JP2015037239A - 残響抑圧装置とその方法と、プログラムとその記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】話者方向に感度が高くなるように設置した主マイクロホンで収音した信号から求めた主パワースペクトルと、話者方向の感度が低くなるように設置した副マイクロホンで収音した信号から求めた遅延副パワースペクトルの2つを用い、減算部は主パワースペクトルから、遅延副パワースペクトルにフィルタ係数を乗じたフィルタ後信号を減算して直接音の推定パワーを求め、適応アルゴリズム部は遅延副パワースペクトルと直接音の推定パワーを入力として、当該直接音の推定パワーを最小化するようにフィルタ係数を更新し、周波数領域フィルタ部は遅延副パワースペクトルにフィルタ係数を乗じてフィルタリングしたフィルタ後信号を出力し、残響抑圧ゲイン計算部は主パワースペクトルと誤差信号を入力として、残響音を抑圧するための残響抑圧ゲインを計算する。
【選択図】図2
Description
この発明では、声道特性を残響として推定してしまうことを防止する目的で、マイクロホンの指向特性を利用する。話者方向に感度が高くなるように設置した主マイクロホンと、話者方向の感度が低くなるように設置した副マイクロホンの2つを用いる。
図5に、周波数領域フィルタ部108の機能構成例を示す。周波数領域フィルタ部108は、信号バッファ手段1081と、畳み込み計算手段1082と、を備える。
図6に、適応アルゴリズム部107の機能構成例を示す。適応アルゴリズム部107は、更新ベクトル計算手段1071と、ステップサイズ乗算手段1072と、加算手段1073と、フィルタ係数保持手段1074と、を備える。
図7に、残響抑圧ゲイン計算部109の機能構成例を示す。残響抑圧ゲイン計算部109は、除算手段1091と、最大値制限手段1092と、時間平滑化手段1093と、を備える。
Claims (20)
- 音源方向に対して最大感度を持つ主マイクロホンで収音した主収音信号を周波数領域の
周波数領域主収音信号に変換する主FFT部と、
上記音源方向に最大感度を持たない副マイクロホンで収音した副収音信号を、周波数領
域の周波数領域副収音信号に変換する副FFT部と、
上記周波数領域主収音信号のパワーを、周波数ごとに計算した主パワースペクトルを出
力する主パワー計算部と、
上記周波数領域副収音信号のパワーを、周波数ごとに計算した副パワースペクトルを出
力する副パワー計算部と、
上記副パワースペクトルを所定の遅延量だけ遅延させた遅延副パワースペクトルを出力
する遅延部と、
上記主パワースペクトルから、上記遅延副パワースペクトルにフィルタ係数を乗じたフィルタ後信号を減算して直接音の推定パワーを求める減算部と、
上記遅延副パワースペクトルと上記直接音の推定パワーを入力として、当該直接音の推
定パワーを最小化するように上記フィルタ係数を更新する適応アルゴリズム部と、
上記遅延副パワースペクトルに上記フィルタ係数を乗じてフィルタリングしたフィルタ
後信号を出力する周波数領域フィルタ部と、
上記主パワースペクトルと上記直接音の推定パワーを入力として、残響音を抑圧するた
めの残響抑圧ゲインを計算する残響抑圧ゲイン計算部と、
上記周波数領域主収音信号に上記残響抑圧ゲインを乗じて残響抑圧信号を出力する乗算部と、
上記残響除去信号を時間領域の残響抑圧信号に変換する逆FFT部と、
を具備する残響抑圧装置。 - 請求項1に記載した残響抑圧装置において、
更に、
複数のマイクロホンで収音した収音信号が入力され、上記複数のマイクロホンで構成されるマイクロホン感度の指向性を、上記音源方向に設定して上記主収音信号を出力するビームフォーマ部と、
上記複数のマイクロホンで収音した収音信号が入力され、上記複数のマイクロホンで構成されるマイクロホン感度の指向性を、上記音源方向以外の方向に設定して上記副収音信号を出力するヌルビームフォーマ部と、
を具備する残響抑圧装置。 - 請求項2に記載した残響抑圧装置において、
更に、
上記複数のマイクロホンで収音した収音信号を入力として、音源の方向を推定して音源方向を出力する音源方向検出部と、
上記音源方向を入力として、当該音源方向の感度が高くなるように上記ビームフォーマ部のフィルタ係数を設定するビームフォーマフィルタ係数設定部と、
上記音源方向を入力として、当該音源方向の感度が低くなるように上記ヌルビームフォーマ部のフィルタ係数を設定するヌルビームフォーマ係数設定部と、
