JP2015018016A - グリッド偏光素子、光配向装置、偏光方法及びグリッド偏光素子製造方法 - Google Patents

グリッド偏光素子、光配向装置、偏光方法及びグリッド偏光素子製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015018016A
JP2015018016A JP2013143119A JP2013143119A JP2015018016A JP 2015018016 A JP2015018016 A JP 2015018016A JP 2013143119 A JP2013143119 A JP 2013143119A JP 2013143119 A JP2013143119 A JP 2013143119A JP 2015018016 A JP2015018016 A JP 2015018016A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polarizing element
lattice
grid polarizing
thin film
distance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013143119A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5867460B2 (ja
Inventor
鶴岡 和之
Kazuyuki Tsuruoka
和之 鶴岡
影林 由郎
Yoshio Kagebayashi
由郎 影林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ushio Denki KK
Ushio Inc
Original Assignee
Ushio Denki KK
Ushio Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ushio Denki KK, Ushio Inc filed Critical Ushio Denki KK
Priority to JP2013143119A priority Critical patent/JP5867460B2/ja
Priority to TW103119352A priority patent/TWI594026B/zh
Priority to CN201410305311.9A priority patent/CN104280808B/zh
Priority to KR1020140085124A priority patent/KR101799141B1/ko
Publication of JP2015018016A publication Critical patent/JP2015018016A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5867460B2 publication Critical patent/JP5867460B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3025Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
    • G02B5/3058Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state comprising electrically conductive elements, e.g. wire grids, conductive particles
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3025Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
    • G02B5/3075Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state for use in the UV
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1335Structural association of cells with optical devices, e.g. polarisers or reflectors
    • G02F1/133528Polarisers
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1335Structural association of cells with optical devices, e.g. polarisers or reflectors
    • G02F1/133528Polarisers
    • G02F1/133548Wire-grid polarisers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

【課題】 可視短波長域から紫外域の偏光光をある程度広い領域に照射でき、消光比や透過率といった基本性能において優れた特性を持つ偏光素子を提供する。
【解決手段】 透明基板1上に設けられた縞状の格子2はアモルファスシリコンで形成され、使用波長において屈折率実部nが消衰係数kより大きい。格子2を構成する各線状部21において一方の側の隣りの線状部との距離をt、他方の側の隣りの線状部との距離をTとしたとき、格子2は、実質的にt<Tである部分を周期的に有している。各線状部21の幅の平均値をwとしたとき、t<Tの部分ではt/T>0.0159w+0.3735の関係である。
【選択図】 図1

