JP2015021942A - パターン寸法計測方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
密集して規則的な並びを持つパターンを撮像した画像において、ノイズや歪、周辺パターンの影響があっても個々のホールパターンを安定して検出できるようにして、パターンの計測を行う。
【解決手段】 基板上のパターンの画像を撮像し、画像領域内のパターンの規則的な配列を検出する配列パターン検出処理と、画像領域内のパターンの位置を検出するテンプレートマッチングを行い、配列パターン検出とテンプレートマッチングの二つの結果を統合し個々のパターンの位置を検出して計測カーソルを設定し、この計測カーソル毎にパターン寸法の計測処理を行うようにした。
【選択図】 図6
密集して規則的な並びを持つパターンを撮像した画像において、ノイズや歪、周辺パターンの影響があっても個々のホールパターンを安定して検出できるようにして、パターンの計測を行う。
【解決手段】 基板上のパターンの画像を撮像し、画像領域内のパターンの規則的な配列を検出する配列パターン検出処理と、画像領域内のパターンの位置を検出するテンプレートマッチングを行い、配列パターン検出とテンプレートマッチングの二つの結果を統合し個々のパターンの位置を検出して計測カーソルを設定し、この計測カーソル毎にパターン寸法の計測処理を行うようにした。
【選択図】 図6
Description
本発明は、半導体ウェーハ上に形成された複数のパターンの寸法を計測する方法、及びその装置に関し、特に基板に密集して形成された多数の微細なパターンの寸法を計測するのに適したパターン寸法計測方法及びその装置に関するものである。
SEM(Scanning Electron Microscope:走査型電子顕微鏡)を用いた半導体パターンの計測において、近年ホールパターンの微細化・高密集により、同一視野内での計測箇所が増大している。また形状のばらつきも増大しており、パターン計測箇所を自動で設定するために用いられる従来のパターンマッチングでは性能が不足し、ユーザ手動による計測カーソル設定の作業工数が増加している。
非特許文献1は、テンプレートマッチングそのものを高性能化する手法を開示している。また特許文献1では、統計的なテンプレート画像を作成し、テンプレートマッチングの精度を向上する方法を開示している。特許文献2ではパターン画像に対し、繰り返し性を解析することで同じパターンを持つ領域を検出しテンプレートの自動生成を行う方法を開示している。
また、非特許文献2には、テンプレート画像内に含まれるパターンの特徴的な部位をSIFTと呼ばれる特徴量抽出手法を利用してマッチングを行う方法が開示されている。
更に、非特許文献3には、楕円フィッティングによりホールパターンの寸法や面先を求める手法について開示されている。また、特許文献3には、パターン間の距離を閾値法を用いて計測することについて記載されている。
村瀬、他2名、"増分符号相関によるロバスト画像照合"、信学会、2000
David G. Lowe,"Distinctive image features fromscale−invariant keypoints",Journal of Computer Vision, 60,2 ,pp. 91−110, 2004.
山田、金谷、"楕円当てはめの高精度計算法とその性能比較"情報処理学会研究報告、 2006−CVIM−154−36、2006/5/18,19、 pp.339−346.
規則的に並んでいるパターンを撮像した画像を用いてパターンの寸法を計測するとき、1つ1つのパターンに対して計測領域(計測カーソル)を設定した上で、計測アルゴリズムを実行する必要がある。この計測カーソルの設定を自動的に行うために、事前に取得した画像から計測対象のパターン領域をテンプレートとして登録し、テンプレートマッチングにより計測カーソルを自動的に設定する方法が知られている。しかし、形状の変形が大きく、不安定なパターンを対象としたとき、従来のテンプレートマッチングでは十分な性能を満たすことができない。
非特許文献1及び2並びに特許文献1及び2に開示されている方法は、テンプレートマッチングによる手法、あるいは繰り返し性に着目し、画像内のパターンの規則的な配列を検出する手法のいずれかでパターンの検出を行っている。テンプレートマッチングはマッチング先のパターン形状の不安定さに比例してマッチング精度が低下する。パターンの規則的な配列を検出する手法は規則性が局所的に成りたたない場合や、全体的に規則性がない場合は誤作動を生じる。
非特許文献1及び2並びに特許文献1及び2に開示されている方法は、テンプレートマッチングによる手法、あるいは繰り返し性に着目し、画像内のパターンの規則的な配列を検出する手法のいずれかでパターンの検出を行っている。テンプレートマッチングはマッチング先のパターン形状の不安定さに比例してマッチング精度が低下する。パターンの規則的な配列を検出する手法は規則性が局所的に成りたたない場合や、全体的に規則性がない場合は誤作動を生じる。
本発明は、上記した従来技術の課題を解決して、基板に密集して形成された多数の微細なパターンについて、パターンの形状が不安定であったり、パターンの配列の規則性が局所的に成り立たない場合や全体的に規則性がない場合であっても、パターンの位置を正確に検出して、パターンの寸法を計測することを可能にするパターン寸法計測方法及びその装置を提供するものである。
上記した従来技術の課題を解決するために、本発明では、パターンの寸法を計測する方法において、試料上に形成された本来同一の形状を有する複数のパターンを撮像して複数のパターンの画像を取得し、複数のパターンの画像に対してテンプレートマッチング法により抽出したパターンの情報と複数のパターンの画像における複数のパターンの配列の周期性の情報を用いて抽出したパターンの情報とを統合して得た統合結果を用いて計測カーソルを設定し、取得した複数のパターンの画像に対して設定した計測カーソルを用いて寸法計測領域を設定し、複数のパターンの画像のうち計測カーソルを用いて設定した寸法計測領域に存在するパターンの画像を処理してこのパターンの寸法を計測するようにした。
