JP2015036642A - 携帯機器及び携帯時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構成でありながら、押しボタンをロックするロック位置に配置されたロック部材が誤って過度に回転操作されることを防止可能な携帯機器を提供する。
【解決手段】 機器外装体12の貫通孔32に挿入されたパイプ35を機器外装体12に固定する。パイプ35は、単一部品からなり、その外配置筒部37に雄ねじ部38とストッパ部39を有する。ロック部材51に、雌ねじ部52、ロック部54、及びストッパ部39に接離される係止部56を設ける。両ねじ部38,52を螺合してロック部材51をパイプ35の軸方向に移動可能に取付ける。押しボタン61の軸部62をパイプ35に貫通させ、押しボタン61をばね71で機器外装体12の外部に向けて付勢する。押しボタン61が備えるヘッド63はロック部54に対向する対向部65を有する。機器外装体12の内部に位置された軸部62の軸端部に止め輪64を取付け、押しボタン61をパイプ35から抜け止めする。
【選択図】図4

Description

本発明は、押しボタンを備えた携帯機器及び携帯時計に関する。
腕時計や懐中時計などの携帯時計、ストップウオッチ、携帯電話、携帯型情報端末機などの携帯機器の中には、例えば機器外装体内の接点等を動作させる押しボタンを機器外装体に取付けたものがある。押しボタンが所定ストローク押込まれることによって、例えば携帯時計では、文字板の照明、又は時計表示をアナログ表示からデジタル表示に或いはこの逆に切換えることができ、若しくはデジタル表示された日付や曜日を修正することができる。
この種の携帯機器は、押しボタンがその押込み方向と逆方向にばねで付勢されているので、このばねの力でパイプから押しボタンが外側に抜けないように構成されている。そのための構成として、機器外装体に固定されたパイプを通って機器外装体の内部に達した押しボタンの端部に、パイプの端に引っ掛かるC型やE型の止め輪が取付けられている。
こうした構成を前提として、従来の携帯機器は、押しボタンの誤操作を防止するためのロック部材を備えている。ロック部材は、その内周に形成された雌ねじ部を、機器外装体に固定されたパイプの外周に形成した雄ねじ部に螺合させて、これらねじ部の噛み合いの変化により、ロック位置と非ロック位置とにわたって移動可能に設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
この構成においてロック部材が非ロック位置に移動されると、パイプを貫通した押しボタンのヘッドからロック部材が離れる。このため、その離れた距離に相当するストロークで押しボタンの押し込み操作が許容される。この逆に、ロック部材がロック位置に移動されると、ロック部材が押しボタンのヘッドに接した状態となる。これにより、押しボタンの押し込みが防止される。
特開2003−7164号公報
従来の技術は、押しボタンを、これに取付けられた止め輪が機器外装体内においてパイプの端に引っ掛かることで位置決めし、この状態の押ボタンのヘッドに、ロック位置に移動されたロック部材が接触するように構成されている。こうして押しボタンがロックされた状態でも、雄ねじ部と雌ねじ部との噛み合った状態は維持されている。
ところで、ロック部材がロック位置に達することに引き続いて、雌ねじ部を有したロック部材又は回転リングが操作者により誤って過度に回転操作されることがある。
このような誤操作は次の理由により可能である。つまり、止め輪の強度は、さほど大きくなく、止め輪の弾性変形も比較的容易であり、しかも、止め輪は切れ目を有しているので縮径するように変形可能である。このため、ロック部材がロック位置に達したことが、止め輪の弾性変形により使用者にとって感知し難い。このことに起因して既述のようにロック部材又は回転リングが誤操作されることがある。
こうしてロック部材又は回転リングが誤って過度に回転操作された場合、それに伴って、変形された止め輪がパイプの内部に引き込まれることがある。その結果、誤操作後における押しボタンの円滑な軸方向移動が阻害されるおそれが考えられる。特に、操作性を向上するために、ロック部材又は回転リングの外径がより大きく設計されている場合は、既述の誤操作による回転トルクが増える。これに伴い、止め輪の変形がより容易となって、止め輪がよりパイプの内部に引き込まれる可能性が高い。しかも、既述の誤操作がもたらす不具合は、ロック部材又は回転リングの外径をより大きく設計することを妨げる因子となっている。
なお、既述の不具合への対策として、止め輪の肉厚を厚くし、或いは高強度の材料で止め輪を形成することで、止め輪を変形し難くすることが考えられる。しかし、このようにすることは、新たに開発を要する専用の止め輪が必要であるので、コスト高になる。加えて、押しボタンの軸部に対する止め輪の着脱作業が面倒となり、押しボタンまわりを分解して掃除する場合の作業性を大きく低下させることになる。したがって、好ましい対策ではない。
そして、既述の誤操作による不具合を生じないようにする上で、コストの増加を抑制することが望まれる。そのためには、可能な限り部品点数が増えないようにするとともに、部品の構造もできるだけシンプルにすることが好ましい。これらが満たされる場合には、組立や部品加工が簡単となって、コストの増加を抑制することが可能となる。
