JP2015017845A - 位置推定方法、位置推定装置および位置推定システム - Google Patents

位置推定方法、位置推定装置および位置推定システム Download PDF

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Abstract

【課題】受信電界強度を用いた位置推定の精度を向上させること。【解決手段】取得部501は、送信機から所定電力で送信される電波を受信機が受信した際の受信電界強度の実測値を取得する。また、取得部501は、送信機の複数の候補位置のそれぞれについて、候補位置および受信機の間の地形を示す地形情報と所定電力とに基づく受信電界強度の予測値を取得する。選択部502は、取得部501によって取得された予測値と実測値とを複数の候補位置毎に比較した比較結果に基づいて、複数の候補位置の中から送信機の推定位置を選択する。出力部503は、選択部502によって選択された推定位置を示す情報を出力する。【選択図】図5−1

Description

本発明は、位置推定方法、位置推定装置および位置推定システムに関する。
従来、電磁波強度などの測定対象の位置を示す測定データに基づいて座標系上に所定の確率分布を設定し、設定した確率分布を用いてサンプリングしたパーティクルから測定対象の位置を推定する技術が知られている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
また、予め測位対象エリアの電界マップを測定しておき、対象物が実測した電界強度との一致度により、対象物の位置を推定する、フィンガープリント法が知られている。さらに、測位対象となる無線機から電波を受信した際の受信電界強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を用いて、測位対象までの距離を推定し、その距離を基に位置推定を行う、RSSI距離測位方式が知られている。RSSI距離測位方式では、フィンガープリント法とは異なり、距離に応じて減衰量が変化するという特性を用いて、測位対象までの距離を推定する。
特開2008−249640号公報
しかしながら、受信電界強度を用いた位置推定においては、距離以外の要素、たとえば地形や障害物など、によって電波が減衰すると、距離推定にオフセットが生じ、その結果位置推定の精度が低下するという問題がある。たとえば、屋外の無線センサネットワークにおいては、無線機は2m以下といった低いアンテナ高さで設置されることが多く、地形や障害物によって受信電界強度が変化しやすくなり、位置推定の精度の低下が顕著になるという問題がある。
1つの側面では、本発明は、受信電界強度を用いた位置推定の精度を向上させることを目的とする。
本発明の一側面によれば、送信機から所定電力で送信される電波を受信機が受信した際の受信電界強度の実測値を取得し、前記送信機の複数の候補位置のそれぞれについて、前記候補位置および前記受信機の間の地形を示す地形情報と前記所定電力とに基づく前記受信電界強度の予測値を取得し、取得した前記予測値と前記実測値とを前記複数の候補位置毎に比較した比較結果に基づいて、前記複数の候補位置の中から前記送信機の推定位置を選択し、選択した前記推定位置を示す情報を出力する、位置推定方法、位置推定装置および位置推定システムが提案される。
本発明の一態様によれば、受信電界強度を用いた位置推定の精度を向上させることができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1にかかる位置推定システムの一例を示す説明図である。 図2は、送信機のハードウェア構成の一例を示す図である。 図3は、受信機、位置推定装置およびクライアント装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図4−1は、送信機の機能的構成の一例を示すブロック図である。 図4−2は、受信機の機能的構成の一例を示すブロック図である。 図5−1は、位置推定装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。 図5−2は、位置推定装置の機能的構成の詳細構成の一例を示すブロック図である。 図6は、電波の伝搬例を示す説明図である。 図7は、球面大地の解析モデルの一例を示す説明図である。 図8は、実施の形態1にかかる位置推定装置が行う位置推定処理の一例を示すフローチャートである。 図9は、実施の形態2にかかる位置推定システムの一例を示す説明図である。 図10は、実施の形態2にかかる位置推定装置が行う位置推定のアルゴリズムの一例を示す説明図である。 図11は、実施の形態2にかかる位置推定装置が行う位置推定処理の一例を示すフローチャートである。 図12は、実施の形態2の位置推定の改善度合いの一例を示す説明図である。
以下に図面を参照して、本発明にかかる、位置推定方法、位置推定装置および位置推定システムの実施の形態1,2を詳細に説明する。
(実施の形態1)
(実施の形態1にかかる位置推定システムの一例)
図1は、実施の形態1にかかる位置推定システムの一例を示す説明図である。図1に示すように、たとえば、作業者Saが管理する放牧地Fの敷地内には、複数の家畜Aが飼育されている。放牧地Fは、たとえば、一律に水平な土地ではなく、斜面を有し領域毎に地形が異なる土地であり、たとえば、数十mの高低差を有する丘陵地などである。家畜Aは、放牧地F内にて飼育され、放牧地F内を移動可能な動物であり、たとえば、ウシ、ブタ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、などである。
位置推定システム100は、送信機101と、受信機102と、位置推定装置103と、を有し、家畜Aの位置を推定する。各家畜Aには、それぞれ、測位対象となる送信機101が装着されている。なお、本明細書中において、「測位」と「位置推定」とを同義語として説明する。送信機101は、たとえば、家畜Aの首、耳、鼻など、家畜Aが牧草を食したり歩行したりしている通常の行動時に地面から1m程度の高さを有する位置に取り付けられている。
送信機101は、家畜Aの歩数データなどのバイタルデータを計測する可搬型のコンピュータである。バイタルデータは、歩数データのほかにも、体温データ、血圧データ、脈拍データ、特定の化学物質の濃度のデータ、なども含む。たとえば、家畜Aが発病や発情した異常状態になると、単位時間あたりの歩数が、通常時に比べて変化する。この変化した量を用いて、家畜Aの健康状態や異常状態を判別することができる。送信機101は、放牧地Fの敷地内に設けられ、所定範囲の受信機102と通信可能になっている。
受信機102は、たとえば高さ2m程度のアンテナを有する。複数の受信機102は、放牧地F内に、それぞれ異なる位置に設置されており、それぞれ所定範囲の通信エリアを有する。受信機102は、送信機101と位置推定装置103とを通信可能に中継する。また、受信機102は、他の受信機102とも通信可能である。
受信機102は、通信エリア内の送信機101から受信したバイタルデータや送信機101固有の送信機IDを位置推定装置103へ送信する。また、受信機102は、送信機101からバイタルデータや送信機IDを受信した際の受信電界強度を算出するための電界強度情報を位置推定装置103へ送信する。以下において、受信電界強度を「RSSI:Received Signal Strength Indicator」という。
位置推定装置103は、受信機102から、家畜Aのバイタルデータ、送信機ID、受信機102が受信した際の電界強度情報、などを受信するコンピュータである。位置推定装置103は、DB(Date Base)104を有する。DB104は、受信機102から受信した各種データ、受信機102の位置データ、放牧地Fの地形データ、などを記憶する。位置推定装置103は、送信機101の位置を推定する。
