JP2015017946A - 液体収容設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体を収容する容器の肉厚を簡便な手法によって監視することが可能な液体収容設備を提供する。【解決手段】金属製の容器1は液体を収容し、モニタリング管2は、前記液体の深さ方向に向けて挿入されると共に、その内部が前記液体を収容する空間から区画されている。被測定部(例えばモニタリング管2の壁面)は、容器1内の空間に向けて露出すると共に、深さ方向の異なる位置に配置されるようにモニタリング管2に設けられ、容器1と同じ金属の部材からなる。このモニタリング管2は、その内部挿入された肉厚測定装置によって前記被測定部の肉厚が測定され、この測定結果に基づいて、測定が行われた前記深さ方向の位置に対応する位置における容器1の肉厚を監視するために設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、液体を収容する容器の肉厚を監視する技術に関する。
放射性物質を含む廃液(放射性廃液)を貯蔵(収容)する容器である貯蔵タンクは、放射線遮蔽用の隔壁で囲まれた空間内に配置され、人が近づくことができないようになっている。一方、貯蔵タンク内に収容される廃液には、放射性物質を含む樹脂やスラッジなど、固形分を含むものがあり、貯蔵タンク内ではこれら固形分の固化を防ぐため、気体のバブリングなどによる液体の撹拌を行うことがある。液体だけを静止状態で貯蔵する貯蔵タンクと比較して、固形分を含む液体が流動している貯蔵タンクにおいては、液体による腐食の他、固形分との接触による摩耗などを考慮しなければならないため、減肉が著しい部位の位置や減肉量の分布を把握することが難しい。
貯蔵タンクや配管などを構成する金属部材の肉厚の測定は、例えば特許文献1、2などに記載されているように、超音波を発信、受信する素子やプローブ(探触子)をこれらの部材表面に押し当てて、超音波の反射時間を測定することにより行われる。
ところが、既述のように人が近づいて直接、肉厚の測定をすることのできない放射性廃液の貯蔵タンクについては、遠隔位置から肉厚を監視する技術を確立する必要がある。
また、液体原料と粉体状の触媒とが混合されたスラリーを収容し、スラリー中の液体原料の反応を進行させる容器である反応槽などにおいては、反応槽の外壁面が加熱用のスチームジャケットや保温用の断熱材などで覆われているものがある。このような反応槽の肉厚を測定する場合にも従来の手法ではスチームジャケットや断熱材を取り外したり、反応槽の内部に入ったりして肉厚の測定を行う必要があり、簡便に肉厚の監視を行うことが困難であるという問題もある。
特開昭63−302358号公報:2ページ右下欄12行目〜3ページ左上欄16行目、図1、2 特開平2−190709号公報:3ページ右下欄4行目〜4ページ左上欄1行目
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、液体を収容する容器の肉厚を簡便な手法によって監視することが可能な液体収容設備を提供することにある。
本発明の液体収容設備は、液体を収容する金属製の容器と、
前記容器に収容される液体の深さ方向に向けて挿入され、内部が前記液体を収容する空間から区画されたモニタリング管と、
前記容器内の空間に向けて露出すると共に、前記深さ方向の異なる位置に配置されるように前記モニタリング管に設けられ、前記容器と同じ金属の部材からなる被測定部と、を備え、
前記モニタリング管は、当該モニタリング管に挿入された肉厚測定装置によって前記被測定部の肉厚が測定され、この測定結果に基づいて、測定が行われた前記深さ方向の位置に対応する位置における前記容器の肉厚を監視するためのものであることを特徴とする。
前記液体収容設備は以下の特徴を備えていてもよい。
(a)前記容器は、隔壁で囲まれ、外部と区画された空間内に設置され、
前記モニタリング管の基端部は、前記隔壁を貫通し、外部から当該モニタリング管内への肉厚測定装置の挿入をガイドするためのガイド管に接続されていること。また、前記空間内には、複数の容器が設置され、これらの容器のうちの一部の容器の肉厚を測定するために、当該隔壁の外部から当該肉厚の測定が行われる容器の外壁面へ肉厚測定装置の移動をガイドするためのガイド機構を備え、前記一部の容器の肉厚の測定結果に基づいて、他の容器における肉厚の推定結果が補正されること。そして、前記ガイド機構を用いた一部の容器の肉厚の測定は、当該容器に収容される液体の深さ方向に対応した、異なる高さ位置で測定されること。
