JP2015036778A - 撮影レンズ、光学機器、及び撮影レンズの製造方法 - Google Patents

撮影レンズ、光学機器、及び撮影レンズの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015036778A
JP2015036778A JP2013168593A JP2013168593A JP2015036778A JP 2015036778 A JP2015036778 A JP 2015036778A JP 2013168593 A JP2013168593 A JP 2013168593A JP 2013168593 A JP2013168593 A JP 2013168593A JP 2015036778 A JP2015036778 A JP 2015036778A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
lens group
refractive power
focal length
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013168593A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6331286B2 (ja
Inventor
久美子 石田
Kumiko Ishida
久美子 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2013168593A priority Critical patent/JP6331286B2/ja
Publication of JP2015036778A publication Critical patent/JP2015036778A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6331286B2 publication Critical patent/JP6331286B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lenses (AREA)

Abstract

【課題】負レンズ先行の光学系でありながら、合焦時の収差変動が少ない撮影レンズを提供することを目的とする。【解決手段】光軸に沿って物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、を有し、第1レンズ群G1は、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ成分L11と負の屈折力を有する第2レンズ成分L12と、を有し、合焦に際し、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3が像面Iに対して固定され、第2レンズ群G2が光軸に沿って移動し、所定の条件式を満足することを特徴とする撮影レンズを提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、撮影レンズ、この撮影レンズを備えた光学機器、及び撮影レンズの製造方法に関する。
従来、撮影レンズとして、負レンズ先行のいわゆるレトロフォーカスタイプの広角レンズが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−228391号公報
しかしながら、従来の広角レンズよりも、合焦時の収差変動がより小さい光学系が求められている。
そこで、本発明は、負レンズ先行の光学系でありながら、合焦時の収差変動が少ない撮影レンズ、光学機器、及び撮影レンズの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明では、
光軸に沿って物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、を有し、
前記第1レンズ群は、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ成分と、負の屈折力を有する第2レンズ成分と、を有し、
合焦に際し、前記第1レンズ群と前記第3レンズ群が像面に対して固定され、前記第2レンズ群が光軸に沿って移動し、
以下の条件式を満足することを特徴とする撮影レンズを提供する。
6.20 < (−f11) / f < 25.00
4.10 < f2 /(−f1) < 10.00
但し、
f :無限遠合焦時の前記撮影レンズ全系の焦点距離
f1 :前記第1レンズ群の焦点距離
f11:前記第1レンズ成分の焦点距離
f2 :前記第2レンズ群の焦点距離
また、本発明に係る光学機器は、上述の撮影レンズを有して構成される。
また、上記課題を解決するために本発明では、
光軸に沿って物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、を有する撮影レンズの製造方法であって、
前記第1レンズ群として、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ成分と、負の屈折力を有する第2レンズ成分と、を配置し、
合焦に際し、前記第1レンズ群と前記第3レンズ群が像面に対して固定され、前記第2レンズ群が光軸に沿って移動するように配置し、
以下の条件式を満足するように配置することを特徴とする撮影レンズの製造方法を提供する。
6.20 < (−f11)/ f < 25.00
4.10 < f2 /(−f1) < 10.00
但し、
f :無限遠合焦時の前記撮影レンズ全系の焦点距離
f1 :前記第1レンズ群の焦点距離
f11:前記第1レンズ成分の焦点距離
f2 :前記第2レンズ群の焦点距離
本発明によれば、負レンズ先行の光学系でありながら、合焦時の収差変動が少ない撮影レンズ、光学機器、及び撮影レンズの製造方法を提供することができる。
本願の第1実施例に係る撮影レンズのレンズ構成を示す断面図である。 本願の第1実施例に係る撮影レンズの無限遠合焦状態における諸収差図である。 本願の第2実施例に係る撮影レンズのレンズ構成を示す断面図である。 本願の第2実施例に係る撮影レンズの無限遠合焦状態における諸収差図である。 本願の第3実施例に係る撮影レンズのレンズ構成を示す断面図である。 本願の第3実施例に係る撮影レンズの無限遠合焦状態における諸収差図である。 本願の第4実施例に係る撮影レンズのレンズ構成を示す断面図である。 本願の第4実施例に係る撮影レンズの無限遠合焦状態における諸収差図である。 本願の第5実施例に係る撮影レンズのレンズ構成を示す断面図である。 本願の第5実施例に係る撮影レンズの無限遠合焦状態における諸収差図である。 本願の撮影レンズを搭載するカメラの断面図である。 本願の撮影レンズの製造方法の概略を示すフローチャートである。
以下、本願の撮影レンズ、光学機器、及び撮影レンズの製造方法について説明する。
本願の撮影レンズは、光軸に沿って物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、を有し、前記第1レンズ群は、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ成分と負の屈折力を有する第2レンズ成分を有している。この構成により、軸外収差を中心として良好な収差補正を行うことができる。なお、本願において、レンズ成分とは、単レンズ、或いは2枚以上のレンズを接合してなる接合レンズをいう。
本願の撮影レンズは、合焦に際し、前記第1レンズ群と前記第3レンズ群が像面に対して固定され、前記第2レンズ群が光軸に沿って移動する。広角レンズにおいて、レンズ全体を繰り出す所謂全体繰り出し方式を採用すれば、無限遠物体から近距離物体への合焦時に、像面湾曲が著しくプラス側に変化してしまう。このため、本願の撮影レンズでは、無限遠物体から近距離物体への合焦時に、像面湾曲の変動を少なくするべく、レンズ系の一部の間隔が狭くなるように変化させるインナーフォーカス方式を採用している。また、口径を小さくすることが可能な第2レンズ群のみで合焦を行う構成とすることで、フォーカシング重量(合焦時に駆動するレンズの重量)が軽くなるため、より迅速な合焦を行うことが可能となる。
