JP2015022223A - 画像形成装置 - Google Patents

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晃 広田
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Abstract

【課題】コスト上昇を招くことなく転写履歴による画像ノイズの発生や感光体の損耗による画質劣化を防止することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】導電性基体上に感光体層が形成されてなる感光体ドラム201の感光体層外周面を保護層を設けることなく露出させる。帯電ローラー202にて帯電した感光体ドラム201の外周面の帯電電位Voと、電源ユニット200にて電圧印加された感光体ドラム201の導電性基体の素管部電圧Vbaseと、感光体ドラム201の外周面のうち画像露光を受光した画像部の画像部電位Viと、が何れも同極性であって、
|Vo| > |Vi| > |Vbase| > 0
との関係とし、かつ、転写ローラー204の転写電位Vtを接地電位(=0[V])としてトナー像を形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、画像形成装置に関し、特に、コスト上昇を招くことなく転写履歴による画像ノイズの発生や感光体の損耗による画質の劣化を防止する技術に関する。
近年、電子写真方式の画像形成装置において良く用いられている負帯電型の感光体は、帯電時には帯電部材を介して負極性の電圧(例えば、−500[V])が印加され、転写時には転写部材を介して正極性の転写電圧(例えば、1000[V])が印加される。
この正極性の転写電圧は、感光体表面全体に亘って印加されるため、トナーが付着している画像領域においてはトナーを介して間接的に印加され、トナーが付着していない非画像領域においては感光体表面に直接印加され、感光体表面に正電荷が供給される。
高画質化、高解像度化を図るために小粒径化されたトナーは凝集力が強く働いて転写不良が生じ易いので転写電圧を高くする必要があり、また、カラー画像も色毎のトナー像を重ねて転写するため転写電圧が高く設定される。このため、転写後に、非画像領域の感光体層中に多量の正電荷(ホール)が残留して、次の画像形成時に転写履歴がノイズとして画像に現れやすい。
また、近年広く用いられている負帯電型の有機感光体(OPC: Organic Photo Conductor)は、電荷輸送層(CTL: Carrier Transport Layer)にバインダーとして使用するポリカーボネート樹脂が正電荷の供給によって正帯電すると、ポリカーボネート樹脂が分解して脆くなる。このため、トナー像の転写やクリーニング等による機械的ストレスが有機感光体表面に繰り返し加わると、膜削れが生じて感光体表面の平滑性が損なわれ、帯電性能が劣化したり、トナー像の画質の低下が惹き起こされたりする。
このような問題に対して、例えば、感光体表面上に保護層を形成することによって。感光体表面に正電荷が直接供給されるのを阻止する対策が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。このようにすれば、感光体層内部に正電荷が注入されないので、転写履歴による画像ノイズの発生を防止することができる。
特開2010−026428号公報
しかしながら、感光体表面上に保護層を設けることは画像形成装置のコスト上昇を招くため、低価格帯の画像形成装置においては、上記従来術が示す対策を採ることができない。このため、保護層を設けることなく、画像履歴の残留や感光体表面の損耗を防止する技術が求められている。
本発明は、上述のような問題に鑑みて為されたものであって、コスト上昇を招くことなく転写履歴による画像ノイズの発生や感光体の損耗による画質劣化を防止することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、導電性基体上に感光体層が形成されてなり、当該感光体層の外周面が露出されている感光回転体と、前記感光回転体の外周面を一様に帯電させる帯電手段と、一様に帯電した前記感光回転体の外周面を画像露光して、静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像が形成された感光回転体の外周面上にトナーを供給してトナー像を形成する現像手段と、前記感光回転体の外周面上に形成されたトナー像を像担持体に静電転写する転写手段と、前記導電性基体に直流電圧を印加する電圧印加手段と、を備え、前記帯電手段にて帯電した感光回転体外周面の帯電電位Voと、前記電圧印加手段にて電圧印加された前記導電性基体の基体部電圧Vbaseと、前記感光回転体の外周面のうち前記露光手段による画像露光を受光した画像部の画像部電位Viと、が何れも同極性であって、
