JP2015027042A - 電磁波を反射及び透過する装置及びアンテナ装置 - Google Patents

電磁波を反射及び透過する装置及びアンテナ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電磁波の軌道角運動量(OAM)を利用して電磁波の多重及び分離を行う装置の構成を簡易にすること。【解決手段】装置は、電磁波を反射及び透過する誘電体を有し、誘電体の表裏が第一及び第二の面により規定され、前記第一又は第二の面はハーフミラーを形成し、第一の面は、第二の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、第二の面は、第一の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有する。【選択図】図7

Description

開示される実施の形態は、電磁波を反射及び透過する装置及びアンテナ装置等に関連する。
近年、電磁波の軌道角運動量(Orbital Angular Momentum:OAM)を利用して多重通信を行うことで、無線通信の伝送効率等を向上させる技術が研究されている(例えば、非特許文献1、2参照)。軌道角運動量(OAM)のモードが異なれば同一空間に同時に存在できるので、軌道角運動量(OAM)のモードが異なる複数の電磁波を重ね合わせて送信機から受信機に送信することが考えられる。受信機は、送信側に対応する逆の処理を行うことで、受信した電磁波を、個々の軌道角運動量(OAM)に対応する電磁波に分離することができる。
Fabrizio Tamburini, et al., "Encoding many channels on the same frequency through radio vorticity:first experiment test", New Journal of Physics 14(2012)033001(17pp), 1 March 2012 Edfors, Ove et al.,"Is orbital angular momentum (OAM) based radio communication an unexploited area?", IEEE Transactions on Antennas and Propagation, 2012, vol.60:2, pp.1126-1131
しかしながら、軌道角運動量(OAM)を利用して電磁波を送受信する従来の装置の部品数は多いので、装置の構成及び製造工程も複雑になり、コストが高くつくという問題が懸念される。
開示される実施の形態の課題は、電磁波の軌道角運動量(OAM)を利用して電磁波の多重及び分離を行う装置の構成を簡易にすることである。
実施の形態による装置は、
電磁波を反射及び透過する誘電体の表裏が第一及び第二の面により規定され、前記第一又は第二の面はハーフミラーを形成し、
前記第一の面は、前記第二の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
前記第二の面は、前記第一の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有する、前記誘電体を有する装置である。
電磁波の軌道角運動量(OAM)を利用して電磁波の多重及び分離を行う装置の構成を簡易にすることができる。
ホーンアンテナから放射された電磁波がOAMフィルタに入射し、透過する様子を示す図。 OAMフィルタの一例を示す図。 OAMフィルタの一部を示す斜視図。 ホーンアンテナから放射された電磁波をOAMフィルタにより反射する様子を示す図。 OAMフィルタが厚みの異なる16個の領域に分割されている様子を示す図。 OAMフィルタの面が螺旋滑り台状に所定の勾配で連続的に変化する例を示す図。 実施の形態によるアンテナ装置を示す図。 多重分離装置を示す図。 多重分離装置の一例を示す図。 多重分離装置の一部を示す斜視図。 多重分離装置が厚みの異なる16個の領域に分割されている様子を示す図。 多重分離装置の面が螺旋滑り台状に所定の勾配で連続的に変化する例を示す図。 多重分離装置の一例を示す図。 多重分離装置の一部を示す斜視図。 多重分離装置の面が螺旋滑り台状に所定の勾配で連続的に変化する例を示す図。 実施の形態による多重分離装置を用いた通信システムを示す図。 軌道角運動量(OAM)が異なる3つの電磁波を多重するアンテナ装置を示す図。 複数の領域が同じ厚みを有する多重分離装置の一例を示す図。 多重分離装置の一部を示す斜視図。 多重分離装置の面が螺旋滑り台状に所定の勾配で連続的に変化する例を示す図。 軌道角運動量(OAM)が異なる3つの電磁波を多重する別のアンテナ装置を示す図。 円形の形状を有する多重分離装置の一例を示す図。 長方形の形状を有する多重分離装置の一例を示す図。 楕円形の形状を有する多重分離装置の一例を示す図。 多重分離装置の厚みがオフセットの分だけ厚くなっている例を示す図。
添付図面を参照しながら以下の観点から実施の形態を説明する。図中、同様な要素には同じ参照番号が付されている。図面は必ずしも実際の寸法を表現しておらず、一部の要素が他の要素よりも強調されていることに留意を要する。
1.軌道角運動量(OAM)
2.アンテナ装置
2.1 アンテナ装置
2.2 多重分離装置
2.3 段差の決め方
3.通信システム
4.三多重(その1)
5.三多重(その2)
6.変形例
上記の1-6の項目の区分けは実施の形態に必須ではなく、説明の便宜上なされているにすぎない。従って、ある項目で説明されている事項が別の項目で説明されている事項と矛盾しない限り組み合わせられてもよい。
<1.軌道角運動量(OAM)>
実施の形態によるアンテナ装置や通信システム等を説明する前に、電磁波又は電波の基本的特性である軌道角運動量(OAM)について説明する。電磁波の軌道角運動量(OAM)のモードは、整数値をとる量子数Lにより指定される(L=0,±1,±2,...)。量子数がLである軌道角運動量(OAM)の電磁波は、1光子当たりLh/(2π)の軌道角運動量を有する。hはプランク定数である。量子数Lは、電磁波の進行方向に垂直な面内において電磁波の位相が回転する度合いを示す。電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lが0であった場合(L=0)、電磁波の進行方向に垂直な面内において電磁場の振幅方向(例えば、電場の振幅方向)は、任意の時点及び任意の場所で一定であり、電磁波の位相は変化しない。すなわち、電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lが0であった場合、その電磁波は直線偏波又は円偏波である。
円偏波の場合、進行方向に垂直な面内における電磁場の振幅方向は、電磁波が進行するにつれて右回り又は左回りに回転しているが、任意の1つの時点及び任意の1つの場所に着目すれば、電磁場の振幅方向は一定であり、電磁波の位相はその垂直な面内で一定である。
軌道角運動量(OAM)の量子数Lが1であった場合(L=1)、電磁波の位相は、進行方向に垂直な面内で例えば左回りに2πラジアン(又は360度)変化する。軌道角運動量(OAM)の量子数Lが-1であった場合(L=-1)、電磁波の位相は、進行方向に垂直な面内で例えば右回りに2πラジアン(又は360度)変化する。ただし、L=+1が左回りに対応し、L=-1が右回りに対応することは必須ではなく、左右及び正負の取り方は任意である。また、左回りは反時計回りと言及されてもよく、右回りは時計回りと言及されてもよい。一般に、電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数がLであった場合、その電磁波の位相は、進行方向に垂直な面内で或る回転方向(例えば、右回り)に2πLラジアン(又は360L度)変化する。所定の軌道角運動量(OAM)を有する電磁波を生成するために、例えば、OAMフィルタを使用することができる。
図1はホーンアンテナ11から放射された電磁波がOAMフィルタ12に入射し、透過する様子を示す。ホーンアンテナ11から放射される電磁波は、直線偏波又は円偏波であり、軌道角運動量(OAM)の量子数Lは0である。OAMフィルタ12は、石英、ガラス、水晶等のような電磁波に対して透明な材料で形成され、図2を参照しながら説明するような所定の形状に加工された面(表面又は裏面)を有する。電磁波が、z軸に沿って進行し、OAMフィルタ12を透過する際に所定の形状に加工された面を通過することで、電磁波の軌道角運動量(OAM)の状態が変化する。図示の例では、軌道角運動量(OAM)の量子数Lが、0から1に変化している。
仮に、軌道角運動量(OAM)の量子数が1である電磁波が、図1に示すOAMフィルタ12を透過した場合、電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数は、1から2に変化する。OAMフィルタ12を透過することにより、位相を回転させる度合いが増えるからである。一般に、軌道角運動量(OAM)の量子数がLAである電磁波が、軌道角運動量(OAM)の量子数をLBだけ変化させるOAMフィルタを透過すると、電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数は、LAからLA+LBに変化する。
