JP6169993B2 - 清浄流体用ロータリジョイント - Google Patents

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Description

本発明は、純水や超純水等の清浄流体を相対回転部材間において流動させるための清浄流体用ロータリジョイントに関するものである。
流体を相対回転部材間において流動させるためのロータリジョイントとしては、従来からも、ケース体に形成したケース体側流体通路の一端部とケース体に回転自在に連結された回転体に形成した回転体側流体通路の一端部とを両体の回転軸線上において両体間に形成される連通空間を介して連通させることにより一連の流路を構成するようにしたものが周知であり、かかるロータリジョイントにあっては、連通空間を回転軸線と同心をなす環状シール部材でシールしている。
而して、かかるロータリジョイントにあっては、環状シール部材として端面接触形メカニカルシールやリップシール等を使用しているが、一般には、特許文献1〜3に開示される如く、流路を流動する流体が高圧である場合にも良好なシール機能を発揮できる端面接触形メカニカルシールを使用しているのが普通である。
すなわち、特許文献1〜3に開示されるロータリジョイントにあっては、回転軸線に直交する両体の対向端面部間に、当該対向面部の一方に回転軸線と同心をなす固定密封環を固定すると共にその他方に固定密封環と同心をなす可動密封環を回転軸線方向に移動可能に且つ相対回転不能に保持して両密封環の相対回転摺接作用により両密封環の内周側領域と外周側領域とをシールするように構成された端面接触形メカニカルシールを配設し、ケース体及び回転体に各一端部を前記内周側領域である連通空間に開口するケース体側流体通路及び回転側流体通路を形成することによって、両流体通路を端面接触形メカニカルシールでシールされた連通空間を介して相対回転自在に連通させることにより一連の流路を構成している。
特開2004−136411公報 特開2008−025597公報 特開2011−133039公報
しかし、このように両流体通路の接続部分である連通空間を端面接触形メカニカルシールでシールしたロータリジョイントにあっては、両密封環の接触によって発生する摩耗粉や連通空間を通過する流体と密封環との接触によって発生する金属イオン等の不純物が連通空間において流体に混入する虞れがある。なお、環状シール部材としてメカニカルシール以外のリップシール等を使用した場合には、リップシール等と被シール面との接触によりメカニカルシール以上に大量の摩耗粉等が発生し、これが連通空間において流体に混入する虞れがある。
したがって、かかるロータリジョイントは、高度のコンタミレスが要求される洗浄装置等の回転機器において使用される純水、超純水等の清浄流体の輸送手段としては適当ではなく、その改良が強く要請されていた。
本発明は、かかる要請に基づいてなされたもので、純水、超純水等の清浄流体を汚染させることなく良好に流動させることができ、高度のコンタミレスが要求される回転機器における流体輸送手段として好適に使用することができる清浄流体用ロータリジョイントを提供することを目的とするものである。
本発明は、ケース体に形成したケース体側流体通路の一端部とケース体に回転自在に連結された回転体に形成した回転体側流体通路の一端部とを両体の回転軸線上において両体間に形成される連通空間を介して連通させることにより一連の流路を構成するようにした清浄流体用ロータリジョイントにおいて、上記の目的を達成すべく、特に、回転軸線に直交する両体の対向端面間に、回転軸線と同心をなす環状シール部材により前記連通空間を囲繞する環状のシール空間を形成すると共に連通空間とシール空間とを連通する狭小な隙間通路を形成して、一方の流体通路から他方の流体通路へと流動する清浄流体の一部が連通空間から隙間通路を介してシール空間へと減圧されつつ漏洩するように構成し、ケース体にシール空間に連通孔を介して連通する漏洩流体回収空間を形成して、シール空間に漏洩した漏洩流体が連通孔から漏洩流体回収空間へと排出されるように構成しておくことを提案するものである。
