JP2015025529A - 車両のデファレンシャル構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】デファレンシャル機構を小型化する。【解決手段】デフケース35を支持する軸方向一方側の軸受部材41のインナーレース41aは、軸方向一方側の円筒部39に取り付けられ、アウターレース41bは、デフケース本体43の筒状部49に取り付けられている。フランジ部45を挟んだ軸方向の一方側の外周面51aは、他方側の外周面51bよりも径方向の内方に位置し、リングギヤ19は、フランジ部45の軸方向一方側に配置されると共に、内周端19bが軸方向他方側の外周面51bよりも径方向の内方に位置している。ボルト53は、リングギヤ19からフランジ部45に向かって軸方向に締結して、ボルト頭部53aは、リングギヤ19の軸方向一方側に位置している。【選択図】図2

Description

本発明は、車両のデファレンシャル構造に関する。
特許文献1には、FF車又はRR車用の横置きパワートレインに適用される変速機の一例が開示されている。
この変速機は、トルクコンバータと、変速機構と、デファレンシャル機構とを備えている。トルクコンバータは、エンジンの出力軸から出力される回転駆動力を、車幅方向に配設された変速機構の入力軸に伝達し、変速機構は、その回転駆動力を変速して上記入力軸と同軸配置された出力ギヤから出力する。出力ギヤは、入力軸と平行に配置されたカウンタ軸のドリブンギヤと噛み合っており、出力ギヤの回転がドリブンギヤによってカウンタ軸に伝達される。デファレンシャル機構は、このカウンタ軸上のドライブギヤとデファレンシャル機構のリングギヤとの噛み合いによって減速された後の回転駆動力を、上記入力軸と平行に配置されたドライブ軸に伝達する。
上記変速機構及びデファレンシャル機構は、変速機ケースに収容されている。このうち、デファレンシャル機構は、変速機ケースのデファレンシャル機構収容部に収容されており、ドライブ軸中心に回転するデフケースを備えている。このデフケースは、軸方向両端で一対の軸受部材を介して変速機ケースに回転自在に支持されている。
デフケースの軸方向両端の支持構造のうち、反エンジン側の支持構造を具体的に説明すると、まず、デファレンシャル機構収容部の軸方向両端には、ドライブ軸が挿通する挿通孔が形成されている。そのうち反エンジン側の挿通孔には、開口端からエンジン側に向かって突出する円筒部が形成されている。
一方、デフケースは、ピニオン軸等が収容されたデフケース本体を有し、その軸方向両端からドライブ軸が嵌合されるボス部が軸方向外側に向かって突出形成され、また、デフケース本体の外周面には、径方向外側に張り出すフランジ部が形成されている。このフランジ部のエンジン側には、リングギヤが配置され、ボルトがこのリングギヤからフランジ部に向かって軸方向に締結し、その頭部がリングギヤのエンジン側に位置している。
そうして、フランジ部は変速機ケースの円筒部の径方向外側に配設されていて、この円筒部の外周面に軸受部材のインナーレースが取り付けられると共に、フランジ部の内周面にアウターレースが取り付けられている。
以上の支持構造では、従来のような軸受部材がデフケースのボス部と変速機ケースの円筒部との間に配設される場合よりも、ドライブ軸とカウンタ軸との間の間隔が小さくなり、変速機全体が小型になる。
特開2003−106414号公報
ところで、例えば狭小なエンジンルーム内のレイアウト性を高めるべく、デファレンシャル機構のさらなる小型化が求められている。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、デファレンシャル機構の小型化にある。
上記の目的を達成するために、本発明は、デフケース本体の外周面の形状及びボルトの配置を工夫したものである。
