JP2015017983A - 熱分析における測定結果の評価方法、該方法の使用、並びに該方法を行うためのコンピュータユニット、コンピュータプログラム製品及びシステム - Google Patents

熱分析における測定結果の評価方法、該方法の使用、並びに該方法を行うためのコンピュータユニット、コンピュータプログラム製品及びシステム Download PDF

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Abstract

【課題】熱分析における測定結果(DSCsample;DATAsample)の評価方法を提供する。【解決手段】プログラム制御されたコンピュータユニットを使用することにより、測定結果と、コンピュータユニット内に予め記録したデータセットの少なくとも1つとの間における少なくとも1つの一致率を算出し、熱分析における測定曲線から予め抽出した作用データDATAsampleと、データセットにおける対応の記憶された作用データDATAref1との間の比較に基づく。【選択図】図9

Description

本発明は、熱分析の分野、特に熱分析における測定結果の評価方法に関する。
「熱分析」とは、既知若しくは未知の組成又は性質を有する試料を、制御状態での温度変化に晒す手法を指す。この場合の温度調整に際しては、試料における1つ以上の物理量が同時に測定され、温度依存的な測定信号として記録される。
これにより、熱分析における直接的な測定結果として、少なくとも1つの「測定曲線」が得られる。かかる測定曲線は、該当する測定信号、即ち該当する定量的な物理量を、調整温度の関数として示すものである。
熱分析で利用可能なタイプの測定又は測定信号は従来技術で周知されているため、ここでは詳しい説明は省くが、試料のいわゆるDCS信号(熱流量に対応)、質量又は質量変化及び長さ又は長さ変化を、これら利用可能な測定信号の一例として挙げておく。この測定手法の一般的な先行技術は、例えば特許文献1(独国特許第19825472号明細書)、特許文献2(独国特許出願公開第102009038343号明細書)及び特許文献3(独国特許第102012105101号明細書)に記載されている。
従来技術における熱分析の測定結果の評価では、自動化の程度が比較的僅かである。基本的にはこの場合、使用者が自らの知識や経験に基づいて、物理的作用に起因する特徴的な信号変化を、該当する測定曲線変化の中で先に把握し定量化しなければならない。測定曲線で生じる特徴的な作用には、例えば信号最大値、信号最小値又は信号ステップがある。測定曲線で生じるこれら作用の大部分は、転移、例えば試料の相転移又は反応に由来し、測定評価においては中心的な関心事項であることが多い。従来技術ではこの場合、特定の測定曲線点又は測定曲線領域、例えば信号最大値を使用者が自分で記録し、及び/又は、使用者が設定した領域の積分曲線を自分で算出するよう評価ソフトを設定する。
評価した測定曲線に関するその後の解釈は、やはり使用者の経験に基づいて行われる。例えばこの場合、未知の組成を有する試料に関して得られた測定曲線を、文献又は使用者の記憶にあって、しかも解釈が既に存在する類似の測定曲線と比較する。基本的には、未知の測定曲線の解釈は類推によって行われる。
このように、従来技術で実践されている熱分析における測定結果の評価は比較的複雑であるだけでなく、使用者の主観的な想定や決定によって評価結果が実質的に大きく影響を受けることになる。測定手法としての熱分析を、より複雑な技術工程(例えば物品の製造工程)に組み入れた場合にも、既知の方法に係る測定結果の評価は時間がかかるためにやはり極めて不利である。
独国特許第19825472号明細書 独国特許出願公開第102009038343号明細書 独国特許第102012105101号明細書
本発明の課題は、熱分析における測定結果の評価に関連して、新規でより簡単な方法を提供することである。この評価は、熱分析の新たな適用分野を開拓するために、又は既存の適用分野における熱分析の実用性を向上させるために、高い評価精度で、特に効率的、経済的及び迅速であることが望ましい。
本発明の第1態様によれば、この課題は、熱分析における測定結果を評価するための方法によって解決される。該方法では、プログラム制御されたコンピュータユニットを使用することにより、測定結果と、コンピュータユニット内に予め記録したデータセットの少なくとも1つとの間における少なくとも1つの一致率を算出し、その際にこの算出は、熱分析における測定曲線から予め抽出した作用データと、記録したデータセットにおける対応の作用データとの間の比較に基づいている。
本発明により、評価結果を、大幅に又は完全に自動化することが有利に可能である。この場合の評価では、該当する測定結果と、いわば基準測定結果(例えば、既知の試料における熱分析の測定結果)を表す、予め記録したデータセットとの間における(少なくとも)1つの「一致率」が提供される。
この一致率とは、該当する測定結果と、該当するデータセット、即ちデータセットが表す(実際の又は概念的な)測定結果との間における類似性の定量的な尺度のことを指す。
この用語「類似性」の意味は、例えば利用するプログラム制御(ソフトウェア)によって一定のものとして規定することができるし、又は使用者の入力によって可変のものとして解釈することもできる。これと同様のことは、類似性を定量化するための特定の方法、即ち一致率を算出するための特徴についても当てはまる。この後者の特定の方法についても、例えば一定のものとして規定することができるし、又は使用者の入力によって可変のものとすることができる。
本発明の趣旨は、熱分析における直接的な測定結果(即ち測定曲線)を、既知の測定曲線と比較することにあるのではなく、むしろ「測定曲線から予め抽出した作用データ」を、対応の作用データと比較することにある。
本発明における「作用データ」とは、熱分析において生じると共に、冒頭に述べた特徴的かつ局所的(即ち、比較的限定された温度範囲)に生じる信号変化の定量的な記載のことを指す。
このように、本発明に係る方法は、「作用に基づく」評価方法と称することができ、特に、熱分析における測定結果に関して利用した場合に多数の利点を有する。本発明が作用に基づくものであるという事実により、上述したような測定結果の評価に関して、高度な自動化が有利に可能になる。
従って、測定曲線をその作用(及び場合によって、以下に記載する「作用特徴」)に制限することは、本発明における高度な効率化及び迅速化をもたらすものである。この点は、実用の場面において、未知の測定曲線と、例えばデータセットとしてデータベース内に記録した既知の測定曲線との間における多数の一致率の算出を、実質的にはリアルタイムで、即ち本質的には該当する熱分析がまだ行われている間に可能にする。
作用に基づく比較は、未知の測定曲線に関して考慮すべき温度範囲(作用)の限定化を意味するものであると共に、測定曲線変化の残部又は該残部に含まれる他の作用に関わらず、該当する個々の作用に関して高品質な解釈を可能にする。
