JP2015038552A - 電子機器、電子楽器、情報入力方法及びプログラム - Google Patents

電子機器、電子楽器、情報入力方法及びプログラム Download PDF

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【課題】複数のパラメータを共通の操作子で操作する場合の操作性を高めた電子楽器を提供する。
【解決手段】電子楽器1は、スライダー12A,12Bを有する操作部12と、CPUと、を備えている。操作部12は、指示値(目盛り)を変更可能なスライダー12A,12Bを有する。CPUは、所定の種類のパラメータをスライダー12A,12Bに割り当てる。CPUは、スライダー12A,12Bにパラメータが割り当てられた場合に、当該パラメータの示す値とスライダー12A,12Bが示す指示値とを対応付け、スライダー12A,12Bが操作される方向それぞれにおいて、スライダー12A,12Bの操作量に対応付けられたパラメータの示す値の変化量分、パラメータの示す値を変化させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器、電子楽器、情報入力方法及びプログラムに関する。
従来、スライダーや回転ボリューム等の操作子によって、使用されるパラメータを調整可能な電子機器が知られている。
このような電子機器において、共通の操作子によって、複数のパラメータを調整可能としているものがあり、ユーザは、調整するパラメータを選択した上で操作子に対する操作を行い、パラメータを目的の値に設定する。この場合、ユーザによって選択されたパラメータがメモリから読み込まれ、操作のために操作子に割り当てられる。
なお、特許文献1には、操作子としてのスライダーを画面に表示し、画面上でスライダーを移動させることで、パラメータを調整する技術が記載されている。
特開平3−126074号公報
しかしながら、操作子が機械的なスライダーや回転ボリューム等である場合、一般に、可動範囲に上限及び下限がある。したがって、調整のためにパラメータが割り当てられたときに、操作子が可動範囲において指し示している位置と、読み込まれたパラメータの値域内における現在の設定値とは様々な相対的関係を有することとなる。
このような状況に対応するために、操作子が操作された瞬間に、パラメータの設定値を操作子が可動範囲において指し示している位置に合わせて変更する技術がある。しかし、この場合、操作子の操作に対応して、パラメータが不連続に変化してしまうため、ユーザに違和感を与えることとなる。また、操作子が可動範囲において指し示す位置が、読み込まれたパラメータの設定値と整合するまで、操作子の操作に応答しない技術がある。しかし、この場合、ユーザはパラメータの調整のために無駄な操作を行わなければならない。
このように、従来の技術においては、複数のパラメータを共通の操作子で操作する場合の操作性が十分に高いものではなかった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、複数のパラメータを共通の操作子で操作する場合の操作性を高めることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様の電子機器は、
指示値を変更可能な操作子と、
前記操作子の指示値を取得する指示値取得手段と、
所定の種類のパラメータを前記操作子に割り当てるパラメータ割り当て手段と、
前記パラメータ割り当て手段によって前記操作子に前記パラメータが割り当てられた場合に、当該パラメータの示す値と前記操作子が示す指示値とを対応付け、前記操作子が操作される方向それぞれにおいて、前記操作子の操作量に対応付けられた前記パラメータの示す値の変化量分、前記パラメータの示す値を変化させるパラメータ変更手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、複数のパラメータを共通の操作子で操作する場合の操作性を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る電子楽器の外観構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る電子楽器のハードウェアの構成を示すブロック図である。 CPUが実行するメインフローの流れを説明するフローチャートである。 CPUが実行するスイッチ処理の流れを説明するフローチャートである。 CPUが実行するスライダー処理の流れを説明するフローチャートである。 CPUが実行するパラメータ値算出処理の流れを説明するフローチャートである。 スライダーの位置と音楽効果のパラメータ(音楽効果の値域)との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
[構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る電子楽器1の外観構成を示す模式図である。
