JP2003254443A - 軸封装置 - Google Patents

軸封装置

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JP2003254443A JP2002056351A JP2002056351A JP2003254443A JP 2003254443 A JP2003254443 A JP 2003254443A JP 2002056351 A JP2002056351 A JP 2002056351A JP 2002056351 A JP2002056351 A JP 2002056351A JP 2003254443 A JP2003254443 A JP 2003254443A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸封装置において、減圧するフローティング
リングにより被密封流体をシールするシール部を構造簡
単にして安価にすることにある。 【解決手段】 流体室63に配置され、減圧内面3を有
して回転軸50との間に減圧間隙7に嵌合すると共に、
軸受けハウジング60との間に流入通路66から流入し
たシーラントSが減圧間隙7へ流入可能な流入間隙8を
形成する流入端面4を有するフローティングリングとを
具備するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸封装置に関す
る。更に詳しくは、攪拌機などの高圧又は超高圧撹拌流
体をシールするのに適した軸封装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】本発明に関する関連技術として図5に示
すメカニカルシールが存在する。図5は、高圧用メカニ
カルシールの断面図である。図5に於いて、攪拌機15
0に於けるケーシング151に設けられた軸受部に回転
軸175が回転自在に支持されている。そして、回転軸
175がケーシング151の内外部に貫通状態に配置さ
れている。この撹拌機150内は高圧の被密封流体Aが
充填されている。
【0003】この回転軸175が貫通したケーシング1
51との間は、3つの空室152A、152B、152
Cに区画されている。この空室は被密封流体側から順に
第1空室152A、第2空室152B及び第3空室15
2Cに形成されている。この第1空室152Aには、例
えば、被密封流体の圧力が20MPaの場合には、この
被密封流体の圧力より1段下げた15MPaの圧力流体
を第1配管153Aを介して供給されている。次に、第
2空室152Bには第1空室152A内の圧力より更に
1段下げた10MPaの圧力流体を第2配管153Bを
介して供給している。更に、第3空室には、第2空室1
52B内の圧力より更に1段下げた5MPaの圧力流体
を第3配管153Cを介して供給している。このように
被密封流体の圧力に応じて多段階の空室に構成される。
【0004】この第1空室152A、第2空室152B
及び第3空室152Cには、各々メカニカルシール装置
110、120、130が内在し、この各メカニカルシ
ール装置110、120、130は、被密封流体側から
外部に向かって順に第1メカニカルシール装置110
と、第2メカニカルシール装置120と、第3メカニカ
ルシール装置130とが配置されている。第1メカニカ
ルシール装置110は、被密封流体が高圧であるために
高圧用のメカニカルシール装置である。更に、第2メカ
ニカルシール装置120、第3メカニカルシール装置1
30も圧力に応じて高圧用メカニカルシール装置12
0、130が用いられている。
【0005】攪拌機150等の被密封流体は、高圧流体
であるために、メカニカルシール装置110、120、
130が用いられているものであって、ゴム状弾性材製
のパッキンでは耐圧能力に問題が生じるので採用できな
い。このメカニカルシール装置110、120、130
は、高圧流体用であり、その構成は、回転軸175にO
リングを介してスリーブ111が嵌着されている。又、
スリーブ111の段部にはばね座用の支持部112が嵌
着されている。又、スリーブ111の端部側に回転密封
環113がOリングを介して移動自在に嵌合している。
そして、支持部112に保持されたコイルスプリング1
14が回転密封環113を押圧するように装着されてい
る。一方、回転密封環113の摺動シール面113Aに
密接する対向シール面115Aを設けた静止用密封環1
15が、シールリング(Oリング)116を介してケー
ス151の保持部に嵌着している。
【0006】第2メカニカルシール装置120及び第3
メカニカルシール装置130も同様に構成されている。
この第1メカニカルシール装置110は、第1空室15
2A内の被密封流体の圧力より1段低くされた圧力と協
働して高圧の被密封流体を効果的にシールしている。
又、第2メカニカルシール装置120も同様にして、第
2空室152B内の2段階に低圧にされた流体圧力と協
