JP2015035923A - 同期電動機制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】同期電動機制御装置の電源電圧が低下した場合でも、電圧飽和せず、同期電動機の急激な出力トルクの低下を抑制する同期電動機制御装置を提供する。
【解決手段】速度制御部が出力するq軸電流指令値を制限する電流指令リミット処理部を設け、インバータ回路に印加される直流電圧値と、同期電動機の速度検出値とをパラメータとして導出した電流指令リミット値により、q軸電流指令値を制限する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、同期電動機の制御装置に関するものである。
同期電動機の制御方法として、電動機の磁極方向にとられるd軸とこれに直行するq軸とに流れる電流をそれぞれ独立に調整して制御するベクトル制御がある。また、電流制御は比例積分方式で制御を行なうのが、一般的である。
リラクタンストルクを利用する同期電動機では、同期電動機制御装置より印加する電流に対して、インダクタンスが変化するため、同期電動機の速度に対する駆動電圧は非線形特性となる。このとき、同期電動機制御装置の電源電圧が低下した場合などは、電圧飽和により、図2に示す同期電動機のトルク−速度特性のように出力トルクが急激に低下する。また、電圧飽和となると、同期電動機の電流制御特性が悪化し、急激な回転速度の落ち込みやトルクリプルが発生するなどの問題がある。
本技術分野の背景技術として、特開2010−81743号公報(特許文献1)がある。この公報では、電圧飽和による同期電動機の出力トルク低下の解決策として、同期電動機の回転速度を入力した重み関数をq軸電流指令、d軸電流指令に乗じている。
また、特開2011−72190号公報(特許文献2)がある。この公報では、比例積分制御に電流指令のフィードフォワード項を付加した電流制御部において、電圧飽和を監視し、電圧飽和が発生すると、電流制御部の積分項の出力を徐々に絞り、比例項とフィードフォワード項のみでの制御に切替え、電圧制御方式とすることで、同期電動機の出力トルクの低下を抑制している。
特開2010−81743号公報 特開2011−72190号公報
電圧飽和による同期電動機の出力トルク低下の解決策として、特許文献1では、重み関数をq軸電流指令、d軸電流指令に乗じているが、この重み関数は、複雑であり、容易に設計することが困難であった。また、特許文献2では、電流制御系に電圧飽和監視処理とフィードフォワード項を追加する必要があり、一般的な比例積分方式の電流制御系を使用する場合には、適用できない。
同期電動機制御装置の電源電圧が低下した場合でも、比例積分方式の電流制御系を使用して、簡単な方式で、電圧飽和せず同期電動機の急激な出力トルクの低下を抑制することが望まれる。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、速度制御部が出力するq軸電流指令値を制限する電流指令リミット処理部を設け、インバータ回路に印加される直流電圧値と、同期電動機の速度検出値とをパラメータとして導出した電流指令リミット値により、q軸電流指令値を制限する。
本発明の一側面によれば、同期電動機制御装置の電源電圧が低下した場合でも、電圧飽和せず、同期電動機の急激な出力トルク低下を防止することができる。
本発明を適用した実施例1の同期電動機制御装置の構成図である。 リラクタンストルクを利用した電動機のトルク−速度特性の例である。 電流リミット値生成処理部の出力するq軸電流リミット値と速度特性の例である。 実施例1のリラクタンストルクを利用した電動機のトルク−速度特性の例である。 本発明を適用した実施例2の同期電動機制御装置の構成図である。 実施例2のリラクタンストルクを利用した電動機のトルク−速度特性の例である。
