JP2015020173A - レーザスクライブ装置およびレーザスクライブ加工方法 - Google Patents

レーザスクライブ装置およびレーザスクライブ加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 複数層の各薄膜を下部層に影響を与えることなくスクライブ加工することができ、また、コスト低減を図ることができるレーザスクライブ装置およびレーザスクライブ加工方法を提供する。【解決手段】 このレーザスクライブ装置は、レーザビームを発振するレーザ光源と、このレーザ光源で発振したレーザビームを集光して各薄膜に照射する光学ユニットと、各層の高さ位置に対応して光学ユニットの集光による結像位置を変更する制御を行う光学ユニット制御手段16aとを有する。光学ユニット制御手段16aは、スクライブ加工する薄膜に応じて、この薄膜の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を、結像位置またはビームウエスト位置に切換える結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaを有する。【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば、薄膜太陽電池デバイスを製造する工程で、前記薄膜をレーザビームにより短冊状に分断加工するスクライブ工程において適用されるレーザスクライブ装置およびレーザスクライブ加工方法に関する。
ガラス等の透明性絶縁基板上に透明電極膜、光電変換膜、裏面金属膜等が積層された薄膜太陽電池デバイスは、その製造工程にて前記透明電極膜、光電変換膜、裏面金属膜等は短冊状に形成され、隣接する一方の透明電極膜と他方の裏面金属膜とが接続されることにより、複数の薄膜太陽電池セル同士が直列に接続した状態にて構成される。
薄膜太陽電池デバイスの光電変換膜は、アモルファスシリコンや、CuInSe(CIS)あるいはGaを固溶したCu(In,Ga)Se(CIGS)などの半導体薄膜にて形成され、このような太陽電池デバイスを製造する過程において、電極膜あるいは光電変換膜を短冊状に形成するための分断工程をスクライブ工程、またはパターニング工程と呼ぶ。
一般に上記分断工程では、加工線幅の細線化、非接触加工による加工タクトの短縮および被加工膜の下部に成膜された下部層へのダメージの軽減などの理由から、加工手段としてレーザ等が用いられている。
レーザを用いた加工では、被加工膜とその下部にある成膜層とのレーザ光の吸収率の違いや、レーザ光の波長による吸収率の差異を利用し、被加工膜のみを除去することが可能である。
例えば、ガラス等の透明性絶縁基板上に成膜された透明電極膜を除去する際には、透明性絶縁基板と透明電極膜のレーザ光の吸収率の差異を利用し、透明性絶縁基板にレーザ光の影響を与えずに、透明電極膜を除去できる出力にてレーザビームを照射することにより、透明電極膜のみを除去することが可能である。
また、透明電極膜上に成膜されたアモルフォスシリコンなどの発電層を除去する際には、透明電極膜が赤外波長を特に吸収する特性を持つのに対し、アモルフォスシリコンは可視光を吸収する特性を利用し、YAGレーザの第2高調波である532nmの波長からなるレーザビームを照射することにより、アモルフォスシリコンのみを除去することが可能である。
特許第3436858号公報 特開2000−124488号公報
一般に、レーザ発振器より照射されたレーザビームのエネルギー強度分布は、ガウス分布であり、ビーム中心部のエネルギー強度が高く、ビーム外周部に離れていくにつれてビームのエネルギー強度も低くなっていく。
例えば、被加工膜とその下部に成膜された下部層の波長吸収率が同様の特性を有する場合、上記ガウス分布のレーザビームを照射すると、エネルギー密度が低いビーム外周部では、被加工膜のみを除去することができる。しかし、エネルギー密度が高いレーザビーム中心部では、下部層までレーザの影響が及び、結果として下部層にダメージを与えてしまうだけでなく、被加工膜および下部層の両層を除去してしまう恐れがある。
また前記両層の除去を防止するために、レーザビームの出力を弱くしても、エネルギー密度の高いビーム中心部では被加工膜を除去することができるが、エネルギー密度の低いビーム外周部では、被加工膜を除去可能な閾値以上にエネルギーが達せず、被加工膜が溶融、変形し、結果としてバリやダレといった加工不良が発生する恐れがある。
よって先に述べた通り、薄膜太陽電池は、透明電極膜、光電変換膜、裏面金属膜等から成り立つため、各々に最適な加工を施すためには、被加工膜の特性にあったレーザビームを選択するだけでなく、被加工膜の下部層などに与える影響を考慮して加工条件を決定することが重要である。
先行技術として、「薄膜太陽電池の製造方法」がある(特許文献1)。
上記技術は、YAGレーザの第4高調波である266nmの波長からなるレーザビームを用いて、薄膜太陽電池の裏面金属膜を除去する薄膜太陽電池の製造方法に関する技術である。また、レーザビームの形状を矩形とし、その強度分布が、加工走査方向側が高くなるよう勾配をつけることにより、スクライブライン両端のバリの発生を防止し、電気的短絡を防ぐものとしている。また上記方法により、裏面金属膜の下部層である光電変換膜にもダメージを与えることはない。
