JP2015033285A - 電力ネットワークシステム、制御装置、制御方法及び制御プログラム - Google Patents

電力ネットワークシステム、制御装置、制御方法及び制御プログラム Download PDF

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Toshiya Okabe
稔哉 岡部
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Abstract

【課題】電力ルータ間の物理構成を外部に隠ぺいすることで、外部からの制御を容易にさせること。
【解決手段】本発明にかかる制御装置は、複数の電力ルータと通信線を介して接続されており、各電力ルータを識別する複数のルータ識別情報と、複数のルータ識別情報の一又は複数が対応付けられたグループ識別情報とを記憶する記憶装置を備え、制御装置は、外部から所定の識別情報を含む第1の制御要求を受信し、当該第1の制御要求に含まれる所定の識別情報をグループ識別情報として処理を行い、当該処理の結果を外部へ送信する。
【選択図】図25

Description

本発明は、電力ネットワークシステム、制御装置、制御方法及び制御プログラムに関し、特に、外部の電力系統に非同期に接続するための複数の電力ルータを制御するための電力ネットワークシステム、制御装置、制御方法及び制御プログラムに関する。
電力供給システムを構築するにあたっては、電力送電網をさらに安定的に拡張していくことはもちろん、今後は大量の自然エネルギーを導入できるシステムにすることも大事な課題となってきている。そこで、新たな電力網としてデジタルグリッド(登録商標)という電力ネットワークシステムが提案されている(特許文献1、非特許文献1)。
デジタルグリッド(登録商標)とは、電力網を小規模なセルに細分化し、それらを非同期に相互接続した電力ネットワークシステムである。各電力セルは、小さなものとしては一つの家やビル、商業施設であり、大きなものとしては県や市町村といった規模になる。各電力セルは、その中に負荷を有することはもちろん、発電設備や電力貯蔵設備を有する場合もある。発電設備としては、太陽光発電や風力発電、地熱発電などの自然エネルギーを利用する発電設備が例として挙げられる。
各電力セルの内部で自由に発電したり、さらに、電力セル間でスムースに電力を融通し合うようにしたりするため、電力セル同士は非同期で接続されている。すなわち、複数の電力セルが相互に接続されているとしても、それぞれの電力セルで使用される電力の電圧、位相および周波数は他の電力セルとは非同期である。
図32は、電力ネットワークシステム10の例を示す図である。図32において、基幹系統11は大規模発電所12からの基幹電力を送電する。そして、複数の電力セル21−24が配置されている。各電力セル21−24は、家31やビル32などの負荷や、発電設備33、34や、電力貯蔵設備35、を有している。発電設備としては、太陽光発電パネル33や風力発電機34などが例として挙げられる。電力貯蔵設備とは蓄電池35などが例として挙げられる。尚、本明細書では、発電設備と電力貯蔵設備とを総称して、分散型電源ということがある。
さらに、各電力セル21−24は、他の電力セルや基幹系統11と接続されるための接続口(接続ポート)となる電力ルータ41−44を備えている。電力ルータ41−44は複数のレグ(LEG)を有している。(紙幅の都合上、図32中ではレグの符号を省略した。電力ルータ41−44に付属している白丸が各レグの接続端子であると解釈してほしい。)
ここで、レグとは、接続端子と電力変換部とを有しており、各レグにはアドレスが付されている。なお、レグによる電力変換とは、交流から直流へまたは直流から交流への変換や、電力の電圧、周波数、位相を変化させることをいう。
すべての電力ルータ41−44は通信網51によって管理サーバ50に繋がっており、管理サーバ50によってすべての電力ルータ41−44は統合的に運用制御される。例えば、管理サーバ50は各電力ルータ41−44に対し、各レグに付されたアドレスを用いてレグごとに電力の送電または受電を指示する。これにより、電力ルータ41−44を介し、電力セル間での電力融通が行われる。
電力セル間での電力融通が実現することにより、例えば、一つの発電設備33、34や一つの電力貯蔵設備35を複数の電力セルで共有することができるようになる。電力セル間で互いに余剰電力を融通し合うようになれば、設備コストを大幅に削減しながらも電力需給バランスを安定的に保つことができるようになる。
特許第4783453号公報
デジタルグリッドコンソーシアム、[平成25年6月28日検索]、インターネット<URL:http://www.digitalgrid.org/>
電力ルータによって複数の電力セルを非同期に接続できればその利点は非常に大きいものであるので、早期に電力ルータを実用化することが期待されている。
しかし、実際に電力ルータを実用化するとなると、これまでの送配電設備にはない特有の課題がある。それは、上述した電力ネットワークシステムを構成する複数の電力ルータの仕様や接続関係を、オペレータや保守者が意識して制御する必要があり、煩雑であるという点である。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、電力ルータ間の物理構成を外部に隠ぺいすることで、外部からの制御を容易にさせるための電力ネットワークシステム、制御装置、制御方法及び制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様にかかる電力ネットワークシステムは、
接続先と電力の送受電を行う電力ルータを含む電力セルを備える電力ネットワークシステムであって、
前記電力ルータは、
所定の定格電圧に維持される直流母線と、
第1の接続端が前記直流母線に接続され、第2の接続端が外部接続端子として前記電力ルータの内部又は外部のいずれかの接続先に接続され、前記第1の接続端と前記第2の接続端との間で電力を双方向に変換する複数の電力変換レグと、
前記複数の電力変換レグを運転制御する制御部と、を備え、
複数の前記電力ルータの間で前記電力変換レグが接続されており、
前記電力ネットワークシステムは、
各電力ルータと通信線を介して接続された制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
各電力ルータを識別する複数のルータ識別情報と、前記複数のルータ識別情報の一又は複数が対応付けられたグループ識別情報とを記憶する記憶装置を備え、
前記制御装置は、
外部から所定の識別情報を含む第1の制御要求を受信し、
当該第1の制御要求に含まれる所定の識別情報を前記グループ識別情報として処理を行い、
当該処理の結果を前記外部へ送信する
ことを特徴とする。
本発明の第2の態様にかかる制御装置は、
所定の定格電圧に維持される直流母線と、第1の接続端が前記直流母線に接続され、第2の接続端が外部接続端子として前記電力ルータの内部又は外部のいずれかの接続先に接続され、前記第1の接続端と前記第2の接続端との間で電力を双方向に変換する複数の電力変換レグと、前記複数の電力変換レグを運転制御する制御部と、を備える複数の電力ルータと通信線を介して接続された制御装置であって、
前記複数の電力ルータのそれぞれが備える前記電力変換レグの一部が、各電力ルータの間で接続されており、
前記制御装置は、
前記複数の電力ルータのそれぞれを識別する複数のルータ識別情報と、前記複数のルータ識別情報の一又は複数が対応付けられたグループ識別情報とを記憶する記憶装置を備え、
外部から所定の識別情報を含む第1の制御要求を受信し、
当該第1の制御要求に含まれる所定の識別情報を前記グループ識別情報として処理を行い、
当該処理の結果を前記外部へ送信する
ことを特徴とする。
本発明の第3の態様にかかる電力ルータの制御方法は、
所定の定格電圧に維持される直流母線と、第1の接続端が前記直流母線に接続され、第2の接続端が外部接続端子として前記電力ルータの内部又は外部のいずれかの接続先に接続され、前記第1の接続端と前記第2の接続端との間で電力を双方向に変換する複数の電力変換レグと、前記複数の電力変換レグを運転制御する制御部と、を備える複数の電力ルータと通信線を介して接続された制御装置を用いた前記複数の電力ルータの制御方法であって、
前記複数の電力ルータのそれぞれが備える前記電力変換レグの一部が、各電力ルータの間で接続されており、
前記制御装置が、
外部から所定の識別情報を含む第1の制御要求を受信し、
前記複数の電力ルータのそれぞれを識別する複数のルータ識別情報と、前記複数のルータ識別情報の一又は複数が対応付けられたグループ識別情報とを記憶する記憶装置を参照して、当該第1の制御要求に含まれる所定の識別情報を前記グループ識別情報として対応付けられた複数のルータ識別情報を特定し、
当該特定された複数のルータ識別情報に基づく処理を行い、
当該処理の結果を前記外部へ送信する
ことを特徴とする。
本発明の第4の態様にかかる制御プログラムは、
所定の定格電圧に維持される直流母線と、第1の接続端が前記直流母線に接続され、第2の接続端が外部接続端子として前記電力ルータの内部又は外部のいずれかの接続先に接続され、前記第1の接続端と前記第2の接続端との間で電力を双方向に変換する複数の電力変換レグと、前記複数の電力変換レグを運転制御する制御部と、を備える複数の電力ルータと通信線を介して接続されたコンピュータに前記複数の電力ルータの制御処理を実行させる制御プログラムであって、
前記複数の電力ルータのそれぞれが備える前記電力変換レグの一部が、各電力ルータの間で接続されており、
前記コンピュータに、
外部から所定の識別情報を含む第1の制御要求を受信し、
前記複数の電力ルータのそれぞれを識別する複数のルータ識別情報と、前記複数のルータ識別情報の一又は複数が対応付けられたグループ識別情報とを記憶する記憶装置を参照して、当該第1の制御要求に含まれる所定の識別情報を前記グループ識別情報として対応付けられた複数のルータ識別情報を特定し、
当該特定された複数のルータ識別情報に基づく処理を行い、
当該処理の結果を前記外部へ送信する
ことを実行させる。
本発明により、電力ルータ間の物理構成を外部に隠ぺいすることで、外部からの制御を容易にさせるための電力ネットワークシステム、制御装置、制御方法及び制御プログラムを提供することができる。