働して第1空室152A内の圧力流体をシールしてい
る。更に、第3メカニカルシール装置130も同様にし
て3段階に引き下げられた第3空室152C内の流体圧
力と協働して第2空室152B内の圧力流体をシールし
ている。このように、段階的に低圧にされた各空室内で
高性能のメカニカルシール装置により段階的にシールす
ることにより初めて高圧の被密封流体をシールすること
が可能になる。つまり、高圧力の流体に対しては、その
高圧力に対し段階的に圧力に対応しない限り、1個のメ
カニカルシール装置で対応しようとしても、高圧流体に
耐られずに、メカニカルシール装置が早期に摩耗・損傷
することになる。
【0007】このために、多数の高価なメカニカルシー
ル装置を用いなければ成らず、シールするための構造が
大型にうなる問題が存する。更に、段階的なメカニカル
シール装置の内の1個のメカニカルシール装置が故障す
ると、その両側の圧力差が大きくなるので、この圧力差
が原因となって多段のすべてのメカニカルシール装置が
故障することになる。更に、多段のメカニカルシール装
置は、メカニカルシール装置の組立作業と共に、その取
付のための加工が困難であり、コスト高に成っている。
更には、多段に各空室内に圧力が異なる圧力流体を供給
することは、ポンプ及びその制御装置がコスト高になる
問題がある。又、その流体圧力の制御が困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のような
問題点に鑑み成されたものであって、その発明が解決し
ようとする課題は、高価なメカニカルシール装置を多数
個配列しなければならないので、軸封装置全体が高価に
成る問題があるが、この問題を解決してシール装置を安
価にすることにある。更に、高圧被密封流体をシールす
るためには、多段階に多数のシール装置を取り付けなけ
ればならないので、構造が大型になる問題があるが、軸
封装置の取り付ける場所を小さくして軸封装置を小型に
することにある。又、高圧力の被密封流体に対して耐圧
性とシール能力を発揮し、且つ被密封流体の圧力による
故障を防止した軸封装置を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述のような
技術的課題を解決するために成されたものであって、そ
の技術的解決手段は以下のように構成されている。
【0010】請求項1に係わる本発明の軸封装置は、軸
受けハウジングと回転軸との間で被密封流体をシールす
る軸封装置であって、被密封流体側に有する第1シール
部と、前記第1シール部より低圧側に有する第2シール
部と、前記第1シール部と前記第2シール部の間に有す
る流体室と、前記流体室に連通してシーラントを流入さ
せる流入通路と、前記流入通路から前記流体室へ流入し
たシーラントを流出させる流出通路と、前記流体室に配
置されて前記回転軸との間に減圧間隙を形成する減圧内
面を有すると共に前記軸受けハウジングとの間に前記シ
ーラントが前記減圧間隙へ流入可能な流入間隙が形成さ
れる流入端面を有するフローティングリングとを具備す
るものである。
【0011】この請求項1に係わる本発明の軸封装置で
は、フローティングリングで被密封流体の高圧力を減圧
し、シール部を低圧シール装置に機能変換するものであ
る。このためにフローティングリングは耐強度、耐摩耗
性の材料にすればよいので、シールを目的とするシール
装置では得ることのできない減圧効果の大きいフローテ
ィングリングと低コストのシール部との組み合わせで耐
久能力とシール能力を発揮する軸封装置が容易に得られ
る。
【0012】又、フローティングリングはシーラントの
圧力を介して簡単に被密封流体の圧力を耐圧できるの
で、第2シールは低圧用で、しかも安価なシール部を用
いることが可能になる。更に、フローティングリングは
1個で高圧流体を減圧することが可能になるから、軸封
装置を小型にできると共に、取付構造を簡単にすること
が可能になる。更に、流体室は1個であるから、シーラ
ントの圧力制御が容易で制御装置を不要とする。
【0013】請求項2に係わる本発明の軸封装置は、前
記フローティングリングには軸受けハウジングに回転不
能に係止されていると共に、前記流入端面と反対の端面
にシール面を有し、前記シール面と密接可能な対向シー
ル面を有する静止環を有するものである。
【0014】フローティングリングが軸受けハウジング
に回転不能に係止されているので、取付が極めて容易で
ある。更に、フローティングリングの減圧能力に応じて
変更するとき又は摩耗により機能が低下したときには簡
単に取り替えることが可能になる。更に、フローティン
グリングにより被密封流体の圧力を耐圧できるので、第
1シール部及び第2シール部は、低圧シール能力のもの
で、しかも製造を安価にすることが可能になる。
【0015】フローティングリングはシール面を除いて
全面に圧力を受けるから、セラミック等の製造容易で加
