JP2015034623A - ロータリジョイント - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータリジョイントが有するメカニカルシールの第一密封環と第二密封環との摺動がドライ摺動となるのを抑制することを目的とする。
【解決手段】ロータリジョイント1の軸体5は、軸本体10と、周壁を貫通する部分流路が形成されている複数の円筒状のスリーブ11とを有している。メカニカルシール7は、スリーブ11と交互に軸本体10に外嵌しスリーブ11の前記周壁の軸方向端面と接触する環状側面16を有する第一密封環15と、スリーブ11の径方向外側であってこのスリーブ11を挟んで隣り合う第一密封環15,15の間に設けられこれら第一密封環15,15それぞれの環状側面16,16と摺接する第二密封環25,25とを有している。スリーブ11に形成されている流体が流れる前記部分流路は、前記環状側面16と接触する前記周壁の上端を切り欠いて形成した切り欠き部12からなる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、固定部の流路と、回転部の流路との接続に用いられるロータリジョイントに関するものである。
例えば、半導体ウエハの表面研磨処理を行うCMP装置(Chemical Mechanical Polishing装置)において、この装置の回転側部材(ターンテーブル又はトップリング)と、これを支持する固定側部材(CMP装置本体)との間を、研磨液、加圧用空気、洗浄水、純水、エアーブロー用空気、研磨残渣液等の流体が流れる。
このような流体が混ざることなく回転側部材と固定側部材との間を流れるために、これら部材間を接続するジョイント部には、独立した流体通路が複数必要である。そこで、このようなジョイント部として、例えば特許文献1に開示されているロータリジョイントが用いられる。
図5は、従来のロータリジョイントの断面図である。このロータリジョイントは、筒形のケース体80と、このケース体80内に回転可能として設けられている軸体83と、これらケース体80と軸体83との間の空間84に設けられている複数のメカニカルシール86とを備えている。そして、ケース体80及び軸体83の軸方向が上下方向となるようにして、ロータリジョイントは設置されている。
メカニカルシール86は、軸体83と一体回転する第一密封環91と、ケース体80に取り付けられている第二密封環92とを有している。そして、このロータリジョイントには、複数(図5では3つ)の独立した流体通路85が設けられている。
軸体83は、軸本体87と、この軸本体87に外嵌しているスリーブ89とを有している。スリーブ89は、メカニカルシール86の第一密封環91と、軸方向に沿って交互に配置されている。そして、押し付け部材90がボルト90aによって軸本体87に締め付けられることにより、スリーブ89及び第一密封環91は、軸本体87の上部側に設けられている大径部100に向かって軸方向に押し付けられる。なお、図5の場合、最も上に位置する第一密封環91は、補助用のスリーブ99を間に挟んで大径部100に対して押し付けられる。各第一密封環91は、その軸方向隣りにあるスリーブ89と接触し、スリーブ89は、第一密封環91,91間のスペーサとして機能する。そして、押し付け部材90の押し付け力により、第一密封環91とスリーブ89(99)とを相互に押し付けた状態とし、相互間の摩擦力によって全てのスリーブ89,99、及び第一密封環91が、軸本体87と一体回転可能となる。
図6は、図5に示すロータリジョイントの上部を示す断面図である。ケース体80には、外周側及び内周側で開口する第一流路81が形成されている。そして、軸本体87及びスリーブ89を含む軸体83には、外周側で開口する第二流路82が形成されている。なお、軸本体87に、前記第二流路82の一部となる流路孔87aが形成されており、スリーブ89の軸方向中央部に、前記第二流路82の他部となる貫通孔88が形成されている。この貫通孔88は、流路孔87aと繋がっており、第二流路82の外周側の開口孔となる。