本発明の各実施の形態にかかる電力ルータの概略構成を示すブロック図である。 本発明の各実施の形態にかかる電力ルータの内部構成を詳しく示すブロック図である。 電力ルータを基幹系統、負荷および各種分散型電源に接続した一例を示す図である。 電力ルータ同士の接続において、可能な組み合わせの例を示す図である。 電力ルータ同士の接続において、可能な組み合わせの例を示す図である。 電力ルータ同士の接続において、禁止される組み合わせの例を示す図である。 電力ルータ同士の接続において、禁止される組み合わせの例を示す図である。 電力ルータ同士の接続において、禁止される組み合わせの例を示す図である。 電力ルータ同士の接続において、禁止される組み合わせの例を示す図である。 ACスルーレグを考慮にいれた場合に、電力ルータ同士の接続において可能な組み合わせの例を示す図である。 ACスルーレグを考慮にいれた場合に、電力ルータ同士の接続において可能な組み合わせの例を示す図である。 ACスルーレグを考慮にいれた場合に、電力ルータ同士の接続において可能な組み合わせの例を示す図である。 ACスルーレグを考慮にいれた場合に、電力ルータ同士の接続において可能な組み合わせの例を示す図である。 ACスルーレグを利用した接続例を示す図である。 電力ルータ同士の接続において、組み合わせのパターンをまとめた図である。 4つの電力ルータを相互に接続した場合の一例を挙げる。 複数の電力ルータをバス接続した様子の一例を示す図である。 電力ルータ間に基幹系統が介在した接続形態の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる電力ネットワークシステムの全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかるデバイス情報の例を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかるグループ情報の例を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる通常モードでの制御コマンドの処理の流れを説明するためのシーケンス図である。 本発明の実施の形態1にかかる保守モードでの制御コマンドの処理の流れを説明するためのシーケンス図である。 本発明の実施の形態1にかかるデバイスのグループの変更の例を示す図である。 本発明の実施の形態2にかかる電力ネットワークシステムの全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2にかかる制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2にかかる電力ルータ情報の例を示す図である。 本発明の実施の形態2にかかるルータグループ情報の例を示す図である。 本発明の実施の形態2にかかる電力ルータの制御処理の一例である電力融通の具体例を示す図である。 本発明の実施の形態3にかかる電力ネットワークシステムの全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3にかかる制御装置の構成を示すブロック図である。 電力ネットワークシステムのシステム概要を説明するための図である。
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略する。
まず、本発明の各実施の形態に共通する電力ルータの構成について説明する。
図1は、電力ルータ100の概略構成を示す図である。
また、図2は、電力ルータ100の内部構成をやや詳しく示す図である。
電力ルータ100は、概略、直流母線101と、複数のレグ110−160と、制御部190と、を備えている。
電力ルータ100は直流母線101を有し、この直流母線101に複数のレグ110−160が並列に接続されている。直流母線101は直流電力を流すためのものであり、直流母線101の電圧が所定の一定を保つようにコントロールされる。
(直流母線101の電圧がどのようにして一定に保たれるのかは後述する。)
各レグ110−160を介して電力ルータ100は外部に繋がるのであるが、外部とやり取りする電力を一旦総て直流に変換して直流母線101にのせる。このように一旦直流を介することにより、周波数や電圧、位相の違いが無関係になり、電力セル同士を非同期で接続することができるようになる。ここでは、直流母線101は、図2に示すように、平滑コンデンサー102を有する並列型であるとする。直流母線101には電圧センサ103が接続されており、この電圧センサ103によって検出された直流母線101の電圧値は制御部190に送られる。また、制御部190は、通信バス104を介してレグ110−160の動作状態(外部への送電動作、外部への受電動作など)を制御することにより、直流母線101の電圧を所定の一定値に維持する。
次に、レグ110−160について説明する。複数のレグ110−160が直流母線に対して並列に設けられている。図1においては、6つのレグ110−160を示した。6つのレグ110−160を、図1に示すように、第1レグ110、第2レグ120・・・第6レグ160とする。なお、図1では、紙幅の都合上、第1レグ110はレグ1と示し、第2レグ120はレグ2のように示している。また、図2においては、第3レグ130と第4レグ140と第6レグ160とを省略している。
第1レグ110から第5レグ150は同じ構成であるのに対し、第6レグ160は電力変換部を有していないという点で第1から第5レグ110−150と異なっている。まずは、第1レグ110から第5レグ150の構成について説明する。第1レグ110から第5レグ150は同じ構成であるので、代表して第1レグ110の構成を説明する。第1レグ110は、電力変換部111と、電流センサ112と、開閉器113と、電圧センサ114と、接続端子115と、を備えている。電力変換部111は、交流電力を直流電力に、あるいは、直流電力を交流電力に変換する。直流母線101には直流電力が流れているので、電力変換部111は、直流母線101の直流電力を定められた周波数および電圧の交流電力に変換して、接続端子115から外部に流す。あるいは、電力変換部111は、接続端子115から流入する交流電力を直流電力に変換して、直流母線101に流す。
電力変換部111は、インバータ回路の構成をとっており、すなわち、サイリスタ111Tと帰還ダイオード111Dとで構成される逆並列回路111Pを三相ブリッジ接続したものである。(すなわち、一のインバータ回路に対して6個の逆並列回路111Pが設けられる。)
ここでは、三相交流を使用しているので三相インバータ回路としたが、場合によっては単相インバータ回路としてもよい。二つの逆並列回路111Pの間のノードから引き出され、前記ノードと接続端子とを結ぶ配線を支線BLと称することにする。(三相交流であるので、一のレグは三つの支線BLを有する。)
電力の向きや交流電力の周波数等は制御部190によって制御される。すなわち、サイリスタ111Tのスイッチングは、制御部190によって制御される。制御部190による運転制御は後述する。
電力変換部111と接続端子115との間には開閉器113が配設されている。この開閉器113の開閉によって、支線BLが開閉され、すなわち、外部と直流母線101とが遮断されたり、接続されたりする。また、支線BLの電圧は電圧センサ114によって検出され、支線BLを流れる電流の電流値は電流センサ112で検出される。開閉器113の開閉動作は制御部190によって制御され、電圧センサ114および電流センサ112による検出値は制御部190に出力される。
上記説明では、電力変換部をインバータ回路とし、レグの接続相手は交流を使用するとしたが、レグの接続相手が蓄電池35のような直流を使用するものである場合もある。(例えば図1中の第3レグ130は蓄電池35に接続している。)
この場合の電力変換とは、DC−DC変換ということになる。したがって、電力変換部にインバータ回路とコンバータ回路とを並列に設け、接続相手が交流か直流かに応じてインバータ回路とコンバータ回路と使い分けるようにしてもよい。あるいは、電力変換部がDC−DC変換部であるDC−DC変換専用のレグを設けるようにしてもよい。すべてのレグのなかにインバータ回路とコンバータ回路とを並列に設けるよりは、AC−DC変換専用のレグとDC−DC変換専用のレグとを併せ持つ電力ルータとする方がサイズやコスト面で有利な点も多々ある。
第1レグ110から第5レグ150の構成は以上の通りである。
次に、第6レグ160について説明する。第6レグ160には、電力変換部がなく、すなわち、第6レグ160の接続端子165は、直流母線101に繋がっているわけではない。第6レグ160は、第5レグ150の支線BLに接続されているのである。第6レグ160の内部配線についても、支線BLと称することとする。第6レグ160の支線BLは、第5レグ150に対し、第5レグ150の接続端子155と開閉器153との間に接続されている。
第6レグ160は、開閉器163と、電圧センサ164と、電流センサ162と、接続端子165と、を備える。第6レグ160の支線BLは、開閉器163を介して、第5レグ150の支線BLに繋がっている。すなわち、第6レグ160の接続端子165が第5レグ150の接続端子155に接続されている。第6レグ160の接続端子165と第5レグ150の接続端子155との間には開閉器163があるだけで、第6レグ160は電力変換器を持たないので、第6レグ160の接続端子165と第5レグ150の接続端子155との間では何等の変換も受けずに電力が導通することになる。そこで、第6レグ160のように電力変換器を持たないレグのことをACスルーレグと称することがある。
電流センサ162および電圧センサ164は、支線BLの電流値および電圧値を検出し、制御部190に出力する。開閉器163の開閉動作は制御部190で制御される。
(レグの運転モードについて)
第1レグ110から第5レグ150は電力変換器111−151を有しており、電力変換器内のサイリスタは制御部190によってそのスイッチング動作を制御されるものであることは既に述べた。
ここで、電力ルータ100は、電力ネットワーク10のノードにあって、基幹系統11、負荷30、分散型電源および電力セルなどを互いに結びつける重要な役割を持つ。このとき、各レグ110−160の接続端子115−165がそれぞれ基幹系統11や負荷30、分散型電源、他の電力セルの電力ルータに接続されるわけである。本発明者らは、接続相手によって各レグ110−160の役割は異なるものであり、各レグ110−160が役割に応じた適切な運転を行わなければ電力ルータが成り立たないことに気付いた。本発明者らは、レグの構造自体は同じであるが、接続相手によってレグの運転の仕方を変えるようにした。
レグの運転の仕方を、運転モードと称する。
本発明者らは、レグの運転モードとして3種類を用意しておき、接続相手によってモードを切り換えるようにした。
レグの運転モードとしては、
マスターモードと、
自立モードと、
指定電力送受電モードと、がある。
以下、順番に説明する。
(マスターモード)
マスターモードとは、系統など安定した電力供給源に接続される場合の運転モードであり、直流母線101の電圧を維持するための運転モードである。図1では、第1レグ110の接続端子115が基幹系統11に接続されている例を示している。図1の場合、第1レグ110は、マスターモードとして運転制御され、直流母線101の電圧を維持する役目を担うことになる。直流母線101には他の多くのレグ120−150が接続されているところ、レグ120−150から直流母線101に電力が流入することもあれば、レグ120−150から電力が流出することもある。マスターモードとなるレグ110は、直流母線101から電力が流出して直流母線101の電圧が定格から下がった場合、流出で不足した電力分を接続相手(ここでは基幹系統11)から補てんする。または、直流母線101に電力が流入して直流母線101の電圧が定格から上がった場合、流入で過剰になった電力分を接続相手(ここでは基幹系統11)に逃がす。このようにして、マスターモードとなるレグ110は、直流母線101の電圧を維持するのである。
したがって、一の電力ルータにおいて、少なくとも一つのレグはマスターモードとして運転されなければならない。さもなくば、直流母線101の電圧が一定に維持されなくなるからである。逆に、一の電力ルータにおいて二つ以上のレグがマスターモードで運転されてもよいが、やはり、マスターモードのレグは一つの電力ルータには一つであった方がよい。
また、マスターモードとなるレグは、基幹系統の他、例えば、自励式インバータを搭載する分散型電源(蓄電池も含む)に接続してもよい。ただし、他励式インバータを搭載する分散型電源とマスターモードとなるレグとは接続できない。
以下の説明において、マスターモードで運転されるレグのことを、マスターレグということがある。
マスターレグの運転制御について説明する。
マスターレグを起動させる際には次のようにする。
まず、開閉器113を開(遮断)状態にしておく。この状態で接続端子115を接続相手に繋ぐ。ここでは、接続相手は基幹系統11である。
電圧センサ114によって接続先の系統の電圧を測定し、PLL(Phase−Locked−Loop)などを用いて系統の電圧の振幅、周波数および位相を求める。その後、求めた振幅、周波数および位相の電圧が電力変換部111から出力されるように、電力変換部111の出力を調整する。すなわち、サイリスタ111Tのオン/オフパターンを決定する。この出力が安定するようになったら、開閉器113を投入し、電力変換部111と基幹系統11とを接続する。この時点では、電力変換部111の出力と基幹系統11の電圧とが同期しているため、電流は流れない。