また、本願の撮影レンズは、無限遠合焦時の全系の焦点距離をf、前記第1レンズ成分の焦点距離をf11としたとき、次の条件式(1)を満足することが好ましい。
(1) 6.20 < (−f11)/f < 25.00
条件式(1)は、無限遠合焦時の全系の焦点距離と第1レンズ成分の焦点距離との関係式であり、撮影レンズ全体の最適な屈折力配置を実現するための条件式である。
条件式(1)の下限値を下回ると、全系の焦点距離に対して相対的に第1レンズ成分の屈折力が大きくなるため、像面湾曲やコマ収差の補正が過剰となる。特に、サジタルコマ収差や像面湾曲を劣化させるため好ましくない。なお、本実施形態の効果を確実にするために、条件式(1)の下限値を6.50にすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(1)の下限値を7.00にすることがより好ましい。
条件式(1)の上限値を上回ると、全系の焦点距離に対して相対的に第1レンズ成分の屈折力が小さくなるため、像面湾曲とコマ収差の補正不足となる。特に、サジタルコマ収差が劣化するため好ましくない。また、屈折力不足を第2レンズ群で無理に補正することとなり、球面収差も劣化するため好ましくない。なお、本実施形態の効果を確実にするために、条件式(1)の上限値を20.00にすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(1)の上限値を18.00にすることがより好ましい。
また、本願の撮影レンズは、第1レンズ群の焦点距離をf1とし、第2レンズ群の焦点距離をf2としたとき、以下に示す条件式(2)を満足することが好ましい。
(2) 4.10 < f2 / (−f1) < 10.00
条件式(2)は、第1レンズ群の焦点距離と第2レンズ群の焦点距離との関係式であり、撮影レンズ全系の最適な屈折力配置を求めるための条件式である。この条件式を満足することにより、撮影レンズ全体の中で屈折力のバランスをとって合焦時の収差変動を小さくすることができ、例えば動画撮影中の合焦動作に対応可能な撮影レンズを提供することができる。
条件式(2)の下限値を下回ると、第1レンズ群の負の屈折力が小さくなり、コマ収差の補正不足となり好ましくない。特に、サジタルコマ収差を劣化させるので好ましくない。また、下限値を下回ると、第2レンズ群の正の屈折力が大きくなるため、無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時にわたって球面収差が劣化し好ましくない。なお、本実施形態の効果を確実にするために、条件式(2)の下限値を4.20にすることが好ましい。
条件式(2)の上限値を上回ると、第1レンズ群の負の屈折力が大きくなるため、コマ収差の補正が過剰となる。特にサジタルコマ収差や球面収差を劣化させるので好ましくない。また、上限値を上回ると、第2レンズ群の屈折力が小さくなるため、合焦時の第2レンズ群の移動量が大きくなりすぎて諸収差、特に歪曲収差のマイナス化が顕著になるとともに、撮影レンズ全体が大型化してしまい好ましくない。なお、本実施形態の効果を確実にするために、条件式(2)の上限値を9.50にすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(2)の上限値を8.00にすることがより好ましい。
以上の構成により、負レンズ先行の光学系でありながら、合焦時の収差変動が少ない撮影レンズ、光学機器、及び撮影レンズの製造方法を提供することができる。
また、本願の撮影レンズは、無限遠合焦時の撮影レンズ全系の焦点距離をfとし、第2レンズ群の焦点距離をf2としたとき、以下に示す条件式(3)を満足することが好ましい。
(3) 3.00 < f2/f < 30.00
条件式(3)は、撮影レンズ全系の焦点距離と第2レンズ群の焦点距離との関係式であり、第2レンズ群の最適な屈折力配置を規定するための条件式である。
条件式(3)の下限値を下回ると、合焦時の第2レンズ群の移動量は小さくできるものの、無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時にわたって球面収差や特にコマ収差が悪化するため好ましくない。第2レンズ群が撮影レンズ全系の屈折力に対してある程度の大きさの屈折力を有するものとすることで、合焦における第2レンズ群の移動量を小さくし、第2レンズ群と第3レンズ群の間隔を狭くすることができる。これにより、像面湾曲の変動を抑え、コマ収差の変動も小さくすることができる。なお、本実施形態の効果を確実にするために、条件式(3)の下限値を5.00にすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(3)の下限値を6.00にすることがより好ましい。
条件式(3)の上限値を上回ると、合焦時の第2レンズ群の移動量が大きくなり過ぎて諸収差の変動、特に歪曲収差のマイナス化が顕著になってしまうので好ましくない。なお、本実施形態の効果を確実にするために、条件式(3)の上限値を20.00にすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(3)の上限値を16.00にすることがより好ましい。
また、本願の撮影レンズは、無限遠合焦時の撮影レンズ全系の焦点距離をfとし、第1レンズ成分と第2レンズ成分の合成焦点距離をfaとしたとき、以下に示す条件式(4)を満足することが好ましい。
(4) 0.50 < (−fa) / f < 8.00
条件式(4)は、撮影レンズ全系の焦点距離と第1レンズ成分および第2レンズ成分の合成焦点距離との関係式であり、第1レンズ群内の第1レンズ成分と第2レンズ成分の最適な屈折力配置を求めるための条件式である。
条件式(4)の下限値を下回ると、全系の焦点距離に対して相対的に第1レンズ成分および第2レンズ成分の合成の屈折力が大きくなるため、像面湾曲やコマ収差の補正が過剰となる。特に、サジタルコマ収差や像面湾曲を劣化させるため好ましくない。なお、本実施形態の効果を確実にするために、条件式(4)の下限値を0.80にすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(4)の下限値を1.00にすることがより好ましい。
条件式(4)の上限値を上回ると、撮影レンズ全系の焦点距離に対して相対的に第1レンズ成分及び第2レンズ成分の合成の屈折力が小さくなるため、像面湾曲及びコマ収差の補正不足となる。特にサジタルコマ収差が劣化する。また、屈折力不足を第2レンズ成分で無理に修正することになり、球面収差も劣化するため好ましくない。なお、本実施形態の効果を確実にするために、条件式(4)の上限値を7.50にすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(4)の上限値を5.00にすることがより好ましい。
また、本願の撮影レンズにおいては、合焦に際して、第2レンズ群が像側に移動することが好ましい。この構成により、第2レンズ群と第3レンズ群の間隔を小さくして、像面湾曲の変動を抑えることができる。
また、本願の撮影レンズにおいて、前記第1レンズ成分は、前記第1レンズ群中で最も物体側に配置されており、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状であることが好ましい。この構成により、各レンズ面において入射角度や射出角度が極端に大きくならないようにすることができ、画角の広い範囲にわたって無理なく収差補正を行うことができる。また、一般にあるレンズ面に対する光の入射角が大きいほど収差が多量に発生するため、広角レンズの物体側のレンズ群には、極端に入射角度が大きくなるレンズ面を配置することは好ましくないが、上記構成によれば、光の入射角を小さくすることができ、収差の発生を抑えることができる。