工精度に優れた部品を用いることが可能になる。しかも
シール面は被密封流体の圧力で径方向へ移動自在に密接
できるから、シーラントを流入間隙を通して減圧間隙か
ら流して効果的に減圧することが可能になる。
【0016】請求項3に係わる本発明の軸封装置は、前
記フローティングリングの減圧内面にラビリンスシール
を有するものである。
【0017】この請求項3に係わる本発明の軸封装置で
は、減圧内面にラビリンスシールが設けられているの
で、減圧効果が大きくなる。そのためにフローティング
リングの軸方向の長さを小さくすることが可能になる。
【0018】請求項4に係わる本発明の軸封装置は、前
記シーラントの圧力は被密封流体の圧力に比べて被密封
流体の圧力以下から半分までの圧力範囲に構成されてい
るものである。
【0019】この請求項4の本発明の軸封装置では、シ
ーラントの圧力が被密封流体の圧力に比べて同一から半
分の圧力範囲に構成されていると、第1シール部のシー
ル能力を発揮させると共に、フローティングリングの耐
圧性を保護させることが共に可能になる。
【0020】請求項5に係わる本発明の軸封装置は、前
記第1シール部は一端側の被密封流体をシールすると共
に他端側のシーラントをシールする両端シール機能を有
するものである。
【0021】この請求項5に係わる本発明の軸封装置で
は、第1シール部を両端シール機能に構成すると、被密
封流体の圧力とシーラントの圧力により両端から受けて
対向し、第1シール部が圧力により損傷するのを効果的
に防止できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる好ましい実
施の形態のシール装置を、その図面に基づいて詳述す
る。尚、以下に説明する各図面は、所謂、特許用の概念
図ではなく、寸法関係が正確な設計図である。
【0023】図1は本発明に係わる好ましい実施の形態
を示す軸封装置1の断面図である。図1に於いて、軸受
けハウジング60には回転軸50が貫通する貫通孔61
が設けられている。軸受けハウジング60は、第2軸受
けハウジング60Aと第3軸受けハウジング60Bとが
ボルト69を介して一体に結合されている。この第2軸
受けハウジング60Aと第3軸受けハウジング60Bを
含めて軸受けハウジング60を構成する。
【0024】軸受けハウジング60の貫通孔61には機
内A側に第1シール部13用の内部環状溝62が形成さ
れている。この内部環状溝62の外部B側には流体室6
3が形成されている。この流体室63には一方の機内A
側の面に第1固定ピン65Aが固着されていると共に、
他方の外部B側の面に第2固定ピン65Bが固着されて
いる。更に、流体室63より外部B側には3個の外部環
状溝64、64、64が設けられている。
【0025】更に、流体室63には、シーラントSを流
入させる流入通路66が流体室63の外周に貫通状態に
形成されている。この流入通路66には、第1配管71
が接続して連通している。この第1配管71の上流には
バルブV1を介してポンプPが設けられている。更にポ
ンプPはシーラントS用の貯蔵タンクTに配管を介して
連続している。そして、貯蔵タンクTからポンプPの作
動によりシーラントSが供給され、第1配管71を介し
て流体室63に充填される。
【0026】更に、流体室63と外部環状溝64、6
4、64との間には流出通路67が形成されている。こ
の流出通路67は第2配管72と接続されて連通してい
る。又、この第2配管72の下流側にはタンクPに連通
している。そして、流体室63でフローティングリング
2により減圧されたシーラントSは、配管72を介して
貯蔵タンクTへ回収するように成されている。
【0027】このようにして、シーラントSは流体室6
3を介して減圧された後に循環される。このシーラント
Sが第1配管71から流体室63へ供給される圧力P1
は、1実施例として、50MPaの圧力で第1配管71
から流入し、第2配管72を通過するときにはフローテ
ィングリング2により1から5MPaの圧力P1に減圧
されている。このシーラントSは、例えば、サラダ油を
65MPaの圧力で、10から15l/minで供給す
る。このシーラントSの粘度は高粘度であれば、それに
応じて減圧力が大きくなる。又、後述するフローティン
グリング2と回転軸50との減圧間隙7の寸法の大小と
も粘度が関係してシーラントSを減圧する。
【0028】流体室63にはフローティングリング2が
配置されている。フローティングリング2は、内周面が
減圧内面3に形成されている。そして、フローティング
リング2の減圧内周面3と回転軸50に嵌着されたスリ
ーブ51の外周面51Aとの間が減圧間隙7に形成され
ている。この減圧間隙7は、シーラントSの粘度及び圧
力及びフローティングリング2の軸方向の長さに関係し
て減圧効果が生じる。更に、フローティングリング2の
径の大きさにも関係する。これらのデータを考慮して設
計される。一実施例では、この減圧間隙7の寸法は0.