(b)前記モニタリング管は、前記容器と同じ部材で構成され、当該モニタリング管の管壁が前記被測定部であること。さらに、前記容器は、溶接により接合された溶接部を有し、前記被測定部は、前記溶接部を模擬した模擬溶接部を備えること。このとき、前記模擬溶接部は前記深さ方向に向けて伸びていること。
(c)前記容器は放射性物質を含む液体を収容すること。また、前記液体は、固形分を含むこと。
(d)前記容器には、内部に収容された液体を撹拌する撹拌機構が設けられていること。
本発明によれば、容器に収容された液体の深さ方向に向けてモニタリング管を挿入し、このモニタリング管に設けられた被測定部の肉厚を測定することにより被測定部と同じ環境に置かれている容器の肉厚を監視する。この結果、容器の肉厚を直接、測定することが困難な場合であっても当該容器の肉厚を簡便に監視することができる。
放射性廃液の貯蔵タンクを収容した建屋の横断平面図である。 前記貯蔵タンクの一部破断側面図である。 前記貯蔵タンクの一部破断斜視図である。 前記貯蔵タンクに設けられているモニタリング管の横断平面図及び縦断側面図である。 貯蔵タンクの外壁面へ肉厚測定装置の移動をガイドするためのガイド管の配置例を示す説明図である。 前記ガイド管を介して貯蔵タンクの肉厚を測定する様子を示す説明図である。 肉厚測定装置の移動をガイドするガイド機構の他の構成例を示す説明図である。 モニタリング管が設けられた反応槽の例を示す縦断側面図である。
以下、図1〜図4を参照しながら本発明の実施の形態に係る放射性廃液の貯蔵タンク1及びその肉厚の監視設備の構成について説明する。
図1〜図3に示すように、本例の貯蔵タンク1は例えば炭素鋼製の鋼板部材からなり、その直径が1メートル弱〜数メートル、軸方向の長さが数メートル〜十数メートルの円筒形状の容器として構成されている。
貯蔵タンク1は、円筒の中心軸を水平方向に向けた横倒しの状態で、外部と区画された空間である貯蔵施設の建屋内に設置されている。貯蔵タンク1は、その先端部及び後端部の下面を台座部12にて支持され、前記建屋の床面から数十cm程度高い位置に配置されている。なお、以下の説明では、後述のモニタリング管2が挿入されるポート部11が設けられている方向を先端側、その反対側を後端側とする。
貯蔵タンク1の上面には、前記台座部12に対向する先端部側、後端部側の位置に、貯蔵タンク1の外壁面から短管状に分岐したポート部11が設けられている。各ポート部11は、その先端側に開口部が形成されており、これらの開口部は蓋部110によって覆われている。
さらに貯蔵タンク1には、放射性廃液の受け入れ、払い出しを行うための配管と接続されるポート部が設けられているが、説明の便宜上、図1〜図3においては図示を省略してある。
本例の貯蔵タンク1は、肉厚が十数ミリメートル〜数十ミリメートル程度の鋼板部材からなる円筒状のパーツを溶接により繋ぎ合わせて製造され、その内外壁面には、製造時に形成された溶接部である溶接線13が露出している。これらの溶接線13は、貯蔵タンク1の円筒状の壁面の周方向に沿って、横倒しに配置された貯蔵タンク1の上下方向に伸びるように、前後2箇所に形成されている。
本例の放射性廃液の貯蔵施設においては、図1に示すように上述の貯蔵タンク1が、軸方向を揃えて複数基、並べて配置されている。これら貯蔵タンク1を収容する建屋(側壁部及び屋根部を備える)は、例えば厚さが数十センチメートル〜1メートル程度の鉄筋コンクリート製の隔壁4によって構成されている。
この建屋には、各貯蔵タンク1に放射性廃液の撹拌用の気体(例えば空気)を供給するための給気ライン312が配設されており、この給気ライン312は各貯蔵タンク1の後端側のポート部11の上方位置にて分岐し、バブリング管31に接続されている。
図2に示すようにバブリング管31は、蓋部110を介して貯蔵タンク1内に挿入され、下方側へ向けて伸び出した後、貯蔵タンク1の底面近傍位置にて先端側へ向けて屈曲し、当該底面に沿って伸びている。この底面に沿って伸びるバブリング管31の上面には、多数の給気孔311が設けられており、これらの給気孔311から貯蔵タンク1内の放射性廃液へ向けて気体をバブリングし、これにより当該放射性廃液の撹拌を行う。この観点において、バブリング管31は、本実施の形態の撹拌機構に相当している。
また、バブリング管31が挿入されている後端側のポート部11には、貯蔵タンク1内の気体を抜き出すための排気管32が挿入されている。排気管32の先端部は、貯蔵タンク1に収容されている放射性廃液の上方の気相雰囲気に向けて開口している。一方、排気管32の基端部は、各貯蔵タンク1に共通の排気ライン321に接続されており、この排気ライン321は建屋の外部に設けられた排気処理設備へ向けて、貯蔵タンク1から排出された気体を送気する。