Description

本願の発明は、グリッド偏光素子を用いた偏光技術に関するものである。
偏光光を得る偏光素子は、偏光サングラスのような身近な製品を始めとして偏光フィルターや偏光フィルム等の光学素子として各種のものが知られており、液晶ディスプレイ等のディスプレイデバイスでも多用されている。偏光素子には、偏光光を取り出す方式から幾つかのものに分類されるが、その一つにワイヤーグリッド偏光素子がある。
ワイヤーグリッド偏光素子は、透明基板上に金属(導電体)より成る微細な縞状の格子を設けた構造のものである。格子の間隔を偏光させる光の波長よりも狭くすることで偏光子として機能する。直線偏光光のうち、格子の長さ方向に電界成分を持つ偏光光にとってはフラットな金属と等価なので反射する一方、長さ方向に垂直な方向に電界成分を持つ偏光光にとっては透明基板のみがあるのと等価なので、透明基板を透過して出射する。このため、偏光子からは格子の長さ方向に垂直な方向の直線偏光光が専ら出射する。偏光素子の姿勢を制御し、格子の長さ方向が所望の方向に向くようにすることで、偏光光の軸(電界成分の向き)が所望の方向に向いた偏光光が得られることになる。
以下、説明の都合上、格子の長さ方向に電界成分を持つ直線偏光光をs偏光光と呼び、長さ方向に垂直な方向に電界成分を持つ直線偏光光をp偏光光と呼ぶ。通常、入射面(反射面に垂直で入射光線と反射光線を含む面)に対して電界が垂直なものをs波、平行なものをp波と呼ぶが、格子の長さ方向が入射面と平行であることを前提とし、このように区別する。
このような偏光素子の性能を示す基本的な指標は、消光比ERと透過率TRである。消光比ERは、偏光素子を透過した偏光光の強度のうち、s偏光光の強度(Is)に対するp偏光光の強度(Ip)の比である(Ip/Is)。また、透過率TRは、通常、入射するs偏光光とp偏光光の全エネルギーに対する出射p偏光光のエネルギーの比である(TR=Ip/(Is+Ip))。理想的な偏光素子は、消光比ER=∞、透過率TR=50%ということになる。
特開2011−8172号公報
光の利用については、ディスプレイ技術に代表されるように可視域の光を利用する場合が多いが、光通信等の分野では赤外域の光が利用される。一方、光をエネルギーとして利用する場合も多く、この場合には紫外域の光が利用されることが多い。例えば、フォトリソグラフィにおけるレジストの露光(感光処理)や紫外線硬化型樹脂の硬化処理等である。従って、偏光光の利用においても、偏光光をエネルギーとして利用する場合、紫外域の波長の偏光光が必要になってくる。
より具体的な一例を示すと、液晶ディスプレイの製造プロセスにおいて、近年、光配向と呼ばれる技術が採用されるようになってきている。この技術は、液晶ディスプレイにおいて必要な配向膜を光照射によって得る技術である。ポリイミドのような樹脂製の膜に紫外域の偏光光を照射すると、膜中の分子が偏光光の向きに配列され、配向膜が得られる。ラビングと呼ばれる機械的な配向処理に比べ、高性能の配向膜が得られることから、高画質の液晶ディスプレイの製造プロセスとして多く採用されるようになってきている。
このように、ある種の用途では、より短い波長域の偏光光を得ることが必要になってきており、そのための偏光素子が必要になっている。しかしながら、このような短波長域の光を偏光させる偏光素子については、それほど研究されておらず、製品としても実用的なものは殆ど出回っていない。短波長域とは、可視の短波長側(例えば450nm以下)から紫外域の波長域である。
可視光用としては、樹脂層の吸収軸を揃えた偏光フィルムがしばしば使用される。しかしながら、紫外線用としては、樹脂が紫外線により短期間に劣化するので、使用不可である。
紫外域の光を偏光させる場合、方解石を用いたプリズム偏光子を使うことができる。しかしながら、プリズム偏光子は、レーザーのように狭い領域に偏光光を照射する用途には適しているものの、光配向のようにある程度大きな領域に偏光光を照射する用途には向いていない。
ある程度広い領域に偏光光を照射できるものが、前述したワイヤーグリッド偏光素子である。複数のワイヤーグリッド偏光素子を並べてより広い領域に偏光光を照射することも可能である。
ワイヤーグリッド偏光素子において、縞状格子の材料には、タングステン、銅、アルミ等が使用される。紫外線用のワイヤーグリッド偏光素子の場合、紫外域においても高い反射率を持つアルミが使用されることが多い。しかしながら、ワイヤーグリッド偏光素子は、500nm程度より長い可視域の光についてはある程度の高い消光比及び透過率を示すものの、波長が短くなるに従い400nm付近から急激に消光比や透過率が低下してくる。この理由は、完全には解明されていないが、アルミの光学的性質に起因すると推測される。
このように、光配向のような光プロセスの用途では、可視短波長域から紫外域の偏光光をある程度広い領域に照射できる実用的な偏光素子が望まれているものの、消光比や透過率といった基本性能において優れた偏光素子は未だに開発されていない。配向処理の品質を高めるには、所望の向きに向いた偏光光のみが照射されるようにする必要があるし(消光比の向上)、生産性(処理効率)を上げるには、より透過率の高い偏光素子が必要になる。
本願の発明は、このような課題に考慮して為されたものであり、可視短波長域から紫外域の偏光光をある程度広い領域に照射でき、消光比や透過率といった基本性能において優れた特性を持つ偏光素子を提供する意義を有するものである。
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、透明基板と、透明基板上に設けられた縞状の格子とより成り、格子の材質において屈折率実部nが消衰係数kより大きくなる波長の光を偏光させるグリッド偏光素子であって、
格子は、アモルファス状のシリコンで形成されており、
格子を構成する各線状部において一方の側の隣りの線状部との距離をt、他方の側の隣りの線状部との距離をTとしたとき、格子は、実質的にt<Tである部分を周期的に有している。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記屈折率実部nが消衰係数kより大きくなる波長は、330nm以上であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項1又は2の構成において、前記各線状部の幅の平均値をwとしたとき、前記t<Tの部分においては、t/T>0.0159w+0.3735の関係であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、前記請求項1、2又は3の構成において、前記格子は、前記透明基板の表面に沿った方向であって前記線状部の長さ方向に垂直な方向で見た際、広い距離Tを隔てて二つの前記線状部が並んでいる部分が連続している箇所を有しない。
また、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、光配向装置であって、光源と、請求項1乃至4いずれかに記載のグリッド偏光素子とを備えており、グリッド偏光素子は、光配向用の膜材が配置される照射領域と光源との間に配置されているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項6記載の発明は、透明基板と、透明基板上に設けられた縞状の格子とより成るグリッド偏光素子を用い、格子の材質において屈折率実部nが消衰係数kより大きくなる波長の光を偏光させる偏光方法であって、
格子は、アモルファス状のシリコンで形成されており、
格子を構成する各線状部において一方の側の隣りの線状部との距離をt、他方の側の隣りの線状部との距離をTとしたとき、格子は、実質的にt<Tである部分を周期的に有している。
また、上記課題を解決するため、請求項7記載の発明は、前記請求項6の構成において、前記屈折率実部nが消衰係数kより大きくなる波長は、330nm以上であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項8記載の発明は、前記請求項6又は7の構成において、前記各線状部の幅の平均値をwとしたとき、前記t<Tの部分においては、t/T>0.0159w+0.3735の関係であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項9記載の発明は、透明基板と、透明基板上に設けられた縞状の格子とより成り、格子を構成する各線状部において一方の側の隣りの線状部とのギャップの距離をt、他方の側の隣りの線状部とのギャップの距離をTとしたとき、格子は、実質的にt<Tである部分を周期的に有しているグリッド偏光素子を製造するグリッド偏光素子製造方法であって、
透明基板上に中間薄膜を作成する中間薄膜作成工程と、
中間薄膜をパターニングして多数の中間線状部から成る縞状とするリソグラフィ工程と、
リソグラフィ工程で縞状とされた中間薄膜の各溝の側面に格子用薄膜を作成する格子用薄膜作成工程と、
中間薄膜を除去して格子用薄膜により前記各線状部を形成する中間薄膜除去工程とを有しており、
リソグラフィ工程は、前記距離tのギャップが形成される位置に当該距離tに相当する幅L1で各中間線状部を形成するとともに、各中間線状部の離間間隔を、前記距離Tに前記線状部の幅を加えた距離L2とする工程であるという構成を有する。
以下に説明する通り、本願の各請求項の発明によれば、格子の材質において屈折率実部nが消衰係数kより大きくなる波長の光を偏光させるグリッド偏光素子であって、格子がアモルファス状のシリコンで構成され、格子を構成する各線状部において一方の側の隣りの線状部との距離をt、他方の側の隣りの線状部との距離をTとしたとき、格子は、実質的にt<Tである部分を周期的に有しているので、透過率を大きく低下させることなく消光比を向上させることができる。このため、より質の良い偏光光を照射することができる。
また、請求項4記載の発明によれば、上記効果に加え、広い離間間隔Tで線状部が並んでいる部分が連続している箇所を有しないので、消光比が低下してしまうことがない。
また、請求項5記載の発明によれば、上記効果に加え、質の良い偏光光を高いエネルギーで照射しながら光配向が行えるので、良質な光配向膜を高い生産性で得ることができるようになる。
また、請求項9記載の発明によれば、リソグラフィ工程において、距離tのギャップが形成される位置に当該距離tに相当する幅L1で各中間線状部を形成するとともに、各中間線状部の離間間隔を、距離Tに線状部の幅を加えた距離L2とするので、基本性能の優れたグリッド偏光素子を容易に製造することができる。
本願発明の実施形態に係るグリッド偏光素子を模式的に示した斜視概略図である。 発明者らが行った実験において作成されたアモルファスシリコンの光学定数について示した概略図である。 実施形態のグリッド偏光素子における電磁波の伝搬状況をシミュレーションした結果の図である。 図2に光学定数を示すアモルファスシリコンにおいて254nmを使用波長とした場合に偏在比t/Tに対して透過率及び消光比がどのようになるかをシミュレーションした結果を示す図である。 アルミの光学定数について示した図である。 図5に光学定数を示すアルミを格子2の材質として採用した場合に偏在比t/Tを変化させると透過率及び消光比がどのようになるかをシミュレーションした結果を示す図である。 実施形態のグリッド偏光素子において消光比が向上する理由について模式的に示した斜視概略図である。 x方向磁界成分Hxの波打ちを確認したシミュレーションの結果を示す図である。 x方向磁界成分Hxの波打ち(回転)により新たに電界Eyが発生する様子を模式的に示した正面断面概略図である。 アモルファスシリコン製の格子2を使用したグリッド偏光素子の最適な構造について検討した結果の図である。 実施形態のグリッド偏光素子の製造方法について示した概略図である。 実施形態のグリッド偏光素子の別の製造方法について示した概略図である。 図11の製造方法により製造したグリッド偏光素子と図12の製造方法により製造したグリッド偏光素子との形状の違いについて示した概略図である。 実施形態のグリッド偏光素子の使用例を示したものであって、グリッド偏光素子を搭載した光配向装置の断面概略図である。
次に、本願発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。
図1は、本願発明の実施形態に係るグリッド偏光素子を模式的に示した斜視概略図である。図1に示すグリッド偏光素子は、透明基板1と、透明基板1上に設けられた格子2とから主に構成されている。実施形態の偏光素子は、ワイヤーグリッド偏光素子に類似した構造を有するが、後述するように格子2は導電体(ワイヤー)ではないので、単にグリッド偏光素子と呼ぶ。
透明基板1は、使用波長(偏光素子を使用して偏光させる光の波長)に対して十分な透過性を有するという意味で「透明」ということである。この実施形態では、紫外域の光を使用波長として想定しているので、透明基板1の材質としては石英ガラス(例えば合成石英)が採用されている。
格子2は、図1に示すように、平行に延びる多数の線状部21より成る縞状のものである。各線状部21は、アモルファス状のシリコンで形成されている。そして、格子2において、各線状部21は偏在している。即ち、各線状部21において一方の側の隣りの線状部21との距離をt、他方の側の隣りの線状部21との距離をTとしたとき、実質的にt<Tである部分を周期的に有している。以下、説明の都合上、t/Tを偏在比と呼ぶ。
上記説明において、「実質的にt<Tである部分」とは、一方の側の離間距離tが他方の側の離間距離Tと実質的に異なるという意味である。「実質的に」とは、製造上のばらつきで発生する距離の相違は含まない趣旨であり、後述する作用が発揮されるよう意図的にt≠Tとするという趣旨である。
また、「周期的」というのは、ランダムではないという程度の意味である。t≠Tが製造上のばらつきによって生じる場合はランダムということになるが、後述する作用が発揮されるように意図的にt≠Tとするのであり、従って、周期的となる。尚、この場合の周期的とは、透明基板1の表面に沿って格子2の長さ方向に垂直な方向で見た際にt≠Tの部分が周期的に存在しているということである。
このような実施形態のグリッド偏光素子の構成は、可視短波長域から紫外域にかけての領域(以下、短波長領域と総称する)においてより高い消光比と透過率が得られるグリッド偏光素子の構成はどのようなものであるかについて発明者らが鋭意研究を行った成果である。
発明者らは、短波長領域において消光比と透過率が得られるグリッド偏光素子、特に格子2の構造や材料について鋭意研究を行った結果、従来のワイヤーグリッド偏光素子とは異なる考え方に基づいて格子2の材料や構造を選定することが有効であることが判ってきた。
従来のワイヤーグリッド偏光素子は、反射型グリッド偏光素子とも呼べるもので、格子に反射率の高い金属を使用し、格子の長さ方向に電界成分を持つ直線偏光光を反射させることで透明基板1を透過させないようにするものである。このような考え方のグリッド偏光素子では、前述したように、より短い波長領域では消光比や透過率といった基本性能の向上に限界が生じている。
本願の発明者らは、このような従来のグリッド偏光素子の考え方とは異なり、吸収型グリッド偏光素子ともいうべき考え方を想到するに至った。吸収型とはいっても、可視光用の偏光フィルム等で見られるような高分子による光の吸収を利用するというようなものではなく、電磁誘導現象による光の減衰を利用するものである。
周知のように、金属のような導電性の媒質における光の伝搬においては、屈折率は複素屈折率として取り扱われる。複素屈折率を通常の屈折率と区別するため、n’とすると、複素屈折率n’は、以下の式1で表される。
Figure 2015018016