01から0.5mmの範囲に形成されている。更に好まし
くは、減圧間隙7を0.05から0.2mmにすると良
い。尚、スリーブ51は回転軸50と一体であるから、
全体を回転軸50としている。
【0029】更に、フローティングリング2は、被密封
流体が存在する機内A側が流入端面4に形成されてい
る。又、外部B側がシール面5に形成されている。この
シール面5は、流体室63の端面と流入端面4との間に
周方向へ複数に配置されたコイルスプリング10により
押圧されて対向シール面12と密接している。更に、流
入端面4には第1係止凹部9が形成されており、この第
1係止凹部9に第1固定ピン65Aが係合してフローテ
ィングリング2が回転軸50の回転方向へのみ回動しな
いように保持されている。そして、フローティングリン
グ2はスリーブ51の外周面51Aの上に径方向へフリ
ー状態に保持されている。
【0030】フローティングリング2のシール面5に密
接する対向シール面12が設けられた静止環11は、フ
ローティングリング2の外部B側に配置されている。こ
の静止環11は対向シール12と反対の端面に第2係止
凹部が形成されており、この第2係止凹部に第2固定ピ
ン65Bが係止している。この静止環11は、フローテ
ィングリング2の一部品であり、スリーブ51との減圧
間隙7がフローティングリング2とほぼ同一に構成され
ている。このフローティングリング2と静止環11は耐
圧強度を有する金属材料であれば良く、例えば、SiC
セラミック、超硬合金等より製作される。
【0031】フローティングリング2の機内A側の環状
溝62には、第1シール部13が設けられている。第1
シール部13は、両面シールに構成されている。つま
り、被密封流体とシーラントSとを共にシールするよう
に構成されている。この第1シール部13は、カーボン
製のシールリングと、シールリングの外周面を保持する
カバーリングと、カバーリングを締め付けるガータスプ
リングとから成る両面シールに構成されている。又、他
の実施例として、長方形断面の樹脂材製シールリングと
このシールリングの外周面と結合するゴムリングにより
構成された両面シールのパッキンに構成されている。そ
して、シーラントSが機内A側の被密封流体側へ流入す
るのを防止すると共に、被密封流体が流体室63へ流入
するのを防止している。しかも、被密封流体の圧力とシ
ーラントSの圧力差が小さいから、第1シール部13は
小形で、しかも摺動抵抗が小さい樹脂材製のリングに構
成することも可能になる。
【0032】一方、フローティングリング2より外部B
側の外部環状溝64、64、64には、各々第2シール
部14が設けられている。この第2シール部14も第1
シール部13と同じシールが用いられている。この第2
シール部14は、シーラントSをシールすればよいから
片面シールにすることが可能である。1実施例として、
ゴム材製のパッキン、ゴム材製のOリング等も利用でき
る。
【0033】更に、回転軸50にはスリーブ51が嵌着
されている。このスリーブ51の外周面51Aは、樹
脂、表面焼き入れ又は金属のコーテングが施されて表面
処理されている。このスリーブ51の表面処理された被
覆層51Bは、シール部2、13、14やフローティン
グリング2との摺動やシーラントSとの圧力に対応して
耐久性を発揮するようにされている。スリーブ51の端
面には保持リング52が設けられて2個のOリング53
により回転軸50とスリーブ51との嵌合間をシールし
ている。
【0034】このように構成された軸封装置1に於い
て、貯蔵タンクTに貯蔵されたシーラントSはポンプP
により被密封流体と同圧又は若干低圧状態で流体室63
に供給される。供給されたシーラントSは、流入間隙8
から減圧間隙7に流入して減圧される。1実施例とし
て、このシーラントSは、粘度が50cstのサラダ油
を使用した(この粘度は20から90cstの範囲のも
のを利用して良好な結果がいられている)。シーラント
Sの圧力は65MPaである(シーラントSの圧力は被
密封流体の圧力に近い圧力が好ましい)。又、その流量
は10から15l/minである。一方、減圧間隙7の
寸法は0.05から0.2mmに構成されている(この減
圧間隙7の寸法は、0.02から0.5mmの範囲につい
て良好な結果が得られているが、シーラントSの圧力、
粘度、流速と、フローティングリング2の軸方向の長