本発明の目的は、簡単な構成でありながら、ロック部材が押しボタンの押込みを妨げるロック位置に移動された状態で、このロック部材が誤って過度に回転操作されることを防止可能な携帯機器及び携帯時計を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明の携帯機器は、貫通孔が形成された機器外装体と、前記貫通孔に挿入して前記機器外装体に固定された挿入筒部、この挿入筒部に連続して前記機器外装体の外部に配置されかつストッパ部を有する外配置筒部、及びこの外配置筒部に形成された雄ねじ部を備える単一部品からなるパイプと、雌ねじ部、ロック部、及び前記ストッパ部に接離される係止部を備え、前記雌ねじ部が前記雄ねじ部に螺合されて前記パイプの軸方向に移動可能に取付けられたロック部材と、前記パイプを軸方向に移動可能に貫通した軸部、及びこの軸部に連続して前記機器外装体の外部に位置されかつ前記ロック部と対向する対向部を有したヘッドを備える押しボタンと、この押しボタンを前記機器外装体の外部に向けて付勢するばねと、前記機器外装体内に位置された前記軸部の軸端部に取付けられ前記押しボタンを前記パイプから抜け止めする止め輪と、を具備することを特徴としている。
本発明の携帯機器は、腕時計や懐中時計などの携帯時計、ストップウオッチ、携帯電話、携帯型情報端末機等に適用でき、その機器外装体とは外装ケース等を指している。本発明で、押しボタンのヘッドが有した対向部は、ヘッドの裏側の端面を利用することが好ましいが、対向部は面以外の構成であっても差し支えない。本発明で、止め輪には、C型又はE型の止め輪を使用することができる。
本発明で、ばねが押しボタンを機器外装体の外方に付勢するとは、押しボタンが機器外装体の正面から押込まれるように設けられる場合、ばねが押しボタンを上方に付勢することを指し、又、押しボタンが機器外装体の側面から押込まれる場合、ばねが押しボタンを外側方に付勢することを指している。
本発明の携帯機器が有するロック部材は、使用者等の操作者により回転操作される。この操作により、機器外装体に固定されたパイプの雄ねじ部とロック部材の雌ねじ部との噛み合いが変化されるに伴って、ロック部材は非ロック位置とロック位置とにわたって移動される。非ロック位置に配置されたロック部材は押しボタンの押込み操作を許容する。ロック位置に配置されたロック部材は押しボタンの押込み操作ができないように押しボタンの移動を拘束する。
すなわち、回転操作によりロック部材が非ロック位置に移動された状態で、ロック部材の係止部はパイプが一体に有するストッパ部から離れている。これとともに、同状態で、ロック部材が有したロック部は、押しボタンが有したヘッドの対向部から離れている。このため、押しボタンを押込み操作することが可能である。押しボタンが押込まれると、その軸部によって、機器外装体内に配設されている例えば接点等のボタン応答部材を動作させることができる。
回転操作によりロック部材がロック位置に移動された状態で、ロック部材が有したロック部は、押しボタンが有したヘッドの対向部に近接又は接している。これにより、ロック部がストッパとなって、押しボタンは押込まれないように保持される。
これとともに、ロック部材がロック位置に移動された状態で、ロック部材の係止部はパイプのストッパ部に接している。パイプの挿入筒部は機器外装体に固定されているため、係止部とストッパ部の接触(係合)によって、それ以上、ロック部材が機器外装体から離れないように、ロック部材が機器外装体に位置決めされた状態に保持される。
これにより、操作者等がロック位置に移動されたロック部材を更に回転させようと試みても、ロック部材が誤った方向に過度に回転されることが妨げられる。即ち、ロック位置に移動されたロック部材の誤操作が防止されるので、それに伴い、止め輪に過負荷が掛からないようにできる。
この場合、仮に、雌ねじ部と雄ねじ部との螺合部での噛み合いの遊びに基づくロック部材の回転が若干可能であるとしても、そのときにロック部材を移動させようとする力は、パイプを介して機器外装体で支持される。このため、押しボタンの対向部が、ロック部によって、機器外装体から抜け出る方向に強く押されることが防止される。
更に、ロック部材をロック位置に保持するストッパ部を有したパイプは、複数の部材を組み合わせて構成されたものではなく単一部品である。これにより、パイプとは別体に用意されたストッパをパイプに装着する手間も構造も必要としない。このため、部品点数及び組立て工数が少なく、構成も簡単となるに伴い、コストを低減することが可能である。
したがって、本発明の携帯機器によれば、簡単な構成でありながら、押しボタンを介して止め輪に過負荷が掛からないようにでき、それに伴って、止め輪が変形してパイプ内に引き込まれるおそれをなくすことが可能である。
本発明の携帯機器の好ましい形態は、前記発明において、更に、前記外配置筒部が、前記ストッパ部及び前記雄ねじ部を有する大径筒部位と、この大径筒部位より小径で前記挿入筒部と前記大径筒部位とにわたる小径筒部位とを備え、前記大径筒部位と前記小径筒部位とがなす段差によって前記ストッパ部が形成され、前記小径筒部位より大径でかつ前記大径筒部位より小径の孔を有した前記ロック部材の端壁によって前記係止部が形成されていることを特徴としている。