かかるロータリジョイントにあって、前記隙間通路は、両体の回転軸線方向における対向端面間に形成された回転軸線と同心をなす円環状板状の狭小隙間であるか、或いは両体の対向端面の一方に形成された回転軸線と同心をなす複数の環状の第1凸条と当該対向端面の他方に形成されて隣接する第1凸条間に接触することなく突入する複数の環状の第2凸条との間に形成されるラビリンス状の狭小隙間であることが好ましい。また、前記連通孔は、回転軸線と同心をなす一つの環状孔であるか、回転軸線と同心をなして等間隔に並列する複数の小孔であることが好ましい。また、ケース本体には、前記漏洩流体回収空間に連通する漏洩流体排出路が形成されていることが好ましい。また、前記環状シール部材は、ケース体及び回転体の一方に固定した固定密封環とその他方に回転軸線方向に移動可能に保持した可動密封環との対向端面である密封端面の相対回転摺接作用により当該相対回転摺接部分の内周側領域であるシール空間とその外周側領域とをシールするように構成された端面接触形メカニカルシールであることが好ましく、前記相対回転摺接部分の外周側領域が両体間に形成されたドレン領域であり、ケース本体にドレン領域に連通するドレン路が形成されていることが好ましい。
本発明の清浄流体用ロータリジョイントは、流路におけるケース側流体通路と回転体側流体通路との相対回転自在に連通する連通空間から清浄流体の一部を漏洩させるようにし、その漏洩流体を隙間通路から減圧しつつメカニカルシール等の環状シール部材でシールされたシール空間に排出し、さらに連通孔から減圧しつつ漏洩流体回収空間に排出するようにしたものであるから、連通空間から摩耗粉等の不純物が流路に侵入することがなく、コンタミネーションの発生を確実に防止して清浄流体を良好に相対回転部材間で流動させることができ、高度のコンタミレスが要求される回転機器にも流体輸送手段として好適に使用することができる。
図1は本発明に係る清浄流体用ロータリジョイントの一例を示す断面図(断面は図3のI−I線に沿う)である。 図2は図1の要部を拡大して示す詳細図である。 図3は図1のIII −III 線に沿う断面図である。 図4は本発明に係る清浄流体用ロータリジョイントの変形例を示す図2相当の要部の断面図である。 図5は本発明に係る清浄流体用ロータリジョイントの他の変形例を示す図2相当の要部の断面図である。 図6は本発明に係る清浄流体用ロータリジョイントの更に他の変形例を示す図1相当の断面図である。 図7は図6の要部を拡大して示す詳細図である。
以下、本発明を実施するための形態を図1〜図3に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係る清浄流体用ロータリジョイントの一例を示す断面図(断面は図3のI−I線に沿う)であり、図2は図1の要部を拡大して示す詳細図であり、図3は図1のIII −III 線に沿う断面図である。
図1に示す清浄流体用ロータリジョイントは、高度のコンタミレスが要求される洗浄装置等の回転機器における相対回転部材間、例えば、回転テーブル等の回転側部材(一部のみ図示)1とこれを回転自在に支持し且つ回転駆動する機器本体等の固定側部材(一部のみ図示)2との間で純水、超純水等の清浄流体Fを流動させるためのもので、固定側部材2に取り付けられるケース体3と、回転側部材1に取り付けられる回転体4と、両体3,4間に形成された一連の流路5とを具備してなる。なお、以下において上下とは図1における上下を意味するものとする。
ケース体3は、図1に示す如く、円筒状の本体部3aと、その下端外周部に一体形成された円環状の底壁部3bと、本体部3aと同心をなして底壁部3bの外周部に一体形成されて上方に延びる円筒状の第1周壁部3cと、その上端部に適当数のボルト3dにより固着されて上方に延びる円筒状の第2周壁部3eと、その上端内周部に一体形成された円環状の軸受部3fと、第2周壁部3e及び軸受部3fの上端部に緩衝シート3gを介在した状態で適当数のボルト3hにより第1周壁部3cと共に固着された円筒状の第3周壁部3iと、その上端内周部に一体形成された円環状の取付壁部3jと、本体部3aの下端部にOリング3kを介在した状態で嵌合されると共に底壁部3bの上面部に適当数のボルト3mにより固着された円筒状のシール部材保持部3nと、その上端内周部に一体形成されて上方に延びる円筒状の第1仕切壁部3pと、その上端内周部に一体形成されて本体部3aの上部外周面に嵌合する円環状の第2仕切壁部3qとからなる複合構造物であり、適当数のボルト3rにより取付壁部3jを固定側部材2の所定部分に固着することによって、固定側部材2に取り付けられている。