具体的には、位置推定装置103は、電界強度情報、受信機102の位置データ、地形データなどを用いて、送信機101の位置を推定する。位置推定装置103は、推定した送信機101の位置データとともに送信機101によって検出された家畜Aのバイタルデータを、クライアント装置105へ送信する。たとえば、位置推定装置103は、発病した家畜Aのバイタルデータや、Aに装着されている送信機101の現在位置のデータをクライアント装置105へ送信する。
クライアント装置105は、ディスプレイを有し、位置推定装置103と通信可能な可搬型のコンピュータである。クライアント装置105は、位置推定装置103から受信した送信機101の位置データと家畜Aのバイタルデータとをディスプレイに表示する。たとえば、クライアント装置105は、家畜Aが発病したときに、家畜Aのバイタルデータと、発病した家畜Aに装着される送信機101の現在位置のデータと、をディスプレイ上に表示することができる。
ここで、RSSI距離測位方式は、RSSIと通信距離との相関から、送信機101と受信機102との間の距離を推定して測位を行う方式である。無線センサネットワークにおいて、無線機(送信機101や受信機102)は、たとえば2m以下といった低いアンテナ高さで設置される。低いアンテナ高さの環境下では、地形変化によってRSSIの減衰量が変化し、位置推定の精度が低下する。
ここで、位置推定の精度を向上させるために、予め測位対象エリアの電界マップを測定する方式(フィンガープリント法)を採用したとすると、大がかりな事前準備が必要になる。また、加速度センサ、角速度センサ、方位センサ、などの各種センサを組み合わせて、推定精度の劣化を補償する方式を採用したとすると、現状の設備に対して追加するデバイスが必要になるとともにそれらに電力を供給する必要が生じてしまう。
そこで、実施の形態1では、測位対象の送信機101の候補位置と受信機102との間の地形情報から得られるフレネルゾーンの見通し度に基づくRSSIの予測値と実測値との比較結果を用いて候補位置の中から推定位置を選択する。これにより、現状の設備を用いて、送信機101の位置の推定精度を向上させることができる。
なお、フレネルゾーンは、送信機101から受信機102への電波が所定の広がりをもって伝搬する際に、最短距離と回折波との行路差に応じて定義される回転楕円体である。フレネルゾーンのうち、エネルギー伝達に寄与する部分は、第1フレネルゾーンと呼ばれる。第1フレネルゾーンは、直接波との経路差がλ/2となる点を結んだ楕円空間であり、電波が受信機102に最短距離で到達する場合と別ルートで到達する場合との経路差がλ/2である経路の軌跡内に作られる回転楕円空間であり、障害物による影響を考慮する際には特に重要である。λは電波の波長(=光速/周波数)である。
本実施の形態では、第1フレネルゾーン内に存在する障害物の高さを用いて、送信機101から受信機102へ向けて送信された電波が遮蔽される遮蔽度合いを得るようにしている。遮蔽度合いは、送信機101と受信機102との間の遮蔽物が送信機101と受信機102との間のフレネルゾーンをどの程度遮蔽するかを示した値である。遮蔽度合いにより、第1フレネルゾーンが確保される完全に見通しのある状況、または、完全に見通しのある状況に比べて見通しが低い状況、のいずれかであることがわかる。完全に見通しのある状況では、予測する受信電界強度は自由空間での電波伝搬理論値に近い値となる。一方、見通し度が低い状況では、予測する受信電界強度は遮蔽度合いを考慮した値となる。以下において、第1フレネルゾーンを単にフレネルゾーンと呼ぶ。
(送信機のハードウェア構成の一例)
図2は、送信機のハードウェア構成の一例を示す図である。図2において、送信機101は、CPU201と、メモリ202と、OSC203と、RFIC204と、OSC205と、アンテナ206と、第1センサ207と、A/D変換器208と、第2センサ209と、I/O210と、バッテリ211と、電源回路212と、を有する。
CPU201(Central Processing Unit)は、送信機101の全体の制御を司る。メモリ202には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAM(Random Access Memory)である。メインメモリは、CPU201のワークエリアとして使用される。
補助メモリは、たとえば磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、送信機101を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてCPU201によって実行される。OSC(Oscillator)203は、CPU201を動作させるためのクロック信号を生成する。
OSC205は、RFIC204を動作させるためのクロック信号を生成する。RFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)204は、高周波の信号を処理する無線周波数集積回路である。RFIC204は、高周波の信号をアンテナ206へ出力する。アンテナ206は、RFIC204から出力された高周波の信号を受信機102へ送信する。
第1センサ207は、家畜Aのバイタルデータをアナログ信号により検出する。A/D(Analog/Digital)変換器208は、第1センサ207によって検出されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、デジタル信号をCPU201へ出力する。第2センサ209は、家畜Aのバイタルデータをデジタル信号により検出する。I/O(入出力インタフェース)210は、第2センサ209によって検出されたデジタル信号を入力してCPU201へ出力する。
バッテリ211は、充電を行うことにより電気を蓄える蓄電池である。電源回路212は、バッテリ211に蓄えられた電気を用いて、CPU201、RFIC204、第1センサ207、第2センサ209、などを駆動させる。図2において、各部201〜212は、それぞれが一体に形成されていてもよいし、それぞれが別々に形成されていてもよい。また、送信機101は、バイタルデータを検出する機能として、第1センサ207または第2センサ209のうち、少なくともいずれか一方を有していればよい。また、第1センサ207および第2センサ209は、いずれも必須の構成ではなく、第1センサ207および第2センサ209を有さない構成としてもよい。
(受信機、位置推定装置およびクライアント装置のハードウェア構成の一例)
図3は、受信機、位置推定装置およびクライアント装置のハードウェア構成の一例を示す図である。以下において、位置推定装置103を主体にして説明するが、受信機102およびクライアント装置105についても同様の構成である。
位置推定装置103は、CPU301と、メモリ302と、ユーザインタフェース303と、通信インタフェース304と、を備えている。CPU301、メモリ302、ユーザインタフェース303および通信インタフェース304は、バス309によって接続されている。
CPU301は、位置推定装置103の全体の制御を司る。メモリ302には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAMである。メインメモリは、CPU301のワークエリアとして使用される。
