JP2015032440A - ワイヤハーネス - Google Patents

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Kenichi Mitani
健一 三谷
一成 佐倉
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一成 佐倉
須藤 博
Hiroshi Sudo
博 須藤
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Abstract

【課題】芯線どうしが接合された複数の絶縁電線を有するワイヤハーネスにおいて、簡易に芯線の接合部を止水できること。
【解決手段】弾性止水部材2各々は、それぞれ絶縁電線9各々の絶縁被覆92の部分が貫通した貫通孔21が形成された弾性部材である。弾性止水部材2各々は、隣り合うものどうしで相互に密接する隣接面23とそれ以外の輪郭面22とを有する。複数の弾性止水部材2は、集合体として絶縁電線9各々の絶縁被覆92の部分の間を塞ぐとともに輪郭面22全体が全周方向に亘る段差のない外周面を形成する。止水チューブ3は、電線束90における弾性止水部材2の集合体の部分から芯線91の接合部910までを覆う。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の絶縁電線の芯線の接合部を覆う止水構造を有するワイヤハーネスに関する。
自動車に代表される車両に搭載されるワイヤハーネスにおいて、複数の絶縁電線が電気的に接続される場合、複数の絶縁電線の芯線どうしが圧着金具又は溶接によって接合される。芯線の接合部は、電線束の端部又は中間部においていわゆる皮剥ぎ加工によって絶縁被覆から露出した複数の芯線が接合された部分である。
芯線の接合部は、例えば、1つの電源から複数の負荷へ分岐した給電用ワイヤハーネス、或いは複数の電装機器各々のグランド端子を車両の金属フレームなどの基準電位体の1箇所に短絡する接地用ワイヤハーネスなどに採用される。
また、ワイヤハーネスは、芯線の接合部への液体の浸入を防ぐ止水構造を備えている。例えば、特許文献1に示される接地用ワイヤハーネスは、止水構造として、電線束の端部及び芯線どうしを接合する端子金具の一部をインサート部材としてインサート成形されたモールド樹脂を備える。
一方、特許文献2に示されるように、1本の絶縁電線を含む端子付電線においては、熱収縮タイプの止水チューブが、止水構造の構成要素として採用される場合がある。この場合、止水チューブは、絶縁電線の絶縁被覆の部分から圧着端子における絶縁電線の芯線に接続された部分までを覆う。熱収縮タイプの止水チューブは、熱収縮チューブとその内側面に形成された熱可塑性接着剤の層とを含む2層構造を有している。
特開2005−005201号公報 特開2011−29102号公報
特許文献1に示される止水構造が採用される場合、インサート成形のための大規模な射出成形装置が必要となる。しかしながら、ワイヤハーネスの止水構造をより簡易な工程で実現できることが望まれている。
一方、特許文献2に示される例では、熱収縮タイプの止水チューブは、簡易な加熱工程を経るだけで止水領域を密封する状態となる。しかしながら、熱収縮タイプの止水チューブが、複数の絶縁電線の芯線の接合部を覆う止水構造に採用されると、複数の絶縁電線各々の絶縁被覆の部分の間に隙間が生じる。また、絶縁電線が太いほど大きな隙間が生じる。その隙間は、芯線の接合部への液体の浸入路となる。
本発明は、芯線どうしが接合された複数の絶縁電線を有するワイヤハーネスにおいて、簡易に芯線の接合部を止水できることを目的とする。