式1において、nは複素屈折率の実部(以下、屈折率実部という)、kはいわゆる消衰係数である。発明者らが想到するに至った電磁誘導現象による光の減衰を利用したグリッド偏光素子は、消衰係数kに比べて屈折率実部nが大きく、不均等なグリッド構造を採用した場合に得られる。
まず、実施形態のグリッド偏光素子で格子材質として使用されているアモルファスシリコンの複素屈折率と、比較例としてのアルミの複素屈折率について説明する。図2は、発明者らが行った実験において作成されたアモルファスシリコン膜の光学定数(屈折率実部n、消衰係数k)について示した概略図である。
図2に示す光学定数のアモルファスシリコン膜は、スパッタリングにより石英製の透明基板1上に作成されたもので、成膜温度は25℃、膜厚は100nm程度である。図2に示すように、アモルファスシリコンは、330nm程度の波長を境にnとkの大小が逆転する。即ち、330nm程度より短い波長域では屈折率実部nは消衰係数kよりも小さいが、330nm以上の波長域ではnがkより大きくなる。n>kの関係は、400nmまでの紫外領域で変わらず、また図示は省略されているが、400nmより長く450nmを越えた可視領域でも同様である。
発明者らが想到するに至った吸収型グリッド偏光素子は、n>kの関係において有効に機能する。即ち、図2に光学定数を示すアモルファスシリコンでは、330nmより長波長側で使用されたとき、有効に機能する。330nm以上の範囲で任意の波長を選択し得るが、一例として365nmを使用波長とした場合について説明する。365nmにおいて、アモルファスシリコンは、n=4.03、k=3.04である。
発明者らは、このようなn及びkを有するアモルファスシリコンを格子2の材質とした場合、透過率や消光比がどのようになるかシミュレーションを行った。以下、この結果について説明する。
図3は、実施形態のグリッド偏光素子における電磁波の伝搬状況をシミュレーションした結果の図である。図3では、図2に示すシリコン薄膜により図1に示すグリッド偏光素子を構成した場合を仮想したものであり、偏在比t/Tを色々と変えた場合に透過率及び消光比がどのように変化するかがシミュレーション解析されている。図3中の(1)は透過率を示し、(2)は消光比を示す。図3のシミュレーションでは、RCWA(Rigorous Coupled-Wave Analysis)法が用いられており、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)が配布しているソフトウェア(http://physics.nist.gov/Divisions/Div844/facilities/scatmech/html/grating.htm)が使用され、各t/Tにおける透過率及び消光比が算出された。
図2に示すように屈折率実部nや消衰係数kは波長によって異なる値となるが、前述したように波長は365nmであり、n=4.03、k=3.04とした。誘電率や透磁率については、このn及びkから予め計算して代入した。また、格子2の幅Wは10〜30nmの間で5nm間隔で変化させたものの、高さは170nmで一定とした。また、10〜30nmのそれぞれの格子幅Wにおいて、偏在比t/Tを変化させた。具体的には、偏在比t/T=1の時にt=T=90nmであることを起点とし、t+T=180nmを常に満たすように、tを小さく、Tを大きくさせることで、t/Tを変化させた。
図3(1)では、t/T=1のとき(偏在していない場合)の透過率を1とし、これに対する相対値として、t/Tを1未満とした場合の透過率が示されている。図3(2)の消光比も同様であり、t/T=1のときの値を1とした場合の相対値で示されている。
図3(1)に示すように、t/Tを1未満とするとt/T=1の場合に比べて透過率は低下するものの、10〜30nmの格子幅Wにおいて、t/T=1〜0.3程度の範囲であれば、透過率の大きな低下はない。
一方、図3(2)に示すように、消光比については、格子幅wが25nm以下の条件において、t/Tを1未満とすることでt/T=1の場合に比べて著しく向上することが確認される。
次に、比較例として、波長330nm未満の場合について説明する。例えば、図2において、波長が254nmの場合、n<kとなる。このようなn及びkの条件下でアモルファスシリコン製の格子2より成るグリッド偏光素子を構成した場合、透過率や消光比がどのようになるか同様にシミュレーションを行った。この結果が、図4に示されている。図4は、図2に光学定数を示すアモルファスシリコンにおいて254nmを使用波長とした場合に偏在比t/Tに対して透過率及び消光比がどのようになるかをシミュレーションした結果を示す図である。同様に、図4(1)に透過率が示され、(2)には消光比が示されている。格子2の幅は同様に10〜30nmで5nm刻みで変化させ、高さは170nmで一定とした。
図4(1)に示すように、波長254nmの条件(n<kの条件)の場合、10〜20nmの格子幅Wにおいて透過率が若干向上することが確認されるが、他の格子幅wでは透過率は若干低下する。また、消光比については、いずれの格子幅Wの場合にも、t/Tを1より小さくすると激減していく。消光比の低下は、透過率の向上が一部確認された偏在比t/Tの小さい領域で顕著である。つまり、n<kの条件の場合、格子2を偏在化させても消光比は何ら向上しないばかりかかえって激減することが確認された。このように、使用波長において格子2の光学定数がn<kの関係を有する場合、グリッド偏光素子の場合、格子2を偏在させても消光比が向上しないばかりかかえって低下してしまうのに対し、n>kの関係を有する場合、偏在化によって消光比を大きく向上させることができ、その場合でも透過率は大きくは低下しない。
また、別の比較例として、従来使用されているアルミ製の格子より成るグリッド偏光素子について説明する。図5は、アルミの光学定数について示した図であり、Aleksandar D. Raki▲c▼. Algorithm for the determination of intrinsic optical constants of metal films: application to aluminum, Appl. Opt. 34, 4755-4767 (1995)に示されたデータに基づいて作成したものである。図5に示すように、アルミの場合、同様の短波長領域において屈折率実部nは消衰係数kに比べ常に小さい。
図6は、図5に光学定数を示すアルミを格子2の材質として採用した場合に偏在比t/Tを変化させると透過率及び消光比がどのようになるかをシミュレーションした結果を示す図である。同様に、図6(1)に透過率が示され、(2)には消光比が示されている。使用波長は254nmが想定されており、この波長において得られるものとして、屈折率実部n=0.183、消衰係数k=2.93とした。格子2の幅は同様に10〜30nmで5nm刻みで変化させ、高さは170nmで一定とした。
図6(1)に示すように、アルミより成る格子2の場合、10〜20nmの格子幅Wにおいて透過率が若干向上することが確認される。透過率は、偏在比t/Tがより小さい場合においてより高く、最大で40%程度である。しかしながら、図6(2)に示すように、消光比については、いずれの格子幅Wの場合にも、t/Tを1より小さくすると激減していく。消光比の低下は、透過率の向上が一部確認された偏在比t/Tの小さい領域で顕著である。即ち、格子2の材質をアルミとする場合も、格子2を偏在させると肝心の消光比が低下してしまい、透過率の向上と消光比の向上とが両立しない。
このように、格子2の偏在化による消光比向上の効果は、格子2の材質においてn>kの条件が成立する場合に得られる。n>kである格子2を有する実施形態のグリッド偏光素子において、消光比の向上が見られる理由について、推測できる事項を以下に説明する。図7は、実施形態のグリッド偏光素子において消光比が向上する理由について示した模式的に示した斜視概略図である。
前述したように、消光比は、s偏光光の強度(Is)に対するp偏光光の強度(Ip)の比であるから、消光比を高くするには、s偏光光が偏光素子を透過できないようにすれば良く、ここでは主としてs偏光光の挙動について考える。
図7において、便宜上、光は紙面上の上から下に伝搬するものとし、この方向をz方向とする。また、格子2の延びる方向をy方向とし、従ってs偏光光(図5にLsで示す)は、電界成分Eyを持つ。このs偏光光の磁界成分(不図示)はx方向となる(Hx)。
このようなs偏光光がグリッド偏光素子の格子2にさしかかると、s偏光光の電界Eyは、格子2の誘電率によって弱められる。一方、格子2の間の媒質は、空気である場合が多いが、一般的に格子2より誘電率が小さいので、格子2の間の空間では電界Eyは格子2内ほどは弱められない。
この結果、x−y平面内において電界Eyの回転成分が生じる。そして、ファラデーの電磁誘導に対応する以下のマクスウェル方程式(式2)により、このx−y平面での回転の強さに応じて、z方向において二つの互いに逆向きの磁界Hzが誘起される。
Figure 2015018016