補助メモリは、たとえば磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、位置推定装置103を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてCPU301によって実行される。プログラムとしては、送信機101の位置を推定するための位置推定プログラムなどがある。
ユーザインタフェース303は、たとえば、ユーザからの操作入力を受け付ける入力デバイスや、ユーザへ情報を出力する出力デバイスなどを含む。入力デバイスは、たとえば、タッチパネルやキー(たとえばキーボード)やリモコンなどによって実現することができる。出力デバイスは、たとえば、タッチパネルやディスプレイやスピーカなどによって実現することができる。ユーザインタフェース303は、CPU301によって制御される。
通信インタフェース304は、たとえば、無線や有線によって位置推定装置103の外部装置との間で通信を行う通信インタフェースである。通信インタフェース304は、CPU301によって制御される。
(送信機の機能的構成の一例)
図4−1は、送信機の機能的構成の一例を示すブロック図である。図4−1において、送信機101は、センサ401と、送信部402と、アンテナ206と、を有する。センサ401は、図2に示した第1センサ207および第2センサ209の機能を含み、家畜Aのバイタルデータを検出する。センサ401は、検出したバイタルデータを送信部402へ出力する。送信部402は、センサ401によって検出されたバイタルデータを高周波の信号にしてアンテナ206へ出力する。
センサ401は、図2に示した第1センサ207、A/D変換器208、第2センサ209およびI/O210によって実現される。また、送信部402は、CPU201、メモリ202、OSC203、RFIC204およびOSC205によって実現される。
(受信機の機能的構成の一例)
図4−2は、受信機の機能的構成の一例を示すブロック図である。図4−2において、受信機102は、受信部411と、センサデータ処理部412と、送信機ID識別部413と、RSSI実測値計測部414と、保存部415と、送信部416と、を有する。
受信部411は、アンテナ410を介して、送信機101から、家畜Aのバイタルデータや送信機IDを受信する。受信部411は、受信したデータをセンサデータ処理部412や送信機ID識別部413へ出力する。
センサデータ処理部412は、受信部411によって受信された家畜Aのバイタルデータ(センサデータ)を用いて所定の処理を行う。たとえば、センサデータ処理部412は、家畜Aのバイタルデータと所定の閾値とを用いて、家畜Aが異常状態であると判定したりする。
送信機ID識別部413は、受信部411によって受信された送信機IDを識別するとともに、識別した送信機IDとバイタルデータとを関連付けて保存部415へ出力する。また、送信機ID識別部413は、識別した通信機IDをRSSI実測値計測部414へ出力する。
RSSI実測値計測部414は、受信部411によってバイタルデータや送信機IDが受信された際のRSSIの実測値を計測する。RSSI実測値計測部414は、送信機ID識別部413によって識別された送信機IDと、計測したRSSIとを関連付けて保存部415へ出力する。
保存部415は、送信機ID識別部413やRSSI実測値計測部414によって関連付けられた各種データを保存(記憶)する。送信部416は、保存部415に保存された各種データを位置推定装置103へ送信する。
受信部411と、センサデータ処理部412と、送信機ID識別部413と、RSSI実測値計測部414とは、図3に示したCPU301によって実現される。すなわち、CPU301が各種プログラムを実行することにより、各部411〜414の機能を実現する。また、保存部415は、図3に示したメモリ302によって実現される。
(位置推定装置の機能的構成の一例)
図5−1は、位置推定装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。図5−1において、位置推定装置103は、取得部501と、選択部502と、出力部503と、を有する。取得部501は、算出部504と、抽出部505と、判定部506と、を有する。
取得部501は、送信機101から所定電力で送信される電波を受信機102が受信した際の受信電界強度の実測値を取得する。送信機101は、家畜、人、車両、などを含む移動体に設けられる。所定電力は、たとえば、アンテナ利得を加味した送信電力であり、予め設定される既知の値とする。なお、取得部501は、送信機101から所定電力を適宜取得する構成してもよい。
抽出部505は、送信機101の複数の候補位置と受信機102の位置とを含む地域の地形を示す情報の中から、受信機102の位置を示す情報を用いて、複数の候補位置毎に地形情報を抽出する。地域の地形を示す情報は、地形断面を表す地形データを含む。候補位置と受信機102の位置とを含む地域の地形を示す情報は、所定の記憶部(たとえば図5−2の地形データ保存部530)に記憶されているが、外部から取得されることとしてもよい。
地形情報は、候補位置毎の、受信機102周辺の地形断面を表す地形プロファイルの地形データである。受信機102の位置を示す情報は、放牧地F内の予め設定される位置情報である。なお、受信機102は、放牧地F内に固定配置されているが、これに限らず、移動自在な構成とすることも可能である。この場合、受信機102の位置を示す情報は、受信機102の位置に応じて異なる位置情報となり、たとえば、受信機102はGPS(Global Positioning System)などの位置検出機能を有する構成としてもよい。また、この場合、位置推定装置103は、位置推定を行う度に、受信機102から受信機102の位置を示す情報を取得すればよい。
算出部504は、抽出部505によって抽出された地形情報に基づいて、複数の候補位置のそれぞれについて、送信機101から受信機102へ向けて送信された電波が、地形情報が示す地形によって遮蔽される遮蔽度合いを算出する。具体的には、遮蔽度合いは、送信機101と受信機102との間に形成されるフレネルゾーン内において、フレネルゾーンに対する地形プロファイルの浸食度合いである。遮蔽度合いは、候補位置と受信機102との間の地形データに応じて異なる値をとる。
さらに、算出部504は、算出した遮蔽度合いと所定電力とに基づく、受信電界強度の予測値を算出する。受信電界強度の予測値は、遮蔽度合いに応じて異なる値をとる。
選択部502は、算出部504によって算出された予測値と実測値とを複数の候補位置毎に比較した比較結果に基づいて、複数の候補位置の中から送信機101の推定位置を選択する。たとえば、選択部502は、実測値と予測値とが一致する候補位置を、送信機101の推定位置として選択する。
出力部503は、選択部502によって選択された推定位置を示す情報を出力する。推定位置を示す情報は、たとえば、緯度や経度を示す情報である。
なお、予測値は、算出部504によって算出される構成に限らず、取得部501によって取得される構成にしてもよい。具体的には、取得部501が、外部の装置によって算出された各候補位置の受信電界強度の予測値や、予め設定された予測値を取得するようにしてもよい。この場合、選択部502は、取得部501によって取得された予測値と実測値とを複数の候補位置毎に比較した比較結果に基づいて、複数の候補位置の中から送信機101の推定位置を選択すればよい。
また、遮蔽度合いについても、算出部504によって算出される構成に限らず、取得部501によって取得される構成にしてもよい。具体的には、取得部501が、外部の装置によって算出された各候補位置の遮蔽度合いや、予め設定された遮蔽度合いを取得するようにしてもよい。
また、複数の候補位置毎の地図情報は、抽出部505によって抽出される構成に限らず、取得部501によって取得される構成にしてもよい。具体的には、取得部501が、外部の装置によって抽出された候補位置毎の地図情報や、予め設定された地図情報を取得するようにしてもよい。