|Vo| > |Vi| > |Vbase| > 0
との関係にあり、かつ、前記転写手段の転写電位を接地電位としてトナー像を形成することを特徴とする。
このようにすれば、前記転写手段の転写電位を接地電位とし、感光回転体の外周面上に正電荷が供給されないので、感光回転体内へ正電荷が注入されることによる転写履歴の残留や感光回転体の外周面が正帯電することによる感光体回転体の損耗を防止することができる。従って、これらに起因する画質の劣化を防止することができる。
したがって、感光回転体に保護層を形成する必要が無いので、保護層を形成することによるコスト上昇を回避することができる。
更に、前記帯電電位Vo、前記基体部電圧Vbase及び前記画像部電位Viを何れも同極性にするので、当該極性と逆極性の転写電圧を前記転写手段に供給する必要が無いので、当該逆極性の電圧を供給する電源装置が不要になる。この意味においても、装置コストの削減を図ることができる。
この場合において、直流電圧を供給する直流電圧源と、前記直流電圧源が供給する直流電圧の一部を電圧降下させる電圧降下手段と、を備え、前記帯電手段は、前記直流電圧源が供給する直流電圧を印加して前記感光回転体の外周面を前記帯電電圧Voとなるように帯電させ、前記導電性基体には、前記電圧降下手段にて電圧降下された後の直流電圧を前記基体部電圧Vbaseとすれば更に電源の低コスト化を図ることができるので好適である。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の主要な構成を示す図である。 作像ユニット100の主要な構成を示す図である。 感光体層201aの積層構造を示す図である。 作像ユニット100各部の電位を示す図である。 電源ユニット200の主要な構成を示す図である。 本発明の変形例に係る電源ユニット200の主要な構成を示す図である。
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[1]画像形成装置の構成
まず、本実施の形態に係る画像形成装置の構成について説明する。
図1に示されるように、本実施の形態に係る画像形成装置1は、所謂タンデム型のカラープリンター装置であって、作像ユニット100Y〜100Kが中間転写ベルト101に沿って順に配設されている。作像ユニット100Y〜100Kは露光装置102からそれぞれ画像露光(L)を受けてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各色のトナー像を形成し、中間転写ベルト101上に重なり合うように静電転写する(1次転写)。これによってカラートナー像が形成される。また、K色のモノクロトナー像を形成しても良い。
中間転写ベルト101は、無端状のベルトであって、トナー像を担持した状態で矢印A方向に回転走行する。これによって、カラートナー像が2次転写ローラー対103に向かって搬送される。2次転写ローラー対103は不図示の圧接離間機構によって、圧接及び離間される。2次転写ローラー対103を構成する一対のローラーが互いに圧接している領域を2次転写ニップという。
記録シートPは、給紙カセット104に収容されており、ピックアップローラー105によって1枚ずつ搬送経路106上に送り出される。搬送経路106上に送り出された記録シートPはタイミングローラー107によって2次転写タイミングに合わせて2次転写ニップへ搬送される。
中間転写ベルト101に担持されたトナー像と記録シートPとがタイミングを合わせて2次転写ニップを通過する際には、2次転写ローラー対103を構成する一対のローラー間に2次転写バイアスが印加される。これによって、中間転写ベルト101上のトナー像が記録シートP上に静電転写(2次転写)される。
トナー像を担持する記録シートPは、定着装置108を通過する際にトナー像を熱定着された後、排出ローラー109によって排紙トレー110上に排出される。
[2]作像ユニット100の構成
次に、作像ユニット100Y〜100Kの構成について更に詳しく説明する。なお、作像ユニット100Y〜100Kは本発明に関して何れも同様の構成を備えているので、以下においては、まとめて作像ユニット100と呼ぶこととし、共通する構成について説明する。
図2に示されるように、作像ユニット100は、円柱形状の感光体ドラム201の外周面に沿って順に帯電ローラー202、現像装置203、一次転写ローラー204、クリーニング装置205及び除電ランプ206が配設されている。
感光体ドラム201は、例えば、導電性基体201bと、その外周面上に形成された積層型の負帯電有機感光体からなる感光体層(光導電層)201aとを有しており、導電性の支軸201cを中心として矢印B方向に回転駆動される。
