JP2015021886A - 放射線画像検出器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体と、該支持体上に形成された柱状結晶構造のシンチレータ層と、光学結合層と、光電変換素子とを有する放射線画像検出器において、該支持体上に形成された柱状結晶構造のシンチレータ層について、該柱状結晶構造の面を凸にした状態で等分布荷重を掛けたときの片持ち梁状態のシンチレータ層の曲げ弾性率Escが下記式(I)で表される関係を満たすことを特徴とする放射線画像検出器;
Esc≦−0.43M+372 かつ Esc≧−0.16M+98 ・・・(I)
(式(I)中、Escは、シンチレータ層の曲げ弾性率(kg/mm2)を表し、Mは、シンチレータ層の膜厚(μm)を表す。)。
【選択図】なし
Description
本発明の放射線画像検出器は、支持体と、該支持体上に形成された柱状結晶構造のシンチレータ層と、光学結合層と、光電変換素子とを有する放射線画像検出器において、該支持体上に形成された柱状結晶構造のシンチレータ層について、該柱状結晶構造の面を凸にした状態で等分布荷重を掛けたときの片持ち梁状態シンチレータ層の曲げ弾性率Escが下記式(I)で表される関係を満たすことを特徴とする。
上記式(I)中、Escは、シンチレータ層の曲げ弾性率(kg/mm2)を表し、Mは、シンチレータ層の膜厚(μm)を表す。
前記蛍光体層を構成する蛍光体原料に含まれる、該蛍光体原料よりも高い融点を有する賦活剤以外の不純物の含有総量は2.5ppm以上、35ppm以下であることが好ましい。
前記光学結合層は、ホットメルトシートであることが好ましい。
前記光学結合層は、感圧接着材からなることが好ましい。
以下に、上記支持体と、該支持体上に形成された柱状結晶構造のシンチレータ層とからなる構成(以下「放射線画像変換パネル」又は「シンチレータパネル」という。)と、光学結合層と、光電変換素子とについてそれぞれ詳細に説明する。
以下、各構成部分について順に説明する。
本発明に係る放射線画像変換パネル10において、支持体11は、シンチレータ層12を形成する柱状結晶120の土台として用いられるとともに、シンチレータ層12の構造を保持する役割を有する。
可撓性を有する高分子フィルムとしては、具体的には、ポリエチレンナフタレート(7GPa)、ポリエチレンテレフタレート(4GPa)、ポリカーボネート(2GPa)、ポリイミド(7GPa)、ポリエーテルイミド(3GPa)、アラミド(12GPa)、ポリスルホン(2GPa)、ポリエーテルスルホン(2GPa)等が挙げられる(カッコ内は弾性率を示す)。なお、弾性率の値は、同種の高分子フィルムでも変動しうるので、必ずしも弾性率が括弧内の値になるわけではないが、目安として一例を示したものである。上記高分子材料は、いずれも高い耐熱性を有し、蛍光体の蒸着に耐えうる点でも好ましい。なかでも、ポリイミドは特に耐熱性に優れ、CsI(ヨウ化セシウム)を原材料として気相法にて蛍光体(シンチレータ)の柱状結晶を形成する場合に好適である。
また支持体11がバイオナノファイバーフィルムである場合は、バイオナノファイバーフィルムが、(i)軽い、(ii)鉄の5倍以上の強度がある(高強度)、(iii)熱で膨張しにくい(低熱膨張性)、(iv)フレキシブルである(可撓性に優れる)、(v)混ぜる、塗る、フィルム状にするなど様々な処理ができる、(vi)植物繊維が材料で燃やすことができるなど、既存のガラスやプラスチックでは得られない特性を有することから、支持体の特性や環境上のメリットを享受できる。
遮光性又は光反射性の支持体としては、各種金属板及びアモルファスカーボン板などが挙げられ、金属板を支持体として使用する場合は、X線の透過性及び取扱性の観点から、厚みが0.2mm以上2.0mm以下のアルミニウム板が好ましい。
本発明に係る放射線画像変換パネル10において、シンチレータ層は、外部から入射された放射線であるX線のエネルギーを、可視光に変換する役割を有する。
上記タリウム化合物としては種々のタリウム化合物(+Iと+IIIの酸化数の化合物)を使用することができる。例えば、ヨウ化タリウム(TlI)、臭化タリウム(TlBr)、塩化タリウム(TlCl)、フッ化タリウム(TlF、TlF3)等が挙げられ、なかでもCsIの賦活度に優れる観点から、ヨウ化タリウム(TlI)が好ましい。
上記シンチレータ層における賦活剤の相対含有量は、蛍光体母材100モル%としたとき、0.1〜5モル%であることが好ましい。
