JP2015023192A - 固体撮像素子 - Google Patents

固体撮像素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2015023192A
JP2015023192A JP2013151072A JP2013151072A JP2015023192A JP 2015023192 A JP2015023192 A JP 2015023192A JP 2013151072 A JP2013151072 A JP 2013151072A JP 2013151072 A JP2013151072 A JP 2013151072A JP 2015023192 A JP2015023192 A JP 2015023192A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoelectric conversion
solid
conversion film
state imaging
imaging device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013151072A
Other languages
English (en)
Inventor
井口 義則
Yoshinori Iguchi
義則 井口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Nippon Hoso Kyokai NHK
Japan Broadcasting Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Hoso Kyokai NHK, Japan Broadcasting Corp filed Critical Nippon Hoso Kyokai NHK
Priority to JP2013151072A priority Critical patent/JP2015023192A/ja
Publication of JP2015023192A publication Critical patent/JP2015023192A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)

Abstract

【課題】固体撮像素子の受光の検出感度を向上させるとともに、画素の微細化を実現することが可能な固体撮像素子を提供する。【解決手段】本発明の固体撮像素子は、絶縁膜と、前記絶縁膜の一方の面に形成され、入射光により電荷を生成する光電変換膜と、前記絶縁膜をBOX層として、前記絶縁膜の他方の面に形成され、前記光電変換膜における入射強度に応じた電荷量によって閾値電圧が変化する完全空乏型SOIトランジスタとを備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、被写体を撮像する固体撮像素子に関する。
感光面の前面に光電変換膜を設けた固体撮像素子が開発されている。この固体撮像素子には、光電変換膜としてHARP(high−gain avalanche rushing amorphous photoconductor)膜が用いられている(例えば、非特許文献1参照)。
この非特許文献1の図2には、HARP膜を用いた固体撮像素子によるイメージセンサの全体構成図が記載されている。この非特許文献1の図3には、図2のイメージセンサを構成する1画素の固体撮像素子の構造が示されている。この非特許文献1の図5には、図3に示す固体撮像素子を構成するMOSトランジスタの構造が示されている。
この光電変換膜を用いた固体撮像素子は、以下の特徴を有している。
A.受光面の開口率がほぼ100%となり、入射光をほぼ全て光電変換することができ、受光感度を向上させることができる。
B.光電変換膜として増倍型光電変換膜を用いることにより、入射光により生成される電荷を増倍することができ、通常の固体撮像素子に比較してより高い受光感度を得ることができる。
光電変換膜を用いた固体撮像素子としては、例えばCMOSイメージセンサに用いられる、非特許文献1の図3に示す固体撮像素子がある。
林田 哲哉 他、「HARP膜積層CMOSイメージセンサの設計とプロセス開発」、信学技報、ICD99−151、1999年9月
上述した非特許文献1の図3の光電変換膜を用いた固体撮像素子により、入射光の輝度値を測定する際、光電変換膜に対してターゲット電圧を印加する必要がある。
光電変換膜が増倍型光電変換膜である場合、アバランシェ増倍を実現するため、直流電源からターゲット電圧として数十ボルトの電圧が印加される。以下、光電変換膜がアモルファスセレン系の材料で形成された増倍型光電変換膜であるとして説明する。
光電変換膜に入射光が入射すると、この光電変換膜中において入射光のエネルギにより正孔が発生する。
そして、発生した正孔は光電変換膜中において、印加されたターゲット電圧によりアバランシェ増倍されて、蓄積ダイオードの接合容量に蓄積される。