一つの第一流路81と一つの第二流路82とは、軸方向同じ高さ位置で開口しており、これら第一流路81と第二流路82とにより一つの独立した流体通路85が構成される。このために、前記空間84にメカニカルシール86が設けられている。すなわち、スリーブ89の径方向外側であってそのスリーブ89を挟んで隣り合う第一密封環91,91の間に、メカニカルシール86の第二密封環92,92が設けられており、これら第二密封環92,92同士の間には、第二流路82(貫通孔88)と第一流路81とを繋ぐ環状の流路96が形成されている。
そして、これら第二密封環92,92の一部が、その軸方向両側(上下)にある第一密封環91,91に接触し、この接触している面の間から流体が漏れるのを防止する。つまり、第一密封環91と第二密封環92との間の接触面がシール面97となる。また、第二密封環92,92の外周側と、ケース体80との間には、Oリング95が設けられており、これらの間(環状の流路96)から流体が漏れるのを防いでいる。
以上の構成により、ケース体80に対して、軸本体87、スリーブ89,99、及び第一密封環91は一体となって回転可能となり、回転する第一密封環91が、静止側となる第二密封環92に摺接してメカニカルシール86としての機能が発揮され、これにより、独立した流体通路85を形成することができる。
特開2009−275910号公報
前記のとおり、スリーブ89(図6参照)には貫通孔88が形成されており、この貫通孔88が第二流路82の外周側の開口孔となる。この貫通孔88は、スリーブ89の軸方向中央部に形成されているため、ケース体80及び軸体83の軸方向が上下方向となるようにして、このロータリジョイントが設置された状態では、図6に示す上側の第二密封環92とその上に位置する第一密封環91との間のシール面97は、貫通孔88よりも高い位置に存在する。このため、第一流路81及び第二流路82を純水や冷却水等の液体が流れても、貫通孔88と前記シール面97との間の空間98にエアが残留してしまう。
シール面97を含む空間98にエアが残留すると、第一密封環91と第二密封環92との間の摺動がドライ摺動となる。つまり、第一密封環91と第二密封環92との間の前記シール面97に、第一流路81及び第二流路82を流れる液体が浸入せず、シール面97において、その流体による潤滑膜が形成されない状態となって第一密封環91と第二密封環92とが摺動する状態となる。
メカニカルシール86において、このようなドライ摺動となる場合、シール面97の摩耗が促進されたり、シール面97が荒れた状態となって密封性能が低下したりすることで、メカニカルシール86の寿命が短くなってしまうおそれがある。
そこで、本発明は、第一密封環と第二密封環との摺動がドライ摺動となるのを抑制することを目的とする。
本発明のロータリジョイントは、内周側で開口する第一流路が形成され軸方向が上下方向となる筒形のケース体と、前記ケース体内に相対回転可能として設けられ外周側で開口する第二流路が形成されている軸体と、前記ケース体と前記軸体との間に設けられ一つの前記第一流路と一つの前記第二流路とにより一つの流体通路を構成するためのメカニカルシールと、を備え、
前記軸体は、前記第二流路の一部として外周面で開口する流路孔が形成されている軸本体と、当該軸本体に外嵌しかつ前記第二流路の他部として周壁を貫通する部分流路が形成されている円筒状のスリーブと、を有し、
前記メカニカルシールは、前記スリーブと交互に前記軸本体に外嵌し当該スリーブの前記周壁の軸方向端面と接触する環状側面を有する第一密封環と、前記スリーブの径方向外側であって当該スリーブを挟んで隣り合う前記第一密封環の間に設けられ当該第一密封環それぞれの前記環状側面と摺接する第二密封環と、を有し、
前記スリーブに形成されている流体が流れる前記部分流路は、前記環状側面と接触する前記周壁の上端を切り欠いて形成した切り欠き部からなる。
本発明によれば、メカニカルシールの第一密封環の環状側面に第二密封環が摺接することで、この摺接する面(摺接面)において液体が漏れるのを防ぐことができる。そして、スリーブに形成されている流体が流れる部分流路は、前記環状側面と接触するスリーブの周壁の上端を切り欠いて形成した切り欠き部からなるため、この切り欠き部(部分流路)を流れる液体は、当該周壁が接触する第一密封環の環状側面に沿って流れることができる。このため、この液体の流れによって前記摺接面の近傍のエアを排出することができ、そして、この摺接面にその液体による潤滑膜を形成することが可能となる。この結果、第一密封環と第二密封環との摺動がドライ摺動となるのを抑制することができる。
