以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。このスロットマシン1の上部前面側には、可変表示装置2が設けられている。可変表示装置2の内部には、3つのリール3L、3C、3Rから構成されるリールユニット3が設けられている。
リール3L、3C、3Rは、それぞれステッピングモータから構成されるリールモータ3ML、3MC、3MR(図2参照)の駆動によって回転/停止させられる。リールモータ3ML、3MC、3MRを構成するステッピングモータの詳細については、後述する。
リール3L、3C、3Rの外周部に描かれた図柄は、リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止したときにおいて、可変表示装置2において上中下三段に表示される。また、リール3L、3C、3Rの外周部には、互いに識別可能な複数種類の図柄が21個ずつ、所定の順序で描かれている。リール3L、3C、3Rにおける図柄の配列については、後述する。
リールユニット3内には、リール3L、3C、3Rのそれぞれに対して、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR(図2参照)と、背面から光を照射するリールランプ3LP(図2参照)とが設けられている。可変表示装置2には、上中下段の3本及び対角線の2本の合計5本の入賞ラインが設定される。
また、可変表示装置2の周囲には、各種表示部が設けられている。可変表示装置2の下側には、払出数表示部21と、クレジット表示部22と、ペイアウト表示部23とが設けられている。払出数表示部21は、7セグメント表示器による払出数表示器51(図2参照)によって構成され、後述するビッグボーナスにおいて払い出されたメダル数の合計を表示する。さらに、払出数表示部21は、エラーが発生したときに、発生したエラーの種類に対応したコード(エラーコード)を表示するためにも用いられる。
クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52(図2参照)によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数及び払い出し枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。ペイアウト表示部23は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器53(図2参照)によって構成され、入賞が成立した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。
可変表示装置2の左側には、1枚賭け表示部24、2枚賭け表示部25、及び3枚賭け表示部27が設けられている。1枚、2枚、3枚賭け表示部24、25、27は、それぞれ1枚、2枚、3枚賭けランプ54、55、57(図2参照)が点灯状態となることで、現時点で設定されている賭け数を遊技者に示す。
可変表示装置2の右側には、投入指示表示部29と、スタート表示部30と、ウェイト表示部31と、リプレイ表示部32と、ゲームオーバー表示部33とが設けられている。
投入指示表示部29は、投入指示ランプ59(図2参照)が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60(図2参照)が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。ウェイト表示部31は、ウェイトランプ61(図2参照)が点灯状態となることで、後述するウェイトがかかっていることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62(図2参照)が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ゲームオーバー表示部33は、ゲームオーバーランプ63(図2参照)が点灯状態となることで、スロットマシン1が打ち止めになったことを示す。
可変表示装置2の上側には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、遊技状態、当選フラグの設定状況、または可変表示装置2に導出された図柄の種類、もしくは遊技者の選択に応じて様々な演出用の画像を表示する。また、液晶表示器4には、遊技履歴などの遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。
また、可変表示装置2の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16とが設けられている。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭け数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図2参照)が内部に配されている。
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示表示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44(図2参照)によって検出されると、賭け数が設定され、或いはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭け数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図2参照)またはMAXBETスイッチ46(図2参照)によって検出されると、クレジットからの賭け数の設定が行われる。
精算ボタン16は、既に賭け数として設定されたメダル、或いは蓄積されたクレジットに対応したメダルの払い出しを指示するためのボタンである。精算ボタン16の操作が精算スイッチ47(図2参照)によって操作が検出されると、賭け数が設定されていれば、まず設定された賭け数に応じたメダルが払い出され、賭け数が設定されていなければ(精算ボタン16の操作で先に賭け数分のメダルが払い出された場合を含む)、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rとが設けられている。スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図2参照)によって検出されると、リール駆動モータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、リール3L、3C、3Rが回転開始する。リール3L、3C、3Rが回転開始した後所定の条件が成立することにより停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となると、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図2参照)が点灯状態となって、その旨が遊技者に示される。
停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図2参照)で検出されると、リール3L、3C、3Rの回転が停止される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作から対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ミリ秒である。
リール3L、3C、3Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190ミリ秒の間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、後述する停止制御テーブルにより選択される停止図柄は、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
さらに、停止ボタン12L、12C、12Rを覆うパネルが、ボーナス告知部36として適用されている。ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図2参照)が点灯状態となることで、後述する各種ボーナスの入賞が可能となっていることを遊技者に告知する。また、停止ボタン12Rの右側には、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18が設けられている。
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払い出し口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払い出し口71は、ホッパー80(図2参照)によって払い出しが行われたメダルを外部に排出するものである。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図2参照)が発した光が照射される。
スロットマシン1の下部前面側と、上部前面側の左右とには、それぞれ演出手段としてのスピーカ7U、7L、7Rが設けられている。スピーカ7U、7L、7Rは、スタートレバー11や停止ボタン12L、12C、12Rの操作時、或いは入賞時において所定の効果音を出力する。さらにはエラーの発生時、前面扉の解放時、設定値の変更時、並びに賭け数及びクレジットの精算時における警報音の出力を行うと共に、遊技状態に応じた様々な演出音の出力を行う。
さらに、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2及び液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75M(図2参照)の発光により光による演出を行う遊技効果表示部5A〜5Mが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Mは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行うものである。なお、遊技効果表示部5A〜5Mの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。
図2は、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図示するように、このスロットマシン1の制御回路は、電源基板100、遊技制御基板101、演出制御基板102、リール中継基板103、リールランプ中継基板104、外部出力基板105、演出中継基板106、及び操作部中継基板107に大きく分けて構成される。
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。図2では、遊技制御基板101、ホッパー80、各スイッチ91〜94にのみ接続されているように示しているが、電源基板100は、他の各部への電力の供給も行っている。電源基板100は、スロットマシン1の内部に設けられ、メダルの払い出し動作を行うホッパーモータ82と、メダルの払い出しを検知する払い出しセンサ81とから構成されるホッパー80に接続されている。
電源基板100は、後述する内部抽選への当選確率を設定し、これに基づいて算出されるメダルの仮想払出率の設定値(設定1〜設定6)を変更するための設定スイッチ91、設定スイッチ91を操作有効とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112)をリセットする第2リセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94にもそれぞれ接続されており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。これらのスイッチ91〜94は、スロットマシン1の内部に設けられている。
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113及びI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116、電源監視回路117、リセット回路118その他の回路を搭載している。
CPU111は、計時機能、タイマ割り込みなどの割り込み機能(割り込み禁止機能を含む)を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。CPU111の処理ワードは、1バイトであり、RAM112やROM113のアドレスは、1バイト単位で付けられている。
RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。RAM112は、バッテリバックアップされており、スロットマシン1がOFFされても、記憶内容を保持するものとなっている。RAM112には、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするカウンタのための領域が設けられている。クレジット数に関するデータは、RAM112に記憶されるものとなっている。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
乱数発生回路115は、パルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。
電源監視回路117は、電源基板100から供給される電源電圧を監視し、電圧の低下を検出したときに、電圧低下信号を制御部110に対して出力する。制御部110は、特に図示はしないが、電源監視回路117に接続された割込入力端子を備えており、割込入力端子に電圧低下信号が入力されることでCPU111に外部割り込みが発生し、CPU111は、電断割込処理を実行する。
リセット回路118は、電源投入時において制御部110が起動可能なレベルまで電圧が上昇したきにリセット信号を出力して制御部110を起動させると共に、制御部110から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわち制御部110が一定時間動作を行わなかった場合に、制御部110に対してリセット信号を出力し、制御部110を再起動させる。
CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。CPU111は、I/Oポート114を介して演出制御基板102に、後述する各種のコマンドを送信する。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へ情報(コマンド)は一方向のみで送られ、演出制御基板102から遊技制御基板101へ向けて情報(コマンド)が送られることはない。
遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドは、1つが2バイトで構成され、上位1バイトがコマンドの種類を示す制御情報、下位1バイトが制御状態の内容を示す情報である。遊技制御基板101から演出制御基板102にコマンドを送信する場合、CPU111は、送信すべきコマンドを、上位バイト、下位バイトの順でRAM112に設けられたコマンド送信バッファに設定する。
CPU111は、場合によっては同時期に複数のコマンドを演出制御基板102に送信する必要があるので、RAM112のコマンド送信バッファには、所定数のコマンドを設定することのできるだけの容量がある。例えば、同時期に2つのコマンドを送信する場合には、1つめのコマンドの上位バイト、下位バイト、2つめのコマンドの上位バイト、下位バイトといった具合に、RAM112のコマンド送信バッファに設定される。コマンド送信バッファに設定された各コマンドの上位バイト、下位バイトは、I/Oポート114からバイト単位で演出制御基板102に送られる。
遊技制御基板101には、操作部中継基板107を介して、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、或いは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行っている。
遊技制御基板101には、また、操作部中継基板107を介して、流路切り替えソレノイド49、払出数表示器51、クレジット表示器52、ペイアウト表示器53、投入指示ランプ59、1枚賭けランプ54、2枚賭けランプ55、3枚賭けランプ57、ゲームオーバーランプ63、スタートランプ60、リプレイランプ62、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63Rが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。
また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されている。CPU111は、後述する内部抽選によりRAM112に設定される当選フラグに従って選択される停止制御テーブルを参照して、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRを制御して、リール3L、3C、3Rを停止させる。遊技制御基板101には、さらに演出中継基板106を介して演出制御基板102が接続されている。
演出中継基板106は、遊技制御基板101から演出制御基板102へ送信される情報の一方向性を担保するために設けられた基板である。演出中継基板106は、この状態を調べることによって遊技制御基板101や演出制御基板102を調べなくても、遊技制御基板101の制御部110に不正な信号(特に演出制御基板102に外部から入力されるようになっている信号)が入力されるような改造がなされていないかどうかをチェックすることができるようにするものである。
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123及びI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125及びサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行うと共に、演出制御基板102内の各回路及びこれに接続された各回路を制御する。RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。RAM122も、バッテリバックアップされており、スロットマシン1がOFFされても、記憶内容を保持するものとなっている。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
CPU121による演出の実行は、I/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて行われる。遊技制御基板101から送信されたコマンドがI/Oポート124に届くと、CPU121に対してコマンド受信割り込みが発生し、このコマンド受信割り込み処理によって、当該受信したコマンドをRAM122のコマンド受信バッファに順次入れていく。CPU121は、コマンド受信バッファに入れられたコマンドを2バイト単位で取り出し、その上位バイトでコマンドの種類を、下位バイトでコマンドの示す内容を判断して処理を行う。
遊技制御基板101から同時期に複数のコマンドが送信されている場合などは、CPU121は、当然のことながら複数のコマンドを同時に処理することができない。このため、RAM122のコマンド受信バッファも、複数のコマンドを入れておけるだけの容量があり、CPU121は、コマンド受信バッファから取り出した1つのコマンドに基づく処理が終了した時点で未だ別のコマンドがコマンド受信バッファに入れられていれば、次のコマンドに基づく処理を行うものとする。なお、RAM122のコマンド受信バッファの容量は、RAM112のコマンド送信バッファの容量よりも大きくなっている。
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75M、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、蛍光灯6、ウェイトランプ61、ボーナス告知ランプ66が接続されている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPが接続されている。演出制御基板102の制御部120は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行っている。
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105及びリールユニット3との間を中継している。リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。満タンセンサ90は、スロットマシン1の内部に設けられ、ホッパー80からオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク内のメダルが満タンになったことを検知するものである。
満タンセンサ90により満タンが検知されると、満タンエラーとなる。なお、満タンセンサ90により満タンが検出されているかどうかは、1ゲームに1回、例えば、賭け数の確定したタイミングでチェックするものとすることができる。もっとも、前回のゲームでリプレイに入賞していたときには、満タンセンサ90により満タンが検出されているかどうかをチェックしないものとなっている。
外部出力基板105は、後述する情報提供端子板を介してホールの管理コンピュータなどの外部装置に接続されており、遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力された各種のボーナス中信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、及びセキュリティ信号を、当該外部装置に出力する。セキュリティ信号には、後述するようにドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号が含まれる。
外部出力基板105には、前面扉が開放状態にあることを検出する扉開放センサ95が搭載されており、扉開放センサ95の検出信号に基づいてセキュリティ信号のうちのドア開放信号が出力される。外部出力基板105は、スロットマシン1への電力の供給が行われているとき(すなわち、スロットマシン1がONのとき)に蓄電するとともに、電力の供給が遮断されているとき(すなわち、スロットマシン1がOFFのとき)に、該蓄電した電力を外部出力基板105に供給する蓄電池から構成されるバックアップ電源を搭載している。
スロットマシン1の電源がONされているときには、外部出力基板105は、電源基板100からの電力供給で、扉開放センサ95により前面扉が開放状態にあることを検出し、前面扉が開放状態にあることを示すドア開放信号を含むセキュリティ信号を外部装置に出力する。一方、スロットマシン1の電源がOFFされているときには、外部出力基板105は、このバックアップ電源から電力供給で、扉開放センサ95により前面扉が開放状態にあることを検出し、前面扉が開放状態にあることを示すドア開放信号を含むセキュリティ信号を外部装置に出力する。
外部出力基板105は、メダル投入口13からメダルが投入される度、或いは1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15が操作される度にメダルIN信号を出力するのではなく、スタートレバー11の操作時にまとめてメダルIN信号を出力するものとしている。図3(a)は、メダルIN信号の出力状況を示すタイミングチャートである。図示するように、CPU111は、スタートレバー11の操作が検出された時点、すなわち当該ゲームにおける賭け数が確定した時点で、設定された賭け数分のメダルIN信号をまとめて出力する。詳しくは、メダルの投入が許可された状態においてメダルの投入が1枚検出される毎に、賭け数が1ずつ加算される。
その後、スタートレバー11の操作が検出された時点、すなわち当該ゲームに用いられる賭け数が確定した時点で、設定された賭け数分のメダルIN信号をまとめて出力する。
図3(a)では、3枚のメダルが投入された場合を示しており、スタートレバー11の操作時にメダルIN信号が続けて3回出力される様子を示している。また、賭け数の全部または一部がクレジットを用いて設定された場合も、スタートレバー11の操作が検出された時点で、設定された賭け数分のメダルIN信号をまとめて出力するものとなっている。