作用(及び場合によって特徴)に基づく本発明の方法では、入力変数として、問題になっている「測定曲線」(未処理信号)は必ずしも必要ではない。基本的には、測定結果として、上述した作用(及び場合によってその特徴)を把握していれば十分である。そのため、作用に関する文献情報又は文献値にのみ基づくデータセットも、コンピュータユニット内に有利に記録することができる。
一実施形態において、作用データは、DSC信号に関連しており、換言すれば局所的に生じるDSC信号における特徴的な変化の定量的な記載として見なすことが可能である。代替的には、試料に関して測定した他の物理量、特に、質量又は質量変化又は長さ又は長さ変化を評価することができる。更に、一変形において、作用データは、複数の(異なる)物理量に関する測定曲線における作用の定量的な説明を表すこともできる。
本発明の好適な実施形態において、作用データは、測定曲線中の少なくとも最小値、最大値及びステップを考慮する。更に、一変形においては、測定曲線中の折れ(kinks)も考慮する。
更に、他の変形においては、測定曲線変化における導関数中の最大値、最小値及びステップを考慮する。
好適には、コンピュータユニットは、多数(例えば20を超え、特に100を超える)の既知の作用データに関するデータセットを記録したメモリユニットを含む。これら記録したデータセットの数は、例えば、使用者の入力によって個々のデータセットを追加又は削除するために、目的に応じて異ならせることができる。特に、データセットを、コンピュータユニットのデータベース内に追加することが可能であり、また、これらデータセットは、必要な作用データを測定曲線から抽出することによって行い、更に、これら測定曲線は、既知の組成を有する試料への熱分析によって記録したものである。
一方では、該当する測定曲線から抽出し、他方では、該当するデータセットが規定する作用データの比較は、結果として、作用の類似性又は一致率の基準を提供し、従って対象の測定曲線(一方では、未知の測定曲線、他方では、データセットが表す実際の又は概念的な測定曲線)を提供する。
比較を行うためには、基本的には、従来既知のアルゴリズム、例えば数値又は分析アルゴリズム又は統計アルゴリズムを使用することができる。適切な数値アルゴリズムは、ニューラルネットワーク又はファジーロジックに基づくものとすることが可能であり、また、統計アルゴリズムは、最尤法原理に従って動作するものとすることが可能である。
上述したように、このようなアルゴリズムは、本発明の範囲内で、一定のものとして規定することができるし、又は使用者の入力によって、構造的及び/又は単に個々のパラメータ(例えば閾値等)に関して可変のものとすることができる。
本発明に係る評価方法の作用(及び場合によって、特徴)に基づく特徴により、上述した既知の比較アルゴリズムは、本発明の範囲内で、使用者の知識又は想定と有利に組み合わせることができる。この場合の組み合せでは、例えば、評価すべき測定結果が純物質の測定曲線に関するものであるか、又は多成分の測定曲線に関するものであるか否かを使用者が特定する。後者の場合、熱分析における測定曲線は、基にある純物質の重畳として表される。このように、使用者の入力は、利用する比較アルゴリズムを適合させるために有利に行うことができる。多成分アルゴリズムを使用した場合、算出された一致率は、例えば純物質の定量的な比率で表される。
熱分析に関する本発明の重要かつ他の利点は、利用する比較アルゴリズムを簡単に構成し、これにより異なる作用タイプ及び/又は該作用タイプの作用特徴における数字上の重みを異ならせ、従って異なる程度の重要性を割り当てることができることである。これら数字上の重みは、一定のものとして規定することができるし、又は使用者の入力によって可変のものとすることができる。このように、比較した測定曲線又は作用データの「類似性」における重要度は、有利に制御可能である。
使用者の入力によってアルゴリズムのパラメータが可変であることにより、異なるパラメータのセットを異なる課題に使用して、本発明の方法を異なる課題に関して最適に利用可能にするものである。
例えば、(部分的に)結晶化した試料における測定結果の評価をする場合には、ガラス転移に比べて吸熱融解作用により大きな重要度を割り当てることができる。なぜなら、部分的に結晶化した試料は、特に融解作用を生じるからである。これに対して、アモルフォス、即ち非結晶化試料の場合には、融解作用に比べてガラス転移に数学的により大きな重みを割り当てることができる。
上述したアルゴリズムのパラメータが可変であれば、評価方法を、限定可能なデータベース検索として利用できるという更なる利点がある。この場合、アルゴリズムのパラメータは、フィルタ基準として理解することができる。そのため、データベース内のデータセットが規定する測定曲線は、フィルタ基準に従って、ピンポイントで分類することが可能である。
例えば、(対応するDSC信号、即ち「発熱直下」を有する)DSC測定曲線における局所的な最大値によって生じる融解作用の全特性は、融解エンタルピを反映する対応の「融解ピーク」における面積(積分曲線)を除き、重要ではないものとして分類することができる。この場合、データバンク内のデータセットが表す測定曲線は、これら曲線における融解エンタルピの大きさに応じて分類及び配置することができる。
既に述べたように、比較するために利用する上述のアルゴリズムにおけるパラメータは、使用者によって変更可能である。代替的又は付加的には、このようなパラメータ変更は、自己学習式とすることができる。この場合に自己学習式とは、パラメータが例えばコンピュータユニットに記録したデータセットを考慮しつつ、例えば(利用するソフトウェア制御によってのみ)独立して変更することを指す。ただし、使用者による相互作用によっても、パラメータを間接的に変更することができる。この場合に相互作用とは、該当する測定曲線と、記録した測定曲線との間における類似性に関する判断、又は評価すべき測定曲線を、データセットに関して予め規定した好適には1つ以上のクラスへの(使用者が行う)割り当てに関する判断を指す。
本発明の実施形態において、各作用の作用データは、それぞれの特徴ベクトルとして表し、該特徴ベクトルのベクトル成分は、該当する作用における特定の特性を定量的に表すものとされている。
好適には、複数の異なる作用タイプが考慮される。この場合、異なる作用タイプにおける特徴ベクトルは、異なる「特定の特性」を、目的及び作用タイプに応じて定量化するものである。
例えば、作用タイプ「最大値」及び作用タイプ「最小値」に関しては、以下の特性の1つ以上又は全て、即ち面積(積分曲線)、狭義での最大及び最小温度(即ち、信号値が最大又は最小である箇所の温度)、開始温度、終了温度をベクトル成分として含めることができる。
特に、作用タイプ「ステップ」に関しては、以下の特性の1つ以上又は全て、即ち開始温度、平均温度、終了温度、ステップ高さをベクトル成分として含めることができる。
言うまでもなく、測定曲線中の「ステップ」は通常、一定の信号変化を伴うため、本発明におけるこの用語が指す作用は、厳密な数学的な意味とは異なり、ある程度の大きさの幅を有するものである。この事実は、上述した特性である「開始温度」及び「終了温度」を信号ステップの特徴として考慮することに起因する。