この好ましい形態では、ロック部材がロック位置に移動された状態で、ロック部材の端壁により形成された係止部が、パイプの大径筒部位と小径筒部位とがなす段差により形成されたストッパ部に引っ掛かっている。これにより、ロック部材が機器外装体から離れないように、このロック部材が機器外装体に位置決めされた状態に保持される。そのため、ロック位置に配置されたロック部材が誤った方向に回転操作されることがあっても、押しボタンの対向部が、ロック部材が有するロック部によって、機器外装体から抜け出る方向に強く押されることが防止される。したがって、簡単な構成でありながら、止め輪が変形してパイプ内に引き込まれるおそれをなくすことが可能である。
本発明の携帯機器の好ましい形態は、前記発明において、更に、前記外配置筒部が、前記ストッパ部及び前記雄ねじ部を有する大径筒部位と、この大径筒部位より小径で前記挿入筒部と前記大径筒部位とにわたる小径筒部位とを備え、前記大径筒部位と前記小径筒部位とがなす段差に連続して前記雄ねじ部が前記大径筒部位に形成され、前記雄ねじ部の前記段差から隔たった不完全ねじ部により前記ストッパ部が形成され、前記雌ねじ部の前記ロック部に連続した端によって前記係止部が形成されていることを特徴としている。
この好ましい形態では、ロック部材がロック位置に移動された状態で、ロック部材の雌ねじ部の端により形成された係止部が、パイプの大径筒部位が有する雄ねじ部の不完全ねじ部により形成されたストッパ部に接している。これにより、ロック部材が機器外装体から離れないように、このロック部材が機器外装体に位置決めされた状態に保持される。そのため、ロック位置に配置されたロック部材が誤った方向に回転操作されることがあっても、押しボタンの対向部が、ロック部材が有するロック部によって、機器外装体から抜け出る方向に強く押されることが防止される。したがって、簡単な構成でありながら、止め輪が変形してパイプ内に引き込まれるおそれをなくすことが可能である。
本発明の携帯機器の好ましい形態は、前記発明において、更に、前記小径筒部位が前記挿入筒部より大径であって、この小径筒部位と前記挿入筒部とがなす段部が、前記機器外装体にこの外装体外に開放して形成された凹部の底面に接触されていることを特徴としている。
この好ましい形態では、機器外装体に固定されたパイプの段部と機器外装体の凹部の底面との接触によって、機器外装体の貫通孔に挿入して固定されるパイプを、その軸方向に機器外装体に対して位置決めできる。それにより、ストッパ部及び雄ねじ部を有する大径筒部位が、凹部の底面に対して適正位置に配設されるので、ロック位置と非ロック位置とにわたるロック部材のストローク管理が容易である。
本発明の携帯機器の好ましい形態は、前記発明において、更に、前記ロック部材が、内周に前記雌ねじ部が形成された小径筒部と、この小径筒部より大径で前記ヘッドの外周を覆う大径筒部と、これら大径筒部と小径筒部とを一体に接続して前記大径筒部とともに前記凹部を形成する前記底壁とを有し、前記大径筒部と前記ヘッドとの間にシールリングが挟設されていることを特徴としている。
この好ましい形態では、操作者がロック部材を回転操作する際及び押しボタンを押込み操作する際に、シールリングの摺動抵抗により適度な操作感を与えることができる。これとともに、シールリングによって、砂粒などの異物が、ロック部材の大径筒部とヘッドの外周との間の隙間を通って侵入することを抑制可能である。
前記課題を解決するために、本発明の携帯時計は、前記各発明のうちのいずれかの発明の携帯機器で形成されている。
本発明によれば、前記各発明のうちのいずれかの発明の携帯機器で携帯時計が形成されているので、簡単な構成でありながら、ロック部材が押しボタンの押込みを妨げるロック位置に移動された状態で、このロック部材が誤って過度に回転操作されることを防止可能な携帯時計を提供できる。
本発明によれば、簡単な構成でありながら、ロック部材が押しボタンの押込みを妨げるロック位置に移動された状態で、このロック部材が誤って過度に回転操作されることを防止可能な携帯時計及び携帯時計を提供できる。
本発明の第1の実施の形態に係る腕時計を示す正面図である。 図1の腕時計をその一部の押しボタンが押込み可能である状態で示す斜視図である。 図1の腕時計をその一部の押しボタンが押込みを妨げられた状態で示す斜視図である。 図1の腕時計が備える押しボタンが押込み可能な状態で図1中矢印F−F線に沿って示す断面図である。 図1の腕時計が備える押しボタンの押込みが妨げられた状態で図1中矢印F−F線に沿って示す断面図である。 図1の腕時計が備える押しボタン装置を分解して示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る腕時計を示す図4相当の断面図である。 第2の実施の形態に係る腕時計を示す図5相当の断面図である。 第2の実施の形態に係る腕時計の押しボタン装置を分解して示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係る腕時計を示す図5相当の断面図である。
本発明の第1の実施の形態を図1から図6を参照して説明する。
図1から図5中符号11は携帯機器例えば携帯時計具体的には防水時計として使用される腕時計を示している。腕時計11は機器外装体例えば時計外装体12を備えている。
図4及び図5に示すように時計外装体12内に、表示板例えば文字板13、表示を制御する機器例えば時刻表示用の針14の動きを制御するムーブメント15、図示しないランプ、及び電源として図示しない電池等の所要部材が収められている。