一方、メダルOUT信号は、メダルの払い出しを伴う小役の入賞により、ホッパー80からメダルを1枚払い出す度に出力するものとしている。ホッパー80からメダルを払い出すのではなく、クレジットを加算する場合も、クレジットを1加算する毎に、メダルOUT信号を出力するものとしている。図3(b)は、ホッパー80からメダルが払い出される場合を例としたメダルOUT信号の出力状況を示すタイミングチャートである。
図示するように、メダルOUT信号は、1枚ずつのメダルの払い出しが払い出しセンサ81によって検出される度に、1パルスのメダルOUT信号を出力する。このため、図3(b)に示すように、メダルの払い出し中に最後のメダルの払い出しが検出されてから予め定められた払い出しメダルなし時間が経過してメダル切れと判定されたり、メダルの連続検出時間が予め定められたメダル詰まりと判定され、払い出しエラー状態となって払い出し動作が停止した場合には、払い出し動作の停止までに実際に払い出された枚数分のメダルOUT信号のみが出力される。
払い出しエラーが解除され、残りの払い出しが再開すると、残りのメダルの払い出しが1枚ずつ払い出しセンサ81によって検出される度に、残りのメダルの払い出しに伴うメダルOUT信号が出力されることとなる。そして、最後のメダルの払い出しが検出され、メダルOUT信号の出力が完了した時点で1ゲームの制御が終了し、この時点でメダルの投入が許可される。
ところで、遊技制御基板101や演出制御基板102等は、機種変更の際には交換が必要となるため、その際には本体から取り外される。遊技制御基板101を取り外す際には各種遊技用電子部品(1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、投入メダルセンサ44、リールセンサ3SL、3SC、3SR、リールモータ3ML、3MC、3MR、ホッパーモータ82、払い出しセンサ81など)との接続を解除する必要があるため、故障等が発生しない限り本体から取り外して交換する必要がないのでスロットマシンの本体所定箇所に固設されている各種遊技用電子部品と遊技制御基板101とは、中継基板103、106、107を経由して接続されているとともに、これら基板同士及び基板と遊技用電子部品とは中継ケーブルを介して接続されている。また中継ケーブルと基板とは、中継ケーブルの端部に設けられたケーブル側コネクタと基板の配線パターンと電気的に接続された基板側コネクタとの接続により電気的に接続されている。
遊技制御基板101には、電源基板100の電圧生成回路により生成された直流電圧が供給される。電源基板100から供給される直流電圧は、コンデンサからなるバックアップ電源に蓄電され、これによってRAM112の記憶状態が保持されるようになっている。バックアップ電源の供給ラインは、バックアップ電源に蓄積された電圧は、遊技制御基板101、操作部中継基板107、投入メダルセンサ44、操作部中継基板107を経由した後、遊技制御部110に供給され、遊技制御部110におけるRAM112の記憶状態が保持されるようになっている。このため、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されている状態で、遊技制御基板101の基板側コネクタと中継ケーブルのケーブル側コネクタとの接続、中継ケーブルのケーブル側コネクタと操作部中継基板107の基板側コネクタとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタと中継ケーブルのケーブル側コネクタとの接続、のいずれかの接続を解除することで、バックアップ電源の供給ラインが切断され、遊技制御部110のRAM112のデータを保持できず、消失することとなる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、遊技制御基板101と遊技用電子部品との間のコネクタ接続の解除を規制することで、各種電子部品から不正に信号を取り出し、また、各種電子部品に不正に信号を入力する打ち込み器具の接続を困難としている。具体的には、遊技制御基板101の基板側コネクタと中継ケーブルのケーブル側コネクタとの接続、中継ケーブルのケーブル側コネクタと操作部中継基板107の基板側コネクタとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタと中継ケーブルのケーブル側コネクタとの接続についてこれらコネクタ同士の接続の解除を、コネクタ規制部材によって規制するようになっている。コネクタ規制部材は、規制解除部位を破壊しない限り取り外し不能とされており、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ接続を解除するためには、解除規制部位を破壊しなければならず、これにより、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ接続が1つでも解除されると、その痕跡が残るとともに、その痕跡を消すことが極めて困難となっている。
また、遊技制御基板101は基板ケースに収容され、該基板ケースに収容された状態にスロットマシン1の本体に取り付けられるとともに、基板ケースを構成する上部ケースの封止片と下部ケースの封止片とを固着することにより、封止片を破壊しなければ、基板ケースを解放し、収容された遊技制御基板101へのアクセスを不能とすることで遊技制御基板101への不正を困難なものとする。もっとも、このままでは、封止片が外部に露呈するため、封止片を破壊して基板ケースを開放することが比較的容易になる。そこで、基板ケースの封止片を覆う被覆部材を取り付け、これにより基板ケースの封止片が被覆部材に被覆され、封止片に直接アクセスすることが不可能となり、封止片を破壊し、上部ケースと下部ケースとを開放して遊技制御基板101を取り出すのに非常に困難な作業を要することとなるため、遊技制御基板101を不正な基板に交換するという不正行為がされるのを防止している。
次に、リールモータ3ML、3MC、3MRを構成するステッピングモータについて説明する。リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータは、例えば、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータと、これに対向するロータとで構成される。ロータは、多数の歯車状突起を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。
ステッピングモータは、遊技制御基板101のCPU111からパルス信号(励磁パルス)を受け、ステータの各励磁相φ1〜φ4に順次励磁電流が流れて、これらの励磁相φ1〜φ4が所定の順序に従って励磁されることによりロータを回転駆動させ、回転軸の回転によりリール3L、3C、3Rを回転させる。ステッピングモータを回転駆動するための制御方法としては、例えば、1−2相励磁方式が適用される。1−2相励磁方式は、励磁相φ1〜φ4のうちでパルス信号を入力する励磁相を(φ1,φ2)、(φ1)、(φ4,φ1)、(φ4)、(φ3,φ4)、(φ3)、(φ2,φ3)、(φ2)、(φ1,φ2)…と順次切り替えており、パルス信号を入力する励磁相を1相または2相とすることを交互に繰り返すものとなっている。
このように励磁相φ1〜φ4に励磁電流を与えるためのパルス信号を入力する度に、ステッピングモータの回転軸は、1ステップずつ回転することとなる。ステッピングモータの回転ステップは、リールモータ3ML、3MC、3MRのそれぞれについてRAM112に設けられたカウンタによりカウントされるものとなる。そして、カウントされているステッピングモータの回転ステップに応じて入力するパルス信号の励磁相をどのように切り替えればよいかが分かるものとなる。
また、リール3L、3C、3Rの回転に伴ってリールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置が検出されると、カウンタの値がクリアされるものとなる。従って、リールモータ3ML、3MC、3MRの回転角度、すなわちリール3L、3C、3Rの図柄位置は、その回転ステップによりカウントされるカウンタの値(ステップ数)を参照すれば分かることとなる。
ステッピングモータの回転を停止させる場合には、目標停止位置に合わせて詳細を後述する2相励磁制御によりロータの回転を急制動させた後、後述する3相励磁制御によりロータを停止させる。これにより、リールモータ3ML、3MC、3MRのロータと一体的に結合されているリール3L、3C、3Rの回転を停止させるものである。
次に、設定値の変更について説明する。設定キースイッチ92をON状態としてスロットマシン1を起動すると、設定変更モードに移行し、ここでRAM112の格納領域のうち、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするカウンタと使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する。設定変更モードにおいて、設定スイッチ91により新たな設定値を設定し、スタートレバー11の操作により新たな設定値を確定させてから設定キースイッチ92をOFF状態とすると、ゲームを実行するための処理を開始させることができる。
一方、設定キースイッチ92をOFF状態としてスロットマシン1を起動した場合は、RAM112のデータが壊れているかどうかを診断し、RAM112のデータが壊れていなかった場合、すなわち前回のスロットマシン1の電源をOFFしたときのデータが正常なままで残っている場合には、RAM112に記憶されているデータはそのままとして、前回にスロットマシン1の電源をOFFしたときの状態から、ゲームを実行するための処理を開始させることができる。ゲームを実行するための処理は、1ゲーム毎に繰り返して行われるものとなる。
次に、可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rにおける図柄配列について説明する。図4は、この実施の形態にかかるスロットマシン1において、可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rに描かれた図柄の配列を示す図である。図示するように、リール3L、3C、3Rの外周部には、それぞれ「赤7」(図中、黒で表示している7)、「青7」(図中、斜線で示している7)、「白7」(図中、白抜きで表示している7)、「BAR」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「JAC」、「★」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が、それぞれに21個ずつ所定の順序で描かれている。
図面での都合上、これらの図柄はリール3L、3C、3R毎に縦に並べて記載されているが、実際には円筒形のリール3L、3C、3Rの外周部に描かれているものであるため、図柄の配列としては循環しており、20番の図柄と0番の図柄は隣あっている。また、例えば、20番の図柄から4コマを引き込んだ位置にある図柄というのは、3番の図柄ということになる。
図示するように、リール3L、3C、3Rの何れについても「JAC」は、互いに5コマ以内の間隔で配置されている。「ベル」は、左のリール3Lについては6コマ間隔で配置されている箇所がある(他の箇所は、5コマ以内)が、中と右のリール3C、3Rについては5コマ以内の間隔で配置されている。「スイカ」は、リール3L、3C、3Rの何れについても、配置間隔が5コマよりも大きくなっている箇所がある。「チェリー」は、右のリール3Rに2つだけしか配置されてなく、互いの配置間隔は、7コマよりも大きくなっている。また、右のリール3Rの各々の「チェリー」の2つ下には、「ベル」が配置されている。
「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」は、リール3L、3C、3Rの何れについても、配置間隔が5コマよりも大きくなっている箇所がある(1つのリール上で1個しか配置されていないこともある)。特に左のリール3Lについては、「赤7」と「青7」、「赤7」と「BAR」、「青7」と「白7」の互いの配置間隔が7コマ以上となっている。中のリール3Cについては、「赤7」と「青7」、「青7」と「白7」、「白7」と「BAR」の互いの配置間隔が7コマ以上となっている。右のリール3Rについては、「赤7」と「青7」、「赤7」と「白7」、「青7」と「BAR」の互いの配置間隔が7コマ以上となっている。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2の何れかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められている。遊技状態としては、通常遊技状態の他に、特別遊技状態としてのビッグボーナス、レギュラーボーナスと、通常遊技状態よりもリプレイ当選確率(後述するリプレイA、Bの当選確率の合計)が高くなるRTとしてのレアRT、有利RT、不利RT、内部中RTとがある。ビッグボーナス中でレギュラーボーナスが提供される場合を除いて、複数種類の遊技状態に同時に制御されることはなく、新たな遊技状態が開始されれば、これまで制御されていた遊技状態は終了となる。なお、遊技状態の遷移については、後ほど詳しく説明する。
また、入賞となる役の種類には、大きく分けて、特別遊技状態への移行を伴う特別役(ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)、レギュラーボーナス)と、メダルの払い出しを伴う小役(スイカ、ベル、チェリー)と、賭け数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役(リプレイA、リプレイB)とがある。図5(a)は、このスロットマシン1において入賞となる役の種類と可変表示装置2における図柄の組み合わせを説明する図である。
ビッグボーナス(A)は、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス以外の遊技状態において何れかの入賞ラインに「赤7−赤7−赤7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(B)は、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス以外の遊技状態において「青7−青7−青7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(C)は、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス以外の遊技状態において何れかの入賞ラインに「白7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)またはビッグボーナス(C)に入賞すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。
レギュラーボーナスは、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス以外の遊技状態において何れかの入賞ラインに「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス入賞すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスでは、小役(特にベル)の当選確率が他の遊技状態に比べて高くなる。
レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したときの何れか早いほうで終了する。ビッグボーナスにおいては、メダルの払い出し枚数が465枚を越えるまで、レギュラーボーナスが繰り返して提供される(ビッグボーナス中の各ゲームの開始時(内部抽選を行う前)にレギュラーボーナスに制御されているかどうかをチェックし、レギュラーボーナスに制御されていなければ、レギュラーボーナスに制御する)。
なお、後述する内部抽選においてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選していても、リール3L、3C、3Rについて「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」が必ずしも5コマ以内の間隔で配置されている訳ではないので、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によってはこれらの役に入賞しない場合がある。もっとも、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選は、入賞するまで持ち越される。
スイカは、何れの遊技状態においても何れかの入賞ラインに「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。リール3L、3C、3Rの何れについても「スイカ」は、5コマ以内の間隔で配置されている訳ではないので、スイカに当選していても、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によっては入賞しない場合がある。小役であるスイカの当選は、入賞しなくても持ち越されない。
ベルは、何れの遊技状態においても何れかの入賞ラインに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。左のリール3Lには「ベル」が最大でも6コマ間隔で配置されており、中と右のリール3C、3Rには「ベル」が5コマ以内の間隔で配置されているので、左の停止ボタン12Lを1番目に操作することを条件として、ベルに当選していれば必ず入賞する。ベルの当選時に中のリール3Cの「ベル」を中段に停止させるのであれば、左の停止ボタン12Lを2番目に操作しても、ベルに当選していれば必ず入賞する。小役であるベルの当選は、入賞しなくても持ち越されない。
チェリーは、何れの遊技状態においても右のリール3Rについて何れかの入賞ラインに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、1入賞ラインについて2枚のメダルが払い出される。チェリーの入賞となる場合は、「チェリー」が右のリール3Rの上段または下段の何れかに停止することとなる(上段または下段に停止させることができないが、中段に停止させることができるという場合はない)ので、合計4枚のメダルが払い出されることとなる。なお、右のリール3Rについて「チェリー」は、7コマ以内の間隔で配置されている訳ではないので、停止ボタン12Rの操作タイミングによってはチェリーに当選していても入賞しないことがある。
また、チェリーに当選しているときには、右のリール3Rに「チェリー」を停止させることができるか否かに関わらず、停止ボタン12Lの操作タイミングによって左のリール3Lに「チェリー」が停止されることがある。ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているときも、左のリール3Lに「チェリー」が停止されることがある。小役であるチェリーの当選は、入賞しなくても持ち越されない。
リプレイAは、何れかの入賞ラインに「JAC−JAC−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイBは、何れかの入賞ラインに「JAC−JAC−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。なお、リプレイA、リプレイBをまとめて、単に「リプレイ」と呼ぶ場合がある。
リプレイに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭け数を設定することなく開始できる。レギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)では、リプレイA、リプレイBの何れにも入賞することはないが、他の遊技状態では、詳細を後述するように、遊技状態毎に抽選対象となるリプレイの種類が定められている。例えば、リプレイAは、レギュラーボーナス以外の何れの遊技状態でも入賞し得るが、リプレイBは、不利RTでしか入賞し得ない。
リール3L、3C、3Rについての「JAC」、リール3Rについての「ベル」は、5コマ以内の間隔で配置されているため、内部抽選においてリプレイAまたはリプレイBに当選しているときには、必ずこれらの役に入賞する。また、リプレイA及びリプレイBは、当選時において他の如何なる役よりも優先して入賞するようにリール制御が行われるため、リプレイAまたはリプレイBに当選しているときには、さらに他の役に当選(ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選の持ち越しを含む)していても、必ずこれらの役に入賞する。
ビッグボーナス及びレギュラーボーナス以外の遊技状態のうちで、ゲーム数の制限がない通常遊技状態またはレアRTにおいてスイカに入賞すると、有利RTに遊技状態が制御される。有利RTは、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの入賞によって終了させられる場合の他、300ゲームを消化するまで制御される。既に有利RTに制御されているときにスイカに入賞しても、改めて有利RTに制御されることはなく、これまでの有利RTがそのまま継続するだけである。ボーナス当選している内部中RT、またはゲーム数に制限のある不利RTにおいてスイカに入賞しても、ゲーム数に制限のある有利RTには制御されない。
ビッグボーナス及びレギュラーボーナス以外の遊技状態のうちで、ゲーム数の制限がない通常遊技状態またはレアRTにおいてチェリーに入賞すると、不利RTに遊技状態が制御される。不利RTは、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)、レギュラーボーナス、またはリプレイBの入賞によって終了させられる場合の他、200ゲームを消化するまで制御される。既に不利RTに制御されているときにチェリーに入賞しても、改めて不利RTに制御されることはなく、これまでの不利RTがそのまま継続するだけである。ボーナス当選している内部中RT、またはゲーム数の制限のある有利RTにおいてチェリーに入賞しても、ゲーム数に制限のある不利RTには制御されない。
また、不利RTにおいてリプレイBに入賞すると、レアRTに遊技状態が制御される。リプレイBを抽選対象とするのはレアRTだけであるので、レアRTには、不利RTにおいてリプレイBに入賞した場合にのみ制御される。ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスの遊技状態が終了した後には、通常遊技状態に制御される。また、有利RT、不利RTが、それぞれの規定ゲーム数(300ゲーム、200ゲーム)を消化することにより終了したときには、通常遊技状態に制御される。
以下、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートレバー11の操作時)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路115から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技者が設定した賭け数と、設定スイッチ91により設定された設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。内部抽選における当選は、排他的なものである。
内部抽選では、各役について遊技状態及び設定値毎に登録されている判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、その対象となっている役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該役の当選フラグがRAM112に設定される。判定値数は、ROM113に遊技状態別当選役テーブルに登録されている。内部抽選の結果に応じて設定された当選フラグのうち、特別役の当選フラグは、入賞するまで次のゲーム以降に持ち越される。また、各種小役、再遊技役の当選フラグは、入賞したか否かに関わらずに、当該ゲーム限りで消去される。