判定部506は、遮蔽度合いに基づいて送信機101から受信機102へ送信される電波の伝搬状態を判定する。たとえば、判定部506は、受信機102が受信した電波のうち、直接波またはフレネルゾーン内の反射波、の少なくともいずれか一方の有無に基づいて表される伝搬状態を判定する。直接波は、送信機101および受信機102を結ぶ直線上を伝搬する電波である。反射波は、送信機101と受信機102との間に形成されるフレネルゾーン内の地形に反射して伝搬する電波である。なお、判定部506は、たとえば、直接波の有無のみに基づく伝搬状態を判定してもよい。
受信機102が受信した電波のうち、直接波が含まれない場合、送信機101および受信機102を結ぶ直線を遮る高い障害物が存在する状態を示す。なお、直接波が含まれない場合、フレネルゾーン内の反射波も含まれない。また、受信機102が受信した電波のうち、直接波が含まれる場合、送信機101および受信機102を結ぶ直線を遮る障害物が存在しない状態を示す。
また、受信機102が受信した電波のうち、フレネルゾーン内の反射波が含まれない場合、地形変化に伴う信号の減衰がない状態、または、高い障害物が存在して直接波が含まれない状態、を示す。また、受信機102が受信した電波のうち、フレネルゾーン内の反射波が含まれる状態とは、送信機101および受信機102を結ぶ直線を遮らない低い障害物が存在し、フレネルゾーン内の地形変化に伴う信号の減衰が生じる状態を示す。
判定部506は、直接波および反射波の有無に基づいて、受信機102が受信した電波のうち、直接波あり且つ反射波ありの第1状態と、直接波あり且つ反射波なしの第2状態と、直接波なしの第3状態と、のいずれかであるかを判定する。
算出部504は、判定部506によって判定された伝搬状態に応じた算出式を用いて予測値を算出する。詳細については、後述するが、第1状態、第2状態、第3状態、の状態毎に異なる算出式が用いられる。なお、判定部506は、第1状態、第2状態および第3状態の3つの状態を判定することに限らず、2つの状態(たとえば第1状態および第2状態)を判定するようにしてもよい。この場合、算出部504は、第1状態および第2状態に応じた算出式を用いて予測値を算出すればよい。
また、取得部501は、送信機101の候補位置および受信機102の間に存在する地表上の障害物を示す情報を取得する構成としてもよい。地表上の障害物とは、たとえば森林を構成する木、建物等の地物などである。この場合、算出部504は、取得部501によって取得された障害物を示す情報と遮蔽度合いと所定電力とに基づく予測値を算出すればよい。なお、障害物を示す情報を考慮した予測値は、算出部504によって算出される構成に限らず、取得部501によって外部の装置から取得される構成や、取得部501によって予め設定される値が取得される構成にしてもよい。
取得部501と、選択部502と、出力部503と、算出部504と、抽出部505と、判定部506と、は、図3に示したCPU301によって実現される。すなわち、CPU301が位置推定プログラムなどの各種プログラムを実行することにより、各部501〜506の機能を実現する。また、図5−1に示した各機能部501〜506は、位置推定装置103に含ませる構成に限らず、少なくとも一の受信機102に含ませる構成としてもよい。
(位置推定装置の機能的構成の詳細構成の一例)
図5−2は、位置推定装置の機能的構成の詳細構成の一例を示すブロック図である。図5−2において、位置推定装置103は、受信部521と、見通し度計算部522と、RSSI予測値算出部523と、比較部524と、位置推定結果出力部525と、地形データ保存部530と、を有する。
受信部521は、受信機102から、送信機101によって検出されたバイタルデータや受信機102によって計測されたRSSIの実測値を受信する。受信部521は、受信したデータを比較部524へ出力する。
地形データ保存部530は、放牧地Fの地形データを記憶する。地形データは、縦、横、高さ、の各方向の成分を有する3次元の地形を表すデータである。たとえば、地形データ保存部530は、複数の受信機102のそれぞれを中心とした各通信エリア内の地形データを記憶し、具体的には、受信機102周辺の地形断面を表す地形プロファイルの地形データを記憶する。
見通し度計算部522は、地形データ保存部530に記憶されている地形データを用いて、見通し度を計算する。「見通し」とは、フレネルゾーンが確保されている状態を指す。見通し度は、フレネルゾーンに対する地形プロファイルの浸食度合い(遮蔽度合い)を用いて表すことができ、具体的には、遮蔽度合いを表すFCF(Fresnel Clearance Factor)値を用いて定義することができる。FCF値は、下記(1)式によって算出される。ここで、図6を参照して、(1)式について説明する。
Figure 2015017845
図6は、電波の伝搬例を示す説明図である。図6には、送信点601と、受信点602と、大地Dと、対象地点Dyと、フレネルゾーン(第1フレネルゾーン)610と、を示している。送信点601は、たとえば、家畜Aに装着される送信機101の送信位置である。受信点602は、受信機102の受信位置である。大地Dは、送信点601と受信点602との間の地形の断面を示している。対象地点Dyは、送信点601と受信点602との間の大地DをY分割した際のy(1≦y≦Y)番目の地点である。
(1)式のCfresnel(y)は、対象地点DyにおけるFCF値である。d0は、送信点601と受信点602とを結ぶ直線620の長さ(距離)である。raは、送信点601と対象地点Dyとを結ぶ直線距離である。rbは、対象地点Dyと受信点602とを結ぶ直線距離である。h(y)は、対象地点Dyから、直線620におろした垂線の長さである。λは、信号の波長である。たとえば、h(y)の値は、図6に示すように直線620の下側に対象地点Dyが存在する場合にプラスとなり、対象地点Dyが高く、直線620の上側に存在する場合にマイナスとなる。
(1)式において、Cfresnel(y)が最小となる最小FCFを算出する。Cfresnel(y)は、対象地点Dyがフレネルゾーン内に最も入り込むときに最小となる。ここで、最小FCFが大きい値の場合、具体的には、最小FCFが1.5を超える場合、完全に見通しがあるとみなすことができる。つまり、最小FCFが1.5を超える場合とは、フレネルゾーン610内に地形変化に伴う信号の減衰がない場合に相当する。一方、最小FCFが小さい値の場合、具体的には、最小FCFが0.5未満の場合、直線620を越える隆起した障害物が存在するとみなすことができる。
また、最小FCFが中程度の値の場合、具体的には、最小FCFが0.5以上且つ1.5以下の場合であり、図6に示すように、フレネルゾーン内に、直線620を越えない低い障害物が存在するとみなすことができる。
図5−2に戻り、RSSI予測値算出部523は、見通し度(最小FCF)を用いてRSSIの予測値を算出する。以下に、RSSI予測値算出部523によるRSSIの算出について詳細に説明する。「1.5<最小FCF」の場合、障害物のない自由空間損失と見なすことができ、RSSIは、下記(2)式によって算出される。
Figure 2015017845
(2)式において、Stは、送信電力であり、アンテナ利得を加味した値である。α,βは、調整係数である。このように、(2)式を用いることにより、完全に見通しがある場合におけるRSSIを算出することができる。
また、「0.5≦最小FCF≦1.5」の場合、対象地点DyにおけるRSSIは、下記(3)式によって算出される。
Figure 2015017845