ケース体3の本体部3aの上端面は、図2に示す如く、その軸線(後述する両体3,4の回転軸線)に直交する平滑円環状平面である通路形成面3sに形成されており、その中心部には当該軸線を中心とする円筒状の係合凸部3tが突設されている。また、第3周壁部3iは、図3に示す如く、周方向の複数個所を切欠したもので、切欠部分3u,3u間の非切欠部分に前記ボルト3hが螺着されている。また、緩衝シート3gはNBR等の弾性材製のもの(シェア硬度10〜30度のゴムシートが最適である)であり、両体3,4の回転に伴う振動や偏心等を吸収して、これら振動等による後述するメカニカルシール(環状シール部材)7への影響を可及的に排除するものである。・
回転体4は、図1に示す如く、円筒状の本体部4aと、その下端外周部に一体形成された円環状の取付部4bと、本体部4a及び取付部4bの下端面に適当数のボルト4cにより固着された円環状のシール部材保持部4dと、本体部4aの内周部に嵌合された円筒状の第1流路形成部4eと、その上端部に一体形成されて上方に延びる円筒状の第2流路形成部4fとからなる複合構造物であり、本体部4aの軸線方向中間部をケース体3の軸受部3fの内周部に上下一対のベアリング6,6を介して嵌合固着することにより、シール部材保持部4dをケース体3の第1及び第2周壁部3c,3e内においてケース体3の本体部3a及びシール部材保持部3nの上端部に対向させた状態で、ケース体3に回転自在に連結されている。すなわち、ケース体3と回転体4とは、それらの軸線が一致する状態でベアリング6,6により回転自在に連結されており、各体3,4の軸線と両体3,4の回転軸線とは一致している。なお、ベアリング6,6はケース体3の軸受部3fの上面内周部にボルト3vで取り付けた環状のベアリング押え板3wにより固定されている。
回転体4の本体部4aの中心孔部には、図1に示す如く、第1通路形成部4eが密に嵌合されると共にこれより外径を小径とする第2通路形成部4fが挿通されている。また、シール部材保持部4dの中心孔部は、図2に示す如く、本体部4aの下端中心部に突設した円筒状の嵌合凸部4gが嵌合する上部孔部4hとこれより小径で第1通路形成部4eの下端部が嵌合する中間孔部4iとこれより小径でケース体4の係合凸部3tが係合する下部孔部4jとで構成されている。第1通路形成部4eの下端中心部には、図2に示す如く、ケース体3の係合凸部3tの中心孔部に係合する係合凸部4kが突設されており、係合凸部3t,4kの対向周面間、係合凸部3tと第1通路形成部4eとの上下対向端面間及び係合凸部3tの外周面と下部形成孔部4jの内周面との間には一連の微小な隙間5c(後述する連通空間)が形成されている。また、回転体4のシール部材保持部4dの下端面には、図2に示す如く、ケース体3の通路形成面3sに近接平行する当該通路形成面3sと同心且つ同一径の平滑円環状平面である通路形成面4mが形成されている。なお、ケース本体3における嵌合凸部4gの下端面と第1通路形成部4eの外周面と下部孔部4jの底面(下端面)とで囲繞形成された環状空間には、シール部材保持部4dと第1通路形成部4eとの間をシールするOリング4nが装填されている。
回転体4は、図1に示す如く、回転側部材1の所定部に一体形成された回転軸線と同心状の円筒状取付部1aを、その下端部を第1通路形成体4eの上端面に衝合させた状態で、本体部4aの中心孔部に嵌合させると共に、本体部4aの上部に螺合させた適当数のセットスクリュー4pを円筒状取付部1aへと締め付けることにより、回転側部材1に取り付けられている。なお、回転体4の本体部4aと回転側部材1の円筒状取付部1aとの嵌合部分にはこれをシールするOリング4qが装填されており、第2通路形成体4fは円筒状取付部1aに同心状に挿通されている。