以上に説明した構成を備えた貯蔵タンク1において、その内部に収容される放射性廃液には放射性物質を含む樹脂や、スラッジなどの固形分61が含まれている(図3)。この固形分を含む放射性廃液に対して、貯蔵タンク1の底部から定期的にバブリングを行うと、放射性廃液と共に固形分61が流動し、静止状態の場合と比較して固形分61の界面の位置が上方側へ移動する。このため、貯蔵タンク1の内壁面は、放射性廃液の他、固形分61が流動する液体中に晒された状態となる。
従って、貯蔵タンク1の肉厚(貯蔵タンク1の減肉量)は、廃液との接触による腐食に加え、流動する固形分との接触による摩擦の影響も考慮し、放射性廃液の液溜まりの深さ方向に向けて広い範囲で把握する必要がある。一方で、隔壁4によって囲まれた空間内に収容されている貯蔵タンク1には、人が近づいて貯蔵タンク1の外壁面に肉厚測定装置のプローブを押し当て、直接、肉厚を測定することができない。
そこで本例の貯蔵タンク1には、貯蔵タンク1の肉厚を監視するためのモニタリングピースとてしての役割を果たすモニタリング管2が設けられている。以下、当該モニタリング管2の構成について説明する。
図2、図3に示すように、本例のモニタリング管2は、先端側のポート部11を介して貯蔵タンク1内に挿入され、貯蔵タンク1内に収容される放射性廃液の深さ方向へ向けて、下方側へ伸び出すように配置されている。図4(a)、(b)に示すようにモニタリング管2は、内部に空洞(以下、内部空間201という)を備えた円管として構成され、その下端部は封止部203にて封止されている。下端部が封止されていることにより、モニタリング管2の内部空間201は、放射性廃液を収容する貯蔵タンク1内の空間とは区画された状態となっている。この内部空間201には、モニタリング管2の肉厚を測定するための肉厚測定装置を構成するプローブ51等が挿入される。
モニタリング管2は、貯蔵タンク1と同じ炭素鋼製の鋼板部材によって構成されている。また、その肉厚については貯蔵タンク1の肉厚と等しいものが用いられてもよい。さらに図4(a)に示すように、モニタリング管2の側壁面には、貯蔵タンク1の溶接線13を模擬した模擬溶接線202(模擬溶接部)が形成されている。例えば模擬溶接線202は、貯蔵タンク1の溶接線13と同じ手法により溶接され、溶接線13が伸びる方向に合わせて放射性廃液の深さ方向(上下方向)に向けて伸びるように形成され、その表面は貯蔵タンク1内の放射性廃液に向けて露出している。
封止部203で封止されたモニタリング管2の下端は、バブリング管31が設けられた貯蔵タンク1の底面のやや上方位置まで伸び出している一方、モニタリング管2の上端はポート部11の蓋部110を貫通して、ガイド管21に接続されている。
ガイド管21は、内部が空洞の管路として構成され、モニタリング管2内へのプローブ51の挿入をガイドする役割を果たす。このため、貯蔵タンク1の肉厚を監視するために設けられているモニタリング管2とは異なり、ガイド管21はその部材の材料や肉厚が貯蔵タンク1と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
ガイド管21は、ポート部11から上方側へ向けて伸び出した後、近傍の隔壁4へ向けて水平方向に屈曲し、隔壁4を貫通するように設けられたインサート管42内を通って貯蔵タンク1を収容する建屋の外部に延伸されている。ガイド管21の基端部は、隔壁4の外壁面近傍で下方側へ向けて屈曲し、例えば隔壁4に設けられたキャットウォーク41より人がアクセス可能な位置にて開口している。ガイド管21の開口部と、モニタリング管2との接続部とを最短距離で結ばず、ガイド管21を大きく引き回すことにより、ガイド管21の開口部と、貯蔵タンク1内の放射性廃液との間の距離を長くとっている。
本例においては、図1に示した隔壁4内の空間に配置された全ての貯蔵タンク1に対して、モニタリング管2及びガイド管21が設けられている。
以下、モニタリング管2を用いて貯蔵タンク1の肉厚を監視する手法について説明する。本手法においては、モニタリング管2内にプローブ51を挿入し、モニタリング管2の肉厚を測定することによって貯蔵タンク1の肉厚を推定することにより監視を行う。
モニタリング管2の肉厚の測定に用いる肉厚測定装置は、モニタリング管2の内部に挿入してその肉厚を測定することが可能であれば、測定原理やプローブ51の構成は、特定の種類のものに限定されない。本実施の形態においては、例えば実開平4−127567や特開2001−83124に記載の音響ミラー52を利用した超音波式のプローブ51を用いる場合について説明する。