第1態様に係るワイヤハーネスは、芯線どうしが接合された複数の絶縁電線を含む電線束と、複数の弾性止水部材と、止水チューブと、を備える。上記弾性止水部材各々は、それぞれ上記絶縁電線各々の絶縁被覆の部分が貫通した貫通孔が形成された弾性部材である。上記弾性止水部材各々は、隣り合うものどうしで相互に密接する隣接面とそれ以外の輪郭面とを有する。そして、複数の上記弾性止水部材は、集合体として上記絶縁電線各々の上記絶縁被覆の部分の間を塞ぐとともに上記輪郭面全体が全周方向に亘る段差のない外周面を形成する。上記止水チューブは、熱収縮チューブとその熱収縮チューブの内側面に形成された熱可塑性の接着剤の層とを含む2層構造を有する。上記止水チューブは、熱を受けて収縮した状態で、上記電線束における上記弾性止水部材の部分から上記芯線の接合部までを含む止水領域に密着して上記止水領域を覆う。
第2態様に係るワイヤハーネスは、第1態様に係るワイヤハーネスの一態様である。第2態様に係るワイヤハーネスにおいて、上記弾性止水部材各々は全て同じ形状に成形された弾性部材である。
第3態様に係るワイヤハーネスは、第1態様又は第2態様に係るワイヤハーネスの一態様である。第3態様に係るワイヤハーネスにおいて、上記弾性止水部材の集合体における上記輪郭面全体が、円柱面状の上記外周面を成している。
第4態様に係るワイヤハーネスは、第1態様から第3態様のいずれかに係るワイヤハーネスの一態様である。第4態様に係るワイヤハーネスにおいて、上記弾性止水部材各々の上記隣接面に、隣り合うものどうしの間で相互に嵌り合う凹部と凸部とが形成されている。
上記の各態様において、それぞれ絶縁電線の絶縁被覆の部分が貫通した複数の弾性止水部材が、複数の絶縁電線各々の絶縁被覆の部分の間に隙間が生じることを防ぐ。また、上記の各態様に係るワイヤハーネスが採用される場合、絶縁電線各々を弾性止水部材各々の貫通孔に通し、電線束における芯線の接合部から弾性止水部材の集合体の部分まで覆う止水チューブを加熱するという簡易な工程により、芯線の接合部の止水構造が完成する。その際、射出成形装置のような大規模な装置は必要ない。
従って、上記の各態様によれば、芯線どうしが接合された複数の絶縁電線を有するワイヤハーネスにおいて、簡易に芯線の接合部の止水が可能となる。さらに、弾性止水部材各々は、一定の寸法精度で予め成形された部材である。そのため、流動状の合成樹脂が絶縁電線の間の隙間に充填される場合とは異なり、止水性能のばらつき及び絶縁電線の形状のばらつきが生じにくく、品質保証が容易となる。
また、第2態様においては、弾性止水部材各々は全て同じ形状に成形されている。この場合、弾性止水部材の形状の組合せを考慮することなく、予め弾性止水部材の貫通孔に通された複数の絶縁電線の中から芯線の接合の対象とするものを任意に選ぶことができる。その結果、複数の絶縁電線の芯線を接合する準備が容易となる。
また、第3態様において、弾性止水部材の集合体の輪郭面全体が成す外周面が円柱面状である。この場合、一般的な止水チューブである円筒状の止水チューブが採用されれば、止水チューブと弾性止水部材の集合体の外周面とが隙間無く密着しやすく、より確実に止水性が確保される。
また、第4態様によれば、弾性止水部材各々の隣接面において凹部と凸部とが嵌り合うことにより、弾性止水部材相互の位置ずれに起因する止水性能の悪化を防ぐことができる。
第1実施形態に係るワイヤハーネス1の主要部の平面図である。 ワイヤハーネス1における弾性止水部材の部分の断面図である。 ワイヤハーネス1が備える弾性止水部材の斜視図である。 ワイヤハーネス1の分解平面図である。 電線束における弾性止水部材の部分の斜視図である。 第1応用例に係る弾性止水部材の斜視図である。 第2実施形態に係るワイヤハーネス1の主要部の一部切り欠き平面図である。 第2応用例に係る弾性止水部材の正面図である。 第3応用例に係る弾性止水部材の正面図である。 第4応用例に係る弾性止水部材の斜視図である。 合体した第4応用例に係る弾性止水部材の斜視図である。