図5(b)は、遊技状態別当選役テーブルを示す図である。遊技状態別当選役テーブルは、ROM113に予め格納され、内部抽選において遊技状態毎に各抽選対象となる役の判定値数を登録したテーブルである。ここでは、所定の設定値のものだけを示しているが、設定値の違いに応じて微妙に異なる値が登録されている(設定値1〜6のうちでは、設定値1が最も判定値数が小さく、設定値6が最も判定値数が大きい(但し、設定値に関わらずに同じ判定値数となっている役もある))。内部抽選においては、複数の役が同時に抽選対象となる場合もある。
この遊技状態別当選役テーブルに従って、内部抽選では、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(A)+スイカ、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(B)+スイカ、ビッグボーナス(C)、ビッグボーナス(C)+スイカ、レギュラーボーナス、レギュラーボーナス+スイカ、スイカ、ベル、チェリー、リプレイA、リプレイBの判定値数が順番に遊技状態に応じて取得される。
もっとも、レギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供されるものを含む)に対しては、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(A)+スイカ、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(B)+スイカ、ビッグボーナス(C)、ビッグボーナス(C)+スイカ、レギュラーボーナス、レギュラーボーナス+スイカの判定値数として0が登録されているため、これらの役に当選することはない。
また、ビッグボーナス及びレギュラーボーナス以外の遊技状態では、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)、レギュラーボーナスが抽選の対象となるが、前回以前のゲームでビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選し、その当選フラグが持ち越されているゲームでは、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選となることはない。
前回以前のゲームからビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)またはビッグボーナス(C)の当選が持ち越されている状態でビッグボーナス(A)+スイカ、ビッグボーナス(B)+スイカ、ビッグボーナス(C)+スイカ、レギュラーボーナス+スイカ判定値数を加算したときにオーバーフローしたときは、スイカのみの当選となる(ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選は、そのまま持ち越し)。
ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選が持ち越されている状態で、スイカ(同時に抽選対象となるビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスについては当選と判定されない)、スイカ、ベル、チェリー、リプレイA、またはリプレイBに当選したときには、これらの役の当選フラグが、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選フラグに重ねて設定されるものとなる。
各種小役の判定値数について説明すると、レギュラーボーナスにおいてベルの判定値数が58710と他の遊技状態の13254よりも極めて高い値となっており、また、レギュラーボーナス毎にビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスとの同時当選となるスイカの判定値数が0となっているのを除いて、何れの遊技状態においても変わりがない。
一方、リプレイについては、有利RTにおいてリプレイAの判定値数として、それぞれ53528が登録され、リプレイBの判定値数として、0が登録されている。従って、これらの遊技状態においてリプレイに当選する確率(=リプレイAに当選する確率)は、48218/65536≒1/1.36となる。有利RTからは、チェリーに入賞しても不利RTに制御されない。
通常遊技状態、レアRTにおいてリプレイAの判定値数として、それぞれ8992、8993が登録され、リプレイBの判定値数として、0が登録されている。従って、これらの遊技状態においてリプレイに当選する確率(=リプレイAに当選する確率)は、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)、またはレギュラーボーナスとの同時当選の場合を含めて、(8992or8993)/65536≒1/7.29となる。
不利RTでは、リプレイAの判定値数として8851が登録され、リプレイBの判定値数として142が登録されている。不利RTからはスイカに入賞しても有利RTに制御されることはないものの、142/65536≒1/461.5の確率でレアRTに遊技状態を制御させるリプレイBに当選し、これに入賞するものとなる。不利RTにおけるリプレイ全体の当選確率は、(8851+142)≒1/7.29となる。内部中RTでは、リプレイAの単独当選の判定値数として27382が登録されており、リプレイに当選する確率(=リプレイAに当選する確率)は、27382/65536≒1/2.39となる。
このようにリプレイの合計当選確率が設定されることで、通常遊技状態、レアRT及び不利RTではメダルの払出率が1よりもかなり小さい(すなわち、賭け数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が小さい)が、有利RTではメダルの払出率が1よりもかなり大きくなる(すなわち、賭け数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が大きい)。内部中RTのメダルの払出率は、ほぼ1である。もっとも、ビッグボーナスやレギュラーボーナスにおけるメダルの払出率は、有利RTよりもさらに大きい。この遊技状態毎のメダルの払出率の関係は、何れの設定値でも同じである。
次に、この実施の形態にかかるスロットマシン1における遊技状態の遷移について詳しく説明する。図6は、スロットマシン1における遊技状態の遷移図である。スロットマシン1においては、有利RTにも不利RTにも移行可能な初期遊技状態としての通常遊技状態、及びレアRTがあり、また、特別遊技状態としてのビッグボーナス及びレギュラーボーナスがある。さらに、有利RT以外でビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選している状態である内部中RTがある。なお、リプレイ当選確率に変化がないために図6においては区分していないが、有利RTのうちでビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選している状態は、当選していない状態とは別の遊技状態として考えられる。
通常遊技状態は、ゲーム数の制限なく制御される遊技状態であり、通常遊技状態においてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選すると内部中RTに、スイカに入賞すると有利RTに、チェリーに入賞すると不利RTに遊技状態が制御される。通常遊技状態においてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかとスイカに同時当選し、これに基づいてスイカに入賞しても、その時点で既に内部中RTに制御されているため、有利RTには制御されない。また、リプレイBには当選しないので、通常遊技状態からレアRTには制御されない。
レアRTは、ゲーム数の制限なく制御される遊技状態であり、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選すると内部中RTに、スイカに入賞すると有利RTに、チェリーに入賞すると不利RTに遊技状態が制御される。レアRTにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかとスイカに同時当選し、これに基づいてスイカに入賞しても、その時点で既に内部中RTに制御されているため、有利RTには制御されない。
有利RTは、300ゲームを限度として制御される遊技状態であり、有利RTにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)の何れかに入賞するとビッグボーナスに、レギュラーボーナスに入賞するとレギュラーボーナスに、これらの役に入賞することなく300ゲームを消化すると通常遊技状態に遊技状態が制御される。有利RTにおいてチェリーに入賞しても、有利RTと同様にゲーム数に制限がある不利RTには制御されない。また、リプレイBには当選しないので、有利RTからレアRTには制御されない。小役、リプレイの当選確率は同じ有利RTであっても、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているときの有利RTは、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選していないときの有利RTとは、厳密には別の状態となる。
不利RTは、200ゲームを限度として制御される遊技状態であり、不利RTにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選すると内部中RTに、リプレイBに入賞するとレアRTに遊技状態が制御される。不利RTにおいて200ゲームを消化すると、通常遊技状態に制御される。また、不利RTにおいてチェリーに入賞しても、改めて最初から不利RTに制御されるのではなく、これまでの不利RTがそのまま継続するだけである。不利RTにおいてスイカに入賞しても、有利RTもゲーム数に制限のある遊技状態であるため、有利RTに制御されることはない。
内部中RTは、有利RT以外においてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選したときにゲーム数の制限なく制御される遊技状態である。内部中RTにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)の何れかに入賞するとビッグボーナスに、レギュラーボーナスに入賞するとレギュラーボーナスに遊技状態が制御される。
ビッグボーナスは、メダルの払い出し総数が465枚を越えるまで制御される遊技状態であり、メダルの払い出し総数が465枚を越えると、通常遊技状態に遊技状態が制御される。レギュラーボーナスは、8ゲームの入賞または12ゲームの消化まで制御される遊技状態であり、8ゲームに入賞または12ゲームを消化すると、通常遊技状態に遊技状態が制御される。
次に、リール3L、3C、3Rの停止制御について説明する。可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rは、スタートレバー11が操作され、且つ前回のゲームにおけるリール3L、3C、3Rの回転開始から所定時間を経過していることを条件に、回転開始される。そして、遊技者によって停止ボタン12L、12C、12Rが操作されると、対応するリール3L、3C、3Rの回転が停止されるものとなる。
リール3L、3C、3Rの回転停止は、対応する停止ボタン12L、12C、12Rの操作から190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内で当選フラグの設定されている役の図柄を入賞ライン上に揃えるように、また、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内で当選フラグの設定されていない役の図柄を入賞ライン上に揃えないように制御される。
ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスにおいては、ビッグボーナス(A)当選フラグ、ビッグボーナス(B)当選フラグ、ビッグボーナス(C)当選フラグまたはレギュラーボーナス当選フラグが持ち越された状態でリプレイに当選することによってリプレイ当選フラグも重複して設定されているときには、リプレイの図柄を優先して入賞ライン上に揃えるように制御される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずに、リプレイに入賞するので、この場合においてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに入賞することはない。
ここで、リプレイに必ず入賞してビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに入賞することがないのは、リプレイに優先して入賞させる停止制御を行うと、リール3L、3C、3Rにおける「JAC」の配列ではリプレイを取りこぼすことがないからそうなっているのであって、リプレイを優先して入賞させる停止制御がリプレイを取りこぼさない停止制御ということを意味するのではない。図4と異なり、「JAC」の図柄間隔が5コマよりも大きくなっている配列であれば、リプレイを優先して入賞させる停止制御でもリプレイを取りこぼすことは生じ得る。
ビッグボーナス(A)当選フラグ、ビッグボーナス(B)当選フラグ、ビッグボーナス(C)当選フラグまたはレギュラーボーナス当選フラグとスイカ当選フラグまたはベル当選フラグが重複して設定されている場合には、「スイカ」または「ベル」を優先して入賞ライン上に揃えるように制御される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順により「スイカ」または「ベル」を何れの入賞ライン上にも揃えることができない場合であっても、「赤7」、「青7」、「白7」または「BAR」を入賞ライン上に揃えられる場合には、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに入賞させるためのリール3L、3C、3Rの停止制御を行えるものとなる。
もっとも、図4に示す図柄配列では、ビッグボーナス(A)当選フラグ、ビッグボーナス(B)当選フラグ、ビッグボーナス(C)当選フラグまたはレギュラーボーナス当選フラグとベル当選フラグが重複して設定されている場合に、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに入賞することはない。
例えば、左の停止ボタン12Lを1番目に操作した場合には、その操作タイミングに関わらずに、左のリール3Lの上中下段の何れかに「ベル」を停止させることが可能である。その後に停止される中と右のリール3C、3Rについては、「ベル」が5コマ以内の間隔で配置されているため、停止ボタン12C、12Rの操作手順に関わらずに、ベルに入賞することとなる。
左の停止ボタン12Lを2番目に操作する場合には、次のようになる。すなわち、1番目に停止されるのが中のリール3Cであれば、リール3Cの中段に「ベル」が停止され、1番目に停止されるのが右のリール3Rであれば、リール3Rの上段または下段の何れかに「ベル」が停止されるものとなっている。2番目に停止される左のリール3Lについては、停止ボタン12Lの操作タイミングに関わらずに「ベル」を上段または下段に停止させることができ、これにより「ベル」をテンパイさせるものとなる。最後に停止される中のリール3Cまたは右のリール3Rについては、「ベル」が5コマ以内の間隔で配置されているため、停止ボタン12Cまたは停止ボタン12Rの操作タイミングに関わらずに、ベルに入賞することとなる。
左の停止ボタン12Lを3番目に操作する場合には、先に停止される中と右のリール3C、3Rについては、必ず「ベル」がテンパイさせられている(少なくとも「青7」とはダブルテンパイさせない)。「ベル」がテンパイしている入賞ライン上に左のリール3Lの「ベル」を引き込めない停止ボタン12Lの操作タイミングは、該入賞ライン上に9番の図柄が位置するタイミングだけである。しかし、既に「青7」がテンパイしていないため、そのままの位置で左のリール3Lを停止させても、可変表示装置2の表示結果がハズレとなるだけである。
一方、ビッグボーナス(A)当選フラグ、ビッグボーナス(B)当選フラグ、ビッグボーナス(C)当選フラグまたはレギュラーボーナス当選フラグとスイカ当選フラグが重複して設定されている場合には、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに入賞することがあり得る。
ビッグボーナス(A)当選フラグ、ビッグボーナス(B)当選フラグ、ビッグボーナス(C)当選フラグまたはレギュラーボーナス当選フラグとチェリー当選フラグが重複して設定されている場合には、チェリーに入賞させること、すなわち右のリール3Rに「チェリー」を停止させることが優先される。右のリール3Lに「チェリー」を停止させることができない場合であって、「赤7」、「青7」、「白7」または「BAR」を入賞ライン上に揃えられる場合には、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに入賞させるためのリール3L、3C、3Rの停止制御を行えるものとなる。
なお、上記のリール3L、3C、3Rの停止制御は、当選フラグの設定状況(及び既に停止しているリールに導出された図柄)に応じて未だ停止していないリールの停止操作位置と停止位置との関係を定めた停止制御テーブルを未停止のリールについて予め作成し、停止ボタン12L、12C、12Rがそれぞれ操作されたときに、予め作成された停止制御テーブルを参照して、対応するリールの回転を停止させるものとしている。なお、停止制御テーブルでは、停止操作位置に対して停止位置が一意に定められている。
この実施の形態にかかるスロットマシン1では、上記したようにリール3L、3C、3Rの停止制御が行われるが、ボーナスへの移行を伴う特別役として、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスの4種類が用意されている。前述したように、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)、レギュラーボーナスのそれぞれの図柄組み合わせは、「赤7−赤7−赤7」、「青7−青7−青7」、「白7−白7−白7」、「BAR−BAR−BAR」となっている。
ここで、ビッグボーナス(A)とビッグボーナス(B)について検討すると、リール3L、3C、3Rの何れについても「赤7」と「青7」の図柄には7コマ以上の配置間隔がある。例えば、左のリール3Lを例にすると、これが1番目に停止されるとしても4コマの引き込み範囲内で「赤7」を上中下段の何れかに停止させることができ、且つ「白7」を上中下段の何れかに停止させることのできる停止ボタン12Lの操作タイミングはない。従って、ビッグボーナス(A)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とビッグボーナス(B)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とは排他的なものとなる。
ビッグボーナス(A)とビッグボーナス(C)について検討すると、左と中のリール3L、3Cについては「赤7」と「白7」の配置間隔が7コマよりも小さくなっている箇所があるが、右のリール3Rについては、「赤7」と「白7」の図柄には7コマ以上の配置間隔があるので、ビッグボーナス(A)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とビッグボーナス(C)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とも排他的なものとなる。
ビッグボーナス(B)とビッグボーナス(C)について検討すると、右のリール3Rについては「青7」と「白7」の配置間隔が7コマよりも小さくなっている箇所があるが、左と中のリール3L、3Cについては「青7」と「白7」の図柄には7コマ以上の配置間隔がある。従って、ビッグボーナス(B)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とビッグボーナス(C)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とも排他的なものとなる。
ビッグボーナス(A)とレギュラーボーナスについて検討すると、中と右のリール3C、3Rについては「赤7」と「BAR」の配置間隔が7コマよりも小さくなっている箇所があるが、左のリール3Lについては「赤7」と「BAR」の図柄には7コマ以上の配置間隔がある。従って、ビッグボーナス(A)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とレギュラーボーナスに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とも排他的なものとなる。
ビッグボーナス(B)とレギュラーボーナスについて検討すると、左と中のリール3L、3Cについては「青7」と「BAR」の配置間隔が7コマよりも小さくなっている箇所があるが、右のリール3Rについては「青7」と「BAR」の図柄には7コマ以上の配置間隔がある。従って、ビッグボーナス(B)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とレギュラーボーナスに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とも排他的なものとなる。
ビッグボーナス(C)とレギュラーボーナスについて検討すると、左と右のリール3L、3Rについては「白7」と「BAR」の配置間隔が7コマよりも小さくなっている箇所があるが、中のリール3Cについては「白7」と「BAR」の図柄には7コマ以上の配置間隔がある。従って、ビッグボーナス(C)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とレギュラーボーナスに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とも排他的なものとなる。
つまり、ビッグボーナス(A)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順と、ビッグボーナス(B)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順と、ビッグボーナス(C)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順と、レギュラーボーナスに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とは、互いに排他的なものとなっている。従って、ビッグボーナス(A)に入賞可能な操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rを操作してハズレとなったとしても、ビッグボーナス(A)には当選していないことが分かるのみで、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスに当選しているか否かは分からない。
次のゲームでビッグボーナス(B)に入賞可能な操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rを操作してハズレとなったとしても、ビッグボーナス(B)にも当選していないことが分かるのみで、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かは依然として分からない。さらに次のゲームでビッグボーナス(C)に入賞可能な操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rを操作してハズレとなったとしても、ビッグボーナス(C)にも当選していないことが分かるのみで、レギュラーボーナスに当選しているか否かは依然として分からない。さらに次のゲームでレギュラーボーナスに入賞可能な操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rを操作してハズレとなったときに、レギュラーボーナスにも当選していないということが分かる。