を具備する残響抑圧装置。 - 請求項1乃至3の何れかに記載した残響抑圧装置において、
上記適応アルゴリズム部は、
遅延パワースペクトルと誤差信号を入力として、適応アルゴリズムを用いて更新ベクトルを計算する更新ベクトル計算手段と、
上記更新ベクトルの値に応じてステップサイズを変更するステップサイズ設定手段と、
上記更新ベクトルに、上記ステップサイズを乗算したフィルタ係数を出力する乗算手段と、
上記乗算手段の出力するフィルタ係数に、1フレーム前のフィルタ係数を加算する加算
手段と、
上記加算手段の出力を、次のフレームのフィルタ係数として保持するフィルタ係数保持手段と、
を備えることを特徴とする残響抑圧装置。 - 請求項1乃至3の何れかに記載した残響抑圧装置において、
上記適応アルゴリズム部は、
遅延パワースペクトルと直接音の推定パワーを入力として、適応アルゴリズムを用いて更新ベクトルを計算する更新ベクトル計算手段と、
上記更新ベクトルに、上記ステップサイズを乗算したフィルタ係数を出力する乗算手段と、
上記乗算手段の出力するフィルタ係数に、1フレーム前のフィルタ係数を加算する加算
手段と、
上記加算手段の出力する更新後のフィルタ係数が負の値となった場合に、当該フィルタ係数の値を0に置き換える非負拘束手段と、
上記非負拘束手段の出力を、次のフレームのフィルタ係数として保持するフィルタ係数保持手段と、
を備えることを特徴とする残響抑圧装置。 - 請求項1乃至5の何れかに記載した残響抑圧装置において、
上記残響抑圧ゲイン計算部は、
上記誤差信号から聴覚マスキングレベルQ(ω,t)を計算するマスキングレベル計算手段と、
上記誤差信号と上記聴覚マスキングレベルQ(ω,t)を比較し、大きい方の値を、新たな直接音の推定パワーとして上記残響抑圧ゲインの計算に選択する最大値選択手段と、
を含むことを特徴とする残響抑圧装置。 - 請求項1乃至6の何れかに記載した残響抑圧装置において、
更に、
上記遅延パワースペクトルの大きさと、予め設定した閾値を比較し、当該遅延パワースペクトルの大きさが上記閾値を超えた場合のみ、上記適応アリゴリズム部によるフィルタ係数の更新が行われるように制御する適応区間検出部を、備えることを特徴とする残響抑圧装置。 - 請求項1乃至8の何れかに記載した残響抑圧装置において、
更に、
上記フィルタ係数F(ω,m,t)の各々に、予め設定した係数H(m)を乗算し、変換後のフィルタ係数F′(ω,m,t)を出力する係数乗算部と、
上記変換後のフィルタ係数F′(ω,m,t)を、上記遅延パワースペクトルに乗算する第2周波数領域フィルタ部と、
上記パワースペクトルから上記第2周波数領域フィルタ部の出力信号を減算した信号を上記直接音の推定パワーの代わりに上記残響抑圧ゲイン計算部に出力する第2減算部と、
を具備することを特徴とする残響抑圧装置。 - 音源方向に対して最大感度を持つ主マイクロホンで収音した主収音信号を周波数領域の
周波数領域主収音信号に変換する主FFT過程と、
上記音源方向に最大感度を持たない副マイクロホンで収音した副収音信号を、周波数領
域の周波数領域副収音信号に変換する副FFT過程と、
上記周波数領域主収音信号のパワーを、周波数ごとに計算した主パワースペクトルを出
力する主パワー計算過程と、
上記周波数領域副収音信号のパワーを、周波数ごとに計算した副パワースペクトルを出
力する副パワー計算過程と、
上記副パワースペクトルを所定の遅延量だけ遅延させた遅延副パワースペクトルを出力
する遅延過程と、
上記主パワースペクトルから、上記遅延副パワースペクトルにフィルタ係数を乗じたフィルタ後信号を減算して直接音の推定パワーを求める減算過程と、
上記遅延副パワースペクトルと上記直接音の推定パワーを入力として、当該直接音の推
定パワーを最小化するように上記フィルタ係数を更新する適応アルゴリズム過程と、
上記遅延副パワースペクトルに上記フィルタ係数を乗じてフィルタリングしたフィルタ
後信号を出力する周波数領域フィルタ過程と、
上記主パワースペクトルと上記直接音の推定パワーを入力として、残響音を抑圧するた
めの残響抑圧ゲインを計算する残響抑圧ゲイン計算過程と、
上記周波数領域主収音信号に上記残響抑圧ゲインを乗じて残響抑圧信号を出力する乗算過程と、
上記残響除去信号を時間領域の残響抑圧信号に変換する逆FFT過程と、