図2は、図1に示すOAMフィルタ12の一例を、正面図、A-A線断面図、側面図、面の高さの観点から示す。図2の正面図に示すように、OAMフィルタ12は、xy面内において、四角形の形状を有し、四角形の形状は8つの領域S1-S8に等分されている。8つの領域S1-S8の各々は、異なる厚みを有する。具体的には、領域S1-S8はそれぞれdないし8dの厚みを有する。図2の正面図において、x軸に対する角度をθとし、角度θが0から2πラジアン(又は360度)まで変化する場合、厚みは、角度θがπ/4ラジアン(又は45度)変化する毎に、dずつ増えている。すなわち、図2の正面図に示すOAMフィルタの面(表面又は裏面)は、螺旋階段状にdの段差ずつ変化する高さを有する。
図2のA-A線断面図は4つの領域S1-S4に対する厚みを示す。図1に示すOAMフィルタ12の形状は、図2のA-A線断面図に対応する。図2の側面図は別の4つの領域S5-S8の厚みを示す。図3は4つの領域S1-S4に関する斜視図を示す。
図2及び図3に示すOAMフィルタの8つの領域S1-S8のうち異なる領域を透過する電磁波は、異なる厚みに応じた位相を有する。例えば、領域S1を透過する電磁波はdの厚みを透過し、領域S2を透過する電磁波は2dの厚みを透過するので、領域S1を透過した電磁波及び領域S2を透過した電磁波は、厚みの差分(2d-d=d)に応じた分だけ位相がずれている。従って、位相のずれ(位相差)Δφが、π/4となるように段差dが設定されていたとすると、8つの領域S1-S8の各々を透過した電磁波は、π/4ずつ異なる位相を有し、進行方向に垂直な面内で電磁波の位相が8×Δφ=8×π/4=2πラジアン(又は360度)だけ変化する。これは、透過波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lが1であることを意味する(L=1)。また、位相差Δφがπ/2であるように、段差dが設定されていたとすると、電磁波が8つの領域S1-S8の各々を透過した場合、進行方向に垂直な面内で電磁波の位相は8×Δφ=8×π/2=2×2πラジアン(又は2×360度)だけ変化することになる。これは、透過波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lが2であることを意味する(L=2)。
更に、個々の領域の厚みの増減の仕方を逆にすることで、負の量子数の軌道角運動量(OAM)を実現することもできる。或いは、OAMフィルタに対する電磁波の進行方向を逆にすると、軌道角運動量(OAM)の量子数の変化も逆になる。例えば図1において、電磁波がz軸の正の方向に進行しながらOAMフィルタを透過すると、軌道角運動量(OAM)の量子数は0から1に変化する。逆に、電磁波がz軸の負の方向に進行しながらOAMフィルタを透過すると、軌道角運動量(OAM)の量子数は1から0に変化する。電磁波の進行方向と量子数の変化の仕方との関係は、図4に示すように、ホーンアンテナ11から放射された電磁波をOAMフィルタ12により反射する場合にも成立する。このように、電磁波が透過するOAMフィルタの厚みを適切に設定することで、所望の軌道角運動量(OAM)を有する電磁波を生成することができる。
図2に示す例では、OAMフィルタに電磁波を透過させることで、電磁波の軌道角運動量(OAM)を変化させているが、図4に示すように、電磁波を反射することで電磁波の軌道角運動量(OAM)を変化させてもよい。また、図2の正面図に示すOAMフィルタ12は四角形の形状を有しているが、四角形以外の形状であってもよい。例えば、OAMフィルタ12の正面図の形状は円形であってもよい。
図2及び図3に示す例では、OAMフィルタが厚みの異なる8つの領域に分割されているが、分割する数は適切な如何なる値でもよい。例えば、図5に示されるように、OAMフィルタが厚みの異なる16個の領域に分割されてもよい。分割数又は領域の総数が多いと、設定される位相の種類が多くなり、電磁波の位相回転を適確に実現できるので、干渉やノイズ等の外乱に対する耐性を強化する等の観点から好ましい。このような観点からは、図6に示すように、OAMフィルタの面は、螺旋滑り台状に所定の勾配又は傾斜で連続的に変化する高さを有してもよい。図6に示す例の場合、勾配は、4d/πである。一方、分割数又は領域の総数が多いと、そのような面の設計及び製造工程が複雑になり、コストが高くなってしまうことが懸念される。逆に、分割数又は領域の総数が少なかった場合、設定される位相の種類が少なくなり、電磁波の位相回転を適確に実現しにくくなるので、干渉やノイズ等の外乱に対する耐性が弱くなってしまうことが懸念される。従って、実際には、外乱に対する耐性と設計や製造の複雑さとを少なくとも考慮して、分割数又は領域の総数を決定する必要がある。
なお、図1ないし図6に示す例では、OAMフィルタ12の一方の面にしか、段差又は傾斜が螺旋状に設けられていないが、後述の実施の形態では表裏双方の面に段差又は傾斜が螺旋状に設けられている。
<2.アンテナ装置>
<<2.1 アンテナ装置>>
図7は、実施の形態によるアンテナ装置70を示す。アンテナ装置70は、第一の一次アンテナ71と、第二の一次アンテナ72と、多重分離装置73と、二次アンテナ74とを有する。アンテナ装置70は、通信の用途に応じて適切な如何なる構造を使用してもよい。一例として、アンテナ装置70は、カセグレンアンテナ(Cassegrain antenna)、グレゴリアンアンテナ(Gregorian antenna)、オフセットパラボラアンテナ(Offset parabola antenna)、オフアクシスパラボラアンテナ(Off-axis parabola antenna)、ホーンリフレクタアンテナ(Hone reflector antenna)等を形成してもよいが、これらに限定されない。また、アンテナ装置は適切な如何なる通信の用途に使用されてもよいが、一例として、衛星通信に使用されてもよい。
第一の一次アンテナ71は、送信する電磁波を放射する適切な如何なるアンテナであってもよい。一例として、第一の一次アンテナ71は、ホーンアンテナ又はダイポールアンテナにより小型アンテナとして形成されてもよい。第一の一次アンテナが放射する電磁波は、適切な如何なる周波数又は波長の電波であってもよい。一例として、第一の一次アンテナが放射する電磁波は、マイクロ波でもよい。一例として、第一の一次アンテナから放射される電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lは0であり、電磁波は直線偏波又は円偏波である。ただし、第一の一次アンテナ71から放射される電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lが0であることは必須ではなく、0とは異なる量子数の軌道角運動量(OAM)を有する電磁波が、第一の一次アンテナ71から放射されてもよい。
第二の一次アンテナ72も、送信する電磁波を放射する適切な如何なるアンテナであってもよい。一例として、第二の一次アンテナ71は、ホーンアンテナ又はダイポールアンテナにより小型アンテナとして形成されてもよい。第二の一次アンテナが放射する電磁波は、適切な如何なる周波数又は波長の電波であってもよい。一例として、第一の一次アンテナが放射する電磁波は、マイクロ波でもよい。一例として、第一の一次アンテナから放射される電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lは0であり、電磁波は直線偏波又は円偏波である。ただし、第二の一次アンテナ72から放射される電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lが0であることは必須ではなく、0とは異なる量子数の軌道角運動量(OAM)を有する電磁波が、第二の一次アンテナ72から放射されてもよい。図7に示されているz軸は、第二の一次アンテナ72から放射される電磁波の進行方向に沿っている。
多重分離装置73の詳細については後述するが、多重分離装置73は、第一の一次アンテナ71から放射された電磁波と第二の一次アンテナ72から放射された電磁波とを多重して合成波として出力する。この場合における「多重」は、「重ね合わせ」又は「合成」と同義である。多重分離装置73は、第一の一次アンテナ71から放射された電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lを、L1だけ変化させた電磁波に変換する(図7に示す例では、量子数0を1に変換する)。多重分離装置73は、第二の一次アンテナ72から放射された電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lを、L2だけ変化させた電磁波に変換する(図7に示す例では、量子数0を2に変換する)。ただし、量子数LをL1だけ変化させた後の電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数と、量子数LをL2だけ変化させた後の電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数とは、異なっている必要がある。図7に示す例では、出力される合成波は、量子数Lが1である軌道角運動量(OAM)の電磁波と、量子数Lが2である軌道角運動量(OAM)の電磁波とが重ね合わされた電磁波である。
二次アンテナ74は、多重分離装置73から出力された合成波を、図7では図示されていない受信側のアンテナ装置の方向に向ける適切な如何なる装置であってもよい。一例として、二次アンテナ74はパラボラアンテナにより形成されてもよい。この場合、第二の一次アンテナ72がパラボラアンテナの焦点の位置に設けられ、二次アンテナ74は一次アンテナ71、72よりも大きな半径又は開口を有する。図7に示す例では、二次アンテナ74は、多重分離装置73から出力された合成波を、受信側のアンテナ装置の方向に反射する反射装置として機能する。
