10それぞれの非可逆回路素子100から遠い側の端縁部分には、延出部11が、互いに外側に広がるように異なる方向に延伸して形成されている。したがって、2個のランド電極10それぞれに設けられた両延出部11は、吸引力の方向である矢印αの方向に交差する方向に延伸して形成されている。また、2個のランド電極10それぞれに設けられた両延出部11は、矢印αの方向に平行な直線Lについて線対称の位置に配置されている。
このように配置された2個のランド電極10の組には、図4(b)に示すように、直方体状の部品本体の長手方向が矢印αにほぼ直交するように配置されて部品3がはんだを用いて実装される。また、基板2の実装面2aに実装された状態の部品3からはみ出したランド電極10の延出部11の位置において、部品3の外部電極3aの側面にはんだフィレットが形成される。また、リフロー等により、各フィレットを形成するはんだが溶融した際には、各延出部11の延伸方向である矢印βの方向に表面張力が生じる。
(各部品の配置状態)
各部品の配置状態について説明する。なお、図1(a)および図2中の点線は、非可逆回路素子100から等距離の位置を示している。また、後の説明で用いる、図5,図6,図8,図11,図14〜図19においても、同様に非可逆回路素子100から等距離の位置が点線で示されているが、これらの図に関するその説明は省略する。
図2に示すように、非可逆回路素子100では、各永久磁石102の主面に直交する直流磁界Bが生じており、磁極が存在する各永久磁石102の主面付近(図2の紙面に向かって非可逆回路素子100の左右方向における両側)における磁界の磁力線は密な状態となる。その一方で、磁極が存在しない各永久磁石102の側面付近(図2の紙面に向かって非可逆回路素子100の上下方向における両側)における磁界の磁力線は、各永久磁石102の主面付近と比較すると疎な状態となる。
そこで、図2に示すように、非可逆回路素子100が有する永久磁石102による磁界の磁力線が密な部分である非可逆回路素子100の左右方向における両側の各ランド電極10は、磁力線が疎な部分である非可逆回路素子100の上下方向における両側の各ランド電極10よりも非可逆回路素子100から離れて配置されている。したがって、図1(a)に示すように、各部品3のうち、非可逆回路素子100の左右方向における両側に配置される部品3が、非可逆回路素子100の上下方向における両側に配置される部品3よりも非可逆回路素子100から離れて位置している。
また、図2に示すように、永久磁石102による磁界の磁力線密度がほぼ同様の位置に隣接配置される各ランド電極10は、永久磁石102の磁気による吸引力の方向である矢印αの方向に直交する方向に所定距離隔てて並べて配置された2個のランド電極10の組が、矢印αの方向に所定距離隔てて並べて配置された2個のランド電極10よりも非可逆回路素子100から離れて配置されている。したがって、図1(a)に示すように、隣接配置される複数の部品3について、矢印αの方向に部品本体の長手方向がほぼ直交して配置された部品3が、矢印αの方向に部品本体の長手方向がほぼ平行に配置された部品よりも非可逆回路素子100から離れて位置している。
以上のように、この実施形態によれば、非可逆回路素子100の周囲に、非可逆回路素子100が有する永久磁石102による磁界の磁力線が疎な部分と密な部分とが形成される。また、非可逆回路素子100の周囲に配置される複数の部品3それぞれが有する外部電極3aが、永久磁石102による磁界の磁力線が疎な部分から密な部分に向う矢印αの方向への吸引力により永久磁石102(非可逆回路素子100)に向って吸引される。また、各部品3(外部電極3a)を吸引する吸引力の大きさは、各部品3が配置された位置における磁力線が密であるほど大きくなる。
しかしながら、各部品3のうち、非可逆回路素子100が有する永久磁石102による磁界の磁力線が密な部分に配置される部品3が、磁力線が疎な部分に配置される部品3よりも非可逆回路素子100から離れて位置している。永久磁石102による磁界の磁力線は非可逆回路素子100から離れるのに従い疎になるので、永久磁石102の磁気による吸引力の大きさは、永久磁石102から離れるのに従い小さくなる。したがって、永久磁石102による磁力線が密な部分における部品3が非可逆回路素子100から離れて配置されることにより、例えば金属製のヨークを省略しても、非可逆回路素子100の周囲に配置される複数の部品3が永久磁石102の磁気による吸引力により移動して位置ずれするのを抑制することができる。また、各部品3の位置ずれが抑制されるので、部品3の位置ずれ不良の発生率を低減することができる。
