JP2015029884A - 階段歩行検出装置、階段歩行検出方法およびプログラム - Google Patents

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佑樹 ▲高▼野
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渡 伊達
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直己 武石
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    • A61B5/103Detecting, measuring or recording devices for testing the shape, pattern, colour, size or movement of the body or parts thereof, for diagnostic purposes
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    • A61B5/112Gait analysis

Abstract

【課題】被測定者が階段を上昇歩行または下降歩行する際の歩数を精度良く算出すること。
【解決手段】被測定者に装着された加速度センサ、気圧センサによって加速度を表す信号、気圧値を表す信号を取得する(S1)。加速度を表す信号に基づいて被測定者が歩行していることを検知して、被測定者の歩行周期を表す信号を得る(S2)。歩行周期を表す信号に基づいて、被測定者の歩数を計数する(S3)。予め定められた歩行周期数を単位期間として気圧値を表す信号の平均化を行い、単位期間毎の平均化気圧値を表す信号を作成する(S4)。第1の単位期間から第2の単位期間までの平均化気圧値の変化を求め、その変化に基づいて第2の単位期間の被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを判定する(S5)。その判定結果に応じて、計数された被測定者の歩数のうち被測定者が階段を上昇歩行または下降歩行した歩数を求める(S6)。
【選択図】図10

Description

この発明は階段歩行検出装置に関し、より詳しくは、被測定者が階段を歩行する際の歩数を算出する階段歩行検出装置に関する。
また、この発明は、被測定者が階段を歩行する際の歩数を算出する階段歩行検出方法に関する。
また、この発明は、そのような階段歩行検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
従来、例えば特許文献1(特許第3978700号明細書)には、気圧センサを用いて階段昇降を判別する技術が開示されている。具体的には、同文献では、気圧センサの信号を、カットオフ周波数を10Hzとした第1のローパスフィルタを通し、微分し、さらにカットオフ周波数を0.3Hzとした第2のローパスフィルタを通し、この第2のローパスフィルタから出力された気圧信号に基づいて昇降動作を判定している。そして、その気圧信号および歩数センサ(加速度センサを含む。)から運動状態を判別して消費カロリを求めている。
特許第3978700号明細書
従来例(特許文献1)の技術では、気圧センサの信号をローパスフィルタを通しているので、例えば風による大気圧の揺らぎのようなノイズ除去を行えるかも知れない。
しかしながら、例えば被測定者が階段を歩行する際は、歩行に伴う要因(例えば、装置を収容したポケットの歩行に伴う容積変動、歩行によって生じる風など)によって気圧センサの出力が変動する。特に、被測定者が装置をズボンのサイドポケットに入れている場合、階段を上昇歩行する際は前脚が上の段へ向けて大きく上げられ、階段を下降歩行する際は下の段へ向けて大きく下げられるため、サイドポケットの容積変動も大きくなり、気圧センサの出力変動も大きくなる。従来例の技術では、実際には、このような階段歩行に伴う気圧センサの出力変動を有効に除去することができない、という問題がある。
また、被測定者が階段を上昇歩行する際は、前脚が上の段へ着くとき、平地を歩行している場合に比して踏み降ろしの加速度が小さくなる。このため、上記歩数センサ(加速度センサを含む。)によって被測定者が歩行していないと誤判断される、という問題がある。
これらの結果、従来例の技術は、被測定者が階段を上昇歩行または下降歩行する際の歩数を算出ためには実用レベルに達していなかった。
そこで、この発明の課題は、被測定者が階段を上昇歩行または下降歩行する際の歩数を精度良く算出できる階段歩行検出装置を提供することにある。
また、この発明の課題は、被測定者が階段を上昇歩行または下降歩行する際の歩数を精度良く算出できる階段歩行検出方法を提供することにある。
また、この発明の課題は、そのような階段歩行検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の階段歩行検出装置は、
被測定者に装着され、その被測定者が示す加速度を表す信号を出力する加速度センサと、
上記被測定者に装着され、その被測定者の周りの気圧値を表す信号を出力する気圧センサと、
上記加速度を表す信号に基づいて、予め定められた歩行検知アルゴリズムによって上記被測定者が歩行していることを検知して、上記被測定者の歩行周期を表す信号を取得する歩行検知部と、
上記歩行周期を表す信号に基づいて、上記被測定者の歩数を計数する歩数算出部と、
予め定められた歩行周期数を単位期間として上記気圧値を表す信号の平均化を行い、その平均化によって得られた上記単位期間毎の平均化気圧値を表す信号を作成する気圧値平均化部と、
上記単位期間のうち第1の単位期間からその第1の単位期間よりも予め定められた単位期間数だけ後の第2の単位期間までの上記平均化気圧値の変化を求め、その変化に基づいて上記第2の単位期間の上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを判定する階段判定部と、
上記階段判定部による判定結果に応じて、上記計数された被測定者の歩数のうち上記被測定者が階段を上昇歩行または下降歩行した歩数を求める階段歩数算出部と
を備える。
本明細書で、加速度センサや気圧センサが被測定者に「装着され」とは、加速度センサや気圧センサが被測定者の身体とともに移動する状態になっていることを広く意味する。例えばクリップ付きケーシングなどを介して被測定者の衣服に取り付けられてもよいし、被測定者のポケット(例えば胸ポケットやズボンのサイドポケット)に収容されてもよい。