ムーブメント15は、ボタン応答部材例えば接点16を、少なくとも一個例えば2個(図4及び図5に夫々1個のみ図示する)有している。これらの接点16は、板ばね等で形成されていて、ムーブメント15の外周から突出されている。接点16が後述の押しボタン61で押されることによって、ムーブメント15等が夫々の押しボタン61に与えられた機能を発揮するようになっている。例えば、図1中右下の押しボタン61は時間計測のスタート・ストップの機能を分担し、図1中右上の押しボタン61はランプの点灯・消灯をする機能を分担している。
図4及び図5に示すように時計外装体12は、ステンレス鋼やチタンなどの金属により環状に作られた胴21の正面に、文字板13を透視させるカバーガラス22を液密に装着するとともに、胴21の裏面に、金属や合成樹脂などから作られた裏蓋23を液密に装着して形成されている。
なお、図4及び図5中符号25,26は夫々時計外装体12の液密を保持するためのパッキンを示している。又、図1から図3中符号28は竜頭を示している。
次に、時計外装体12の所定箇所例えばこの時計外装体12の側壁をなす胴21の二箇所に後述の押しボタン装置33を配設する構成を説明する。両押しボタン装置33とそれらを時計外装体12に配設する構成は同じであるため、ここでは図4及び図5を参照して文字板13を照明するランプの点灯・消灯を担う押しボタン装置33を胴21に配設する構成を代表して説明する。
胴21は凹部31と貫通孔32を有している。図5に示すように凹部31は胴21の胴外面(外装体外側面)21aに開放している。貫通孔32の一端は凹部31の底面31aに開放され、貫通孔32の他端は時計外装体12の内面例えば胴内面(外装体内側面)21bに開放されている。凹部31及びこれより小径の貫通孔32は、いずれも円形であるとともに、同心的に設けられている。
次に、図4から図6を参照して押しボタン装置33を説明する。押しボタン装置33は、パイプ35と、ロック部材51と、押しボタン61と、止め輪64と、ばね71を備えている。
パイプ35は、ステンレス鋼やチタンなどの金属製で作られた単一部品からなり、円筒形で、挿入筒部36と、これと一体の外配置筒部37とを備えている。なお、パイプ35は、金属製に限らず、合成樹脂製とすることも可能である。
挿入筒部36は、例えば貫通孔32に圧入される直管であるが、その先端部は縮径されていてもよい。
外配置筒部37は、大径筒部位37aと小径筒部位37bを有している。小径筒部位37bを介して挿入筒部36と大径筒部位37aとが一体に連続されている。小径筒部位37bは大径筒部位37aより小径である。これにより、小径筒部位37bと大径筒部位37aとは段差を形成して一体に連続している。小径筒部位37bは挿入筒部36の外径より大径であることが好ましい。これにより、挿入筒部36と小径筒部位37bとは段部を形成して一体に連続している。
外配置筒部37はこれと一体の雄ねじ部38とストッパ部39を夫々有している。詳しくは、雄ねじ部38は、大径筒部位37aとこの部位の例えば外周全体にわたり形成されている。この雄ねじ部38は後述するロック部材51を軸方向に進退させるために設けられている。ストッパ部39は大径筒部位37aと小径筒部位37bとがなした段差によって形成されている。このストッパ部39は雄ねじ部38の一端に連続している。
大径筒部位37aはばね受け溝40を有している。ばね受け溝40は、大径筒部位37aの端面、つまり、ストッパ部39をなした前記段差と反対側の端面に開放されている。
パイプ35は胴21に挿入して固定されている。すなわち、パイプ35の挿入筒部36が胴21の外側から圧入されることによって貫通孔32に挿入されている。この場合、小径筒部位37bと挿入筒部36とがなす段部が凹部31の底面31aに接するまで挿入筒部36が挿入される。なお、貫通孔32へのパイプ35の挿入は、外配置筒部37に予めロック部材51を螺合させた状態で行われる。
パイプ35は胴21に固定されている。この固定のために例えば金属製のろう材34が用いられている。ろう材34は、凹部31の底面31aと貫通孔32とがなす角部に形成された環形の溝に納められている。ろう材34はパイプ35が有する前記段部で胴外側から覆われている。
以上のように固定された挿入筒部36の先端部は胴21の内部に突出されている。こうして時計外装体12に固定されたパイプ35の外配置筒部37は、胴21の外部、つまり、時計外装体12の外部に配置されている。
外配置筒部37にこれを覆うロック部材51がパイプ35の軸方向に移動可能に取付けられている。
詳しくは、ロック部材51は段付き形状をなす金属製のリングで形成されている。このロック部材51は、小径筒部52と、大径筒部53と、ロック部54と、雌ねじ部55と、係止部56を備えている。
小径筒部52の外径は凹部31の径より小さい。この小径筒部52の内面に雌ねじ部55は形成されている。大径筒部53の内外の径は、凹部31の径及び外配置筒部37の直径より大きい。この大径筒部53の外周に、ロック部材51を手回し操作する際に指が滑らないようにするための複数の溝53a(図6参照)が、ロック部材51の軸方向と平行に設けられている。
ロック部54はロック部材51の軸方向と直交する方向に沿う壁であり、このロック部54は小径筒部52と大径筒部53とにわたってこれらを一体に接続している。大径筒部53とロック部54とにより、ボタン押込み用凹部51aが区画され、このボタン押込み用凹部51aの底をロック部54が担っている。ボタン押込み用凹部51aの内径は、雌ねじ部55の径より大きいとともに、後述するヘッド63の外径より若干大きい。