また、上記課題を解決するために、本発明では、パターンの寸法を計測する装置を、試料上に形成された本来同一の形状を有する複数のパターンを撮像して複数のパターンの画像を取得する画像取得手段と、画像取得手段で取得した複数のパターンの画像に対してテンプレートマッチング法によりパターンの情報を抽出し、複数のパターンの画像における複数のパターンの配列の周期性の情報を用いてパターンの情報を抽出し、テンプレートマッチング法により抽出したパターンの情報と複数のパターンの配列の周期性の情報を用いて抽出したパターンの情報とを統合して統合結果を得、この得た統合結果を用いて計測カーソルを設定する計測カーソル設定手段と、画像取得手段で取得した複数のパターンの画像に対して計測カーソル設定手段で設定した計測カーソルを用いて寸法計測領域を設定する寸法計測領域設定手段と、画像取得手段で取得した複数のパターンの画像のうち計測カーソル設定手段で設定した計測カーソルを用いて設定した寸法計測領域に存在するパターンの画像を処理して該パターンの寸法を計測する寸法計測手段とを備えて構成した。
本発明ではテンプレートマッチングとパターンの規則的な並びを検出する2つの手法を行う。配列パターン検出は、画像全体の周期性から統計的にパターンの配置を検出するため、テンプレートマッチングの性能不足により検出できないパターンも検出することができる。これら二つ結果を統合することで安定してパターンを検出することができ、計測カーソルの自動設定を行うことができる。
これにより、本発明によれば、基板に密集して形成された多数の微細なパターンについて、パターンの形状が不安定であったり、パターンの配列の規則性が局所的に成り立たない場合や全体的に規則性がない場合であっても、パターンの位置を正確に検出して、パターンの寸法を計測することが可能になった。
以下、本発明に係る第1の実施の形態について、全体構成を説明した後、各処理の内容を順次述べる。
図1に本発明に関わる微細パターン測定装置の全体構成図を示す。
本実施形態である測長SEM100は、計測用ウェーハ(試料)107を載置するステージ106、電子銃102より放出された電子ビーム101を制御する照射光学系、試料上から放出される2次電子を検出する検出器108、検出信号の信号処理系より構成される。照射光学系は、電子銃102、および、電子ビーム101の経路上にあるコンデンサレンズ103、偏向コイル104、対物レンズ105により構成される。電子ビーム101はこの光学系によりウェーハ107上の計測対象であるパターンがある所定の領域で集光される。
本実施形態である測長SEM100は、計測用ウェーハ(試料)107を載置するステージ106、電子銃102より放出された電子ビーム101を制御する照射光学系、試料上から放出される2次電子を検出する検出器108、検出信号の信号処理系より構成される。照射光学系は、電子銃102、および、電子ビーム101の経路上にあるコンデンサレンズ103、偏向コイル104、対物レンズ105により構成される。電子ビーム101はこの光学系によりウェーハ107上の計測対象であるパターンがある所定の領域で集光される。
検出器108により検出された2次電子はA/Dコンバータ109によりデジタル信号に変換される。変換後のデジタル信号は画像処理部110に送られ、画像処理部110では、メモリ内に格納されたデジタル信号を必要に応じて取り出し、画像処理を行い、パターン寸法計測等を行なう。111はステージコントローラ、112は電子光学系制御部、113は装置全体の制御部であり、114は制御部に接続されている制御端末である。
画像処理部110と、全体制御部113と、制御端末114とは記録媒体(図示せず)への接続が可能となっており、画像処理部110で実行されるプログラムを、この記録媒体から読み出し、画像処理部110にロードできる構成となっている。
図2は画像処理部110の構成図を示している。A/Dコンバータ109にてデジタル信号に変換された2次電子信号は、データ入力I/F205を介してメモリ203に送られ、メモリ203内で画像データとして読み出し可能なように記憶される。画像処理プログラムは画像処理制御部201により、メモリ203あるいは前記記憶媒体から読み出される。画像処理制御部201は読み出した画像処理プログラムに従い演算部202を制御し、メモリ203に記憶されている画像データあるいは画像データを処理した結果得られる中間処理データを処理し、パターンを計測する。
パターン計測結果は入出力I/F200を介して全体制御部113に送られ、図1に示す制御端末114に計測結果の表示を行う。また、画像処理部110に対する動作命令は、全体制御部113から入出力I/F200を介して画像処理制御部201に入力される。画像処理部110内のデータの送受信はバス204を介して行われる。
図3、図4、図5において、検出対象とするパターン画像の例を示す。図3のパターン画像301は、計測対象であるホール302が正方格子状に並んだパターンである。図4のパターン画像401は、パターン画像301のホールの並びを45度傾けて配列させたパターンである。また、図5のパターン画像501のように、ホール2個を一組として規則的に配列しているパターンなどがある。計測を行うには、画像全体から単体のホールパターンを検出し、ホール領域303の設定を行い、領域303に対して、測長アルゴリズムを処理することで行う。測長アルゴリズムを実行する領域、例えば図3の303や304で示されるような点線で囲んだ領域を計測カーソルと呼ぶ。
図6において、計測カーソルの検出手法の概要について説明する。入力画像601は計測カーソルの設定対象画像であり、入力画像602は計測対象パターンのテンプレート画像である。まず、配列パターン検出処理603により、画像中の周期性の解析を行い、ホール位置を検出した結果605を得る。また、画像601に対してテンプレート画像602を用いテンプレートマッチング604を行い、ホールの位置を検出した結果606を得る。
配列パターン検出手法とテンプレートマッチングのそれぞれの手法は、検出が苦手なパターンが存在し、図6の例の場合は、配列パターン検出手法でホール位置を検出した場合に、実際にはホールは存在しない領域609をホールがあると誤検出し、一方、テンプレートマッチングを用いた場合には領域609をホールが無い領域として正しく認識しているが、一部が欠けたホールパターン611を見逃し、複数のホールにまたがる領域610をホールパターンが存在する領域として誤検出している。見逃したパターン611は、歪や帯電の影響により画像上において輪郭が閉じていないように見えるホールである。このパターン611は、配列パターン検出手法で検出した画像605の中ではホール領域として検出されている。そこで二つの結果を統合処理607にて統合することで、最終的に見逃しや誤検出のない計測カーソルにより測長領域が設定された検出結果608を得ることができる。