これら「開始温度」及び「終了温度」は、異ならせることができる。この点に関連する実施形態において、少なくとも1つの作用タイプにおける特徴付けは、少なくとも2つの(異なる)開始温度及び/又は少なくとも2つの(異なる)終了温度によって行う。この点については、一実施形態に基づいて以下により詳細に説明する。
本発明に係る評価方法の有利な実施形態において、該評価方法は、コンピュータユニットを使用して、作用データを熱分析の測定曲線から抽出するステップも含む。
この実施形態により、本発明に係る評価方法は、熱分析測における直接的な測定結果、即ち「測定曲線」自体を入力変数として処理するのに適したものになる。その意味で、当該実施形態において、特に本発明に係る評価方法を、熱分析を行うための装置内又は装置との関連で行うことが有利である。
従って、本発明の他の態様によれば、熱分析を行うための装置と、熱分析における測定結果の評価を行うために構成されたコンピュータユニットを備える。
特に、本発明に係るシステムが備える装置は修正されており、従って、熱分析(とりわけ試料温度制御)を行う(動作制御)ためにいずれにせよ使用されるプログラム制御されたコンピュータユニットが、本発明に係る方法も併せて行うものとされている。
作用データを測定曲線から抽出する点は、好適にはコンピュータユニットを使用して2つのサブステップで行うことができる。この場合、第1サブステップでは、「測定曲線のセグメント化」を行い、第2サブステップでは、予め得られた測定曲線のセグメントに基づいて「特徴抽出」を行う。
サブステップ「測定曲線のセグメント化」とは、測定曲線を、更なる評価にとって有意な領域、即ち作用が存在する領域及び作用が存在しない領域に区分けすることを意味する。この場合の領域は、所定の温度範囲によって規定される。換言すれば、このサブステップでは、測定曲線における各作用は、例えばコンピュータユニット上で動作する適切なセグメントアルゴリズムによって、特定すると共に互いに区切る。
利用するセグメントアルゴリズムの機能は、例えば、測定信号における所定の閾値を考慮することができる。閾値を超過しているか又は下回っている測定信号を検出することにより、作用タイプ「最大値」及び「最小値」が特に簡単に検出可能であると共に、温度に関連する広がりが(例えば、開始温度及び終了温度に基づいて)定量化可能である。
一実施形態において、各作用に関して、「比較的低い」開始温度及び「比較的高い」終了温度がステップ「測定曲線のセグメント化」で算出される。この場合、開始温度から終了温度までの領域は、作用が存在するか又は「特定」される領域を規定する。一実施形態において、上述した第2サブステップ「作用の評価」では、他の「より高い」開始温度及び他の「より低い」終了温度を算出し、第2サブステップにおけるベクトル成分として、それぞれの「特徴ベクトル」に含める。この点は、先に述べた(より大きな温度範囲を規定する)開始及び終了温度を、特徴ベクトルの成分として代替的又は付加的に含めることを排除するものではない。
測定信号における閾値を利用する代案又は付加として、測定信号の導関数(微分商)における閾値を利用することもできる。この基準の利用は、例えば重複的な意味で、やはり最大値又は最小値を特定又は正確な定量化に有利であり得る。この基準は更に、特に作用タイプ「ステップ」を特定するために極めて有利である。なぜなら、ステップに関しては、温度変化の途上で、測定信号の導関数が先に一方の方向(正又は負の符号)に顕著に変化した後に、変曲点を通過すると逆の方向に顕著に変化するという特徴を有するからである。何れの特徴も、測定信号の一次導関数及び/又は二次導関数を(例えば閾値超過に関して)評価することで簡単に検出することができる。ステップ高さは、ステップの一方における開始点の測定信号値と、ステップの他方における終了点との差を考慮することによって検出かつ定量化することができる。
「屈曲(knee)」とも称することのできる作用タイプ「折れ」は、測定信号中の該当箇所における測定信号の一次導関数の急激な変化によって特徴付けられるものである。このことは、同一箇所における測定信号の二次導関数についても概ね当てはまる。
この理由により、測定信号の一次及び/又は二次導関数を評価することは、作用タイプ「折れ」又は「屈曲」を特定するためにも、極めて有利にセグメントアルゴリズムの一部に組み込むことができる。
第2サブステップ「作用の評価」(特徴抽出)も、コンピュータユニット上で動作する抽出アルゴリズムによって、半自動化又は全自動化することが可能である。この場合のサブステップでは、先行するサブステップで、それぞれの温度範囲に基づいて区切った各作用を(より正確な)「特性」に関して評価すると共に、これら特性を定量化することにより「特徴」を得る。換言すれば、このサブステップにより、作用データを生成(算出)する。このようにして得たこれら特徴は、上述した特徴ベクトルにおけるベクトル成分として含めることができる。
ソフトウェア関連の実施形態の変形において、特徴ベクトルにおける更なるベクトル成分として、該特徴ベクトルが関連する作用タイプを特徴付けるか又はエンコードする値を含める。例えばこの場合、1,2及び3の値を、それぞれ第1ベクトル成分として割り当て、これにより該値に対応する作用タイプ最大値、最小値及びステップをエンコードすることができる。代替的な実施形態において、作用タイプは、特徴ベクトルにおけるベクトル成分として特別に含めたものとして考慮するのではなく、該当する特徴ベクトルにおける一種の「特徴付け」によって考慮する。この場合の特徴付けは、ソフトウェアによって他の形式で行う。更に、個々の特徴ベクトルにおける作用タイプは、異なる作用タイプのための特徴ベクトルを、コンピュータユニットにおける対応の領域(例えばメモリ領域)に記録することによっても考慮することができる。
上述したように、第2サブステップで考慮する「特性」は、該当する作用タイプに依存する。この点については、上述した記載を参照されたい。特に、面積(積分曲線)は、作用タイプ「最大値」又は「最小値」に関して考慮すべき重要な特性を表し、この面積の値によって特性における対応の特徴を得ることができる。これに対して、作用タイプ「ステップ」に関しては、特にステップ高さが考慮すべき重要な特性である。この場合、ステップ高さの値が、特徴ベクトルとして、該当する作用に関する特徴ベクトルに含める特徴である。
上述したステップにおける2つのサブステップ「作用データ抽出」は何れも、ソフトウェアの支援を受けて半自動的に、又はソフトウェアのみで全自動的に行うことができる。基本的には、該当する各作用の特に温度に応じた位置、大きさ及び形状を記載する作用特徴は、個々の作用に関する特徴ベクトルに含めるものとするのが好適である。