また、第1レンズ群は、第2レンズ成分の像側に負の屈折力を有する第3レンズ成分を有することが好ましい。この構成により、軸外光束を各レンズ成分によって徐々に屈折させて少しずつ射出角度を小さくし、収差が発生するのを抑えることができる。
また、本撮影レンズは、第1レンズ成分の焦点距離をf11とし、第2レンズ成分の焦点距離をf12としたとき、以下に示す条件式(5)を満足することが好ましい。
(5) 0.60 < f11 / f12 < 2.00
条件式(5)は、第1レンズ成分の焦点距離と第2レンズ成分の焦点距離との関係式であり、最適な屈折力配置を規定するための条件式である。
条件式(5)の下限値を下回ると、第1レンズ成分の屈折力に対して、第2レンズ成分の屈折力が小さくなりすぎて、像面湾曲とコマ収差及び歪曲収差を良好に補正できなくなるため好ましくない。なお、本実施形態の効果を確実にするために、条件式(5)の下限値を0.75にすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(5)の下限値を0.85にすることがより好ましい。
条件式(5)の上限値を上回ると、第1レンズ成分の屈折力よりも第2レンズ成分の屈折力が大きくなり、像面湾曲とコマ収差及び歪曲収差をバランスよく補正することができなくなるため好ましくない。なお、本実施形態の効果を確実にするために、条件式(5)の上限値を1.80にすることが好ましい。
また、本撮影レンズは、第2レンズ群と第3レンズ群との間に開口絞りを有することが好ましい。この構成により、コマ収差を良好に補正することができる。
本願の光学機器は上述した構成の撮影レンズを有することを特徴としている。これにより、負レンズ先行の光学系を有しながら、合焦時の収差変動が少ない、高性能な光学機器を実現することができる。
本願の撮影レンズの製造方法は、光軸に沿って物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、を有する撮影レンズの製造方法であって、前記第1レンズ群として、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ成分と、負の屈折力を有する第2レンズ成分と、を配置し、合焦に際し、前記第1レンズ群と前記第3レンズ群が像面に対して固定され、前記第2レンズ群が光軸に沿って移動するように配置し、無限遠合焦時の全系の焦点距離をf、前記第1レンズ成分の焦点距離をf11、前記第2レンズ群の焦点距離をf2としたとき、以下の条件式(1)、(2)を満足するように配置することを特徴とする。
(1)6.20 < (−f11)/ f < 25.00
(2)4.10 < f2 / (−f) < 10.00
これにより、負レンズ先行の光学系でありながら、合焦時の収差変動が少ない撮影レンズを製造することができる。
以下、本願の数値実施例に係る撮影レンズを添付図面に基づいて説明する。なお、図1、図3、図5、図7、及び図9は、それぞれ、実施例1ないし5の各実施例に係る撮影レンズSL1ないしSL5のレンズ構成を示している。
各実施例に係る撮影レンズSL1ないしSL5は、それぞれ、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成されている。
各実施例において、開口絞りSは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置されている。
無限遠物点から近距離物点への合焦は、第1レンズG1と第3レンズ群G3は像面Iに対して固定であり、第2レンズ群G2を光軸に沿って像面I側へ移動させて行う。
なお、この撮影レンズSL1からSL5と像面Iとの間には、それぞれ、ローパスフィルターや赤外カットフィルター等から構成されるフィルター群FLが配置されている。
像面Iは、不図示の撮像素子上に形成され、撮像素子は、例えば、フィルム、CCD、CMOS等によって構成される。
(第1実施例)
図1は、本願の第1実施例に係る撮影レンズSL1のレンズ構成を示す断面図である。
撮影レンズSL1において、第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11(第1レンズ成分)と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12(第2レンズ成分)と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL14との接合負レンズ(第3レンズ成分)と、からなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL21と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL22と、からなる。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凸形状の正レンズのL31と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL32との接合レンズからなる。
以下の表1に本第1実施例の諸元の値を掲げる。
[面データ]において、「面番号」は光軸に沿って物体側から数えたレンズ面の順番を、「r」は曲率半径を、「d」は面間隔(第n面(nは整数)と第n+1面との間隔)を、「nd」はd線(波長587.6nm)に対する屈折率を、「νd」はd線(波長587.6nm)に対するアッベ数をそれぞれ示している。また、「物面」は物体面を、「可変」は可変の面間隔を、「絞り」は開口絞りSを、「像面」は像面Iをそれぞれ示している。なお、曲率半径「r」において「∞」は平面を示し、空気の屈折率nd=1.0000の記載は省略している。
[各種データ]において、「f」は焦点距離を、「FNo」はFナンバーを、「2ω」は画角(単位は「°」)を、「Y」は像高を、「TL」は撮影レンズの全長(レンズ面の第1面から像面Iまでの光軸上の距離)を、「Bf」はバックフォーカス(空気換算長)を、それぞれ示している。なお、これらの値は無限遠合焦時のものである。
[可変間隔データ]は、無限遠合焦状態、撮影倍率−0.03倍状態における可変間隔を示している。dnは第n面の可変の面間隔を表している。
[レンズ群データ]には、各レンズ群の始面と焦点距離を示している。
[条件式対応値]には、本実施例に係る撮影レンズの各条件式の対応値を示している。
以下の全ての諸元値において掲載されている焦点距離f、曲率半径r、面間隔、その他長さの単位は一般に「mm」が使われる。しかしながら撮影レンズは、比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。
以上の符号の説明及び諸元表の説明は以降の第2ないし第5実施例においても同様である。
[表1]
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 84.4180 1.41 1.6180 63.34
2 12.3327 8.00
3 22.3697 1.20 1.6180 63.34
4 8.9371 6.40
5 115.3703 2.00 1.6031 60.69
6 7.1469 4.66 1.8052 25.45
7 9.0782 可変
8 18.0292 4.00 1.5174 52.20
9 -11.2689 1.20
10 -8.3383 0.60 1.8830 40.66
11 -12.1996 可変
12(絞り) ∞ 3.50
13 22.1821 4.00 1.5932 67.90
14 -5.2628 0.50 1.8052 25.45
15 -8.9123 9.51
16 ∞ 0.50 1.5168 63.88
17 ∞ 1.11
18 ∞ 1.59 1.5168 63.88
19 ∞ 0.30
20 ∞ 0.70 1.5168 63.88
21 ∞ 0.70
像面 ∞