を備える残響抑圧方法。 - 請求項10に記載した残響抑圧方法において、
更に、
複数のマイクロホンで収音した収音信号が入力され、上記複数のマイクロホンで構成されるマイクロホン感度の指向性を、上記音源方向に設定して上記主収音信号を出力するビームフォーマ過程と、
上記複数のマイクロホンで収音した収音信号が入力され、上記複数のマイクロホンで構成されるマイクロホン感度の指向性を、上記音源方向以外の方向に設定して上記副収音信号を出力するヌルビームフォーマ過程と、
を備える残響抑圧方法。 - 請求項11に記載した残響抑圧方法において、
更に、
上記複数のマイクロホンで収音した収音信号を入力として、音源の方向を推定して音源方向を出力する音源方向検出過程と、
上記音源方向を入力として、当該音源方向の感度が高くなるように上記ビームフォーマ部のフィルタ係数を設定するビームフォーマフィルタ係数設定過程と、
上記音源方向を入力として、当該音源方向の感度が低くなるように上記ヌルビームフォーマ部のフィルタ係数を設定するヌルビームフォーマ係数設定過程と、
を備える残響抑圧方法。 - 請求項10乃至12の何れかに記載した残響抑圧方法において、
上記適応アルゴリズム過程は、
遅延パワースペクトルと誤差信号を入力として、適応アルゴリズムを用いて更新ベクトルを計算する更新ベクトル計算ステップと、
上記更新ベクトルの値に応じてステップサイズを変更するステップサイズ設定ステップ
と、
上記更新ベクトルに、上記ステップサイズを乗算したフィルタ係数を出力する乗算ステップと、
上記乗算ステップの出力するフィルタ係数に、1フレーム前のフィルタ係数を加算する
加算ステップと、
上記加算ステップの出力を、次のフレームのフィルタ係数として保持するフィルタ係数保持ステップと、
を含むことを特徴とする残響抑圧方法。 - 請求項10乃至12の何れかに記載した残響抑圧方法において、
上記適応アルゴリズム過程は、
遅延パワースペクトルと直接音の推定パワーを入力として、適応アルゴリズムを用いて更新ベクトルを計算する更新ベクトル計算ステップと、
上記更新ベクトルに、上記ステップサイズを乗算したフィルタ係数を出力する乗算ステップと、
上記乗算手段の出力するフィルタ係数に、1フレーム前のフィルタ係数を加算する加算
ステップと、
上記加算手段の出力する更新後のフィルタ係数が負の値となった場合に、当該フィルタ係数の値を0に置き換える非負拘束ステップと、
上記非負拘束手段の出力を、次のフレームのフィルタ係数として保持するフィルタ係数保持ステップと、
を含むことを特徴とする残響抑圧方法。 - 請求項10乃至14の何れかに記載した残響抑圧方法において、
上記残響抑圧ゲイン計算過程は、
上記誤差信号から聴覚マスキングレベルQ(ω,t)を計算するマスキングレベル計算ステップと、
上記誤差信号と上記聴覚マスキングレベルQ(ω,t)を比較し、大きい方の値を、新たな直接音の推定パワーとして上記残響抑圧ゲインの計算に選択する最大値選択ステップと、
を含むことを特徴とする残響抑圧方法。 - 請求項10乃至15の何れかに記載した残響抑圧方法において、
更に、
上記遅延パワースペクトルの大きさと、予め設定した閾値を比較し、当該遅延パワースペクトルの大きさが上記閾値を超えた場合のみ、上記適応アリゴリズム部によるフィルタ係数の更新が行われるように制御する適応区間検出過程を、備えることを特徴とする残響抑圧方法。 - 請求項1乃至17の何れかに記載した残響抑圧方法において、
更に、
上記フィルタ係数F(ω,m,t)の各々に、予め設定した係数H(m)を乗算し、変換後のフィルタ係数F′(ω,m,t)を出力する係数乗算過程と、
上記変換後のフィルタ係数F′(ω,m,t)を、上記遅延パワースペクトルに乗算する第2周波数領域フィルタ過程と、
上記パワースペクトルから上記第2周波数領域フィルタ部の出力信号を減算した信号を上記直接音の推定パワーの代わりに上記残響抑圧ゲイン計算部に出力する第2減算過程と、
を備えることを特徴とする残響抑圧方法。 - 請求項1乃至9の何れかに記載した残響抑圧装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
- 請求項19に記載した何れかのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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