即ち、格子2間の中央の電界Eyの最も高いところを境に、一方の側ではHzは光の伝搬方向前方に向き、他方の側ではHzは後方を向く。ここで、図7では省略されているが、x方向の磁界HxはEyと同位相で、x軸負の側を向いて存在している。このx方向磁界成分Hxは、生成されたz方向成分Hzに引っ張られ、波打つように変形する。
図8は、このx方向磁界成分Hxの波打ちを確認したシミュレーションの結果を示す図である。図8は、同様に格子2の材質をアモルファスシリコンとし波長365nmでの光学定数(n=4.03、k=3.04)でシミュレーションを行ったものである(n>k)。図8では、格子2の各線状部21の幅は15nm、各線状部21の間隔は90nmで一定、各線状部21の高さは170nmとした。シミュレーションはFDTD(Finite-Difference Time-Domain)法に基づいており、使用したソフトウェアは、Mathworks社(米国マサチューセッツ州)のMATLAB(同社の登録商標)を用いた。
図8中、上側の濃い黒色の部分は電界Ezのマイナス成分、中程の淡い灰色の部分は電界Ezのプラス成分を示している。磁界は、ベクトル(矢印)で示されている。
図8に示すように、格子2にさしかかる前のs偏光光にはHz成分が無いためHx成分のみとなるが、格子2にさしかかる前述のHz成分の生成により、磁界がx−z面内で波打つことが確認できる。図8に示すように、磁界の波打ちは、時計回りの磁界の回転とも言える状況である。尚、図8では、y方向が光の伝搬方向であり、z方向が格子2の長さ方向となっており、図7とは異なる。
このような磁界成分Hxの波打ち(回転)が生じると、アンペール・マクスウェルの法則に対応するマクスウェル方程式(式3)により、さらに図7のy方向に電界が発生する。
Figure 2015018016