[各種データ]
f 2.96
FNo 2.76
2ω 181.59
Y 4.37
TL 64.87
Bf 14.41

[可変間隔データ]
撮影倍率 無限遠 -0.03
d0 ∞ 85.91
d7 10.64 10.85
d11 2.35 2.14

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
1 1 -4.547
2 8 23.026
3 13 13.566

[条件式対応値]
(1)(−f11)/f = 7.96
(2) f2/(−f1)= 5.06
(3) f2 / f = 7.78
(4)(−fa)/f = 3.45
(5)f11/ f12 = 0.94
図2は、本第1実施例に係る撮影レンズSL1の諸収差図である。各収差図において、「d」はd線(波長587.6nm)、「g」はg線(波長435.8nm)に対する諸収差を、「A」は光線入射角すなわち半画角(単位は「°」)を示している。特に記載のないものはd線に対する諸収差を表す。非点収差図中の実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面を示している。コマ収差図では、各入射角について、実線がd線及びg線に対するメリディオナルコマ収差を示している。なお、この収差図の説明及び符号は以降の実施例においても同様である。
各収差図より、本第1実施例に係る撮影レンズSL1は、諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有していることが分かる。
(第2実施例)
図3は、本願の第2実施例に係る撮影レンズSL2のレンズ構成を示す断面図である。
撮影レンズSL2において、第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11(第1レンズ成分)と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12(第2レンズ成分)と、両凹形状の負レンズL13と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL14との接合負レンズ(第3レンズ成分)と、からなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凸形状の正レンズL22と、からなる。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL31と両凸形状の正レンズL32との接合レンズからなる。
以下の表2に本第2実施例の諸元の値を掲げる。
[表2]
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 52.6887 1.41 1.6180 63.34
2 17.1681 10.00
3 281.7230 1.20 1.6180 63.34
4 14.5574 5.40
5 -491.4031 1.80 1.6031 60.69
6 7.7005 4.70 1.8052 25.45
7 7.7854 可変
8 16.5233 3.00 1.6889 31.16
9 10.4872 1.60
10 22.4091 1.40 1.8830 40.66
11 -34.6946 可変
12(絞り) ∞ 3.20
13 11.7540 2.00 1.8467 23.80
14 5.8573 2.40 1.6030 65.44
15 -12.9247 10.40
16 ∞ 0.50 1.5168 63.88
17 ∞ 1.11
18 ∞ 1.59 1.5168 63.88
19 ∞ 0.30
20 ∞ 0.70 1.5168 63.88
21 ∞ 0.70
像面 ∞