以下、添付の図面を参照しながら、実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。以下の各実施形態におけるワイヤハーネスは、自動車などの車両に搭載される。
<第1実施形態>
まず、図1〜5を参照しつつ、第1実施形態に係るワイヤハーネス1について説明する。なお、図1において破線は隠れ線である。
図1,2が示すように、ワイヤハーネス1は、電線束90、複数の弾性止水部材2及び止水チューブ3を備える。さらに、ワイヤハーネス1は、電線束90の端部に取り付けられた端子金具8をさらに備える。即ち、ワイヤハーネス1は、電線束90と端子金具8とを含む端子付電線である。
<電線束>
電線束90は複数の絶縁電線9を含む。絶縁電線9は、長尺な導体である芯線91と、その芯線91の周囲を覆う絶縁体である絶縁被覆92とを有する。通常、芯線91は、複数の細い素線が撚り合わされた撚り線であるが、芯線91が単線であることも考えられる。絶縁電線9の芯線91は、例えば、銅又はアルミニウムを主成分とする金属の線材である。
絶縁電線9各々の端部は、予め一定の長さの分の芯線91の周囲から絶縁被覆92が剥がれた状態、即ち、一定の長さ分の芯線91の端部が絶縁被覆92の端から延び出た状態に加工されている。
電線束90において、複数の絶縁電線9各々の芯線91の端部どうしが端子金具8によって接合されている。即ち、電線束90は、芯線91どうしが接合された複数の絶縁電線9を含む。後述するように、端子金具8の一部は、複数の芯線91を束ねて芯線91の接合部910を形成している。
<端子金具>
端子金具8は絶縁電線9の端部に取り付けられている。端子金具8は、少なくとも接点部81、中間部82及び芯線圧着部83を有している。本実施形態における端子金具8は、さらに被覆圧着部84を有している。
被覆圧着部84は、複数の絶縁電線9の絶縁被覆92の部分を束ねる部分であり、絶縁被覆の部分に圧着されている。
芯線圧着部83は、複数の芯線91を束ねて芯線91の接合部910を形成する部分である。芯線圧着部83は、複数の芯線91の端部に圧着された状態で複数の芯線91を束ねている。芯線圧着部83で束ねられた複数の芯線91の束が芯線91の接合部910を成している。
中間部82は、芯線圧着部83と接点部81とに連なる部分である。本実施形態における中間部82は平板状である。
接点部81は、接続相手に直接接続される部分である。接点部81は、芯線圧着部83に対し反対側において中間部82に連なっている。本実施形態における接点部81は、平板状の部分である。例えば、接続相手への固定用のネジが通される孔が、平板状の接点部81に形成されている。
ワイヤハーネス1において、絶縁電線9の芯線91と端子金具8とがそれぞれ異種の金属で構成されていることが考えられる。例えば、芯線91が、アルミニウム線、即ち、アルミニウムを主成分とする金属(アルミニウムまたはアルミニウム合金)の線材であることが考えられる。
一方、端子金具8が、銅もしくは黄銅などの銅合金の基材に、錫(Sn)もしくは錫に銀(Ag)、銅(Cu)、ビスマス(Bi)などが添加された錫合金のメッキが施された部材であることが考えられる。この場合、端子金具8と接触する芯線91は、電解液となる液体が浸入すると腐食しやすい。
<止水構造>
ワイヤハーネス1は、芯線91の腐食を防ぐために液体の浸入を防ぐ止水構造を備えている。ワイヤハーネス1における止水構造は、複数の弾性止水部材2及び止水チューブ3を含む。ワイヤハーネス1は、絶縁電線9ごとに1つの弾性止水部材2を有する。
本実施形態において、ワイヤハーネス1は2本の絶縁電線9を備えている。この場合、ワイヤハーネス1は、絶縁電線9各々に取り付けられた2つの弾性止水部材2を備えている。
<止水構造:弾性止水部材>
弾性止水部材2各々は、予め成形された弾性部材である。本実施形態における弾性止水部材2は、エラストマー、ゴム又は発泡樹脂などを主成分とする弾性部材である。