この様子を図9において模式的に示す。図9は、x方向磁界成分Hxの波打ち(回転)により新たに電界Eyが発生する様子を模式的に示した正面断面概略図である。
図9に示すように、x−z面内での磁界成分Hxの波打ち(回転)により、格子2内では図9の紙面手前側に向いた電界Eyが発生し、格子2と格子2の間においては紙面奥側に向いた電界Eyが発生する。この場合、入射したs偏光光の元の電界Eyは紙面手前側に向いているから、格子2間の電界は、上記磁界の回転により打ち消され、波動が分断するように作用する。結果として、電界Eyが格子2内に局在し、格子2の材質に応じた吸収によりs偏光光のエネルギーが格子2内を伝播しながら消失していく。
一方、p偏光光については、電界成分はx方向に向いているが(Ex)、y方向で見たとき、誘電率の分布は一様であるため、前述したような電界の回転成分は実質的に生じない。従って、s偏光光のような電界の格子2内の局在化、格子2内での減衰は、p偏光光に生じない。つまり、s偏光光について磁界成分Hxの波打ち(回転)を生じさせることで電界Eyを格子2内に局在させ、格子2内での吸収によりs偏光光を選択的に減衰させていくのが、この実施形態のグリッド偏光素子の動作原理である。このようなs偏光光における電界Eyの局在化は、格子2を偏在化させ、格子2間の間隔を部分的に狭くすることで効率良く達成でき、これによって消光比を高めることができるものと推測される。図3に示す消光比の向上は、このようなメカニズムによるものと考えられる。
また、上記のような電界Eyの局在化は、屈折率実部nが消衰係数kよりも小さい場合には、実質的に生じない。屈折率実部nと消衰係数kは、物理定数εやμを使って表すと、以下の式4のようになる。
Figure 2015018016