導電性基体201bとしては、体積抵抗率が107[Ω・cm]未満の導電性を有する材料が良く、例えば、アルミニウム(Al)を用いることができる。また、アルミニウムやチタニウム(Ti)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)等の導電性膜を形成した樹脂からなるベルト状の部材を用いても良い。このようにすれば、感光体ドラム201の配置の自由度を高くすることができる。
また、感光体層201aにおいては、図3に示されるように、下引き層(UCL: Under Coat Layer)301、電荷発生層(CGL: Carrier Generation Layer)302及び電荷輸送層303を順次、導電性基体201b上に積層した構造を備えている。各層の膜厚は、下引き層301が1〜15[μm]程度、電荷発生層302が0.01〜5[μm]程度、電荷輸送層303が10〜40[μm]程度である。また、感光体層201aには、上記従来技術とは異なって、保護層は設けられていない。
感光体ドラム201の支軸201cには摺動接点201dが当接しており、当該摺動接点201dを介して電源ユニット200は導電性基体201bに電圧印加する。これによって、導電性基体201bの電位(以下、「素管部電位」という。)Vbaseが−500[V]とされる。なお、支軸201cは絶縁性の軸受によって回転可能に支持されている。また、作像ユニット100もまた絶縁性のハウジングに各部材を格納した構成となっている。
帯電ローラー202は、芯金202c、芯金202cと一体形成された導電層202b、及び導電層202bの外周面上に形成された弾性を有する高導電体層202aからなっている。芯金202cは回転自在に軸受けされており、帯電ローラー202は感光体ドラム201との摩擦によって矢印C方向に従動回転する。
帯電ローラー202は、感光体ドラム201の外周面に押圧されることによって帯電ニップが形成されている。また、導電性の芯金202cには摺動接点202dが当接しており、当該摺動接点202dを介して電源ユニット200から帯電ローラー202に直流電圧Vc(=−1500[V])が印加される。これによって、感光体ドラム201の外周面は、帯電電位Voが−900[V]となるように均一に接触帯電される。
一様に帯電された感光体ドラム201の外周面上は、露光装置102からの画像露光Lが照射されると、感光体層201aの受光箇所に導電性が生じて電荷が移動し、表面電位が上昇する。受光箇所の電位(以下、「画像部電位」という)Viは概ね−600[V]である。このようにして静電潜像が形成される。
現像装置203は、外周面上にトナーを担持した状態で矢印D方向、すなわち感光体ドラム201の回転方向に対してカウンター方向に回転する現像ローラー203aを備えている。現像ローラー203aは感光体ドラム201に近接して対向配置されており、また、現像バイアスが印加されている。
これによって、感光体ドラム201の外周面上にトナーが供給され、静電潜像を現像したトナー像が形成される。なお、現像装置203に用いる現像剤は、主としてトナーのみからなる1成分系現像剤であっても良いし、主としてトナーとキャリアとからなる2成分系現像剤であっても良い。現像剤の如何を問わず、本発明の効果を得ることができる。
1次転写ローラー204は、感光体ドラム201と共に中間転写ベルト101を挟持しており、中間転写ベルト101が矢印A方向へ回転走行するのに合わせて矢印E方向に回転する。1次転写ローラー204は、例えば、金属の芯金の表面を弾性体で被覆したもので、1次転写ローラー204の電位(以下、「転写部電位」という)Vtは接地されることにより0[V]になっている。従って、感光体ドラム201の外周面上に担持されているトナー像は、感光体ドラム201の素管部電位Vbaseと接地電位0[V]との間の電位差によって中間転写ベルト101上に静電吸着される(1次転写)。
クリーニング装置205は、1次転写後に感光体ドラム201の外周面上に残留するトナーをクリーニングブレード205aによって掻き取って回収する。除電ランプ206は、感光体ドラム201の外周面を除電露光することによって、残留電荷を除電する。これによって、感光体ドラム201の外周面の電位はほぼ素管部電位Vbaseに一致する。
なお、クリーニング装置205等によって除去し切れなかった残留トナーが帯電ローラー202に付着して汚損すると、帯電性能が劣化するおそれがあるので、帯電ローラー202をクリーニングするクリーニング部材を更に設けても良い。
図4は、作像ユニット100各部の電位を示す図である。図4に示されるように、感光体ドラム201の帯電電位Voは、電源ユニット200によって印加され、−900[V]と最も高い。露光装置102による画像露光を受けない非画像部の電位も帯電電位Voである。一方、露光装置102による画像露光を受ける画像部の電位は画像部電位Vi(=−600[V])である。なお、露光時間を短縮するために非画像部も露光するバイアス露光を行う場合には、非画像部の電位が帯電電位Voよりも電位が高くなる。