また、隣接配置されることにより磁力線密度がほぼ同様の位置に配置された複数の部品3について、直方体状の部品本体の長手方向が永久磁石102の磁気による吸引力の方向である矢印αの方向にほぼ直交して配置された一方の部品3は、部品本体の長手方向における両端それぞれに設けられた外部電極3aが、永久磁石102(非可逆回路素子100)からの距離がほぼ同一の距離に配置される。したがって、部品本体両端それぞれに設けられた外部電極3aは、両方ともにほぼ同じ大きさの吸引力により非可逆回路素子100に向って矢印αの方向に吸引される。
その一方で、永久磁石102の磁気による吸引力の方向である矢印αの方向に部品本体の長手方向がほぼ平行に配置された他方の部品3では、部品本体の長手方向における両端それぞれに設けられた外部電極3aのうち、永久磁石102からの距離が遠い位置に配置された外部電極3aを吸引する吸引力の大きさは、永久磁石102からの距離が近い位置に配置された外部電極3aを吸引する吸引力の大きさよりも小さい。
また、一方の部品3と他方の部品3とが非可逆回路素子100からの距離がほぼ同じ位置に配置された場合に、非可逆回路素子100により近い位置に配置される外部電極3aの数は、一方の部品3の方が他方の部品3に比べて多い。したがって、一方の部品3は、他方の部品3よりも大きい吸引力で非可逆回路素子100(永久磁石102)に向って矢印Yの方向に吸引される。しかしながら、より大きな吸引力で吸引される一方の部品3が、他方の部品3よりも非可逆回路素子100から離れて位置することにより、一方の部品3を吸引する吸引力の大きさの低減が図られている。したがって、各部品3が永久磁石102の磁気による吸引力により位置ずれするのをより効果的に抑制することができる。
また、ランド電極10の端縁部分に舌状の延出部11が設けられているので、延出部11にはんだ溜まりが生じて部品3の外部電極3aの側面にはんだフィレットが形成される。したがって、はんだフィレットにより、永久磁石102の磁気による吸引力により部品3が位置ずれするのを抑制することができる。また、リフロー等によりフィレットのはんだが溶融した場合は、溶融したはんだにより生じる矢印βの方向への表面張力により、永久磁石102に向う矢印αの方向への吸引力により部品3が位置ずれするのを抑制することができる。
また、部品3の外部電極3aの側面に形成されるはんだフィレットにより部品3の位置ずれを抑制することができるので、各部品3および非可逆回路素子100を互いに近接配置することができる。したがって、各部品3および非可逆回路素子100の狭ギャップ化を図り、基板2の実装面2aに実装される部品3の高密度化を図ることができる。また、延出部11に形成されるはんだフィレットが溶融したときに生じる表面張力により、部品3のセルフアライメント効果の向上を図ることができる。
また、延出部11は、非可逆回路素子100から遠い側の端縁部分に形成されているので、非可逆回路素子100から遠い側の端縁部分に形成された延出部11の位置において部品3の外部電極3aの側面にはんだフィレットが形成される。したがって、リフロー等によりはんだが溶融した際に、非可逆回路素子100(永久磁石102)に向って部品3(外部電極3a)を吸引する矢印αの方向への吸引力と、反対側の矢印βの方向への表面張力が生じる。したがって、磁気による吸引力に溶融したはんだによる表面張力により対抗することができるので、より確実に部品が永久磁石102の吸引力により位置ずれするのを抑制することができる。
また、非可逆回路素子100の周囲に配置される各部品3は、永久磁石102の磁気による吸引力の方向である矢印αの方向に移動し易い。しかしながら、ランド電極10の延出部11が矢印αの方向に交差する方向に延伸して形成されているので、ランド電極10の位置ずれを抑制するはんだフィレットが溶融したときに、溶融したはんだによる表面張力が永久磁石102に向う吸引力と異なる矢印βの方向に生じる。したがって、溶融したはんだの表面張力と永久磁石102に向う吸引力とが確実に互いに相殺されるので、より確実に部品3が永久磁石102の磁気による吸引力により位置ずれするのを抑制することができる。
また、部品本体の長手方向が吸引力の方向である矢印αの方向に直交して配置される部品3が実装される2個のランド電極10が、所定距離隔てて矢印αの方向に直交する方向に並べて配置されている。また、両ランド電極10それぞれの非可逆回路素子100から遠い側の端縁部分に設けられた延出部11は、互いに外側に広がるように異なる方向に延伸して形成されている。そのため、所定距離隔てて矢印αの方向に直交する方向に並べて配置された2個のランド電極10に、一の部品3が実装された場合に、両ランド電極10のそれぞれに延出部11が形成されているので、当該部品3の外部電極3aの側面の各延出部11の位置にはんだフィレットが形成される。