図2,3,5が示すように、弾性止水部材2各々は、それぞれ絶縁電線9の絶縁被覆92の部分が通される貫通孔21が形成されている。即ち、ワイヤハーネス1において、絶縁電線9各々の絶縁被覆92の部分が弾性止水部材2各々の貫通孔21に貫通している。
外力が弾性止水部材2に加わらない状態において、弾性止水部材2の貫通孔21の内径は、絶縁電線9の絶縁被覆92の部分の外径よりも若干小さい。そのため、弾性止水部材2の貫通孔21が不図示の工具で広げられた状態で、絶縁電線9が貫通孔21に通される。従って、絶縁電線9が弾性止水部材2を貫通した状態において、弾性止水部材2における貫通孔21の内側面は絶縁電線9における絶縁被覆92の外周面に対してその全周に亘って密接している。
本実施形態において、絶縁電線9の絶縁被覆92の外周面が円柱面状であるため、貫通孔21の縁部(貫通孔21の内壁面)の形状も円柱面状である。なお、弾性止水部材2における貫通孔21の内側面に、全周方向に亘る環状の凸部が形成されていることも考えられる。また、そのような環状の凸部が、貫通孔21の貫通方向において複数並んで形成されていることも考えられる。
また、図5が示すように、複数の弾性止水部材2は、その各々を貫通する複数の絶縁電線9が束ねられた電線束90において、隣り合うものどうしが相互に密接して1つの集合体を形成している。本実施形態では、1つの集合体を形成する弾性止水部材2各々は同じ形状で形成されている。
弾性止水部材2各々は、隣り合うものどうしで相互に密接する隣接面23とそれ以外の輪郭面22とを有する。それぞれ絶縁電線9が貫通した複数の弾性止水部材2は、集合体として絶縁電線9各々の絶縁被覆92の部分の間を塞ぐとともに輪郭面22全体が全周方向に亘る段差のない外周面を形成している。
即ち、複数の弾性止水部材2が、隣り合うものどうしが隣接面23で相互に密接して1つの集合体を形成している状態において、弾性止水部材2各々の輪郭面22全体は、全周方向に亘って段差のない外周面を形成している。本実施形態においては、弾性止水部材2の集合体において、隣り合う2つの弾性止水部材2各々の輪郭面22が面一に形成されている。
図2が示すように、弾性止水部材2の集合体は、2本の絶縁電線9各々の絶縁被覆92の部分の間を塞いでおり、さらに、2本の絶縁電線9各々と後述する止水チューブ3との間も塞いでいる。弾性止水部材2の集合体において、輪郭面22全体が成す外側面は、周方向において凹みのない形状で形成されている。
本実施形態においては、弾性止水部材2の集合体において、弾性止水部材2各々の隣接面23各々は2つの弾性止水部材2の配列方向に直交する方向に沿う平面である。
<止水構造:止水チューブ>
止水チューブ3は、熱を受けて収縮する熱収縮タイプのチューブである。図4は、収縮前の止水チューブ3を示し、図1,2は収縮後の止水チューブ3を示している。
止水チューブ3は、熱収縮チューブ31とその熱収縮チューブ31の内側面に形成された熱可塑性の接着剤層32とを含む2層構造を有する。止水チューブ3は、熱を受けて収縮した状態で、電線束90、弾性止水部材2及び端子金具8における止水領域に密着してその止水領域を覆っている。
止水領域は、電線束90における弾性止水部材2の集合体が存在する絶縁被覆92の部分から芯線91の接合部910までを含む領域である。本実施形態における止水領域は、電線束90及び端子金具8における弾性止水部材2の集合体の部分から端子金具8の中間部82に亘る領域である。
熱収縮チューブ31は、第1の端部寄りの部分において、絶縁被覆92の間を塞ぐ弾性止水部材2の集合体の外周面(輪郭面22全体)に対しその全周方向に亘って接着剤層32によって隙間無く接着されている。なお、熱収縮チューブ31の第1の端部は、芯線91の接合部910側に対して反対側の端部であり、熱収縮チューブ31の第2の端部は、芯線91の接合部910側の端部である。