図7に示すアンテナ装置70は、多重分離装置73により、第一の一次アンテナ71から放射された電磁波と第二の一次アンテナ72から放射された電磁波とを多重して合成波として出力する。合成波は、量子数Lが1である軌道角運動量(OAM)の電磁波と、量子数Lが2である軌道角運動量(OAM)の電磁波とを含む。合成波は二次アンテナ74により受信側のアンテナ装置に送られる。
受信側では、送信側と逆の処理が行われる。受信側でも図7に示すようなアンテナ装置を使用することができる。多重分離装置に対する電磁波の進行方向が逆になると、量子数の変化の仕方は逆になる。従って、受信側のアンテナ装置は、多重分離装置73により、二次アンテナ74で受信した電磁波を、軌道角運動量(OAM)の量子数1に対応する電磁波と、軌道角運動量(OAM)の量子数2に対応する電磁波とに分離することができる。
このように、多重分離装置73は、送信側のアンテナ装置に使用される場合は、電磁波の軌道角運動量(OAM)を変化させながら電磁波を多重する装置として機能する。一方、多重分離装置73は、受信側のアンテナ装置に使用される場合は、電磁波の軌道角運動量(OAM)を変化させながら電磁波を分離する装置として機能する。
<<2.2 多重分離装置>>
図8は図7に示す多重分離装置73と第一及び第二の一次アンテナ71、72との関係を示す。多重分離装置73は、石英、ガラス、水晶等のような電磁波に対して透明な材料で形成された誘電体であり、片面がハーフミラーを形成しかつ図9等を参照しながら説明するような所定の形状に加工された表裏の面を有する。第一の一次アンテナ71から放射された電磁波は、多重分離装置73の第一の面81に入射し、第一の面81により反射される。反射の前後において、第一の面81に入射した電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lは、L1だけ変化する。第二の一次アンテナ72から放射された電磁波は、多重分離装置73の第二の面82に入射し、第一の面81の側に透過する。透過の前後において、第二の面81に入射した電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lは、L2だけ変化する。従って、軌道角運動量(OAM)の量子数LがL1だけ変化した電磁波と、軌道角運動量(OAM)の量子数LがL2だけ変化した電磁波とを多重することで、合成波が生成される。合成波は第一の面81から出力される。軌道角運動量(OAM)が異なる電磁波はほとんど干渉しないので、合成波を伝送路で送信することで多重通信を行うことができる。
多重分離装置73が受信側のアンテナ装置に使用される場合、送信側と逆の処理が行われる。多重分離装置に対する電磁波の進行方向が逆になると、量子数の変化の仕方は逆になる。従って、受信側の多重分離装置73は、第一の面81で受信した電波の一部を反射する際に、電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数を-L1だけ変化させ(例えば、L1から0に変化させ)、多重された一方の電磁波を取得する。また、受信側の多重分離装置73は、第一の面81に入射し第二の面82に電磁波を透過させる際に、電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数を-L2だけ変化させ(例えば、L2から0に変化させ)、多重された他方の電磁波を取得する。
従って、実施の形態による多重分離装置73は、電磁波を反射及び透過させるハーフミラーとしての機能に加えて、電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数を変化させるOAMフィルタとしての機能をも発揮することができる。このため、図7等において電磁波を反射及び透過させる装置が、「OAMフィルタ」ではなく、「多重分離装置」と言及されている。実施の形態による多重分離装置73は、ハーフミラー及びOAMフィルタを一体化しているので、ハーフミラー及びOAMフィルタを別々に設けていた従来よりも部品数を少なくすることができる。
例えば、従来技術で2つの電磁波を多重する場合、電磁波を生成する2つのホーンアンテナと、個々の電磁波の軌道角運動量(OAM)を変える2つのOAMフィルタと、電磁波を多重する1つのハーフミラーと、1つのアンテナ(例えば、パラボラアンテナ)とが必要になる。2つの電磁波を多重して送信するだけで少なくとも6つの部品が必要になる。しかも、送信側に対応する処理を行う受信側でも同様に多くの部品が必要になる。これに対して、実施の形態によれば、2つの電磁波を多重する場合に、電磁波を生成する2つのホーンアンテナと、ハーフミラー及びOAMフィルタを一体化した多重分離装置とを設ければよく、3つの部品しか必要としない。
図9は、図7及び図8に示す多重分離装置73の一例を、正面図、A-A線断面図、側面図、面の高さの観点から示す。図9の正面図に示すように、多重分離装置73は、xy面内において、四角形の形状を有し、四角形の形状は8つの領域S1-S8に等分されている。8つの領域S1-S8の各々は、異なる厚みを有する。図2に示す例とは異なり、領域S1-S8はそれぞれ(d1+d2)ないし8(d1+d2)の厚みを有する。図9の正面図において、x軸に対する角度をθとし、角度θが0から2πラジアン(又は360度)まで変化する場合、厚みは、角度θがπ/4ラジアン(又は45度)変化する毎に、(d1+d2)ずつ増えている。図2に示す例とは異なり、図8及び図9に示す多重分離装置73は、表裏双方の面において、螺旋階段状に所定の段差ずつ変化する高さを有する。第一の面81は、第二の面82又はxy平面から離れる方向に沿って(z軸のプラス方向に)螺旋状に第一の段差d1ずつ増加する高さを有する。第二の面82は、第一の面81又はxy平面から離れる方向に沿って(z軸のマイナス方向に)螺旋状に第二の段差d2ずつ減少する高さを有する。
図9のA-A線断面図は4つの領域S1-S4に対する厚みを示す。図8に示す多重分離装置73の形状は、図9のA-A線断面図に対応する。図9の側面図は別の4つの領域S5-S8の厚みを示す。図10は4つの領域S1-S4に関する斜視図を示す。
<<2.3 段差の決め方>>
[段差d1の決め方]
図9及び図10に示す多重分離装置の8つの領域S1-S8各々から反射される電磁波は、段差d1に応じた位相を有する。例えば、z軸+∞方向(垂直方向)から第一の面81の領域S1に電磁波(L=0)が入射して反射した場合の電磁波は、z軸+∞方向(垂直方向)から第一の面81の領域S2に電磁波(L=0)が入射して反射した場合の電磁波よりも、往路と復路により2d1の距離だけ余分に進行する。この場合の光路差が位相差Δφ1=2π/8(=π/4)に等しい場合、領域S1-S8の各々から反射される電磁波はそれぞれπ/4ずつ位相が異なり、8つの領域S1-S8全体の位相差の合計は、π/4×8=2π(ラジアン)となる。従って、第一の面81に入射した電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lは、第一の面81により反射されることで、+1又は-1だけ変化する。従って、量子数を±1だけ変化させるための段差d1は次のようにして求めることができる。
k×2d1=2π/8
∴ d1=λ/16
ただし、kは波数であり、2π/λに等しく、λは電磁波の波長である。仮に、領域の総数が8ではなくNであり(Nは2以上の整数)、軌道角運動量(OAM)の量子数の変化量がLであった場合、段差d1は次のようにして求めることができる。
k×2d1=2πL/N
∴ d1=Lλ/(2N)
更に、第一の面81に入射する電磁波が、xy平面に垂直な軸に対して角度αをなす場合、光路差はk×2d1cosαとなるので、段差d1は次のようにして求めることができる。
k×2d1cosα=2πL/N
∴ d1=Lλ/(2Ncosα)。
[段差d2の決め方]
次に、図8ないし図10において、第二の面82から入射し、多重分離装置73を透過し、第一の面81から出力される電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数を所定値だけ変化させるように、第二の面82の段差d2を決定することを考察する。この場合、第二の面82から入射して透過する電磁波のうち、一部は第一の面81から多重分離装置73の外部に出て行くが、一部は第一の面81で反射し、第二の面82の方へ戻ってくる。戻ってきた電磁波のうち、一部は第二の面82から多重分離装置73の外部に出て行くが、一部は第二の面82で反射し、第一の面81の方に進行する。従って、実際にはこのような多重分離装置73の内部における多重反射も考慮して、段差d2を適切に決定する必要がある。
しかしながら、定性的に簡易に説明する観点から、多重分離装置73の内部でそのような多重反射が生じないものと仮定して議論を進める。図9及び図10に示すように、第二の面82も、第一の面81又はxy平面から離れる方向に沿って(z軸のマイナス方向に)螺旋状に第二の段差d2ずつ減少する高さを有する。図9のz(高さ又は厚み)と角度(θ)との関係のグラフに示されているように、領域S1-S8はそれぞれ(d1+d2)ないし8(d1+d2)の厚みを有する。多重分離装置73の内部を進行(又は透過又は伝搬)する場合、大気中を進行する場合よりも長く時間がかかる。屈折率がnである媒質(多重分離装置73)の中を電磁波が進行する場合、見かけ上の距離(光学的距離)が、実際の距離のn倍になるからである。なお、屈折率nは、n=√εrと表現することができる。εrは媒質(多重分離装置73)の比誘電率εrである。