図6のテンプレートマッチング604について図3、図4を参照しながら詳しく説明する。図3のパターン画像301に対して、領域303をテンプレート画像とし、テンプレート画像の高さをN、横幅をM、テンプレート画像上の座標(i、j)におけるパターン画像301の画素値をI(i、j)、テンプレート画像303の画素値をT(i、j)としたとき、(数1)で表される正規化相関によりテンプレートマッチングを行う。
このとき、ホールパターンに囲まれた領域304において、相関係数RNCCが高いピークを持つことがあり、誤検出の要因となる。同様に、図4の画像401においても、402をテンプレート画像としたとき、ホールパターンに囲まれた領域403において高いピークを持つ相関係数となる。
図7の画像701は画像401の一部領域を拡大した画像で、ノイズなどの影響がない理想的な画像であるとする。図8のグラフの縦軸801はテンプレート画像402の中心を矢印702沿いにずらしながら正規化相互相関(数1)によって求めた相関係数で、横軸806は矢印702上のx座標を表している。相関係数はホールが存在する点703、705でピーク802、804を示す。また点704は706に示すエッジに囲まれており、ホールに近い形状の画素の成分を持っているため、相関係数はピーク803を持つ。ノイズなどの影響がなければ点704の相関係数は、点703、705の相関係数よりも十分低いため、しきい値805を設定することでホールパターンだけを検出することが可能である。
しかし、実際のパターンをSEMで撮像して得られる画像は図9の画像901に示すような、ノイズや撮像条件による歪や、周辺に存在するホールパターンなどがマッチングに影響する。そのため、矢印902上における相関係数のグラフを図10に示すと、ホール間の点903に対するピーク1001が、ホール中心位置の点904に対するピーク1002の相関係数よりも高くなるということが起きる。この場合、点904のホールを検出するようにしきい値1003を設定すると、ホールがない点903を誤検出し、点903を検出しないようにしきい値を1004に設定すると、ホール904を見逃してしまう。そこで、図6に示した処理手順において、ノイズや歪の影響を受けやすいテンプレートマッチング604とは別に、パターンの配置の規則性をターゲットとした周期性解析を行い、統計的に安定した配列パターン検出603を行う。
図6における配列パターン検出603について説明する。ホールパターンが格子状に並んだ図11の画像1101に対して離散フーリエ変換を行い、図12のスペクトル画像1201を算出する。スペクトル画像は中心から外側に向かって大きい周波数を表し、パターン画像に存在する周期性に応じて格子状のピークを発生する。ここで図11におけるパターンの横の間隔1102は図12におけるスペクトル画像上のピーク点1203に、図11の縦の間隔1103は図12のスペクトル画像上のピーク点1204に対応している。これらピークは中心のピーク1202を除いた1番目と2番目に大きいピーク点として検出することができる。
図12でピーク点1203のx軸方向の周波数1205をp、ピーク点1204のy軸方向の周波数1206をqとし、図11でパターン画像の横の間隔1102をP、縦の間隔1103をQとしたとき、(数2)と(数3)によりP、Qを算出することができる。但しNはパターン画像の横幅、Mはパターン画像の縦幅である。
図11の画像1101において、テンプレート領域1104の中心位置を基点にして、求めた間隔P、Qでグリッド1105を配置することにより、パターンが周期的に存在する箇所をグリッドの交点として求めることができる。また、グリッドの基点はフーリエ変換により求めたピーク周波数の位相成分から求めてもよい。
図13、図14において、ホールパターンが斜めに配列している場合の配列パターン検出の例を説明する。図14の画像1401は、図13に示すような傾いた格子状に並んだホールパターン画像1301のフーリエスペクトル画像である。図13のパターン画像1301上のグリッド1305は、図14のスペクトル画像1401のピーク点1402に対応する。このピーク点1402は中心点1403を除いた1番目か2番目に大きいピーク点である。このとき、図13においてグリッド1305に垂直な線1303とX軸とのなす角1304は、図14のスペクトル画像における中心点1403からピーク点1402を結ぶ直線とX軸とのなす角1404と同じになる。
図14においてピーク点1402の座標を(u、v)としたとき、中心点1403からピーク点1402を結ぶ直線とX軸とのなす角1404は(数4)のθとして求まる。
なおピーク点1402の周期は、中心点1403からピーク点1402までの距離1405で表され、(数2)よりグリッドの間隔1302を求めればよい。
次に図15のパターン画像1501のように、ホール2個のパターン1502が斜めに配列している場合の配列パターン検出方法の例を示す。ホールパターン画像1501に対するフーリエスペクトル画像を図16の1601に示す。パターン画像1501の配列パターンは、1個のホールが、図17のグリッド1701とグリッド1702上に配置しているパターンと、2個1セット1502が斜めに並んだ図18のグリッド1801とグリッド1802の配置パターンに分けられる。
図17のグリッド1701は図16のスペクトル画像中のピーク1602に、グリッド1702はスペクトル画像中のピーク1603に、図18のグリッド1801は図16のスペクトル画像中のピーク1604に、グリッド1802はスペクトル画像中のピーク1605に対応して発生する。図16においてこれら4つのピークはスペクトル画像中の中心を除いた上位4つのピークとなる。そこでしきい値を設定し、しきい値以上になる複数のピークを検出すれば、上位4つのピークを検出することができる。この場合、図16の1602、1603、1604、1605以外のピーク1606やピーク1607などの検出を防ぐため、パラメータによって検出するピークの最大の周波数を決めておけばよい。