電子楽器1は、本発明が適用される電子機器の一例であり、例えばMIDI(Musical Instrument Digital Interface)キーボードとして構成される。
図1において、電子楽器1は、鍵盤11と、操作部12と、スイッチ部13と、表示部14と、スピーカ15と、を備える。
鍵盤11は、複数の鍵で構成される。鍵盤11は、幹音に対応する複数の白鍵と、派生音に対応する複数の黒鍵からなる。鍵盤11を押下すると、押下された鍵盤を識別する信号等、発音のための信号が後述するCPU16に出力される。
操作部12は、指示値を変更するための操作子としてのスライダー12A,12Bと、スライダー12A,12Bによって調整する音楽効果を選択するための効果ボタン12a〜12c,12d〜12fとを備えている。効果ボタン12a〜12cのいずれかが押下されると、その効果ボタンに対応する音楽効果がスライダー12Aを操作することによって調整可能な状態となる。同様に、効果ボタン12d〜12fのいずれかが押下されると、その効果ボタンに対応する音楽効果がスライダー12Bを操作することによって調整可能な状態となる。スライダー12A,12Bは+側(例えば図1中の上側)及び−側(例えば図1中の下側)に操作することが可能であり、それぞれの操作方向及び操作量に応じて、音楽効果が変化される。効果ボタン12a〜12c,12d〜12fは、例えば、カットオフ周波数の調整やリズムの調整等、度合いを調整可能な音楽効果に対応付けられている。
本実施形態において、効果ボタン12a〜12c,12d〜12fが押下され、スライダー12A,12Bに音楽効果が割り当てられた場合、その音楽効果として現在設定されているパラメータの値と、スライダー12A,12Bの現在の位置(指示値)とが対応付けられる。そして、スライダー12A,12Bが+側に移動されると、スライダー12A,12Bの現在の位置から+側の端部の位置までが、現在のパラメータの値からパラメータの最大値までに割り当てられる。同様に、スライダー12A,12Bが−側に移動されると、スライダー12A,12Bの現在の位置から−側の端部の位置までが、現在のパラメータの値からパラメータの最小値までに割り当てられる(図7参照)。
スイッチ部13は、各種ボタン等で構成され、ユーザの操作に応じて各種情報を入力する。スイッチ部13は、例えば、音色を選択するボタンや伴奏のタイプを選択するボタン等、択一的な設定事項に対応付けられている。
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)等のディスプレイ等で構成され、例えば、スライダー12A,12Bによって調整される音楽効果の現在の設定値、音色名、リズム名等の各種情報を含んだ画像等を表示する。
スピーカ15は、後述する音源部30、DSP(Digital Signal Processor)に、アンプを介して接続される。これにより、音源で生成された楽音データをアナログ波形信号に変換、アンプで増幅されてスピーカ15から出力する。
次に、電子楽器1のハードウェアの構成について説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る電子楽器1のハードウェアの構成を示すブロック図である。
電子楽器1は、図2に示すように、鍵盤11と、操作部12と、スイッチ部13と、表示部14と、スピーカ15と、音源部30とに加えて、さらに、A/D12Cと、波形ROM(Read Only Memory)30aと、CPU(Central Processing Unit)16と、ROM17と、RAM(Random Access Memory)18と、バス19と、入出力インターフェース20と、記憶部21と、ドライブ22と、を備えている。
A/D12Cは、スライダー12A,12Bの位置を示すアナログ信号をデジタル信号に変換し、CPU16に出力する。
波形ROM30aには、音源部30から出力される楽音のための波形データが記録されている。
CPU16は、ROM17に記録されているプログラム、または、RAM18にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
具体的には、CPU16は、後述するメインフローや、サブフローであるスライダー処理を実行し、その処理結果であるスライダー12A,12Bの位置に対応するパラメータをRAM18に記憶する。
RAM18には、CPU16が各種の処理を実行する上において必要なデータ等が適宜記憶される。
CPU16、ROM17及びRAM18は、バス19を介して相互に接続されている。このバス19にはまた、入出力インターフェース20も接続されている。入出力インターフェース20には、鍵盤11、スイッチ部13、表示部14、音源部30、記憶部21及びドライブ22が接続されている。なお、操作部12は、A/D12Cを介してCPU16に接続されている。
記憶部21は、ハードディスクあるいはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、電子楽器1の制御のための各種プログラムやデータを記憶する。