また、「歩行周期」とは、被測定者が1歩だけ歩くのに要する期間を指す。
また、上記「第1の単位期間からその第1の単位期間よりも予め定められた単位期間数だけ後の第2の単位期間までの上記平均化気圧値の変化」は、第1の単位期間の平均化気圧値と第2の単位期間の平均化気圧値との間の差分値であってもよいし、第1の単位期間から第2の単位期間までの平均化気圧値の上記単位期間毎の変化の積分値であってもよい。
この発明の階段歩行検出装置では、加速度センサが、被測定者に装着され、その被測定者が示す加速度を表す信号を出力する。また、気圧センサが、上記被測定者に装着され、その被測定者の周りの気圧値を表す信号を出力する。歩行検知部は、上記加速度を表す信号に基づいて、予め定められた歩行検知アルゴリズムによって上記被測定者が歩行していることを検知して、上記被測定者の歩行周期を表す信号を取得する。歩数算出部は、上記歩行周期を表す信号に基づいて、上記被測定者の歩数を計数する。気圧値平均化部は、予め定められた歩行周期数を単位期間として上記気圧値を表す信号の平均化を行い、その平均化によって得られた上記単位期間毎の平均化気圧値を表す信号を作成する。階段判定部は、上記単位期間のうち第1の単位期間からその第1の単位期間よりも予め定められた単位期間数だけ後の第2の単位期間までの上記平均化気圧値の変化を求め、その変化に基づいて上記第2の単位期間の上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを判定する。階段歩数算出部は、上記階段判定部による判定結果に応じて、上記計数された被測定者の歩数のうち上記被測定者が階段を上昇歩行または下降歩行した歩数を求める。
ここで、従来例に関して述べたように、例えば被測定者が装置をズボンのサイドポケットに入れて歩行した際に、歩行周期に伴って脚が前後に振れることによりサイドポケットの容積変動が生じ、これに伴って気圧センサの出力が変動する場合がある。しかしながら、この発明の階段歩行検出装置では、上述のように、気圧値平均化部が、上記単位期間毎に上記気圧値を表す信号の平均化を行い、その平均化によって得られた上記単位期間毎の平均化気圧値を表す信号を作成する。そして、階段判定部は、上記第1の単位期間から上記第2の単位期間までの上記平均化気圧値の変化を求め、その変化に基づいて上記第2の単位期間の上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを判定する。したがって、たとえ被測定者の歩行周期に伴うサイドポケットの容積変動などのせいで上記気圧センサの出力が変動したとしても、その気圧センサの出力変動は平均化されて、上記階段判定部による上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かの判定に対して実質的に影響を与えなくなる。この結果、この階段歩行検出装置によれば、被測定者が階段を上昇歩行または下降歩行する際の歩数を精度良く算出できる。
一実施形態の階段歩行検出装置では、
上記歩行検知アルゴリズムは、上記加速度を表す信号が予め定められた閾値を超えたか否かに基づいて上記被測定者が歩行しているか否かを判定するようになっており、
上記気圧値を表す信号が低下しつつある期間について、上記歩行検知アルゴリズムによる上記被測定者が歩行しているか否かの判定を、上記被測定者が歩行していると判定する傾向が強くなるように緩和する歩行判定制御部を備えたことを特徴とする。
ここで、判定を「上記被測定者が歩行していると判定する傾向が強くなるように緩和する」ためには、上記閾値を低下させてもよいし、一方、上記加速度センサの出力値そのものを増幅して大きくしてもよい。
この一実施形態の階段歩行検出装置では、上記歩行検知アルゴリズムは、上記加速度を表す信号が予め定められた閾値を超えたか否かに基づいて上記被測定者が歩行しているか否かを判定するようになっている(このような歩行検知アルゴリズム自体は、例えば特開2009−223744号公報に開示されているように公知である。)。ここで、従来例に関して述べたように、被測定者が階段を上昇歩行する際は、前脚が上の段へ着くとき、平地歩行の場合に比して踏み降ろしの加速度が小さくなる。しかしながら、この一実施形態の階段歩行検出装置では、歩行判定制御部が、上記気圧値を表す信号が低下しつつある期間について、上記歩行検知アルゴリズムによる上記被測定者が歩行しているか否かの判定を、上記被測定者が歩行していると判定する傾向が強くなるように緩和する。したがって、被測定者が階段を上昇歩行する場合であっても、上記被測定者が歩行していることを容易に検知できる。この結果、上述の歩数算出部、気圧値平均化部、階段判定部、および階段歩数算出部が機能して、被測定者が階段を上昇歩行する際の歩数を精度良く算出できる。
一実施形態の階段歩行検出装置では、
上記加速度センサは互いに直交する3軸方向の加速度を表す信号を出力し、
上記歩行検知部が用いる上記歩行検知アルゴリズムは、上記3軸方向の加速度の合成ベクトルの大きさが上記閾値を超えたか否かに基づいて上記被測定者が歩行しているか否かを判定することを特徴とする。
この一実施形態の階段歩行検出装置では、上記加速度センサは互いに直交する3軸方向の加速度を表す信号を出力する。そして、上記歩行検知部が用いる上記歩行検知アルゴリズムは、上記3軸方向の加速度の合成ベクトルの大きさが上記閾値を超えたか否かに基づいて上記被測定者が歩行しているか否かを判定する。したがって、上記被測定者が歩行しているか否かを比較的簡単な処理で判定することができる。また、仮に上記加速度センサの3軸方向の加速度のそれぞれが閾値を超えたか否かに基づいて判定する場合は、上記被測定者に対して上記加速度センサの装着方向が固定される必要があるため、煩わしい。これに対して、この一実施形態の階段歩行検出装置では、上記被測定者に対して上記加速度センサの装着方向が固定される必要が無く、上記被測定者に対して上記加速度センサが装着されていれば足りる。すなわち、例えばクリップ付きケーシングなどを介して被測定者の衣服に取り付けられてもよいし、被測定者のポケット(例えば胸ポケットやズボンのサイドポケット)に収容されてもよい。
一実施形態の階段歩行検出装置では、上記階段判定部は、上記平均化気圧値の変化として、上記第1の単位期間の平均化気圧値と上記第2の単位期間の平均化気圧値との間の差分値を求め、その差分値に基づいて上記第2の単位期間の上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを判定することを特徴とする。