さらに、熱収縮チューブ31は、第2の端部寄りの部分において、端子金具8の中間部82に対しその全周方向に亘って接着剤層32によって隙間無く接着されている。
例えば、図1が示すように、止水チューブ3における第2の端部寄りの部分に、高温状態で端子金具8の中間部82にプレスされた跡であるプレス跡33が形成されていることが望ましい。高温状態とは、止水チューブ3の接着剤層32が粘着可能な程度に軟化した状態である。
プレス跡33は、少なくとも中間部82における芯線91が位置する側の第一主面とその反対側の第二主面との各々を横断して形成されている。プレス跡33が、止水チューブ3の全周方向に亘って一連に形成されていればより望ましい。熱収縮チューブ31は、プレス跡33が形成されることにより、プレス跡33の部分において、端子金具8の中間部82に対しその全周方向に亘ってより確実に隙間無く接着される。
以上に示したように、弾性止水部材2の集合体及び止水チューブ3は、芯線91の接合部910を密封している。
なお、熱収縮チューブ31は、例えば、ポリオレフィン系樹脂もしくはナイロン系樹脂などの合成樹脂からなる筒状の部材である。熱収縮チューブ31は、押し出し成形によりごく細い筒状に成形された樹脂部材が、加熱された状態で太い筒状へ引き伸ばされた後に冷却されることによって得られる。このようにして得られた熱収縮チューブ31は、加熱された場合、引き伸ばされる前の細い筒状まで収縮する形状記憶特性を有する。
例えば、熱収縮チューブ31は、加熱されることによって細い円筒状へ収縮する形状記憶特性を有している。
<効果>
上記の実施態様において、それぞれ絶縁電線9の絶縁被覆92の部分が貫通した複数の弾性止水部材2が、複数の絶縁電線9各々の絶縁被覆92の部分の間に隙間が生じることを防ぐ。また、ワイヤハーネス1が採用される場合、絶縁電線9各々を弾性止水部材2各々の貫通孔21に通し、電線束90における芯線91の接合部910から弾性止水部材2の集合体の部分までを覆う止水チューブ3を加熱するという簡易な工程により、接合部910の止水構造が完成する。その際、射出成形装置のような大規模な装置は必要ない。
従って、上記の実施形態によれば、芯線91どうしが接合された複数の絶縁電線9を有するワイヤハーネスにおいて、簡易に芯線91の接合部910の止水が可能となる。さらに、弾性止水部材2各々は、一定の寸法精度で予め成形された部材である。そのため、流動状の合成樹脂が絶縁電線9の間の隙間に充填される場合とは異なり、止水性能のばらつき及び絶縁電線9の形状のばらつきが生じにくく、品質保証が容易となる。
また、上記の実施形態においては、弾性止水部材2各々は全て同じ形状に成形されている。この場合、弾性止水部材2の形状の組合せを考慮することなく、予め弾性止水部材2の貫通孔21に通された複数の絶縁電線9の中から芯線91の接合の対象とするものを任意に選ぶことができる。その結果、複数の絶縁電線9の芯線91を接合する準備が容易となる。
<第1応用例及び第2実施形態>
次に、図6,7を参照しつつ第1応用例に係る弾性止水部材の集合体及びそれを備える第2実施形態に係るワイヤハーネス1Aについて説明する。
図6は第1応用例に係る3つの弾性止水部材2,2Aの斜視図である。図7は、第1応用例に係る3つの弾性止水部材2,2Aを備えるワイヤハーネス1Aの主要部の一部切り欠き平面図である。図6,7において、図1〜5に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。
ワイヤハーネス1Aは、図1,2,4に示されたワイヤハーネス1と比較して、1本の絶縁電線9と1つの弾性止水部材2Aとが追加されている点が異なる。以下、ワイヤハーネス1Aにおけるワイヤハーネス1と異なる点についてのみ説明する。