式4から、n<kということは、負の誘電率を持つということになる。このことは、波動が内部に入っていけないことを意味し、上記の場合には格子2内に電界が形成されないことを意味する。従って、上記のような電界の局在化は実質的に生じない。その一方、格子2を偏在化させることで格子間隔が広い場所が生じると、s偏光光がその場所を通り抜けるようにして伝搬し易くなり、結果的に消光比が大きく低下してしまう。図4や図6に示す消光比の激減は、このような状況を示しているものと推測される。
図10は、このようなアモルファスシリコン製の格子2を使用したグリッド偏光素子の最適な構造について検討した結果の図である。図3(2)に示すように、偏在比t/Tを1から小さくしていくと(偏在させていくと)、ただちに消光比が向上する。消光比はあるt/Tでピークとなり、その後は下降する。そして、あるt/Tを境に消光比は相対値1より小さくなる。即ち、偏在させない場合に比べて消光比が小さくなる。従って、消光比が相対値1を下回る際のt/Tの値(以下、臨界偏在比と呼ぶ)以上の偏在比となっていれば良いことになる。
図10は、この臨界偏在比をプロットした図である。図10に示す直線は、各マーカーについて最小二乗法を適用して引いた直線である。ここに示すように、t/T>0.0159w+0.3735としておけば、消光比の向上が見込めることになる。そして、図3(1)を参照すれば解るように、この範囲では透過率は殆ど低下しない。即ち、消光比と透過率とが両立したグリッド偏光素子が得られる。
次に、実施形態のグリッド偏光素子の製造方法について説明する。以下の説明は、グリッド偏光素子製造方法の発明の実施形態の説明でもある。
図11は、実施形態のグリッド偏光素子の製造方法について示した概略図である。実施形態の製造方法では、まず、図11(1)に示すように、透明基板1上に中間薄膜3を作成する。中間薄膜3は、格子用の薄膜を作成する際のベースになる薄膜である。中間薄膜3は、最終的には除去されるものであるため、特に材料については制限がない。形状安定性が良く、エッチングの際に迅速に除去可能であれば良い。例えば、フォトレジストなどの有機材料、カーボンなどが中間薄膜3の材質として選定される。
次に、図11(2)に示すように、フォトリソグラフィを行って中間薄膜3をパターニングする。即ち、フォトレジストの全面塗布と、露光、現像、エッチングを行って中間薄膜3をパターニングする。パターニングは、中間薄膜3を、紙面垂直方向に延びた多数の線状部(以下、中間線状部という)31から成る縞状とするものである。この際、各中間線状部31の幅L1やその離間間隔L2は、最終的に作成される格子2の各線状部21の間隔t,Tを決めるものである。
次に、図11(3)に示すように、各中間線状部31により形成される溝の側面に中間薄膜4を作成する。格子用薄膜4は、溝の側面のみに作成すれば足りるが、通常は、全面を覆うようにして全体に格子用薄膜4が作成される。格子用薄膜4は、格子2の材料即ちシリコンより成る薄膜であり、例えばスパッタリングで作成される。格子用薄膜4の作成後、格子用薄膜4の異方性エッチングを行う。異方性エッチングは、透明基板1の厚さ方向のエッチングである。このエッチングにより、図11(4)に示すように中間線状部31の両側壁に格子用薄膜4が残留した状態となる。
その後、中間薄膜3の材料のみエッチングできるエッチャントを使用してエッチングを行い、各中間線状部31をすべて除去する。これにより、シリコン製の各線状部21より成る格子2が透明基板1上に形成された状態となり、実施形態のグリッド偏光素子が得られる。得られたグリッド偏光素子は、所定の偏在比t/Tを持ち、この値になるように格子幅Wに応じて各中間線状部31の寸法L1,L2が決定される。
所定の偏在比t/Tを持つグリッド偏光素子の製造方法については、図11に示す方法の他、別の方法があり得る。この点について、図12に使用して説明する。図12は、実施形態のグリッド偏光素子の別の製造方法について示した概略図である。
図12に示す製造方法でも、透明基板1に中間薄膜3を作成し、フォトリソグラフィを行って中間薄膜3をパターニングする。この際、図11に示す方法とは、中間薄膜3のパターニングの仕方が異なっている。
図11では、最終的な製品において狭い方の幅tのギャップが形成される位置に当該幅tに相当する幅L1で各中間線状部31を形成する。そして、各中間線状部31の離間間隔を、広い方のギャップの幅Tに線状部21の幅(格子幅W)を加えた間隔L2とする。一方、図12に示す方法では、広い方の幅Tのギャップが形成される位置に当該幅Tに相当する幅L1で各中間線状部31を形成する。そして、各中間線状部31の離間間隔を、狭い方のギャップの幅tに線状部21の幅を加えた間隔L2とする。
上記の点以外は、実質的に同様であり、格子用薄膜4の作成(図12(3))、格子用薄膜4の異方性エッチング(図12(4))、各中間線状部31の除去(図12(5))を行って透明基板1上に格子2を形成する。このような方法によっても、上記実施形態のグリッド偏光素子の製造が可能である。
図11の製造方法と図12の製造方法とは、技術的に等価であるが、製造の容易性や、格子2の寸法精度、製品の基本性能などの点では、図11に示す方法の方が有利である。図11(3)と図12(3)とを比べると解るように、格子用薄膜4を作成する際、各中間線状部31で形成された溝のアスペクト比は、図12の製造方法の方が図11の製造方法に比べて高い。アスペクト比の高い溝の内面の膜作成は一般的に困難で、溝の深い部分で膜厚が薄くなり易い。
また、格子用薄膜4の異方性エッチングにおいても、図12(4)の場合には図11(4)に比べてアスペクト比の高い溝の底面を異方性エッチングしなければならい。アスペクト比の高い溝の底面に選択的にエッチャントを到達させることは一般的に困難で、底面で格子用薄膜4が残留し易い。底面で格子用薄膜4が残留すると、前述した説明から解るように、グリッド偏光素子の消光比や透過率とった基本性能の低下につながる。
尚、図11の製造方法と図12の製造方法とでは、出来上がったグリッド偏光素子において格子2の形状が若干異なる。この点について、図13を使用して説明する。図13は、図11の製造方法により製造したグリッド偏光素子と図12の製造方法により製造したグリッド偏光素子との形状の違いについて示した概略図である。
図13には、実施形態のグリッド偏光素子の製造の際の格子用薄膜4の異方性エッチングについてより詳細に示されている。このうち、図13(1−1)は図11に示す製造方法におけるもの、(2−1)は図12に示す製造方法におけるものである。
格子用薄膜4の異方性エッチングでは、溝の底部での格子用薄膜4の残留を無くすため、多少過剰なエッチング(オーバーエッチング)をする場合が多い。異方性エッチングは、プラズマ中でのイオンを電界で引き込むことで行われるが、溝の開口の縁の部分はチャージアップされ易く、電界によって異方性を与えつつも縁の部分は強いイオン衝撃を受け易い。このため、図13に示すように、格子用薄膜4は、溝の開口の縁の部分で斜めに削られた断面形状となり易い。
このようなことから、出来上がったグリッド偏光素子の格子2は、各線状部21の上面がテーパ面となる。この際、図13(1−2)に示すように、図11の製造方法では、各線状部21の上面は、広い間隔Tの側のギャップに向けて徐々に低くなるテーパ面であるのに対し、図12に示す製造方法では、図13(2−2)に示すように、各線状部21の上面は、狭い間隔tの側のギャップに向けて徐々に低くなるテーパ面となる。このような各線状部21の断面形状の違いから、図11の製造方法によったのか、図12の製造方法によったのかを識別することができる。
次に、このようなグリッド偏光素子の使用例について説明する。図14は、実施形態のグリッド偏光素子の使用例を示したものであって、グリッド偏光素子を搭載した光配向装置の断面概略図である。
図14に示す装置は、前述した液晶ディスプレイ用の光配向膜を得るための光配向装置であり、対象物(ワーク)10に偏光光を照射することで、ワーク10の分子構造が一定の方向に揃った状態とするものである。従って、ワーク10は光配向膜用の膜(膜材)であり、例えばポリイミド製のシートである。ワーク10がシート状である場合、ロールツーロールの搬送方式が採用され、搬送の途中で偏光光が照射される。光配向用の膜材で被覆された液晶基板がワークとなることもあり、この場合には、液晶基板をステージに載せて搬送したり、又はコンベアで搬送したりする構成が採用される。
図14に示す装置は、光源5と、光源5の背後を覆ったミラー6と、光源5とワーク6との間に配置されたグリッド偏光素子7とを備える。グリッド偏光素子7は、前述した実施形態のものである。
多くの場合、光配向には紫外線の照射が必要なことから、光源5には高圧水銀ランプのような紫外線ランプが使用される。光源5は、ワーク10の搬送方向に対して垂直な方向(ここでは紙面垂直方向)に長いものが使用される。
グリッド偏光素子7は、前述したように、格子2の長さを基準にしてp偏光光を選択的に透過させるものである。従って、光配向を行う方向にp偏光光の偏光軸が向くよう、ワーク10に対してグリッド偏光素子7が姿勢精度良く配置される。
尚、グリッド偏光素子は、大型のものを製造するのが難しいため、大きな領域に偏光光を照射する必要がある場合、複数のグリッド偏光素子を同一平面上に並べた構成が採用される。この場合、複数のグリッド偏光素子を並べた面は、ワーク10の表面と並行とされ、各グリッド偏光素子における格子の長さ方向がワークに対して所定の向きとなるように各グリッド偏光素子が配置される。
上述した実施形態のグリッド偏光素子は、格子2はアモルファス状のシリコンで形成されていて使用波長において屈折率実部nが消衰係数kより大きいので、透過率を低下させることなく消光比を向上させることができる。このため、より質の良い偏光光を照射することができる。尚、格子幅wは、製造上のばらつきその他の理由により各線状部21によって異なるものになる場合、上記式に適用する際、各線状部21の幅の平均値を適用することになる。
そして、このようなグリッド偏光素子を搭載した光配向装置は、消光比の高いグリッド偏光素子を使用しているので、高品質の光配向処理を行うことが可能となり、高品質の光配向膜を得ることができる。このため、高画質のディスプレイの製造に大きく貢献できる。
尚、実施形態のグリッド偏光素子の構造において、t≠Tとなっている部分が周期的に存在すると説明したが、距離tの部分と距離Tの部分とが交互に存在している構造(図1に示す構造)は、その一例である。周期的な格子の偏在構造は、これ以外にも多く考えられる。但し、広い離間間隔Tで線状部21が並んでいる部分が連続することは好ましくない。s偏光光がその部分で透過し易くなり、消光比が低下してしまうからである。格子間隔のパターンをt(狭い)、T(広い)で表すと、好ましい他の一例として、ttTttTttT…や、ttTtTttTtT…等が挙げられる。この例も含め、本願発明は、t=Tとなっている部分を含むことを排除するものでない。即ち、全ての箇所においてt≠Tとすることは必須要件ではない。但し、消光比向上の効果を得る観点から、格子の全領域のうち半分以上の領域においてt≠Tとなっていることが好ましい。
また、上述した実施形態では、使用波長は330nm以上の紫外線(例えば365nm)であったが、使用波長が400nm以上(可視光)である場合にも本願発明のグリッド偏光素子を使用することは可能である。例えば、400〜450nm程度の紫外域に近い可視域においても好適に使用することができる。
1 透明基板
2 格子
21 線状部
3 中間薄膜
4 格子用薄膜
5 光源
6 ミラー
7 グリッド偏光素子
10 ワーク