この一実施形態の階段歩行検出装置では、上記第2の単位期間の上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを、比較的簡単な処理で判定することができる。
一実施形態の階段歩行検出装置では、上記階段判定部は、上記平均化気圧値の変化として、上記第1の単位期間から上記第2の単位期間までの平均化気圧値の上記単位期間毎の変化の積分値を求め、その積分値に基づいて上記第2の単位期間の上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを判定することを特徴とする。
この一実施形態の階段歩行検出装置では、上記第2の単位期間の上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを、上記第1の単位期間の平均化気圧値と上記第2の単位期間の平均化気圧値との間の差分値に基づいて判定する場合に比して、精度良く判定することができる。
一実施形態の階段歩行検出装置では、上記階段判定部は、上記平均化気圧値の変化として、上記第1の単位期間の平均化気圧値と上記第2の単位期間の平均化気圧値との間の差分値と、上記第1の単位期間から上記第2の単位期間までの平均化気圧値の上記単位期間毎の変化の積分値との両方を求め、その差分値と積分値との両方に基づいて上記第2の単位期間の上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを判定することを特徴とする。
この一実施形態の階段歩行検出装置では、上記第2の単位期間の上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを、上記第1の単位期間の平均化気圧値と上記第2の単位期間の平均化気圧値との間の差分値と、上記第1の単位期間から上記第2の単位期間までの平均化気圧値の上記単位期間毎の変化の積分値との一方のみに基づいて判定する場合に比して、精度良く判定することができる。
一実施形態の階段歩行検出装置では、上記歩行検知部が上記歩行周期を表す信号を取得し始めた歩行開始点、上記歩行周期を表す信号の取得を停止した歩行終了点では、上記気圧値平均化部は、それぞれ予め定められた単位期間数だけ、上記歩行開始点を含む単位期間、上記歩行終了点を含む単位期間の各直前の単位期間における平均化気圧値を維持することを特徴とする。
上記歩行検知部が上記歩行周期を表す信号を取得し始めた歩行開始点、上記歩行周期を表す信号の取得を停止した歩行終了点では、被測定者が歩行を開始または終了したのに伴って被測定者の周りに風が生じ、その結果、風による大気圧の揺らぎが生じる。ここで、この一実施形態の階段歩行検出装置は、上記歩行検知部が上記歩行周期を表す信号を取得し始めた歩行開始点、上記歩行周期を表す信号の取得を停止した歩行終了点では、上記気圧値平均化部は、それぞれ予め定められた単位期間数だけ、上記歩行開始点を含む単位期間、上記歩行終了点を含む単位期間の各直前の単位期間における平均化気圧値を維持する。したがって、上記階段判定部が上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを判定する際に、誤判定を防止できる。
別の局面では、この発明の階段歩行検出方法は、
被測定者に装着された加速度センサによって、その被測定者が示す加速度を表す信号を取得するとともに、上記被測定者に装着された気圧センサによって、その被測定者の周りの気圧値を表す信号を取得する信号取得ステップと、
上記加速度を表す信号に基づいて、予め定められた歩行検知アルゴリズムによって上記被測定者が歩行していることを検知して、上記被測定者の歩行周期を表す信号を取得する歩行検知ステップと、
上記歩行周期を表す信号に基づいて、上記被測定者の歩数を計数する歩数算出ステップと、
予め定められた歩行周期数を単位期間として上記気圧値を表す信号の平均化を行い、その平均化によって得られた上記単位期間毎の平均化気圧値を表す信号を作成する気圧値平均化ステップと、
第1の単位期間からその第1の単位期間よりも予め定められた単位期間数だけ後の第2の単位期間までの上記平均化気圧値の変化を求め、その変化に基づいて上記第2の単位期間の上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを判定する階段判定ステップと、
上記階段判定ステップによる判定結果に応じて、上記計数された被測定者の歩数のうち上記被測定者が階段を上昇歩行または下降歩行した歩数を求める階段歩数算出ステップと
を実行する。
この発明の階段歩行検出方法では、気圧値平均化ステップによって、上記単位期間毎に上記気圧値を表す信号の平均化を行い、その平均化によって得られた上記単位期間毎の平均化気圧値を表す信号を作成する。そして、階段判定ステップでは、上記第1の単位期間から上記第2の単位期間までの上記平均化気圧値の変化を求め、その変化に基づいて上記第2の単位期間の上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを判定する。したがって、たとえ被測定者の歩行周期に伴うサイドポケットの容積変動などのせいで上記気圧センサの出力が変動したとしても、その気圧センサの出力変動は平均化されて、上記階段判定ステップによる上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かの判定に対して実質的に影響を与えなくなる。この結果、この階段歩行検出方法によれば、被測定者が階段を上昇歩行または下降歩行する際の歩数を精度良く算出できる。
別の局面では、この発明のプログラムは、上記階段歩行検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
この発明のプログラムは、上記被測定者に上記加速度センサおよび上記気圧センサが装着された状態で、コンピュータによって実行される。これにより、上記階段歩行検出方法を実施でき、その結果、被測定者が階段を上昇歩行または下降歩行する際の歩数を精度良く算出できる。
別の局面では、この発明の階段歩行検出装置は、
被測定者に装着され、その被測定者が示す加速度を表す信号を出力する加速度センサと、
上記被測定者に装着され、その被測定者の周りの気圧値を表す信号を出力する気圧センサと、