配列パターン検出603は、複数のホールパターンの配置から統計的な処理によりパターンを検出しているため、ノイズや歪の影響によって個々のパターン形状が崩れたとしても、テンプレートマッチング604に比べ影響が少ない。しかし、図19、20、21に示すような配置の規則性が一部崩れているパターン画像1901、2101や繰り返しの終端をもつ画像2001に対しては正しくパターン検出することができない。そこで図6に示したように、テンプレートマッチング604と配列パターン検出603の短所をお互いに補うための統合処理607を行う。
図22、図23を用いて、図6に示した処理の流れにおける統合処理607の詳細を説明する。図22の画像2201は図3に示したホールパターン画像301についてテンプレートマッチングを行い求めた相関係数画像である。この相関係数画像2201の画素2204の画素値は、テンプレート画像303の中心を画素2204に合わせた時の相関係数となり、図8又は図10のグラフに示した波形の波高値に相当する。相関係数画像2201には、図7及び図8を用いて説明したように、ホールの中心位置で発生するピーク2202と、ホールとホールの間の領域に発生するピーク2203が存在する。
図23における画像2301は、図3に示したホールパターン画像301の配列パターン検出の結果画像を表す。帯状の領域2303は、配列検出によって求めたグリッド2302を中心に、幅2304だけ広げた領域である。グリッド2305においても同様の帯状の領域2308が得られる。それぞれグリッドの領域の交差する領域2306は、配列パターン検出の結果としてホールが存在する可能性が高い領域である。この例においては、実際にパターン画像301のホールの位置となる。
ここで、ノイズの影響によりホール間の相関係数がホール中心位置の相関係数よりも高くなる例として、図22におけるホール中心位置の相関係数2202が0.6、ホール間の相関係数2203が0.7である場合を考える。図23の画像2301において帯の重なる領域2306を1.0とし、それ以外の領域を0.6として位置ごとにパターンが存在する確率に対応する重み係数を設定する。これら画像2201と画像2301の同じ座標の画素値同士の相関係数と重み係数とを乗算して求めた値(統合値)を統合結果とする。
図22のホール中心位置の相関係数2202は図23のホールが存在する可能性が高い領域2306に相当するので乗算の結果は0.6となり、図22のホール間の相関係数2203は図23のホールが存在する可能性が低い領域2307に相当するので乗算の結果は0.42となる。よって統合結果は、ホール位置の統合値がホール間の統合値よりも高くなり、統合値に対してしきい値を設定することで誤検出を起こさずにホールの検出が可能となる。
図24において、画像2401は図15に示したホールパターン画像1501に対するホール配列検出結果画像を表す。各々の方向のグリッド2402、2403、2404、2405に対し、幅2406、2407、2408、2409で帯状の領域を定義し、すべてが重なる領域2410をホールが存在する領域として同様に定義することができる。
配列パターン検出604で失敗する可能性がある図19、図20、図21に示したような画像に対して、統合処理607を適用した例について説明する。各パターン画像中の線1904、2003、2104は配列パターン検出によりもとめたグリッドである。
図19のホールパターン画像1901は、格子状にホールが配列しているが、領域1902においてホールがないパターン画像である。この画像に対してテンプレートマッチングを行う場合、領域1902は、誤検出しやすい領域1903に比べて隣接ホールとの間隔に余裕があるためテンプレートマッチングに対する影響は少なく、相関係数は0.0に近い値となる。また、配列パターンの検出結果において、領域1902はグリッド1904の交差する地点であるため重み係数は1.0となるが、相関係数と乗算した統合値は0.0に近い値となり、誤検出が起こることはない。一方、図19においてホールが存在する領域に関しては、パターン画像301に対する処理結果と同等になるため、統合処理により正しくパターンを検出することができる。
図20のホールパターン画像2001は、繰り返しパターンの終端である。このパターン画像に対してテンプレートマッチングを行うと、繰り返しパターン終端以降の領域2002において、ホールに囲まれるような領域が存在しないため、相関係数は0.0に近い値となる。そのため領域2002内において、配列パターン検出結果に関わらず、統合値も0.0に近い値となるため、誤検出が起こることはない。領域2002以外の領域に関しては、パターン画像301に対する処理結果と同じ結果となるため、統合処理によって正しくパターンを検出することができる。
図21のホールパターン画像2101は、格子状にホールが配列されており、繰り返しパターンとは関係のないホール2102が存在するパターン画像である。ホール2102のテンプレートマッチングによる相関係数が0.8であるとする。配列パターン検出の結果において、ホール2102はグリッド2104の交差する箇所に存在しないため重み係数は0.6となり、統合値は0.8×0.6=0.48となりテンプレートマッチングのみの結果よりも小さい値となってしまう。しかし、パターン画像2101の繰り返しパターンを形成するホール2103は、ホールの間に別のホール2102を配置できるだけ余裕のある間隔を持つため、ホール以外の場所において相関係数が高くなることはない。そのためホール2102の統合値は、ホ−ルが存在しない領域よりも大きい値を持ち、統合値に対するしきい値処理により正しくパターンの検出を行うことができる。
図6に示した計測カーソルの検出アルゴリズムは、他のパターン画像においても用いることができる。図25の画像2501はラインが規則的に並んだパターン画像である。領域2502が計測したいパターン領域としてテンプレートマッチングを行った場合、領域2502に似た水平エッジの成分を持つ領域2503誤検出してしまう可能性が高い。
