JP2015031683A - 放射線検出装置、放射線分析装置及び放射線検出方法 - Google Patents

放射線検出装置、放射線分析装置及び放射線検出方法 Download PDF

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剛 河田
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Abstract

【課題】エネルギー分解領域を狭めることなく、エネルギー分解能の低下を防止する。【解決手段】実施形態の放射線検出装置は、第1検出部と、蛍光体と、第2検出部と、判定部と、分析部と、を有する。第1検出部は、入射される放射線のエネルギーに応じて電気信号を出力する。蛍光体は、第1検出部を透過した放射線が入射されることにより、放射線のエネルギーに応じて光子を発生させる。第2検出部は、蛍光体内の光子数に応じて電気信号を出力する。判定部は、第1検出部に入射された放射線に対して、第1検出部及び第2検出部が共に電気信号を出力しているか否かを判定する。分析部は、第1検出部が出力する電気信号を低エネルギー領域の放射線とし、第1検出部及び第2検出部が共に電気信号を出力していると判定部が判定した場合に第2検出部が出力する電気信号を高エネルギー領域の放射線とする。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、放射線検出装置、放射線分析装置及び放射線検出方法に関する。
放射線を検出する場合、シンチレータなどの蛍光体に放射線を入射し、蛍光体が発生させた光子(フォトン)をアバランシェフォトダイオードや光電子増倍管などによって検出する方法が知られている。蛍光体が発生させる光子数は、蛍光体に入射される放射線のエネルギーに比例する。従って、蛍光体が発生させる光子数に応じてアバランシェフォトダイオードなどが発生させるパルスを計数することにより、放射線のエネルギーを測定することが可能である。
ただし、アバランシェフォトダイオードなどでは、光子によってだけでなく熱励起によってもパルスが発生する。光子によらないパルスは、放射線の検出においてノイズとなる。そこで、パルスに対してノイズレベルの閾値を設定し、ノイズレベルより大きなパルスのみを検出することにより、エネルギー分解能の低下を防止することは公知である。
特開2009−79969号公報
しかしながら、ノイズレベルの閾値を設定すると、ノイズに埋もれてしまう程の低エネルギーの信号を検出することができない。また、放射線源(光源)と光子の検出とを同期させても、ノイズはランダムに発生してしまう。本発明が解決しようとする課題は、エネルギー分解領域を狭めることなく、エネルギー分解能の低下を防止することができる放射線検出装置、放射線分析装置及び放射線検出方法を提供することである。
実施形態の放射線検出装置は、第1検出部と、蛍光体と、第2検出部と、判定部と、分析部と、を有する。第1検出部は、入射される放射線のエネルギーに応じて電気信号を出力する。蛍光体は、第1検出部を透過した放射線が入射されることにより、放射線のエネルギーに応じて光子を発生させる。第2検出部は、蛍光体内の光子数に応じて電気信号を出力する。判定部は、第1検出部に入射された放射線に対して、第1検出部及び第2検出部が共に電気信号を出力しているか否かを判定する。分析部は、第1検出部が出力する電気信号を低エネルギー領域の放射線とし、第1検出部及び第2検出部が共に電気信号を出力していると判定部が判定した場合に第2検出部が出力する電気信号を高エネルギー領域の放射線とする。
フォトンカウンティング・デバイス(光子検出器)の動作例を示す図。 実施形態にかかる放射線検出装置の構成例を示す構成図。 実施形態にかかる放射線検出装置の内部における信号ダイアグラム及び論理評価を示す図表。 実施形態にかかる放射線検出装置の内部で生成される信号例を示すタイミングチャート。 実施形態にかかる放射線検出装置を有する放射線分析装置の構成例を示す構成図。 図5に示した放射線分析装置における放射線検出装置100の位置を模式的に示した模式図。 検出器に備えられた放射線検出装置の構成例(実施例)を示す構成図。