しかし、上記文献に記載の通り、一般的に透明電極膜は光透過率が高く、レーザ光の吸収率が低いため、光電変換膜や裏面金属膜と比較して、加工には高いエネルギー密度を有するレーザビームが必要となる。
特許文献1では、スクライブ加工条件は下記の通り記載されている。
透明電極膜(第1スクライブ)(波長:1064nm):加工面出力500W/mm
非晶質半導体光電変換層(第2スクライブ)(波長:532nm):加工面出力100W/mm
裏面反射電極層(第3スクライブ)(波長:266nm):加工面出力45W/mm
前記のように高いエネルギー密度を有するレーザビームを得るために、レーザ発振器を高出力なものに変更すると、装置価格が高価になってしまう。
また、同一のレーザ発振器を用いて、透明電極膜、光電変換膜や裏面金属膜等を下部層に与える影響を考慮しながら除去する先行技術は見受けられない。
この発明の目的は、複数層の各薄膜を下部層に影響を与えることなくスクライブ加工することができ、また、コスト低減を図ることができるレーザスクライブ装置およびレーザスクライブ加工方法を提供することである。
この発明のレーザスクライブ装置は、光透過性の基材50上に複数層の薄膜51,52,53が順次積層される被加工基板1につき、前記各層の薄膜51,52,53の表面に対し、各層の薄膜51,52,53が積層される毎にレーザビームを照射してスクライブ加工を施すレーザスクライブ装置において、
前記レーザビームを発振するレーザ光源10と、
このレーザ光源10で発振したレーザビームを集光して前記各薄膜51,52,53に照射する光学ユニット20と、
前記各層の高さ位置に対応して前記光学ユニット20の集光による結像位置を変更する制御を行う光学ユニット制御手段16aとを有し、
前記光学ユニット20は、前記レーザ光源10で発振され前記光学ユニット20から照射されるレーザビームに、エネルギー強度分布が均一な結像位置40と、この結像位置40よりも照射方向手前でエネルギー密度が高いビームウエスト位置41とを生じさせるものであり、
前記光学ユニット制御手段16aは、スクライブ加工する薄膜に応じて、この薄膜の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を、前記結像位置40または前記ビームウエスト位置41に切換える結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaを有することを特徴とする。
この構成によると、基材上の表面に一層の薄膜51が積層された状態で、この薄膜の表面に対し、レーザビームを照射してスクライブ加工を施す。このスクライブ加工を施す際、結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaは、このスクライブ加工する薄膜の種類に応じて、この薄膜の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を、結像位置40またはビームウエスト位置41に切換える。このスクライブ加工の後、スクライブ加工された露出した基材上の表面および前記薄膜の表面に所望の薄膜を積層する。この積層された薄膜の表面に対し、レーザビームを照射してスクライブ加工を施す。このような薄膜の積層、スクライブ加工を所定回数繰り返す。
特に、スクライブ加工する薄膜の種類に応じて、この薄膜の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を、結像位置40またはビームウエスト位置41に切換える。例えば、各層の薄膜毎に、結像位置40およびビームウエスト位置41のいずれか一方がフラグ等により定められている。結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaは、スクライブ加工しようとする薄膜に対応するフラグを認識して薄膜の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を、結像位置40またはビームウエスト位置41に切換える。このようにレーザビームの位置を切り換えることで、下部層の薄膜および基材にダメージを与えずに所望の薄膜をスクライブ加工することができる。換言すれば、複数層の各薄膜をスクライブ加工するとき、レーザ光源10を高出力なものに変更することなく、例えば、同一のレーザ光源10を用いて結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaによりレーザビームの位置を切り換えるだけで、下部層の薄膜および基材にダメージを与えずに所望の薄膜をスクライブ加工することができる。
前記複数層の薄膜は、前記基材50上に積層される透明電極膜51と、この透明電極膜51の表面に積層される光電変換膜52と、この光電変換膜52の表面に積層される裏面金属膜53とを有し、