シンチレータ層12を構成する蛍光体柱状結晶の結晶径について、支持体11が存在する面を基準として、高さ1μmの位置における柱状結晶の平均結晶径aと高さ3μmの位置における柱状結晶の平均結晶径bとが、1≦(b/a)≦3の関係を満たすことが好ましく、1≦(b/a)≦2の関係を満たすことがより好ましい。(b/a)の値が3以下であると、放射線画像変換パネルの膜厚方向に押圧が掛かったときに押圧が一点に集中しすぎることにより柱状結晶が変形する場合がなく、シンチレータ層の強度を保つ上で有利である。一方、(b/a)を1以上とすることは、製造工程上一般に容易である。
なお、本発明において「平均結晶径」は、平均円相当径を指す。この「平均円相当径」は、形成された柱状結晶からなるシンチレータ層を導電性の物質(白金、パラジウム、金、カーボンなど)でコーティングした後に、走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)(日立製作所製S−800)にて観察し、個々の柱状結晶断面に外接する円の直径である円相当径を、30本の柱状結晶について測定し、これらの円相当径の平均値として得られる平均結晶径である。
ただし、上記式(I)中、Escはシンチレータ層の曲げ弾性率(kg/mm2)を表し、Mはシンチレータ層の厚さ(μm)を表す。
曲げ剛性の式 Esc Isc = Esp Isp−Esb Isb
Esc = (Esp Isp−Esb Isb) / Isc
断面二次モーメント
I=bh3/12 (b:サンプルの幅(mm)、h:サンプルの厚さ(mm))
Isc:シンチレータ層の断面二次モーメント
Isp:シンチレータパネルの断面二次モーメント
Isb:支持体の断面二次モーメント
また、「根元部」とは、シンチレータ層12における支持体11の近傍にある部分をいい、具体的には、シンチレータ層12における、支持体11が存在している面側の末端を基準として、通常0μmを超え3μm以下の範囲の部分をいう。
蛍光体層121の膜厚は、シンチレータパネルの輝度と得られる放射線画像の鮮鋭性とのバランスの点から、通常50〜1000μm、好ましくは80〜800μm、より好ましくは100〜600μmである。
本発明に係る放射線画像変換パネル10は、図2に示すように、上記支持体11及びシンチレータ層12のほか、従来公知のシンチレータパネルと同様に、上記支持体11及びシンチレータ層12の間に、反射層13、上記した保護層(図示しない)、耐湿保護膜、遮光層、顔料層等を有していてもよい。
上記したように、本発明に係る放射線画像変換パネル10は、シンチレータ層12に光学結合層を設けた後、光電変換素子パネル20を組み合わせることにより、放射線画像検出器30として用いることができる。
反射層13は、真空蒸着、スパッタ蒸着又はメッキにより支持体上に直接付着することができるが、生産性の観点からスパッタ蒸着が好ましい。反射層の膜厚については、付着方法にもよるが、真空蒸着の場合は通常50nm〜400nm、スパッタ蒸着の場合は通常20nm〜200nmである。
シンチレータ層12の構成成分による反射層13の腐食等を防止するため、反射層13とシンチレータ層12との間に保護層を形成してもよい。
上記保護層は一層で形成されていてもよく、又は二層以上で形成されていてもよい。
本発明に係る放射線画像変換パネル10は、外周を覆うように耐湿保護膜をさらに有していることが好ましい。耐湿保護膜は、放射線画像変換パネル全体を防湿し、シンチレータ層12の劣化を抑制する役割を有する。
例えば、保護フィルムの場合、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムその他、ポリメタクリレートフィルム、ニトロセルロースフィルム、セルロースアセテートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等が挙げられる。また、必要とされる防湿性にあわせて、前記保護フィルムに金属酸化物等を蒸着した蒸着フィルムを複数枚積層させた構成とすることもできる。
熱融着層としては、一般に使用されるインパルスシーラーで融着可能な樹脂フィルムを使用できる。例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)やポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム等が挙げられるが、これに限られたものではない。