[各種データ]
f 2.96
FNo 2.76
2ω 181.13
Y 4.36
TL 67.27
Bf 13.57

[可変間隔データ]
撮影倍率 無限遠 -0.03
d0 ∞ 82.68
d7 16.49 16.70
d11 11.55 11.34

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
1 1 -4.591
2 8 23.500
3 13 13.452

[条件式対応値]
(1)(−f11)/f = 14.15
(2) f2/(−f1)= 5.12
(3) f2 / f = 7.94
(4)(−fa)/f = 4.57
(5)f11/f12 = 1.68
図4は、本第2実施例に係る撮影レンズSL2の諸収差図である。各収差図より、本第2実施例に係る撮影レンズSL2は、諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有していることが分かる。
(第3実施例)
図5は、本願の第3実施例に係る撮影レンズSL3のレンズ構成を示す断面図である。
撮影レンズSL3において、第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11(第1レンズ成分)と、両凹形状の正レンズL12(第2レンズ成分)と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL14との接合負レンズ(第3レンズ成分)と、からなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凸形状の正レンズL22と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL23と、からなる。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL32との接合レンズと、両凸形状の正レンズL33と、からなる。
無限遠から近距離物点への合焦に際し、開口絞りSは、第2レンズ群G2とともに像面側へ移動する。
以下の表3に、本第3実施例の諸元の値を掲げる。
[表3]
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 38.8527 1.41 1.6180 63.34
2 10.5822 8.30
3 -400.9567 1.11 1.6180 63.34
4 9.2882 6.11
5 25.1823 2.40 1.6400 60.20
6 5.9040 4.66 1.6990 30.13
7 10.5930 可変
8 -6.1204 1.00 1.7174 29.57
9 -7.5971 1.00
10 13.4111 1.60 1.5182 58.82
11 -14.6431 1.20
12 -9.9426 0.78 1.7668 46.78
13 -11.7758 1.85
14(絞り) ∞ 可変
15 -20.3358 3.22 1.5182 58.82
16 -4.8511 0.40 1.7618 26.58
17 -9.8160 0.04
18 13.2730 1.40 1.6031 60.69
19 -39.5623 9.61
20 ∞ 0.50 1.5168 63.88
21 ∞ 1.11
22 ∞ 1.59 1.5168 63.88
23 ∞ 0.30
24 ∞ 0.70 1.5168 63.88
25 ∞ 0.70
像面 ∞

[各種データ]
f 2.96
FNo 2.76
2ω 180.69
Y 4.26
TL 63.88
Bf 14.51

[可変間隔データ]
撮影倍率 無限遠 -0.03
d0 ∞ 86.16
d7 7.09 7.30
d14 5.82 5.60

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
1 1 -4.593
2 8 19.389
3 15 14.473

[条件式対応値]
(1)(−f11)/f = 8.11
(2)f2/(−f1) = 4.23
(3) f2 / f = 6.57
(4)(−fa)/f = 2.52
(5)f11/f12 = 1.63
図6は、本第3実施例に係る撮影レンズSL3の諸収差図である。各収差図より、本第3実施例に係る撮影レンズSL3は、諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有していることが分かる。
(第4実施例)
図7は、本願の第4実施例に係る撮影レンズSL4のレンズ構成を示す断面図である。
撮影レンズSL4において、第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11(第1レンズ成分)と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12(第2レンズ成分)と、両凹形状の負レンズL13と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL14との接合負レンズ(第3レンズ成分)と、からなる。
第2レンズ群G2は、両凸形状の正レンズL21から構成されている。
第3レンズ群G3は、両凸形状の正レンズL31と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL32との接合レンズからなる。
無限遠から近距離物点への合焦に際し、開口絞りSは、第2レンズ群G2とともに像面側へ移動する。
以下の表4に、本第4実施例の諸元の値を掲げる。
[表4]
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 46.0563 1.41 1.6180 63.34
2 11.4000 6.80
3 21.6202 1.20 1.6180 63.34
4 7.2891 5.70
5 -143.4943 1.80 1.6780 50.67
6 8.6119 4.80 1.8467 23.80
7 20.1355 可変
8 42.3589 4.00 1.5182 58.82
9 -42.0266 2.60
10(絞り) ∞ 可変
11 12.0821 4.00 1.6031 60.69
12 -6.4006 0.80 1.8607 23.08
13 -11.3581 9.51
14 ∞ 0.50 1.5168 63.88
15 ∞ 1.11
16 ∞ 1.59 1.5168 63.88
17 ∞ 0.30
18 ∞ 0.70 1.5168 63.88
19 ∞ 0.70
像面 ∞

[各種データ]
f 2.96
FNo 2.76
2ω 180.38
Y 4.23
TL 64.16
Bf 14.41

[可変間隔データ]
撮影倍率 無限遠 -0.03
d0 ∞ 86.41
d7 10.00 10.40
d10 6.65 6.25

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
1 1 -5.727
2 8 41.377
3 11 12.415