輝度値の測定を行う際、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタのゲートに接続されている垂直選択線に読み出し信号が印加される。これにより、このMOSトランジスタがオンして、蓄積ダイオードに蓄積された輝度値に対応する電荷量の正孔が電流として読み出される。
非特許文献1の固体撮像素子は、p型のシリコンを材料とする半導体基板の上部にドレイン及びソースがn型拡散層として形成されている。
固体撮像素子の動作時において、上述したように光電変換膜に対し、透明電極を介して高電圧のターゲット電圧が印加される。MOSトランジスタのドレインが画素電極に接続されているため、高輝度の入射光が光電変換膜に入射されると、ターゲット電圧と同程度の電圧がドレインに対して印加される場合がある。
このため、MOSトランジスタは、ターゲット電圧と同電圧がドレインに印加されても、ドレイン及びソース間における降伏を起こさない耐圧を持たせる必要がある。このため、非特許文献1のMOSトランジスタのドレインは、ドレイン拡散層と、ドレイン拡散層のソース側に設けられた電界緩和層とから構成されている。
しかしながら、この電界緩和層を設けたため、通常の電圧で用いるMOSトランジスタに比較して、MOSトランジスタの形成される領域の面積が大きくなる。MOSトランジスタの形成される面積の大きさにより、固体撮像素子の面積が決定される。このため、入射光の輝度値の検出感度は向上するが、固体撮像素子の面積が大きくなることにより、撮像する画素の微細化を制限することになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、固体撮像素子の入射光の輝度値の検出感度を向上し、画素の微細化を実現することが可能な固体撮像素子を提供することにある。
[1]この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による固体撮像素子は、絶縁膜と、前記絶縁膜の一方の面に形成され、入射光により電荷を生成する光電変換膜と、前記絶縁膜をBOX(Buried Oxide)層として、前記絶縁膜の他方の面に形成され、前記光電変換膜における入射強度に応じた電荷量によって閾値電圧が変化する完全空乏型SOI(Silicon on Insulator)トランジスタとを備えることを特徴とする。
これにより、本発明の一態様によれば、固体撮像素子において、光電変換膜(光電変換膜170)と完全空乏型SOIトランジスタ(FDSOIトランジスタ10)とが絶縁膜(BOX層190)により絶縁されている。このため、従来構成のように、高電圧が直接にトランジスタのドレインに対して印加されることがないため、完全空乏型SOIトランジスタを高耐圧化のため、従来のようにドレインに対して電界緩和層を設ける必要がなく、完全空乏型SOIトランジスタの面積を、従来より小さくすることが可能となり、画素を微細化することができる。
[2]本発明の一態様による固体撮像素子は、前記光電変換膜が前記電荷を増倍する増倍型光電変換膜であることを特徴とする。
これにより、本発明の一態様によれば、増倍型光電変換膜により入射光により発生する電荷を増倍することが可能となり、輝度値の検出感度を容易に向上させることができる。
[3]本発明の一態様による固体撮像素子は、前記完全空乏型SOIトランジスタのチャネル領域が、平面視において前記固体撮像素子の中央部に設けられていることを特徴とする。
これにより、本発明の一態様によれば、固体撮像素子をマトリクス状に配列してイメージセンサ等を作成した場合、光電変換膜内で増倍された正孔が隣接する固体撮像素子間で染み出しても、この染み出した正孔による閾値電圧の変化を抑制することができる。
本発明は、光電変換膜と完全空乏型SOIトランジスタとが絶縁膜により絶縁されて構成された固体撮像素子を用いている。このため、従来構成のように、光電変換膜に高電圧のターゲット電圧が印加されても、この高電圧のターゲット電圧が直接にトランジスタのドレインに対して印加されることがない。
したがって、本発明によれば、光電変換膜を用いて入射光に対する検出感度を上昇させるとともに、完全空乏型SOIトランジスタを高耐圧化のため、ドレインに対して従来のように電界緩和層を設ける必要がないため、完全空乏型SOIトランジスタの面積を、従来より小さくすることが可能となり、画素を微細化することができる。
本実施形態に用いているFDSOIトランジスタ10の断面構造の一例を示す図である。 本実施形態による固体撮像素子の断面構造を示す図である。 輝度値と閾値電圧Vthとの対応関係を示す図である。 図2に示す本実施形態による固体撮像素子の動作例を示すフローチャートである。 本実施形態による固体撮像素子の製造工程を説明する図である。
本発明の実施形態は、積層型の固体撮像素子を光電変換膜及び完全空乏型SOIトランジスタ(以下、FD(Fully Depleted:完全空乏型)SOIトランジスタとする)を用いて構成している。本発明の実施形態においては、入射光によって光電変換膜に生成されて蓄積される電荷による電圧を、FDSOIトランジスタ10に対して基板バイアス電圧Vbsとして与える構成となっている。この構成により、本発明は、基板バイアス電圧Vbsに応じたFDSOIトランジスタ10の閾値電圧Vthの変化により、入射光の輝度検出を行う。