上述したステップ「作用データ抽出」は、2つのサブステップ「測定曲線のセグメント化」及び「作用評価」(特徴抽出)より成るものとして記載した。評価方法を簡略化した実施形態において、作用データの抽出は、より大雑把に「測定曲線のセグメント化」によってのみ行う。このようにして得られた作用データは、各作用に関して、少なくとも(又は単に)作用タイプ及び(例えば開始温度及び終了温度によって規定される)温度に関連する広がりを表す。この場合に各作用データは、実質的には、測定曲線の特定箇所における作用の存在を(作用タイプと共に)単に表すにすぎない。ただし基本的には、上述した第2サブステップを加えること、即ち(例えば、他の開始温度、他の終了温度、平均温度、1つ以上の積分曲線の少なくとも1つによって)個々の作用における付加的な特徴を定量化すると共に、作用データに含めることが好適かつ有利である。
ステップ「作用データ抽出」の実施形態では、該当するアルゴリズムによって、特に測定曲線中の最大値、最小値及びステップを検出し把握する。この場合のアルゴリズムは、任意で、例えば、測定信号の導関数中の最大値、最小値及びステップを把握するものとしてもよい。
本発明の実施形態において、コンピュータユニットを、熱分析を行うためのシステム内又は装置内に統合する場合に特に有利には、本発明に係る評価方法は、上述した作用データ抽出を行う前に、コンピュータユニットを使用したステップ「測定曲線の事前処理」を更に含む。
用語「測定曲線の事前処理」とは、熱分析で直接に生じた測定曲線に対して、先に以下の1つ以上の処理ステップを行うことを意味する。この場合の処理ステップは、(例えば、摺動的な平均値による)平滑化と、(例えば、温度範囲における特定の「周波数成分」に関する)フィルタリングと、後続的に評価すべき測定曲線に関して、規定した開始温度又は終了温度を設定するために、(例えば、全温度範囲の開始点及び/又は終了点)における(重要ではない)特定領域の除去と、熱分析を行うための該当の装置における「空曲線」(用語「空曲線」とは、熱分析を行うための装置を、試料が収容されていない状態で作動させる場合の測定信号変化)の減算と、(例えば統一的な試料質量及び/又は統一的な加熱率に関して)測定条件を統一的にするための標準化とを含む。この場合の標準化は、例えば、適切な物理モデルに基づいて得られた数学的標準化アルゴリズムによって達成することができる。
評価方法の他の実施形態において、該方法は、コンピュータユニットを使用して、測定結果を、予め規定したデータセットのクラスに割り当てるステップを更に含む。この場合の割り当ては、1つ以上の一致率の算出に基づくものである。代替的な実施形態において、データセットに関するこのようなクラスが予め複数規定されているため、当該ステップでは、測定結果を、予め規定した複数のクラスの1つに割り当てることができる。
このようなクラスの割り当ては、評価が上述したタイプのシステム、即ち熱分析自体に直接に関連して行う場合に特に有利である。このシステムによって行った熱分析はその後、迅速に評価できると共に、測定した試料が特定クラスの基準を満たすか否かを確認することができる。
このようなクラスは、例えば品質クラス、即ち使用者が規定し、かつ測定した試料の品質に関するものとすることが可能である。例えばこの場合、「高品質」、「平均品質」及び「低品質」クラスとすることができる。代替的又は付加的には、他の1つ以上のクラスを予め規定することも可能であり、例えば「タイプXのポリマ」、「タイプYのポリマ」などの材料クラスとすることができる。材料クラスの他の例としては、「熱可塑性樹脂」又は「エラストマ」がある。
この関連において、本発明の他の態様によれば、例えば上述したタイプの評価方法を、部品の製造又は加工時における品質保証の分野で使用する。このような使用は、特に以下のステップを含む。即ち、製造又は加工した物品に対する熱分析を少なくとも無作為標本ベースで行うステップと、上述した方法で熱分析の測定結果を評価するステップを含み、この場合、特に測定結果が複数のクラスの1つ、例えば品質クラス又は材料クラスに割り当てられる。
本発明に係る評価方法の使用の変形においては、評価結果に応じて、該当する工程(製造又は加工)への(コンピュータユニットによる)自動的な介入が可能である。この場合の介入は、例えば、工程で使用されている機械の少なくとも動作モード(例えば、動作パラメータ)を制御状態で変化(例えば、機械の停止を含む)させることができる。代替的又は付加的には、製造又は加工した特定の物品は、粗悪品として工程から除去することができる。
以下、本発明を添付図面に関連する実施形態の実施例に基づいて詳述する。
熱分析によって得られた試料の測定曲線を、自動的に認識及び分類する方法のフローチャートである。 熱分析における直接的な測定結果として得られた例示的な測定曲線を示すグラフである。 図2の測定曲線を事前処理することによって得られる測定曲線を示すグラフである。 図3の測定曲線に含まれる作用を特定するために、該測定曲線をセグメント化した状態で示すグラフである。 図3の測定曲線で先に抽出した特徴、即ち図3の測定曲線で先に特定した作用を定量化した状態で示すグラフである。 測定曲線から抽出した作用データと、コンピュータユニット内に予め記録した対応の作用データとの間の比較を実行した状態で示すグラフである。 未知の測定結果と、データベース内に記録した複数の既知の測定結果との間における比較の様々な変形を示す説明図である。 未知の測定結果と、データベース内に記録した複数の既知の測定結果との間における比較の様々な変形を示す説明図である。 未知の測定結果と、データベース内に記録した複数の既知の測定結果との間における比較の様々な変形を示す説明図である。 未知の測定結果と、データベース内に記録した複数の既知の測定結果との間における比較の様々な変形を示す説明図である。 熱分析を行い、かつ熱分析によって得られた測定結果を評価するためのシステムを示す略図である。 図11のシステムを改変した実施形態で示す略図である。 図12の構成に係るシステムを、産業工程における品質保証のための使用に関連して示す略図である。
図1は、実施形態の第1実施例に係る評価方法のフローチャートを示す。
図示の熱分析における測定結果の評価方法は、以下により詳細かつ例示的に記載したステップS1〜S5を含む。これらステップは、熱分析測定時又は熱分析測定後に、例えば(コンピュータユニットによって)全自動的に又は少なくとも半自動的に行うことができる。
図2は、未知の組成を有する試料に対する熱分析の直接的かつ例示的な測定結果として得られた測定曲線DSCsample'を示す。図示の実施例は、調整温度Tに依存するいわゆるDSC(示差走査熱量測定法)信号DSCに関連する。
図2に示すように、測定曲線DSCsample'は、試料を0℃〜300℃に加熱する途上で得られたものである。図示の実施例における測定曲線DSCsample'は、測定点を表す大きな数N(例えば、N>100)を含む。即ち、測定曲線DSCsample'は、温度T(i)及び該温度Tに関連する信号値DSC'(i)を含む値の組であり、ここにi=1,2,3...Nである。
図1における測定曲線DSCsample'の事前処理は、ステップS1で先に行う。
この事前処理には、特に、測定装置における空曲線の減算が含まれるが、代替的又は付加的には、測定曲線の例えば平滑化、平均化又はフィルタリング、測定曲線で重要ではない領域の省略化、又は(例えば試料質量及び/又は加熱率に関して)測定条件を統一化するための数学的な標準化が含まれる。