係止部56はロック部材51の端壁によって形成されている。すなわち、係止部56は、小径筒部52のロック部54と反対側の端に、この端の開口を狭めるように一体に連続して設けられている。この係止部56が中央部に有する孔56aの径は、小径筒部位37bより大きいとともに、大径筒部位37aより小さい。
ロック部材51は、その雌ねじ部55を外配置筒部37の雄ねじ部38に螺合させて、外配置筒部37にパイプ35の軸方向に移動可能に取付けられていて、外配置筒部37を覆っている。以上のようにロック部材51がパイプ35に支持された状態で、このロック部材51の係止部56は、凹部31の底面31aとストッパ部39との間に位置されている。
パイプ35に押しボタン61が支持されている。押しボタン61は、金属又は合成樹脂の一体成形品であって、軸部62とヘッド63を備えている。
軸部62は、円柱状であって、パイプ35の軸長より長い。この軸部62はパイプ35を軸方向に移動可能に貫通していて、胴21の内部に突出された軸部62の軸端部(先端部)に、パイプ35から押しボタン61を抜け止めする止め輪64が取付けられている。止め輪64は、金属製でC型又はE型であって、胴21の内部に突出された挿入筒部36の端面に引っ掛かる大きさを有している。
軸部62はその周方向に連続する環状のパッキン収容溝を有している。このパッキン収容溝に嵌合してパッキン66が軸部62に取付けられている。パッキン66は弾性変形が可能なゴム系又はプラスチックス系の材料でリング状に形成されている。パッキン66は弾性変形をした状態でパイプ35の内周面に密接されている。このパッキン66によりパイプ35と軸部62との間がシールされて、胴内側に対する防水及び防塵が図られている。
ヘッド63は軸部62の他の軸端に一体に設けられている。ヘッド63の外径は、ボタン押込み用凹部51aの径より僅かに小さい。このヘッド63は対向部65を有している。対向部65は例えばヘッド63の裏側の円環状をなす端面で形成されている。
押しボタン61の軸部62を胴21の外側からパイプ35に挿入して貫通させた後に、胴21の内部に突出された軸部62の軸端部に止め輪64を取付けることにより、押しボタン61が、パイプ35に対して抜け止めされた状態に取付けられている。この取付けに伴って、ヘッド63は、時計外装体12の外部でかつボタン押込み用凹部51a内に嵌入して配置される。これとともに、対向部65がロック部材51のロック部54に対向される。
外配置筒部37とヘッド63との間にばね例えばコイルばね71が圧縮状態に挟まれている。コイルばね71の外配置筒部37側部位は、ばね受け溝40に収容されている。このコイルばね71は、押しボタン61が押し込まれることにより更に圧縮可能である。
このコイルばね71のばね力によって、押しボタン61が時計外装体12の外部に向けて(具体的には胴21の外側方に向けて)付勢されている。それにより、止め輪64が時計外装体12の内部に突出されたパイプ35の端面に引っ掛かった状態に保持される。
次に、押しボタン装置33を組立てる手順を説明する。
まず、パイプ35の大径筒部位37aに形成された雄ねじ部38に、パイプ35の挿入筒部36側からロック部材51を雌ねじ部55にねじ込んで、ロック部材51が外配置筒部37を覆った状態となるようにロック部材51をパイプ35に取付ける。この後、胴21が有する凹部31の底面31aと貫通孔32とがなす角部に形成された環形の溝に、ろう材34を納める。
この状態で、パイプ35の挿入筒部36と小径筒部位37bとがなす段部が、凹部31の底面31aに接するまで、パイプ35の挿入筒部36を胴21の外部から貫通孔32に挿入する。この後、加熱によりろう材34を溶かした上で、このろう材34を凝固させることにより、パイプ35を胴21に固定する。
次に、押しボタン61の軸部62にパッキン66を取付けるとともに、コイルばね71を軸部62に巻き付くように嵌合させる。
最後に、この状態の押しボタン61をパイプ35に取付ける。つまり、胴21の外部から押しボタン61の軸部62をパイプ35に挿入し貫通させる。これに伴いパッキン66が圧縮されてパイプ35の内周面に密接されるとともに、コイルばね71が外配置筒部37のばね受け溝40に収められながら圧縮される。こうして軸部62がパイプ35に貫通された状態で、胴21の内部に突出された軸部62の先端部に止め輪64を取付けて、押しボタン61の抜け止めをする。
なお、腕時計11を分解掃除する際に押しボタン61を外すには、止め輪64をはずすことによって、パイプ35から押しボタン61を胴21の外部に引き抜くことが可能である。したがって、雄ねじ部39の掃除、及びパッキン66とコイルばね71の交換を行うことができる。
以上説明した腕時計11の押しボタン61は、このボタンの押込み方向と逆方向にコイルばね71で付勢された状態にある。この場合、止め輪64が挿入筒部36の先端部に引っ掛かって押しボタン61は外れ止めされている。
この腕時計11のロック部材51は、押しボタン61の押込みを許容する場合及び禁止する場合に、操作者により回転操作される。
押しボタン61の押込みを許容する場合、ロック部材51は回転操作されて図2及び図4に示す非ロック位置に配置される。
すなわち、雄ねじ部38と雌ねじ部55との噛み合い長さが短くなるようにロック部材51が回転操作されることにより、ロック部材51はその一端の係止部56が胴21の凹部31の底面31aに接する位置(非ロック位置)まで移動される。