本発明の実施形態の固体撮像素子に用いているFDSOIトランジスタの概要を説明する。
図1は、本実施形態に用いているFDSOIトランジスタ10の断面構造の一例を示す図である。支持基板110は、例えばシリコンで形成されている。この支持基板110上には、SiO(シリコン酸化膜)からなるBOX(Buried Oxide)層190が形成されている。BOX層190の上部には、シリコンからなる活性層180が形成されている。活性層180には、ドレイン120及びソース140が形成されている。
ドレイン120及びソース140の間の活性層180の領域180A上部には、ゲート絶縁膜200を介してゲート130が形成されている。活性層180の上部には、絶縁層160が形成されている。ドレイン120にはドレイン電極151が接続され、ソース140にはソース電極152が接続されている。本実施形態においては、活性層180がn型であり、ドレイン120及びソース140がp型、すなわちpチャネル型のFDSOIトランジスタ10を例にとり説明する。
また、pチャネル型のFDSOIトランジスタは、支持基板110に対し、基板バイアス電圧Vbsを正の電圧として与える場合、基板バイアス電圧Vbsが上昇するに従い、閾値電圧Vthが低下することが知られている。例えば、BOX層190の厚さにもよるが、基板バイアス電圧Vbsが数十ボルト変化すると、FDSOIトランジスタ10の閾値電圧Vthが1V程度変化する報告もなされている(例えば、参考文献:南雲 俊治 他、「しきい電圧可変完全空乏型SOIMOSFETのしきい電圧調整範囲」、信学技報、SDM−2002−138、2002年8月)。
また、この参考文献には、基板バイアス電圧Vbsの絶対値が増加するに従い、閾値電圧Vthの変化の割合が減少することも報告されている。閾値電圧Vthの変化は、基板バイアス電圧Vbsの絶対値の増加に対して飽和特性を有している。
本来は、FDSOIトランジスタの動作を安定させる目的で、閾値電圧Vthを調整するために、基板バイアス電圧Vbsの制御を行っている。
上記参照文献は、nチャネル型のFDSOIトランジスタ10を用いているため、基板バイアス電圧Vbsが負の方向に数十ボルト変化することにより、すなわち基板バイアス電圧Vbsが低下することにより、閾値電圧Vthが正の方向に1V程度変化していることが記載されている。
一方、本実施形態においては、pチャネル型のFDSOIトランジスタ10を用いているため、特性の極性が反転し、基板バイアス電圧Vbsが正の方向に数十ボルト変化することにより、閾値電圧Vthが負の方向に1V程度変化する。
本実施形態で用いているpチャネル型のFDSOIトランジスタの場合、基板バイアス電圧Vbsの上昇に対応し、閾値電圧Vthの絶対値は増加する。一方、参考文献で用いているnチャネル型のFDSOIトランジスタの場合、基板バイアス電圧Vbsの下降に対応し、閾値電圧Vthの絶対値は増加する。したがって、本実施形態においては、アモルファスセレン系の光電変換膜を用いており、高輝度値の場合に基板バイアス電圧Vbsが正孔の蓄積により上昇するため、pチャネル型のFDSOIトランジスタが用いられている。
次に、図2は、本実施形態による固体撮像素子の断面構造を示す図である。図2において、本実施形態の固体撮像素子は、図1における絶縁層160、活性層180、ソース140、ドレイン120からBOX層190までのFDSOIトランジスタ層A(FDSOIトランジスタ10)を光電変換膜層Bの下部に設けた構成となっている。光電変換膜層Bにおいて、光電変換膜170の一方の面には画素電極153が形成されている。光電変換膜170の他方の面には透明電極154が形成されている。また、光電変換膜170において、透明電極154は入射光が入射される側の面に形成されている。一方、光電変換膜170において、画素電極153はBOX層190と接続される側の面に形成されている。FDSOIトランジスタ層Aにおいて、画素電極153と接触する面と対向する面は、支持基板195に貼着されている。
光電変換膜170には、アモルファスセレン系の増倍型光電変換膜が用いられている。このため、光電変換膜170における光電変換によって生成される電荷が正孔であり、基板バイアス電圧Vbsが正の電圧となる。
したがって、基板バイアス電圧Vbsの変化に対応したFDSOIトランジスタの閾値電圧Vthの変化特性を考慮し、FDSOIトランジスタ10にはnチャネル型を用いている。
また、FDSOIトランジスタ10のチャネル領域は、固体撮像素子の撮像方向から見た平面視において、固体撮像素子の中央部分に位置している。ここで、チャネル領域はドレイン120及びソース140に挟まれた領域を示している。これにより、固体撮像素子をマトリクス状に配列してイメージセンサ等を作成した場合、光電変換膜170内で増倍された正孔が隣接する固体撮像素子間で染み出しても、この染み出した正孔による閾値電圧Vthの変化を抑制することができる。
