JP2015025516A - 防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】防振部材や減衰ユニットを個別に設計することができ、それぞれを共用化させることが可能となるうえ、製造コストの低減を図ることができる。【解決手段】振動受け部Tに連結される筒状の第1取付け部材2、および振動発生部Pに連結される第2取付け部材3と、これらの両取付け部材2、3同士を連結する第1弾性体4と、を備え、第1取付け部材2の内側に配設されるとともに、振動発生部Pからの入力振動を減衰する減衰ユニット10を取り付け可能な第1取付け部材2に形成される第1連結部20と、第2取付け部材3に形成される第2連結部30と、を備えた防振装置1を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車、一般産業用機械等に適用され、エンジン等の振動発生部から車体等の振動受け部へ伝達される振動を遮断及び吸収する防振装置に関するものである。
従来、防振装置として、例えば特許文献1に記載される液体封入式の減衰ユニットを備えた防振装置が知られている。このような防振装置では、減衰ユニットにおいて仕切り部材によって区画される主液室と副液室を接続するオリフィスを液体が流動することで液柱共振を発生させ、入力振動を減衰している。
特許文献1には、振動発生部および振動受け部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材と、これらの両取付け部材同士を連結する弾性体と、を備え、内壁の一部を前記弾性体とする液室を2つ形成し、両液室間のオリフィスを液体が流動する際の液柱共振によって、振動を減衰する構成の液体封入式の防振装置について開示されている。
特開2009−275910号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるような従来の防振装置では、マウント本体(第1取付け部材、第2取付け部材、および弾性体からなる防振部材)と、オリフィス(仕切り部材等を含む)と、をそれぞれ組み合わせた設計が必要となっていた。例えば、マウント本体の耐久要件のために、前記防振部材の取付け部材や弾性体の形状が変更されると、それに応じてオリフィスも設計し直す必要があることから、その点で改善の余地があった。
また、減衰ユニットの性能が同じであっても、マウント本体との組合せによる個別の製造ツールが必要となることから、製造コストがかかるという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、防振部材や減衰ユニットを個別に設計することができ、それぞれを共用化させることが可能となるうえ、製造コストの低減を図ることができる防振装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明に係る防振装置は、振動発生部および振動受け部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材と、これらの両取付け部材同士を連結する第1弾性体と、を備える防振装置であって、前記第1取付け部材の内側に配設されるとともに、前記振動発生部からの入力振動を減衰する減衰ユニットを取り付け可能な連結部を有し、該連結部は、前記第1取付け部材に形成される第1連結部と、前記第2取付け部材に形成される第2連結部と、からなることを特徴としている。
また、本発明に係る防振装置は、上述した防振装置に減衰ユニットを備えた防振装置であって、前記減衰ユニットは、内部に液体が封入される液室が形成された筒状の本体部と、該本体部の開口を閉塞する受圧部と、前記本体部の内部を、前記受圧部を隔壁の一部とする主液室と副液室とに区画するとともに、両液室同士を互いに連通する連通路が形成された仕切り部材と、を備え、前記受圧部は、前記本体部に液密状態で変位自在に配置され、若しくは弾性変形自在に形成され、前記本体部は、前記第1取付け部材に着脱自在に装着されるとともに、前記受圧部は、前記第2取付け部材に着脱自在に装着されていることを特徴としている。
本発明では、振動発生部および振動受け部のうちのいずれか一方に第1取付け部材を連結し、他方に第2取付け部材を連結した状態で、第1取付け部材の内側で第1連結部及び第2連結部によって減衰ユニットを取り付けることができる。このように減衰ユニットを着脱可能に設けることができるので、第1取付け部材、第2取付け部材、及び第1弾性体を備えた部分(防振部材)と、既知の減衰特性、動バネ特性を有する減衰ユニット(仕切り部材やオリフィス等)と、を個別に設計することが可能となる。そのため、従来のような防振部材の取付け部材や弾性体の形状の変更と共に、オリフィス等の減衰ユニットを設計し直す必要がなくなり、設計にかかる手間や時間を低減することができるうえ、これら設計した防振部材や減衰ユニットの共用化を図ることができる。