非ロック位置まで移動されたロック部材51は時計外装体12の胴21に位置決めされた状態にある。この状態で、ロック部材51の係止部56は、パイプ35のストッパ部39から最も離れているとともに、ロック部材51のロック部54は、押しボタン61のヘッド63が有した対向部65から最も離れている。このため、ロック部54と対向部65との離間距離に相当して押しボタン61の押し込みが可能である。
ロック部材51が非ロック位置に移動された状態で、押しボタン61が胴21の外側からコイルばね71のばね力に抗して押し込まれた場合、軸部62の先端部62aがこれに接近し対向して配設されている接点16を押圧する。それにより、押しボタン61に割り当てられた機能が発揮されるようにムーブメント15が動作され、例えば文字板照明のためのランプが点灯される。この後、押しボタン61の押圧が解除されるに伴い、押しボタン61はコイルばね71のばね力で元の状態に押し戻されるので、ランプは消灯する。
腕時計11の携帯中等での押しボタン61の不用意な押込みを禁止する場合、ロック部材51は回転操作されて図3及び図5に示すロック位置に配置される。
すなわち、雄ねじ部38と雌ねじ部55との噛み合い長さが長くなるようにロック部材51が回転操作されることにより、ロック部材51は、その係止部56が胴21の凹部31の底面31aから離れてパイプ35のストッパ部39に引っ掛かった状態に接する位置(ロック位置)まで移動される。この場合、ロック部材51は胴21から側方に突出するように軸方向に移動される。こうしたロック部材51の移動は、その係止部56がパイプ35のストッパ部39に接触することで妨げられ、それ以上のロック部材51の回転操作ができなくなる。
なお、ロック部材51がロック位置に配置された状態では、相対的に押しボタン61のヘッド63の大部分がロック部材51のボタン押込み用凹部51a内に没するので、操作者は、押しボタン61の押込みができない状態にあることを知ることができる。
ロック部材51がロック位置に移動された状態で、押しボタン61が押込み力を受けた場合、ヘッド63の対向部65とロック部材51のロック部54は接触又は至近距離で対向している近接状態にある。このため、ロック部54をストッパとして押しボタン61が押し込まれることが妨げられる。
すなわち、パイプ35は、時計外装体12の胴21にろう付けで固定されている。このため、ロック部材51がロック位置に移動された状態でロック部54に加わる負荷(押しボタン61の押込み力)を、パイプ35を介して胴21で支持することができる。したがって、押しボタン61が押し込まれることが妨げられる。
既述のようにロック部材51がロック位置に配置された状態で、その係止部56はパイプ35のストッパ部39に接している。これにより、雄ねじ部38と雌ねじ部55との噛み合い長さが長くなるようにロック部材51が過剰に回転操作されることが防止される。このため、ロック部材51とヘッド63とが接触されているにも拘わらず、押しボタン61が胴21の外方に向けて移動されることがない。
したがって、軸部62に取付けられた止め輪64がその変形を伴ってパイプ35内に引き込まれることがない。それに伴い、押しボタン61が不用意に抜け出るおそれもない。そのため、ダイバーズウォッチ等の防水時計における押しボタン装置33の信頼性を向上できる。
前記押しボタン装置33において、ロック部材51をロック位置に保持するストッパ部39を有したパイプ35は、複数の部材を組み合わせて構成されたものではなく単一部品である。これにより、パイプ35とは別体に用意されたストッパをパイプ35に装着する手間も構造も必要としない。このため、押しボタン装置33の部品点数及び組立て工数が少なく、構成も簡単となるに伴い、押しボタン装置33を備える腕時計11のコストを低減することが可能である。
以上説明したように第1の実施形態の腕時計11によれば、簡単な構成でありながら、押しボタン61を介して止め輪64に過負荷が掛からないようにでき、それに伴って、止め輪64が変形してパイプ35内に引き込まれるおそれをなくすことが可能である。
更に、前記押しボタン装置33において、外配置筒部37の小径筒部位37bがパイプ35の挿入筒部36より大径であって、この小径筒部位37bと挿入筒部36とがなす段部が、時計外装体12の胴21にこの胴21外に開放して形成された凹部31の底面31aに接触されている。
この構成により、胴21の貫通孔32に挿入して固定されるパイプ35を、その軸方向に時計外装体12に対して位置決めできる。それにより、パイプ35のストッパ部39及び雄ねじ部38を有する大径筒部位37aが、凹部31の底面31aに対して適正位置に配設される。したがって、ロック位置と非ロック位置とにわたるロック部材51のストローク管理が容易である。
図7から図9は本発明の第2の実施の形態を示している。この第2実施形態の構成は以下の説明を除いて第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と同じ構成又は同様な機能を奏する構成については、第1実施形態と同一符号を付して説明を省略する。
第2実施形態で、パイプ35が有する外配置筒部37の大径筒部位37aの外周に形成された雄ねじ部38の長さは、大径筒部位37aの軸方向の長さより短い。そのため、雄ねじ部38は不完全ねじ部を有している。この不完全ねじ部は、ストッパ部39として使用されるものであって、大径筒部位37aと小径筒部位37bとがなした段差から隔たった位置に設けられている。