上記加速度を表す信号に基づいて、予め定められた歩行検知アルゴリズムによって上記被測定者が歩行していることを検知して、上記被測定者の歩行周期を表す信号を取得する歩行検知部とを備え、上記歩行検知アルゴリズムは、上記加速度を表す信号が予め定められた閾値を超えたか否かに基づいて上記被測定者が歩行しているか否かを判定するようになっており、
上記歩行周期を表す信号に基づいて、上記被測定者の歩数を計数する歩数算出部と、
上記気圧値を表す信号が低下しつつある期間について、上記歩行検知アルゴリズムによる上記被測定者が歩行しているか否かの判定を、上記被測定者が歩行していると判定する傾向が強くなるように緩和する歩行判定制御部を備えたことを特徴とする。
この局面の階段歩行検出装置では、加速度センサが、被測定者に装着され、その被測定者が示す加速度を表す信号を出力する。また、気圧センサが、上記被測定者に装着され、その被測定者の周りの気圧値を表す信号を出力する。歩行検知部は、上記加速度を表す信号に基づいて、予め定められた歩行検知アルゴリズムによって上記被測定者が歩行していることを検知して、上記被測定者の歩行周期を表す信号を取得する。歩数算出部は、上記歩行周期を表す信号に基づいて、上記被測定者の歩数を計数する。
ここで、上記歩行検知アルゴリズムは、上記加速度を表す信号が予め定められた閾値を超えたか否かに基づいて上記被測定者が歩行しているか否かを判定するようになっている。従来例に関して述べたように、被測定者が階段を上昇歩行する際は、前脚が上の段へ着くとき、平地を歩行している場合に比して踏み降ろしの加速度が小さくなる。このため、何の対策も無ければ、被測定者が歩行していないと誤判断される可能性が生ずる。しかし、この局面の階段歩行検出装置では、歩行判定制御部が、上記気圧値を表す信号が低下しつつある期間について、上記歩行検知アルゴリズムによる上記被測定者が歩行しているか否かの判定を、上記被測定者が歩行していると判定する傾向が強くなるように緩和する。したがって、被測定者が階段を上昇歩行する場合であっても、上記被測定者が歩行していることを容易に検知できる。この結果、上述の歩数算出部が機能して、被測定者が階段を上昇歩行する際の歩数を精度良く算出できる。
以上より明らかなように、この発明の階段歩行検出装置および階段歩行検出方法によれば、被測定者が階段を上昇歩行または下降歩行する際の歩数を精度良く算出できる。
また、この発明のプログラムを、上記被測定者に上記加速度センサおよび上記気圧センサが装着された状態で、コンピュータに実行させれば、被測定者が階段を上昇歩行または下降歩行する際の歩数を精度良く算出できる。
この発明の階段歩行検出装置の一実施形態である活動量計の外観を示す斜視図である。 上記活動量計の制御系のブロック構成を示す図である。 (A),(B)は、それぞれ、上記活動量計の動作中における信号やデータの流れを例示する図である。 上記活動量計に含まれた加速度センサが出力する信号(3軸方向の加速度を合成し、得られた合成ベクトルの大きさ)を経時的に示す図である。 上記加速度が出力する信号を、時間軸(横軸)に関して拡大して模式的に示す図である。 上記活動量計に含まれた気圧センサが出力する信号を経時的に示す図である。 図6中の「平坦歩行」期間T1から「階段上昇歩行」期間T2を経て「平坦歩行」期間T3に至るまでの、歩行中の被測定者の周りの気圧値を表す信号を模式的に示す図である。 図7に対応して、上記活動量計に含まれた気圧値平均化部によって作成される単位期間毎の平均化気圧値を表す信号を模式的に示す図である。 図8に対応して、上記活動量計に含まれた階段判定部によって上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行したものであるか否かを判定する仕方を説明する図である。 上記活動量計の動作フローを示す図である。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、この発明の階段歩行検出装置の一実施形態である活動量計(全体を符号1で示す。)の外観を斜めから見たところを示している。
この活動量計1は、偏平な略直方体状のケーシング10の表面(図1における上面)に、表示部11と、操作部13とを備えている。
表示部11は、例えば液晶表示装置または有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置等により構成されている。この例では、表示部11は、例えば上部11aに階段上昇歩数(被測定者が階段を上昇歩行した歩数)、下部11bに歩数(被測定者が歩行した総歩数)というように、2つの異なる量を表示可能になっている。
操作部13は、ユーザ(典型的には被測定者)がこの活動量計1に対して各種操作を行うためのインターフェースであり、この例では、方向キー13Aと、ボタンスイッチ13Bとを含んでいる。方向キー13Aは、△印で示す上方向キーと▽印で示す下方向キーとを含み、表示部11の上部11a、下部11bの表示内容を、初期設定画面や各種測定結果表示画面の間で切り替える等のために用いられる。ボタンスイッチ13Bは、日付、時刻、ユーザの性別・年齢・身長等を初期設定する等のために用いられる。
図2は、上記活動量計1の制御系のブロック構成を示している。この活動量計1は、図1中に示した表示部11と操作部13の他に、ケーシング10内に、加速度センサ12と、気圧センサ13と、この活動量計1全体を統括制御すると共に各種演算処理を行う制御・演算部14と、電源部16と、メモリ19とを備えている。
加速度センサ12は、この例では3軸加速度センサであり、互いに直交する3軸方向の加速度をそれぞれ検出する。この例では、加速度センサ12は、それらの3軸方向の加速度を合成し、得られた合成ベクトルの大きさを表す信号を出力する(この機能は、制御・演算部14が実行してもよい。)。この活動量計1が被測定者に装着された状態、すなわち、ケーシング10がクリップなどを介して被測定者の衣服に取り付けられたり、被測定者のポケット(例えば胸ポケットやズボンのサイドポケット)に収容された状態では、加速度センサ12は、その被測定者が示す加速度を表す信号として、上述のように3軸方向の加速度の合成ベクトルの大きさSac(図4参照)を出力する。