また、製造時においても、減衰ユニットの形状が前記防振部材の形状に関わらず設計することができるので、任意形状のユニットを大量に製造することができ、製造コストの低減を図ることができる。
また、前記防振部材に対して減衰ユニットが着脱可能であるので、例えば本発明の防振装置が自動車に搭載される場合、自動車の購入後に減衰ユニットのみを取り外して交換することも可能となる利点がある。
さらに、減衰ユニットが前記防振部材に対して分離可能な構成であるので、第2取付け部材が小さな場合であっても、前記防振部材とは別に設けられる受圧部の有効受圧径を大きく設計することが可能であり、必要な減衰を得る設計を行うことができる。
また、上記本発明の防振装置において、前記第1連結部には、前記減衰ユニットの、前記第1取付け部材に対する該第1取付け部材の軸線方向に沿う位置を調整する調整機構が備えられていることが好ましい。
この発明によれば、減衰ユニットの荷重等の仕様に応じて、調整機構によって減衰ユニットの、第1取付け部材に対する前記軸線方向に沿う位置を移動させて、第1取付け部材における減衰ユニットの取り付け位置を任意に調整することができる。
また、上記本発明の防振装置では、前記受圧部は、前記第2連結部を介して前記第2取付け部材に連結されていることが好ましい。
本発明では、第1取付け部材から入力される振動とは別で、受圧部に第2連結部を介して第2取付け部材の振動を伝達させることができるので、減衰ユニットには第1取付け部材と第2取付け部材の両方の振動を作用させて減衰させることができ、より効率的に減衰させることができる。
また、上記本発明の防振装置では、前記受圧部は、硬質部と、該硬質部の少なくとも径方向の外方を囲繞する弾性部と、を備えていることが好ましい。
本発明の防振装置によれば、減衰ユニットを液密に構成しながらも、振動入力時に効果的に液室の容積変化を実現することができる。
また、上記本発明の防振装置では、前記硬質部は、前記第2取付け部材に連結された中央部と、該中央部を径方向の外側から囲繞する外周部と、を備え、前記弾性部は、前記硬質部における中央部と外周部との間の隙間に充密され、前記中央部の外周面、および前記外周部の内周面はそれぞれ、前記第1取付け部材の軸線に沿う縦断面視で互いが平行となるように傾斜していることが好ましい。
本発明の防振装置によれば、第2連結部を介して第2取付け部材より第1取付け部材の軸線に直交する方向(前記軸線に沿う方向が上下方向の場合は、水平方向)の振動が入力されると、受圧部における弾性部と、その内外周面に設けられる硬質部と、が前記軸線に沿う縦断面視で互いが平行となるように傾斜しているので、その傾斜面に沿って弾性部と硬質部とが相対的に移動する。これにより、受圧部が前記軸線に沿う方向に振動し、減衰ユニットの液室体積を変化させることができ、減衰を得ることができる。
また、上記本発明の防振装置では、前記受圧部と前記第2取付け部材とを連結する前記第2連結部は、前記第1取付け部材の軸線方向に複数に分割されるとともに、それぞれの分割体同士が第2弾性体により連結されていることが好ましい。
この場合、第2取付け部材から入力された軸線方向の振動を、第2連結部の分割体同士の間の第2弾性体によって減衰させることができるので、減衰ユニットを含む防振装置全体の減衰効果をより一層高めることができる。
また、第2連結部の分割体同士が上下方向に配列される場合、それら分割体同士の間に第2弾性体が介在されることにより、軸直方向の振動入力時において、例えば上側の分割体の左右方向の変位に対して下側の分割体がつられて変位するに従い、受圧部が上方向に変位し、これにより液室の容積変化が発生し、仕切り部材に形成された連通路を通じて液室間の液体の流動が生ぜしめられ、減衰効果を得ることができる。
また、上記本発明の防振装置では、前記受圧部は、前記第2連結部の外径よりも大径とされることが好ましい。
この場合、受圧部による有効受圧径を大きく取ることができるので、減衰ユニットの液室内の液体に与えるポンプ力を増大させることができる。
本発明に係る防振装置によれば、防振部材や減衰ユニットを個別に設計することができ、それぞれを共用化させることが可能となるうえ、製造コストの低減を図ることができる。
本発明の実施の形態による防振装置の全体を示す側面図である。 防振装置の横断面図であって、図1に示すA−A線断面図である。
以下、本発明に係る防振装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施の形態の防振装置1は、例えば自動車のエンジンマウントとして用いられ、振動発生部Pであるエンジンのブラケット等と、振動受け部Tである車体と、の間に介装されている。
ここで、以下の説明では、図中の符号Oは防振装置1の軸線を示しており、この軸線Oに沿った方向を防振装置1の軸線方向とする。そして、この軸線方向を上下方向とし、軸方向に沿って上側に振動発生部Pが設けられ、下側に振動受け部Tが設けられている。なお、振動発生部Pから振動受け部材Tへの振動の入力方向は、一定ではない。