感光体ドラム201の導電性基体201bは支軸201cを介して電源ユニット200から電圧印加を受け、素管部電位Vbase(=−500[V])となる。この素管部電位Vbaseと帯電電位Voとの間の電位差が帯電バイアス電圧(=400[V])である。
また、上述のように、転写ローラー204は接地されているので、転写部電位Vtは0[V]となる。素管部電位Vbaseと転写部電位Vtとの間の電位差が、感光体ドラム201外周面上のトナーを中間転写ベルト101に静電転写する転写バイアス(=500[V])となる。
このように、帯電電位Vo、画像部電位Vi、素管部電位Vbase及び転写部電位Vtの間には次の式(I)のような関係が成り立つ。
Vo < Vi < Vbase < Vt = GND
また、電位の関係を絶対値でみると次の式(II)のようになる。
|Vo| > |Vi| > |Vbase| > |Vt| = GND
[3]電源ユニット200の構成
次に、電源ユニット200の構成について説明する。
図5は、電源ユニット200の主要な構成を示す図である。図5に示されるように、電源ユニット200は、商用電源503から交流電力の供給を受けて、感光体ドラム201と帯電ローラー202とに互いに異なる直流電圧を印加する。電源ユニット200は、トランス501a、501b及び整流器502a、502bを備えている。
トランス501aは、商用電源503からの交流電力を昇圧して整流器502aに入力し、整流器502aは、入力された高圧の交流電力を直流化して、帯電ローラー202の芯金202cに直流電圧Vcを印加する。同様に、トランス501bは、商用電源503からの交流電力を昇圧して整流器502bに入力し、整流器502bは、入力された高圧の交流電力を直流化して、感光体ドラム201の導電性基体201bに素管部電圧Vbaseを印加する。
このようにすれば、感光体201に正極性の転写電圧が印加されないので、感光体層201a中に正電荷が注入されない。従って、感光体層201a中に正電荷が残留することによって生じる転写履歴に起因する画像ノイズの発生を防止することができる。同様に、感光体ドラム201の外周面が正帯電しないので、感光体層201aの損耗による帯電性能や画質の劣化も防止することができる。
また、感光体層201a上に保護層を設ける必要が無いので、保護層を形成することによるコストの上昇も回避することができる。
また、従来は、素管部電位Vbaseが接地電位(0[V])とされ、帯電ローラー202に負極性の直流電圧Vcを印加する電源ユニット(特に、トランス)と、転写ローラー204に正極性の転写電圧Vtを印加する電源ユニット(トランス)とが別個に必要になっている。一方、本実施の形態によれば、転写部電位Vtを接地電位とするので、正極性の電圧を印加する電源ユニットが不要である。したがって、当該電源ユニット分のコストも削減することができる。
[4]変形例
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1)上記実施の形態においては、電源ユニット200が2つのトランス501a、501bを備える場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて次のようにしても良い。
図6は、本変形例に係る電源ユニット200の主要な構成を示す図である。図5に示されるように、本変形例に係る電源ユニット200はトランス501、整流器502及び電圧降下素子601を備えており、商用電源503から交流電力の供給を受けて、感光体ドラム201に素管部電圧Vbaseを印加し、帯電ローラー202に直流電圧Vcを印加する。
トランス501は、商用電源503からの交流電力を昇圧して整流器502に入力し、整流器502は、入力された高圧の交流電力を直流化して、直流電圧Vcを出力する。整流器502の出力電圧は、帯電ローラー202の芯金202cに印加されると共に、電圧降下素子601によって素管部電圧Vbaseまで電圧降下された後、感光体ドラム201の導電性基体201bに印加される。
なお、電圧降下素子601はツェナーダイオードであっても良いし、電気抵抗素子であっても良い。
このようにすれば、トランス501と整流器502とが何れも1つで足りるので、上記実施の形態に係る電源ユニット200よりも更にコストを削減することができる。
(2)上記実施の形態においては、負帯電型の感光体を用いる場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて負帯電型の感光体を用いても本発明の効果を得ることができる。なお、正帯電型の感光体を用いる場合には、帯電電位Vo、画像部電位Vi、素管部電位Vbaseを何れも正極性として、上述の式(II)が成り立つようにすれば良い。
(3)上記実施の形態においては、積層型の感光体を用いる場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、単層型の感光体を用いても本発明の効果は同じである。
