JP2015035446A - 静電チャック - Google Patents

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Abstract

【課題】被吸着物の均熱化を図りながら、被吸着物の温度制御を容易かつ効率的に行うことができる静電チャックを提供すること。【解決手段】静電チャック1は、金属ベース部3と、金属ベース部上に配置され、静電引力によって被吸着物8を吸着する吸着用電極21を有し、かつ、金属ベース部3よりも熱伝導率が低いセラミック吸着部2とを備えている。金属ベース部3には、冷媒を流通させる冷媒流路311を有する冷却部31と、金属ベース部3とセラミック吸着部2との積層方向Xにおいて冷却部31よりもセラミック吸着部2側に配置されたヒータ部33とが設けられている。積層方向Xにおいて、冷却部31とヒータ部33との間には、金属ベース部3よりも熱伝導率が低い断熱部34が配置されている。断熱部34は、金属ベース部3に対してろう付けにより接合されている。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、半導体ウェハの固定、半導体ウェハの平面度の矯正等に用いられる静電チャックに関する。
従来、半導体製造装置では、半導体ウェハ(例えばシリコンウェハ)に対してドライエッチング(例えばプラズマエッチング)等の処理が行われている。このドライエッチング等の加工精度を高めるためには、半導体ウェハを確実に固定しておく必要がある。そのため、半導体ウェハを固定する固定手段として、静電引力によって半導体ウェハを固定する静電チャックが提案されている。
例えば、特許文献1に記載の静電チャックでは、セラミック絶縁板(セラミック吸着部)内に吸着用電極を有しており、その吸着用電極に電圧を印加させた際に生じる静電引力を用いて、半導体ウェハをセラミック絶縁板の上面(吸着面)に吸着させるようになっている。この静電チャックは、セラミック絶縁板の下面に金属ベース部を接合することによって構成されている。
近年、半導体ウェハの加工を好適に行うために、静電チャックに半導体ウェハの温度を調整する機能を持たせた技術が知られている。例えば、特許文献2には、熱伝導率が高い金属ベース部内に電熱ヒータを設けた静電チャックが開示されている。これによれば、熱伝導率の高い金属ベース部を通じて静電チャック全体に熱が均一に伝わりやすくなるため、セラミック絶縁板の吸着面に吸着された半導体ウェハの均熱化を図ることができ、加工精度を向上させることができる。
特開2008−205510号公報 特開平9−205134号公報
ところで、半導体ウェハに対するドライエッチング等の処理では、半導体ウェハを異なる温度に制御し、それぞれの温度で処理を行う場合がある。しかしながら、前記特許文献2のように、金属ベース部内に電熱ヒータを設けた場合には、制御する温度の差が大きければ大きいほど、半導体ウェハの温度制御を精度良く行うことができないという問題がある。
すなわち、金属ベース部内に電熱ヒータを設ける構成とした場合、電熱ヒータ発熱時の静電チャック全体の温度を安定化させる目的で、例えば、金属ベース部内に冷媒流路を設けることがある。そして、例えば、半導体ウェハを異なる温度に制御する際、高い方の温度に制御する場合には、低い方の温度に制御する場合に比べて電熱ヒータの発熱時に投入する電力量を大きくする。
このとき、金属ベース部内に設けられた冷媒流路を流通する冷媒によってヒータ部が冷やされてしまい(ヒータ部の熱が逃げてしまい)、投入した電力量に対してヒータ部を効率よく発熱させることができない場合がある。そのため、半導体ウェハの温度制御に必要となる電熱ヒータへの投入電力量が大きくなったり、温度制御に要する時間が長くなったりする。この問題は、制御する温度の差が大きければ大きいほど顕著となる。言い換えれば、制御する温度差を大きくすることができず、制御する温度に制限が生じてしまう。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、被吸着物の均熱化を図りながら、被吸着物の温度制御を容易かつ効率的に行うことができる静電チャックを提供しようとするものである。