マスターレグを運用する時の運転制御を説明する。
直流母線101の電圧を電圧センサ103によって測定する。直流母線101の電圧が所定の定格母線電圧を上回っていたら、マスターレグ110から系統に向けて送電が行われるように、電力変換部111を制御する。(電力変換部111から出る電圧の振幅および位相の少なくともいずれか一方を調整して、マスターレグ110を介して直流母線101から基幹系統11に向けて送電が行われるようにする。)なお、直流母線101の定格電圧は、予め設定によって定められているものである。
一方、直流母線101の電圧が所定の定格母線電圧より下回っていたら、このマスターレグ110が基幹系統11から受電できるように、電力変換部111を制御する。(電力変換部111から出る電圧の振幅および位相の少なくともいずれか一方を調整して、マスターレグ110を介して基幹系統11から直流母線101に送電が行われるようにする。)このようなマスターレグの運転が行われることにより、直流母線101の電圧が予め定められた定格を維持できるようになることが理解されるであろう。
(自立モード)
自立モードとは、管理サーバ50から指定された振幅・周波数の電圧を自ら作り出し、接続相手との間で送受電する運転モードである。
例えば負荷30などの電力を消費するものに向けて電力を供給するための運転モードとなる。あるいは、接続相手から送電されてくる電力をそのまま受け取るための運転モードとなる。
図1では、第2レグ120の接続端子125が負荷30に接続されている例を示している。第2レグ120が自立モードとして運転制御され、負荷30に電力を供給することになる。
また、第4レグ140や第5レグ150のように他の電力ルータと接続される場合に、他の電力ルータから要求される電力分を送電するためのモードとして第4レグ140や第5レグ150を自立モードで運転する場合もある。
または、第4レグ140や第5レグ150のように他の電力ルータと接続される場合に、他の電力ルータから送電されてくる電力を受電するためのモードとして第4レグ140や第5レグ150を自立モードで運転する場合もある。
また、図に示していないが、負荷30に代えて、第2レグを発電設備に接続する場合も第2レグを自立モードで運転することもできる。ただし、この場合には発電設備に他励式インバータを搭載するようにする。
電力ルータ同士を接続する場合の運転モードについては後述する。
自立モードで運転されるレグを自立レグと称することにする。一つの電力ルータにおいて、自立レグは複数あってもよい。
自立レグの運転制御について説明する。
まず開閉器123を開(遮断)にしておく。接続端子125を負荷30に接続する。管理サーバ50から電力ルータ100に対し、負荷30に供給すべき電力(電圧)の振幅および周波数が指示される。そこで、制御部190は、指示された振幅および周波数の電力(電圧)が電力変換部121から負荷30に向けて出力されるようにする。(すなわち、サイリスタ121Tのオン/オフパターンを決定する。)この出力が安定するようになったら、開閉器123を投入し、電力変換部121と負荷30とを接続する。あとは、負荷30で電力が消費されれば、その分の電力が自立レグ120から負荷30に流れ出すようになる。
(指定電力送受電モード)
指定電力送受電モードとは、指定によって定められた分の電力をやり取りするための運転モードである。すなわち、接続相手に指定電力を送電する場合と、接続相手から指定電力を受電する場合と、がある。
図1では、第4レグ140および第5レグ150が他の電力ルータと接続されている。
このような場合に、決まった分の電力を一方から他方へ融通するようなことが行われる。
または、第3レグ130は蓄電池35に接続されている。
このような場合に、決まった分の電力を蓄電池35に向けて送電して、蓄電池35を充電するというようなことが行われる。
また、自励式インバータを搭載する分散型電源(蓄電池も含む)と指定電力送受電レグとを接続してもよい。ただし、他励式インバータを搭載する分散型電源と指定電力送受電レグとは接続できない。
指定電力送受電モードで運転されるレグを指定電力送受電レグと称する。一つの電力ルータにおいて、指定電力送受電レグは複数あってもよい。
指定電力送受電レグの運転制御について説明する。起動時の制御についてはマスターレグと基本的に同じであるので、割愛する。
指定電力送受電レグを運用する時の運転制御を説明する。
(説明には、第5レグ150に付した符号を使用する。)
電圧センサ154によって接続相手の系統の電圧を測定し、PLL(Phase−Locked−Loop)などを用いて接続相手の電圧の周波数・位相を求める。管理サーバ50から指定された有効電力値および無効電力値と、接続相手の電圧の周波数および位相と、に基づいて、電力変換器151が入出力する電流の目標値を求める。電流センサ152によって電流の現在値を測定する。目標値と現在値との差分に相当する電流が追加で出力されるように、電力変換器151を調整する。(電力変換部151から出る電圧の振幅および位相の少なくともいずれか一方を調整して、指定電力送受電レグと接続相手との間で所望の電力が流れるようにする。)
以上の説明により、同じ構成である第1レグから第5レグが運転制御の仕方によって3パターンの役割を果たせることが理解されるであろう。
(接続制約)
運転モードの違いによってレグの働きが違ってくるので、接続相手の選択と運転モードの選択との間には自ずと制約が発生する。すなわち、接続相手が決まれば選択できる運転モードが決まり、逆に、運転モードが決まれば選択できる接続相手が決まる。(接続相手が変われば、それに合わせてレグの運転モードを変更する必要がある。)
可能な接続組み合わせのパターンを説明する。
以後の説明にあたって、図中の表記を図3のように簡略化する。
すなわち、マスターレグをMで表す。
自立レグをSで表す。
指定電力送受電レグをDで表す。
ACスルーレグをACで表す。
また、必要に応じてレグの肩に「#1」のように番号を付してレグを区別することがある。
また、図3以降では、図面ごとに系統立てた符号を付すが、必ずしも図面を跨がって同じ要素に同じ符号を付しているわけではない。
例えば、図3の符号200と図4の符号200とが全く同じものを指しているわけではない。
図3に示した接続組み合わせはいずれも可能な接続である。第1レグ210がマスターレグとして基幹系統11に接続されている。これは既に説明した通りである。
第2レグ220が自立レグとして負荷30に接続されている。これも既に説明した通りである。
第3レグ230および第4レグ240が指定電力送受電レグとして蓄電池35に接続されている。これも既に説明した通りである。
第5レグ250はACスルーレグである。ACスルーレグ250が他の電力ルータ300の指定電力送受電レグと繋がり、ACスルーレグ250は第4レグ240の接続端子245を介して蓄電池35に繋がっている。ACスルーレグ250は電力変換部を持たないのであるから、この接続関係は、他の電力ルータ300の指定電力送受電レグが蓄電池35に直接に繋がっていることと等価になる。このような接続が許されることは理解されるであろう。
第6レグ260は、指定電力送受電レグとして基幹系統11に繋がっている。第6レグ260を介して基幹系統11から決まった電力を受電するとすれば、このような接続が許容されるのは理解されるであろう。
なお、第1レグ210がマスターレグとなっていることの関係でいうと、第6レグ260による受電電力が直流母線201の定格維持に足りなければ、マスターレグ210は、基幹系統11から必要な電力を受電することになる。逆に、第6レグ260による受電電力が直流母線201の定格維持に必要な量を超過してしまった場合、マスターレグ210は、過剰な電力を基幹系統11に逃がすことになる。
次に、電力ルータ同士を接続する場合を説明する。電力ルータ同士を接続するということは、一の電力ルータのレグと他の電力ルータのレグとを接続するということである。レグ同士を接続する場合、組み合わせられる運転モードには制約がある。
図4および図5に示す接続の組み合わせはいずれも可能な組み合わせの例である。図4においては、第1電力ルータ100のマスターレグ110と第2電力ルータ200の自立レグ210とが接続されている。詳しく説明しないが、第2電力ルータ200のマスターレグ220は、基幹系統11に繋がり、これにより第2電力ルータ200の直流母線201の電圧が定格に維持されるものとする。
図4において、第1電力ルータ100から負荷30に対して電力供給を行うと、直流母線101の電圧が下がることになる。マスターレグ110は、直流母線101の電圧を維持するように接続相手から電力を調達する。すなわち、マスターレグ110は、足りない分の電力を第2電力ルータ200の自立レグ210から引き込むことになる。第2電力ルータ200の自立レグ210は、接続相手(ここではマスターレグ110)から要求される分の電力を送出する。第2電力ルータ200の直流母線201では、自立レグ210から電力を送出した分だけ電圧が下がることになるが、これはマスターレグ220によって基幹系統11から補てんされる。このようにして、第1電力ルータ100は、必要な分を電力を第2電力ルータ200から融通してもらえる。
このように、第1電力ルータ100のマスターレグ110と第2電力ルータ200の自立レグ210とを接続したとしても、マスターレグ110と自立レグ210とで役割が整合しているので、どちらの動作にも不都合は生じない。したがって、図4のようにマスターレグと自立レグとを接続してもよいことがわかる。
図5においては、第3電力ルータ300の指定電力送受電レグ310と第4電力ルータ400の自立レグ410とが接続されている。詳しく説明しないが、第3電力ルータ300のマスターレグ320と第4電力ルータ400のマスターレグ420とはそれぞれ基幹系統11に繋がっており、これにより、第3電力ルータ300および第4電力ルータ400のそれぞれの直流母線301、401は定格の電圧を維持するものとする。
ここで、管理サーバ50からの指示によって第3電力ルータ300の指定電力送受電レグ310は指定の電力を受電するように指示されているものとする。指定電力送受電レグ310が第4電力ルータ400の自立レグ410から指定の電力を引き込むようにする。第4電力ルータ400の自立レグ410は、接続相手(ここでは指定電力送受電レグ310)から要求される分の電力を送出する。第4電力ルータ400の直流母線401では、自立レグ410から送出した電力分だけ電圧が下がることになるが、これはマスターレグ420によって基幹系統11から補てんされる。
このように、第3電力ルータ300の指定電力送受電レグ310と第4電力ルータ400の自立レグ410とを接続したとしても、指定電力送受電レグ310と自立レグ410とで役割が整合するので、どちらの動作にも不都合は生じない。したがって、図5のように指定電力送受電レグと自立レグとを接続してもよいことがわかる。
なお、第3電力ルータ300が第4電力ルータ400から電力を融通してもらう場合を例に説明したが、逆に、第3電力ルータ300から第4電力ルータ400に向けて電力を融通する場合でも同じように不都合が無いことは理解されるであろう。
このようにして、第3電力ルータ300と第4電力ルータ400との間で指定電力を融通し合うことができるわけである。
電力変換部を有するレグ同士を直接に接続する場合には、図4と図5とに挙げた2パターンだけが許される。
すなわち、マスターレグと自立レグとを接続する場合と、指定電力送受電レグと自立レグとを接続する場合と、だけが許される。
次に、互いに接続できない組み合わせを挙げる。
図6から図9は、互いに接続してはいけないパターンである。
図6、図7、図8を見てわかるように、同じ運転モードのレグ同士を接続してはいけない。
例えば、図6の場合、マスターレグ510及び610同士を接続している。