従って、多重分離装置73を透過する電磁波の位相を考察する場合、空気中を進行する電磁波の波数をk=2π/λとする一方、多重分離装置73の内部を進行する電磁波の波数をk'=2π/(λ/n)とする必要がある。領域S1を透過する電磁波と、領域S2を透過する電磁波との間の位相差は、多重分離装置73の内部で多重反射が起こらないと仮定すると、次式のように表現できる。
k'(d1+d2)−k(d1+d2)=2π/(λ/n)×(d1+d2)−2π/λ×(d1+d2)
左辺及び右辺の第一項は(d1+d2)の厚みを有する媒質(多重分離装置73)の内部を進行する場合の位相を表し、第二項は多重分離装置73の外部(空気中)を(d1+d2)の距離だけ進行する場合の位相を表す。この場合の光路差又は位相差が、π/4であった場合、8つの領域S1-S8の各々を透過する電磁波はそれぞれπ/4ずつ位相が異なり、8つの領域S1-S8全体の位相差の合計は、π/4×8=2π(ラジアン)となる。従って、第二の面82から第一の面81に透過した電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lは、第二の面82から第一の面81までの多重分離装置73の内部を透過することで、+1又は-1だけ変化する。従って、量子数を±1だけ変化させるための段差d2は次のようにして求めることができる。
2π/(λ/n)×(d1+d2)−2π/λ×(d1+d2)=2π/8
∴ d2=λ/(8(n-1))-d1
仮に、領域の総数が8ではなくNであり(Nは2以上の整数)、軌道角運動量(OAM)の量子数の変化量がLであった場合、段差d2は次のようにして求めることができる。
2π/(λ/n)×(d1+d2)−2π/λ×(d1+d2)=2πL/N
∴ d2=Lλ/(N(n-1))-d1
更に、電磁波が第二の面82から第一の面81を透過する場合に、xy面に垂直な軸に対する入射角がαであり屈折角がβであり、(d1+d2)の厚みの媒質を透過して出て行く電磁波と、空気中を進行する電磁波との間の位相差は、次のように表現できる。
2π/(λ/n)×(d1+d2)/cosβ−2π/λ×cos(α-β)/cosβ
この位相差が、2πL/Nであった場合、N個の領域各々を透過した電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数は、±Lだけ変化する。この場合の段差d2は、次のようにして求めることができる。
2π/(λ/n)×(d1+d2)/cosβ−2π/λ×cos(α-β)/cosβ=2πL/N
∴ d2=(λ/N)/((n2-sin2α)1/2-cosα)-d1
図9及び図10に示す例では、多重分離装置73が厚みの異なる8つの領域に分割されているが、分割する数は適切な如何なる値でもよい。例えば、図11に示されるように、多重分離装置73が厚みの異なる16個の領域に分割されてもよい。分割数又は領域の総数が多いと、設定される位相の種類が多くなり、電磁波の位相回転を適確に実現できるので、干渉やノイズ等の外乱に対する耐性を強化する等の観点から好ましい。このような観点からは、図12に示すように、多重分離装置73の第一の面81が、螺旋滑り台状に所定の勾配又は傾斜で連続的に変化する高さを有し、多重分離装置73の第二の面82も、螺旋滑り台状に所定の勾配又は傾斜で連続的に変化する高さを有していてもよい。図12に示す例の場合、第一の面81における勾配は+4d1/πであり、第二の面82における勾配は、-4d2/πである。一方、分割数又は領域の総数が多いと、そのような面の設計及び製造工程が複雑になり、コストが高くなってしまうことが懸念される。逆に、分割数又は領域の総数が少なかった場合、設定される位相の種類が少なくなり、電磁波の位相回転を適確に実現しにくくなるので、干渉やノイズ等の外乱に対する耐性が弱くなってしまうことが懸念される。従って、実際には、外乱に対する耐性と設計や製造の複雑さとを少なくとも考慮して、分割数又は領域の総数を決定する必要がある。
ところで、図9-図12に示す例では、多重分離装置73の各領域の厚み(第一の面81と第二の面82との間の距離)が、x軸となす角度θがπ/4(又は45度)増える毎に、d1+d2ずつ増えていた。しかしながら、実施の形態はこの例に限定されない。
図13は、多重分離装置73の別の例を、正面図、A-A線断面図、側面図、面の高さの観点から示す。図13の正面図に示すように、多重分離装置73は、xy面内において、四角形の形状を有し、四角形の形状は8つの領域S1-S8に等分されている。8つの領域S1-S8の各々は、異なる厚みを有する。領域S1-S8はそれぞれ(d1+8d2)ないし(8d1+d2)の厚みを有する。例えば、領域S1の厚みはd1+8d2であり、領域S2の厚みは2d1+7d2であり、厚みの差Δはd1-d2である。図13の正面図において、x軸に対する角度をθとし、角度θが0から2πラジアン(又は360度)まで変化する場合、厚みは、角度θがπ/4ラジアン(又は45度)変化する毎に、(d1-d2)ずつ増えている。多重分離装置73は、表裏双方の面において、螺旋階段状に所定の段差ずつ変化する高さを有する。第一の面81は、第二の面82又はxy平面から離れる方向に沿って(z軸のプラス方向に)螺旋状に第一の段差d1ずつ増加する高さを有する。第二の面82も、z軸のプラス方向に螺旋状に第二の段差d2ずつ増加する高さを有する。
図13のA-A線断面図は4つの領域S1-S4に対する厚みを示す。図13のA-A線断面図に示す形状は、図9のA-A線断面図に示す形状と異なっている点に留意を要する。図13の側面図は別の4つの領域S5-S8の厚みを示す。図14は4つの領域S1-S4に関する斜視図を示す。
更に、図15に示すように、多重分離装置73の第一の面81が、螺旋滑り台状に所定の勾配又は傾斜で連続的に変化する高さを有し、多重分離装置73の第二の面82も、螺旋滑り台状に所定の勾配又は傾斜で連続的に変化する高さを有していてもよい。図15に示す例の場合、第一の面81における勾配は+4d1/πであり、第二の面82における勾配は、+4d2/πである。
図13及び図14に示す例の場合、第一の面81における段差d1については、「2.3 段差の決め方[段差d1の決め方]」で説明したのと同様に決定できる。第二の面82における段差d2については、媒質(多重分離装置73)の厚みを「d1+d2」から「d1-d2」に置換することで、同様に求めることができる。
なお、多重分離装置73の各領域の厚みがd1-d2ずつ増減する場合において、d1=d2の場合については、「5.三多重(その2)」において説明する。
<3.通信システム>
図7−図12に示す多重分離装置73は、送信側にも受信側にも使用できる。図16は、そのような多重分離装置を用いた通信システムを示す。通信システム130は、送信側のアンテナ装置70と、受信側のアンテナ装置170とを含む。図7を参照しながら説明したのと同様に、アンテナ装置70は、第一の一次アンテナ71と、第二の一次アンテナ72と、多重分離装置73と、二次アンテナ74とを有する。アンテナ装置170は、第一の一次アンテナ171と、第二の一次アンテナ172と、多重分離装置173と、二次アンテナ174とを有する。
第一、第二の一次アンテナ71、72の各々は、送信する電磁波を放射する適切な如何なるアンテナであってもよい。一例として、第一、第二の一次アンテナ71、72は、ホーンアンテナ又はダイポールアンテナにより形成されてもよい。第一、第二の一次アンテナ71、72が放射する電磁波は、適切な如何なる周波数又は波長の電波であってもよい。一例として、第一、第二の一次アンテナ71、72が放射する電磁波は、マイクロ波でもよい。一例として第一、第二のアンテナから放射される電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lは0であり、電磁波は直線偏波又は円偏波である。ただし、第一、第二の一次アンテナ71、72から放射される電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lが0であることは必須ではなく、0とは異なる量子数の軌道角運動量(OAM)を有する電磁波が、第一、第二の一次アンテナ71、72から放射されてもよい。