(3)式において、γは大地Dの反射係数の振幅値であり、たとえば「1」である。φは反射係数の位相値であり、たとえば「π」である。このように、(3)式を用いることにより、見通し度が中程度の場合における対象地点DyのRSSIを算出することができる。
また、「最小FCF<0.5」の場合、RSSIは、下記(4)〜(12)式によって算出される。ここで、図7を用いて、(4)〜(12)式について説明する。
Figure 2015017845
Figure 2015017845
Figure 2015017845
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Figure 2015017845
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Figure 2015017845
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Figure 2015017845
図7は、球面大地の解析モデルの一例を示す説明図である。なお、図7においては、図6において説明した点については同様の符号を付して説明を省略する。図7には、送信点601と、受信点602と、大地Dと、隆起点Drと、球面Qと、交点701と、直線702と、を示している。球面Qは、送信点601に対応する大地D上の地点と、受信点602に対応する大地D上の地点と、隆起点Drと、の3点を通る円である。接線d1は、送信点601を通る球面Qの接線である。接線d2は、受信点602を通る球面Qの接線である。
交点701は、接線d1と接線d2との交点である。直線702は、送信点601と受信点602とを結ぶ直線である。Hは、交点701から直線702へおろした垂線の長さである。
(4)式において、RSSIは、(5)式によって表される回折損失A「dB」を用いて、算出される。さらに、回折損失Aは、(6)〜(12)式を用いて表すことができる。このように、(4)〜(12)式を用いることにより、見通し度が悪い場合におけるRSSIを算出することができる。
なお、最小FCFに応じて(2)〜(4)式を用いることに限らず、(2)式のみを用いて、最小FCFに応じてα,βを変えるようにしてもよい。たとえば、「1.5<最小FCF」の場合、αを「2.0」、βを「0dB」とする。また、「0.5≦最小FCF≦1.5」の場合、たとえば、「α=2.7,β=−0.5dB」とする。また、「最小FCF<0.5」の場合、たとえば、「α=2.4,β=13.4dB」とする。また、α,βのいずれも変更することに限らず、少なくともいずれか一方を変更することとしてもよい。
また、送信機101の候補位置および受信機102の間に存在する地表上に障害物が存在する場合がある。このような場合に、(2)式を用い、最小FCFや障害物の有無に応じて、αおよびβを設定しておいてもよい。
具体的には、周辺の地表上に障害物がない場合、たとえば、「α,β」を、「1.5<最小FCF」の場合、「α=2.0,β=0dB」とし、「0.5≦最小FCF≦1.5」の場合、「α=2.7,β=−0.5dB」とすればよい。また、「最小FCF<0.5」の場合、「α=2.4,β=13.4dB」とすればよい。
また、周辺の地表上に障害物がある場合、たとえば、「α,β」を、「1.5<最小FCF」の場合、「α=2.0,β=0dB」とし、「0.5≦最小FCF≦1.5」の場合、「α=3,β=−0.5dB」とすればよい。また、「最小FCF<0.5」の場合、「α=2.5,β=15dB」とすればよい。
図5−2に戻り、比較部524は、受信部521によって受信されたRSSIの実測値と、RSSI予測値算出部523によって算出されたRSSIの予測値と、を比較する。比較部524は、たとえば、RSSIの実測値と予測値との一致度を判定し、最小二乗法や最急勾配法などにより、一致度の高い予測値を抽出する。位置推定結果出力部525は、比較部524によって抽出された予測値に対応する位置を位置推定結果として出力する。
受信部521と、見通し度計算部522と、RSSI予測値算出部523と、比較部524と、位置推定結果出力部525とは、図3に示したCPU301によって実現される。すなわち、CPU301が位置推定プログラムなどの各種プログラムを実行することにより、各部521〜525の機能を実現する。また、地形データ保存部530は、図3に示したメモリ302によって実現される。図5−2に示した各機能部521〜525、地形データ保存部530、および図5−1に示した各機能部501〜506は、位置推定装置103に含ませる構成に限らず、少なくとも一の受信機102に含ませる構成としてもよい。
(実施の形態1にかかる位置推定装置が行う位置推定処理の一例)
図8は、実施の形態1にかかる位置推定装置が行う位置推定処理の一例を示すフローチャートである。図8において、位置推定装置103は、受信機102から各種情報を受信したか否かを判断する(ステップS801)。各種情報は、家畜Aの送信機101が示す送信機IDや送信機101によって検出されるバイタルデータのほか、受信機102が送信機101からデータを受信した際の電界強度情報などである。各種情報を受信するまで、位置推定装置103は待機する(ステップS801:No)。
各種情報を受信すると(ステップS801:Yes)、位置推定装置103は、RSSIの実測値を計測するとともに(ステップS802)、計測したRSSIの実測値を保存する(ステップS803)。次に、位置推定装置103は、送信機101の位置を仮設定する(ステップS804)。送信機101の位置の仮設定に際しては、ランダムな位置としてもよいし、前回の処理において推定した位置付近や家畜Aが牛舎から出た直後であれば牛舎の位置付近など、想定可能な位置としてもよい。
次に、位置推定装置103は、地形データを用いて、送信機101および受信機102の2点間を結ぶ高度プロファイルを作成する(ステップS805)。次に、位置推定装置103は、(1)式を用いて、見通し度を計算するとともに(ステップS806)、計算した見通し度を用いて、RSSIの予測値を算出する(ステップS807)。RSSIの予測値の算出に際しては、(2)〜(4)式のいずれかの式が用いられる。次に、位置推定装置103は、算出したRSSIの予測値を保存する(ステップS808)。
次に、位置推定装置103は、ステップS804〜ステップS808の処理を規定回数繰り返したか否かを判断する(ステップS809)。規定回数繰り返していない場合(ステップS809:No)、位置推定装置103は、ステップS804の処理に移行させる。規定回数繰り返した場合(ステップS809:Yes)、位置推定装置103は、RSSIの実測値と予測値との一致度を判定する(ステップS810)。
次に、位置推定装置103は、たとえば最小二乗法などにより、一致度の高い予測値を抽出する(ステップS811)。次に、位置推定装置103は、抽出した予測値から得られる位置推定結果を出力し(ステップS812)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。なお、位置推定結果の出力を行うのは、ステップS804〜ステップS808の処理が規定回数行われることを条件としているが、さらにこれに、一致度が所定の閾値以上となるという条件を加えてもよい。
以上説明したように、実施の形態1では、送信機101の候補位置と受信機102との間の地形情報を基にフレネルゾーンの遮蔽度合いから算出したRSSIの予測値と実測値とを比較し、候補位置の中から送信機101の位置を推定した。これにより、受信電界強度を用いた位置推定を行うにあたり、現状の設備を用いた簡易な構成で、測位対象の推定精度を向上させることができる。