具体的には、本発明は、ギヤを有する第1軸と、上記第1軸に対し平行に配置された第2軸と、上記第2軸上に配置されかつ、上記ギヤによって駆動されるデファレンシャル機構と、上記第1軸及びデファレンシャル機構を収容するケースと、を備え、上記デファレンシャル機構は、上記第2軸を中心として回転するデフケースと、該デフケースに固定されかつ、上記ギヤと噛み合うリングギヤとを有し、上記デフケースは、軸方向両端部がそれぞれ軸受部材を介して上記ケースに支持されたデフケース本体と、該デフケース本体の外周面から径方向外側に張り出すと共に、上記リングギヤがボルトによって締結固定されるフランジ部とを有する車両のデファレンシャル構造を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、軸方向一方側の上記軸受部材のインナーレースは、上記ケースに取り付けられる一方、該軸受部材のアウターレースは、上記デフケース本体に取り付けられ、上記デフケース本体において、上記フランジ部を挟んだ軸方向の一方側の外周面は、他方側の外周面よりも径方向の内方に位置しており、上記リングギヤは、上記フランジ部の軸方向一方側に配置されると共に、その内周端が上記デフケース本体の外周面よりも径方向内側に位置し、上記ボルトは、上記リングギヤから上記フランジ部に向かって軸方向に締結して、その頭部は、上記リングギヤの軸方向一方側に位置していることを特徴とする。
第1の発明では、デフケース本体の軸方向一方側端部が軸受部材を介してケースに支持され、当該軸受部材のインナーレースがケースに取り付けられる一方、アウターレースがデフケース本体に取り付けられているので、第1軸と第2軸との間の間隔を小さくすることができる。
さらに、第1の発明では、デフケース本体の外周面にフランジ部が形成され、当該フランジ部を挟んだ軸方向の一方側の外周面が他方側の外周面よりも径方向の内方に位置し、リングギヤがフランジ部の軸方向一方側に配置されるので、このリングギヤの内周端を上記他方側の外周面よりも径方向内側に位置させることができる。さらに、リングギヤをフランジ部に締結するボルトの頭部が軸方向一方側を向いているので、この頭部をデフケース本体と干渉させずに径方向の内方に寄せることができる。その結果、デファレンシャル機構を径方向に小型化することができる。延いては、第1軸と第2軸との間の間隔を一層小さくすることが可能となる。
第2の発明は、第1の発明において、上記デフケース本体内には、上記第2軸と直交するピニオン軸が配設され、上記デフケース本体には、上記ピニオン軸の両端を支持するための一対の支持孔と、いずれか一方の支持孔に交差するように連通しかつ、軸方向に延びて上記デフケース本体の軸方向の他方側に開口する挿入穴とが形成され、上記挿入穴には、上記支持孔内において上記ピニオン軸を係止する係止ピンが内挿され、軸方向に延びる上記挿入穴の底は、上記ボルトの軸方向他方側端よりも他方側に位置することを特徴とする。
従来の変速機では、ピニオン軸係止用の係止ピンが挿入される挿入孔がデフケース本体を軸方向に貫通していたが、これは、デファレンシャル機構の分解時に、挿入孔の軸方向一方側開口から別途ピン等を挿入し、当該ピンによって係止ピンを軸方向他方側に押し出して取り外すためである。しかしながら、挿入孔が軸方向に貫通していると、ボルトは、この挿入孔との干渉を避ける上で、挿入孔よりも径方向外側に配置しなければならず、その分、デファレンシャル機構が径方向に大型化してしまう。
これに対し、第2の発明では、係止ピンが挿入される挿入穴の底が、ボルトの軸方向他方側端よりも他方側に位置している。つまり、ボルトと挿入穴とが軸方向にずれているので、ボルトを径方向のさらに内方に位置させることができる。その結果、リングギヤの内周端をさらに径方向の内方に位置させることができるので、デファレンシャル機構をより一層小型化することができる。
第3の発明は、第2の発明において、上記係止ピンの軸方向他方側端部には、該係止ピンを上記挿入穴から取り外すための取り外し具と係合する係合部が設けられていることを特徴とする。
第3の発明では、挿入穴の底が塞がっているので、従来のように軸方向一方側から別途ピン等を挿入して係止ピンを取り外すことができない。そこで、第3の発明では、係止用ピンの軸方向他方側端部に係合部を設けることにより、挿入穴の開口から取り外し具を挿入して上記係合部に係合させ、軸方向他方向側に引っ張り出すことで、係止用ピンを簡単に取り外すことができる。
第4の発明は、第1乃至第3のいずれか1つの発明において、上記デフケースは、一体成形品であることを特徴とする。