前記結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaは、前記透明電極膜51をスクライブ加工するとき前記レーザビームの位置を前記ビームウエスト位置41に切換え、前記光電変換膜52または前記裏面金属膜53をスクライブ加工するときに前記レーザビームの位置を前記結像位置40に切換えるものとしても良い。
基材上の表面に、レーザ光の吸収率が低い透明電極膜51が積層され、この透明電極膜51をスクライブ加工する場合には、結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaは、前記透明電極膜51の高さ位置に合わせるレーザビームの位置をビームウエスト位置41にする。このようにビームウエスト位置41にすることで、他の位置よりも高いエネルギー密度を有するレーザビームにて前記透明電極膜51をスクライブすることが可能となる。
従来のように、結像位置で前記透明電極膜を除去できるエネルギー閾値以下のレーザビームしか発振することができないレーザ発振器を用いて、レーザビームの位置を結像位置に合わせる技術では、前記透明電極膜を除去することができない。
本願発明のように、高いエネルギー密度を有するビームウエスト位置41では、前記透明電極膜51を除去できるエネルギー閾値を十分満たすため、前記透明電極膜51をスクライブすることが可能である。またビームウエスト位置41では、基材50を除去できるエネルギー閾値に達していないため、基材50にダメージを与えることはない。
前記透明電極膜51の表面に積層された光電変換膜52をスクライブ加工する場合には、結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaは、前記光電変換膜52の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を結像位置40に切り換える。このようにエネルギー強度分布を均一にした結像位置40にて、前記光電変換膜52をスクライブすることにより、下部層の透明電極膜51および基材50にダメージを与えることはない。さらに積層された裏面金属膜53をスクライブ加工する場合も、結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaは、前記裏面金属膜53の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を結像位置40にして、前記裏面金属膜53をスクライブすることにより、下部層の薄膜および基材50にダメージを与えることはない。
以上のように、複数層の各薄膜をスクライブ加工するとき、レーザ光源10を高出力なものに変更することなく、同一のレーザ光源10を用いて結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaによりレーザビームの位置を切り換えるだけで、下部層の薄膜および基材50にダメージを与えずに所望の薄膜をスクライブ加工することができる。このように、各薄膜を下部層に影響を与えることなくスクライブ加工することができるうえ、コスト低減を図ることができる。
前記光学ユニット20は、前記レーザ光源10で発振したレーザビームを拡大するビームエキスパンダ11と、このビームエキスパンダ11で拡大されたレーザビームのうちビーム外周部を除くビーム中央部を通すように配置されたスリット12と、このスリット12を通過したレーザビームをスクライブ加工する薄膜に照射するレンズ13,14とを有するものとしても良い。
この場合、ビームエキスパンダ11で拡大したレーザビームを、スリット12によってビーム中央部のみを通過させると、スリット通過後のレーザビームは、低エネルギーの周辺部が除去されて裾に広がりのない切り立ったエネルギー強度分布となる。このため、スクライブライン両端にバリやダレが発生することを防止することができる。
前記ビームウエスト位置41および前記結像位置40をそれぞれ記憶する記憶手段46を設け、
前記結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaは、前記レーザビームの位置を、スクライブ加工する薄膜に応じて、前記記憶手段46に記憶された前記ビームウエスト位置41または前記結像位置40に切換え制御するものとしても良い。この場合、結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaは、スクライブ加工する薄膜に応じて、レーザビームの位置を自動で調整するため、例えば、レーザビームの位置を手動で調整する場合よりも、タクトタイムの短縮を図ることができる。
この発明のレーザスクライブ加工方法は、光透過性の基材上に複数層の薄膜が順次積層される被加工基板につき、前記各層の薄膜の表面に対し、各層の薄膜が積層される毎にレーザビームを照射してスクライブ加工を施すレーザスクライブ加工方法において、
スクライブ加工する薄膜に応じて、この薄膜の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を、エネルギー強度分布が均一な結像位置、または、この結像位置よりも照射方向手前でエネルギー密度が高いビームウエスト位置に切換えることを特徴とする。