以下、実施例を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の第一の実施例である同期電動機の制御装置の基本構成を示すブロック構成図である。1は同期電動機、2は同期電動機1の回転子位置θmを検出する位置検出器、3は同期電動機1に対して3相電圧指令vu、vv、vwを印加するインバータ回路、4は三相電源、5は前記三相電源を入力としインバータ回路2に対して直流電圧Vdcを印加するコンバータ回路、6は前述の回転子位置θmから速度検出値Nmを演算する速度検出演算部、7は速度指令値Nrefと前記速度検出値Nmとの偏差を演算する減算器、8は減算器7の出力を基にq軸電流指令値iqrefを演算する速度制御部、9は電流リミット値生成処理部であり、コンバータ回路5が出力するVdcの値と速度検出演算部6の出力Nmと電流リミット値生成のためのパラメータである、電動機最高速度Nmax、q軸直流指令値最大値iq_max、基準電圧vdco、基準折れ点速度spd_red、基準折れ点q軸電流指令値iq_red、電圧降下レベルvdc_red、電圧降下時折れ点速度spd_red1、電圧降下時折れ点q軸電流指令値iq_red1を入力としてq軸電流指令値リミット値iq_lim_outを出力する。また、10は前述のq軸電流指令値リミット値iq_lim_outにより速度制御部8の出力であるq軸電流指令値iqrefを制限し、q軸電流指令値iqref_outを出力する電流指令リミット処理部、11は前記q軸電流指令値iqref_outを基に起磁力相差角βに従ってd軸電流指令値idref_outを出力するd軸電流指令生成部、12は前記q軸電流指令値iqref_outを基にq軸電圧指令値vqrefを演算するq軸電流制御部、13は前記d軸電流指令値idref_outを基にd軸電圧指令値vdrefを演算するd軸電流制御部、14はq軸電流制御部12とd軸電流制御部13が出力する二相指令電圧vqref、vdrefを前記インバータ回路3への入力である3相指令値vuref、vvref、vwrefへと変換する三相変換部である。
ここで、本実施例の特徴的な部分である電流リミット値生成処理部9について詳しく説明する。図2は、トルク−速度特性を示している。図2において、コンバータ回路5が出力する直流電圧Vdcの低下を考慮しない場合における(ここではVdc=270[V]固定とする)、リラクタンストルクを利用する同期電動機1の設計上のトルク−速度特性を一点鎖線で示す。最高速度Nmaxで負荷トルクを上げていくと、あるトルクから速度が綺麗な線形特性に近い特性をもって低下していく。また、このときの直流電圧Vdc(=270[V])を基準電圧と呼ぶことにする。
しかし、直流電圧Vdcが低くなった場合(Vdc<270[V]の場合)は、q軸電流制御部12もしくはd軸電流制御部13で電圧飽和が発生し、図2の実線のように電圧飽和開始点から非線形特性で速度が低下する。
電流リミット値生成処理部9では、三相電源4の電源容量などに起因するコンバータ回路の直流電圧Vdcの低下により、q軸電流制御部12もしくはd軸電流制御部13で電圧飽和が発生することで、同期電動機の急激なトルク低下が発生しないように、電流指令の制限値(q軸電流リミット値)を導出する。このようなq軸電流リミット値を、電流リミット値生成処理部9では以下の原理で導出している。
電流リミット値生成処理部9では、直流電圧Vdcと電動機速度Nmに従って、q軸電流リミット値を導出する。具体的には、図3のq軸電流リミット値と速度との関係特性において、直流電圧が基準電圧の場合(ここではVdc=270[V])のq軸電流リミット値−速度特性を基準としたとき(図3の一点鎖線で示した特性)、直流電圧が基準電圧より低い場合(Vdc=Vdc_1,Vdc<270[V])は、高速域でのq軸電流リミット値を小さくしている(q軸電流リミット値−速度特性波形の右肩部分が、基準に対して左下に下がった形となる、図3の実線で示した特性)。一方、直流電圧が基準電圧より高い場合(Vdc=Vdc_2,Vdc>270[V])は、高速域でのq軸電流リミット値を大きくしている(q軸電流リミット値−速度特性波形の右肩部分が、基準に対して右上に上がった形となる、図3の破線で示した特性)。
次に、電流リミット値生成処理部9での具体的なq軸電流リミット値iq_lim_outの導出方法を、数式を用いて説明する。
電流リミット値生成処理部9では、電動機速度Nmに従って、式(1)、もしくは式(2)でq軸電流リミット値iq_lim_outを導出する。また、iq_lim_outの値が負の値となった場合は、iq_lim_out=0とする。
iq_lim_out=iq_max
…Nm < Nm_cnt_redの場合 …(1)
iq_lim_out=-iq_lim_red_gain×(Nm- Nm_cnt_red)+iq_max
…Nm ≧ Nm_cnt_redの場合 …(2)
ここで、Nm:電動機速度