第4の発明では、デフケースが一体成形品なので、部品点数を抑制することができる。さらに、デフケースを分割構成としたときには、その分解時に係止ピンが挿入される挿入穴の軸方向両端が開口するように構成することは可能である。これに対し、一体成形品では、係止ピンの取外し時にデフケースを分解することで取り外すことができないものの、第3の発明のように係止ピンの係合部に取り外し具を係合させて引っ張り出すことにより、係止ピンを簡単に取り外すことができる。
以上説明したように、本発明の車両のデファレンシャル構造によると、デフケース本体の軸方向一方側端部が軸受部材を介してケースに支持され、当該軸受部材のインナーレースがケースに取り付けられる一方、アウターレースがデフケース本体に取り付けられているので、第1軸と第2軸との間の間隔を小さくすることができる。さらに、デフケース本体の外周面にフランジ部が形成され、当該フランジ部を挟んだ軸方向の一方側の外周面が他方側の外周面よりも径方向の内方に位置し、リングギヤがフランジ部の軸方向一方側に配置されるので、このリングギヤの内周端を上記他方側の外周面よりも径方向内側に位置させることができる。そして、リングギヤをフランジ部に締結するボルトの頭部が軸方向一方側を向いているので、この頭部をデフケース本体と干渉させずに径方向の内方に寄せることができる。その結果、デファレンシャル機構を径方向に小型化することができる。延いては、第1軸と第2軸との間の間隔を一層小さくすることが可能となる。
本発明の実施形態に係る車両のデファレンシャル構造を備えた変速機の構成を示す断面図である。 変速機のデファレンシャル機構周辺を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
−変速機の全体構成−
図1は、本実施形態に係る車両のデファレンシャル構造を備えた変速機1の全体構成を示しており、この構成は、変速機1を車両に対し横置きに搭載されるFF車用のパワートレインに適用した場合を示している。
上記変速機1は、主な構成要素として、トルクコンバータ3と、変速機構5と、デファレンシャル機構7と、を備えている。上記トルクコンバータ3は、図外のエンジンのクランク軸から出力される回転駆動力を、該クランク軸と同軸に車幅方向に配設された上記変速機構5の入力軸9に伝達し、該変速機構5は、その回転駆動力を変速して上記入力軸9と同軸配置された出力ギヤ11から出力する。
上記出力ギヤ11は、上記入力軸9に対して平行に配置されたカウンタ軸(第1軸)13のドリブンギヤ15と噛み合っており、該出力ギヤ11の回転は該ドリブンギヤ15によって上記カウンタ軸13に伝達される。
上記デファレンシャル機構7は、上記カウンタ軸13上のドライブギヤ(ギヤ)17と該デファレンシャル機構7のリングギヤ19との噛み合いによって減速された後の回転駆動力を、上記カウンタ軸13に対し平行に配置されたドライブ軸(第2軸)21,22に伝達する。
上記変速機構5、デファレンシャル機構7及びカウンタ軸13は、変速機ケース(ケース)25内に収容されている。この変速機ケース25は、エンジンE側に配置されたエンジン側分割体26と、このエンジン側分割体26の反エンジンE側に配置された反エンジン側分割体28と、で構成されている。これら両分割体26,28で構成された変速機ケース25には、大別すると、上記変速機構5を収容・支持する変速機構支持部27と、上記デファレンシャル機構7を収容・支持するデファレンシャル機構支持部29と、該変速機構支持部27とデファレンシャル機構支持部29との間に配設されたカウンタ軸13を収容・支持するカウンタ軸支持部31と、が形成されている。そして、上記変速機構支持部27の反エンジンE側は、リヤカバー33によって覆われている。
なお、図1中、上記変速機構5は、プラネタリギヤセット、多板クラッチ、多板ブレーキ等から構成されているが、本発明には直接関係ないため、その外形ラインだけで示している。同様に、上記トルクコンバータ3も本発明に直接関係ないため、外形ラインだけで示している。