また、位置推定装置103は、電波が地形によって遮蔽される遮蔽度合いに基づく予測値を用いるようにしたので、遮蔽度合いを考慮した高精度な測位を行うことができる。また、位置推定装置103は、地形情報を取得して、地形情報に基づいて遮蔽度合いを算出するようにしたので、候補位置毎に地形情報を考慮した遮蔽度合いを得ることができ、高精度な測位を行うことができる。
また、位置推定装置103は、遮蔽度合いに基づいて判定した電波の伝搬状態に応じた算出式を用いて予測値を算出するようにした。具体的には、位置推定装置103は、直接波またはフレネルゾーン内の反射波の少なくともいずれか一方の有無に基づいて表される伝搬状態を判定し、判定結果に応じた算出式を用いて予測値を算出するようにした。したがって、伝搬状態に応じた高精度の測位を行うことができる。
また、位置推定システム100において、複数の候補位置のそれぞれについて、候補位置および受信機102の間に存在する木々等の地表上の障害物を示す情報に基づいて予測値を算出するようにすることも可能である。このようにすれば、受信機102の立地状況に応じた固有の予測値を得ることができる。これにより、高精度な測位を行うことができる。
なお、位置推定システム100においては、一の受信機102によって、送信機101の位置を推定することも可能である。ただし、平らな地形である場合には、推定位置が同じ確からしさで算出されることになるが、実施の形態1では領域毎に地形が異なる土地を対象としているため、推定位置が異なる確からしさで算出されるため、送信機101の位置を推定することができる。
(実施の形態2)
(実施の形態2にかかる位置推定システムの一例)
次に、実施の形態2について説明する。なお、以下において、実施の形態1において説明した箇所と同一の箇所については同一の符号を付し、説明を省略する。実施の形態2では、粒子フィルタおよび尤度関数を用いて遮蔽度合いを考慮した送信機101の位置を推定する場合について説明する。
図9は、実施の形態2にかかる位置推定システムの一例を示す説明図である。図9に示すように、位置推定システム100は、送信機101と、アンカノード901と、位置推定装置103と、を有する。送信機101は、無線の同報性により、パケットを各アンカノード901へ送信する。アンカノード901は、送信機101が発するパケットを受信して、送信機IDとRSSIとを記録し、位置推定装置103へ送信する。
具体的には、各アンカノード901は、送信機101が発する送信機IDやセンサデータを傍受する。アンカノード901は、センサデータ(パケット)については暗号化されている場合には読み取れないことがあるが、送信機IDについては必ず読み取れるとともに、RSSIについても必ず検出できる。各アンカノード901は、読み取った情報を位置推定装置103へ送信する。アンカノード901の位置は、既知である。
位置推定装置103は、各アンカノード901から受信した情報を時刻とともに記録する。なお、位置推定装置103は、たとえば、パケットにシーケンス番号が付されている場合には、送信機IDとパケットとを対応付けて記録すればよく、時刻とともに記録しなくてもよい。
ここで、図5−1を用いて、実施の形態2にかかる位置推定装置103の機能的構成について説明する。取得部501は、送信機101から所定電力で送信される電波を複数のアンカノード901が受信した際の、複数のアンカノード901のそれぞれについて受信電界強度の実測値を取得する。
抽出部505は、送信機101の複数の候補位置と複数のアンカノード901の位置とを含む地域の地形を示す情報の中から、複数のアンカノード901の位置を示す情報を用いて、複数のアンカノード901毎に、各候補位置の地形情報を抽出する。
算出部504は、抽出部505によって取得された地形情報に基づいて、複数のアンカノード901と複数の候補位置との各組合せについて、遮蔽度合いを算出する。さらに、算出部504は、複数のアンカノード901と複数の候補位置との各組合せについて、算出した遮蔽度合いと所定電力とに基づく、受信電界強度の予測値を算出する。
選択部502は、各組合せについての予測値と実測値との比較結果に基づいて、複数の候補位置の中から送信機101の推定位置を選択する。たとえば、選択部502は、比較結果に基づく尤度を用いて、複数の候補位置の中から送信機101の推定位置を選択する。尤度関数は、たとえば、遮蔽度合いに応じて、対数正規分布を用いた尤度関数、または、指数分布を用いた尤度関数、が用いられる。また、尤度関数は、遮蔽度合いに応じて、RSSIの予測値や尤度関数のパラメタが変更されるようにしてもよい。
具体的には、選択部502は、判定部506によって判定された伝搬状態に応じた算出式を用いて算出した尤度を用いて、複数の候補位置の中から送信機101の推定位置を選択する。たとえば、アンカノード901が受信した電波のうち、直接波がある状態と直接波がない状態とで、異なる算出式が用いられる。また、アンカノード901が受信した電波のうち、直接波あり且つ反射波ありの第1状態と、直接波あり且つ反射波なしの第2状態と、直接波なしの第3状態と、の3つの状態に応じて、それぞれ異なる算出式を用いることも可能である。
(実施の形態2にかかる位置推定装置が行う位置推定のアルゴリズムの一例)
図10は、実施の形態2にかかる位置推定装置が行う位置推定のアルゴリズムの一例を示す説明図である。図10のアルゴリズム1000に示すように、まず、位置推定装置103は、初期化ステップ1001を行う。初期化ステップ1001において、位置推定装置103は、十分な数(たとえば粒子数M=1000)の粒子を、位置推定の想定範囲にランダムに配置する初期化を行う。xtは、時間tにおける粒子の位置を示す。たとえば、放牧地F内に均一に粒子を配置したり、たとえば家畜Aが牛舎から出た直後であれば牛舎の位置付近に配置したりする。
次に、位置推定装置103は、移動ステップ1002を行う。移動ステップ1002において、位置推定装置103は、各粒子を、運動モデルを基に動かす。たとえば、家畜Aに加速度センサなどの運動センサが装着されており、前回の推定値からの移動距離や移動方向がわかる情報や移動方向の情報を得ている場合には、その情報に応じて全ての粒子を動かす。なお、Aがどのように動くかといった情報を得られない場合は、想定し得る家畜Aの最大の移動速度にてランダムに動かす。
次に、位置推定装置103は、測定ステップ1003を行う。測定ステップ1003において、位置推定装置103は、粒子の現在位置と測定データから、粒子の位置の測定に対する尤度計算を行う。尤度計算には、下記(13)式および(14)式が用いられる。
Figure 2015017845
Figure 2015017845
(13)式および(14)式は、各粒子における尤度p(zt [k]|xt [m])を表した式であり、k番目のアンカーで、m番目の粒子に対する式である。Ptは、RSSI実測値を示す。xtは、粒子の位置である。νは、最小FCFである。Ptバーは、RSSIの予測値を示す。また、(14)式のσsは、尤度関数のパラメタである。「最小FCF<0.5」の場合、つまり、アンカノード901が直接波を受信できない伝搬状態の場合、(13)式が用いられる。また、「最小FCF≧0.5」の場合、つまり、アンカノード901が直接波を受信できる伝搬状態の場合、(14)式が用いられる。
なお、(13)式を用いずに、(14)式のみを用いることも可能である。ただし、この場合、σsは、たとえば、「最小FCF<0.5」のとき「13.4dB」、「0.5≦最小FCF≦1.5」のとき「7.9dB」、「1.5<最小FCF」のとき「3dB」、とする。
また、送信機101の候補位置およびアンカノード901の間に存在する地表上に障害物が存在する場合がある。このような場合に、(14)式を用い、最小FCFや障害物の有無に応じて、アンカノード901毎に値を設定したσsを用いてもよい。また、アンカノード901毎に(13)式または(14)式のいずれかを用いるかを予め設定しておいてもよい。