多重分離装置73は、第一の一次アンテナ71から放射された電磁波と第二の一次アンテナ72から放射された電磁波とを多重して合成波として出力する。多重分離装置73は、第一の一次アンテナ71から放射された電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lを、L1だけ変化させた電磁波に変換する。多重分離装置73は、第二の一次アンテナ72から放射された電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lを、L2だけ変化させた電磁波に変換する。このような変換機能を発揮できるように、多重分離装置73の表裏は第一の面81及び第二の面82により規定される。第一の面81は、電磁波の反射の前後において電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数がL1だけ変化するように、第二の面82又はxy平面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有する。第二の面82は、電磁波の透過の前後において電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数がL2だけ変化するように、第二の面82又はxy平面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有する。ただし、量子数LをL1だけ変化させた後の電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数と、量子数LをL2だけ変化させた後の電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数とは、異なっている必要がある。図16に示す例では、合成波は、量子数LをL1だけ変化させた軌道角運動量(OAM)の電磁波(例えば、L=0→L1)と、量子数LをL2だけ変化させた軌道角運動量(OAM)の電磁波とが重ね合わされた電磁波(例えば、L=0→L2)である。
二次アンテナ74は、多重分離装置73から出力された合成波を、受信側のアンテナ装置170に送る適切な如何なる装置であってもよい。一例として、二次アンテナ74はパラボラアンテナにより形成されてもよい。この場合、第二の一次アンテナ72がパラボラアンテナの焦点の位置に設けられ、二次アンテナ74は一次アンテナ71、72よりも大きな半径又は開口を有する。図16に示す例では、二次アンテナ74は、多重分離装置73から出力された合成波を、受信側のアンテナ装置の方向に反射する反射装置として機能する。
二次アンテナ174は、合成波を受信し、多重分離装置173に送る適切な如何なる装置であってもよい。一例として、二次アンテナ174はパラボラアンテナにより形成されてもよい。この場合、第二の一次アンテナ172がパラボラアンテナの焦点の位置に設けられ、二次アンテナ174は一次アンテナ171、172よりも大きな半径又は開口を有する。図16に示す例では、二次アンテナ174は、受信した電磁波(合成波)を多重分離装置173の方向に反射する反射装置として機能する。
多重分離装置173は、二次アンテナ174で受信した電磁波のうち一部の電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数をL1だけ変化させた電磁波を生成し、第一の一次アンテナ171に与える。また、二次アンテナ174で受信した電磁波のうち別の一部の電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数をL2だけ変化させた電磁波を生成し、第二の一次アンテナ172に与える。なお、多重分離装置173は、多重分離装置73と同じ構成であってもよい。電磁波の進行方向が逆になると、量子数の変化の仕方は逆になるからである。一例として、二次アンテナ174で受信した電磁波のうち一部の電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数L1を0に変化させた電磁波が生成され、第一の一次アンテナ171に与えられてもよい。また、二次アンテナ174で受信した電磁波のうち別の一部の電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数L2を0に変化させた電磁波が生成され、第二の一次アンテナ172に与えられてもよい。
なお、図16において、送信側の二次アンテナ74及び多重分離装置73の中心を通る中心軸Ax1と、受信側の二次アンテナ174及び多重分離装置173の中心を通る中心軸Ax2とは適切に整合している必要がある。この場合において、多重分離装置73、173の表裏の面が、図9-図15等に示されているように形成されている場合、中心軸付近(xy面内の原点付近)で反射又は透過する電磁波については、軌道角運動量(OAM)の量子数の変化が意図されているようには生じにくい。段差又は勾配による面の高低差に起因する電磁波の光路差が中心軸付近では適切に生じにくく、電磁波の位相の種類を数多く形成することは困難だからである。このため、中心軸付近における電磁波の強度は他の領域と比べてかなり低くなる。従って、送信側のアンテナ装置70の中心軸上に多重分離装置73が存在していても、送信する電磁波(合成波)の妨げにはならない。また、受信側のアンテナ装置170の中心軸上に多重分離装置173が存在していても、受信する電磁波(合成波)の妨げにはならない。
<4.三多重(その1)>
「2.アンテナ装置」及び「3.通信システム」において説明した多重分離装置は、軌道角運動量(OAM)が異なる2つの電磁波を多重及び分離していた。しかしながら、実施の形態は、2つの電磁波を多重及び分離する例に限定されず、軌道角運動量(OAM)が異なる3以上の電磁波を多重及び分離する場合にも適用できる。
図17は、軌道角運動量(OAM)が異なる3つの電磁波を多重した合成波を送信するアンテナ装置140を示す。アンテナ装置140は、第一の一次アンテナ141と、第二の一次アンテナ142と、第一の多重分離装置143と、第三の一次アンテナ144と、第二の多重分離装置145と、二次アンテナ146とを有する。
図7に示すアンテナ装置と同様に、図17に示すアンテナ装置140も、通信の用途に応じて適切な如何なる構造を使用してもよい。一例として、アンテナ装置140は、カセグレンアンテナ(Cassegrain antenna)、グレゴリアンアンテナ(Gregorian antenna)、オフセットパラボラアンテナ(Offset parabola antenna)、オフアクシスパラボラアンテナ(Off-axis parabola antenna)、ホーンリフレクタアンテナ(Hone reflector antenna)等を形成してもよいが、これらに限定されない。また、アンテナ装置は適切な如何なる通信の用途に使用されてもよいが、一例として、衛星通信に使用されてもよい。
第一、第二、第三の一次アンテナ141、142、144は、送信する電磁波を放射する適切な如何なるアンテナであってもよい。一例として、第一、第二、第三の一次アンテナ141、142、144の各々は、ホーンアンテナ又はダイポールアンテナにより形成されてもよい。第一、第二、第三の一次アンテナ141、142、144の各々が放射する電磁波は、適切な如何なる周波数又は波長の電波であってもよい。一例として、第一、第二、第三の一次アンテナ141、142、144の各々が放射する電磁波は、マイクロ波でもよい。一例として、第一、第二、第三の一次アンテナ141、142、144の各々から放射される電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lは0であり、電磁波は直線偏波又は円偏波である。ただし、第一、第二、第三の一次アンテナ141、142、144の各々から放射される電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lが0であることは必須ではなく、0とは異なる量子数の軌道角運動量(OAM)を有する電磁波が、第一、第二、第三の一次アンテナ141、142、144の各々から放射されてもよい。
第一の多重分離装置143は、図7−図16を参照しながら説明した多重分離装置と同様である。第一の多重分離装置143の表裏は第一の面81及び第二の面82により規定される。第一の面81は、電磁波の反射の前後において電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数がL1だけ変化するように、第二の面82又はxy平面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有する。第二の面82は、電磁波の透過の前後において電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数がL2だけ変化するように、第二の面82又はxy平面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有する。
多重分離装置143は、第一の一次アンテナ141から放射された電磁波と第二の一次アンテナ142から放射された電磁波とを多重して第一の合成波として出力する。多重分離装置143は、第一の一次アンテナ141から放射された電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lを、L1だけ変化させた電磁波に変換する。多重分離装置143は、第二の一次アンテナ142から放射された電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lを、L2だけ変化させた電磁波に変換する。ただし、量子数LをL1だけ変化させた後の電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数と、量子数LをL2だけ変化させた後の電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数とは、異なっている必要がある。第一の合成波は、量子数LがL1だけ変化した軌道角運動量(OAM)の電磁波と、量子数LがL2だけ変化した軌道角運動量(OAM)の電磁波とが重ね合わされた電磁波である。