本発明によれば、メカニカルシールの第一密封環と第二密封環との間の摺動がドライ摺動となるのを抑制することができ、メカニカルシールの寿命が短くなるのを防ぐことが可能となる。
ロータリジョイントの一例を示す縦断面図である。 最も上に位置するスリーブを周面側から見た断面図である。 図2に示すスリーブの斜視図である。 図1に示すロータリジョイントの上部を示す断面図である。 従来のロータリジョイントの断面図である。 図5に示すロータリジョイントの上部を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
〔全体構成について〕
図1は、ロータリジョイント1の一例を示す縦断面図である。このロータリジョイント1(以下、ジョイント1ともいう。)は、回転機器の固定側部材(例えば、CMP装置本体)に取り付けられる筒形のケース体2と、この回転機器の回転側部材(例えば、CMP装置のトップリング又はターンテーブル)に取り付けられる軸体5とを備えている。このジョイント1は、図1に示すように、ケース体2及び軸体5の軸方向が上下方向となるようにして設置される。このため、図1に示す上側が、ジョイント1の「上」となり、図1に示す下側が、ジョイント1の「下」となる。
このジョイント1には、N個(N=1以上の整数であり、図例ではN=3)の流体通路8が形成されている。各流体通路8は、ケース体2に設けられている一つの第一流路33と、軸体5に設けられている一つの第二流路18とが繋がって構成される。一つの流体通路8は、他の流体通路8と独立して設けられており、これら流体通路8それぞれを流れる流体が、他の流体通路8を流れる流体と混ざることがないように、後述するメカニカルシール7が軸体5に沿ってN個設けられている。本実施形態では、最も上に位置する第一流路33を有する流体通路8を純水が流れ、その他の流体通路8を冷却水が流れる。そして、これら純水と冷却水とが混ざることが無いように、各流体通路8は独立して構成されている。
〔ケース体2について〕
ケース体2は、上下の端部フランジ30,31と、これら端部フランジ30,31間に設けられているN個の流路フランジ32とを有している。これらフランジ30,31,32は円環状であり、ボルト9によって連結固定されており、ケース体2は、全体として筒形の構造体となる。隣り合う流路フランジ32,32の間、及び、隣り合う端部フランジ30(31)と流路フランジ32との間には、それぞれOリング6が設けられている。
流路フランジ32それぞれは、軸方向の寸法が大きい環状の本体部36と、この本体部36よりも軸方向寸法が小さく本体部36から径方向内側へ突出している突出部35とを有している。そして、各流路フランジ32に、径方向に貫通する第一流路33が形成されている。第一流路33は、内周側と外周側とで開口しており、本実施形態では、外周側の開口部が、前記固定側部材の複数の配管それぞれが接続される接続ポート33aとなる。以上より、ケース体2には、第一流路33が複数形成された構成となる。
〔軸体5について〕
軸体5は、上下方向に長い直線状の軸本体10と、この軸本体10に外嵌する筒形のスリーブ11とを有している。本実施形態では、軸体5は、更に、軸本体10の上側部において外嵌する筒形の補助用のスリーブ52を有している。このスリーブ52は、Oリング17を設けるための部材であり、スリーブ11よりも軸方向に短い。
軸本体10には、スリーブ11,52の他に、メカニカルシール7を構成するための円環形の第一密封環15が外嵌しており、スリーブ11(52)と第一密封環15とは、軸方向に沿って交互に配置されている。スリーブ11は、N個設けられており、第一密封環15は、N+1個設けられている。そして、軸本体10の下部には、押し付け部材14がボルト34によって固定されている。
軸本体10の上部側(軸方向一方側)には直径が大きくなっている大径部19が設けられている。この大径部19は、軸本体10に外嵌するスリーブ11,52、及び第一密封環15が上側へ移動するのを規制する。
また、軸本体10内には、N本の流路孔42が形成されており、これら流路孔42それぞれは軸本体10の外周面10aで開口しており、しかも、軸方向(上下方向)で異なる高さ位置で開口している。流路孔42の他方側は軸本体10の端面(上端面)で開口しており、この端面の開口に、前記回転側部材の複数の配管それぞれが接続される。