更に、第2実施形態で、ロック部材51の小径筒部52は直管であり、この小径筒部52の大径筒部53と反対側の端はその開口が狭められことなく開放されている。このため、雌ねじ部55は小径筒部52の軸方向全体にわたって形成されている。この第2実施形態においてロック部材51が有する係止部56は、ロック部54に連続した雌ねじ部55の端によって形成されている。以上説明した構成以外の構成は第1実施形態と同じである。
第2実施形態において押しボタン61の押込みを許容する場合、ロック部材51は回転操作されて図7に示す非ロック位置に配置される。
すなわち、雄ねじ部38と雌ねじ部55との噛み合い長さが短くなるようにロック部材51が回転操作されることにより、ロック部材51はその小径筒部52の先端が胴21の凹部31の底面31aに接する位置(非ロック位置)まで移動される。
非ロック位置まで移動されたロック部材51は時計外装体12の胴21に位置決めされた状態にある。この状態で、ロック部材51の係止部56は、不完全ねじ部からなるストッパ部39に対して最も離れているとともに、ロック部材51のロック部54は、押しボタン61のヘッド63が有した対向部65から最も離れている。このため、ロック部54と対向部65との離間距離に相当して押しボタン61の押し込みが可能である。
ロック部材51が非ロック位置に移動された状態で、押しボタン61が胴21の外側からコイルばね71のばね力に抗して押し込まれた場合、軸部62の先端部62aがこれに近接し対向して配設されている接点16を押圧する。それにより、押しボタン61に割り当てられた機能が発揮されるようにムーブメント15が動作され、例えば文字板照明のためのランプが点灯される。この後、押しボタン61の押圧が解除されるに伴い、押しボタン61はコイルばね71のばね力で元の状態に押し戻されるので、ランプは消灯する。
腕時計11の携帯中等での押しボタン61の不用意な押込みを禁止する場合、ロック部材51は回転操作されて図8に示すロック位置に配置される。
すなわち、雄ねじ部38と雌ねじ部55との噛み合い長さが長くなるようにロック部材51が回転操作されることにより、ロック部材51は、その小径筒部52が胴21の凹部31の底面31aから離れるとともに、ロック部材51の雌ねじ部55の端(係止部56)が雄ねじ部38の不完全ねじ部からなるストッパ部39に接する位置(ロック位置)まで移動される。この場合、ロック部材51は胴21から側方に突出するように軸方向に移動される。こうしたロック部材51の移動は、その係止部56がパイプ35のストッパ部39に接触することで妨げられ、それ以上のロック部材51の回転操作ができなくなる。
ロック部材51がロック位置に移動された状態で、押しボタン61が押込み力を受けた場合、ヘッド63の対向部65とロック部材51のロック部54は接触又は至近距離で対向している近接状態にある。このため、ロック部54をストッパとして押しボタン61が押し込まれることが妨げられる。
すなわち、パイプ35は、時計外装体12の胴21にろう付けで固定されている。このため、ロック部材51がロック位置に移動された状態でロック部54に加わる負荷(押しボタン61の押込み力)を、パイプ35を介して胴21で支持することができる。したがって、押しボタン61が押し込まれることが妨げられる。
既述のようにロック部材51がロック位置に配置された状態で、その係止部56はパイプ35のストッパ部39に接している。これにより、雄ねじ部38と雌ねじ部55との噛み合い長さが長くなるようにロック部材51が過剰に回転操作されることが防止される。このため、ロック部材51とヘッド63とが接触されているにも拘わらず、押しボタン61が胴21の外方に向けて移動されることがない。
したがって、軸部62に取付けられた止め輪64がその変形を伴ってパイプ35内に引き込まれることがない。それに伴い、押しボタン61が不用意に抜け出るおそれもない。そのため、ダイバーズウォッチ等の防水時計における押しボタン装置33の信頼性を向上できる。
前記押しボタン装置33において、ロック部材51をロック位置に保持するストッパ部39を有したパイプ35は、複数の部材を組み合わせて構成されたものではなく単一部品である。これにより、パイプ35とは別体に用意されたストッパをパイプ35に装着する手間も構造も必要としない。このため、押しボタン装置33の部品点数及び組立て工数が少なく、構成も簡単となるに伴い、押しボタン装置33を備える腕時計11のコストを低減することが可能である。
以上説明したように第1の実施形態の腕時計11によれば、簡単な構成でありながら、押しボタン61を介して止め輪64に過負荷が掛からないようにでき、それに伴って、止め輪64が変形してパイプ35内に引き込まれるおそれをなくすことが可能である。
しかも、第2実施形態で使用するロック部材51の形状は、第1実施形態で使用するロック部材51の形状より単純であることに加えて、その小径筒部52に対する雌ねじ部55の加工が容易となる。このため、ロック部材51のコストを低減することが可能である。
図10は本発明の第3の実施の形態を示している。この第3実施形態の構成は以下の説明を除いて第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と同じ構成又は同様な機能を奏する構成については、第1実施形態と同一符号を付して説明を省略する。