このように4種類のビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)、レギュラーボーナスのそれぞれに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的なものであることから、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスの何れにも当選していないことが分かる(最初にビッグボーナス(A)を狙ったゲームよりも後からビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選することはあるが、確率的に低いのでこれを無視して考える)までには4ゲームを要することとなる。
一方、ベル或いはリプレイに当選しているときには、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているか否かに関わらず、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずに、必ずベル或いはリプレイに入賞することとなる。従って、ベル、リプレイAまたはリプレイBに当選したゲームでは、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに入賞可能な操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rを操作していたとしても、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスに当選しているかどうかが分かることはない。
このようにビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスに当選しているかどうかが分かることのないベル、リプレイAまたはリプレイBに当選するゲームが生じる確率は、通常の遊技状態においては(13254+8992)/65536≒1/2.95、レアにおいては(13254+8993)/65536≒1/2.95、有利RTにおいては(13254+48218)/65536≒1/1.07、内部中RTにおいては(13254+27382)/65536≒1/1.61となっている。
なお、スイカ或いはチェリーに当選しているときには、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によっては、スイカまたはチェリーに入賞しないこともある。もっとも、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選していないことが分かる手順は、次に説明するように、非常に限られたものとなっている。
例えば、チェリーに当選している場合において、右のリール3Rに「チェリー」を停止させることができないのは、2番〜6番、14番または15番の図柄が下段に位置するタイミングで停止ボタン12Rを操作した場合だけである。右のリール3Rが1番目または2番目に停止されて「チェリー」が停止されているなら、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスの何れにも入賞させないように残りのリール3Lおよび/または3Cの停止制御が行われる。
右のリール3Rが3番目に停止される場合に、先に停止される左と中のリール3L、3Cまでで「赤7」、「青7」、「白7」または「BAR」をテンパイしていても、右のリール3Rに「チェリー」を停止させることができず、且つテンパイした図柄を停止させることができるタイミングで停止ボタン12Rを操作しない限り、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスには入賞し得ない。従って、左と中のリール3L、3Cについて「白7」が下段の入賞ラインまたは右下がりの対角線の入賞ラインにテンパイしているときを除いては、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに入賞させることが可能になる引き込みコマ数として4コマが得られなくなる。
特にレギュラーボーナスは、左と中のリール3L、3Cについて「BAR」を下段の入賞ラインまたは右下がりの対角線の入賞ラインにテンパイさせ、さらに右のリール3Rについて2番の「BAR」が下段に位置するタイミングで停止ボタン12Rを操作しない限り、入賞し得ない。なお、左と中のリール3L、3Cについて「BAR」を中段の入賞ラインにテンパイさせる態様は、レギュラーボーナスとチェリーの複合入賞(禁止されている)を発生させる虞があるので、禁止目とされている。
また、スイカに当選している場合において、遊技者が順押し(停止ボタン12L、12C、12Rを左→中→右の順で操作すること)で停止ボタン12L、12C、12Rを操作した場合に、1番目に停止される左のリール3Lに「スイカ」が停止されないのは、左の停止ボタン12Lの下段に13番または14番の図柄が位置するタイミングだけである。スイカに当選していなければ、「赤7」を左のリール3Lに停止させることができる停止ボタン12Lの操作タイミングの範囲は、9番〜18番の図柄が下段に位置する範囲という広い範囲があるのに、僅か2コマの範囲に限られてしまう。
また、左のリール3Lに「スイカ」が停止されることが優先されるとすると、「スイカ」とともに「青7」、「白7」または「BAR」を左のリール3Lに停止させることができる停止ボタン12Lの操作タイミングの範囲も、非常に限られたものとなっている。仮に左のリール3Lについて「スイカ」が中段に、「白7」が上段に停止しているものとすると、中のリール停止ボタン12Cを操作する場合に、「スイカ」がテンパイするのを避けつつ、「白7」をテンパイさせることができる停止ボタン12Cの操作タイミングというものはない。
このようにビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスとともにスイカまたはチェリーに当選しているときに、遊技者がスイカまたはチェリーの入賞を避けることを全く意識せずにビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスを狙って停止ボタン12L、12C、12Rを操作していると、その狙ったつもりがスイカまたはチェリーに入賞してしまうということになることも非常に多いものとなっている。
従って、スイカまたはチェリーに当選した場合は、ベルやリプレイの当選した場合のようにビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選の有無が全く分からないようにするとまではいかないが、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選の有無が遊技者に分からないようにする効果は、ある程度あることとなる。
次に、遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドについて説明する。遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、少なくとも当選状況通知コマンド、入賞情報コマンド、及び遊技状態コマンドが含まれている。遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、これ以外のコマンドも含まれているが、本発明に直接関わるものではないため、詳細な説明を省略している。
当選状況通知コマンドは、RAM112における当選フラグの設定状況を示すもので、スタートレバー11が操作されて内部抽選が行われたときに送信される。入賞情報コマンドは、可変表示装置2の表示結果に応じて発生した入賞の種別を示すもので、可変表示装置2に表示結果が導出されて入賞判定が行われたときに送信される。入賞情報コマンドは、また、チャンス目の導出の有無に関する情報も示すものである。遊技状態コマンドは、次のゲームで適用される遊技状態を示すものであり、1ゲームの終了時において送信される。少なくとも不利RTに関して残りゲーム数が5ゲーム〜1ゲームにあるとき、有利RTに関して残りゲーム数が3〜1ゲームにあるときには、その残りゲーム数までが遊技状態コマンドで特定できるものとなっている。
次に、この実施の形態にかかるスロットマシン1において、演出制御基板102のCPU121により実行される演出の処理について説明する。演出制御基板102のCPU121により実行される演出としては、液晶表示器4への画像の表示による演出、スピーカ7L、7R、7Uからの音声出力による演出、リールランプ3LPや遊技効果ランプ75A〜75Mといったランプ類の点灯態様の制御による演出がある。
スピーカ7L、7R、7Uからの音声の出力による演出として、スタートレバー11を操作して1ゲームが開始するときに、所定の効果音を出力する演出がある。スタートレバー11の操作時における効果音の出力は、後述するRTナビのために利用されている。また、遊技状態に応じた楽曲を継続して再生出力する演出があり、遊技状態がボーナス(ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス)に制御されているときと、有利RTに制御されているときには、それぞれ他の遊技状態に制御されているときに再生出力される通常楽曲とは異なるボーナス中楽曲、有利RT中楽曲がスピーカ7L、7R、7Uから再生出力される。
ボーナス中楽曲には、ボーナス中楽曲A、ボーナス中楽曲B、プレミアボーナス中楽曲の3種類があり、これらは、メロディーラインが異なるものであっても、メロディーラインは同じでアレンジだけが異なるだけのものであってもよい。一方、有利RT中楽曲には、有利RT中楽曲A、有利RT中楽曲B、プレミア有利RT中楽曲の3種類があり、これらも、メロディーラインが異なるものであっても、メロディーラインは同じでアレンジだけが異なるだけのものであってもよい。
ボーナス中に何れのボーナス中楽曲が再生出力されるか、有利RT中に何れの有利RT中楽曲が再生出力されるかは、不利RTに制御されることなく遊技が継続している間における最初に有利RTに制御されたときからのメダルの純増枚数(小役入賞により払い出されたメダルの枚数から賭け数の設定に消費したメダルの枚数を減算した枚数(通常遊技状態、レアRT、内部中RTに制御されている間も算出対象:以下、これを純増総数と呼ぶ))と、その間に有利RTに制御された回数(以下、有利RT連荘数と呼ぶ)とによって決められる。
ボーナスの開始時点における純増総数が1000枚以下であるときには、当該ボーナスが終了するまでボーナス中楽曲Aが再生出力され、有利RTの開始時点における純増枚数が1000枚以下であるときには、当該有利RTが終了するまで有利RT中楽曲Aが再生出力される。ボーナスの開始時点における純増総数が1000枚を越え、且つ有利RT連荘数が5回未満であるときには、当該ボーナスが終了するまでボーナス中楽曲Bが再生出力され、有利RTの開始時点における純増総数が1000枚を越え、且つ有利RT連荘数が5回未満であるときには、当該有利RTが終了するまで有利RT中楽曲Bが再生出力される。
さらに、ボーナスの開始時点における純増総数が1000枚を越え、且つ有利RT連荘数が5回以上であるときには、当該ボーナスが終了するまでプレミアボーナス中楽曲が再生出力され、有利RTの開始時点における純増総数が1000枚を越え、且つ有利RT連荘数が5回以上であるときには、当該有利RTが終了するまでプレミア有利RT中楽曲が再生出力される。有利RT連荘数が5回以上であっても、純増総数が1000枚を越えていなければ、ボーナス中楽曲A、有利RT中楽曲Aが再生出力される。
次に、RTナビについて説明する。RTナビの権利が付与されている通常遊技状態におけるゲームでスタートレバー11を操作したときに、このタイミングで行われる内部抽選でスイカに当選したとき(ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスとの同時当選を含む)には、通常スタート音とは異なる特別スタート音Aがスピーカ7L、7R、7Uから出力される。チェリーに当選したときには、通常スタート音とも特別スタート音Aとも異なる特別スタート音Bがスピーカ7L、7R、7Uから出力される。
なお、RTナビの権利は、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスが終了した後の通常遊技状態では、必ず付与されるものとなっている。200ゲームの消化により不利RTが終了した後の通常遊技状態では、RTナビの権利は付与されない。また、300ゲームの消化により有利RTが終了した後の通常遊技状態では、有利RTに制御されるときにCPU121が実行するRTナビ抽選(例えば、当選確率1/2)に当選したときに付与されるものとなっている(但し、有利RTが終了するまでにビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選すると、RTナビ抽選の当選は無効となる)。
また、液晶表示器4への画像の表示による演出は、遊技状態に応じて実行されるものとなっている。ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに遊技状態が制御されているときには、それぞれビッグボーナス中演出及びレギュラーボーナス中演出が実行される。これらの演出は、本発明に特有のものではないので、詳細な説明を省略する。
通常遊技状態、レアRTまたは不利RTに制御されているとき(これらの遊技状態から制御された内部中RTを含む)には、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かを示すボーナス当選報知演出が実行されるものとなっている。ボーナス当選報知演出には、複数ゲームの期間に亘って継続して行われる連続演出と、1ゲーム限りで行われる単ゲーム演出とがある。
ボーナス当選報知演出は、通常遊技状態、レアRTまたは不利RTにおいて、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選するか、これらの役との同時当選役となっているスイカに当選したことを契機として開始される。ボーナス当選報知演出を実行する場合(すなわち、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナス、並びに/若しくはスイカに当選した場合)には、実行するボーナス当選報知演出の種別(連続演出と単ゲーム演出の別)を決定する。
連続演出の継続ゲームとしては、2〜5ゲームの4種類のものがあり、後述する制限に抵触しないことを条件として、開始時において何れかの継続ゲーム数が選択され、さらに継続ゲーム数に応じたシナリオが選択される。継続ゲーム数毎に連続演出のシナリオとして、A、B、C、Dの4種類のパターンが用意されており、シナリオ毎に定められた一連のストーリー性を持って展開される。各シナリオには、ボーナス当選用と非当選用とが用意されている。また、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かに応じて当選用と非当選用の何れかが選択される。
各シナリオのパターンにおいて、それぞれに対応した継続ゲーム数に合わせて段階が発展するストーリーが定められている。そして、それぞれのパターンに応じた継続ゲーム数に応じて定められる最終段階(連続演出が終了するゲームで実行される段階)の最後で、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かが報知される。これ以外は、同じシナリオのパターンであれば、ボーナス当選用と非当選用とでの違いはない。
シナリオの選択については、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選している(同時当選と持ち越しの双方を含む)ときには、A、B、Cのシナリオのパターンがそれぞれ4%、20%、76%の割合で選ばれる。一方、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)の何れにも当選していないときには、A、B、Cのシナリオのパターンが、それぞれ76%、20%、4%の割合で選ばれる。最初からシナリオDのパターンが選ばれることはない。
連続演出は、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに入賞しない限り選択されたパターンの継続ゲーム数を消化するまで継続して実行されるものとなるが、この連続演出が実行されているときの各ゲームで、新たにビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスとの同時当選役であるスイカに当選することがある(同時に抽選対象役となっているビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの新たな当選は無効)。
この場合には、当該ゲームでのスイカの入賞を予め見越して、先に選択されていたシナリオの演出パターンに変えて、新たなシナリオの演出パターンに選択変更するものとしている。より詳細に説明すると、スイカに当選したときにおいてシナリオAのパターンが選択されていた場合には、シナリオBのパターンに変更され、シナリオBのパターンが選択されていた場合には、シナリオCのパターンに変更され、シナリオCのパターンが選択されていた場合には、シナリオDのパターンに変更される。既にシナリオDのパターンが選択されているときに、さらにスイカに当選しても、シナリオの選択変更はない。
また、演出用RTに制御されたゲームから開始された連続演出(非当選用パターン)が実行されているときに新たにビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに単独で当選すると、同じシナリオの当選用パターンに選択変更するものとしている。ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスとスイカに同時当選した場合は、シナリオの変更と当選用パターンへの変更とが行われる。
ボーナス当選報知演出は、上記の条件が成立したときに開始されるものとなっているが、不利RT残りゲーム数が5ゲーム以下となっているときには、連続演出の実行に対して、次のような制限が課されている。なお、不利RTにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選したときには、内部中RTに制御される(通常遊技状態、レアRTでも同様)ものとなっているが、ここでの不利RTの残りゲーム数は、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選がなかったものと仮定した場合に200ゲームの消化で不利RTが終了させられることとなるゲーム(不利RTが開始されてから200ゲーム)までの残りゲーム数で判断するものとなっている。
まず、不利RTの残りゲーム数が1ゲームとなったときには、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かに関わらず、全ての連続演出の実行が禁止される(但し、既に行われている連続演出は、そのまま継続して実行)。また、不利RTの残りゲーム数が2〜5ゲームであっても、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスの何れにも当選していないときには、継続ゲーム数に関わらずに連続演出の実行が禁止される(但し、既に行われている連続演出は、そのまま継続して実行)。これらの場合は、ボーナス当選報知演出として単ゲーム演出の実行しか許容されず、単ゲーム演出でボーナス当選の有無が報知されることとなる。
また、不利RTの残りゲーム数が2〜5ゲームのときにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているときには、不利RT残りゲーム数よりも長期間に亘って継続する連続演出の実行が禁止される。例えば、不利RTの残りゲーム数が3ゲームであるときには、継続ゲーム数が2ゲームまたは3ゲームの連続演出を実行させることはできるが、継続ゲーム数が4ゲームまたは5ゲームの連続演出を実行させることはできない。
また、不利RTの残りゲーム数が2〜5ゲームのときにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているときに、継続ゲーム数が該残りゲーム数以下であることを条件として行われる連続演出のパターンは、それ以外の場合においては選択され得ないパターン(シナリオE)となっている。すなわち、この期間において行われる連続演出は、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選していることを確定的に示すプレミア連続演出となっている。
また、単ゲーム演出にも、複数種類のパターン(少なくともビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているときのパターンが複数種類)あり、実行するボーナス当選報知演出の種別として単ゲーム演出が選択されると、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かに応じて何れかのパターンが選択される。単ゲーム演出では、一連の演出を1ゲーム限りで行った後、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かが報知される。
不利RTの残りゲーム数が1ゲームであるときにビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているときに選択される単ゲーム演出のパターンは、それ以外の場合においては選択され得ない単ゲーム演出のパターンであり、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選していることを確定的に示すプレミア単ゲーム演出となっている。
ところで、連続演出は、継続ゲーム数として2〜5ゲームの何れかが選択されて実行されるが、入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的なボーナスの種類は4種類ある。このため、継続ゲーム数が2〜4ゲームのパターンが選択された場合には、連続演出が終了するよりも前に、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順と可変表示装置2に導出された表示結果とに従って何れの種類のボーナスにも当選していないことが遊技者に分かってしまうことはない。
継続ゲーム数が5ゲームのパターンが選択された場合、仮にビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスが他の役に優先して入賞させられるようにリール3L、3C、3Rの停止制御が行われるものとすると、連続演出が終了するよりも前、すなわち4ゲームを消化した時点で何れの種類のボーナスにも当選していないことが遊技者に分かってしまうことがある。
もっとも、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスよりもリプレイ、小役の入賞を優先してリール3L、3C、3Rの停止制御を行っている。特にベルまたはリプレイに当選していれば、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選していても(当選の持ち越し)、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに入賞することはない。
ここで、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの入賞が優先されるなら何れにも当選していないことが分かってしまうまでの4ゲームの間にベルまたはリプレイに当選するゲーム数の期待値は、内部中RTの遊技状態では、3×(13254+27382)/65536≒1.86ゲーム、通常の遊技状態、レアRTまたは不利RTでも、3×(13254+8992(or8993))/65536≒1.02ゲームである。このゲーム数分は、何れの種類のボーナスについても当選していないことが判明することがないので、連続演出を終了するよりも前、すなわち4ゲームを消化するよりも前に全ての種類のボーナスに当選していないことが判明することは少ないものとなっている。
上記のようにボーナス当選報知演出は、連続演出が選択されるか単ゲーム演出が選択されるかに関わらず、通常遊技状態、レアRTまたは不利RTにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナス、並びに/若しくはスイカに当選したときに開始されるものとなっている。ここで、不利RTに制御されているとき(不利RTから制御された内部中RTに制御されているときを含む)には、可変表示装置2に表示結果が導出されたゲームの終了時(連続演出では、継続ゲーム数を消化したゲームの終了時)においてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かを報知するものとなっている。