図2は、最も上に位置するスリーブ11(以下、上スリーブ11という。)を周面側(軸に対して垂直な方向)から見た断面図である。なお、この図2では、第一密封環15を二点鎖線で示している。図3は、図2に示す上スリーブ11の斜視図である。上スリーブ11には、複数の切り欠き部12が周方向等間隔で形成されている。本実施形態では、4つの切り欠き部12が周方向に90°離れて形成されている。切り欠き部12は、上スリーブ11の周壁11aの上端を切り欠くことにより形成されており、周壁11aを径方向に貫通している。
図2において、軸本体10に形成されている流路孔42が、第二流路18の一部となり、上スリーブ11に形成されている切り欠き部12が、第二流路18の他部(部分流路)となる。
また、上スリーブ11の内周側の上部には、内周面が径方向外側に拡大している拡径面11bが形成されており、図2に示すように、軸本体10の外周面10aとの間に環状の隙間39が形成される。各切り欠き部12は、この環状の隙間39と繋がっており、また、この環状の隙間39は、軸本体10の流路孔42と繋がっている。これにより、軸本体10内の流路孔42と、上スリーブ11内の環状の隙間39と、上スリーブ11の複数の切り欠き部12とにより、一つの第二流路18が構成される。
本実施形態では、上スリーブ11以外のスリーブ11(中スリーブ11、下スリーブ11)には、図1に示すように、周壁を貫通する貫通孔54が形成されている。中スリーブ11及び下スリーブ11の内周側には、上スリーブ11と同様に、拡径面が形成されており、軸本体10の外周面10aとの間に環状の隙間が形成される。各貫通孔54は、この環状の隙間と繋がっており、また、この環状の隙間は、軸本体10の流路孔42と繋がっている。貫通孔54の貫通方向(孔の向き)は、下スリーブ11のように、その内周面及び外周面に対して直角方向であってもよいし、中スリーブ11のように、斜め方向であってもよい。これにより、軸本体10内の流路孔42と、中(下)スリーブ11内の環状の隙間と、中(下)スリーブ11の貫通孔54とにより、一つの第二流路18が構成される。
なお、図1に示す実施形態では、上スリーブ11と、中(下)スリーブ11とを異なる構成としたが、中(下)スリーブ11は、上スリーブ11と同じ構成であってもよい。中スリーブ11を上スリーブ11と同じ構成とする場合、図1に示す中スリーブ11とその上に位置する第一密封環15との間に設けられているOリング17については、この第一密封環15の上側へと位置を変更して設けられ、このOリング17についても図1に示す構成と同様にする。
また、軸本体10とスリーブ11(52)と第一密封環15との間に、Oリング17が適宜設けられており、各第二流路18を流れる流体(純水、冷却水)が他の流路へ侵入したり外部へ漏れたりするのを防いでいる。
以上より、軸体5には、外周側で開口する第二流路18がN本形成された構成となる。図2に示す上スリーブ11に関して説明すると、この上スリーブ11に形成されている切り欠き部12は、第二流路18の外周側の開口孔となる。また、中(下)スリーブ11に形成されている貫通孔54(図1参照)は、第二流路18の外周側の開口孔となる。
そして、これら第二流路18それぞれは、ケース体2の内周側に向かって開口しており、しかも、軸方向(上下方向)で異なる位置で開口している。
軸本体10及びスリーブ11,52を含む軸体5と、メカニカルシール7の第一密封環15との組立構造について説明する。図2において、最も上に位置する第一密封環15は、その軸方向両側(上下)に環状の側面(環状側面16,16)を有しており、下側の環状側面16の一部(内径側の一部)に、上スリーブ11の周壁11aの軸方向上側の端面13が接触する。また、上側の環状側面16の一部(内径側の一部)に、スリーブ52の周壁の軸方向の端面53が接触する。
そして、上スリーブ11の周壁11aの軸方向下側の端面13が、その下に位置する第一密封環15の環状側面16に接触し、また、他のスリーブ11と第1密封環15についても同様に接触する。
このため、図1に示すように、各スリーブ11は、第一密封環15,15間のスペーサとして機能し、補助用のスリーブ52は、第一密封環15と大径部19との間のスペーサとして機能する。