本発明の静電チャックは、金属ベース部と、該金属ベース部上に配置され、静電引力によって被吸着物を吸着する吸着用電極を有し、かつ、前記金属ベース部よりも熱伝導率が低いセラミック吸着部とを備え、前記金属ベース部には、冷媒を流通させる冷媒流路を有する冷却部と、前記金属ベース部と前記セラミック吸着部との積層方向において前記冷却部よりも前記セラミック吸着部側に配置されたヒータ部とが設けられており、前記積層方向において、前記冷却部と前記ヒータ部との間には、前記金属ベース部よりも熱伝導率が低い断熱部が配置されており、該断熱部は、前記金属ベース部に対してろう付けにより接合されていることを特徴とする。
前記静電チャックにおいて、金属ベース部には、冷却部とヒータ部とが設けられている。そのため、ヒータ部を発熱させることにより、熱伝導率の高い金属ベース部を通じて、セラミック吸着部を含む静電チャック全体を均一に加熱することができる。また、冷却部の冷媒流路に冷媒を流通させることにより、静電チャック全体の温度を安定化させることができる。これにより、セラミック吸着部に吸着された半導体ウェハ等の被吸着物の均熱化を図り、ドライエッチング等の処理における加工精度を向上させることができる。
また、金属ベース部において、冷却部とヒータ部との間には、金属ベース部よりも熱伝導率が低い断熱部が配置されている。これにより、半導体ウェハ等の被吸着物に対するドライエッチング等の処理において、静電チャック(セラミック吸着部)を介して被吸着物を異なる温度に制御する際、温度差が大きい場合であっても、その温度制御を容易かつ効率的に行うことができる。
すなわち、半導体ウェハ等の被吸着物を異なる温度に制御する際、高い方の温度に制御する場合には、低い方の温度に制御する場合に比べて電熱ヒータの発熱時に投入する電力量を大きくする。そして、冷却部の冷媒流路に冷媒を流通させることによって静電チャック全体の温度の安定化を図る。このとき、冷却部とヒータ部との間に配置された断熱部により、ヒータ部から冷却部への熱の伝達(ヒータ部の熱の逃げ)を抑制することができる。
そのため、投入された電力量に応じてヒータ部を効率よく発熱させることができ、静電チャック(セラミック吸着部)を介して被吸着物の温度制御を容易に行うことができる。そして、従来のように温度制御の際(特に高い方の温度に制御する場合)に必要となるヒータ部への投入電力量が大きくなったり、温度制御に要する時間が長くなったりすることを抑制することができる。これにより、被吸着物を異なる温度に制御する際、温度差が大きい場合であっても、その温度制御を容易かつ効率的に行うことができる。
また、断熱部は、金属ベース部に対してろう付けにより接合されている。そのため、樹脂接着剤等を用いた場合に比べて、断熱部を金属ベース部に対して強固に接合することができる。例えば、断熱部を金属ベース部と同様に金属材料により構成すれば、金属同士の接合となるため、ろう付けによる接合が容易となり、その効果を高めることができる。また、セラミックと金属との接合等のように両者の熱膨張を考慮しなければならないと、熱膨張を緩和する樹脂接着剤等を用いる必要があるが、金属同士であればそのような考慮はしなくてよいため、ろう付けによる接合が非常に有効である。
このように、本発明によれば、被吸着物の均熱化を図りながら、被吸着物の温度制御を容易かつ効率的に行うことができる静電チャックを提供することができる。
なお、前記静電チャックにおいて、金属ベース部、セラミック吸着部の熱伝導率とは、金属ベース部、セラミック吸着部を主に構成する材料の熱伝導率を示す。
また、前記断熱部は、前記積層方向に直交する方向において、前記ヒータ部よりも外径が大きい部分が存在してもよい。この場合には、断熱部によって、ヒータ部から冷却部への熱の伝達(ヒータ部の熱の逃げ)をより一層抑制することができる。
また、前記断熱部は、前記金属ベース部内に埋設されていてもよい。この場合には、断熱部が例えばポーラス体であってもバルク体であっても使用することができる。これにより、断熱部に用いる材料、断熱部の形態(ポーラス体、バルク体)等の選択自由度を高めることができる。また、断熱部をポーラス体とした場合には、例えば、半導体ウェハ等に対するドライエッチング等の処理に用いられる反応性ガスによる断熱部の腐食を防止することができる。