而して、両体3,4には、図1及び図2に示す如く、ケース体3に形成したケース体側流体通路5aの一端部と回転体4に形成した回転体側流体通路5bの一端部とを両体3,4の回転軸線上において両体3,4間に形成される連通空間5cを介して連通させてなる一連の流路5が形成されている。
この例では、両流体通路5a,5bが回転軸線上を上下方向に延びており、ケース体側流体通路5aの一端部である上端部と回転体側流体通路5bの一端部である下端部とが連通空間5cを介して連通されている。すなわち、ケース体側流体通路5aはケース体3の本体部3a(及び係合凸部3t)を上下方向に貫通する中心孔部で形成されており、回転体側流体通路5bは回転体4の第1及び第2通路形成部4e,4f(並びに係合凸部4k)を上下方向に貫通する中心孔部で形成されており、両体3,4に、両流体通路5a,5bが環状の連通空間(前述した如く係合凸部3t,4kの対向周面間、係合凸部3tと第1通路形成部4eとの上下対向端面間及び係合凸部3tの外周面と下部形成孔部4jの内周面との間に形成された一連の微小な隙間)5cを介して相対回転自在に接続された一連の流路5が形成されている。ケース体側流体通路5aの他端部(下端部)には固定側部材2に設けられた固定側流路2aが接続されると共に、回転体側流体通路5bの他端部(上端部)には回転側部材1に設けられた回転側流路(図示せず)が接続されていて、清浄流体Fを固定側流路2aから当該ロータリジョイントの流路5を介して回転側流路へと(或いは回転側流路から固定側流路2aへと)流動させうるようになっている。
また、回転軸線に直交する両体3,4の対向端面部間には、図1に示す如く、回転軸線と同心をなす環状シール部材7により前記連通空間5cを囲繞する環状のシール空間8が形成されていると共に両空間5c,8を連通する狭小の隙間通路9が形成されている。すなわち、ケース体3のシール部材保持部3nと回転体4のシール部材保持部4dとの間には環状シール部材7が装填されていて、両シール部材保持部3n,4d間に連通空間5cを囲繞するシール空間8を形成しており、この連通空間5cとシール空間8とはケース体3の本体部3aと回転体4のシール部材保持部4dとの対向端面間に形成される環状の微小な隙間通路9で連通されている。
この例では、環状シール部材7として、図1に示す如く、ケース体3のシール部材保持部3nにOリング71及びドライブピン72を介して固定された固定密封環73と、回転体4のシール部材保持部4dにOリング74を介して回転軸線方向(上下方向)に移動可能に保持された可動密封環75と、回転体4のシール部材保持部4dと可動密封環75との間に装填されて可動密封環75を固定密封環73へと押圧接触させるべく下方に附勢するスプリング76とを具備して、両密封環73,75の上下対向端面である密封端面73a,75aの相対回転摺接作用により当該相対回転摺接部分73a,75aの内周側領域であるシール空間8とその外周側領域(大気領域)10とをシールするように構成された端面接触形メカニカルシールを使用している。なお、可動密封環75は、その外周部に形成した凹部に回転体4のシール部材保持部4dに突設したドライブピン77を係合させることにより、回転軸線方向への移動を許容しつつ回転体4に対する相対回転が阻止されている。また、前記外周側領域10は、図1に示す如く、ケース体3の周壁部3c,3eで囲繞されたドレン空間として使用され、密封端面73a,75a間からドレン空間10に漏洩したドレンDを第1周壁部3cに形成したドレン路10aから当該ロータリジョイント外に排出しうるようになっている。
また、隙間通路9は、図2に示す如く、ケース体3の本体部3aの上端面に形成された通路形成面(回転軸線と同心をなし且つこれに直交する平滑円環状平面)3sと回転体4のシール部材保持部4dの下端面に形成された通路形成面(当該通路形成面3sに近接平行し、これと同心且つ同一径の平滑円環状平面)との間に形成された薄肉円環状板形状の隙間である。