Claims (9)

  1. 透明基板と、透明基板上に設けられた縞状の格子とより成り、格子の材質において屈折率実部nが消衰係数kより大きくなる波長の光を偏光させるグリッド偏光素子であって、
    格子は、アモルファス状のシリコンで形成されており、
    格子を構成する各線状部において一方の側の隣りの線状部との距離をt、他方の側の隣りの線状部との距離をTとしたとき、格子は、実質的にt<Tである部分を周期的に有していることを特徴とするグリッド偏光素子。
  2. 前記屈折率実部nが消衰係数kより大きくなる波長は、330nm以上であることを特徴とするグリッド偏光素子。
  3. 前記各線状部の幅の平均値をwとしたとき、前記t<Tの部分においては、t/T>0.0159w+0.3735の関係であることを特徴とする請求項1又は2記載のグリッド偏光素子。
  4. 前記格子は、前記透明基板の表面に沿った方向であって前記線状部の長さ方向に垂直な方向で見た際、広い距離Tを隔てて二つの前記線状部が並んでいる部分が連続している箇所を有しないことを特徴とする請求項1、2又は3記載のグリッド偏光素子。
  5. 光源と、請求項1乃至4いずれかに記載のグリッド偏光素子とを備えており、グリッド偏光素子は、光配向用の膜材が配置される照射領域と光源との間に配置されていることを特徴とする光配向装置。
  6. 透明基板と、透明基板上に設けられた縞状の格子とより成るグリッド偏光素子を用い、格子の材質において屈折率実部nが消衰係数kより大きくなる波長の光を偏光させる偏光方法であって、
    格子は、アモルファス状のシリコンで形成されており、
    格子を構成する各線状部において一方の側の隣りの線状部との距離をt、他方の側の隣りの線状部との距離をTとしたとき、格子は、実質的にt<Tである部分を周期的に有していることを特徴とする偏光方法。
  7. 前記屈折率実部nが消衰係数kより大きくなる波長は、330nm以上であることを特徴とする偏光方法。
  8. 前記各線状部の幅の平均値をwとしたとき、前記t<Tの部分においては、t/T>0.0159w+0.3735の関係であることを特徴とする請求項6又は7記載の偏光方法。
  9. 透明基板と、透明基板上に設けられた縞状の格子とより成り、格子を構成する各線状部において一方の側の隣りの線状部とのギャップの距離をt、他方の側の隣りの線状部とのギャップの距離をTとしたとき、格子は、実質的にt<Tである部分を周期的に有しているグリッド偏光素子を製造するグリッド偏光素子製造方法であって、
    透明基板上に中間薄膜を作成する中間薄膜作成工程と、
    中間薄膜をパターニングして多数の中間線状部から成る縞状とするリソグラフィ工程と、
    リソグラフィ工程で縞状とされた中間薄膜の各溝の側面に格子用薄膜を作成する格子用薄膜作成工程と、
    中間薄膜を除去して格子用薄膜により前記各線状部を形成する中間薄膜除去工程とを有しており、
    リソグラフィ工程は、前記距離tのギャップが形成される位置に当該距離tに相当する幅L1で各中間線状部を形成するとともに、各中間線状部の離間間隔を、前記距離Tに前記線状部の幅を加えた距離L2とする工程であることを特徴とするグリッド偏光素子製造方法。
JP2013143119A 2013-07-09 2013-07-09 グリッド偏光素子、光配向装置、偏光方法及びグリッド偏光素子製造方法 Active JP5867460B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013143119A JP5867460B2 (ja) 2013-07-09 2013-07-09 グリッド偏光素子、光配向装置、偏光方法及びグリッド偏光素子製造方法
TW103119352A TWI594026B (zh) 2013-07-09 2014-06-04 Grid polarizing element, optical alignment device, polarizing method and manufacturing method of grid polarizing element
CN201410305311.9A CN104280808B (zh) 2013-07-09 2014-06-30 栅偏振元件、光取向装置、偏振方法及栅偏振元件制造方法
KR1020140085124A KR101799141B1 (ko) 2013-07-09 2014-07-08 그리드 편광 소자, 광 배향 장치, 편광 방법 및 그리드 편광 소자 제조 방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013143119A JP5867460B2 (ja) 2013-07-09 2013-07-09 グリッド偏光素子、光配向装置、偏光方法及びグリッド偏光素子製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015018016A true JP2015018016A (ja) 2015-01-29
JP5867460B2 JP5867460B2 (ja) 2016-02-24