iq_max:同期電動機のq軸電流指令値最大値
Nm_cnt_red:q軸電流リミット値減衰開始速度
iq_lim_red_gain:q軸電流リミット値減衰ゲイン
式(1)、式(2)の選択を行なう電動機速度Nmの閾値であるq軸電流リミット値減衰開始速度Nm_cnt_redは、以下の式(3)で導出する。
Nm_cnt_red=-Nm_cnt_red_gain×(Vdco-Vdc)+spd_red …(3)
ここで、Nm_cnt_red_gain:q軸電流リミット値減衰開始速度導出ゲイン
Vdco:基準電圧
Vdc:現在のコンバータ回路出力(直流電圧)
spd_red:基準折れ点速度(コンバータ回路出力(直流電圧)=基準電圧、でのq軸電流リミット値減衰開始速度)(図3のq軸電流リミット値−速度特性において、q軸電流リミット値が減衰し始める速度であり、折れ点とは特性が変化する点を意図している。図3中のspd_red参照)。
また、q軸電流リミット値減衰開始速度導出ゲインNm_cnt_red_gainは、以下の式(4)で導出する。直流電圧降下レベルvdc_redには、コンバータ回路の出力Vdcが基準電圧から低下したときの電圧を設定し、Vdc=vdc_redのときの折れ点速度をspd_red1に設定する。
Nm_cnt_red_gain=(spd_red-spd_red1)/(Vdco-vdc_red) …(4)
ここで、vdc_red:直流電圧降下レベル
spd_red1:直流電圧降下時折れ点速度(コンバータ回路の出力Vdcが基準電圧から低下したときの電圧における、q軸電流リミット値が降下し始める速度、図3中のspd_red1参照)。
式(2)におけるq軸電流リミット値減衰ゲインiq_lim_red_gainは、以下の式(5)で導出する。
iq_lim_red_gain=(iq_max-iq_nmax)/(Nmax-Nm_cnt_red) …(5)
ここで、iq_nmax:最高速度でのq軸電流指令値最大値
Nmax :電動機最高速度
また、最高速度でのq軸電流指令値最大値iq_nmaxは、以下の式(6)で導出する。
iq_nmax=-iq_nmax_gain×(Vdco-Vdc)+iq_red …(6)
ここで、iq_nmax_gain:最高速度でのq軸電流指令値最大値導出ゲイン
iq_red:基準折れ点q軸電流指令値(コンバータ回路出力(直流電圧)=基準電圧、での最高速度Nmax時のq軸電流指令値最大値、図3中のiq_red参照)。
最高速度でのq軸電流指令値最大値導出ゲインiq_nmax_gainは、以下の式(7)で導出する。
iq_nmax_gain=(iq_max-iq_red1)/(Vdco-vdc_red) …(7)
ここで、iq_red1:直流電圧降下時折れ点q軸電流指令値(コンバータ回路の出力Vdcが基準電圧から低下したときの電圧における、最高速度Nmax時のq軸電流指令値最大値、図3中のiq_red1参照)。
以上のように、コンバータ回路の出力、すなわちインバータ回路に印加される直流電圧値Vdcが電圧降下時、すなわち、基準電圧より低い任意の電圧での、q軸電流制御部とd軸電流制御部で電圧飽和が発生しない条件での、同期電動機の速度最大Nmaxでのq軸電流指令値最大値iq_red1と、q軸電流指令値最大状態iq_maxで同期電動機を駆動できる最高速度spd_red1とを事前に入力しておき、既知の、例えば、基準電圧での、同期電動機の速度最大Nmaxでのq軸電流指令値最大値iq_redと、q軸電流指令値最大状態iq_maxで同期電動機を駆動できる最高速度spd_redの値を基に、インバータ回路に印加される直流電圧値Vdcと、同期電動機の速度検出値Nmとをパラメータとして、Vdc電圧上昇時または降下時のq軸電流リミット値を導出する。
言い換えれば、事前に入力された、基準電圧を含む任意の2つの電圧での、q軸電流制御部とd軸電流制御部で電圧飽和が発生しない条件での、同期電動機の速度最大Nmaxでのq軸電流指令値最大値2つの値と、q軸電流指令値最大状態iq_maxで同期電動機を駆動できる最高速度2つの値とを用いて、インバータ回路に印加される直流電圧値Vdcと、同期電動機の速度検出値Nmとをパラメータとして、q軸電流リミット値を導出する。