[条件式対応値]
(1)(−f11)/f = 8.42
(2)f2/(−f1) = 7.31
(3)f2/ f =14.16
(4)(−fa)/f = 3.04
(5)f11 /f12 = 1.35
図8は、本第4実施例に係る撮影レンズSL4の諸収差図である。各収差図より、本第4実施例に係る撮影レンズSL4は、諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有していることが分かる。
(第5実施例)
図9は、本願の第5実施例に係る撮影レンズSL5のレンズ構成を示す断面図である。
撮影レンズSL5において、第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11(第1レンズ成分)と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12(第2レンズ成分)と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13(第3レンズ成分)と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL14と、からなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL21と、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL22と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL23との接合レンズと、からなる。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL31と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL32との接合レンズと、両凸形状の正レンズL33と、からなる。
以下の表5に、この第5実施例の諸元の値を掲げる。
[表5]
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 52.4730 1.41 1.6180 63.34
2 11.7104 8.10
3 79.1630 1.11 1.6180 63.34
4 8.5436 6.00
5 166.0119 1.20 1.6400 60.20
6 7.4792 0.50
7 8.9057 4.66 1.6990 30.13
8 19.1173 可変
9 8.7953 1.25 1.6477 33.73
10 26.2228 1.20
11 -40.3863 2.74 1.5182 58.82
12 -12.3220 0.77 1.8160 46.59
13 -22.7028 1.85
14(絞り) ∞ 可変
15 22.5794 3.22 1.5182 58.82
16 -5.1871 0.30 1.7618 26.58
17 -22.9110 0.04
18 12.0564 1.30 1.5168 63.88
19 -52.5820 9.34
20 ∞ 0.50 1.5168 63.88
21 ∞ 1.11
22 ∞ 1.59 1.5168 63.88
23 ∞ 0.30
24 ∞ 0.70 1.5168 63.88
25 ∞ 0.70
像面 ∞

[各種データ]
f 2.96
FNo 2.76
2ω 180.22
Y 3.86
TL 63.55
Bf 14.24

[可変間隔データ]
撮影倍率 無限遠 -0.03
d0 ∞ 86.41
d8 11.83 12.04
d14 1.83 1.62

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
1 1 -4.542
2 9 20.720
3 15 16.693

[条件式対応値]
(1)(−f11)/ f = 8.36
(2)f2/(−f1) = 4.57
(3) f2/ f = 7.02
(4)(−fa)/f = 1.10
(5)f11/f12 = 1.59
図10は、本第5実施例に係る撮影レンズSL5の諸収差図である。各収差図より、本第5実施例に係る撮影レンズSL5は、諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有していることが分かる。
上記各実施例によれば、負レンズ先行の光学系でありながら、合焦時の収差変動が少ない撮影レンズを実現することができる。なお、上記各実施例は本願発明の一具体例を示しているものであり、本願発明はこれらに限定されるものではない。以下の内容は、本願の撮影レンズの光学性能を損なわない範囲で適宜採用することが可能である。
本願の撮影レンズの数値実施例として3群構成のものを示したが、本願はこれに限られず、その他の群構成(例えば、4群等)の撮影レンズを構成することもできる。具体的には、本願の撮影レンズの最も物体側や最も像側にレンズ又はレンズ群を追加した構成でも構わない。
また、本願の撮影レンズは、無限遠物点からから近距離物点への合焦を行うために、レンズ群の一部、1つのレンズ群全体、或いは複数のレンズ群を合焦レンズ群として光軸方向へ移動させる構成としてもよい。特に、第2レンズ群の少なくとも一部を合焦レンズ群とすることが好ましい。また、斯かる合焦レンズ群は、オートフォーカスに適用することも可能であり、オートフォーカス用のモータ、例えば超音波モータ等による駆動にも適している。
また、本願の撮影レンズにおいて、レンズ系のぶれを検出するブレ検出系と駆動手段とをレンズ系に組合せ、いずれかのレンズ群全体又はその一部を、防振レンズ群として光軸に対して垂直な方向の成分を含むように移動させ、又は光軸を含む面内方向へ回転移動(揺動)させることにより、手ぶれ等によって生じる像ぶれを補正する構成とすることもできる。
また、本願の撮影レンズを構成するレンズのレンズ面は、球面又は平面としてもよく、或いは非球面としてもよい。レンズ面が球面又は平面の場合、レンズ加工及び組立調整が容易になり、レンズ加工及び組立調整の誤差による光学性能の劣化を防ぐことができるため好ましい。また、像面がずれた場合でも描写性能の劣化が少ないため好ましい。レンズ面が非球面の場合、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に成形したガラスモールド非球面、又はガラス表面に設けた樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれでもよい。また、レンズ面は回折面としてもよく、レンズを屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)或いはプラスチックレンズとしてもよい。
また、本願の撮影レンズにおいて開口絞りは第2レンズ群と第3レンズ群との間に配置されることが好ましいが、開口絞りとしての部材を設けずに、レンズ枠でその役割を代用してもよい。
また、本願の撮影レンズを構成するレンズのレンズ面に、広い波長域で高い透過率を有する反射防止膜を施してもよい。これにより、フレアやゴーストを軽減し、高コントラストの高い光学性能を達成することができる。
本実施形態に係る撮影レンズは、35mmフィルムサイズ換算での焦点距離が、7.5mmから8.5mm程度、好ましくは8mm程度である。また、本実施形態に係る撮影レンズは、35mmフィルムサイズ換算でのローパスフィルター等のフィルター部材を含まない最も像側に配置されるレンズの像側面から像面までの距離(バックフォーカス)が、10mmから20mm程度、好ましくは12mmから15mm程度とするのが望ましい。
次に、本願の撮影レンズを備えたカメラを図11に基づいて説明する。
図11は、本願の撮影レンズを備えたカメラの構成を示す図である。図11に示すようにカメラ1は、撮影レンズ2として上記第1実施例に係る撮影レンズを備えたレンズ交換式の所謂ミラーレスカメラである。
本カメラ1において、不図示の物体(被写体)からの光は、撮影レンズ2で集光されて、不図示のOLPF(Optical low pass filter:光学ローパスフィルタ)を介して撮像部3の撮像面上に被写体像を形成する。そして、撮像部3に設けられた光電変換素子によって被写体像が光電変換されて被写体の画像が生成される。この画像は、カメラ1に設けられたEVF(Electronic view finder:電子ビューファインダ)4に表示される。これにより撮影者は、EVF4を介して被写体を観察することができる。
また、撮影者によって不図示のレリーズボタンが押されると、撮影部3で生成された被写体の画像が不図示のメモリに記憶される。このようにして、撮影者は本カメラ1による被写体の撮影を行うことができる。
ここで、本カメラ1に撮影レンズ2として搭載した上記第1実施例に係る撮影レンズは、負レンズ先行の光学系でありながら、合焦時の収差変動が少ない撮影レンズである。したがって本カメラ1は、合焦時の収差変動が少なく、高性能な撮影を実現することができる。なお、上記第2ないし第5実施例に係る撮影レンズのいずれかを撮影レンズ2として搭載したカメラを構成しても、上記カメラ1と同様の効果を奏することができる。また、クイックリターンミラーを有し、ファインダ光学系によって被写体を観察する一眼レフタイプのカメラに上記各実施例に係る撮影レンズを搭載した場合でも、上記カメラ1と同様の効果を奏することができる。
以下、本願の撮影レンズの製造方法の概略を図12に基づいて説明する。
図12に示す本願の撮影レンズの製造方法は、光軸に沿って物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、を有する撮影レンズの製造方法であって、以下のステップS1ないしS3を含むものである。
第1レンズ群G1として、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ成分と負の屈折力を有する第2レンズ成分をレンズ鏡筒内に配置する(ステップS1)。このとき、レンズ鏡筒に公知の移動機構を設ける等することで、合焦に際し、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3が像面に対して固定され、第2レンズ群G2が光軸に沿って移動するように配置する(ステップS2)。また、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3を、上述の条件式(1)及び(2)を満足するように配置する(ステップS3)。
斯かる本願の撮影レンズの製造方法によれば、負レンズ先行の光学系でありながら、合焦時の収差変動が少ない撮影レンズを製造することができる。
SL1〜SL5 撮影レンズ
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
FL フィルター群
I 像面
L11 第1レンズ成分
L12 第2レンズ成分
S 開口絞り