ドライブ22には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ22によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部21にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部21に記憶されている各種データも、記憶部21と同様に記憶することができる。
[動作]
次に、電子楽器1の動作について説明する。
まず、図3を参照して、CPU16が実行するメインフローについて説明する。
図3は、CPU16が実行するメインフローの流れを説明するフローチャートである。
メインフローは、電子楽器1の電源ONと共に起動され、電源OFFとされるまで繰り返し実行される。
ステップS1において、CPU16は、初期化処理を行う。具体的には、CPU16は、RAM18や音源部30等を初期化する。
ステップS2において、CPU16は、後述するスイッチ処理を実行する。
スイッチ処理とは、スライダー12A,12Bに対して調整する音楽効果を割り当てるための処理である。
ステップS3において、CPU16は、後述するスライダー処理を実行する。
スライダー処理とは、スライダー12A,12Bの操作に対応して、スライダー12A,12Bに割り当てられている音楽効果のパラメータを更新するための処理である。
ステップS4において、CPU16は、電子楽器1における各種情報(音色名、リズム名、音楽効果の設定値等)を表示部14に表示する処理(表示処理)を実行する。
ステップS5において、CPU16は、鍵盤11に対する押鍵を検出する処理(押鍵処理)を実行する。
ステップS6において、CPU16は、ステップS5で検出された押鍵に従って、音源部30における発音を制御する処理(発音処理)を実行する。
ステップS6の後、処理はステップS2に移行する。
[スイッチ処理]
次に、メインフローのステップS2において、サブフローとして実行されるスイッチ処理について説明する。
図4は、CPU16が実行するスイッチ処理の流れを説明するフローチャートである。
スイッチ処理は、スライダー12A,12Bそれぞれを対象として並行に実行されるが、以下、スライダー12Aを対象とするスイッチ処理を例として説明する。
スイッチ処理が開始されると、ステップS11において、CPU16は、効果ボタン12a〜12cが押下され、スライダー12Aに音楽効果が割り当てられたか否か(即ち、スライダー12Aに音楽効果のパラメータが設定されたか否か)の判定を行う。
スライダー12Aに音楽効果が割り当てられていない場合、ステップS11においてNOと判定されて、処理はステップS12に進む。
これに対し、スライダー12Aに音楽効果が割り当てられた場合、ステップS11においてYESと判定されて、処理はステップS13に進む。
ステップS12において、CPU16は、他の操作(スイッチ部13のボタンの押下操作等)に対応する処理を実行する。具体的には、CPU16は、スイッチ部13の押下操作等に対応して、音色や伴奏のタイプを選択する処理等を実行する。なお、他の操作が行われていない場合、ステップS12の処理はスルーされる。
ステップS13において、CPU16は、スライダー12Aに割り当てられた音楽効果における現在のパラメータの値をスライダー12Aによって制御するパラメータPcに設定する。
ステップS12及びステップS13の後、処理はメインフローに戻る。
[スライダー処理]
次に、メインフローのステップS3において、サブフローとして実行されるスライダー処理について説明する。
図5は、CPU16が実行するスライダー処理の流れを説明するフローチャートである。
スライダー処理が開始されると、ステップS21において、CPU16は、A/D12Cから入力されたデジタル信号が示す値をスライダー12Aの現在の位置を示すパラメータSnewに設定する。
ステップS22において、CPU16は、設定したパラメータSnewが、Snewの前回の値であるパラメータSoldよりも大きいか否か(即ち、スライダー12Aが+側に移動されたか否か)の判定を行う。
パラメータSnewがパラメータSoldよりも大きい場合、ステップS22においてYESと判定されて、処理はステップS23に移行する。
これに対し、パラメータSnewがパラメータSoldよりも大きくない場合、ステップS22においてNOと判定されて、処理はステップS24に移行する。
ステップS23において、CPU16は、スライダー12Aの移動方向を示すパラメータdirecに+側を示す「UP」を設定する。
ステップS24において、CPU16は、パラメータSnewがパラメータSoldよりも小さいか否か(即ち、スライダー12Aが−側に移動されたか否か)の判定を行う。
パラメータSnewがパラメータSoldよりも小さい場合、ステップS24においてYESと判定されて、処理はステップS25に移行する。
これに対し、パラメータSnewがパラメータSoldよりも小さくない場合、ステップS24においてNOと判定されて、処理はステップS26に移行する。