図4は、歩行中の被測定者が示す加速度を表す信号Sacを数十秒間(具体的には0〜70[sec])にわたって示している。図5は、その加速度を表す信号Sacを、時間軸(横軸)に関して拡大して模式的に示している。図5中の特に期間T1に示すように、加速度を表す信号Sacは、被測定者の歩行周期twに伴って繰り返し極大点、極小点を示す。したがって、歩行中の被測定者の加速度を表す信号Sacに基づいて、被測定者の歩行周期twを表す信号(図3中に符号Stwで示す。)が得られる。なお、従来例に関して述べた通り、図4および図5では、被測定者が階段を上昇歩行する際(この例では期間T2)は、前脚が上の段へ着くとき、平地を歩行(平坦歩行)している場合に比して踏み降ろしの加速度が小さくなっている。このため、加速度の大きさ(振幅)が小さくなっている。
図2中に示す気圧センサ13は、この例ではSTマイクロエレクトロニクス(STMicroelectronics)社製の絶対圧センサ(真空状態をゼロ気圧として圧力を検知するもの)LPS331APであり、数センチメートル以内の高度差の気圧変化を検知可能になっている。その他、この気圧センサ13としては、相対圧センサを用いることもできる。ケーシング10の裏面には、ケーシング10内外の気圧を等しく保つための空気流通穴(図示せず)が設けられており、その結果、この活動量計1が被測定者に装着された状態では、気圧センサ13は、その被測定者の周りの気圧値を表す信号Patm(図6参照)を出力する。
図6は、歩行中の被測定者の周りの気圧値を表す信号Patmを、図4が示す期間に対応して、0〜70[sec]にわたって示している。この図6から分かるように、被測定者が平地を歩行(平坦歩行)している期間T1,T3,T5は、気圧値を表す信号Patmは概ね横ばいの傾向を示している。被測定者が階段を上昇歩行(階段上昇歩行)している期間T2は、気圧値を表す信号Patmは低下する傾向を示している。また、被測定者が階段を下降歩行(階段下降歩行)している期間T4は、気圧値を表す信号Patmは上昇する傾向を示している。いずれの期間でも、気圧値を表す信号Patmは、風による大気圧の揺らぎ、この活動量計1が収容されたポケットの容積変動に起因するようなノイズを含んでいる。
図2中に示す電源部16は、図示しない電池を含み、この電池からの電力をこの活動量計1の各部に供給する。
メモリ19は、制御・演算部14によって生成されるデータを記録するものであり、例えばフラッシュメモリ等で構成されている。
制御・演算部14は、CPU(中央演算処理装置)を主体に構成され、入力される検知信号に基づいて各種演算処理を行い、演算処理の結果に基づくデータをメモリ19に記録させる。この制御・演算部14には、CPUが実行するプログラムを格納するROM(リード・オンリ・メモリ)、ワークメモリとしてのRAM(ランダム・アクセス・メモリ)等も内蔵されている。
次に、図10と図3(A)を参照しながら、活動量計1の動作について説明する。活動量計1は、被測定者に装着された状態、この例では、被測定者のポケット(例えば胸ポケットやズボンのサイドポケット)に収容された状態にあるものとする。
図10は、活動量計1の動作フローを示している。図10に示す各ステップは、制御・演算部14のCPUがROMに記憶されているプログラムに基づいて実行する。図3(A)は、活動量計1の動作中における信号やデータの流れを示している。
i) 測定動作を開始すると、図10のステップS1(信号取得ステップ)に示すように、制御・演算部14は、加速度センサ12によって、その被測定者が示す加速度を表す信号Sacを取得するとともに、被測定者に装着された気圧センサ15によって、その被測定者の周りの気圧値を表す信号Patmを取得する。
この例では、図6中に示すように、被測定者が0〜70[sec]にわたって、平坦歩行→階段上昇歩行→平坦歩行→階段下降歩行→平坦歩行というように、歩行を順次行うものとする。そして、図4に示したような加速度を表す信号Sacと、図6に示したような気圧値を表す信号Patmが得られたものとする。
ii) 次に、図10のステップS2(歩行検知ステップ)では、制御・演算部14が図3中に示す歩行検知部41として働いて、上記加速度を表す信号Sacに基づいて、予め定められた歩行検知アルゴリズムによって被測定者が歩行しているか否かを検知する。
上記歩行検知アルゴリズムは、具体的には、図5中の期間T1に示すように、上記加速度を表す信号(この例では、3軸方向の加速度の合成ベクトルの大きさ)Sacが予め定められた閾値α1,α2を超えたか否かに基づいて、被測定者が歩行しているか否かを判定するようになっている(このような歩行検知アルゴリズム自体は、例えば特開2009−223744号公報に開示されているように公知である。)。すなわち、上記加速度を表す信号Sacの極大点が閾値α1を上回り、かつ極小点が閾値α2を下回れば、被測定者が歩行していると判定する。なお、被測定者が歩行していると判定するために、さらに、上記加速度を表す信号Sacの周期が予め定められた範囲内に入っているという要件を加えてもよい。
このように、3軸方向の加速度の合成ベクトルの大きさSacが閾値α1,α2を超えたか否かに基づいて被測定者が歩行しているか否かを判定する場合、比較的簡単な処理で判定を行うことができる。また、被測定者に対して加速度センサ12の装着方向が固定される必要が無く、被測定者に対して加速度センサ12が装着されていれば足りる。すなわち、例えばクリップ付きケーシングなどを介して被測定者の衣服に取り付けられてもよいし、被測定者のポケット(例えば胸ポケットやズボンのサイドポケット)に収容されてもよい。なお、1軸または2軸の加速度を表す信号に基づいて被測定者が歩行しているか否かを判定してもよい。
ここで、制御・演算部14が図3(A)中に示す歩行検知制御部46として働いて、気圧値を表す信号Patmが低下しつつある期間、言い換えれば階段上昇歩行期間T2について、上記歩行検知アルゴリズムによる被測定者が歩行しているか否かの判定を、被測定者が歩行していると判定する傾向が強くなるように緩和する。具体的には、図5中の期間T2に示すように、極大点に対する閾値α1を閾値α1′に低下させるとともに、極小点に対する閾値α2を閾値α2′に上昇させる。一方、階段上昇歩行期間T2以外の期間には、元の閾値α1,α2を用いる。これにより、被測定者が階段を上昇歩行する場合であっても、被測定者が歩行していることを容易に検知できる。なお、この判定を緩和するのは、気圧センサ15が出力する気圧値を表す信号Patmが低下しつつある間に限られているので、被測定者が歩行していないにもかかわらず、歩行していると誤判定するような可能性は少ない。