(4)上記実施の形態においては特に言及しなかったが、カラー画像を形成する場合には、帯電電位Voと画像部電位Viとの電位差(Vo−Vi)はYMCKの何れの色においても同じとし、中間転写ベルト101の回転走行方向において下流側に配されている作像ユニット100ほど帯電電位Voを高くするのが望ましい。このようにすれば、当該下流側、すなわち2次転写ローラー対103に近い作像ユニット100においてもより確実にトナーを中間転写ベルト101上へ1次転写することができる。
なお、この場合において、電源ユニット200の整流器502に最も高い帯電電位Voを出力させ、他の作像ユニット100に対しては、それぞれ適切に電圧降下させる電圧降下素子601を介して帯電電圧Voを出力させれば、作像ユニット100Y〜100Kの間で電源ユニット200の共用化を図ることができるので、更なるコスト低減を図ることができる。
(5)上記実施の形態においては、支軸201cが絶縁性の軸受によって回転可能に支持されている場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて次のようにしても良い。例えば、支軸201cに絶縁性の材料を用いると共に、摺動接点201dを導電性基体201bの内周面に当接させることによって、導電性基体の201bの電位を素管部電位Vbaseとしても良い。このようにすれば、上記実施の形態よりも更に確実に素管部電位Vbaseを絶縁することができるので、感電事故を防止して安全性を高めることができる。
(6)上記実施の形態においては、タンデム型のカラープリンター装置を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、タンデム型以外のカラープリンター装置に本発明を適用しても良い。また、更にスキャナー装置を備えたコピー装置や通信機能を有するファクシミリ装置といった単機能機やこれらの機能を兼ね備えた複合機(MFP: Multi-Function Peripheral)に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
また、モノクロ画像を形成する画像形成装置であっても、トナーが小粒径化されている場合には、感光体の損耗や画像履歴の残留による問題が顕著になるのに対して、本発明を適用すれば、コスト上昇を招くことなく、これらの問題を解消することができる。
本発明に係る画像形成装置は、コスト上昇を招くことなく転写履歴による画像ノイズの発生や感光体の損耗による画質の劣化を防止する装置として有用である。
1…………画像形成装置
100……作像ユニット
101……中間転写ベルト
201……感光体ドラム
201a…感光体層
201b…導電性基体
201c…支軸
201d…摺動接点
202……帯電ローラー
202d…摺動接点
205……クリーニング装置
501……トランス
502……整流器
601……電圧降下素子

Claims (2)

  1. 導電性基体上に感光体層が形成されてなり、当該感光体層の外周面が露出されている感光回転体と、
    前記感光回転体の外周面を一様に帯電させる帯電手段と、
    一様に帯電した前記感光回転体の外周面を画像露光して、静電潜像を形成する露光手段と、
    前記静電潜像が形成された感光回転体の外周面上にトナーを供給してトナー像を形成する現像手段と、
    前記感光回転体の外周面上に形成されたトナー像を像担持体に静電転写する転写手段と、
    前記導電性基体に直流電圧を印加する電圧印加手段と、を備え、
    前記帯電手段にて帯電した感光回転体外周面の帯電電位Voと、
    前記電圧印加手段にて電圧印加された前記導電性基体の基体部電圧Vbaseと、
    前記感光回転体の外周面のうち前記露光手段による画像露光を受光した画像部の画像部電位Viと、が何れも同極性であって、
    |Vo| > |Vi| > |Vbase| > 0
    との関係にあり、かつ、前記転写手段の転写電位を接地電位としてトナー像を形成する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 直流電圧を供給する直流電圧源と、
    前記直流電圧源が供給する直流電圧の一部を電圧降下させる電圧降下手段と、を備え、
    前記帯電手段は、前記直流電圧源が供給する直流電圧を印加して前記感光回転体の外周面を前記帯電電圧Voとなるように帯電させ、
    前記導電性基体には、前記電圧降下手段にて電圧降下された後の直流電圧を前記基体部電圧Vbaseとする
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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