ステップS25において、CPU16は、スライダー12Aの移動方向を示すパラメータdirecに−側を示す「DOWN」を設定する。
ステップS26において、CPU16は、スライダー12Aの移動方向を示すパラメータdirecに移動していないことを示す「STOP」を設定する。
ステップS23、ステップS25及びステップS26の後、処理はステップS27に移行する。
ステップS27において、CPU16は、後述するパラメータ値算出処理を実行する。
パラメータ値算出処理とは、スライダー12Aの移動方向に応じてパラメータPcを算出するための処理である。
ステップS28において、CPU16は、パラメータSoldにパラメータSnewを設定する。
ステップS28の後、処理はメインフローに戻る。
[パラメータ値算出処理]
次に、スライダー処理のステップS27において、サブフローとして実行されるパラメータ値算出処理について説明する。
図6は、CPU16が実行するパラメータ値算出処理の流れを説明するフローチャートである。
パラメータ値算出処理が開始されると、ステップS31において、CPU16は、スライダー12Aの移動方向を示すパラメータdirecに+側を示す「UP」が設定されているか否かの判定を行う。
パラメータdirecに+側を示す「UP」が設定されている場合、ステップS31においてYESと判定されて、処理はステップS32に移行する。
これに対し、パラメータdirecに+側を示す「UP」が設定されていない場合、ステップS31においてNOと判定されて、処理はステップS33に移行する。
ステップS32において、CPU16は、スライダー12Aによって制御するパラメータPcの変化量wを以下の(1)式に従って算出する。
w=(100−Pc)/(100−Sold)×(Snew−Sold) (1)
ステップS33において、CPU16は、パラメータdirecに−側を示す「DOWN」が設定されているか否かの判定を行う。
パラメータdirecに−側を示す「DOWN」が設定されている場合、ステップS33においてYESと判定されて、処理はステップS34に進む。
これに対し、パラメータdirecに−側を示す「DOWN」が設定されていない場合、ステップS33においてNOと判定されて、処理はステップS35に進む。
ステップS34において、CPU16は、スライダー12Aによって制御するパラメータPcの変化量wを以下の(2)式に従って算出する。
w=Pc/Sold×(Snew−Sold) (2)
ステップS35において、CPU16は、スライダー12Aによって制御するパラメータPcの変化量wにゼロを設定する。
ステップS32、ステップS34及びステップS35の後、処理はステップS36に移行する。
ステップS36において、CPU16は、スライダー12Aによって制御するパラメータPcにおける現在の値に変化量wを加算し、パラメータPcを更新する。
ステップS36の後、処理はスライダー処理に戻る。
以上のような処理によって、スライダー12Aに音楽効果が割り当てられた場合、その音楽効果として現在設定されているパラメータが、スライダー12Aの現在の位置と対応付けられる。そして、スライダー12Aの現在の位置から+側の端部の位置までが、現在のパラメータの値からパラメータの最大値までに割り当てられる。同様に、スライダー12Aの現在の位置から−側の端部の位置までが、現在のパラメータの値からパラメータの最小値までに割り当てられる。
図7は、スライダー12Aの位置と音楽効果のパラメータ(音楽効果の値域)との関係を示す図である。
図7に示すように、効果ボタン12a〜12cのいずれかが押下されたときに、スライダー12Aが全目盛り100における目盛り10の位置にあり、音楽効果のパラメータが最大値に対して60%に設定されていたとする。
このとき、スライダー12Aの目盛りと音楽効果のパラメータとで表される座標は(10,60)の点Xとして特定される。
そして、スライダー12Aが+側に移動されると、上記(1)式に従って、スライダー12Aの位置と音楽効果のパラメータとは、特性Aに沿って変化する。
一方、スライダー12Aが−側に移動されると、上記(2)式に従って、スライダー12Aの位置と音楽効果のパラメータとは、特性Bに沿って変化する。
即ち、スライダー12Aを+側に操作した場合と−側に操作した場合とでは、スライダー12Aの移動量に対応する音楽効果のパラメータの変化量(即ち、特性Aと特性Bの傾き)が異なる。
なお、特性Aあるいは特性Bに沿って変化している途中(例えば点X’)でスライダー12Aを逆方向に動かした場合、図7の破線で示す特性上を0点に向かって動くようになる。つまり音楽効果は、スライダー12Aを逆方向に動かす度に、新たな特性(図7で示される特性Cにより近い)の線に沿って変化することになる。
さらに、スライダー12Aが、一旦、最大または最小の位置に移動され、スライダー12Aの位置と音楽効果のパラメータとの相対的な関係が一致した場合(0目盛の時に0%、または、100目盛の時に100%)、以降、スライダー12Aを+側または−側のどちらに移動した場合でも、常に、スライダー12Aの位置と音楽効果のパラメータとの相対的な関係が一致した状態で変化する(図7の特性Cに沿って変化する)。