上記歩行検知アルゴリズムによって、被測定者が歩行していることを検知した場合(ステップS2でYES)は、制御・演算部14が歩行検知部41として、被測定者の歩行周期を表す信号Stwを取得する。歩行周期を表す信号Stwは、例えば上記加速度を表す信号Sacの極大点を検出することによって得られる。一方、被測定者が歩行していない場合(ステップS2でNO)は、ステップS1に戻って信号取得を継続する。
iii) 次に、図10のステップS3(歩数算出ステップ)では、制御・演算部14が図3中に示す歩数算出部42として働いて、歩行周期を表す信号Stwに基づいて、被測定者の歩数Cwを計数する。この歩数Cwは、被測定者が歩行した期間の総歩数に相当する。
iv) 次に、図10のステップS4(気圧値平均化ステップ)では、制御・演算部14が図3中に示す気圧値平均化部43として働いて、予め定められた歩行周期数を単位期間utとして気圧値を表す信号Patmの平均化を行い、その平均化によって得られた単位期間ut毎の平均化気圧値を表す信号Pasを作成する。この例では、単位期間utは1歩行周期であるものとして設定する(ただし、これに限られるものではなく、単位期間utを歩行周期の2以上の整数倍に設定してもよい。)。
ここで、図7は、図6中の平坦歩行期間T1から階段上昇歩行期間T2を経て平坦歩行期間T3に至るまでの、歩行中の被測定者の周りの気圧値を表す信号Patmを模式的に示している(図6中に現れているような細かいノイズを省略して示している。)。図8は、図7に対応して、単位期間ut毎の平均化気圧値を表す信号Pasを模式的に示している。この図8から分かるように、階段上昇歩行期間T2には、単位期間ut毎に平均化気圧値が階段状に低下している。より具体的には、図9中に示すように、平坦歩行期間T1の終了時点で平均化気圧値がP0であり、階段上昇歩行期間T2に入ると、単位期間ut毎に平均化気圧値がP1,P2,…,P7,…というように順次低下している。
v) 次に、図10のステップS5(階段判定ステップ)では、制御・演算部14が図3中に示す階段判定部44として働いて、上記単位期間ut,ut,…のうち第1の単位期間(この単位期間utを特に符号ut1で表す。)からその第1の単位期間ut1よりも予め定められた単位期間数nだけ後の第2の単位期間(この単位期間utを特に符号ut2で表す。)までの平均化気圧値の変化を求め、その変化に基づいて、注目している第2の単位期間ut2の被測定者の歩行が階段を上昇歩行したものであるか否かを判定する。
具体的には、図9中に示すように、この例では、予め定められた単位期間数をn=5とする。そして、第1の単位期間ut1から第2の単位期間ut2までの平均化気圧値の変化として、第1の単位期間ut1よりも5単位期間(つまりn単位期間)だけ後の第2の単位期間ut2までの平均化気圧値の差分値Δを算出する。そして、次式(1)のように、この差分値Δが予め定められた閾値範囲内であるか否かを判定する。
Th1<Δ<Th2 …(1)
ここで、閾値Th1,Th2の値は、5単位期間が含む歩行周期数だけ階段を上昇歩行したときの標準的な高低差(標準的な階段の1段分の高低差×5)に基づいて、予め設定されている。
さらに、この例では、第1の単位期間ut1から第2の単位期間ut2までの平均化気圧値の変化として、上記差分値を、第2の単位期間ut2から5単位期間(つまりn単位期間)分だけ遡って足し算したのに相当する積分値Σ=Δ+Δ+Δ+Δ+Δ+Δを算出する。そして、次式(2)のように、この積分値Σが予め定められた閾値範囲内であるか否かを判定する。
Th3<Σ<Th4 …(2)
ここで、閾値Th3,Th4の値は、5単位期間が含む歩行周期数だけ階段を上昇歩行したときの標準的な高低差に基づいて、予め設定されている。
この例では、式(1)と式(2)との両方が満たされたときに、第2の単位期間ut2の被測定者の歩行が階段を上昇歩行したものであると判定する。これにより、一方のみに基づいて判定する場合に比して、精度良く判定することができる。
ここで、第2の単位期間ut2の被測定者の歩行が階段を上昇歩行したものであると判定された場合(ステップS5でYES)は、次のステップS6へ進む。一方、第2の単位期間ut2の被測定者の歩行が階段を上昇歩行したものでない場合(ステップS5でNO)は、ステップS1に戻って信号取得を継続する。
vi) 次に、図10のステップS6(階段歩数算出ステップ)では、制御・演算部14が図3中に示す階段歩数算出部45として働いて、階段判定ステップS5の判定結果に応じて、歩数算出ステップS3によって計数された被測定者の歩数のうち上記被測定者が階段を上昇歩行した歩数(階段上昇歩数)を求める。
具体的には、被測定者の歩行が階段を上昇歩行したものであると判定された単位期間ut(第2の単位期間ut2)の数を計数し、その単位期間数に相当する歩行周期数を階段上昇歩数とする。この例では、単位期間utは1歩行周期に等しいことから、被測定者の歩行が階段を上昇歩行したものであると判定された単位期間数が階段上昇歩数となる。
なお、単位期間utを例えば2歩行周期であるものとして設定した場合は、被測定者の歩行が階段を上昇歩行したものであると判定された単位期間数の2倍が階段上昇歩数となる。
上述の歩数算出ステップS3によって得られた被測定者の歩数(被測定者が歩行した総歩数)と、階段歩数算出ステップS6によって得られた階段上昇歩数(被測定者が階段を上昇歩行した歩数)とは、図1中に示した表示部11の下部11b、上部11aにそれぞれ表示される。
測定が終了するまで、例えば単位期間ut毎に、上述の図10のステップS1〜S6が繰り返される。
このように、この活動量計1では、気圧値平均化ステップS4によって、単位期間ut毎に気圧値を表す信号Patmの平均化を行い、その平均化によって得られた単位期間ut毎の平均化気圧値を表す信号Pasを作成する。そして、階段判定ステップS5では、単位期間ut毎の平均化気圧値を表す信号Pasを受けて、第1の単位期間ut1から第2の単位期間ut2までの平均化気圧値の変化を求め、その変化に基づいて第2の単位期間ut2の被測定者の歩行が階段を上昇歩行したものであるか否かを判定する。したがって、たとえ被測定者の歩行周期に伴うサイドポケットの容積変動などのせいで気圧センサ15の出力が変動したとしても、その気圧センサ15の出力変動は平均化されて、階段判定ステップS5による被測定者の歩行が階段を上昇歩行したものであるか否かの判定に対して実質的に影響を与えなくなる。この結果、この活動量計1によれば、被測定者が階段を上昇歩行する際の歩数を精度良く算出できる。