マスターレグは、運転動作の説明で前述したように、接続相手の電圧、周波数および位相に同期した電力を作り出す処理をはじめに行う。
ここで、接続相手もマスターレグである場合、お互いに相手の電圧および周波数に同期しようとするが、マスターレグは電圧および周波数を自立的に確立しないため、このような同期処理は成功し得ない。
従って、マスターレグ同士を接続できないのである。
またさらに、次のような理由もある。
マスターレグは、直流母線の電圧を維持するために接続相手から電力を引き込まなければならない。(あるいは、直流母線の電圧を維持するために、過剰な電力は接続相手に逃がさなければならない。)マスターレグ同士が接続されてしまっては、互いに接続相手の要求を満たすことはできない。(仮にマスターレグ同士を接続してしまうと、両方の電力ルータで直流母線の電圧を維持できなくなる。すると、それぞれの電力セル内で停電などの不具合が発生するかもしれない。)このように、マスターレグ同士では互いの役割が衝突してしまうので(整合しないので)、マスターレグ同士を接続してはいけない。
図7では、指定電力送受電レグ同士を接続しているが、これも成り立たないことは理解できるであろう。
前記マスターレグと同じことであるが、運転動作の説明で前述したように、指定電力送受電レグも接続相手の電圧、周波数および位相に同期した電力を作り出す処理をはじめに行う。
ここで、接続相手も指定電力送受電レグである場合、お互いに相手の電圧および周波数に同期しようとするが、指定電力送受電レグは電圧および周波数を自立的に確立しないため、このような同期処理は成功し得ない。
従って、指定電力送受電レグ同士を接続できないのである。
またさらに、次のような理由もある。
仮に、一方の指定電力送受電レグ510が送電すべき指定送電電力と、他方の指定電力送受電レグ610が受電すべき指定受電電力と、を一致させたとしても、このような指定電力送受電レグ同士を接続してはいけない。例えば、一方の指定電力送受電レグ510が指定送電電力を送電しようとして電力変換部を調整するとする。(例えば、接続相手よりも所定値だけ出力電圧を高くする。)その一方、他方の指定電力送受電レグ610が指定受電電力を受電しようと電力変換部を調整する。(例えば、接続相手よりも所定値だけ出力電圧が低くなるようにする。)同時にこのような調整動作が両方の指定電力送受電レグ510、610で行われてしまっては、互いに制御不能に陥ってしまうことは理解されるであろう。
図8では、自立レグ同士を接続しているが、このような接続はしてはいけない。
自立レグは自ら電圧・周波数を作り出すものである。
仮に自立レグ同士を繋いだ状態で2つの自立レグが作り出す電圧、周波数および位相のいずれかが少しでも乖離すると、2つの自立レグの間に意図しない電力が流れてしまうことになる。
2つの自立レグが作り出す電圧、周波数および位相を完全に一致させ続けるというのは無理なのであり、したがって、自立レグ同士を接続していけない。
図9においては、マスターレグと指定電力送受電レグとを接続している。
これまでの説明から、これも成り立たないことは理解できるであろう。マスターレグ510が直流母線501の電圧を維持するように接続相手に対して電力を送受電しようとしても、指定電力送受電レグ610はマスターレグ510の要求に応じて送受電しない。したがって、マスターレグ510は直流母線501の電圧を維持できない。また、指定電力送受電レグ610が接続相手(510)に指定電力を送受電しようとしても、マスターレグ510は指定電力送受電レグ610の要求に応じて送受電しない。したがって、指定電力送受電レグ610は接続相手(ここではマスターレグ510)に指定電力を送受電することはできない。
ここまでは、電力変換部を有するレグ同士を接続する場合を考えたが、ACスルーレグを考慮にいれると、図10から図13のパターンも可能である。ACスルーレグとは、電力変換部を有していないことから、単なるバイパスである。したがって、図10や図13のように、第1電力ルータ100のマスターレグ110が第2電力ルータ200のACスルーレグ250を介して基幹系統11に繋がるというのは、マスターレグ110が基幹系統11に直結していることと本質的に変わりがない。同じように、図12や図13のように、第1電力ルータ100の指定電力送受電レグ110が第2電力ルータ200のACスルーレグ250を介して基幹系統11に繋がるというのは、指定電力送受電レグ110が基幹系統11に直結していることと本質的に変わりがない。
それでも、ACスルーというのは設けておくと便利である。例えば、図14のように、第1電力ルータ100から基幹系統11までの距離が非常に長く、第1電力ルータ100を基幹系統11に接続するためにはいくつかの電力ルータ200、300を経由しなければならないという場合が考えられる。
仮にACスルーレグが無いとすると、図4で示したように、一または複数の自立レグを経由しなければならなくなる。電力変換部をもつレグを経由すると、交流電力から直流電力への変換および直流電力から交流電力への変換を経由することになる。電力変換にはやはり数%とはいえどもエネルギーロスが発生するので、単に基幹系統に接続するためだけに複数回の電力変換を必要とするのは効率が悪い。
したがって、電力ルータに電力変換部を有さないACスルーレグを設けておくことには意味があるのである。
ここまでに説明したことを図15にまとめた。また、図16に、4つの電力ルータ100−400を相互に接続した場合の一例を挙げる。いずれの接続関係もこれまでの説明中に登場したので、一つ一つの接続先を細かく説明することはしないが、いずれも許容される接続関係であることは理解されるであろう。
ここで、電力ルータと接続相手とを繋ぐ接続線について補足しておく。
電力ルータ同士を繋ぐ接続線を送電線と称するとすると、送電線は基幹系統の一部となっていてもよいし、基幹系統から切り離されていてもよい。
(図16においては、基幹系統の一部となっている送電線に71Aの符号を付し、基幹系統から切り離された送電線に71Bの符号を付した。)
すなわち、基幹系統に対して複数の電力ルータが接続されていてもよい。このように基幹系統を介して二以上の電力ルータを接続することにより、複数の電力ルータ間で基幹系統を介した電力融通が可能となり、融通される電力の過不足を基幹系統で補填するようにもできる。その一方、基幹系統を介さないで二以上の電力ルータ同士を接続してもよい。
また、電力ルータと負荷(または分散型電源)とを繋ぐ接続線を配電線72と称するとすると、配電線72は基幹系統11から切り離されたものである。すなわち、電力ルータと負荷(または分散型電源)とを繋ぐ配電線72は基幹系統11に繋がらない。
また、図17に図示するように、電力ルータ100−400をバス接続のようにして接続するようにしてもよい。
各レグの運転モードについては説明を省略するが、電力融通の方向とこれまでに説明した接続制約とを考慮して適切に各レグの運転モードを選択しなければならないことはもちろんである。
なお、図17において、基幹系統11を、蓄電池や発電設備などの分散型電源に代えてもよいことはもちろんである。すなわち、複数の電力ルータを分散型電源にバス接続してもよい。
また、図18に示す例は、二つの電力ルータ100、200を基幹系統11に接続した接続形態の一例である。
図18において、基幹系統11を分散型電源に代えてもよい。
これまで説明したように、電力ルータの接続相手としては、基幹系統、蓄電池や発電設備を含む分散型電源、および、他の電力ルータが挙げられるところ、本明細書および特許請求の範囲においてこれらを電力系統と称する。
電力ルータにより、電力セル同士を非同期に相互接続した電力ネットワークシステムを構築することができる。そして、本実施形態に説明した接続制約に従うことによって、互いの役割が矛盾しないようにレグ同士を接続していくことができる。これにより、電力ネットワークシステムを拡張し、また、全体を安定的に運用することができるようになる。
(本発明の課題)
ここで、以下に本発明の課題を改めて説明する。
上述した電力ネットワークシステムを実用化するためには、複数の電力ルータ、並びに、各電力ルータ内のレグ及びレグの接続先の各デバイスを個別に制御する必要がある。このとき、通常であれば、各電力ルータ、各レグ、各接続先に個別のIDを付与して、管理サーバ等から各IDを指定して制御要求を送信することが考えられる。しかしながら、電力ルータ内の物理構成は複雑であり、運用を行うオペレータが各電力ルータ内のレグや接続先について全て把握した上で個別に制御コマンド等を発行することは大変煩雑である。また、今後、電力ネットワークシステムが大規模になった場合には電力ルータの数が増大するが、一部の電力ルータの集合をまとめて制御する必要が生じる可能性がある。そのため、電力ルータの内部の物理構成や電力ルータ間の接続関係等の物理構成を管理サーバ等に隠ぺいすることで、外部からの電力ルータの制御を容易にさせて、オペレータ等の負荷を軽減することが求められる。
本発明者は鋭意研究の末、新規電力セルを設けるにあたり、諸事情を総合的に考慮しつつ、電力ルータの内部の物理構成や電力ルータ間の接続関係等の物理構成を管理サーバ等に隠ぺいする手法の開発に成功した。
<実施形態1>
本発明の実施の形態1では、電力ルータの内部の物理構成を外部に隠ぺいするための手法について説明する。図19は、本発明の実施の形態1にかかる電力ネットワークシステム800の全体構成を示すブロック図である。電力ネットワークシステム800は、電力セル(不図示)を外部の電力系統に非同期に接続するための電力ルータ80と、電力ルータ80と通信線により接続されたオペレータ端末911及び保守端末912を備える。
また、電力ネットワークシステム800は、電力ルータ80以外の構成として、例えば、電力ルータ921、基幹系統922、並びに、蓄電池RB9、RB10及びRB11を備えるものとする。そして、電力ルータ921、基幹系統922、並びに、蓄電池RB9、RB10及びRB11は、電力ルータ80と電力線により接続されている。尚、電力ルータ80以外の構成はこれらに限定されない。
オペレータ端末911及び保守端末912は、ユーザが電力ルータ80を外部から制御するための操作を行う端末装置である。オペレータ端末911は、電力ルータ80の運用を行うユーザであるオペレータにより操作され、当該操作により運用のための各種制御コマンドを電力ルータ80へ送信し、当該制御コマンドの処理結果を電力ルータ80から受信する。ここで、運用のための各種制御コマンドは、第1の制御要求の一例である。
また、保守端末912は、電力ルータ80の保守を行うユーザである保守担当者により操作され、当該操作により保守のための各種制御コマンドを電力ルータ80へ送信し、当該制御コマンドの処理結果を電力ルータ80から受信する。ここで、保守のための各種制御コマンドは、第2の制御要求の一例である。
尚、オペレータ端末911及び保守端末912は、一般的な入出力装置を有するコンピュータ装置等の公知の技術により実現可能であるため、図示及び詳細な説明を省略する。例えば、オペレータ端末911及び保守端末912は上述した管理サーバ50等であってもよい。そのため、オペレータ端末911及び保守端末912は同一の端末であってもよい。その場合、当該端末にオペレータがログインしている場合を、オペレータ端末911とみなし、当該端末に保守担当者がログインしている場合を、保守端末912とみなしてもよい。
電力ルータ80は、直流母線8001と、通信バス8004と、記憶部808と、制御部809と、ACレグLA1〜LA3と、DCレグLD4〜LD7と、蓄電池RB8とを備える。ACレグLA1〜LA3及びDCレグLD4〜LD7は、直流母線8001を介してそれぞれが接続されている。また、ACレグLA1〜LA3及びDCレグLD4〜LD7は、通信バス8004を介して制御部809と接続されている。