また、図26の画像2601はラインが規則的に横に並び、かつライン同士が一部分で縦方向につながっているパターン画像である。領域2602はパターン内部である。領域2603のようなライン終端と終端を計測対象としてテンプレートマッチングを行ったとき、似た形状をもつ領域2604において誤検出してしまう可能性が高い。即ち、図26の画像2601のようなパターンに対しては、テンプレートマッチングの手法を用いてパターン検出を行うことが難しい。
しかし、図6で説明した計測カーソルの検出アルゴリズムを用いれば、これらパターン画像2501、2601に対して、誤検出を発生させずに対象を検出することができる。
すなわち、図26の画像2601について、テンプレートマッチングを行って図22で説明したような相関係数画像を作成する。次に、この相関係数画像から図23で説明したような配列パターン検出結果の画像を作成する。この配列パターン検出結果の画像の各領域ごとに相関係数を定義して、相関係数画像の同じ座標同士の相関係数を掛け合わせて統合値を求め、この統合値に対するしきい値処理により正しくパターンの検出を行うことができる。
図6のテンプレートマッチング604は、テンプレート画像内に含まれるパターンの特徴的な部位でマッチングを行う特徴点マッチングを用い、パターンを検出するようにしてもよい。この特徴的な部位の抽出は非特許文献2に記載されているようなSIFTと呼ばれる特徴量抽出手法を利用すればよい。
相関係数の算出は、マッチング対象画像からテンプレート画像上の特徴点に対応する座標の特徴量を算出し、テンプレート画像の特徴点における特徴量と比較を行う。SIFTの場合、特徴量は輝度勾配方向に対するヒストグラムで表されるため、特徴量間のマッチングは(数5)で表されるカルバックライブラー距離D(n)を算出する。
但し、iはヒストグラムのビン番号、P(n、i)はn番目の特徴点における特徴量のヒストグラムで、Q(n、i)はn番目の特徴点に対応するマッチング先の座標における特徴量のヒストグラムである。
この距離D(n)がしきい値Tより大きければG(n)=0、小さければG(n)=1となるようなマッチング判定関数G(n)を用い、相関係数を(数6)にて計算する。
但し、Nは抽出した特徴点の総数である。
特徴点マッチングは、相関係数を求める際にテンプレート画像上の全ての画素に対して処理せず、特徴点だけを処理すればよいため、正規化相互相関のような通常のテンプレートマッチングよりも処理を高速に行う事が可能である。
配列パターン検出603は、フーリエ変換を用いる以外に自己相関関数を利用する方法でもよい。図27の波形2702は、格子状にホールが配列したパターン画像2701のx軸方向に対する自己相関関数を表す。グラフの中心2703は位置ずれ量0の時を示す。自己相関関数R(t)は、図28の元の画像2801に対して、x軸方向へのずれ量2802をt、ずらした画像2803と元画像2801との重なる領域2804の横幅2805をW、縦幅2806をH、元画像2801の座標(x、y)における画素値をf(x、y)としたとき、次の(数7)で求める。
これにより求めた自己相関関数2702に対して、しきい値2704を適用し、中心2703以外のピーク点2705を検出する。中心2703とピーク点2705の距離2706がx軸方向におけるパターンの配列間隔となる。y軸方向においても自己相関関数2707を算出し、同様にパターンの配列間隔を求める。また、図29の画像2901のような、格子状の配置を斜めに傾けたパターン画像に対しては、ずらす方向も矢印2902の方向とそれに垂直な矢印2904の方向に傾けて自己相関関数2903、2905を求めればよい。
離散フーリエ変換を用いた手法は、パターン画像をsin波の基底で解析している。一方で、自己相関関数はパターン形状そのものを基底とし、フーリエ解析よりも多くの画像の信号成分を用いて周期性を解析している。そのため、ノイズや歪の多い画像において、自己相関関数による配列パターン検出は離散フーリエ変換を用いた手法よりも正確に配列パターン検出することができる。
図30において、図6の計測カーソルの検出アルゴリズムを用いたパターン計測における計測カーソル設定操作(レシピ設定)の処理の流れを説明する。なお、設定対象は図3のパターン画像301とする。
まずステップS3001において、ウェーハ上の計測対象のパターン領域を撮像し、図3の画像301を取得する。ステップS3002において、GUI上に取得画像301を表示する。ステップS3003において、画像301上からテンプレート画像として使用する領域303をGUIにて指定する。ステップS3004において、画像301とテンプレート画像303を用い、図6に示した計測カーソルの検出アルゴリズムの処理を行い、計測カーソルを検出する。ステップS3005において、S3004による計測カーソルの検出結果と、中間処理であるテンプレートマッチング604と配列パターン検出603の結果をGUI上に出力する。
ステップS3006において、ユーザは配列パターン検出603とテンプレートマッチング604、及び統合処理607のパラメータをGUIにより変更することができる。ステップS3007において、調整後パラメータを用いて、計測カーソルの検出を再度行いカーソル検出結果と中間処理結果の表示の更新を行う。もし、パラメータの修正がまだ必要であるとユーザが判断した場合、ステップS3006に戻りパラメータの修正を再度行う。
計測したい箇所にほぼ問題なく計測カーソルが検出していれば、ステップS3008に進む。ステップS3008において、ユーザは計測カーソルの検出結果に対して計測カーソルの追加、削除、位置の修正を必要に応じて行うことができる。ステップS3009において、撮像位置とそれに対する計測カーソルの相対座標をレシピデータとして保存する。このレシピデータを用いて、別のチップや異なるウェーハ上にある画像301と同じパターン領域の計測を行う。ステップS3009でレシピデータの保存を完了すると、この一連の処理を終了する。
図31において、図30の処理フローを実行して保存したレシピデータを用いた計測時の処理のフローについて説明する。S3101にて、記憶装置206からステップS3009にて保存したレシピデータの読み込みを行う。次にS3102にて、レシピデータの作成元の画像と同じ撮像領域までステージ106の制御によりウェーハ107を移動する。S3103において計測領域を低倍で撮像し位置合わせ後、計測を行う倍率で撮像しパターン画像を取得する。次にS3104にて、レシピデータ内のカーソルの座標を用いて、取得した画像に対して計測カーソルを設定し、各カーソル領域に対して計測処理を行う。S3105において、計測がおわっていない計測領域があればS3102に戻り、すべての計測領域の計測が終了していればS3106に進む。S3106で計測結果の統計値を計算し、結果データを記憶装置206に出力して計測を終える。