(背景)
まず、本発明がなされるに至った背景について説明する。図1は、フォトンカウンティング・デバイス(光子検出器)の動作例を示す図である。例えば、逆電圧を降伏電圧以上に設定したガイガーモードで動作するアバランシェフォトダイオード(APD)を有するフォトンカウンティング・デバイスは、光子数に応じた波高のパルス(フォトンカウンター信号)を生成し、パルスの波高又は電荷量を測定することによって光子数を計数する。
しかし、APDは、光子だけでなく、デバイスを構成する材料に起因する電子の熱励起によっても光子相当パルス(即ちノイズ)を発生させる。そこで、フォトンカウンティング・デバイスは、パルスの波高に適切な閾値を設定し、閾値を超える波高のパルスのみを有効な信号とすることにより、ノイズの影響を少なくしている。つまり、フォトンカウンティング・デバイスは、フォトンカウンター信号が閾値を超えた場合に信号検出のトリガーとなるトリガー信号を生成し、トリガー信号に応じてゲート信号(Gate)を形成する。ゲート信号は、パルスを測定するために用いる信号であり、パルスに対する積分開始と終了を特定する信号である。
このように、フォトンカウンティング・デバイスは、パルス(フォトンカウンター信号)に対してある閾値を設定し、ノイズレベルより大きなパルスのみを検出する。ただし、上述したように、ノイズレベルの閾値を設定すると、ノイズに埋もれてしまう程の低エネルギーの信号を検出することができない。また、パルスが発生するタイミングは、ランダムである。そこで、実施形態にかかる放射線検出装置は、閾値の値を大きくしすぎることにより低エネルギーの信号を検出できなくなること、及び閾値の値を小さくしすぎることによりエネルギー分解能が低下することを防止するように構成されている。
(実施形態)
図2は、実施形態にかかる放射線検出装置100の構成例を示す構成図である。図2に示すように、放射線検出装置100は、直接検出器(第1検出部)101、シンチレータ(蛍光体)102、光子検出器(第2検出部)103、反射材104、判定部105、及び分析部106を有する。
図2において、直接検出器101は、上方から放射線が入射される。例えば、直接検出器101は、Liを拡散層に用いるリチウムドリフト型検出器である。直接検出器101は、高純度の半導体検出器であってもよい。また、直接検出器101は、フォトダイオードに用いられるSi pn接合型のダイオードであってもよいし、Ge、Si、CdTe又はCZTなどを材料として構成されてもよい。直接検出器101がダイオードである場合、例えば空乏層の厚さを、赤外光の受光などに用いられる10〜300μm程度の厚さの拡散層とする。また、直接検出器101は、空乏層を広げるために例えば10〜200V程度の電圧が印加される。
直接検出器101は、入射される放射線(γ線やX線などの放射線光子)のエネルギーにほぼ比例する個数の電子・正孔対を生成する。そして、直接検出器101は、生成された電荷Qを図示しないコンデンサ(容量C)に蓄積した後に放電することにより、放射線のエネルギーにほぼ比例する波高の電圧パルス(電圧V)を生成し、生成した電圧パルスを判定部105及び分析部106に対して出力する。つまり、直接検出器101は、Q=CVの関係式で示される電荷量を蓄積することによって放射線のエネルギーを電気信号に変換している。また、直接検出器101に入射される放射線のエネルギーと、直接検出器101が生成するパルスが示す波高(又は電荷量)とは線形関係にある。なお、直接検出器101は、アバランシェフォトダイオード、あるいはフォトダイオードであってもよい。
また、物質(直接検出器101も含む)には阻止能と呼ばれる放射線に対する耐性がある。即ち、直接検出器101は、エネルギーの低い放射線を検出するとともにシンチレータ102に対して遮断し、エネルギーの高い放射線をシンチレータ102に対して透過させる。
シンチレータ102は、直接検出器101を透過した放射線が入射されることにより、放射線のエネルギーにほぼ比例する光子を発生させる蛍光体である。つまり、シンチレータ102は、放射線が入射されると可視光を発生させ、可視光を光子検出器103に対して照射する。シンチレータ102は、例えば1mm×1mm又は0.5mm×0.5mmの領域によって空間分解能を定義されている。