したがって、清浄流体Fが固定側部材2の固定側流路2aから流路5を介して回転側部材1の回転側流路へと(或いは回転側流路から固定側流路2aへと)流動する場合において、清浄流体Fの一部F1が流路5の相対回転連結部分である連通空間5cから隙間通路9を通ってシール空間8に漏洩するが、この漏洩流体F1は薄肉円環状板形状をなす隙間通路9を通過する際に減圧されると共に隙間通路9をその円周方向に均等に流動して、シール空間8へと微量排出されるようになっている。
さらに、ケース体3には、前記シール空間8に連通孔11aを介して連通する漏洩流体回収空間11が形成されている。すなわち、この例では、図1に示す如く、ケース本体3における本体部3aとシール部材保持部3nとの間に、シール部材保持部3nに連なる第1及び第2仕切壁部3p,3qによってシール空間8と区画された環状の漏洩流体回収空間11が形成されており、この漏洩流体回収空間11はケース体3の本体部3aの外周面とこれに嵌合する第2仕切部3qの内周面との間に形成された円環状の連通孔(回転軸線と同心をなす一つの環状孔)11aによって連通されている。したがって、流路5の連通空間5cから隙間通路9を経てシール空間8に漏洩した清浄流体(漏洩流体)F1は連通孔11aから漏洩流体回収空間11に排出(回収)されるようになっている。連通孔11aの断面積(連通孔11aにおける漏洩流体F1の流量)はシール空間8(及び漏洩流体回収空間11)の容積に比して極めて小さく設定されていて、漏洩流体F1はシール空間8から減圧されつつ連通孔11aを通過して漏洩流体回収空間11に流出されるようになっている。すなわち、流路5の連通空間5cから漏洩する漏洩流体F1は隙間通路9で減圧された上でシール空間8に排出され、さらに連通孔11aで減圧された上でシール空間8から漏洩流体回収空間11に排出されるのであり、流体圧力は流路5>シール空間8>漏洩流体回収空間11となる。なお、ケース体3の本体部3aの下端部には、図1に示す如く、漏洩流体回収空間11に連通する漏洩流体排出口11bが開口されていて、漏洩流体回収空間11に排出された漏洩流体F1は漏洩流体排出口11bからこれに接続された漏洩流体排出ライン12により当該ロータリジョイント外に排出されるようになっている。
なお、この例のロータリジョイントでは、清浄流体F及び漏洩流体F1と接触する部分はこれらの流体F,F1との接触により金属イオン等を発生しないプラスチック等で構成し、これらの流体F,F1と接触しない部分は金属で構成してある。例えば、ケース本体3における本体部3a、底壁部3b及び第1周壁部3c並びにシール部材保持部3n及び仕切壁部3p,3qはPVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等のプラスチックで構成し、第2周壁部3e及び軸受部3f並びに第3周壁部3i及び取付壁部3jはステンレス鋼等の金属で構成してある。また、回転体4におけるシール部材保持部4d及び通路形成部4e,4fはPEEK等のプラスチックで構成してあり、本体部4a及び取付部4bはステンレス鋼等の金属で構成してある。また、両密封環73,75は炭化珪素で構成してある。
以上のように構成されたロータリジョイントにあっては、両流体通路5a,5b間を流動する清浄流体Fの一部が連通空間5cから隙間通路9へと常時漏洩し、その漏洩流体F1は隙間通路9からメカニカルシール7でシールされたシール空間8に流出される。
このとき、漏洩流体9は狭小の隙間通路9を通過する間に減圧されてシール空間8に流出することから、シール空間8に流出した漏洩流体F1が隙間通路9から連通空間5c及び流体通路5a,5b内に逆流することがない。また、隙間通路9が回転軸線を中心とする円環状板形状をなしていることから、漏洩流体F1は連通空間5cから隙間通路9内をその円周方向に均等に流動してシール空間8に流出する。
したがって、連通空間5cから流路5外の隙間通路9へと常時漏洩する清浄流体(漏洩流体)F1によって、シール空間8において密封環73,75の接触等によって摩耗粉や金属イオン等の不純物が発生するようなことがあっても、このような不純物は連通空間5cから流体通路5a,5bへと侵入することがなく、流路5を流動する清浄流体Fがこれに不純物が混入して汚染されることがない。なお、密封環73,75間で発生する摩耗粉等のドレンDは大気領域であるドレン空間10に排出され、ドレン路10aから当該ロータリジョイント外に排出されることから、摩耗粉等がシール空間8に侵入することは可及的に防止される。