この構成によると、スクライブ加工する薄膜の種類に応じて、この薄膜の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を、結像位置またはビームウエスト位置に切換えることで、下部層の薄膜および基材にダメージを与えずに所望の薄膜をスクライブ加工することができる。
この発明のレーザスクライブ装置は、光透過性の基材上に複数層の薄膜が順次積層される被加工基板につき、前記各層の薄膜の表面に対し、各層の薄膜が積層される毎にレーザビームを照射してスクライブ加工を施すレーザスクライブ装置において、前記レーザビームを発振するレーザ光源と、このレーザ光源で発振したレーザビームを集光して前記各薄膜に照射する光学ユニットと、前記各層の高さ位置に対応して前記光学ユニットの集光による結像位置を変更する制御を行う光学ユニット制御手段とを有し、前記光学ユニットは、前記レーザ光源で発振され前記光学ユニットから照射されるレーザビームに、エネルギー強度分布が均一な結像位置と、この結像位置よりも照射方向手前でエネルギー密度が高いビームウエスト位置とを生じさせるものであり、前記光学ユニット制御手段は、スクライブ加工する薄膜に応じて、この薄膜の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を、前記結像位置または前記ビームウエスト位置に切換える結像・ビームウエスト位置切換制御部を有する。このため、複数層の各薄膜を下部層に影響を与えることなくスクライブ加工することができ、また、コスト低減を図ることができる。
この発明のレーザスクライブ加工方法は、光透過性の基材上に複数層の薄膜が順次積層される被加工基板につき、前記各層の薄膜の表面に対し、各層の薄膜が積層される毎にレーザビームを照射してスクライブ加工を施すレーザスクライブ加工方法において、スクライブ加工する薄膜に応じて、この薄膜の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を、エネルギー強度分布が均一な結像位置、または、この結像位置よりも照射方向手前でエネルギー密度が高いビームウエスト位置に切換えるため、複数層の各薄膜を下部層に影響を与えることなくスクライブ加工することができ、また、コスト低減を図ることができる。
この発明の第1の実施形態に係るレーザスクライブ装置を簡略して示す斜視図である。 (A)は、同レーザスクライブ装置の加工ツールの構成を示す図、(B)は、図2(A)のA〜D位置でのレーザビームのビームプロファイルを示す図である。 各成膜層のレーザエネルギー加工閾値を示す図である。 (A)は太陽電池基板の拡大断面図、(B)は太陽電池デバイス製造工程を段階的に示す概略図である。 ビームウエスト位置を用いた加工方法を示す図である。 結像位置を用いた加工方法を示す図である。
この発明の第1の実施形態に係るレーザスクライブ装置を図1ないし図6と共に説明する。このレーザスクライブ装置は、例えば、薄膜太陽電池デバイスを製造する過程において、太陽電池セルをレーザビームにより短冊状に分断加工するスクライブ工程において適用される。なお、以下の説明は、スクライブ加工方法についての説明をも含む。
先ず、薄膜太陽電池デバイスを製造する工程の一例を説明する。
図4(A)は、太陽電池基板(被加工基板)1の拡大断面図であり、図4(B)は太陽電池デバイス製造工程を段階的に示す概略図である。図4(A)に示すように、薄膜太陽電池デバイスは、複数の薄膜太陽電池セル54を直列接続して構成される。図4(B)に示すように、薄膜太陽電池セル54は、透明性絶縁基板(光透過性の基材)50上に透明電極膜51、光電変換膜52、裏面金属膜53が順に積層され、各層の薄膜が積層される毎に短冊状に形成される。図4(A)に示すように、隣接する薄膜太陽電池セル54間において、一方の透明電極膜51と他方の裏面金属膜53とが接続されることにより、複数の薄膜太陽電池セル54が直列に接続された薄膜太陽電池デバイスが形成される。
このような太陽電池デバイスを製造する過程において、透明電極膜51、裏面金属膜53あるいは光電変換膜52を短冊状に形成するために、図1に示すようなレーザスクライブ装置が用いられる。太陽電池デバイス製造工程において、図4(A)に示すように、透明電極膜51を分断する工程はP1、光電変換膜52を分断する工程はP2、裏面金属膜53および光電変換膜52を分断する工程はP3とそれぞれ呼ばれる。同図の符号60、61、62がP1、P2、P3に相当する。
また、P1の左端からP3の右端までの幅がデッドスペースと呼ばれ、発電に寄与しないエリアである。薄膜太陽電池デバイスの変換効率を向上させるためには、このデッドスペース55を縮小することが重要であり、そのためには、各スクライブラインP1、P2、P3の幅を縮小することが有効である。しかし、スクライブラインの両端にバリなどが発生すると、それらが短絡し、薄膜太陽電池デバイスの性能を悪化させる原因となるため、最適な加工条件にてスクライブすることが重要である。