Claims (10)

  1. 光軸に沿って物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、を有し、
    前記第1レンズ群は、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ成分と、負の屈折力を有する第2レンズ成分と、を有し、
    合焦に際し、前記第1レンズ群と前記第3レンズ群が像面に対して固定され、前記第2レンズ群が光軸に沿って移動し、
    以下の条件式を満足することを特徴とする撮影レンズ。
    6.20 < (−f11)/ f < 25.00
    4.10 < f2 / (−f1) < 10.00
    但し、
    f :無限遠合焦時の前記撮影レンズ全系の焦点距離
    f1 :前記第1レンズ群の焦点距離
    f11:前記第1レンズ成分の焦点距離
    f2 :前記第2レンズ群の焦点距離
  2. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮影レンズ。
    3.00 < f2 / f < 30.00
    但し、
    f :無限遠合焦時の前記撮影レンズ全系の焦点距離
    f2 :前記第2レンズ群の焦点距離
  3. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮影レンズ。
    0.50 < (−fa) / f < 8.00
    f :無限遠合焦時の前記撮影レンズ全系の焦点距離
    fa :前記第1レンズ成分と前記第2レンズ成分の合成焦点距離
  4. 前記合焦に際して、前記第2レンズ群が像側に移動することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の撮影レンズ。
  5. 前記第1レンズ成分は、前記第1レンズ群中で最も物体側に配置されており、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の撮影レンズ。
  6. 前記第1レンズ群は、前記第2レンズ成分の像側に負の屈折力を有する第3レンズ成分を有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の撮影レンズ。
  7. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の撮影レンズ。
    0.60 < f11 / f12 < 2.00
    但し、
    f11:前記第1レンズ成分の焦点距離
    f12:前記第2レンズ成分の焦点距離
  8. 前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間に開口絞りを有することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の撮影レンズ。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の撮影レンズを有することを特徴とする光学機器。
  10. 光軸に沿って物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、を有する撮影レンズの製造方法であって、
    前記第1レンズ群として、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ成分と、負の屈折力を有する第2レンズ成分と、を配置し、
    合焦に際し、前記第1レンズ群と前記第3レンズ群が像面に対して固定され、前記第2レンズ群が光軸に沿って移動するように配置し、
    以下の条件式を満足するように配置することを特徴とする撮影レンズの製造方法。
    6.20 < (−f11)/ f < 25.00
    4.10 < f2 / (−f1) < 10.00
    但し、
    f :無限遠合焦時の前記撮影レンズ全系の焦点距離
    f1 :前記第1レンズ群の焦点距離
    f11:前記第1レンズ成分の焦点距離
    f2 :前記第2レンズ群の焦点距離