また、隙間通路9からシール空間8に流出した漏洩流体F1は連通孔11aから漏洩流体回収空間11に排出されるが、漏洩流体F1は連通孔11aを通過する間に減圧されることになり、漏洩流体回収空間11の圧力はシール空間11より低圧となる。したがって、漏洩流体F1が漏洩流体回収空間11からシール空間8へと逆流することがなく、上記したシール空間8から連通空間5cないし流体通路5a,5bへの逆流が確実に防止され、不純物が流路5に混入するようなことが全くない。なお、漏洩流体回収空間11に排出された漏洩流体F1は、漏洩流体排出ライン12により当該ロータリジョイント外に排出される。
また、連通空間5cとシール空間8とを連通する隙間通路9が平行して近接対向する円環状平面である通路形成面3s,4m間に形成される狭小な隙間で構成されていることから、連通空間5cから隙間通路9を介してシール空間8に漏洩する清浄流体F1の量は極く微量であり、連通空間5cからの漏洩流体F1によっては流路5を流動する清浄流体1の流量が低下する等の問題は生じない。
したがって、両流体通路5a,5bの対向端部間を連通空間5cで相対回転自在に接続してなる流路5において、従来のロータリジョイントのようなコンタミネーションを生じることなく、洗浄装置等の回転機器における相対回転部材1,2間(回転側部材1の回転側流路と固定側部材2の固定側流路2aとの間)で清浄流体Fを汚染することなく良好に流動させることができる。
なお、本発明に係る清浄流体用ロータリジョイントの構成は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲において適宜に改良,変更することができる。
例えば、上記したロータリジョイントにおいて、シール空間8と漏洩流体回収空間11とを連通する連通孔を、図4又は図5に示す如く、第1仕切壁部3p又は第2仕切壁部3qに回転軸線と同心をなして等間隔に並列する複数の小孔11b,11cを形成することによって構成してもよい。
また、隙間通路9は、図6及び図7に示す如く、ケース体3の通路形成面3sに形成された回転軸線と同心をなす複数の環状の第1凸条3xと回転体4の通路形成面4mに形成されて隣接する第1凸条3x,3x間に接触することなく突入する複数の環状の第2凸条4rとの間に形成されるラビリンス状の狭小隙間としておいてもよい。また、ケース体3における軸受部3fと周壁部3iとの間に介装される緩衝シート3gは必要に応じて設けられるもので、図6及び図7に示す清浄流体用ロータリジョイントでは当該緩衝シート3gを廃している。なお、図6及び図7に示す清浄流体用ロータリジョイントの構成は、上記した点を除いて、図1及び図2に示す清浄流体用ロータリジョイントと同一であるから、同一構成部分については、図6及び図7において図1及び図2と同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。また、隙間通路9が図7に示すようなラビリンス状の狭小隙間である場合にも、シール空間8と漏洩流体回収空間11とを連通する連通孔は、上記した如く、第1仕切壁部3p又は第2仕切壁部3qに回転軸線と同心をなして等間隔に並列する複数の小孔11b,11cを形成することによって構成してもよい(図4又は図5を参照)
また、本発明の清浄流体用ロータリジョイントにあっては、環状シール部材7で発生する摩耗粉等の不純物がシール空間8から連通空間5cへと逆流することがないから、流路5を流動する清浄流体Fの圧力等の条件によっては、シール空間8をシールする環状シール部材7としてメカニカルシールに比して摩耗粉等を発生し易いリップシール等の接触シールも使用することが可能である。
1 回転側部材
1a 円筒状取付部
2 固定側部材
2a 固定側流路
3 ケース体
3a 本体部
3b 底壁部
3c 第1周壁部
3d ボルト
3e 第2周壁部
3f 軸受部
3g 緩衝シート
3h ボルト
3i 第3周壁部
3j 取付壁部
3k Oリング
3m ボルト
3n シール部材保持部