ちなみに、操作子が操作された瞬間に、パラメータの設定値を操作子が可動範囲において指し示している位置に合わせて変更する技術では、スライダー12Aが操作された瞬間に、図7における点Xから特性Cにおける目盛り10の位置に変化する。そのため、音楽効果のパラメータが60%から10%程度に急激に減少することとなる。
また、操作子が可動範囲において指し示す位置が、読み込まれたパラメータの設定値と整合するまで、操作子の操作に応答しない技術では、スライダー12Aが図7における点Xから+側に操作されても、目盛り60を超えるまで音楽効果のパラメータが変化しないこととなる。
これに対し、本発明の場合、スライダー12Aを+側に操作する場合及び−側に操作する場合のいずれにおいても、直ちに音楽効果のパラメータを変化させることができ、ユーザは無駄な操作を行う必要がない。また、スライダー12Aの操作に対する音楽効果の変化が連続的であり、ユーザに違和感を与えることがない。
即ち、本発明によれば、複数のパラメータを共通の操作子で操作する場合の操作性をより高めることができる。
ところで、効果ボタン12a〜12c,12d〜12fが押下され、スライダー12A,12Bに音楽効果が割り当てられたときに、スライダー12A,12Bの位置が100目盛り、かつ、音楽効果のパラメータが100%未満である場合、スライダー12Aが上限に位置するため、音楽効果のパラメータを現在値から増加させる操作ができない事態が生じ得る。同様に、効果ボタン12a〜12c,12d〜12fが押下され、スライダー12A,12Bに音楽効果が割り当てられたときに、スライダー12A,12Bの位置が0目盛り、かつ、音楽効果のパラメータが0%より大きい場合、スライダー12Aが下限に位置するため、音楽効果のパラメータを現在値から減少させる操作ができない事態が生じ得る。
このため、上述の実施形態では、一旦、スライダー12A,12Bを移動できる方向に移動させ、逆方向に移動することで、効果ボタン12a〜12c,12d〜12fが押下され、スライダー12A,12Bに音楽効果が割り当てられたときに、スライダー12A,12Bが上限または下限にある場合であっても、音楽効果の調整を行うことが可能になる。
[変形例1]
上述の実施形態において、スライダー12A,12Bに音楽効果が割り当てられた場合に、スライダー12A,12Bが現在の位置から+側あるいは−側に操作されたときの音楽効果のパラメータの変化の特性として、種々の形態を採用することができる。
例えば、図7に示すように、特性A,Bを直線とする場合の他、対数関係とすること(スライダー12A,12Bの移動量に対して、音楽効果のパラメータを対数とする等)が可能である。
また、図7において、X点からより早く特性Cに近づくように、特性A,Bを2次以上の関数とし、特性Cに収束する効果を高めることも可能である。
以上説明したように、本実施形態の電子楽器1は、スライダー12A,12Bを有する操作部12と、CPU16と、を備えている。
操作部12は、指示値(目盛り)を変更可能なスライダー12A,12Bを有する。
CPU16は、所定の種類のパラメータをスライダー12A,12Bに割り当てる。
CPU16は、スライダー12A,12Bにパラメータが割り当てられた場合に、当該パラメータの示す値とスライダー12A,12Bが示す指示値とを対応付け、スライダー12A,12Bが操作される方向それぞれにおいて、スライダー12A,12Bの操作量に対応づけられたパラメータの示す値の変化量分、パラメータの示す値を変化させる。
そのため、スライダー12A,12Bをいずれかの方向に操作した場合に、その方向それぞれに対応した操作量に対する変化量分、パラメータが変化する。
したがって、複数のパラメータを共通のスライダー12A,12Bで操作する場合の操作性を高めることが可能となる。
CPU16は、パラメータの示す値から当該パラメータの上限値までをスライダー12A,12Bが示している指示値から当該スライダー12A,12Bの可動範囲の一端までに割り当て、パラメータの示す値から当該パラメータの下限値までをスライダー12A,12Bが示している指示値から当該スライダー12A,12Bの可動範囲の他端までに割り当てる。
したがって、スライダー12A,12Bが現在示している値からの操作方向ごとに、適切な変化の割合でパラメータを変化させることができる。
CPU16は、スライダー12A,12Bの操作が開始された後、所定のタイミングでスライダー12A,12Bが操作される方向それぞれにおいて、スライダー12A,12Bの操作量に対応づけられたパラメータ値の変化量を対応付けて、パラメータ値を変化させる。
したがって、スライダー12A,12Bを操作するごとに、スライダー12A,12Bの操作量に対するパラメータの変化量を基準となる特性に近づけることができる。
CPU16は、スライダー12A,12Bにパラメータが割り当てられた場合に、スライダー12A,12Bが可動範囲の端部(目盛り0または目盛り100)を示しているときには、パラメータが示す値をスライダー12A,12Bの可動範囲の端部に対応する値(0%または100%)に変更する。