上の例では、図10中の階段判定ステップS5において、式(1)と式(2)との両方が満たされたときに、第2の単位期間ut2の被測定者の歩行が階段を上昇歩行したものであると判定した。しかしながら、これに限られるものではない。例えば、第2の単位期間ut2の被測定者の歩行が階段を上昇歩行したものであるか否かを、式(1)が満たされたか否かのみによって判定してもよい。その場合、比較的簡単な処理で判定することができる。または、第2の単位期間ut2の被測定者の歩行が階段を上昇歩行したものであるか否かを、式(2)が満たされたか否かのみによって判定してもよい。その場合、式(1)が満たされたか否かのみによって判定する場合に比して、精度良く判定することができる。
上の例では、図10中の階段判定ステップS5において、制御・演算部14が図3中に示す階段判定部44として働いて、被測定者の歩行が階段を上昇歩行したものであるか否かを判定したが、これに限られるものではない。被測定者の歩行が階段を下降歩行したものであるか否かを判定してもよい。被測定者が階段を下降歩行する場合は、制御・演算部14が図3中に示す気圧値平均化部43として働いて作成する平均化気圧値を表す信号Pasが、図8や図9中に示したのとは逆に、単位期間ut毎に順次上昇する。そこで、その変化に基づいて、式(1)や式(2)に相当する式を用いて、注目している第2の単位期間(ut2に相当)の被測定者の歩行が階段を上昇歩行したものであるか否かを判定する。
図10中の歩行検知ステップS2では、判定を「被測定者が歩行していると判定する傾向が強くなるように緩和する」ために、極大点に対する閾値α1を閾値α1′に低下させるとともに、極小点に対する閾値α2を閾値α2′に上昇させるものとした。しかしながら、これに限られるものではない。例えば、それに代えて、加速度センサ12の出力値そのものを増幅して大きくしてもよい。その場合、図3(B)中に示すように、気圧値を表す信号Patmが低下しつつある期間、制御・演算部14が図3(B)中に示す歩行検知制御部46′として働いて、加速度を表す信号Sacを増幅して、増幅された信号Sac′を得る。歩行検知部41は、その信号Sac′が予め定められた閾値(元の閾値)α1,α2を超えたか否かに基づいて、被測定者が歩行しているか否かを判定する。これにより、判定を「被測定者が歩行していると判定する傾向が強くなるように緩和する」ことができる。
図10中の歩行検知ステップS2で歩行周期を表す信号Stwを取得し始めた歩行開始点、歩行周期を表す信号Stwの取得を停止した歩行終了点では、被測定者が歩行を開始または終了したのに伴って被測定者の周りに風が生じ、その結果、風による大気圧の揺らぎが生じる。そのような場合、歩行周期を表す信号Stwを取得し始めた歩行開始点、歩行周期を表す信号Stwの取得を停止した歩行終了点では、気圧値平均化ステップS4では、それぞれ予め定められた単位期間数(例えば1単位期間または2単位期間など)だけ、上記歩行開始点を含む単位期間、上記歩行終了点を含む単位期間の各直前の単位期間における平均化気圧値Pasを維持するのが望ましい。これにより、階段判定ステップS5で被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを判定する際に、誤判定を防止できる。
なお、気圧値平均化ステップS4で上述のように予め定められた単位期間数だけ平均化気圧値を維持する場合、第1の単位期間ut1から第2の単位期間ut2までの平均化気圧値Pasの変化量が、本来の変化量に対して不足し、この結果、算出される歩数(階段を上昇歩行または下降歩行した歩数)が不足することがある。この歩数不足分については、例えば、平均化気圧値を維持した期間に含まれた歩行周期数とその期間の前後の気圧値Pasの変化量に応じて、補正(歩数追加)するのが望ましい。
また、単位期間utは、被測定者の歩行周期の変動に応じて、例えば図10のステップS1〜S6を繰り返す度に更新してもよい。
活動量計1としては、無線又は有線により通信を行う通信部を備えてもよい。その場合、その通信部を介して、この活動量計1以外の外部機器、例えばスマートフォン(図示せず)との間で、歩数に関するデータをやり取りすることができる。したがって、例えば、スマートフォンの表示画面に例えば図1中に示したような、階段上昇歩数(被測定者が階段を上昇歩行した歩数)と歩数(被測定者が歩行した総歩数)とを表示させることができる。
図10に示した活動量計1の動作フローで規定される階段歩行検出方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムとして構築しても良い。また、そのようなプログラムをCD−ROMなどの、非一時的にプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して配布できるようにしても良い。
また、活動量計1としては、加速度センサ12と気圧センサ13のみを実質的に機能させ、スマートフォンの制御部(CPUを含む。)によって、図10に示した動作フローを実行させてもよい。その場合、スマートフォンのメモリには、上記プログラムを記憶させておき、スマートフォンの制御部によって、図10に示した動作フローを実行させる。
さらに、この発明の階段歩行検出装置を、スマートフォンのみで構成しても良い。その場合、スマートフォンが加速度センサと気圧センサを含むものとする。そして、スマートフォンのメモリには、上記プログラムを記憶させておき、スマートフォンの制御部によって、図10に示した動作フローを実行させる。
このように、この発明の階段歩行検出装置は、活動量計(または歩数計)に限られず、スマートフォンなど、実質的にコンピュータとして動作する電子機器に広く適用することができる。
上述の実施形態は例示に過ぎず、この発明の範囲から逸脱することなく種々の変形が可能である。
1 活動量計
10 ケーシング
11 表示部
12 加速度センサ
13 気圧センサ
14 制御・演算部

Claims (10)

  1. 被測定者に装着され、その被測定者が示す加速度を表す信号を出力する加速度センサと、
    上記被測定者に装着され、その被測定者の周りの気圧値を表す信号を出力する気圧センサと、
    上記加速度を表す信号に基づいて、予め定められた歩行検知アルゴリズムによって上記被測定者が歩行していることを検知して、上記被測定者の歩行周期を表す信号を取得する歩行検知部と、