なお、S3104で行う計測処理は演算部202で実行される。ホールパターンの場合は非特許文献3に記載されているような楕円フィッティングを各計測カーソル内で行い、長径、短径、面積を算出する。また、計測対象がラインの端と端などのパターン間の距離である場合は、特許文献3に記載されているようなしきい値法により算出する。
図32において、図30で説明した処理フローにおけるレシピ設定時に使用するGUIについて説明する。3201はステップS3003、S3006において使用するGUIのウインドウの一例である。3202はステップS3001において取得した画像が表示される。ユーザは矩形領域3203を画像3202上に設定することでテンプレートマッチングに使われるテンプレート画像を設定することができる。スライダ3204〜3208はステップS3006において調整することができるパラメータである。
パラメータは統合値に対するしきい値3204や配列パターン検出画像を作る際の2304の帯の幅3205、フーリエスペクトル画像1201からピークを検出する際の周波数の最大値3206と複数のピークを検出する際に用いるしきい値3207、またテンプレートマッチングの結果と配列パターン検出の結果を統合する際の重み3208などである。
パターン画像上のある座標値におけるテンプレートマッチングによって求めた相関係数画像の値をC(0≦C≦1)、配列パターン検出画像の値をA(0≦A≦1)、スライダ3208によって決まる重み係数をt(0≦t≦1)とすると、統合処理の結果の値Sは以下の(数8)で表される重み付きの相乗平均
または以下の(数9)で表される重み付き平均
によって算出できる。これは、ユーザが計測対象とするホールの選択に用いられる。
例えば、パターン画像3202にホール3209のような、不良パターンが存在する場合、このホール3209はテンプレートマッチングにおいて相関係数が低くホールが存在しない領域として、配列パターン検出においてホールが存在する領域と判定される。スライダ3208によりホール3209に対して計測カーソルを設定したくない場合は重み係数tを1に近く設定し、カーソルを設定したい場合はtを0に近く設定することで、ユーザはカーソル設定の対象を選択することができる。
パラメータを設定し実行ボタン3219を押す(クリックする)と、パターン検出処理が行われ、計測カーソルが描画された結果画像3210が表示される。またパターンの配列を表すグリッド3211が描画され、配列パターンの検出結果を確認することができる。図30で説明したステップS3008においては、個々のカーソル3212を選択しマウス操作でカーソルを移動することで、そのカーソルの位置を修正することができる。また、カーソルを選択した状態で削除ボタン3214を押すことでカーソルの削除を行い、追加ボタン3213を押すことで中心にカーソルが1個作成され、このカーソルを移動することで任意の場所に追加することができる。
画像3215は、タブ3216を切り替えることにより図12で説明した1201のフーリエスペクトル画像や図22で説明した2201の相関係数画像、図23で説明した2301の配列パターン検出の結果画像など、カーソル検出処理における中間画像を表示し確認することができる。図32においては、表示領域3215にフーリエスペクトル画像を表示した状態を示す。このフーリエスペクトル画像3215では、スライダ3206によって設定される周 波数の最大値を表す枠線3217により検出できるピークの領域が確認できる。
また、スライダ3207によるしきい値を変更すると、しきい値以上のピーク点を囲ったカーソル3218により、検出したいピークを確認できる。パラメータ調整とカーソルの修正が終われば、図30の処理フローにおけるステップS3009においてGUI画面3201上で保存ボタン3220を押すことで、カーソルの座標情報を記憶装置206に保存することができる。
図33において、図3のレシピ設定のステップにおける装置の動作フローを説明する。ウェーハ107の画像を取得(ステップS3001に対応)するため、S3301においてステージ106を制御し取得するパターンの領域までウェーハ107を移動する。S3302においてウェーハ107上に電子ビーム101を照射し、2次電子を検出器108にて検出する。S3303において検出器より得られた画像データをメモリ203と制御端末機114へ転送し、制御端末114のGUI上で取得画像を表示する(ステップS3002に対応)。
S3304において、GUIを介して、ユーザの入力によりテンプレート画像の設定データを受け取り、設定データをメモリ203へ転送する(ステップS3003に対応)。S3305において、メモリ203にある画像データとテンプレート画像の設定データから演算部202において、図6で示した処理を実行し計測カーソルの検出を行う(ステップS3004に対応)。S3306において、検出結果を制御端末器114へ転送し、GUIにて表示を行う(ステップS3005に対応)。S3307において、ユーザによる検出パラメータの修正がある場合はS3310に進み、GUI上でパラメータの修正データを受け取りS3305の処理に戻る。
修正がない場合はS3308に進む(ステップS3006及びS3007に対応)。S3308において、制御端末114上のGUIを介して計測カーソルの検出結果に対する修正データを受け取り、修正データをメモリ203へ転送する(ステップS3008に対応)。S3309において、修正データを適用した計測カーソルの座標データを記憶装置206に保存し(ステップS3009に対応)、処理を終了する。
これらの第1の実施形態により、複数の計測カーソルを設定するユーザ操作の負担を削減し、またレシピ設定の時間を削減することで計測装置の稼働率を高めることができる。