本実施形態の固体撮像素子において、光電変換膜170にターゲット電圧を印加するため、透明電極154に対して、直流電源101の+端子が接続されている。また、画素電極153と接地点との間には、リセットスイッチとしてのMOSトランジスタ250が介挿されている。すなわち、画素電極153は、MOSトランジスタ250を介して接地されている。ゲートに対してリセット信号が印加されると、MOSトランジスタ250は、画素電極153を接地点に接続し、画素電極153に蓄積されている電荷を放電する。
ドレイン電極151にはドレイン電圧Vが印加されており、ゲート130に印加するゲート電圧Vが閾値電圧Vthを超えることにより、ソース電極152からドレイン電流Idがトランジスタ出力として出力される。
透明電極154を介して入射する入射光が光電変換膜170において光電変換され、生成された正孔がターゲット電圧によりアバランシェ増倍され、この増倍された正孔が画素電極153側に蓄積される。この蓄積された正孔の量(電荷量)に比例した電圧がFDSOIトランジスタ10の基板バイアス電圧Vbsとなる。
これにより、入射光の輝度値に対応した量の正孔が画素電極153に蓄積され、画素電極153の電位が上昇する。この電位が輝度値に対応した基板バイアス電圧Vbsとして、FDSOIトランジスタ10に対して印加される。したがって、FDSOIトランジスタ10の閾値電圧Vthは、印加される基板バイアス電圧Vbsによる基板バイアス効果によって、入射光の輝度値に対応して変化することになる。
図3は、輝度値と閾値電圧Vthとの対応関係を示すグラフである。この図3において、縦軸が閾値電圧Vthを示し、横軸が輝度値Lを示している。図3に示すように、輝度値Lの強度が上昇するに従い、蓄積される正孔の電荷量が増加し、基板バイアス電圧Vbsが正の方向に変化するために閾値電圧Vthが低下する。
入射光の輝度値を階調度に変換する処理は、例えば閾値電圧Vthと階調度の対応を示す変換テーブルを用いて行う。この変換テーブルは閾値電圧と階調度との対応関係を予め実測し、この実測結果から作成しておく。すなわち、予め輝度値が判っている光を入射光として、本実施形態の固体撮像素子に与え、FDSOIトランジスタ10の閾値電圧Vthの変化を測定電圧として測定する。このとき、固体撮像素子の測定範囲の輝度値を範囲幅ΔLに等分に分割して階調度の設定を行う。例えば、256階調であれば、固体撮像素子の輝度値Lの測定範囲を255個に等分する。そして、入射光の輝度値Lを徐々に変化させて固体撮像素子に入射し、各々の輝度値LにおけるFDSOIトランジスタ10の閾値電圧Vthの測定を行う。このとき、得られた閾値電圧Vthの各々を、測定時における輝度値Lが含まれる階調度に振り分け、閾値電圧Vthと階調度との対応を示す変換テーブルを作成する。
すでに述べたように、入射光の輝度値Lの変化は、基板バイアス電圧Vbsの変動に対応している。基板バイアス効果において、FDSOIトランジスタ10がpチャネル型のトランジスタである場合、閾値電圧Vthの変化特性は、基板バイアス電圧Vbsの絶対値が増加するに従い、変化量が低下していく飽和特性を有している。このため、図3に示すように、輝度値が上昇するほど、範囲幅ΔLに対する閾値電圧Vthの電圧の変化率が低減することになる。
このため、基板バイアス効果により、高輝度の入射光が入射した際、入射光の強度変化に対応した階調度の変化が抑制されるので、画像の白とびを抑制し、鑑賞者の視覚的なダイナミックレンジを向上させる効果がある。この効果は、従来において白とびを抑制するために行っていた画像処理の工程を省くことができるなど、撮像素子の特性として好適なものである。
上述した構成により、本実施形態によれば、固体撮像素子において、画素電極153がBOX層190により、FDSOIトランジスタ10(例えば、FDSOIトランジスタ層A)と絶縁されている。このため、従来構成のように、高電圧が直接にドレインに対して印加されることがないため、FDSOIトランジスタ10を高耐圧化のため、従来のように電界緩和層を設ける必要がない。したがって、FDSOIトランジスタ10を形成する面積を、従来より小さくすることが可能となり、画素を微細化することができる。
図4は、図2に示す本実施形態による固体撮像素子の動作例を示すフローチャートである。この図4を用いて、本実施形態による固体撮像素子の動作を説明する。以下、一例として、図示しない制御部が撮像素子の制御を行い、階調度を閾値電圧Vthに対応して変換テーブルから読み出す処理として説明する。また、制御部内には所定の時間をカウントするタイマーが備えられている。
ステップS1: 制御部は、MOSトランジスタ250のゲートにリセット信号を印加し、MOSトランジスタ250をオンとする。これにより、MOSトランジスタ250は、画素電極153に蓄積されている正孔を放電し、固体撮像素子の初期化を行う。そして、制御部は、所定の時間後にMOSトランジスタ250に対するリセット信号の出力を停止する。これにより、MOSトランジスタ250はオフとなる。また、制御部は、タイマーにより、MOSトランジスタ250はオフした時点から、経過時間のカウントを行う。