したがって、スライダー12A,12Bにパラメータが割り当てられたときにスライダー12A,12Bが可動範囲の端部に位置していても、パラメータの変更を容易に行うことが可能となる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上述の実施形態では、操作部12の形態を直線状のスライダー12A,12Bとする場合を例に挙げて説明したが、本発明は、回転ボリューム、リボンコントローラ、タッチパッドに表示された操作子等、種々の形態の操作子に適用することができる。
また、上述の実施形態では、本発明が適用される電子機器として、電子楽器を例に挙げて説明したが、特にこれに限定されない。
例えば、本発明は、パラメータ変更機能を有する電子機器一般に適用することができる。具体的には、例えば、本発明は、ノート型のパーソナルコンピュータ、プリンタ、テレビジョン受像機、ビデオカメラ、携帯型ナビゲーション装置、携帯電話機、スマートフォン、音響機器としてのミキサー、ビデオ編集装置、ポータブルゲーム機等に適用可能である。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、上述の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が電子楽器1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能構成を用いるのかは特に上述の例に限定されない。
また、1つの機能構成は、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図2のリムーバブルメディア31により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディア31は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、または光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図1のROM17や、図1の記憶部21に含まれるハードディスク等で構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
指示値を変更可能な操作子と、
前記操作子の指示値を取得する指示値取得手段と、
所定の種類のパラメータを前記操作子に割り当てるパラメータ割り当て手段と、
前記パラメータ割り当て手段によって前記操作子に前記パラメータが割り当てられた場合に、当該パラメータの示す値と前記操作子が示す指示値とを対応付け、前記操作子が操作される方向それぞれにおいて、前記操作子の操作量に対応づけられた前記パラメータの示す値の変化量分、前記パラメータの示す値を変化させるパラメータ変更手段と、
を備えることを特徴とする電子機器。
[付記2]
前記パラメータ変更手段は、前記パラメータの示す値から当該パラメータの上限値までを前記操作子が示している指示値から当該操作子の可動範囲の一端までに割り当て、前記パラメータの示す値から当該パラメータの下限値までを前記操作子が示している指示値から当該操作子の可動範囲の他端までに割り当てることを特徴とする付記1に記載の電子機器。
[付記3]
前記パラメータ変更手段は、前記操作子の操作が開始された後、一定周期で、前記操作子が示している指示値を基点として、前記操作子が操作される方向それぞれにおいて、前記操作子の操作量に対する前記パラメータの示す値の変化量を対応付けて、前記パラメータの示す値を変化させることを特徴とする付記1または2に記載の電子機器。
[付記4]
前記パラメータ変更手段は、前記パラメータ割り当て手段によって前記操作子に前記パラメータが割り当てられた場合に、前記操作子が可動範囲の端部を示しているときには、前記パラメータが示す値を前記操作子の可動範囲の端部に対応する値に変更することを特徴とする付記1から3のいずれか1つに記載の電子機器。
[付記5]
指示値を変更可能な操作子と、
前記操作子の指示値を取得する指示値取得手段と、
所定の種類のパラメータを前記操作子に割り当てるパラメータ割り当て手段と、
前記パラメータ割り当て手段によって前記操作子に前記パラメータが割り当てられた場合に、当該パラメータの示す値と前記操作子が示す指示値とを対応付け、前記操作子が操作される方向それぞれにおいて、前記操作子の操作量に対応づけられた前記パラメータの示す値の変化量分、前記パラメータの示す値を変化させるパラメータ変更手段と、
前記パラメータ変更手段にて変更されたパラメータの値に基づいた楽音を生成する音源手段と、
を備えることを特徴とする電子楽器。
[付記6]
指示値を変更可能な操作子が指示する指示値を取得し、
所定の種類のパラメータを前記操作子に割り当て、
前記操作子に前記パラメータが割り当てられた場合に、当該パラメータの示す値と前記操作子が示す指示値とを対応付け、前記操作子が操作される方向それぞれにおいて、前記操作子の操作量に対応づけられた前記パラメータの示す値の変化量分、前記パラメータの示す値を変化させることを特徴とする情報入力方法。