ACレグLA1〜LA3は、上述したAC−DC変換専用のレグの一例である。つまり、ACレグLA1〜LA3は、直流母線8001と接続先との間で双方向に電圧の直流及び交流を変換する。ACレグLA1は、電力ルータ921と接続されている。尚、電力ルータ921は、電力ルータ80と同等の構成を有するものであるため、図示及び詳細な説明を省略する。ACレグLA2及びLA3は、いずれも基幹系統922と接続されている。つまり、ACレグLA2及びLA3は、共通の接続先に接続されている。
また、DCレグLD4〜LD7は、上述したDC−DC変換専用のレグの一例である。つまり、DCレグLD4〜LD7は、直流母線8001と接続先との間で双方向に電圧を変換する。DCレグLD4は、蓄電池RB8と接続されている。ここで、蓄電池RB8は、電力ルータ80の内部に備えられた分散型電源であり、電力ルータ80の管理下にある。そのため、例えば、電力ルータ80が外部からあるレグを介して受電した電力を、直流母線8001を経由して他のレグから外部へ送電する場合に、一時的に電力を保持するために蓄電池RB8を用いることもできる。
DCレグLD5及びLD6は、蓄電池RB9と接続されている。つまり、DCレグLD5及びLD6は、共通の接続先に接続されている。ここで、蓄電池RB9は、電力ルータ80の外部に備えられた分散型電源である。DCレグLD7は、蓄電池RB10及びRB11と接続されている。つまり、DCレグLD7は、2つの接続先に接続されている。ここで、蓄電池RB9〜RB11は、いずれも電力ルータ80の管理下にある。
記憶部808は、制御プログラム8081と、デバイス情報8082と、グループ情報8083とを記憶する記憶装置である。制御プログラム8081は、本実施の形態1にかかる電力ルータの制御処理が実装されたコンピュータプログラムである。
デバイス情報8082は、電力ルータ80の管理下にある各種デバイスに関する情報である。ここで、デバイスは、電力ルータ80内のレグと、当該レグとの接続先とを含むものとする。但し、デバイス情報8082で管理するデバイスは、レグとの接続先のうち電力ルータ80の管理下にある蓄電池等の分散型電源や負荷を対象とする。
図20は、本発明の実施の形態1にかかるデバイス情報8082の例を示す図である。デバイス情報8082は、デバイスごとにデバイスID、デバイスの種類及び電力の送受電能力及び接続先を定義する。デバイスIDは、レグ又はレグの接続先のそれぞれを識別する個別識別情報である。デバイスIDは、各デバイスに付与されたグローバルユニークな識別子である。識別子としては例えば、乱数等を用いても良い。また、デバイスIDは、少なくとも管理下の電力ルータ80内で一意に識別できるものであればよい。尚、この場合には、電力ルータ80に電力ネットワークシステム800内で一意に識別できる識別子が付与されている必要がある。デバイスの種類は、例えば、「ACレグ」、「DCレグ」又は「蓄電池」が挙げられるが、上述の通り、これらに限定されない。さらに、デバイスIDのうち、レグを識別するものをレグ識別情報、接続先を識別するものを接続先識別情報、分散型電源を識別するものを電源識別情報と呼んでも良い。
電力の送受電能力は、各デバイス単体で送電又は受電が可能な電力を示す。そのため、電力の送受電能力は、各デバイスのハードウェアスペックともいえる。例えば、図20においてDCレグLD4は、直流母線8001と蓄電池RB8との間で2kWの電力を送受電することができることを示す。
図19に戻り説明を続ける。グループ情報8083は、デバイス情報8082で定義されるデバイスの一又は複数をグループとして管理するものである。すなわち、グループ情報8083は、一又は複数のデバイスIDがグループIDに対応付け(関連付け)られたものである。ここで、グループは、レグや接続先の物理構成に合わせて予め定義されたデバイスの集合である。また、グループは、適宜、構成を変更しても構わない。
ここで、電力ルータ80は、各レグと管理下の接続先とを物理構成に応じてグループ化して外部へ公開するものである。つまり、ACレグLA1をグループG1とし、ACレグLA2及びLA3をグループG2とし、DCレグLD4及び蓄電池RB8をグループG3とし、DCレグLD5、LD6及び蓄電池RB9をグループG4とし、DCレグLD7、蓄電池RB10及びRB11をグループG5とする。
図21は、本発明の実施の形態1にかかるグループ情報8083の例を示す図である。グループ情報8083は、デバイスのグループごとにグループID、所属デバイスリスト及び電力の送受電能力を定義する。また、グループ情報8083は、必要に応じて仮想電池容量を定義しても良い。グループIDは、レグ及び当該レグに接続された接続先が属するグループを識別するグループ識別情報である。尚、グループIDは、当該グループに所属するデバイスIDの中から一つを代表識別子として選択してもよい。例えば、グループIDは、当該グループに所属するレグが一つであればそのレグIDをグループIDとしてもよい。また、グループに複数のレグが属する場合には、最も小さい又は大きいIDをグループIDとしてもよい。
所属デバイスリストは、グループに所属するデバイスIDのリストである。電力の送受電能力は、グループに所属する全てのデバイスを考慮して最低限確保できる送受電能力を示す。例えば、グループG2は、ACレグLA2とACレグLA3のそれぞれの電力の送受電能力を合算した−5kWから+5kWを電力の送受電能力とする。
また、グループG3からG5は、DCレグと蓄電池とを含むグループである。つまり、グループG3からG5は、蓄電池を仮想化した仮想蓄電池といえる。そのため、各グループIDに仮想蓄電池としての仮想電池容量を定義することができる。例えば、グループG3については、DCレグLD4単独の送受電能力は±2kWであるが、接続先の蓄電池RB8の送受電能力は±1.5kWである。そこで、グループG3としての送受電能力を、±1.5kWとしている。それ故、グループG3の仮想電池容量を2kWh相当としている。
また、グループG4については、DCレグLD5及びLD6の合計の送受電能力は±4kWであるが、接続先の蓄電池RB8の送受電能力は±3.5kWである。そこで、グループG4としての送受電能力を、±3.5kWとしている。それ故、グループG4の仮想電池容量を6kWh相当としている。このようにして、外部に対してグループIDを公開し、レグ及び接続先の蓄電池の物理構成を隠ぺいすることで、仮想蓄電池として提供することができる。
ここで、仮想蓄電池のパターンをいくつか挙げる。少なくともDCレグと蓄電池のそれぞれの接続数が1又は複数により次のように分類できる。まず、1つのDCレグに1つの蓄電池が接続されているものとして、例えば、グループG3が挙げられる。この場合、少なくとも外部に対して具体的なレグIDと蓄電池IDとの接続関係を隠ぺいすることができる。
次に、1つのDCレグに複数の蓄電池が接続されているものとして、例えば、グループG5が挙げられる。この場合、蓄電容量の小さい複数の蓄電池を仮想的に1台の大容量の蓄電池として仮想化することができる。そのため、ユーザは個別の蓄電池の蓄電量、空き容量又は充電率等を意識することなく、仮想的な大容量の蓄電池に対する制御を指示することができる。よって、煩雑な操作を軽減することができる。
そのため、次のように言い換えることができる。すなわち、複数の電力変換レグのうち一の電力変換レグは、接続先として2以上の分散型電源と接続され、グループ識別情報には、一の電力変換レグを識別する個別識別情報であるレグ識別情報と、2以上の分散型電源のそれぞれを識別する個別識別情報である2以上の電源識別情報とが対応付けられている。
また、複数のDCレグに1つの蓄電池が接続されているものとして、例えば、グループG4が挙げられる。この場合、1台の蓄電池の電力の送受電能力が1台のDCレグの電力の送受電能力を超えてしまっており、蓄電池の機能を十分に活用できない、そこで、1台の蓄電池に複数のDCレグを接続することで、蓄電池の機能を有効活用することができる。また、ユーザは複数のDCレグのそれぞれに対する制御コマンドを発行する必要がなく、煩雑な操作を軽減することができる。
そのため、次のように言い換えることができる。すなわち、複数の電力変換レグのうち2以上の電力変換レグは、接続先として共通の分散型電源と接続され、グループ識別情報には、2以上の電力変換レグのそれぞれを識別する個別識別情報である2以上のレグ識別情報と、分散型電源を識別する個別識別情報である電源識別情報とが対応付けられている。
さらに、複数のDCレグに複数の蓄電池が接続されているものが挙げられる。この場合、ユーザに影響を与えずに蓄電池の増減を柔軟に行うことができる。
また、複数のDCレグに1つの蓄電池が接続されている場合に、複数の仮想蓄電池とすることも考えられる。すなわち、複数の電力変換レグのうち第1の電力変換レグと第2の電力変換レグのそれぞれは、接続先として共通の分散型電源と接続される。そして、記憶装置は、第1の電力変換レグを識別する個別識別情報である第1のレグ識別情報、及び、分散型電源を識別する個別識別情報である電源識別情報が対応付けられた第1のグループ識別情報と、第2の電力変換レグを識別する個別識別情報である第2のレグ識別情報、及び、電源識別情報が対応付けられた第2のグループ識別情報と、をさらに記憶する。これにより、1つの蓄電池を用途により複数の蓄電池として使い分けることができる。例えば、蓄電池に蓄電された電力の供給元が識別できる場合には、電力自体の区別はつかないが、供給元ごとに異なる仮想蓄電池として制御することもできる。
図19に戻り説明を続ける。制御部809は、記憶部808に格納された制御プログラム8081を読み出し、実行することで、本実施の形態1にかかる電力ルータの制御処理を行う。制御部809は、通信バス8004を介してACレグLA1〜LA3及びDCレグLD4〜LD7を直接的に運転制御する。また、制御部809は、制御コマンドにより蓄電池RB8〜RB11を直接的に各種制御することができる。例えば、制御部809は、蓄電池RB8の極性の制御等を行う。
制御部809は、オペレータ端末911から所定の識別情報を含む制御コマンドを受信し、当該制御コマンドに含まれる所定の識別情報をグループIDとして処理を行い、当該処理の結果をオペレータ端末911へ送信する。このように、制御部809は、運用の制御コマンドにおけるグループIDの指定に応じて、個別のデバイスIDの指定がなくとも、グループIDに応じた処理を行うことができ、要求元へ応答することができる。そのため、要求元であるオペレータ端末911に対してはグループIDに属する個別のデバイスIDを隠ぺいした上で、当該グループに属するデバイスに対する制御を行わせることができる。よって、オペレータの制御の煩雑さを軽減することができる。
また、制御部809は、保守端末912から所定の識別情報を含む制御コマンドを受信し、当該制御コマンドに含まれる所定の識別情報をデバイスIDとして処理を行い、当該処理の結果を保守端末912へ送信する。このように、制御部809は、保守用の制御コマンドにおけるデバイスIDの指定に応じた処理を行うこともできる。つまり、オペレータ端末911に対してはデバイスIDを隠ぺいしつつも、保守等の目的で詳細な制御を必要とする保守端末912に対しては、個別のデバイスIDを指定した制御を許可するものである。そのため、ユーザや制御コマンドの種類に応じて制御レベルを使い分けることができる。
ここで、電力ルータ80は、運用の制御コマンドを処理可能な通常モードと、当該制御コマンドを処理できない保守モードとを切り替えて動作することが望ましい。この場合、制御部809は、保守モードで動作中に保守用の制御コマンドを受信した場合、当該受信した保守用の制御コマンドに含まれる所定の識別情報をデバイスIDとし、当該デバイスIDに基づきレグ又は接続先を特定し、当該特定されたレグ又は接続先に対して、当該保守用の制御コマンドを転送する。これにより、電力ルータ80が通常モード又は保守モードのいずれで動作するかにより、制御範囲を柔軟に調整することができる。尚、通常モードと保守モードの切り替えは、例えば、保守端末912からの切り替えコマンド等により実現してもよい。また、制御部809は、通常モードで動作中に保守用の制御コマンドを受信した場合、当該制御コマンドに応じた処理を行わない。