したがって、2個のランド電極10に実装された一の部品3が永久磁石102の磁気による吸引力により位置ずれするのを抑制することができる。また、2個のランド電極10のそれぞれに延出部11が互いに異なる方向に延伸して形成されているので、リフロー等により各フィレットのはんだが溶融した際に、溶融した各フィレットのはんだによる表面張力が互いに異なる方向に生じて互いに相殺される。したがって、2個のランド電極10に実装された一の部品3が、各フィレットのはんだが溶融したときに生じる表面張力により位置ずれするのを抑制することができる。
また、部品本体の長手方向が吸引力の方向である矢印αの方向に平行に配置される部品3が実装される2個のランド電極10が、所定距離隔てて矢印αの方向に並べて配置されている。また、非可逆回路素子100から遠い方のランド電極10の非可逆回路素子100から遠い側の端縁部分に設けられた2個の延出部11は、互いに外側に広がるように異なる方向に延伸して形成されている。そのため、当該ランド電極10に接続された部品3の外部電極3aの側面の各延出部11の位置にはんだフィレットが形成される。
したがって、両ランド電極10に実装された部品3が永久磁石102の磁気による吸引力により位置ずれするのを複数のはんだフィレットにより確実に抑制することができる。また、非可逆回路素子100から遠い方のランド電極10の端縁部分に複数の延出部11が互いに異なる方向に延伸して形成されているので、リフロー等により各フィレットのはんだが溶融した際に、溶融した各フィレットのはんだによる表面張力が互いに異なる方向に生じて互いに相殺される。したがって、当該ランド電極10に接続された部品3が、各フィレットのはんだが溶融したときに生じる表面張力により位置ずれするのを抑制することができる。
また、各部品3が実装される2個のランド電極10の組のそれぞれには、2個の延出部11が永久磁石102の磁気による吸引力の方向である矢印αの方向に平行な直線Lについて線対称の位置に配置されている。したがって、2個のランド電極10の組において、2個の延出部11が直線Lについて線対称の位置に互いに異なる方向に延伸して配置されているので、2個のランド電極10の組に実装された部品3の外部電極3aの側面の直線Lについて線対称の位置にバランスよくはんだフィレットを形成することができる。また、リフロー等により各フィレットのはんだが溶融した際に、溶融した各フィレットのはんだによる表面張力の方向が直線Lについて線対称となるので、各表面張力がバランスよく相殺または合成される。したがって、2個のランド電極10の組に実装された部品3が、各フィレットのはんだが溶融したときに生じる表面張力により位置ずれするのを抑制することができる。
また、直方体状の部品本体を有する部品3が、その長手方向が永久磁石の磁気による吸引力の方向である矢印αの方向にほぼ直交するように配置されると、部品3の長手方向における両端それぞれに設けられた外部電極3aの両方が同じ大きさの吸引力により永久磁石102に向って吸引される。そのため、このように配置された部品3は永久磁石102に向う吸引力により位置ずれし易い。しかしながら、このように配置される部品3が実装されるランド電極10に延出部11が形成されているので、上記したように、当該部品3が磁気による吸引力により位置ずれするのを効果的に抑制することができる。
また、一対の永久磁石102を有し、一方の永久磁石102の一の磁極と他方の永久磁石102の反対の磁極との間にフェライト101が配置されて形成された、非常に実用的な構成の非可逆回路素子100を備える部品モジュール1を提供することができる。
(変形例)
変形例について図5〜図7を参照して説明する。図5および図6それぞれは非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態の変形例を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。図7は磁気による吸引力の方向とランド電極の形状および配置状態との関係の変形例を示す図であって、(a)はランド電極を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。
図5(a),(b)に示す例では、永久磁石102の磁気による吸引力の方向に部品本体の長手方向がほぼ直交するように配置される部品3が実装される2個のランド電極10の組のみが非可逆回路素子100の周囲に設けられている。そして、磁気による吸引力の方向に部品本体の長手方向が直交するように各部品3が非可逆回路素子100の周囲に配置される。