なお、断熱部が金属ベース部内に埋設されているとは、例えば、半導体ウェハ等の被吸着物に対するドライエッチング等の処理において、チャンバー内を真空雰囲気にした場合に、その真空雰囲気に接する箇所において断熱部が金属ベース部から露出していないことをいう。例えば、断熱部の一部が大気側に露出していてもよい。もちろん、断熱部全体が露出していない状態としてもよい。
また、前記断熱部は、前記金属ベース部と同じ材料からなり、かつ、該金属ベース部よりも気孔率が高くてもよい。この場合には、断熱部を金属ベース部に対してろう付けにより接合しやすくなる。また、断熱部の気孔率を金属ベース部よりも小さくするだけで、断熱部の熱伝導率を金属ベース部よりも低くすることができる。
また、前記セラミック吸着部を構成する主要な材料(導電部分以外の絶縁材料)としては、アルミナ、イットリア(酸化イットリウム)、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、炭化珪素、窒化珪素等の高温焼成セラミックを主成分とする焼結体等が挙げられる。また、用途に応じて、ホウケイ酸系ガラスやホウケイ酸鉛系ガラスにアルミナ等の無機セラミックフィラーを添加したガラスセラミックのような低温焼成セラミックを主成分とする焼結体を選択してもよいし、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウム等の誘電体セラミックを主成分とする焼結体を選択してもよい。
なお、半導体製造におけるドライエッチング等の各処理においては、プラズマを用いた技術が種々採用される。プラズマを用いた処理においては、ハロゲンガス等の腐食性ガスが多用されている。このため、腐食性ガスやプラズマに晒される静電チャックには、高い耐食性が要求される。したがって、セラミック吸着部は、腐食性ガスやプラズマに対する耐食性がある材料、例えば、アルミナやイットリアを主成分とする材料からなることが好ましい。
また、前記セラミック吸着部は、複数のセラミック層を積層して構成することができる。この場合には、セラミック吸着部内に各種の構造(例えば吸着用電極等)を容易に形成することができる。
また、前記吸着用電極は、金属粉末を含む導体ペーストを用い、従来周知の手法、例えば印刷法等により塗布した後、焼成することで形成することができる。
また、前記金属ベース部を構成する主要な材料としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、チタン(Ti)等を用いることができる。
また、前記断熱部を構成する材料としては、例えば、ステンレス、チタン、コンスタンタン、モネルメタル、ニクロム等を用いることができる。
また、前記断熱部を前記金属ベース部に対してろう付けする際に用いるろう材としては、例えば、銀ろう等を用いることができる。
また、前記金属ベース部と前記セラミック吸着部とは、例えば、接着層等によって接合することができる。接着層を構成する材料としては、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂材料や、インジウム等の金属材料を選択することができる。特に、例えば100℃以上の耐熱性を有する各種の樹脂製の接着剤が好ましい。
また、セラミック材料からなるセラミック吸着部と金属材料からなる金属ベース部とは、熱膨張率の差が大きい。そのため、両者の間に配置される接着層は、緩衝材としての機能を有する弾性変形可能(柔軟)な樹脂材料からなることが特に好ましい。
また、セラミック吸着部に吸着される被吸着物としては、例えば、半導体ウェハ、ガラス基板等が挙げられる。
実施形態1における、静電チャックの一部断面を示す斜視図である。 実施形態1における、静電チャックの断面図である。 実施形態1における、ヒータ部(シースヒータ)の配置状態を示す説明図である。
(実施形態1)
本発明の実施形態について、図面と共に説明する。
図1、図2に示すように、本実施形態の静電チャック1は、金属ベース部3と、金属ベース部3上に配置され、静電引力によって被吸着物(半導体ウェハ)8を吸着する吸着用電極21を有し、かつ、金属ベース部3よりも熱伝導率が低いセラミック吸着部2とを備えている。