防振装置1は、振動受け部Tの適宜な箇所に連結される筒状の第1取付け部材2、および振動発生部Pに連結される第2取付け部材3と、これらの両取付け部材2、3同士を連結する第1弾性体4と、第1取付け部材2の内側に配設されるとともに、振動発生部Pからの入力振動を減衰する減衰ユニット10を取り付け可能な連結部20、30と、を備えている。
連結部20、30は、第1取付け部材2に形成される第1連結部20と、第2取付け部材3に形成される第2連結部30と、からなる。
減衰ユニット10は、内部に液体が封入される液室が形成された筒状の本体部11と、この本体部11の上端開口11aを閉塞する受圧部12と、本体部11の内部を、受圧部12を隔壁の一部とする主液室13と副液室14とに区画するとともに、両液室13、14同士を互いに連通する連通路15が形成された仕切り部材16と、を備えている。
本体部11は、外周面の下側部分で第1取付け部材2に着脱自在に装着され、下端開口の内周縁11bにはゴム等の弾性材料からなるダイヤフラム19が加硫接着されている。このダイヤフラム19は、凸の腕状に形成され、軸線Oに沿って下方へ突出するように組み付けられている。減衰ユニット10の受圧部12により液室内の液体に荷重が入力されることにより、主液室13から副液室14へ液体が流入し、ダイヤフラム19が下方に膨張して張力が付与されるようになっている。
受圧部12は、第2連結部30を介して第2取付け部材3に着脱自在に装着されるとともに、弾性変形自在に形成されている。受圧部12は、第2連結部30外径よりも大径となっている。
図1および図2に示すように、受圧部12は、硬質部17と、この硬質部17を全域にわたって覆う弾性部18と、を備えている。硬質部17は、第2取付け部材3に直結された中央部17Aと、この中央部17Aを径方向の外側から囲繞する外周部17Bと、を備えている。弾性部18は、硬質部17における中央部17Aと外周部17Bとの間の隙間に充密された内側弾性部18Aと、外周部17Bを径方向の外側から囲繞する外側弾性部18Bと、を備え、中央部17Aの外周面17a、および外周部17Bの内周面17bはそれぞれ、軸線Oに沿う縦断面視で互いが平行となるように傾斜している。つまり、内側弾性部18Aの内周面18aおよび外周面18bは、前記平行となる硬質部17の外周面17aおよび内周面17bと平行になる傾斜面が形成されている。
図1に示すように、仕切り部材16は、円盤形状をなし、その外周部16aと本体部11の内周面との間に主液室13と副液室14とを連通する前記連通路15が形成されている。
受圧部12と第2取付け部材3とを連結する第2連結部30は、円柱状に形成され、その上端30aから突出するねじ33によって第2取付け部材3に対して螺合により係合している。第2取付け部材3には、第2連結部30のねじ33に対応する位置に雌ねじ孔3aが形成されている。そして、第2連結部30は、連結本体31が軸線方向に2つに分割されるとともに、それぞれの分割体31A、31B同士が第2弾性体32により連結されている。
なお、第2連結部30と第2取付け部材3との固定は、上記ねじ33による係合に限定されず、例えばプランジャによるものでもよい。
第1連結部20には、減衰ユニット10の、第1取付け部材2に対する第1取付け部材2の軸線方向に沿う位置を調整する調整機構20Aが備えられている。
調整機構20Aは、第1取付け部材2の内周面に設けられた環状底部2Aと、減衰ユニット10の本体部11の外周面に設けられた外周リング21と、環状底部2Aと外周リング21とがボルト22とナット23によって係合されている。環状底部2Aは、第1取付け部材2の下端から径方向の内側に向けて突出するとともに全周に沿って延び、周方向に間隔をあけて複数の挿通孔2aが形成されている。外周リング21は、環状底部2Aの上方に重なって配置され、周方向に沿って前記挿通孔2aと対応する位置に雌ねじ孔21aが形成されている。そして、環状底部2Aの挿通孔2aに下方からボルト22を挿通し、このボルト22にナット23が螺合され、ボルト22の先端が外周リング21の
雌ねじ孔21aに螺合している。
第1取付け部材2には、環状底部2Aの上の位置において周方向でナット23が設けられる位置に所定の大きさの開口穴2bが形成され、この開口穴2bを使用してナット23を回すことができる。つまり、ナット23を緩めた状態でボルト22を雌ねじ孔21aに締め付ければ本体部11を下方へ移動させることができ、逆にボルト22を緩めれば本体部11を上方へ移動させることができる。これにより、減衰ユニット10の本体部11の高さを調整することができる。
また、第2連結部30の周囲で、受圧部12と第1弾性体4との間の空間部R(図1に示す二点鎖線部分)に粘性、弾性、又は剛性の材質の詰め物をするようにしてもよい。例えばジェル状など、液体と比べて物性の大小が異なる材質の詰め物がよい。