ワイヤハーネス1Aは、電線束90、2つの弾性止水部材2、1つの弾性止水部材2A及び止水チューブ3を備える。弾性止水部材2Aは、弾性止水部材2と同様に予め成形された弾性部材であるが、弾性止水部材2と比べて形状が異なる。図7は、止水チューブ3の一部が切り欠かれた状態を示している。
ワイヤハーネス1Aにおいて、弾性止水部材2Aは2つの弾性止水部材2の間に挟まれている。弾性止水部材2Aは、弾性止水部材2と同様に、絶縁電線9の絶縁被覆92の部分が通される貫通孔21が形成されている。さらに、弾性止水部材2Aは、弾性止水部材2と同様に、隣り合う弾性止水部材2とのあいだで相互に密接する隣接面23Aとそれ以外の輪郭面22Aとを有する。
それぞれ絶縁電線9が貫通した2つの弾性止水部材2及び1つの弾性止水部材2Aは、集合体として絶縁電線9各々の絶縁被覆92の部分の間を塞ぐとともに輪郭面22,22A全体が全周方向に亘る段差のない外周面を形成している。
即ち、複数の弾性止水部材2,2Aが、隣り合うものどうしが隣接面23,23Aで相互に密接して1つの集合体を形成している状態において、弾性止水部材2,2A各々の輪郭面22,22A全体は、全周方向に亘って段差のない外周面を形成している。本実施形態においては、弾性止水部材2,2Aの集合体において、隣り合う2つの弾性止水部材2,2A各々の輪郭面22,22Aが面一に形成されている。
本実施形態においても、弾性止水部材2,2Aの集合体は、3本の絶縁電線9各々の絶縁被覆92の部分の間を塞ぎ、さらに、3本の絶縁電線9各々と止水チューブ3との間も塞ぐ。弾性止水部材2,2Aの集合体において、輪郭面22,22A全体が成す外側面は、周方向において凹みのない形状で形成されている。
本実施形態においては、弾性止水部材2,2Aの集合体において、3つの弾性止水部材2,2Aは横並びに一列に配列されており、3つの弾性止水部材2,2A各々の隣接面23,23A各々は3つの弾性止水部材2,2Aの配列方向に直交する方向に沿う平面である。
そして、ワイヤハーネス1Aにおいて、止水チューブ3は、熱を受けて収縮した状態で、電線束90、弾性止水部材2及び端子金具8における止水領域に密着してその止水領域を覆っている。止水領域は、電線束90における弾性止水部材2,2Aの集合体の部分から芯線91の接合部910までを含む領域である。
ワイヤハーネス1Aが採用された場合も、ワイヤハーネス1が採用される場合と同様の効果が得られる。
<第2応用例及び第3応用例>
次に、図8,9を参照しつつ、第2応用例に係る弾性止水部材2B及び第3応用例に係る弾性止水部材2Cについて説明する。図8は、複数の弾性止水部材2Bの集合体の正面図である。図9は、複数の弾性止水部材2Bの集合体の正面図である。
弾性止水部材2B,2Cは、弾性止水部材2と同様に予め成形された弾性部材であり、絶縁電線9の絶縁被覆92の部分が通される貫通孔21が形成されている。さらに、弾性止水部材2Bは、隣り合うものどうし相互に密接する隣接面23Bとそれ以外の輪郭面22Bとを有する。弾性止水部材2Cも、隣り合うものどうし相互に密接する隣接面23Cとそれ以外の輪郭面22Cとを有する。
弾性止水部材2Bの外形は、円柱をその中心線を通る平面に沿って等分して得られる形状である。この場合、複数の弾性止水部材2Bが一の直線の周囲に並んで配置されることによって弾性止水部材2Bの集合体が円柱状に形成される。
図8が示す例では、弾性止水部材2Bの外形は、円柱をその中心線を通る平面に沿って3等分して得られる形状である。この場合、3つの弾性止水部材2Bが一の直線の周囲に並んで配置されることによって円柱状の弾性止水部材2Bの集合体が形成されている。
一方、弾性止水部材2Cの外形は、正多角柱をその中心線を通る平面に沿って等分して得られる形状である。この場合、複数の弾性止水部材2Cが一の直線の周囲に並んで配置されることによって弾性止水部材2Cの集合体が正多角柱状に形成される。