ステップS2: 制御部は、タイマーのカウント値が予め設定された測定時間を超えたか否かの判定を行う。制御部は、タイマーのカウント値が設定された測定時間を超えた場合、測定周期となったとして処理をステップS3へ進める。一方、制御部は、カウント値が設定された測定時間以下である場合、測定時間を経過していないとして処理を繰り返す。このとき、MOSトランジスタ250がオフとなっている。このため、測定時間となるまで光電変換膜170で発生した正孔がアバランシェ増倍され、画素電極153に蓄積される。
これにより、入射光の輝度値の強度に対応して、所定の測定周期間において基板バイアス電圧Vbsが上昇する。また、入射光の輝度値の強度によっては、基板バイアス電圧Vbsがターゲット電圧まで上昇する。入射される入射光の輝度値の強度に対応して、画素電極153に蓄積される正孔の量が上昇し、輝度値に対応して基板バイアス電圧Vbsが変化する。この基板バイアス電圧Vbsの変化に応じて、FDSOIトランジスタ10の閾値電圧Vthが低下する。
ステップS3: 制御部は、FDSOIトランジスタ10の閾値電圧Vthの測定を行う。このとき、制御部は、閾値電圧Vthの測定において、ゲート130に対して印加するゲート電圧を徐々に上昇、あるいは徐々に低下させる(ゲート電圧のランプ入力)。そして、制御部は、トランジスタ出力として出力される電流を測定し、所定の電流量となったゲート電圧をサンプルホールドし、閾値電圧Vthとして測定する。これにより、制御部は、輝度値の強度に対応した閾値電圧Vthを得る。これにより、入射光の輝度値の測定値として、完全空乏型SOIトランジスタ10の閾値電圧Vthを容易に検出することができる。
ステップS4: 制御部は、MOSトランジスタ250をオンとし、画素電極153に蓄積されている正孔を排出し、正孔の蓄積を終了して固体撮像素子の初期化を行う。この固体撮像素子の初期化は、サンプルホールドに同期して行っても良い。そして、制御部は、MOSトランジスタ250をオフとし、タイマーにより時間のカウントを行い、処理をステップS2へ戻す。また、制御部は、閾値電圧VthをA/D(Analog/Digital)変換し、このデジタル値の閾値電圧Vthに対応した階調度を変換テーブルから選択し、入射光の階調度として出力する。これにより、測定周期を周期的な動画のフレーム周期に合わせ、周期的に蓄積される電荷量によって変化する閾値電圧を測定することにより、画像が変化する動画像等の撮像も容易に行うことができる。
図5は、本実施形態による固体撮像素子の製造工程を説明する断面図である。図5(A)から図5(D)の各々において、各工程での固体撮像素子の断面構造が示されている。
・図5(A):第1工程 まず、FDSOIトランジスタ10の形成を行う。例えば、支持基板110、BOX層190及び活性層180からなるSOI基板を準備する。活性層180はn型のシリコンなどの半導体材料で形成されている。ここで、支持基板110は第1の支持基板である。
活性層180の上部を酸化してゲート絶縁膜200を形成する。チャネルを形成する領域のゲート絶縁膜200上に、ゲート130を形成した後、ゲート絶縁膜200に開口部を形成し、開口部からp型の不純物を注入することで、ドレイン120及びソース140を形成する。その後、CVD(Chemical Vapor Deposition)などで絶縁層160を形成する。そして、ドレイン120及びソース140上部の絶縁層160をエッチングして、ドレイン電極151及びソース電極152を形成する。
また、ドレイン電極151及びソース電極152の絶縁を行う酸化膜を形成し、この酸化膜をCMP(Chemical Mechanical Polishing)によって平坦化する。以下、新たに形成した酸化膜を含めて絶縁層160とする。
・図5(B):第2工程 CMPで平坦化した絶縁層160の上部に対し、第2の支持基板である支持基板195を貼り付ける。この支持基板195は、シリコンが好適であるが、ガラス等でも良い。
この絶縁層160に対する支持基板195の貼り付けは、よく研磨した面同士を張り合わせて加熱して接合する直接接合法が好適であるが、接着剤を用いて貼り付けても良い。
・図5(C):第3工程 第1の支持基板である支持基板110を、CMPあるいはエッチングなどにより除去し、BOX層190の全面を露出させる。
・図5(D):第4工程 露出されたBOX層190上部に画素電極153、光電変換膜170及び透明電極154を、順番にスパッタリングや蒸着などにより形成する。ここで、透明電極150は例えばITO(Indium Tin Oxide)などである。
また、本実施形態においては、光電変換膜170をアモルファスセレン系の増倍型光電変換膜を用いていたが、アモルファスシリコン系の増倍型光電変換膜を用いてもよい。