保護フィルムは防湿性が付与されているが、具体的には透湿度(水蒸気透過率ともいう)が通常50g/m2・day以下、好ましくは10g/m2・day以下、より好ましくは1g/m2・day以下である。ここで、保護フィルムの透湿度はJIS Z 0208に準拠して、以下の方法で測定することができる。40℃において、保護フィルムを境界面とし、一方の側を90%RH(相対湿度)、他方の側を吸湿剤を用いて乾燥状態に保つ。この状態で24時間にこの保護フィルムを通過する水蒸気の質量(g)(保護フィルムを1m2に換算する)を保護フィルムの透湿度と定義する。
光透過率(%)=(透過光/入射光)×100
本発明に係る放射線画像変換パネルは、支持体11とシンチレータ層12との間に遮光層を有していてもよい。
遮光層は、遮光性を有する材料を含む。
遮光層は、上記金属材料一層からなっていてもよいし、二層以上からなっていてもよい。
支持体11と遮光層の密着性を向上させるため、支持体11と反射層13との間に中間層を設けることが好ましい。中間層を構成する材料としては、例えば、エポキシ樹脂等の一般的な易接着性のポリマーの他、遮光層の金属とは異なる金属(異種金属)が挙げられる。異種金属としては、例えば、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、モリブデン(Mo)及びタングステン(W)が挙げられる。中間層は、これら異種金属を一種単独で含んでいても二種以上を含んでいてもよく、なかでもニッケル(Ni)又はクロム(Cr)を単独又は両方を含んでいることが、高い遮光性を付与する観点より好ましい。
遮光層、又は遮光層及び中間層の厚さは、発光光取り出し効率の観点から、通常0.005〜0.3μm、好ましくは0.01〜0.2μmである。
顔料層は、光吸収性で、且つ、着色されていれば特に制限されず、例えば、顔料及びバインダー樹脂を含む層が用いられる。
顔料層の厚さは、断裁性の観点から、1〜500μmが好ましい。
本発明の放射線画像検出器は、放射線画像変換パネルと光電変換素子とを密接に貼り合わせるための光学結合層23を有している。
また、光学結合層の厚さは、蛍光体層からの発光を拡散させないためには薄くする必要があり、好ましくは50μm以下が好適であるが、より好ましくは30μm以下である。
熱硬化樹脂としては、例えば、アクリル系やエポキシ系、シリコーン系等を主成分とする樹脂が挙げられる。なかでもアクリル系及びシリコン系等を主成分とする樹脂が低温熱硬化の観点より好ましい。市販品では、例えば、東レダウコーニング(株)製 メチルシリコーン系 JCR6122等が挙げられる。
光学結合層は、熱硬化樹脂の場合、シンチレータ層又は光電変換素子の上にスピンコート、スクリーン印刷、及びディスペンサー等の手法により、塗布される。
感圧性接着シートは、ラミネーション装置等により貼り合せる。
本発明の放射線画像検出器を構成する光電変換素子は、透明電極と、透明電極を透過して入光した電磁波により励起されて電荷を発生する電荷発生層と、透明電極に対しての対極になる対電極とから構成されており、シンチレータパネル10と光電変換素子とを分離するために光電変換素子パネル表面に隔膜が設けられている。それらは隔膜側から透明電極、電荷発生層、対電極の順で配置される。
上記電荷発生層は、透明電極の隔膜と接触している面とは反対側の表面上に薄膜状に形成されている。電荷発生層は、光電変換可能な化合物として光によって電荷分離する有機化合物を含有する。電荷を分離する有機化合物は、電荷を発生し得る電子供与体及び電子受容体としての導電性化合物である。電荷発生層に放射線のような電磁波が入射されると、電子供与体が励起して電子を放出し、放出した電子が電子受容体に移動して、電荷発生層内に電荷、すなわち、正孔と電子のキャリアが発生する。
本発明では、例えば、PaxScan(バリアン(株)製FPD:2520)等が用いられる。
本発明に係る放射線画像変換パネルは、上記したとおり、支持体11と、該支持体上に形成されたシンチレータ層12とを有し、該シンチレータ層12は、下地層122と蛍光体層121とがこの順で積層された構造であり、蛍光体柱状結晶を複数含み、且つ、複数の柱状結晶が、該支持体と接する根元部同士が互いに独立した形態で存在している(第一の形態)。根元部がこのように成長すると、(200)面の配向度が高いため、その上の蛍光体層も上層方向に成長しやすく、柱状結晶も互いに引っ付くことなく、独立した状態で成長しやすい。これにより、柱状結晶の独立性が高く、放射線画像変換パネル10のシンチレータ層の柔軟性を高めることができる。