第2の実施形態では、第1の実施形態とは異なるレシピ設定のステップと計測とを行う。第2の実施の形態では、大きさ・形状が同じ設計のホールパターンを持つパターン画像301と501において、レシピ設定をパターン画像301で行うだけで、計測をパターン画像301とは配置が異なるパターン画像501に対しても行えるようにした。この場合、レシピ設定時に設定した計測カーソルの座標は使えないため、計測時においてパターンを撮像する度に計測カーソルを設定し計測を行う。そこでレシピ設定時に調整した図32のBUI上の3204〜3208のパラメータとテンプレート画像を計測時に利用する。
図34において、レシピ設定の処理ステップについて説明を行う。まず、第1の実施形態と同様に図30に示す処理をステップS3001からS3007まで行った上で、ステップS3401へ進む。ステップS3401において、ステップS3003で設定した領域303で表されるテンプレート画像を記憶媒体114にレシピデータとして保存する。また、ステップS3007で設定した、テンプレートマッチング、配列パターン検出、統合処理のパラメータも記憶媒体114にレシピデータとして保存し、レシピ設定を終える。
図35において第2の実施形態における計測時のフローについて説明する。S3501にて、記憶装置206からステップS3401にて保存したレシピデータの読み込みを行う。次にS3502にて、計測対象となる画像の撮像領域までステージ106の制御によりウェーハ107を移動する。S3503において計測領域を撮像しパターン画像を取得する。次にS3504にて、取得したパターン画像に対し、レシピデータであるテンプレート画像とパラメータを用いて、図6に示した計測カーソルの検出の処理を行い、計測カーソルを設定する。次にS3505において、各カーソル領域に対して計測処理を行う。S3506において、計測がおわっていない領域があればS3502に戻り、すべての計測対象領域の計測が終了していればS3507に進む。S3507で計測結果の統計値を計算し、結果データを記憶装置206に出力して計測を終える。
これら第2の実施形態により、1カ所の計測領域に対するレシピ設定のみで、同じマスクデータ上の配置は異なるが同じ単一の計測パターンを持つ領域を、レシピ設定せずに計測を行うことができる。また、レシピ設定を行った計測領域とは異なるマスクデータのウェーハにおいても、同じ材料・プロセスで製造され、計測パターンが同じであれば、そのウェーハの計測領域をレシピ設定せずに計測を行うことができる。
また、これらのレシピ設定の時間の削減により、ユーザの負担を軽減し、また計測装置の稼働率を高めることができる。
また、これらのレシピ設定の時間の削減により、ユーザの負担を軽減し、また計測装置の稼働率を高めることができる。
第3の実施形態は、第2の実施形態と同様に、設計上では大きさ・形状が同じホールパターンを持つパターン画像301と501を対象とし、例えばパターン画像301について第2の実施形態と同じ処理フローで作成したレシピデータを用いて、パターン画像501について第1の実施形態で説明したようなレシピ設定を行う。これにより、図30の処理ステップを簡略化することができる。
本実施例における処理の流れを、図36に示す。まず、1カ所の計測領域(例えばパターン画像301)に対して実施例2で図34を用いて説明した処理フローと同様にレシピ設定のステップを行い、テンプレート画像とパラメータデータを保存する。次に、同じ単一の計測パターンを持ち配置が異なるパターンの領域(例えばパターン画像501に対応する領域)に対し、図36に示したような処理フローでレシピ設定を行う。
すなわち、ステップS3601(図30のステップS3001に対応)において、ウェーハ画像(例えばパターン画像501)を取得、する。次に、ステップS3602において先に1カ所の計測領域(例えばパターン画像301)に対して実施例2の場合と同じ処理フローで作成して保存しておいたレシピデータ(テンプレート画像とパラメータデータ)の読み込みを行う。次に、ステップS3603で計測カーソルの検出を行い(ステップS3004に対応)、ステップS3604において、S3603による計測カーソルの検出結果と、中間処理であるテンプレートマッチング604と配列パターン検出603の結果をGUI上に出力する(ステップS3005に対応)。
ステップS3605において、ユーザは配列パターン検出603とテンプレートマッチング604、及び統合処理607のパラメータをGUIにより変更することができる(ステップS3006に対応)。ステップS3606において、調整後パラメータを用いて、計測カーソルの検出を再度行いカーソル検出結果と中間処理結果の表示の更新を行う(ステップS3007に対応)。もし、パラメータの修正がまだ必要であるとユーザが判断した場合、ステップS3605に戻りパラメータの修正を再度行う。
計測したい箇所にほぼ問題なく計測カーソルが検出していれば、ステップS3607に進む。ステップS3607において、ユーザは計測カーソルの検出結果に対して計測カーソルの追加、削除、位置の修正を必要に応じて行うことができる(ステップS3008に対応)。ステップS3608において、撮像位置とそれに対する計測カーソルの相対座標をレシピデータとして保存する(ステップS3009に対応)。このレシピデータを用いて、別のチップや異なるウェーハ上にある画像301と同じパターン領域の計測を行う。ステップS3608でレシピデータの保存を完了すると、この一連の処理を終了する。
本実施例によれば、同一形状で配置が異なるパターンが形成された試料において、第1の領域を処理した後に第1の領域と同じ形状のパターンが該1の領域とは異なる配置で形成されている第2の領域を計測する際に、ステップS3002、S3003を省略して、Sステップ3004以降の操作を行うことで測長カーソル座標データのレシピデータを作成することができる。このレシピデータを用いて実施例1の場合と同様に、図31に示したような計測を行うことができる。これにより、実施例1におけるステップS3003のテンプレート領域を指定するステップを省略でき、また調整済みパラメータを利用するのでステップS3605におけるパラメータ調整も最低限の修正で済む。
本実施例によれば、実施例2によるレシピデータを利用することで、実施例1におけるレシピ設定の時間を削減し、ユーザの負担の軽減、及び計測装置の稼働率を高めることができる。