Family

ID=52255864

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013143119A Active JP5867460B2 (ja) 2013-07-09 2013-07-09 グリッド偏光素子、光配向装置、偏光方法及びグリッド偏光素子製造方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP5867460B2 (ja)
KR (1) KR101799141B1 (ja)
CN (1) CN104280808B (ja)
TW (1) TWI594026B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017044793A (ja) * 2015-08-25 2017-03-02 大日本印刷株式会社 偏光子
JP2018097224A (ja) * 2016-12-14 2018-06-21 ウシオ電機株式会社 グリッド偏光素子及びグリッド偏光素子製造方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105652507B (zh) * 2016-02-29 2019-11-29 广东小天才科技有限公司 镀膜偏光显示屏、移动终端和镀膜偏光显示屏的生产方法
TWI702424B (zh) * 2017-10-24 2020-08-21 日商旭化成股份有限公司 影像顯示裝置、線柵偏光板及其製造方法、線柵偏光板之觀測方法、及、線柵偏光板之偏光軸方向之推定方法
CN110632783B (zh) * 2018-06-22 2021-05-18 深圳Tcl新技术有限公司 一种量子点液晶面板及其制造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090231702A1 (en) * 2008-03-17 2009-09-17 Qihong Wu Optical films and methods of making the same
JP2010501085A (ja) * 2006-08-15 2010-01-14 エーピーアイ ナノファブリケーション アンド リサーチ コーポレーション 偏光子薄膜及びこの製作方法
JP2010186906A (ja) * 2009-02-13 2010-08-26 Opnext Japan Inc 半導体レーザ装置
JP5163825B1 (ja) * 2012-04-23 2013-03-13 ウシオ電機株式会社 偏光光照射装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005202104A (ja) * 2004-01-15 2005-07-28 Nikon Corp 偏光化素子の製造方法、偏光化素子、および画像投影装置の製造方法、並びに画像投影装置
JP4506412B2 (ja) * 2004-10-28 2010-07-21 ウシオ電機株式会社 偏光素子ユニット及び偏光光照射装置
JP4968165B2 (ja) * 2008-04-24 2012-07-04 ウシオ電機株式会社 光配向用偏光光照射装置
BR112014013560A2 (pt) * 2011-12-05 2017-06-13 Lg Chemical Ltd elemento de separação por polarização de raio ultravioleta, métodos para fabricar um elemento de separação por polarização de raio ultravioleta, e para irradiar luz, e, dispositivo de irradiação de luz

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010501085A (ja) * 2006-08-15 2010-01-14 エーピーアイ ナノファブリケーション アンド リサーチ コーポレーション 偏光子薄膜及びこの製作方法
US20090231702A1 (en) * 2008-03-17 2009-09-17 Qihong Wu Optical films and methods of making the same
JP2010186906A (ja) * 2009-02-13 2010-08-26 Opnext Japan Inc 半導体レーザ装置
JP5163825B1 (ja) * 2012-04-23 2013-03-13 ウシオ電機株式会社 偏光光照射装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017044793A (ja) * 2015-08-25 2017-03-02 大日本印刷株式会社 偏光子
JP2018097224A (ja) * 2016-12-14 2018-06-21 ウシオ電機株式会社 グリッド偏光素子及びグリッド偏光素子製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR20150006794A (ko) 2015-01-19
TWI594026B (zh) 2017-08-01
TW201510582A (zh) 2015-03-16
CN104280808A (zh) 2015-01-14
JP5867460B2 (ja) 2016-02-24
CN104280808B (zh) 2018-03-13
KR101799141B1 (ko) 2017-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Liang et al. Squeezing bulk plasmon polaritons through hyperbolic metamaterials for large area deep subwavelength interference lithography
JP5867460B2 (ja) グリッド偏光素子、光配向装置、偏光方法及びグリッド偏光素子製造方法
JP5929860B2 (ja) グリッド偏光素子製造方法
Algorri et al. Experimental demonstration of a silicon-slot quasi-bound state in the continuum in near-infrared all-dielectric metasurfaces
Liang et al. Achieving pattern uniformity in plasmonic lithography by spatial frequency selection
JP5867439B2 (ja) グリッド偏光素子及び光配向装置
Kuppe et al. Circular Dichroism in Higher‐Order Diffraction Beams from Chiral Quasiplanar Nanostructures
Yang et al. Deep subwavelength photolithography based on surface plasmon polariton resonance with metallic grating waveguide heterostructure
Jin et al. Negative index metamaterial at ultraviolet range for subwavelength photolithography
CN106068469B (zh) 栅偏振元件及光取向装置
JP6015869B2 (ja) グリッド偏光素子及び光配向装置
Bi et al. Fabrication of periodical structure and shape-induced modulating spectroscopy of Au nanoparticles
JP6225967B2 (ja) グリッド偏光素子及び光配向装置
Weber et al. High frequency binary amorphous silicon grating working as wire grid polarizer for UV applications
Chen et al. Performance analyses of plasmonic lithography
Wang et al. Tunable nano-pattern generation based on surface plasmon polaritons
CN102621800B (zh) 带辅助线条的双吸收层衰减相移掩模衍射场的计算方法
Ishihara et al. Nanophotolithography based on surface plasmon interference

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150601

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20150604

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20150724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5867460

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250