第二の多重分離装置145も、図7−図16を参照しながら説明した多重分離装置と同様であるが、第二の多重分離装置145の表裏は第三の面83及び第四の面84により規定される。第三の面83は、電磁波の反射の前後において電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数がL3だけ変化するように、第四の面84又はxy平面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有する。第四の面84は、電磁波の透過の前後において電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数がL4だけ変化するように、第三の面83又はxy平面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有する。
多重分離装置145は、第三の一次アンテナ144から放射された電磁波と第一の合成波とを多重して第二の合成波として出力する。多重分離装置145は、第三の一次アンテナ144から放射された電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lを、L3だけ変化させた電磁波に変換する。多重分離装置145は、第一の合成波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lを、L4だけ変化させた電磁波に変換する。ただし、量子数LをL3だけ変化させた後の電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数と、量子数LをL4だけ変化させた後の電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数とは、異なっている必要がある。図17に示す例では、第二の合成波は、量子数Lが(L1+L4)である軌道角運動量(OAM)の電磁波と、量子数Lが(L2+L4)である軌道角運動量(OAM)の電磁波と、量子数LがL3である軌道角運動量(OAM)の電磁波とが重ね合わされた電磁波である。
二次アンテナ146は、第二の多重分離装置145から出力された第二の合成波を、図17では図示されていない受信側のアンテナ装置の方向に向ける適切な如何なる装置であってもよい。一例として、二次アンテナ146はパラボラアンテナにより形成されてもよい。この場合、第二の一次アンテナ142がパラボラアンテナの焦点の位置に設けられ、二次アンテナ146は一次アンテナ141、142、143よりも大きな半径又は開口を有する。図17に示す例では、二次アンテナ146は、第二の多重分離装置125から出力された第二の合成波を、受信側のアンテナ装置の方向に反射する反射装置として機能する。
図17に示すアンテナ装置140は、第一の多重分離装置143により、第一の一次アンテナ141から放射された電磁波と第二の一次アンテナ142から放射された電磁波とを多重して第一の合成波として出力する。第一の合成波は、量子数LがL1だけ変化した軌道角運動量(OAM)の電磁波と、量子数LがL2だけ変化した軌道角運動量(OAM)の電磁波とを含む。更に、アンテナ装置140は、第二の多重分離装置145により、第三の一次アンテナ144から放射された電磁波と第一の合成波とを多重して第二の合成波として出力する。第二の合成波は、量子数Lが(L1+L4)である軌道角運動量(OAM)の電磁波と、量子数Lが(L2+L4)である軌道角運動量(OAM)の電磁波と、量子数LがL3だけ変化した軌道角運動量(OAM)の電磁波とが重ね合わされた電磁波である。第二の合成波は二次アンテナ146により、図17では不図示の受信側のアンテナ装置に送られる。
受信側では、送信側と逆の処理が行われる。受信側でも図17に示すようなアンテナ装置を使用することができる。アンテナ装置の多重分離装置に対する電磁波の進行方向が逆になると、量子数の変化の仕方は逆になるからである。受信側のアンテナ装置は、第二の多重分離装置145により、二次アンテナ146で受信した電磁波(第二の合成波)を、軌道角運動量(OAM)の量子数L=L3に対応する電磁波と、軌道角運動量(OAM)の量子数L=L1+L2に対応する電磁波とに分離する。更に、受信側のアンテナ装置は、第一の多重分離装置143により、軌道角運動量(OAM)の量子数L=L1+L2に対応する電磁波を、軌道角運動量(OAM)の量子数L=L1に対応する電磁波と、軌道角運動量(OAM)の量子数L=L2に対応する電磁波とに分離する。
図17に示す例では、3つの電磁波を多重及び分離しているが、多重分離装置を増やすことで、軌道角運動量(OAM)が異なる3つより多い数の電磁波を多重及び分離することも可能である。
具体例として、第一の多重分離装置143の第一の面81による反射の前後において、第一の面81に入射した電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lは、L1=+1だけ変化するように、第一の面81の段差d1が設定されていたとする。第二の面82から第一の面81に至る透過の前後において、第二の面81に入射した電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lは、L2=+2だけ変化するように段差d1及び段差d2が設定されていたとする。第一及び第二の一次アンテナから放射された電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数は何れも0であったとすると、第一の多重分離装置143から出力される第一の合成波は、軌道角運動量(OAM)の量子数LがL1=1及びL2=2である電磁波を含む。
第二の多重分離装置145の第三の面83による反射の前後において、第三の面83に入射した電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lは、L3=+3だけ変化するように、第三の面83の段差d3が設定されていたとする。第四の面84から第三の面82に至る透過の前後において、第四の面84に入射した電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lは、L4=+1だけ変化するように段差d3及び段差d4が設定されていたとする。この場合、第二の多重分離装置145の第三の面83により反射される電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数はL3=3である。第二の多重分離装置145を透過する電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数は、L4=+1だけ変化するので、第一の合成波に含まれる電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数L1=1及びL2=2は、それぞれL1=1+1=2及びL2=2+1=3に変化する。しかしながら、第三の面83で反射される電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数も3であるので、第二の合成波は3つの電磁波を適切に多重できていない。第二の合成波に含まれる3つの電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数は全て異なっている必要があるからである。
そこで、第四の面84から第三の面83に至る透過の前後において、第四の面84に入射した電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lが、L4=+3だけ変化するように段差d3及び段差d4が設定されていたとする。この場合も、第二の多重分離装置145の第三の面83により反射される電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数はL3=3である。第二の多重分離装置145を透過する電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数は、L4=+3だけ変化するので、第一の合成波に含まれる電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数L1=1及びL2=2は、それぞれL1=1+3=4及びL2=2+3=5に変化する。従って、第二の多重分離装置145から出力される第二の合成波は、軌道角運動量(OAM)の量子数がL1=4、L2=5及びL3=3である電磁波を適切に多重できている。
<5.三多重(その2)>
図9-図15を参照しながら説明した多重分離装置の複数の領域各々の厚みは、x軸に対してなす角度θが増えるにつれて増加している。しかしながら、多重分離装置の複数の領域各々の厚みが、x軸に対してなす角度θによらず一定であるようにすることも可能である。これは、厚みがd1-d2ずつ変化する図13-図15に示す例において、d1=d2とした場合に相当する。
図18は、複数の領域各々が同じ厚みを有する多重分離装置の一例を、正面図、A-A線断面図、側面図、面の高さの観点から示す。この多重分離装置は、図7-図17における多重分離装置73、173、143又は145として使用されてもよいが、簡明化のため「多重分離装置73」と言及する。図18の正面図に示すように、多重分離装置は、xy面内において、四角形の形状を有し、四角形の形状は8つの領域S1-S8に等分されている。8つの領域S1-S8の各々は、全て同じ厚みを有する。具体的には、図18に示す例では、各領域の厚みは9d(=d+8d)である。
