JP2015021053A - グリース組成物及びそれを封入した転動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基油と増ちょう剤を含有するグリース組成物であって、基油は菜種油であり、増ちょう剤は、ステアリン酸マグネシウムであることを特徴とする。また、外面に軌道面を有する内方部材と、該内方部材の軌道面に対向する軌道面を有し前記内方部材の外方に配された外方部材と、前記両軌道面間に転動自在に配された複数の転動体と、前記両軌道面と前記転動体との間の潤滑を行う潤滑剤と、を備える転動装置において、前記潤滑剤を前記グリース組成物としたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、基油と増ちょう剤に食品由来のものを使用し、低回転トルク性を有し、耐久性や防錆性や生分解性に優れたグリース組成物や、前記グリース組成物を封入した転動装置を提供することを目的とする。
(1)基油と増ちょう剤を含有するグリース組成物であって、基油は菜種油であり、増ちょう剤は、ステアリン酸マグネシウムであることを特徴とする。
(2)外面に軌道面を有する内方部材と、該内方部材の軌道面に対向する軌道面を有し前記内方部材の外方に配された外方部材と、前記両軌道面間に転動自在に配された複数の転動体と、前記両軌道面と前記転動体との間の潤滑を行う潤滑剤と、を備える転動装置において、前記潤滑剤を上記(1)に記載のグリース組成物としたことを特徴とする。
基油として使用する菜種油の粘度は、の40℃における動粘度は、10mm2/s以上60mm2/s以下であることが好ましい。40℃における動粘度が10mm2/s未満であると、耐熱性が不十分となるおそれがあり、60mm2/s超過であると、基油の剪断抵抗が増加して、例えば転がり軸受に使用した場合は起動トルクや回転トルクが高くなってしまうおそれがある。このような不都合がより生じにくくするためには、菜種油の40℃における動粘度は、20mm2/s以上40mm2/s以下であることがより好ましく、25mm2/s以上35mm2/s以下であることがさらに好ましく、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の動植物油を混合して使用することも可能である。
[増ちょう剤]
増ちょう剤として使用するステアリン酸マグネシウムは、食品添加物公定書や日本薬局方収載品などの規格に該当する食品添加物や医薬品添加物であることが好ましい。ステアリン酸マグネシウムのグリース組成物であるグリース組成物における含有量は、特に限定されるものではないが、12質量%以上35質量%以下であることが好ましい。このような範囲であれば、転動装置に適用した場合に、摺動部分又は転動部分からのグリース組成物の漏洩を抑制することができる。その結果、長期間にわたって転動装置を潤滑することができる。また、含有量が12質量%未満であると、グリース組成物の剪断安定性が低下するため、転動装置に適用した場合に、摺動部分または転動部分において、剪断作用によりグリース組成物が軟化して、摺動部分又は転動部分からのグリース組成物の漏洩が助長されるおそれがある。その結果、長期間にわたって転動装置を潤滑することができないおそれがある。一方、増ちょう剤の含有量が35質量%超過であると、グリース組成物における基油の割合が低くなるので、グリース組成物の潤滑性が不十分となるおそれがある。このような不都合がより生じにくくするためには、グリース組成物における増ちょう剤の含有量は、12質量%以上28質量%以下であることがより好ましく、12質量%以上25質量%以下であることがさらに好ましく、15質量%以上25質量%以下であることが最も好ましい。
[その他添加剤等]
本発明の潤滑グリース組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、通常の潤滑グリースに用いられる添加剤を配合することもできる。具体的には、酸化防止剤、錆止め剤、極圧剤、摩擦調整剤、pH調整剤等を使用することができる。
本発明の転動装置は、上記のグリース組成物で潤滑される。転動装置の種類には制限はなく、図1に示したような深溝玉軸受を例示することができる。図示される深溝玉軸受は、外周面に軌道面1aを有する内輪1と、軌道面1aに対向する軌道面2aを内周面に有し内輪1の径方向外方に配された外輪2と、両軌道面1a,2a間に転動自在に配された複数の転動体(玉)3と、内輪1及び外輪2の間に複数の転動体3を保持する保持器4と、内輪1及び外輪2の間の隙間の開口を覆うシールのような密封装置5,5と、を備えている。尚、保持器4や密封装置5は備えていなくてもよい。