ここで、上記入力軸9、カウンタ軸13及びドライブ軸21,22の3つの軸の軸線をそれぞれd1,d2,d3とし、これら3つの軸の位置関係の一例を示すと、当該3つの軸線d1,d2,d3は、車両前方から後方へ向かって、d1(入力軸9)、d2(カウンタ軸13)、d3(ドライブ軸21,22)の順に配置されている。また、上記カウンタ軸13の軸線d2の高さ位置は上記ドライブ軸21,22の軸線d3よりも高くなるように設定されているとともに、上記入力軸9の軸線d1の高さ位置は上記カウンタ軸13の軸線d2と上記ドライブ軸21,22の軸線d3との間に設定されている。なお、これらの入力軸9、カウンタ軸13及びドライブ軸21,22の位置関係は、変速機構5を構成するギヤ、デファレンシャル機構7を構成するギヤ、ドリブンギヤ15及びドライブギヤ17の寸法関係、及び変速機1のエンジンルーム内での配置スペース等の制約等により決まる。
−デファレンシャル機構の構成−
次に、上記デファレンシャル機構7の具体的な構成について図1,2を参照して説明する。図2は、上記変速機1のデファレンシャル機構7周辺を示す断面図である。
まず、上記デファレンシャル機構7を駆動するドライブギヤ15が形成された上記カウンタ軸13の具体的な構成について図1を参照して説明すると、上記カウンタ軸支持部31には、上記カウンタ軸13が収容されるカウンタ軸収容スペース32が上記両分割体26,28によって形成されている。
上記反エンジン側分割体28の内面には、上記カウンタ軸収容スペース32に開口する円形の凹部28aが形成されている。この凹部28aには、軸方向一方側の第1軸受部材67が取り付けられている。この第1軸受部材67は、インナーレース67aとアウターレース67bとの間に複数の円錐状のコロ(転動体)67cが介装されて構成されるテーパローラベアリングである。そして、当該インナーレース67aには、上記カウンタ軸13の軸方向一方側端部13aが嵌合される一方、該第1軸受部材67のアウターレース67bは、上記凹部28aの内周面に固定される。
一方、上記エンジン側分割体26の内面における上記凹部28aと対向する位置には、上記カウンタ軸収容スペース32に開口する円形の凹部26aが形成されている。この凹部26aには、軸方向他方側の第1軸受部材68が取り付けられる。この第1軸受部材68も、上記第1軸受部材67と同様に、インナーレース68aとアウターレース68bとの間に複数の円錐状のコロ(転動体)68cが介装されて構成されるテーパローラベアリングである。そして、当該インナーレース68aには、上記カウンタ軸13の軸方向他方側端部13bが嵌合される一方、該第1軸受部材68のアウターレース68bは、上記凹部26aの内周面に固定される。
以上の構成により、上記カウンタ軸13は、上記一対の第1軸受部材67,68を介して上記カウンタ軸支持部31に回転可能に支持されている。そして、上記カウンタ軸13には、軸方向一方側の上記第1軸受部材67に隣接して上記ドリブンギヤ15が取り付けられている一方、軸方向他方側の上記第1軸受部材68に隣接して上記ドライブギヤ17が形成されている。
次に、上記デファレンシャル機構7の具体的な構成について説明すると、上記デファレンシャル機構支持部29には、上記デファレンシャル機構7が収容されるデファレンシャル機構収容スペース34が形成されている。このデファレンシャル機構収容スペース34は、上記両分割体26,28によって形成されている。上記デファレンシャル機構7は、上記デファレンシャル機構収容スペース34内に収容されたデフケース35と、このデフケース35にボルト締結されたリングギヤ19とを備えている。上記両分割体26,28には、上記ドライブ軸21,22が挿通する挿通孔37,38が軸方向にそれぞれ貫通形成されている。当該両挿通孔37,38のうち軸方向一方側の挿通孔37には、軸方向他方側に、即ち、デファレンシャル機構収容スペース34内に突出する円筒部39が形成されている。一方、軸方向他方側の挿通孔38には、軸方向他方側に突出する円筒部40が形成されている。
上記デフケース35は、軸方向両端部がそれぞれ第2軸受部材41,42を介して上記円筒部39,40に回転可能に支持されたデフケース本体43と、このデフケース本体43から径方向外側に張り出して上記リングギヤ19が締結固定されるフランジ部45と、を有する。上記デフケース本体43は、軸方向に分割されるような分割構造ではなくて、一体成形品である。また、デフケース本体43とフランジ部45とは、一体に成形されている。したがって、部品点数を抑制することができる。