一方、通常遊技状態またはレアRTに制御されているとき(通常遊技状態またはレアRTから制御された内部中RTに制御されているときを含む)には、可変表示装置2に表示結果が導出されたゲームの終了時(連続演出では、継続ゲーム数を消化したゲームの終了時)においてスイカに入賞していれば、このスイカの入賞に基づいて有利RTに遊技状態を制御する旨を液晶表示器4にて報知し、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かを報知しない。
この場合には、遊技者がスタートレバー11の操作により次のゲームを開始したとき(或いは、遊技者がメダルの投入などにより次のゲームのための賭け数を設定したとき)において、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かを報知するものとなっている。
また、有利RTの残りゲーム数が3ゲームとなったときには、有利RTが終了するまでの間、液晶表示器4において煽り演出が行われる。前述したように、有利RTでは、300ゲームの消化により終了して初期遊技状態に制御されるものとなった場合、その初期遊技状態においてRTナビの権利を遊技者に付与するかどうかを決定するものとしている。
また、有利RTは、300ゲームの間継続するので、その間のゲームでビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選し、終了時においてその当選が持ち越されていることが多いものとなっている。
有利RTの残り3ゲームで実行される煽り演出は、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選している可能性や、RTナビの権利が付与されている可能性を示す演出となっている。そして、煽り演出には、複数のパターンがあり、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか、或いはRTナビの権利が付与されているかに応じて、各パターンの選択比率が異なるものとなっている。
そして、煽り演出の最後に、すなわち有利RTの300ゲームが終了したタイミングで、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否か、当選していない場合にはRTナビの権利が付与されているか否かを示す情報が、遊技者に報知されるものとなっている。なお、有利RTの残り3ゲームの間で実行される煽り演出は、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに入賞した場合には強制終了されて、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否か、或いはRTナビの権利が付与されているか否かといった情報の報知は行われないものとなる。
以下、上記のような演出を行うために、演出制御基板102のCPU121が実行する処理について説明する。ここでは、ボーナス当選報知演出、煽り演出、及び有利RTに制御する旨の報知について説明し、これ以外の、RTナビや遊技状態に応じた楽曲の再生出力などの他の演出のための処理については、フローチャートを用いての説明は省略する。
図7〜図9は、演出制御基板102のCPU121が実行する処理を示すフローチャートである。演出制御基板102側では、遊技制御基板101から送られてくるコマンドを受信したかどうかを判定している(ステップS101)。遊技制御基板101から何れかのコマンドを受信すると、受信したコマンドの種類が何であるかを判定する(ステップS102)。
受信したコマンドの種類がスタートレバー11の操作時に行われた内部抽選の結果に従って送信された当選状況通知コマンドであったならば、まず、受信した当選状況通知コマンドが示す当選状況をRAM122に保存する。なお、当選フラグの持ち越しがあるビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスについては、今回のゲームにおける新たな当選であるかどうかを判断するため、前回のゲームで受信した当選状況通知コマンドが示す当選状況もRAM122に保存しておく(ステップS103)。
次に、RAM122に後述する有利報知フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS104)。有利報知フラグが設定されていなければ、ステップS109の処理に進む。有利報知フラグが設定されている場合には、前回のゲームの終了時において有利RTに遊技状態を制御する旨が報知され、これによって、本来報知されるはずであったビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かを示す情報が報知されていないこととなるので、ここで、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かを示す情報を報知する(ステップS105)。
その後、有利報知フラグを消去する(ステップS106)。さらに、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かを判定する(ステップS107)。これらの何れかに当選していれば、結果報知フラグをRAM122に設定して(ステップS108)、ステップS101の処理に戻る。ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れにも当選していなければ、ステップS109の処理に進む。
ステップS109では、後述するように前回のゲームの終了時に受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態(すなわち、今回のゲームで適用される遊技状態)が通常遊技状態、レアRT、不利RTまたは内部中RTの何れかであるかどうかを判定する。今回のゲームで適用される遊技状態が通常遊技状態、レアRT、不利RTまたは内部中RTである場合には、前回のゲームまでに連続演出が開始され、これが未だ終了していないかどうかを判定する(ステップS110)。前回のゲームまでに連続演出が開始され、これが未だ終了していない場合には、今回のゲームでスイカに当選しているかどうかを判定する(ステップS111)。
今回のゲームでスイカに当選している場合には、連続演出のパターンをこれまでとは異なるシナリオのパターンに変更する。但し、既にシナリオDのパターンが選択されている場合などには、連続演出のパターンの変更は行われない(ステップS112)。そして、ステップS113の処理に進む。今回のゲームでスイカに当選していなければ、今回のゲームで新たにビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選したかどうかを判定する(ステップS113)。今回のゲームで新たにビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選していれば、連続演出のパターンをこれまでと同じシナリオの当選時のパターンに変更する(ステップS114)。そして、ステップS115の処理に進む。
ステップS115では、連続演出を次のゲームの段階に進めて実行させる。例えば、前回のゲームで継続ゲーム数が2ゲームの連続演出が開始されている場合には、液晶表示器4に表示させる画像を2段階目の画像に切り替えて表示させる。そして、ステップS101の処理に戻る。
前回のゲームまでに未だ連続演出が開始されていない場合には、未だビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選している旨を報知してなく、且つ今回のゲームでビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナス並びに/若しくはスイカに当選しているかどうかを判定する(ステップS116)。
既にビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選している旨を報知しているか、今回のゲームでビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナス、並びにスイカに当選していない場合には、何れにしてもボーナス当選報知演出を行い得る場合ではないので、そのままステップS101の処理に戻る。
未だビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選している旨を報知してなく、且つ今回のゲームでビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナス並びに/若しくはスイカに当選している場合には、今回のゲームで適用される遊技状態が不利RTの残り1ゲームのところであるかどうかを判定する(ステップS117)。今回のゲームで適用される遊技状態が不利RTの残り1ゲームのところであるならば、連続演出は実行し得ないこととなるので、単ゲーム演出のパターンを選択する。ここでは、プレミア単ゲーム演出のパターンを選択することができる(ステップS118)。そして、液晶表示器4にて選択したパターンの単ゲーム演出を開始させて(ステップS119)、ステップS101の処理に戻る。
今回のゲームで適用される遊技状態が不利RTの残り1ゲームのところでない場合には、さらに今回のゲームで適用される遊技状態が不利RTの残り2ゲーム以上5ゲーム以下のところであるかどうかを判定する(ステップS120)。今回のゲームで適用される遊技状態が不利RTの残り2ゲーム以上5ゲーム以下のところである場合には、今回のゲームで新たにビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選したかどうかを判定する(ステップS121)。これらの何れにも当選していなければ、連続演出を行い得ないので、後述するステップS130の処理に進む。
今回のゲームで新たにビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選したのであれば、例えば、ソフトウェア乱数機能により抽出した乱数を用いて、ボーナス当選報知演出を単ゲーム演出で行うか連続演出で行うかを決定し(ステップS122)、その決定結果が何れとなったかを判定する(ステップS123)。ボーナス当選報知演出を単ゲーム演出で行う旨が決定されていた場合には、ステップS130の処理に進む。
ボーナス当選報知演出を連続演出で行う旨が決定されていた場合には、継続ゲーム数が不利RTの残りゲーム数以下の連続演出のパターンのうちから何れかのパターンを選択する。ここでは、プレミア連続演出のパターンを選択することができる(ステップS124)。そして、液晶表示器4にて選択したパターンの連続演出の1段階目を開始させて(ステップS125)、ステップS101の処理に戻る。
今回のゲームで適用される遊技状態が不利RTの残り5ゲーム以下のところでない場合には、例えば、ソフトウェア乱数機能により抽出した乱数を用いて、ボーナス当選報知演出を単ゲーム演出で行うか連続演出で行うかを決定し(ステップS126)、その決定結果が何れとなったかを判定する(ステップS127)。ボーナス当選報知演出を単ゲーム演出で行う旨が決定されていた場合には、ステップS130の処理に進む。
ボーナス当選報知演出を連続演出で行う旨が決定されていた場合には、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かに応じて連続演出のパターンを選択する。ここでは、プレミア連続演出のパターンを選択し得ないが、何れの継続ゲーム数のパターンも選択することができる(ステップS128)。そして、液晶表示器4にて選択したパターンの連続演出の1段階目を開始させて(ステップS129)、ステップS101の処理に戻る。
ステップS130では、単ゲーム演出のパターンを選択する。ここでは、プレミア単ゲーム演出のパターンを選択することができない。そして、液晶表示器4にて選択したパターンの単ゲーム演出を開始させて(ステップS131)、ステップS101の処理に戻る。
今回のゲームで適用される遊技状態が通常遊技状態、レアRT、不利RT及び内部中RTの何れでもない場合には、今回のゲームで有利RTの残り3ゲームとなるときかどうかを判定する(ステップS132)。今回のゲームで有利RTの残り3ゲームとなるときでない場合には、そのままステップS101の処理に戻る。
今回のゲームで有利RTの残り3ゲームとなるときである場合には、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているかどうかと、これらに当選していないときには有利RTの開始時においてRTナビの権利が付与されているか否かに応じて、煽り演出のパターンを選択する(ステップS133)。そして、液晶表示器4にて選択したパターンの煽り演出を開始させる(ステップS134)。なお、この煽り演出は、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの入賞により強制終了されない限り、有利RTが終了するときまで継続するものとなる。
受信したコマンドの種類が可変表示装置2に表示結果が導出されることにより送信された入賞情報コマンドであった場合には、まず、当該入賞情報コマンドが示す入賞情報をRAM122の所定の領域に保存する(ステップS135)。そして、この入賞情報がビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに入賞していることを示しているかどうかを判定する(ステップS136)。
ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに入賞している場合には、単ゲーム演出または連続演出、若しくは煽り演出が行われていれば、これを強制終了させる。結果報知フラグが設定されている場合には、これを消去する(ステップS137)。そして、ステップS101の処理に戻る。
ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスの何れにも入賞していない場合には、そのままステップS101の処理に戻る。
受信したコマンドの種類が1ゲームの最後に送信された遊技状態コマンドである場合には、受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態をRAM122の所定の領域に保存する。
ここで受信した遊技状態コマンドは、次のゲームで適用される遊技状態を示すものであるが、この後も今回のゲームで適用された遊技状態(すなわち、前回のゲームで受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態)を判断する必要があるため、前回のゲームで受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態もRAM122に保存しておく(ステップS138)。
次に、現時点で煽り演出が実行されているかどうかを判定する(ステップS139)。煽り演出が実行されていれば、今回のゲームが有利RTの最終ゲームであったかどうかを判定する(ステップS140)。今回のゲームが有利RTの最終ゲームであった場合には、煽り演出を終了させて、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているかどうか、或いは有利RTの開始時においてRTナビの権利が付与されているかを報知する(ステップS141)。そして、ステップS101の処理に戻る。今回のゲームが有利RTの最終ゲームでなければ、そのままステップS101の処理に戻る。
現時点で煽り演出が実行されていない場合には、今回のゲームで適用された遊技状態が通常遊技状態またはレアRTであるかどうかを判定する(ステップS142)。今回のゲームで適用された遊技状態が通常遊技状態またはレアRTである場合には、ステップS135でRAM122に保存した入賞情報がスイカの入賞を示すかどうかを判定する(ステップS143)。スイカの入賞を示していなければ、そのままステップS146の処理に進む。
スイカの入賞を示していれば、次のゲームから有利RTに遊技状態が制御されることとなるので、有利RTに制御される旨を液晶表示器4に表示して遊技者に報知する(ステップS144)。そして、有利RTに制御される旨を報知したことを示す有利報知フラグをRAM122に設定して(ステップS145)、ステップS146の処理に進む。
ステップS146では、現時点で単ゲーム演出が実行されているかどうかを判定する。単ゲーム演出が実行されていれば、ステップS148の処理に進む。現時点で連続演出が実行され、且つ今回のゲームが当該連続演出が継続する最終ゲームとなるかどうかを判定する(ステップS147)。現時点で連続演出が実行され、且つ今回のゲームが当該連続演出が継続する最終ゲームとなる場合には、ステップS148の処理に進む。現時点で連続演出が実行されていないか、実行されていても最終ゲームとならない場合には、ステップS101の処理に戻る。
ステップS148では、RAM122に有利報知フラグが設定されているかどうかを判定する。有利報知フラグが設定されていなければ、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かを示す情報を液晶表示器4に表示して遊技者に報知する(ステップS149)。さらに、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かを判定する(ステップS150)。これらの何れかに当選していれば、結果報知フラグをRAM122に設定して(ステップS151)、そして、ステップS101の処理に戻る。
有利報知フラグが設定されていれば、有利RTに制御する旨が報知されていることになるので、ここではビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かを示す情報を遊技者に報知することなく、そのままステップS101の処理に戻る。
以上説明したように、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)またはビッグボーナス(C)に入賞すると遊技状態がビッグボーナスに制御され、レギュラーボーナスに入賞すると遊技状態がレギュラーボーナスに制御される。また、通常遊技状態またはレアRTにおいてスイカに入賞すると有利RTに制御され、チェリーに入賞すると不利RTに制御される。不利RTに制御されると、スイカに入賞したとしても、通常遊技状態やレアRTのように有利RTに遊技状態が制御されることがなくなってしまう。
不利RTは、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選するか(内部中RTに制御される)、リプレイBに入賞するか(レアRTに制御される)によって終了することとなるが、これらの当選確率は、非常に低いものである。もっとも、不利RTに制御されても200ゲームを消化すれば、これらの役の当選や入賞がなくても再び通常遊技状態に制御され、有利RTに遊技状態が制御されるチャンスが訪れることとなる。
ところで、通常遊技状態において有利RTに遊技状態を制御させるためのスイカは、内部抽選で当選しただけでは入賞し得ず、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が適切でなければ入賞し得ない役となっている。不利RTに制御されている間は、当選確率の低いスイカに合わせて停止ボタン12L、12C、12Rを操作することの必要性は低い。通常遊技状態に制御されれば、遊技者は、有利RTに遊技状態が制御されるスイカに入賞するように、さらには不利RTに遊技状態が制御されるチェリーに入賞しないように、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に対して注意を向ける必要がある。従って、不利RTの終了は、遊技者にとって非常に気になるものとなる。
通常遊技状態、レアRTまたは不利RTに制御されているときには、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かを示す情報が報知されるボーナス当選報知演出が行われるが、このボーナス当選報知演出として、2〜5ゲームの期間において継続し、その継続ゲームにおける最終ゲームでこれらの役に当選しているか否かを示す情報が報知される連続演出がある。ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かは、遊技者の利害得失に大きく関わるものであり、遊技者にとって最も知りたい情報の一つとなっているので、ボーナス当選報知演出が実行されると、当然のこととして、遊技者が実行されているボーナス当選報知演出に気をとられることとなる。
ところで、遊技者にとって不利な遊技状態である不利RTは、200ゲームを消化したときに終了するものとなっているので、その終了タイミングは、本来、遊技者にとってはっきりとしたものとなっている筈である。しかし、遊技者がボーナス当選報知演出(特に連続演出)に気をとられてしまうこととなると、不利RTの終了が遊技者にとって分かりにくくなってしまう虞がある。
これに対して、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、不利RTの残りゲーム数が1ゲームとなったときには、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かに関わらず、全ての連続演出の実行が禁止されるものとなっている。また、不利RTの残りゲーム数が2〜5ゲームであっても、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスの何れにも当選していないときには、継続ゲーム数に関わらずに連続演出の実行が禁止されるものとなっている。さらに、不利RTの残りゲーム数が2〜5ゲームのときにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているときでも、不利RT残りゲーム数よりも長期間に亘って継続する連続演出の実行が禁止されるものとなっている。
このような条件で連続演出の実行を禁止することで、不利RTの終了タイミング(ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選している場合には、その当選がないものとした場合に不利RTが終了するタイミング)に跨って連続演出が実行されるということがなくなる。これにより、遊技者が連続演出に気をとられていて不利RTの終了が分かりにくくなってしまうということを防ぐことができる。また、これとは逆に遊技者が不利RTの終了に気をとられてしまい、その演出内容が分かるように連続演出を遊技者に見せることができなくなってしまうということが生じないで済むものとなる。また、不利RTの終了が近づいている(残り5ゲーム以内となっている)ときには、実際にはビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスの何れにも当選していないのに、遊技者が連続演出に気をとられて不利RTの終了(が近づいていること)が分かりにくくなってしまうということを防ぐことができる。
また、不利RTの残りゲーム数が5ゲーム以下となっていると、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選していなければ全ての連続演出が禁止されるのに対して、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選していれば、不利RTの残りゲーム数よりも継続ゲーム数が小さいことを条件とするものの連続演出は実行され得る。
このように不利RTの残りゲーム数が5ゲーム以下となってからも連続演出が実行され得るものとすることで、ボーナス当選報知演出に意外性を持たせることができる。また、不利RTの残りゲーム数が5ゲーム以下となってから連続演出が行われたということは、これ自体が最後まで演出が実行されなくてもビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選を遊技者に認識させるものとなり、演出のプレミア性を高めさせることができる。