図4(b)に模式的に示したプローブ51は、超音波パルスを発信する機能、及びモニタリング管2で反射された超音波パルスを受信する機能を備え、不図示のケーブルを介して隔壁4の外部に配置されたコンピュータなどからなる超音波信号の解析ユニットに接続されている。音響ミラー52はモニタリング管2の延伸方向に向けて伸びる中心軸周りに360度回転自在に構成されており、超音波の伝播方向を変化させて、プローブ51と、前記中心軸周りの任意の方向に位置するモニタリング管2の管壁との間で超音波を伝達させることができる。そして、プローブ51、音響ミラー52を上下方向に走査させながら音響ミラー52を回転させることにより、所望の範囲のモニタリング管2の肉厚を測定することができる。
モニタリング管2の肉厚の測定は、内部空間201内に水を満たした状態で行われる。モニタリング管2の肉厚は、プローブ51から出力された超音波が、モニタリング管2の内壁面で反射されてプローブ51にて受信されるまでの時間TIと、プローブ51から出力された超音波が、モニタリング管2の外壁面で反射されてプローブ51にて受信されるまでの時間TOとの差分値に基づいて特定される。
また、音響ミラー52を回転させたり、上下方向に移動させたりしたときの前記TI、TOの変化に基づいて、モニタリング管2の内壁側、外壁側のいずれの壁面にて減肉が発生しているのかを識別することもできる。図4(b)に示すようにモニタリング管2の外壁に減肉領域20aが形成されている場合には、外壁面で反射された超音波が検出されるまでの時間TOが他の領域に比べて短くなる。一方、モニタリング管2の内壁に減肉領域20bが形成されている場合には、内壁面で反射された超音波が検出されるまでの時間TIが他の領域に比べて長くなる。
モニタリング管2の構成に係る説明にて述べたように、モニタリング管2は貯蔵タンク1を構成する部材と同じ金属により構成されている。また、設置時点(監視開始時)における肉厚は貯蔵タンク1の肉厚と等しくしてもよい。そして、モニタリング管2の外壁面は、貯蔵タンク1の内壁面と共通の固形分61を含む放射性廃液中に露出していることから、貯蔵タンク1と同様の条件下で放射性廃液による腐食や固形分との接触が発生する環境に置かれている。このため、これらの要因で貯蔵タンク1の内壁面に生じる減肉の状態は、モニタリング管2の外壁面においても再現される蓋然性が高い。
そこで本例においては、直接、肉厚を測定することができない貯蔵タンク1に替えて、モニタリング管2の肉厚を測定することにより貯蔵タンク1の肉厚の推定を行う。設置時点におけるモニタリング管2の肉厚が貯蔵タンク1の肉厚と等しくなっているとき、隔壁4によって囲まれた建屋内が腐食環境になく、貯蔵タンク1の外壁面の減肉が殆ど考えられない場合には、内壁面の減肉が発生していない位置におけるモニタリング管2の肉厚の測定結果が、その時点における貯蔵タンク1の肉厚を表しているといえる。また、モニタリング管2の肉厚が貯蔵タンク1の肉厚と異なる場合には、モニタリング管2の減肉量を求め、設置時点における貯蔵タンク1の肉厚から当該減肉量を差し引いた値が、モニタリング管2の肉厚測定時点の貯蔵タンク1の肉厚を表していると推定する。
ここでモニタリング管2は、貯蔵タンク1に収容されている放射性廃液の深さ方向に向けて挿入され、プローブ51はこの深さ方向の異なる位置で、中心軸周りにモニタリング管2の全周の肉厚を測定することができる。このため、モニタリング管2の管壁は、プローブ51によって肉厚を測定される被測定部となっており、当該管壁が貯蔵タンク1の肉厚監視用のモニタリングピースとしての役割を果たしていると言える。
そして、放射性廃液による腐食や流動する固形分61との接触による影響が絡み合い、放射性廃液の深さ位置に応じて減肉量の分布が異なる場合であっても、モニタリング管2が当該深さ方向に向けて伸び出すように配置されていることにより、モニタリング管2の外壁面にも貯蔵タンク1の減肉領域20と同じ分布の減肉領域20aが形成される。この結果、ある位置にて測定されたモニタリング管2の肉厚は、当該測定が行われた前記深さ方向の位置に対応する位置(言い替えると、測定が行われた位置から水平に引いた線が貯蔵タンク1と交差する位置(図4(b)参照))における貯蔵タンク1の肉厚を表している。
なお、図4(b)に示した貯蔵タンク1やモニタリング管2の減肉領域20、20a、20bは、貯蔵タンク1の肉厚を監視する手法の説明にあたって便宜的に図示したものであり、貯蔵タンク1やモニタリング管2における実際の減肉の発生状態を示すものではない。