レーザスクライブ装置では、それぞれの工程に適した加工ツール7(図1)を用いることにより、P1からP3全てのスクライブ工程に対応可能である。また、スクライブ加工において、レーザを用いて透明性絶縁基板50越しにスクライブ加工を実施する表面加工方法と、レーザを用いて裏面金属膜53側からスクライブ加工を実施する裏面加工方法とがあるが、この実施形態に係るレーザスクライブ装置においては、裏面加工方法を例にし、以下に示す。
図1は、レーザスクライブ装置を簡略して示す斜視図である。同図に示すように、このレーザスクライブ装置は、主に、移動機構8と、加工ツール7と、制御手段45とを有する。
移動機構8について説明する。
移動機構8は、架台2と、Y方向移動部3と、アーチ5と、X方向移動部6と、Z方向移動部9とを有する。架台2は、例えば、直方体形状で床面に支持される。この架台2の上面部には、Y方向移動部3のテーブル3aが架台2の長手方向に沿って移動可能に支持される。架台2の上面部には、テーブル3aを跨ぐ門形のアーチ5が設置され、このアーチ5にX方向移動部6,Z方向移動部9が設けられている。架台2の幅方向、長手方向、および高さ方向を、それぞれX方向、Y方向、およびZ方向とする直交3軸方向として図1において矢符で表記する。
Y方向移動部3は、基板搭載部4および被加工基板1を支持するテーブル3aと、このテーブル3aをY方向に沿って移動させるY方向移動機構3bとを有する。Y方向移動機構3bは、例えば、ボールねじ機構3baと、このボールねじ機構3baを駆動させるモータ等の駆動源3bbとを有する。スクライブ加工時、前記駆動源3bbを駆動することで、テーブル3aは定められた移動速度で定められた移動量移動される。
アーチ5は、架台2の上面部におけるX方向両端部から立設する一対の柱部5a,5aと、これら柱部5a,5aの上端部にわたって架設される架橋部5bとを有する。この架橋部5bにX方向移動部6およびZ方向移動部9を介して加工ツール7が設けられている。
X方向移動部6は、Z方向移動部9を支持する長方形板状の移動部材6aと、この移動部材6aをX方向に沿って移動させるX方向移動機構6bとを有する。このX方向移動機構6bは、例えば、ボールねじ機構6baと、このボールねじ機構6baを駆動させるモータ等の駆動源6bbとを有する。
Z方向移動部9は、加工ツール7と太陽電池基板1との間のZ方向の距離を調整するものであり、加工ツール7を支持する加工ツール支持部材9aと、この加工ツール支持部材9aをZ方向に沿って移動させるZ方向移動機構9bとを有する。このZ方向移動機構9bは、例えば、ボールねじ機構(図示せず)と、このボールねじ機構を駆動させるモータ等の駆動源(図示せず)とを有する。
制御手段45について説明する。
制御手段45は、X・Y方向移動機構制御手段15と、加工ツール制御手段16と、記憶手段46とを有する。X・Y方向移動機構制御手段15はX,Y方向移動機構6b,3bをそれぞれ制御する。X・Y方向移動機構制御手段15は、例えば、スクライブ加工する複数のXY座標からなる定められた軌跡に沿って、テーブル3aおよび移動部材6aを移動させるプログラムが設定されている。またX・Y方向移動機構制御手段15は、運転パラメータを書換え可能に記憶するパラメータ記憶部15aを含む。運転条件である前記運転パラメータは、例えば、駆動源3bb,6bbをそれぞれ駆動する速度を含む。X・Y方向移動機構制御手段15は、スクライブ加工する加工指令により、パラメータ記憶部15aから運転パラメータを取得して前記プログラムを実行させる。これと共に、加工ツール制御手段16は、加工ツール7のうち選択されたレーザ発振器10(図2(A))からレーザビームを発振させる制御を行う。これにより、テーブル3aおよび移動部材6aは、それぞれ定められた移動速度で定められた移動量移動され、この間選択されたレーザ発振器10からレーザビームが発振されてスクライブ加工が実施される。
加工ツール制御手段16は、各層の高さ位置に対応して加工ツール7の光学ユニット(後述する)の集光による結像位置を変更する制御を行う光学ユニット制御手段16aを有する。この光学ユニット制御手段16aは、スクライブ加工する薄膜に応じて、この薄膜の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を、後述する結像位置またはビームウエスト位置に切換える結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaを有する。前記記憶手段46に、前記ビームウエスト位置および前記結像位置がそれぞれ記憶される。なお前記結像位置は、光学ユニットで集光する焦点のZ方向位置を指す。