なお、詰め物が粘性体の場合には、減衰ユニット10とは別に減衰機能を持たせることができる。とくに、粘性体の場合には、周波数依存性の低い減衰機能を発揮させることができる。また、詰め物が弾性体又は剛性体の場合には、詰める物体の剛性、弾性、重量等を調整することで、本体ゴム(第1弾性体4)のバネ比を調整することが可能となり、また振動荷重を負担することで本体ゴムの耐久性を向上させることができる。
次に、以上のように構成された防振装置1の作用について、図面を使用して具体的に説明する。
図1に示すように、本実施の形態の防振装置1では、振動受け部Tに第1取付け部材2を連結し、振動発生部Pに第2取付け部材3を連結した状態で、第1取付け部材2の内側で第1連結部20及び第2連結部30によって減衰ユニット10を取り付けることができる。このように減衰ユニット10を着脱可能に設けることができるので、第1取付け部材2、第2取付け部材3、及び第1弾性体4を備えた部分(これを防振部材という)と、既知の減衰特性、動バネ特性を有する減衰ユニット10(仕切り部材16やオリフィス等)と、を個別に設計することが可能となる。
そのため、従来のような防振部材の取付け部材や弾性体の形状の変更と共に、オリフィス等の減衰ユニット10を設計し直す必要がなくなり、設計にかかる手間や時間を低減することができるうえ、これら設計した防振部材や減衰ユニット10の共用化を図ることができる。
また、製造時においても、減衰ユニット10の形状が前記防振部材の形状に関わらず設計することができるので、任意形状のユニットを大量に製造することができ、製造コストの低減を図ることができる。
また、前記防振部材に対して減衰ユニット10が着脱可能であるので、例えば防振装置が自動車に搭載される場合、自動車の購入後に減衰ユニット10のみを取り外して交換することも可能となる利点がある。
さらに、減衰ユニット10が前記防振部材に対して分離可能な構成であるので、第2取付け部材3が小さな場合であっても、前記防振部材とは別に設けられる受圧部12の有効受圧径を大きく設計することが可能であり、必要な減衰を得る設計を行うことができる。
また、本実施の形態では、減衰ユニット10の荷重等の仕様に応じて、調整機構20Aによって減衰ユニット10の、第1取付け部材2に対する前記軸線方向に沿う位置を移動させて、第1取付け部材2における減衰ユニット10の取り付け位置を任意に調整することができる。
また、防振装置1では、受圧部12が第2連結部30を介して第2取付け部材3に連結されているので、第1取付け部材2から入力される振動とは別で、受圧部12に第2連結部30を介して第2取付け部材3の振動を伝達させることができるので、減衰ユニット10には第1取付け部材2と第2取付け部材3の両方の振動を作用させて減衰させることができ、より効率的に減衰させることができる。
また、本実施の形態の防振装置1では、第2連結部30を介して第2取付け部材3より第1取付け部材2の軸線Oに直交する方向(軸線に沿う方向が上下方向の場合の水平方向)の振動が入力されると、受圧部12における弾性部18と、その内外周面に設けられる硬質部17と、が前記軸線Oに沿う縦断面視で互いが平行となるように傾斜しているので、その傾斜面に沿って弾性部18と硬質部17とが相対的に移動する。これにより、受圧部12が軸線Oに沿う方向に振動し、減衰ユニット10の液室体積を変化させることができ、減衰を得ることができる。
また、受圧部12と第2取付け部材3とを連結する第2連結部30は、第1取付け部材2の軸線方向に複数に分割されるとともに、それぞれの分割体同士が第2弾性体32により連結されており、第2取付け部材3から入力された軸線方向の振動を、第2連結部30の分割体同士の間の第2弾性体32によって減衰させることができるので、減衰ユニット10を含む防振装置1全体の減衰効果をより一層高めることができる。
また、第2連結部30の分割体同士の間に第2弾性体32が介在されることにより、軸直方向の振動入力時において、例えば上側の分割体の図1で左右方向の変位に対して、下側の分割体がつられて変位するに従い、受圧部12が上方向(正確には斜め上方向)に変位し、これにより液室14、15の容積変化が発生し、仕切り部材16に形成された連通路15を通じて主液室14と副液室15との間の液体の流動が生ぜしめられ、減衰効果を得ることができる。
また、受圧部12は、第2連結部30の外径よりも大径であり、受圧部12による有効受圧径を大きく取ることができるので、減衰ユニット10の液室内の液体に与えるポンプ力を増大させることができる。
上述のように本実施の形態による防振装置では、前記防振部材や減衰ユニット10を個別に設計することができ、それぞれを共用化させることが可能となるうえ、製造コストの低減を図ることができる。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、本実施の形態では、第1連結部20に調整機構20Aを備えた構成としているが、これに限定されることはなく、この調整機構20Aを省略することも可能である。また、調整機構20Aの構成も、本実施の形態による構造に限らず、他の構造を採用することも可能である。