図2では、「未処理」(直接に得られた)(連続的な)測定曲線DSCsample'の他に、分析装置における該当の空曲線も破線で表されている。
図3は、修正した測定曲線DSCsample'を示し、該測定曲線は、図2の測定曲線DSCsample'への事前処理後にもたらされるものである。この場合の事前処理(ステップS1)には、初期の測定曲線DSCsample'(図2の連続線)に対して、空曲線(図2の破線)の減算を行った。
図1のステップS2では、測定曲線DSCsample'のセグメント化を行う。
この場合にセグメント化とは、測定曲線を、後続的処理にとって重要な領域に区分けすることを意味する。このことは、物理的作用に起因する特徴的な信号変化が、測定曲線DSCsample中で、少なくとも温度に応じた位置及びその「タイプ」に関連して検出又は特定されることを意味する。
基本的には、該当の信号、即ちこの場合であれば信号DSC(T)における局所的な最大値、最小値又はステップは、特に測定曲線における特徴的な作用として生じ得る。測定曲線DSCsampleに生じるこれら作用は、検査中の試料における相転移又は他の吸熱若しくは発熱に基づくものである。測定曲線DSCsampleにおけるこれら作用は、コンピュータユニット上で動作する適切なセグメントアルゴリズムによって、特定されると共に互いに区切られる。このことは、例えば測定信号における変化の閾値と、測定信号DSCsample(T)における導関数DSCsample(T)/dTの変化を考慮すれば簡単に行うことができる。
図4は、図3の測定曲線DSCsampleにおけるセグメント化(ステップS2)の実行及び結果を、図3の測定曲線DSCsampleに含まれる作用を特定するために、示す。
この場合の実施例(図4)において、DSC(T)信号における(局所的な)最大値は、例えば約250℃で検出されている。このような最大値は、導関数DDSC(T)(=DSC(T)/dT、即ち図4の破線)における最小値及び最大値が、前記最大値の前又は後に位置することにより特徴付けられる。
図示の実施例において、導関数DDSC(T)の最大値及び最小値は、それぞれ約T=245℃(最大値)及びT=256℃(最小値)で生じる。
作用全体の温度範囲は、この場合であれば作用タイプ「最大値」の温度範囲であり、すなわち試料の吸熱作用(例えば融解)に由来し、図4では矩形で強調してある。この温度範囲(温度に関連する広がり)は、例えば、DDSC(T)に基づいて規定され得るものである。
作用の開始は、例えば導関数DDSC(T)の量(絶対値)が、使用するアルゴリズムにおける所定の閾値を超える温度に設定することができる。
その後(又は好適には以下に説明するステップS3において)、測定信号DSC(T)の最大値に基づき、使用するアルゴリズムにより、作用の平均温度(ピーク)を決定することができる。
作用の終了は、例えば導関数DDSC(T)の量が、使用するアルゴリズムにおける所定の閾値を下回る温度に設定することができる。
図4の実施例では更に、約T=83℃で、作用タイプ「ステップ」が検出されている。このようなタイプの作用では、導関数DDSC(T)で最大値(「ピーク」)が生じるため、やはりセグメントアルゴリズムによって簡単に検出することができる。DSC信号におけるステップは、例えば、試料の材料におけるいわゆるガラス転移に由来し得るものである。
この場合の作用の温度範囲も、導関数DDSC(T)における閾値で規定することができる。
上述した作用タイプの有意性又は検出感度は、例えば、DSC(T)信号又は導関数DDSC(T)における最大値の絶対値が特定の閾値を超える構成とすることにより、規定することができる。例えば、やはり図4の測定曲線DSCsampleとの関連で示す導関数DDSC(T)における約169℃での最大値は小さすぎるため、有意な作用を認識することはできない。従って、セグメントアルゴリズムは、この位置では如何なる作用も特定することはない。
その後、図1のステップS3では、作用の評価(特徴抽出)を行う。この場合、ステップS2で検出した作用に関する特性や特徴を、評価ソフトウェア又は抽出アルゴリズムを使用して更に評価する。
ステップS3では、例えば、各作用又は少なくとも1つの特定の作用タイプに関連して、特に、他の開始温度及び他の終了温度を決定することができる。この場合の決定は、通常は「開始」と称する(他の)開始温度、及び/又は、通常は「終了」と称する(他の)終了温度を決めるために、既知の標準、例えばDIN51007又はASTM E 53765に従って行うことができる。これにより、これら温度値は、該温度値に対応するベクトル成分として、それぞれの特徴ベクトルに含めることができる。この場合の温度値の算出は、特に、タンジェント法の利用に基づくものとすることが可能である(例えば、この算出をするための上述した標準における方法を参照)。
ステップS3では更に、平均温度(「ピーク」)及び/又は(少なくとも最大値及び最小値での)1つ以上の曲線の積分に関する上述した評価を行うことができる。積分曲線の算出(例えば、最大値又は最小値における直下の面積)をするために、例えば上述した開始温度の1つ及び終了温度の1つを積分範囲の境界として利用することができる。
ステップS2,S3を、ソフトウェアの支援を受けて半自動的に、又はソフトウェアのみで全自動的に行うことができる。作用特徴は、基本的には、予め特定された作用の位置、大きさ及び形状に関し、存在する各作用に関連して特徴ベクトルに含められる。
図5は、図4に対応するグラフであるが、特徴抽出(ステップS3)を説明するために、これら図が示す実施例において定量化され、かつ測定曲線DSCsampleで特定された作用特性を示す。
図5に係る実施例において、各作用の評価は、既知の標準DIN51007又はASTM E 53765に従って行った。
ここに、約T=85℃におけるガラス転移に関する特徴とは、外挿された変数「開始」(開始温度)、「中間」(中間温度)、「終了」(終了温度)及び「ΔCp」(ステップ高さ)のことである。
約T=250℃における「吸熱ピーク」(最大値)に関しても、「開始」特性及び「終了」特性、並びに「ピーク」(最大値の温度)特性及び「面積」特性の評価を行った。
図5に示す上述した特性の数値は、各作用の「特徴」を示すと共に、「作用データ」として、ステップS3における各作用に関して抽出アルゴリズムが算出した「特徴ベクトル」の成分をなすものである。
その後、図1のステップS4では、測定曲線DSCsampleで発見し(ステップS2)、かつより詳細に定量化(ステップS3)した各作用と、使用するコンピュータユニットのデータベース内に、データセット、即ち「記録測定結果」として予め記録した各作用との比較を行う。
図6は、測定曲線DSCsampleから抽出した作用データと、実際の(予め測定した)又は概念的な(例えば、作用に関する文献値に基づいてモデル化した)、コンピュータユニット内に予め記録した、測定曲線DSCref1における対応の作用データとの間の比較を実行した状態を示す。