結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaは、レーザビームの位置を、スクライブ加工する薄膜に応じて、記憶手段46に記憶された前記ビームウエスト位置または前記結像位置に切換え制御する。例えば、各層の薄膜毎に、結像位置40およびビームウエスト位置41のいずれか一方が、例えば前記記憶手段46または加工ツール制御手段16における所定の記憶場所のフラグにより定められている。結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaは、スクライブ加工しようとする薄膜に対応するフラグを認識して薄膜の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を、結像位置40またはビームウエスト位置41に切換える。なおこの例に限らず、結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaは、スクライブ加工する各薄膜毎に、レーザビームの結像位置であるZ方向座標をそれぞれ定めておき、各層の薄膜の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を、結像位置40またはビームウエスト位置41に切換えるようにしても良い。
加工ツール7について説明する。
図2(A)に示すように、加工ツール7は、レーザビームLを太陽電池基板1の薄膜に照射してこの薄膜をスクライブ加工する複数のレーザ発振器10と、各レーザ発振器10で発振したレーザビームを各薄膜に照射する光学ユニット20とを有する。前記複数のレーザ発振器10は、図1に示すように、移動部材6aのX方向に沿って所定間隔おきで且つレーザビームを太陽電池基板1に対しZ方向下向きに投光するように配置される。この実施形態の裏面金属膜53(図4)側からスクライブ加工を実施する裏面加工方法においては、各レーザ発振器10(図2(A))として例えばYAGレーザからなるレーザ光源が用いられ、スクライブ加工する膜に応じた発振波長にて太陽電池基板1を加工する。但し、レーザ発振器はYAGレーザに限定されるものではない。
例えば、太陽電池基板1における透明電極膜51をスクライブ加工するP1工程(図5)では波長1064nm、太陽電池基板1における光電変換膜52をスクライブ加工するP2工程(図6)、または裏面金属膜53(図4)および光電変換膜52をスクライブ加工するP3工程(図示せず)では、第2高調波である波長532nmにて加工される。制御手段45の加工ツール制御手段16は、スクライブ加工する工程、加工パターンに応じて、複数のレーザ発振器10(図2(A))のうち、定められた波長を発振するレーザ光源からなるレーザ発振器10を選択する。但し、装置価格の上昇や、段取り作業による生産性の低下を防ぐため、レーザ発振器10を波長532nmのみ発振するレーザ光源を用いてもよい。なお、本実施形態では、レーザ光源が用いられるため、レーザビームの投光口周辺または装置全体を覆うカバー(図示せず)を設けている。
光学ユニットについて説明する。
図2(A)は、レーザスクライブ装置の加工ツール7の構成を示す図であり、図2(B)は、図2(A)のA〜D位置でのレーザビームLのビームプロファイルを示す図である。光学ユニット20は、レーザ発振器10で発振され前記光学ユニット20から出射されるレーザビームLに、エネルギー強度分布が均一な結像位置40と、この結像位置40よりも照射方向手前でエネルギー密度が高いビームウエスト位置41とを生じさせる。
図2(A),(B)に示すように、光学ユニット20は、レーザ発振器10で発振したレーザビームLを拡大するビームエキスパンダ11と、このビームエキスパンダ11で拡大されたレーザビームLのうちビーム外周部を除くビーム中央部を通すように配置されたスリット12と、このスリット12を通過したレーザビームLを平行光に調整する結像レンズ13と、この結像レンズ13で平行光化したレーザビームLを集光する集光レンズ14とを有する。この実施形態の太陽電池基板1を製造するためには、透明電極加工閾値以上の高いエネルギー密度をもつレーザビームLにて透明電極膜51(図4(A))をスクライブ加工し、ビームプロファイルが均一なレーザビームLにて、光電変換膜52(図4(A))と裏面金属膜53(図4(A))とを順にスクライブ加工する。
結像位置について説明する。
先ずレーザビームLをビームエキスパンダ11にて拡大する。拡大したレーザビームLをスリット12によってビーム中央部のみを通過させると、スリット通過後のレーザビームLは、低エネルギーのビーム周辺部が除去されてビームプロファイルB´に示したように、裾に広がりのない切り立ったエネルギー強度分布となる。スリット通過後のレーザビームLを、結像レンズ13および集光レンズ14にて結像位置40で所定のビーム幅となるように結像する。するとレーザビームLは、裾に広がりのない切り立ったエネルギー強度分布となり、ビームプロファイルD´に示した通り、レーザビームLのエネルギー分布は均一となる。例えば、スリット形状を矩形にして、結像位置40でのビーム形状を矩形に結像することにより、スクライブライン両端のバリの発生をより抑えることができる。
次にビームウエスト位置41について説明する。
結像レンズ13により平行光に調整されたレーザビームLは、集光レンズ14によって集光される。このときのレーザビームLのビームウエスト位置41(ビームプロファイルC´)は、集光レンズ14の焦点位置であり、結像位置40に比べてエネルギー密度が高い。