一方、上記のようにビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しても連続演出の実行が禁止されてしまうことがあるが、その場合、これらの役の当選は、単ゲーム演出にて報知され得るものとなっている。このため、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選したのに、その旨を示す情報が遊技者に報知されなくなってしまうという不都合を生じさせずに済むものとなる。
また、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選して連続演出の実行が禁止された場合において、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選を報知すべく行われる単ゲーム演出のパターンは、それ以外の期間においては選択され得ないパターンとなっている。これにより、不利RTの最終ゲームで行われる単ゲーム演出にプレミア性を持たせることができるようになる。
また、不利RTの残りゲーム数が5ゲーム以下の場合において、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選し、且つ継続ゲーム数が不利RTの残りゲーム数以下であることを条件として行われる連続演出のパターンは、それ以外の期間においては選択され得ないパターンとなっている。これにより、不利RTの残りゲーム数が5ゲーム以下となってから行われる連続演出のプレミア性をさらに高めさせることができる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているときには、それぞれ停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスのうちの当選しているものに入賞させることができる(但し、ベルまたはリプレイにも当選しているときには、入賞し得ない)。
もっとも、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)、レギュラーボーナスの各々に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順は互いに排他的なものとなっている。例えば、ビッグボーナス(A)に入賞させるための操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rを操作してビッグボーナス(A)に入賞しなかったとしても、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスには当選している可能性がある。
中途でビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選する場合を除外して考えても、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順と可変表示装置2に導出された表示結果とに基づいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスの何れにも当選していないことが判明するには、少なくとも4ゲームを要することとなる。
さらに、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかの当選が持ち越された状態でリプレイに当選した場合には、停止ボタン12L、12C、12Rを如何なる手順で操作したとしても、必ずリプレイに入賞する。また、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかの当選が持ち越された状態でベルに当選した場合には、ほぼベルに入賞するが、ベルの入賞を取りこぼしたとしてもビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスには入賞し得ない。従って、ベルまたはリプレイに当選したときには、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているかどうかが遊技者に分かることはない。
ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選した場合を含む連続演出の開始条件が成立した場合には、そこから最大で5ゲームの期間に亘って液晶表示器4において連続演出が実行されるが、この連続演出が実行されている期間においてベル、リプレイに当選するゲームが生じ得る。連続演出の実行中にベル、リプレイに当選すれば、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスの何れにも当選しているかどうかは分からない。
ここで、連続演出の継続ゲーム数として最大の5ゲームが選択された場合、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的なボーナスの種類数よりも長く連続演出が継続することとなるが、ベルまたはリプレイの当選時にはビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスの入賞が完全に阻害されるため、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずに、これらの何れかについて当選していないことが分かることはない。
連続演出の継続ゲーム数として2〜4ゲームが選択された場合には、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的なボーナスの種類数だけで4あるので、4回の内部抽選の間でベルまたはリプレイの何れかに当選するゲーム数の期待値と停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的なボーナスの種類数を加算した数よりも、当然のこととして小さくなる。
このように連続演出の継続ゲーム数として、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスの種類数である4以下の2〜4ゲームが選択された場合だけでなく、この種類数よりも大きな5ゲームが選択されたとしても、この間にベルまたはリプレイに当選するゲーム数の期待値を考えれば、計算上の割合では連続演出が終了する前にビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスの全てに当選していないことが判明してしまうことがない。このため、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスの何れにも当選していないことが判明した後に実行される連続演出で遊技者を煩わせずに済むものとなる。
さらに、連続演出の実行されている間にベルまたはリプレイに当選するゲーム数の期待値の分だけ、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)、レギュラーボーナスの種類数よりも連続演出の継続ゲーム数を長くして、ボリュームの大きな連続演出を実行させることができている。選択可能な連続演出のボリュームを増大させるために、ボーナスの種類数をむやみに増やす必要がないので、リール3L、3C、3Rにおける図柄配列の制約の問題や、リール3L、3C、3Rの停止制御の複雑化といった問題が生じることもない。
また、連続演出のパターンとして、継続ゲーム数毎にA、B、C、Dの4種類ずつのシナリオが設けられており、連続演出の開始時において何れかのシナリオのパターンが選択される。ここで、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているときには、A、B、Cのシナリオのパターンがそれぞれ4%、20%、76%の割合で選択されるのに対して、これらの何れにも当選していないときには、A、B、Cのシナリオのパターンが、それぞれ76%、20%、4%の割合で選択される。
このようにビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選の有無の違いに応じてシナリオの選択比率を異ならせるものとすることで、実行された連続演出のシナリオの違いに応じてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選に対する期待感を遊技者に与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
連続演出は、2〜5ゲームの期間に亘って継続するものであるため、連続演出が行われている間のゲームで新たにビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選することもあり、さらに、連続演出が行われている間のゲームで、スイカと、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかと同時当選する場合もある。つまり、既に連続演出が行われていても、スイカに当選(入賞しなければ、遊技者が外部から知覚できるものではない)したときには、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選していることへの期待感が高められるものとなる。
連続演出は、その開始時において複数種類のシナリオのパターンの中から何れかのシナリオのパターンが選択されて実行されるが、連続演出が開始された後にスイカに当選したときには、スイカに入賞することを見越して異なるシナリオのパターンに変更されるものとなる。これにより、遊技者の期待感の高まりに沿った演出を行うことができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
また、前述したように、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選すれば、200ゲームの消化を待たずに不利RTを終了させることができるが、不利RTにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選するチャンスは、通常遊技状態、レアRTまたは有利RTにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選するチャンスと全く変わりがない。従って、不利RTの終了ということに関して特に優位性がある訳ではない。
もっとも、不利RTにおいては、リプレイBに当選する可能性があり、200ゲームを消化する前であってもリプレイBに入賞すると、それぞれレアRTに遊技状態が制御される。レアRTに遊技状態が制御されれば、ここでスイカに入賞すれば有利RTに遊技状態が制御されるので、有利RTに制御されるチャンスが再び生じるものとなる。
つまり、不利RTにおいて200ゲームを消化する前であっても、また、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しなくても、リプレイBの入賞によってレアRTに遊技状態が制御されるチャンスがあり、そのチャンスを生かしてレアRTに遊技状態が制御されれば、再び有利RTに遊技状態が制御されるチャンスも生じるものとなる。このため、不利RTに遊技状態が制御されたときであっても、遊技者を落胆させずに済むものとなる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1における有利RTは、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに入賞しない限り、これらに当選しただけでは終了させられない。ここで、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選は、入賞するまで持ち越されるものとなっているので、遊技者にとって有利な有利RTに制御されているのであれば、これらの役に当選しても、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順により敢えて入賞させずに、有利RTで300ゲームを消化した方が遊技者にとって有利なものとなる。
ところで、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選を報知するボーナス当選報知演出は、通常遊技状態、レアRTまたは不利RTにおいてのみ実行され、有利RTにおいては実行されない。このため、有利RTが終了するまで、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かを遊技者が全く分からないということも考えられる。
これに対して、有利RTは、300ゲームもの間に亘って継続する遊技状態であるので、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスのそれぞれの当選確率を考えると、有利RTに制御されている300ゲームの間の何れかのゲームでビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選し、この当選が有利RTの終了時において持ち越されているという可能性が非常に高いものとなっている。
また、有利RTに遊技状態が制御されるときには、RTナビの権利を遊技者に付与するか否かが決定する抽選が行われ、この抽選に当選すると、300ゲームの消化により有利RTが終了した後の通常遊技状態においてRTナビが実行されるものとなっている。RTナビが実行されている通常遊技状態では、有利RTに遊技状態を制御させるものとなるスイカの当選と、不利RTに遊技状態を制御させるものとなるチェリーの当選が遊技者に報知され、また、スイカ及びチェリーの何れも停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じて取りこぼしが生じる役であるので、不利RTへの制御を避けて再び有利RTに制御させるということができる可能性が非常に高くなる。
有利RTは、遊技者にとって有利な遊技状態であり、これが終了して通常遊技状態に遊技状態が戻ってしまうということになると、遊技者の期待感を減退させてしまう要因となりかねない。これに対して、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、有利RTの終了前3ゲームの間において煽り演出を実行し、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選、或いはRTナビの権利の付与に対する期待感を遊技者に与えるものとしている。このように有利RTの終了間際においても遊技者が期待感を持てるようにすることで、遊技の興趣を向上させることができる。
また、通常遊技状態、レアRTにおいてスイカに入賞したときには、これによって有利RTに遊技状態が制御されることとなるので、その旨が液晶表示器4において遊技者に報知されるものとなっている。ここで、スイカに入賞したゲームでは、有利RTに制御される旨の報知が行われるだけで、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かを示す情報は報知されない。
このようにスイカに入賞したゲームでは、有利RTに制御される旨の報知しか行われないものとすることで、当該スイカの入賞が有利RTへの制御を意味するものだと遊技者に感じさせることができる。そして、実際にビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスにも当選していたのであれば、次のゲームの開始時にビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選している旨が報知されることとなる。この後から行われたビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選報知で遊技者に意外性を感じさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
しかも、有利RTは、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスと同様にメダルの払出率が1を越える遊技者に有利な遊技状態だといっても、その有利度は、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに比べれば低い。このように最初に有利度が低い(不利ではないが)有利RTであると遊技者に思わせておいて、後から有利度がより高いビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに直結するビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選を報知することで、遊技者の期待感をより効果的に高めさせることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
また、スロットマシン1における遊技状態のうちで、ビッグボーナス、レギュラーボーナス及び有利RTは、メダルの払出率が1を越える遊技者にとって有利な遊技状態であるが、通常遊技状態、レアRT及び不利RTは、メダルの払出率が1を下回る遊技者にとって不利な遊技状態である。ここで、通常遊技状態、レアRTは、不利RTと同様にメダルの払出率が1を下回る遊技状態であるといっても、それぞれのスイカ、チェリーの当選確率を考えれば、比較的短期間で終了する遊技状態である。一方、不利RTは、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナス、リプレイBに入賞しない限り200ゲーム継続すること、及びこれらの役の当選確率を考えれば、比較的長期間継続する遊技状態である。
ところで、上記した遊技状態のうちのビッグボーナス、レギュラーボーナス及び有利RTは、メダルの払出率が1を越えるので、これらの遊技状態に制御されている間は、通常、小役入賞により払い出されるメダルの数の方が賭け数の設定に用いられるメダルの数よりも多く、遊技者の手持ちのメダルが増えていくことになる。このようなビッグボーナスまたはレギュラーボーナス、若しくは有利RTに制御されている間に、それぞれボーナス中楽曲、有利RT中楽曲をスピーカ7L、7R、7Uから再生出力することによって、遊技者の手持ちのメダルが増加していく過程を盛り上げていくことができる。
また、通常遊技状態、レアRTは、メダルの払出率が1を下回るといっても短期間で終了するため、これらの遊技状態に制御されている間における遊技者の手持ちのメダルの減少は極少数に限られている。従って、不利RTに制御されることなく、ビッグボーナス、レギュラーボーナスまたは有利RT、若しくは通常遊技状態、レアRTの間だけで遊技状態が制御されている間は、遊技者の手持ちのメダルが大きな増加傾向にあるということになる。
このように不利RTに制御されることなくビッグボーナス、レギュラーボーナスまたは有利RT、若しくは通常遊技状態、レアRTの間だけで遊技状態が制御されている間には、そこで最初に有利RTに制御されたときからの純増メダルの枚数(純増総数)が1000枚を越えるようなこともある。
開始時において純増総数が1000枚以下のときのビッグボーナスまたはレギュラーボーナス、若しくは有利RTでは、それぞれボーナス中楽曲A、有利RT中楽曲Aが再生出力されるが、開始時おいて純増総数が1000枚を越えているときのビッグボーナスまたはレギュラーボーナス、若しくは有利RTでは、それぞれボーナス中楽曲B、有利RT中楽曲Bが再生出力される。このように純増総数が1000枚を越えているかどうかによって再生出力される楽曲を変更することで、遊技者の手持ちのメダルの枚数の増加と再生される楽曲の変化を十分にリンクさせることができるものとなる。
さらに、不利RTに制御されることなくビッグボーナス、レギュラーボーナスまたは有利RT、若しくは通常遊技状態、レアRTの間だけで遊技状態が制御されている間において有利RTに制御された回数(有利RT連荘数)が5回を越え、純増総数も1000枚を越えていると、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス、若しくは有利RTにおいて再生出力される楽曲が、それぞれプレミアボーナス中楽曲、プレミア有利RT中楽曲に変更される。このように有利RT連荘数が5回も越えるとプレミアボーナス中楽曲、プレミア有利RT中楽曲が再生出力されることにより、有利RT連荘数が多くなった遊技者に非常な満足感を与えることができる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1において、通常遊技状態、レアRTから有利RTに遊技状態を制御させるための図柄はスイカであるが、スイカは、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスと同時に当選し得る役となっている。つまり、通常遊技状態、レアRTから有利RTにおいてスイカに入賞したときには、有利RTに遊技状態が制御されるだけではなく、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選も期待できるものとなる。
また、設定値を変更することによって遊技制御基板101のRAM112が初期化されるが、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするためのカウンタの値は初期化されない。このため、設定値の変更後においてもCPU111が把握するリールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数(RAM112のカウンタでカウントされているステップ数)が実際のステップ数と異なることがなく、パルス信号の励磁相が異なってリール3L、3C、3Rが滑らかに回転開始ができずに設定値の変更がされていることが遊技者に察知されてしまうということを防ぐことができる。
また、満タンセンサ90によりオーバーフロータンクの満タンが検出されているかどうかを1ゲームに1回ずつチェックし、満タンが検出されている場合には、満タンエラーに制御する。もっとも、前回のゲームでリプレイ入賞していた場合(すなわちRAM112にリプレイゲーム中フラグが設定されている場合)には、このチェックを行っていない。
前回のゲームでリプレイ入賞していた場合は、遊技者がメダルを投入せずに賭け数が設定されるので、発生可能性の低い満タンエラーのチェックを省くことで遊技制御基板101の制御部110にかかる負荷を小さくすることができる。
また、外部出力基板105は、スタートレバー11の操作時にまとめてメダルIN信号を出力するものとしている。賭け数として設定するメダルの投入の度にメダルIN信号を出力するものとした場合には、精算ボタン16の操作により既に設定した賭け数がキャンセルされると、出力したメダルIN信号の取消が必要となってしまう。また、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15の操作によりクレジットから賭け数を設定した場合と、メダル投入口13からメダルの現物を投入して賭け数を設定した場合とで、メダルIN信号を出力するためのプログラムが別々に必要になってしまう。この実施の形態にかかるスロットマシン1のようにスタートレバー11の操作時にまとめてメダルIN信号を出力することで、このような不都合が生じるのを防ぐことができる。
一方、外部出力基板105は、ホッパー80からメダルを1枚払い出す度にメダルOUT信号を出力するものとしている。仮に小役入賞に基づいてメダルを払い出すときに、払い出すメダルの数だけメダルOUT信号をまとめて出力するものとした場合には、ホッパー80においてメダル切れエラーが発生したときなどに、実際に払い出されたメダルとの間に誤差が生じてしまう。また、メダルの払い出しの終了時に払い出したメダルの数だけメダルOUT信号をまとめて出力するものとした場合には、次のゲームが開始されてからもメダルOUT信号の出力が継続されているという可能性が生じる。この実施の形態にかかるスロットマシン1のようにホッパー80からメダルを1枚払い出す度にメダルOUT信号を出力することで、このような不都合が生じるのを防ぐことができる。