このようにして求めた電流指令リミット値をもとに、電流指令リミット処理部10が行う処理について次に説明する。電流指令リミット処理部10では、以下の式(8)、式(9)のようにq軸電流リミット値iq_lim_outに従って、速度制御部の出力であるiqrefに制限処理を施し、その結果をiqref_outとして出力する。
iq_ref_out=iqref
…|iqref|<iq_lim_outの場合 …(8)
iq_ref_out=-sign(iqref)×iq_lim_out
…|iqref|≧iq_lim_outの場合 …(9)
ここで、sign(iqref):iqrefの符号
以上のように、電流リミット値生成処理部9で導出したq軸電流リミット値iq_lim_outに従って電流指令リミット処理を施すことで、コンバータ回路5が出力する直流電圧Vdcが低下した場合でも、q軸電流制御部12もしくはd軸電流制御部13で電圧飽和が発生することがない。すなわち、図4のトルク−速度特性において、直流電圧が基準電圧より低い任意の電圧(Vdc<270[V])であっても、実線のように、最高速度Nmaxで負荷トルクを上げていくと、あるトルクから速度が線形特性に近い特性をもって低下していく特性となり、急激なトルク低下のないトルク−速度特性を得ることが出来る。
実施例1では、コンバータ回路5が出力する直流電圧Vdcの電圧降下時の折れ点速度、折れ点q軸電流指令値を指定して、Vdc電圧上昇時、降下時のq軸電流リミット値を導出していた。
本実施例では、コンバータ回路5が出力する直流電圧Vdcが電圧降下した時の値とは別に、直流電圧Vdcが上昇したときの折れ点速度、折れ点q軸電流指令値も指定することができる同期電動機制御装置の例を説明する。
図5は、本実施例における同期電動機制御装置を示す構成図の例である。図5において、15は電流リミット値生成処理部であり、その他は、既に説明した図1に示された符号と同一の符号を付された構成であり、図1と同一の機能を有するので、説明は省略する。
電流リミット値生成処理部15は、実施例1での電流リミット値生成処理部9での入力に加えて、さらに、直流電圧上昇レベルvdc_amp、電圧上昇時折れ点速度spd_amp1、電圧上昇時折れ点q軸電流指令値iq_amp1を入力としてq軸電流指令値リミット値iq_lim_outを出力する。
以下、電流リミット値生成処理部15について詳しく説明する。電流リミット値生成処理部15では、以下の式のように、コンバータ回路5が出力する直流電圧Vdcが電圧降下した時とは別に、直流電圧Vdcが上昇したときの折れ点速度、折れ点q軸電流指令値を指定することができるので、実施例1よりも微調整可能な電流リミットパターンを設定できる。
電流リミット値生成処理部15では、電動機速度Nmに従って、式(10)〜(13)で、q軸電流リミット値iq_lim_outを導出する。また、iq_lim_outの値が負の値となった場合は、iq_lim_out=0とする。
iq_lim_out=iq_max
…Vdc < Vdco、かつ、Nm < Nm_cnt_redの場合…(10)
iq_lim_out=-iq_lim_red_gain×(Nm-Nm_cnt_red)+iq_max
…Vdc < Vdco、かつ、Nm ≧ Nm_cnt_redの場合…(11)
iq_lim_out=iq_max
…Vdc ≧ Vdco、かつ、Nm < Nm_cnt_ampの場合…(12)
iq_lim_out=-iq_lim_amp_gain×(Nm-Nm_cnt_amp)+iq_max
…Vdc ≧ Vdco、かつ、Nm ≧ Nm_cnt_ampの場合…(13)
ここで、Nm:電動機速度
iq_max:同期電動機のq軸電流指令値最大値
Vdco:基準電圧
Nm_cnt_red:電圧降下時のq軸電流リミット値減衰開始速度
iq_lim_red_gain:電圧降下時のq軸電流リミット値減衰ゲイン
Nm_cnt_amp:電圧上昇時のq軸電流リミット値減衰開始速度
iq_lim_amp_gain:電圧上昇時のq軸電流リミット値減衰ゲイン
式(10)、(11)は、それぞれ実施例1の式(1)、式(2)と同様であるため、説明を省略する。式(12)、(13)は、コンバータ回路5が出力する直流電圧Vdcが上昇した場合の、q軸電流リミット値の導出式である。
式(12)、(13)の選択を行なう電動機速度Nmの閾値であるq軸電流リミット値減衰開始速度Nm_cnt_ampは、以下の式(14)で導出する。
Nm_cnt_amp=-Nm_cnt_amp_gain×(Vdco-Vdc)+spd_red …(14)