この場合には、光電変換により生成される電荷は電子であるため、FDSOIトランジスタ10をnチャネル型で形成する必要がある。また、閾値電圧Vthは、輝度値が大きくなるにつれて、すなわち基板バイアス電圧の絶対値が大きくなるにつれて、高い方向に変化する。
また、本実施形態による固体撮像素子を用いてイメージセンサを構成する際、この固体撮像素子を、イメージセンサの撮像面においてマトリクス状に配置する。このとき、MOSトランジスタ250は、各固体撮像素子(画素)毎に設ける。
また、MOSトランジスタ250は、輝度の検出に用いるFDSOIトランジスタと同じ層に配置しても良い。その場合、入射光の輝度に応じて、MOSトランジスタ250の閾値も変動する。しかしながら、MOSトランジスタ250のゲートに印加するリセット電圧が閾値を超えるように適切に選択しておくことで、動作上、問題は生じない。
また、上述したように、固体撮像素子をマトリクス状に配置する場合は、隣接する各固体撮像素子(画素)の間で画素電極153を分離して作製することが必要である。この固体撮像素子の作成を行う際、画素電極153を素子の全面に形成したのちに、フォトリソグラフィにより、画素電極153を画素ごとに分割する工程を追加することで可能である。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
本発明の固体撮像素子は、動画を撮影するビデオカメラや、静止画を撮影する電子スチルカメラ等、各種の映像機器の撮像デバイスとして用いることができる他、カメラ付き携帯電話などの携帯機器の撮像デバイスとしても用いることができ、特に光電変換膜として増倍型光電変換膜を用いた場合においては、暗所など非常に光量が少ない環境下で用いて好適なものとなる。
10…FDSOIトランジスタ
101…直流電源
110,195…支持基板
120…ドレイン
130…ゲート
140…ソース
151…ドレイン電極
152…ソース電極
153…画素電極
154…透明電極
160…絶縁層
170…光電変換膜
180…活性層
190…BOX層
200…ゲート絶縁膜
250…MOSトランジスタ

Claims (3)

  1. 絶縁膜と、
    前記絶縁膜の一方の面に形成され、入射光により電荷を生成する光電変換膜と、
    前記絶縁膜をBOX層として、前記絶縁膜の他方の面に形成され、前記光電変換膜における入射強度に応じた電荷量によって閾値電圧が変化する完全空乏型SOIトランジスタと
    を備える
    ことを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記光電変換膜が前記電荷を増倍する増倍型光電変換膜であることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 前記完全空乏型SOIトランジスタのチャネル領域が、平面視において前記固体撮像素子の中央部に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の固体撮像素子。
JP2013151072A 2013-07-19 2013-07-19 固体撮像素子 Pending JP2015023192A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013151072A JP2015023192A (ja) 2013-07-19 2013-07-19 固体撮像素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013151072A JP2015023192A (ja) 2013-07-19 2013-07-19 固体撮像素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015023192A true JP2015023192A (ja) 2015-02-02

Family

ID=52487382

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013151072A Pending JP2015023192A (ja) 2013-07-19 2013-07-19 固体撮像素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015023192A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07115183A (ja) * 1993-10-15 1995-05-02 Olympus Optical Co Ltd 積層型固体撮像装置
JPH08316450A (ja) * 1995-05-17 1996-11-29 Hitachi Ltd 積層型固体撮像素子及びその製造方法
JP2001168338A (ja) * 1999-09-14 2001-06-22 Sharp Corp 半導体装置及びその製造方法
