JP2015019454A - 高周波電源装置 - Google Patents
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Abstract
Description
装置出力を可変するには複数の方法があるが、ここでは電圧制御の可変アッテネータを用い、制御電圧をDAC(Digital to Analog Converter)に与えられるパラメータで設定する方法による。
本発明の目的は、負荷インピーダンスを簡易的に測定して、装置の出力レベル制御を高速化することが可能な高周波電源装置を提供することにある。
以下に本発明の一実施形態について、図面等を用いて説明する。
なお、以下の説明は、本発明の一実施形態を説明するためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素若しくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であり、これらの実施形態も本願発明の範囲に含まれる。
また、各図の説明において、同一の機能を有する構成要素には同一の参照番号を付し、重複を避け、できるだけ説明を省略する。
図2は、本発明の高周波電源装置の一実施例の構成を示すブロック図である。20は高周波電源装置、11は所定の周波数の信号を入力するための入力端子、10は所定の周波数の電力を出力するための出力端子、1は方向性結合器、6は出力信号方向性結合器、7は出力信号検波器、8は反射波信号方向性結合器、9は反射波信号検波器、2は制御部、3はDAC(Digital to Analog Converter)、4は可変減衰器、5はRF(Radio Frequency)回路である。
可変減衰器4は、入力された低周波信号をDAC3から入力される信号に基づいて減衰して、減衰された低周波信号をRF回路5に出力する。
RF回路5は、入力された低周波信号を所定のRF周波数(例えば、周波数20[MHz])に変調して、変調された高周波信号を、方向性結合器1を介して高周波電源装置20から出力する。
また、出力端子10には図示しない負荷が接続されている場合には、この負荷から高周波電源装置20に反射波信号が出力される。方向性結合器1は、入力された反射波信号を、出力端子10を介してRF回路5に反射波信号として出力する。また同時に、反射波信号方向性結合器8は、負荷から出力された反射波信号の一部を分波して反射波信号検波器9に出力する。
制御部2は、出力側結合出力Pf及び反射側結合出力Prから、負荷インピーダンスを簡易的に測定することにより、パラメータの変化量を算出し、制御部2は、算出されたパラメータの変化量を新たなパラメータとしてDAC3に与え、DAC3を設定する。
DAC3は、与えられたパラメータに対応する電圧を可変減衰器4に出力する。
可変減衰器4は、DAC3から与えられた電圧に基づいて、入力端子11から入力された信号の振幅レベルを減衰して、減衰された低周波信号をRF回路5に出力する。
この結果、高周波電源装置20から出力される高周波信号の出力レベルが負荷と迅速に整合される。
図1に示すように、負荷の反射位相に対する出力レベルをグラフ化した場合に、位相毎に異なる特性が得られる。即ち、負荷インピーダンスが50[Ω]の時に、X[dBm]の出力レベルとなるパラメータ(Z)のまま、負荷インピーダンスが変化すると、出力レベルは、X+α[dBm]となる。
高周波電源装置20の出力を安定化するためには、パラメータを+α[dBm]に相当するだけ可変すれば良いが、+α[dBm]の値は負荷インピーダンスにより変化する。これはパラメータの変化量に対する出力レベルの変化が、負荷インピーダンスにより異なることを示している。
そこで、負荷インピーダンスを簡易的に測定することにより、パラメータの変化量を算出し、算出したパラメータの変化量に相当するだけ可変する。
パラメータの変化量を算出するには、制御部2は、次の(1)〜(6)の手順を実行する。
なお、図3は、パラメータ(Z)での反射位相毎の出力レベルテーブルの一例を示す図である。図3では、反射位相角(単位:[°])毎にVSWR=3と、VSWR=2.5について示す。また、図4は、反射位相角毎の出力レベルを同一にするためのパラメータテーブルの一例を示す図である。図5は、本発明の高周波電源装置におけるVSWRに対するテーブルの補正の一実施例について説明するための図である。図5(a)は補正前を示し、図5(b)は補正後を示す。図3と図4は、反射位相角(単位:[°])毎にVSWR=3及びVSWR=2について示す。また、図5は、反射位相角(単位:[°])毎にVSWR=3、VSWR=2.5、及びVSWR=2について示す。