図6(a),(b)に示す例では、永久磁石102の磁気による吸引力の方向に部品本体の長手方向がほぼ直交するように配置される部品3が実装される2個のランド電極10の組において、両ランド電極10それぞれの非可逆回路素子100から遠い側の端縁部分に、延出部11が互いに狭まるように延伸して形成されている。このようにすると、部品3の外部電極3aの側面に形成されるはんだフィレットが部品3の外側方向に広がって形成されるおそれを抑制することができる。したがって、隣接する部品3どうしがはんだにより短絡するのを防止することができるので、各部品3の狭ギャップ化を図ることができる。
図7(a),(b)に示す例では、永久磁石102の磁気による吸引力の方向に部品本体の長手方向がほぼ平行に配置される部品3が実装される2個のランド電極10の組において、非可逆回路素子100に近い方のランド電極10の非可逆回路素子100から遠い側の端縁部分に2個の延出部11が設けられている。また、2個の延出部11は、ランド電極の両端に互いに外側に広がるように延伸して形成されている。このようにすると、部品3の外部電極3aの側面に形成されるはんだフィレットの部品3の外側方向への広がりを抑制することができる。したがって、隣接する部品3どうしがはんだにより短絡するのを防止することができるので、各部品3の狭ギャップ化を図ることができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について、図8〜図10を参照して説明する。図8は本発明の第2実施形態にかかる非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。図9は図8のランド電極の配置状態と磁気による吸引力の方向との関係を示す図であって、(a)はランド電極を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。図10は磁気による吸引力の方向とランド電極の配置状態との関係の変形例を示す図であって、(a)はランド電極を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。
この実施形態が上記した第1実施形態と異なるのは、部品3が実装される2個のランド電極10の組の両方のランド電極10それぞれがその端縁部分に延出部11を有する点である。その他の構成については、上記した第1実施形態と同様であるため、その構成については同一符号を付すことによりその説明を省略する。
図8(a)に示すように、この実施形態では、永久磁石102の磁気による吸引力の方向に部品本体の長手方向がほぼ直交するように配置される部品3が実装される2個のランド電極10の組が非可逆回路素子100の周囲に設けられている。そして、図8(b)に示すように、磁気による吸引力の方向に部品本体の長手方向が直交するように各部品3が非可逆回路素子100の周囲に配置される。
具体的には、図9(a)に示すように、永久磁石102の磁気による吸引力の方向である矢印αの方向に直交する方向に2個のランド電極10が所定距離隔てて並べて配置されている。また、一方のランド電極10の他方のランド電極10との反対側の端縁部分に、2個の延出部11が所定間隔を開けて配置されると共に互いに外側に広がるように延伸して形成されている。また、他方のランド電極10の一方のランド電極10と反対側の端縁部分に、2個の延出部11が所定間隔を開けて配置されると共に互いに外側に広がるように延伸して形成されている。
また、2個のランド電極10それぞれに設けられた各延出部11は、吸引力の方向である矢印αの方向に交差する方向に延伸して形成されている。また、2個のランド電極10それぞれに設けられた各延出部11は、矢印αの方向に平行な直線Lについて線対称の位置に配置されている。
このように配置された2個のランド電極10の組には、図9(b)に示すように、直方体状の部品本体の長手方向が矢印αにほぼ直交するように配置されて部品3がはんだを用いて実装される。また、基板2の実装面2aに実装された状態の部品3からはみ出したランド電極10の延出部11の位置において、部品3の外部電極3aの側面にはんだフィレットが形成される。また、リフロー等により、各フィレットを形成するはんだが溶融した際には、各延出部11の延伸方向である矢印βの方向に表面張力が生じる。
なお、上記したように2個のランド電極10の両方に延出部11が設けられたランド電極10の組が、永久磁石102の磁気による吸引力の方向に部品本体の長手方向がほぼ平行に配置されて部品3が実装されるように、非可逆回路素子100の周囲に設けられていてもよい。