そして、内輪1及び外輪2の間に形成され転動体3が内設された空隙部(軸受空間)内には、軌道面1a,2aと転動体3との間の潤滑を行うために、上記のグリース組成物Gが封入される。従って、本発明の転動装置は、耐久性に優れ、環境への影響も少ない。
尚、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。例えば、他の種類の様々な転がり軸受に対して適用することができ、アンギュラ玉軸受、自動調心玉軸受、円筒ころ軸受、円すいころ軸受、針状ころ軸受、自動調心ころ軸受等のラジアル形の転がり軸受や、スラスト玉軸受、スラストころ軸受等のスラスト形の転がり軸受も可能である。更に、転がり軸受に限らず、他の種類の様々な転動装置、例えばボールねじ、直動案内装置、直動ベアリング等も可能である。
実施例、比較例1、比較例2の組成の潤滑グリース組成物を以下手順により作成し、グリースの性状評価を行なった。
[実施例]
菜種油(40℃動粘度32.6mm2/s)85gにステアリン酸マグネシウムを15g配合し、ステアリン酸マグネシウムが溶解する温度まで加熱攪拌する。ステアリン酸マグネシウムが完全溶解後、予め水冷したアルミ製バットに流し込み、流水で冷却する。グリース状に固まったグリース組成物を3本ロールミルにかけ、グリース組成物を得た。
[比較例1]
基油にポリαオレフィン(40℃動粘度150mm2/s)、増ちょう剤にアルミニウムコンプレックス石けんを配合した市販食品機械用グリースを比較例1とした。
[比較例2]
基油に鉱油(40℃動粘度27.6mm2/s)、増ちょう剤に12−ヒドロキシステアリン酸リチウムを配合した一般工業用グリースを比較例2とした。
[比較例3]
基油にエステル油(40℃動粘度26.0mm2/s)、増ちょう剤に12−ヒドロキシステアリン酸リチウムを配合した市販低トルクグリースを比較例3とした。
測定結果を表1に示す。
[動トルク試験]
軸受トルク試験は表2の条件で実施した。回転開始後、550秒〜600秒間のトルクの平均値を回転トルク値とした。測定結果を図2に示す。
1a 軌道面
2 外輪
2a 軌道面
3 転動体
4 保持器
5 密封装置
G グリース組成物
Claims (2)
- 基油と増ちょう剤を含有するグリース組成物であって、基油は菜種油であり、増ちょう剤は、ステアリン酸マグネシウムであることを特徴とするグリース組成物。
- 外面に軌道面を有する内方部材と、該内方部材の軌道面に対向する軌道面を有し前記内方部材の外方に配された外方部材と、前記両軌道面間に転動自在に配された複数の転動体と、前記両軌道面と前記転動体との間の潤滑を行う潤滑剤と、を備える転動装置において、前記潤滑剤を請求項1に記載のグリース組成物としたことを特徴とする転動装置。
Priority Applications (1)
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JP2013149512A JP2015021053A (ja) | 2013-07-18 | 2013-07-18 | グリース組成物及びそれを封入した転動装置 |
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Publications (1)
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JP2015021053A true JP2015021053A (ja) | 2015-02-02 |
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ID=52485798
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002323053A (ja) * | 2001-04-26 | 2002-11-08 | Nsk Ltd | 転がり軸受 |
WO2003018729A1 (en) * | 2001-08-31 | 2003-03-06 | Abcon Aps | Non-toxic biodegradable grease |
WO2012172824A1 (ja) * | 2011-06-15 | 2012-12-20 | 日本精工株式会社 | 潤滑剤組成物及び転動装置 |
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2013
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