本発明に係る放射線画像変換パネル10は、例えば、シンチレータ層12を構成する蛍光体の柱状結晶を形成する際に、柱状結晶の根元部同士が互いに独立した形態で存在できるようにして製造することができる。
図3に示す通り、蒸着装置40は箱状の真空容器41を有しており、真空容器41の内部には蒸着源47が配されている。この蒸着源47は、加熱装置を備えた容器に収められた状態で置かれており、加熱装置を作動させることにより、蒸着源47の加熱が行われる。シンチレータ層12を形成する際には、蛍光体原料、又は蛍光体母材としての蛍光体と賦活剤とを含む混合物が加熱装置を備えた容器に充填され、加熱装置を作動させることで、上記蛍光体原料又は混合物が蒸着源47として加熱・蒸発することができるようになっている。蒸発源47の加熱温度は、通常650〜800℃、好ましくは680〜750℃である。蒸着源47は、図4に示すように複数存在していてもよい。図4においては、蒸着源47として、蒸着源47a,47b,47cの3つが備えられているが、シンチレータ層12を構成する材料毎にその個数を変えてもよい。各々の蒸発源は等間隔に配置してもよく、間隔を変えて配置してもよい。また、蒸着用基板43に垂直な中心線を中心とした円の半径は任意に定めることができる。このように蒸発源の配置を工夫することにより大面積の蒸着を蒸着用基板43の面内に均一に行うことが可能となる。すなわち、大面積の面内分布を満たす蒸着を行うことにより、前述した賦活剤濃度、結晶径、膜厚分布を満たすことが可能となる。また、この方法によれば、一回の蒸着から一枚の多面取りの蒸着を行うだけでなく、複数の基板を同時にセットすることによる多面取りや、一枚の大きな基板に蒸着を行った後に、複数枚切り出すことができるようになり、効率的な生産を行うことが可能となる。
真空容器41の内部であって蒸着源47の直上には、蒸着用基板43を保持するホルダ44が配されている。ここで、蒸着用基板43として、支持体11自体を用いてもよく、あるいは、支持体11に反射層13や保護層等を形成させてなる積層体を用いてもよい。
[実施例1A]
(支持体)
支持体として、厚さ125μmのポリイミドフィルム(宇部興産(株)製UPILEX−125S)を用いた。
支持体へのシンチレータ層の形成を、図4に示す蒸着装置を使用して次のように行った。
支持体へのシンチレータ層の形成を、図4に示す蒸着装置を使用して次のように行った。
蛍光体原料であるヨウ化セシウム(CsI)よりも高い融点を有する賦活剤以外の不純物の含有総量が2.5ppm以上、35ppm以下である蛍光体原料Yを蒸着材料として使用した以外は、実施例1Aと同様の方法により、蒸着用基板のシンチレータ層形成予定面上に膜厚100μmのシンチレータ層を有するシンチレータパネルを得た。
蛍光体原料が蛍光体原料Xであることを除き、実施例2Aと同様の方法により膜厚100μmのシンチレータ層を有するシンチレータパネルを得た。
シンチレータ層の膜厚が300μmとなったところで蒸着を終了したことを除き、実施例1Aと同様の方法によりシンチレータパネルを得た。
シンチレータ層の膜厚が300μmとなったところで蒸着を終了したことを除き、実施例2Aと同様の方法によりシンチレータパネルを得た。
シンチレータ層の膜厚が300μmとなったところで蒸着を終了したことを除き、実施例3Aと同様の方法によりシンチレータパネルを得た。
シンチレータ層の膜厚が300μmとなったところで蒸着を終了したことを除き、比較例Aと同様の方法によりシンチレータパネルを得た。
シンチレータ層の膜厚が600μmとなったところで蒸着を終了したことを除き、実施例1Aと同様の方法によりシンチレータパネルを得た。
シンチレータ層の膜厚が600μmとなったところで蒸着を終了したことを除き、実施例2Aと同様の方法によりシンチレータパネルを得た。
シンチレータ層の膜厚が600μmとなったところで蒸着を終了したことを除き、実施例3Aと同様の方法によりシンチレータパネルを得た。
シンチレータ層の膜厚が600μmとなったところで蒸着を終了したことを除き、比較例Aと同様の方法によりシンチレータパネルを得た。
実施例及び比較例で得られたシンチレータパネルにつき、輝度、MTF(変調伝達関数(Modulation Transfer Function))及び画像ムラの評価を行った。
光学結合層を形成する材料には、以下の三種類を使用した。
・熱硬化樹脂:東レダウコーニング(株)製 メチルシリコーン系 JCR6122 粘度340mPa・s