具体的には、図10(a)に示すように、永久磁石102の磁気による吸引力の方向である矢印αの方向に2個のランド電極10が所定距離隔てて並べて配置される。また、両ランド電極10のそれぞれに、図9(a)に示す例と同様に、2個の延出部11が互いに外側に広がるように異なる方向に延伸して形成される。また、両ランド電極10にそれぞれ設けられた2個の延出部11は、矢印αの方向に平行な直線Lについて線対称の位置に配置されている。
このように配置された2個のランド電極10の組には、図10(b)に示すように、直方体状の部品本体の長手方向が矢印αにほぼ平行に配置された部品3がはんだを用いて実装される。また、基板2の実装面2aに実装された状態の部品3からはみ出したランド電極10の延出部11の位置において、部品3の外部電極3aの側面にはんだフィレットが形成される。また、リフロー等により、各フィレットを形成するはんだが溶融した際には、各延出部11の延伸方向である矢印βの方向に表面張力が生じる。
以上のように、この実施形態では、2個のランド電極10に、一の部品3が実装された場合に、各ランド電極10の外側に向って延出部11が形成されているので、当該部品3の側面に形成されるはんだフィレットが部品3の外側方向に広がって形成される。したがって、一の部品3が実装される2個のランド電極10がはんだにより短絡するのを防止することができる。また、当該部品3の平面視における4隅にはんだフィレットが形成されるので、リフロー等により各フィレットのはんだが溶融した場合に、溶融した各フィレットのはんだの表面張力は互いに四方に広がる方向に生じる。したがって、各表面張力が互いにバランスよく相殺されるので、溶融した各フィレットのはんだの表面張力により部品3が位置ずれするのを防止することができる。また、溶融したはんだの表面張力によるセルフアライメント効果をさらに向上させることができる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態について、図11〜図13を参照して説明する。図11は本発明の第3実施形態にかかる非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。図12は図11のランド電極の配置状態と磁気による吸引力の方向との関係を示す図であって、(a)はランド電極を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。図13は磁気による吸引力の方向とランド電極の配置状態との関係の変形例を示す図であって、(a)はランド電極を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。
この実施形態が上記した第2実施形態と異なるのは、部品3が実装される2個のランド電極10それぞれに設けられた延出部11が延伸する方向が異なる点である。その他の構成については、上記した第1実施形態と同様であるため、その構成については同一符号を付すことによりその説明を省略する。
図11(a)に示すように、この実施形態では、永久磁石102の磁気による吸引力の方向に部品本体の長手方向がほぼ直交するように配置される部品3が実装される2個のランド電極10の組が非可逆回路素子100の周囲に設けられている。そして、図11(b)に示すように、磁気による吸引力の方向に部品本体の長手方向が直交するように各部品3が非可逆回路素子100の周囲に配置される。
具体的には、図12(a)に示すように、永久磁石102の磁気による吸引力の方向である矢印αの方向に直交する方向に2個のランド電極10が所定距離隔てて並べて配置されている。また、一方のランド電極10の他方のランド電極10に対向する端縁部分に、2個の延出部11が所定間隔を開けて配置されると共に互いに外側に広がるように延伸して形成されている。また、他方のランド電極10の一方のランド電極10に対向する端縁部分に、2個の延出部11が所定間隔を開けて配置されると共に互いに外側に広がるように延伸して形成されている。
また、2個のランド電極10それぞれに設けられた各延出部11は、吸引力の方向である矢印αの方向に交差する方向に延伸して形成されている。また、2個のランド電極10それぞれに設けられた各延出部11は、矢印αの方向に平行な直線Lについて線対称の位置に配置されている。
このように配置された2個のランド電極10の組には、図12(b)に示すように、直方体状の部品本体の長手方向が矢印αにほぼ直交するように配置されて部品3がはんだを用いて実装される。また、基板2の実装面2aに実装された状態の部品3からはみ出したランド電極10の延出部11の位置において、部品3の外部電極3aの側面にはんだフィレットが形成される。また、リフロー等により、各フィレットを形成するはんだが溶融した際には、各延出部11の延伸方向である矢印βの方向に表面張力が生じる。