そして、図1において、押し付け部材14は、ボルト34によって軸本体10に対して軸方向に締め付けられている有底円筒状の部材であり、この締め付けにより、全てのスリーブ11,52及び全ての第一密封環15を、軸本体10の大径部19に向かって軸方向に押し付けている。なお、押し付け部材14による、押し付け力(軸方向の締め付け力)は、周方向で均等となるようにする。この押し付け力により、第一密封環15の環状側面に、スリーブ11,52の軸方向の端面が押し付けられた状態となり、全てのスリーブ11,52及び全ての第一密封環15を、軸本体10と一体とすることができ、相互間の摩擦力によって全てのスリーブ11,52及び全ての第一密封環15を、軸本体10と一体回転可能とする。
そして、押し付け部材14と端部フランジ31との間に転がり軸受20が設けられており、軸本体10の大径部19と端部フランジ30との間に転がり軸受21が設けられている。これにより、スリーブ11,52及び軸本体10を含む軸体5は、第一密封環15と共に、ケース体2に対して回転可能となる。
〔メカニカルシール7について〕
図1において、ケース体2と軸体5との間には、環状空間4が形成されており、この環状空間4にメカニカルシール7が設けられている。メカニカルシール7は、軸体5に沿ってN個並べて設けられている。本実施形態のジョイント1は、メカニカルシール7を上下方向に複数配置したシリアル型(直列型)の多流路ロータリジョイントとなる。
各メカニカルシール7は、以下に説明するように、一つの第一流路33と一つの第二流路18とにより一つの流体通路8を構成するために設けられている。なお、複数のメカニカルシール7それぞれの機能は同様であり、ここでは、最も上に位置するメカニカルシール7を代表として説明する。
図4は、図1に示すジョイントの上部を示す断面図である。図4に示すように、一つのスリーブ(上スリーブ)11と一つの流路フランジ32とが径方向に対向した配置となっており、これらの間に一つのメカニカルシール7が設けられている。
メカニカルシール7は、第一密封環15、第二密封環25、及び弾性部材27を有している。前記のとおり、第一密封環15は軸本体10と一体回転することから、この第一密封環15は、メカニカルシール7の回転環(回転側密封環)となる。これに対して、第二密封環25は、ケース体2と共に静止した状態となり、メカニカルシール7の静止環(静止側密封環)となる。
第一密封環15は、軸本体10に外嵌し軸体5と共に回転する。第一密封環15の上下それぞれの環状側面16は、押し付け部材14(図1参照)による押し付け力が作用する前の状態で、平面(水平面)に沿った円環面からなる。
第二密封環25は上下一対で一組とされ、この一組の第二密封環25,25が、環状空間4において一つの流体通路8を区画するために必要となる一つのメカニカルシール7の構成部材となる。第二密封環25は、ケース体2に回り止めされている。例えば、流路フランジ32には軸方向に延びるピン37が固定されており、第二密封環25の一部に、このピン37を周方向両側から挟む爪部(凹部)38が形成されている。爪部38がピン37に周方向両側から当接することで、第二密封環25は回り止めされる。
弾性部材27は、上下一対の第二密封環25,25を軸方向に離反させる方向に付勢する。弾性部材27は、圧縮コイルばねからなり、流路フランジ32(突出部35)に形成されている孔に挿入され、この孔により保持されている。
一組の第二密封環25,25は、スリーブ11の径方向外側であってこのスリーブ11を上下挟んで隣り合う第一密封環15,15の間に設けられている。前記のとおり、第一密封環15の環状側面16の一部(内径側の一部)には、スリーブ11の軸方向端面13が接触している。そして、この環状側面16の他部(外径側の他部)に、第二密封環25が接触している。つまり、一組の第二密封環25,25は、その軸方向両側(上下)に存在している第一密封環15,15の環状側面16,16に接触する環状のシール面26,26を有している。第一密封環15は軸体5と共に回転することから、この第一密封環15の環状側面16の前記他部(外周側の他部)が、第一の摺接面となり、第二密封環25のシール面26が第二の摺接面となる。