光子検出器103は、シンチレータ102を挟んで直接検出器101と対向するように設けられ、シンチレータ102内の光子数にほぼ比例する波高の電圧パルスを生成し、生成した電圧パルスを判定部105及び分析部106に対して出力する。具体的には、光子検出器103は、例えばガイガーモードで個別に動作する複数のAPDピクセル(図示せず)が2次元に配列されて並列接続されたフォトンカウンティング・デバイスである。各APDピクセルは、光子を検出した場合、入射された光子数にかかわらず所定の電圧パルスを出力する。従って、光子検出器103は、全APDピクセルが出力する電圧パルスの総和となる電圧パルス(光子数に相当するパルス)を出力する。ここで、光子検出器103は、光子が入射されたAPDピクセル数を光子数としている。
このように、シンチレータ102及び光子検出器103は、光子検出器103が光子を検出することによってシンチレータ102に入射された放射線を間接的に検出する間接検出器を構成している。なお、光子検出器103は、フォトダイオード、アバランシェフォトダイオード、ガイガーモードで動作するシリコン材料による光電子増倍素子(シリコンフォトマルチプライヤー(Si-PM))、及び光電子増倍管などキャリア増倍機構を有する他の検出素子であってもよい。
反射材104は、可視光を高確率で散乱又は反射する部材であり、放射線を入射されることによってシンチレータ102が発生させた光子を光子検出器103へ導くために設けられている。例えば、反射材104は、テフロン(登録商標)テープ又はESR(登録商標)などの高分子反射材である。シンチレータ102は、光子検出器103が対向するように配置されている面を除いて、反射材104により被覆されている。
判定部105は、CFD(Constant Fraction Discriminator)107,108及び論理判定部109を有し、直接検出器101に入射された放射線に対して、直接検出器101及び光子検出器103が共に電気信号を出力しているか否かなどを判定する(図4参照)。
CFD107は、直接検出器101が出力した電圧パルスの波高(Vp1)が閾値(Vth1)を超えているか否かを判定し、判定結果を論理判定部109に対して出力する。つまり、CFD107は、閾値Vth1以下の信号をノイズとみなす。CFD108は、光子検出器103が出力した電圧パルスの波高(Vp2)が閾値(Vth2)を超えているか否かを判定し、判定結果を論理判定部109に対して出力する。つまり、CFD108は、閾値Vth2以下の信号をノイズとみなす。
論理判定部109は、CFD107及びCFD108から受入れた判定結果を論理判定し、判定結果を分析部106に対して出力する。例えば、論理判定部109は、直接検出器101に入射された放射線に対して、直接検出器101が電圧パルスを発生させ、光子検出器103が電圧パルスを発生させていない場合には、その旨を示す判定結果を後述する第1分析部111に対して出力する。また、論理判定部109は、直接検出器101に入射された放射線に対して、直接検出器101及び光子検出器103が共に電圧パルスを発生させている場合には、その旨を示す判定結果を後述する積分部110に対して出力する。
なお、直接検出器101が出力する電圧パルス、及び光子検出器103が出力する電圧パルスは、それぞれ配線によって分岐され、判定部105及び分析部106に対して入力されている(パルス分岐)。また、直接検出器101の応答速度は、例えばダイオードの容量、寄生抵抗、及びキャリアが空乏層を横切る時間(ドリフト速度)によって決定される。
シンチレータ102及び光子検出器103が構成する間接検出器の応答速度は、放射線を光子へ変換するシンチレータ102と、蛍光光子を受光する光子検出器103の応答速度の畳み込みによって決定される。そこで、シンチレータ102は、Lu(ルテシウム)を母材とする蛍光材料であるLu2(1−x)2xSiO:Ce(LYSO)や、Lu(1−x)GdSiO:Ce(LGSO)などの高速応答可能な部材が用いられることが好ましい。シンチレータ102は、LuGd(1−x)SiO(LGSO)又はGdAlGaG:Ce(GAGG)であってもよい。なお、Ceは、添加剤である。