前記ビームウエスト位置41は、結像位置40よりも照射方向手前、この例では結像位置40の上方にあるため、前記Z方向移動部9(図1)により、光学ユニット20を有する加工ツール7をZ方向に移動させ、図5に示すように、透明電極膜51の高さ位置にビームウエスト位置41を合わせる。つまり結像・ビームウエスト位置切換制御部16aa(図1)は、透明電極膜51の高さ位置にビームウエスト位置を合わせるように、Z方向移動機構9(図1)の駆動源を駆動する制御を行う。これにより、エネルギー密度が高いレーザビームにて透明電極膜51をスクライブし得る。
図6に示すように、透明電極膜51をスクライブし光電変換膜52を積層した後、前記と同様に加工ツール7(図1)をZ方向に移動することにより、エネルギー強度分布が均一な結像位置にて光電変換膜52をスクライブし得る。裏面金属膜53(図4(A))をさらに積層した後、加工ツール7をZ方向に移動することにより、裏面金属膜53も結像位置にてスクライブし得る。
作用効果について説明する
スクライブ加工する薄膜の種類に応じて、この薄膜の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を、結像位置40またはビームウエスト位置41に切換えることで、下部層の薄膜および透明性絶縁基板50にダメージを与えずに所望の薄膜をスクライブ加工することができる。換言すれば、複数層の各薄膜をスクライブ加工するとき、レーザ光源を高出力なものに変更することなく、例えば、同一のレーザ光源を用いて結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaによりレーザビームの位置を切り換えるだけで、下部層の薄膜および透明性絶縁基板50にダメージを与えずに所望の薄膜をスクライブ加工することができる。
基材上の表面に、レーザ光の吸収率が低い透明電極膜51が積層され、この透明電極膜51をスクライブ加工する場合には、結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaは、前記透明電極膜51の高さ位置に合わせるレーザビームの位置をビームウエスト位置41にする。このようにビームウエスト位置41にすることで、他の位置よりも高いエネルギー密度を有するレーザビームにて前記透明電極膜51をスクライブすることが可能となる。
図3に示すように、結像位置で前記透明電極膜を除去できるエネルギー閾値以下のレーザビームしか発振することができないレーザ発振器を用いて、レーザビームの位置を結像位置に合わせる技術では、前記透明電極膜を除去することができない。
本願発明のように、高いエネルギー密度を有するビームウエスト位置41では、前記透明電極膜51を除去できるエネルギー閾値を十分満たすため、前記透明電極膜51をスクライブすることが可能である。またビームウエスト位置41では、透明性絶縁基板50を除去できるエネルギー閾値に達していないため、透明性絶縁基板50にダメージを与えることはない。
透明電極膜51の表面に積層された光電変換膜52をスクライブ加工する場合には、結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaは、前記光電変換膜52の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を結像位置40に切り換える。このようにエネルギー強度分布を均一にした結像位置40にて、前記光電変換膜52をスクライブすることにより、下部層の透明電極膜51および透明性絶縁基板50にダメージを与えることはない。さらに積層された裏面金属膜53をスクライブ加工する場合も、結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaは、前記裏面金属膜53の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を結像位置40にして、前記裏面金属膜53をスクライブすることにより、下部層の薄膜および透明性絶縁基板50にダメージを与えることはない。
以上のように、複数層の各薄膜をスクライブ加工するとき、レーザ光源を高出力なものに変更することなく、同一のレーザ光源を用いて結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaによりレーザビームの位置を切り換えるだけで、下部層の薄膜および透明性絶縁基板50にダメージを与えずに所望の薄膜をスクライブ加工することができる。このように、各薄膜を下部層に影響を与えることなくスクライブ加工することができるうえ、コスト低減を図ることができる。
ビームエキスパンダ11で拡大したレーザビームを、スリット12によってビーム中央部のみを通過させると、スリット通過後のレーザビームは、低エネルギーの周辺部が除去されて裾に広がりのない切り立ったエネルギー強度分布となる。このため、スクライブライン両端にバリやダレが発生することを防止することができる。