さ、径の大きさ及びラビリンスシール等の形状により決
定される)。
【0035】この状態で軸封装置1を実験した結果は、
第1配管内の65MPa圧力が、第2配管72内では3
MPa圧力に減圧された。しかも、第2シール部14か
らのシーラントSの漏れは認められない。更に、第1シ
ール部13に変形や不具合は認められないし、シール能
力は良好であると認められる。
【0036】図2は、本発明に係わる第2実施の形態を
示す軸封装置1の断面図である。この図2は、図1とフ
ローティングリング2を除いてほぼ同一である。図2に
おいて、フローティングリング2の減圧内面3には凹凸
状のラビリンスシール3Aに形成されている。このラビ
リンスシール3Aの形状は、軸方向全面に形成されてい
るが、流入間隙8から軸方向半分又は1/3までをラビ
リンスシール3Aに形成することもできる。このように
フローティングリング2の減圧内面3にラビリンスシー
ル3Aを形成することにより減圧効果が増大する。この
ために、フローティングリング2の軸方向の長さを短く
することができるので、軸封装置1を小型に形成できる
ことになる。又、この第2の実施の形態の軸封装置1
は、シーラントSによる作用効果についても第1実施の
形態とほぼ同一である。
【0037】図3は本発明に係わる第3実施の形態を示
す軸封装置1の断面図である。図3に於いて、第1実施
の形態の図1と相違する点は、フローティングリング2
の形状と、その取付構造が相違する点である。図3に示
すフローティングリング2は、静止環11を不要とする
ものである。図3に示すフローティングリング2は、第
3軸受けハウジング60Bに於ける貫通孔の内周面にO
リング68を介して端部外周面2Aが嵌着されている。
このOリング68は、ゴム材製であり、弾性変形が容易
なシリコンゴム、アクリルゴム等のものを利用するとよ
い。
【0038】フローティングリング2の形状は、図1に
示すフローティングリング2とほぼ同一であるが、第1
及び第2固定ピン65A、65Bを不用とする。又、コ
イルスプリング10も不用にすることができるが、コイ
ルスプリング10を付けても更に良いということであ
る。又、第1シール部13と第2シール部14は、Oリ
ング形状に形成されたものである。この第1シール部1
3は樹脂材製である。又、第2シール部14は、ゴム状
弾性材製である。この第2シール部14の材質は、例え
ば、シリコンゴム、ブチルゴムなどが用いられる。又、
第1シール部13は第2シール部14よりも摺動抵抗が
小さく構成すると共に、耐圧性を有するものを用いてい
る。この第1シール部13の材質は、例えば、フッ素樹
脂、ウレタンゴムなどである。一方、第2シール部14
は、シール能力を必要とするのでゴム状弾性材、具体的
にはアクリルゴム、ニトリルゴム、シリコンゴムが好ま
しい。
【0039】図4は第4実施の形態を示す軸封装置1の
断面図である。この図4に示す軸封装置1は、図3に示
す軸封装置1とほぼ同一である。相違する点は、フロー
ティングリング2の形状が相違するものである。このフ
ローティングリング2は減圧内面3の流入間隙8側がテ
ーパ面3Bに形成したものである。又、フローティング
リング2の流入端面4と反対の端部側の減圧内面3にラ
ビリンスシール3Aを設けたものである。
【0040】このようなフローティングリング2にする
ことにより、高粘度のシーラントSを用いるのに適して
いる。高粘度のシーラントSを用いることにより効率的
に減圧することも可能になる。このためにフローティン
グリング2の軸方向の長さが短縮できることになる。
【0041】又、第1シール部13は、リングを一体化
した複合リングであり、内周面が断面角状のフッ素樹脂
又はカーボン材製の第1リング13Aの外周面にシリコ
ンゴム又はニトリルゴム等のゴム材製の第2リング13
Bを結合した構成のものである。このように構成された
第1シール部13は、両端面シールであり、摺動抵抗が
小さく、更にシール能力に優れている。このために機内
A側のシールとし用いるのに優れている。又、第2シー
ル部14は、シール能力を目的とするゴム材製のOリン
グを用いている。例えば、Oリングの材質としては、ニ
トリルゴム、ブチルゴム、シリコンゴム等が用いられ
る。
【0042】
【発明の効果】本発明に係わる軸封装置によれば、フロ