また、モニタリング管2には貯蔵タンク1の溶接線13を模擬する模擬溶接線202が形成されており、この模擬溶接線202は溶接線13と同様に放射性廃液の深さ方向(上下方向)に向けて伸びるように形成されている。このため、模擬溶接線202が形成されている位置のモニタリング管2の肉厚を測定することにより、溶接線13の形成位置における貯蔵タンク1の肉厚を監視することもできる。
さらにモニタリング管2を用いて貯蔵タンク1の肉厚を監視することが可能な領域は、放射性廃液6に浸漬されている領域に限られない。放射性廃液6の上方側の気相雰囲気に向けて露出している貯蔵タンク1の肉厚を監視することもできる。バブリング用の気体が液面で破裂して多数のミストが形成される当該気相雰囲気では、貯蔵タンク1の内壁面は放射性廃液6を収容した領域とは異なる状態に晒される。この領域においても貯蔵タンク1と同じ雰囲気に晒されているモニタリング管2の肉厚を測定することによって、対応する高さ位置の肉厚を監視することができる。
モニタリング管2の肉厚の測定を終えたら、ポンプなどを用いて肉厚測定用に内部空間201内に満たした水を抜き出し、乾燥空気や窒素などを送り込んで内部空間201の内壁面を乾燥させ、貯蔵タンク1の外壁面が晒される建屋内と同じ状態とするか、乾燥後にガイド管21の端部に蓋をして密閉する。また、貯蔵タンク1の外壁面における腐食の影響も考慮したい場合には、例えば貯蔵タンク1の内部の気体の組成や温度、湿度などの状態が、貯蔵タンク1の配置されている空間内と同じになるように調整してもよい。
また、貯蔵タンク1の肉厚を推定した結果、その肉厚が予め設定しておいた下限値を下回った場合には、例えば未使用の状態で置いておいた他の貯蔵タンクへと放射線廃液6を移送し、肉厚が下限値を下回った貯蔵タンク1の使用を停止するなどの対応をする。
本実施の形態に係る貯蔵タンク1によれば以下の効果がある。貯蔵タンク1に収容された放射性廃液6の深さ方向に向けてモニタリング管2を挿入し、このモニタリング管2の肉厚を測定することにより、被測定部を成すモニタリング管2と同じ環境に置かれている貯蔵タンク1の肉厚を監視する。この結果、貯蔵タンク1の肉厚を直接、測定することが困難な場合であっても当該貯蔵タンク1の肉厚を簡便に監視することができる。
次に、図1に示すように隔壁4にて囲まれた建屋内に複数基、配置された貯蔵タンク1のうち、一部の貯蔵タンク1の肉厚を直接、測定することにより、モニタリング管2を用いた貯蔵タンク1の肉厚の推定精度を向上させる手法について説明する。
本例においては、前記建屋の空間内に設置された複数基の貯蔵タンク1のうち、円筒の外壁面を隔壁4に対向させた両端位置の貯蔵タンク1aの少なくとも一方に、当該貯蔵タンク1aの肉厚を直接、測定する際に用いられるガイド管22が設置されている。
ガイド管22は、貯蔵タンク1の肉厚の測定を行が行われる位置へ、肉厚測定装置のプローブ51aの移動をガイドするガイド機構としての役割を果たす。ガイド管22は、図6に示すようにケーブル54の先端部に取り付けられた状態で挿入されるプローブ51aを支える強度を備えていれば、金属製であってもよいし樹脂製であってもよい。
ガイド管22の先端部は、肉厚の測定が行われる貯蔵タンク1aの外壁面から数ミリメートル〜数センチメートル程度離れた位置に開口し、プローブ51aの先端部を当該外壁面へ向けて突出させることができる。図5に示すように、横倒しにされた円筒状の貯蔵タンク1を縦断する方向から見たとき、ガイド管22は、当該縦断面に形成される円を左右に2分割した半円を、さらに等角度間隔で周方向に10分割して形成される円弧の端部に相当する、異なる高さ位置にて開口するように配置され、合計で11本設けられている。
このように、異なる高さ位置に向けてプローブ51aをガイドすることにより、貯蔵タンク1内に収容されている放射性廃液6の深さ方向の異なる位置にて貯蔵タンク1の肉厚を直接、測定することができる。
なおガイド管22同士が互いに干渉しないようにするため、貯蔵タンク1を側面から見たとき、11本のガイド管22は、横倒しにされた貯蔵タンク1の円筒軸の方向に沿った異なる位置に開口するように配置してもよい(図示省略)。
図5に示すように、各ガイド管22は、貯蔵タンク1aの外壁面に対向する隔壁4の上部側に設けられたインサート管42へ向けて伸び出し、このインサート管42内を通って建屋の外部に延伸されている。ガイド管21の基端部は、隔壁4の外壁面近傍で下方側へ向けて屈曲し、建屋外にて人がアクセス可能な位置にて開口している。
これらガイド管22が配置された貯蔵タンク1a内にもモニタリング管2が挿入されており、図4(b)等を用いて説明した既述の手法により、前記深さ方向の異なる位置におけるモニタリング管2の肉厚が測定される。