第二密封環25は、断面L字形の環状の部材からなり、筒状の第一部25aと、この第一部25aの端部から径方向外側へ延びている円環状の第二部25bとを有しており、第二部25bの軸方向外側の一部に円環状となる前記シール面26が形成されている。
そして、弾性部材27が、第二密封環25,25を軸方向両側(上下)に向かって押し、この押す力によって、第二部25bのシール面26を、第一密封環15の環状側面16に押し付けることができる。シール面26と環状側面16とが軸方向に押し付けあった状態で接触することができ、回転する環状側面16にシール面26が摺接して、これら面16,26の間から流体が漏れるのを防止するシール機能が発揮される。つまり、静止側の第二密封環25のシール面26と回転側の第一密封環15の環状側面16との相対回転に伴う摺接作用によりメカニカルシール7のシール機能が発揮される。
一組の第二密封環25,25は、スリーブ11の外周面との間に隙間を有して設けられており、これら第二密封環25,25とスリーブ11との間には、円筒状の流路(円筒空間)55が形成されている。この円筒状の流路55は、スリーブ11に形成されている切り欠き部12と繋がっている。そして、シール面26と環状側面16とによる前記シール機能、及びOリング17によるシール機能によって、この流路55の流体が外部(他の流体通路8を含む)へ漏れるのを防止している。
更に、一組の第二密封環25,25同士の間には、環状の流路(環状空間)28が形成されており、この環状の流路28は、円筒状の流路55と繋がっている。そして、第二密封環25,25の第一部25aの外周面と、流路フランジ32の突出部35の内周面との間には、Oリング24が設けられており、このOリング24によるシール機能によって、環状の流路28の流体が外部(他の流体通路8を含む)へ漏れるのを防いでいる。なお、第二密封環25,25は、Oリング24を介して流路フランジ32の突出部35に対して軸方向に移動可能な状態で嵌合保持されている。
以上より、第一流路33と第二流路18との間には、密封された環状の流路28及び円筒状の流路55が介在しており、これら流路55,28は、第二流路18(切り欠き部12)と第一流路33とを繋ぐ流路となる。なお、切り欠き部12を部分流路としている第二流路18は、第一流路33よりも、上となる位置で開口した構成となっている。このように、メカニカルシール7により構成される流路28,55によって、第一流路33と第二流路18とが連結され、第一流路33、環状の流路28、円筒状の流路55、及び第二流路18により、一つの独立した流体通路8が構成される。
〔ジョイント1の機能について〕
以上の構成を備えているジョイント1によれば、ケース体2に対して、軸本体10、スリーブ11,52、及び第一密封環15は一体となって回転可能となり、そして、ケース体2に固定されている第二密封環25のシール面26に、第一密封環15の環状側面16が摺接する。これにより、メカニカルシール7のシール機能が発揮され、独立した流体通路8を複数形成することができる。
そして、図4に示す、純水が流れる流体通路8に関して説明すると、軸体5の軸本体10には、第二流路18の一部として、軸本体10の外周面10aで開口する流路孔42が形成されている。そして、この軸本体10の最も上に位置して当該軸本体10に外嵌しているスリーブ11(上スリーブ11)には、前記流路孔42と繋がる第二流路18の他部として、図2と図3とにより説明したように、周壁11aを径方向に貫通する部分流路が形成されている。この部分流路は、図2に示すように、上側の第一密封環15の環状側面16と接触する周壁11aの上端を切り欠いて形成した切り欠き部12からなる。したがって、図4に示すように、最も上に位置する第一密封環15に接触する上スリーブ11に形成された前記切り欠き部12による部分流路と、この第一密封環15と第二密封環25との摺接面(環状側面16及びシール面26)とは、高さ位置が同じとなる。