直接検出器101及び光子検出器103の応答時間は、例えば100〜500ns程度となる。ここで、放射線に対して直接検出器101が電圧パルスを発生させたタイミングと、直接検出器101が電圧パルスを発生させた放射線が直接検出器101を透過して発生させた光子によって光子検出器103が電圧パルスを発生させたタイミングとがほぼ同じであるか否かを論理判定部109が判定可能なように、例えば直接検出器101が電圧パルスを出力する配線には遅延回路(図示せず)が設けられている。
分析部106は、積分部110、第1分析部111及び第2分析部112を有する。積分部110は、論理判定部109から受入れた判定結果を動作開始のトリガーとして、光子検出器103が出力した電圧パルスを積分し、第2分析部112に対して出力する。つまり、積分部110は、直接検出器101に入射された放射線に対して、直接検出器101及び光子検出器103が共に電圧パルスを出力したと判定部105が判定したときに、光子検出器103が出力する電圧パルスの積分を開始し、電圧パルスの積分結果を第2分析部112に対して出力する。
第1分析部111は、例えば波高分析器(Pulse Height Analyzer)などを含み、論理判定部109から受入れた判定結果を動作開始のトリガーとして、直接検出器101から受入れた閾値Vth1を超える電圧パルスを低エネルギー領域の放射線として検出(例えば波高分析又は電荷量分析)する。なお、第1分析部111は、直接検出器101から受入れた閾値Vth1を超える全ての電圧パルスを低エネルギー領域の放射線として検出するように構成されてもよい。
第2分析部112は、例えば波高分析器などを含み、積分部110から受入れた電圧パルスの積分結果を、高エネルギー領域の放射線として検出(例えば波高分析又は電荷量分析)する。
そして、分析部106は、第1分析部111及び第2分析部112が検出した放射線を、例えばエネルギー領域ごとの頻度を示すヒストグラムなどの分析結果として出力する。
次に、放射線検出装置100の動作について説明する。図3は、放射線検出装置100の内部における信号ダイアグラム及び論理評価を示す図表である。図4は、放射線検出装置100の内部で生成される信号例を示すタイミングチャートである。なお、図3に示した動作には、図2に示した対応する機能ブロックと同じ数値の符号が付してある。また、図4に示したA〜Dの信号は、図2に示したA〜Dの位置における信号である。
図3(a)に示すように、直接検出器101は、放射線が入射されると、入射した放射線のエネルギーに比例した波高Vp1の電圧パルスを出力する。CFD107は、波高Vp1が閾値Vth1を超えているか否かを判定する(107a)。光子検出器103は、シンチレータ102で発生した光子を検出すると、検出した光子数に比例した波高Vp2の電圧パルスを出力する。CFD108は、波高Vp2が閾値Vth2を超えているか否かを判定する(108a)。
図3(b)及び図4(信号A,B)に示すように、CFD107は、Vp1>Vth1である場合には信号”1”を出力し、Vp1>Vth1でない場合には信号”0”を出力する。また、図3(b)及び図4(信号C,D)に示すように、CFD108は、Vp2>Vth2である場合には信号”1”を出力し、Vp2>Vth2でない場合には信号”0”を出力する。
論理判定部109は、CFD107から信号”0”を受入れ、CFD108から信号”0”を受入れた場合、信号を破棄する(論理判定109a:破棄)。論理判定部109は、CFD107から信号”0”を受入れ、CFD108から信号”1”を受入れた場合、信号を破棄する(論理判定109b:破棄)。論理判定部109は、CFD107から信号”1”を受入れ、CFD108から信号”0”を受入れた場合、その旨を示す信号”1”を第1分析部111に対して出力する(論理判定109c:直接検出モード)。論理判定部109は、CFD107から信号”1”を受入れ、CFD108から信号”1”を受入れた場合、その旨を示す信号”1”(トリガーパルス)を積分部110に対して出力し、積分部110の積分期間を決めるGate信号を積分部110に対して出力する(論理判定109d:間接検出モード)。