また、本実施の形態では、第2連結部30が第1取付け部材2の軸線方向に複数(2つ)に分割され、それぞれの分割体31A、31B同士が第2弾性体32により連結された構成としているが、このような分割構造であることに制限されず、第2弾性体32を設けない構成であっても良い。
さらに、受圧部12の構成についても、本実施の形態のように硬質部17と弾性部18とからなる弾性変形自在に形成された構成に代えて、本体部11に液密状態で変位自在に配置された構成の受圧部を採用することが可能である。また、本実施の形態では、受圧部12の弾性部18(内側弾性部18A)の側面に傾斜面を形成させているが、このような傾斜面を形成しない構成でも良い。
さらにまた、第1取付け部材2、第2取付け部材3、第1弾性体4、および減衰ユニット10の形状、寸法などは、使用条件に応じて適宜変更可能である。
また、本実施の形態では、連通路15が仕切り部材16の外周に上下方向で直線状に設けられているが、このような形状であることに限定されることはなく、仕切り部材16の外周に螺旋状、或いは仕切り部材16の内部に設けるようにしてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1 防振装置
2 第1取付け部材
3 第2取付け部材
4 第1弾性体
10 減衰ユニット
11 本体部
12 受圧部
13 主液室
14 副液室
15 連通路
16 仕切り部材
17 硬質部
17A 中央部
17B 外周部
18 弾性部
20 第1連結部
20A 調整機構
30 第2連結部
31A、31B 分割体
32 第2弾性体
O 軸線
P 振動発生部
T 振動受け部

Claims (8)

  1. 振動発生部および振動受け部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材と、
    これらの両取付け部材同士を連結する第1弾性体と、
    を備える防振装置であって、
    前記第1取付け部材の内側に配設されるとともに、前記振動発生部からの入力振動を減衰する減衰ユニットを取り付け可能な連結部を有し、
    該連結部は、前記第1取付け部材に形成される第1連結部と、前記第2取付け部材に形成される第2連結部と、からなることを特徴とする防振装置。
  2. 請求項1に記載の防振装置に減衰ユニットを備えた防振装置であって、
    前記減衰ユニットは、
    内部に液体が封入される液室が形成された筒状の本体部と、
    該本体部の開口を閉塞する受圧部と、
    前記本体部の内部を、前記受圧部を隔壁の一部とする主液室と副液室とに区画するとともに、両液室同士を互いに連通する連通路が形成された仕切り部材と、
    を備え、
    前記受圧部は、前記本体部に液密状態で変位自在に配置され、若しくは弾性変形自在に形成され、
    前記本体部は、前記第1取付け部材に着脱自在に装着されるとともに、前記受圧部は、前記第2取付け部材に着脱自在に装着されていることを特徴とする防振装置。
  3. 前記第1連結部には、前記減衰ユニットの、前記第1取付け部材に対する該第1取付け部材の軸線方向に沿う位置を調整する調整機構が備えられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の防振装置。
  4. 前記受圧部は、前記第2連結部を介して前記第2取付け部材に連結されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の防振装置。
  5. 前記受圧部は、硬質部と、該硬質部の少なくとも径方向の外方を囲繞する弾性部と、を備えていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の防振装置。
  6. 前記硬質部は、前記第2取付け部材に連結された中央部と、該中央部を径方向の外側から囲繞する外周部と、を備え、
    前記弾性部は、前記硬質部における中央部と外周部との間の隙間に充密され、
    前記中央部の外周面、および前記外周部の内周面はそれぞれ、前記第1取付け部材の軸線に沿う縦断面視で互いが平行となるように傾斜していることを特徴とする請求項5に記載の防振装置。
  7. 前記受圧部と前記第2取付け部材とを連結する前記第2連結部は、
    前記第1取付け部材の軸線方向に複数に分割されるとともに、それぞれの分割体同士が第2弾性体により連結されていることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の防振装置。
  8. 前記受圧部は、前記第2連結部の外径よりも大径とされることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載の防振装置。
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