ーティングリングは耐強度、耐摩耗性の材料にすればよ
いので、シールのみを目的とするシール装置では得るこ
とのできない耐久能力とシール能力を有する軸封装置が
得られる効果を奏する。又、フローティングリングはシ
ーラントの圧力を介して簡単に被密封流体の圧力を耐圧
できるので、第1シール部と第2シールは低圧用で、し
かも、安価なシール部を用いることができる。更に、フ
ローティングリングは1個で高圧流体を減圧することが
可能になるから、軸封装置全体を小型にできると共に、
取付構造が簡単にできる効果を奏する。
【0043】更に、シーラントSの粘度を変えることに
より、減圧効果を向上させることが可能になる。又、被
密封流体の圧力とシーラントの圧力との差を変化させる
ことにより第1シール部の耐圧能力を小さくして小型化
が可能になる。更に、減圧内面にラビリンスシールを設
けることにより更に減圧効果を発揮することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる1実施の形態を示す軸封装置の
断面図である。
【図2】本発明に係わる2実施の形態を示す軸封装置の
断面図である。
【図3】本発明に係わる3実施の形態を示す軸封装置の
断面図である。
【図4】本発明に係わる4実施の形態を示す軸封装置の
断面図である。
【図5】従来例の軸封装置の断面図である。
【符号の説明】
1 軸封装置 2 フローティングリング 3 減圧内面 3A ラビリンスシール 3B テーパ面 4 流入端面 5 シール面 6 係止凹部 7 減圧間隙 8 流入端面 9 第1係止凹部 10 コイルスプリング 11 静止環 12 対向シール 13 第1シール部 14 第2シール部 20 流入通路 21 流出通路 50 回転軸 51 スリーブ 51A 外径面 51B 被覆層 60 軸受けハウジング 60A 第2軸受けハウジング 60B 第3軸受けハウジング 61 貫通孔 62 内部環状溝 63 流体室 64 外部環状溝 65A 第1固定ピン 65B 第2固定ピン 66 流入通路 67 流出通路 68 Oリング(シールリング) 71 第1配管 72 第2配管 S シーラント A 機内 B 外部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受けハウジングと回転軸との間で被密
    封流体をシールする軸封装置であって、被密封流体側に
    有する第1シール部と、前記第1シール部より低圧側に
    有する第2シール部と、前記第1シール部と前記第2シ
    ール部の間に有する流体室と、前記流体室に連通してシ
    ーラントを流入させる流入通路と、前記流入通路から前
    記流体室へ流入したシーラントを流出させる流出通路
    と、前記流体室に配置されて前記回転軸との間に減圧間
    隙を形成する減圧内面を有すると共に前記軸受けハウジ
    ングとの間に前記シーラントが前記減圧間隙へ流入可能
    な流入間隙が形成される流入端面を有するフローティン
    グリングとを具備することを特徴とする軸封装置。
  2. 【請求項2】 前記フローティングリングは軸受けハウ
    ジングに回転不能に係止されていると共に前記流入端面
    と反対の端面にシール面を有し、前記シール面と密接可
    能な対向シール面が設けられた静止環を有することを特
    徴とする軸封装置。
  3. 【請求項3】 前記フローティングリングの減圧内面に
    ラビリンスシールを有することを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載の軸封装置。
  4. 【請求項4】 前記シーラントの圧力は被密封流体の圧
    力に比べて被密封流体の圧力以下から1/2までの範囲
    に構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項
    2又は請求項3に記載の軸封装置。
  5. 【請求項5】 前記第1シール部は一端側の被密封流体
    をシールすると共に他端側のシーラントをシールする両
    端シール機能を有することを特徴とする請求項1に記載
    の軸封装置。
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