JP2013168593A 2013-08-14 2013-08-14 撮影レンズ、及び光学機器 Active JP6331286B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013168593A JP6331286B2 (ja) 2013-08-14 2013-08-14 撮影レンズ、及び光学機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013168593A JP6331286B2 (ja) 2013-08-14 2013-08-14 撮影レンズ、及び光学機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015036778A true JP2015036778A (ja) 2015-02-23
JP6331286B2 JP6331286B2 (ja) 2018-05-30

Family

ID=52687283

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013168593A Active JP6331286B2 (ja) 2013-08-14 2013-08-14 撮影レンズ、及び光学機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6331286B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016067838A1 (ja) * 2014-10-30 2016-05-06 オリンパス株式会社 内視鏡用対物光学系
CN107402434A (zh) * 2017-08-15 2017-11-28 秦皇岛视听机械研究所 一种只使用三种低成本光学材料的超大视场角光学镜头
JP2018116210A (ja) * 2017-01-20 2018-07-26 富士フイルム株式会社 撮像レンズおよび撮像装置
CN112014948A (zh) * 2020-09-22 2020-12-01 周伟伟 长焦成像光学系统
CN112799216A (zh) * 2021-02-04 2021-05-14 浙江舜宇光学有限公司 光学成像镜头

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110749981B (zh) * 2019-11-22 2021-11-12 诚瑞光学(常州)股份有限公司 摄像光学镜头

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012220527A (ja) * 2011-04-04 2012-11-12 Canon Inc 光学系及びそれを有する光学機器

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012220527A (ja) * 2011-04-04 2012-11-12 Canon Inc 光学系及びそれを有する光学機器

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016067838A1 (ja) * 2014-10-30 2016-05-06 オリンパス株式会社 内視鏡用対物光学系
US9766437B2 (en) 2014-10-30 2017-09-19 Olympus Corporation Objective optical system for endoscope
JP2018116210A (ja) * 2017-01-20 2018-07-26 富士フイルム株式会社 撮像レンズおよび撮像装置
CN107402434A (zh) * 2017-08-15 2017-11-28 秦皇岛视听机械研究所 一种只使用三种低成本光学材料的超大视场角光学镜头
CN107402434B (zh) * 2017-08-15 2019-11-08 秦皇岛视听机械研究所有限公司 一种只使用三种低成本光学材料的超大视场角光学镜头
CN112014948A (zh) * 2020-09-22 2020-12-01 周伟伟 长焦成像光学系统
CN112799216A (zh) * 2021-02-04 2021-05-14 浙江舜宇光学有限公司 光学成像镜头

Also Published As

Publication number Publication date
JP6331286B2 (ja) 2018-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5510113B2 (ja) 撮影レンズ、撮影レンズを備えた光学機器、撮影レンズの製造方法
JP5402015B2 (ja) リアフォーカス光学系、撮像装置、リアフォーカス光学系の合焦方法
JP6539939B2 (ja) 撮影レンズ、及び光学機器
JP6331286B2 (ja) 撮影レンズ、及び光学機器
JP6582535B2 (ja) 光学系、この光学系を有する撮像装置
JP2011180225A (ja) 撮影レンズ、この撮影レンズを有する光学機器、及び、撮影レンズの製造方法
WO2016104771A1 (ja) 変倍光学系、光学装置、および変倍光学系の製造方法
JP2019008031A (ja) 変倍光学系、光学装置および変倍光学系の製造方法
JPWO2016104747A1 (ja) 変倍光学系、光学装置、及び、変倍光学系の製造方法
JP2010044226A (ja) ズームレンズ系、このズームレンズ系を備えた光学機器、及び、ズームレンズ系を用いた変倍方法
JP6344044B2 (ja) 光学系、光学装置
JP6331673B2 (ja) 光学系、光学装置
JP6354257B2 (ja) 変倍光学系及び撮像装置
WO2016194774A1 (ja) 変倍光学系、光学装置、変倍光学系の製造方法
JP5545531B2 (ja) 撮影レンズ、この撮影レンズを有する光学機器、及び、撮影レンズの製造方法
JP6661893B2 (ja) 変倍光学系、光学装置
JPWO2016104742A1 (ja) 変倍光学系、光学装置、及び、変倍光学系の製造方法
JP5578412B2 (ja) 撮影レンズ、この撮影レンズを有する光学機器、及び、撮影レンズの製造方法
JP2014137407A (ja) 変倍光学系、光学装置、変倍光学系の製造方法
JP6354256B2 (ja) 変倍光学系及び撮像装置
JP2014085495A (ja) 変倍光学系、光学装置、変倍光学系の製造方法
WO2015136988A1 (ja) ズームレンズ、光学装置、ズームレンズの製造方法
JP2015152614A (ja) 撮影レンズ、該撮影レンズを備えた光学機器、撮影レンズの製造方法
JP5825513B2 (ja) 撮影レンズ、及び、この撮影レンズを有する光学機器
WO2016104793A1 (ja) 変倍光学系、光学装置、および変倍光学系の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170606

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170724

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171005

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171107

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20171219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180302

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20180302

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180403

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180416

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6331286

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250