この場合、図6に破線で示す測定曲線DSCref1は、複数の既知の曲線DSCre1,DSCref2,DSCref3...が記録されたデータベースに存在する既知の曲線の1つである。
上述の列挙「DSCre1,DSCref2,DSCref3...」は、このような曲線をコンピュータユニット内に予め多数、例えば20又は100を超える数で記録できることを表すものである。この点に関連して更に述べると、予め記録したこのような既知の曲線の数、又はより正確にはこのような曲線に対応する作用データは、用途に応じて異ならせることもできる。
ステップS4は、結果として、各作用の類似性又は一致率のための評価基準を提供し、従って分析すべき測定曲線(この場合であれば、既知の測定曲線DSCsampleに対するコンピュータユニットのデータベース内における測定曲線DSCref1)のための評価基準を提供する。測定曲線間における変数の類似性又は一致率は、測定曲線間における違い又は差異に対して補完的なものである。
ステップS3で得た(算出した)特徴ベクトルは、算出のために、評価ソフトウェアの比較アルゴリズムに入力変数として利用する。この比較アルゴリズムは、例えば、数値又は分析又は統計アルゴリズムに従って動作することができる。この場合、一致率pは、例えば以下のとおり表すことができる:
p=fp(位置)×fg(大きさ)×ff(形状)
ここに、fp,fg及びffは、各作用の位置、大きさ及び形状に関する一致率であり、また、この場合にfp,fg及びffを算出するために、ステップS4で得た、測定曲線DSCsampleに対応する作用特徴と、基準曲線DSCref1に関して記録した作用データを利用する。
図6に示すように、このようにして、高い一致率に基づいて類似の曲線を見つけることができる。図6に例示する基準曲線DSCref1は、未知の曲線DSCsampleと高い一致率を有する。
測定曲線DSCsampleと、予め記録した基準測定曲線DSCref1,DSCref2,DSCref3...を上述したように比較すれば、未知の曲線DSCsample又は該曲線DSCsampleの基にある試料を、特定し及び/又は特徴付け及び/又は分類することができる。
基にある試料の「分類」、即ち該当する測定結果を、予め規定した1つ以上のクラス(例えば、品質クラスや材料クラス)の1つに割り当てることについては、上述した説明(及び図9及び図10に基づいて以下に記載する説明)を参照されたい。
例えば、データベース内に存在する類似の測定曲線DSCref1が、特定のポリマ「X」に関して測定されたものであることが判明していれば、未知の測定曲線DSCsampleもポリマ「X」に関して測定されたものである可能性が高い。従って、未知の試料物質は、ポリマ「X」である可能性が高い。
最後に、図1の実施例は、ステップS4の測定結果に関する更なる解釈を行うステップS5を含む。
このステップS5では、S1〜S4のステップを実行した後に確認された作用、該作用の特徴及び算出した一致率(類似性又は差異)に基づいて、更なる解釈を導き出すことができる。新たな変数を算出するためにも利用可能な記録済み曲線DSCref1,DSCref2,DSCref3...に対する定性的及び定量的な差異は、未知の測定曲線、例えば図示の曲線DSCsampleを評価するための決定基準として考慮することができる。
上述した評価方法を、例えば測定方法として物品製造の品質保証に利用する場合も、ステップS4と、場合によってはS5の測定結果に基づいて、品質保証工程又は物品製造工程に関する決定を下すことができる(この点については以下の記載も参照されたい)。
図5に係る実施例では、評価ソフトウェアにより、例えば約36J/gの吸熱「融解ピーク」における面積を算出した。この値は、試料の融解エンタルピに対応するものである。文献又はデータベース曲線から明らかなように、特定されたポリマ「X」は、完全に結晶化した場合には最大融解エンタルピが100J/gである。従って、未知の試料における結晶化度は、例えばステップS5に係る更なる解釈に従って、36J/g:100J/g=0.36=36%として算出することができる。
更に、本発明の範囲内では、新たな測定曲線を、既知の測定曲線のデータベースに加えることが可能とされている。この場合、測定曲線に関する知識は不要であり、加える測定曲線の指示子又は名称だけで十分である。
一実施形態において、上述した評価方法は、少なくともステップS1〜S4を含む状態で、システムを使用して行う。該システムは、熱分析を行うための装置と、熱分析における測定結果の評価を行うために構成されたコンピュータユニットを備える。この場合、プログラム制御された同一又は他のコンピュータユニットを使用することにより、熱分析を行うための装置における動作を制御することができる。
以下、未知の測定結果と、データベースに記録した複数の既知の測定結果との間における比較の様々な変形を図7〜図10に基づいて説明する。
作用及び特徴に基づく本発明に係る評価方法(例えば、図1〜図6に係る実施形態の実施例を参照)では、入力変数として、熱分析によって直接に得られる本来的な意味での測定曲線、即ち未処理信号は必ずしも必要ではなく、熱分析における測定曲線の作用データで十分である。この場合に「作用データ」とは、実際の(測定された)測定結果から抽出されたデータと、例えば文献値の作用にのみ基づくデータの両方を指す。後者の場合には、「仮想的な測定曲線」から予め抽出された作用データと称することもできる。
図7〜図10において、「実際の」測定に基づく作用データはそれぞれ「ドット」で表し、他の形(例えば文献データ又は「仮想的な測定曲線」)で得られた作用データはそれぞれ「サークル」で表す。
図7は、評価ステップ「作用データの比較」の実行を示す。この場合、本来的な意味での測定曲線(例えば、図2又は図3の曲線DSCsample)から抽出した作用データDATAsampleを、使用する比較アルゴリズム(例えば、上述した実施例のステップS4を参照)に入力する。
その後、これら未知の作用データDATAsampleを、データセットとして予めコンピュータユニット内に記録した作用データDATAref1,DATAref2,DATAref3...と比較する。図7に例示する矢印及びクェスチョンマーク(「?」)は、比較又は一致率の算出を表すものである。
図7に表すように、データベース内には、測定に基づく作用データ(「ドットで表す」)と、他の方式で得られた作用データ(「サークル」で表す)の両方を記録することができる。
従って、特徴のみ(即ち、実際の測定曲線がない)を、未知の「仮想的な測定曲線」としてデータベース内に記録し、本発明に係る方法の基準入力変数として利用することもできる。このことは、本発明に係る方法が、本来的な意味での未知の測定なしに、データベース検索方法として利用可能であることを意味するものでもある。この点については、図8に示す。
図8は、評価ステップ「作用データの比較」を示す。この場合、「仮想的な測定曲線」に基づく作用データDATAsampleを、使用する比較アルゴリズムに入力する。