以上より、第一密封環15の環状側面16に第二密封環25が摺接することで、この摺接する面において純水が漏れるのを防ぐことができ、そして、上スリーブ11に形成されている部分流路は、前記環状側面16と接触する周壁11aの上端を切り欠いて形成した切り欠き部12からなるため、この切り欠き部12(部分流路)を流れる純水は、この周壁11aが接触する第一密封環15の環状側面16の近傍をその環状側面16に沿って流れることができる(図4参照)。このため、この純水の流れによって、環状側面16とシール面26との間(摺接面)の近傍のエアを排出することができ、また、これら環状側面16とシール面26との間(摺接面)に、その純水が浸入して、この純水による潤滑膜を形成することが可能となる。この結果、メカニカルシール7の第一密封環15と第二密封環25との摺動がドライ摺動となるのを抑制することができる。
仮に、メカニカルシール7がドライ摺動となる場合、環状側面16及びシール面26における摩耗が促進されたり、これら面16,26が荒れた状態となって密封性能が低下したりすることで、メカニカルシール7の寿命が短くなってしまうおそれがある。しかし、本実施形態では、ドライ摺動となるのを抑制することができるため、メカニカルシール7の寿命が短くなるのを防ぐことが可能となる。
ここで、ジョイント1に含まれる各部は、流体通路8を流れる流体に対して不活性なものとするのが好ましい。例えば、流体通路8を流れる流体に金属イオンが溶出するのを防ぐために、流体通路8を構成する各部は、樹脂製又はセラミックス製とするのが好ましい。例えば、軸本体14、及びスリーブ11は、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)とするのが好ましく、また、第二密封環25は、SiC(シリコンカーバイド)やカーボンとするのが好ましく、第一密封環15は、SiCとするのが好ましい。
〔その他について〕
図3に示すスリーブ11では、周壁11aの上端を矩形状に切り欠くことにより、切り欠き部12を形成した場合について説明したが、切り欠き形状は矩形に限らず、その他の形状であってもよく、例えば、円弧形状に切り欠いて形成した切り欠き部12であってもよい。
また、前記実施形態では、補助用のスリーブ52を用いて、Oリング17を設ける構成を説明したが、この補助用のスリーブ52を省略してもよい。この場合、最も上に位置する第一密封環15の厚さを大きくして、これにOリング17用の溝を形成すればよい。
また、本発明のロータリジョイント1は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。例えば、前記実施形態では、N=3としたが(スリーブ11及びメカニカルシール7の数を「3」としたが)、流体通路8の本数に応じて適宜変更可能であり、例えばN=1であってもよい。また、一つのスリーブ11に形成する切り欠き部12の数を「4」としたが、これ以外であってもよい。
また、ロータリジョイント1を半導体製造装置(CMP装置)に用いる場合について説明したが、これ以外の装置に用いることができる。
1: ロータリジョイント 2:ケース体
5:軸体 7:メカニカルシール 8:流体通路
10:軸本体 10a:外周面 11:スリーブ
11a:周壁 12:切り欠き部 13:端面
15:第一密封環 16:環状側面 18:第二流路
25:第二密封環 33:第一流路 42:流路孔

Claims (1)

  1. 内周側で開口する第一流路が形成され軸方向が上下方向となる筒形のケース体と、前記ケース体内に相対回転可能として設けられ外周側で開口する第二流路が形成されている軸体と、前記ケース体と前記軸体との間に設けられ一つの前記第一流路と一つの前記第二流路とにより一つの流体通路を構成するためのメカニカルシールと、を備え、
    前記軸体は、前記第二流路の一部として外周面で開口する流路孔が形成されている軸本体と、当該軸本体に外嵌しかつ前記第二流路の他部として周壁を貫通する部分流路が形成されている円筒状のスリーブと、を有し、
    前記メカニカルシールは、前記スリーブと交互に前記軸本体に外嵌し当該スリーブの前記周壁の軸方向端面と接触する環状側面を有する第一密封環と、前記スリーブの径方向外側であって当該スリーブを挟んで隣り合う前記第一密封環の間に設けられ当該第一密封環それぞれの前記環状側面と摺接する第二密封環と、を有し、
    前記スリーブに形成されている流体が流れる前記部分流路は、前記環状側面と接触する前記周壁の上端を切り欠いて形成した切り欠き部からなることを特徴とするロータリジョイント。
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