結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaは、前記レーザビームの位置を、スクライブ加工する薄膜に応じて、前記記憶手段46に記憶された前記ビームウエスト位置41または前記結像位置40に切換え制御する。これにより、結像・ビームウエスト位置切換制御部16aaは、スクライブ加工する薄膜に応じて、レーザビームの位置を自動で調整するため、例えば、レーザビームの位置を手動で調整する場合よりも、タクトタイムの短縮を図ることができる。
この例では、加工ツール7をZ方向に移動させてレーザビームの位置を調整しているが、この構成に限定されるものではない。加工ツール7のうち光学ユニット20のみをZ方向に移動させてレーザビームの位置を調整する形態としても良いし、さらに光学ユニット20の集光レンズ14のみをZ方向に移動させてレーザビームの結像位置を調整しても良い。また加工ツール7に対して基板搭載部4をZ方向に移動させてレーザビームの位置を調整しても良い。
また、基材上に積層する複数層の薄膜は、透明電極膜51、光電変換膜52、裏面金属膜53だけに限定されるものではない。
1…太陽電池基板(被加工基板)
10…レーザ発振器
11…ビームエキスパンダ
12…スリット
13…結像レンズ
14…集光レンズ
16a…光学ユニット制御手段
16aa…結像・ビームウエスト位置切換制御部
20…光学ユニット
40…結像位置
41…ビームウエスト位置
50…透明性絶縁基板
51…透明電極膜
52…光電変換膜
53…裏面金属膜

Claims (5)

  1. 光透過性の基材上に複数層の薄膜が順次積層される被加工基板につき、前記各層の薄膜の表面に対し、各層の薄膜が積層される毎にレーザビームを照射してスクライブ加工を施すレーザスクライブ装置において、
    前記レーザビームを発振するレーザ光源と、
    このレーザ光源で発振したレーザビームを集光して前記各薄膜に照射する光学ユニットと、
    前記各層の高さ位置に対応して前記光学ユニットの集光による結像位置を変更する制御を行う光学ユニット制御手段とを有し、
    前記光学ユニットは、前記レーザ光源で発振され前記光学ユニットから照射されるレーザビームに、エネルギー強度分布が均一な結像位置と、この結像位置よりも照射方向手前でエネルギー密度が高いビームウエスト位置とを生じさせるものであり、
    前記光学ユニット制御手段は、スクライブ加工する薄膜に応じて、この薄膜の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を、前記結像位置または前記ビームウエスト位置に切換える結像・ビームウエスト位置切換制御部を有することを特徴とするレーザスクライブ装置。
  2. 請求項1記載のレーザスクライブ装置において、前記複数層の薄膜は、前記基材上に積層される透明電極膜と、この透明電極膜の表面に積層される光電変換膜と、この光電変換膜の表面に積層される裏面金属膜とを有し、
    前記結像・ビームウエスト位置切換制御部は、前記透明電極膜をスクライブ加工するとき前記レーザビームの位置を前記ビームウエスト位置に切換え、前記光電変換膜または前記裏面金属膜をスクライブ加工するときに前記レーザビームの位置を前記結像位置に切換えるレーザスクライブ装置。
  3. 請求項1または請求項2記載のレーザスクライブ装置において、前記光学ユニットは、前記レーザ光源で発振したレーザビームを拡大するビームエキスパンダと、このビームエキスパンダで拡大されたレーザビームのうちビーム外周部を除くビーム中央部を通すように配置されたスリットと、このスリットを通過したレーザビームをスクライブ加工する薄膜に照射するレンズとを有するレーザスクライブ装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のレーザスクライブ装置において、前記ビームウエスト位置および前記結像位置をそれぞれ記憶する記憶手段を設け、
    前記結像・ビームウエスト位置切換制御部は、前記レーザビームの位置を、スクライブ加工する薄膜に応じて、前記記憶手段に記憶された前記ビームウエスト位置または前記結像位置に切換え制御するレーザスクライブ装置。
  5. 光透過性の基材上に複数層の薄膜が順次積層される被加工基板につき、前記各層の薄膜の表面に対し、各層の薄膜が積層される毎にレーザビームを照射してスクライブ加工を施すレーザスクライブ加工方法において、
    スクライブ加工する薄膜に応じて、この薄膜の高さ位置に合わせるレーザビームの位置を、エネルギー強度分布が均一な結像位置、または、この結像位置よりも照射方向手前でエネルギー密度が高いビームウエスト位置に切換えることを特徴とするレーザスクライブ加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018015784A (ja) * 2016-07-28 2018-02-01 三星ダイヤモンド工業株式会社 レーザ加工装置

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