一方、各ガイド管22には、順次、プローブ51aが挿入され、その先端部の開口が対向している位置(測定点)における貯蔵タンク1の肉厚を直接、測定する(図6)。プローブ51aは、特別な種類のものに限定されないが、例えば、超音波パルスの発信及びその反射を受信する機能を備えると共に、先端部に設けられた磁石を用いて貯蔵タンク1の外壁面にプローブ51aを密着させた状態で肉厚を測定することが可能な構成のものを例示することができる。図6中、符号53は、ガイド管22内でプローブ51aを支持すると共に位置決めを行う支持部、符号54は、隔壁4の外部に配置されたコンピュータなどからなる超音波信号の解析ユニットとプローブ51aとを接続するケーブルを示している。
このように、モニタリング管2を用いた貯蔵タンク1aの肉厚の推定に加えて、貯蔵タンク1aの肉厚を直接、測定することにより、モニタリング管2を利用した肉厚の推定結果に含まれる誤差を補正することができる。
即ち、ガイド管22を利用して測定した貯蔵タンク1aの肉厚は、真の値であるので、この測定結果とモニタリング管2の肉厚の測定結果との間に相違がある場合には、モニタリング管2の肉厚の測定結果を補正して貯蔵タンク1の肉厚の推定を行う必要がある。そして、ガイド管22が設けられた貯蔵タンク1aと、設けられていない他の貯蔵タンク1a、1bとの間で、貯蔵タンク1a、1b内の状態(例えばバブリング用に供給される気体の流量やバブリングンの頻度、固形分61の構成や含有割合など)が大きく異ならない場合には、これら他の貯蔵タンク1a、1bにおいても貯蔵タンク1とモニタリング管2との肉厚に同様の相違が生じている可能性が高い。
ここで貯蔵タンク1aの肉厚の実測値をTh、この測定を行った位置に対応する高さ位置(放射性廃液6の深さ方向の位置に対応している)におけるモニタリング管2の肉厚をThとする。このとき貯蔵タンク1aの肉厚の測定結果に基づく他の貯蔵タンク1a、1bの肉厚の推定値の補正方法は、例えばこれらの肉厚の差(Th−Th)を、他の貯蔵タンク1a、1bに設けられたモニタリング管2の肉厚(Th’)の測定結果から差し引いて(Th’−(Th−Th))、他の貯蔵タンク1a、1bの肉厚の推定値としてもよい。
また、貯蔵タンク1aの肉厚の実測値とモニタリング管2の肉厚との比率(Th/Th)を他の貯蔵タンク1a、1bに設けられたモニタリング管2の肉厚(Th’)の測定結果に乗じて(Th’・(Th/Th))、他の貯蔵タンク1a、1bの肉厚の推定値としてもよい。
さらに、図5に示した例のように、上下方向の異なる位置にて離散的に貯蔵タンク1aの肉厚を測定する場合には、測定が行われないこれら測定点の間の貯蔵タンク1aの肉厚を推定し、この推定値を用いて他の貯蔵タンク1a、1bの肉厚の推定結果を補正してもよい。測定点間の貯蔵タンク1aの肉厚の推定方法としては、例えば上下方向に隣り合う測定点間の中間の高さ位置にて区画されるように貯蔵タンク1aの外壁面を上下方向に領域分けし、各領域に含まれる測定点にて測定された貯蔵タンク1aの肉厚を当該領域内の貯蔵タンク1aの肉厚と推定してもよい。
また例えば、上下方向に隣り合う測定点(例えば図5のA点、B点)の測定結果(Th、Th)に基づいて、これら測定点の間の高さ位置(H、H)の間の任意の高さ位置(H)の肉厚を案分計算(Th+(Th―Th)・{(H−H)/((H−H)})により求めてもよい。
ここで、貯蔵タンク1の肉厚の測定を行うために隔壁4から貯蔵タンク1aの外壁面へプローブ51aの移動をガイドするガイド機構の構成は、プローブ51aを含む肉厚測定装置の構成に応じて種々の形態のものを採用することができる。
例えば、図7(a)には、磁石を用いて鋼板部材からなる貯蔵タンク1aの外壁面に吸着しながら、当該外壁面に沿って移動可能な台車55aにプローブ51aを搭載する例を示す。この場合には、貯蔵タンク1aを収容する空間に台車55aを搬入するための開口部43を隔壁4に設け、この開口部43から、貯蔵タンク1aの上面へ向けて、例えば鋼板製のガイド板23をガイド機構として架け渡す。そして、このガイド板23を走行路として台車55aを貯蔵タンク1a上まで移動させた後、当該台車55aを貯蔵タンク1aの外壁面に吸着させつつ移動させながら、当該外壁面を走査するようにその肉厚を測定する。この場合には、貯蔵タンク1aの測定を終え、台車55aを回収したら、ガイド板23は撤去してもよい。