第1分析部111は、直接検出器101が出力した電圧パルスを低エネルギー領域の放射線として検出する。第2分析部112は、積分部110が積分した結果を高エネルギー領域の放射線として検出する。
このように、実施形態にかかる放射線検出装置100は、直接検出器101が出力する電気信号を低エネルギー領域の放射線とし、直接検出器101及び光子検出器103が共に電気信号を出力していると判定部105が判定した場合に光子検出器103が出力する電気信号を高エネルギー領域の放射線とするので、エネルギー分解領域を狭めることなく、エネルギー分解能の低下を防止することができる。
(実施例)
次に、放射線検出装置100を有する放射線分析装置について説明する。図5は、放射線検出装置100を有する放射線分析装置の構成例を示す構成図である。図6は、図5に示した放射線分析装置における放射線検出装置100の位置を模式的に示した模式図である。放射線分析装置は、フォトンカウンティングCTを実行可能なX線CT装置である。すなわち、放射線分析装置は、放射線検出装置100を備え、フォトンカウンティングによって被検体を透過したX線に由来する光子も計数することにより、SN比の高いX線CT画像データを再構成可能な装置である。
個々の光子は、異なるエネルギーを有する。フォトンカウンティングCTでは、光子のエネルギー値の計測を行なうことにより、X線のエネルギー成分の情報を得ることができる。フォトンカウンティングCTでは、1種類の管電圧でX線を照射することで収集されたデータを複数のエネルギー成分に分けて画像化することができる。
図5に示すように、放射線分析装置は、架台装置10と、寝台装置20と、コンソール装置30とを有する。
架台装置10は、被検体PにX線を照射し、被検体Pを透過したX線を計数する装置であり、X線照射制御部11と、X線発生装置12と、検出器13(放射線検出装置100を含む)と、収集部14と、回転フレーム15と、架台駆動部16とを有する。
回転フレーム15は、X線発生装置12と検出器13とを被検体Pを挟んで対向するように支持し、後述する架台駆動部16によって被検体Pを中心した円軌道にて高速に回転する円環状のフレームである。
X線発生装置(放射線源)12は、X線を発生し、発生したX線を被検体Pへ照射する装置であり、X線管12aと、ウェッジ12bと、コリメータ12cとを有する。
X線管12aは、後述するX線発生装置12により供給される高電圧により被検体PにX線ビームを照射する真空管であり、回転フレーム15の回転にともなって、X線ビームを被検体Pに対して照射する。X線管12aは、ファン角及びコーン角を持って広がるX線ビームを発生する。
ウェッジ12bは、X線管12aから曝射されたX線のX線量を調節するためのX線フィルタである。具体的には、ウェッジ12bは、X線管12aから被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管12aから曝射されたX線を透過して減衰するフィルタである。
例えば、ウェッジ12bは、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したフィルタである。なお、ウェッジは、ウェッジフィルター(wedge filter)や、ボウタイフィルター(bow-tie filter)とも呼ばれる。また、放射線分析装置は、撮影条件に応じて切り替えられる複数種類のウェッジ12bを有する。例えば、後述するX線照射制御部11は、撮影条件に応じてウェッジ12bを切り替える。例えば、X線発生装置12は、2種類のウェッジを有する。
コリメータ12cは、後述するX線照射制御部11の制御により、ウェッジ12bによってX線量が調節されたX線の照射範囲を絞り込むためのスリットである。
X線照射制御部11は、高電圧発生部として、X線管12aに高電圧を供給する装置であり、X線管12aは、X線照射制御部11から供給される高電圧を用いてX線を発生する。X線照射制御部11は、X線管12aに供給する管電圧や管電流を調整することで、被検体Pに対して照射されるX線量を調整する。