図22は、本発明の実施の形態1にかかる通常モードでの制御コマンドの処理の流れを説明するためのシーケンス図である。前提として、オペレータ端末911を操作するオペレータには、予め電力ルータ80におけるグループ情報8083に定義されたグループIDが開示され、デバイスIDは開示されていないものとする。また、電力ルータ80は、通常モードで動作中であるものとする。
ここで、オペレータは、運用業務のために所望のグループIDとしてグループG5を指定して、運用の制御コマンドの発行をオペレータ端末911に指示するものとする。そこで、オペレータ端末911は、グループG5を含む制御コマンドを制御部809へ送信する(S11)。そして、制御部809は、オペレータ端末911から制御コマンドを受信する。
次に、現在、電力ルータ80が通常モードで動作中であるため、制御部809は、受信した制御コマンドに含まれるIDをグループIDとして抽出する(S12)。ここでは、制御部809は、グループG5を抽出することとなる。そして、制御部809は、記憶部808のグループ情報8083を参照し、抽出されたグループIDであるグループG5に対応付けられた所属デバイスリストを読み出し、デバイスIDとしてDCレグLD5、LD6及び蓄電池RB9を特定する(S13)。その後、制御部809は、特定したデバイスIDごとに制御コマンドを生成する(S14)。具体的には、制御部809は、受信した制御コマンドの内容に従い、DCレグLD5用、DCレグLD6用及び蓄電池RB9用の制御コマンドをそれぞれ生成する。例えば、オペレータ端末911から受信した制御コマンドがグループG5に対する指定電力の蓄電を要求するものである場合、制御部809は、指定電力を直流母線から蓄電池RB9へ送電するための制御コマンドを、DCレグLD5用及びDCレグLD6用に生成する。併せて、制御部809は、電力を蓄電するために極性を制御するための制御コマンドを蓄電池RB9用に生成する。
そして、制御部809は、DCレグLD5用に生成した制御コマンドをDCレグLD5へ送信する(S15)。また、制御部809は、DCレグLD6用に生成した制御コマンドをDCレグLD6へ送信する(S16)。さらに、制御部809は、蓄電池RB9用に生成した制御コマンドを蓄電池RB9へ送信する(S17)。尚、ステップS15からS17の実行順序は、これに限定されず、同時並行または他の順序であってもよい。
制御部809は、DCレグLD5、LD6及び蓄電池RB9から各制御コマンドに対する応答(不図示)を受信し、処理結果としてオペレータ端末911へ送信する(S18)。
図23は、本発明の実施の形態1にかかる保守モードでの制御コマンドの処理の流れを説明するためのシーケンス図である。前提として、保守端末912を操作する保守担当者には、予め電力ルータ80におけるグループ情報8083及びデバイス情報8082に定義されたグループID及びデバイスIDが開示されているものとする。また、電力ルータ80は、保守モードで動作中であるものとする。
ここで、保守担当者は、保守業務のために所望のデバイスIDとしてDCレグLD5を指定して、保守用の制御コマンドの発行を保守端末912に指示するものとする。例えば、保守担当者は、蓄電池RB9へ指定電力を蓄電させるために、DCレグLD5に対して指定電力を直流母線から蓄電池RB9へ送電するための制御コマンドの発行を指示するものとする。そこで、保守端末912は、DCレグLD5を含む制御コマンドを制御部809へ送信する(S11a)。そして、制御部809は、保守端末912から制御コマンドを受信する。
次に、現在、電力ルータ80が保守モードで動作中であるため、制御部809は、受信した制御コマンドに含まれるIDをデバイスIDとして抽出する(S12a)。ここでは、制御部809は、DCレグLD5を抽出することとなる。そして、制御部809は、受信した制御コマンドをDCレグLD5へ転送する(S15a)。制御部809は、DCレグLD5から制御コマンドに対する応答(不図示)を受信し、処理結果として保守端末912へ送信する(S18a)。
尚、保守担当者は、DCレグLD5以外にもDCレグLD6及び蓄電池RB9をそれぞれ指定した保守用の制御コマンドの発行を保守端末912に指示するものとする。その場合、同様に、ステップS11a、S12a、S15a及びS18aに相当する処理が行われることとなる。これにより、保守担当者により個別にデバイスを制御させることができる。
ここで、制御部809は、所定のタイミングで、記憶部808に記憶されたグループ情報8083を更新することができる。これにより、仮想蓄電池等の構成の変更を柔軟に行うことができる。この場合、グループIDを変更せずに所属デバイスリストの内容を更新することで、外部には仮想蓄電池等の構成の変更による影響を与えずに済む。また、制御部809は、グループの変更において、所属デバイスリストの更新に応じてデバイス情報8082を参照しつつ、電力の送受電能力及び仮想電池容量の再算出を行う。
また、「所定のタイミング」とは、例えば、予め設定した時間帯、蓄電された電力の残容量、又は、ユーザからの指示等が挙げられる。例えば、昼間と夜間とで使用する蓄電池の数及び電力量を使い分けるようにしてもよい。
また、制御部809は、蓄電池に蓄電された電力の残容量に応じて、記憶部808に記憶されたグループIDとデバイスIDとの対応付けを更新してもよい。例えば、制御部809は、管理下の蓄電池のSOC(State Of Charge)値を定期的に取得し、SOC値と閾値との関係からグループ情報を更新できる。
具体的には、蓄電池に電力を充電中に、当該蓄電池の残容量が閾値を上回った場合、制御部809は、仮想蓄電池に未充電の新たな蓄電池を追加するようにグループ情報を更新するとよい。これにより、充電中の蓄電池が最大限充電された場合に、制御部809が当該蓄電池に接続されたレグ及び新旧の蓄電池等を制御し、新たな蓄電池へ充電を開始することができる。そのため、ユーザに影響を与えずに継続的に充電を続けることができる。
または、蓄電池から電力を出力中に、当該蓄電池の残容量が閾値を下回った場合、制御部809は、残容量が閾値を上回っている他の蓄電池を追加するようにグループ情報を更新するとよい。これにより、出力中の蓄電池の残容量がなくなった場合に、制御部809が当該蓄電池に接続されたレグ及び新旧の蓄電池等を制御し、新たな蓄電池からの出力を開始することができる。そのため、ユーザに影響を与えずに継続的に電力の消費を続けることができる。
図24は、本発明の実施の形態1にかかるデバイスのグループの変更の例を示す図である。まず、グループG6にDCレグLD12及びLD13と、蓄電池RB14及びRB15とが対応付けられているものとする(図24の上)。このとき、制御部809は、グループG6に対して電力の出力の指示(制御コマンド)を受け付け、蓄電池RB14から電力の出力を開始したものとする。その後、制御部809は、蓄電池RB14のSOC値を取得し、SOC値が閾値を下回っていた場合、充電済みの蓄電池RB16を新たにグループG6へ対応付けてグループ情報8083を更新する(図24の下)。尚、蓄電池RB16は、このタイミングで物理的にDCレグLD12及びLD13に接続されてもよい。または、蓄電池RB16は、予め物理的にDCレグLD12及びLD13に接続されており、グループ情報8083においてグループG6に所属していない状態であってもよい。
また、グループ情報の更新においては、制御部809は、不要となった蓄電池のデバイスIDを当該グループIDとの対応付から削除してもよい。
さらに、制御部809は、蓄電池の劣化度合いに応じて、記憶部808に記憶されたグループIDとデバイスIDとの対応付けを更新してもよい。
また、制御部809は、レグの運転モードに基づいて複数のレグをグループ化してもよい。その際、同じ運転モードのレグ同士を同じグループに所属させると良い。すなわち、制御部809は、複数のレグのそれぞれについて、複数の運転モードのいずれかにより運転制御し、複数のレグのうち運転モードが共通する2以上の電力変換レグを選択し、選択された2以上のレグIDを共通のグループIDに対応付けて、記憶部808に格納することができる。言い換えると、グループIDに複数のレグのうち2以上のレグIDが対応付けられている場合、当該2以上のレグは、共通の運転モードにより運転制御されている。
尚、本実施の形態1にかかるグループ識別情報の応用例としては、以下も挙げられる。まず、電力ルータ80においてレグ単位で収集される各種ログ情報を、外部に対してはグループID単位で参照させることができる。例えば、オペレータ端末911からグループIDを指定したログの参照要求を受信した場合、当該グループIDに対応付けられた各レグのログを取得し、まとめてオペレータ端末911へ応答してもよい。また、複数の蓄電池が一つの仮想蓄電池に属する場合、蓄電池ごとの蓄電電力を当該仮想蓄電池における蓄電電力の内訳としてタグ付けして開示するようにしてもよい。
<実施形態2>
本発明の実施の形態2では、電力ルータ間の接続関係等の物理構成を外部に隠ぺいするための手法について説明する。図25は、本発明の実施の形態2にかかる電力ネットワークシステム801の全体構成を示すブロック図である。電力ネットワークシステム801は、制御装置52と、電力ルータ81〜83と、オペレータ端末911及び保守端末912と、基幹系統931、負荷932、太陽光発電933、蓄電池934及び蓄電池935とを備える。尚、オペレータ端末911及び保守端末912は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。また、尚、制御装置52及び電力ルータ81〜83以外の構成はこれらに限定されない。
電力ルータ81〜83は、少なくとも上述した電力ルータ100と同等の機能を有するものとする。そのため、内部構成の詳細な図示及び説明は、省略する。また、電力ルータ81〜83のそれぞれは、レグを3つずつ備える。但し、各電力ルータのレグ数は3に限定されない。尚、電力ルータ81〜83に本実施形態1にかかる電力ルータ80と同じ構成を用いてもよい。
電力ルータ81は、レグ811、812及び813を備える。レグ811は基幹系統931と接続され、レグ812は負荷932と接続され、レグ813は電力ルータ83のレグ831と接続される。電力ルータ82は、レグ821、822及び823を備える。レグ821は太陽光発電933と接続され、レグ822は蓄電池934と接続され、レグ823は電力ルータ83のレグ832と接続される。電力ルータ83は、レグ831、832及び833を備える。レグ831は電力ルータ81のレグ813と接続され、レグ832は電力ルータ82のレグ823と接続され、レグ833は蓄電池935と接続される。
ここで、制御装置52は、各電力ルータを物理構成に応じてグループ化して外部へ公開するものである。つまり、電力ルータ81〜83をグループG8としている。そのため、グループG8は、5レグ(レグ811、812,821,822及び833)の仮想電力ルータといえる。
制御装置52は、オペレータ端末911、保守端末912、電力ルータ81、電力ルータ82及び電力ルータ83のそれぞれと通信線により接続される。図26は、本発明の実施の形態2にかかる制御装置52の構成を示すブロック図である。制御装置52は、電力ルータ81〜83を制御及び管理する情報処理装置である。制御装置52は、CPU(Central Processing Unit)521と、メモリ522と、通信部523と、ハードディスク524とを備える。
ハードディスク524は、不揮発性記憶装置である。ハードディスク524は、OS(不図示)、制御プログラム5241、電力ルータ情報5242及びルータグループ情報5243等を格納する。ここで、制御プログラム5241は、本実施の形態2にかかる電力ルータの制御処理が実装されたコンピュータプログラムである。