同図に示すように、金属ベース部3には、冷媒を流通させる冷媒流路311を有する冷却部31と、金属ベース部3とセラミック吸着部2との積層方向Xにおいて冷却部31よりもセラミック吸着部2側に配置されたヒータ部33とが設けられている。積層方向Xにおいて、冷却部31とヒータ部33との間には、金属ベース部3よりも熱伝導率が低い断熱部34が配置されている。断熱部34は、金属ベース部3に対してろう付けにより接合されている。以下、これを詳説する。
図1に示すように、静電チャック1は、被吸着物である半導体ウェハ8を吸着保持するためのものであり、金属ベース部3と、金属ベース部3上に配置されたセラミック吸着部2とを備えている。金属ベース部3とセラミック吸着部2とは、両者の間に配置されたシリコーン樹脂からなる接着層41によって接合されている。以下、本実施形態では、金属ベース部3とセラミック吸着部2との積層方向Xの一方側(セラミック吸着部2側)を上側、他方側(金属ベース部3側)を下側として説明する。
図2に示すように、円形板状のセラミック吸着部2の上面は、半導体ウェハ8を吸着する吸着面201である。また、セラミック吸着部2は、絶縁性を有する複数のセラミック層(図示略)を積層して構成されている。各セラミック層は、アルミナを主成分とするアルミナ質焼結体からなる。また、セラミック吸着部2(後述の吸着用電極21等を除く絶縁部分)は、金属ベース部3(後述の第1ベース層3a、第2ベース層3b、第3ベース層3c)よりも熱伝導率が低い。なお、セラミック吸着部2の熱伝導率は、30W/m・Kであり、金属ベース部3の熱伝導率は、155W/m・Kである。
また、セラミック吸着部2の内部には、平面形状が半円状の一対の吸着用電極21が配設されている。吸着用電極21は、両者の間に直流高電圧を印加して静電引力を発生させ、この静電引力によって半導体ウェハ8をセラミック吸着部2の吸着面201に吸着して固定する。また、吸着用電極21は、電極用電源(図示略)に接続されている。また、吸着用電極21は、タングステンからなる。
同図に示すように、金属ベース部3は、円形板状の第1ベース層3a、第2ベース層3b、第3ベース層3cをセラミック吸着部2側から順に積層して構成されている。また、第1ベース層3a、第2ベース層3b及び第3ベース層3cは、アルミニウムを主成分とする材料からなる。
第1ベース層3aの下面には、ヒータ部33を構成するシースヒータ331を収容する収容溝部301が形成されている。収容溝部301内には、シースヒータ331が配置されている。具体的には、収容溝部301は、第1ベース層3aの下面全体にわたって渦巻き状に形成されている。発熱体である長尺のシースヒータ331は、収容溝部301に沿って渦巻き状に配置されている(図3参照)。また、シースヒータ331は、第1ベース層3aに対してろう付けにより接合されている。また、シースヒータ331は、ヒータ用電源(図示略)に接続されている。
第3ベース層3cの内部には、冷却部31を構成する冷媒流路311が設けられている。冷媒流路311内には、例えば、フッ素化液、純水等の冷媒を流通させることができるよう構成されている。冷媒流路311には、冷媒を導入する導入部312と冷媒を排出する排出部313とが設けられている。
第2ベース層3bの下面には、断熱部34を収容する収容凹部302が形成されている。収容凹部302内には、円形板状の断熱部34が配置されている。断熱部34は、第2ベース層3bに対してろう付けにより接合されている。また、断熱部34は、金属ベース部3内に埋設されている。具体的には、半導体ウェハ8に対するドライエッチング等の処理において、チャンバー内を真空雰囲気にした場合に、その真空雰囲気に接する箇所において断熱部34が金属ベース部3から露出していない状態である。
同図に示すように、断熱部34は、積層方向Xにおいて、冷却部31(冷媒流路311)とヒータ部33(シースヒータ331)との間に配置されている。また、断熱部34は、積層方向Xに直交する方向(径方向)において、ヒータ部33(シースヒータ331が配設されている領域)よりも外径が大きい部分が存在する(図2、図3参照)。また、断熱部34は、金属ベース部3と同様に、アルミニウムを主成分とする材料からなる。また、断熱部34は、ポーラス体であり、金属ベース部3(第1ベース層3a、第2ベース層3b、第3ベース層3c)よりも気孔率が高く、熱伝導率が低い。なお、断熱部34の気孔率は90%であり、熱伝導率は16W/m・Kである。また、金属ベース部3の気孔率はほぼ0%であり、熱伝導率は155W/m・Kである。