図10に戻り、位置推定装置103は、リサンプルステップ1004を行う。リサンプルステップ1004において、位置推定装置103は、全体の粒子の数を変えずに、尤度の高さに比例するように粒子を再度配置(リサンプリング)する。位置推定装置103は、全てのアンカノード901に対して移動ステップ1002、測定ステップ1003およびリサンプルステップ1004を行う。
次に、位置推定装置103は、位置推定ステップ1005を行う。位置推定ステップ1005において、位置推定装置103は、粒子の配置に応じて位置を推定する。位置推定装置103は、ばらつき度合いを位置推定の誤差の指標として、全粒子の位置の重心を推定位置とする。なお、全粒子の位置の重心に限らず、たとえば平均を用いたりすることも可能である。
(実施の形態2にかかる位置推定装置が行う位置推定処理の一例)
図11は、実施の形態2にかかる位置推定装置が行う位置推定処理の一例を示すフローチャートである。図11において、位置推定装置103は、各アンカノード901からRSSIの実測値を受信し(ステップS1101)、受信した各アンカノード901のRSSIの実測値を保存する(ステップS1102)。
次に、位置推定装置103は、対象エリアに粒子を配置する(ステップS1103)。ステップS1103は、図10の初期化ステップ1001に相当する。次に、位置推定装置103は、各粒子を遷移分布に応じて移動させる(ステップS1104)。ステップS1104は、図10の移動ステップ1002に相当する。
次に、位置推定装置103は、粒子[m]に着目するとともに(ステップS1105)、アンカノード[k]に着目する(ステップS1106)。次に、位置推定装置103は、地形データを用いて、粒子[m]とアンカノード[k]との間の見通し度を計算する(ステップS1107)。次に、位置推定装置103は、RSSIの予測値を算出する(ステップS1108)。
ステップS1108の処理の後、着目するアンカノード901を変え、アンカノード901の数に相当するK分、ステップS1106〜ステップS1108の処理を繰り返す。ステップS1106〜ステップS1108の処理をK回繰り返すと、位置推定装置103は、RSSIの実測値および予測値を用いて尤度を計算する(ステップS1109)。ステップS1109の処理の後、着目する粒子を変え、粒子の数に相当するM分、ステップS1104〜ステップS1109の処理を繰り返す。なお、ステップS1105〜ステップS1109の処理は、図10に測定ステップ1003に相当する。
ステップS1104〜ステップS1109の処理をM回繰り返すと、位置推定装置103は、粒子毎の尤度に比例してリサンプリングを行う(ステップS1110)。なお、ステップS1110の処理は、図10にリサンプルステップ1004に相当する。次に、位置推定装置103は、位置推定値として粒子位置の重心を計算するとともに(ステップS1111)、位置σとして粒子位置の標準偏差を計算し(ステップS1112)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。ステップS1111およびステップS1112の処理は、図10に位置推定ステップ1005に相当する。
(実施の形態2の位置推定の改善度合いの一例)
図12は、実施の形態2の位置推定の改善度合いの一例を示す説明図である。図12において、横軸は、Localization Error(位置の特定エラー)[m]を示している。縦軸は、Cumulative Probability(累積確率)を示している。関係1210は、従来の手法によるものである。関係1200は、実施の形態2によるものである。関係1200は、関係1210に比べて、Localization Errorが小さくなっており、つまり、従来の手法に比べて改善されていることがわかる。
以上、説明したように、実施の形態2では、粒子フィルタおよび尤度関数を用いて遮蔽度合いを考慮した送信機101の位置を推定するようにした。したがって、実施の形態1と同様に、現状の設備を用いた簡易な構成で、受信電界強度を用いた測位を高精度に行うことができる。
また、実施の形態2においても、複数の候補位置のそれぞれについて、候補位置およびアンカノード901の間に存在する木々等の地表上の障害物を示す情報に基づいて予測値を算出するようにすることも可能である。このようにすれば、アンカノード901の立地状況に応じた固有の予測値を得ることができ、高精度な測位を行うことができる。
上述した実施の形態1,2に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)送信機から所定電力で送信される電波を受信機が受信した際の受信電界強度の実測値を取得し、
前記送信機の複数の候補位置のそれぞれについて、前記候補位置および前記受信機の間の地形を示す地形情報と前記所定電力とに基づく前記受信電界強度の予測値を取得し、
取得した前記予測値と前記実測値とを前記複数の候補位置毎に比較した比較結果に基づいて、前記複数の候補位置の中から前記送信機の推定位置を選択し、
選択した前記推定位置を示す情報を出力する、
ことを特徴とする位置推定方法。
(付記2)前記予測値を取得する処理では、
前記複数の候補位置のそれぞれについて、前記送信機から前記受信機へ向けて送信された電波が、前記地形情報が示す地形によって遮蔽される遮蔽度合いを取得し、
取得した前記遮蔽度合いと前記所定電力とに基づく前記予測値を算出する、
ことによって前記予測値を取得することを特徴とする付記1に記載の位置推定方法。
(付記3)前記遮蔽度合いを取得する処理では、
前記地形情報を取得し、
取得した前記地形情報に基づいて前記遮蔽度合いを算出する、
ことによって前記遮蔽度合いを取得することを特徴とする付記2に記載の位置推定方法。
(付記4)前記地形情報を取得する処理では、
前記候補位置と前記受信機の位置とを含む地域の地形を示す情報の中から、前記受信機の位置を示す情報を用いて前記地形情報を抽出する、
ことによって前記地形情報を取得することを特徴とする付記3に記載の位置推定方法。
(付記5)前記遮蔽度合いは、前記候補位置と前記受信機との間の遮蔽物が前記送信機と前記受信機との間のフレネルゾーンをどの程度遮蔽するかを示した値であることを特徴とする付記3または4に記載の位置推定方法。
(付記6)前記取得した遮蔽度合いに基づいて前記送信機から前記受信機へ送信される電波の伝搬状態を判定し、
前記予測値を算出する処理では、
判定した前記伝搬状態に応じた算出式を用いて前記予測値を算出する、
ことによって前記予測値を取得することを特徴とする付記2〜5のいずれか一つに記載の位置推定方法。
(付記7)前記判定する処理では、
前記受信機が受信した電波のうち、前記送信機および前記受信機を結ぶ直線上を伝搬する直接波、または、前記送信機と受信機との間に形成されるフレネルゾーン内の地形に反射して伝搬する反射波、の少なくともいずれか一方の有無に基づいて表される前記伝搬状態を判定する、
ことを特徴とする付記6に記載の位置推定方法。
(付記8)前記実測値を取得する処理では、
前記送信機から送信される電波を複数の受信機が受信した際の、前記複数の受信機のそれぞれについての受信電界強度の実測値を取得し、
前記予測値を取得する処理では、
前記複数の受信機と前記複数の候補位置との各組合せについて、前記地形情報と前記所定電力とに基づく前記予測値を取得し、
前記送信機の推定位置を選択する処理では、
前記各組合せについての前記予測値と前記実測値との比較結果に基づいて、前記複数の候補位置の中から前記送信機の推定位置を選択する、
ことを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載の位置推定方法。