また、X線照射制御部11は、ウェッジ12bの切り替えを行なう。また、X線照射制御部11は、コリメータ12cの開口度を調整することにより、X線の照射範囲(ファン角やコーン角)を調整する。なお、放射線分析装置は、複数種類のウェッジを、操作者が手動で切り替えるものであってもよい。
架台駆動部16は、回転フレーム15を回転駆動させることによって、被検体Pを中心とした円軌道上でX線発生装置12と検出器13とを旋回させる。
検出器13は、図6に示した位置に放射線検出装置100を備え、X線が入射するごとに、当該X線のエネルギー値を計測可能な信号を出力する。X線は、例えば、X線管12aから照射され被検体Pを透過したX線である。放射線分析装置は、演算処理を行なうことで、放射線検出装置100が検出した放射線のエネルギー値を計測することができる。
図7は、検出器13に備えられた放射線検出装置100の構成例(実施例)を示す構成図である。なお、図7に示した放射線検出装置100の実施例においては、図2に示した対応する機能ブロックと同じ数値の符号が付してある。実施例における放射線検出装置100は、直接検出器101b、シンチレータ102b、光子検出器103b、反射材(図示せず)、コンパレータ107b,108b、論理判定部109b、積分部110b、及び波高分析器111b,112bを有する。光子検出器103bは、複数のAPDピクセルpicを有する。
収集部14(図5)は、検出器13の出力信号を用いた計数処理の結果である計数情報を収集する。すなわち、収集部14は、検出器13から出力される個々の信号を弁別して、計数情報を収集する。計数情報は、X線管12aから照射され被検体Pを透過したX線が入射するごとに検出器13が出力した個々の信号から収集される情報である。具体的には、検出器13に入射したX線の計数値とエネルギー値とが対応付けられた情報である。収集部14は、収集した計数情報を、コンソール装置30に送信する。
寝台装置20は、被検体Pを載せる装置であり、天板22と、寝台駆動装置21とを有する。天板22は、被検体Pが載置される板であり、寝台駆動装置21は、天板22をZ軸方向へ移動して、被検体Pを回転フレーム15内に移動させる。
なお、架台装置10は、例えば、天板22を移動させながら回転フレーム15を回転させて被検体Pをらせん状にスキャンするヘリカルスキャンを実行する。または、架台装置10は、天板22を移動させた後に被検体Pの位置を固定したままで回転フレーム15を回転させて被検体Pを円軌道にてスキャンするコンベンショナルスキャンを実行する。または、架台装置10は、天板22の位置を一定間隔で移動させてコンベンショナルスキャンを複数のスキャンエリアで行なうステップアンドシュート方式を実行する。
コンソール装置30は、操作者による放射線分析装置の操作を受け付けるとともに、架台装置10によって収集された計数情報を用いてX線CT画像データを再構成する装置である。コンソール装置30は、入力装置31と、表示装置32と、スキャン制御部33と、前処理部34と、投影データ記憶部35と、画像再構成部36と、画像記憶部37と、制御部38とを有する。
入力装置31は、放射線分析装置の操作者が各種指示や各種設定の入力に用いるマウスやキーボード等を有し、操作者から受け付けた指示や設定の情報を、制御部38に転送する。例えば、入力装置31は、操作者から、X線CT画像データの撮影条件や、X線CT画像データを再構成する際の再構成条件や、X線CT画像データに対する画像処理条件等を受け付ける。
表示装置32は、操作者によって参照されるモニタであり、制御部38による制御のもと、X線CT画像データを操作者に表示したり、入力装置31を介して操作者から各種指示や各種設定等を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したりする。
スキャン制御部33は、後述する制御部38の制御のもと、X線照射制御部11、架台駆動部16、収集部14及び寝台駆動装置21の動作を制御することで、架台装置10における計数情報の収集処理を制御する。