上述したように、本発明に係る評価方法は、測定結果(作用データDATAsample)を、データセット(DATAref1,DATAref2,DATAref3...)に関して予め規定した複数のクラスの1つに割り当てるステップを含むことができる。このような割り当ては、一致率の算出結果に基づいて行うことが可能である。この変形は、図9及び図10に示す。
図9は、図7に類似する評価ステップ「作用データの比較」の実行を示すが、この場合、記録したデータセットDATAref1,DATAref2,DATAref3...の一部は、所定のクラスに統合してある。図示の実施例では、これらは2つのクラスC1及びC2がある。この点に関連して述べておくと、データセットは、複数のクラス、例えば材料クラス及び品質クラスに同時に属することができる。
図10は、図9に類似すると共に、作用データDATAsampleと、図9同様に一部がクラスC1及びC2に属する状態で、予め記録したデータセットDATAref1,DATAref2,DATAref3...との間における比較を示す。図10に係る実施例では、図9に係る実施例とは異なり、作用データDATAsampleは、既知の試料における「仮想的な測定曲線」又は文献値の作用データに基づいている。
本発明に係る方法において、記録した測定曲線の上述したクラス(例えば、クラスC1及びC2)とは、1つのクラス(例えば、試料の「物質クラス」)に属する測定曲線のグループのことを指す。本発明に係る方法において、使用者は所定の入力をすることにより、既存の測定曲線(例えば、DATAref1,DATAref2,DATAref3...)をグループ化し、新たな測定曲線(例えば、DSCsample又はDATAsample)に関して、それぞれの所属一致率を既知の様々なクラスに関して得ることができる。
使用者がグループ化をする結果、本発明に係る方法を(ソフトウェアが適切に構成されていることを前提として)、数字上の基本パラメータを修正することなく、分類に関して次第に訓練して向上させることが可能である。このことは、異なる測定曲線間における一致率の算出が使用者によるグループ化に影響を受けず、従って本発明に係る方法のアルゴリズムが強固であるという利点を有する。
図11は、熱分析を行うと共に、該熱分析によって得られた測定結果に基づく評価を、熱分析と同時に又は熱分析の直後に行うためのシステムを示す。
このシステム10は、熱分析を行うための装置12を備える。装置12は、既知の構成とすることができ、例えば試料の温度調整をするために温度制御可能とした炉と、動作パラメータ(例えば、炉温度)及び記録すべき測定信号(例えば、DSC信号、試料質量信号、試料長さ信号)を検出するためのセンサを含むことができる。
更に、図示の実施形態におけるシステム10は、コンピュータユニット14を備える。コンピュータユニット14は、既知の方式で、熱分析装置12の動作(例えば、特定の温度制御プログラムの動作)を制御すると共に、所望の測定信号又は信号(特に、DCS信号)を記録する。
この目的のために、コンピュータユニット14は、制御インターフェース16及びセンサインターフェース18を介して熱分析装置12に接続されている。特に、装置12に含まれる炉・加熱装置の制御は、(例えばデジタル)制御インターフェース16を介して行うことができるのに対して、測定信号又は該当するセンサ装置によって得られた信号(例えば、図2のDSCsample'を参照)は、(例えばデジタル)センサインターフェース18を介してコンピュータユニット14に供給される。
更に、コンピュータユニット14又は該ユニット14上で動作するソフトウェアにより、上述したタイプの評価方法が付加的に行われるため、熱分析装置12によって得られた熱分析の測定結果の評価を、システム10で同時かつ有利に行うことが可能である。
システム10は、特に、(狭義の「加工工程」を含む)製造工程において、(「工程管理」を含む)品質保証の測定システムとしても適している。
迅速に行う評価によって得られる作用間又は測定曲線全体における作用特徴若しくは類似性は、品質基準として機能し得るものである。これにより、システム10によって検査した試料は、例えば様々な品質クラス、例えば「良好部品」クラス及び「不良部品」クラスに分けることができる。
このことは、例えば、図9及び図10に示す分類法によって、実際の工程前(例えば納入品管理)又は実際の工程後(例えば完成部品の生産管理又は当該完成部品の無作為標本)に関わらず行うことができる。
例えば、測定曲線において付加的に検出された作用は、(既知の作用データと比べた場合に)試料に不純物が含まれる可能性を示唆するものである。このような付加的な作用は更に、材料における熱履歴又は熱処理、即ち貯蔵又は製造された未加工材料の熱処理に関する情報を提供し得るものである。加えて、上述したように、(「結晶化ピーク」又は「架橋ピーク」)に関する作用量に基づいて、結晶化度又は後結晶化(若しくは後架橋、若しくは後硬化)の可能性を算出することができる。このような結晶化度は、試料の機械的値(硬度、剛性)と相関関係があり、完成部品における重要な特性であることが多い。
本発明に係る評価方法は迅速であるため、曲線認識に関する更なる解釈(上述した実施例のステップS5を参照)を、工程時にその場又はオンラインで行うことができる。
従って、時間を節約するために、例えば実行中の測定を、更なる解釈における特定の測定に基づいて途中で終了することも可能である。
上述した製造工程における「不良部品」は、例えば(該当するコンピュータユニットに制御された状態で)オンラインで除去することができる。
製造工程全体、即ち製造工程に使用している機械は、評価結果、特に作用データの比較結果に関する更なる解釈に基づいて、停止させるか又はその設定をオンラインで変更することができる。
例えば、調整すべき工具温度は、上述した試料又完成部品の結晶化度に関する重要な変数になり得るものである。即ち、工具温度を、工程の実行前、実行時及び/又は工程後に適合させることが可能である。更に、例えば完成部品を開けたり除去したりするための機械は、評価結果に基づいて作動させることができる。これにより、工程時におけるサイクル時間の短縮化が図られ、生産性が高まる。加えて、本発明を利用することにより、製造に必要な原料量を計量する、即ち原料量における量比を適合させることが可能になる。
図12は、図11のシステム10に類似するが、改変したシステム10aの実施形態を示す。
図12に係るシステム10aは、図11に係る上述したシステム10とほぼ同一の構造及び機能を有するものである。図12に係る実施形態において、同一の機能を有する構成要素に関しては、同一の参照符号を使用し、異なる実施形態を区別するために小文字の「a」を補っている。
この場合にシステム10aは、熱分析制御及び分析評価のために使用される共通のコンピュータユニットの代わりに、個別に動作する2個のコンピュータユニット14a‐1及び14a‐2を備える。
第1コンピュータユニット14a‐1は、既知の方式で、熱分析装置12aの動作(例えば、特定の温度プログラムの動作)を制御すると共に、所望の測定信号又は信号を記録する。コンピュータユニット14a‐1は、装置12aと構造的に一体化されている(この場合には、装置12aと共に共通の装置ハウジング内に収容されている)。