図1に示すように、セラミック吸着部2及び金属ベース部3の内部には、半導体ウェハ8を冷却するヘリウム等の冷却用ガスを供給する通路である冷却用ガス供給路51が設けられている。セラミック吸着部2の吸着面201には、冷却用ガス供給路51が開口してなる複数の冷却用開口部52や、その冷却用開口部52から供給された冷却用ガスが吸着面201全体に広がるように形成された環状の冷却用溝53が設けられている。
次に、静電チャック1の製造方法について、簡単に説明する。
セラミック吸着部2を作製するに当たっては、セラミック吸着部2を構成するセラミック層となる複数のアルミナグリーンシートを成形した。そして、複数のアルミナグリーンシートに対して、冷却用ガス供給路51等の冷却ガスの流路となる空間等を必要な箇所に形成した。また、アルミナグリーンシート上の必要な箇所に、吸着用電極21を形成するためのスラリー状の電極材料を例えばスクリーン印刷法等により印刷した。
次いで、複数のアルミナグリーンシートを熱圧着し、所定の形状(円形板状)にカットすることにより、中間積層体を作製した。そして、この中間積層体を、還元雰囲気中において、1400〜1600℃の温度で所定時間焼成した。これにより、複数のセラミック層により構成されたセラミック吸着部2を作製した。
また、金属ベース部3を作製するに当たっては、金属ベース部3を構成する第1ベース層3a、第2ベース層3b及び第3ベース層3cを作製した。このとき、第1ベース層3aには、収容溝部301を切削加工しておいた。また、第2ベース層3bには、収容凹部302を切削加工しておいた。また、第3ベース層3cには、冷媒流路311を形成しておいた。
次いで、第1ベース層3aの収容溝部301内に、シースヒータ331を嵌め込んで配置し、ろう付けにより接合した。また、第2ベース層3bの収容凹部302内に、断熱部34を配置し、ろう付けにより接合した。そして、第1ベース層3a、第2ベース層3b及び第3ベース層3cをろう付けにより接合した。これにより、金属ベース部3を作製した。
次いで、セラミック吸着部2と金属ベース部3との間にシリコーン樹脂からなる接着剤を介在させ、セラミック吸着部2と金属ベース部3とを積層した。これにより、セラミック吸着部2と金属ベース部3とを接着層41によって接合した。以上により、静電チャック1を作製した。
次に、本実施形態の静電チャック1の作用効果について説明する。
本実施形態の静電チャック1において、金属ベース部3には、冷却部31とヒータ部33とが設けられている。そのため、ヒータ部33を発熱させることにより、熱伝導率の高い金属ベース部3を通じて、セラミック吸着部2を含む静電チャック1全体を均一に加熱することができる。また、冷却部31の冷媒流路311に冷媒を流通させることにより、静電チャック1全体の温度を安定化させることができる。これにより、セラミック吸着部2に吸着された半導体ウェハ8の均熱化を図り、ドライエッチング等の処理における加工精度を向上させることができる。
また、金属ベース部3において、冷却部31とヒータ部33との間には、金属ベース部3よりも熱伝導率が低い断熱部34が配置されている。これにより、半導体ウェハ8に対するドライエッチング等の処理において、静電チャック1(セラミック吸着部2)を介して半導体ウェハ8を異なる温度に制御する際、温度差が大きい場合であっても、その温度制御を容易かつ効率的に行うことができる。
すなわち、半導体ウェハ8を異なる温度(例えば、10℃と60℃)に制御する際、高い方の温度(60℃)に制御する場合には、低い方の温度(10℃)に制御する場合に比べてヒータ部33の発熱時に投入する電力量を大きくする。そして、冷却部31の冷媒流路311に冷媒を流通させることによって静電チャック1全体の温度の安定化を図る。このとき、冷却部31とヒータ部33との間に配置された断熱部34により、ヒータ部33から冷却部31への熱の伝達(ヒータ部33の熱の逃げ)を抑制することができる。