ここで、Nm_cnt_amp_gain:q軸電流リミット値減衰開始速度導出ゲイン
Vdc:現在のコンバータ回路出力(直流電圧)
spd_red:基準折れ点速度(コンバータ回路出力(直流電圧)=基準電圧、でのq軸電流リミット値減衰開始速度)
また、q軸電流リミット値減衰開始速度導出ゲインNm_cnt_amp_gainは、以下の式(15)で導出する。直流電圧上昇レベルvdc_ampには、コンバータ回路の出力Vdcが上昇したときの電圧を設定し、Vdc=vdc_ampのときの折れ点速度をspd_amp1に設定する。
Nm_cnt_amp_gain=(spd_red- spd_amp1)/(Vdco-vdc_amp) …(15)
ここで、vdc_amp:直流電圧上昇レベル
spd_amp1:直流電圧上昇時折れ点速度
式(13)におけるq軸電流リミット値減衰ゲインiq_lim_amp_gainは、以下の式(16)で導出する。
iq_lim_amp_gain=(iq_max-iq_nmax)/(Nmax-Nm_cnt_amp) …(16)
ここで、iq_nmax:最高速度でのq軸電流指令値最大値
Nmax :電動機最高速度
また、最高速度でのq軸電流指令値最大値iq_nmaxは、以下の式(17)で導出する。
iq_nmax=-iq_nmax_gain×(Vdco-Vdc)+iq_red …(17)
ここで、iq_nmax_gain:最高速度でのq軸電流指令値最大値導出ゲイン
iq_red:基準折れ点q軸電流指令値(コンバータ回路出力(直流電圧)=基準電圧、での最高速度Nmax時q軸電流指令値最大値)
最高速度でのq軸電流指令値最大値導出ゲインiq_nmax_gainは、以下の式(18)で導出する。
iq_nmax_gain=(iq_max-iq_amp1)/(Vdco-vdc_amp) …(18)
ここで、iq_amp1:直流電圧上昇時折れ点q軸電流指令値
以上のように、電流リミット値生成処理部15で導出したq軸電流リミット値iq_lim_outに従って電流指令リミット処理を施すことで、コンバータ回路5が出力する直流電圧Vdcが低下した場合でも、q軸電流制御部12もしくはd軸電流制御部13で電圧飽和が発生することがなく、図4の実線波形のように急激なトルク低下のないトルク−速度特性を得ることが出来る。
また、コンバータ回路5が出力する直流電圧Vdcが上昇した場合でも、基準電圧より高い任意の電圧での、q軸電流制御部とd軸電流制御部で電圧飽和が発生しない条件での、同期電動機の速度最大Nmaxでのq軸電流指令値最大値iq_amp1と、q軸電流指令値最大状態iq_maxで同期電動機を駆動できる最高速度spd_amp1とを事前に入力しておき、インバータ回路に印加される直流電圧値Vdcと、同期電動機の速度検出値Nmとをパラメータとして電流指令リミット値を導出することができるので、実施例1よりも直流電圧が上昇した場合での微調整可能な電流リミットパターンの設定が可能となり、図6の実線波形のように、直流電圧が基準電圧より高い任意の電圧(Vdc>270[V])であっても、最高速度Nmaxで負荷トルクを上げていくと、あるトルクから速度が線形特性に近い特性をもって低下していく特性となり、急激なトルク低下のないトルク−速度特性を得ることが出来る。
本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。例えば、実施例1では、直流電圧の電圧降下時の折れ点速度、折れ点q軸電流指令値を指定して、直流電圧が上昇時、降下時のq軸電流リミット値を導出していたが、直流電圧の上昇時の折れ点速度、折れ点q軸電流指令値を指定して、直流電圧が上昇時、降下時のq軸電流リミット値を導出してもよい。
1 同期電動機
2 位置検出器
3 インバータ回路
4 三相電源
5 コンバータ回路
6 速度検出演算部
7 減算器
8 速度制御部
9、15 電流リミット値生成処理部
10 電流指令リミット処理部
11 d軸電流指令生成部
12 q軸電流制御部
13 d軸電流制御部
14 三相変換部

Claims (6)

  1. 三相電源を入力として直流電圧を出力するコンバータ回路から該直流電圧を印加され、同期電動機に対して3相電圧指令vu、vv、vwを印加するインバータ回路と、
    速度指令値と前記同期電動機の速度検出値の偏差に応じてq軸電流指令値を演算する速度制御部と、