また、図6は、本発明の一実施例の高周波電源装置における高周波電源装置の同一出力レベルとなる反射位相角による出力レベル変動の一例を示すグラフである。図6は、図1と同様に、横軸は反射位相角(単位:[°])、縦軸は出力レベル(単位:[dBm])を示す。
事前に任意のVSWR(電圧定在波比:Voltage Standing Wave Ratio)値において、負荷の反射位相角毎に固定したパラメータに対する出力レベルを測定しテーブル化する(反射位相毎の出力テーブル:図3参照。)。さらに所要の出力レベルとなるパラメータとの差分をテーブル化する(反射位相毎の出力レベルを同一にするためのパラメータテーブル:図4参照。)。
反射位相毎の出力テーブル(出力テーブルと略称する)及び反射位相毎の出力レベルを同一にするためのパラメータテーブル(差分テーブルと略称する)の2つのテーブルを制御部2に保存する。即ち、反射位相角毎に同一レベルを出力するためのパラメータを算出しておく。
VSWR及び反射位相角は、細かいほどパラメータ算出の精度向上が期待されるが、現実的には実行上問題があるため、必要な範囲、精度から代表点を測定し、測定ポイント間は近似式で規定する。
高周波電源装置20の出力端子10に、負荷として50[Ω]を接続し、X[dBm]となるパラメータで出力を行い、出力信号検波器7及び反射波信号検波器9が検波した出力側結合出力Pf及び反射側結合出力Prを取得する。ここで出力側結合出力Pf及び反射側結合出力Prの結合度は、事前に既知の値としておき、それぞれ出力レベル、反射レベルに相対する値とする。
出力側結合出力Pf及び反射側結合出力Prから、反射係数Γは、
Γ=√(Pr/Pf) ・・・式(1)
となり、
VSWRは、
VSWR=(−Γ−1)/(Γ−1) ・・・式(2)
により求められる。
上記式(1)及び式(2)で求められたVSWRの値と図3の出力テーブルを比較し、反射位相角による出力レベルのテーブルにオフセットを行う。例えば、VSWRが2.5であった場合に、反射位相角毎の出力レベルは、図3の「Q〜X」のように期待される。
同様に、差分テーブルにも「Z+q〜Z+X」を算出し設定する。検出された出力側結合出力Pfの値から出力レベルを算出し、オフセットされた出力レベルのテーブルと比較し、該当する反射位相角を抽出する(図5参照。)。図5は、算出されたVSWRが2.5(VSWR=2.5)であった場合、VSWRが2と3(VSWR=2、及びVSWR=3)の値から必要なパラメータ補正量を算出し、新たなテーブルとする。
検出された出力レベルの値が反射位相角特性の最大点、または最小点以外であった場合には、該当する反射位相角が2箇所抽出される。例えば、出力レベルR[dBm]が得られたとすると、該当する反射位相角は、45[°]及び135[°]の2箇所となる。即ち、R[dBm]とT[dBm]は、同値となる。
このように、同一パラメータで、同一レベルが出力されることから、2箇所の反射位相角によるパラメータの変化量に差はないとすることができる(図6参照。)。
抽出された反射位相角に対するパラメータの差分を選択し、あらたなパラメータとして、DAC3が設定される。DAC3は、与えられたパラメータに対応する電圧により可変減衰器4を制御し、出力レベルが変更される。
Claims (1)
- 高周波信号を出力する高周波電源装置において、入力される信号の振幅レベル減衰する可変減衰器、該可変減衰器の減衰量を設定する設定手段、前記減衰された信号を所定の高周波信号に変調して出力するRF回路、前記高周波信号の出力レベル及び反射レベルを検出する手段、前記出力レベル及び前記反射レベルに基づいて、高周波装置の出力側に接続された負荷と整合するように前記設定手段を制御する制御部を備えた高周波電源装置であって、
前記制御部は、前記出力レベル及び前記反射レベルからVSWRを算出し、前記VSWR及び反射位相角による出力レベルをテーブルとして保有し、前記負荷の負荷インピーダンスに関わらず、安定した振幅レベルで高周波信号を出力することを特徴とする高周波電源装置。
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JP2009245895A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Daihen Corp | 高周波電源装置 |
JP2009290678A (ja) * | 2008-05-30 | 2009-12-10 | Daihen Corp | 高周波電源装置 |
JP2009302124A (ja) * | 2008-06-10 | 2009-12-24 | Tokyo Electron Ltd | プラズマ処理装置および高周波電力供給機構 |
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