そのため、投入された電力量に応じてヒータ部33を効率よく発熱させることができ、静電チャック1(セラミック吸着部2)を介して半導体ウェハ8の温度制御を容易に行うことができる。そして、従来のように温度制御の際(特に高い方の温度に制御する場合)に必要となるヒータ部33への投入電力量が大きくなったり、温度制御に要する時間が長くなったりすることを抑制することができる。これにより、半導体ウェハ8を異なる温度に制御する際、温度差が大きい場合であっても、その温度制御を容易かつ効率的に行うことができる。
また、断熱部34は、金属ベース部3に対してろう付けにより接合されている。そのため、樹脂接着剤等を用いた場合に比べて、断熱部34を金属ベース部3に対して強固に接合することができる。特に、断熱部34を金属ベース部3と同様に金属材料により構成しており、金属同士の接合であるため、ろう付けによる接合が容易であり、その効果を高めることができる。
また、本実施形態において、断熱部34は、積層方向Xに直交する方向において、ヒータ部33よりも外径が大きい部分が存在している。そのため、断熱部34によって、ヒータ部33から冷却部31への熱の伝達(ヒータ部33の熱の逃げ)をより一層抑制することができる。
また、断熱部34は、金属ベース部3内に埋設されている。そのため、本実施形態のように、断熱部34がポーラス体であっても使用することができる。これにより、断熱部34に用いる材料、断熱部34の形態(ポーラス体、バルク体)等の選択自由度を高めることができる。また、本実施形態のように、断熱部34をポーラス体とした場合には、半導体ウェハ8に対するドライエッチング等の処理に用いられる反応性ガスによる断熱部34の腐食を防止することができる。
また、断熱部34は、金属ベース部3と同じ材料からなり、かつ、金属ベース部3よりも気孔率が高い。そのため、断熱部34を金属ベース部3(第2ベース層3b)に対してろう付けにより接合しやすくなる。また、断熱部34の気孔率を金属ベース部3よりも小さくするだけで、断熱部34の熱伝導率を金属ベース部3よりも低くすることができる。
このように、本実施形態によれば、被吸着物である半導体ウェハ8の均熱化を図りながら、半導体ウェハ8の温度制御を容易かつ効率的に行うことができる静電チャック1を提供することができる。
なお、本発明は、前述の実施形態1に何ら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
例えば、前述の実施形態1では、図1、図2に示すように、金属ベース部3にヒータ部33を設ける構成としたが、さらにセラミック吸着部2にヒータ部を設け、そのヒータ部によってセラミック吸着部2の温度調整やセラミック吸着部2に吸着される半導体ウェハ8の温度調整を行う構成としてもよい。
1…静電チャック
2…セラミック吸着部
21…吸着用電極
3…金属ベース部
31…冷却部
311…冷媒流路
33…ヒータ部
34…断熱部
8…吸着物(半導体ウェハ)
X…積層方向

Claims (4)

  1. 金属ベース部と、
    該金属ベース部上に配置され、静電引力によって被吸着物を吸着する吸着用電極を有し、かつ、前記金属ベース部よりも熱伝導率が低いセラミック吸着部とを備え、
    前記金属ベース部には、冷媒を流通させる冷媒流路を有する冷却部と、前記金属ベース部と前記セラミック吸着部との積層方向において前記冷却部よりも前記セラミック吸着部側に配置されたヒータ部とが設けられており、
    前記積層方向において、前記冷却部と前記ヒータ部との間には、前記金属ベース部よりも熱伝導率が低い断熱部が配置されており、
    該断熱部は、前記金属ベース部に対してろう付けにより接合されていることを特徴とする静電チャック。
  2. 前記断熱部は、前記積層方向に直交する方向において、前記ヒータ部よりも外径が大きい部分が存在することを特徴とする請求項1に記載の静電チャック。
  3. 前記断熱部は、前記金属ベース部内に埋設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電チャック。
  4. 前記断熱部は、前記金属ベース部と同じ材料からなり、かつ、該金属ベース部よりも気孔率が高いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電チャック。
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