第一の面81は、第二の面82又はxy平面から離れる方向に沿って(z軸のプラス方向に)螺旋状に段差dずつ増加する高さを有する。第二の面82も、z軸のプラス方向に螺旋状に段差dずつ増加する高さを有する。第二の面における段差が、第一の面における段差と同じdであることに留意を要する。x軸に対する角度をθとし、角度θが0から360度まで変化する場合、角度θがπ/4ラジアン(又は45度)変化する毎に、第一の面81の高さはz軸のプラス方向にdずつ増加するが、第二の面82の高さもz軸のプラス方向にdずつ増加している。その結果、第一の面81の高さと第二の面の高さの差分である各領域の厚みは、9dのまま一定に維持される。
図18のA-A線断面図は4つの領域S1-S4に対する厚みを示す。図18の側面図は別の4つの領域S5-S8の厚みを示す。図19は4つの領域S1-S4に関する斜視図を示す。
図18及び図19に示す多重分離装置73の第一の面81は、第一の面81で反射する前後で電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lが所定値L1だけ変化するように、z軸のプラス方向に螺旋階段状に段差dずつ増加する高さを有する。第二の面82もz軸のプラス方向に螺旋階段状に増加する高さdを有するが、第二の面82から第一の面81に透過する電磁波は、8つの領域何れについても同じ厚み9dを透過する。透過する電磁波にとって、多重分離装置73は一定の厚み9dを有する透明な基板と等価であるので、多重分離装置73を透過する前後で電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数は変化しない。
図18及び図19に示す例では、第一の面81及び第二の面82はz軸のプラス方向に螺旋階段状に段差dずつ増加する高さを有するが、螺旋滑り台状に変化する高さを有していてもよい。そのような多重分離装置73の一例は、図20に示されている。図20に示す多重分離装置73の第一の面81は、螺旋滑り台状に所定の勾配又は傾斜で連続的に変化する高さを有し、多重分離装置73の第二の面82も、螺旋滑り台状に所定の勾配又は傾斜で連続的に変化する高さを有する。第一の面81における勾配は+4d/πであり、第二の面82における勾配も、+4d/πである。
図21は図17における通信システムにおいて、第二の多重分離装置145を、図18−図20に示すような、各領域の厚みが一定である多重分離装置182で置換した通信システムを示す。図17において説明済みの要素については同じ参照番号が付されており、重複的な説明は行わない。第二の多重分離装置182は、第三の面183及び第四の面184を有する。第三の面183は、電磁波が第三の面183で反射する前後で軌道角運動量(OAM)の量子数Lが所定値L3だけ変化するように、螺旋階段状に段差dずつ変化する高さを有する。第四の面184も螺旋階段状に変化する高さdを有するが、第四の面184から第三の面183に透過する電磁波はすべて同じ厚み9dを透過する。従って電磁波が多重分離装置145を透過する場合に、軌道角運動量(OAM)の量子数は変化しない。図21に示す多重分離装置182の形状は、図18のA-A線断面図に対応する。
図17を参照しながら説明したのと同様に、第一の多重分離装置143から出力される第一の合成波は、軌道角運動量(OAM)の量子数LがL1=1及びL2=2である電磁波を含むとする。第二の多重分離装置182の第三の面183による反射の前後において、第三の面183に入射した電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lが、L3=+3だけ変化するように、第三の面183の段差dが設定されていたとする。第四の面184から第三の面183に至る透過の前後において、第四の面184に入射した電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数Lは変化しないように第四の面184の高さが段差dの螺旋階段状に形成されている。
この場合、第二の多重分離装置182の第三の面183により反射される電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数はL3=3である。第二の多重分離装置182を透過する電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数は変化しないので、第一の合成波に含まれる電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数L1=1及びL2=2は、変化せずにL1=1及びL2=2のまま出力される。第二の多重分離装置182から出力される第二の合成波は、軌道角運動量(OAM)の量子数がL1=1、L2=2及びL3=3である電磁波を適切に多重できている。
図18-図21を参照しながら説明したように、反射の場合には軌道角運動量(OAM)の量子数を所定値だけ変化させ、透過の場合には量子数が変化しないように、表裏の面の高さを形成した多重分離装置を使用することが可能である。また、反射の場合も透過の場合も軌道角運動量(OAM)の量子数を変化させる多重分離装置(図7-図17)と、反射の場合には量子数を所定値だけ変化させ、透過の場合には量子数が変化しないようにする多重分離装置(図18-図21)とを併用することも可能である。さらに、図示はしていないが、反射面側だけを平面にすれば、反射の場合だけ量子数が変化しないようにすることも可能である。このように、様々な多重分離装置を使用できるようにすることは、様々な多重の仕方を実現し、設計の自由度を増やす等の観点から好ましい。
<6.変形例>
図7-図21に示す多重分離装置は正面図において四角形の形状を有していたが、このことは実施の形態に必須ではなく、電磁波を反射及び透過させる適切な如何なる形状が使用されてもよい。例えば、多重分離装置の正面形状は、四角形状ではなく図22に示すように円形であってもよい。更に、多重分離装置の正面形状は、正方形だけでなく、図23に示すように、長方形であってもよい。また、多重分離装置の正面形状は、円形だけでなく、図24に示すように、楕円形であってもよい。図23及び図24に示すように、多重分離装置の縦又は横(x軸方向又はy軸方向)の一方を長くすることは、図8、図16、図17及び図21に示すように、透過する電磁波が進行する方向(z軸方向)に対して、多重分離装置を傾けて使用する場合に有利である。これらの場合の多重分離装置は、電磁波の進行方向に垂直な面内で放射状又は対称的に広がっている電磁波を、進行方向に対して傾斜した面で受けるからである。一例として、透過する電磁波の進行方向に対して多重分離装置が45度傾斜している場合、図23に示す長方形の長辺は、短辺の√2倍であってもよい。同様に、透過する電磁波の進行方向に対して多重分離装置が45度傾斜している場合、図24に示す楕円の長軸は、短軸の√2倍であってもよい。
図8−図15、図18-図20等に示す例では、多重分離装置の厚みは、最も薄い領域でd1+d2又は2d(連続的に変化する場合は0)であったが、実施の形態はこれに限定されず、所定の厚みが追加されてもよい。例えば、図25に示すように、8つの領域S1-S8各々の厚みが、(d1+d2)+D,2(d1+d2)+D,...,8(d1+d2)+Dであるように、オフセットDの分だけ厚みが厚くなってもよい。これは、電磁波の軌道角運動量(OAM)の量子数を適切に変化させるように、多重分離装置の表裏の面を設計する際の自由度を増やす等の観点から好ましい。
以上、多重分離装置の表裏の面の高さを適切に設定し、ハーフミラーとOAMフィルタとを一体化することで、部品数を減らすことが可能な多重分離装置、アンテナ装置及び通信システムに関する実施の形態が説明されてきた。しかしながら、開示される実施の形態は上記の例に限定されない。明細書、特許請求の範囲及び図面を参照することで、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等も理解できるであろう。実施の形態の理解を促すため具体的な数値が例示されたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。また、実施の形態の理解を促すため具体的な数式を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数式は単なる一例に過ぎず、同様な結果をもたらす他の数式が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは開示される実施の形態に本質的ではなく、2つ以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてもよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。
以上の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
電磁波を反射及び透過する誘電体の表裏が第一及び第二の面により規定され、前記第一又は第二の面はハーフミラーを形成し、
前記第一の面は、前記第二の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
前記第二の面は、前記第一の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有する、前記誘電体を有する装置。
(付記2)
前記第一の面で反射する前後で電磁波の軌道角運動量が所定値だけ変化するように、前記第一の面は、前記第二の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有する、付記1に記載の装置。