また図7(b)には、隔壁4に設けられた開口部43と貯蔵タンク1aの頂部とを経て、貯蔵タンク1aの半周面に沿って伸びるガイドレール24を配置した例を示す。このガイドレール24は、プローブ51aを支持する台車55bを走行させるガイド機構として構成されている。本例のガイドレール24は、円管の側壁面にスリット241を設けた構成となっており、このスリット241を貯蔵タンク1aの外壁面側へ向けるようにして配置されている。台車55bは、このガイドレール24の内周面に沿って車輪を走行させる一方、モノレールのようにスリット241の外方位置にて、貯蔵タンク1aに向けてプローブ51aをスリットの外方へ突出させながら支持する。そして、貯蔵タンク1aを収容する空間に開口部43を介してプローブ51aを搬入し、ガイドレール24を走行路として台車55aを貯蔵タンク1aの近傍まで移動させた後、台車55bに設けられている磁石を利用してプローブ51aを貯蔵タンク1aの外壁面に押し当て、当該外壁面を走査するようにその肉厚を測定する。
ここで図5、図7(a)、(b)の各例においては、円筒状の外壁面を隔壁4に対向させて配置された貯蔵タンク1aにガイド機構(ガイド管22、ガイド板23、ガイドレール24)を設けた例について説明したが、ガイド機構を設けて肉厚を測定する貯蔵タンク1はこの位置のものに限定されない。隔壁4との距離や位置関係など、ガイド機構の設置のしやすさなどを考慮して、図1の両端位置の貯蔵タンク1aよりも内側に位置する貯蔵タンク1bにガイド機構を設けてその肉厚を測定してもよいことは勿論である。
次に、他の適用例として、モニタリング管2を用いて反応槽7の肉厚を監視する場合について図8を参照しながら説明する。図8に示した反応槽7は、液体原料と粉体状の触媒とを混合したスラリー701内で液体原料の反応を進行させるための金属製の容器として構成されており、反応槽7は内部のスラリー701の撹拌混合を行う撹拌翼72と、スラリー701の加熱を行うジャケット71とを備えている。
撹拌翼72は反応槽7の上部に配置されたモーター722によって、鉛直軸周りに回転する回転軸721の先端部に設けられており、スラリー701中に浸漬された状態で回転し、その撹拌混合を実行する撹拌機構として構成されている。また、ジャケット71は、スラリー701が収容される空間を構成する反応槽7の外壁面を覆うように設けられており、その内部にスチームなどの熱媒を通流させてスラリー701の加熱を行う。
反応槽7には、液体原料と触媒とが混合されたスラリーの状態で連続的に供給され、スラリー701は反応槽7内で撹拌、加熱されながら液体原料の反応が進行する。そして、反応槽7から連続的に抜き出されたスラリーを、液体サイクロンやフィルターで固液分離して、反応生成物を含む液体を得る。
この種の反応槽7においても、液体との接触による腐食や、流動する触媒との接触による摩擦の影響を受けて、スラリー701の深さ方向で減肉量の分布が異なる場合がある。ところが、反応槽7の外壁面を覆うようにジャケット71が設けられていたり、また反応槽7が保温材で覆われていたりすると、これらのジャケット71や保温材を取り外すか、反応槽7の内部に入るなどしなければ、直接、肉厚の測定を行うことができない。
そこで本例の反応槽7には、その上面側からスラリー701の深さ方向に向けて、反応槽7と同じ金属の部材からなるモニタリング管2が挿入されている。ここでもモニタリング管2は、反応槽7を構成する部材と等しい厚さとしてもよい。当該モニタリング管2は、回転する撹拌翼72と干渉しない、反応槽7の内壁面近傍位置に配されており、モニタリング管2の外壁面は、反応槽7の内壁面と同じ環境に晒される。この結果、当該内壁面と同様の減肉状態がモニタリング管2の外壁面にも再現される蓋然性が高い。
そこで図4(b)を用いて説明した手法と同様の手法でモニタリング管2の肉厚を測定し、この測定結果に基づいて当該測定が行われた前記深さ方向の位置に対応する位置の反応槽7の肉厚を推定する。これにより、ジャケット71などを分解したり、反応槽7の中に入ったりせずに、簡便に反応槽7の肉厚を監視することができる。また、本例の場合において人が反応槽7に近づくことができる場合には、図3に示したガイド管21を設けずに、モニタリング管2の開口から直接、プローブ51を挿入して肉厚の測定を行ってもよい。
以上に説明した各例において、設置時におけるモニタリング管2の肉厚が、モニタリング管2の肉厚と等しくなっていることは、必須の要件ではない。モニタリング管2の肉厚が貯蔵タンク1や反応槽7等の容器の肉厚とは異なっていても、モニタリング管2の設置時の肉厚(Th20)に対する測定された肉厚(Th)の比を、監視開始時の容器の肉厚(Th)に乗じて(Th・(Th/Th20))、現在の容器の肉厚を推定してもよい。