上記デフケース本体43の軸方向両端には、それぞれ上記ドライブ軸21,22の円筒状のボス部47,48が軸方向外側に突出形成されている。これらボス部47,48のうち軸方向他方側のボス部48は、軸方向他方側の上記円筒部40よりも小径であって、該円筒部40に軸方向一方側から挿入される。一方、軸方向一方側のボス部47は、軸方向一方側の上記円筒部39よりも小径であって、該円筒部39に軸方向他方側から挿入される。また、上記デフケース本体43の軸方向一方側端には、軸方向一方側の上記ボス部47から径方向の外方に間隔をあけて円筒状の筒状部49が軸方向一方側に突出するように形成されている。
軸方向他方側の上記第2軸受部材42は、上記円筒部40と上記ボス部48との間に介在している。この第2軸受部材42は、インナーレース42aとアウターレース42bとの間に複数の円錐状のコロ(転動体)42cが介装されて構成されるテーパローラベアリングである。当該インナーレース42aが当該ボス部48の外周面に取り付けられる一方、アウターレース42bが当該円筒部40の内周面に取り付けられている。
一方、軸方向一方側の上記第2軸受部材41は、上記円筒部39と上記筒状部49との間に介在している。この第2軸受部材41は、インナーレース41aとアウターレース41bとの間に複数の円錐状のコロ(転動体)41cが介装されて構成されるテーパローラベアリングである。当該インナーレース41aが当該円筒部39の外周面に取り付けられる一方、アウターレース41bが当該筒状部49の内周面に取り付けられている。このように、デフケース35の一方側の支持部では、第2軸受部材41のインナーレース41aが変速機ケース25の円筒部39に取り付けられると共に、アウターレース41bがデフケース本体43に取り付けられている。例えば、他方側の支持部と同様に、第2軸受部材41のインナーレース41aがデフケース本体43のボス部47に取り付けられ、アウターレース41bが円筒部39の内周面に取り付けられる構成では、円筒部39が拡径してしまい、それに伴ってカウンタ軸13とドライブ軸21,22との間の間隔Dが大きくなるところ、前記の構成は、この間隔Dを小さくすることができる。
また、上記デフケース本体43の外周面51の軸方向一方側端部には、上記フランジ部45が径方向に張り出し形成されている。このフランジ部45には、上記リングギヤ19が複数のボルト53によって締結固定されている。そして、上記デフケース本体43の外周面51のうち当該フランジ部45を挟んだ軸方向一方側(反エンジン側)の外周面51aは、他方側(反エンジン側)の外周面51bよりも径方向の内方に位置している。この他方側の外周面51bは、上記デフケース本体43の径方向の最も外側に位置しているので、該デフケース本体43の外周端となっている。したがって、上記一方側の外周面51aは、このデフケース本体43の外周端よりも径方向の内方に位置している。
上記フランジ部45には、周方向に間隔をあけて複数のボルト締結孔45aが軸方向に貫通形成されている。また、上記リングギヤ19には、これらボルト締結孔45aと対応する位置に複数のボルト挿通孔19aが軸方向に貫通形成されている。このリングギヤ19は、上記フランジ部45の軸方向一方側、即ち、上記筒状部49側に配置されている。複数の上記ボルト53は、上記ボルト挿通孔19aを挿通して上記フランジ部45のボルト締結孔45aに螺合し、該リングギヤ19から該フランジ部45に向かって軸方向に締結している。そして、これらボルト53のボルト頭部53aは、上記リングギヤ19の軸方向一方側に位置している。
さらに、上記リングギヤ19の内周端19bは、上記デフケース本体43の軸方向一方側の外周面51aとほぼ同一径である。したがって、当該内周端19bは、上記デフケース本体43の軸方向他方側の外周面51b、即ち、該デフケース本体43の外周端よりも径方向の内方に位置している。