図9が示す例では、弾性止水部材2Cの外形は、正六角柱をその中心線を通る平面に沿って6等分して得られる形状である。この場合、6つの弾性止水部材2Cが一の直線の周囲に並んで配置されることによって正六角柱状の弾性止水部材2Cの集合体が形成されている。
それぞれ絶縁電線9が貫通した3つの弾性止水部材2Bは、集合体として絶縁電線9各々の絶縁被覆92の部分の間を塞ぐとともに輪郭面22B全体が全周方向に亘る段差のない外周面を形成する。図8が示す例では、輪郭面22B全体が円柱面状の外周面、即ち、全周に亘って段差の無い外周面を形成している。
同様に、それぞれ絶縁電線9が貫通した6つの弾性止水部材2Cは、集合体として絶縁電線9各々の絶縁被覆92の部分の間を塞ぐとともに輪郭面22C全体が全周方向に亘る段差のない外周面を形成する。図9が示す例では、輪郭面22C全体が正六角柱状の外周面、即ち、全周に亘って段差の無い外周面を形成している。
ワイヤハーネス1Aにおいて、3つの弾性止水部材2Bが3つの弾性止水部材2,2Aの代わりに適用されることも考えられる。この場合、弾性止水部材2Bの集合体は、3本の絶縁電線9各々の絶縁被覆92の部分の間を塞ぎ、さらに、3本の絶縁電線9各々と止水チューブ3との間も塞ぐ。
また、ワイヤハーネスが、接合部910が形成された6本の絶縁電線9の束を備える場合、6つの弾性止水部材2Cが適用されることが考えられる。この場合、弾性止水部材2Cの集合体は、6本の絶縁電線9各々の絶縁被覆92の部分の間を塞ぎ、さらに、6本の絶縁電線9各々と止水チューブ3との間も塞ぐ。
弾性止水部材2Bが採用される場合も、弾性止水部材2C各々は全て同じ形状に成形されているため、複数の絶縁電線の芯線を接合する準備が容易となる。また、弾性止水部材2Cが採用される場合も同様である。
また、弾性止水部材2Bが採用される場合、弾性止水部材2Bの集合体の輪郭面22B全体が成す外周面が円柱面状である。この場合、一般的な円筒状の止水チューブ3と弾性止水部材2Bの集合体の外周面とが隙間無く密着しやすく、より確実に止水性が確保される。
また、正三角柱状の弾性止水部材2Cの3つの側面各々は、弾性止水部材2C各々の向きに応じて隣接面23Cにもなり輪郭面22Cにもなる。この場合、複数の絶縁電線9を束ねて弾性止水部材2Cの集合体を作る作業の自由度が高く、絶縁電線9を束ねる作業が容易となる。
<第4応用例>
次に、図10,11を参照しつつ、第4応用例に係る弾性止水部材2Dについて説明する。図10は、2つの弾性止水部材2Dの斜視図である。図11は合体した2つの弾性止水部材2Dの斜視図である。2つの弾性止水部材2Dは同じ形状で形成されている。
弾性止水部材2Dは、図1〜5に示された弾性止水部材2の構造に加え、隣接面23に凹部231と凸部232とが形成された構造を有している。弾性止水部材2Dの集合体において、隣り合う弾性止水部材2Dどうしの間で一方の隣接面23の凹部231と他方の隣接面23の凸部232とが相互に嵌り合う。
図10,11が示す例では、凹部231の底面は凹部231の入口よりも幅広く形成されており、凸部232の頭頂部は凸部232の根元部よりも幅広く形成されている。そのため、凹部231及び凸部232が弾性変形しながら相互に嵌り合うと、凸部232は、その頭頂部が凹部231の縁部に引っ掛かるため凹部231から抜けにくい。
ワイヤハーネス1において、2つの弾性止水部材2Dが2つの弾性止水部材2の代わりに適用されることも考えられる。この場合、弾性止水部材2Dの集合体は、2本の絶縁電線9各々の絶縁被覆92の部分の間を塞ぎ、さらに、2本の絶縁電線9各々と止水チューブ3との間も塞ぐ。
弾性止水部材2Dが採用されれば、隣接面23において凹部231と凸部232とが嵌り合うことにより、弾性止水部材2D相互の位置ずれに起因する止水性能の悪化を防ぐことができる。
<その他の応用例>