またモニタリング管2は、放射性廃液6やスラリー701の深さ方向に垂直に伸び出すように構成されていることは必須の要件ではなく、モニタリング管2や放射性廃液6の深さ方向へ向けて斜めに伸び出していてもよく、またモニタリング管2は湾曲や屈曲していてもよい。
さらにモニタリング管2は、容器と同じ金属の部材で構成され、その全体が被測定部となっていなくてもよい。例えば樹脂製のモニタリング管2の壁面の一部に、内壁面から外壁面までを貫通するように容器と同じ金属製のピースを埋め込んで、この金属ピースを被測定部としてもよい。この場合、金属ピースは、小片状のものを容器内の液体の深さ方向に間隔を開けて複数、配置してもよいし、細長いリボン状の金属ピースを前記深さ方向に伸びるように配置してもよい。
この他、容器に収容される液体に固形分が含まれることや、容器に撹拌設備が設けられていることも各々必須ではない。例えば、液体中に固形分が含まれていなくても、その液体が撹拌されることによって、液体の深さ方向で減肉量の分布が異なる場合もある。また、容器に撹拌設備が設けられていないとしても、容器内への液体の受け入れと払い出しを繰り返すうちに、同様の現象が発生することもある。
また、モニタリング管2内に挿入される肉厚測定装置が肉厚の測定を行う方式も超音波を利用する方式に限定されるものではない。
1、1a、1b
貯蔵タンク
13 溶接線
2 モニタリング管
202 模擬溶接線
203 封止部
21 ガイド管
22 ガイド管
23 ガイド板
24 ガイドレール
31 バブリング管
4 隔壁
51、51a
プローブ
6 放射性廃液
61 固形分
7 反応槽

Claims (10)

  1. 液体を収容する金属製の容器と、
    前記容器に収容される液体の深さ方向に向けて挿入され、内部が前記液体を収容する空間から区画されたモニタリング管と、
    前記容器内の空間に向けて露出すると共に、前記深さ方向の異なる位置に配置されるように前記モニタリング管に設けられ、前記容器と同じ金属の部材からなる被測定部と、を備え、
    前記モニタリング管は、当該モニタリング管に挿入された肉厚測定装置によって前記被測定部の肉厚が測定され、この測定結果に基づいて、測定が行われた前記深さ方向の位置に対応する位置における前記容器の肉厚を監視するためのものであることを特徴とする液体収容設備。
  2. 前記容器は、隔壁で囲まれ、外部と区画された空間内に設置され、
    前記モニタリング管の基端部は、前記隔壁を貫通し、外部から当該モニタリング管内への肉厚測定装置の挿入をガイドするためのガイド管に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の液体収容設備。
  3. 前記空間内には、複数の容器が設置され、これらの容器のうちの一部の容器の肉厚を測定するために、当該隔壁の外部から当該肉厚の測定が行われる容器の外壁面へ肉厚測定装置の移動をガイドするためのガイド機構を備え、
    前記一部の容器の肉厚の測定結果に基づいて、他の容器における肉厚の推定結果が補正されることを特徴とする請求項2に記載の液体収容設備。
  4. 前記ガイド機構を用いた一部の容器の肉厚の測定は、当該容器に収容される液体の深さ方向に対応した、異なる高さ位置で測定されることを特徴とする請求項3に記載の液体収容設備。
  5. 前記モニタリング管は、前記容器と同じ部材で構成され、当該モニタリング管の管壁が前記被測定部であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の液体収容設備。
  6. 前記容器は、溶接により接合された溶接部を有し、
    前記被測定部は、前記溶接部を模擬した模擬溶接部を備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の液体収容設備。
  7. 前記模擬溶接部は前記深さ方向に向けて伸びていることを特徴とする請求項6に記載の液体収容設備。
  8. 前記容器は放射性物質を含む液体を収容することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一つに記載の液体収容設備。
  9. 前記液体は、固形分を含むことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一つに記載の液体収容設備。
  10. 前記容器には、内部に収容された液体を撹拌する撹拌機構が設けられていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一つに記載の液体収容設備。
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