(付記3)
前記第一及び第二の面の間を透過する前後で電磁波の軌道角運動量が所定値だけ変化するように、前記第二の面は、前記第一の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有する、付記1又は2に記載の装置。
(付記4)
前記第一の面は、前記第二の面から離れるにつれて螺旋状に第一の段差ずつ変化する高さを有し、
前記第二の面は、前記第一の面から離れるにつれて螺旋状に第二の段差ずつ変化する高さを有する、付記1−3の何れか一項に記載の装置。
(付記5)
前記第一の面は、前記第二の面から離れるにつれて螺旋滑り台状に第一の勾配で連続的に変化する高さを有し、
前記第二の面は、前記第一の面から離れるにつれて螺旋滑り台状に第二の勾配で連続的に変化する高さを有する、付記1−3の何れか一項に記載の装置。
(付記6)
電磁波を反射及び透過する誘電体を有する装置と、
前記装置から受信した合成波を送信するアンテナと
を有するアンテナ装置であって、
前記装置の前記誘電体の表裏が第一及び第二の面により規定され、前記第一又は第二の面はハーフミラーを形成し、
前記第一の面は、前記第二の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
前記第二の面は、前記第一の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
第一の軌道角運動量を有する電磁波である前記第一の面により反射された電磁波と、第二の軌道角運動量を有する電磁波である前記第二の面から前記第一の面に透過した電磁波とを多重することで、前記合成波が生成される、アンテナ装置。
(付記7)
前記アンテナがパラボラアンテナである、付記6に記載のアンテナ装置。
(付記8)
電磁波を反射及び透過する第一の誘電体を有する第一の装置と、
電磁波を反射及び透過する第二の誘電体を有する第二の装置と、
前記第二の装置から受信した第二の合成波を送信するアンテナと
を有するアンテナ装置であって、
前記第一の装置の前記第一の誘電体の表裏が第一及び第二の面により規定され、前記第一又は第二の面はハーフミラーを形成し、
前記第一の面は、前記第二の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
前記第二の面は、前記第一の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
第一の軌道角運動量を有する電磁波である前記第一の面により反射された電磁波と、第二の軌道角運動量を有する電磁波である前記第二の面から前記第一の面に透過した電磁波とを多重することで、第一の合成波が生成され、
前記第二の装置の前記第二の誘電体の表裏が第三及び第四の面により規定され、
前記第三の面は、前記第四の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
前記第四の面は、前記第三の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
第三の軌道角運動量を有する電磁波である前記第三の面により反射された電磁波と、前記第一の合成波が前記第四の面から前記第三の面に透過した場合に前記第三の面から出力された電磁波とを多重することで、前記第二の合成波が生成される、アンテナ装置。
(付記9)
電磁波を反射及び透過する第一の誘電体を有する多重装置と、合成波を送信する送受信アンテナとを有する送信装置と、
前記合成波を受信する受信アンテナと、電磁波を反射及び透過する第二の誘電体を有する分離装置とを有する受信装置と、
を有する通信システムであって、
前記多重装置の前記第一誘電体の表裏が第一及び第二の面により規定され、前記第一又は第二の面はハーフミラーを形成し、
前記第一の面は、前記第二の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
前記第二の面は、前記第一の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
第一の軌道角運動量を有する電磁波である前記第一の面により反射された電磁波と、第二の軌道角運動量を有する電磁波である前記第二の面から前記第一の面に透過した電磁波とを多重することで、前記合成波が生成され、
前記分離装置の前記第二の誘電体の表裏が第三及び第四の面により規定され、
前記第三の面は、前記第四の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
前記第四の面は、前記第三の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
前記分離装置は、前記合成波のうち前記第三の面により反射された電磁波から、前記第一の面に入射した電磁波を取得し、かつ前記合成波のうち前記第三の面から前記第四の面に透過した電磁波から、前記第二の面に入射した電磁波を取得する、通信システム。
11 ホーンアンテナ
12 OAMフィルタ
70 アンテナ装置
71 第一の一次アンテナ
72 第二の一次アンテナ
73 多重分離装置
74 二次アンテナ
81 第一の面
82 第二の面
83 第三の面
84 第四の面
140 アンテナ装置
141 第一の一次アンテナ
142 第二の一次アンテナ
143 第一の多重分離装置
144 第三の一次アンテナ
145 第二の多重分離装置
146 二次アンテナ
170 アンテナ装置
171 第一の一次アンテナ
172 第二の一次アンテナ
173 多重分離装置
174 二次アンテナ
182 第二の多重分離装置
183 第三の面
184 第四の面

Claims (5)

  1. 電磁波を反射及び透過する誘電体の表裏が第一及び第二の面により規定され、前記第一又は第二の面はハーフミラーを形成し、
    前記第一の面は、前記第二の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
    前記第二の面は、前記第一の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有する、前記誘電体を有する装置。
  2. 前記第一の面で反射する前後で電磁波の軌道角運動量が所定値だけ変化するように、前記第一の面は、前記第二の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記第一及び第二の面の間を透過する前後で電磁波の軌道角運動量が所定値だけ変化するように、前記第二の面は、前記第一の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有する、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 電磁波を反射及び透過する誘電体を有する装置と、
    前記装置から受信した合成波を送信するアンテナと
    を有するアンテナ装置であって、
    前記装置の前記誘電体の表裏が第一及び第二の面により規定され、前記第一又は第二の面はハーフミラーを形成し、
    前記第一の面は、前記第二の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
    前記第二の面は、前記第一の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
    第一の軌道角運動量を有する電磁波である前記第一の面により反射された電磁波と、第二の軌道角運動量を有する電磁波である前記第二の面から前記第一の面に透過した電磁波とを多重することで、前記合成波が生成される、アンテナ装置。
  5. 電磁波を反射及び透過する第一の誘電体を有する第一の装置と、
    電磁波を反射及び透過する第二の誘電体を有する第二の装置と、
    前記第二の装置から受信した第二の合成波を送信するアンテナと
    を有するアンテナ装置であって、
    前記第一の装置の前記第一の誘電体の表裏が第一及び第二の面により規定され、前記第一又は第二の面はハーフミラーを形成し、
    前記第一の面は、前記第二の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
    前記第二の面は、前記第一の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
    第一の軌道角運動量を有する電磁波である前記第一の面により反射された電磁波と、第二の軌道角運動量を有する電磁波である前記第二の面から前記第一の面に透過した電磁波とを多重することで、第一の合成波が生成され、
    前記第二の装置の前記第二の誘電体の表裏が第三及び第四の面により規定され、
    前記第三の面は、前記第四の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
    前記第四の面は、前記第三の面から離れるにつれて螺旋状に変化する高さを有し、
    第三の軌道角運動量を有する電磁波である前記第三の面により反射された電磁波と、前記第一の合成波が前記第四の面から前記第三の面に透過した場合に前記第三の面から出力された電磁波とを多重することで、前記第二の合成波が生成される、アンテナ装置。
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