JP2005079127A (ja) * 2003-08-29 2005-03-24 Foundation For The Promotion Of Industrial Science Soi−mosfet
JP2009147056A (ja) * 2007-12-13 2009-07-02 Seiko Epson Corp 半導体装置及びその製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07115183A (ja) * 1993-10-15 1995-05-02 Olympus Optical Co Ltd 積層型固体撮像装置
JPH08316450A (ja) * 1995-05-17 1996-11-29 Hitachi Ltd 積層型固体撮像素子及びその製造方法
JP2001168338A (ja) * 1999-09-14 2001-06-22 Sharp Corp 半導体装置及びその製造方法
JP2005079127A (ja) * 2003-08-29 2005-03-24 Foundation For The Promotion Of Industrial Science Soi−mosfet
JP2009147056A (ja) * 2007-12-13 2009-07-02 Seiko Epson Corp 半導体装置及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2537697C2 (ru) Формирователь сигналов изображения и система камеры
US10446594B2 (en) Image pickup device and image pickup system
US7276748B2 (en) Body potential imager cell
US8803100B2 (en) Radiation image pickup apparatus and radiation image pickup/display system
US9412783B2 (en) Image pickup unit and image pickup display system
US11006062B2 (en) Pixel sensing circuit and driving method thereof, image sensor and electronic device
US11255725B2 (en) Photosensitive circuit, driving method thereof and electronic device
JPWO2014083730A1 (ja) 固体撮像装置およびその駆動方法
KR101927006B1 (ko) 이미지 센서의 단위 화소 및 그 수광 소자
US20160148962A1 (en) Three level transfer gate
TW201336060A (zh) 固態攝像裝置
US7858914B2 (en) Method and apparatus for reducing dark current and hot pixels in CMOS image sensors
JP2019125907A (ja) 半導体装置および機器
WO2006090492A1 (ja) 固体撮像装置およびその駆動方法
US9743027B2 (en) Image sensor with high dynamic range and method
US10186534B2 (en) Radiation-hard MOS pixel sensor
US20120074297A1 (en) Photosensor and photosensor array
JP2015023192A (ja) 固体撮像素子
KR100790587B1 (ko) 커플링 캐패시터를 사용하는 핀드 포토다이오드를 포함하는이미지 센서 픽셀 및 그의 신호 감지 방법
TWI647829B (zh) 具有降低串擾之互補金氧半導體影像感測器
WO2020054162A1 (ja) 撮像装置および撮像方法
JPWO2020054373A1 (ja) 撮像装置および撮像方法
US8258559B2 (en) Image sensor photodiode arrangement
US10326948B2 (en) Radiation imaging apparatus, radiation imaging system, and control method for radiation imaging apparatus
WO2022210070A1 (ja) 固体撮像素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160530

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170228

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170905