(付記9)前記送信機の推定位置を選択する処理では、
前記比較結果に基づく尤度を用いて、前記複数の候補位置の中から前記送信機の推定位置を選択する、
ことを特徴とする付記1〜8のいずれか一つに記載の位置推定方法。
(付記10)前記予測値を取得する処理では、
前記複数の候補位置のそれぞれについて、前記送信機から前記受信機へ向けて送信された電波が、前記地形情報が示す地形によって遮蔽される遮蔽度合いを取得し、
前記候補位置および前記受信機の間に存在する地表上の障害物を示す情報を取得し、
取得した前記障害物を示す情報と取得した前記遮蔽度合いと前記所定電力とに基づく前記予測値を算出する、
ことによって前記予測値を取得することを特徴とする付記1〜9のいずれか一つに記載の位置推定方法。
(付記11)送信機から所定電力で送信される電波を受信機が受信した際の受信電界強度の実測値を取得するとともに、前記送信機の複数の候補位置のそれぞれについて、前記候補位置および前記受信機の間の地形を示す地形情報と前記所定電力とに基づく前記受信電界強度の予測値を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記予測値と前記実測値とを前記複数の候補位置毎に比較した比較結果に基づいて、前記複数の候補位置の中から前記送信機の推定位置を選択する選択部と、
前記選択部によって選択された前記推定位置を示す情報を出力する出力部と、
有することを特徴とする位置推定装置。
(付記12)所定電力の電波を送信する送信機と、
前記送信機から送信される電波を受信する受信機と、
前記送信機の位置を推定する位置推定装置と、
を有し、
前記位置推定装置は、
前記送信機によって送信される前記電波を前記受信機が受信した際の受信電界強度の実測値を取得するとともに、前記送信機の複数の候補位置のそれぞれについて、前記候補位置および前記受信機の間の地形を示す地形情報と前記所定電力とに基づく前記受信電界強度の予測値を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記予測値と前記実測値とを前記複数の候補位置毎に比較した比較結果に基づいて、前記複数の候補位置の中から前記送信機の推定位置を選択する選択部と、
前記選択部によって選択された前記推定位置を示す情報を出力する出力部と、
を有することを特徴とする位置推定システム。
100 位置推定システム
101 送信機
102 受信機
103 位置推定装置
105 クライアント装置
201 CPU
202 メモリ
206 アンテナ
207 第1センサ
209 第2センサ
301 CPU
302 メモリ
303 ユーザインタフェース
304 通信インタフェース
401 センサ
402 送信部
411 受信部
412 センサデータ処理部
413 送信機ID識別部
414 RSSI実測値計測部
415 保存部
416 送信部
501 取得部
502 選択部
503 出力部
504 算出部
505 抽出部
506 判定部
521 受信部
522 見通し度計算部
523 RSSI予測値算出部
524 比較部
525 位置推定結果出力部
530 地形データ保存部

Claims (8)

  1. 送信機から所定電力で送信される電波を受信機が受信した際の受信電界強度の実測値を取得し、
    前記送信機の複数の候補位置のそれぞれについて、前記候補位置および前記受信機の間の地形を示す地形情報と前記所定電力とに基づく前記受信電界強度の予測値を取得し、
    取得した前記予測値と前記実測値とを前記複数の候補位置毎に比較した比較結果に基づいて、前記複数の候補位置の中から前記送信機の推定位置を選択し、
    選択した前記推定位置を示す情報を出力する、
    ことを特徴とする位置推定方法。
  2. 前記予測値を取得する処理では、
    前記複数の候補位置のそれぞれについて、前記送信機から前記受信機へ向けて送信された電波が、前記地形情報が示す地形によって遮蔽される遮蔽度合いを取得し、
    取得した前記遮蔽度合いと前記所定電力とに基づく前記予測値を算出する、
    ことによって前記予測値を取得することを特徴とする請求項1に記載の位置推定方法。
  3. 前記遮蔽度合いを取得する処理では、
    前記地形情報を取得し、
    取得した前記地形情報に基づいて前記遮蔽度合いを算出する、
    ことによって前記遮蔽度合いを取得することを特徴とする請求項2に記載の位置推定方法。
  4. 前記遮蔽度合いは、前記候補位置と前記受信機との間の遮蔽物が前記送信機と前記受信機との間のフレネルゾーンをどの程度遮蔽するかを示した値であることを特徴とする請求項2または3に記載の位置推定方法。
  5. 前記取得した遮蔽度合いに基づいて前記送信機から前記受信機へ送信される電波の伝搬状態を判定し、
    前記予測値を算出する処理では、
    判定した前記伝搬状態に応じた算出式を用いて前記予測値を算出する、
    ことによって前記予測値を取得することを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載の位置推定方法。
  6. 前記実測値を取得する処理では、
    前記送信機から送信される電波を複数の受信機が受信した際の、前記複数の受信機のそれぞれについての受信電界強度の実測値を取得し、
    前記予測値を取得する処理では、
    前記複数の受信機と前記複数の候補位置との各組合せについて、前記地形情報と前記所定電力とに基づく前記予測値を取得し、
    前記送信機の推定位置を選択する処理では、
    前記各組合せについての前記予測値と前記実測値との比較結果に基づいて、前記複数の候補位置の中から前記送信機の推定位置を選択する、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の位置推定方法。
  7. 送信機から所定電力で送信される電波を受信機が受信した際の受信電界強度の実測値を取得するとともに、前記送信機の複数の候補位置のそれぞれについて、前記候補位置および前記受信機の間の地形を示す地形情報と前記所定電力とに基づく前記受信電界強度の予測値を取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された前記予測値と前記実測値とを前記複数の候補位置毎に比較した比較結果に基づいて、前記複数の候補位置の中から前記送信機の推定位置を選択する選択部と、
    前記選択部によって選択された前記推定位置を示す情報を出力する出力部と、
    有することを特徴とする位置推定装置。
  8. 所定電力の電波を送信する送信機と、
    前記送信機から送信される電波を受信する受信機と、
    前記送信機の位置を推定する位置推定装置と、
    を有し、
    前記位置推定装置は、
    前記送信機によって送信される前記電波を前記受信機が受信した際の受信電界強度の実測値を取得するとともに、前記送信機の複数の候補位置のそれぞれについて、前記候補位置および前記受信機の間の地形を示す地形情報と前記所定電力とに基づく前記受信電界強度の予測値を取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された前記予測値と前記実測値とを前記複数の候補位置毎に比較した比較結果に基づいて、前記複数の候補位置の中から前記送信機の推定位置を選択する選択部と、
    前記選択部によって選択された前記推定位置を示す情報を出力する出力部と、
    を有することを特徴とする位置推定システム。
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