弾性止水部材2A,2B,2Cの隣接面23A,23B,23Cに、弾性止水部材2Dの凹部231及び凸部232が形成されることが考えられる。
また、図8が示す弾性止水部材2Bの外形は、円柱をその中心線を通る平面に沿って3等分して得られる形状である。これと同様に、弾性止水部材2Bの外形が、円柱をその中心線を通る平面に沿って2等分又は4つ以上に等分して得られる形状であることも考えられる。
また、図9が示す弾性止水部材2Cの外形は、正六角柱をその中心線を通る平面に沿って6等分して得られる形状である。これと同様に、Nを3以上の整数であるとした場合に、弾性止水部材2Cの外形が、正N角柱をその中心線を通る平面に沿ってN等分して得られる形状であることも考えられる。
また、ワイヤハーネス1,1Aにおいて、電線束90における芯線91の接合部910が、複数の芯線91が溶接によって接合された部分であることも考えられる。この場合、端子金具8は不要である。また、ワイヤハーネス1,1Aにおいて、電線束90における芯線91の接合部910が、芯線圧着部83及び被覆圧着部84を備える接合金具によって複数の芯線91が接合された構造を有することも考えられる。
また、ワイヤハーネス1,1Aが端子金具8を備えていない場合、止水チューブ3における第2の端部寄りの部分に、高温状態で相互に対向する部分どうしが扁平に圧着されたプレス跡が形成されることが考えられる。
なお、本発明に係るワイヤハーネスは、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された各実施形態及び各応用例を自由に組み合わせること、或いは各実施形態及び応用例を適宜、変形する又は一部を省略することによって構成されることも可能である。
1,1A ワイヤハーネス
2,2A,2B,2C 弾性止水部材
21 貫通孔
22,22A,22B,22C 輪郭面
23,23A,23B,23C 隣接面
231 凹部
232 凸部
3 止水チューブ
31 熱収縮チューブ
32 接着剤層
33 プレス跡
8 端子金具
81 接点部
82 中間部
83 芯線圧着部
84 被覆圧着部
9 絶縁電線
90 電線束
91 芯線
910 接合部
92 絶縁被覆

Claims (4)

  1. 芯線どうしが接合された複数の絶縁電線を含む電線束と、
    それぞれ前記絶縁電線各々の絶縁被覆の部分が貫通した貫通孔が形成された弾性部材であり、隣り合うものどうしで相互に密接する隣接面とそれ以外の輪郭面とを有し、集合体として前記絶縁電線各々の前記絶縁被覆の部分の間を塞ぐとともに前記輪郭面全体が全周方向に亘る段差のない外周面を形成する複数の弾性止水部材と、
    熱収縮チューブと該熱収縮チューブの内側面に形成された熱可塑性の接着剤の層とを含む2層構造を有し、熱を受けて収縮した状態で、前記電線束における前記弾性止水部材の集合体の部分から前記芯線の接合部までを含む止水領域に密着して前記止水領域を覆う止水チューブと、を備えるワイヤハーネス。
  2. 請求項1に記載のワイヤハーネスであって、
    前記弾性止水部材各々は全て同じ形状に成形された弾性部材である、ワイヤハーネス。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のワイヤハーネスであって、
    前記弾性止水部材の集合体における前記輪郭面全体が、円柱面状の前記外周面を成している、ワイヤハーネス。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のワイヤハーネスであって、
    前記弾性止水部材各々の前記隣接面に、隣り合うものどうしの間で相互に嵌り合う凹部と凸部とが形成されている、ワイヤハーネス。
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