なお、上記したように2個のランド電極10の両方に延出部11が設けられたランド電極10の組が、永久磁石102の磁気による吸引力の方向に部品本体の長手方向がほぼ平行に配置されて部品3が実装されるように、非可逆回路素子100の周囲に設けられていてもよい。
具体的には、図13(a)に示すように、永久磁石102の磁気による吸引力の方向である矢印αの方向に2個のランド電極10が所定距離隔てて並べて配置される。また、両ランド電極10のそれぞれに、図12(a)に示す例と同様に、2個の延出部11が互いに外側に広がるように異なる方向に延伸して形成される。また、両ランド電極10にそれぞれ設けられた2個の延出部11は、矢印αの方向に平行な直線Lについて線対称の位置に配置されている。
このように配置された2個のランド電極10の組には、図13(b)に示すように、直方体状の部品本体の長手方向が矢印αにほぼ平行に配置された部品3がはんだを用いて実装される。また、基板2の実装面2aに実装された状態の部品3からはみ出したランド電極10の延出部11の位置において、部品3の外部電極3aの側面にはんだフィレットが形成される。また、リフロー等により、各フィレットを形成するはんだが溶融した際には、各延出部11の延伸方向である矢印βの方向に表面張力が生じる。
以上のように、この実施形態では、2個のランド電極10に、一の部品3が実装された場合に、各ランド電極10の内側に向って延出部11が形成されているので、当該部品3の外部電極3aの側面に形成されるはんだフィレットの部品3の外側方向への広がりを抑制することができる。したがって、隣接する部品3どうしがはんだにより短絡するのを防止することができるので、各部品3の狭ギャップ化を図ることができる。
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態について、図14を参照して説明する。図14は本発明の第4実施形態にかかる非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。
この実施形態が上記した第1実施形態と異なるのは、図14(a),(b)に示すように、隣接配置される複数の部品3を一の部品グループとして、非可逆回路素子100が有する永久磁石102による磁界の磁力線が密な部分である非可逆回路素子100の左右方向における両側に配置される部品グループが、磁力線が疎な部分である非可逆回路素子100の上下方向における両側に配置される部品グループよりも非可逆回路素子100から離れて位置している点である。また、永久磁石102の磁気による吸引力の方向にその長手方向が直交するように配置される各部品3は、磁気による吸引力の方向にその長手方向が平行に配置される各部品の外側に位置している。その他の構成については、上記した第1実施形態と同様であるため、その構成については同一符号を付すことによりその説明を省略する。
<第5実施形態>
本発明の第5実施形態について、図15を参照して説明する。図15は本発明の第5実施形態にかかる非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。
この実施形態が上記した第4実施形態と異なるのは、図15(a),(b)に示すように、非可逆回路素子100の周囲に配置される部品3の数が異なる点である。その他の構成については、上記した第4実施形態と同様であるため、その構成については同一符号を付すことによりその説明を省略する。
<第6実施形態>
本発明の第6実施形態について、図16を参照して説明する。図16は本発明の第6実施形態にかかる非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。
この実施形態が上記した第1実施形態と異なるのは、図16(a),(b)に示すように、隣接配置される複数の部品3について、永久磁石102の磁気による吸引力の方向にその長手方向が直交するように配置される部品3と、当該吸引力の方向にその長手方向が平行に配置される部品3とが、非可逆回路素子100から等距離の位置に配置されている点である。その他の構成については、上記した第1実施形態と同様であるため、その構成については同一符号を付すことによりその説明を省略する。
<第7実施形態>
本発明の第7実施形態について、図17を参照して説明する。図17は本発明の第7実施形態にかかる非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。