これとは対照的に、第1コンピュータユニット14a‐1に通信接続されてはいるが、該ユニット14a‐1とは個別に構成された第2コンピュータユニット14a‐2は、上述したタイプの評価方法を行うよう機能するため、熱分析装置12aによって得られた熱分析の測定結果の評価を、システム10で同時かつ有利に行うことが可能である。
図12に係る実施形態において、コンピュータユニット14a‐1及び14a‐2間の通信接続は、適切なケーブル、例えばコンピュータネットワークで標準的なケーブルによって行われる。
図13は、既に図12に記載され、かつ産業工程における品質保証のための、本発明に係るシステム10bの使用を示す。この場合にシステム10bは、熱分析装置12bと、互いに通信するコンピュータユニット14b‐1,14b‐2を含むコンピュータ装置と、センサインターフェース18bと、制御インターフェース16bを備える。
図13に係るシステムの使用又は品質保証において、(例えば工業)製造設備又は加工設備20bが設けられている。「未加工材料」又は初期材料24bをこの設備20bに供給することにより、「最終製品」26bが製造される。
この目的のために、図示の実施形態における設備20bは、2個の加工ステーション(機械)22b‐1及び22b‐2を含む。このように、これら連続して配置されたステーション22b‐1,22b‐2は、最終製品26bのための製造及び加工経路を構成するものである。
図示の実施形態において、品質保証を実現するために、製造及び加工経路に沿って搬送される製品は、三箇所で取り出して少なくとも抜き取り検査(破線矢印E1,E2及びE3を参照)を行い、熱分析装置12bをによる熱分析を行い、そして加工経路におけるそれぞれ同一箇所に再び戻す(それぞれA1,A2及びA3)。
図12に係る実施形態に記載したように、それぞれの測定結果の評価は、コンピュータユニット14b‐2によって行われる。
これら分析結果に応じて、(必要であれば)製造及び加工工程への介入が、(コンピュータユニット14b‐2によって)自動的に行われる。この目的のために、図13にS1及びS2で示す通信接続部又は作動接続部が設けられる。これにより、加工用に使用されているステーション22b‐1,22b‐2の動作モード(例えば、動作パラメータの適合化)を変化させるための制御信号の伝達が可能になる。この場合、代替的又は付加的には、使用者への通報が行われる構成とすることもできる。
以上を要約すると、本発明は特に、熱分析の分野における測定曲線を、自動的に認識及び分類するための有利な方法を提供すると共に、このような方法を工程、例えば産業工程における品質保証又は製造に適用することを可能にする。

Claims (10)

  1. 熱分析における測定結果(DSCsample;DATAsample)の評価方法であって、
    プログラム制御されたコンピュータユニット(14;14a-2)を使用して、前記測定結果(DSCsample;DATAsample)と、前記コンピュータユニット(14;14a-2)内に予め記録したデータセットの少なくとも1つとの間における少なくとも1つの一致率を算出し、該算出は、熱分析における測定曲線(DSCsample)から予め抽出した作用データ(DATAsample)と、前記データセットにおける対応の記憶された作用データ(DATAref1)との間の比較(S4)に基づいていることを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記作用データ(DATAsample,DATAref1)は、前記測定曲線(DSCsample)中の少なくとも最小値、最大値及びステップを考慮すると共に、任意で、前記測定曲線(DSCsample)中の導関数中の最大値、最小値及びステップも考慮する方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法であって、各作用の前記作用データ(DATAsample,DATAref1)を、所定の特徴ベクトルとして表し、該特徴ベクトルのベクトル成分は、該当する作用における特定の特性を定量的に表す、方法。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の方法であって、前記コンピュータユニット(14;14a-2)を使用して、前記作用データ(DATAsample)を、熱分析における前記測定曲線(DSCsample)から抽出するステップ(S2,S3)を更に含む方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、前記作用データ(DATAsample)の抽出(S2,S3)を行う前に、前記コンピュータユニット(14;14a-2)を使用して、前記測定曲線(DSCsample)の事前処理を行うステップ(S1)を更に含む方法。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の方法であって、前記コンピュータユニット(14;14a-2)を使用して、前記測定曲線(DSCsample;DATASample)を、前記データセットの予め規定した1つ以上のクラス(C1,C2)の1つに割り当てるステップを更に含み、この割り当ては、1つ以上の一致率の算出結果に基づいている方法。
  7. 物品の製造又は加工時における品質保証の分野での、請求項1〜6の何れか一項、特に請求項6に記載の方法の使用であって、
    ・製造した又は加工した物品に対して、熱分析を少なくとも無作為標本ベースで行うステップと、
    ・熱分析における測定結果(DSCsample;DATAsample)を、請求項1〜6の何れか一項に記載の方法によって評価し、特に、所定の測定結果(DSCsample;DATAsample)を、複数の品質クラス(C1,C2)の1つに割り当て、及び/又は、前記所定の測定結果(DSCsample;DATAsample)の更なる解釈(S5)を行うステップと、
    を含む方法の使用。
  8. 請求項1〜6の何れか一項に記載の方法を行うために構成されたコンピュータユニット(14;14a-2)であって、特に、熱分析を行うための装置(12;12a)に、統合され又は接続されている、コンピュータユニット。
  9. コンピュータが読み取り可能な指示を含むコンピュータプログラム製品であって、該コンピュータプログラム製品は、適切なシステム(10;10a)上で構成された場合、請求項1〜6の何れか一項に記載の方法を行うと共に、特に、前記システム(10;10a)による熱分析を自動的に行う指示を更に含むコンピュータプログラム製品。
  10. システム(10;10a)であって、熱分析を行うための装置(12;12a)と、請求項1〜6の何れか一項に記載の熱分析における測定結果(DSCsample;DATAsample)を評価するために構成されたコンピュータユニット(14;14a-2)を備えるシステム。
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