第3実施形態で、外配置筒部37が有する小径筒部位37bの径(外径)は、挿入筒部36の外径と同じである。
更に、第3実施形態で、ロック部材51が有する大径筒部53と押しボタン61が有するヘッド63との間に、シールリング75が挟設されている。そのために、例えば、ヘッド63が有する環状壁部の先端部にその外周に開放する環状溝が形成されている。この環状溝にシールリング75を嵌合指せることによって,シールリング75がヘッド63の外周に取付けられている。シールリング75は弾性変形が可能なゴム系又はプラスチックス系の材料で形成されている。シールリング75はロック部材51の大径筒部53の内周面に密接されている。このシールリング75によりロック部材51の大径筒部53と押しボタン61のヘッド63との間がシールされている。
以上説明した以外の構成は第1実施形態と同じである。したがって、第3実施形態でも、第1実施形態で説明した理由により、簡単な構成でありながら、押しボタン61を介して止め輪64に過負荷が掛からないようにでき、それに伴って、止め輪64が変形してパイプ35内に引き込まれるおそれをなくすことが可能である。
加えて、第3実施形態では、操作者がロック部材51を回転操作する際及び押しボタン61を押込み操作する際に、シールリング75の摺動抵抗により適度な操作感を与えることができ、しかも、ロック位置に配置されたロック部材51が不用意に緩み方向に回転することを抑制可能であるので、ロック部材51をロック位置に保持する信頼性が高い。これとともに、シールリング75によって、砂粒などの異物が、ロック部材51の大径筒部53とヘッド63の外周との間の隙間を通って侵入することを抑制可能である点で、第1実施形態よりも優れている。
11…腕時計(携帯機器:携帯時計)
12…時計外装体(機器外装体)
31…凹部
31a…凹部の底面
32…貫通孔
33…押ボタン装置
35…パイプ
36…挿入筒部
37…外配置筒部
37a…外配置筒部の大径筒部位
37b…外配置筒部の小径筒部位
38…雄ねじ部
39…ストッパ部
51…ロック部材
52…ロック部材の大径筒部
53…ロック部材の小径筒部
54…ロック部材のロック部
55…雌ねじ部
56…係止部
56a…係止部の孔
61…押しボタン
62…軸部
63…ヘッド
64…止め輪
65…ヘッドの対向部
71…コイルばね(ばね)
75…シールリング

Claims (6)

  1. 貫通孔が形成された機器外装体と、
    前記貫通孔に挿入して前記機器外装体に固定された挿入筒部、この挿入筒部に連続して前記機器外装体の外部に配置されかつストッパ部を有する外配置筒部、及びこの外配置筒部に形成された雄ねじ部を備える単一部品からなるパイプと、
    雌ねじ部、ロック部、及び前記ストッパ部に接離される係止部を備え、前記雌ねじ部が前記雄ねじ部に螺合されて前記パイプの軸方向に移動可能に取付けられたロック部材と、
    前記パイプを軸方向に移動可能に貫通した軸部、及びこの軸部に連続して前記機器外装体の外部に位置されかつ前記ロック部と対向する対向部を有したヘッドを備える押しボタンと、
    この押しボタンを前記機器外装体の外部に向けて付勢するばねと、
    前記機器外装体内に位置された前記軸部の軸端部に取付けられて前記押しボタンを前記パイプから抜け止めする止め輪と、
    を具備することを特徴とする携帯機器。
  2. 前記外配置筒部が、前記ストッパ部及び前記雄ねじ部を有する大径筒部位と、この大径筒部位より小径で前記挿入筒部と前記大径筒部位とにわたる小径筒部位とを備え、前記大径筒部位と前記小径筒部位とがなす段差によって前記ストッパ部が形成され、前記小径筒部位より大径でかつ前記大径筒部位より小径の孔を有した前記ロック部材の端壁によって前記係止部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯機器。
  3. 前記外配置筒部が、前記ストッパ部及び前記雄ねじ部を有する大径筒部位と、この大径筒部位より小径で前記挿入筒部と前記大径筒部位とにわたる小径筒部位とを備え、前記大径筒部位と前記小径筒部位とがなす段差に連続して前記雄ねじ部が前記大径筒部位に形成され、前記雄ねじ部の前記段差から隔たった不完全ねじ部により前記ストッパ部が形成され、前記雌ねじ部の前記ロック部に連続した端によって前記係止部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯機器。
  4. 前記小径筒部位が前記挿入筒部より大径であって、この小径筒部位と前記挿入筒部とがなす段部が、前記機器外装体にこの外装体外に開放して形成された凹部の底面に接触されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の携帯機器。
  5. 前記ロック部材が、内周に前記雌ねじ部が形成された小径筒部と、この小径筒部より大径で前記ヘッドの外周を覆う大径筒部と、これら大径筒部と小径筒部とにわたる前記ロック部とを有し、前記大径筒部と前記ヘッドとの間にシールリングが挟設されていることを特徴とする請求項1から4のうちのいずれか一項に記載の携帯機器。
  6. 請求項1から5のうちのいずれか一項の携帯機器で形成された携帯時計。
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