・ホットメルトシート:DIC株式会社製 ポリエステル系 DAITAC LT6003W
・感圧性接着剤:リンテック株式会社製 アクリル系 TL-450S-16
・シンチレータ層の曲げ弾性係数Esc
各シンチレータ層の曲げ弾性係数Escは、各シンチレータパネル(Esp)及び各支持体(Esb)の曲げ弾性係数(いずれも測定値)と、シンチレータ層(Isc)、シンチレータパネル(Isp)及び支持体(Isb)のそれぞれの断面二次モーメントとを用いて、曲げ剛性の式から求められる。
曲げ剛性の式 Esc Isc=Esp Isp−Esb Isb
断面二次モーメント
I=bh3/12 (b:サンプルの幅(mm)、h:サンプルの厚さ(mm))
Isc:シンチレータ層の断面二次モーメント
Isp:シンチレータパネルの断面二次モーメント
Isb:支持体の断面二次モーメント
E=Pl4/(8δI)
E:曲げ弾性係数(kg/mm2)
l:はりの長さ(mm)
δ:最大たわみ量(mm)
I:断面二次モーメント(mm4)
フラットパネルディスプレイ(FPD)に管電圧80kVpのX線を照射し、得られた画像データの平均シグナル値を発光量とした。
鉛製のMTFチャートを通して管電圧80kVpのX線をFPDの放射線入射面側に照射し、画像データを検出し、ハードディスクに記録した。その後、ハードディスク上の記録をコンピュータで分析して当該ハードディスクに記録されたX線像のMTF(空間周波数1サイクル/mmにおけるMTF値)を鮮鋭性の指標とした。MTFが高い値であるほど鮮鋭性に優れていることを意味する。
表1中の画像ムラは輝度撮影時に得られた画像(フラット補正前)において、輝度バラツキが20%以上を「×」、10%以上20%未満を「△」、5%以上10%未満を「○」、5%未満を「◎」と評価した。
10’ ・・・本発明に係る第2の放射線画像変換パネル
90 ・・・従来の放射線画像変換パネル
11,91 ・・・支持体
12,92 ・・・シンチレータ層
120,920 ・・・柱状結晶
121 ・・・蛍光体層
122 ・・・下地層
13 ・・・反射層
20 ・・・光電変換素子パネル
23 ・・・光学結合層
30 ・・・放射線画像検出器
40 ・・・蒸着装置
41 ・・・真空容器
42 ・・・真空ポンプ
43 ・・・蒸着用基板
44 ・・・ホルダ
45 ・・・回転機構
46 ・・・回転軸
47,47a,47b,47c ・・・蒸着源
48 ・・・シャッター
Claims (7)
- 支持体と、該支持体上に形成された柱状結晶構造のシンチレータ層と、光学結合層と、光電変換素子とを有する放射線画像検出器において、
該支持体上に形成された柱状結晶構造のシンチレータ層について、該柱状結晶構造の面を凸にした状態で等分布荷重を掛けたときの片持ち梁状態のシンチレータ層の曲げ弾性率Escが下記式(I)で表される関係を満たすことを特徴とする放射線画像検出器;
Esc≦−0.43M+372 かつ Esc≧−0.16M+98 ・・・(I)
(式(I)中、Escは、シンチレータ層の曲げ弾性率(kg/mm2)を表し、Mは、シンチレータ層の膜厚(μm)を表す。)。 - 前記シンチレータ層が下地層と蛍光体層とからなり、前記支持体上に、該下地層と該蛍光体層とがこの順で積層されている、請求項1に記載の放射線画像検出器。
- 前記シンチレータ層を構成する蛍光体原料に含まれる、該蛍光体原料よりも高い融点を有する賦活剤以外の不純物の含有総量が2.5ppm以上、35ppm以下である、請求項1又は2に記載の放射線画像検出器。
- 前記蛍光体原料がヨウ化セシウム(CsI)であり、
前記不純物が、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、ケイ素、ニッケル、銅、鉄、マンガン、クロム、モリブデン及びタンタルから選ばれる一種以上の元素を含むことを特徴とする請求項3に記載の放射線画像検出器。 - 前記光学結合層が、熱硬化樹脂からなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線画像検出器。
- 前記光学結合層が、ホットメルトシートであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線画像検出器。
- 前記光学結合層が、感圧接着材からなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線画像検出器。
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