この実施形態が上記した第1実施形態と異なるのは、図17(a),(b)に示すように、ランド電極10が楕円状の平面視形状を有する点である。その他の構成については、上記した第1実施形態と同様であるため、その構成については同一符号を付すことによりその説明を省略する。
なお、ランド電極10の平面視形状としては、上記した短冊状や楕円状に限らず、円形状やL字状、鉤型など、部品3の構成に応じてランド電極の平面視形状を変更すればよい。
<参考例>
参考例について、図18および図19を参照して説明する。図18および図19は、非可逆回路素子の周囲に設けられたランド電極の配置状態の参考例を示す平面図であって、(a)はランド電極の配置状態を示し、(b)はランド電極に部品が実装された状態を示す。
(参考例(1))
図18(a),(b)に示す参考例が上記した第1実施形態と異なるのは、磁力線密度が密な部分に配置される部品3と、磁力線密度が疎な部分に配置される部品3とが非可逆回路素子100から等距離の位置に配置される点である。その他の構成については、上記した第1実施形態と同様であるため、その構成については同一符号を付すことによりその説明を省略する。
このように構成しても、隣接配置される複数の部品3について、永久磁石102の磁気による吸引力の方向にその長手方向が直交するように配置される部品3が、当該吸引力の方向にその長手方向が平行に配置される部品3よりも非可逆回路素子100から離れて位置しているので、部品3が永久磁石102の磁気による吸引力により位置ずれするのを抑制することができる。また、各ランド電極10の適切な位置に延出部11が設けられている。したがって、各部品3の外部電極3aの側面にはんだフィレットを確実に形成することができるので、部品3の位置ずれを効果的に抑制することができる。
(参考例(2))
図19(a),(b)に示す参考例が上記した第1実施形態と異なるのは、非可逆回路素子100の周囲に配置される複数の部品3が、全ての非可逆回路素子100から等距離の位置に配置されている点である。その他の構成については、上記した第1実施形態と同様であるため、その構成については同一符号を付すことによりその説明を省略する。
このように構成しても、各ランド電極10の適切な位置に延出部11が設けられている。したがって、各部品3の外部電極3aの側面にはんだフィレットを確実に形成することができるので、部品3の位置ずれを効果的に抑制することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上記したもの以外に種々の変更を行なうことが可能であり、例えば、部品モジュール1に、段間フィルタ(SAWフィルタ)や電力検出器がさらに実装されていてもよいし、部品モジュール1に、デュプレクサがさらに実装されていてもよい。また、部品モジュール1に、図示省略したスイッチ、ダイプレクサなどのマルチプレクサ、カプラなどがさらに搭載されていてもよい。
また、部品モジュール1は、非磁性体金属や磁性体金属などのカバーをさらに備えてもよいし、樹脂でモールドされてもよい。
また、非可逆回路素子は、上記した構成を有するアイソレータに限られるものではなく、その他の構成を有する周知のアイソレータを適宜、非可逆回路素子として採用してもよい。また、サーキュレータにより非可逆回路素子を形成してもよい。また、上記した非可逆回路素子100が倒れた状態で基板2の実装面2aに搭載されていてもよい。
また、基板2の実装面2aに配設される部品としては上記した例に限られるものではなく、部品モジュール1の使用目的や設計に応じて、適宜、最適な部品を最適な数だけ選択すればよい。
上記した各実施形態および参考例では、ランド電極の端縁部分に舌状に形成された延出部を例に挙げて説明したが、延出部の形状および形成位置は上記した例に限定されるものではない。すなわち、各種の部品が備える外部電極がランド電極に接続された際に、部品の外部電極のランド電極との接触面から平面視ではみ出すように、ランド電極の端縁部分の適切な位置に、該端縁部分から延出して延出部が形成されていればよい。より具体的には、非可逆回路が備える永久磁石とランド電極に接続される部品との相対的な位置関係、部品の永久磁石に対する向きなどに基づいて、ランド電極の端縁部分の適切な位置に適切な形状で延出部が形成されていればよい。
また、永久磁石を有する非可逆回路素子が実装される基板を備える部品モジュールに本発明を広く適用することができる。
1 部品モジュール
2 基板
3 チップ部品(部品)
3a 外部電極
10 ランド電極
11 延出部
100 非可逆回路素子
101 フェライト