その結果、上記ボルト頭部53aは、上述のように上記リングギヤ19の軸方向一方側に位置しているので、当該ボルト頭部53aの径方向内側部分は、上記デフケース本体43と干渉することなく軸方向他方側の外周面51bよりも径方向内側に位置する。そして、当該ボルト頭部53aは、上記筒状部49に近接して、該筒状部49の外周面よりも僅かに径方向外側に位置し、径方向から見て、軸方向一方側の第2軸受部材41と重なり合っている。すなわち、リングギヤ19を、デフケース本体43に固定するためのボルト53の頭部53aは、第2軸受部材41に支持されるデフケース本体43の筒状部49の径方向の外方の空きスペースに配置されることになる。
このように、フランジ部45を挟んだ軸方向の一方側の外周面51aが他方側の外周面51bよりも径方向の内方に位置し、リングギヤ19がフランジ部45の軸方向一方側に配置されるので、このリングギヤ19の内周端19bを他方側の外周面51bよりも径方向内側に位置させることができる。さらに、ボルト頭部53aが軸方向一方側を向いているので、このボルト頭部53aをデフケース本体43と干渉させずに径方向の内方に寄せることができる。その結果、デファレンシャル機構7を径方向に小型化することができる。延いては、カウンタ軸13とドライブ軸21,22との間の間隔Dをより一層小さくすることが可能となり、変速機1の一層の小型化が可能となる。
一方、上記デフケース本体43内には、上記ドライブ軸21,22と直交するピニオン軸55が配設され、その両端部にピニオンギヤ57,57が固定されているとともに、該ピニオン軸55の軸方向両側に該ピニオンギヤ57,57と噛み合うサイドギヤ59,59が配設されている。上記デフケース本体43のドライブ軸21,22と直交する直交方向両端部には、上記ピニオン軸55の両端を支持する支持孔61,61が該直交方向に貫通形成されている。これら支持孔61,61のうち一方の支持孔61に対応する位置には、上記ピニオン軸55を係止する係止ピン63が内挿される挿入穴65が形成されている。
この挿入穴65は、上記デフケース本体43の軸方向の他方側に開口すると共に、軸方向の一方側に延びていて上記一方の支持孔61と連通している。この挿入穴65の底65aは、上記ボルト53の軸方向他方側端よりも他方側に位置している。そして、この挿入穴65の軸方向他方側の開口から上記係止ピン63が内挿され、上記ピニオン軸55を軸方向に貫通している。
ここで、従来の変速機では、ピニオン軸係止用の係止ピンが挿入される挿入孔がデフケース本体43を軸方向に貫通していたが、これは、デファレンシャル機構7の分解時に、挿入孔の軸方向一方側開口から別途ピン等を挿入し、当該ピンによって係止ピンを軸方向他方側に押し出して取り外すためである。しかしながら、挿入孔が軸方向に貫通していると、ボルト53は、この挿入孔との干渉を避ける上で、挿入孔よりも径方向外側に配置しなければならず、その分、デファレンシャル機構7が径方向に大型化してしまう。
これに対し、上記のように、挿入穴65の底65aが、ボルト53の軸方向他方側端53bよりも他方側に位置している。つまり、ボルト53と挿入穴65とが軸方向にずれているので、ボルト53を径方向のさらに内方に位置させることができる。その結果、リングギヤ19の内周端19bをさらに径方向の内方に位置させることができるので、デファレンシャル機構7をより一層小型化することができる。
上記係止ピン63は、中実の金属棒からなり、その軸方向他方側端部には、取り外し具としてのネジ(図示せず)と係合する係合部としての係合穴63aが形成されている。この係合穴63aは、上記係止ピン63の軸方向の他方側に開口すると共に、軸方向の一方側に延びており、その内周面には、雌ネジが螺刻されている。したがって、係止ピン63が挿入される挿入穴35は、デフケース本体43を貫通していないものの、上記デファレンシャル機構7の分解時には、上記係合穴63aに上記ネジを螺合させ、該ネジを軸方向他方側に引っ張ることにより、上記係止ピン63を上記デフケース35から簡単に取り外すことができる。
さらに、デフケース35を軸方向に対して分割構成としたときには、その分解時に係止ピン63が挿入される挿入穴65の軸方向両端が開口するように構成することは可能である。これに対し、本実施形態のように一体成形品では、係止ピン63の取外し時にデフケース35を分解することで取り外すことができないものの、係止ピン63の係合穴63aにネジを係合させて引っ張り出すことにより、係止ピン63を簡単に取り外すことができる。