    前記速度制御部が出力するq軸電流指令値を制限する電流指令リミット処理部と、
    該電流指令リミット処理部の出力である制限されたq軸電流指令値を基に任意の起磁力相差角に従ってd軸電流指令値を出力するd軸電流指令生成部と、
    前記制限されたq軸電流指令値を入力としてq軸電圧指令値を出力するq軸電流制御部と、
    前記d軸電流指令値を入力としてd軸電圧指令値を出力するd軸電流制御部と、
    前記q軸電圧指令値とd軸電圧指令値の二相指令電圧を前記インバータ回路への入力である3相指令値vuref、vvref、vwrefへと変換する三相変換部とを備えた同期電動機制御装置であって、
    さらに、前記電流指令リミット処理部に電流指令リミット値を入力する電流指令リミット値生成処理部を設け、
    該電流指令リミット値生成処理部は、前記インバータ回路に印加される直流電圧値と、前記同期電動機の速度検出値とをパラメータとして電流指令リミット値を導出し、
    該電流指令リミット値により、前記電流指令リミット処理部でq軸電流指令値を制限することを特徴とする同期電動機制御装置。
  2. 請求項1記載の同期電動機制御装置であって、
    前記電流指令リミット値生成処理部は、前記インバータ回路に印加される直流電圧値が所定の基準電圧より低い場合の、前記q軸電流制御部と前記d軸電流制御部で電圧飽和が発生しない条件での、前記同期電動機の速度最大でのq軸電流指令値最大値と、q軸電流指令値最大状態で前記同期電動機を駆動できる最高速度とを用いて、前記インバータ回路に印加される直流電圧値と、前記同期電動機の速度検出値とをパラメータとして電流指令リミット値を導出することを特徴とする同期電動機制御装置。
  3. 請求項2記載の同期電動機制御装置であって、
    前記電流指令リミット値生成処理部は、さらに、前記インバータ回路に印加される直流電圧値が基準電圧での、同期電動機の速度最大でのq軸電流指令値最大値と、q軸電流指令値最大状態で同期電動機を駆動できる最高速度の値を用いて、前記インバータ回路に印加される直流電圧値と、前記同期電動機の速度検出値とをパラメータとして電流指令リミット値を導出することを特徴とする同期電動機制御装置。
  4. 請求項2または3のいずれか1項に記載の同期電動機制御装置であって、
    前記電流指令リミット値生成処理部は、前記インバータ回路に印加される直流電圧値が所定の基準電圧より低い場合に加え、前記インバータ回路に印加される直流電圧値が所定の基準電圧より高い場合の、前記q軸電流制御部と前記d軸電流制御部で電圧飽和が発生しない条件での、前記同期電動機の速度最大でのq軸電流指令値最大値と、q軸電流指令値最大状態で前記同期電動機を駆動できる最高速度とを用いて、前記インバータ回路に印加される直流電圧値と、前記同期電動機の速度検出値とをパラメータとして電流指令リミット値を導出することを特徴とする同期電動機制御装置。
  5. 請求項1記載の同期電動機制御装置であって、
    前記電流指令リミット値生成処理部は、前記インバータ回路に印加される直流電圧値が所定の基準電圧を含む任意の2つの電圧での、前記q軸電流制御部と前記d軸電流制御部で電圧飽和が発生しない条件での、前記同期電動機の速度最大でのq軸電流指令値最大値と、q軸電流指令値最大状態で前記同期電動機を駆動できる最高速度とを用いて、前記インバータ回路に印加される直流電圧値と、前記同期電動機の速度検出値とをパラメータとして電流指令リミット値を導出することを特徴とする同期電動機制御装置。
  6. 請求項5記載の同期電動機制御装置であって、
    前記電流指令リミット値生成処理部は、前記インバータ回路に印加される直流電圧値が所定の基準電圧を含む任意の2つの電圧での場合に加え、前記インバータ回路に印加される直流電圧値が所定の基準電圧より高い場合の、前記q軸電流制御部と前記d軸電流制御部で電圧飽和が発生しない条件での、前記同期電動機の速度最大でのq軸電流指令値最大値と、q軸電流指令値最大状態で前記同期電動機を駆動できる最高速度とを用いて、前記インバータ回路に印加される直流電圧値と、前記同期電動機の速度検出値とをパラメータとして電流指令リミット値を導出することを特徴とする同期電動機制御装置。
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