100・・・測長SEM 102・・・電子銃 103・・・コンデンサレンズ 104・・・偏向コイル 105・・・対物レンズ 106・・・ステージ 107・・・計測用ウェハ(試料) 108・・・検出器 109・・・A/Dコンバータ 110・・・画像処理部 111・・・ステージコントローラ 112・・・電子光学系制御部 113・・・装置全体の制御部 114・・・制御端末 200・・・入出力I/F 201・・・画像処理制御部 202・・・演算部 203・・・メモリ 204・・・バス 205・・・データ入力I/F 206・・・記憶装置
Claims (12)
- パターンの寸法を計測する方法であって、
試料上に形成された本来同一の形状を有する複数のパターンを撮像して前記複数のパターンの画像を取得し、
前記複数のパターンの画像に対してテンプレートマッチング法により抽出したパターンの情報と前記複数のパターンの画像における前記複数のパターンの配列の周期性の情報を用いて抽出したパターンの情報とを統合して得た統合結果を用いて計測カーソルを設定し、
前記取得した複数のパターンの画像に対して前記設定した計測カーソルを用いて寸法計測領域を設定し、
前記複数のパターンの画像のうち前記計測カーソルを用いて設定した寸法計測領域に存在するパターンの画像を処理して該パターンの寸法を計測する
ことを特徴とするパターン寸法計測方法。 - 請求項1記載のパターン寸法計測方法であって、前記複数のパターンの画像は、SEMで撮像して取得した画像であることを特徴とするパターン寸法計測方法。
- 請求項1記載のパターン寸法計測方法であって、前記複数のパターンの画像に対してテンプレートマッチング法により抽出したパターンの情報は、前記複数のパターンの画像から抽出したテンプレート画像と前記複数のパターンの画像の個々のパターンとの正規化相関を求めて得られた相関係数に関する情報であることを特徴とするパターン寸法計測方法。
- 請求項1記載のパターン寸法計測方法であって、前記複数のパターンの画像における前記複数のパターンの配列の周期性の情報は、前記複数のパターンの画像に対して離散的フーリエ変換を行って求めたフーリエスペクトル画像を用いて得られた情報であることを特徴とするパターン寸法計測方法。
- 請求項1記載のパターン寸法計測方法であって、前記複数のパターンの画像における前記複数のパターンの配列の周期性の情報は、前記複数のパターンの画像に対して自己相関関数を求め、該求めた自己相関関数から得られた情報であることを特徴とするパターン寸法計測方法。
- 請求項1記載のパターン寸法計測方法であって、前記統合結果は、前記複数のパターンの画像から抽出したテンプレート画像と前記複数のパターンの画像の個々のパターンとの正規化相関を求めて得られた相関係数と、前記複数のパターンの画像に対して離散的フーリエ変換を行って求めたフーリエスペクトル画像の情報から算出した前記パターンの周期情報に基づく各位置ごとのパターンが存在する確率に対応する重み係数とを掛け合わせた結果の情報であることを特徴とするパターン寸法計測方法。
- パターンの寸法を計測する装置であって、
試料上に形成された本来同一の形状を有する複数のパターンを撮像して前記複数のパターンの画像を取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段で取得した複数のパターンの画像に対してテンプレートマッチング法によりパターンの情報を抽出し、前記複数のパターンの画像における前記複数のパターンの配列の周期性の情報を用いてパターンの情報を抽出し、前記テンプレートマッチング法により抽出したパターンの情報と前記複数のパターンの配列の周期性の情報を用いて抽出したパターンの情報とを統合して統合結果を得、前記得た統合結果を用いて計測カーソルを設定する計測カーソル設定手段と、
前記画像取得手段で取得した複数のパターンの画像に対して前記計測カーソル設定手段で設定した計測カーソルを用いて寸法計測領域を設定する寸法計測領域設定手段と、
前記画像取得手段で取得した複数のパターンの画像のうち前記計測カーソル設定手段で設定した計測カーソルを用いて設定した寸法計測領域に存在するパターンの画像を処理して該パターンの寸法を計測する寸法計測手段と
を備えたことを特徴とするパターン寸法計測装置。 - 請求項7記載のパターン寸法計測装置であって、前記画像取得手段はSEMを含み、前記画像取得手段で取得した複数のパターンの画像は、前記SEMで撮像して取得した画像であることを特徴とするパターン寸法計測装置。
- 請求項7記載のパターン寸法計測装置であって、前記カーソル設定手段で前記複数のパターンの画像に対してテンプレートマッチング法により抽出したパターンの情報は、前記複数のパターンの画像から抽出したテンプレート画像と前記複数のパターンの画像の個々のパターンとの正規化相関を求めて得られた相関係数に関する情報であることを特徴とするパターン寸法計測装置。
- 請求項7記載のパターン寸法計測装置であって、前記カーソル設定手段で前記複数のパターンの画像における前記複数のパターンの配列の周期性の情報を用いて抽出した前記パターンの情報は、前記複数のパターンの画像に対して離散的フーリエ変換を行って求めたフーリエスペクトル画像を用いて得られた情報であることを特徴とするパターン寸法計測装置。
- 請求項7記載のパターン寸法計測装置であって、前記カーソル設定手段で前記複数のパターンの画像における前記複数のパターンの配列の周期性の情報を用いて抽出した前記パターンの情報は、前記複数のパターンの画像に対して自己相関関数を求め、該求めた自己相関関数から得られた情報であることを特徴とするパターン寸法計測装置。
- 請求項7記載のパターン寸法計測装置であって、前記計測カーソル設定手段で統合する前記統合結果は、前記複数のパターンの画像から抽出したテンプレート画像と前記複数のパターンの画像の個々のパターンとの正規化相関を求めて得られた相関係数と、前記複数のパターンの画像に対して離散的フーリエ変換を行って求めたフーリエスペクトル画像の情報から算出した前記パターンの周期情報に基づく各位置ごとのパターンが存在する確率に対応する重み係数とを掛け合わせた結果の情報であることを特徴とするパターン寸法計測装置。
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