なお、上記実施形態では、デフケース35が一体成形品であるが、これに限定されず、複数の分割体で構成されてもよい。
また、上記実施形態では、係止ピン63には、係合部として雌ネジが螺刻された係合穴63aが形成されているが、これに限定されず、取り外し具と係合可能な構造が設けられていればよい。
また、上記実施形態では、第1軸受部材67,67及び第2軸受部材41,42がテーパローラベアリングで構成されているが、これに限定されず、他の種類の軸受で構成されてもよい。
以上説明したように、本発明に係る車両のデファレンシャル構造は、デファレンシャル機構を小型化する用途に適用することができる。
7 デファレンシャル機構
13 カウンタ軸(第1軸)
17 ドライブギヤ(ギヤ)
19 リングギヤ
19a リングギヤの内周端
21,22 ドライブ軸(第2軸)
25 変速機ケース(ケース)
35 デフケース
41,42 軸受部材
41a インナーレース
41b アウターレース
43 デフケース本体
45 フランジ部
51 デフケース本体の外周面
51a 軸方向一方側の外周面
51b 軸方向他方側の外周面
53 ボルト
53 ボルト頭部
55 ピニオン軸
61 支持孔
63 係止ピン
63a 係合穴(係合部)
65 挿入穴
65a 挿入穴の底

Claims (4)

  1. ギヤを有する第1軸と、
    上記第1軸に対し平行に配置された第2軸と、
    上記第2軸上に配置されかつ、上記ギヤによって駆動されるデファレンシャル機構と、
    上記第1軸及びデファレンシャル機構を収容するケースと、を備え、
    上記デファレンシャル機構は、上記第2軸を中心として回転するデフケースと、該デフケースに固定されかつ、上記ギヤと噛み合うリングギヤとを有し、
    上記デフケースは、軸方向両端部がそれぞれ軸受部材を介して上記ケースに支持されたデフケース本体と、該デフケース本体の外周面から径方向外側に張り出すと共に、上記リングギヤがボルトによって締結固定されるフランジ部とを有する車両のデファレンシャル構造であって、
    軸方向一方側の上記軸受部材のインナーレースは、上記ケースに取り付けられる一方、該軸受部材のアウターレースは、上記デフケース本体に取り付けられ、
    上記デフケース本体において、上記フランジ部を挟んだ軸方向の一方側の外周面は、他方側の外周面よりも径方向の内方に位置しており、
    上記リングギヤは、上記フランジ部の軸方向一方側に配置されると共に、その内周端が上記他方側の外周面よりも径方向内側に位置し、
    上記ボルトは、上記リングギヤから上記フランジ部に向かって軸方向に締結して、その頭部は、上記リングギヤの軸方向一方側に位置していることを特徴とする車両のデファレンシャル構造。
  2. 請求項1に記載の車両のデファレンシャル構造において、
    上記デフケース本体内には、上記第2軸と直交するピニオン軸が配設され、
    上記デフケース本体には、上記ピニオン軸の両端を支持するための一対の支持孔と、いずれか一方の支持孔に交差するように連通しかつ、軸方向に延びて上記デフケース本体の軸方向の他方側に開口する挿入穴とが形成され、
    上記挿入穴には、上記支持孔内において上記ピニオン軸を係止する係止ピンが内挿され、
    軸方向に延びる上記挿入穴の底は、上記ボルトの軸方向他方側端よりも他方側に位置することを特徴とする車両のデファレンシャル構造。
  3. 請求項2に記載の車両のデファレンシャル構造において、
    上記係止ピンの軸方向他方側端部には、該係止ピンを上記挿入穴から取り外すための取り外し具と係合する係合部が設けられていることを特徴とする車両のデファレンシャル構造。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両のデファレンシャル構造において、
    上記デフケースは、一体成形品であることを特徴とする車両のデファレンシャル構造。
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