[付記7]
コンピュータに、
指示値を変更可能な操作子が指示する指示値を取得する指示値取得機能と、
所定の種類のパラメータを前記操作子に割り当てるパラメータ割り当て機能と、
前記パラメータ割り当て機能によって前記操作子に前記パラメータが割り当てられた場合に、当該パラメータの示す値と前記操作子が示す指示値とを対応付け、前記操作子が操作される方向それぞれにおいて、前記操作子の操作量に対応づけられた前記パラメータの示す値の変化量分、前記パラメータの示す値を変化させるパラメータ変更機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
1・・・電子楽器、11・・・鍵盤、12・・・操作部、12A,12B・・・スライダー、12a〜12f・・・効果ボタン、13・・・スイッチ部、14・・・表示部、15・・・スピーカ、16・・・CPU、17・・・ROM、18・・・RAM、19・・・バス、20・・・入出力インターフェース、21・・・記憶部、22・・・ドライブ、30・・・音源部、30a・・・波形ROM

Claims (7)

  1. 指示値を変更可能な操作子と、
    前記操作子の指示値を取得する指示値取得手段と、
    所定の種類のパラメータを前記操作子に割り当てるパラメータ割り当て手段と、
    前記パラメータ割り当て手段によって前記操作子に前記パラメータが割り当てられた場合に、当該パラメータの示す値と前記操作子が示す指示値とを対応付け、前記操作子が操作される方向それぞれにおいて、前記操作子の操作量に対応づけられた前記パラメータの示す値の変化量分、前記パラメータの示す値を変化させるパラメータ変更手段と、
    を備えることを特徴とする電子機器。
  2. 前記パラメータ変更手段は、前記パラメータの示す値から当該パラメータの上限値までを前記操作子が示している指示値から当該操作子の可動範囲の一端までに割り当て、前記パラメータの示す値から当該パラメータの下限値までを前記操作子が示している指示値から当該操作子の可動範囲の他端までに割り当てることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記パラメータ変更手段は、前記操作子の操作が開始された後、一定周期で、前記操作子が示している指示値を基点として、前記操作子が操作される方向それぞれにおいて、前記操作子の操作量に対する前記パラメータの示す値の変化量を対応付けて、前記パラメータの示す値を変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
  4. 前記パラメータ変更手段は、前記パラメータ割り当て手段によって前記操作子に前記パラメータが割り当てられた場合に、前記操作子が可動範囲の端部を示しているときには、前記パラメータが示す値を前記操作子の可動範囲の端部に対応する値に変更することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電子機器。
  5. 指示値を変更可能な操作子と、
    前記操作子の指示値を取得する指示値取得手段と、
    所定の種類のパラメータを前記操作子に割り当てるパラメータ割り当て手段と、
    前記パラメータ割り当て手段によって前記操作子に前記パラメータが割り当てられた場合に、当該パラメータの示す値と前記操作子が示す指示値とを対応付け、前記操作子が操作される方向それぞれにおいて、前記操作子の操作量に対応づけられた前記パラメータの示す値の変化量分、前記パラメータの示す値を変化させるパラメータ変更手段と、
    前記パラメータ変更手段にて変更されたパラメータの値に基づいた楽音を生成する音源手段と、
    を備えることを特徴とする電子楽器。
  6. 指示値を変更可能な操作子が指示する指示値を取得し、
    所定の種類のパラメータを前記操作子に割り当て、
    前記操作子に前記パラメータが割り当てられた場合に、当該パラメータの示す値と前記操作子が示す指示値とを対応付け、前記操作子が操作される方向それぞれにおいて、前記操作子の操作量に対応づけられた前記パラメータの示す値の変化量分、前記パラメータの示す値を変化させることを特徴とする情報入力方法。
  7. コンピュータに、
    指示値を変更可能な操作子が指示する指示値を取得する指示値取得機能と、
    所定の種類のパラメータを前記操作子に割り当てるパラメータ割り当て機能と、
    前記パラメータ割り当て機能によって前記操作子に前記パラメータが割り当てられた場合に、当該パラメータの示す値と前記操作子が示す指示値とを対応付け、前記操作子が操作される方向それぞれにおいて、前記操作子の操作量に対応づけられた前記パラメータの示す値の変化量分、前記パラメータの示す値を変化させるパラメータ変更機能と、
    を実現させることを特徴とするプログラム。
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