また、遊技の進行状況に応じて、各種のコマンドが遊技制御基板101から演出制御基板102へと送信されるものとなっているが、遊技制御基板101のRAM112に設けられたコマンド送信バッファよりも、演出制御基板102のRAM122に設けられたコマンド受信バッファの方が容量が大きくなっている。このため、遊技制御基板101から一度に大量のコマンドが送られてきても、演出制御基板102の側では未処理のコマンドを十分に貯めておくことができるので、演出制御基板102のCPU121が処理しきれないコマンドが生じ、演出の実行に支障が生じてしまうのを防ぐことができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の実施の形態では、通常遊技状態、レアRTにおいてスイカに入賞したときに、有利RTに遊技状態を制御するものとし、通常遊技状態、レアRTにおいてチェリーに入賞したときに、不利RTに遊技状態を制御するものとしていた。さらに不利RTにおいてリプレイBに入賞したときに、レアRTに遊技状態を制御するものとしていた。
もっとも、このように遊技状態を制御させるための図柄は、入賞役である小役や再遊技役の図柄に限るものではなく、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順により取りこぼしのある所定の役に当選し、該役を取りこぼすことによって導出され得るものとなるハズレの図柄としてもよい。例えば、スイカは、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順(特に右の停止ボタン12Rの操作タイミング)に応じて入賞する役であるが、これを取りこぼすと「スイカ−スイカ−ベル」の図柄組み合わせが何れかの入賞ラインに導出されるものとすることができる。
そして、「スイカ−スイカ−ベル」の図柄組み合わせを、通常遊技状態、レアRTから有利RTに制御させるための有利RT図柄として適用することができる。また、通常遊技状態、レアRTから不利RTに遊技状態を制御させるための不利RT図柄や、200ゲームの消化を待たずに不利RTからレアRTに遊技状態を制御させるための不利RTパンク図柄についても、所定の小役または再遊技役の取りこぼしにより導出可能となる所定のハズレ図柄を適用することができる。
また、通常遊技状態またはレアRTから有利RTに遊技状態を制御させるための有利RT図柄と、不利RTに遊技状態を制御させるための不利RT図柄とは、同一の役の当選フラグに基づいて導出されるものとすることができる。例えば、スイカを有利RT図柄とするが、スイカの取りこぼしによってのみ導出され得る図柄組み合わせを不利RT図柄とすることができる。不利RT図柄を所定の入賞役の図柄とし、有利RT図柄をこれの取りこぼしにより導出される図柄としてもよい。
上記の実施の形態では、連続演出の継続ゲーム数として2〜5ゲームまでの4種類のものが用意されていたが、最大の継続ゲーム数が停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的なボーナスの種類数と連続演出中にベル、リプレイAまたはリプレイBの何れかに当選するゲーム数の期待値を加算した数以下でありさえすれば、これら4種類のものに限るものではない。継続ゲーム数が停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的なボーナスの種類数と連続演出中にベルまたはリプレイの何れかに当選するゲーム数の期待値を加算した数以下であるならば、連続演出の継続ゲームとして1種類だけが用意されているのであっても構わない。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かに関わらずに連続演出の実行が禁止されるのは、不利RTの残りゲーム数が1ゲームとなったときだけであった。しかしながら、不利RTの残りゲーム数がビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選していないときに限って連続演出の実行が禁止される5ゲームよりも少ない所定ゲーム数(2、3または4ゲーム)以下となったならば、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かに関わらずに連続演出の実行を禁止してもよい。
例えば、不利RTの残りゲーム数が2ゲーム以下となったときにビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かに関わらずに連続演出の実行が禁止されることとなる場合には、不利RTの残りゲーム数が2ゲーム以下となったならば、単ゲーム演出でのみビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かを報知するものとすればよい。ここで、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選していて不利RTの残りゲーム数が2ゲーム以下となったときに実行される単ゲーム演出は、プレミア単ゲーム演出とすることができる。
この場合も、不利RTの終了タイミングに跨って連続演出が実行されることがないので、遊技者にとって不利RTの終了が分かりにくくなったり、不利RTの終了に気をとられて遊技者に連続演出を実質的に見せることができなくなってしまうという問題を生じさせずに済むものとなる。一方、不利RTの残りゲーム数が所定ゲーム数(例えば、2ゲーム)以下となったときに、連続演出の実行を全面的に禁止したとしても、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選は、単ゲーム演出にて示すことができる。
これにより、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選したのに、その旨を示す情報が遊技者に報知されなくなってしまうという不都合を生じさせずに済むものとなる。さらに、このような場合の単ゲーム演出をプレミア単ゲーム演出とすることで、演出のプレミア性を高めさせることができる。
上記の実施の形態では、不利RTの残りゲーム数が1ゲームのときには、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているか否かに関わらずに全面的に連続演出の実行が禁止されたが、不利RTの残りゲーム数が2〜5ゲームのときには、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスの何れにも当選していなければ、連続演出の実行が禁止されたものの、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選していれば、不利RTの残りゲーム数よりも継続ゲーム数が大きい連続演出の実行が禁止されるだけであった。
これに対して、不利RTの残りゲーム数が5ゲーム以下となったときには、当該不利RTが終了して通常の遊技状態となるまで、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているか否かに関わらずに全面的に連続演出の実行を禁止するものとしてもよい。そして、不利RTの残りゲーム数が5ゲーム以下となったならば、単ゲーム演出でのみビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かを報知するものとすればよい。ここで、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選していて不利RTの残りゲーム数が5ゲーム以下となったときに実行される単ゲーム演出は、プレミア単ゲーム演出とすることができる。
この場合も、不利RTの終了タイミングに跨って連続演出が実行されることがないので、遊技者にとって不利RTの終了が分かりにくくなったり、不利RTの終了に気をとられて遊技者に連続演出を実質的に見せることができなくなってしまうという問題を生じさせずに済むものとなる。一方、不利RTの残りゲーム数が5ゲーム以下の期間で連続演出の実行を全面的に禁止したとしても、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選は、単ゲーム演出にて示すことができる。
これにより、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選したのに、その旨を示す情報が遊技者に報知されなくなってしまうという不都合を生じさせずに済むものとなる。さらに、このような場合の単ゲーム演出をプレミア単ゲーム演出とすることで、演出のプレミア性を高めさせることができる。
上記の実施の形態では、不利RTの残りゲーム数が5ゲーム以下のときには、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選していても、不利RTの残りゲーム数を越えるゲーム数の連続演出の実行が禁止されていた(不利RTの残りゲーム数が1ゲームのときは、連続演出が全面禁止される)。しかしながら、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているのであれば、不利RTの残りゲーム数を越えるゲーム数の連続演出を実行できるものとしてもよい。この場合に実行される連続演出は、プレミア連続演出とすることができる。
この場合、不利RTの残りゲーム数が4ゲーム以下となり、それよりも継続ゲーム数が大きい連続演出が実行された場合には、不利RTの終了タイミング(ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスの当選時には、これらの当選がなかったと仮定した場合における不利RTの終了タイミング)に跨って連続演出が実行される可能性がある。もっとも、前述したとおり、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに当選している場合も、ビッグボーナス(B)またはビッグボーナス(C)に当選している場合も、早期に入賞させてしまった方が遊技者にとって有利なものとなる。
従って、不利RTの終了タイミングを跨る連続演出により不利RTの終了が分かりにくくなったとしても、遊技者は、直ぐにビッグボーナスまたはレギュラーボーナスの遊技状態における遊技を行うこととなるので、大きな不都合が生じることはない。さらに、分かりにくくなった不利RTの終了タイミングでも遊技者がこれを認識できるのなら、不利RTの終了タイミングを跨る連続演出は、これ自体が最後まで演出が実行されなくてもビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選を遊技者に認識させるものとなり、演出のプレミア性を高めさせることができる。さらに、プレミア連続演出とすることで、演出のプレミア性をいっそう高めさせることができる。
上記の実施の形態では、不利RTの残りゲーム数が2〜5ゲームのときにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているときには、不利RTの残りゲーム数よりも長期間に亘って継続する連続演出の実行を禁止するものとしていたが、不利RTの残りゲーム数と同じ継続ゲーム数の連続演出の実行を禁止するものとしてもよい。この場合には、不利RTが終了するゲームが開始されるまでには連続演出の実行が終了していることとなるので、上記した効果をより確実に得ることができるものとなる。
上記の実施の形態では、ボーナス当選報知演出は、通常遊技状態、レアRTまたは不利RTにおいて実行されるものとしており、また、不利RTの残りゲーム数が5ゲーム以下のときにおいて連続演出の実行に制限が設けられるものとなっていた。これに対して、有利RTでもボーナス当選報知演出が行われるものとする場合には、有利RTの残りゲーム数が所定ゲーム数(例えば、5ゲーム)以下のときにおいても、上記した不利RTの残りゲーム数が5ゲーム以下のときと同様に連続演出の実行に制限を設けるものとしてもよい。これにより、遊技者が連続演出に気をとられていて有利RTの終了が分かりにくくなってしまうということを防ぐことができる。また、これとは逆に遊技者が有利RTの終了に気をとられてしまい、その演出内容が分かるように連続演出を遊技者に見せることができなくなってしまうということが生じないで済むものとなる。
上記の実施の形態では、不利RTの残りゲーム数が2〜5ゲームのときにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているときに行われる連続演出は、他の期間の連続演出とは異なるパターンのプレミア連続演出となっており、また、不利RTの残りゲーム数が1ゲームのときにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているときに行われる単ゲーム演出は、他の期間の単ゲーム演出とは異なるパターンのプレミア単ゲーム演出となっていた。
しかしながら、これらのプレミア連続演出やプレミア単ゲーム演出は、それぞれ不利RTの残りゲーム数が2〜5ゲームのときや不利RT残りゲーム数が1ゲームのとき以外でも実行される演出であってもよい。また、不利RTの残りゲーム数が2〜5ゲームのときにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているときでもプレミア連続演出以外のパターンで連続演出を実行しても、不利RTの残りゲーム数が1ゲームのときにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているときでもプレミア単ゲーム演出以外のパターンで単ゲーム演出を実行するものとしてもよい。
もっとも、不利RTの残りゲーム数が2〜5ゲームのときにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているときにプレミア連続演出が実行される確率は、それ以外の期間においてプレミア連続演出が実行される確率よりも高くすることが好ましい。同様に、不利RTの残りゲーム数が1ゲームのときにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているときにプレミア単ゲーム演出が実行される確率は、それ以外の期間においてプレミア単ゲーム演出が実行される確率よりも高くすることが好ましい。
さらに、プレミア単ゲーム演出は、不利RTの残りゲーム数が1ゲームのときにおいて実行される場合に限られず、不利RTの残りゲーム数が5ゲーム以下となってビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選しているときに単ゲーム演出を実行するなら、これをプレミア単ゲーム演出とするものとしてもよい。不利RTの残りゲーム数が5ゲーム以下となってから、不利RTの残りゲーム数が少なくなるほどに、プレミア単ゲーム演出が実行される確率が高くなるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、連続演出の実行中にさらにスイカに当選した(ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスとの同時当選であるか単独当選であるかを問わない)ときに、スイカの入賞を見越して該実行中の連続演出のシナリオを変更するものとしていた。もっとも、スイカは、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によっては取りこぼしのある役であり、また、実際に入賞しない限り、その当選が遊技者に知覚できるものではない。そこで、連続演出中におけるシナリオの変更は、スイカの当選ではなく、スイカに入賞したことを以て行うものとしてもよい。
上記の実施の形態では、ボーナス当選報知演出は、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選したこと、若しくはこれらの役との同時当選役であるスイカに当選したことを契機として行われるものとしていた。これに対して、左のリール3Lに「チェリー」の図柄が停止してチャンス目の導出となったときに、これを契機としてボーナス当選報知演出を行うものとしてもよい。ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナス以外で当選時にこのチャンス目を導出させ得るチェリーは、同時当選役とすることができる。
このようなチャンス目が導出されることだけでも、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選に対する遊技者の期待感を高めさせることができるが、これに加えてボーナス当選報知演出を行うものとすることで、その期待感をより効果的に高めさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、連続演出の実行中にさらにチャンス目の導出があった場合にも、連続演出のシナリオを実行中の連続演出のシナリオとは異なるシナリオパターンに変更するものとすることができる。
また、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選したことをボーナス当選報知演出を実行する契機とせず、スイカに当選したことのみをボーナス当選報知演出を実行する契機としてもよい。この場合、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスは、スイカとの同時当選のみで当選するものとすることができる。さらに、スイカに当選したことではなく、スイカに入賞したことをボーナス当選報知演出を実行する契機としてもよい。
さらに、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの何れかに新たに当選したこと、或いは、これらの何れにも当選していないときにボーナス当選報知抽選を行い、これに当選したことを契機として、ボーナス当選報知演出を行うものとしてもよい。これは、スイカのような同時当選役やチェリーのような1リールでチャンス目を導出させる役がないような場合であっても、ボーナス当選報知演出を行うための契機として採用することができる。
上記の実施の形態では、不利RTの遊技状態は、200ゲームを消化すると終了し、通常の遊技状態に制御されるものとなっていた(但し、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選すると200ゲームの消化前でも不利RTは終了)。つまり、不利RTは、ゲーム数を終了条件とし、その終了条件ははっきりしているものではあるが、200ゲームをカウントするのは遊技者にとって容易ではない。そこで、不利RTの消化ゲーム数および/または残りゲーム数も、遊技者に報知するものとしてもよい。不利RTの消化ゲーム数および/または残りゲーム数の報知は、不利RTの残りゲーム数が所定ゲーム数(例えば、10ゲーム)以下のときに限って行うものとしてもよい。
なお、不利RTの消化ゲーム数および/または残りゲーム数の報知は、上記したボーナス当選報知演出よりも遊技者に知覚されにくい態様(例えば、液晶表示器4の右下に非常に小さい文字で表示)で行われるものであってもよい。このような態様で報知が行われる場合には、不利RTの消化ゲーム数および/または残りゲーム数が報知されていたとしても、遊技者が連続演出などに気をとられていると、不利RTの終了を見逃してしまう場合がある。上記の実施の形態などの条件で連続演出を行うものとすることで、せっかく報知されている不利RTの終了が遊技者に分かりにくくなってしまうことを防ぐことができる。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスという4種類のボーナスがあり、それぞれに入賞させるための停止ボタン12Lの操作手順は、互いに排他的なものであった。このため、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスよりも優先して導出される小役またはリプレイに入賞したゲームを除いて、停止ボタン12L、12C、12Rの操作と導出された表示結果によってビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスの何れにも当選していないことが判明するまでに4ゲーム(但し、ベルまたはリプレイに当選したゲームを除く)を要するものとなっていた。
そして、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスの何れにも当選していないことが判明するまでのゲーム数と、連続演出が実行されている間にビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスに入賞させることを阻害するベル、リプレイの当選ゲーム数の期待値とに応じて、連続演出の継続ゲーム数が最大で5ゲームに定められるものとなっていた。
これに対して、例えば、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスに加えて、「青7−青7−白7」の図柄組み合わせからなるビッグボーナス(D)があったものとする。ビッグボーナス(B)とビッグボーナス(D)について検討すると、左と中のリール3L、3Cについての図柄は「青7」で共通している。右のリール3Rについて「青7」と「白7」は、配置間隔が3コマであり、例えば、5番または6番の図柄が下段(或いは、上段、中段)に位置するタイミングで停止ボタン12Rを操作すれば、「白7」も「青7」も下段(或いは、上段、中段)に停止させることができる。
従って、ビッグボーナス(B)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とビッグボーナス(D)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とは排他的なものではない。ビッグボーナス(B)に入賞させるための操作手順のうちでビッグボーナス(D)に入賞させるための操作手順とも重複する操作手順(左と中のリール3L、3Cに「青7」がテンパイした後に、右の停止ボタン12Rを3番目に操作するならば、該「青7」のテンパイする入賞ラインに右のリール3Rの5番または6番の図柄が位置するタイミングで停止ボタン12Rを操作)で停止ボタン12L、12C、12Rを操作してハズレや小役入賞となると、ビッグボーナス(B)に当選していないことが判明するだけではなく、ビッグボーナス(D)にも当選していないことが判明する。
もっとも、ビッグボーナス(B)と入賞させるための操作手順が重複するビッグボーナス(D)を除外して考えれば、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスという4種類のボーナスは、互いに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的なものとなっている。従って、停止ボタン12L、12C、12Rの操作と導出された表示結果によってビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)、ビッグボーナス(D)、レギュラーボーナスの何れにも当選していないことが判明するまでに要するゲーム数は、4ゲームということになる。
ここでは、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)、ビッグボーナス(D)、レギュラーボーナスという5種類のボーナスがあるものの、何れにも入賞してないことが判明するまでに要するゲーム数が4ゲームとなるので、他の条件が上記の実施の形態と同じであれば、連続演出の継続ゲーム数を最大で5ゲームと定めることができる。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選フラグと、スイカ、ベル、チェリー、リプレイAまたはリプレイBの当選フラグとが重複して設定されている場合に、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスよりもスイカ、ベル、チェリー、リプレイAまたはリプレイBの入賞を優先させるようにリール3L、3C、3Rの停止制御を行うものとしていた。
これに対して、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスよりもリプレイAまたはリプレイBの入賞を優先させるが、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの入賞を小役であるスイカ、ベルまたはチェリーよりも優先してリール3L、3C、3Rの停止制御を行うものとすることができる。