前処理部34は、収集部14から送信された計数情報に対して、対数変換処理、オフセット補正、感度補正、ビームハードニング補正等の補正処理を行なうことで、投影データを生成する。
投影データ記憶部35は、前処理部34により生成された投影データを記憶する。すなわち、投影データ記憶部35は、X線CT画像データを再構成するための投影データ(補正済み計数情報)を記憶する。なお、以下では、投影データを計数情報として記載する場合がある。
画像再構成部36は、投影データ記憶部35が記憶する投影データを用いてX線CT画像データを再構成する。再構成方法としては、種々の方法があり、例えば、逆投影処理が挙げられる。また、逆投影処理としては、例えば、FBP(Filtered Back Projection)法による逆投影処理が挙げられる。また、画像再構成部36は、X線CT画像データに対して各種画像処理を行なうことで、画像データを生成する。画像再構成部36は、再構成したX線CT画像データや、各種画像処理により生成した画像データを画像記憶部37に格納する。
ここで、フォトンカウンティングCTで得られる計数情報から生成された投影データには、被検体Pを透過することで減弱されたX線のエネルギー情報が含まれている。このため、画像再構成部36は、例えば、特定のエネルギー成分のX線CT画像データを再構成することができる。また、画像再構成部36は、例えば、複数のエネルギー成分それぞれのX線CT画像データを再構成することができる。
また、画像再構成部36は、例えば、各エネルギー成分のX線CT画像データの各画素にエネルギー成分に応じた色調を割り当て、エネルギー成分に応じて色分けされた複数のX線CT画像データを生成することができ、更に、これら複数のX線CT画像データを重畳した画像データを生成することができる。
また、画像再構成部36は、物質固有のK吸収端を利用して、当該物質の同定が可能となる画像データを生成することができる。K吸収端の前後では、X線の減弱係数が大きく異なるため、計数値も大きく変化する。例えば、画像再構成部36は、K吸収端より小さいエネルギー領域の計数情報を再構成した画像データと、当該K吸収端より大きいエネルギー領域の計数情報を再構成した画像データとを差分した差分画像データを生成する。例えば、造影剤の主成分のK吸収端を用いて生成された差分画像データは、当該造影剤が存在する領域が主に描出された画像となる。また、画像再構成部36が生成する他の画像データとしては、単色X線画像データや密度画像データ、実効原子番号画像データ等が挙げられる。
制御部38は、架台装置10、寝台装置20及びコンソール装置30の動作を制御することによって、放射線分析装置の全体制御を行う。具体的には、制御部38は、スキャン制御部33を制御することで、架台装置10で行なわれるCTスキャンを制御する。また、制御部38は、前処理部34や、画像再構成部36を制御することで、コンソール装置30における画像再構成処理や画像生成処理を制御する。また、制御部38は、画像記憶部37が記憶する各種画像データを、表示装置32に表示するように制御する。
従って、上述した放射線分析装置は、放射線検出装置100の検出可能エネルギー範囲の下限が低エネルギー側へ拡張されているため、物質弁別能が向上し、例えば、骨(Ca)などの弁別が可能である。
なお、放射線検出装置100は、上述したX線CT装置以外にも用いられる。例えば、放射線検出装置100は、X線診断装置、PET(Positron Emission computed Tomography)装置及びSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置等の核医学イメージング装置、並びにX線CT装置と核医学イメージング装置とを組み合わせた「PET−CT装置」及び「SPECT−CT装置」等にも用いられる。また、放射線検出装置100は、PET装置の受光部として用いられ、MRI(磁気共鳴画像装置)が組み合わされた装置を構成してもよい。
また、本発明のいくつかの実施形態を複数の組み合わせによって説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規の実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 架台装置