102 永久磁石
α 矢印(吸引力の方向)
L 吸引力の方向に平行な直線

Claims (12)

  1. 永久磁石を有する非可逆回路素子と、
    前記非可逆回路素子の周囲に配置される複数の部品と、
    前記非可逆回路素子および前記各部品が実装される基板とを備え、
    前記各部品それぞれは外部電極を有し、前記各部品のうち、前記非可逆回路素子が有する前記永久磁石による磁界の磁力線が密な部分に配置される前記部品が、前記磁力線が疎な部分に配置される前記部品よりも前記非可逆回路素子から離れて位置する
    ことを特徴とする部品モジュール。
  2. 前記各部品それぞれは直方体状の部品本体を有し、前記部品本体の長手方向における両端それぞれに前記外部電極が設けられており、
    前記各部品のうち、隣接配置される複数の前記部品について、
    前記永久磁石の磁気による吸引力の方向に前記部品本体の長手方向がほぼ直交して配置された前記部品が、前記吸引力の方向に前記部品本体の長手方向がほぼ平行に配置された前記部品よりも前記非可逆回路素子から離れて位置する
    ことを特徴とする請求項1に記載の部品モジュール。
  3. 前記基板に設けられ前記部品の前記外部電極とはんだにより接続されるランド電極を備え、
    前記ランド電極は端縁部分に該端縁部分から延出した延出部を有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の部品モジュール。
  4. 前記延出部は、前記非可逆回路素子から遠い側の端縁部分に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の部品モジュール。
  5. 前記延出部は、前記永久磁石の磁気による吸引力の方向に交差する方向に延伸して形成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の部品モジュール。
  6. 2個の前記ランド電極が所定距離隔てて前記永久磁石の磁気による吸引力の方向に直交する方向に並べて配置され、
    前記両ランド電極のそれぞれに前記延出部が互いに異なる方向に延伸して形成されていることを特徴とする請求項5に記載の部品モジュール。
  7. 前記ランド電極の端縁部分に複数の前記延出部が互いに異なる方向に延伸して形成されていることを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の部品モジュール。
  8. 前記各延出部のうち、少なくとも2個の前記延出部が前記永久磁石の磁気による吸引力の方向に平行な直線について線対称の位置に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の部品モジュール。
  9. 2個の前記ランド電極が所定距離隔てて配置され、
    一方の前記ランド電極の他方の前記ランド電極に対向する端縁部分に、2個の前記延出部が所定間隔を開けて配置されると共に互いに外側に広がるように延伸して形成され、
    前記他方のランド電極の前記一方のランド電極に対向する端縁部分に、2個の前記延出部が所定間隔を開けて配置されると共に互いに外側に広がるように延伸して形成されている
    ことを特徴とする請求項3ないし8のいずれかに記載の部品モジュール。
  10. 2個の前記ランド電極が所定距離隔てて配置され、
    一方の前記ランド電極の他方の前記ランド電極と反対側の端縁部分に、2個の前記延出部が所定間隔を開けて配置されると共に互いに外側に広がるように延伸して形成され、
    前記他方のランド電極の前記一方のランド電極と反対側の端縁部分に、2個の前記延出部が所定間隔を開けて配置されると共に互いに外側に広がるように延伸して形成されている
    ことを特徴とする請求項3ないし8のいずれかに記載の部品モジュール。
  11. 直方体状の前記部品が、その長手方向が前記永久磁石の磁気による吸引力の方向にほぼ直交するように配置されて前記ランド電極に実装され、前記部品の長手方向における両端それぞれに前記外部電極が設けられていることを特徴とする請求項3ないし10のいずれかに記載の部品モジュール。
  12. 前記非可逆回路素子は、一対の前記永久磁石を有し、一方の前記永久磁石の一の磁極と他方の前記永久磁石の反対の磁極との間にフェライトが配置されて形成されている
    ことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の部品モジュール。
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