この場合には、連続演出の継続ゲーム数は、互いに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的なボーナスの種類数(4)と、連続演出中において行われる内部抽選でリプレイに当選するゲーム数の期待値とに応じて定めるものとすればよい。ここで、5ゲームの連続演出を行うものとすると、終了するゲームよりも前のゲームまでにリプレイ当選するゲーム数の期待値は、例えば、不利RTの場合には3×8992/65536≒0.45としかならない。つまり、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選の有無が分からないゲームは確率的に1ゲームも生じないので、連続演出の継続ゲーム数の最大ゲーム数は、入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的なボーナスの種類数(4)と同じ4ゲームに定めるものとすればよい。
なお、内部中RTに制御されているときは、リプレイ当選するゲーム数の期待値が1を越えるが、だからといって連続演出の最大ゲーム数を6にすると不利RTでは連続演出が終了するよりも前にビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)及びレギュラーボーナスに当選していないことが分かってしまうことがあるので、有利RTや内部中RTで実行される連続演出の最大ゲーム数も、これに合わせて5としておくことができる。
上記の実施の形態では、有利RTに遊技状態を制御させるためのスイカには、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスと同時に当選することがあるものとなっていたが、不利RTに遊技状態を制御させるためのチェリーには、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスと同時に当選することはなかった。もっとも、不利RTに遊技状態を制御させるためのチェリーも、単独で当選するだけではなく、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスと同時に当選することもある役としてもよい。
また、通常遊技状態、レアRTにおいてチェリーに入賞し、不利RTに制御されることとなる場合には、上記の実施の形態におけるスイカの入賞で有利RTに制御される旨を報知するのと同様に、不利RTに制御される旨を報知してもよい。ここで、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスとリプレイAに同時当選したときのゲームでは、当該ゲームでリプレイAに入賞したときに不利RTに制御される旨を報知するものとし、当該ゲームではビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選の有無を示す情報を報知しない(或いは、当選しているか否かに関わらず必ずハズレの情報を報知する)ものとすることができる。そして、例えば、次のゲームが開始したときにビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているのであれば、その当選を示す情報を報知するものとすることができる。
このようにチェリーに入賞したゲームでは、不利RTに制御される旨の報知しか行われないものとすることで、当該チェリーの入賞が不利RTへの制御を意味するものだと遊技者に感じさせることができる。そして、実際にビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスにも当選していたのであれば、それ以降のゲームでビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選している旨が報知されることとなる。この後から行われたビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選の報知で遊技者に意外性を感じさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。しかも、不利RTに制御される旨の報知を先に行ってからビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選の報知を行うので、不利RTに制御されるものと落胆していた遊技者に突然期待感を与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、特別役の入賞により制御されるボーナスの遊技状態として、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)の入賞により制御されるビッグボーナスと、レギュラーボーナスの入賞により制御されるレギュラーボーナスとがあったが、これらに代えて、或いはこれらに加えて、特別役としてチャレンジボーナスを設け、その入賞によりチャレンジボーナスの遊技状態に制御するものとすることができる。
遊技状態がチャレンジボーナスにあるときには、右のリール3Rについての最大停止遅延時間が通常の190ミリ秒から75ミリ秒に短縮され、1コマだけの引き込みが許容されるが、内部抽選の結果に関わらずに、スイカ、ベル、チェリーという小役に入賞することが可能になる(すなわち、これらの小役の当選フラグが内部抽選によらずに設定される)。すなわち、内部抽選の結果によらずに、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じて小役入賞させることができるものとなる。チャレンジボーナスの遊技状態は、例えば、遊技者に払い出したメダルの枚数が254枚を越えたときに終了するものとすることができる。
上記の実施の形態では、遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに制御されているときにはスピーカ7L、7R、7Uからボーナス中楽曲を再生出力し、有利RTに制御されているときには有利RT中楽曲を再生出力し、それ以外の遊技状態にあるときは通常楽曲を再生出力するものとしていた。ここで、純増総数が1000枚を越え、且つ有利RT連荘数が5回以上となっているときには、ボーナス中に再生出力されるボーナス中楽曲はプレミアボーナス中楽曲に変更され、有利RT中に再生出力される有利RT中楽曲はプレミア有利RT中楽曲に変更されていたが、それ以外の遊技状態では、純増総数が1000枚を越え、且つ有利RT連荘数が5回以上となっていたとしても、再生出力される楽曲は、通常楽曲で変わりがなかった。
もっとも、純増総数が1000枚を越えている(或いは、さらに有利RT連荘数も5回以上となっている)ときには、ビッグボーナス、レギュラーボーナス及び有利RT以外の遊技状態であっても、通常楽曲とは異なる楽曲を再生出力するものとしてもよい。ビッグボーナス、レギュラーボーナス及び有利RT以外で純増総数が1000枚を越えている(或いは、さらに有利RT連荘数も5回以上となっている)状態となるのは、不利RT以外の通常遊技状態、レアRTであり、これらの遊技状態にある間は、純増総数が減少するものと考えられるが、確率的に長期間に亘って継続し得る遊技状態ではないので、これらの遊技状態にある間に純増総数が1000枚を下回ることがあっても特に問題がない。
上記の実施の形態では、不利RTに制御されることなく遊技が継続している間におけるメダルの純増総数が1000枚を越えているときに、さらに有利RT連荘数が5回以上となっていると、ボーナス中楽曲としてプレミアボーナス中楽曲を再生出力し、有利RT中楽曲としてプレミア有利RT中楽曲を再生出力するものとしていた。これに対して、有利RT連荘数に加えて、或いはこれに代えて、不利RTに制御されることなく遊技が継続している間においてボーナス(ビッグボーナスのみとしても、レギュラーボーナスを含むものとしてもよい)に制御された回数に応じて、ボーナス中に再生出力されるボーナス中楽曲および/または有利RT中に再生出力される有利RT中楽曲の種類を変えるものとしてもよい。
例えば、不利RTに制御されることなく遊技が継続している間におけるメダルの純増総数が1000枚を越え、有利RT連荘数が5回以上となっているときに、さらに不利RTに遊技状態が制御されることなく遊技が継続している間においてビッグボーナスに制御された回数が3回以上であれば、ボーナス中楽曲としてプレミアボーナス中楽曲を再生出力するが、3回未満であれば、ボーナス中楽曲Bを再生出力するものとしてもよい。ビッグボーナスに制御された回数が3回以上であれば、プレミアボーナス中楽曲Aを再生出力するが、3回未満であれば、プレミアボーナス中楽曲Bを再生出力するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、不利RTに制御されることなく遊技が継続している間におけるメダルの純増枚数は、そのうちで最初に有利RTに制御されたときにカウントを開始していた。もっとも、例えば、不利RTにおいてビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)やレギュラーボーナスに当選し、これに基づいて有利RTよりも先にビッグボーナスやレギュラーボーナスに遊技状態が制御されることもある。このような場合は、不利RTに制御されることなく遊技が継続している間におけるメダルの純増枚数は、最初にビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに制御されたときにカウントを開始してもよい。
上記の実施の形態では、遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに制御されているときにはスピーカ7L、7R、7Uからボーナス中楽曲を再生出力し、有利RTに制御されているときには有利RT中楽曲を再生出力するものとしていた。そして、ボーナス中楽曲には、ボーナス中楽曲A、ボーナス中楽曲B及びプレミアボーナス中楽曲の3種類があり、有利RT中楽曲には、有利RT中楽曲A、有利RT中楽曲B及びプレミア有利RT中楽曲の3種類があったが、ボーナス中、有利RT中において何れの楽曲を再生出力するかは、不利RTに制御されることなく遊技が継続している間における最初に有利RTに制御されたときからのメダルの純増枚数と有利RT連荘数とに従って決められるものとしていた。
これに対して、ボーナス中、有利RT中の演出を、ボーナス中楽曲、有利RT中楽曲の再生に代えて、或いはこれに加えて、他の演出手段で行うものとしてもよい。例えば、遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに制御されているときには液晶表示器4にボーナス中画像を表示し、有利RTに制御されているときには液晶表示器4に有利RT中画像を表示するものとしてもよい。
ここで、ボーナス中画像には、ボーナス中楽曲A、ボーナス中楽曲B及びプレミアボーナス中楽曲に対応してボーナス中画像A、ボーナス中画像B及びプレミアボーナス中画像の3種類を設けるものとし、有利RT中画像には、有利RT中楽曲A、有利RT中楽曲B及びプレミア有利RT中楽曲に対応して有利RT中画像A、有利RT中画像B及びプレミア有利RT中画像の3種類を設けるものとすることができる。ボーナス中、有利RT中において何れの画像を液晶表示器4に表示するかも、不利RTに制御されることなく遊技が継続している間における最初に有利RTに制御されたときからのメダルの純増枚数と有利RT連荘数とに従って決めるものとすることができる。
上記の実施の形態では、不利RTにおいて200ゲームを消化すると通常遊技状態に戻るものとなっていたが、不利RTにおいてリプレイBに入賞しても、それぞれレアRTに遊技状態が制御されるだけで、通常遊技状態に制御されるものではなかった。これに対して、不利RTにおいて所定の役に入賞したときに、短期間だけ所定の遊技状態に制御し、該所定の遊技状態のゲーム数を消化すると、通常遊技状態に戻るようにしてもよい。
図10は、この変形例にかかる遊技状態の遷移図である。この変形例においては、短期間だけ制御される所定の遊技状態をレアRTとしており、3ゲームの間だけ制御される。
この例でのレアRTはゲーム数に制限のある遊技状態であるので、不利RTから所定の役(リプレイBとする)の入賞でレアRTに制御させるために、不利RTは、ゲーム数に制限のない遊技状態とする。この変形例での各遊技状態におけるリプレイ当選確率(合計確率)は、上記の実施の形態と同じであるが、リプレイの種類として上記したリプレイA、リプレイBの他に、リプレイC(JAC−ベル−JAC)、リプレイD(JAC−ベル−ベル)があるものとする。
有利RTに遊技状態を制御させるための役をリプレイCとするが、少なくとも不利RTにおいてはリプレイCに当選しないものとする。通常遊技状態におけるリプレイCの当選確率は、上記の実施の形態におけるスイカの当選確率と同等とする。また、不利RTに遊技状態を制御させるための役をリプレイDとするが、少なくともレアRT及び有利RTにおいてはリプレイDに当選しないものとする。通常遊技状態におけるリプレイDの当選確率は、上記の実施の形態におけるチェリーの当選確率と同等とする。また、通常遊技状態においてはリプレイBに当選しないものとする。他のリプレイ当選は、リプレイAの当選であるものとする。
なお、ここでのレアRTの継続ゲーム数は、3ゲームに限るものではなく、1ゲーム以上の任意のゲーム数とすることができるが、あまり長すぎないものとする必要がある。少なくとも有利RTの継続ゲーム数、不利RTにおけるリプレイBの当選確率の逆数よりは少ないものとする必要がある。さらに、通常遊技状態におけるリプレイCとリプレイDの合計の当選確率の逆数よりも少ないものとすることが好ましい。
この変形例にかかるスロットマシンにおいては、通常遊技状態においてリプレイCに入賞すると有利RTに遊技状態が制御され、通常遊技状態においてリプレイDに入賞すると不利RTに遊技状態が制御される。不利RTは、ゲーム数の制限なしに制御される遊技状態であるが、不利RTにおいてリプレイCに当選することはないので、不利RTからそのまま有利RTに制御されることはない。つまり、不利RTから有利RTに遊技状態が制御されるチャンスは全くない。
もっとも、不利RTに制御されたときであっても、ここでリプレイBに入賞すると、3ゲーム限りで終了するレアRTに遊技状態が制御され、レアRTで僅か3ゲームだけを消化すれば再び通常遊技状態に制御されるものとなる。通常遊技状態に制御されれば、リプレイCに入賞して有利RTに制御されるチャンスが再び得られるものとなる。つまり、一旦不利RTに制御されてもリプレイBの入賞に基づくレアRTを介して通常遊技状態に制御されるチャンスがあり、そのチャンスを生かして通常遊技状態に制御されれば有利RTに制御されるチャンスも生じることとなる。このため、不利RTに遊技状態が制御されても、遊技者を落胆させずに済むものとなる。
上記の実施の形態では、遊技制御基板101のRAM112も、演出制御基板102のRAM122も、ともにバッテリバックアップされるものとなっており、スロットマシン1の電源をOFFしても記憶しているデータが保持されるものとなっていた。もっとも、バッテリバックアップしておく必要があるのは、遊技制御基板101のRAM112だけで、演出制御基板102のRAM122は、バッテリバックアップせず、スロットマシン1の電源をOFFしたときには、記憶しているデータが消失してしまうものであってもよい。
上記の実施の形態では、扉開放センサ95は、前面扉が開放状態にあることを検出するものであり、その検出信号に基づいてセキュリティ信号のうちのドア開放信号が外部出力基板105から出力されるものとなっていた。もっとも、扉開放センサ95は、前面扉を開放するための鍵が解除されていることを検出するものであってもよく、この場合には、実際には前面扉は開放されていなくても当該鍵が解除されていれば、すなわち前面扉が開放可能な状態にあることが扉開放センサ95により検出されれば、セキュリティ信号のうちのドア開放信号を外部出力基板105から出力させるものとすることができる。
また、扉開放センサ95の検出信号が遊技制御基板101に入力されるようにし、扉開放センサ95により前面扉が開放状態にあることが検出された場合には、遊技制御基板101のCPU111は、その旨を示す所定のコマンドを演出制御基板102に送信するものとしてもよい。当該所定のコマンドを受信した演出制御基板102のCPU121は、前面扉が開放状態にあることを、例えば、液晶表示器4に所定のメッセージを表示したり、扉開放音を再生してスピーカ7L、7R、7Uから出力させるものとしてもよい。扉開放音を出力するボリュームレベルは、最大レベルとすることが好ましい。
スロットマシン1の内部には、各種制御を行うための制御回路を搭載した基板類や、設定値を変更するための設定スイッチ91などが配置されており、これらの操作のためには前面扉を開放しなければならない。もっとも、これらの操作は、本来遊技者が行い得ない操作であって、遊技店の店員でない者によってスロットマシン1の前面扉が開放されているということは、遊技者により不正行為が行われている可能性が極めて高いということになる。前面扉の開放を液晶表示器4へのメッセージの表示や扉開放音の出力で報知することによって、遊技店の店員は、不正行為が行われていることを容易に察知することができるものとなる。
上記の実施の形態では、設定値を変更することによって遊技制御基板101のRAM112が初期化されるが、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするためのカウンタの値だけは初期化されないものとしていた。これにより、設定値の変更後においてリール3L、3C、3Rが滑らかに回転開始ができずに設定値の変更がされていることが遊技者に察知されてしまうということを防ぐものとしていた。
これに対して、設定値を変更したかどうかに関わらず、すなわち設定キースイッチ92をON状態としてスロットマシン1を起動したか否かに関わらず、スロットマシン1を起動したときには、ステッピングモータのステップ数をカウントするためのカウンタの値を初期化してしまい、ステッピングモータの各励磁相が必ず初期パターンで励磁されるようになるものとしてもよい。この場合には、設定値を変更したか否かに関わらずにリール3L、3C、3Rが起動後直ぐに同じ挙動をするため、設定値の変更がされていることが遊技者に察知されてしまうということを防ぐことができる。
上記の実施の形態では、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から送られてきたコマンドに応じて、演出の処理を行うものとしていた。もっとも、遊技制御基板101から送られてきたコマンドは、先入れ先出し方式のコマンド受信バッファに入れられ、コマンド受信バッファに順次入れられたコマンドに処理落ちが生じないことを前提とするものであった。また、遊技者の操作に応じた信号が、演出制御基板102のCPU121に直接出力されることはなかった。
これに対して、演出制御基板102のCPU121により制御される液晶表示器4の前面に、演出操作手段として遊技者によりタッチされた位置を検出可能なタッチパネルを配置するものとし、このタッチパネルにおいてタッチされた位置に応じた信号が、演出制御基板102のCPU121に出力されるものとしてもよい。そして、CPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに加えて、タッチパネルにより検出されたタッチ位置に対応した信号に応じて、演出の処理を行うものとすることができる。
また、演出制御基板102には、工場からの出荷前に通常の遊技制御基板102に代えてコマンドシミュレータ(試験用の遊技制御基板)を接続できる構成とすることができ、コマンドシミュレータから入力される各種の検査コマンドに基づいて、演出制御基板102に接続された各演出手段やタッチパネルのような演出操作手段の検査を行えるようにすることができる。
ここで、CPU121は、タッチパネルの動作を検査する検査コマンドを受信した場合には、例えば、タッチパネルを全面有効とするとともに後面の液晶表示器4に「触れてください」というメッセージを表示し、正常にタッチ操作が検出されるかどうかを検査することができる。この場合において、タッチパネルのタッチ操作が検出されるまでは、CPU121は、コマンド受信割込処理を禁止し、新たなコマンドの受信を禁止するものとすることができる。
このようにタッチパネルの動作を検査する検査コマンドを受信し、これに応じてタッチパネルの動作を行う場合には、タッチ操作の検出までコマンド受信割込処理を禁止し、新たなコマンドの受信を禁止するものとしているので、検査コマンドの受信からタッチ操作の検出までに新たなコマンドを受信しても、当該新たなコマンドに基づく処理を行わないものとなっている。このため、タッチパネルの動作チェックの完了を待たずに誤って検査コマンドを送信した場合も、タッチパネルの動作チェックを正常に行うことができるものとなる。なお、演出操作手段として、タッチパネル以外の演出操作手段、例えば、ボタンやダイアルを適用した場合も、同様とすることができる。
上記の実施の形態では、当選フラグの設定状況に基づいて停止制御テーブルを予め選択し、リール3L、3C、3Rの停止時において停止制御テーブルを参照して図柄の停止位置を決定し、当該停止位置でリールを停止させるテーブル方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンを例として説明した。これに対して、停止条件が成立したときの現在の図柄位置と当選フラグの設定状況に基づいて、当選している役の図柄が揃うように引き込み制御を行ったり、当選していない役の図柄が揃わないように外し制御を行うコントロール方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンにも本発明を適用することができる。
コントロール方式では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたときに、対応するリール3L、3C、3Rについてその時点で表示されている図柄から190ミリ秒(チャレンジボーナス中に右のリール3Rについては75ミリ秒)の最大停止遅延時間の範囲内(表示されている図柄と引き込み分を含めて合計5コマの範囲(チャレンジボーナス中に右のリール3Rについては合計2コマの範囲))に、当選フラグの設定されている役の図柄があるかどうかを判定する。
当選フラグの設定されている役の図柄(重複当選時には、導出が優先される役の図柄から判断する)があれば、当該役を入賞させるための図柄を選択して入賞ライン(既に停止しているリールがあるときには、停止しているリール上の図柄とともに入賞の表示態様を構成可能な入賞ライン)上に導出させる。そうでなければ、いずれの役にも入賞させないための図柄を選択して導出させる。すなわち、このコントロール方式によりリール3L、3C、3Rの停止を制御する場合も、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されてから最大停止遅延時間の範囲で図柄を停止させることにより導出可能となる表示態様であって当選フラグの設定状況に応じた表示態様が、可変表示装置2の表示結果として導出されるものとなる。
上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール3L、3C、3Rを備えるものとし、これらのリール3L、3C、3Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。
上記の実施の形態では、賭け数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができる。
いわゆるパロットでは、遊技媒体として用いられる遊技球は、そのままの物理的形態で貯留皿に貯留されており、遊技者がBETボタンを操作すると、貯留皿(上皿)に貯留されていた遊技球のうちのBET操作に応じた数の遊技球が所定の取り込み経路を介してパロットの内部に取り込まれる。この内部に取り込まれた遊技球によって1ゲームを行うための賭け数が設定されるものとなる。
また、パロットにおいて遊技者が精算ボタンを操作した場合には、既に賭け数が設定されていれば(但し、リプレイ入賞後に賭け数が自動設定された場合を除く)、設定された賭け数に応じた数の遊技球がスロットマシンの下部に設けられた下皿に排出される。賭け数が設定されていなければ(先に賭け数の精算を行った場合を含む)、貯留皿に貯留されている遊技球が所定の経路を通って下皿に排出されるものとなる。下皿には、遊技者が所定のレバーを操作することで貯留された遊技球を下部に通過させるための穴が設けられており、遊技球箱(いわゆるドル箱)を下皿の下においてレバー操作すれば、遊技者が所有する遊技球を容易に遊技球箱に移すことができる。