電力ルータ情報5242は、各電力ルータを識別する複数のルータ識別情報を管理する情報である。図27は、本発明の実施の形態2にかかる電力ルータ情報5242の例を示す図である。電力ルータ情報5242は、ルータ識別情報であるルータIDと、各ルータの所属レグID及び各レグの接続先を含む。つまり、複数のルータIDのそれぞれに、各ルータIDに対応する電力ルータが備える複数のレグのレグIDが関連付けられている。尚、電力ルータ情報5242は、必ずしも制御装置52が有する必要はなく、各電力ルータ内で自己に属するレグとその接続先の情報が管理されていてもよい。
図26に戻り説明する。
ルータグループ情報5243は、複数のルータ識別情報の一又は複数が対応付けられたグループ識別情報を管理する情報である。図28は、本発明の実施の形態2にかかるルータグループ情報5243の例を示す図である。ルータグループ情報5243は、ルータが所属するグループを識別するルータグループIDと、当該グループに所属する電力ルータにおけるルータIDのリストである所属ルータリストとを含む。尚、ルータグループIDは、当該ルータグループに所属するルータIDの中から一つを代表識別子として選択してもよい。例えば、ルータグループに複数のルータが属する場合には、最も小さい又は大きいIDをルータグループIDとしてもよい。
図26に戻り説明する。
CPU521は、制御装置52における各種処理、メモリ522、通信部523及びハードディスク524へのアクセス等を制御する。通信部523は、電力ルータ81〜83等を含む外部との通信を行う。
制御装置52は、CPU521が、メモリ522又はハードディスク524に格納されたOS、制御プログラム5241等を読み込み、実行する。これにより、制御装置52は、電力ルータの制御処理等を実現することができる。
図25に戻り説明する。
制御装置52は、オペレータ端末911から所定の識別情報を含む制御コマンドを受信し、当該制御コマンドに含まれる所定の識別情報をルータグループIDとして処理を行い、当該処理の結果を前記外部へ送信する。このように、制御装置52は、運用の制御コマンドにおけるルータグループIDの指定に応じて、個別のルータIDの指定がなくとも、ルータグループIDに応じた処理を行うことができ、要求元へ応答することができる。そのため、要求元であるオペレータ端末911に対してはルータグループIDに属する個別のルータIDを隠ぺいした上で、当該ルータグループに属する電力ルータに対する制御を行わせることができる。よって、オペレータの制御の煩雑さを軽減することができる。
また、制御装置52は、制御コマンドを受信した場合、所定の識別情報をルータグループIDとして記憶装置524を参照し、当該ルータグループIDに対応付けられた複数のルータIDを特定し、当該特定した複数のルータIDに対応する各電力ルータに対して、個別の制御コマンドを送信する。これにより、オペレータは、制御コマンドにルータグループIDを指定することにより、各電力ルータに対する指示を行うことができる。
さらに、制御装置52は、制御コマンドに応じて、記憶装置524を参照し、特定した複数のルータIDごとに関連付けられた複数のレグIDを特定し、特定した複数のルータIDごとに、特定されたレグIDを含めてルータ用の制御コマンドを生成し、当該生成した制御コマンドを、複数の電力ルータのそれぞれに対して送信する。これにより、オペレータ端末911から受信した制御コマンドにおける制御内容に応じて必要なレグを選択し、各電力ルータを適切に制御することができる。
ここで、複数のルータIDのそれぞれと関連付けられた複数のレグIDには、各電力ルータの間での接続に用いられたレグに対応するレグIDを含まないようにしてもよい。例えば、図27において、所属レグIDからレグ813、レグ823、レグ831及びレグ832を除いても構わない。元々、各電力ルータ内には所属するレグ及びその接続先に関する情報が保持されていることが考えられる。そのため、制御装置52のレベルでは、あくまで外部とのインタフェースとなるレグIDを管理すれば十分ともいえるためである。
図29は、本発明の実施の形態2にかかる電力ルータの制御処理の一例である電力融通の具体例を示す図である。尚、図29のグループG8では制御装置52を省略している。ここではまず、基幹系統931から10kWの電力がグループG8へ供給されることとなったものとする(S21)。このとき、オペレータ端末911から制御装置52へ、グループG8を指定して10kWの電力を消費させる制御コマンドが送信されたものとする。
この場合、制御装置52は、制御コマンドに含まれるグループG8を抽出し、ルータグループ情報5243に基づいて、グループG8に対応付けられた電力ルータ81〜83を特定する。そして、制御装置52は、制御コマンドの内容と電力ルータ情報5242に基づいて基幹系統931と接続されているレグ811が電力ルータ81に属することを特定する。そこで、制御装置52は、まず、電力ルータ81に対して10kWを消費させるための制御コマンドを送信する。
そして、電力ルータ81は、レグ812及び813の接続先を考慮し、電力の消費先を決定する。ここでは、負荷932での電力の消費が困難である等の理由により、レグ813から10kWを出力すること(S22)を決定したものとする。そこで、制御装置52は、電力ルータ81からの決定を受信し、レグ813の接続先である電力ルータ83に対して10kWを消費させるための制御コマンドを送信する。
そして、電力ルータ83は、レグ832及び833の接続先を考慮し、電力の消費先を決定する。ここでは、蓄電池935で5kWを消費し(S23)、レグ832から残りの5kWを出力すること(S24)を決定したものとする。そこで、制御装置52は、電力ルータ83からの決定を受信し、レグ832の接続先である電力ルータ82に対して5kWを消費させるための制御コマンドを送信する。
そして、電力ルータ82は、レグ821及び822の接続先を考慮し、電力の消費先を決定する。ここでは、蓄電池934で5kWを消費すること(S25)を決定したものとする。制御装置52は、各電力ルータによる決定の度、又は、最後にまとめて、各電力ルータの各レグに対して電力融通のための制御コマンドを送信する。
以上が電力融通の一具体例であるが、本実施の形態はこれに限定されない。さらに、本実施の形態にかかる制御処理は電力融通に限定されない。
尚、制御装置52は、所定のタイミングで、記憶装置524に記憶されたルータグループ情報5243を更新することができる。これにより、仮想電力ルータの構成の変更を柔軟に行うことができる。この場合、ルータグループIDを変更せずに所属ルータリストの内容を更新することで、外部には仮想電力ルータの構成の変更による影響を与えずに済む。
また、制御装置52は、運用の制御コマンドを処理可能な通常モードと、当該制御コマンドを処理できない保守モードとを切り替えて動作することが望ましい。この場合、制御装置52は、保守モードで動作中に、保守端末912から所定の識別情報を含む保守用の制御コマンドを受信した場合、当該受信した保守用の制御コマンドに含まれる所定の識別情報をルータIDとし、当該ルータIDに基づき電力ルータを特定し、当該特定された電力ルータに対して、当該保守用の制御コマンドを転送する。これにより、制御装置52が通常モード又は保守モードのいずれで動作するかにより、制御範囲を柔軟に調整することができる。尚、通常モードと保守モードの切り替えは、例えば、保守端末912からの切り替えコマンド等により実現してもよい。また、制御装置52は、通常モードで動作中に保守用の制御コマンドを受信した場合、当該制御コマンドに応じた処理を行わない。
<実施形態3>
本発明の実施の形態3では、上述した実施の形態1及び2の構成を併せて、電力ルータの内部の物理構成や電力ルータ間の接続関係等の物理構成を隠ぺいするための手法について説明する。図30は、本発明の実施の形態3にかかる電力ネットワークシステム802の全体構成を示すブロック図である。電力ネットワークシステム802は、制御装置52Aと、電力ルータ84〜86と、オペレータ端末911及び保守端末912と、基幹系統941と、蓄電池942〜944とを備える。尚、オペレータ端末911及び保守端末912は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。また、尚、制御装置52A及び電力ルータ84〜86以外の構成はこれらに限定されない。
電力ルータ84〜86は、本実施形態1にかかる電力ルータ80と同等の機能を有するものとする。つまり、電力ルータ84〜86内の各制御部は、制御部809と同等の制御処理を実現可能であり、かつ、制御装置52Aからの制御コマンドに応じて各レグ及び接続先への制御を行う。また、電力ルータ84〜86内の各記憶部は、記憶部808と同等の制御プログラムと、デバイス情報と、グループ情報とを記憶する。そのため、内部構成の詳細な図示及び説明は、省略する。また、電力ルータ84〜86のそれぞれは、レグを3つずつ備える。但し、各電力ルータのレグ数は3に限定されない。
電力ルータ84は、レグ841、842及び843を備える。レグ841及び842はいずれも基幹系統941と接続され、レグ843は電力ルータ86のレグ861と接続される。電力ルータ85は、レグ851、852及び853を備える。レグ851及び852は蓄電池942及び943と接続され、レグ853は電力ルータ86のレグ862と接続される。電力ルータ86は、レグ861、862及び863並びに蓄電池944を備える。レグ861は電力ルータ84のレグ843と接続され、レグ862は電力ルータ85のレグ853と接続され、レグ863は内部の蓄電池944と接続される。蓄電池944は電力ルータ86の管理下にある。
ここで、電力ルータ84〜86のそれぞれは、自己が備える各レグと管理下の接続先とを物理構成に応じてグループ化して制御装置52Aへ公開するものである。つまり、レグ841及び842をグループG91とし、レグ851及び852並びに蓄電池942及び943をグループG92とし、レグ863及び蓄電池944をグループG93とする。特に、グループG92及びG93は、仮想蓄電池といえる。尚、その他のレグについてもグループとして定義しても構わない。
また、制御装置52Aは、各電力ルータを物理構成に応じてグループ化して外部へ公開するものである。つまり、電力ルータ84〜86をグループG9としている。グループG9は、仮想電力ルータといえる。
制御装置52Aは、オペレータ端末911、保守端末912、電力ルータ84、電力ルータ85及び電力ルータ86のそれぞれと通信線により接続される。図31は、本発明の実施の形態3にかかる制御装置52Aの構成を示すブロック図である。尚、制御装置52Aの構成は、上述した図26に示した制御装置52にデバイス情報5244及びデバイスグループ情報5245を追加したものである。そのため、他の共通する構成については説明を省略する。
デバイス情報5244は、上述した図20に示したデバイス情報8082に相当する情報である。つまり、デバイス情報5244には、レグ841〜843、レグ851〜853及びレグ861〜863、並びに、蓄電池942〜944に関する情報が含まれる。尚、レグ843、853、861及び862については、ルータ間の接続に用いられるものであるため、必ずしもデバイス情報5244に含めなくても構わない。
デバイスグループ情報5245は、上述した図21に示したグループ情報8083に相当する情報である。つまり、グループG91〜93に関する情報が含まれる。尚、以下では、グループG91〜93をデバイスグループIDと呼ぶものとする。尚、電力ルータ情報5242及びデバイス情報5244は、必ずしも制御装置52Aが有する必要はなく、各電力ルータ内で自己に属するレグとその接続先の情報が管理されていてもよい。