    上記歩行周期を表す信号に基づいて、上記被測定者の歩数を計数する歩数算出部と、
    予め定められた歩行周期数を単位期間として上記気圧値を表す信号の平均化を行い、その平均化によって得られた上記単位期間毎の平均化気圧値を表す信号を作成する気圧値平均化部と、
    上記単位期間のうち第1の単位期間からその第1の単位期間よりも予め定められた単位期間数だけ後の第2の単位期間までの上記平均化気圧値の変化を求め、その変化に基づいて上記第2の単位期間の上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを判定する階段判定部と、
    上記階段判定部による判定結果に応じて、上記計数された被測定者の歩数のうち上記被測定者が階段を上昇歩行または下降歩行した歩数を求める階段歩数算出部と
    を備えた階段歩行検出装置。
  2. 請求項1に記載の階段歩行検出装置において、
    上記歩行検知アルゴリズムは、上記加速度を表す信号が予め定められた閾値を超えたか否かに基づいて上記被測定者が歩行しているか否かを判定するようになっており、
    上記気圧値を表す信号が低下しつつある期間について、上記歩行検知アルゴリズムによる上記被測定者が歩行しているか否かの判定を、上記被測定者が歩行していると判定する傾向が強くなるように緩和する歩行判定制御部を備えたことを特徴とする階段歩行検出装置。
  3. 請求項2に記載の階段歩行検出装置において、
    上記加速度センサは互いに直交する3軸方向の加速度を表す信号を出力し、
    上記歩行検知部が用いる上記歩行検知アルゴリズムは、上記3軸方向の加速度の合成ベクトルの大きさが上記閾値を超えたか否かに基づいて上記被測定者が歩行しているか否かを判定することを特徴とする階段歩行検出装置。
  4. 請求項1から3までのいずれか一つに記載の階段歩行検出装置において、
    上記階段判定部は、上記平均化気圧値の変化として、上記第1の単位期間の平均化気圧値と上記第2の単位期間の平均化気圧値との間の差分値を求め、その差分値に基づいて上記第2の単位期間の上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを判定することを特徴とする階段歩行検出装置。
  5. 請求項1から3までのいずれか一つに記載の階段歩行検出装置において、
    上記階段判定部は、上記平均化気圧値の変化として、上記第1の単位期間から上記第2の単位期間までの平均化気圧値の上記単位期間毎の変化の積分値を求め、その積分値に基づいて上記第2の単位期間の上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを判定することを特徴とする階段歩行検出装置。
  6. 請求項1から3までのいずれか一つに記載の階段歩行検出装置において、
    上記階段判定部は、上記平均化気圧値の変化として、上記第1の単位期間の平均化気圧値と上記第2の単位期間の平均化気圧値との間の差分値と、上記第1の単位期間から上記第2の単位期間までの平均化気圧値の上記単位期間毎の変化の積分値との両方を求め、その差分値と積分値との両方に基づいて上記第2の単位期間の上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを判定することを特徴とする階段歩行検出装置。
  7. 請求項1から6までのいずれか一つに記載の階段歩行検出装置において、
    上記歩行検知部が上記歩行周期を表す信号を取得し始めた歩行開始点、上記歩行周期を表す信号の取得を停止した歩行終了点では、上記気圧値平均化部は、それぞれ予め定められた単位期間数だけ、上記歩行開始点を含む単位期間、上記歩行終了点を含む単位期間の各直前の単位期間における平均化気圧値を維持することを特徴とする階段歩行検出装置。
  8. 被測定者に装着された加速度センサによって、その被測定者が示す加速度を表す信号を取得するとともに、上記被測定者に装着された気圧センサによって、その被測定者の周りの気圧値を表す信号を取得する信号取得ステップと、
    上記加速度を表す信号に基づいて、予め定められた歩行検知アルゴリズムによって上記被測定者が歩行していることを検知して、上記被測定者の歩行周期を表す信号を取得する歩行検知ステップと、
    上記歩行周期を表す信号に基づいて、上記被測定者の歩数を計数する歩数算出ステップと、
    予め定められた歩行周期数を単位期間として上記気圧値を表す信号の平均化を行い、その平均化によって得られた上記単位期間毎の平均化気圧値を表す信号を作成する気圧値平均化ステップと、
    上記単位期間のうち第1の単位期間からその第1の単位期間よりも予め定められた単位期間数だけ後の第2の単位期間までの上記平均化気圧値の変化を求め、その変化に基づいて上記第2の単位期間の上記被測定者の歩行が階段を上昇歩行または下降歩行したものであるか否かを判定する階段判定ステップと、
    上記階段判定ステップによる判定結果に応じて、上記計数された被測定者の歩数のうち上記被測定者が階段を上昇歩行または下降歩行した歩数を求める階段歩数算出ステップと
    を実行する階段歩行検出方法。
  9. 請求項8に記載の階段歩行検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  10. 被測定者に装着され、その被測定者が示す加速度を表す信号を出力する加速度センサと、
    上記被測定者に装着され、その被測定者の周りの気圧値を表す信号を出力する気圧センサと、
    上記加速度を表す信号に基づいて、予め定められた歩行検知アルゴリズムによって上記被測定者が歩行していることを検知して、上記被測定者の歩行周期を表す信号を取得する歩行検知部とを備え、上記歩行検知アルゴリズムは、上記加速度を表す信号が予め定められた閾値を超えたか否かに基づいて上記被測定者が歩行しているか否かを判定するようになっており、
    上記歩行周期を表す信号に基づいて、上記被測定者の歩数を計数する歩数算出部と、
    上記気圧値を表す信号が低下しつつある期間について、上記歩行検知アルゴリズムによる上記被測定者が歩行しているか否かの判定を、上記被測定者が歩行していると判定する傾向が強くなるように緩和する歩行判定制御部を備えたことを特徴とする階段歩行検出装置。
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