13 検出器
20 寝台装置
30 コンソール装置
100 放射線検出装置
101 直接検出器
102 シンチレータ
103 光子検出器
104 反射材
105 判定部
106 分析部
107,108 CFD
109 論理判定部
110 積分部
111 第1分析部
112 第2分析部

Claims (11)

  1. 入射される放射線のエネルギーに応じて電気信号を出力する第1検出部と、
    前記第1検出部を透過した放射線が入射されることにより、放射線のエネルギーに応じて光子を発生させる蛍光体と、
    前記蛍光体内の光子数に応じて電気信号を出力する第2検出部と、
    前記第1検出部に入射された放射線に対して、前記第1検出部及び前記第2検出部が共に電気信号を出力しているか否かを判定する判定部と、
    前記第1検出部が出力する電気信号を低エネルギー領域の放射線とし、前記第1検出部及び前記第2検出部が共に電気信号を出力していると前記判定部が判定した場合に前記第2検出部が出力する電気信号を高エネルギー領域の放射線とする分析部と、
    を有する放射線検出装置。
  2. 前記第1検出部は、
    入射される放射線のエネルギーにほぼ比例する波高の電圧パルスを出力し、
    前記蛍光体は、
    放射線のエネルギーにほぼ比例する光子を発生させ、
    前記第2検出部は、
    前記蛍光体内の光子数にほぼ比例する波高の電圧パルスを出力し、
    前記分析部は、
    前記第1検出部に入射された放射線に対して、前記第1検出部及び前記第2検出部が共に電圧パルスを出力したと前記判定部が判定したときに、前記第2検出部が出力する電圧パルスの積分を開始して高エネルギー領域の放射線とする
    請求項1に記載の放射線検出装置。
  3. 前記蛍光体は、
    可視光を高確率で散乱又は反射する反射材、及び前記第2検出部によって覆われている
    請求項1に記載の放射線検出装置。
  4. 前記第1検出部は、
    リチウムドリフト型又は高純度型の半導体検出器である
    請求項1に記載の放射線検出装置。
  5. 前記第2検出部は、
    アバランシェフォトダイオード、光電子増倍管又はフォトダイオードである
    請求項1に記載の放射線検出装置。
  6. 前記第2検出部は、
    ガイガーモードで動作するシリコン材料の光電子増倍素子である
    請求項1に記載の放射線検出装置。
  7. 前記第1検出部は、
    アバランシェフォトダイオード、光電子増倍管又はフォトダイオードである
    請求項1に記載の放射線検出装置。
  8. 前記蛍光体は、
    LuGd(1−x)SiO(LYSO)、Lu2(1−x)2xSiO:Ce(LYSO)又はGdAlGaG:Ce(GAGG)である
    請求項1に記載の放射線検出装置。
  9. 前記蛍光体は、
    1mm×1mm又は0.5mm×0.5mmの領域によって空間分解能を定義されている
    請求項1に記載の放射線検出装置。
  10. 放射線源と、
    被検体を介して前記放射線源が出力した放射線が入射される請求項1乃至9のいずれか1項に記載の放射線検出装置と、
    を有する放射線分析装置。
  11. 第1検出部に入射される放射線のエネルギーに応じて第1電気信号を出力する工程と、
    前記第1検出部を透過した放射線が入射されて光子を発生させた蛍光体内の光子数に応じて第2電気信号を出力する工程と、
    前記第1検出部に入射された放射線に対して、前記第1電気信号及び前記第2電気信号が共に出力されているか否かを判定する工程と、
    前記第1電気信号を低エネルギー領域の放射線とし、前記第1電気信号及び前記第2電気信号が共に出力されていると判定した場合に前記第2電気信号を高エネルギー領域の放射線とする工程と、
    を含む放射線検出方法。
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