3p 第1仕切壁部
3q 第2仕切壁部
3r ボルト
3s 通路形成面
3t 係合凸部
3u 切欠部分
3v ボルト
3w ベアリング押え板3
3x 第1凸条
4 回転体
4a 本体部
4b 取付部
4c ボルト
4d シール部材保持部
4e 第1流路形成部
4f 第2流路形成部
4g 嵌合凸部
4h 上部孔部
4i 中間孔部
4j 下部孔部
4k 係合凸部
4m 通路形成面
4n Oリング
4p セットスクリュー
4q Oリング
4r 第2凸条
5 流路
5a ケース体側流体通路
5b 回転体側流体通路
5c 連通空間
6 ベアリング
7 スプリング
8 シール空間
9 隙間通路
10 ドレン空間
10a ドレン路
11 洩流体回収空間
11a 連通孔
11b 漏洩流体排出口
11c 連通孔
11d 連通孔
12 漏洩流体排出ライン
71 Oリング
72 ドライブピン
73 固定密封環
73a 密封端面
74 Oリング
75 可動密封環
75a 密封端面
76 スプリング
D ドレン
F 清浄流体
F1 漏洩流体

Claims (8)

  1. ケース体に形成したケース体側流体通路の一端部とケース体に回転自在に連結された回転体に形成した回転体側流体通路の一端部とを両体の回転軸線上において両体間に形成される連通空間を介して連通させることにより一連の流路を構成するようにした清浄流体用ロータリジョイントにおいて、
    回転軸線に直交する両体の対向端面間に、回転軸線と同心をなす環状シール部材により前記連通空間を囲繞する環状のシール空間を形成すると共に連通空間とシール空間とを連通する狭小な隙間通路を形成して、一方の流体通路から他方の流体通路へと流動する清浄流体の一部が連通空間から隙間通路を介してシール空間へと減圧されつつ漏洩するように構成し、ケース体にシール空間に連通孔を介して連通する漏洩流体回収空間を形成して、シール空間に漏洩した漏洩流体が連通孔から漏洩流体回収空間へと排出されるように構成したことを特徴とする清浄流体用ロータリジョイント。
  2. 前記隙間通路が、両体の回転軸線方向における対向端面間に形成された回転軸線と同心をなす円環状板状の狭小隙間であることを特徴とする、請求項1に記載する清浄流体用ロータリジョイント。
  3. 前記隙間通路が、両体の対向端面の一方に形成された回転軸線と同心をなす複数の環状の第1凸条と当該対向端面の他方に形成されて隣接する第1凸条間に接触することなく突入する複数の環状の第2凸条との間に形成されるラビリンス状の狭小隙間であることを特徴とする、請求項1に記載する清浄流体用ロータリジョイント。
  4. 前記連通孔が、回転軸線と同心をなす一つの環状孔であることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載する清浄流体用ロータリジョイント。
  5. 前記連通孔が、回転軸線と同心をなして等間隔に並列する複数の小孔であることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載する清浄流体用ロータリジョイント。
  6. ケース本体に、前記漏洩流体回収空間に連通する漏洩流体排出路が形成されていることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載する清浄流体用ロータリジョイント。
  7. 前記環状シール部材が、ケース体及び回転体の一方に固定した固定密封環とその他方に回転軸線方向に移動可能に保持した可動密封環との対向端面である密封端面の相対回転摺接作用により当該相対回転摺接部分の内周側領域であるシール空間とその外周側領域とをシールするように構成された端面接触形メカニカルシールであることを特徴とする、請求項1〜6の何れかに記載する清浄流体用ロータリジョイント。
  8. 前記相対回転摺接部分の外周側領域が両体間に形成されたドレン領域であり、ケース本体にドレン領域に連通するドレン路が形成されていることを特徴とする、請求項7に記載する清浄流体用ロータリジョイント。
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