以上のことから、オペレータが仮想電力ルータ内の仮想蓄電池に対して何らかの制御を行うことができる。例えば、まず、オペレータ端末911等は、制御装置52AへグループG9を指定した制御コマンドを送信する。次に、制御装置52Aは、受信した制御コマンドに指定されたグループG9に基づいて処理対象の電力ルータ及びデバイスグループIDを特定し、当該特定した電力ルータに対してデバイスグループIDを指定した制御コマンドを送信する。そして、制御コマンドを受信した電力ルータは、受信した制御コマンドに指定されたデバイスグループIDに応じて各レグ及び接続先に対して個別の制御を行う。このように、本発明の実施の形態3により、外部に対して電力ルータの内部の物理構成や電力ルータ間の接続関係等の物理構成を隠ぺいし、外部からの制御を容易にさせることができる。
<その他の実施の形態>
さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
10 電力ネットワークシステム
11 基幹系統
12 大規模発電所
21 電力セル
22 電力セル
23 電力セル
24 電力セル
30 負荷
31 家
32 ビル
33 太陽光発電パネル
34 風力発電機
35 電力貯蔵設備(蓄電池)
41 電力ルータ
42 電力ルータ
43 電力ルータ
44 電力ルータ
50 管理サーバ
51 通信網
100 (第1)電力ルータ
101 直流母線
102 平滑コンデンサー
103 電圧センサ
104 通信バス
110 レグ
111 電力変換部
111D 帰還ダイオード
111P 逆並列回路
111T サイリスタ
112 電流センサ
113 開閉器
114 電圧センサ
115 接続端子
120 レグ
121 電力変換部
122 電流センサ
123 開閉器
124 電圧センサ
125 接続端子
130 レグ
135 接続端子
140 レグ
145 接続端子
150 レグ
151 電力変換部
152 電流センサ
153 開閉器
154 電圧センサ
155 接続端子
160 レグ
162 電流センサ
163 開閉器
164 電圧センサ
165 接続端子
190 制御部
200 第2電力ルータ
201 直流母線
210 第1レグ(自立レグ)
220 第2レグ(マスターレグ)
230 第3レグ
240 第4レグ
245 接続端子
250 第5レグ
260 第6レグ
300 第3電力ルータ
301 直流母線
310 指定電力送受電レグ
320 マスターレグ
350 ACスルーレグ
360 マスターレグ
400 第4電力ルータ
401 直流母線
410 自立レグ
420 マスターレグ
500 第5電力ルータ
501 直流母線
510 レグ
600 第6電力ルータ
601 直流母線
610 レグ
71A 送電線
71B 送電線
72 配電線
BL 支線
800 電力ネットワークシステム
80 電力ルータ
8001 直流母線
8004 通信バス
808 記憶部
8081 制御プログラム
8082 デバイス情報
8083 グループ情報
809 制御部
LA1 ACレグ
LA2 ACレグ
LA3 ACレグ
LD4 DCレグ
LD5 DCレグ
LD6 DCレグ
LD7 DCレグ
RB8 蓄電池
RB9 蓄電池
RB10 蓄電池
RB11 蓄電池
LD12 DCレグ
LD13 DCレグ
RB14 蓄電池
RB15 蓄電池
RB16 蓄電池
G1 グループ
G2 グループ
G3 グループ
G4 グループ
G5 グループ
G6 グループ
G7 グループ
G8 グループ
G9 グループ
G91 グループ
G92 グループ
G93 グループ
801 電力ネットワークシステム
802 電力ネットワークシステム
52 制御装置
52A 制御装置
521 CPU
522 メモリ
523 通信部
524 記憶装置
5241 制御プログラム
5242 電力ルータ情報
5243 ルータグループ情報
5244 デバイス情報
5245 デバイスグループ情報
81 電力ルータ
811 レグ
812 レグ
813 レグ
82 電力ルータ
821 レグ
822 レグ
823 レグ
83 電力ルータ
831 レグ
832 レグ
833 レグ
84 電力ルータ
841 レグ
842 レグ
843 レグ
85 電力ルータ
851 レグ
852 レグ
853 レグ
86 電力ルータ
861 レグ
862 レグ
863 レグ
911 オペレータ端末
912 保守端末
921 電力ルータ
922 基幹系統
931 基幹系統
932 負荷
933 太陽光発電
934 蓄電池
935 蓄電池
941 基幹系統
942 蓄電池
943 蓄電池
944 蓄電池

Claims (10)

  1. 接続先と電力の送受電を行う電力ルータを含む電力セルを備える電力ネットワークシステムであって、
    前記電力ルータは、
    所定の定格電圧に維持される直流母線と、
    第1の接続端が前記直流母線に接続され、第2の接続端が外部接続端子として前記電力ルータの内部又は外部のいずれかの接続先に接続され、前記第1の接続端と前記第2の接続端との間で電力を双方向に変換する複数の電力変換レグと、
    前記複数の電力変換レグを運転制御する制御部と、を備え、
    複数の前記電力ルータの間で前記電力変換レグが接続されており、
    前記電力ネットワークシステムは、
    各電力ルータと通信線を介して接続された制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    各電力ルータを識別する複数のルータ識別情報と、前記複数のルータ識別情報の一又は複数が対応付けられたグループ識別情報とを記憶する記憶装置を備え、
    前記制御装置は、
    外部から所定の識別情報を含む第1の制御要求を受信し、
    当該第1の制御要求に含まれる所定の識別情報を前記グループ識別情報として処理を行い、
    当該処理の結果を前記外部へ送信する
    ことを特徴とする電力ネットワークシステム。
  2. 前記制御装置は、
    前記第1の制御要求を受信した場合、前記所定の識別情報を前記グループ識別情報として前記記憶装置を参照し、当該グループ識別情報に対応付けられた前記複数のルータ識別情報を特定し、
    当該特定した複数のルータ識別情報に対応する各電力ルータに対して、第2の制御要求を送信する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力ネットワークシステム。
  3. 前記記憶装置は、
    前記複数のルータ識別情報のそれぞれに、各ルータ識別情報に対応する電力ルータが備える前記複数の電力変換レグのそれぞれを識別する複数のレグ識別情報が関連付けられて、さらに記憶され、
    前記制御装置は、
    前記第1の制御要求に応じて、前記記憶装置を参照し、前記特定した複数のルータ識別情報ごとに関連付けられた前記複数のレグ識別情報を特定し、
    前記特定した複数のルータ識別情報ごとに、前記特定されたレグ識別情報を含めて第2の制御要求を生成し、
    当該生成した第2の制御要求を、前記複数の電力ルータのそれぞれに対して送信する
    ことを特徴とする請求項2に記載の電力ネットワークシステム。
  4. 前記複数のルータ識別情報のそれぞれと関連付けられた前記複数のレグ識別情報には、各電力ルータの間での接続に用いられた電力変換レグに対応するレグ識別情報を含まない
    ことを特徴とする請求項3に記載の電力ネットワークシステム。
  5. 前記グループ識別情報は、当該グループ識別情報に対応付けられた前記複数のルータ識別情報のうちの一つと同一である
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電力ネットワークシステム。
  6. 前記制御装置は、
    所定のタイミングで、前記記憶装置に記憶された前記グループ識別情報と前記ルータ識別情報との対応付けを更新する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電力ネットワークシステム。
  7. 前記制御装置は、
    前記第1の制御要求を受信可能な通常モードと、
    前記第1の制御要求を受信できない保守モードとを切り替えて動作し、
    前記保守モードで動作中に、外部から前記所定の識別情報を含む第3の制御要求を受信した場合、当該受信した第3の制御要求に含まれる前記所定の識別情報を前記ルータ識別情報とし、当該ルータ識別情報に基づき前記電力ルータを特定し、
    当該特定された前記電力ルータに対して、当該第3の制御要求を転送する
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電力ネットワークシステム。
  8. 所定の定格電圧に維持される直流母線と、第1の接続端が前記直流母線に接続され、第2の接続端が外部接続端子として内部又は外部のいずれかの接続先に接続され、前記第1の接続端と前記第2の接続端との間で電力を双方向に変換する複数の電力変換レグと、前記複数の電力変換レグを運転制御する制御部と、を備える複数の電力ルータと通信線を介して接続された制御装置であって、
    前記複数の電力ルータのそれぞれが備える前記電力変換レグの一部が、各電力ルータの間で接続されており、
    前記制御装置は、
    前記複数の電力ルータのそれぞれを識別する複数のルータ識別情報と、前記複数のルータ識別情報の一又は複数が対応付けられたグループ識別情報とを記憶する記憶装置を備え、
    外部から所定の識別情報を含む第1の制御要求を受信し、
    当該第1の制御要求に含まれる所定の識別情報を前記グループ識別情報として処理を行い、
    当該処理の結果を前記外部へ送信する
    ことを特徴とする制御装置。
  9. 所定の定格電圧に維持される直流母線と、第1の接続端が前記直流母線に接続され、第2の接続端が外部接続端子として内部又は外部のいずれかの接続先に接続され、前記第1の接続端と前記第2の接続端との間で電力を双方向に変換する複数の電力変換レグと、前記複数の電力変換レグを運転制御する制御部と、を備える複数の電力ルータと通信線を介して接続された制御装置を用いた前記複数の電力ルータの制御方法であって、
    前記複数の電力ルータのそれぞれが備える前記電力変換レグの一部が、各電力ルータの間で接続されており、
    前記制御装置が、
    外部から所定の識別情報を含む第1の制御要求を受信し、
    前記複数の電力ルータのそれぞれを識別する複数のルータ識別情報と、前記複数のルータ識別情報の一又は複数が対応付けられたグループ識別情報とを記憶する記憶装置を参照して、当該第1の制御要求に含まれる所定の識別情報を前記グループ識別情報として対応付けられた複数のルータ識別情報を特定し、
    当該特定された複数のルータ識別情報に基づく処理を行い、
    当該処理の結果を前記外部へ送信する
    ことを特徴とする制御方法。
  10. 所定の定格電圧に維持される直流母線と、第1の接続端が前記直流母線に接続され、第2の接続端が外部接続端子として内部又は外部のいずれかの接続先に接続され、前記第1の接続端と前記第2の接続端との間で電力を双方向に変換する複数の電力変換レグと、前記複数の電力変換レグを運転制御する制御部と、を備える複数の電力ルータと通信線を介して接続されたコンピュータに前記複数の電力ルータの制御処理を実行させる制御プログラムであって、
    前記複数の電力ルータのそれぞれが備える前記電力変換レグの一部が、各電力ルータの間で接続されており、
    前記コンピュータに、
    外部から所定の識別情報を含む第1の制御要求を受信し、
    前記複数の電力ルータのそれぞれを識別する複数のルータ識別情報と、前記複数のルータ識別情報の一又は複数が対応付けられたグループ識別情報とを記憶する記憶装置を参照して、当該第1の制御要求に含まれる所定の識別情報を前記グループ識別情報として対応付けられた複数のルータ識別情報を特定し、
    当該特定された複数のルータ識別情報に基づく処理を行い、
    当該処理の結果を前記外部へ送信する
    ことを実行させる制御プログラム。
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